JP6502702B2 - 熱交換エレメント - Google Patents

熱交換エレメント

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本発明は熱交換エレメントに関する。
一般的に、空気予熱装置における熱交換器の性能は、熱交換する気体に接する伝熱面の面積に大きく依存し、伝熱面の面積が大きいほど熱交換器の熱交換性能が優れ、高温の予熱空気が得られる。そのため、熱交換器の熱交換エレメントには、微細構造を有し且つ耐熱性に優れることが求められる。
特許文献1には、微細構造を有し且つ耐熱性に優れるセラミックハニカム構造体を熱交換器の熱交換エレメントとして用いた空気予熱装置が記載されている。特許文献1に記載の熱交換エレメントは、排気ガスが導入される排気セルと、空気が導入される空気セルとを備えており、排気セルが横方向に一列に並べられて排気セル列をなしているとともに、空気セルが横方向に一列に並べられて空気セル列をなしている。そして、排気セル列と空気セル列とが縦方向に交互に並べられている。
排気セル列の両端は開口しており、バーナから排出された排気ガスは、熱交換エレメントの一端側の開口部である排気ガス導入口から排気セルに導入され、他端側の開口部である排気ガス排出口から排出されるようになっている。排気セル列の他端は、排気セルの長手方向を横切るように斜め方向に切断されているため、排気セル列中の各排気セルの排気ガス排出口は、排気セルの並び順に従って排気セルの長手方向の順次異なる位置に配置されている。また、熱交換エレメントの他端面は封止部により封止されている。これにより、各排気セルの排気ガス排出口から排出された排気ガスは合流し、封止されている熱交換エレメントの他端面(封止部)と各排気ガス排出口との間に形成された排気合流路を通って、排気セル列の側面に設けられた共通排出口から排出されるようになっている。
一方、空気セル列の両端も開口しており、空気は、熱交換エレメントの他端側の開口部である空気導入口から空気セルに導入されて予熱され、熱交換エレメントの一端側の開口部である空気排出口から排出されてバーナに供給されるようになっている。空気セル列の一端は、空気セルの長手方向を横切るように斜め方向に切断されているため、空気セル列中の各空気セルの空気排出口は、空気セルの並び順に従って空気セルの長手方向の順次異なる位置に配置されている。また、熱交換エレメントの一端面は封止部により封止されている。これにより、各空気セルの空気排出口から排出された空気は合流し、封止されている熱交換エレメントの一端面(封止部)と各空気排出口との間に形成された空気合流路を通って、空気セル列の側面に設けられた共通排出口から排出されるようになっている。
また、特許文献2には、セラミックハニカム構造体のセルの端面を封止部により封止する技術が開示されている。
さらに、特許文献3には、微細構造を有し且つ表面が触媒被覆層で被覆されたセラミックハニカム構造体を抵抗体として用いた発熱体が記載されている。そして、セラミックハニカム構造体の酸化反応を防止するために、触媒被覆層とセラミックハニカム構造体の間に酸化反応防止層が設けられている。
しかしながら、特許文献1,2に記載のセラミックハニカム構造体は、熱交換器の熱交換エレメントとして高温下で使用されると、封止部にクラック、剥離等の損傷が生じるおそれがあった。そのため、セル中の排気ガス又は空気が封止部に生じた損傷部から漏洩するので、熱交換エレメントの熱交換性能が低下するおそれがあった。
特開2012−193946号公報 特開2008−6398号公報 特開平9−306644号公報
