JP6497642B2 - 滑り免震機構 - Google Patents

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Description

本発明は、建物や精密機器等の免震対象を滑動自在に支持するための滑り免震機構に関する。
従来、建物や精密機器等の免震対象の地震等による被害を防止(抑止)するための免震構造として、積層ゴムや滑り支承が多用されている。しかしながら、積層ゴムは免震性能に優れる反面、コスト、過大な変形への対応などの点で適用が困難なケースもある。また、滑り支承は低コストで過大変形にも十分に対応できるが、地震後などに残留変位が生じてしまうという欠点がある。さらに、両者を併用して建物の免震層の変位や残留変位を抑制することも検討、実用化されているが、この場合においても両者のクリープや軸伸縮量の差異を処理する点で課題が残されている。
一方、滑り支承として、例えば図7に示す滑り振り子型免震機構(FPS:Friction Pendulum System)1が提案されている。この滑り振り子型免震機構1は、免震対象の上部構造体2と下部構造体3にそれぞれ固定される上沓4と下沓5の摺動面6、7をいずれも球面とし、これら球面の間に可動子の摺動部材8を介装して構成されている。これにより、軸力(支持荷重)に依存せずに摺動面6、7の球面半径を振り子長さとした周期が免震層の固有周期となり、且つ摺動面6、7が球面であることで原位置への復元機能が具備される。
しかしながら、この滑り振り子型免震機構においても、摺動面が球面であることから原位置の近傍の勾配がほとんどないため、原位置の近傍部分での復元力が小さく、ある程度の残留変位が生じてしまう。このため、比較的軸力が小さい小規模な建物に適用可能であるが、この場合においても摺動面としての球面の曲率を大きくして上下方向に大きく湾曲するような球面とする必要があり、固有周期を長周期化するほどに外形寸法、特に上下方向の所要寸法が大きくなってしまう。
これに対し、本願の出願人は、図8及び図9に示すように、上部構造体1の底部に固定される上沓10と、下部構造体2の上部に固定される下沓11と、上沓10及び下沓11の間に介装される摺動子12からなる滑り免震機構13について、既に特許出願している(特許文献1参照)。
この滑り免震機構13においては、摺動子12が上沓10に対して水平の一方向(X−X)にのみ摺動可能に保持され、且つ下沓11に対して一方向(X−X)に直交する水平の他方向(Y−Y)にのみ摺動可能に保持されている。また、摺動子12と上沓10の互いに当接する摺動面14、15が一方向(X−X)に沿って逆V形に傾斜する上部傾斜面として形成され、且つ摺動子12と下沓11の互いに当接する摺動面16、17が他方向(Y−Y)に沿ってV形に傾斜する下部傾斜面として形成されている。また、摺動子12の上下の摺動面14、16は摩擦抵抗が小さくなるように低摩擦係数の滑り材を貼設するなどして形成されている。
さらに、本願の出願人は、摺動子が上沓に対して水平一方向にのみ摺動可能に保持されるとともに下沓に対して水平他方向にのみ摺動可能に保持され、摺動子と上沓の互いに当接する摺動面を、いずれも水平一方向に沿い且つ水平面に対して互いに逆方向に同角度ずつ傾斜して水平他方向に並設配置した同一面積の第1上部傾斜面と第2上部傾斜面を備えて形成し、摺動子と下沓との摺動面を、いずれも水平他方向に沿い且つ水平面に対して互いに逆方向に同角度ずつ傾斜して水平一方向に並設配置した同一面積の第1下部傾斜面と第2下部傾斜面を備えて形成してなる滑り免震機構についても、既に特許出願している(特願2012−274754)。
そして、これらの滑り免震機構においては、摺動子を上沓および下沓に対して水平2方向に摺動させるための上下の摺動面を水平面に対して傾斜する傾斜面としたことにより、自ずと復元力が得られて残留変位を抑制することができる。
特開2013−130216号公報
しかしながら、上記の滑り免震機構においては、図8、図9、図10に示すように、傾斜方向(X−X、Y−Y)のみに摺動子12が移動できるように上下の沓10、11の両側部側に移動拘束部(ガイド部)18が設けられている。また、この移動拘束部18は、摺動子12や上下の沓10、11の本体部分に当たることから上下の沓10、11の長さ方向の全長にわたって設けられている。
