JP6501839B2 - マルチフィラメント糸及びその織編物 - Google Patents
マルチフィラメント糸及びその織編物Info
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Description
が大きく変化してしまう問題もあった。
(i)前記横断面における無機酸化物微粒子の含有率X(質量%)が2<X≦10である合成樹脂部の形状が、前記単糸の中心側から外周側へ放射状に向かう6〜20個の葉部を含む多葉形状。
(ii)前記葉部の外周側の先端部が曲線形状。
(iii)前記単糸の外周長(μm)に対する、前記無機酸化物微粒子の含有率X(質量%)が2<X≦10である合成樹脂部の前記単糸表面への露出長(μm)の割合が10%以下。
(iv)前記単糸の中心から前記単糸の外周までの距離(μm)に対する、前記単糸の外周から前記葉部までの最短距離(μm)の平均比率が10%以下。
(v)前記葉部のそれぞれが全周において互いに分離されており、かつ、互いに隣り合う前記葉部の下記方法により測定、算出される最短距離が0.1〜2.0μm。
(方法)
マルチフィラメントから単糸を取り出し、取り出した単糸の長手方向に対する横断面を光学顕微鏡(INABATA&CO製 PCSCOPE PCS−81X)で観察し、分離している葉部における隣り合う葉部との最短距離(μm)を測定し、該横断面における分離している葉部全てについて測定し、その平均値を、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離(μm)とする。
(2)無機酸化物微粒子の含有率X(質量%)が2<X≦10である合成樹脂部と、無機酸化物微粒子の含有率Y(質量%)が2質量%以下である合成樹脂部を含むマルチフィラメント糸であって、前記無機酸化物微粒子の含有率Y(質量%)が2質量%以下である合成樹脂部を構成する合成樹脂がポリエチレンテレフタレート(テレフタル酸成分とエチレングリコール成分との重縮合体)であり、前記マルチフィラメント糸を構成する単糸の長手方向に対する横断面形状が下記(i)〜(vi)を満足することを特徴とするマルチフィラメント糸。
(i)前記横断面における無機酸化物微粒子の含有率X(質量%)が2<X≦10である合成樹脂部の形状が、前記単糸の中心側から外周側へ放射状に向かう6〜20個の葉部を含む多葉形状。
(ii)前記葉部の外周側の先端部が曲線形状。
(iii)前記単糸の外周長(μm)に対する、前記無機酸化物微粒子の含有率X(質量%)が2<X≦10である合成樹脂部の前記単糸表面への露出長(μm)の割合が10%以下。
(iv)前記単糸の中心から前記単糸の外周までの距離(μm)に対する、前記単糸の外周から前記葉部までの最短距離(μm)の平均比率が10%以下。
(v)単糸の外周形状が円形。
(vi)前記葉部のそれぞれが全周において互いに分離されており、かつ、互いに隣り合う前記葉部の下記方法により測定、算出される最短距離が0.1〜2.0μm。
(方法)
マルチフィラメントから単糸を取り出し、取り出した単糸の長手方向に対する横断面を光学顕微鏡(INABATA&CO製 PCSCOPE PCS−81X)で観察し、分離している葉部における隣り合う葉部との最短距離(μm)を測定し、該横断面における分離している葉部全てについて測定し、その平均値を、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離(μm)とする。
(3)前記無機酸化物微粒子の含有率X(質量%)が2<X≦10である合成樹脂部を構成する合成樹脂が、ポリエチレンテレフタレート(テレフタル酸成分とエチレングリコール成分との重縮合体)である(1)又は(2)に記載のマルチフィラメント糸。
(4)前記無機酸化物微粒子の含有率X(質量%)が2<X≦10である合成樹脂部と前記無機酸化物微粒子の含有率Y(質量%)が2質量%以下である合成樹脂部との質量比が30/70〜90/10である(1)〜(3)のいずれかに記載のマルチフィラメント糸。
(5)(1)〜(4)のいずれかに記載のマルチフィラメント糸からなる織編物。
(6)カバーファクター(CF)が、1000〜3500である(5)に記載の織物。
(7)カバーファクター(CF)が、500〜2500である(5)に記載の編物。
(8)クーリング性(CT)が2.0以上である(5)〜(7)のいずれかに記載の織編物。