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、封止部に損傷が生じにくく熱交換性能に優れる熱交換エレメントを提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明の一態様に係る熱交換エレメントは、軸方向に延びる隔壁で多角柱状に区画されたセルの複数が配列されてなる炭化ケイ素製のハニカム構造体を備え、前記複数のセルは、第一の流体が流通する複数の第一セルと、第二の流体が流通する複数の第二セルとからなり、前記複数の第一セルが一の方向に並んで第一セル列をなし、前記複数の第二セルが前記一の方向に並んで第二セル列をなし、前記第一セル列及び前記第二セル列が前記一の方向に直交する方向に交互に並んで前記ハニカム構造体を形成しており、前記第一セル列及び前記第二セル列は、軸方向両端面の少なくとも一方が封止部で封止されていて、前記封止部の軸方向内側に、そのセル列の各セルが共通に開口して合流する合流路が形成されており、前記合流路は前記ハニカム構造体の側面に開口しており、前記封止部は、40質量%以上50質量%未満の炭化ケイ素を含有する封止材で構成されることを特徴とする。
この熱交換エレメントにおいては、前記封止部は、40質量%以上50質量%未満の炭化ケイ素と残部のシリカとからなる封止材で構成されていてもよい。
また、この熱交換エレメントにおいては、前記隔壁の表面には、セラミック粉末を含有する表面処理液を前記隔壁の表面に配した後に熱処理を施す表面処理により形成されたガラス層が被覆されており、前記封止部は、前記表面処理液を前記隔壁の表面に配した後に前記封止材で前記軸方向端面を封止し、その後に前記熱処理を施すことにより形成されたものであってもよい。
本発明に係る熱交換エレメントは、40質量%以上50質量%未満の炭化ケイ素を含有する封止材で封止部が構成されているため、封止部に損傷が生じにくく熱交換性能に優れる。
本発明に係る熱交換エレメントの一実施形態を示す図であり、(a)はハニカム構造体の全体の斜視図、(b)は部分拡大図((a)の丸で囲んだ部分の拡大図)である。 ハニカム構造体の細部を拡大して示す部分拡大図である。 ガラス層を説明する拡大図である。
本発明の一実施形態を、図1〜3を参照しながら以下に詳細に説明する。
図1に示す熱交換器用の熱交換エレメントは、軸方向に延びる隔壁1aで四角柱状に区画されたセル10(一辺の長さは例えば1mm以上10mm以下)の複数が配列されてなる炭化ケイ素製のハニカム構造体1を備えている。
詳述すると、複数のセル10は、第一の流体が流通する複数の第一セル10Aと、第二の流体が流通する複数の第二セル10Bとからなる。複数の第一セル10Aは、図1の縦方向(本発明における「一の方向」に相当する)に並んで第一セル列30をなし、複数の第二セル10Bは、図1の縦方向に並んで第二セル列40をなし、第一セル列30及び第二セル列40が図1の横方向(本発明における「一の方向に直交する方向」に相当する)に交互に並んでハニカム構造体1を形成している(図1のA−A断面図である図2の(a)及び図1のB−B断面図である図2の(b)を併せて参照)。
なお、セル10の形状は四角柱状に限定されるものではなく、隙間なく並べて空間充填が可能な形状であれば、どのような形状でも適用可能である。例えば、三角柱状や六角柱状でもよい。また、四角柱状の場合でも、セル10の断面形状は、図1に示すような正方形に限定されるものではなく、長方形、平行四辺形等の形状も適用可能である。
第一セル列30及び第二セル列40は、軸方向両端面の少なくとも一方が封止部13,23で封止されている。本実施形態においては、第一セル列30の軸方向両端面のうちハニカム構造体1の一端側の軸方向端面(図1ではハニカム構造体1の前側端面、図2では左側端面)が封止部13で封止されており、第二セル列40の軸方向両端面のうちハニカム構造体1の他端側の軸方向端面(図1ではハニカム構造体1の後側端面、図2では右側端面)が封止部23で封止されている。
そして、第一セル列30の軸方向端面が封止部13で封止されることにより、封止部13の軸方向内側、すなわち各第一セル10Aが有するハニカム構造体1の一端側の開口部12(図2では左側の開口部12)と封止部13との間に、各第一セル10Aの開口部12が共通に開口して各第一セル10Aが合流する合流路14が形成されている。合流路14は、図1,2の縦方向に延びて、ハニカム構造体1の側面(図1,2では下面)に共通排出口15が開口している。