そして、このような移動拘束部18を備えて構成することにより、材料費や製作手間が嵩み、滑り免震機構が高コストになる。また、移動拘束部18が両側部側に全長にわたって設けられていることにより、外側から摺動面15、17を見ることができない。このため、地震後の点検時など、特に最も重要な滑り材の磨耗や潰れ、損傷の有無などの状況をチェックできないという問題があった。
さらに、図10に示すように、摺動子12と上下の沓10、11の間(摺動子12と移動拘束部18の間)には隙間t1が必要であり、この隙間t1によって摺動子12が水平方向に回動する。そして、摺動子12の回動が生じることで、滑り材に対し上部構造体1からの軸力が均一に作用しなくなり、滑り材の縁端部などに応力集中が生じて局部的に潰れなどの損傷(図10中の符号S)が発生するおそれがあった。
また、摺動子12が水平回転するため、摺動子12の側面が移動拘束部18に接触し、これに伴い摩擦力が大きくなって免震効果の低下を招くおそれもある。さらに、図11に示すように、摺動子12が回動することで、滑り免震機構の実性能が理論値(設計)と合わなくなってしまう。また、摺動子12の回転角度の応答が地震動によって変化し、この回動をコントロールすることができない。このため、回動を評価して設計することも難しい。
本発明は、上記事情に鑑み、施工性、経済性、メンテナンス性に優れ、摺動子の回動を制御することが可能な滑り免震機構を提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の滑り免震機構は、上部構造体の底部に固定される上沓と、下部構造体の上部に固定される下沓と、前記上沓と前記下沓の間に介装される摺動子からなる滑り免震機構において、前記摺動子と前記上沓の互いに当接する摺動面が水平の一方向の一端部から他端部に沿って連続的に逆V形に傾斜する上部傾斜面として形成され、且つ前記摺動子と前記下沓の互いに当接する摺動面が前記一方向に直交する水平の他方向の一端部から他端部に沿って連続的にV形に傾斜する下部傾斜面として形成され、前記摺動子の上部側の摺動面における水平の他方向の略中央には、該摺動面から突出し水平の一方向の一端部から他端部まで直線状に延びその頂部が逆V形に形成された上部側の係合凸部が形成され、前記上沓の摺動面における水平の他方向の略中央には、該摺動面から凹み水平の一方向の一端部から他端部まで直線状に延びその底部が逆V形に形成された上部側のガイド溝が形成され、前記上部側の係合凸部と前記上部側のガイド溝とが互いに係合して、前記上沓と前記摺動子とが他方向への相対移動を規制しつつ一方向へ相対移動可能に構成され、前記摺動子の下部側の摺動面における水平の一方向の略中央には、該摺動面から突出し水平の他方向の一端部から他端部まで直線状に延びその頂部がV形に形成された下部側の係合凸部が形成され、前記下沓の摺動面における水平の一方向の略中央には、該摺動面から凹み水平の他方向の一端部から他端部まで直線状に延びその底部がV形に形成された下部側のガイド溝が形成され、前記下部側の係合凸部と前記下部側のガイド溝とが互いに係合して、前記下沓と前記摺動子とが一方向への相対移動を規制しつつ他方向へ相対移動可能に構成されていることを特徴とする。
また、本発明の滑り免震機構においては、前記上沓及び/又は前記下沓に前記ガイド溝が形成されるとともに、前記上沓及び/又は前記下沓が複数の分割沓片を所定の隙間をあけて並設して構成され、前記隙間によって前記ガイド溝が形成されていることが望ましい。
本発明の滑り免震機構においては、従来の滑り免震機構のように上下の沓の両側部側に移動拘束部を設けることなく、上下の沓と摺動子の摺動面に、互いに係合する係合凸部とガイド溝を設けることで、上下の沓に対して摺動子を一方向、他方向に摺動自在に保持することが可能になる。これにより、構成を簡素化することができ、製作費、材料費等のコストダウン、製作手間の削減を図ることが可能になる。また、このように構成することで従来よりも重量を減少させることも可能になり、施工性の向上も図ることができる。
さらに、上下の沓の側部ではなく、上下の沓と摺動子の摺動面に係合凸部とガイド溝が設けられているため、摺動子の摺動面及び/又は上下の沓と摺動面に貼設するなどして配設された滑り材の状況を滑り免震機構の側方から容易に見ることができ、点検などを容易に且つ確実に行うことが可能になる。言い換えれば、滑り免震機構の性能を容易に且つ確実に、好適な状態で維持することができる。
