JP6494982B2 - X線コンピュータ断層撮影装置、画像処理装置及び画像処理プログラム - Google Patents

X線コンピュータ断層撮影装置、画像処理装置及び画像処理プログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、全般的にはX線コンピュータ断層(CT)撮影装置、画像処理装置及び画像処理プログラムに関し、またより詳細には強度データのフルビュー及びスペクトルデータの疎ビューからなる合成データに基づいたスペクトルCT画像の逐次近似再構成アルゴリズムに関する。
大部分のコンピュータ断層撮影(CT)スキャナにおいて、X線ビームは多色性(polychromatic)であるのが一般的である。しかし、目下使用されているCTスキャナの大部分では、検出器が検出したエネルギーの全体、エネルギー帯全体にわたってエネルギー値を積分したエネルギー積分値に従ったデータに基づいて画像が生成されている。これら従来の検出器は、スペクトル別に弁別されていないエネルギー積分のX線データを収集するため、エネルギー積分型検出器と呼ばれている。他方、フォトンカウンティング検出器などに代表されるエネルギー弁別型検出器は、収集されるデータにおいて、エネルギー積分値ではなく、X線のエネルギーをエネルギー帯ごとに弁別したスペクトル的性質を収集するように構成されている。透過したX線に関してスペクトル的性質を取得するに、フォトンカウンティング検出器は、X線ビームをその成分エネルギー又はスペクトルビンに分割すると共に、このビンの属するフォトン数(光子数)をカウントしている。X線源のスペクトル的性質を使用するCTは、スペクトルCTと呼ぶことが多い。スペクトルCTでは、透過X線を二つ以上のエネルギーレベルで検出することが必要であるため、定義上、スペクトルCTは2重エネルギーCTを含むのが一般的である。
スペクトルCTは、従来のCTと比べてある種の点で有利である。スペクトルCTは、X線ビームのフルスペクトルに固有の追加的な臨床情報を提供する。例えば、スペクトルCTによれば、組織の識別を強化でき、カルシウムとヨウ素とを含有する組織などの材料同士を区別でき、或いは、小血管の検出を強化できる。利点のうちでもとりわけ、スペクトルCTでは、更にビームハードニング・アーチファクトの低減が期待される。スペクトルCTでは、スキャナと無関係なCT値の正確性の向上が期待される。
残念なことに、スペクトルCTに関する従来技術の試みでは、ビームハードニング、時間分解能、ノイズ均衡及びエネルギー分離の不適切などの問題を解決しようとする間にトレードオフを必要とする。例えば2重線源の解決法は、ノイズ均衡及びエネルギー分離に関しては良好であるが、いくつかの臨床用途におけるビームハードニングの補正及び時間分解能の向上のためには良好でない。高速kV切り替えは、良好なビームハードニング補正及び良好な時間分解能が得られる可能性がある一方、ノイズ均衡のために時間分解能とのトレードオフが必要となることがあり、また不適切なエネルギー分離のために再構成されたスペクトル画像の精密さに悪影響を及ぼすことがあり得る。しかしながら適切な臨床状況で使用すれば、従来技術の解決法によって首尾よく診断の向上が可能となる。他方、フォトンカウンティング検出器を用いたスペクトル撮像では、四つすべての問題点を、トレードオフを伴うことなく解決すること、ならびにkエッジ撮像を介した精細な材料の特徴付けなどより高度なスペクトル技法の可能性を有している。
従来技術ではまた、スペクトルCTの実装に際して、従来のエネルギー積分型検出器をフォトンカウンティング検出器によって置き換えることも試みられている。一般にフォトンカウンティング検出器は、高価であると共に、高フラックスのX線下では性能制約が存在する。実験的な、少なくとも一つのスペクトルCTシステムが報告されているが、フォトンカウンティング検出器の費用が高額化するために、全面的な実装が阻まれている。フォトンカウンティング検出器テクノロジーについて、ある程度の進歩はあるが、目下利用可能なフォトンカウンティング検出器では、又は依然として空間電荷の蓄積に由来する分極、パイルアップ効果、散乱効果、空間分解能、時間分解能及び線量効率などの実装上の問題点の解決が必要である。
スペクトルCTは目下のところ、2重線源(Dual Source)CT、2重層(Dual Layer)検出器CT及び高速kV切り替えCTなどの2重エネルギー方式に限定されている。この点で、汎用の臨床CTにおいて2重エネルギーを超える真のスペクトル情報が有利に利用されていない。他方、真のスペクトルCTシステムであれば、エネルギー弁別的なフォトンカウンティング検出器に関連する上述の問題点に直面するものと思われる。
特開2007−167663号公報
目的は、エネルギー積分型検出器によって検出されるX線のエネルギー積分値を含む第1データと、フォトンカウンティング型検出器によって検出されるX線のスペクトル情報を含む第2の投影データと、を組み合わせを改善して使用することで、従来に比してアーチファクト等が低減されたX線コンピュータ断層撮影装置、画像処理装置及び画像処理プログラムを提供することにある。