(9)紫外線防止指数(UPF)が30以上である(5)〜(8)のいずれかに記載の織編物。
(10)下記式(I)で表される防透性低下度(TF)が8.0%以下である(5)〜(9)のいずれか1項に記載の織編物。
部は、例えば、略倒披針形、略半楕円形、略半円形、略直線部における各辺が滑らかである必要はない。
DT:マルチフィラメント糸の繊度(dtex)
WAD:経糸密度(本/2.54cm)
WED:緯糸密度(本/2.54cm)
CD:コース密度(本/2.54cm)
WD:ウェール密度(本/2.54cm)
マルチフィラメントから取り出した単糸の、長手方向に対する横断面を光学顕微鏡(INABATA&CO製 PCSCOPE PCS−81X)で観察し、単糸外周長(μm)及びセグメントAの単糸表面への露出長(μm)を測定し、単糸外周長(μm)に対する割合(EC(%))を次式により算出した。
EC=セグメントAの露出長(μm)/フィラメント外周長(μm)×100(%)
マルチフィラメント糸から取り出した単糸の、長手方向に対する横断面を光学顕微鏡(INABATA&CO製 PCSCOPE PCS−81X)で観察し、単糸の中心から単糸外周までの距離(μm)及び各葉部における単糸外周から各葉部までの最短距離(μm)を測定した。そして、単糸の中心から単糸外周までの距離(μm)に対する各葉部における単糸外周から各葉部までの最短距離(μm)の平均比率(DC(%))を次式により算出した。
DC=単糸外周から各葉部までの最短距離の平均値(μm)/単糸の中心から単糸外周までの距離(μm)×100(%)
そして、以下の基準により判定し、○以上を合格とした。
◎:DCが5%以下である場合。
○:DCが5%を超え、10%未満である場合。
×:DCが10%を超える場合。
マルチフィラメントから単糸を取り出し、取り出した単糸の長手方向に対する横断面を光学顕微鏡(INABATA&CO製 PCSCOPE PCS−81X)で観察し、分離している葉部における隣り合う葉部との最短距離(μm)を測定した。該横断面における分離している葉部全てについて測定し、その平均値を、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離(μm)とした。
図4及び図5に示すように、高さ20cmの発泡スチロール13の上面側に縦8cm、横8cm、深さ0.7cmの穴14a、14bを併設し、穴14a、14bの底部の中心に熱電対16a、16bを設けた装置を用いた。測定対象とする織編物を一辺の長さが10cmの正方形となるように裁断し、裁断した織編物15aを一方の穴14aを覆うように前記発泡スチロール13の上面に張り付けた。ブランクとする織編物として、測定対象とする織編物を構成するマルチフィラメントと同じ単糸繊度、同じフィラメント数であり、酸化チタン微粒子を0.4質量%含有する単成分からなるPETマルチフィラメントからなり、測定対象とする織編物と同組織である織編物15bを用い、測定対象とする織編物15aと同様にして他方の穴14bを覆うように張り付けた。そして、図6のように、装置を織編物を張り付けた面が水平方向を向くように屋外に設置し、15分後に測定対象とする織編物15aを張り付けた穴14aに設けた熱電対16aの温度(T1(℃))とブランクとする織編物15bを張り付けた穴14bに設けた熱電対16bの温度(T2(℃))とを測定し、それぞれの温度の差(T2−T1(℃))をCTとした。なお、測定は、測定対象とする織編物15a及びブランクとする織編物15bの表面での照度が100000luxの条件下でおこなった。本発明においては、CTが2.0以上のものを合格とした。
オーストラリアニュージーランド規格(AS/NZS;4399:1996)に従い、分光光度計を用いて測定した280〜400nmの紫外線透過率に所定のダメージ係数を考慮し、算出した。本発明においては、UPFが30以上のものを合格とした。
マクベス社製MS−2020型分光光度計を使用し、乾燥時試料のtaube白度(WId)及び湿潤時試料のtaube白度(WIw)を測定し、下記式により算出した。なお、乾燥時試料とは、織編物を20℃65%RHの環境下で24Hrs調整した試料とし、湿潤時試料とは、20℃65%RHの環境下で24Hrs調整した試料に該試料と同質量の水分を含ませたものとした。
本発明においては、TFが8.0以下のものを合格とした。
編物のカバーファクターを下記式(III)によって算出した。
DT:マルチフィラメントの繊度(dtex)