また、摺動子の回動量(回転角度)を、係合凸部の高さ、及び係合凸部とガイド溝の間の隙間の組み合わせで決定でき、容易に回転角度を一定に制御することができる。すなわち、係合凸部の高さと隙間の比率(隙間/高さ)が小さいほど、摺動子の回転角度を小さくすることができる。そして、回転が小さくなることで、滑り材の縁端部などに応力が集中し、磨耗、潰れが生じることを抑止でき、滑り材(摺動面)の耐久性を向上させることが可能になる。
さらに、摺動子の回動による側面摩擦力も小さく抑えることができる。これにより、好適に滑り免震機構の所望の性能を発揮させることができ、上部構造体に生じる加速度を確実に抑えることができる。
また、摺動子の回転角度を制御できることで、摺動子の回動を考慮した評価を行うことが可能になる。さらに、摺動子の回転角度を小さくすることができるため、滑り免震機構の実性能を理論値に近づけることができ、確実に所望の性能を発揮させることができる。
本発明の一実施形態に係る滑り免震機構を示す(a)平面図、(b)側断面図、(c)側断面図である。 本発明の一実施形態に係る滑り免震機構を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る滑り免震機構の係合凸部とガイド溝を示す図である。 本発明の一実施形態に係る滑り免震機構の変更例を示す(a)平面図、(b)側断面図、(c)側断面図である。 本発明の一実施形態に係る滑り免震機構の変更例を示す斜視図である。 図5の滑り免震機構の係合凸部とガイド溝を示す図である。 滑り振り子型免震機構を示す側断面図である。 従来の滑り免震機構を示す斜視図である。 従来の滑り免震機構を示す(a)平面図、(b)側断面図、(c)側断面図である。 従来の滑り免震機構の滑り材(摺動面)の損傷状況の一例を示す平面図である。 従来の滑り免震機構に対し、水平荷重/鉛直荷重と水平変位の実験値と解析値を比較した図である。
以下、図1から図3を参照し、本発明の一実施形態に係る滑り免震機構について説明する。ここで、本実施形態は、免震対象物である上部構造体をその支持構造物である下部構造体に対して水平各方向(X−X、Y−Y)に滑動自在に支持する免震機構に関するものである。
そして、本実施形態の滑り免震機構20は、図1及び図2に示すように、上部構造体の底部に固定される上沓21と、下部構造体の上部に固定される下沓22と、それら上沓21及び下沓22の間に介装される摺動子23とを備えて構成されている。
具体的に、本実施形態において、上沓21と下沓22は、例えば、断面矩形の横長のブロック状の略同一形状、同一寸法の部材であり、長さ方向を互いに直交する向きに配しつつ、すなわち、上沓21がその長さ方向を水平の一方向(X−X)に向け、下沓22がその長さ方向を一方向(X−X)に直交する水平の他方向(Y−Y)に向けつつ、上下方向に間隔をあけて対向配置されている。また、上沓21と下沓22は、この状態で、且つ互いの交差部分で摺動子23を介装した状態で、上部構造体の底部、下部構造体の上部にそれぞれ固定されている。
さらに、上沓21と摺動子23は、互いに当接する摺動面24、25、すなわち互いに当接して係合する上沓21の下面と摺動子23の上面(上部側の摺動面)がそれぞれ、一方向(X−X)に沿って逆V形に傾斜する上部傾斜面として形成されている。
また、下沓22と摺動子23は、互いに当接する摺動面26、27、すなわち互いに当接して係合する下沓22の上面と摺動子23の下面(下部側の摺動面)がそれぞれ、他方向(Y−Y)に沿ってV形に傾斜する下部傾斜面として形成されている。
ここで、本実施形態では、摺動子23の上面と下面にそれぞれ、例えばテフロン(登録商標)などの滑り材28が一体に貼設するなどして設けられ、この滑り材28によって摩擦抵抗を低減した(低摩擦係数の)上部側の摺動面25と下部側の摺動面27が形成されている。
なお、上沓21と下沓22の摺動面24、26に滑り材28を固着して構成しても勿論構わない。
一方、本実施形態の滑り免震機構20は、摺動子23を上沓21に対して一方向(X−X)にのみ摺動可能に保持し、且つ摺動子23を下沓22に対して他方向(Y−Y)にのみ摺動可能に保持するための係合凸部30、31とガイド溝32、33を設けて構成されている。
さらに、本実施形態では、摺動子23の上部側の摺動面25の水平の他方向(Y−Y)略中央に、摺動面25から上方に突出し、水平の一方向(X−X)に沿って一端部から他端部まで直線状に延びる上部側の係合凸部30が設けられている。
