JP6497019B2 - 採光具 - Google Patents

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Description

本発明は、合わせガラスなどに適用可能な採光具に関する。
太陽光などの外光の進行方向を変えることで、防眩性を担保しつつ採光性能を向上させることが可能な採光フィルムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この種の採光フィルムには、ベース層の内部にベース層とは異なる屈折率のルーバ部を設けたものがある。あるいは、基材層の上にプリズム体を列設したものもある。
特開2013-155569号公報
採光フィルム内にルーバ部とプリズム体のどちらを設ける場合であっても、入射面側の構造と出射面側の構造とは異なるため、採光フィルムの表裏を間違って配置してしまうと、所望の採光性能が得られなくなる。
また、採光性能をより向上させるために、ルーバ部やプリズム体の断面形状を非対称にする場合がある。この場合、採光フィルムの天地を逆にして設置してしまうと、やはり所望の採光性能が得られなくなる。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、設置方向を簡易かつ正確に認識可能な採光具を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様では、入射光を偏向する光偏向部材と、
前記光偏向部材の入射面側に配置される第1光透過部材と、
前記光偏向部材の出射面側に配置される第2光透過部材と、を備え、
前記第1光透過部材および前記第2光透過部材の少なくとも一つは、天地および表裏を識別する指標を有する採光具が提供される。

入射光を偏向する光偏向部材と、
前記光偏向部材の入射面側に配置される第1光透過部材と、
前記光偏向部材の出射面側に配置される第2光透過部材と、を備え、
前記第1光透過部材および第2光透過部材は、互いにヘイズ値が異なっており、
前記光偏向部材、前記第1光透過部材および前記第2光透過部材の少なくとも一つは、天地を識別する指標を有する採光具が提供される。
前記指標は、当該採光具の周囲に取り付けられる枠体によって隠蔽される場所に設けられてもよい。
前記指標は、前記光偏向部材、前記第1光透過部材および前記第2光透過部材の少なくとも一つの一部を切り欠いた切り欠き部を有していてもよい。
前記指標は、前記光偏向部材、前記第1光透過部材および前記第2光透過部材の少なくとも一つの面上に表記されてもよい。
前記指標は、前記光偏向部材、前記第1光透過部材および前記第2光透過部材の少なくとも一つの面上に取り付けられるラベル部材であってもよい。
前記指標は、前記光偏向部材、前記第1光透過部材および前記第2光透過部材の少なくとも一つの面上に設けられる凸部および凹部の少なくとも一つであってもよい。
前記指標は、天地方向を示す情報を含んでいてもよい。
前記指標は、文字、記号および画像の少なくとも一つの情報を含んでいてもよい。
前記情報は、天地方向に合わせた向きで印字、付着、凹状加工または凸状加工されてもよい。
本発明によれば、設置方向を簡易かつ正確に認識することができる。
第1の実施形態による採光具1の断面構造を示す図。 図1の採光具1を窓枠9に嵌めこんで作製した窓20の外観図。 (a)〜(e)は指標の第1態様を示す図。 (a)〜(c)は指標の第2態様を示す図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物から変更し誇張してある。
なお、本明細書において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈することとする。
また、本明細書において、「シート」、「フィルム」、「板」等の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば、「シート」はフィルムや板とも呼ばれ得るような部材も含む概念である。