実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は、X線を発生する少なくとも一つのX線管と、前記X線管から発生されて対象物を透過したX線の強度を検出するエネルギー積分型の複数の第1の検出素子と、前記X線管から発生されて前記対象物を透過したX線のスペクトルを検出するフォトンカウンティング型の複数の第2の検出素子と、前記複数の第1の検出素子より検出され、複数のビューに対応する第1の投影データと、前記複数の第2の検出素子より検出され、前記第1の投影データに比して疎ビューに対応する第2の投影データと、を収集する少なくとも一つのデータ収集部と、逐次近似再構成アルゴリズムを実行して、前記第1の投影データに関する測定値と前記逐次近似再構成により更新されるデータ値との二乗誤差の総和、及び前記第2の投影データに関する測定値と前記逐次近似再構成により更新されるデータ値との二乗誤差の総和、に基づく所定の評価関数の最小値を演算する演算回路と、前記所定の評価関数の最小値に対応する、前記第1の投影データと前記第2の投影データとに基づいて、前記対象物の画像を再構成する再構成部と、を具備することを特徴とする。
図1は、実施形態に係り、ガントリ及びその他のデバイスやユニットを含んだX線コンピュータ断層撮影装置を表した図である。 図2Aは、実施形態に係り、第3世代幾何学配置の、エネルギー積分型検出器及びフォトンカウンティング型検出器を有するX線コンピュータ断層撮影装置を表した図である。 図2Bは、実施形態に係り、第3世代幾何学配置のエネルギー積分型検出器及び第4世代幾何学配置のフォトンカウンティング型検出器を有するX線コンピュータ断層撮影装置を表した図である。 図3は、実施形態に係り、強度データのフルビュー及びスペクトルデータの疎ビューに基づいて、画像を再構成するプロセスに関連するステップ又は作用を示した流れ図である。 図4Aは、シミュレーションに基づく実施例による、140kVP及び1200ビューのフル統合データならびに100kVP及び75ビューの疎スペクトルデータに基づいた胴体ファントムの骨のベース画像である。 図4Bは、シミュレーションに基づく実施例による、140kVP及び1200ビューのフル統合データならびに100kVP及び75ビューの疎スペクトルデータに基づいた胴体ファントムの水のベース画像である。 図4Cは、シミュレーションに基づく実施例による、図4A及び4Bの胴体ファントムの50keVにおける単色画像である。 図4Dは、シミュレーションに基づく実施例による、図4A及び4Bの胴体ファントムの75keVにおける単色画像である。 図5Aは、シミュレーションに基づく実施例による、140kVP及び1200ビューのフル統合データならびに100kVP及び150ビューの疎スペクトルデータに基づいた胴体ファントムの骨のベース画像である。 図5Bは、シミュレーションに基づく実施例による、140kVP及び1200ビューのフル統合データならびに100kVP及び150ビューの疎スペクトルデータに基づいた胴体ファントムの水のベース画像である。 図5Cは、シミュレーションに基づく実施例による、図5A及び5Bの胴体ファントムの50keVにおける単色画像である。 図5Dは、シミュレーションに基づく実施例による、図5A及び5Bの胴体ファントムの75keVにおける単色画像である。 図6Aは、シミュレーションに基づく実施例による、140kVP及び1200ビューのフル統合データならびに100kVP及び75ビューの疎スペクトルデータに基づいた頭部ファントムの骨のベース画像である。 図6Bは、シミュレーションに基づく実施例による、140kVP及び1200ビューのフル統合データならびに100kVP及び75ビューの疎スペクトルデータに基づいた頭部ファントムの水のベース画像である。 図6Cは、シミュレーションに基づく実施例による、図6A及び6Bの頭部ファントムの50keVにおける単色画像である。 図6Dは、シミュレーションに基づく実施例による、図6A及び6Bの頭部ファントムの75keVにおける単色画像である。 図7Aは、シミュレーションに基づく実施例による、140kVP及び1200ビューのフル統合データならびに100kVP及び150ビューの疎スペクトルデータに基づいた頭部ファントムの骨のベース画像である。 図7Bは、シミュレーションに基づく実施例による、140kVP及び1200ビューのフル統合データならびに100kVP及び150ビューの疎スペクトルデータに基づいた頭部ファントムの水のベース画像である。 図7Cは、シミュレーションに基づく実施例による、図7A及び7Bの頭部ファントムの50keVにおける単色画像である。 図7Dは、シミュレーションに基づく実施例による、図7A及び7Bの頭部ファントムの75keVにおける単色画像である。
これより、図面全体を通じて同じ参照番号によって対応する構造を指定している図面を参照しながら、実施形態を説明する。図1には、ガントリ100及びその他のデバイスやユニットを含んだ本発明の実施形態によるX線コンピュータ断層撮影装置の図が示されている。ガントリ100は、側面像で図示されており、更にまたX線管101、環状フレーム102及び多重横列又は2次元アレイタイプのエネルギー積分型検出器103(第1の検出器)を含んでいる。X線管101とエネルギー積分型検出器103とは、回転軸RAの周りに回転可能に支持された環状フレーム102上にある被検体Sを挟んで、対向して装着されている。回転ユニット107は0.4秒/回転などの速い速度で環状フレーム102を回転させており、一方被検体Sは図示した紙面を出入りする方向で軸RAに沿って移動している。
多重スライスX線CT装置は更に、スリップリング108を介してX線管101に印加される管電圧を発生させる高電圧発生器109と、高電圧発生器109に定電流を出力する電流レギュレータ118を含み、その結果、このX線管101でX線を発生させている。このX線は、その断面エリアを一つの円で表されている被検体Sに向けて放出される。被検体Sを透過した放出X線を検出するために、X線管101から被検体Sを横切った反対側にエネルギー積分型検出器103を配置させている。エネルギー積分型検出器103は更に、従来のエネルギー積分型検出器とした個々の第1の検出素子又はユニットを含む。