また、摺動子23の下部側の摺動面27の一方向(X−X)の略中央に、摺動面27から下方に突出し、他方向(Y−Y)に沿って一端部から他端部まで直線状に延びる下部側の係合凸部31が設けられている。
さらに、上沓21の摺動面24の他方向(Y−Y:上沓21の幅方向)略中央に、摺動面24から上方に凹み、一方向(X−X:上沓21の長さ方向)の一端部から他端部まで直線状に延びる上部側のガイド溝32が設けられている。
さらに、下沓22の摺動面26の一方向(X−X:下沓22の幅方向)略中央に、摺動面26から下方に凹み、他方向(Y−Y:下沓22の長さ方向)の一端部から他端部まで直線状に延びる下部側のガイド溝33が設けられている。
そして、本実施形態の滑り免震機構20は、摺動子23の上部側と下部側の係合凸部30、31をそれぞれ、上沓21のガイド溝32と下沓22のガイド溝33に係合させて、摺動子23が上沓と下沓の間に介装されている。これにより、摺動子23が水平の一方向(X−X)と他方向(Y−Y)に摺動自在に保持されている。
また、本実施形態の滑り免震機構20において、図3に示すように、ガイド溝32、33の深さH寸法は、要求する摺動子23の回転角度と施工所必要な係合凸部30、31の外面とガイド溝32、33の内面の水平方向の隙間t2寸法を決めれば、容易に計算し設定することができる。例えば、1/200以下の回転角度で隙間0.3mmとすれば、係合凸部30、31の高さHがH=60mmとなる。このとき、摺動子23の回転角度は地震動に関係なく、最大1/200となる。
さらに、係合凸部30、31に鉛直荷重を負担させず、摺動子23の滑り材28に鉛直荷重を負担させるため、係合凸部30、31とガイド溝32、33の間の隙間h寸法は、滑り材28の厚みtsより大きくする。このようにすることで、滑り材28がかなり磨耗して、潰れた場合であっても係合凸部30、31の先端面がガイド溝32、33の底面に当たり摩擦力が生じることがない。
また、本実施形態の滑り免震機構20では、係合凸部30、33の側面にも低摩擦係数の滑り材28を設置する。これにより、係合凸部30、31の側面がガイド溝32、33の内面に接触した場合であっても摩擦力を低減することができる。
したがって、本実施形態の滑り免震機構20においては、従来の滑り免震機構13のように上下の沓の両側部側に移動拘束部18を設けることなく、上下の沓21、22と摺動子23の摺動面24、25、26、27に、互いに係合する係合凸部30、31とガイド溝32、33を設けることで、上下の沓21、22に対して摺動子23を一方向(X−X)、他方向(Y−Y)に摺動自在に保持することが可能になる。
これにより、構成を簡素化することができ、製作費、材料費等のコストダウン、製作手間の削減を図ることが可能になる。また、このように構成することで従来よりも重量を減少させることも可能になり、施工性の向上も図ることができる。
さらに、上下の沓21、22の側部ではなく、上下の沓21、22と摺動子23の摺動面24、25、26、27に係合凸部30、31とガイド溝32、33が設けられているため、摺動子23の摺動面25、27及び/又は上下の沓21、22と摺動面24、25に貼設するなどして配設された滑り材28の状況を滑り免震機構20の側方から容易に見ることができ、点検などを容易に且つ確実に行うことが可能になる。言い換えれば、滑り免震機構20の性能を容易に且つ確実に、好適な状態で維持することができる。
また、摺動子23の回動量(回転角度)を、係合凸部30、31の高さH、及び係合凸部30、31とガイド溝32、33の間の隙間t2の組み合わせで決定でき、容易に回転角度を一定に制御することができる。すなわち、係合凸部30、31の高さHと隙間t2の比率(隙間/高さ)が小さいほど、摺動子23の回転角度を小さくすることができる。そして、回転が小さくなることで、滑り材28の縁端部などに応力が集中し、磨耗、潰れが生じることを抑止でき、滑り材28(摺動面24、25、26、27)の耐久性を向上させることが可能になる。
さらに、摺動子23の回動による側面摩擦力も小さく抑えることができる。これにより、好適に滑り免震機構20の所望の性能を発揮させることができ、上部構造体に生じる加速度を確実に抑えることができる。
