JP6493617B2 - 電圧検出装置、電源装置及び送電装置 - Google Patents

電圧検出装置、電源装置及び送電装置 Download PDF

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Description

本発明は、交流電圧を検出する電圧検出装置、それを備えた電源装置及び送電装置に関する。
特許文献1には、磁界結合を利用した電力伝送システムであって、送電側の結合用コイルに対して異物が載置されているか否かを検出する電力伝送システムが開示されている。特許文献1に記載の電力伝送システムでは、その送電装置において、結合用コイルの両端に加わる電圧を検出し、検出電圧の変動に基づいて、異物の有無を検出する。
特開2006−60909号公報
特許文献1に記載の送電装置は差動回路であって、結合用コイルの両端に加わる電圧を検出するため、電力伝送ラインの片方とグランドとの間に分圧抵抗を設け、分圧抵抗に加わる電圧を検出している。差動電圧が対称であれば、結合用コイルの両端に加わる電圧と分圧抵抗に加わる電圧は比例関係となるため、分圧抵抗に加わる電圧を検出することで結合用コイルの両端に加わる電圧を間接的に検出することができる。このような回路において、差動電圧が非対称となった場合、結合用コイルの両端に加わる電圧と分圧抵抗に加わる電圧との間の比例関係に誤差が生じ、検出精度が低くなるといった問題がある。
そこで、差動電圧を検出するために、磁界結合するトランスを用いた電圧検出を行う方法が考えられる。例えば、検出したい交流電圧がトランスの1次コイルに印加されると、1次コイルと磁界結合するトランスの2次コイルに電圧が誘起される。その誘起された電圧を検出することで、1次コイルに印加された交流電圧を検出(算出)できる。しかしながら、この方法では、1次コイルと2次コイルとの間に生じる容量及び電位差の影響により電圧検出精度が低下するおそれがある。
そこで、本発明の目的は、1次コイルと2次コイルとの不要な容量結合による影響を抑制して、高い検出精度で交流電圧を検出する電圧検出装置、電源装置及び送電装置を提供することにある。
(1)本発明に係る電圧検出装置は、第1コイル及び第2コイルが直列接続されて構成され、第1端と第2端とを有する1次コイルと、第3端と第4端とを有し、前記1次コイルと磁界結合する2次コイルと、を備え、前記1次コイルは、前記第1コイルと前記第2コイルとの接続部が、前記2次コイルの前記第4端よりも、前記2次コイルの前記第3端に近接配置され、前記2次コイルは、前記2次コイルの前記第3端が、前記1次コイルの前記第1端及び前記1次コイルの前記第2端よりも、前記1次コイルの前記接続部に近接配置されることを特徴とする。
この構成によれば、第1コイルと第2コイルとの特性を略同じとした場合、第1コイルと第2コイルとの接続点は、1次コイルに印加される交流電圧の中点となる。したがって、2次コイルの第3端を、例えば電圧検出装置を用いる回路の基準電位に接続すると、前記接続点と基準電位との間の電位差はゼロに近く、この間に形成される容量の影響を受けない。その結果、本発明の電圧検出装置を用いて電圧検出を行うことで、1次コイルと2次コイルとの不要な容量結合による影響を受けずに、高精度な電圧検出が可能となる。
(2)前記第1コイル、前記第2コイル及び前記2次コイルは、それぞれのコイル開口内部に生じる磁束が同一直線に沿うように配置される構成でもよい。
この構成では、コイル間の磁界結合を強めることができる。
(3)前記第1コイル及び前記第2コイルは、互いに逆方向に磁束が生じるように巻回された螺旋構造であり、前記2次コイルは、前記第2コイルよりも前記第1コイルに近接する第3コイルと、前記第1コイルよりも前記第2コイルに近接し、前記第3コイルにつながり、前記第3コイルに対して逆方向に磁束が生じる第4コイルとを有する、構成でもよい。
この構成では、第1コイル及び第3コイルを通る磁束方向と、第2コイル及び第4コイルを通る磁束の方向とが逆方向であるため、外部からの不要な磁界(例えば、電力伝送用コイル等が発生する磁界)が打ち消される(キャンセルされる)。このため、不要磁界による検出誤差を低減できる。
(4)前記第1コイル、前記第2コイル及び前記2次コイルは、それぞれが同方向に磁束が生じるように巻回された螺旋構造であってもよい。
この構成では、2次コイルを簡易な形状にできる。
(5)前記1次コイルのコイル開口と前記2次コイルのコイル開口とは、対向している構成でもよい。
この構成では、1次コイルと2次コイルとの磁界結合を強めることができる。
(6)前記電圧検出装置は絶縁体を備え、前記1次コイルと前記2次コイルとは、前記絶縁体内に設けられている構成でもよい。
この構成では、1次コイルと2次コイルとを一体形成できる。
(7)前記絶縁体は磁性体を含んでいてもよい。
この構成では、1次コイルと2次コイルとの磁界結合を高めることができる。また、1次コイルと2次コイルのインダクタンスを大きくすることができる。さらには、1次コイルと2次コイルの磁界を磁性体内部に閉じ込めることができる。
(8)前記絶縁体は非磁性体部を有し、前記非磁性体部は、前記1次コイルと前記2次コイルとの間に設けられていてもよい。
この構成では、1次コイルと2次コイルとの間に生じる容量を抑制できる。また、非磁性体部を設けることで、磁性体の磁束密度を弱めて、磁性体の磁気飽和を防止できる。
(9)前記電圧検出装置は、前記1次コイルと前記2次コイルとの間に設けられる静電遮蔽導体を備えていてもよい。
この構成では、1次コイルと2次コイルとの間に生じる容量が抑制される。
(10)実装面に形成される実装電極を備え、前記2次コイルの前記第3端は、基準電位用の前記実装電極に接続されていてもよい。
この構成により、実装電極と2次コイルとの間に寄生する容量を低減でき、検出される電圧の誤差を低減できる。
また、この構成により、1次コイルの接続部(第1コイルと第2コイルとの接続部)の電位と2次コイルの第3端の電位がともに基準電位に近くなる。このため、第1コイルと第2コイルとの接続部と、2次コイルの第3端との間に生じる電位差は小さく、その結果、1次コイルと2次コイルとの不要な容量結合の影響は低減される。
(11)本発明に係る電源装置は、交流電力出力部と、本発明の何れかの電圧検出装置とを備え、前記電圧検出装置は、前記1次コイルが前記交流電力出力部に接続されることを特徴とする。
この構成では、電源装置内の交流電圧を精度よく検出することができる。
(12)前記交流電力出力部は平衡回路であってもよい。
この構成では、電源装置内の平衡線路間の交流電圧を精度よく検出することができる。
(13)本発明は、交流電力出力部と、前記交流電力出力部に接続され、受電装置が有する受電結合部に対し電界又は磁界の少なくとも一方により結合する送電結合部を備え、電界結合又は磁界結合の少なくとも一方により、前記受電装置へ電力を送電する送電装置において、本発明の何れかの電圧検出装置を備え、前記電圧検出装置は、前記交流電力出力部から視て、前記1次コイルが、前記送電結合部を含む電力伝送線路に並列に接続されることを特徴とする。
この構成では、送電結合部に印加される交流電圧を精度よく検出することができる。
(14)本発明は、交流電力出力部と、前記交流電力出力部に接続され、受電装置が有する受電コイルに対し磁界結合する送電コイルを備え、磁界結合により、前記受電装置へ電力を送電する送電装置において、前記送電コイルは、第1送電コイルと第2送電コイルとが直列接続されて形成され、前記第1送電コイルと前記第2送電コイルとの間に設けられたキャパシタと、本発明の何れかの電圧検出装置とを備え、前記電圧検出装置は、前記交流電力出力部から視て、前記インピーダンス素子に並列に接続されることを特徴とする。
