JP6499155B2 - 自己免疫疾患の治療 - Google Patents

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Description

関連出願
本出願は、2013年3月15日出願の米国特許出願第61/800,354号の利益を主張するものであり、本出願の全教示は、参照により本明細書に組み込まれる。
主題の技術は、概して、自己免疫疾患または状態、具体的には、脱毛症等の脱毛をもたらす自己免疫疾患または状態を治療するための組成物及び方法に関する。
脱毛症は、毛髪が抜ける状態である。脱毛症における脱毛は、頭髪だけに限定されず、体のどこにでも起こり得る。通常は命に関わるものではないが、外見に関連する問題により深刻な精神的苦痛を伴うため、脱毛症の治療のための優れた薬剤及び予防のための優れた薬剤が所望されている。さらに、脱毛症は、毛色の退色を伴うことが多いため、脱毛症に伴う毛色の退色の予防のための薬剤及び治療のための薬剤が所望されている。さらに、脱毛症は、毛髪が細くなる、または毛髪が短くなる等の毛質の低下を伴うことが多いため、脱毛症に伴う毛質の低下の予防のための薬剤及び治療のための薬剤が所望されている。
脱毛症の種類に関しては、円形脱毛症、アンドロゲン性脱毛症、閉経後脱毛症、女性型脱毛症、脂漏性脱毛症、粃糠性脱毛症、老人性脱毛症、癌化学療法薬誘導性脱毛症、放射線被曝による脱毛症、抜毛癖、産褥性脱毛症等がある。
これらの種類の脱毛症は、同じ脱毛の症状を有するが、異なる原因に基づいており、その治療法はそれぞれ異なる。特に、男性ホルモンの作用に基づくアンドロゲン性脱毛症、及び免疫疾患であると疑われる円形脱毛症は、非常に異なる疾患である。さらに、産褥性脱毛症、女性型脱毛症、脂漏性脱毛症、粃糠性脱毛症、老人性脱毛症、癌化学療法薬誘導性脱毛症、及び放射線被曝による脱毛症は、それぞれ異なる原因を有し、任意の効果的な治療法はほとんど存在しないと考えられている。
円形脱毛症は、明確な輪郭を持つコインサイズの円形〜斑点状脱毛域(複数可)が、多くの場合に任意の自覚症状または前駆症状等がなく突然発生し、続いて自然回復が発生しない場合、それらは徐々に面積が増加し、難治性になる脱毛症である。円形脱毛症は、自己免疫疾患であると疑われているが、その原因は未だ発見されておらず、既知の明確な治療方法はない。
円形脱毛症は、橋本病、白斑、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、もしくは重症筋無力症によって表される甲状腺疾患等の自己免疫疾患、または気管支喘息、アトピー性皮膚炎、もしくはアレルギー性鼻炎等のアトピー性疾患に関連することが知られている。
アンドロゲン性脱毛症(AGA)は、男性ホルモン感受性毛包に作用して産毛を形成する脱毛症であり、男性の約半分及び女性の10%〜20%に発生する。遺伝的素因がアンドロゲン性脱毛症の大きな要因であると考えられ、男性のアンドロゲン性脱毛症において、前頭部及び頭頂部の頭髪は細く短くなり、また産毛に変わり、最終的に額の生え際が後退し、頭頂部の頭髪が抜ける。一方、女性のアンドロゲン性脱毛症では、一般的に生え際は変わらないが、頭全体、特に頭頂部及び前頭部の毛髪が細くなる。フィナステリドは、男性のアンドロゲン性脱毛症患者の約4分の1を改善するに過ぎず、また女性に対するフィナステリドの投与は禁忌であるため、フィナステリドを女性のアンドロゲン性脱毛症に使用することはできない。
産褥性脱毛症は、成長期がエストロゲンによって維持されていた毛髪が、出産により一度に休止期に入り、脱毛が増加する脱毛症である。産褥性脱毛症の脱毛は、通常は産後約2ヶ月で始まり、産後約6ヶ月まで続き、高齢出産でない限り、それは通常1年以内に回復するため、ほとんどの場合、治療は特に必要ないが、毛髪が自然に回復しない場合がある。
女性型脱毛症は、血流中のアンドロゲンの量に対して女性ホルモンエストロゲンの量の減少により発生すると考えられる脱毛症である。それは、閉経後に発生することが多く、この場合、閉経後脱毛症とも呼ばれる。女性型脱毛症は、ホルモン補充療法によって改善され得るが、多くの場合に難治性である。
脂漏性脱毛症は、頭皮での過剰な皮脂分泌によって引き起こされる脱毛症であり、毛穴がそれによって閉塞されて毛穴の周りまたは毛根内に炎症を引き起こし、毛髪が抜け落ちる。脂漏性脱毛症は、毛髪を洗浄することによって皮脂を除去することで、ある程度改善されるが、それは容易に再発し、難治性を呈する。
粃糠性脱毛症は、毛穴を閉塞するふけによって引き起こされ、したがって炎症を引き起こす脱毛症である。粃糠性脱毛症は、過度の洗髪によって引き起こされることが多く、寛解は、洗髪の回数を減少させるか、または弱い洗浄力を有するシャンプーを使用することによって実現されるが、それは容易に再発し、難治性である。
抜毛癖は、抜毛障害による脱毛症である。抜毛癖は、病的な不安に起因する症状であり、行動療法または心理療法によって治療することができる。
老人性脱毛症は、性別に関わらず老化により、頭髪の全てを含む全身の体毛が徐々に薄くなる脱毛症である。これは、加齢により多くの人々に現れる自然現象であると考えられ、現時点で特に治療の標的ではない。しかしながら、平均寿命の上昇に伴い、高齢者の生活の質を改善するための社会的要求が増大しているため、改善が所望されている。
癌化学療法薬誘導性脱毛症は、癌化学療法薬を用いる抗癌治療の副作用である脱毛症である。頭だけでなく、眉毛、まつ毛、鼻毛、腋毛、及び陰毛を含む全ての領域における脱毛によって引き起こされる患者のショックは、それが事前に説明されている場合でも深遠である。これは癌化学療法の実施も妨げているため、この治療の必要性が高い。同様に、放射線被爆に伴う脱毛症もまた、細胞分裂を阻害することによって癌細胞が選択的に死滅するという点では、癌化学療法薬誘導性脱毛症と同じ機序に基づいて発生する脱毛症である。したがって、癌化学療法に伴う脱毛症を治療することができる薬剤は、放射線被爆に伴う脱毛症を治療することもできる。
加えて、抗甲状腺薬、抗凝固剤、タリウム、向精神薬、またはβ遮断薬等の薬剤の副作用による脱毛症、真菌による脱毛症、下垂体機能不全、甲状腺機能低下症、または甲状腺機能亢進症等の内分泌疾患による脱毛症、栄養障害、低アルブミン血症、悪液質、鉄欠乏性貧血、亜鉛欠乏、ホモシスチン尿症、または肝硬変等の代謝疾患による脱毛症、毒性脱毛症、高熱、出産、大手術、突然の体重減少、または重病等による脱毛症が知られており、それらは、そのそれぞれの原因を除去することによって取り組まれることができる。
これらの種類の脱毛症の中で、女性型脱毛症、脂漏性脱毛症、及び粃糠性脱毛症は、そのそれぞれの原因を除去することによってある程度取り組むことができるが、それらは簡単に再発し、難治性である。さらに、女性型脱毛症の原因はホルモンバランスに関連していると考えられるが、ホルモン補充療法は、更年期障害、骨粗鬆症、及び高脂血症に対して示されていても、女性型脱毛症に対しては示されていない。ホルモン補充療法によって癌が引き起こされる可能性があるため、ホルモン補充療法は、女性型脱毛症を治療する目的で行われない。また、アンドロゲン性脱毛症に関して、適切な治療法は未だ存在せず、また円形脱毛症に関しては、その原因でさえほとんど理解されていない。
上記のように、脱毛症の種類のうち、治療が困難な脱毛症の種類は、円形脱毛症及びアンドロゲン性脱毛症であり、特に円形脱毛症については、任意の効果的な治療方法がほとんど存在しない。また、産褥性脱毛症、女性型脱毛症、粃糠性脱毛症、老人性脱毛症、及び癌化学療法薬誘導性脱毛症に対する治療法はほとんどない。
脱毛を治療するための治療薬を開発する必要がある。
主題の技術は、概して、脱毛を治療するため、または毛髪の成長を刺激するための組成物及び方法に関する。
1.概要
主題の技術は、概して、脱毛を治療するため、または毛髪の成長を刺激するための組成物及び方法に関する。
