JP6495666B2 - 車両用電力変換装置 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、車両用電力変換装置に関する。
従来、交流区間と直流区間の両方を走行できる交直両用の車両(電気車、電車)が提案されており、その車両に適用できる車両用電力変換装置が知られている。
特開2010−200576号公報
この種の車両用電力変換装置において、回転電機を駆動する主回路側と、冷暖房装置や照明装置、空気圧縮機等の補助的な機器(補機)を駆動する補助回路側とで、高調波コモンモード電流によるノイズを軽減することができれば、車両用電力変換装置の性能向上に貢献できる。
実施形態にかかる車両用電力変換装置は、コンバータと、インバータと、第一の電力供給線と、第二の電力供給線と、第一の接地線と、コアと、第一の接続線と、第一の接触器と、第二の接触器と、第三の接触器と、を備える。コンバータは、変圧器に接続されている。インバータは、コンバータと回転電機とに接続されている。第一の電力供給線は、インバータに直流電力を供給する。第二の電力供給線は、コンバータに直流電力を供給する。第一の接地線は、コンバータおよびインバータとグラウンドとを電気的に接続する。コアは、第一の電力供給線、第二の電力供給線、および第一の接地線が貫通する。第一の接続線は、第一の電力供給線と第二の電力供給線とを電気的に接続する。第一の接触器は、第一の電力供給線に設けられる。第二の接触器は、第二の電力供給線に設けられる。第三の接触器は、第一の接続線に設けられる。
図1は、第1実施形態にかかる車両用電力変換装置を含む電源システムの一例を示す回路構成図である。 図2は、第1実施形態にかかる車両用電力変換装置のコアの形状と、当該コアに貫通する第一の電力供給線と第二の電力供給線と第一の接地線の配置の様子を説明する断面図である。 図3は、第1実施形態にかかる車両用電力変換装置の他の例のコアの形状と、当該コアに貫通する第一の電力供給線と第二の電力供給線と第一の接地線の配置の様子を説明する断面図である。 図4は、第1実施形態にかかる車両用電力変換装置を3レベルのコンバータおよび3レベルのインバータで構成した変形例を示す部分的な回路構成図である。 図5は、第2実施形態にかかる車両用電力変換装置を含む電源システムの一例を示す回路構成図である。 図6は、第2実施形態にかかる車両用電力変換装置を3レベルのコンバータおよび3レベルのインバータで構成した変形例を示す部分的な回路構成図である。 図7は、第3実施形態にかかる車両用電力変換装置を含む電源システムの一例を示す回路構成図である。 図8は、第3実施形態にかかる車両用電力変換装置を3レベルのコンバータおよび2レベルのインバータで構成した変形例を示す部分的な回路構成図である。 図9は、第4実施形態にかかる車両用電力変換装置の部分的な回路構成図であり、複数のコンバータと複数のインバータを含む車両用電力変換装置のコアに対する第一の電力供給線と第二の電力供給線と第一の接地線の貫通例を説明する図である。 図10は、第4実施形態にかかる車両用電力変換装置の変形例の部分的な回路構成図であり、複数のコンバータと複数のインバータを含む車両用電力変換装置のコアに対する第一の電力供給線と第二の電力供給線と第一の接地線の他の貫通例を説明する図である。
以下の例示的な実施形態や変形例には、同様の構成要素が含まれている。よって、以下では、同様の構成要素には共通の符号が付されるとともに、重複する説明が省略される。
<第1実施形態>
本実施形態では、一例として、交流架線区間と直流架線区間との両方で、架線から電力の供給を受けて走行可能な交直両用の車両(電気車、電車)に適用可能な車両用電力変換装置10を示す。図1は、第1実施形態にかかる車両用電力変換装置10を含む電源システムの概略的な回路構成図を示している。
車両用電力変換装置10は、主変換装置12と、変圧器14と、交流遮断器16と、直流遮断器18と、第一の電力供給線20と、第二の電力供給線22と、第一の接地線24、補助回路26と、を備えている。
主変換装置12は、コンバータ28(CNV)と、インバータ30(INV)と、コア32と、を備える。コンバータ28は、例えば2レベルのコンバータであり、変圧器14の一次側コイル14aに対向する第一の二次側コイル14bが交流端子側に接続されている。また、コンバータ28の直流端子側は、第一の接続線34(直流正母線)と共通接地線36(直流負母線)を介してインバータ30の直流端子側に接続されている。図1の場合、インバータ30は、2レベルのインバータである。インバータ30の交流端子側には、車両を走行させる場合の駆動源となる3相交流の回転電機38が接続されている。回転電機38は例えばモータ接地線39を介して接地されている。なお、図1の場合、共通接地線36に第一の接地線24が接続されているが、共通接地線36を第一の接地線24と称してもよい。
交直両用の車両が交流架線区間に存在する場合、図示を省略した制御部の制御により交流遮断器16を閉路させるとともに、直流遮断器18を開路させることにより、変圧器14に、鉄道変電所40から送られてくる単相の交流電力が架線42およびパンタグラフ44を介して供給される。そして、変圧器14で所定の電圧に降圧された単相の交流電力が主変換装置12のコンバータ28に提供されて、直流電力へ順変換される。また、一次側コイル14aには、第二の二次側コイル14cが対向配置されて、補助回路26に所定の降圧が施された単相の交流電力が供給される。補助回路26には、例えば、車両において、低電圧で駆動する冷暖房装置、照明装置、空気圧縮機等の補助的な機器(補機)が接続されている。