この構成では、電圧検出装置の検出結果を、送電コイルに流れる電流として検出できる。すなわち、電圧検出装置を、電流検出装置として利用することができる。
本発明によれば、1次コイルと2次コイルとの容量結合による影響を抑制して、交流電圧を高精度で検出できる。
図1は、実施形態1に係る電圧検出装置の側面透視図である。 図2は、電圧検出装置の斜視図である。 図3は、平面視したときの積層体の実装面を示す透視図である。 図4は、積層体を平面視した場合の1次コイルを示す透視図である。 図5は、積層体を平面視した場合の引き回し電極を示す透視図である。 図6は、積層体を平面視した場合の2次コイルを示す透視図である。 図7は、1次コイルと2次コイルとに生じる磁束を説明する図である。 図8は、電圧検出装置の等価回路である。 図9は、実施形態2に係る積層体を平面視した場合の1次コイルを示す透視図である。 図10は、積層体を平面視した場合の2次コイルを示す透視図である。 図11は、1次コイルと2次コイルとに生じる磁束を説明する図である。 図12は、実施形態3に係る電圧検出装置の斜視図である。 図13は、電圧検出装置の側面透視図である。 図14は、積層体を平面視した場合の1次コイルを示す透視図である。 図15は、積層体を平面視した場合の2次コイルを示す透視図である。 図16は、積層体を平面視した場合の静電遮蔽電極を示す透視図である。 図17(A)及び図17(B)は電圧検出装置の等価回路である。 図18は、実施形態4に係る電力伝送システムの回路図である。 図19は、実施形態5に係る電力伝送システムの回路図である。
以下に説明する本発明に係る電圧検出装置は、磁界結合する1次コイルと2次コイルとを備え、2次コイルに誘起される電圧を検出することで、1次コイルに印加される交流電圧を検出(算出)することができる。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る電圧検出装置1の側面透視した図(以下、透視図という)である。図1は、説明の都合上、一部を透過させた図である。図2は、電圧検出装置1の斜視図である。電圧検出装置1は積層体30Aを備えているが、図2では、積層体30Aの図示を省略している。
積層体30Aは、複数の絶縁体シートが積層され、焼結されてなる絶縁体である。複数の絶縁体シートは、後述の磁性体層及び非磁性体層を形成するためにフェライトシートであることが望ましい。積層体30Aは、非磁性体層31A、磁性体層32A、非磁性体層33A、磁性体層34A、非磁性体層35Aの順に積層されている。非磁性体層31A,33A,35Aは、例えば比透磁率μ=1である。非磁性体層33Aは、本発明に係る「非磁性体部」の一例である。磁性体層32A,34Aは、例えば比透磁率μ=10〜200である。電圧検出装置1は、積層体30Aの非磁性体層31Aの主面を実装面として、その実装面が基板(例えばマザー基板)側に向けられて、基板に実装される。なお、非磁性体層31A,33A,35Aは比透磁率μ=1の非磁性体だけでなく、磁性体層32A,34Aよりも低い透磁率(比透磁率)であれば、磁性体で形成されていてもよい。
積層体30Aは略直方体形状であって、積層方向から視た平面視で、短辺及び長辺からなる長方形状である。以下の説明において、その平面視で長方形の短辺に沿った方向をX方向、前記長方形の長辺に沿った方向をY方向、積層体30Aの積層方向(厚み方向)をZ方向とする。また、Z方向において、積層体30Aの実装面側(非磁性体層31A側)を下側とする。なお、以下で用いる平面視とは、Z方向の上側から視た平面視を意味する。
図3は、積層体30Aの平面図である。図3は、積層体30Aの実装面を示す。実装面である非磁性体層31Aの下側主面には、実装電極P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7,P8,P9,P10が設けられている。
実装電極P1〜P10は矩形状である。実装電極P1,P2,P3,P4と実装電極P5,P6,P7,P8とは、それぞれY方向に沿って配列されている。また、実装電極P1,P2,P3,P4と実装電極P5,P6,P7,P8とは、それぞれX方向に互いに対向している。また、実装電極P1,P9,P5と実装電極P4,P10,P8とは、それぞれX方向に沿って配列されている。また、実装電極P1,P9,P5と実装電極P4,P10,P8とは、それぞれY方向に互いに対向している。電圧検出装置1は、各実装電極P1〜P10が、基板上の電極にはんだ等により接続されることで、基板に実装される。
電圧検出装置1は、積層体30A内に形成された1次コイル10と2次コイル20とを備えている。1次コイル10(後述の第1コイル11と第2コイル12)と2次コイル20とは、それぞれのコイル開口内部に生じる磁束が同一直線に沿うように、Z方向に沿って並んで形成されている。1次コイル10は、積層体30AのZ方向の上側に形成され、2次コイル20は、積層体30AのZ方向の下側に形成されている。1次コイル10のコイル開口と2次コイル20のコイル開口とは互いに対向している。この構成により、1次コイル10に交流電圧が印加されると、1次コイル10のコイル開口に磁束が生じ、その磁束が2次コイル20に鎖交して、1次コイル10と2次コイル20とは磁界結合する。
以下、1次コイル10と2次コイル20との具体的な構成について詳述する。
図4は、積層体30Aを平面視した場合の1次コイル10を示す透視図である。1次コイル10の構造について、図1〜図4を参照して詳述する。
1次コイル10は、Y方向に沿って配列された第1コイル11と第2コイル12とを有している。
第1コイル11は、積層体30Aの各層に形成された導体パターンがビア導体を介して導通することで形成される。第1コイル11は、Z方向を巻回軸方向とし、Z方向の上側から下側に向かって、図4の実線矢印で示すように、平面視で時計回りに巻回された螺旋構造である。なお、第1コイル11の巻回軸はZ方向と完全に一致していなくてもよく、第1コイル11の巻回軸はZ方向に対して傾斜していてもよい。
第2コイル12は、積層体30Aの各層に形成された導体パターンがビア導体を介して導通することで形成される。第2コイル12は、Z方向を巻回軸方向とし、Z方向の上側から下側に向かって、図4の破線矢印で示すように、平面視で時計回りに巻回された螺旋構造である。すなわち、第1コイル11と第2コイル12とは、平面視で同方向に巻回された構造である。なお、第2コイル12の巻回軸はZ方向と完全に一致していなくてもよく、第2コイル12の巻回軸はZ方向に対して傾斜していてもよい。
Z方向の下側に位置する第1コイル11の下端部と、同じくZ方向の下側に位置する第2コイル12の下端部とは接続されている。以下、第1コイル11と第2コイル12との接続部分を、接続部10A(図1参照)という。すなわち、1次コイル10は、第1コイル11と、第2コイル12とが直列接続された構成であって、Z方向の上側に位置する第1コイル11の上側端部11Aを1次コイル10の第1端とし、同じくZ方向の上側に位置する第2コイル12の上側端部12Aを1次コイル10の第2端としている。そして、1次コイル10は、接続部10Aが、1次コイル10のうちZ方向において最も下側(2次コイル20側)に位置するように形成されている。