本明細書に記載及び例示されるように、円形脱毛症等の脱毛は、毛包を標的とする自己免疫疾患に起因することが多い状態である。プロアポトーシスタンパク質を(例えば、炎症部位または脱毛部位に)送達することによって、毛包の寛容原性アポトーシスは、プロアポトーシスタンパク質によって誘導される。結果として、自己抗原(複数可)を含むアポトーシス小胞が産生され、次いで、毛包に特異的な調節応答を誘導する。調節応答は、自己抗原(複数可)に対する免疫寛容を誘導し、それにより毛包細胞を攻撃する異常な自己免疫応答を低減する。
2.定義
本出願において指定された様々な範囲の数値の使用は、特に明記しない限り、記載された範囲内の最小値及び最大値が両方とも「約」という語によって先行されたかのように近似値として記載されている。記載された範囲を超える、及び下回るわずかな変動は、その範囲内の値と実質的に同じ結果を実現するために使用することができる。範囲の開示は、列挙された最小値と最大値の間のあらゆる値を含む連続範囲、ならびにそのような値によって形成され得る任意の範囲として意図される。したがって、当業者は、多くのこのような比率、範囲、及び比率の範囲が本明細書に提示されたデータ及び数値から明確に導出され得、全てが主題の技術の様々な実施形態を表すことを理解するであろう。
本開示で使用される場合、「自己抗原」という用語は、本開示を参照して当業者に理解されるように、自己免疫反応に見られるような自己抗体の産生を刺激する内因性抗原、ならびにそのような内因性抗原の一部、または完全な内因性抗原と同じ反応を誘発する修飾された内因性抗原を意味し、含む。例えば、本開示の文脈において、炭酸脱水酵素II、クロモグラニン、コラーゲン、CYP2D6(シトクロムP450、ファミリー2、サブファミリーデバイス400、ポリペプチド6)、グルタミン酸脱炭酸酵素、分泌グルタミン酸脱炭酸酵素55、hCDR1、HSP60、IA2、IGRP、インスリン、ミエリン塩基性タンパク質、hNinein、Ro 60kDa、SOX−10(遺伝子10を含有するSRYボックス)、ZnT8等が自己抗原である。上記の自己抗原のいずれか1つの抗原性断片も包含される。
「約」という用語は、ここで使用される場合、値の+/−5%を指す。
タンパク質の「機能的断片」という用語は、完全長タンパク質の一部分であり、完全長タンパク質と実質的に同じ生物学的活性を有する、または実質的に同じ機能を実行する(例えば、同じ酵素反応を実行する)ペプチド断片を指すを指す。例えば、プロアポトーシスタンパク質の機能的断片は、細胞のアポトーシスを促進することができる。
「高メチル化」という用語(時に「メチル化」と略記される)は、DNAに関連して使用される場合、CpGジヌクレオチドの少なくとも約30%(好ましくは少なくとも約35%、または少なくとも約40%、または少なくとも約45%、少なくとも約50%、少なくとも約55%、少なくとも約60%、少なくとも約65%、少なくとも約70%)がメチル化されていることを意味する。例えば、全CpGの60%〜90%がメチル化された哺乳動物DNAは、高メチル化されている。
「低メチル化」という用語(時に「非メチル化」と略記される)は、DNAに関連して使用される場合、CpGジヌクレオチドの約15%以下(好ましくは、約10%以下、約7.5%以下、または約5%以下、または約3%、または約1%以下)がメチル化されている。例えば、全CpGの5%〜15%がメチル化された細菌DNAは、低メチル化されている。
「メチル化」レベルは、DNAに関連して使用される場合、DNA分子の総CpGジヌクレオチドのうちのメチル化されたCpGジヌクレオチドの割合を指す。
「制御される」という用語は、「操作可能に結合される」という意味であり、一方の機能が他方によって影響されるような別の核酸断片上の核酸配列の会合を指す。例えば、コード配列は、プロモーターがそのコード配列の発現に影響を及ぼすことができる場合、プロモーターによって「制御される」(すなわち、コード配列は、プロモーターの転写制御下にある)。コード配列は、センス配向またはアンチセンス配向で調節配列に操作可能に結合され得る。
3.プロアポトーシスタンパク質をコードするポリヌクレオチド
一態様において、本発明は、プロアポトーシスタンパク質、またはその機能的断片をコードする配列を含み、ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドの約30%〜約60%がメチル化されている、ポリヌクレオチドを提供する。
別の態様において、本発明は、プロアポトーシスタンパク質、またはその機能的断片をコードする配列を含み、ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドのメチル化レベルが、野生型大腸菌(E.coli)ゲノム中のCpGジヌクレオチドの平均メチル化レベルと比較して約2倍〜約4倍高い、ポリヌクレオチドを提供する。
A.メチル化レベル
脊椎動物におけるDNAメチル化は、通常CpG部位で起こる。このメチル化は、5−メチルシトシンへのシトシンの変換をもたらす。Me−CpGの形成は、酵素DNAメチルトランスフェラーゼによって触媒される。哺乳動物において、全CpGの60%〜90%がメチル化されている。ヒトDNAは、CpG部位の約80%〜90%がメチル化されている。
細菌DNAは、哺乳動物DNAと比較して、低レベルのメチル化CpGジヌクレオチドを含有する。哺乳動物の免疫系は、外来DNAを同定し、細菌性病原体による脅威に応答するための信号として、細菌DNAのこの機能を使用する。
したがって、本明細書に記載のポリヌクレオチドは、好ましくは、哺乳動物対象に投与された場合、細菌性病原体として認識されないように高メチル化されている。例えば、ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドの少なくとも約70%、少なくとも約65%、少なくとも約60%、少なくとも約55%、少なくとも約50%、少なくとも約45%、少なくとも約40%、少なくとも約35%、少なくとも約30%、約30%〜約70%、約30%〜約65%、約30%〜約60%、約30%〜約55%、約30%〜約50%、約30%〜約45%、約30%〜約40%、約25%〜約60%、約25%〜約55%、約25%〜約50%がメチル化されている。
あるいは、ポリヌクレオチドのメチル化レベルは、全体のCpGジヌクレオチドメチル化レベルをベースラインと比較することによって決定することができる。適切なベースラインメチル化レベルは、野生型細菌(例えば、大腸菌(E.coli))からの細菌DNA(例えば、細菌ゲノム)の平均CpGジヌクレオチドメチル化レベルである。例えば、ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドのメチル化レベルは、野生型大腸菌(E.coli)ゲノム中のCpGジヌクレオチドの平均メチル化レベル、または野生型大腸菌からのプラスミド等のエピソームDNA中のCpGジヌクレオチドの平均メチル化レベルと比較して、少なくとも約1.5倍、少なくとも約2倍、少なくとも約2.5倍、少なくとも約3倍、少なくとも約3.5倍、少なくとも約4倍、少なくとも約4.5倍、少なくとも約5倍、少なくとも約6倍、或いは約1.5倍〜約6倍、約2倍〜約5倍、または約2倍〜約4倍高くなり得る。野生型細菌株中のCpGジヌクレオチドの平均メチル化レベルは、一般に既知であるか、または確認可能である。
本明細書に記載のポリヌクレオチドのメチル化レベル、または野生型細菌のベースライン平均メチル化レベルは、当技術分野において既知の方法を使用して決定することもできる。例えば、国際公開第2011109529号は、DNA試料中のDNA配列のメチル化のまん延を検出するための方法を開示する。Wu et al.,Statistical Quantification of Methylation Levels by Next−Generation Sequencing,PLoS ONE 6(6):e21034.doi:10.1371/journal.pone.0021034も参照されたい。