交直両用の車両が直流架線区間に存在する場合、図示を省略した制御部の制御により直流遮断器18を閉路させるとともに、交流遮断器16を開路させることにより、鉄道変電所40から送られてくる直流電力が架線42およびパンタグラフ44を介して第一の電力供給線20および第二の電力供給線22に供給される。直流遮断器18の下流側(パンタグラフ44とは反対側の主変換装置12側)で、第一の電力供給線20と第二の電力供給線22とは分岐している。そして、第一の電力供給線20はインバータ30の直流端子側に直流電力を供給し、第二の電力供給線22はコンバータ28の直流端子側に直流電力を供給する。第一の電力供給線20には、直流遮断器18の下流側の位置で直流電力を供給する場合に閉路される第一の接触器46が設けられ、第二の電力供給線22には、直流遮断器18の下流側の位置で直流電力を供給する場合に閉路される第二の接触器48が設けられている。
第一の接触器46と並列に、直列接続された補助接触器46aと抵抗46bとが設けられている。インバータ30の直流端子側には、第一の接続線34と共通接地線36との間にインバータ30に供給する直流電力を安定化するためのコンデンサ50が設けられている。インバータ30を通常運転状態で動作させるための直流電力を第一の電力供給線20が供給するのに先立ち、コンデンサ50を充電する。そのため、直流遮断器18が閉路された直後の直流電力の供給初期段階では、第一の接触器46が開路状態のままにされる一方、補助接触器46aが閉路されることにより抵抗46bを介した直流電力をコンデンサ50に供給して、コンデンサ50を充電する。そして、コンデンサ50の充電後は、補助接触器46aを開路させる一方、第一の接触器46を閉路させて、直流電力を第一の電力供給線20を介してインバータ30に供給して通常運転を開始する。同様に、第二の接触器48と並列に、直列接続された補助接触器48aと抵抗48bとが設けられている。コンバータ28の直流端子側には、第一の接続線34と共通接地線36との間にコンバータ28に供給する直流電力を安定化するためのコンデンサ52が設けられている。コンバータ28を逆変換で動作させる場合に、当該コンバータ28を通常運転状態で動作させるための直流電力を第二の電力供給線22が供給するのに先立ち、コンデンサ52を充電する。そのため、直流遮断器18が閉路された直後の直流電力の供給初期段階では、第二の接触器48が開路状態のままにされる一方、補助接触器48aを閉路させることにより抵抗48bを介した直流電力をコンデンサ52に供給して、コンデンサ52を充電する。そして、コンデンサ52の充電後は、補助接触器48aを開路させる一方、第二の接触器48を閉路させて、直流電力を第二の電力供給線22を介してコンバータ28に供給して通常運転を開始する。
第一の接続線34は、第一の電力供給線20と第二の電力供給線22とを電気的に接続するとともに、当該第一の接続線34に設けられた第三の接触器54によって、コンバータ28側とインバータ30側とを接離自在にしている。例えば、車両が直流架線区間に存在しているときには、第一の電力供給線20から直流電力をインバータ30に供給するとともに、第二の電力供給線22から直流電力をコンバータ28に供給することになるので、第三の接触器54を開路させて、コンバータ28側とインバータ30側とを分離する。一方、車両が交流架線区間に存在しているときに、変圧器14で降圧された単相の交流電力をコンバータ28で直流電力に順変換して、インバータ30に供給することになるので、第三の接触器54を閉路させて、コンバータ28側とインバータ30側とを接続する。
上述したように、第一の接続線34(直流正母線)に第三の接触器54を設けることにより、コンバータ28とインバータ30とを電気的に分離することができる。例えば、直流架線区間で、インバータ30が短絡してしまった場合に第三の接触器54を開路させるとともに、第一の接触器46を開路させることにより、第二の電力供給線22のみを用いて直流電力がコンバータ28のみに供給されるようにできる。その結果、例えば、インバータ30の故障により回転電機38の駆動ができない(車両の走行ができない)場合でも、コンバータ28の逆変換により直流電力を交流電力に変換できる。その結果、補助回路26に交流電力を供給することができて、補機(例えば、冷暖房装置や照明装置等)を駆動することができる。
なお、コンバータ28と変圧器14の第一の二次側コイル14bとの間にコンバータ用接触器56が設けられている。コンバータ用接触器56は、例えばコンバータ28の保護を行う場合に開路されて、交流電力の供給が遮断される。また、コンバータ用接触器56と並列に、直列接続された補助接触器56aと抵抗56bとが設けられている。この場合、交流架線区間でインバータ30に供給する、コンバータ28で順変換された直流電力を安定化させるために、インバータ30を通常運転状態で駆動させるのに先立ち、コンバータ28で順変換された直流電力でコンデンサ50,52を充電する。そのため、交流遮断器16が閉路された直後の交流電力の供給初期段階では、コンバータ用接触器56が開路状態のままにされる一方、補助接触器56aを閉路させることにより抵抗56bを介した交流電力をコンバータ28に供給して、コンデンサ50,52を充電する。そして、コンデンサ50,52の充電後は、補助接触器56aを開路させる一方、コンバータ用接触器56を閉路させて、変圧器14から供給される単相の交流電力をコンバータ28に供給して、単相の交流電力を直流電力に変換し、さらにインバータ30で三相の交流電力に変換して、回転電機38の通常運転を開始する。
