JP6492305B2 - 凝集沈殿処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、凝集沈殿処理装置に関する。
凝集沈殿処理装置の一例として、以下の特許文献1に記載の装置が知られている。この凝集沈殿処理装置には、沈殿槽内に被処理水(原水)を均一に供給するためのディストリビュータが、回転可能な下側センターウェルに取り付けられており、回転するディストリビュータから流出された被処理水中のフロックや粒子が、ブランケット状に浮遊した状態で形成されたスラッジ(汚泥)ゾーンを通過することによって該スラッジに捕捉されると共に、スラッジゾーンを通過することにより凝集したフロックがスラッジゾーン下に沈殿し濃縮されることにより、被処理水をろ過分離している。上記凝集沈殿処理装置には、上記回転可能な下側センターウェルと、固定された上側センターウェルとの間をシールするためのゴム板が摺接可能に設けられている。このゴム板により、上側センターウェルから下側センターウェルへ流れる被処理水が、ディストリビュータを介さずに沈殿槽内に流出することが防止されている。
特開2002−126407号公報
上記特許文献1のゴム板のように、回転する下側センターウェルと、固定された上側センターウェルとの間を封止するためにシール部材が相手側の部材と摺接する場合、該シール部材が経時により摩耗してシール性能が劣化するので、シール部材の交換など定期的なメンテナンスが必要となる。加えて、シール部材が摩耗し漏れが発生したまま凝集沈殿処理装置を駆動した場合、処理水が濁りやすくなり、該処理水の清澄度が低下するおそれがある。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、シール部の交換に伴う定期的なメンテナンスを行わなくとも処理水の清澄度の低下を抑制できる凝集沈殿処理装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様による凝集沈殿処理装置はスラッジブランケット型であって、スラッジがブランケット状に形成され、被処理水中のフロックを捕捉するスラッジブランケット部と、スラッジブランケット部下に設けられ、スラッジが濃縮される濃縮部と、スラッジブランケット部及び濃縮部に区画するための底板と、底板を貫通し、回転可能に設けられたシャフトと、底板及びシャフトの間から、スラッジブランケット部内のスラッジが濃縮部へ流出することを防止するための気体封止手段と、を備えたことを特徴とする。
このような凝集沈殿処理装置によれば、底板及びシャフトの間が気体封止手段に収容された気体によりシールされているので、摺接によりシールするシール部材(例えばゴム板等)が不要とされて摩耗の発生がなく、経時による底板とシャフトとの間のシール性能の劣化はない。これにより、シール部の交換に伴う定期的なメンテナンスを行わなくとも、底板及びシャフトの間からスラッジブランケット部内のスラッジが濃縮部へ流出することが防止され、スラッジブランケット部の機能が十分に発揮される結果、処理水の清澄度の低下を抑制できる。
また、本発明の他の一態様による凝集沈殿処理装置は、被処理水が流入して流れる流路、及び被処理水中のフロックを捕捉するためのスラッジがブランケット状に形成されたスラッジブランケット部に区画するためのセンターウェルと、センターウェルの下方に回転可能に設けられ、流路から供給された被処理水をスラッジブランケット部が収容される区画内に流出させるための回転体と、センターウェル及び回転体の間から、流路の被処理水が区画内へ流出することを防止するための気体封止手段と、を備えたことを特徴とする。
このような凝集沈殿処理装置によれば、センターウェル及び回転体の間が気体封止手段に収容された気体によりシールされているので、摺接によりシールするシール部材が不要とされて摩耗の発生がなく、経時によるセンターウェルと回転体との間のシール性能の劣化はない。これにより、シール部の交換に伴う定期的なメンテナンスを行わなくとも、センターウェル及び回転体の間から流路の被処理水が回転体を介することなくスラッジブランケット部が収容される区画内へ流出することが防止され、スラッジブランケット部の機能が十分に発揮される結果、処理水の清澄度の低下を抑制できる。
