JP6502187B2 - 光学ユニット、光学装置及び光学装置の製造方法 - Google Patents
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Description
また、このような光変調素子は、使用環境に応じて光学装置に付け外しや交換が容易にできるとともに、光変調素子を駆動するための外部ケーブルの電気的な接続が確保された光学ユニットとしての提供が要望されている。
図1から図3を用いて光学装置に組み込む光学ユニットの第1の実施形態を説明する。次に、図4から図7を用いて第1の実施形態の光学ユニットを装着する光学装置の製造方法を説明する。そして、図8と図9を用いて光学ユニットの第1の実施形態の変形例を説明する。図10を用いて光学ユニットの第2の実施形態を説明する。図11から図14を用いて光学ユニットの第3の実施形態を説明する。
第1の実施形態の変形例では、光学素子カセットのコネクタと固定手段の開口部との関係を第1の実施形態とは別の構成例を示す。
第2の実施形態では、第1の実施形態の光学ユニットとは異なる着脱機構を形成した構成例を示す。
第3の実施形態では、第1の実施形態の光学ユニットとは異なる位置調整手段の構成例を示す。
まず、図1〜図3を用いて光学ユニットの第1の実施形態の構成を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る光学ユニットを、対物レンズを有する光学系内に組み込んだ光学装置の斜視図である。図2は、光学ユニットの構成を説明するための分解斜視図であり、図3は、光学ユニットの位置調整機構を説明するための部分断面を含む平面図である。なお、各図において同一の構成部材には同一の番号を付して、重複する説明は省略する。
があるが、この図にあっては、模式的に部分的に示してある。
なお、光学ユニット1の筐体4は、上蓋20と下蓋40とが別体の構成で説明を行うが、この構成に限定されず、一体形成された構成としてもよい。
図2に示すように、光学ユニット1は、上蓋20、光学素子カセット30、下蓋40、固定手段60、そして、外部ケーブル70で構成されている。ここで、三次元のXYZ軸は、Z軸方向は光学ユニット1の中心軸80方向であり、X軸方向は、光学素子カセット30を調整移動する第1の位置調整方向であり、Y軸は、光学素子カセット30を調整移動する第2の位置調整方向であり、そして、光学素子カセット30を光学ユニット1から出し入れ交換する方向でもある。
また、上蓋20には後述する下蓋40と接続するための接続部22が形成されている。
光変調素子31は、例えば、駆動信号によって入射光を光変調する液晶素子を使用することができる。後述するコネクタ33を介して外部から駆動信号を得るために、光変調素子31はFPCといったケーブルでコネクタ33と電気的に接続しておくのが好ましい。また、光変調素子31は所望の光変調にあわせて単数又は複数枚重ねて使用してもよい。
光変調素子ホルダ32は、光変調素子31を保持し、光変調素子31の光変調領域に対応する部分に開口を有している。
コネクタ33は、例えば光変調素子ホルダ32の一端に固定され、外部ケーブル70と接続して図示しない制御装置からの駆動信号を受け取る。
これによって光変調素子31の波面収差補正や超解像といった光変調を電気的にコントロールすることが可能となっている。
が内側に形成され、その中心軸は、上蓋20の中心軸80と同軸であって、対物レンズ3が螺合可能に形成されている。なお、上述した開口部46はZ軸の下方向に突出した円筒部としてもよい。
従って、光学素子カセット30は、上蓋20と下蓋40と固定手段60で囲まれ形成された空間に内蔵載置される。
図2に示すとおり、下蓋40に形成されたコの字形状の側壁において、互いに対向する壁で形成される左側壁42と右側壁43には、光学素子カセット30のX軸方向の位置調整を担う第1の位置調整手段が構成されている。第1の位置調整手段は、例えば、左側壁42に光学素子カセット30をX軸方向に付勢力を付加するX軸押圧手段51を有し、右側壁43にX軸押圧手段51の付勢力に対抗するX軸ネジ部材52を有し、X軸ネジ部材52を右又は左に回わすことで、光学素子カセット30をX軸の正負方向に平行移動可能としている。
セット30のX軸方向に対する位置を記憶することができる。これは、後述のY軸方向の位置調整におけるYネジ部材54にも同様に用いることができる。