図1において、コア32は、第一の電力供給線20、第二の電力供給線22、および第一の接地線24がコア32内を貫通するように1個設けられている。例えば、コア32は図2に示すような筒形状であり、内部に第一の電力供給線20、第二の電力供給線22、第一の接地線24が一括して貫通している。コア32の詳細は後述する。
変圧器14の低圧側や第一の接地線24は、図示しない車両のボディ58に接続されるとともに、最終的には、図示しない車軸と接触する接地ブラシ60および車軸と接続される車輪62を介してレール64で接地されている。
以上のように構成される車両用電力変換装置10の動作を説明する。まず、車両が交流架線区間に存在して架線から供給される単相の交流電力により、回転電機38の駆動および補助回路26に接続された補機を駆動する場合を説明する。
前述したように、車両が交流架線区間に存在する場合、交流遮断器16が閉路される一方、直流遮断器18が開路される。その結果、鉄道変電所40から送られてくる単相の交流電力は、架線42およびパンタグラフ44を介して変圧器14に供給される。また、交流架線区間では、第三の接触器54が閉路される。交流電力の供給初期段階では、コンバータ用接触器56が開路状態のままにされる一方、補助接触器56aが閉路されて、交流電力が抵抗56bを介してコンバータ28に供給される。コンバータ28では、交流電力が直流電力に順変換され、第一の接続線34を介してコンデンサ50とコンデンサ52を充電する。そしてコンデンサ50,52が充電されることにより、インバータ30に供給される直流電力が安定する。コンデンサ50,52の充電が完了すると、補助接触器56aが開路されて、コンバータ用接触器56が閉路される。その結果、通常運転時の電流量で交流電力がコンバータ28に供給され、交流電力が直流電力に順変換されてインバータ30に供給される。インバータ30では、直流電力は三相の交流電力に変換されて、回転電機38に提供されて、その結果、回転電機38は動作することになる。
また、パンタグラフ44および交流遮断器16を介して変圧器14の一次側コイル14aに供給された単相の交流電力は、第二の二次側コイル14cによって補機で利用可能な電圧に降圧されて、補助回路26に供給される。その結果、冷暖房装置や照明装置、空気圧縮機等が駆動可能となる。
次に、車両が直流架線区間に存在して架線から供給される直流電力により、回転電機38の駆動および補助回路26に接続された補機を駆動する場合を説明する。
前述したように、車両が直流架線区間に存在する場合、直流遮断器18が閉路される一方、交流遮断器16が開路される。その結果、鉄道変電所40から送られてくる直流電力は、架線42およびパンタグラフ44を介して第一の電力供給線20に供給される。また、直流架線区間では、第三の接触器54が開路される。直流電力の供給初期段階では、第一の接触器46が開路状態のままにされる一方、補助接触器46aが閉路される。その結果、直流電流が抵抗46bを介して通常運転時の電流量より少ない初期充電時の電流量でゆっくりとコンデンサ50に供給されて、当該コンデンサ50が充電される。コンデンサ50が充電されることにより、インバータ30に供給される直流電力が安定する。コンデンサ50の充電が完了すると、補助接触器46aが開路されて、第一の接触器46が閉路される。その結果、通常運転時の電流量で直流電力がインバータ30に供給される。インバータ30では、直流電力が三相の交流電力に変換されて、回転電機38に提供されて、その結果、回転電機38は車両を駆動することになる。
また、直流電力の供給初期段階では、第二の接触器48が開路状態のままにされる一方、補助接触器48aが閉路される。その結果、直流電流が抵抗48bを介して通常運転時の電流量より少ない初期充電時の電流量でゆっくりとコンデンサ52に供給されて、当該コンデンサ52を充電する。コンデンサ52が充電されることにより、コンバータ28に供給される直流電力が安定する。コンデンサ52の充電が完了すると、補助接触器48aが開路されて、第二の接触器48が閉路される。その結果、通常運転時の電流量で直流電力がコンバータ28に供給される。コンバータ28に供給された直流電力は、当該コンバータ28で逆変換されて、単相の交流電力になり、第一の二次側コイル14bに流れる。その結果、一次側コイル14aに昇圧された単相の交流電力が供給される。そして、昇圧された交流電力の電圧は、一次側コイル14aに対向する第二の二次側コイル14cとの間で、補機で利用可能な電圧に降圧されて、補助回路26に供給される。その結果、冷暖房装置や照明装置、空気圧縮機等が駆動可能となる。
ところで、コンバータ28やインバータ30等を含む構成では、物理的な構造に起因する、設計者が意図しない容量成分である浮遊容量が存在して電荷を蓄積する場合がある。例えば、回転電機38のコイルと接地ブラシ60を介して大地(レール64)に接続された回転電機38のケースとの間に浮遊容量66が存在し、この浮遊容量66がインバータ30を経路とする高調波コモンモード電流の経路となり得る。また、例えば、コンバータ28に接続される変圧器14の第一の二次側コイル14bとボディ58を介して大地に接地された変圧器14のケースとの間に浮遊容量68が存在する。この浮遊容量68がコンバータ28を経路とする高調波コモンモード電流の経路となり得る。そして、この高調波コモンモード電流がノイズの原因になり得る。