実施形態に係るX線コンピュータ断層撮影装置は更に、エネルギー積分型検出器103からの検出信号を処理するための他のデバイスを含む。データ収集回路104(データ収集部又はデータ収集システム(DAS))は、エネルギー積分型検出器103からの各チャネル毎の信号出力を電圧信号に変換し、これを増幅し、また更にはこれをディジタル信号に変換している。エネルギー積分型検出器103とデータ収集回路104は、1回転あたりの投影データの総数(TPPR)を取り扱うように構成されており、このTPPRは、最大で900TPPRとする、900TPPRから1800TPPRの間とする、ならびに900TPPRから3600TPPRの間とすることが可能である。
上述のデータは、ガントリ100の外部にあるコンソール内に収容された前処理デバイス106に対して、非接触式データ送信機105を介して、送られる。前処理デバイス106は、生データに対する感度補正など、ある種の補正を実行する。次いで、記憶デバイス112(記憶部)が、再構成処理の直前の段階で投影データ(第1の投影データ又は第2の投影データ)とも呼ばれる、この得られたデータを記憶する。記憶デバイス112は、再構成デバイス114(再構成部)、入力デバイス115、表示デバイス116及びスキャン計画支援装置200と一緒に、データ/制御バスを介して(種々の演算回路を有する)システム制御器110に接続されている。スキャン計画支援装置200は、撮影技師によるスキャン計画の創出を支援するための機能を含む。
検出器は、X線コンピュータ断層撮影装置の様々な世代間において、患者を基準として回転させているか固定しているかのいずれかである。上述のX線コンピュータ断層撮影装置は、例示的な第3世代幾何学配置の一つを有しており、この配置ではX線管101と(複数の第1の検出素子から構成される)エネルギー積分型検出器103とが環状フレーム102の上で対向して装着されていると共に、これらは環状フレーム102が回転軸RAの周りを回転するのに従って、被検体Sの周りを移動する。
本発明による実施形態では、第3世代幾何学配置のエネルギー積分型検出器であるエネルギー積分型検出器103と放射線放出源又はX線管101とを使用して、対象物又は被検体Sの強度データ(第1の投影データ)のフルビューを収集する。
図1の例では、強度データのフルビュー及びスペクトルデータの疎ビューに基づいて、対象物の画像を再構成するために、第3世代幾何学配置で投影データを収集する際に回転式のエネルギー積分型検出器103を使用しているところを示している。実施形態では最初に、第3世代スキャナにおいて135kVなどの高エネルギーレベルと80kVなどの低エネルギーレベルとのそれぞれによって、強度データのフルビューを二つのデータ組を取得している。
更に、後述するが、第3世代幾何学配置又は第4世代幾何学配置であるエネルギー弁別可能なフォトンカウンティング型検出器(第2の検出器)を使用して、対象物のスペクトルデータ(第2の投影データ:データ量が第1の投影データに比して小さい)の疎ビューを収集する。これら強度データのフルビュー及びスペクトルデータの疎ビューに基づいて対象物の画像を再構成している。
疎ビュー・スペクトルデータ生成デバイス117は、フォトンカウンティング型検出器による疎ビューに基づいて、対象物又は被検体Sのスペクトルデータ(第2の投影データ)を生成する(第1の機能)。
なお、疎ビュー・スペクトルデータ生成デバイス117は、低エネルギーデータ内において所定の数のN個のビュー(例えば、N=8)毎に一つのビューを選択し、その残りを廃棄することで疎ビューに基づくデータを生成する機能(第2の機能)を更に有する。当該機能を用いると、疎ビュー・スペクトルデータ生成デバイス117は、エネルギー積分型検出器103より得られた低/高エネルギーデータのまばらな対を、まばらに配置されるフォトンカウンティング型検出器からのスペクトルデータに似せて、作成することができる。当該機能は、本発明の実施形態に係る逐次近似再構成アルゴリズム(反復再構成アルゴリズム)の効果を検証するための、シミュレーションのための実施例にて使用する。
再構成デバイス114は、第3世代スキャナからの高エネルギーのフルデータ(第1の投影データ)と作成した疎スペクトルデータ(第2の投影データ)とを画像の再構成において利用する。
エネルギー積分型検出器103とフォトンカウンティング型検出器とは、必ずしも同じスキャナ上にある必要はないし、強度データのフルビューとスペクトルデータの疎ビューとをその空間分解能及び時間分解能を得るように単一のスキャナから同時に収集してもよい。
図2Aは、実施形態に係り、第3世代幾何学配置の、エネルギー積分型検出器103及びフォトンカウンティング型検出器を有するX線コンピュータ断層撮影装置を表した図である。X線コンピュータ断層撮影装置は、X線管101とエネルギー積分型検出器103とが所定の環状フレーム102上に対向して装着され、これらを環状フレーム102が所定の回転軸の周りで回転するのに従って被検体Sの周りに移動させている例示的な第3世代の幾何学配置の一つを有している。回転の間にX線管101は、エネルギー積分型検出器103に対して対向した反対位置を保持しながら所定の軌道を移動する。エネルギー積分型検出器103は、X線管101が所定のエネルギーレベルでX線を放出する間に、透過したX線を検出しエネルギー積分的信号をフルビューで生成している。強度データ収集デバイスは、X線管101とエネルギー積分型検出器103が被検体の周りを移動するのに従って被検体S又は対象物の強度データのフルビューを収集している。