なお、本実施形態では、第1コイル11と第2コイル12とは、同じコイル径、同じ巻回数で構成されている。
第1コイル11及び第2コイル12は、図1に示すように、大部分が磁性体層34A内に形成されていて、下側の一部のみが非磁性体層33A内に形成されている。磁性体層34A内に第1コイル11及び第2コイル12の大部分を形成することで、1次コイル10から生じる磁束を強めることができる。また、1次コイル10の磁路の途中に非磁性体層33Aを設けることにより、磁性体層34A内の磁束密度が弱められるため、磁性体層34Aの磁気飽和を抑制できる。
1次コイル10は、その一端(第1コイル11の上側端部11A。以下、「第1端」と言う。)が、ビア導体41を介して引き回し電極51に接続され、その他端(第2コイル12の上側端部12A。以下、「第2端」と言う。)が、ビア導体42を介して引き回し電極52に接続されている。引き回し電極51,52は、磁性体層32Aの下側主面(又は非磁性体層31Aの上側主面)に形成されている。
本発明の「1次コイル」とは、磁界の形成に寄与する導体部分を言う。「1次コイル」には、積層体30Aの各層に形成された導体パターンと、上記導体パターン同士を接続するビア導体と、を含む。なお、実装電極、引き回し電極、実装電極と引き回し電極との間を接続するビア導体、引き回し電極と上記導体パターンとの間を接続するビア導体は、「1次コイル」には含まない。
図5は、積層体30Aを平面視した場合の引き回し電極を示す透視図である。磁性体層32Aの下側主面には、引き回し電極51,52,53,54,55が設けられている。
引き回し電極51,52,53,54は、Z方向において、積層体30Aの実装面に形成された実装電極P1,P4,P5,P8と重なる位置に形成されている。そして、引き回し電極51,52,53,54は、ビア導体61,62,63,64により、実装電極P1,P4,P5,P8に接続されている。
すなわち、1次コイル10の第1端及び第2端は、ビア導体41,42、引き回し電極51,52、ビア導体61,62を介して、実装電極P1,P4に接続される。実装電極P1,P4に交流電圧が印加されると、1次コイル10に電流が流れ、第1コイル11及び第2コイル12にはZ方向の磁界が発生する。第1コイル11により生じる磁界の方向と、第2コイル12により生じる磁界の方向とは、Z方向において互いに逆である。
なお、引き回し電極55は、ビア導体65,66,67,68,69,70を介して、実装電極P2,P3,P6,P7,P9,P10に接続されている。本実施形態では、実装電極P2,P3,P6,P7,P9,P10はダミー電極である。なお、実装電極P2,P3,P6,P7,P9,P10は電位を定めるために電圧検出装置1が接続される回路の基準電位に接続することが望ましい。その場合には、ダミー電極と1次コイルとの間、またはダミー電極と2次コイルとの間に寄生する容量を低減でき、検出される電圧の誤差を低減できる。
図6は、積層体30Aを平面視した場合の2次コイル20を示す透視図である。2次コイル20の構造について、図1〜図3、図5及び図6を参照して詳述する。
2次コイル20は、積層体30Aの各層に形成された導体パターンがビア導体を介して導通することで形成される。積層体30Aの各層に形成されている導体パターン(例えば、図6の導体パターン20A)は、Y方向に沿って2つのコイル開口が形成されるように引き回されている。この導体パターンは、平面視で、略∞形状であって、平面視で巻回方向が互いに逆方向となる2つのコイルが積層体30Aの同一層に形成されるように引き回されている。言い換えると、この導体パターンは、平面視で、2つのコイルの中点に関しておよそ点対称な形状となっている。また、この導体パターンは略S字形状ともいえる。この導体パターンが積層体30Aの各層に形成され、ビア導体で接続されることで、平面視で巻回方向が互いに逆方向となる第3コイル21と第4コイル22とを有する2次コイル20が形成される。
本実施形態では、第3コイル21は、平面視で、巻回方向を時計回りとする構造である。第4コイル22は、平面視で、巻回方向を反時計回りとする構造である。また、第3コイル21は、そのコイル開口が1次コイル10の第1コイル11のコイル開口と平面視で重なっている。第4コイル22は、そのコイル開口が1次コイル10の第2コイル12のコイル開口と平面視で重なっている。
なお、第1コイル11と第3コイル21とはコイル径が同じでなくてもよい。例えば、平面視で、第1コイル11及び第3コイル21のいずれか一方のコイル開口内に他方が収まるような構成でもよい。また、第1コイル11のコイル開口と、第3コイル21のコイル開口とは、一部のみが平面視で互いに重なっていればよい。同様に、第2コイル12と第4コイル22とはコイル径が同じでなくてもよい。また、第2コイル12のコイル開口と、第4コイル22のコイル開口とは、一部のみが平面視で互いに重なっていればよい。
2次コイル20は、Z方向の上側と下側とに端部を有し、その一端(上側端部20U。以下、「第3端」と言う。)が、ビア導体43を介して引き回し電極53に接続され、その他端(下側端部20D。以下、「第4端」と言う。)が、ビア導体44(図2参照)を介して引き回し電極54に接続されている。引き回し電極53,54は、図5で説明したように、ビア導体63,64を介して、実装電極P5,P8に接続されている。すなわち、2次コイル20の第3端及び第4端は、ビア導体43,44、引き回し電極53,54及びビア導体63,64を介して、実装電極P5,P8に接続されている。
本発明の「2次コイル」とは、磁界の形成に寄与する導体部分を言う。「2次コイル」には、積層体30Aの各層に形成された導体パターンと、上記導体パターン同士を接続するビア導体と、を含む。なお、実装電極、引き回し電極、実装電極と引き回し電極との間を接続するビア導体、引き回し電極と上記導体パターンとの間を接続するビア導体は、「2次コイル」には含まない。
実装電極P5に接続される2次コイル20は、上側端部20U(第3端)において1次コイル10に最も近接している。電圧検出装置1を基板に実装する際、実装電極P5が、電圧検出装置1が接続される回路の基準電位に接続されるようにする。そうすると、上側端部20Uの電位は基準電位に近くなる。その結果、電圧検出装置1は、1次コイル10の接続部10Aの電位と上側端部20Uの電位がともに基準電位に近くなる。
1次コイル10に交流電圧が印加された場合、第1コイル11と第2コイル12とは略同特性であるため、接続部10Aは交流電圧の中点となり、電位変動は小さい。また、上側端部20Uは基準電位に近い。このため、接続部10Aと2次コイル20の上側端部20Uとの間に生じる電位差は小さく、接続部10Aと2次コイル20の上側端部20Uとの間に形成される容量による影響は小さい。その結果、1次コイル10と2次コイル20との間の不要な容量を介して流れる漏れ電流が小さく、1次コイル10と2次コイル20との不要な容量結合による影響は低減される。
2次コイル20は、図1に示すように、大部分が磁性体層32A内に形成されていて、上側の一部のみが非磁性体層33A内に形成されている。磁性体層32A内に2次コイル20の大部分を形成することで、2次コイル20を鎖交する磁束が強められる。このため、2次コイルのインダクタンスを大きくすることができる。また、2次コイルの磁路の途中に非磁性体層33Aを設けることにより、磁性体層32A内の磁束が弱められるため、磁性体層32Aの磁気飽和を抑制できる。