ここで、上記凝集沈殿処理装置は、気体封止手段内に気体を供給するための気体供給手段を備えることが好ましい。これにより、気体封止手段内に気体が充填された領域が常に形成されることから、該気体封止手段のシール性能を向上できる。
また、気体封止手段は、下方に開放されると共に気体が溜まるように設けられた凹部と、該凹部に進入する突出部とを備えていることが好ましい。このように凹部に進入する突出部が設けられていることにより、気体封止手段内の気体が充填された領域が断面逆U字状とされて該気体が漏れにくくなるので、気体封止手段のシール性能を一層向上できる。
ここで、凹部は、該凹部を形成する内周壁及び外周壁を備え、外周壁は内周壁よりも高さ方向に長く、さらに内周壁よりも内側に設けられ凹部内の余剰気体を排出するための気体排出手段を備えてもよい。これにより、凹部内の余剰気体は、外周壁を越えて該外周壁よりも外側へは排出されず、高さ方向に外周壁よりも短い内周壁を越えて該内周壁よりも内側へ排出され、さらに気体排出手段を介して排出される。このため、気体封止手段のシール性能をより一層向上できる。
また、凹部は、該凹部を形成する内周壁及び外周壁を備え、内周壁は外周壁よりも高さ方向に長く、さらに内周壁と外周壁との間に設けられ凹部内の余剰気体を排出するための気体排出手段を備え、気体排出手段の気体流入口は、高さ方向において突出部の先端面と外周壁の先端面との間に位置してもよい。これにより、凹部内の余剰気体は、外周壁を越えて該外周壁よりも外側へは排出されず、気体排出手段から排出される。このため、気体封止手段のシール性能をより一層向上できる。
また、凹部は、該凹部を形成する内周壁及び外周壁を備え、外周壁は内周壁よりも高さ方向に長く、さらに凹部内の余剰気体を排出するための気体排出手段を備えており、気体排出手段の気体流入口は、高さ方向において突出部の先端面と内周壁の先端面との間に位置してもよい。これにより、凹部内の余剰気体は、内周壁を越えて該内周壁よりも内側、且つ外周壁を越えて該外周壁よりも外側へ排出されず、気体排出手段から排出される。このため、気体封止手段のシール性能をより一層向上できる。
このように本発明によれば、シール部の交換に伴う定期的なメンテナンスを行わなくとも処理水の清澄度の低下を抑制できる凝集沈殿処理装置を提供できる。
本発明の実施形態に係る凝集沈殿処理装置を示す概略断面図である。 本発明の実施形態に係る凝集沈殿処理装置の気体封止手段を拡大した概略断面図である。 図2中の下側の気体封止手段を拡大した概略断面図である。 本発明の実施形態の他の例に係る凝集沈殿処理装置の気体封止手段を拡大した概略断面図である。 本発明の実施形態の他の例に係る凝集沈殿処理装置の気体封止手段を拡大した概略断面図である。 本発明の実施形態の他の例に係る凝集沈殿処理装置の気体封止手段を拡大した概略断面図である。
以下、本発明による凝集沈殿処理装置の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各図において同一部分又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、実施形態に係る凝集沈殿処理装置を示す概略断面図である。図1に示すように、凝集沈殿処理装置100は、沈殿槽1内に、汚水等の被処理水を流入する(導入する)被処理水流入部2、被処理水中のフロックや粒子を捕捉するためのスラッジがブランケット状に浮遊した状態で形成されたスラッジブランケット部3、及びスラッジブランケット部3を通過することにより凝集したフロックがスラッジブランケット部3下に沈殿し濃縮される濃縮部4が配置された、スラッジブランケット型の凝集沈殿処理装置である。スラッジブランケット部3の上には上澄みである清澄層5が形成され、清澄された処理水は、該装置の上部側に位置する処理水排出部6より排出される。また、濃縮部4に沈殿し濃縮されたフロック(汚泥)は、沈殿槽1の底部中央から汚泥排出部7を介して排出される。