所望のメチル化レベルのポリヌクレオチドを作製する方法は、複数の方法によって実現され得る。例えば、PCT特許出願PCT/US12/56761号は、構成的プロモーターによって制御されたメチラーゼをコードする改変ポリヌクレオチド配列を含む細菌株を開示し、該改変ポリヌクレオチドは、該細菌の染色体DNAに安定に組み込まれている。この細菌株は、所望のメチル化レベルを有するポリヌクレオチドを産生するために使用され得る。例えば、メチル化のレベルは、細菌宿主におけるメチラーゼの発現レベルを調節することによって(例えば、異なる強度のプロモーターを使用することによって)調節することができる。インビトロでメチル化を使用してもよい。例えば、Wyngaert et al.,Genomic Imprinting:Methods and Protocols,at Chapter 18,In Vitro Methylation of Predetermined Regions in Recombinant DNA Constructs 243−250,DOI:10.1385/1−59259−211−2:243を参照されたい。
B.プロアポトーシスタンパク質
プロアポトーシスタンパク質は、アポトーシスによる細胞死の機序を直接的または間接的に活性化することができるタンパク質を指す。
適切なプロアポトーシスタンパク質としては、例えば、Bax、Bak、Bim、Puma、Bad、Bik、Noxa、Bmf、Hrk、Bid、FAS、カスパーゼ変異体(修飾カスパーゼ)、スルビビン変異体(修飾スルビビンタンパク質)、細胞死受容体4(DR4)、細胞死受容体5(DR5)、FAS受容体、及び腫瘍壊死因子受容体が挙げられる。これらのプロアポトーシスタンパク質のうちのいずれか1つの機能的断片も包含される。
本明細書に記載の例示的なプロアポトーシスタンパク質が特徴付けられている。
Bcl−2ファミリーのメンバーは、アポトーシス経路の最も明確に定義された調節因子の一部を表す。Bcl−2、Bcl−XL、Ced−9、Bcl−w等を含むBcl−2ファミリーの一部のメンバーは、細胞の生存を促進するが、Bax、Bcl−Xs、Bad、Bak、Bid、Bik、及びBimを含む他のメンバーは、アポトーシスを増強することが示されている(Adams and Cory,1998)。Bcl−2ファミリーメンバーの生物学的機能としては、二量体の形成(Oltvai et al., J. Bcl−2 heterodimerizes in vivo with a conserved homolog,Bax,that accelerates programmed cell death.Cell,74:609−619,1993.)、プロテアーゼ活性化(Chinnaiyan et al.,a novel FAD D−homologous ICE/CED−3−like protease,is recruited to the CD95(Fas/APO−1)death−inducing signaling complex.Cell 1996;85:817−827)、ミトコンドリア脱分極、反応性酸素中間体の生成(Hockenbery et al.,Bcl−2 functions in an antioxidant pathway to prevent apoptosis.Cell,75:241−251,1993)、カルシウム流出の規制(Lam et al.,Evidence that Bcl−2 represses apoptosis by regulating endoplasmic reticulum−associated Ca2+ fluxes.Proc.Natl.Acad.Sci.USA,91:6569−6573,1994;Huiling et al.,Maintenance of calcium homeostasis in the endoplasmic reticulum by Bcl−2.J.Cell Biol.138:1219−1228,1997)、及び孔形成が挙げられる。
Bcl−2ファミリーには、2つの保存領域内にクラスタ化された顕著な相同性がある:Bcl−2相同ドメイン1及び2(BH1及びBH2)(Oltvai et al.,1993、Boise et al.,bcl−x,a bcl−2−related gene that functions as a dominant regulator of apoptotic cell death.Cell.1993 Aug.27;74(4):597−608、Kozopas et al.,MCL1,a gene expressed in programmed myeloid cell differentiation,has sequence similarity to BCL2.Proc Natl Acad Sci USA.1993 Apr.15;90(8):3516−20、Lin et al.,Characterization of A1,a novel hemopoietic−specific early−response gene with sequence similarity to bcl−2.J.Immunol.1993 Aug.15;151(4):1979−88)。BH1及びBH2とは異なるBax中の別の保存ドメインは、BH3と呼ばれ、細胞死及びタンパク質結合機能を媒介する。プロアポトーシスタンパク質のサブセットは、BH3ドメインのみを含有し、この特定のドメインがアポトーシスの促進において一意的に重要であり得ることを暗示する(Diaz et al.,Dimerization properties of human BAD.Identification of a B H−3 domain and analysis of its binding to mutant BCL−2 and BCL−XL proteins.J Biol.Chem.1997 Dec.5;272(49):30866−72)。
Bcl−2ファミリーの21kDa細胞死促進メンバーであるBaxは、異なる細胞系のBcl−2と共免疫沈降したタンパク質として最初に同定された(Oltvai et al.,1993)。Baxの過剰発現は、広範囲の細胞毒性結果に応答して細胞死を促進する。Baxタンパク質のアミノ酸配列の決定は、それがBcl−2に対して高度に相同性であることを示した。Bax遺伝子は、6つのエクソンから構成され、代替転写産物を産生し、その優勢形態は、1.0kb mRNAをコードし、Baxaと指定される。Bcl−2及びBcl−2ファミリーのいくつかの他のメンバーと同様に、Baxタンパク質は、高度に保存された領域、BH1、BH2、及びBH3ドメインを有し、これらのタンパク質の配列のハイドロパシー分析は、免疫応答遺伝子C末端部における疎水性膜貫通セグメントの存在を示す(Oltvai et al.,1993)。Baxは、任意の明らかな組織特異性なしに広く発現される。
Baxのスプライス変異体であるBax−αも報告されている。
Bakは、多種多様な細胞型において発現され、酵母中のBcl−2相同体Bcl−x2に結合する。Bak内のドメインは、細胞傷害活性及びBcl−x1への結合に必要かつ十分であるとして同定された。さらに、BH1及びBH2とは異なるこのドメインに類似した配列は、Bax及びBipl中で同定された。このドメインは、Bcl−2ファミリーメンバーと相互作用する、複数の細胞死調節タンパク質の機能を媒介するために重要である。
Badは、BH1及びBH2ドメインの主要なアミノ酸モチーフを有する。Badは、他のファミリーメンバーの内在性膜位置を占める古典的なC末端シグナルアンカー配列を欠いている。Badは、Bcl−XならびにBcl−2と選択的に二量体化するが、Bax、Bcl−Xs−Mcl1、A1またはそれ自体とは二量体化しない。Badは、Bcl−Xの細胞死抑制作用を逆転させるが、Bcl−2の細胞死抑制作用は逆転させない。