さらに、本明細書において、「シート面(フィルム面、板面、パネル面)」とは、対象となるシート状の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材の平面方向と一致する面のことを指す。以下に説明する実施形態においては、後述する光偏向部材、第1光透過部材および第2光透過部材はいずれも平行であるか、若干傾斜して配置される場合もあるが、本明細書では各層を総称してシート面と呼ぶこともある。また、本明細書において、シート状(フィルム状、板状、パネル状)の部材に対して用いる「法線方向」とは、当該部材のシート面への法線方向のことを指す。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態による採光具1の断面構造を示す図、図2は図1の採光具1を窓枠9に嵌めこんで作製した窓20の外観図である。図1の採光具1は、入射光を偏向する光偏向部材2と、この光偏向部材2の入射面側に配置される第1光透過部材3と、光偏向部材2の出射面側に配置される第2光透過部材4とを備えている。このように、図1の採光具1は、第1光透過部材3と第2光透過部材4の間に光偏向部材2を挟み込んだものであり、例えば採光機能付きの合わせガラスである。
光偏向部材2は、基材層5の上に配置される光制御層6と、光制御層6の上に配置される第1接着層7と、基材層5の光制御層6との接合面とは反対側の面に配置される第2接着層8とを有する。
第1光透過部材3は第1接着層7を介して光制御層6に接合され、第2光制御部材は第2接着層8を介して基材層5に接合されている。第1接着層7および第2接着層8の少なくとも一方は、2層以上の積層構造でもよい。
第1光透過部材3と第2光透過部材4は、可視光に対する透過性を有する材料であり、例えばガラス基材である。ここで、可視光とは、波長範囲が380nmから780nmの光である。本実施形態における第1光透過部材3と第2光透過部材4は、透明でもよいし、半透明でもよいが、ヘイズ値が同じか近似しており、外見上、第1光透過部材3と第2光透過部材4の区別がつかないことを想定している。
図1の光制御層6は、一方の面(入射面)6aに沿って離隔して配置される複数の溝6bを有するベース部6cと、ベース部6cとは異なる屈折率を持ち複数の溝6b内に配置される複数のルーバ部6dとを有する。ルーバ部6dの内部は空洞でもよいし、ベース部6cとは異なる屈折率の充填材料を充填してもよい。なお、図1では、光の入射面6aに沿って複数の溝6bを形成しているが、図1の光制御層6とは逆に、光の出射面に沿って複数の溝6bを形成してもよい。
複数のルーバ部6dのうち少なくとも一部のルーバ部6dは、一方の面6aに連なり互いに形状の異なる第1面6eおよび第2面6fを有する。ルーバ部6dは、少なくともベース部6cとの界面のうち第1面6eにおいて、ベース部6cとルーバ部6dとの屈折率差に基いて光の進行方向を変化させる。図1では、図示されたすべてのルーバ部6dが形状の異なる第1面6eおよび第2面6fを有する非対称構造の例を示しているが、一部のルーバ部6dについては、一方の面6aに連なる2つの面の形状が等しい対称構造であってもよい。
ルーバ部6dの第1面6eと第2面6fの形状を互いに相違させる例としては、例えば、以下の(a)〜(d)が考えられる。
(a)第1面6eと第2面6fのサイズおよび傾斜角度の少なくとも一方が異なる。
(b)第1面6eと第2面6fの曲率が互いに相違する。例えば、いずれか一方の面は、平面で、他方は曲面の場合や、両方の面ともに曲面だが曲率が相違する場合などである。
(c)第1面6eと第2面6fの少なくとも一方が傾斜角度の異なる複数の面部からなり、これらの面部の総数が第1面6eと第2面6fとで異なる。
(d)第1面6eと第2面6fの少なくとも一方に凹凸があり、その凹凸の有無または凹凸の位置や数が第1面6eと第2面6fとで異なる。例えば、第1面6eは反射しやすいように滑らかな面で構成され、第2面6fは反射しにくいように粗面化されている場合などである。
図1では、第1面6eを傾斜面、第2面6fを一方の面6aの法線方向に延びる面としているが、第1面6eと第2面6fの形状は図1に図示したものに限定されない。ただし、本実施形態では、太陽光等の外光を第1面6eに入射させて、この入射光を第1面6eで反射させて屋内の斜め上方に跳ね上げることを想定している。よって、第1面6eは外光の跳ね上げ効果が最大になるような傾斜角度や形状に設定するのが望ましい。実際には、採光具1の設置方向や設置高さや太陽光の入射範囲などに応じて、最適な第1面6eの傾斜角度や形状は変わりうる。一方、第2面6fは、太陽光が直接入射される面ではないため、例えば第1面6eよりも狭い面積で形成され、かつ第1面6eへの太陽光の入射の妨げにならないような形状で形成される。