図7は、1次コイル10と2次コイル20とに生じる磁束を説明する図である。図7は、実装電極P1,P4間に交流電圧が印加され、実装電極P1側の電位が高い場合、すなわち、実装電極P1から実装電極P4へ電流が流れる例を示す。
この場合、1次コイル10の第1コイル11には、上側端部11A(図1参照)から下側の接続部10A(図1参照)に向かって電流が流れる。このときの電流の流れる方向は、図4の平面視で時計回り(図4の実線矢印方向)である。したがって、第1コイル11には、図7に示すように、Z方向の上側から下側に向かう磁束が生じる。
1次コイル10の第2コイル12には、下側の接続部10A(図1参照)から上側端部12A(図1参照)に向かって電流が流れる。このときの電流の流れる方向は、図4の平面視で反時計回り(図4の破線矢印方向の逆方向)である。したがって、第2コイル12には、図7に示すように、Z方向の下側から上側に向かう磁束が生じる。
第1コイル11と対向する第3コイル21には、Z方向の上側から下側に向かう磁束が鎖交する。第2コイル12と対向する第4コイル22には、Z方向の下側から上側に向かう磁束が鎖交する。2次コイル20を構成する導体パターン(例えば、図6の導体パターン20A)は、平面視で巻回方向が互いに逆方向となるコイルが形成されるように引き回されている。このため、第1コイル11と第2コイル12とに、互いに逆方向の磁束が鎖交した場合、2次コイル20の各導体パターンには、第1コイル11と第2コイル12との接続により、第1コイル11及び第2コイル12には互いに加算する方向の誘導起電力が生じ、互いに強めあう方向の電流が流れる。
例えば、図6の導体パターン20Aの場合、第3コイル21側には、図6の実線矢印方向の電流が流れ、第4コイル22側には、図6の破線矢印方向の電流が流れる。したがって、第3コイル21と第4コイル22とに磁束が鎖交することで流れようとする電流は打ち消し合わず、1次コイル10と2次コイル20とは磁界結合する。
また、電圧検出装置1の構成では、図7に示すように、1次コイル10の第1コイル11と第2コイル12とでは、Z方向に沿って互いに逆方向の磁束が生じるため、電圧検出装置1の外部に不要な磁界を生じさせず、ノイズの発生源となり難い。また、外部からの不要な一様な方向の磁界(例えば、電力伝送用コイル等が発生する磁界)により1次コイル10の第1コイル11と第2コイル12に生じる誘導起電力及び誘導電流は互いに打ち消される(キャンセルされる)ため、不要磁界による検出誤差を低減できる。
図8は、電圧検出装置1の等価回路である。
実装電極P1,P4に交流電圧が印加されると、1次コイル10に磁束が生じる。その磁束が、図7で説明したように2次コイル20に鎖交して、2次コイル20に電圧が誘起される。この誘起された電圧を検出することで、1次コイル10に印加された交流電圧を検出(算出)できる。前記のように、本実施形態では、1次コイル10と2次コイル20との不要な容量結合による影響は小さい。このため、電圧検出を行う際に、容量結合による影響が小さく、電圧検出を精度よく行える。
以上説明したように、本実施形態に係る電圧検出装置1は、第1コイル11と第2コイル12との接続部10Aが、1次コイル10において、2次コイル20に最も近い位置にある。また、電圧検出装置1は、2次コイル20において、上側端部20U(第3端)が、1次コイル10に最も近い位置にある。これにより、2次コイル20の上側端部20Uを基準電位に接続することで、接続部10Aと2次コイル20の上側端部20Uとの間に生じる電位差は小さく、接続部10Aと上側端部20Uとの間に形成される容量の影響を小さくできる。そして、1次コイル10と2次コイル20との容量結合の影響を抑制できる。このため、電圧検出装置1を用いて電圧検出を行う場合、容量結合の影響を軽減した電圧検出を行える。
また、1次コイル10と2次コイル20とを積層体30A内に積層して一体形成しているため、電圧検出装置1の小型化を実現できる。そして、各コイルの巻線の位置関係のばらつきを抑えられるため、コイルの特性の偏差を小さくできる。
なお、本実施形態では、第1コイル11と第2コイル12とは同じコイル径および同じ巻回数である例を示しているが、コイル径又は巻回数が異なっていてもよい。
(実施形態2)
実施形態2に係る電圧検出装置2は、実施形態1で説明した積層体30A(図1参照)を備えている。その積層体30A内には、1次コイルと2次コイルとがZ方向に並んで形成されている。その1次コイルと2次コイルとの構成が、実施形態1に係る電圧検出装置1と相違する。以下、その相違点について説明する。実施形態1と同じ部材については、同符号を付して説明は省略する。また、X方向,Y方向,Z方向については、実施形態1と同じである。
図9は、実施形態2に係る積層体30Aを平面視した場合の1次コイル101を示す透視図である。
1次コイル101は、Y方向に沿って配列された第1コイル111と第2コイル121とを有している。第1コイル111及び第2コイル121は、いずれも積層体30Aの各層に形成された導体パターンがビア導体を介して導通することで形成される。
第1コイル111は、Z方向を巻回軸方向とし、Z方向の上側から下側に向かって、図9の実線矢印で示すように、平面視で時計回りに巻回された螺旋構造である。なお、第1コイル111の巻回軸はZ方向と完全に一致していなくてもよく、第1コイル111の巻回軸はZ方向に対して傾斜していてもよい。
第2コイル121は、Z方向を巻回軸方向とし、Z方向の上側から下側に向かって、図9の破線矢印で示すように、平面視で反時計回りに巻回された螺旋構造である。すなわち、第1コイル111と第2コイル12とは、平面視で逆方向に巻回された構造である。なお、第2コイル121の巻回軸はZ方向と完全に一致していなくてもよく、第2コイル121の巻回軸はZ方向に対して傾斜していてもよい。
Z方向の下側に位置する第1コイル111の下端部と、同じくZ方向の下側に位置する第2コイル121の下端部とは、接続されている。すなわち、1次コイル101は、第1コイル111と、第2コイル121とが直列接続された構成であって、Z方向の上側に位置する第1コイル111の上側端部111Aを1次コイル101の第1端とし、同じくZ方向の上側に位置する第2コイル121の上側端部121Aを1次コイル101の第2端としている。そして、1次コイル101は、第1コイル111と、第2コイル121との接続部がZ方向において最も下側(2次コイル側)に位置するように形成されている。
なお、実施形態1と同様、1次コイル101の第1端(上側端部111A)及び第2端(上側端部121A)は、ビア導体41,42を介して、引き回し電極51,52に接続されている。引き回し電極51,52は、図5で説明したように、ビア導体61,62を介して、実装電極P1,P4に接続されている。
また、本実施形態では、第1コイル111と第2コイル121とは、同じコイル径、同じ巻回数で構成されている。
図10は、積層体30Aを平面視した場合の2次コイル201を示す透視図である。
2次コイル201は、積層体30Aの各層に形成された導体パターンがビア導体により導通されて形成されている。積層体30Aの各層に形成されている導体パターンは、1つのコイル開口が形成されるように引き回されている。この導体パターンが積層体30Aの各層に形成され、ビア導体で接続されることで、図10の矢印で示すように、Z方向の上側から下側に向かって、平面視で、第1コイル111と同じ巻回方向に巻回された2次コイル201が形成される。