CD:コース密度(本/2.54cm)
WD:ウェール密度(本/2.54cm)
なお、マルチフィラメントの繊度はJIS L 1096:2010 8.9.9.1.bに従い測定、算出した。また、コース密度、ウェール密度はJIS L 1096:2010 8.6.2に従い測定、算出した。
24時間連続して紡糸を行い、操業中の切れ糸回数(1錘あたり)により、以下の3段階で評価し、○を合格とした。
○:0〜1回
△:2〜3回
×:4以上
製編前に編機の編み針のうちキズ、摩耗がないものを無作為に10本選定しておき、製編後に選定した編み針を光学顕微鏡を用いて観察し、以下の評価を行った。
○:編み針10本全てにキズ、摩耗が認められないもの
×:編み針1本以上キズ、摩耗が認められるもの
セグメントAとして酸化チタン微粒子(TiO2)の含有率が3質量%であるPETを、セグメントBとして酸化チタン微粒子(TiO2)の含有率が0.4質量%であるPETを用い、セグメントAとセグメントBとの質量比(セグメントA/セグメントB)が75/25であって、図1(h)の横断面形状(葉部の数:8個)となるノズルを用い、常用の複合紡糸装置を用いて、紡糸温度295℃でマルチフィラメントを紡出した。そして、紡出したマルチフィラメントを冷却、油剤付与し、3000m/分の速度で引取ローラにて引き取り、次いで温度90℃、延伸倍率1.50で延伸し、温度140℃で熱処理をして90dtex単糸本数48本のマルチフィラメント糸を得た。なお、EC、DC、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離は、該マルチフィラメント糸を用いて測定、算出した。その結果、ECは0%(セグメントAが単糸表面に露出したことは確認されなかった。)、DCの判定は◎(全ての葉部においてDCが5%以下)、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離は0.7μmであった。
染料 UVITEX EBF:1%omf
助剤 ニッカサンソルトSN−130:0.5g/l
酢酸:0.2ml/l
セグメントAを構成するPETに含有する酸化チタン微粒子の含有率を表1に示したようにした以外は、実施例1と同様におこない、マルチフィラメント糸及び編物を得た。
セグメントA及びセグメントBを構成するPETにおける酸化チタン微粒子の含有率をそれぞれ表1に示したようにした以外は、実施例1と同様におこない、マルチフィラメント糸及び編物を得た。
セグメントAとして酸化チタン微粒子(TiO2)の含有率が5質量%であるPETを、セグメントBとして酸化チタン微粒子(TiO2)の含有率が0.4質量%であるPETを用い、セグメントAとセグメントBとの質量比(セグメントA/セグメントB)が75/25であって、図1(h)の横断面形状(葉部の数:20個)となるノズルを用い、常用の複合紡糸装置を用いて、紡糸温度295℃でマルチフィラメントを紡出した。そして、紡出したマルチフィラメントを冷却、油剤付与し、3000m/分の速度で引取ローラにて引き取り、次いで温度90℃、延伸倍率1.50で延伸し、温度140℃で熱処理をして90dtex単糸本数48本のマルチフィラメント糸を得た。なお、EC、DC、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離は、該マルチフィラメントを用いて測定、算出した。その結果、ECは0%(セグメントAが単糸表面に露出したことは確認されなかった。)、DCの判定は◎(全ての葉部においてDCが5%以下)、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離は0.7μmであった。
染料 UVITEX EBF:1%omf
助剤 ニッカサンソルトSN−130:0.5g/l
酢酸:0.2ml/l
セグメントAを構成するPETに含有する酸化チタン微粒子の含有率を表1に示したようにし、編物を構成するマルチフィラメント糸の混用率を30%とし、混用する繊維として酸化チタンを0.4質量%含み、実施例1のマルチフィラメント糸と同じ繊度、フィラメント数である単成分からなるPETマルチフィラメント糸を用いて製編した以外は実施例1と同様におこない、マルチフィラメント糸及び編物を得た。
