JP6493188B2 - 電池の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電極板のうち集電箔が露出した箔露出部を、集電体のうち板状の接続部に、厚み方向に複数の箔露出部が重なる形態で突き当てて溶接してなる電池の製造方法に関する。
電極板(正極板または負極板)と集電体(正極集電体または負極集電体)とを集電タブを介することなく直接接続した、いわゆるタブレス構造を有する電池が知られている。即ち、電極板のうち集電箔が露出した箔露出部を、その厚み方向に複数の箔露出部が重なる状態で、集電体のうち板状をなす接続部に突き当てて溶接した電池である。
例えば特許文献1に、このような電池が開示されている(特許文献1の図3,4等を参照)。特許文献1の電池は、正極板と負極板とが多孔質絶縁層を介して捲回された円筒状の電極群(電極体)を備える。この電池では、電極群の軸線方向の一方側において、正極板の正極集電体露出部(正極箔露出部)を、円板状の正極集電端子板(正極集電体)に突き当てて溶接している。また、電極群の軸線方向の他方側において、負極板の負極集電体露出部(負極箔露出部)を、円板状の負極極集電端子板(負極集電体)に突き当てて溶接している。
特開2011−170972号公報
しかしながら、電極板の箔露出部を集電体の接続部に突き当ててレーザ溶接により両者を溶接する場合には、以下の不具合が生じ得る。即ち、レーザ光により集電体の接続部を裏面から対向面まで十分に溶融させると、多量の溶融金属が出来る。すると、厚み方向に隣り合う箔露出部同士の間隙のうち、ある部分では、多くの溶融金属が毛細管現象によって吸い上げられる。一方、その部分に隣接する部分では、溶融金属が不足するために、集電体の接続部と電極板の箔露出部との接合が十分でない状態となる。このように、集電体の接続部と箔露出部との接合強度が強い部分と弱い部分とが存在する不均一な接合となる。
また、集電体の接続部を裏面から対向面まで十分に溶融させるべく、レーザの出力を高くすると、レーザ光により形成されるキーホールが集電体の接続部を貫通する場合がある。すると、スパッタが対向面から電極板にまで飛散したり、貫通孔が空いてレーザ光が電極板にまで届くことにより、活物質層を構成する樹脂結着剤等の材料が劣化するなどの不具合が生じるおそれがある。一方、キーホールが集電体の接続部を貫通するのを防止すべく、レーザの出力を抑えると、接続部が対向面まで十分に溶融せず、集電体の接続部と電極板の箔露出部とを溶接できない場合がある。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、集電体の接続部と電極板の箔露出部とを場所によらず均一な接合強度でレーザ溶接できると共に、キーホールが集電体の接続部を貫通するのを防止できる電池の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の一態様は、集電箔を含む1または複数の電極板のうち上記集電箔の両主面が厚み方向に露出した箔露出部を、上記電極板に対向する対向面とこの対向面の裏面とを含む板状の接続部を有する集電体の上記接続部に、上記厚み方向に複数の上記箔露出部が重なる形態で、上記対向面側から突き当てて溶接してなる電池の製造方法であって、上記対向面及び上記裏面を含む板状で、上記対向面に設けられ溝延伸方向に延びる凹溝を含む溶接前接続部を有する溶接前集電体の上記溶接前接続部に、上記1又は複数の電極板の上記箔露出部を、上記厚み方向に複数の上記箔露出部が重なり、かつ、これらの箔露出部がそれぞれ上記凹溝を跨ぐ形態に、上記対向面側から突き当てる突当工程と、上記溶接前接続部のうち上記凹溝の裏側の溝裏部に、上記裏面側からレーザ光を照射しつつ上記溝延伸方向に走査して、上記複数の箔露出部をそれぞれ上記接続部に溶接する溶接工程と、を備え、上記溶接工程において、上記レーザ光により、上記溶接前接続部のうち上記溝裏部を挟んだ位置に、上記裏面から上記対向面に向けて延び、頂部が上記溶接前接続部内に位置する一対のキーホールを形成し、かつ、上記溶接前接続部のうち上記一対のキーホール間の上記溝裏部を含む部位を、上記裏面から上記対向面まで溶融させる電池の製造方法である。
上述の電池の製造方法によれば、溶接前集電体の溶接前接続部の溝裏部は、凹溝を設けた分だけ板厚が薄くなっているので、レーザ溶接時に凹溝の分だけ溶融金属の量を少なくできる。このため、凹溝を設けないために多量の溶融金属ができて毛細管現象が不均一に生じ、厚み方向に隣り合う箔露出部同士の間隙に吸い上げられる溶融金属の量が不均一になるのを抑制できる。よって、集電体の接続部と電極板の箔露出部とを場所によらず均一な強度で接合できる。