このように、本実施形態による採光具1は、各ルーバ部6dの第1面6eに太陽光を入射させることを前提しているため、採光具1を窓として適用する場合、各ルーバ部6dの第1面6eを第2面6fより上方に配置する必要がある。なお、上記では第1面6eを第2面6fよりも上方にし、入射光を屋内の斜め上方に跳ね上げることを意図する場合について説明を行ったが、これに限るものではない。つまり、第1面6eを第2面6fよりも下方にし、入射光を第1面6eで反射させて屋内の斜め下方に跳ね下げてもよい。このように第1面6eと第2面6fとを用いて、入射光を第1面6eにより所望の方向へ偏向することが可能である。
ルーバ部6dの第1面6eと第2面6fは、光制御層6の一方の面に入射された光を所望の方向に偏向できるように最適な角度およびサイズに設計されている。例えば、第1面6eを天方向に、第2面6fを地方向に配置することを前提として光制御層6を設計した場合には、天地方向を逆にして光制御層6を設置したとすると、所望の方向に入射光を偏向させることができなくなる。
このように、ルーバ部6dの第1面6eと第2面6fが非対称に配置されている場合には、光制御層6の天地方向を間違えないようにする必要がある。ところが、光制御層6内のルーバ部6dは、透明材料で形成されることが多く、しかも各ルーバ部6dの幅は数十μm程度しかないため、目視で各ルーバ部6dの第1面6eと第2面6fを識別することは困難である。
また、本実施形態における第1光透過部材3と第2光透過部材4は、ヘイズ値が同一か近似しており、見た目上の区別がつかないため、どちらの面を光の入射方向に配置するか、判断に迷うおそれがある。図1に示すように、光制御層6は、一方の面6aを光の入射方向に配置することを前提として、ルーバ部6dの第1面6eと第2面6fの角度とサイズを設計している。よって、一方の面6aとは反対側の面から光を入射すると、元々想定した方向に光を偏向させることはできない。
このように、ルーバ部6dの第1面6eと第2面6fが非対称に配置されている場合には、光制御層6の天地方向だけでなく、表裏方向も間違えないようにする必要がある。ところが、上述したように、第1光透過部材3と第2光透過部材4は、見た目ではほとんど区別がつかないため、光制御層6の表裏を目視で識別するのは困難である。
図1の採光具1を合わせガラスに適用し、この合わせガラスを用いて窓を作製する場合、合わせガラスを窓枠9に嵌めこむ作業が必要となる。窓枠9には鍵などが取り付けられることから、構造的に天地の区別があるのが一般的であり、合わせガラスを窓枠9に嵌めこんだ状態では容易に天地の方向を識別することができる。よって、窓枠9に合わせガラスを嵌めこむ作業を行う際に、合わせガラスの天地方向を逆にして窓枠9に嵌めこんでしまうと、その状態のまま窓が作製されることになり、本来意図した所望の光偏向特性が得られなくなる。
そこで、本実施形態による採光具1は、天地および表裏を外見上識別可能な指標10を備えている。この指標10は、光偏向部材2、第1光透過部材3および第2光透過部材4の少なくとも一つに設けられている。光偏向部材2、第1光透過部材3および第2光透過部材4はいずれも、可視光の透過性を有するため、いずれか一つの部材のみに指標10が設けられても、その指標10は他の部材を通して外側から視認可能となる。よって、どの部材に指標10を設けてもよく、また複数の部材に同一または別個の指標10を設けてもよい。
指標10は、採光具1の外観および光偏向性能に影響を与えない場所に設けるのが望ましい。上述したように、採光具1を合わせガラスに適用した場合、指標10に従って天地方向を識別した状態で、合わせガラスを窓枠9に嵌めこむ作業を行い、窓枠9に嵌めこんだ後は指標10は不要となる。よって、指標10は、窓枠9により隠蔽される部分に設けるのが望ましい。例えば、図2は、窓枠9内の地面側に指標10を設ける例を示している。
以下、指標10の具体的な形態の代表例について順に説明するが、指標10は下記に示すものに限定されない。天地および表裏の識別が可能な形態であれば、指標10の具体的な形態は問わない。
(指標10の第1態様)
指標10の第1態様は、切り欠き部11である。切り欠き部11は、採光具1内の光偏向部材2、第1光透過部材3および第2光透過部材4の少なくとも一つの部材の一部を切り欠いたものである。例えば、第1光透過部材3と第2光透過部材4とで挟まれる光偏向部材2の一部を切り欠いた場合、切り欠いた端面のエッジが第1光透過部材3と第2光透過部材4を通して視認できるため、光偏向部材2だけを切り欠いてもよい。また、視認性を向上させるために、切り欠いた端面を一種類以上の無彩色または有彩色で色づけしてもよい。
光偏向部材2、第1光透過部材3および第2光透過部材4の少なくとも一つを切り欠く際には、角部を切り欠くのが望ましい。角部を切り欠く作業は、切削具や研磨処理により、比較的容易に行うことができるためである。