セグメントAとして酸化チタン微粒子(TiO2)の含有率が5質量%であるPETを、セグメントBとして酸化チタン微粒子(TiO2)の含有率が0.4質量%であるPETを用い、セグメントAとセグメントBとの質量比(セグメントA/セグメントB)が75/25であって、図1(h)の横断面形状(葉部の数:8個)であって、ECが5%となるノズルを用い、常用の複合紡糸装置を用いて、紡糸温度295℃でマルチフィラメントを紡出した。そして、紡出したマルチフィラメントを冷却、油剤付与し、3000m/分の速度で引取ローラにて引き取り、次いで温度90℃、延伸倍率1.50で延伸し、温度140℃で熱処理をして90dtex単糸本数48本のマルチフィラメント糸を得た。なお、EC、DC、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離は、該マルチフィラメントを用いて測定、算出した。その結果、ECは5%、DCの判定は◎(全ての葉部においてDCが5%以下)、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離は0.7μmであった。
染料 UVITEX EBF:1%omf
助剤 ニッカサンソルトSN−130:0.5g/l
酢酸:0.2ml/l
セグメントAとして酸化チタン微粒子(TiO2)の含有率が5質量%であるPETを、セグメントBとして酸化チタン微粒子(TiO2)の含有率が0.4質量%であるPETを用い、セグメントAとセグメントBとの質量比(セグメントA/セグメントB)が75/25であって、図1(h)の横断面形状(葉部の数:8個)であって、DCの判定が○(全ての葉部においてDCが5%を超え、かつ、10%以下)となるノズルを用い、常用の複合紡糸装置を用いて、紡糸温度295℃でマルチフィラメントを紡出した。そして、紡出したマルチフィラメントを冷却、油剤付与し、3000m/分の速度で引取ローラにて引き取り、次いで温度90℃、延伸倍率1.50で延伸し、温度140℃で熱処理をして90dtex単糸本数48本のマルチフィラメント糸を得た。なお、EC、DC、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離は、該マルチフィラメントを用いて測定、算出した。その結果、ECは0%(セグメントAが単糸表面に露出したことは確認されなかった。)、DCの判定は○(全ての葉部においてDCが5%を超え、かつ、10%以下)、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離は0.7μmであった。
染料 UVITEX EBF:1%omf
助剤 ニッカサンソルトSN−130:0.5g/l
酢酸:0.2ml/l
セグメントAとして酸化チタン微粒子(TiO2)の含有率が1.5質量%であるPETを、セグメントBとして酸化チタン微粒子(TiO2)の含有率が0.4質量%であるPETを用い、セグメントAとセグメントBとの質量比(セグメントA/セグメントB)が75/25であって、図1(h)の横断面形状(葉部の数:4個)となるノズルを用い、常用の複合紡糸装置を用いて、紡糸温度295℃でマルチフィラメントを紡出した。そして、紡出したマルチフィラメントを冷却、油剤付与し、3000m/分の速度で引取ローラにて引き取り、次いで温度90℃、延伸倍率1.50で延伸し、温度140℃で熱処理をして90dtex単糸本数48本のマルチフィラメント糸を得た。なお、EC、DC、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離は、該マルチフィラメントを用いて測定、算出した。その結果、ECは0%(セグメントAが単糸表面に露出したことは確認されなかった。)、DCの判定は◎(全ての葉部においてDCが5%以下)、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離は0.7μmであった。
染料 UVITEX EBF:1%omf
助剤 ニッカサンソルトSN−130:0.5g/l
酢酸:0.2ml/l
セグメントAを構成するPETに含有する酸化チタン微粒子の含有率を表1に示したようにした以外は、実施例1と同様におこなった。