更に、溶接工程では、上述のように、溝裏部を挟む一対のキーホールの頂部が溶接前接続部内に位置するようにレーザ溶接している。このため、キーホールが溶接前接続部を貫通して、対向面からスパッタが電極板にまで飛散したり、貫通孔が空いてレーザ光が電極板にまで届くのを防止できる。
更に、上記の電池の製造方法であって、前記集電体は、銅からなる電池の製造方法とすると良い。
溶融銅は、溶融アルミニウムなどに比して表面張力が強いので、不均一に毛細管現象が生じ易く、箔露出部同士の間隙に吸い上げられる溶融銅の量が不均一になり易い。しかし、前述のように、溶接前集電体に凹溝を設けたことで、溶融銅の量を少なくできるので、不均一に毛細管現象が生じるのを抑制し、箔露出部同士の間隙に吸い上げられる溶融銅の量が不均一になるのを抑制できる。よって、集電体が銅からなるにも拘わらず、集電体の接続部と電極板の箔露出部とを場所によらず均一な強度で接合できる。
実施形態に係る電池の縦断面図である。 実施形態に係る電極体の斜視図である。 実施形態に係り、正極板及び負極板をセパレータを介して互いに重ねた状態を示す、電極体の展開図である。 実施形態に係る電池のうち、正極集電板(または負極集電板)と正極板の正極箔露出部(または負極板の負極箔露出部)との接合部分を拡大した部分拡大断面図である。 実施形態に係る溶接前正極集電板(または溶接前負極集電板)の対向面側から見た平面図である。 実施形態に係る溶接前正極集電板(または溶接前負極集電板)の図5におけるA−A断面図である。 実施形態に係り、溶接前正極集電板(または溶接前負極集電板)に正極板の正極箔露出部(または負極板の負極箔露出部)を突き当てた状態を示す説明図である。 実施形態に係るレーザ光のビームパターン(第1ビームパターン)を示す説明図である。 実施形態に係り、照射するレーザ光のビームパターン(第1ビームパターン)と、照射された溶接前正極集電板(または溶接前負極集電板)の溶融状態との関係を示す説明図である。 比較例2,4,6に係り、正極集電板(または負極集電板)と正極板の正極箔露出部(または負極板の負極箔露出部)との接合部分を拡大した部分拡大断面図である。 比較例3,4に係るレーザ光のビームパターン(第2ビームパターン)を示す説明図である。 比較例4に係り、照射するレーザ光のビームパターン(第2ビームパターン)と、照射された溶接前正極集電板の溶融状態との関係を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。図1に、本実施形態に係る電池1の縦断面図を示す。また、図2及び図3に、この電池1を構成する電極体20の斜視図及び展開図を示す。また、図4に、電池1のうち、正極集電板(正極集電体)50または負極集電板(負極集電体)60と、正極板21の正極箔露出部21mまたは負極板31の負極箔露出部31mとの接合部分の部分拡大断面図を示す。
この電池1は、ハイブリッド自動車や電気自動車等の車両や、ハンマードリル等の電池使用機器などに搭載される円柱状のリチウムイオン二次電池である。電池1は、電池ケース10と、この内部に収容された電極体20と、この電極体20に接合された正極集電板50及び負極集電板60等から構成される。また、電池ケース10内には、非水電解液19が収容されており、その一部は電極体20内に含浸されている。
このうち電池ケース10は、円柱状で金属(本実施形態ではアルミニウム)からなる。この電池ケース10は、その軸線方向の一方側(図1中、上方)が開口する一方、軸線方向の他方側(図1中、下方)が閉塞した有底円筒状の本体部材11と、この本体部材11の開口部11hを閉塞する円板状の蓋部材13とから構成される。このうち蓋部材13は、絶縁性樹脂からなるリング状のシール部材15を介して、本体部材11の開口部11hに加締め固定されている。この蓋部材13は、後述するようにリード部材17を介して正極集電板50に電気的に接続しており、電池1の正極端子を兼ねている。一方、本体部材11は、後述するように負極集電板60に接続しており、電池1の負極端子を兼ねている。
次に、電極体20について説明する(図1〜図4参照)。この電極体20は、帯状の正極板21と帯状の負極板31とを、帯状の一対のセパレータ41,41を介して互いに重ね(図3参照)、軸線AX周りに円筒状に捲回したものである(図2参照)。