図3(a)は、採光具1内の光偏向部材2、第1光透過部材3および第2光透過部材4の少なくとも一つの天側の2つの角部を切り欠いた例、図3(b)は天側の1つの角部を切り欠いた例を示している。図3(a)と図3(b)では、地面側の角部は切り欠いていないため、切り欠き部11のある方が天側であることを容易に認識できる。
図3(c)は地面側の2つの角部を切り欠いた例、図3(d)は地面側の1つの角部を切り欠いた例を示している。図3(c)と図3(d)では、天側の角部は切り欠いていないため、切り欠き部11のない方が天側であることを容易に認識できる。
なお、図3(c)と図3(d)のように、4つの角部のうち一つだけに切り欠き部11を設けている場合で、かつ採光具1の4つの端面の長さが同一の場合、天地を認識できないことが考えられる。この場合、切り欠き部11を左端か右端のどちらに配置するかを予め決めておくことで、天地を正しく認識可能となる。
図3(e)は、天側の2つの角部に第1切り欠き部11を設けるとともに、地面側の2つの角部に第1切り欠き部11とは形状の異なる第2切り欠き部11を設ける例を示している。この場合、天側には必ず第1切り欠き部11が形成されるものと予め決めておけば、切り欠き部11の形状の違いにより、天側と地面側を容易に識別できる。
図3(a)〜図3(d)のように、角部に切り欠き部11を設ける場合、例えば切り欠き部11が光偏向部材2のみに設けられる場合は、採光具1の表裏を識別することはできない。よって、図3(a)〜図3(d)のような切り欠き部11を指標10として設ける場合は、第1光透過部材3と第2光透過部材4のいずれか一方に切り欠き部11を設けるのが望ましい。例えば、第1光透過部材3のみに切り欠き部11があれば、切り欠き部11がある側が表側であると認識できる。また、第2光透過部材4のみに切り欠き部11があれば、切り欠き部11がある側が裏側であると認識できる。
一方、図3(e)のように、形状の異なる2種類の切り欠き部11を設ける場合は、そのうちの特定の一種類を表側の第1光透過部材3か裏側の第2光透過部材4に設けるものと決めておけば、それにより表裏の識別を行うことができる。
このように、図3(a)〜図3(e)に示す切り欠き部11を指標10として設ける場合は、切り欠き部11のある側が天側または地面側で、かつ表側または裏側であることを予め決めておくことで、採光具1の天地方向と表裏方向を正しく識別することができる。
なお、図3(a)〜図3(e)は、角部に切り欠き部11を設ける例を示したが、切り欠き部11を設ける位置は必ずしも角部には限らない。例えば、採光具1を構成する少なくとも一つの部材の天側および地面側の少なくとも一方の端面上の任意の場所に切り欠き部11を設けてもよい。また、切り欠き部11の切欠面は、必ずしも平坦でなくてもよく、曲面や凹凸面でもよい。
(指標10の第2態様)
指標10の第2態様は、マーク12、すなわち印または目印である。マーク12は、採光具1内の光偏向部材2、第1光透過部材3および第2光透過部材4の少なくとも一つの表面に表記される。ここで、表記とは、マーク12をインキ等で印字する場合や、マーク12の材料を塗布または付着する場合や、裏面側に接着剤が付いたラベル部材からなるマーク12を貼り付ける場合などを含む意味である。
図3(a)〜図3(e)のような切り欠き部11を設ける場合、採光具1を構成するすべての部材が透明または半透明であるため、切り欠き部11の有無を判別しにくいという問題がある。これに対して、マーク12の有無は容易に判別できるため、指標10の有無の判別が容易になる。また、マーク12は、その形状により、種々の情報を含ませることができるため、マーク12が表す情報により、天地方向や表裏方向を認識しやすくなる。
マーク12は、上述した切り欠き部11と同様に、採光具1内の光偏向部材2、第1光透過部材3および第2光透過部材4の少なくとも一つに設けることができる。
図4はマーク12の具体例を示す図である。図4(a)は採光具1内の少なくとも一つの部材の天側の2つの角部の近くに円形のマーク12を設ける例を示し、図4(b)は天側の縁部に沿って矢印形状のマーク12を設ける例を示し、図4(c)は天側の縁部に沿って三角形のマーク12を設ける例を示している。これらマーク12の具体的な形状は問わない。図4(b)は矢印線の延びる方向がルーバ部6dの長手方向を表しており、天地方向の識別とともに、ルーバ部6dの伸びる方向も識別することができる。よって、採光具11の4つの端面の長さが同一であったとしても、矢印線の延びる向きと矢印線の位置により、天地方向を一目で判断できるようになる。図4(c)の場合、三角形の頂点方向が天側を表すことを直感的に理解できるため、必ずしもこのマーク12が天側に配置されていなくてもよい。