Bik、Bcl−2ファミリーの別のメンバーは、細胞生存促進タンパク質、Bcl−2及びBcl−X、ならびにウイルス生存促進タンパク質、エプスタイン・バーウイルス−BHRF1及びアデノウイルスE1B−19kDaと相互作用する。一過性トランスフェクションアッセイにおいて、Bikは、Bcl−2ファミリーの他のプロアポトーシスメンバーであるBax及びBakと同様の方法で細胞死を促進する。Bikのこのプロアポトーシス活性は、Bcl−2、Bcl−X、EBV−BHRF1及びEIB−19kDaタンパク質の共発現によって抑制され得、Bikが細胞抗アポトーシスタンパク質及びウイルス抗アポトーシスタンパク質の両方に共通の標的であり得ることを示唆している。Bikは、Bcl−2ファミリーに特徴的なBH1及びBH2保存ドメインに対して明らかな相同性を含んでいないが、Bax及びBakと9個のアミノ酸ドメイン(BH3)を共有し、これらのタンパク質の細胞死促進活性の重要な決定因子であり得る。
PUMA(アポトーシスのp53上方制御調節因子)は、p53による活性化の標的である。遺伝子は、p53の活性化後に細胞中で誘導される2つのBH3ドメイン含有タンパク質(PUMA−α及びPUMA−β)をコードする。PUMA−α及びPUMA−βは、同様の活性を示し、それらは、Bcl−2に結合し、シトクロムcの放出を誘導するようにミトコンドリアに局在し、プログラムされた細胞死の迅速な誘導を活性化する。PUMA発現のアンチセンス阻害は、p53に対するアポトーシス応答を低減させ、PUMAは、シトクロムc/Apaf−1依存性経路を介したp53誘導性細胞死を媒介する役割を果たしている可能性がある。例えば、Nakano et al.,Mol Cell.2001 Mar;7(3):683−94を参照されたい。
BH3−onlyタンパク質Bimは、ミトコンドリア上のBax/Bakオリゴマー化を誘導するプロアポトーシスタンパク質である。例えば、Gogada et al.,BIM,a proapoptotic protein,upregulated via transcription factor E2F1−dependent mechanism,functions as a prosurvival molecule in cancer,doi:10.1074/jbc.M112.386102jbc.M112.386102を参照されたい。
p53による内因性アポトーシス経路の活性化は、プロアポトーシスBcl−2タンパク質、Noxa、Puma、または両方の転写を必要とすることが多い。Noxaが粒子状物質に誘導される細胞死及び肺炎症に必要であることが報告されている。
Bmfは、アノイキスにより活性化されたミオシンVアクチンモーター複合体との相互作用によって調節される、プロアポトーシスBH3−onlyタンパク質である。
BH3−onlyファミリーメンバーHRK(DP5としても知られる)は、アポトーシス調節に関与する。Hrk遺伝子発現は、中枢神経系及び末梢神経系の細胞及び組織に限定されることが見出された。
BH3相互作用ドメイン死アゴニスト、またはBID遺伝子は、Bcl−2タンパク質ファミリーのプロアポトーシスメンバーである。アポトーシスシグナル伝達に応答して、BIDは、別のBcl−2ファミリータンパク質Baxと相互作用し、オルガネラ膜、主にミトコンドリア外膜へのBaxの挿入につながる。Baxは、ミトコンドリア電位依存性アニオンチャネル、VDACの開口と相互作用し、誘導すると考えられている。あるいは、証拠の増加は、活性化Bax及び/またはBakが、オリゴマー孔MACを外膜に形成することを示唆している。これは、多くの場合ミトコンドリア外膜透過化と称される、ミトコンドリアからのシトクロムc及び他のプロアポトーシス因子(SMAC/DIABLO等)の放出をもたらし、カスパーゼの活性化につながる。これは、BH3ドメインのみを含有するプロアポトーシスBcl−2タンパク質の一部に共通する役割であるBaxの直接活性化因子としてBIDを定義する。
Fasリガンド(FasLまたはCD95L)は、腫瘍壊死因子(TNF)ファミリーに属するII型膜貫通タンパク質である。その受容体との結合は、アポトーシスを誘導する。Fasリガンド/受容体相互作用は、免疫系の調節及び癌の進行において重要な役割を果たす。
アポトーシス抗原1(APO−1またはAPT)としても知られるFAS受容体(FasR)、表面抗原分類95(CD95)または腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー6(TNFRSF6)は、ヒトにおいてTNFRSF6遺伝子によりコードされるタンパク質である。Fas受容体は、プログラム細胞死(アポトーシス)につながる細胞の表面上の細胞死受容体である。これは2つのアポトーシス経路のうちの一方であり、もう一方はミトコンドリア経路である。FasRは、ヒトの10番染色体及びマウスの19番染色体上に位置している。進化によって関連する類似配列(オルソログ)は、ほとんどの哺乳動物に見られる。
カスパーゼ、またはシステイン−アスパラギン酸プロテアーゼもしくはシステイン依存性アスパラギン酸指向プロテアーゼは、アポトーシス(プログラム細胞死)、壊死、及び炎症において重要な役割を果たすシステインプロテアーゼのファミリーである。12個のカスパーゼがヒトにおいて同定されている。2種類のアポトーシスカスパーゼ、開始剤(アピカル)カスパーゼ及びエフェクター(執行型)カスパーゼがある。開始剤カスパーゼ(例えば、CASP2、CASP8、CASP9、及びCASP10)は、エフェクターカスパーゼの不活性なプロ型を切断し、それによりそれらを活性化する。エフェクターカスパーゼ(例えば、CASP3、CASP6、CASP7)は、次いで、細胞内の他のタンパク質基質を切断し、アポトーシス過程をトリガする。このカスケード反応の開始は、カスパーゼ阻害物質により調節される。白斑のいくつかの症例において過剰発現され、NALP1変異によって引き起こされる関連自己免疫疾患であるCASP4及びCASP5は、CASP1と協調してT細胞の成熟に関与する炎症性酵素であるため、現在、MeSHにおいて開始剤またはエフェクターに分類されていない。プロアポトーシス活性を保持するカスパーゼの変異体も本明細書において企図される。
アポトーシスリピート含有のバキュロウイルス阻害物質5またはBIRC5とも呼ばれるスルビビンは、ヒトにおいてBIRC5遺伝子によりコードされるタンパク質である。NCBI参照配列:NG_029069.1.スルビビンは、アポトーシス阻害物質(IAP)ファミリーのメンバーである。スルビビンタンパク質は、カスパーゼ活性化を阻害するように機能し、それによりアポトーシスまたはプログラム細胞死の負の調節をもたらす。抗アポトーシス活性を無効にするスルビビンの変異体が本明細書において企図される。
細胞死受容体4(DR4)は、いくつかの癌細胞を死滅させることができる、TRAILと呼ばれる別のタンパク質に結合する、特定の細胞の表面上のタンパク質である。癌細胞上の細胞死受容体4の量または活性の増加は、より多くの細胞を死滅させることができる。DR4、TRAIL受容体1、TRAIL−R1、及び腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー10Aとも呼ばれる。
腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー、メンバー10bは、DR5、CD262、KILLER、TRICK2、TRICKB、ZTNFR9、TRAILR2、TRICK2A、TRICK2B、TRAIL−R2、KILLER/DR5としても知られている。タンパク質は、TNF受容体スーパーファミリーのメンバーであり、細胞内デスドメインを含有する。この受容体は、腫瘍壊死因子関連アポトーシス誘導リガンド(TNFSF10/TRAIL/APO−2L)により活性化され得、アポトーシスシグナルを変換する。マウスは、ヒトにおけるこの遺伝子の機能の解明に不可欠となっている相同遺伝子、tnfrsf10bを有する。FADD欠損マウスを用いた研究は、デスドメイン含有アダプタータンパク質であるFADDが、このタンパク質により媒介されるアポトーシスに必要であることを示唆した。
腫瘍壊死因子受容体(TNFR)、または細胞死受容体は、腫瘍壊死因子(TNF)に結合する三量体サイトカイン受容体である。受容体は、応答(例えば、アポトーシス、炎症)の結果を決定する際に重要である、アダプタータンパク質(TRADD、TRAF、RIP等)と協働する。