な簡単な構成の治具で2つのツマミを同時に引っ掛け、そして、引っ張る構成でも良いことは自明である。
ある。すなわち、図3(a)では光学素子カセット30が光学ユニット1内部のほぼ中央に配置されているが、図3(b)は、それと異なり、光学素子カセット30が第1の位置調整機構のX軸ネジ部材52によって、左端に移動した例であって、この光学素子カセット30に連動して移動したコネクタ33及び外部ケーブル70と開口部62との位置関係を説明するための図である。
この光学素子カセット30のX軸方向の平行移動は、第2の位置調整機構の複数のY軸押圧手段53の付勢力と複数のY軸ネジ部材54も寄与していることは言うまでもない。
ここで、本発明に係る第1の実施形態の光学ユニットを備えた光学装置の製造方法について、図4〜図7を用いて説明する。
この製造方法の製造工程は、5段階であって、光学ユニットと光学系とを接続する工程、光学ユニットに光学素子カセットを組み込む工程、光学素子カセットの位置を筐体に固定する固定工程、外部ケーブルとコネクタとを接続する外部ケーブル接続工程、そして、光軸調整工程で構成されている。
なお、各図において同一の構成部材には同一の番号を付して、重複する説明は省略する。
図4(a)に示すとおり、光学装置本体2から対物レンズ3を取り外し、その両者の間に光学ユニット1を組み込む工程である。光学ユニット1は、X軸押圧手段51とX軸ネジ部材52とY軸押圧手段が組み込まれた下蓋40に上蓋20がネジ止めなどにより接続された筐体4の形態にある。
図5(a)に示すように、光学ユニット1に光学素子カセット30を組み込む工程であって、光学素子カセット30が矢印B方向から前蓋取付部45の開放端に挿入され、筐体4の内部に形成された空間に載置される。この時、付勢力回避手段である2つの押圧解除ツマミ513を指先で摘み、筐体4の外側方向(矢印Aの方向)に引っ張る操作で、X軸押圧コマ511(図3(a)参照)の先端と光学素子カセット30の衝突、干渉が防止され、光学素子カセット30の組み込みが容易となる。
図6(a)に示すように、光学素子カセット30を筐体4の内部空間に固定する固定工程として、固定手段60の前蓋61と、筐体4の前蓋取付部45とを、接続部63、接続部48によって接続する。接続方法としては例えば、接続部63をネジ部材とし、接続部48を雌ネジ孔としたネジ止めなどが使用できる。
図7(a)に示すように、外部ケーブル70が矢印D方向から開口部62を挿通して、コネクタ33に差し込まれて電気的に接続する。外部ケーブル70とコネクタ33の接続後の外観を図7(b)に示す。そして、外部ケーブル70の一方に接続された制御装置(図示せず)からの駆動信号によって光変調素子を駆動することが可能となる。
図7(b)に示すように、光軸調整工程において、X軸方向は、第1の位置調整機構のX軸ネジ部材52によって、Y軸方向は、第2の位置調整機構のY軸ネジ部材54によって、開口部とコネクタ、外部ケーブルが当接及び干渉することなく、光学素子カセットを仮位置からXY軸方向に移動させて、対物レンズ3の光軸と光学素子カセット30の光軸の正確な位置合わせ調整が可能となる。
なお、光学ユニットに光学素子カセットを組み込む工程及び光学素子カセットを筐体の内部空間に固定する固定工程や外部ケーブルとコネクタとを接続する外部ケーブル接続工
程は、光学ユニットと光学系とを接続する工程の前に行ってもよい。
次に、図8、図9を用いて上述した光学ユニットの第1の実施形態の変形例を説明する。
図8(a)は、第1の実施形態の製造工程である光学素子カセットを筐体の内部空間に固定する固定工程後の、図6(b)と同様の形態を示す斜視図であり、図8(b)は、固定手段周辺の部分拡大図である。図9は、第1の実施形態の図3と同様に、上蓋を省略し前蓋を部分断面とした平面図である。なお、各図において同一の構成部材には同一の番号を付して、重複する説明は省略する。
次に、図10を用いて第2の実施形態を説明する。第1の実施形態の光学ユニット1は、円筒部21に形成した雄ネジ部211を有し、光学装置本体2と螺合によって着脱可能な着脱機構を有する構成であった。これに対し、本実施形態では、所定の方向にスライドすることにより光学装置本体2と嵌合する着脱機構を有している。
このような構成は、例えば、レーザ光のコヒーレント光としての特性を用いて高解像度の2次元画像の取得や3次元画像を観測する共焦点レーザ顕微鏡のような光学装置等に対して有効である。このような光学装置本体から出射するレーザ光のコヒーレント光を光変調するには、その偏光方向と光学ユニットに載置された光変調素子の光変調方向とを一致