このように、例えば図4(c)のように、マーク12の中に天側または地面側の方向を認識できる情報が含まれている場合は、マーク12の配置場所についての制限が緩和される。
図4(a)〜図4(c)に示したマーク12の視認性を向上させるには、外形輪郭を印字等するだけでなく、その内部を一種類以上の有彩色または無彩色で塗りつぶしてよい。
上述したように、図4(a)〜図4(c)に示すようなマーク12を採光具1に設ければ、マーク12の配置場所やマーク12の形状により、天地方向の識別が可能であるが、表裏の識別はできない可能性がある。表裏の識別を行うには、例えば、表側の第1光透過部材3と裏側の第2光透過部材4のいずれか一方のみに図4(a)〜図4(c)に示すマーク12を設けて、マーク12の有無で表裏の判別を行ってもよいし、あるいは、表側の第1光透過部材3と裏側の第2光透過部材4とにそれぞれ別個のマーク12を設けて、マーク12の種類により表裏の識別を行ってもよい。
(指標10の第3態様)
指標10の第3態様は、採光具1内の光偏向部材2、第1光透過部材3および第2光透過部材4の少なくとも一つの表面の一部を凹部状または凸部状に加工して形成される凹凸部である。なお、本明細書における凹凸部とは、凹部だけの場合、凸部だけの場合、凹部と凸部の両方を含む場合のいずれも含むものとする。凹凸部は、例えば第1光透過部材3と第2光透過部材4の少なくとも一方の裏面側の一部を押し上げて圧着する方式や、表面の一部に厚めにインク等を付着させる方式などで、形成可能である。
表側の第1光透過部材3と裏側の第2光透過部材4との少なくとも一方に凹凸部が形成されていれば、指で触って凹凸部の有無を認識できるため、指標10の有無を容易に識別できる。また、第1光透過部材3と第2光透過部材4で挟まれた光偏向部材2のみに凹凸部が形成されている場合は、指で触っても凹部の有無を認識することはできないが、第1光透過部材3または第2光透過部材4を通して凹凸部の有無を視覚的に認識できるため、やはり指標10の有無を容易に識別できる。
凹凸部の形成箇所は、上述した指標10の第1態様または第2態様の配置場所と同様であればよく、凹凸部の形成箇所と形状により、採光具1の天地方向と表裏方向を識別することができる。
上述した指標10の第1態様〜第3態様は、任意に組み合わせてもよいし、第1態様〜第3態様以外の指標10も採用可能である。すなわち、採光具1の天地方向および表裏方向を識別可能な態様の指標10であれば、どのような形状の指標10を用いてもよい。
(光偏向部材2の製法)
次に、本実施形態に係る光偏向部材2の構成材料および製造工程について説明する。ベース部6cの材料としては、例えば、光硬化性プレポリマーと、反応性希釈モノマーと、金型離型剤と、光重合開始剤とを混合して均一化したものが用いられる。ベース部6cの材料は、紫外線硬化性樹脂を用いる代わりに、熱硬化性樹脂または電子線硬化性樹脂などの硬化性樹脂を用いてもよい。
ベース部6cに、図1に示すような溝6bを形成するには、例えば金型ロールが用いられる。金型ロールの表面は、溝6bの形状に合わせてバイトにより切削されて、各溝6bの形状に対応する複数の凸部が形成される。
凸部が形成された金型ロールとニップロールの間にベース部6cの組成物を充填して両ロールにて加圧し、例えば高圧水銀灯により紫外線を照射してベース部6cの組成物を硬化させて、ベース部6cが形成される。その後、剥離ローラにより、金型ローラからベース部6cを離型し、ベース部6cを含む中間部材を作製する。
基材層6の材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリカーボネート(PC)等の透明のフィルムが用いられる。基材層6の厚みは5〜200μm、好ましくは10〜150μm、より好ましくは75〜150μmである。基材層6の厚みが5μmより薄いと、生産時にしわがよったりして生産性が悪く、逆に、基材層6の厚みが200μmよりも厚いとコストが高くなり、例えばベース部6cを硬化させるときに基材層6越しに電離放射線を照射した場合に電離放射線のロスを生じるといった不具合が発生するおそれがある。