本明細書に記載のプロアポトーシスタンパク質のプロアポトーシス断片を使用することもできる。プロアポトーシスのプロアポトーシス断片は、プロアポトーシスの完全長配列ではないが、その一部分を含み、プロアポトーシス活性を保持する。
プロアポトーシスタンパク質またはその断片は、プロアポトーシス活性を有する天然に存在するタンパク質、または天然に存在するタンパク質の活性変異体であり得る。
本明細書で使用される場合、「活性変異体」とは、プロアポトーシス活性を保持する変異体ペプチドを指す。活性変異体は、基準プロアポトーシスタンパク質とはアミノ酸配列が異なるが、プロアポトーシス活性を保持する。プロアポトーシスタンパク質またはその断片の活性変異体としては、天然に存在する変異体(例えば、対立遺伝子型)及び天然に存在することが知られていない変異体が挙げられる。
一般に、プロアポトーシス断片は、プロアポトーシスタンパク質の機能的ドメインを含むことができる。
概して、基準ポリペプチド及び活性変異体の配列が全体的に密接に類似し、多くの領域で同一であるように、差異は限定されている。プロアポトーシスタンパク質またはその断片の活性変異体、及び基準プロアポトーシスタンパク質またはその断片は、1つ以上のアミノ酸置換、付加、欠失、切断、融合、またはそれらの任意の組み合わせによってアミノ酸配列が異なり得る。好ましくは、アミノ酸置換は保存的置換である。保存的アミノ酸置換は、第1アミノ酸のものと類似している化学的及び/または物理的特性(例えば、電荷、構造、極性、疎水性/親水性)を有する第2アミノ酸による第1アミノ酸の置換を指す。保存的置換は、以下の基内の別のアミノ酸による1つのアミノ酸の置換を含む:リジン(K)、アルギニン(R)、及びヒスチジン(H);アスパラギン酸塩(D)及びグルタミン酸塩(E);アスパラギン(N)、グルタミン(Q)、セリン(S)、トレオニン(T)、チロシン(Y)、K、R、H、D、及びE;アラニン(A)、バリン(V)、ロイシン(L)、イソロイシン(I)、プロリン(P)、フェニルアラニン(F)、トリプトファン(W)、メチオニン(M)、システイン(C)、及びグリシン(G);F、W、及びY;C、S、及びT。
プロアポトーシスタンパク質またはその断片の活性変異体は、適切な方法を使用して、例えば、直接合成、突然変異誘発(例えば、部位特異的突然変異誘発、スキャニング突然変異誘発)、及び組換えDNA技術の他の方法によって調製され得る。適切なアポトーシスアッセイを使用して、活性変異体が同定され、かつ/または選択され得る。
プロアポトーシスタンパク質またはその断片を含む融合タンパク質も企図される。融合タンパク質は、自然界に見られるようにプロアポトーシスタンパク質中に存在しない第2部分(融合パートナー)に共有結合(例えば、ペプチド結合)を介して連結された第1部分として、プロアポトーシスタンパク質、その断片、またはその活性変異体を含むポリペプチドを包含してもよい。融合タンパク質は、適切な方法を使用して、例えば、直接合成、組換えDNA技術等によって調製され得る。
本発明は、プロアポトーシスタンパク質、その断片、またはその変異体をコードする核酸にも関する。
C.自己抗原
任意に、本明細書に記載の組成物は自己抗原を含んでよい。自己抗原は、同じポリヌクレオチドによって、または第2のポリヌクレオチドによってコードされ得る。好ましくは、自己抗原は皮膚または毛包内に存在する。
4.ポリヌクレオチドの送達
負に帯電した高分子量の分子である、ポリヌクレオチドは、リン脂質細胞膜を自然に通過することが困難である。それ故に、一方にウイルスベクター、もう一方に天然または合成の化学的及び/または生化学的ベクターを含む遺伝子導入を許すために、様々なベクターが使用される。
ウイルスベクター(レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ随伴ウイルス等)は、特に膜を通過するために非常に有効であるが、病原性、組換え、複製、免疫原性等の多数の危険性を提示する。化学的及び/または生化学的ベクターは、これらのリスクを回避することを可能にする。それらは、例えば、カチオン(リン酸カルシウム、DEAE−デキストラン等)であり、DNAを有する沈殿物を形成することによって作用し、次に沈殿物が細胞によって「貪食」され得る。それらは、DNAが組み込まれ、細胞膜と融合するリポソームでもあり得る。合成遺伝子導入ベクターは、一般に、複雑なDNAが正の表面電荷を運ぶ粒子を一緒に形成することができるカチオン性脂質またはポリマーである。これらの粒子は、細胞膜の負電荷と相互作用し、次に後者を通過することができる。このようなベクターの例としては、ジオクタデシルアミドグリシルスペルミン(DOGS、Transfectam(商標))またはN−[1−(2,3−ジオレイルオキシ)プロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA、リポフェクチン(商標))が挙げられ得る。キメラタンパク質も開発されており、それらは膜受容体に結合し、エンドサイトーシスにより細胞内で複合体を生じさせるリガンドに連結されたDNAを凝縮する、ポリカチオン部分で構成されている。したがって、導入遺伝子のインビボ生物学的利用能を改善するために、組織または特定の細胞集団を「標的する」ことは理論的に可能である。
ウイルスベクターは、組換えウイルスの形態で宿主細胞に送達され得る。組換えウイルスベクターは、任意の適切な手順によって、例えば、組換えウイルスベクターをパッケージング細胞系にトランスフェクトすることによって、ウイルスコートまたはカプシドにパッケージングされ得る。任意の適切なパッケージング細胞系が、組換えウイルスを生成するために使用され得る。レトロウイルスに適したパッケージング系としては、PA317細胞、ψ−2細胞、CRE細胞、CRIP細胞、E−86−GP細胞、及び293GP細胞の誘導体が挙げられる。293系細胞は、アデノウイルス及びアデノ随伴ウイルスに使用することができる。神経芽細胞腫細胞は、単純ヘルペスウイルス、例えば、単純ヘルペスウイルス1型に使用することができる。場合によっては、(新しいビリオンの産生のために不足しているタンパク質を提供する)ヘルパーウイルスは、本明細書に記載の組換えウイルスを産生するために必要とされ得る。
プロアポトーシスタンパク質をコードする核酸分子、またはそのフラグメントは、非ウイルスベースの核酸送達系を使用して送達することもできる。例えば、核酸を標的細胞に送達する方法は、米国特許第6,413,942号、同第6,214,804号、同第5,580,859号、同第5,589,466号、同第5,763,270号、及び同第5,693,622号に記載されている。
本明細書に記載の核酸分子は、米国特許第5,580,859号、同第5,549,127号、同第5,264,618号、同第5,703,055号に記載されるように、対象または細胞への送達前にリポソーム中にパッケージングされ得る。核酸の送達のための担体としてのリポソームの使用に関する概説は、Hug and Sleight(1991)Biochim.Biophys.Acta.1097:1−17、Straubinger et al.(1983)in Methods of Enzymology Vol.101,pp.512−27、de Lima et al.(2003)Current Medicinal Chemistry,Volume 10(14):1221−31を参照されたい。代表的なリポソームとしては、血清タンパク質の非特異的結合を低減し、循環時間を延長するために、任意にポリエチレングリコール(PEG)でコーティングされたカチオン性リポソームが挙げられるが、これらに限定されない。Koning et al.,(1999)、Nam et al.,(1999)、及びKirpotin et al.,(1997)を参照されたい。米国特許第6,200,598号に開示されているような温度感応性リポソーム、例えばTHERMOSOMES(商標)を使用することもできる。ベクター−リポソーム複合体の使用は、米国特許第5,851,818号に記載されている。リポソームは、当技術分野で知られている様々な技術のいずれかによって調製することができる。例えば、Betageri et al.,(1993)、Gregoriadis(1993)、Janoff(1999)、Lasic&Martin(1995)、Nabel(1997)、及び米国特許第4,235,871号、同第4,551,482号、同第6,197,333号、及び同第6,132,766号を参照されたい。