よって、第一の流体は、各第一セル10Aが有するハニカム構造体1の他端側の開口部11(図2では右側の開口部11)から各第一セル10Aに導入され、各第一セル10A内を流通する。そして、各第一セル10A内を流通した第一の流体は、各第一セル10Aが有するハニカム構造体1の一端側の開口部12から合流路14に排出され、合流路14内で合流して合流路14の共通排出口15から熱交換エレメントの外部に排出されるようになっている。
なお、本実施形態では、第一セル列30の各第一セル10Aの左端は、第一セル10Aの軸方向を横切るように斜め方向に切断されているため、第一セル列30中の各第一セル10Aの開口部12は、第一セル10Aの並び順に従って第一セル10Aの軸方向の順次異なる位置に配置されている(図2の(a)を参照)。これにより、各第一セル10Aの開口部12から排出された第一の流体は、合流路14に順次排出されて合流するようになっている。
一方、第二セル列40も第一セル列30と同様に、軸方向端面が封止部23で封止されることにより、封止部23の軸方向内側、すなわち各第二セル10Bが有するハニカム構造体1の他端側の開口部22(図2では右側の開口部22)と封止部23との間に、各第二セル10Bの開口部22が共通に開口して各第二セル10Bが合流する合流路24が形成されている。合流路24は、図1,2の縦方向に延びて、ハニカム構造体1の側面(図1,2では下面)に共通排出口25が開口している。
よって、第二の流体は、各第二セル10Bが有するハニカム構造体1の一端側の開口部21(図2では左側の開口部21)から各第二セル10Bに導入され、各第二セル10B内を流通する。そして、各第二セル10B内を流通した第二の流体は、各第二セル10Bが有するハニカム構造体1の他端側の開口部22から合流路24に排出され、合流路24内で合流して合流路24の共通排出口25から熱交換エレメントの外部に排出されるようになっている。
なお、本実施形態では、第二セル列40の各第二セル10Bの右端は、第一セル列30と同様に、第二セル10Bの軸方向を横切るように斜め方向に切断されているため、第二セル列40中の各第二セル10Bの開口部22は、第二セル10Bの並び順に従って第二セル10Bの軸方向の順次異なる位置に配置されている(図2の(b)を参照)。これにより、各第二セル10Bの開口部22から排出された第二の流体は、合流路24に順次排出されて合流するようになっている。
このような構成により、第一の流体と第二の流体とが、分離した別の流路を流れることとなる。そして、この流路を構成する微小な第一セル10A,第二セル10Bが隣接しているので、高い効率で向流形式の熱交換を行うことが可能である。さらに、ハニカム構造体1は炭化ケイ素で構成されているため耐熱性が優れており、熱交換エレメントは高温下でも使用することができる。
この熱交換エレメントにおいて、封止部13,23は、40質量%以上50質量%未満の炭化ケイ素を含有する封止材で構成される。封止部13,23が、ハニカム構造体1を構成する炭化ケイ素を含有する封止材で構成されているので(すなわち、封止部13,23とハニカム構造体1がいずれも炭化ケイ素を含んでいるので)、アンカー効果により封止部13,23の剥離が生じにくい。また、熱膨張率の差が小さいため、熱交換エレメントを高温下に配した際でも、封止部13,23にクラックや剥離が生じにくい。よって、封止部13,23からの第一の流体や第二の流体の漏洩が生じにくいので、本実施形態の熱交換エレメントを用いれば、高い効率で熱交換を行うことが可能である。封止材中の炭化ケイ素の含有量を40質量%以上50質量%未満とすれば、封止部13,23のクラックや剥離を効果的に抑制することができる。