正極板21は、帯状のアルミニウム箔からなる正極集電箔22の両主面22a,22aのうち、幅方向の一部でかつ長手方向に延びる領域上に、正極活物質層23,23を帯状に設けてなる。正極活物質層23には、正極活物質、導電材(導電助剤)及び結着剤が含まれる。また、正極板21のうち幅方向の片方の端部は、厚み方向BH(図3において紙面に直交する方向,図4参照)に正極活物質層23が存在せず、厚み方向BHに正極集電箔22の両主面22a,22aが露出した正極箔露出部21mとなっている。正極板21の幅方向の一部(正極箔露出部21mの一部)は、負極板31及びセパレータ41,41から軸線方向AHの一方側AS(図1〜図4中、上方)に、厚み方向BHに複数の正極箔露出部21mが重なり渦巻き状となって突出している。これらの正極箔露出部21mは、後述する正極集電板50に突き当てた状態で正極集電板50に接続し導通している(図1及び図4参照)。
負極板31は、帯状の銅箔からなる負極集電箔32の両主面32a,32aのうち、幅方向の一部でかつ長手方向に延びる領域上に、負極活物質層33,33を帯状に設けてなる。負極活物質層33には、負極活物質、結着剤及び増粘剤が含まれる。負極板31のうち幅方向の片方の端部は、厚み方向BH(図3において紙面に直交する方向,図4参照)に負極活物質層33が存在せず、厚み方向BHに負極集電箔32の両主面32a,32aが露出した負極箔露出部31mとなっている。負極板31の幅方向の一部(負極箔露出部31mの一部)は、正極板21及びセパレータ41,41から軸線方向AHの他方側AT(図1〜図3中、下方,図4中、上方)に、厚み方向BHに複数の負極箔露出部31mが重なり渦巻き状となって突出している。これらの負極箔露出部31mは、後述する負極集電板60に突き当てた状態で負極集電板60に接続し導通している(図1及び図4参照)。
セパレータ41は、樹脂製の多孔質膜からなり、帯状でフィルム状をなす。
正極集電板50は、電極体20(正極板21)に対向する対向面50aとその裏面50bとを有する円板状で、金属(本実施形態ではアルミニウム)からなる(図1及び図4参照)。なお、本実施形態では、正極集電板50の全体が前述の「対向面と裏面とを含む板状の接続部」に該当する。
この正極集電板50の対向面50a側には、電極体20の正極板21のうち、厚み方向BHに複数重なった正極箔露出部21mが突き当てられており、正極集電板50の一部が一旦溶融した後に固化した溶融固化部51を介して正極集電板50と正極箔露出部21mとが接合している。一方、正極集電板50の裏面50b側には、前述のリード部材17が接合している。このリード部材17は、他方で電池ケース10の蓋部材13に接合している。
負極集電板60は、電極体20(負極板31)に対向する対向面60aとその裏面60bとを有する円板状で、金属(本実施形態では銅)からなる。なお、本実施形態では、負極集電板60の全体が前述の「対向面と裏面とを含む板状の接続部」に該当する。
この負極集電板60の対向面60a側には、電極体20の負極板31のうち、厚み方向BHに複数重なった負極箔露出部31mが突き当てられており、負極集電板60の一部が一旦溶融した後に固化した溶融固化部61を介して負極集電板60と負極箔露出部31mとが接合している。一方、負極集電板60の裏面60b側は、電池ケース10の本体部材11の底部11tに接合している。
次いで、上記電池1の製造方法について説明する(図5〜図9参照)。まず、帯状のアルミニウム箔からなる正極集電箔22の両主面22a,22aのうち、幅方向の一部でかつ長手方向に延びる領域上に、正極活物質層23,23を帯状に設けて、正極板21の幅方向の片方の端部に正極箔露出部21mを有する正極板21を形成する。
また別途、帯状の銅箔からなる負極集電箔32の両主面32a,32aのうち、幅方向の一部でかつ長手方向に延びる領域上に、負極活物質層33,33を帯状に設けて、負極板31の幅方向の片方の端部に負極箔露出部31mを有する負極板31を形成する。
次に、これらの正極板21及び負極板31を一対のセパレータ41,41を介して互いに重ね(図3参照)、巻き芯を用いて軸線AX周りに捲回して、円筒状捲回型の電極体20を形成する(図2参照)。
次に、アルミニウムからなる溶接前正極集電板(溶接前集電体)50xを用意する(図5及び図6参照)。この溶接前正極集電板50xは、対向面50a及びその裏面50bを含む厚みTa=0.60mmの円板状である。溶接前正極集電板50xの対向面50aには、溶接前正極集電板50xの中心50gから溶接前正極集電板50xの周縁50fまで径方向に延びる(溝延伸方向FHに延びる)4つの凹溝53が、90度毎に形成されている。各凹溝53の幅Waは、0.20〜1.00mmとするのが好ましく、本実施形態では、Wa=0.50mmである。また、各凹溝53の深さHaは、0.10〜0.50mmとするのが好ましく、本実施形態では、Ha=0.15mmである。また、溶接前正極集電板50xのうち凹溝53の裏側の溝裏部55の厚みTc(図9参照)は、Tc=0.45mmである。なお、本実施形態では、溶接前正極集電板50xの全体が前述の「対向面と裏面とを含む板状で、凹溝を含む溶接前接続部」に該当する。