2次コイル201の上側端部201U(第3端)は、ビア導体43を介して引き回し電極53に接続され、2次コイル201の下側端部201D(第4端)は、ビア導体44を介して引き回し電極54に接続されている。引き回し電極53,54は、図5で説明したように、ビア導体63,64を介して、実装電極P5,P8に接続されている。すなわち、2次コイル201の第3端及び第4端は、実施形態1と同様に、実装電極P5,P8(図3参照)に接続されている。
本実施形態の場合であっても、実施形態1と同様に、実装電極P5を基準電位に接続すると、2次コイル201の上側端部201U(第3端)の電位は基準電位に近くなる。その結果、電圧検出装置2は、第1コイル111と第2コイル121との接続部の電位と2次コイル201の上側端部201Uの電位がともに基準電位に近くなる。このため、第1コイル111と第2コイル121との接続部と、2次コイル201の上側端部201Uとの間に生じる電位差は小さく、その接続点と2次コイル201の上側端部201Uとの間に形成される容量による影響は小さい。その結果、1次コイル101と2次コイル201との不要な容量結合の影響は低減される。
また、本実施形態では図示しないが、1次コイル101及び2次コイル201は、それぞれ大部分が積層体30Aの磁性体層32A,34A(図1参照)内に形成されていることが好ましい。これにより、1次コイル及び2次コイルのインダクタンスを大きくすることができる。また、1次コイルの磁路の途中、および2次コイルの磁路の途中に非磁性体層33A(図1参照)を設けることにより、磁性体層32A,34A内の磁束密度が弱められるため、磁性体層32A,34Aの磁気飽和を抑制できる。
図11は、1次コイル101と2次コイル201とに生じる磁束を説明する図である。図11は、実装電極P1,P4間に交流電圧が印加され、実装電極P1側の電位が高い場合、すなわち、実装電極P1から実装電極P4へ電流が流れる例を示す。
この場合、1次コイル10の第1コイル111には、上側端部111A(図9参照)から下側に向かって電流が流れる。その電流の流れる方向は、図9の平面視で時計回り(図9の実線矢印方向)である。したがって、第1コイル111には、図11に示すように、Z方向の上側から下側に向かう磁束が生じる。
1次コイル101の第2コイル121には、下側から上側端部121A(図9参照)に向かって電流が流れる。この電流の流れる方向は、図9の平面視で時計回り(図9の破線矢印方向の逆方向)である。したがって、第2コイル12には、図11に示すように、Z方向の上側から下側に向かう磁束が生じる。
第1コイル111及び第2コイル121と対向する2次コイル201には、Z方向の上側から下側に向かう磁束が鎖交する。このため、2次コイル201には、Z方向の上側端部201Uから下側端部201Dに向かって、図10の平面視で反時計回り(図10の矢印方向の反対方向)に電流が流れる。
このように、本実施形態に係る電圧検出装置2が前記構成であっても、1次コイル101と2次コイル201とが磁界結合するため、2次コイル201に誘起された電圧を検出することで、1次コイル101に印加された交流電圧を検出(算出)できる。そして、第1コイル111と第2コイル121との接続部と、2次コイル201の上側端部201U(第3端)との間に生じる電位差は小さく、1次コイル101と2次コイル201との不要な容量結合の影響を低減できるため、電圧検出装置を用いて電圧検出を行う場合、その容量結合の影響を軽減した電圧検出を行える。また、本実施形態では、2次コイル201の構成が、実施形態1と比べて簡易であるため、製造が容易となる。本実施形態に係る電圧検出装置2は、実施形態1の電圧検出装置1とは異なり、1次コイル101の第1コイル111及び第2コイル121を鎖交する磁束は生じ難い。また、2次コイル201は1つのみである。つまり、1次コイル101に発生する磁束は一方向のみであり、2次コイル201に発生する磁束も一方向のみであるため、1次コイル101及び2次コイル201を鎖交する磁束が生じやすい。よって、1次コイル101に流れる電流より発生して2次コイル201には鎖交しない漏れ磁束、及び、2次コイル201に流れる電流より発生して1次コイル101には鎖交しない漏れ磁束が生じにくくなり、1次コイル101と2次コイル201との結合係数が大きくなる。
なお、本実施形態では、2次コイル201のコイル径は、1次コイル101の第1コイル111及び第2コイル121のY方向のコイル径の合計と同じとしてもよいし、その合計よりも大きくてもよい。2次コイル201のコイル径が、第1コイル111及び第2コイル121のY方向のコイル径の合計よりも大きい場合、平面視で、2次コイル201のコイル開口内に、第1コイル111及び第2コイル121が収まる構成にできる。この場合には、2次コイル201の上側の導体パターンと、1次コイル101の下側の導体パターンとを、積層体30Aの同一層に形成する構成であってもよい。
また、本実施形態では、2次コイル201は、Z方向に平面視したとき、積層体30Aの各層に形成された導体パターンは1つのコイル開口のみが形成されているが、Y方向に沿って2つのコイル開口が形成されるように引き回されていてもよい。その導体パターンは、平面視で、2つのコイルの間に位置する直線に関しておよそ線対称な形状であって、平面視で巻回方向が互いに逆方向となる2つのコイルが積層体30Aの同一層に形成されるように引き回される。この導体パターンが積層体30Aの各層に形成され、ビア導体で接続されることで、平面視で巻回方向が互いに逆方向となる第3コイルと第4コイルとを有する2次コイル20が形成される。
(実施形態3)
本実施形態に係る電圧検出装置は、実施形態1に係る電圧検出装置1の構成に加え、1次コイル10と2次コイル20との間に静電遮蔽電極が設けられている点で、実施形態1と相違する。以下、その相違点について説明する。実施形態1と同じ部材については、同符号を付して説明は省略する。
図12は、実施形態3に係る電圧検出装置3の斜視図である。図13は、電圧検出装置3の側面透視図である。図14は、積層体30Bを平面視した場合の1次コイル10を示す透視図である。図15は、積層体30Bを平面視した場合の2次コイル20を示す透視図である。図16は、積層体30Bを平面視した場合の静電遮蔽電極81,82を示す透視図である。図17(A)及び図17(B)は電圧検出装置3の等価回路である。
なお、図12は、図2の斜視図に相当し、一部の部材は図示を省略している。また、電圧検出装置3は積層体30Bを備えているが、図12では、その積層体30Bは図示を省略している。また、積層体30Bは、実施形態1の積層体30Aと略同形状であって、X方向,Y方向,Z方向については、実施形態1と同じである。
積層体30Bは、複数の絶縁体シートが積層され、焼結されてなる絶縁体である。複数の絶縁体シートは、後述の磁性体層及び非磁性体層を形成するためにフェライトシートであることが望ましい。積層体30Bは、非磁性体層31B、磁性体層32B、非磁性体層33B、磁性体層34B、非磁性体層35Bの順に積層されている。電圧検出装置3は、積層体30Bの非磁性体層31Bの主面を実装面として、その実装面を基板(例えばマザー基板)側に向けて、基板に実装される。積層体30Bの実装面に設けられる実装電極は、実施形態1と同様である(図3参照)。非磁性体層33Bは、本発明に係る「非磁性体部」の一例である。