封止部13,23を構成する素材の炭化ケイ素以外の成分(残部)は特に限定されるものではなく、シリカ、アルミナ、窒化ケイ素、窒化ホウ素、マグネシア、ジルコニア、チタニア、ハフニア、イットリア、ランタナ等のセラミックを使用することができる。これらのセラミックは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、これらのセラミックの中では、酸化防止性能が優れていることから、シリカがより好ましい。
封止部13,23を形成する方法は特に限定されるものではないが、例えば、炭化ケイ素粉末とシリカ粉末とを含有するペーストを用いて、ハニカム構造体1の軸方向端面を封止し、その後に熱処理又は焼成することによりペーストを固化し緻密化して、封止部13,23を形成してもよい。ここで、封止部13,23を形成するための熱処理は、例えば、1000℃以上1200℃以下の温度で1時間以上5時間以下保持することにより行うことができる。
なお、本実施形態のハニカム構造体1には、下記に示す表面処理を施すことにより、隔壁1aの表面にガラス層3を被覆してもよい(図3を参照)。すなわち、炭化ケイ素粉末等のセラミック粉末を含有する表面処理液を隔壁1aの表面に例えば膜状に配した後に熱処理(例えば1000℃以上1300℃以下)を施す表面処理を行うことにより、隔壁1aの表面にガラス層3を形成してもよい。表面処理液を隔壁1aの表面に配する方法は特に限定されるものではなく、浸漬、スプレー、塗布等があげられる。
ハニカム構造体1を構成する炭化ケイ素は多孔質セラミックであるので、表面処理液中のセラミック粉末がガラス化して流動化し、多孔質セラミックの気孔内に浸透し硬化して気孔を塞ぐとともに、隔壁1aの表面を覆って硬化し、ガラス層3となる。ガラス層3で気孔が塞がれるとともに隔壁1aの表面が被覆されているので、ハニカム構造体1の流体透過率が低くなり、セル10中の流体(気体又は液体)が隔壁1aを透過して隣接するセル10に漏洩することが抑制される。
よって、隔壁1aにおいて流体の透過がほとんどないので、本実施形態の熱交換エレメントを用いれば、高い効率で熱交換を行うことが可能である。また、ガラス層3によりハニカム構造体1の酸化が防止される。
なお、表面処理液の組成は、セラミック粉末と溶媒であり、必要に応じて増粘剤、界面活性剤(分散剤)、解膠剤、流動点降下剤等の添加剤を添加してもよい。溶媒の種類は特に限定されるものではないが、水や、イソプロピルアルコール、エタノール等の有機溶剤があげられる。
また、表面処理液中のセラミック粉末の濃度は特に限定されるものではないが、20質量%以上60質量%以下とすることが好ましい。
さらに、セラミック粉末の平均粒径は特に限定されるものではないが、0.1μm以上200μm以下とすることが好ましい。
さらに、表面処理液に含まれるセラミック粉末の種類は特に限定されるものではなく、シリコン、アルミニウム、ホウ素、マグネシウム、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、イットリウム、ランタン、コバルト等の炭化物、窒化物、酸化物、水酸化物等のセラミックのうち1種を単独で使用することができるし、あるいは2種以上を併用することもできる。あるいはさらに、シリコン、アルミニウム、ホウ素、マグネシウム、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、イットリウム、ランタン、コバルトのうち1種又は2種以上の粉末を表面処理液中に含有させてもよい。上記のセラミックの中では、封止部13,23及びハニカム構造体1と同様に、炭化ケイ素を使用することが好ましい。そうすれば、隔壁1aの表面からのガラス層3の剥離や、封止部13,23とガラス層3との間の剥離が生じにくい。また、酸化防止性能が優れていることから、シリカを使用することもより好ましい。