セグメントAとして酸化チタン微粒子の含有率が5質量%であるPETを、セグメントBとして酸化チタン微粒子の含有率が0.4質量%であるPETを用いた。セグメントAとセグメントBとの質量比(セグメントA/セグメントB)を75/25であって、単糸長手方向に対する横断面形状が図2(b)に示す複合形状となるノズルを用い、図2(b)に示す無機酸化物微粒子の含有率が5〜30質量%である合成樹脂部11に代えて酸化チタン微粒子の含有率が5質量%であるPETからなるセグメントAとし、図2(b)に示す無機酸化物微粒子を含有しない合成樹脂部12に代えて酸化チタン微粒子の含有率が0.4質量%であるPETからなるセグメントBとして、紡糸温度295℃でマルチフィラメントを紡出した。そして、紡出したマルチフィラメントを冷却、油剤付与し、3000m/分の速度で引取ローラにて引き取り、次いで温度90℃、延伸倍率1.50で延伸し、温度140℃で熱処理をして90dtex単糸本数48本のマルチフィラメント糸を得た。なお、EC、DCは、該マルチフィラメントを用いて測定、算出した。その結果、ECは15%、DCの判定は◎(全ての葉部においてDCが5%以下)であった。
染料 UVITEX EBF:1%omf
助剤 ニッカサンソルトSN−130:0.5g/l
酢酸:0.2ml/l
セグメントAとして酸化チタン微粒子の含有率が5質量%であるPETを、セグメントBとして酸化チタン微粒子の含有率が0.4質量%であるPETを用いた。セグメントAとセグメントBとの質量比(セグメントA/セグメントB)を75/25であって、単糸長手方向に対する横断面形状が図2(a)に示す複合形状となるノズルを用い、図2(a)に示す無機酸化物微粒子を高濃度に含有する部分8に代えて酸化チタン微粒子の含有率が5質量%であるPETからなるセグメントAとし、図2(a)に示す無機酸化物微粒子を低濃度に含有する部分9に代えて酸化チタン微粒子の含有率が0.4質量%であるPETからなるセグメントBとして、紡糸温度295℃でマルチフィラメントを紡出した。そして、紡出したマルチフィラメントを冷却、油剤付与し、3000m/分の速度で引取ローラにて引き取り、次いで温度90℃、延伸倍率1.50で延伸し、温度140℃で熱処理をして90dtex単糸本数48本のマルチフィラメント糸を得た。なお、EC、DCは、該マルチフィラメントを用いて測定、算出した。その結果、ECは0%、DCの判定は×(単糸の中心から該単糸の外周までの距離(μm)に対する前記単糸の外周からセグメントAまでの距離(μm)の比率(%)が13.1%)であった。
染料 UVITEX EBF:1%omf
助剤 ニッカサンソルトSN−130:0.5g/l
酢酸:0.2ml/l
セグメントAとして酸化チタン微粒子(TiO2)の含有率が5質量%であるPETを、セグメントBとして酸化チタン微粒子(TiO2)の含有率が0.4質量%であるPETを用い、セグメントAとセグメントBとの質量比(セグメントA/セグメントB)が75/25であって、図3の横断面形状(葉部の数:8個)となるノズルを用い、常用の複合紡糸装置を用いて、紡糸温度295℃でマルチフィラメントを紡出した。そして、紡出したマルチフィラメントを冷却、油剤付与し、3000m/分の速度で引取ローラにて引き取り、次いで温度90℃、延伸倍率1.50で延伸し、温度140℃で熱処理をして90dtex単糸本数48本のマルチフィラメント糸を得た。なお、EC、DCは該マルチフィラメントを用いて測定、算出した。その結果、ECは0%(セグメントAが単糸表面に露出したことは確認されなかった。)、DCの判定は◎(全ての葉部においてDCが5%以下)であった。
染料 UVITEX EBF:1%omf
助剤 ニッカサンソルトSN−130:0.5g/l
酢酸:0.2ml/l
セグメントAとして酸化チタン微粒子(TiO2)の含有率が5質量%であるPETを、セグメントBとして酸化チタン微粒子(TiO2)の含有率が0.4質量%であるPETを用い、セグメントAとセグメントBとの質量比(セグメントA/セグメントB)が75/25であって、図1(h)の横断面形状(葉部の数:8個)であって、ECが15%となるノズルを用い、常用の複合紡糸装置を用いて、紡糸温度295℃でマルチフィラメントを紡出した。そして、紡出したマルチフィラメントを冷却、油剤付与し、3000m/分の速度で引取ローラにて引き取り、次いで温度90℃、延伸倍率1.50で延伸し、温度140℃で熱処理をして90dtex単糸本数48本のマルチフィラメント糸を得た。なお、EC、DC、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離は、該マルチフィラメントを用いて測定、算出した。その結果、ECは15%、DCの判定は◎(全ての葉部においてDCが5%以下)、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離は0.7μmであった。