被処理水流入部2は、水平方向に延びて沈殿槽1の周壁1aを貫通して内部に進入し、該被処理水を沈殿槽1内に供給する流入管11と、流入管11に接続され、沈殿槽1の中央にて上下方向(高さ方向)に延びるセンターウェル12とを有する。センターウェル12は、筒状の中空部材であり、その内部に被処理水が流入して流れる流路2aと、当該センターウェル12の周囲に形成されたスラッジブランケット部3とを区画するための固定部材である。センターウェル12内部には、高さ方向(以下、単に高さ方向とする)に沿って延在するシャフト8が配置されており、該シャフト8は、上端に取り付けられたモータ等の駆動装置9によって軸心周りに回転可能となっている。センターウェル12とシャフト8とは互いに接しておらず、センターウェル12内をシャフト8が貫通している。この被処理水流入部2内の流路2aを流れる被処理水には、上流の例えば凝集剤添加部Fにて凝集剤が添加されているが、被処理水流入部2にて凝集剤が添加されてもよい。被処理水流入部2にて凝集剤が添加される場合、凝集剤添加部Fを設けなくてもよい。
スラッジブランケット部3は、流路2aから後述する回転体41を介して供給される被処理水中のフロックや粒子を、ブランケット状に浮遊するスラッジによって捕捉して凝集するフロック成長ゾーンである。このスラッジブランケット部3は、中央に開口部21aが設けられ沈殿槽1内の下部側に水平に配置された底板21と、底板21の外周の端部の一部から上方に向かって突出して延び、周壁1aに連結された側壁22とによって、沈殿槽1内の底板21よりも上方であって側壁22よりも内周側に画成された区画内に収容されている。そして、この底板21よりも上方に、前述したセンターウェル12の下端が位置している。この底板21は沈殿槽1における周壁1aに取り付けられていることから、底板21及び側壁22は固定された部材である。上述したシャフト8は、開口部21aを介して底板21を貫通しており、底板21よりも下方に向かって延出している。
センターウェル12の下方であって底板21より上方には、シャフト8に固定された中空状の回転体41が設けられる。この回転体41は、センターウェル12と連通する中空の中央部、及び該中央部と連通し、径方向に延出された複数のディストリビュータを有する。これにより、センターウェル12内の流路2aから、中央部を介してディストリビュータへ被処理水が流入する。回転体41の各ディストリビュータの下面には、複数の開口部41aが長手方向(水平方向)に沿って設けられており、これらの開口部41aを介して、流路2aから供給された被処理水をスラッジブランケット部3が収容される区画内に流出させる。このような回転体41を用いることによって、被処理水は、スラッジブランケット部3内に均等に分散して供給される。
濃縮部4は、前述した底板21によって区画されて、スラッジブランケット部3の下に位置しており、スラッジブランケット部3を上昇流で通過することによって凝集したフロックが、側壁22と周壁1aとの間を通って沈降して濃縮されるフロック沈殿ゾーンである。シャフト8の下端部は、底板21を貫通して濃縮部4内に延在し、当該下端部にはレーキ42が取り付けられている。このレーキ42は、濃縮部4に沈降した汚泥を沈殿槽1内の底面中央に掻き寄せて、汚泥排出部7から回収するために設けられている。
凝集沈殿処理装置100において、固定された底板21と回転するシャフト8との間には下側の気体封止手段31が設けられており、固定されたセンターウェル12と回転する回転体41との間には上側の気体封止手段32が設けられている。下側の気体封止手段31は、スラッジブランケット部3内から濃縮部4へスラッジが漏出することが防止するためのものであり、シャフト8の周方向(以下、単に周方向とする)に沿って環状に設けられている。また、上側の気体封止手段32は、センターウェル12の流路2aからスラッジブランケット部3内へ直接被処理水が供給されることを防止するためのものであり、センターウェル12及び回転体41の間に周方向に沿って環状に設けられている。下側の気体封止手段31及び上側の気体封止手段32に溜められる気体は特に限定されず、例えば空気、酸素、窒素等である。
次に、下側の気体封止手段31及び上側の気体封止手段32の詳細について、図2及び図3を用いながら説明する。図2は、実施形態に係る凝集沈殿処理装置の気体封止手段を拡大した概略断面図であり、図3は、図2中の下側の気体封止手段を拡大した概略断面図である。