電圧検出装置3は、積層体30B内に形成された1次コイル10と2次コイル20とを備えている。1次コイル10及び2次コイル20は実施形態1と同じである。1次コイル10と2次コイル20とは、積層体30Bの磁性体層32B,34Bに形成されているため、2次コイルのインダクタンスを大きくすることができる。また、1次コイルの磁路の途中、および2次コイルの磁路の途中に非磁性体層33Bが設けられていることにより、磁性体層32B,34B内の磁束密度が弱められるため、磁気飽和を抑制できる。
電圧検出装置3は、非磁性体層33B内であって、1次コイル10と2次コイル20との間に設けられた静電遮蔽電極81,82を備えている。静電遮蔽電極81,82は、本発明に係る「第1静電遮蔽導体」及び「第2静電遮蔽導体」の一例である。静電遮蔽電極81,82は、間にギャップを設けて、X方向に沿って対向配置されている。また、静電遮蔽電極81,82は、1次コイル10、2次コイル20を形成する導体パターンと略同じ線幅を有し、2つの開口を形成している。2つの開口はそれぞれ、1次コイル10の第1コイル11及び第2コイル12のコイル開口と、2次コイル20の第3コイル21及び第4コイル22のコイル開口と略同じである。静電遮蔽電極81は、第1コイル11と第3コイル21とに対向し、第2コイル12と第4コイル22とに対向する。また、静電遮蔽電極82は、第1コイル11と第3コイル21とに対向し、第2コイル12と第4コイル22とに対向する。
積層体30Bの側面には、側面ビア導体81A,82Aが形成されている。静電遮蔽電極81,82は、側面ビア導体81A,82Aに接続されている。側面ビア導体81A,82Aは引き回し電極55に接続されている。実施形態1で説明したように、引き回し電極55は、ビア導体65,66,67,68,69,70(図5参照)を介して、実装電極P2,P3,P6,P7,P9,P10(図3参照)に接続されている。
本実施形態では、実装電極P2,P3,P6,P7,P9,P10は基準電位に接続される。この基準電位は、図17(A)に示すように、2次コイル20の上側端部20U(第3端)、すなわち、実装電極P5が接続される基準電位である。この場合、静電遮蔽電極81,82は、電圧検出装置3の2次側(2次コイル20側)が接続される基準電位に接続される。
なお、図17(B)に示すように、静電遮蔽電極81,82は、1次コイル10の第1コイル11と第2コイル12との接続部10Aに接続されていてもよい。接続部10Aは交流電圧の中点であり、電位の変動が小さいため、これに接続される静電遮蔽電極81,82の電位も安定する。
このように形成された静電遮蔽電極81,82が、1次コイル10と2次コイル20との間に設けられることで、1次コイル10と2次コイル20との間に生じる不要な容量を遮蔽することができる。不要な容量結合の影響が抑えられることで、電圧検出装置3を用いた電圧検出の際、不要な容量結合が原因となる検出誤差を低減でき、精度よく電圧検出を行える。
また、静電遮蔽電極81,82は非磁性体層33B内に形成されているため、静電遮蔽電極81,82の周囲の透磁率は低く、静電遮蔽電極81,82近傍の磁束密度は小さい。したがって、静電遮蔽電極81,82のインダクタンス成分を低減でき、静電遮蔽電極81,82の各部の間の電位差を低減することができる。さらに、静電遮蔽電極81,82周りの磁気飽和を防止できる。
さらに、静電遮蔽電極81,82が形成する開口によって、1次コイル10及び2次コイル20に鎖交する磁束を通過しやすくすることが好ましい。また、静電遮蔽電極81,82は開口を形成しているが、間にギャップを設けることが好ましい。それにより、静電遮蔽電極81,82が形成する開口は閉ループとならない。これにより、静電遮蔽電極81,82と1次コイル10、または静電遮蔽電極81,82と2次コイル20との磁界結合が抑制されるため、1次コイル10と2次コイル20との磁界結合が阻害されることを防止される。なお、1次コイル10と2次コイル20との間の全ての領域の静電遮蔽効果高めるために、静電遮蔽電極は、ギャップが設けられた複数の電極のギャップ同士が重ならないように多層状に形成されていてもよい。
さらに、静電遮蔽電極81,82は、積層体30Bから露出するように側面ビア導体81A,82Aを介して引き回し電極55に接続することが好ましい。このため、積層体30B内の磁性体層によるビア導体のインダクタンスの上昇を抑制し、静電遮蔽電極81,82のインダクタンス成分を小さくできる。これにより、静電遮蔽電極81,82のインダクタンスによる静電遮蔽電極81,82の各部の間の電位変動を低減することができる。特に、1次コイル10及び2次コイル20に流れる電流が高周波で、静電遮蔽電極81,82に生じるインダクタンスが無視できない場合に有効である。
また、本実施形態は、実施形態1と同様に、1次コイル10と2次コイル20との容量結合を抑制できる。このため、電圧検出装置3を用いて電圧検出を行う場合、容量結合の影響を軽減した電圧検出を行える。また、1次コイル10と2次コイル20とを積層体30B内に積層して一体形成しているため、電圧検出装置1の小型化を実現できる。そして、各コイルの巻線配置が略一定であるため、コイルの特性の偏差を小さくできる。
以上の電流検出装置の各実施形態において、積層体30Aや30Bの各層に形成された1次コイル及び2次コイルの各導体パターンは、各層あたりの巻回数が複数回でもよい。例えば、1回巻きだけでなく、2回巻きや3回巻きでもよい。また、各層あたりの巻回数が整数回である必要は無い。例えば、1/2回巻きや7/3回巻き等の非整数でもよい。
(実施形態4)
実施形態4では、実施形態1に係る電圧検出装置1を用いて、電力伝送ライン間の電位差を測定する電力伝送システムについて説明する。
図18は、実施形態4に係る電力伝送システム300Aの回路図である。電力伝送システム300Aは、実施形態1に係る電圧検出装置1を有する送電装置301Aと、受電装置302Aとを備えている。送電装置301Aは、本発明に係る「電源装置」の一例でもある。
受電装置302Aは負荷回路321を備えている。この負荷回路321は充電回路及び二次電池を含む。なお、二次電池は受電装置302Aに対し着脱式であってもよい。そして、受電装置302Aは、その二次電池を備えた、例えば携帯電子機器である。携帯電子機器としては携帯電話機、携帯音楽プレーヤ、ノート型PC、デジタルカメラなどが挙げられる。送電装置301Aは、載置された受電装置302Aの二次電池を充電するための充電台である。
送電装置301Aは、直流電圧を出力する直流電源Vinを備えている。直流電源Vinは商用電源に接続されるACアダプタである。直流電源Vinには、インバータ回路310及び送電共振結合部311が順次接続されている。
インバータ回路310は直流電圧を交流電圧に変換する。インバータ回路310は、不図示の制御部により、所定のスイッチング周波数(例えば、ISM帯の6.78MHz、13.56MHzなどの高周波)でスイッチング制御される。なお、インバータ回路310には、高調波成分、電力伝送周波数より高い高周波成分を除去するフィルタ回路が含まれる場合がある。インバータ回路310は、本発明に係る「交流電力出力部」の一例である。
インバータ回路310の入力側は送電装置301Aの基準電位に接続され、出力側は基準電位に接続されていない。すなわち、インバータ回路310と送電共振結合部311とを接続する電力伝送ラインは、差動線路である。このため、インバータ回路310は、本発明に係る「平衡回路」の一例でもある。
送電共振結合部311は、1次コイルN1及びキャパシタC41,C42を含む。1次コイルN1は、本発明に係る「送電結合部」及び「送電コイル」の一例である。