ベース部6cの溝6bに充填される充填物として、例えば、光硬化性プレポリマー等の紫外線硬化性樹脂と、反応性希釈モノマーと、光重合開始剤とを混合して均一化したものが用いられる。紫外線硬化性樹脂の代わりに、熱硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂を用いてもよく、光散乱材を混合しても良い。
なお、光偏向部材2は、ベース部6cの内部に屈折率の異なるルーバ部6dを設けた構造に限定されるものではない。例えば、光偏向部材2の光入射面に沿って、複数のプリズム部材を配置した構造でもよい。
また、光偏向部材2には、採光機能を持たせるだけでなく、熱線吸収機能や紫外線吸収機能などの任意の光制御機能を持たせてもよい。これらの光制御機能は、光偏向部材2の基材の内部に種々の材料を含有させることで実現可能である。
このように、第1の実施形態では、採光具1を構成する光透過部材、第1光透過部材3および第2光透過部材4の少なくとも一つに、採光具1の天地方向および表裏方向を識別可能な指標10を設けるため、例えば採光具1を窓枠9に組み込む作業を行う際に、天地方向および表裏方向を簡易かつ正確に把握できるようになり、採光具1の天地方向や表裏方向を間違えて設置してしまうミスを確実に防止できる。また、指標10を、窓枠9により隠蔽される場所に配置することにより、採光具1を窓枠9に組み込んだ状態では指標10が露出しなくなるため、指標10が外観や採光性能に影響を与えるおそれはない。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、第1光透過部材3と第2光透過部材4のヘイズ値が同じか近似しており、外見上、両部材の区別ができない例を説明したが、以下に説明する第2の実施形態は、第1光透過部材3と第2光透過部材4のヘイズ値が外見上の区別ができる程度に相違していることを特徴としている。
この場合、外見上で、第1光透過部材3と第2光透過部材4を区別することができるため、指標10によって表裏を識別できるようにする必要はなく、天地方向のみを識別可能な指標10を設ければよい。よって、第1の実施形態で説明した指標10をより簡略化することができる。
具体的には、第2の実施形態による指標10は、上述した第1〜第3態様の指標10のいずれかを適用可能であるが、表裏を識別するための指標10である必要はない。よって、例えば、第1光透過部材3と第2光透過部材4の両方に指標10を設ける必要はなく、片方だけ、あるいは光偏向部材2のみに指標10を設ければよい。
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
1 採光具、2 光偏向部材、3 第1光透過部材、4 第2光透過部材、5 基材層、6 光制御層、7 第1接着層、8 第2接着層、9 窓枠、10 指標、11 切り欠き部、12 マーク、20 窓

Claims (9)

  1. 入射光を偏向する光偏向部材と、
    前記光偏向部材の入射面側に配置される第1光透過部材と、
    前記光偏向部材の出射面側に配置される第2光透過部材と、を備え、
    前記第1光透過部材および第2光透過部材は、互いにヘイズ値が異なっており、
    前記光偏向部材、前記第1光透過部材および前記第2光透過部材の少なくとも一つは、天地を識別する指標を有する採光具。
  2. 前記指標は、当該採光具の周囲に取り付けられる枠体によって隠蔽される場所に設けられる請求項1に記載の採光具。
  3. 前記指標は、前記光偏向部材、前記第1光透過部材および前記第2光透過部材の少なくとも一つの一部を切り欠いた切り欠き部を有する請求項1または2に記載の採光具。
  4. 前記指標は、前記光偏向部材、前記第1光透過部材および前記第2光透過部材の少なくとも一つの面上に表記される請求項1または2に記載の採光具。
  5. 前記指標は、前記光偏向部材、前記第1光透過部材および前記第2光透過部材の少なくとも一つの面上に取り付けられるラベル部材である請求項1または2に記載の採光具。
  6. 前記指標は、前記光偏向部材、前記第1光透過部材および前記第2光透過部材の少なくとも一つの面上に設けられる凸部および凹部の少なくとも一つである請求項1または2に記載の採光具。
  7. 前記指標は、天地方向を示す情報を含む請求項1乃至のいずれかに記載の採光具。
  8. 前記指標は、文字、記号および画像の少なくとも一つの情報を含む請求項1乃至のいずれかに記載の採光具。
  9. 前記情報は、天地方向に合わせた向きで印字、付着、凹状加工または凸状加工される請求項に記載の採光具。

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