また、不図示ではあるが、フォトンカウンティング型検出器の各検出素子を環状フレーム102に沿って対象物に沿って固定して配置させる。当該配置について、例えば、フォトンカウンティング型検出器の各検出素子(第2の検出素子)は、エネルギー積分型検出器103の各検出素子に比してまばらに配置されており、被検体Sの周囲を回転しながら、当該被検体からの透過X線を検出することで、疎ビューに基づく第2の投影データを生成する。すなわち、フォトンカウンティング型検出器を構成する各検出素子のピッチは、エネルギー積分型検出器103を構成する各検出素子のピッチに比して大きい。
なお、シミュレーションのための実施例として、フォトンカウンティング型検出器の検出素子を連続的に配置することでフルビューを取得し、その後、疎ビュー・スペクトルデータ生成デバイス117による第2の機能を使用して当該フルビューを間引くことでも、疎ビューに基づく第2の投影データを生成することができる。
図2Bは、実施形態に係り、第3世代幾何学配置のX線検出器及び第4世代幾何学配置のフォトンカウンティング型検出器を有するX線コンピュータ断層撮影装置を表した図である。図2Bに示したように、エネルギー積分型検出器103の第1の軌道と放射線放出源又はX線管101の第2の軌道の内部に位置する所定の経路の内部に或いはこれに沿って、フォトンカウンティング型検出器における各検出素子(PCD1〜PCDN)がまばらに装着されている。図示した実施形態ではX線管101の軌道を、所定のビーム角によって所定の経路のうちの所定の部分が包含されるようなより大きな直径を有するように図示している。別の実施形態ではX線管101の軌道は、所定のビーム角によって所定の経路のうちのより小さい部分が包含されるようなある直径を有することがある。
上述の相対的な空間的関係ではX線管101は、対象物に向けてX線を連続して放出しながら固定配置されたフォトンカウンティング型検出器の第1の経路の外側で所定の経路に沿って移動する。これに関して、X線管101から被検体Sに向けてX線が放出され、一部の放射は被検体Sの透過後にエネルギー積分型検出器103に至る一方、その他の放射もフォトンカウンティング型検出器のある部分には至っているが、この検出器の検出表面はX線管101を基準としてある角度をもっている。X線管101を基準としてまばらに固定としたフォトンカウンティング型検出器においてスペクトルデータが検出される。エネルギー積分的データはX線管101と共に回転するエネルギー積分型検出器103において検出される。従って、エネルギー積分型検出器103とフォトンカウンティング型検出器とは、後から再構成デバイス114で画像を再構成するためのデータの合成体を連続して収集している。いずれの場合においても図2Bは、強度データのフルビューとスペクトルデータの疎ビューとをそれぞれ収集するために回転式の(エネルギー積分型)エネルギー積分型検出器103とフォトンカウンティング型検出器とを組み合わせて用いているところを図示している。
(変形例)
変形例では、別個のスキャナ又は別個のスキャナの単独のハウジング内に回転式のエネルギー積分型検出器103及びフォトンカウンティング型検出器を含む。すなわち、強度データのフルビュー及びスペクトルデータの疎ビューが逐次式又は独立に収集されている、ただし同時収集ではない。この代替的実施形態は任意選択で逐次式スキャンや独立スキャンにより実装することがあるが、その収集データは画像の再構成前に時間補正及び/又は空間補正を有することがある。
更にまた例証することにするが、上述の実施形態は単に一例であり、多くの面において限定を受けない。例えば、X線管101、エネルギー積分型検出器103及びフォトンカウンティング型検出器の間に投射又は経路のある種の空間的関係を開示しているが、この空間的関係は相対的なものであり、図面に示した特定の関係に限定されるものではない。最後に、この実施形態では、エネルギー積分型検出器103とX線管101を1対だけ例証しているが、本発明による別の実施形態では、エネルギー積分型検出器103とX線管101の追加の対が組み込まれている。
次に、フルビューの強度データ及び疎ビューのスペクトルデータに基づいて画像を再構成するプロセス(逐次近似再構成アルゴリズム)について、説明する。
なお、当該再構成プロセスは、フルビューの強度データと疎ビューのスペクトルデータとの両方が使用されるものだが、画像再構成の前に強度データ及びスペクトルデータをどのようにして収集するかには無関係である。
以降の説明では、フルビューの強度データ及び疎ビューのスペクトルデータが、単一のスキャナを用いて同時に収集された場合を想定する。なお、強度データのフルビュー及びスペクトルデータの疎ビューを複数のスキャナを用いて逐次式又は独立に収集してもよい。
ステップS100では、疎ビューのスペクトルデータが収集又は取得され、利用可能状態となる。また、ステップS200では、フルビューの強度データが収集又は取得され、利用可能状態となる。なお、ステップS100とステップS200の順序を入れ替えてもよいし、同時に実行されてもよい。
ステップS300では、利用可能状態の、強度データ及び/又はスペクトルデータが任意選択で、所定の評価関数を形成するように前処理される。一般に評価関数は、第3世代及び第4世代スキャナ、ベース画像、強度データ、スペクトルデータ、正則化(所謂オフセットの調整)項及びビームハードニング補正のそれぞれに関するシステム行列を有する。なお、ここでは正則化を任意選択でオフにする、又は排除しているものとする。また、第3世代及び第4世代スキャナに関するシステム行列を、極座標の形としている。これから説明する評価関数はいずれも、利用可能状態の強度データと当該真値(第1の真値)との2乗誤差の総和及び利用可能状態のスペクトルデータと当該真値(第2の真値)との2乗誤差の総和の合計に基づく。
まず、第1の評価関数の一例は以下の式(1)、(2)及び(3)で提供される。なお、後述のものも含めたいずれの評価関数も、利用可能状態の強度データと当該真値との2乗誤差の総和及び利用可能状態のスペクトルデータと当該真値との2乗誤差の総和の合計に基づく。