ガラス層3を形成する表面処理は、以下のような順序で行うことが好ましい。すなわち、セラミック粉末を含有する表面処理液を隔壁1aの表面に配し表面処理液の溶媒を乾燥等により除去した後に、封止材でハニカム構造体1の軸方向端面を封止し、その後に熱処理を施して、ガラス層3及び封止部13,23を同時に形成することが好ましい。
ガラス層3を形成した後に封止材による封止を行うと、ガラス層3上に封止部13,23を形成することになるので、封止部13,23の剥離が生じやすくなるが、隔壁1aの表面にガラス層3を形成する前に封止材による封止を行えば、アンカー効果が大きくなるため、封止部13,23の剥離が生じにくくなる。よって、封止部13,23からの第一の流体や第二の流体の漏洩が生じにくい。
また、封止部13,23を形成した後に表面処理液を隔壁1aの表面に配すると、表面処理液が封止部13,23の近傍に溜まって、封止部13,23の近傍のガラス層3の厚さが大きくなったり、ガラス層3でセル10が閉塞し目詰まりが生じたりするおそれがある。これに対して、封止部13,23を形成する前に表面処理液を隔壁1aの表面に配すれば、均一な厚さのガラス層3を形成することが容易となるとともに、セル10に目詰まりが生じにくい。
このような本実施形態の熱交換エレメントは、封止部13,23からの流体の漏洩が生じにくいので、2種の流体の間で熱交換を行う熱交換器の熱交換エレメントとして好適である。以下に、本実施形態の熱交換エレメントを、熱処理炉等のバーナに適用する排熱回収型の空気予熱装置に組み込まれる熱交換器の熱交換エレメントとして用いた例について、図1,2を参照しながら説明する。
この熱交換器は、燃料を空気によって燃焼させるバーナ(図示せず)からの燃焼気を加熱に用いた後の高温の排気ガスと、バーナに供給される低温の前記空気との間で熱交換を行って、排気ガスの持つ熱を回収するものであり、熱交換エレメントに備えられるハニカム構造体1のセル10のうち一部に排気ガスが導入され、他部に空気が導入される。
すなわち、第一の流体を排気ガスとし、第二の流体を空気とすれば、第一セル10Aが高温の排気ガスが導入される排気セルとなり、第二セル10Bが低温の空気が導入される空気セルとなる。排気セルと空気セルは隣接しているため、隔壁1aを介して熱交換が行われ、空気が予熱される。以下に、さらに詳細に説明する。
バーナから排出された排気ガスは、各第一セル10Aの他端側の開口部11(図2では右側の開口部11)から各第一セル10Aに導入され、各第一セル10A内を流通する。そして、各第一セル10A内を流通した排気ガスは、各第一セル10Aの一端側の開口部12(図2では左側の開口部12)から合流路14に排出され、合流路14内で合流して合流路14の共通排出口15から熱交換エレメントの外部に排出される。
一方、空気は、各第二セル10Bの一端側の開口部21(図2では左側の開口部21)から各第二セル10Bに導入され、予熱されつつ各第二セル10B内を流通する。そして、各第二セル10B内を流通し予熱された空気は、各第二セル10Bの他端側の開口部22(図2では右側の開口部22)から合流路24に排出され、合流路24内で合流して合流路24の共通排出口25から熱交換エレメントの外部に排出されて、バーナに供給される。
この熱交換器においては、排気ガスや空気が封止部13,23から漏洩することはほとなどなく、しかも第一セル10Aと第二セル10Bとの間の隔壁1aでの気体透過がほとんどないので、高い効率で向流形式の熱交換を行うことが可能であり、予熱された空気を得ることができる。また、空気が排気ガスに混入することにより空気量が不十分となることがないので、バーナにおける燃料の燃焼に支障が生じにくい。さらに、熱交換エレメントがセラミックで構成されているため、耐熱性が優れており、高温下でも使用することができる。
〔実施例〕