次に、「突当工程」において、電極体20の軸線AXが溶接前正極集電板50xの中心50gを通るように、電極体20の軸線方向AHの一方側ASの端部を、溶接前正極集電板50xに対向面50a側から突き当てる(図7参照)。これにより、電極体20の正極板21のうち厚み方向BHに複数重なった正極箔露出部21mがそれぞれ凹溝53を跨ぐ形態に、正極箔露出部21mを溶接前正極集電板50xに対向面50a側から突き当てることができる。
次に、「溶接工程」において、溶接前正極集電板50xのうち凹溝53の裏側の溝裏部55に、それぞれ、裏面50b側からレーザ光LBを照射しつつ溝延伸方向FHに走査して、複数の正極箔露出部21mをそれぞれ溶接前正極集電板50x(正極集電板50)に溶接する(図8、図9及び図4参照)。この溶接工程では、レーザ光LBにより、溶接前正極集電板50xのうち溝裏部55を挟んだ位置に、裏面50bから対向面50aに向けて延び、頂部50hsが溶接前正極集電板50x内に位置する一対のキーホール50h,50hを形成する。またこれと共に、レーザ光LBにより、溶接前正極集電板50xのうち一対のキーホール50h,50h間の溝裏部55を含む部位57を、裏面50bから対向面50aまで溶融させる。
具体的には、図8及び図9に示すDOE(ディフラクティブオプティクス,回折光学素子)ビームパターンを有するレーザ光LBにより溶接する。即ち、このDOEビームパターンは、スポット径が40μmで、間隔Ca=(凹溝53の幅Wa+0.20)=0.70mmをあけて配置されたエネルギ密度の高い2つのピーク(ピークP1及びピークP2)と、これらのピークP1,P2を含むスポット径Da=(凹溝53の幅Wa+0.30)=0.80mmでエネルギ密度の低いピークP3とからなる。ピークP1,P2のパワー密度は、それぞれ1.0×106〜1.0×108 W/cm2 とするの好ましく、本実施形態では、1.0×107 W/cm2 である。また、ピークP3のパワー密度は、1.0×104〜1.0×106 W/cm2 とするのが好ましく、本実施形態では、1.0×105 W/cm2 である。
このようなビームパターンを有するレーザ光LBを用いることで、エネルギ密度の高いピークP1及びピークP2によって、溶接前正極集電板50xのうち溝裏部55を挟んだ位置に、裏面50bから対向面50aに向けて延び、頂部50hsが溶接前正極集電板50x内に位置する一対のキーホール50h,50hを形成できる。これと共に、エネルギ密度が低くスポット径Daが大きいピークP3によって、溶接前正極集電板50xのうち一対のキーホール50h,50h間の部位57を、裏面50bから対向面50aまで溶融させることができる。
この溶接工程により、正極集電板50と正極板21の正極箔露出部21mとが溶融固化部51を介して接合する。なお、溶融固化部51のうち、凹溝53よりも裏面50b側に位置する部分の外周面と、正極集電板50の対向面50aとのなす角αは、60度以上となる(図9参照)。
次に、銅からなる溶接前負極集電板(溶接前集電体)60xを用意する(図5及び図6参照)。この溶接前負極集電板60xは、対向面60a及びその裏面60bを含む厚みTb=0.60mmの円板状である。溶接前負極集電板60xの対向面60aには、溶接前負極集電板60xの中心60gから溶接前負極集電板60xの周縁60fまで径方向に延びる(溝延伸方向FHに延びる)4つの凹溝63が、90度毎に形成されている。各凹溝63の幅Wbは、正極の場合と同様に、0.20〜1.00mmとするのが好ましく、本実施形態では、Wb=0.50mmである。また、各凹溝63の深さHbは、0.10〜0.50mmとするのが好ましく、本実施形態では、Hb=0.15mmである。また、溶接前負極集電板60xのうち凹溝63の裏側の溝裏部65の厚みTdは、Td=0.45mmである。なお、本実施形態では、溶接前負極集電板60xの全体が前述の「対向面と裏面とを含む板状で、凹溝を含む溶接前接続部」に該当する。
次に、「突当工程」において、電極体20の軸線AXが溶接前負極集電板60xの中心60gを通るように、電極体20の軸線方向AHの他方側ATの端部を、溶接前負極集電板60xに対向面60a側から突き当てる(図7参照)。これにより、電極体20の負極板31のうち厚み方向BHに複数重なった負極箔露出部31mがそれぞれ凹溝63を跨ぐ形態に、負極箔露出部31mを溶接前負極集電板60xに対向面60a側から突き当てることができる。