受電装置302Aは受電共振結合部322を備えている。受電共振結合部322は、2次コイルN2及びキャパシタC5を含む。2次コイルN2は、送電装置301Aの送電共振結合部311の1次コイルN1と磁界結合する。この結合を介して、送電装置301Aから受電装置302Aへワイヤレスで電力が伝送される。2次コイルN2は、本発明に係る「受電結合部」及び「受電コイル」の一例である。
なお、送電共振結合部311及び受電共振結合部322は、それぞれの共振周波数が、インバータ回路310のスイッチング周波数の近傍になるよう、共振回路の定数が設定される。
受電共振結合部322には受電回路320が接続されている。受電回路320は、2次コイルN2に誘起された電圧を整流及び平滑し、安定化された所定電圧に変換して、負荷回路321へ供給する。
送電装置301Aにおいて、インバータ回路310の出力側には、実施形態1で説明した電圧検出装置1が設けられている。電圧検出装置1は、インバータ回路310と送電共振結合部311とを接続する電力伝送ラインの電位差(差動電圧)を検出する。電力伝送ラインの電位差を検出することで、例えば、送電共振結合部311側の異常状態(送電装置301Aに異物が載置されているか等)を判定できる。そして、その判定結果に応じて、伝送電力を低下させ、又は、電力伝送動作を停止させる。
電力伝送ライン間には、キャパシタC11,C12,C13の直列回路が接続されている。キャパシタC11,C13は分圧回路である。分圧回路は抵抗分圧回路であってもよい。キャパシタC12には、電圧検出装置1の1次コイル10が並列接続されている。キャパシタC12と1次コイル10とは、1次側共振回路を構成している。
電圧検出装置1の2次コイル20には、キャパシタC2が並列接続されている。2次コイル20とキャパシタC2とは、2次側共振回路を構成している。2次側共振回路には、ダイオードD1及びキャパシタC3の整流平滑回路が接続されている。電圧検出装置1の2次側は、送電装置301Aの基準電位に接続されている。
電圧検出装置1の1次コイル10に、電力伝送ラインの交流電圧が印加されると、2次コイル20に電圧が誘起される。その誘起された電圧は、整流平滑回路により整流平滑され、負荷R1へ印加される。不図示の制御部により、負荷R1の両端電圧を検出することで、電力伝送ライン間の差動電圧(交流電圧)の大きさを検出することができる。
なお、ここでいう交流電圧の大きさは、振幅、実効値(rms)等である。制御部では、電力伝送ライン間の差動電圧と負荷R1との両端電圧の相関関係を、適宜利用して、補正・換算を行い処理する。
このように、本実施形態では、電力伝送ライン間の差動電圧の検出に、電圧検出装置1を用いている。電圧検出装置1は、実施形態1で説明したように、1次コイル10と2次コイル20との間の不要な容量結合を抑えることができる。このため、1次側共振回路及び2次側共振回路間の寄生容量が低く、共振回路間を分離、絶縁することができる。その結果、電圧検出装置1の2次側共振回路側(負荷R1側)を電力伝送ラインから分離できるため、電力伝送ラインの差動電圧が非対称(不平衡)となっても、又は、キャパシタC11,C13による分圧比がアンバランスとなっても、絶縁分離された電圧検出装置1の2次側共振回路側では、基準電位に対する電圧として精度よく電圧検出を行える。
なお、前記1次側共振回路及び2次側共振回路の共振周波数は、電力伝送ラインに生じる交流電圧の周波数と一致するよう設定されている。ここで、「一致する」とは、完全一致に限らない。2つの共振回路の共振周波数と、交流電圧の周波数とが近い場合、電圧検出感度は増大する。この電圧検出感度は、2つの共振回路を用いない場合と比べて約2倍となることが好ましい。詳しくは、2つの共振回路の共振周波数は、交流電圧の周波数に対して±25%の範囲内に含まれていることが好ましく、この場合、二つの周波数は「一致する」ものとみなす。
1次側共振回路及び2次側共振回路は、電力伝送ラインに生じる交流電圧の周波数と一致するように定数設定されることで、結合共振(複合共振)する。複合共振させて、電圧検出装置1の1次側から入力された電圧を2次側で検出することで、高い電圧検出感度を得つつ、広い周波数帯域で交流電圧を安定して検出できる。
また、キャパシタC11,C13のキャパシタンスは、1次側共振回路及び2次側共振回路の共振特性に影響を及ぼさないよう、小さいことが好ましい。例えば、キャパシタC11,C13のキャパシタンスはキャパシタC12の1/5以下とする。
さらに、1次側共振回路及び2次側共振回路を分離、絶縁するために、共振回路間の寄生容量を低くすることが望ましいため、実施形態3で説明した静電遮蔽電極81,82(図12参照)を備えた構成とすることがより望ましい。また、電圧検出装置1に変えて、実施形態2に係る電圧検出装置2を用いてもよい。
また、電圧検出装置1を配置する位置はインバータ回路310の直後に限定されない。図7で説明したように、電圧検出装置1は、1次コイル10の第1コイル11と第2コイル12とでは逆方向に磁束が生じ、外部からの不要な磁界(例えば、電力伝送用コイル等が発生する磁界)が打ち消される(キャンセルされる)ため、意図しない磁界が周囲に存在しても検出する電圧には影響がない。このため、電力伝送のための磁界が生じる送電共振結合部311の近傍に電圧検出装置1を配置することもできる。
また、電力伝送システム300Aは、送電装置301Aと受電装置302Aとを電界結合させて、送電装置301Aから受電装置302Aへ電力を送電するものであってもよい。
(実施形態5)
実施形態5では、実施形態1に係る電圧検出装置1を電流検出に用いている点で、実施形態4と相違する。
図19は、実施形態5に係る電力伝送システム300Bの回路図である。電力伝送システム300Bは、送電装置301Bと受電装置302Bとを備えている。受電装置302Bは、実施形態4に係る受電装置302Aと同じであるため、その説明は省略する。
この例では、送電装置301Bが備える1次コイルを、2つの1次コイルN11,N12の直列回路で形成している。1次コイルN11,N12と、キャパシタC41,C42とで、送電共振結合部311Aを構成している。送電共振結合部311Aの1次コイルN11,N12は、送電装置301Bの2次コイルN2と磁界結合する。1次コイルN11は、本発明に係る「第1送電コイル」の一例である。1次コイルN12は、本発明に係る「第2送電コイル」の一例である。
1次コイルN11,N12の間には、キャパシタンスが既知のキャパシタC6が設けられている。このキャパシタC6に対して、キャパシタC11,C12,C13の直列回路が並列に接続されている。キャパシタC12に接続される電圧検出装置1等は実施形態4と同じであるため、説明は省略する。
この構成では、不図示の制御部により、負荷R1の両端電圧を検出することで、キャパシタC6の両端電圧を検出することができる。その検出した電圧から、オームの法則により1次コイルN11,N12に流れるコイル電流を算出し、検出できる。
このように、本実施形態では、1次コイルN11,N12に流れるコイル電流の検出に、電圧検出装置1を用いている。電圧検出装置1は、実施形態1で説明したように、1次コイル10と2次コイル20との間の不要な容量結合を抑えることができる。その結果、電圧検出装置1の2次側共振回路側(負荷R1側)を1次コイルN11,N12から分離できるため、1次コイルN11,N12の接続点の電位が変動しても、絶縁分離された電圧検出装置1の2次側共振回路側では、キャパシタC6の両端電圧を基準電位に対する電圧として精度よく検出できる。そして、1次コイルN11,N12に流れるコイル電流を精度よく検出できる。