また、摺動子23の回転角度を制御できることで、摺動子23の回動を考慮した評価を行うことが可能になる。さらに、摺動子23の回転角度を小さくすることができるため、滑り免震機構20の実性能を理論値に近づけることができ、確実に所望の性能を発揮させることができる。
以上、本発明に係る滑り免震機構の一実施形態について説明したが、本発明は上記の一実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、摺動子23に係合凸部30、31を設け、上沓21と下沓22にガイド溝32、33を設けて構成するものとしたが、摺動子にガイド溝、上下の沓に係合凸部を設けて構成してもよい。
また、上沓、下沓、摺動子にそれぞれ、複数のガイド溝及び/又は複数の係合凸部を設けて滑り免震機構を構成してもよい。
さらに、例えば図4、図5、図6に示すように、上沓21及び(又は)下沓22にガイド溝32、33を形成するとともに、上沓21及び(又は)下沓22を複数の分割沓片21a、22aで構成してもよい。
この場合には、複数の分割沓片21a、22aを所定の隙間をあけて並設し、この隙間によってガイド溝32、33を形成することができる。これにより、本実施形態と同様の作用効果を得ることが可能になるとともに、ガイド溝を形成する加工を不要にできるため、すなわち、より構成の簡素化を図ることができるため、さらなる製作費、材料費等のコストダウン、製作手間の削減を図ることが可能になる。
また、小重量の分割沓片21a、22aを取り回して上沓21、下沓22を形成(構成)できるため、さらなる施工性の向上を図ることも可能になる。
1 従来の滑り振り子型免震機構
2 上部構造体
3 下部構造体
4 従来の上沓
5 従来の下沓
6 摺動面
7 摺動面
8 可動子
10 従来の上沓
11 従来の下沓
12 従来の摺動子
13 従来の滑り免震機構
14 摺動面
15 摺動面
16 摺動面
17 摺動面
18 移動拘束部(ガイド部)
20 滑り免震機構
21 上沓
21a 分割沓片
22 下沓
22a 分割沓片
23 摺動子
24 摺動面
25 摺動面
26 摺動面
27 摺動面
28 滑り材
30 係合凸部
31 係合凸部
32 ガイド溝
33 ガイド溝

Claims (2)

  1. 上部構造体の底部に固定される上沓と、下部構造体の上部に固定される下沓と、前記上沓と前記下沓の間に介装される摺動子からなる滑り免震機構において、
    前記摺動子と前記上沓の互いに当接する摺動面が水平の一方向の一端部から他端部に沿って連続的に逆V形に傾斜する上部傾斜面として形成され、
    且つ前記摺動子と前記下沓の互いに当接する摺動面が前記一方向に直交する水平の他方向の一端部から他端部に沿って連続的にV形に傾斜する下部傾斜面として形成され、
    前記摺動子の上部側の摺動面における水平の他方向の略中央には、該摺動面から突出し水平の一方向の一端部から他端部まで直線状に延びその頂部が逆V形に形成された上部側の係合凸部が形成され、
    前記上沓の摺動面における水平の他方向の略中央には、該摺動面から凹み水平の一方向の一端部から他端部まで直線状に延びその底部が逆V形に形成された上部側のガイド溝が形成され、
    前記上部側の係合凸部と前記上部側のガイド溝とが互いに係合して、前記上沓と前記摺動子とが他方向への相対移動を規制しつつ一方向へ相対移動可能に構成され、
    前記摺動子の下部側の摺動面における水平の一方向の略中央には、該摺動面から突出し水平の他方向の一端部から他端部まで直線状に延びその頂部がV形に形成された下部側の係合凸部が形成され、
    前記下沓の摺動面における水平の一方向の略中央には、該摺動面から凹み水平の他方向の一端部から他端部まで直線状に延びその底部がV形に形成された下部側のガイド溝が形成され、
    前記下部側の係合凸部と前記下部側のガイド溝とが互いに係合して、前記下沓と前記摺動子とが一方向への相対移動を規制しつつ他方向へ相対移動可能に構成されていることを特徴とする滑り免震機構。
  2. 請求項1記載の滑り免震機構において、
    前記上沓及び/又は前記下沓に前記ガイド溝が形成されるとともに、
    前記上沓及び/又は前記下沓が複数の分割沓片を所定の隙間をあけて並設して構成され、
    前記隙間によって前記ガイド溝が形成されていることを特徴とする滑り免震機構。
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