そこで、本実施形態では、コンバータ28を経路とする高調波コモンモード電流と、インバータ30を経路とする高調波コモンモード電流とを一括して抑制するようにコア32を設けている。コア32は、例えば、フェライトコアやファインメット(登録商標)のコアを利用することができる。具体的には、筒状のコア32に第一の電力供給線20、第二の電力供給線22、第一の接地線24の3本を一括して貫通させる。このように、第一の電力供給線20、第二の電力供給線22、第一の接地線24の3本を一括して1個のコア32に貫通させることにより、コア32を通過する電流の平衡が保たれ、コア32の高調波成分の除去効果を維持して(コア32が磁気飽和を起こすことなく)、コンバータ28を経路とする高調波コモンモード電流およびインバータ30を経路とする高調波コモンモード電流の抑制(除去)ができる。その結果、高調波が原因となるノイズが抑制可能になり、車両用電力変換装置10の性能向上に寄与できる。
なお、第一の電力供給線20、第二の電力供給線22、第一の接地線24の断面が円形の場合で、コア32を貫通させる場合、図2に示すように、中空部分の断面が円形のコア32に貫通させることができる。一方、図3に示すように、第一の電力供給線20、第二の電力供給線22、共通接地線36の断面が矩形の場合、少なくとも中空部分の断面が長丸形状のコア32aを用いることができる。そして、コア32aに第一の電力供給線20、第二の電力供給線22、共通接地線36を貫通させる場合、第一の電力供給線20と第二の電力供給線22とで共通接地線36を挟むように配置した姿勢で貫通させるようにすることが望ましい。
なお、図1の場合、2レベルのコンバータ28と2レベルのインバータ30で主変換装置12を構成した例を示したが、図4に示すように、3レベルのコンバータ28と3レベルのインバータ30で主変換装置12を構成してもよい。この場合、コンバータ28とインバータ30とは、第一の接続線34(直流正母線)、共通接地線36(直流負母線)に加え、第二の接続線70(中性点母線)によって接続される。第二の接続線70には、直流架線区間で第一の電力供給線20および第二の電力供給線22から直流電力の供給を受ける場合に、コンバータ28側とインバータ30側とを分離する中性点用接触器72が設けられる。交流架線区間では、3レベルのコンバータ28から例えば、+AV、+BV、0Vの直流電力が出力される。そして、コンバータ28の直流端子側において、第一の接続線34と第二の接続線70との間、および第二の接続線70と共通接地線36との間には、直流電力を分圧するための抵抗74a,74bが設けられている。なお、コンバータ28に直流電力を供給する場合に、直流電力を安定化させるためのコンデンサ52aが抵抗74aと並列に設けられている。また、コンデンサ52bが抵抗74bと並列に設けられている。同様に、インバータ30の直流端子側において、第一の接続線34と第二の接続線70との間、および第二の接続線70と共通接地線36との間には、直流電力を分圧するための抵抗73a,73bが設けられている。また、インバータ30の直流電力が供給される場合に、直流電力を安定化させるためのコンデンサ50aが抵抗73aと並列に設けられている。同様に、コンデンサ50bが抵抗73bと並列に設けられている。
このように構成される3レベルのコンバータ28と3レベルのインバータ30で主変換装置12を構成する場合においても、第一の電力供給線20、第二の電力供給線22、第一の接地線24の3本を一括して1個のコア32に貫通させる。その結果、コア32を通過する電流の平衡が保たれ、コア32の高調波成分の除去効果を維持して(コア32が磁気飽和を起こすことなく)、コンバータ28を経路とする高調波コモンモード電流およびインバータ30を経路とする高調波コモンモード電流の抑制(除去)ができる。その結果、高調波が原因となるノイズが抑制可能になり、車両用電力変換装置10の性能向上に寄与できる。
<第2実施形態>
図5は、交直両用の車両(電車)に適用可能な第2実施形態にかかる車両用電力変換装置10を示す。図5に示す車両用電力変換装置10の基本的な構成は図1に示した構成と同じであり、同様な構成には、同一の符号を付し、その説明を省略する。図5に示す車両用電力変換装置10の主変換装置12aは、浮遊容量66がインバータ30を経路とする高調波コモンモード電流の経路となり得る場合に、回転電機38とインバータ30との間でコモンモード電流をループさせることにより、車体側への影響を軽減する対策としてコンデンサ76を有する構成である。コンデンサ76は、一端が第一の接地線24とコア32のグラウンド(接地)とは反対側で電気的に接続され、他端が回転電機38のケース(ケースアース、モータ接地線39)と電気的に接続された第二の接地線75に設けられている。ところで、コンデンサ76による対策だけでは、高調波コモンモード電流の抑制が不十分な場合もある。そこで、本実施形態では、コア32を用いた高調波コモンモード電流の抑制(除去)を合わせて実施している。
前述したように、コンデンサ76を有する第二の接地線75は、第一の接地線24とコア32のグラウンド(接地)とは反対側で電気的に接続されている。そして、コア32は、第一の電力供給線20、第二の電力供給線22、第一の接地線24の3本を一括して貫通させている。その結果、コア32を通過する電流の平衡が保たれ、コア32の高調波成分の除去効果を維持して(コア32が磁気飽和を起こすことなく)、コンバータ28を経路とする高調波コモンモード電流およびインバータ30を経路とする高調波コモンモード電流の抑制(除去)ができる。その結果、高調波が原因となるノイズがより効果的に抑制可能になり、車両用電力変換装置10の性能向上に寄与できる。