ここで、
であり、また上式において、cはベース画像ベクトルであり、

の分散でありまた
はgM(j)の分散であり、
はベースnに関するスペクトルに対する平均線形減衰係数であり、ajiは疎ビューのスペクトルデータを収集するための第4世代スキャナに関するシステム行列であり、Ajiはフルビューの強度データを収集するための第3世代スキャナに関するシステム行列であり、cn(i)は材料ベース画像であり、V(c)は正則化項であり、gM(j)は強度データにおけるフルビューであり、
はLをベース材料の材料長さベクトルとしたときのビームハードニング補正項であり、
は分解後のスペクトルデータにおける疎ビューからの線束jに沿ったベースnに関する材料長さである。ln(j)は第4世代幾何学配置に関する再投影材料長さであり、またLn(j)は第3世代幾何学配置に関する再投影材料長さである。ここでは、正則化項(オフセット項)をオフにするために、正則化項に対する重みwをゼロ(w=0)に設定しているものとする。
第2の評価関数の一例は、以下の式(4)、(5)及び(6)で提供される。当該評価関数では、スペクトルデータに対するデータの分解を必要としない。
ここで、
であり、また上式において、cはベース画像ベクトルであり、
はgm(j)の分散でありまた
はgM(j)の分散であり、
はベースnに関するスペクトルに対する平均線形減衰係数であり、第4世代スキャナに関するシステム行列であり、Ajiはフルビューの強度データを収集するための第3世代スキャナに関するシステム行列であり、cn(i)は材料ベース画像であり、V(c)は正則化項であり、gm(j)は線束jに沿ったエネルギービンmに関する投影データ又はスペクトルデータであり、g(j)は強度データであり、
はLをベース材料の材料長さベクトルとしたときのビームハードニング補正項である。ln(j)はスペクトルデータに関する再投影材料長さであり、また、Ln(j)は強度データに関する再投影材料長さである。ここでは、正則化項をオフにするために、正則化項に対する重みw又はw(c)をゼロ(w=0又はw(c)=0)に設定しているものとする。
第3の評価関数の一例は、以下の式(7)、(8)及び(9)で提供される。評価関数(7)は、スペクトルデータの事前分解とフィッシャー情報行列などの所定の情報行列による重み付けが不可欠である。
ここで、
である。フィッシャー情報行列は以下の項によって定義される。
j(E)は線束経路jに関するエネルギービンEのフォトンカウント(光子計数又はカウント数)である。上式において、cはベース画像ベクトルであり、
はgM(j)の分散であり、
はベースnに関するスペクトルに対する平均線形減衰係数であり、ajiは疎ビューのスペクトルデータを収集するための第4世代スキャナに関するシステム行列であり、Ajiはフルビューの強度データを収集するための第3世代スキャナに関するシステム行列であり、c(i)は画素iにおける材料nに関する材料ベース画像であり、V(c)は正則化項であり、g(j)はフルビューの強度データであり、
はLをベース材料の材料長さベクトルとしたときのビームハードニング補正項であり、
は分解後のスペクトルデータの疎ビューからの線束jに沿ったベースnに関する材料長さである。
は計測による材料n及び線束jに関する(データ領域分解後の)第4世代幾何学配置でのベース線積分である。l(j)はスペクトルデータに関する再投影材料長さであり、またL(j)は強度データに関する再投影材料長さである。ここでは、正則化項をオフにするために、正則化項に対する重みwをゼロ(w=0)に設定しているものとする。
第4の評価関数の一例は、以下の式(10)で提供される。評価関数(10)は、強度データ及びスペクトルデータの両方の事前分解と、フィッシャー情報行列などの所定の情報行列による重み付けとが必要である。
フィッシャー情報行列は以下の項によって定義される。
j(E)は線束経路jに関するエネルギービンEのフォトンカウントである。上式において、cはベース画像ベクトルであり、

の分散であり、ajiは疎ビューのスペクトルデータを収集するための第4世代スキャナに関するシステム行列であり、Ajiはフルビューの強度データを収集するための第3世代スキャナに関するシステム行列であり、cn(i)又はcn’(i’)は材料ベース画像であり、V(c)は正則化項である。
は分解後のスペクトルデータにおける疎ビューからの線束jに沿ったベースnに関する材料長さであり、
は分解後の強度データに関する再投影材料長さである。ここでは、正則化項をオフにするために、正則化項に対する重みwをゼロ(w=0)に設定しているものとする。
は次式によって判定される。
上式において、g(j)はフルビューの強度データであり、
はLをベース材料の材料長さベクトルとしたときのビームハードニング補正項であり、
はベース関数(エネルギーEにおける材料nの線形減衰係数とするのが通常)である。
ステップS300に関して上で説明したように、改良画像の再構成のプロセスでは、強度データ及びスペクトルデータに基づいて、所定の評価関数を形成する。任意選択でペナルティ又は正則化項を含めているが、上述の実施形態に示したような重み付けが可能である。更に、実施形態によるプロセスは上で例証した評価関数に限定されるものではなく、任意選択では実施形態の一プロセスに従い、疎ビューのスペクトルデータ及びフルビューの強度データに基づいて最終的に改良画像の再構成をする際において別の評価関数が任意選択で利用される。スペクトルデータにおける疎ビューの数と強度データにおけるフルビューの数との比についても、特定の値に限定されるものではなく、臨床用途などの複数の要因その他に基づいたある適当な範囲が存在する。