染料 UVITEX EBF:1%omf
助剤 ニッカサンソルトSN−130:0.5g/l
酢酸:0.2ml/l
セグメントAとして酸化チタン微粒子(TiO2)の含有率が5.0質量%であるPETを、セグメントBとして酸化チタン微粒子(TiO2)の含有率が0.4質量%であるPETを用い、セグメントAとセグメントBとの質量比(セグメントA/セグメントB)が75/25であって、図1(h)の横断面形状(葉部の数:4個)となるノズルを用い、常用の複合紡糸装置を用いて、紡糸温度295℃でマルチフィラメントを紡出した。そして、紡出したマルチフィラメントを冷却、油剤付与し、3000m/分の速度で引取ローラにて引き取り、次いで温度90℃、延伸倍率1.50で延伸し、温度140℃で熱処理をして90dtex単糸本数48本のマルチフィラメント糸を得た。なお、EC、DC、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離は、該マルチフィラメントを用いて測定、算出した。その結果、ECは0%(セグメントAが単糸表面に露出したことは確認されなかった。)、DCの判定は◎(全ての葉部においてDCが5%以下)、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離は0.7μmであった。
染料 UVITEX EBF:1%omf
助剤 ニッカサンソルトSN−130:0.5g/l
酢酸:0.2ml/l
セグメントAとして酸化チタン微粒子の含有率が5質量%であるPETを、セグメントBとして酸化チタン微粒子の含有率が0.4質量%であって、5−ナトリウムスルホイソフタル酸(SIP−Na)を2.5モル%、平均分子量8000のポリエチレングリコール(PEG)を13.3重量%共重合したPETを用い、セグメントAとセグメントBとの質量比(セグメントA/セグメントB)を75/25とし、単糸長手方向に対する横断面形状が図1(h)(葉部の数:8個)となるノズルを用い、常用の複合紡糸装置を用いて、紡糸温度295℃でマルチフィラメントを紡出した。そして、紡出したマルチフィラメントを冷却、油剤付与し、3000m/分の速度で引取ローラにて引き取り、次いで温度90℃、延伸倍率1.50で延伸し、温度140℃で熱処理をして90dtex単糸本数48本のマルチフィラメント糸を得た。なお、EC、DC、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離は、該マルチフィラメントを用いて測定、算出した。その結果、ECは0%(セグメントAが単糸表面に露出したことは確認されなかった。)、DCの判定は◎(全ての葉部においてDCが5%以下)、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離は0.7μmであった。
染料 UVITEX EBF:1%omf
助剤 ニッカサンソルトSN−130:0.5g/l
酢酸:0.2ml/l
ら該セグメントBを溶解除去し葉部を分割した。結果、得られた編物は、CT、UPF及びTFが合格基準を満たさず、涼感性、紫外線防止性及び湿潤時の透け防止性に劣るものとなった。
2 無機酸化物微粒子の含有率X(質量%)が2<X≦10である合成樹脂部
3 無機酸化物微粒子の含有率Y(質量%)2質量%以下である合成樹脂部
4 葉部
5 葉部以外の部分
6 中空部
7 従来技術に係る同心円状に配置されてなる複合繊維
8 無機酸化物微粒子を高濃度に含有する部分
9 無機酸化物微粒子を含有しない部分
10 従来技術に係る複合繊維
11 無機酸化物微粒子の含有率が5〜30質量%である合成樹脂部
12 無機酸化物微粒子を含有しない合成樹脂部
13 発泡スチロール
14a、14b 穴
15a、15b 織編物
16a、16b 熱電対
Claims (10)
- 無機酸化物微粒子の含有率X(質量%)が2<X≦10である合成樹脂部と、無機酸化物微粒子の含有率Y(質量%)が2質量%以下である合成樹脂部を含むマルチフィラメント糸であって、
前記無機酸化物微粒子の含有率Y(質量%)が2質量%以下である合成樹脂部を構成する合成樹脂がポリエチレンテレフタレート(テレフタル酸成分とエチレングリコール成分との重縮合体)であり、
前記マルチフィラメント糸を構成する単糸の長手方向に対する横断面形状が下記(1)〜(5)を満足することを特徴とするマルチフィラメント糸。