図6は、図5に示す第2実施形態の変形例である。図5は、2レベルのコンバータ28と2レベルのインバータ30で主変換装置12aを構成した例を示したが、図6は、3レベルのコンバータ28と3レベルのインバータ30で主変換装置12aを構成している。3レベルのコンバータ28と3レベルのインバータ30を含む主変換装置12aの構成は、図4で示した第1実施形態の3レベルのコンバータ28と3レベルのインバータ30を含む主変換装置12の構成と同じであり、図4の構成に図5に示す第二の接地線75およびコンデンサ76を追加している。したがって、図6において、図4あるいは図5と同一の構成には、同一の符号を付すとともに詳細な説明を省略する。
このように、コンデンサ76による高調波コモンモード電流の抑制対策が行われた、3レベルのコンバータ28と3レベルのインバータ30で構成される主変換装置12aにおいても、第一の電力供給線20、第二の電力供給線22、第一の接地線24の3本を一括して1個のコア32に貫通させる。その結果、コア32を通過する電流の平衡が保たれ、コア32の高調波成分の除去効果を維持して(コア32が磁気飽和を起こすことなく)、コンバータ28を経路とする高調波コモンモード電流およびインバータ30を経路とする高調波コモンモード電流の抑制(除去)ができる。その結果、高調波が原因となるノイズが抑制可能になり、車両用電力変換装置10の性能向上に寄与できる。
<第3実施形態>
図7は、交直両用の車両(電車)に適用可能な第3実施形態にかかる車両用電力変換装置10を示す。図7の場合、3レベルのコンバータ28と3レベルのインバータ30で構成される主変換装置12bを示している。ところで、架線区域によっては、交流架線区間の電圧が高い場合がある。この場合、主変換装置12bを構成する部品の絶縁を確保するために絶縁距離を大きくとる必要がある。しかしながら装置の大型化等の原因になるため、別途対策が必要になる。そこで、図7の構成の場合、例えば、3レベルのコンバータ28から出力される中性点母線を接地することにより、電位差を小さくして絶縁距離を小さくしても十分な絶縁が確保できるようにしている。一方、直流架線区間の直流電力の電圧は、あまり高くないため、直流架線区間では、中性点母線を接地することなく、共通接地線36を接地するようにしている。なお、浮遊容量66に起因するインバータ30を経路とする高調波コモンモード電流の流れ方や浮遊容量68に起因するコンバータ28を経路とする高調波コモンモード電流の流れ方は、第2実施形態と同じものとする。
主変換装置12bの基本的な構成は、図6に示す構成と同じであり、図7において同一の構成には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。図7の第3実施形態においては、主変換装置12bは、第二の接続線70を接地する場合と、共通接地線36を接地する場合とを切り替えるための切替装置78を備える。この切替装置78は、第一の接地線24の、第二の接地線75との接続部分と、コンバータ28およびインバータ30と、の間に設けられた第四の接触器80を備える。また、切替装置78は、コンバータ28およびインバータ30とグラウンドとを電気的に接続する第三の接地線82に設けられた第五の接触器84を備える。
このように構成される主変換装置12bを含む車両用電力変換装置10の動作を説明する。まず、車両が交流架線区間に存在して架線から供給される単相の交流電力により、回転電機38の駆動および補助回路26に接続された補機を駆動する場合を説明する。
車両が交流架線区間に存在する場合、交流遮断器16が閉路される一方、直流遮断器18が開路される。その結果、鉄道変電所40から送られてくる単相の交流電力は、架線42およびパンタグラフ44を介して変圧器14に供給される。また、交流架線区間では、第三の接触器54および中性点用接触器72が閉路される。また、切替装置78の第五の接触器84が閉路されるとともに、第四の接触器80が開路される。その結果、第二の接続線70(中性点母線)が接地されることになる。そして、コンバータ28の直流電力の電圧XV(=2*AV)が抵抗74a,74bによって分圧されて例えば、+AV、0V、−AVになる。したがって、分圧によって、3レベルのインバータ30に異なる電圧を供給することができるとともに、電位差が分圧を行わない場合の例えば半分になり、主変換装置12bの絶縁性能を改善することができる。
交流電力の供給初期段階では、コンバータ用接触器56が開路状態のままにされる一方、補助接触器56aが閉路されて、交流電力が抵抗56bを介してコンバータ28に供給される。コンバータ28では、交流電力が直流電力に変換されて出力される。その結果、通常運転時の電流量より少ない初期充電時の電流量でゆっくりとコンデンサ50a,50b,52a,52bが充電される。この充電が行われることにより、インバータ30に供給される直流電力が安定する。コンデンサ50a,50b,52a,52bの充電が完了すると、補助接触器56aが開路されて、コンバータ用接触器56が閉路される。その結果、通常運転時の電流量で交流電力がコンバータ28に供給され、交流電力が直流電力に変換されてインバータ30に供給される。インバータ30では、直流電力が三相の交流電力に変換されて、回転電機38に提供される。その結果、回転電機38は車両を駆動することになる。
また、パンタグラフ44および交流遮断器16を介して変圧器14の一次側コイル14aに供給された単相の交流電力は、第二の二次側コイル14cによって補機で利用可能な電圧に降圧されて、補助回路26に供給される。その結果、冷暖房装置や照明装置、空気圧縮機等が駆動可能となる。
次に、車両が直流架線区間に存在して架線から供給される直流電力により、回転電機38の駆動および補助回路に26接続された補機を駆動する場合を説明する。