更にこの所定の評価関数は、スペクトル画像を見出すように最小化される(すなわち、評価関数が最小値となる画像が求められる。詳細は、ステップS400及びS500に関連して説明する)。
ステップS400では、強度データ及びスペクトルデータに基づいた所定の評価関数が、目下の用途に従った画像を改良する一プロセスにおいて所定の反復手順(逐次近似再構成アルゴリズム)を用いて最小化される。一般にベース画像cn(i)は以下の式(11)に見られるような反復手順の間に更新又は初期化されている。
式(11)は、式(1)で提供されるような評価関数に従って導出される例示的なアルゴリズムであり、またこの特定の式に限定されるものではない。実際に、式(4)、(7)及び(10)に示したような上述の例示的な評価関数に対応した別他式が存在する。
上述の反復手順は、実施形態による強度データ及びスペクトルデータを利用した画像の改良の一プロセスにおいて陽性制約を有するスペクトル画像を見出すためにステップS400とS500の中で繰り返される。この反復は、ステップS500で決定されたときに所定の条件(評価関数の値が一定値以下)が未だ満たされていない場合に繰り返される。他方、ステップS500で決定されたときに所定の条件に達していればその反復を終了させている。終了に関する所定の条件はある特定の条件に限定されるものではなく、所定の最大反復回数やある値についての現在の事例と直前の事例の間の差などのいくつかの条件を有する。所定の終了条件はまた任意選択で臨床用途などの他の条件に依存する。
第3世代幾何学配置のエネルギー積分型検出器103から得られた強度データから再構成された画像は、スペクトル情報を全く含まない。他方、第4世代幾何学配置のフォトンカウンティング型検出器から得られたスペクトルデータから再構成された画像は、スペクトル情報を有するが、再構成画像は、スペクトルデータがそれ自体で処理されるとビュー数が少ないためにエイリアシングアーチファクトを包含することがある。実施形態に従った例は、強度データとスペクトルデータとからなる二つのデータ組を合成すると共に、この合成データを反復手順により処理している。上述の第3世代+第4世代スペクトルCTでは、疎なフォトンカウンティング型検出器からのスペクトルデータがスペクトル情報を提供する一方、エネルギー積分的検出器からの強度データがエネルギー積分値を提供している。この合成データはスペクトル情報を有するように画像を改良しており、またこの改良画像はそのスペクトルデータが疎なフォトンカウンティング型検出器からの収集であってもエイリアシングアーチファクトを実質的に伴わない。
(シミュレーションのための実施例)
シミュレーションのための実施例について説明する。当該実施例は、図1における疎ビュー・スペクトルデータ生成デバイス117の第2の機能を使用するものである。
すなわち、疎ビュー・スペクトルデータ生成デバイス117は、実際には第3世代幾何学配置にあるエネルギー積分型検出器から得られた強度データではあるが、第4世代幾何学配置にあるフォトンカウンティング型検出器からのスペクトルデータに似せた低/高エネルギーデータ(例えば、80kVと135kVの対)のまばらな対を作成している。
ここで図4A〜図4Dを参照すると、本実施例による所定の胴体ファントムに関する疎スペクトルデータとフル統合データからなる合成データを利用した上述のプロセスのいくつかの結果を画像と線図によって示している。このフル統合データは、円スキャンの140kVP及び1200ビューに基づいている。この疎スペクトルデータは100kVP及び75ビューに基づいている。図4Aは骨のベース画像と当該画像の線図であり、他方図4Bは水のベース画像と当該画像の線図である。図4Cは50keVにおける単色画像と当該画像の線図であり、他方図4Dは75keVにおける単色画像と当該画像の線図である。
ここで図5A〜図5Dを参照すると、本実施例による所定の胴体ファントムに関する疎スペクトルデータとフル統合データからなる合成データを利用した上述のプロセスのいくつかの結果を画像と線図によって示している。このフル統合データは円スキャンの140kVP及び1200ビューに基づいている。この疎スペクトルデータは100kVP及び150ビューに基づいている。図5Aは骨のベース画像と当該画像の線図であり、他方図5Bは水のベース画像と当該画像の線図である。図5Cは50keVにおける単色画像と当該画像の線図であり、他方図5Dは75keVにおける単色画像と当該画像の線図である。
ここで図6A〜図6Dを参照すると、本実施例による所定の頭部ファントムに関する疎スペクトルデータとフル統合データからなる合成データを利用した上述のプロセスのいくつかの結果を画像と線図によって示している。このフル統合データは円スキャンの140kVP及び1200ビューに基づいている。この疎スペクトルデータは100kVP及び75ビューに基づいている。図6Aは骨のベース画像と当該画像の線図であり、他方図6Bは水のベース画像と当該画像の線図である。図6Cは50keVにおける単色画像と当該画像の線図であり、他方図6Dは75keVにおける単色画像と当該画像の線図である。
ここで図7A〜図7Dを参照すると、本実施例による所定の頭部ファントムに関する疎スペクトルデータとフル統合データからなる合成データを利用した上述のプロセスのいくつかの結果を画像と線図によって示している。このフル統合データは、円スキャンの140kVP及び1200ビューに基づいている。この疎スペクトルデータは100kVP及び150ビューに基づいている。図7Aは骨のベース画像と当該画像の線図であり、他方図7Bは水のベース画像と当該画像の線図である。図7Cは50keVにおける単色画像と当該画像の線図であり、他方図7Dは75keVにおける単色画像と当該画像の線図である。