次に、「溶接工程」において、溶接前負極集電板60xのうち凹溝63の裏側の溝裏部65に、それぞれ、裏面60b側からレーザ光LBを照射しつつ溝延伸方向FHに走査して、複数の負極箔露出部31mをそれぞれ溶接前負極集電板60x(負極集電板60)に溶接する(図8、図9及び図4参照)。この溶接工程では、レーザ光LBにより、溶接前負極集電板60xのうち溝裏部65を挟んだ位置に、裏面60bから対向面60aに向けて延び、頂部60hsが溶接前負極集電板60x内に位置する一対のキーホール60h,60hを形成する。またこれと共に、レーザ光LBにより、溶接前負極集電板60xのうち一対のキーホール60h,60h間の溝裏部65を含む部位67を、裏面60bから対向面60aまで溶融させる。
具体的には、正極の場合と同様に、図8及び図9に示すDOEビームパターンを有するレーザ光LBにより溶接する。即ち、このDOEビームパターンは、正極の場合と同様に、スポット径が40μmで、間隔Cb=(凹溝63の幅Wb+0.20)=0.70mmをあけて配置されたエネルギ密度の高い2つのピーク(ピークP1及びピークP2)と、これらのピークP1,P2を含むスポット径Db=(凹溝63の幅Wb+0.30)=0.80mmでエネルギ密度の低いピークP3とからなる。ピークP1,P2のパワー密度は、それぞれ1.0×106〜1.0×108 W/cm2 とするのが好ましく、本実施形態では、1.0×107 W/cm2 である。また、ピークP3のパワー密度は、1.0×104〜1.0×106 W/cm2 とするのが好ましく、本実施形態では、1.0×105 W/cm2 である。
このようなビームパターンを有するレーザ光LBを用いることで、エネルギ密度の高いピークP1及びピークP2によって、溶接前負極集電板60xのうち溝裏部65を挟んだ位置に、裏面60bから対向面60aに向けて延び、頂部60hsが溶接前負極集電板60x内に位置する一対のキーホール60h,60hを形成できる。これと共に、エネルギ密度が低くスポット径Dbが大きいピークP3によって、溶接前負極集電板60xのうち一対のキーホール60h,60h間の部位67を、裏面60bから対向面60aまで溶融させることができる。
この溶接工程により、負極集電板60と負極板31の負極箔露出部31mとが溶融固化部61を介して接合する。なお、溶融固化部61のうち、凹溝63よりも裏面60b側に位置する部分の外周面と、負極集電板60の対向面60aとのなす角βは、60度以上となる(図9参照)。
次に、リード部材17及び蓋部材13を用意し、リード部材17の一端側を正極集電板50の裏面50bに溶接する共に、リード部材17の他端側を蓋部材13に溶接する。次に、電池ケース10の本体部材11を用意し、この中に上述の正極集電板50及び負極集電板60を接合した電極体20を挿入する。その後、負極集電板60を本体部材11の底部11tに溶接する。次に、本体部材11内に非水電解液19注液し、その後、蓋部材13をシール部材15を介して加締め固定して、本体部材11の開口部11hを閉塞する。その後は、この電池について、初充電や各種検査を行う。かくして、電池1が完成する。
(実施例及び比較例)
次いで、本発明の効果を検証するために行った試験の結果について説明する。下記の表1に示すように、凹溝の有無、凹溝の幅、DOEビームパターン、レーザ出力をそれぞれ変更して、正極集電板(または負極集電板)と電極体20のうち正極板21の正極箔露出部21m(または負極板31の負極箔露出部31m)とをレーザ溶接した。
Figure 0006493188
具体的には、実施例1では、溶接前正極集電板に幅Wa=0.20mmの凹溝を形成しておき、図8に示した実施形態と同様のDOEビームパターン(これを第1ビームパターンとする。表1には「第1パターン」と記す。)により、レーザ出力860Wでレーザ溶接を行った。それ以外は実施形態と同様とした。
実施例2は、前述の実施形態と同様である。即ち、溶接前正極集電板に幅Wa=0.50mmの凹溝を形成しておき、第1ビームパターンにより、レーザ出力1200Wでレーザ溶接を行った。
実施例3では、溶接前正極集電板に幅Wa=1.00mmの凹溝を形成しておき、第1ビームパターンにより、レーザ出力1760Wでレーザ溶接を行った。それ以外は実施形態と同様とした。
一方、比較例1では、溶接前正極集電板に凹溝を設けず、図8に示した第1ビームパターンにより、レーザ出力1200Wでレーザ溶接を行った。それ以外は実施形態と同様とした。
比較例2では、溶接前正極集電板に凹溝を設けず、第1ビームパターンにより、レーザ出力1400Wでレーザ溶接を行った。それ以外は実施形態と同様とした。