車両が直流架線区間に存在する場合、直流遮断器18が閉路される一方、交流遮断器16が開路される。その結果、鉄道変電所40から送られてくる直流電力は、架線42およびパンタグラフ44を介して第一の電力供給線20に供給される。また、直流架線区間では、第三の接触器54および中性点用接触器72が開路される。また、切替装置78の第五の接触器84が開路されるとともに、第四の接触器80が閉路される。その結果、共通接地線36が第一の接地線24に接続されて接地されることになる。そして、第一の電力供給線20から提供される直流電力の電圧が抵抗73a,73bによって分圧されて例えば、+BV、B/2V、0Vになる。したがって、分圧によって、3レベルのインバータ30に異なる電圧を供給することができる。
直流電力の供給初期段階では、第一の接触器46が開路状態のままにされる一方、補助接触器46aが閉路される。その結果、直流電流が抵抗46bを介してコンデンサ50a,50bに供給されて、通常運転時の電流量より少ない初期充電時の電流量でゆっくりとコンデンサ50a,50bが充電される。コンデンサ50a,50bが充電されることにより、インバータ30に供給される直流電力が安定する。コンデンサ50a,50bの充電が完了すると、補助接触器46aが開路されて、第一の接触器46が閉路される。その結果、通常運転時の電流量で直流電力がインバータ30に供給される。インバータ30では、直流電力から三相の交流電力に変換されて、回転電機38に提供される。その結果、回転電機38は、車両を駆動することになる。
また、直流電力の供給初期段階では、第二の接触器48が開路状態のままにされる一方、補助接触器48aが閉路される。その結果、直流電流が抵抗48bを介してコンデンサ52a,52bに供給されて、通常運転時の電流量より少ない初期充電時の電流量でゆっくりとコンデンサ52a,52bが充電される。コンデンサ52a,52bが充電されることにより、コンバータ28に供給される直流電力が安定する。コンデンサ52a,52bの充電が完了すると、補助接触器48aが開路されて、第二の接触器48が閉路される。その結果、通常運転時の電流量で直流電力がコンバータ28に供給される。この場合、第二の電力供給線22から提供される直流電力が抵抗74a,74bによって分圧されて例えば、+BV、B/2V、0Vになる。したがって、分圧によって、3レベルのコンバータ28に異なる電圧を供給することができる。コンバータ28に供給された直流電力は、当該コンバータ28で逆変換されて、単相の交流電力になり第一の二次側コイル14bに流れる。その結果、一次側コイル14aに昇圧された単相の交流電力が流れる。そして、当該一次側コイル14aに対向する第二の二次側コイル14cとの間で、補機で利用可能な電圧に降圧されて、補助回路26に供給される。その結果、冷暖房装置や照明装置、空気圧縮機等が駆動可能となる。
このように構成される、3レベルのコンバータ28と3レベルのインバータ30を含むとともに、交流架線区間と直流架線区間とで、接地形態を切り替える主変換装置12bの場合においても、第一の電力供給線20、第二の電力供給線22、第一の接地線24の3本を一括して1個のコア32に貫通させる。その結果、コア32を通過する電流の平衡が保たれ、コア32の高調波成分の除去効果を維持して(コア32が磁気飽和を起こすことなく)、コンバータ28を経路とする高調波コモンモード電流およびインバータ30を経路とする高調波コモンモード電流の抑制(除去)ができる。その結果、高調波が原因となるノイズが抑制可能になり、車両用電力変換装置10の性能向上に寄与できる。
図8は、図7に示す主変換装置12bの変形例であり、3レベルのコンバータ28と2レベルのインバータ30を備える主変換装置12bの構成図である。この主変換装置12bの場合、例えば、交流架線区間では、切替装置78の第五の接触器84が閉路されるとともに、第四の接触器80が開路される。その結果、第二の接続線70(中性点母線)が接地されることになる。そして、コンバータ28の直流電力の電圧XV(=2*AV)が抵抗74a,74bによって分圧されて例えば、+AV、0V、−AVになる。図8の構成の場合、インバータ30には、2*AVの直流電力が供給されることになる。一方、直流架線区間では、切替装置78の第五の接触器84が開路されるとともに、第四の接触器80が閉路される。その結果、共通接地線36が第一の接地線24に接続されて接地されることになる。そして、第一の電力供給線20から直流電力がインバータ30に供給されて、三相の交流電力に変換されて回転電機38が駆動される。
このように構成される、3レベルのコンバータ28と2レベルのインバータ30を含むとともに、交流架線区間と直流架線区間とで、接地形態を切り替える主変換装置12bの場合においても、第一の電力供給線20、第二の電力供給線22、第一の接地線24の3本を一括して1個のコア32に貫通させる。その結果、コア32を通過する電流の平衡が保たれ、コア32の高調波成分の除去効果を維持して(コア32が磁気飽和を起こすことなく)、コンバータ28を経路とする高調波コモンモード電流およびインバータ30を経路とする高調波コモンモード電流の抑制(除去)ができる。その結果、高調波が原因となるノイズが抑制可能になり、車両用電力変換装置10の性能向上に寄与できる。
<第4実施形態>