核酸は、Papahadjopoulos et al.(1975)Biochem.Biophys.Acta.394:483−491によって記載されたものと同様の渦巻型脂質組成物中で送達することもできる。米国特許第4,663,161号、及び同第4,871,488号も参照されたい。例えば、プラスミドベクターは、リポフェクタミン2000と複合体化され得る。Wang et al.(2005)Mol.Therapy 12(2):314−320。
金及びタングステン等の微粒子担体を用いる遺伝子銃送達系は、核酸(例えば、組換えウイルスベクター及び非ウイルスベクター)を送達するために使用されてもよい。これらの粒子は、ベクターでコーティングされ、一般に減圧下で、「遺伝子銃」からの火薬放電を使用して高速に加速される。例えば、米国特許第4,945,050号、同第5,036,006号、同第5,100,792号、同第5,179,022号、同第5,371,015号、及び同第5,478,744号を参照されたい。
多種多様な他の方法を使用し、本明細書に記載の核酸を送達することができる。そのような方法としては、DEAEデキストラン媒介トランスフェクション、リン酸カルシウム沈降、ポリリジンもしくはポリオルニチン媒介トランスフェクション、またはリン酸ストロンチウム、ベントナイト及びカオリンを含むケイ酸アルミニウム、酸化クロム、ケイ酸マグネシウム、タルク等の他の不溶性無機塩を使用する沈降が挙げられる。トランスフェクションの他の有用な方法としては、エレクトロポレーション、ソノポレーション、プロトプラスト融合、ペプトイド送達、またはマイクロインジェクションが挙げられる。遺伝子導入に有用な送達系の概説については、例えば、Sambrook et al(1989)Molecular Cloning,A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratories,New York,for a discussion of techniques for transforming cells of interest;and Felgner,P.L.(1990)Advanced Drug Delivery Reviews 5:163−87を参照されたい。エレクトロポレーションを使用してDNAを送達する例示的な方法は、米国特許第6,132,419号、同第6,451,002号、同第6,418,341号、同第6,233,483号、米国特許公開第2002/0146831号、及び国際公開第00/45823号に記載されている。
5.薬学的組成物及び治療の方法
主題の技術の一態様は、脱毛を治療する方法、治療における本明細書に記載のポリヌクレオチドの使用、及び治療のための薬剤の製造における本明細書に記載のポリヌクレオチドの使用を説明する。治療という用語は、症状の非存在下での予防的治療、ならびに疾患または疾患の症状を軽減した治療を含む。
主題の技術は、本明細書に記載のポリヌクレオチドを含む薬学的組成物を提供する。任意に、核酸(例えば、リポソーム)を送達するための送達系が提供されてもよい。この送達系は、核酸と共に薬学的組成物に製剤化され得るか、または(例えば、キットの別個の容器中に)別個に供給され得る。別個に提供される場合、送達系は、投与前に核酸と混合され得る。
本明細書で開示されるポリヌクレオチドは、一般に、インビボ投与に適した組成物中に製剤化される。そのような組成物は、一般に、薬剤の製剤化及び対象へのその投与に許容され得る担体を含む。そのような許容される担体は、当技術分野で周知であり、例えば、水等の水性溶液または生理的緩衝食塩水、またはグリコール、グリセロール、オリーブ油または注入可能な有機エステル等の油のような他の溶媒またはビヒクルが挙げられる。許容される担体は、例えば、複合体の吸収を安定化または増加させるために作用する生理学的に許容される化合物を含有することができる。そのような生理学的に許容される化合物としては、例えば、グルコース、スクロース、またはデキストラン等の炭水化物、アスコルビン酸またはグルタチオン等の抗酸化剤、キレート剤、低分子量タンパク質、または他の安定化剤もしくは賦形剤が挙げられる。当業者であれば、生理学的に許容される化合物を含む許容される担体の選択が、例えば、経口的または非経口的(静脈内等)及び注入、挿管、または当技術分野で既知の他のそのような方法であり得る、治療剤の物理化学的特性及び組成物の投与経路に依存することを知っているだろう。薬学的組成物は、診断試薬、栄養物質、毒素、または治療剤、例えば、癌化学療法薬等の第2試薬を含むこともできる。
本明細書に記載のポリヌクレオチドは、水中油型エマルジョン、マイクロエマルジョン、ミセル、混合ミセル、リポソーム、ミクロスフェア、または他のポリマーマトリックス内等の封入材料内に組み込むことができる(例えば、Gregoriadis,Liposome Technology,Vol.1(CRC Press,Boca Raton,Fla.1984)、Fraley,et al.,Trends Biochem.Sci.,6:77(1981)を参照)。例えば、リン脂質または他の脂質からなるリポソームは、作製及び投与が比較的簡単な非毒性の生理学的に許容される代謝可能な担体である。「ステルス」リポソーム(例えば、米国特許第5,882,679号、同第5,395,619号、及び同第5,225,212号を参照)は、本発明の方法において有用な組成物を調製するために特に有用なそのような封入材料の一実施例であり、他の「マスクされた」リポソームを同様に使用することができ、そのようなリポソームは、治療剤が循環中に滞留する時間を延長する。カチオン性リポソームは、例えば、特定の受容体またはリガンドで修飾することもできる(Morishita et al.,J.Clin.Invest.,91:2580−2585(1993)、参照により本明細書に組み込まれる)。加えて、ポリヌクレオチドは、例えば、アデノウイルス−ポリリジンDNA複合体を使用して細胞に導入され得る(例えば、Michael et al.,J.Biol.Chem.268:6866−6869(1993)を参照)。
一態様において、主題の技術は、円形脱毛症を治療する方法を提供し、それを必要とする対象に有効量のポリヌクレオチドを投与することを含み、該ポリヌクレオチドは、プロアポトーシスタンパク質をコードする配列、またはその機能的断片を含み、ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドの約30%〜約60%がメチル化されている。
別の態様において、主題の技術は、円形脱毛症を治療する方法を提供し、それを必要とする対象に有効量のポリヌクレオチドを投与することを含み、該ポリヌクレオチドは、プロアポトーシスタンパク質をコードする配列、またはその機能的断片を含み、ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドのメチル化レベルは、野生型大腸菌(E.coli)ゲノム中のCpGジヌクレオチドの平均メチル化レベルと比較して約2倍〜約4倍高い。
対象は、アレルギー性疾患または自己免疫疾患の病歴を有する、または共存する脱毛症対象であり得る。
円形脱毛症は、通常の円形脱毛症、完全脱毛症、全身性脱毛症、または蛇行状脱毛症であり得る。
本明細書に記載の組成物は、白髪、産毛の形成を治療するため、または脂漏性頭皮もしくはふけの発生を阻害するための薬剤として用いることもできる。
一態様において、主題の技術は、毛包からの毛幹の成長を刺激する方法を提供し、それを必要とする対象に有効量のポリヌクレオチドを投与することを含み、該ポリヌクレオチドは、プロアポトーシスタンパク質をコードする配列、またはその機能的断片を含み、ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドの約30%〜約60%がメチル化されている。