まず下側の気体封止手段31について説明する。図2及び図3に示すように、高さ方向におけるシャフト8の回転体41と底板21との間には、径方向に広がる円板状の板状部材8aが、当該シャフト8に貫通されて固定されている。この板状部材8aは、シャフト8の一部として構成され、回転体41の中央部の底部を兼ねている。板状部材8aの周端には下方へ突出する環状の外周壁54が設けられる。また、板状部材8aには、当該外周壁54よりも内周側に位置し、下方へ突出する環状の内周壁53が設けられている。板状部材8aにおける内周壁53及び外周壁54、並びに内周壁53と外周壁54とを連結する環状部分によって、気体を溜められるように下方に開放された環状の凹部51が形成されている。凹部51において、外周壁54は内周壁53よりも高さ方向に長くなっている。一方、底板21は、その開口部21aの縁から上方へ突出する環状の突出部52を有しており、当該突出部52は、凹部51の内部に進入している。このような突出部52が進入した凹部51に気体が充填されることによって、環状であって断面逆U字形状をなす下側の気体封止手段31が形成されている。
ここで、下側の気体封止手段31内に充填される気体の必要高さ(高さ方向における気体の長さ)Hは、スラッジブランケット部3内のスラッジの比重s1、濃縮部4内の上澄み水の比重s2、及びスラッジブランケット部3の高さ(すなわち、側壁22の高さ)h1から算出できる。充填される気体の必要高さHは、機械製作上の余裕(軸のぶれ、誤差等)を見込んで、H=h1×(s1−s2)×安全率であることが好ましい。
次に、上側の気体封止手段32について説明する。図2に示すように、センターウェル12の下端部である環状の内周壁63には、径方向に広がる環状の延出部材12aが連結され、この延出部材12aの周端には、下方に突出する外周壁64が環状に設けられている。これらの内周壁63及び外周壁64、並びに内周壁63と外周壁64とを連結する環状部材によって、気体を溜められるように下方に開放された環状の凹部61が形成されている。凹部61において、外周壁64は内周壁63よりも高さ方向に長くなっている。一方、回転体41は、その中央部から上方へ突出する環状の突出部62を有しており、当該突出部62は、凹部61の内部に進入している。このような突出部62が進入した凹部61に気体が充填されることによって、下側の気体封止手段31と同様に、環状であって断面逆U字形状をなす上側の気体封止手段32が形成されている。
また、凝集沈殿処理装置100には、下側の気体封止手段31に気体を供給するための気体供給手段33が設けられている。この気体供給手段33は、下側の気体封止手段31に気体を継続的又は間欠的に供給するものであり(矢印A1)、例えばコンプレッサ、ファン、又はブロア等の気体を圧送する気体供給装置と、気体供給装置に接続され、沈殿槽1内に設置される気体ホースとを有する。気体供給手段33における気体供給装置は沈殿槽1の外部に配置され、気体ホースは沈殿槽1内の底板21(固定された部材)に取り付けられる。
また、凝集沈殿処理装置100には、下側の気体封止手段31の余剰気体を排出するための気体排出手段34が設けられている。この気体排出手段34は、図2の矢印A2,A3に沿って余剰気体を排出するものであり、板状部材8aに開口された気体流入口34aと、気体流入口34aに接続され、回転体41及びセンターウェル12内を上方に延びる気体ホースとを有する。気体排出手段34の気体流入口34aは、板状部材8aにおいて内周壁53よりも内側に設けられる。
また、凝集沈殿処理装置100には、上側の気体封止手段32に気体を供給するための気体供給手段35が設けられている。この気体供給手段35は、上側の気体封止手段32に気体を継続的又は間欠的に供給するものであり(矢印A4)、気体排出手段34の気体ホースから分岐した気体ホースである。この気体供給手段35の先端部は、例えば突出部62に固定されている。これにより、気体排出手段34の気体ホースに流入した余剰気体の一部が上側の気体封止手段32に供給され、余剰気体の残部は気体排出手段34の気体ホースから沈殿槽1外へ排出される(矢印A5)。