比較例3では、溶接前正極集電板に凹溝を設けず、図11に示したDOEビームパターン(これを第2ビームパターンとする。表1には「第2パターン」と記す。)により、レーザ出力300Wでレーザ溶接を行った。このDOEビームパターンは、スポット径が40μmで、間隔Cc=0.70mmをあけて配置された2つのピーク(ピークP4及びピークP5)のみからなる。それ以外は実施形態と同様とした。
比較例4では、溶接前正極集電板に凹溝を設けず、第2ビームパターンにより、レーザ出力1200Wでレーザ溶接を行った。それ以外は実施形態と同様とした。
また、実施例4では、溶接前負極集電板にWb=幅0.20mmの凹溝を形成しておき、第1ビームパターンにより、レーザ出力1360Wでレーザ溶接を行った。それ以外は実施形態と同様とした。
実施例5は、前述の実施形態と同様である。即ち、溶接前負極集電板に幅Wb=0.50mmの凹溝を形成しておき、第1ビームパターンにより、レーザ出力1900Wでレーザ溶接を行った。
実施例6では、溶接前負極集電板に幅Wb=1.00mmの凹溝を形成しておき、第1ビームパターンにより、レーザ出力2790Wでレーザ溶接を行った。それ以外は実施形態と同様とした。
一方、比較例5では、溶接前負極集電板に凹溝を設けず、第1ビームパターンにより、レーザ出力1900Wでレーザ溶接を行った。それ以外は実施形態と同様とした。
比較例6では、溶接前負極集電板に凹溝を設けず、第1ビームパターンにより、レーザ出力2100Wでレーザ溶接を行った。それ以外は実施形態と同様とした。
実施例1〜6及び比較例1〜6のそれぞれについて、レーザ溶接時に形成されるキーホールの頂部の位置を調査した。キーホールの頂部が、図9の下方に示したように、溶接前正極集電板(または溶接前負極集電板)の内部に位置していたものを「集電板内」とした。一方、キーホールの頂部が、図12の下方に示すように、溶接前正極集電板(または溶接前負極集電板)内に留まらずに貫通したものを「貫通」とした。その結果を表1に示す。
また、実施例1〜6及び比較例1〜6のそれぞれについて、溶接前正極集電板(または溶接前負極集電板)の対向面から飛散したスパッタの発生数(個/mm)を、顕微鏡を用いて目視にて測定した。その結果を表1に示す。
また、実施例1〜6及び比較例1〜6のそれぞれについて、正極集電板(または負極集電板)と正極板21の正極箔露出部21m(または負極板31の負極箔露出部31m)との接合状態を目視で観察した。正極集電板等と正極箔露出部21m等とが適切に接合されているものを「良好」とした。一方、正極集電板等と正極箔露出部21m等とが接合されていないものを「非接合」とした。また、正極集電板等と正極箔露出部21m等とが接合されているものの、図10に示すように、場所により不均一に接合されているものを「不均一」とした。
表1から判るように、溶接前正極集電板に凹溝を設け、かつ、図8に示した第1ビームパターンによりレーザ溶接を行った実施例1〜3では、いずれも、キーホールの頂部が溶接前正極集電板内に位置し、対向面からのスパッタの発生がなく、かつ、正極集電板と正極箔露出部21mとの接合状態が良好であった。一方、溶接前正極集電板に凹溝を設けなかった比較例1〜4では、キーホールの頂部が溶接前正極集電板を貫通したり、対向面からスパッタが発生したり、正極集電板と正極箔露出部21mとの接合状態が「非接合」または「不均一」であった。
その理由は、以下であると考えられる。実施例1〜3では、溶接前正極集電板の溝裏部は、凹溝を設けた分だけ厚みTcが0.15mm薄くTc=0.45mmとなっているので、レーザ溶接時に凹溝の分だけ溶融アルミニウムの量を少なくできる。このため、凹溝を設けないために多量の溶融アルミニウムができて毛細管現象が不均一に生じ、正極箔露出部21m同士の間隙に吸い上げられる溶融アルミニウムの量が不均一になるのを抑制できる。よって、正極集電板と正極箔露出部21mとを場所によらず均一に接合できる。また、溝裏部を挟む一対のキーホールの頂部が溶接前正極集電板内に位置しているので、キーホールが溶接前正極集電板を貫通して、対向面からスパッタが発生するのを防止できたと考えられる。
一方、比較例1では、溶接前正極集電板に凹溝を設けず板厚が厚い(0.60mm)のに対して、レーザ出力が低すぎるために、溶接前正極集電板が対向面まで十分に溶融しない。このため、正極集電板と正極箔露出部21mとが接合できない。また、レーザ出力が低いため、一対のキーホールの頂部が溶接前正極集電板内に位置しているので、対向面からスパッタが発生しなかったと考えられる。