一態様において、主題の技術は、毛包からの毛幹の成長を刺激する方法を提供し、それを必要とする対象に有効量のポリヌクレオチドを投与することを含み、該ポリヌクレオチドは、プロアポトーシスタンパク質をコードする配列、またはその機能的断片を含み、ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドのメチル化レベルは、野生型大腸菌(E.coli)ゲノム中のCpGジヌクレオチドの平均メチル化レベルと比較して約2倍〜約4倍高い。
一態様において、主題の技術は、該脱毛が自己免疫疾患に起因する、脱毛を治療する方法を提供し、それを必要とする対象に有効量のポリヌクレオチドを投与することを含み、該ポリヌクレオチドは、プロアポトーシスタンパク質をコードする配列、またはその機能的断片を含み、ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドの約30%〜約60%がメチル化されている。
一態様において、主題の技術は、毛包からの毛幹の成長を刺激する方法を提供し、それを必要とする対象に有効量のポリヌクレオチドを投与することを含み、該ポリヌクレオチドは、プロアポトーシスタンパク質をコードする配列、またはその機能的断片を含み、ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドのメチル化レベルは、野生型大腸菌(E.coli)ゲノム中のCpGジヌクレオチドの平均メチル化レベルと比較して約2倍〜約4倍高い。
多くの場合、脱毛は、自己免疫状態に起因し得る。脱毛をもたらし得る例示的な自己免疫疾患としては、例えば、慢性円板状エリテマトーデス、限局性強皮症、天疱瘡、類天疱瘡、妊娠性疱疹、線状IgA水疱性皮膚症、後天性表皮水疱症、白斑、サットン母斑、自己免疫甲状腺疾患、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、または重症筋無力症が挙げられる。
アンドロゲン性脱毛症もまた、脱毛をもたらし得る。アンドロゲン性脱毛症は男性において、またはアンドロゲン性脱毛症は女性において起こり得る。
有効量が、それを必要とする対象に投与される。「有効量」または「治療上有効な量」は、疾患の症状を低減/改善するために十分な量等の、投与条件下で所望の治療効果または予防効果を実現するために十分な量である。
本明細書に記載のポリヌクレオチドを含有する組成物の投与経路は、分子の化学構造に部分的に依存するであろう。例えば、ポリペプチド及びポリヌクレオチドは、消化管内で分解され得るため、それらは、経口投与される場合に特に有用ではない。しかしながら、例えば、内因性プロテアーゼによる分解を受けにくくするか、または消化管を通してより吸収できるようにするためにポリペプチドを化学修飾する方法は、本明細書に開示されているか、またはそうでなければ当該技術分野において既知である(例えば、Blondelle et al.,(上記)1995、Ecker and Crook(上記)1995を参照)。加えて、ポリペプチドは、D−アミノ酸を使用して調製され得るか、またはドメインの構造を模倣する有機分子であるペプチド模倣体に基づく、もしくはビニル性ペプトイド等のペプトイドに基づく1つ以上のドメインを含み得る。
本明細書に開示される組成物は、例えば、静脈内、筋肉内、皮下、眼窩内、関節包内の、腹腔内、直腸内、嚢内等の経口もしくは非経口を含む様々な経路によって、または例えば、皮膚パッチを使用する受動的な皮膚吸収もしくは経皮イオン導入を使用する促進された皮膚吸収によって個体に投与され得る。さらに、組成物は、注入、挿管によって経口または局所的に投与することができ、後者は、例えば、軟膏の直接適用によって受動的であり得るか、または例えば、鼻内噴霧もしくは鼻吸入剤を使用して能動的であり得、その場合に組成物の一成分は、適切な推進剤である。薬学的組成物は、病的状態の部位に、例えば、脱毛が発生している、または発生する可能性がある頭皮に、投与することもできる。
好ましい投与経路は、皮下、皮内、または経皮のうちの少なくとも1つを含む。組成物は、脱毛部位、例えば、前頭部または頭頂部に投与され得る。
本発明の方法を実施する際に投与されるポリヌクレオチドの総量は、ボーラスとして、もしくは比較的短い期間にわたっての注入によってのいずれかで、単一用量として対象に投与され得るか、または複数の用量が長期間にわたって投与される分割治療プロトコルを使用して投与され得る。当業者であれば、対象における病的状態を治療するための組成物の量が、対象の年齢及び一般的健康状態、ならびに投与経路及び施される治療の回数を含む多くの要素に依存していることを認識しているであろう。これらの要素を考慮して、当業者であれば、必要に応じて特定用量を調整するであろう。一般に、組成物の製剤化ならびに投与経路及び頻度は、第I相及び第II相臨床試験を用いて最初に決定される。
様々な実施形態において、この方法が1つまたは複数の免疫抑制剤を投与することを含む場合、その1つまたは複数の免疫抑制剤は、同時に、別個に、または連続的に投与することができる。
様々な実施形態において、1つまたは複数の免疫抑制剤は、コルチコステロイド、グルココルチコイド、シクロホスファミド、6−メルカプトプリン(6−MP)、アザチオプリン(AZA)、メトトレキサートシクロスポリン、ミコフェノール酸モフェチル(MMF)、ミコフェノール酸(MPA)、タクロリムス(FK506)、シロリムス([SRL]ラパマイシン)、エベロリムス(セルチカン)、ミゾリビン、レフルノミド、デオキシスペルグアリン、ブレキナール、アゾジカルボンアミド、ビタミンD類似体(MC1288及びビスインドリルマレイミドVIII等)、抗リンパ球グロブリン、抗胸腺細胞グロブリン(ATG)、抗CD3モノクローナル抗体(ムロモナブ−CD3、オルソクローン OKT3)、抗インターロイキン(IL)−2受容体(抗CD25)抗体、(ダクリズマブ、ゼネパックス、バシリキシマブ、シミュレクト)、抗CD52抗体(アレムツズマブ、カンパス−1H)、抗CD20抗体(リツキシマブ、リツキサン)、抗腫瘍壊死因子(TNF)試薬(インフリキシマブ、レミケード、アダリムマブ、ヒュミラ)、LFA−1阻害物質(エファリズマブ、ラプティバ)等からなる群から選択され得る。
一態様において、主題の技術は、プロアポトーシスタンパク質、またはその機能的断片をコードする配列を含むポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドの約30%〜約60%は、円形脱毛症を治療する用途のためにメチル化されている。
一態様において、主題の技術は、プロアポトーシスタンパク質、またはその機能的断片をコードする配列を含むポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドのメチル化レベルは、円形脱毛症を治療する用途のために、野生型大腸菌(E.coli)ゲノム中のCpGジヌクレオチドの平均メチル化レベルと比較して約2倍〜約4倍高い。
一態様において、主題の技術は、プロアポトーシスタンパク質、またはその機能的断片をコードする配列を含むポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドの約30%〜約60%は、毛包からの毛幹の成長を刺激する用途のためにメチル化されている。
一態様において、主題の技術は、プロアポトーシスタンパク質、またはその機能的断片をコードする配列を含むポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドのメチル化レベルは、毛包からの毛幹の成長を刺激する用途のために、野生型大腸菌(E.coli)ゲノム中のCpGジヌクレオチドの平均メチル化レベルと比較して約2倍〜約4倍高い。
一態様において、主題の技術は、プロアポトーシスタンパク質、またはその機能的断片をコードする配列を含むポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドの約30%〜約60%は、脱毛を治療する用途のためにメチル化され、該脱毛は、自己免疫疾患に起因する。