させること、そして、光学装置と光学ユニットの光軸を一致させることが重要である。そして、これらの光学装置から出射するコヒーレント光の偏光方向は、予め決められた方向となっているためである。
従って、光学装置本体2から出射するレーザ光の偏光方向が既知であるならば、光学ユニット1の光変調方向をそれに合わせて設定することにより、何の調整もなしに一致させることが可能となる。例えば、図10(a)に示すように、光学装置本体2のレーザ光の偏光方向がアリミゾ26の溝方向(Y軸方向)であるとすれば、光学ユニット1に組み込んだときの光学変調素子の光変調方向をアリガタ24の形成方向(Y軸方向)と揃うようにして連結部材25を介して組み立てることにより、レーザ光の偏光方向と光学変調素子の光変調方向との方向を容易に合わせることができる。
次に、図11〜図14を用いて第3の実施形態を説明する。第1の実施形態の光学ユニット1と異なる点は、光学素子カセットの位置調整手段にあって、X軸ネジ部材及びY軸ネジ部材の配置と形状だけが異なる。すなわち、光軸調整用のネジ部材が、第1の実施形態では光学素子カセットを内蔵する光学ユニット1の筐体側壁に設けられているが、第3の実施形態では光学素子カセットに設けられている点で異なっている。
機構のネジ部材を説明するための図11の矢視Gから見た正面図である。図14は、図3(b)と同様に、光学ユニットの位置調整機構を説明するための平面図である。
なお、第1の実施形態と同一の構成部材には同一の番号を付して、重複する説明は省略する。
図12に示すように、第3の実施形態の光学ユニット1は、図2に示す第1の実施形態と基本的に同じ構成で、上蓋20、光学素子カセット30、下蓋40、固定手段60、そして、外部ケーブル70で構成されており、重複する構成部材については説明を省略する。
有する光学素子カセット30に組み込まれ一体となっているから、その突出量が光軸合わせの一致した位置データとなる。
図13に示すように、X軸長孔49のスリット幅W4は、X軸ネジ部材55のネジ頭のフラット部552より狭く、ネジ頭の六角穴551に嵌合する調整ドライバ71の太さより少し大きい寸法に設定されている。従って、X軸押圧手段から受ける力をネジ頭のフラット部552で安定して受け止めることが可能な構成となっている。また、X軸長孔49の長さは、光学素子カセット30のY軸方向の移動距離より少し長く設定される。従って、Y軸ネジ部材56の突出量にかかわらず、X軸ネジ部材55の調整を行うことができる。
Y軸ネジ部材56と前蓋61のY軸長孔64に関しても、この構成は同様に形成されている。
図14に示すように、図3(b)と同様に、この光学素子カセット30が左端一杯に寄った位置にあって、光学素子カセット30と連動して移動するコネクタ33及び外部ケーブル70と開口部62の間に隙間δが干渉を防止するために設定されていることを示す。
すなわち、第1の実施形態と全く同様に、光軸調整の移動範囲が確保され、光学素子カセット30の容易な高精度の位置調整が可能であり、光軸合わせに再現性を有する光学素子カセットの提供が可能となる。なお、調整ドライバ71はX軸ネジ部材55又はYネジ部材56の突出量を調整するために接続されたままでもよいが、光軸合わせ後は不必要であるため取り外してもよい。
2 光学装置本体
3 対物レンズ
4 筐体
20 上蓋
21 円筒部
22,47,48,63 接続部
23 着脱機構
24 アリガタ
25 連結部材
26 アリミゾ
30 光学素子カセット
31 光変調素子
32 光変調素子ホルダ
33 コネクタ
40 下蓋
41 底部
42 左側壁
43 右側壁
44 奥側壁
45 前蓋取付部
46 開口部
49 X軸長孔
51 X軸押圧手段
52、55 X軸ネジ部材
53 Y軸押圧手段
54、56 Y軸ネジ部材
60 固定手段
61 前蓋
62 開口部
64 Y軸長孔
70 外部ケーブル
71 調整ドライバ
80 中心軸
100 光学装置
211 雄ネジ部
411 雌ネジ部
511 X軸押圧コマ
512 X軸押圧バネ
513 X軸押圧解除ツマミ
531 Y軸押圧コマ
532 Y軸押圧バネ内蔵コマ
Claims (11)
- 上蓋と下蓋を有する筐体と、
光学素子カセットと、
前記光学素子カセットの位置を固定する固定手段と、