また、図7で説明したように、電圧検出装置1は、1次コイル10の第1コイル11と第2コイル12とでは逆方向に磁束が生じ、外部からの不要な磁界(例えば、電力伝送用コイル等が発生する磁界)が打ち消される(キャンセルされる)ため、意図しない磁界が周囲に存在しても検出する電圧に影響はない。このため、電力伝送のための磁界が生じる送電共振結合部311Aの近傍に電圧検出装置1を配置しても、検出精度は低下しない。
なお、本実施形態では、キャパシタC6の両端電圧に電圧検出装置1を接続したが、キャパシタC6の代わりに他の既知のインピーダンス素子(例えば、抵抗やインダクタ)を接続しても良い。電圧検出装置1が接続されるインピーダンス素子が既知であれば、そのインピーダンスに生じる電圧を検出することで、1次コイルN11,N12に流れるコイル電流を検出することができる。なお、インピーダンス素子は、素子の外部に電界や磁界が漏れにくい部品であることが望ましい。つまりインピーダンス素子がキャパシタやインダクタである場合は、それぞれ電界や磁界が外部に漏れないように、それぞれ誘電体や磁性体に形成される、または導体で囲まれた素子であることが望ましい。なお、インピーダンス素子が本実施形態で示したようにキャパシタである場合は、1次コイルN11,N12とともに共振するため、共振のために設けられたキャパシタC41,C42を不要とする構成とすることで、送電共振結合部をより小型に構成できる。
C11,C12,C13…キャパシタ
C2,C3,C41,C42,C5,C6…キャパシタ
D1…ダイオード
N1…1次コイル
N11,N12…1次コイル
N2…2次コイル
P1,P2,P3,P4,P5,P6,P7,P8,P9,P10…実装電極
R1…負荷
Vin…直流電源
1,2,3…電圧検出装置
10…1次コイル
10A…接続部
11…第1コイル
11A…上側端部
12…第2コイル
12A…上側端部
20…2次コイル
20A…導体パターン
20D…下側端部
20U…上側端部
21…第3コイル
22…第4コイル
30A,30B…積層体
31A,31B…非磁性体層
32A,32B…磁性体層
33A,33B…非磁性体層
34A,34B…磁性体層
35A,35B…非磁性体層
41,42,43,44…ビア導体
51,52,53,54,55…引き回し電極
61,62,63,64,65,66,67,68,69,70…ビア導体
81,82…静電遮蔽電極
81A,82A…側面ビア導体
101…1次コイル
111…第1コイル
111A…上側端部
121…第2コイル
121A…上側端部
201…2次コイル
201D…下側端部
201U…上側端部
300A,300B…電力伝送システム
301A,301B…送電装置
302A,302B…受電装置
310…インバータ回路
311,311A…送電共振結合部
320…受電回路
321…負荷回路
322…受電共振結合部

Claims (14)

  1. 第1コイル及び第2コイルが直列接続されて構成され、第1端と第2端とを有する1次コイルと、
    第3端と第4端とを有し、前記1次コイルと磁界結合する2次コイルと、
    を備え、
    前記第1端と前記第2端には交流電圧が印加され、
    前記第1コイルと前記第2コイルの接続は前記交流電圧の中点であり、
    前記第3端はグランド接続端であり、
    前記1次コイルは、前記第1コイルと前記第2コイルとの接続部が、前記2次コイルの第4端よりも、前記2次コイルの第3端に近接配置され、
    前記2次コイルは、前記2次コイルの第3端が、前記1次コイルの第1端及び前記1次コイルの第2端よりも、前記1次コイルの前記接続部に近接配置され、
    前記1次コイルに印加された前記交流電圧を、前記第3端と前記第4端と間の電圧を用いて検出する、
    電圧検出装置。
  2. 前記第1コイル、前記第2コイル及び前記2次コイルは、それぞれのコイル開口内部に生じる磁束が同一直線に沿うように配置される、
    請求項1に記載の電圧検出装置。
  3. 前記第1コイル及び前記第2コイルは、
    互いに逆方向に磁束が生じるように巻回された螺旋構造であり、
    前記2次コイルは、第3コイルと第4コイルとを有し、
    前記第3コイルと前記第1コイルとの距離は、前記第コイルと前記第2コイルとの距離よりも短く、
    前記第4コイルと前記第2コイルとの距離は、前記第4コイルと前記第1コイルとの距離よりも短く、
    前記第4コイルは、前記第3コイルにつながり、前記第3コイルに対して逆方向に磁束が生じる、
    請求項2に記載の電圧検出装置。
  4. 前記第1コイル及び前記第2コイルは、
    互いに同方向に磁束が生じるように巻回された螺旋構造である、
    請求項2に記載の電圧検出装置。
  5. 前記1次コイルのコイル開口と前記2次コイルのコイル開口とは、対向している、
    請求項1から4の何れかに記載の電圧検出装置。
  6. 絶縁体を備え、
    前記1次コイルと前記2次コイルとは、前記絶縁体内に設けられている、
    請求項1から5の何れかに記載の電圧検出装置。
  7. 前記絶縁体は磁性体を含む、
    請求項6に記載の電圧検出装置。
  8. 前記絶縁体は非磁性体部を有し、
    前記非磁性体部は、前記1次コイルと前記2次コイルとの間に設けられる、
    請求項7に記載の電圧検出装置。
  9. 前記1次コイルと前記2次コイルとの間に設けられる静電遮蔽導体、
    を備える、請求項1から8の何れかに記載の電圧検出装置。
  10. 実装面に形成される実装電極を備え、
    前記2次コイルの前記第3端は、基準電位用の前記実装電極に接続される、請求項1から9の何れかに記載の電圧検出装置。
  11. 負荷に対して電力を供給するための交流電力を出力する交流電力出力部と、
    請求項1から10の何れかに記載の電圧検出装置と、
    を備え、
    前記電圧検出装置は、前記1次コイルが前記交流電力出力部に接続される、
    電源装置。
  12. 前記交流電力出力部は平衡回路である、
    請求項11に記載の電源装置。
  13. 交流電力出力部と、前記交流電力出力部に接続され、受電装置が有する受電結合部に対し電界又は磁界の少なくとも一方により結合する送電結合部を備え、電界結合又は磁界結合の少なくとも一方により、前記受電装置へ電力を送電する送電装置において、
    請求項1から10の何れかに記載の電圧検出装置を備え、
    前記電圧検出装置は、前記交流電力出力部から視て、前記1次コイルが、前記送電結合部を含む電力伝送線路に並列に接続される、
    送電装置。
  14. 交流電力出力部と、前記交流電力出力部に接続され、受電装置が有する受電コイルに対し磁界結合する送電コイルを備え、磁界結合により、前記受電装置へ電力を送電する送電装置において、
    前記送電コイルは、第1送電コイルと第2送電コイルとが直列接続されて形成され、
    前記第1送電コイルと前記第2送電コイルとの間に設けられたインピーダンス素子と、
    請求項1から10の何れかに記載の電圧検出装置と、
    を備え、
    前記電圧検出装置は、前記交流電力出力部から視て、前記インピーダンス素子に並列に接続される、
    送電装置。
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