また、凝集沈殿処理装置100には、上側の気体封止手段32の余剰気体を排出するための気体排出手段36が設けられている。この気体排出手段36は、図2の矢印A6,A7に沿って余剰気体を排出するものであり、外周壁64に開口される気体流入口36aと、気体流入口36aに接続され、沈殿槽1内を高さ方向に延在する気体ホースとを有する。気体排出手段36の気体流入口36aは、高さ方向において突出部62の先端面62aと内周壁63の先端面63aとの間に位置している。
このような凝集沈殿処理装置100によれば、下側の気体封止手段31を、固定された底板21と回転するシャフト8との間に設けることにより、摺接によりシールするシール部材(例えばゴム板等)が不要とされて摩耗の発生がなく、経時による底板21とシャフト8との間のシール性能の劣化はない。これにより、シール部の交換に伴う定期的なメンテナンスを行わなくとも底板21及びシャフト8の間からスラッジブランケット部3内のスラッジが濃縮部4へ流出することが防止され、該流出によるブランケット状のスラッジの不足を防ぐことができる。したがって、スラッジブランケット部3の機能が十分に発揮される結果、処理水の清澄度の低下を抑制できる。
また、上記凝集沈殿処理装置100では、固定されたセンターウェル12と回転する回転体41との間が、下側の気体封止手段31と同様にして上側の気体封止手段32に収容された気体によりシールされているので、経時によるセンターウェル12と回転体41との間のシール性能の劣化はない。これにより、シール部の交換に伴う定期的なメンテナンスを行わなくともセンターウェル12及び回転体41の間から流路2aの被処理水がスラッジブランケット部3を収容する区画内へ流出することが防止され、該流出によってブランケット状のスラッジの流動状態が乱されることを防ぐことができる。したがって、スラッジブランケット部3の機能が十分に発揮される結果、処理水の清澄度の低下を抑制できる。
また、凝集沈殿処理装置100は、気体封止手段31,32内に気体を供給するための気体供給手段33,35をそれぞれ備えているため、気体封止手段31,32内に気体が充填された領域が安定して形成されることから、該気体封止手段31,32のシール性能を向上できる。
また、気体封止手段31,32は、下方に開放されると共に気体が溜まるように設けられた凹部51,61と、該凹部51,61に進入する突出部52,62とをそれぞれ備えているため、凹部51,61に進入する突出部52,62が設けられていることにより、気体封止手段31,32内の気体が充填された領域が断面逆U字状とされて該気体が漏れにくくなるので、該気体封止手段31,32のシール性能を一層向上できる。
ここで、気体供給手段33により下側の気体封止手段31に供給された気体が過剰になると、外周壁54は内周壁53よりも高さ方向に長くなっているので、凹部51内の余剰気体は、外周壁54を越えて該外周壁54よりも外側へは排出されず、高さ方向に外周壁54よりも短い内周壁53を越えて該内周壁53よりも内側へ排出され、さらに気体排出手段34を介して排出される。このため、余剰気体が凹部51の外周壁54を越えてスラッジブランケット部3内に混入してブランケット状のスラッジの流動状態を乱すことを防ぎ、処理水の質の悪化を抑制できる。
また、これにより、気体供給手段35により上側の気体封止手段32に供給された気体が過剰になると、気体排出手段36の気体流入口36aは、高さ方向において突出部62の先端面62aと内周壁63の先端面63aとの間に位置しているので、凹部61内の余剰気体は、内周壁63を越えて該内周壁63よりも内側、且つ外周壁64を越えて該外周壁64よりも外側へ排出されず、気体排出手段36から排出される。このため、余剰気体が凹部61の内周壁63を越えて流路2a内の被処理水を撹拌することを防ぎ、スラッジブランケット部3内にブランケット状のスラッジを良好に形成することができる。加えて、余剰気体が凹部61の外周壁64を越えてスラッジブランケット部3内に混入してブランケット状のスラッジの流動状態を乱すことを防ぎ、処理水の質の悪化を抑制できる。