図9、図10は、主変換装置12に含まれるコンバータ28やインバータ30が複数存在する場合の概念的な回路構成図である。なお、図9、図10の場合、一例として、主変換装置12が2個のコンバータ28,28aおよび2個のインバータ30,30aを備える場合である。各インバータ30,30aには、回転電機38,38aが接続されている。また、回転電機38,38aはモータ接地線39,39aにより接地されている。なお、図9、図10において、コンバータ用接触器56、補助接触器56a、抵抗56bは図示を省略している。
図9の場合、第一の接続線34と共通接地線36(第一の接地線24)に接続されたコンバータ28に対して、コンバータ28aが第一の接続線34aおよび共通接地線36aによって並列に接続されている。同様に、第一の接続線34と共通接地線36(第一の接地線24)に接続されたインバータ30に対して、インバータ30aが第一の接続線34bおよび共通接地線36bによって並列に接続されている。このような構成の主変換装置12を含む車両用電力変換装置10を搭載する交直両用の車両が交流架線区間に存在する場合、第一の接続線34上の第三の接触器54が閉路された状態で、コンバータ28は、第一の二次側コイル14bを介して交流電力が供給されて動作する。また、コンバータ28aは、第三の二次側コイル14dを介して交流電力が供給されて動作する。一方、直流架線区間に交直両用の車両が存在する場合、第三の接触器54が開路された状態で、インバータ30およびインバータ30aは、第一の電力供給線20から直流電力が供給されて動作する。同様に、コンバータ28およびコンバータ28aは、第二の電力供給線22から直流電力が供給されて動作する。
図9のようにレイアウトされた複数のコンバータ28,28aおよび複数のインバータ30,30aを有する主変換装置12においても、第一の電力供給線20、第二の電力供給線22、第一の接地線24の3本を一括して1個のコア32に貫通させる。その結果、コア32を通過する電流の平衡が保たれ、コア32の高調波成分の除去効果を維持して(コア32が磁気飽和を起こすことなく)、コンバータ28を経路とする高調波コモンモード電流およびインバータ30を経路とする高調波コモンモード電流の抑制(除去)ができる。その結果、高調波が原因となるノイズが抑制可能になり、車両用電力変換装置10の性能向上に寄与できる。なお、コンバータ28やインバータ30の数は、適宜選択可能であり、コンバータ28aやインバータ30aと同様に並列に接続しても上述と同様の効果を得ることができる。
図10の場合、主変換装置12は、第一の接続線34と共通接地線36とによって接続されたコンバータ28とインバータ30の第一のセットおよび第一の接続線34cと共通接地線36cとによって接続されたコンバータ28aとインバータ30aの第二のセットを備える。なお、共通接地線36と共通接地線36cは、第一の接地線24aによって接続されるとともに、第一の接地線24を介して接地される。また、第一の接続線34cと共通接地線36cとの間には、他の例と同様にインバータ30c側のコンデンサ50cとコンバータ28側のコンデンサ52cとが設けられている。このような構成の主変換装置12を含む車両用電力変換装置10を搭載する交直両用の車両が交流架線区間に存在する場合、第一の接続線34上の第三の接触器54および第一の接続線34c上の第三の接触器54aが閉路される。そして、コンバータ28は、第一の二次側コイル14bを介して交流電力が供給されて動作する。また、コンバータ28aは、第三の二次側コイル14dを介して交流電力が供給されて動作する。一方、直流架線区間に交直両用の車両が存在する場合、第一の接続線34上の第三の接触器54および第一の接続線34c上の第三の接触器54aが開路される。そして、インバータ30は、第一の電力供給線20から直流電力が供給されて動作する。また、インバータ30aは第一の電力供給線20から分岐した第一の電力供給線20aから直流電力が供給されて動作する。一方、コンバータ28は、第二の電力供給線22から直流電力が供給されて動作する。また、コンバータ28aは第二の電力供給線22から分岐した第二の電力供給線22aから直流電力が供給されて動作する。
図10のようにレイアウトされた複数のコンバータ28,28aおよび複数のインバータ30,30aを有する主変換装置12の場合、第一の電力供給線20,20a、第二の電力供給線22,22a、第一の接地線24の5本を一括して1個のコア32に貫通させる。その結果、コア32を通過する電流の平衡が保たれ、コア32の高調波成分の除去効果を維持して(コア32が磁気飽和を起こすことなく)、コンバータ28を経路とする高調波コモンモード電流およびインバータ30を経路とする高調波コモンモード電流の抑制(除去)ができる。その結果、高調波が原因となるノイズが抑制可能になり、車両用電力変換装置10の性能向上に寄与できる。なお、コンバータ28とインバータ30で構成されるセットの数は、適宜選択可能であり、コンバータ28aやインバータ30aで構成される第二のセットと同様なセットを複数接続しても上述と同様の効果を得ることができる。
なお、上述した各実施形態において、1個のインバータ30に回転電機38を1個接続した例を示したが、1個のインバータ30に対して複数(例えば4個)の回転電機38が並列に接続されてもよい。この場合、各回転電機38から高調波コモンモード電流の経路が形成され得るが、第一の電力供給線20、第二の電力供給線22、第一の接地線24の3本を一括して1個のコア32に貫通させることにより、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上述した各実施形態において、1個のコンバータ28に1個のインバータ30が接続される例を示したが、例えば、1個のコンバータ28に複数のインバータ30が並列に接続されてもよい。この場合、各インバータ30に接続された回転電機38から高調波コモンモード電流の経路が形成され得るが、第一の電力供給線20、第二の電力供給線22、第一の接地線24の3本を一括して1個のコア32に貫通させることにより、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、上述した各実施形態において、第一の接触器46、補助接触器46a、抵抗46b、第二の接触器48、補助接触器48a、抵抗48b等を主変換装置12に含まない構成として説明したが、それらを主変換装置12の内部に含んでもよい。