実施形態では、X線コンピュータ断層撮影装置において、エネルギー積分型検出器103より得られたフルビューの強度データ及びフォトンカウンティング型検出器より得られた疎ビューのスペクトルデータ、を用いた逐次近似再構成アルゴリズムにより、対象物の画像を再構成する再構成処理を実行する場合を例示した。しかしながら当該例に拘泥されず、逐次近似再構成アルゴリズムを実行する専用の画像処理プログラムを、画像処理装置にインストールし、これを起動して、画像処理装置に接続されたスキャナから得たデータを処理することで、当該処理を実現するようにしてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100…ガントリ、101…X線管、102…環状フレーム、103…エネルギー積分型検出器、104…データ収集回路、105…非接触式データ送信機、106…前処理デバイス、107…回転ユニット、108…スリップリング、109…高電圧発生器、110…システム制御器、112…記憶デバイス、114…再構成デバイス、115…入力デバイス、116…表示デバイス、117…疎ビュー・スペクトルデータ生成デバイス、118…電流レギュレータ、200…スキャン計画支援装置、S…被検体

Claims (14)

  1. X線を発生する少なくとも一つのX線管と、
    前記X線管から発生されて対象物を透過したX線の強度を検出するエネルギー積分型の複数の第1の検出素子と、
    前記X線管から発生されて前記対象物を透過したX線のスペクトルを検出するフォトンカウンティング型の複数の第2の検出素子と、
    前記複数の第1の検出素子より検出され、複数のビューに対応する第1の投影データと、前記複数の第2の検出素子より検出され、前記第1の投影データに比して疎ビューに対応する第2の投影データと、を収集する少なくとも一つのデータ収集部と、
    逐次近似再構成アルゴリズムを実行して、前記第1の投影データに関する測定値と前記逐次近似再構成により更新されるデータ値との二乗誤差の総和、及び前記第2の投影データに関する測定値と前記逐次近似再構成により更新されるデータ値との二乗誤差の総和、に基づく所定の評価関数の最小値を演算する演算回路と、
    前記所定の評価関数の最小値に対応する、前記第1の投影データと前記第2の投影データとに基づいて、前記対象物の画像を再構成する再構成部と、
    を具備することを特徴とするX線コンピュータ断層撮影装置。
  2. 前記複数の第2の検出素子は、前記複数の第1の検出素子に比して大きなピッチで配置された検出素子であることを特徴とする請求項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  3. 前記複数の第1の検出素子の配置は、第3世代幾何学配置であることを特徴とする請求項1又は2記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  4. 前記複数の第2の検出素子の配置は、第3世代幾何学配置又は第4世代幾何学配置であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  5. 前記逐次近似再構成アルゴリズムは、極座標、システム行列、正則化、初期化、更新、陽性制約及びペナルティのうち少なくとも一つを用いて、前記所定の評価関数を最小化することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  6. 前記第2の投影データは、所定の数のエネルギービンに関するカウント数を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  7. 前記データ収集部は、前記第1の投影データと前記第2の投影データとを同時に収集することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  8. 前記データ収集部は、前記第1の投影データと前記第2の投影データとを逐次式に収集することを特徴とする請求項1乃至のいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  9. 前記所定の評価関数は、次の式(1)によって表現され、
    ここで、
    (j)=Σji(i)
    (j)=Σji(i)
    n(j)は第4世代幾何学配置に関する再投影材料長さ
    n(j)は第3世代幾何学配置に関する再投影材料長さ
    jiは疎ビューのスペクトルデータを収集する第4世代スキャナに関するシステム行列
    jiはフルビューの強度データを収集する第3世代スキャナに関するシステム行列
    n(i)は材料ベース画像
    cはベース画像ベクトル
    σjn はl (M)(j)の分散
    σ はgM(j)の分散
    μ- nMはベースnに関するスペクトルに対する平均線形減衰係数
    V(c)は正則化項
    wは正則化項に対する重み
    M(j)はフルビューの強度データ
    (BH)(L)はLをベース材料の材料長さベクトルとしたビームハードニング補正項
    (M)(j)は分解後のスペクトルデータにおける疎ビューからの線束jに沿ったベースnに関する材料長さ
    であることを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  10. 前記所定の評価関数は、次の式(4)によって表現され、
    ここで、
    (j)=Σji(i)
    (j)=Σji(i)
    n(j)は第4世代幾何学配置に関する再投影材料長さ
    n(j)は第3世代幾何学配置に関する再投影材料長さ