次に、図4〜6を参照して、凝集沈殿処理装置100の他の例について詳細に説明する。図4〜6は、実施形態の他の例に係る凝集沈殿処理装置の気体封止手段を拡大した概略断面図である。図4に示すように、下側の気体封止手段31における突出部52よりも内側には、板状部材8aよりも下方に突出している気体排出手段34のパイプ34bが設けられている。このパイプ34bの先端である気体流入口34aは、高さ方向において突出部52の先端面52aと外周壁54の先端面54aとの間に位置している。そしてここでは、濃縮部4内のシャフトの外周面が、先の実施形態の凹部51における内周壁53に相当する。
このような下側の気体封止手段31及び気体排出手段34が設けられることによっても、上述した気体供給手段33によって供給された余剰気体による被処理水の処理効率の低下を防ぐことができる。すなわち、下側の気体封止手段31における凹部51内の余剰気体は、外周壁54を越えて該外周壁54よりも外側へは排出されず、気体排出手段34から排出される。このため、余剰気体が凹部51の外周壁54を越えてスラッジブランケット部3内に混入してブランケット状のスラッジの流動状態を乱すことを防ぎ、処理水の質の悪化を抑制できる。
また、図4と異なる凝集沈殿処理装置100の他の例として、図5では、気体排出手段34の気体ホースは分岐することなく、上側の気体封止手段32に向かって延在し、気体供給手段35に接続されている。この場合、気体排出手段34の気体ホースに流入した余剰気体の全てが上側の気体封止手段32に供給されることとなり、上側の気体封止手段32に気体が迅速かつ十分に供給される。また、気体排出手段34の気体ホースが図2,3に比して短くなるという利点を備えると共に、該気体ホースの存在による流路2a内を流れる被処理水の撹拌が抑制される。
また、図4及び図5と異なる凝集沈殿処理装置100の他の例として、図6では、気体排出手段36は、上側の気体封止手段32の凹部61を構成する内周壁63に設けられている。また、気体排出手段36の気体ホースは、被処理水流入部2内に収容される。この場合であっても、上記実施形態の上側の気体封止手段32及び気体排出手段36による上記作用効果が奏される。加えて、気体排出手段36の存在によりスラッジブランケット部3内のブランケット状のスラッジが撹拌されることを防止できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、上記実施形態における凝集沈殿処理装置100は、必ずしも上側の気体封止手段32を備えなくてもよい。この場合、センターウェル12と回転体41との間は、例えばロータリージョイント、樹脂(例えばウレタン)、及びパッキン等の既存のシール部材を用いてシールされていてもよい。
また、上記実施形態に係る気体排出手段34は、シャフト8に設けられてもよい。この場合、例えば高さ方向における底板21と突出部52の先端面52aとの間のシャフト8の外周面に一又は複数の気体流入口34aを周方向に沿って設け、該シャフト8の内部を介して余剰気体を排出してもよい。この場合、容易に気体排出手段34を設けることができる。
また、上記実施形態に係る気体封止手段31,32には、必ずしも継続的又は間欠的に気体の供給がされなくてもよい。例えば、沈殿槽1内に水又は被処理水を満たすと共に、気体封止手段31,32内に事前に気体を充填した後、凝集沈殿処理装置100を駆動してもよい。この場合、気体供給手段33による気体供給が最初だけでよく、該気体供給手段33のランニングコストを低減できる。
また、上記実施形態に係る気体排出手段36は、気体流入口36aが高さ方向において突出部62の先端面62aと内周壁63の先端面63aとの間に位置しているのであれば、必ずしも外周壁64に設けられる必要はない。この場合、例えば気体排出手段36の先端部は、延出部材12aに取り付けられており、凹部61内にて下方に突出する筒状部材であってもよい。
また、シャフト8又は回転体41には、底板21上に沈降し凝集された汚泥を収集し、該汚泥の回収を容易にするためのレーキが取り付けられてもよい。
また、上記実施形態に係る凝集沈殿処理装置100は、シャフト8の下端部にレーキ42のみが設けられ、該シャフト8に回転体41(ディストリビュータ)が設けられない場合にも適用できる。