上述したように、本実施形態の車両用電力変換装置は、例えば、変圧器に接続されたコンバータと、コンバータと回転電機とに接続されたインバータと、インバータに直流電力を供給する第一の電力供給線と、コンバータに直流電力を供給する第二の電力供給線と、コンバータおよびインバータとグラウンドとを電気的に接続する第一の接地線と、第一の電力供給線、第二の電力供給線、および第一の接地線が貫通するコアと、を備える。この構成によれば、例えば、コアを通過する電流の平衡が保たれ、コアの高調波成分の除去効果を維持して、コンバータを経路とする高調波コモンモード電流およびインバータを経路とする高調波コモンモード電流の抑制(除去)ができる。
また、本実施形態の車両用電力変換装置は、例えば、第一の電力供給線と第二の電力供給線とを電気的に接続する第一の接続線と、第一の電力供給線に設けられた第一の接触器と、第二の電力供給線に設けられた第二の接触器と、第一の接続線に設けられた第三の接触器と、を備えてもよい。この構成によれば、例えば、インバータが故障した場合に、インバータとコンバータを分離して、コンバータのみに直流電力を供給して、コンバータの正常運転を継続させることができる。
また、本実施形態の車両用電力変換装置は、例えば、一端が第一の接地線とコアのグラウンドとは反対側で電気的に接続され、他端が回転電機のケースと電気的に接続された第二の接地線と、第二の接地線に設けられたコンデンサと、を備えてもよい。この構成によれば、例えば、コンデンサによる高調波コモンモード電流の抑制対策が行われた構成においても、コアの高調波成分の除去効果を維持してコンバータを経路とする高調波コモンモード電流およびインバータを経路とする高調波コモンモード電流の抑制(除去)ができる。
また、本実施形態の車両用電力変換装置は、例えば、コンバータおよびインバータとグラウンドとを電気的に接続する第三の接地線と、第一の接地線の、第二の接地線との接続部分と、コンバータおよびインバータと、の間に設けられた第四の接触器と、第三の接地線に設けられた第五の接触器と、を備えてもよい。この構成によれば、例えば、交流架線区間と直流架線区間とで、接地形態を切り替える構成においても、コアの高調波成分の除去効果を維持して、コンバータを経路とする高調波コモンモード電流およびインバータを経路とする高調波コモンモード電流の抑制(除去)ができる。
以上、本発明の実施形態や変形例を例示したが、上記実施形態や変形例はあくまで一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態や変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、各実施形態や変形例の構成は、部分的に入れ替えて実施することも可能である。
10…車両用電力変換装置、12…主変換装置、14…変圧器、16…交流遮断器、18…直流遮断器、20…第一の電力供給線、22…第二の電力供給線、24…第一の接地線、28…コンバータ、30…インバータ、32…コア、34…第一の接続線、36…共通接地線、38…回転電機、46…第一の接触器、48…第二の接触器、54…第三の接触器、58…ボディ、60…接地ブラシ、66,68…浮遊容量、70…第二の接続線、76…コンデンサ、78…切替装置、80…第四の接触器、82…第三の接地線、84…第五の接触器。

Claims (3)

  1. 変圧器に接続されたコンバータと、
    前記コンバータと回転電機とに接続されたインバータと、
    前記インバータに直流電力を供給する第一の電力供給線と、
    前記コンバータに直流電力を供給する第二の電力供給線と、
    前記コンバータおよび前記インバータとグラウンドとを電気的に接続する第一の接地線と、
    前記第一の電力供給線、前記第二の電力供給線、および前記第一の接地線が貫通するコアと、
    前記第一の電力供給線と前記第二の電力供給線とを電気的に接続する第一の接続線と、
    前記第一の電力供給線に設けられた第一の接触器と、
    前記第二の電力供給線に設けられた第二の接触器と、
    前記第一の接続線に設けられた第三の接触器と、
    を備えた車両用電力変換装置。
  2. 一端が前記第一の接地線と前記コアの前記グラウンドとは反対側で電気的に接続され、他端が前記回転電機のケースと電気的に接続された第二の接地線と、
    前記第二の接地線に設けられたコンデンサと、
    を備えた請求項1に記載の車両用電力変換装置。
  3. 前記コンバータおよび前記インバータと前記グラウンドとを電気的に接続する第三の接地線と、
    前記第一の接地線の、前記第二の接地線との接続部分と、前記コンバータおよび前記インバータと、の間に設けられた第四の接触器と、
    前記第三の接地線に設けられた第五の接触器と、
    を備えた請求項に記載の車両用電力変換装置。
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