一態様において、主題の技術は、プロアポトーシスタンパク質、またはその機能的断片をコードする配列を含むポリヌクレオチドを提供し、ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドのメチル化レベルは、脱毛を治療する用途のために、野生型大腸菌(E.coli)ゲノム中のCpGジヌクレオチドの平均メチル化レベルと比較して約2倍〜約4倍高く、該脱毛は、自己免疫疾患に起因する。
以下の実施例は、主題の技術のさらなる例示を提供し、主題の技術の範囲を限定することを意図しない。
実施例
実施例1.円形脱毛症の治療のためのDNAワクチンの使用
プロアポトーシスタンパク質をコードするプラスミドDNA構成体を作製する。プロアポトーシスタンパク質は、Bax、Bak、Bim、Puma、Bad、Bik、Noxa、Bmf、Hrk、Bid、FAS、カスパーゼ変異体、またはスルビビン変異体から選択される。プラスミドは、CpGジヌクレオチドを高メチル化する細菌株から、及びCpGジヌクレオチドを高メチル化しない(すなわち、低メチル化)細菌株から単離される。高メチル化DNA構成体の場合、プロアポトーシスタンパク質をコードする遺伝子/cDNAのプロモーター制御の転写は、CpG高メチル化、例えば、SV40プロモーターによって不活性化されない。非高メチル化構成体の場合、プロモーターは、任意の誘導性または構成的プロモーター、例えば、CMVまたはLTRプロモーターであり得る。
プラスミドDNA構成体のそれぞれ、または2つの構成体の様々な比率の異なる組み合わせは、次に、例えば、C3H/HeJマウスモデルを使用して、円形脱毛症を治療するために皮膚に送達される。DNAは、健康な皮膚(すなわち、毛髪を有する)に皮内送達されるか、または脱毛を示す患部に直接送達されるかのいずれかである。DNA量は、治療1回当たり1マイクログラム〜200マイクログラム以上の範囲であり得、治療は、毛髪の成長が観察されるまで週1回送達される。あるいは、DNAは、細胞トランスフェクションを促進するナノ粒子または微小粒子にパッケージングした後に、経皮的に送達され得る。
加えて、プラスミドDNA構成体は、毛包に存在する自己抗原をコードすることもできる。この場合、DNAは、毛包の形成を促進する毛包または幹細胞を有していない皮膚に注入されることができる。
主題の技術は、その詳細な説明に関連して説明してきたが、前述の説明は例示することが意図され、主題の技術の範囲を限定するものではないことを理解されたい。主題の技術の他の態様、利点、及び修正は、以下に記載の特許請求の範囲内である。本明細書は、本明細書内で引用された参考文献の教示に照らして最も完全に理解される。本明細書内の実施形態は、本発明の実施形態の例示を提供し、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。当業者であれば、多くの他の実施形態が本発明に包含されることを容易に認識する。本開示において引用される全ての刊行物、特許、及び配列は、参照によりそれら全体が組み込まれる。参照により組み込まれる資料が矛盾するか、または本明細書と一致しない場合は、本明細書は、いかなるそのような資料にも優先する。本明細書における任意の参考文献の引用は、そのような参考文献が本発明に対する先行技術であることを認めるものではない。
当業者は、定型的なの実験のみを使用して、本明細書に記載される本発明の特定の実施形態に対する多くの等価物を認識するか、または確認することができるであろう。そのような等価物は、以下の実施形態によって包含されることが意図される。
付録:配列
1.ヒトBAXをコードするヌクレオチド配列
Figure 0006499155
Figure 0006499155

Claims (18)

  1. 円形脱毛症に由来する脱毛の治療を必要とする対象における毛包からの毛幹の成長の刺激における皮内使用のための組成物であって、
    前記組成物が、Bax又その機能的断片であるプロアポトーシスタンパク質をコードしかつ発現制御要素に操作可能に結合されるポリヌクレオチドを含み、前記ポリヌクレオチドが、野生型大腸菌(E.coli)ゲノム中のCpGジヌクレオチドの平均メチル化レベルと比較して約2倍〜約4倍高いレベルでCpGジヌクレオチドがメチル化されている、組成物。
  2. 円形脱毛症に由来する脱毛の治療を必要とする対象における毛包からの毛幹の成長の刺激における皮内使用のための組成物であって、
    前記組成物が、Bax又その機能的断片であるプロアポトーシスタンパク質をコードしかつ発現制御要素に操作可能に結合されるポリヌクレオチドを含み、前記ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドの約30%〜約60%がメチル化されている、組成物。
  3. Baxコードポリヌクレオチドが、配列番号:1に示す配列、またはそのBaxプロアポトーシス機能的断片をコードする配列番号:1の一部の配列を有する、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記組成物が、皮膚または毛包に存在する自己抗原をコードしかつ発現制御要素に操作可能に結合される第2のポリヌクレオチドをさらに含む、請求項1または2に記載の組成物。
  5. 前記ポリヌクレオチドが、脱毛の部位に投与される、請求項1または2に記載の組成物。
  6. CpGジヌクレオチドにおいてメチル化されたポリヌクレオチドが、構成的プロモーターによって制御される改変メチラーゼコード配列を含む細菌由来であり、前記改変メチラーゼコード配列が、前記細菌の染色体DNAに安定に組み込まれる、請求項1または2に記載の組成物。
  7. 前記細菌が、大腸菌(E.coli)である、請求項に記載の組成物。
  8. 前記メチラーゼが、CpGメチラーゼである、請求項に記載の組成物。
  9. 円形脱毛症が、蛇行状脱毛症、完全脱毛症又は全身性脱毛症を含む、請求項1又は2に記載の組成物。
  10. 円形脱毛症を治療するための医薬の製造における組成物の使用であって、
    前記組成物が、Bax又その機能的断片であるプロアポトーシスタンパク質をコードしかつ発現制御要素に操作可能に結合されるポリヌクレオチドを含み、前記ポリヌクレオチドのCpGジヌクレオチドの約30%〜約60%がメチル化されている、使用。
  11. 円形脱毛症を治療するための医薬の製造における組成物の使用であって、
    前記組成物が、Bax又その機能的断片であるプロアポトーシスタンパク質をコードしかつ発現制御要素に操作可能に結合されるポリヌクレオチドを含み、前記ポリヌクレオチドが、野生型大腸菌(E.coli)ゲノム中のCpGジヌクレオチドの平均メチル化レベルと比較して約2倍〜約4倍高いレベルでCpGジヌクレオチドがメチル化されている、使用。
  12. Baxコードポリヌクレオチドが、配列番号:1に示す配列、またはそのBaxプロアポトーシス機能的断片をコードする配列番号:1の一部の配列を有する、請求項10または11に記載の使用。
  13. 前記組成物が、皮膚または毛包に存在する自己抗原をコードしかつ発現制御要素に操作可能に結合される第2のポリヌクレオチドを含む、請求項10または11に記載の使用。
  14. 前記ポリヌクレオチドが、脱毛の部位に投与される、請求項10または11に記載の使用。
  15. 前記ポリヌクレオチドが、細菌中で産生され、前記細菌が、構成的プロモーターによって制御される改変メチラーゼコード配列を含み、前記改変メチラーゼコード配列が、前記細菌の染色体DNAに安定に組み込まれる、請求項10または11に記載の使用。
  16. 前記細菌が、大腸菌(E.coli)である、請求項15に記載の使用。
  17. 前記メチラーゼが、CpGメチラーゼである、請求項15に記載の使用。
  18. 円形脱毛症が、蛇行状脱毛症、完全脱毛症又は全身性脱毛症を含む、請求項10又は11に記載の使用。
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