前記筐体内に着脱可能に載置される前記光学素子カセットを、該光学素子カセットの光軸に対して垂直な方向に移動可能な位置調整機構と、を有する光学ユニットであって、
前記光学素子カセットは、駆動信号によって駆動する光変調素子と、外部ケーブルに接続するためのコネクタと、位置調整機構ネジとを備え、
前記固定手段は、前記コネクタ又は前記外部ケーブルが挿通可能な開口部を備え、
前記コネクタ又は前記外部ケーブルが、前記固定手段と当接しないように、前記開口部の大きさを前記位置調整機構によって前記コネクタ又は前記外部ケーブルが移動する範囲より大きく設定され、
前記固定手段又は前記下蓋に長孔を設けて前記位置調整機構ネジを前記長孔に挿通し、前記光学素子カセットの位置を調整する
ことを特徴とする光学ユニット。 - 前記位置調整機構は、前記光軸に垂直な第1の方向の位置決めを行う第1の位置調整手段を有する
ことを特徴とする請求項1に記載の光学ユニット。 - 前記位置調整機構は、前記光軸及び前記第1の方向に垂直な第2の方向の位置決めを行う第2の位置調整手段を有する
ことを特徴とする請求項2に記載の光学ユニット。 - 前記第1の位置調整手段及び前記第2の位置調整手段の少なくとも一方は、前記光学素子カセットの前記光軸に対して垂直な方向の所定の面に当接するネジと、前記光学素子カセットの前記ネジが当接する面とは反対側の面に前記ネジが当接する面の方向に付勢力を有するバネである
ことを特徴とする請求項3に記載の光学ユニット。 - 前記第1の位置調整手段の前記バネの付勢力と前記第2の位置調整手段の前記バネの付勢力とが互いに異なる
ことを特徴とする請求項4に記載の光学ユニット。 - 前記第1の位置調整手段及び前記第2の位置調整手段の少なくとも一方は、前記バネの付勢力を前記光学素子カセットに一時的に与えないようにするための付勢力回避手段を備える
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の光学ユニット。 - 前記筐体は、前記光軸に対して垂直な方向から前記光学素子カセットを出し入れ可能とする構成である
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の光学ユニット。 - 前記筐体は、所定の光学系に対して着脱可能な着脱機構を備える
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の光学ユニット。 - 前記光学素子カセットは、所定の偏光方向に対して光変調を行う光変調方向を有し、
前記光変調方向が、前記筐体に入射する直線偏光に対して略同一の方向となるように、前記着脱機構の着脱方向が固定されている
ことを特徴とする請求項8に記載の光学ユニット。 - 請求項1から9のいずれか一項に記載の光学ユニットと、対物レンズを有する光学系と、を備え、前記位置調整機構は、前記対物レンズの光軸と前記光学素子カセットの光軸とが一致するように前記光学素子カセットを移動可能とする
ことを特徴とする光学装置。 - 駆動信号によって駆動する光変調素子と外部ケーブルに接続するためのコネクタと長孔とを備えた光学素子カセットと、
上蓋と下蓋を有する筐体の内部に位置調整機構ネジを備えた前記光学素子カセットを着脱可能に載置する光学ユニットと、
対物レンズを有する光学系と、
を有する光学装置の製造方法であって、
前記光学ユニットと前記光学系とを接続する工程と、
前記光学ユニットが備える位置調整機構によって、前記対物レンズの光軸と、前記光学素子カセットの光軸とを合わせる光軸調整工程と、
前記光学ユニットが備える固定手段と前記下蓋によって、前記光学素子カセットの位置を前記筐体に固定する固定工程と、
前記外部ケーブル又は前記コネクタを、前記固定手段に設けた前記コネクタ又は前記外部ケーブルが挿通可能であり、かつ、前記コネクタ又は前記外部ケーブルが、前記固定手段と当接しないように、前記位置調整機構によって前記コネクタ又は前記外部ケーブルが移動する範囲より大きく設定された開口部に挿通し、前記外部ケーブルと前記コネクタとを接続する外部ケーブル接続工程と、を有し
前記光軸調整工程は、前記固定手段又は前記下蓋の前記長孔を介して前記位置調整機構によって前記位置調整機構ネジを調整し、前記光学素子カセットを、前記光学素子カセットの光軸に垂直な方向に移動させることによって行われる
ことを特徴とする光学装置の製造方法。
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