これに対し、比較例2では、溶接前正極集電板を対向面まで十分に溶融するべく、レーザ出力を高くしたため、一対のキーホールが図12の下方に示したように溶接前正極集電板を貫通して、対向面からスパッタが発生したと考えられる。また、この比較例2では、凹溝を設けず板厚が厚かったために多量の溶融アルミニウムができて毛細管現象が不均一に生じ、正極箔露出部21m同士の間隙に吸い上げられる溶融アルミニウムの量が不均一になる。このため、図10に示すように、正極集電板150と正極箔露出部21mとの溶融固化部151を介した接合が、場所によって不均一になったと考えられる。
また、第1ビームパターンに代えて第2ビームパターンを用いた比較例3でも、溶接前正極集電板に凹溝を設けず板厚が厚いのに対して、レーザ出力が低すぎるために、溶接前正極集電板が裏面から対向面まで十分に溶融しない。このため、正極集電板と正極箔露出部21mとが接合できない。また、レーザ出力が低いため、一対のキーホールの頂部が溶接前正極集電板内に位置しているので、対向面からスパッタが発生しなかったと考えられる。
これに対し、同じく第2ビームパターンを用いた比較例4では、溶接前正極集電板150xを対向面まで十分に溶融溶解するべく、レーザ出力を高くしたため、図12に示すように、一対のキーホール150h,150hの頂部が溶接前正極集電板150xを貫通して、対向面からスパッタが発生したと考えられる。また、この比較例4では、比較例2と同様に、多量の溶融アルミニウムができて毛細管現象が不均一に生じ、正極箔露出部21m同士の間隙に吸い上げられる溶融アルミニウムの量が不均一になる。このため、正極集電板150と正極箔露出部21mとの溶融固化部151を介した接合が、場所によって不均一になったと考えられる(図10参照)。
次に、溶接前負極集電板に凹溝を設け、かつ、図8に示した第1ビームパターンによりレーザ溶接を行った実施例4〜6では、いずれも、キーホールの頂部が溶接前負極集電板内に位置し、対向面からのスパッタの発生がなく、かつ、負極集電板と負極箔露出部31mとの接合状態が良好であった。一方、溶接前負極集電板に凹溝を設けなかった比較例5,6では、キーホールの頂部が溶接前負極集電板を貫通したり、対向面からのスパッタの発生したり、負極集電板と負極箔露出部31mとの接合状態が「非接合」または「不均一」であった。
その理由は、以下であると考えられる。正極の場合(実施例1〜3)と同様、実施例4〜6では、溶接前負極集電板の溝裏部は、凹溝を設けた分だけ厚みTdが0.15mm薄くTd=0.45mmとなっているので、レーザ溶接時に凹溝の分だけ溶融銅の量を少なくできる。このため、凹溝を設けないために多量の溶融銅ができて毛細管現象が不均一に生じ、負極箔露出部31m同士の間隙に吸い上げられる溶融銅の量が不均一になるのを抑制できる。よって、負極集電板と負極箔露出部31mとを場所によらず均一に接合できる。また、溝裏部を挟む一対のキーホールの頂部が溶接前負極集電板内に位置しているので、キーホールが溶接前負極集電板を貫通して、対向面からスパッタが発生するのを防止できたと考えられる。
一方、比較例5では、溶接前負極集電板に凹溝を設けず板厚が厚い(0.60mm)のに対して、レーザ出力が低すぎるために、溶接前負極集電板が対向面まで十分に溶融しない。このため、負極集電板と負極箔露出部31mとが接合できない。また、レーザ出力が低いため、一対のキーホールの頂部が溶接前負極集電板内に位置しているので、対向面からスパッタが発生しなかったと考えられる。
これに対し、比較例6では、溶接前負極集電板を対向面まで十分に溶融するべく、レーザ出力を高くしたため、一対のキーホールが溶接前負極集電板を貫通して、対向面からスパッタが発生したと考えられる。また、この比較例6では、凹溝を設けず板厚が厚かったために多量の溶融銅ができて毛細管現象が不均一に生じ、負極箔露出部31m同士の間隙に吸い上げられる溶融銅の量が不均一になる。このため、図10に示すように、負極集電板160と負極箔露出部31mとの溶融固化部161を介した接合が、場所によって不均一になったと考えられる。
以上で説明したように、本実施形態の電池1の製造方法では、溶接前正極集電板50xの溝裏部55は、凹溝53を設けた分だけ厚みTcが薄くなっているので、レーザ溶接時に凹溝53の分だけ溶融アルミニウムの量を少なくできる。このため、凹溝53を設けないために多量の溶融アルミニウムができて毛細管現象が不均一に生じ、厚み方向BHに隣り合う正極箔露出部21m同士の間隙に吸い上げられる溶融アルミニウムの量が不均一になるのを抑制できる。よって、正極集電板50と正極板21の正極箔露出部21mとを場所によらず均一な強度で接合できる。更に、溶接工程では、溝裏部55を挟む一対のキーホール50h,50hの頂部50hs,50hsが溶接前正極集電板50x内に位置するようにレーザ溶接している。このため、キーホール50hが溶接前正極集電板50xを貫通して、対向面50aからスパッタが正極板21にまで飛散したり、貫通孔が空いてレーザ光LBが正極板21にまで届くのを防止できる。