封止部を構成する封止材の組成を種々変更した熱交換エレメントを用意して、これに熱衝撃を加え、封止部の損傷(クラック、剥離)の有無と、気体の漏洩の有無を評価した。なお、ハニカム構造体は炭化ケイ素で構成されており、隔壁の表面にはシリカからなるガラス層が被覆されている。また、熱衝撃の条件は、熱交換エレメントを30℃から1000℃へ昇温し30℃へ降温するというサイクルを8回繰り返すというものである。結果を表1に示す。表1においては、封止部からの気体の漏洩がなかった場合を○印で示し、封止部からの気体の漏洩があった場合を×印で示してある。
Figure 0006502702
表1に示す結果から分かるように、実施例1,2は、40質量%以上50質量%未満の炭化ケイ素を含有する封止材で封止部が構成されているため、熱衝撃を加えても封止部に剥離及びクラックは生じなかった。そのため、封止部からの気体の漏洩も生じなかった。これに対して、炭化ケイ素を含有していない比較例1〜3や炭化ケイ素の含有量が上記範囲から外れる比較例4,5は、熱衝撃を加えたことにより封止部に剥離又はクラックが生じた。その結果、封止部からの気体の漏洩が生じた。
1 ハニカム構造体
1a 隔壁
3 ガラス層
10 セル
10A 第一セル
10B 第二セル
30 第一セル列
40 第二セル列
13,23 封止部
14,24 合流路

Claims (3)

  1. 軸方向に延びる隔壁で多角柱状に区画されたセルの複数が配列されてなる炭化ケイ素製のハニカム構造体を備え、
    前記複数のセルは、第一の流体が流通する複数の第一セルと、第二の流体が流通する複数の第二セルとからなり、前記複数の第一セルが一の方向に並んで第一セル列をなし、前記複数の第二セルが前記一の方向に並んで第二セル列をなし、前記第一セル列及び前記第二セル列が前記一の方向に直交する方向に交互に並んで前記ハニカム構造体を形成しており、
    前記第一セル列及び前記第二セル列は、軸方向両端面の少なくとも一方が封止部で封止されていて、前記封止部の軸方向内側に、そのセル列の各セルが共通に開口して合流する合流路が形成されており、前記合流路は前記ハニカム構造体の側面に開口しており、
    前記封止部は、40質量%以上50質量%未満の炭化ケイ素と残部のシリカとからなる封止材で構成されることを特徴とする熱交換エレメント。
  2. 軸方向に延びる隔壁で多角柱状に区画されたセルの複数が配列されてなる炭化ケイ素製のハニカム構造体を備え、
    前記複数のセルは、第一の流体が流通する複数の第一セルと、第二の流体が流通する複数の第二セルとからなり、前記複数の第一セルが一の方向に並んで第一セル列をなし、前記複数の第二セルが前記一の方向に並んで第二セル列をなし、前記第一セル列及び前記第二セル列が前記一の方向に直交する方向に交互に並んで前記ハニカム構造体を形成しており、
    前記第一セル列及び前記第二セル列は、軸方向両端面の少なくとも一方が封止部で封止されていて、前記封止部の軸方向内側に、そのセル列の各セルが共通に開口して合流する合流路が形成されており、前記合流路は前記ハニカム構造体の側面に開口しており、
    前記封止部は、40質量%以上50質量%未満の炭化ケイ素を含有する封止材で構成され
    前記隔壁の表面には、セラミック粉末を含有する表面処理液を前記隔壁の表面に配した後に熱処理を施す表面処理により形成されたガラス層が被覆されており、
    前記封止部は、前記表面処理液を前記隔壁の表面に配した後に前記封止材で前記軸方向端面を封止し、その後に前記熱処理を施すことにより形成されたものであることを特徴とする熱交換エレメント。
  3. 前記隔壁の表面には、セラミック粉末を含有する表面処理液を前記隔壁の表面に配した後に熱処理を施す表面処理により形成されたガラス層が被覆されており、
    前記封止部は、前記表面処理液を前記隔壁の表面に配した後に前記封止材で前記軸方向端面を封止し、その後に前記熱処理を施すことにより形成されたものである請求項1に記載の熱交換エレメント。
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