    jiは疎ビューのスペクトルデータを収集する第4世代スキャナに関するシステム行列
    jiはフルビューの強度データを収集する第3世代スキャナに関するシステム行列
    n(i)は材料ベース画像
    cはベース画像ベクトル
    σjm はg(j)の分散
    σ はgM(j)の分散
    μ- nMはベースnに関するスペクトルに対する平均線形減衰係数
    V(c)は正則化項
    wは正則化項に対する重み
    (j)は線束jに沿ったエネルギービン、に関する投影データ又はスペクトルデータ
    (j)はフルビューの強度データ
    (BH)(L)はLをベース材料の材料長さベクトルとしたビームハードニング補正項
    (M)(j)は分解後のスペクトルデータにおける疎ビューからの線束jに沿ったベースnに関する材料長さ
    であることを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  11. 前記所定の評価関数は、次の式(7)によって表現され、
    ここで、
    (j)=Σji(i)
    (j)=Σji(i)
    n(j)は第4世代幾何学配置に関する再投影材料長さ
    n(j)は第3世代幾何学配置に関する再投影材料長さ
    jiは疎ビューのスペクトルデータを収集する第4世代スキャナに関するシステム行列
    jiはフルビューの強度データを収集する第3世代スキャナに関するシステム行列
    n(i)は材料ベース画像
    nn´(j)はフィッシャー情報行列であり、以下の式によって表される。
    j(E)は線束経路jに関するエネルギービンEのフォトンカウント(光子計数又はカウント数)
    cはベース画像ベクトル
    σ はgM(j)の分散
    μ- nMはベースnに関するスペクトルに対する平均線形減衰係数
    (i´)は材料ベース画像
    V(c)は正則化項
    wは正則化項に対する重み
    M(j)はフルビューの強度データ
    (BH)(L)はLをベース材料の材料長さベクトルとしたビームハードニング補正項
    n´ (M)(j)は計測による材料n及び線束jに関する(データ領域分解後の)第4世代幾何学配置でのベース線積分
    であることを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  12. 前記所定の評価関数は、次の式(10)によって表現され、
    ここで、
    (j)=Σji(i)
    (j)=Σji(i)
    n(j)は第4世代幾何学配置に関する再投影材料長さ
    n(j)は第3世代幾何学配置に関する再投影材料長さ
    jiは疎ビューのスペクトルデータを収集する第4世代スキャナに関するシステム行列
    jiはフルビューの強度データを収集する第3世代スキャナに関するシステム行列
    n(i)、c(i´)は材料ベース画像
    nn´(j)はフィッシャー情報行列であり、以下の式によって表される。
    j(E)は線束経路jに関するエネルギービンEのフォトンカウント(光子計数又はカウント数)
    (M)(j)は、以下の式によって表される。
    cはベース画像ベクトル
    σjn はl (M)(j)の分散
    μ- nMはベースnに関するスペクトルに対する平均線形減衰係数
    V(c)は正則化項
    wは正則化項に対する重み
    M(j)は強度データにおけるフルビュー
    (BH)(L)はLをベース材料の材料長さベクトルとしたビームハードニング補正項
    (M)(j)は分解後のスペクトルデータにおける疎ビューからの線束jに沿ったベースnに関する材料長さ
    であることを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか一項記載のX線コンピュータ断層撮影装置。
  13. エネルギー積分型の複数の第1の検出素子より検出され、複数のビューに対応する第1の投影データと、フォトンカウンティング型の複数の第2の検出素子より検出され、前記第1の投影データに比して疎ビューに対応する第2の投影データと、を記憶する記憶部と、
    逐次近似再構成アルゴリズムを実行して、前記第1の投影データに関する測定値と前記逐次近似再構成により更新されるデータ値との二乗誤差の総和、及び前記第2の投影データに関する測定値と前記逐次近似再構成により更新されるデータ値との二乗誤差の総和、に基づく所定の評価関数の最小値を演算する演算回路と、
    前記所定の評価関数の最小値に対応する、前記第1の投影データと前記第2の投影データとに基づいて、対象物の画像を再構成する再構成部と、
    を具備することを特徴とする画像処理装置。
  14. コンピュータに、
    逐次近似再構成アルゴリズムを実行して、エネルギー積分型の複数の第1の検出素子より検出され、複数のビューに対応する1の投影データに関する測定値と前記逐次近似再構成により更新されるデータ値との二乗誤差の総和、及びフォトンカウンティング型の複数の第2の検出素子より検出され、前記第1の投影データに比して疎ビューに対応する第2の投影データに関する測定値と前記逐次近似再構成により更新されるデータ値との二乗誤差の総和、に基づく所定の評価関数の最小値を演算する演算機能と、
    前記所定の評価関数の最小値に対応する、前記第1の投影データと前記第2の投影データとに基づいて、対象物の画像を再構成する再構成機能と、
    を実現させることを特徴とする画像処理プログラム。
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