また、本実施形態では、溶接前負極集電板60xの溝裏部65は、凹溝63を設けた分だけ厚みTdが薄くなっているので、レーザ溶接時に凹溝63の分だけ溶融銅の量を少なくできる。このため、凹溝63を設けないために多量の溶融銅ができて毛細管現象が不均一に生じ、厚み方向BHに隣り合う負極箔露出部31m同士の間隙に吸い上げられる溶融銅の量が不均一になるのを抑制できる。よって、負極集電板60と負極板31の負極箔露出部31mとを場所によらず均一な強度で接合できる。更に、溶接工程では、溝裏部65を挟む一対のキーホール60h,60hの頂部60hs,60hsが溶接前負極集電板60x内に位置するようにレーザ溶接している。このため、キーホール60hが溶接前負極集電板60xを貫通して、対向面60aからスパッタが負極板31にまで飛散したり、貫通孔が空いてレーザ光LBが負極板31にまで届くのを防止できる。
更に、本実施形態では、負極集電板60は、銅からなる。溶融銅は、溶融アルミニウムなどに比して表面張力が強いので、不均一に毛細管現象が生じ易く、負極箔露出部31m同士の間隙に吸い上げられる溶融銅の量が不均一になり易い。しかし、前述のように、負極集電板60に凹溝63を設けたことで、溶融銅の量を少なくできるので、不均一に毛細管現象が生じるのを抑制し、負極箔露出部31m同士の間隙に吸い上げられる溶融銅の量が不均一になるのを抑制できる。よって、負極集電板60が銅からなるにも拘わらず、負極集電板60と負極板31の負極箔露出部31mとを場所によらず均一な強度で接合できる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
例えば、実施形態では、電極体として、円筒状捲回型の電極体20を例示したが、これに限られない。例えば、扁平状捲回型の電極体、即ち、帯状の正極板と帯状の負極板とを、帯状の一対のセパレータを介して互いに重ねて、軸線周りに扁平状に捲回した電極体でもよい。或いは、積層型の電極体、即ち、各々所定形状(例えば矩形状など)をなす複数の正極板及び複数の負極板を、セパレータを介して交互に複数積層した電極体でもよい。
1 電池
20 電極体
21 正極板
21m 正極箔露出部
22 正極集電箔
22a 主面
23 正極活物質層
31 負極板
31m 負極箔露出部
32 負極集電箔
32a 主面
33 負極活物質層
50 正極集電板(正極集電体,接続部)
50x 溶接前正極集電板(溶接前集電体,溶接前接続部)
50a 対向面
50b 裏面
50h キーホール
50hs (キーホールの)頂部
51 溶融固化部
53 凹溝
55 溝裏部
57 (溝裏部を含む)部位
60 負極集電板(負極集電体,接続部)
60x 溶接前負極集電板(溶接前集電体,溶接前接続部)
60a 対向面
60b 裏面
60h キーホール
60hs (キーホールの)頂部
61 溶融固化部
63 凹溝
65 溝裏部
67 (溝裏部を含む)部位
BH 厚み方向
FH 溝延伸方向
LB レーザ光

Claims (1)

  1. 集電箔を含む1または複数の電極板のうち上記集電箔の両主面が厚み方向に露出した箔露出部を、
    上記電極板に対向する対向面とこの対向面の裏面とを含む板状の接続部を有する集電体の上記接続部に、
    上記厚み方向に複数の上記箔露出部が重なる形態で、上記対向面側から突き当てて溶接してなる
    電池の製造方法であって、
    上記対向面及び上記裏面を含む板状で、上記対向面に設けられ溝延伸方向に延びる凹溝を含む溶接前接続部を有する溶接前集電体の上記溶接前接続部に、上記1又は複数の電極板の上記箔露出部を、上記厚み方向に複数の上記箔露出部が重なり、かつ、これらの箔露出部がそれぞれ上記凹溝を跨ぐ形態に、上記対向面側から突き当てる突当工程と、
    上記溶接前接続部のうち上記凹溝の裏側の溝裏部に、上記裏面側からレーザ光を照射しつつ上記溝延伸方向に走査して、上記複数の箔露出部をそれぞれ上記接続部に溶接する溶接工程と、を備え、
    上記溶接工程において、
    上記レーザ光により、
    上記溶接前接続部のうち上記溝裏部を挟んだ位置に、上記裏面から上記対向面に向けて延び、頂部が上記溶接前接続部内に位置する一対のキーホールを形成し、かつ、
    上記溶接前接続部のうち上記一対のキーホール間の上記溝裏部を含む部位を、上記裏面から上記対向面まで溶融させる
    電池の製造方法。
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