1…沈殿槽、2…被処理水流入部、2a…流路、3…スラッジブランケット部、4…濃縮部、8…シャフト、11…流入管、12…センターウェル、21…底板、21a…開口部、22…側壁、31,32…気体封止手段、33,35…気体供給手段、34,36…気体排出手段、34a,36a…気体流入口、41…回転体、51,61…凹部、52,62…突出部、52a,54a,62a,63a…先端面、53,63…内周壁、54,64…外周壁、100…凝集沈殿処理装置、A1〜A7…矢印。

Claims (7)

  1. スラッジブランケット型の凝集沈殿処理装置であって、
    スラッジがブランケット状に形成され、被処理水中のフロックを捕捉するスラッジブランケット部と、
    前記スラッジブランケット部下に設けられ、前記スラッジが濃縮される濃縮部と、
    前記スラッジブランケット部及び前記濃縮部に区画するための底板と、
    前記底板を貫通し、回転可能に設けられたシャフトと、
    前記底板及び前記シャフトの間から、前記スラッジブランケット部内の前記スラッジが前記濃縮部へ流出することを防止するための気体封止手段と、
    を備えたことを特徴とする凝集沈殿処理装置。
  2. スラッジブランケット型の凝集沈殿処理装置であって、
    スラッジがブランケット状に形成され、被処理水中のフロックを捕捉するスラッジブランケット部と、
    前記スラッジブランケット部下に設けられ、前記スラッジが濃縮される濃縮部と、
    前記スラッジブランケット部及び前記濃縮部に区画するための底板と、
    前記被処理水が流入して流れる流路を、前記スラッジブランケット部に対して区画するためのセンターウェルと、
    前記センターウェル内及び前記底板を貫通し、回転可能に設けられたシャフトと、
    前記センターウェルの下方であって前記底板より上方て前記シャフトに回転可能に固定され、前記流路から供給された前記被処理水を、前記スラッジブランケット部が収容される区画内に流出させるための回転体と、
    前記センターウェル及び前記回転体の間から、前記流路の前記被処理水が前記区画内へ流出することを防止するための気体封止手段と、
    前記底板及び前記シャフトの間から、前記スラッジブランケット部内の前記スラッジが前記濃縮部へ流出することを防止するための別の気体封止手段と、
    を備えたことを特徴とする凝集沈殿処理装置。
  3. 前記気体封止手段内に気体を供給するための気体供給手段を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の凝集沈殿処理装置。
  4. 前記気体封止手段は、下方に開放されると共に気体が溜まるように設けられた凹部と、該凹部に進入する突出部とを備えていることを特徴とする請求項3記載の凝集沈殿処理装置。
  5. 前記凹部は、該凹部を形成する内周壁及び外周壁を備え、
    前記外周壁は前記内周壁よりも高さ方向に長く、
    さらに前記内周壁よりも内側に設けられ前記凹部内の余剰気体を排出するための気体排出手段を備えることを特徴とする請求項4記載の凝集沈殿処理装置。
  6. 前記凹部は、該凹部を形成する内周壁及び外周壁を備え、
    前記内周壁は前記外周壁よりも高さ方向に長く、
    さらに前記内周壁と前記外周壁との間に設けられ前記凹部内の余剰気体を排出するための気体排出手段を備え、
    前記気体排出手段の気体流入口は、高さ方向において前記突出部の先端面と前記外周壁の先端面との間に位置していることを特徴とする請求項4記載の凝集沈殿処理装置。
  7. 前記凹部は、該凹部を形成する内周壁及び外周壁を備え、
    前記外周壁は前記内周壁よりも高さ方向に長く、
    さらに前記凹部内の余剰気体を排出するための気体排出手段を備えており、
    前記気体排出手段の気体流入口は、高さ方向において前記突出部の先端面と前記内周壁の先端面との間に位置していることを特徴とする請求項4記載の凝集沈殿処理装置。
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