(1)前記横断面における無機酸化物微粒子の含有率X(質量%)が2<X≦10である合成樹脂部の形状が、前記単糸の中心側から外周側へ放射状に向かう6〜20個の葉部を含む多葉形状。
(2)前記葉部の外周側の先端部が曲線形状。
(3)前記単糸の外周長(μm)に対する、前記無機酸化物微粒子の含有率X(質量%)が2<X≦10である合成樹脂部の前記単糸表面への露出長(μm)の割合が10%以下。
(4)前記単糸の中心から前記単糸の外周までの距離(μm)に対する、前記単糸の外周から前記葉部までの最短距離(μm)の平均比率が10%以下。
(5)前記葉部のそれぞれが全周において互いに分離されており、かつ、互いに隣り合う前記葉部の下記方法により測定、算出される最短距離が0.1〜2.0μm。
(方法)
マルチフィラメントから単糸を取り出し、取り出した単糸の長手方向に対する横断面を光学顕微鏡(INABATA&CO製 PCSCOPE PCS−81X)で観察し、分離している葉部における隣り合う葉部との最短距離(μm)を測定し、該横断面における分離している葉部全てについて測定し、その平均値を、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離(μm)とする。 - 無機酸化物微粒子の含有率X(質量%)が2<X≦10である合成樹脂部と、無機酸化物微粒子の含有率Y(質量%)が2質量%以下である合成樹脂部を含むマルチフィラメント糸であって、
前記無機酸化物微粒子の含有率Y(質量%)が2質量%以下である合成樹脂部を構成する合成樹脂がポリエチレンテレフタレート(テレフタル酸成分とエチレングリコール成分との重縮合体)であり、
前記マルチフィラメント糸を構成する単糸の長手方向に対する横断面形状が下記(1)〜(6)を満足することを特徴とするマルチフィラメント糸。
(1)前記横断面における無機酸化物微粒子の含有率X(質量%)が2<X≦10である合成樹脂部の形状が、前記単糸の中心側から外周側へ放射状に向かう6〜20個の葉部を含む多葉形状。
(2)前記葉部の外周側の先端部が曲線形状。
(3)前記単糸の外周長(μm)に対する、前記無機酸化物微粒子の含有率X(質量%)が2<X≦10である合成樹脂部の前記単糸表面への露出長(μm)の割合が10%以下。
(4)前記単糸の中心から前記単糸の外周までの距離(μm)に対する、前記単糸の外周から前記葉部までの最短距離(μm)の平均比率が10%以下。
(5)単糸の外周形状が円形。
(6)前記葉部のそれぞれが全周において互いに分離されており、かつ、互いに隣り合う前記葉部の下記方法により測定、算出される最短距離が0.1〜2.0μm。
(方法)
マルチフィラメントから単糸を取り出し、取り出した単糸の長手方向に対する横断面を光学顕微鏡(INABATA&CO製 PCSCOPE PCS−81X)で観察し、分離している葉部における隣り合う葉部との最短距離(μm)を測定し、該横断面における分離している葉部全てについて測定し、その平均値を、互いに隣り合う葉部と葉部との最短距離(μm)とする。 - 前記無機酸化物微粒子の含有率X(質量%)が2<X≦10である合成樹脂部を構成する合成樹脂が、ポリエチレンテレフタレート(テレフタル酸成分とエチレングリコール成分との重縮合体)である請求項1又は2に記載のマルチフィラメント糸。
- 前記無機酸化物微粒子の含有率X(質量%)が2<X≦10である合成樹脂部と前記無機酸化物微粒子の含有率Y(質量%)が2質量%以下である合成樹脂部との質量比が30/70〜90/10である請求項1〜3のいずれか1項に記載のマルチフィラメント糸。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のマルチフィラメント糸からなる織編物。
- カバーファクター(CF)が、1000〜3500である請求項5に記載の織物。
- カバーファクター(CF)が、500〜2500である請求項5に記載の編物。
- クーリング性(CT)が2.0以上である請求項5〜7のいずれか1項に記載の織編物。
- 紫外線防止指数(UPF)が30以上である請求項5〜8のいずれか1項に記載の織編物。
- 下記式(I)で表される防透性低下度(TF)が8.0%以下である請求項5〜9のいずれか1項に記載の織編物。
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