JP6490597B2 - 眼の疾患および障害を治療するための方法 - Google Patents

眼の疾患および障害を治療するための方法 Download PDF

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Description

[関連出願]
本出願は、2013年2月22日に出願された米国仮出願第61/768,391号の利益を主張するものであり、その全内容は、参照によりその全体が組み込まれる。
[連邦政府による資金提供を受けた研究の記載]
本発明は、部分的に、国立衛生研究所の助成金第P50−DE016191号の下、政府支援によってなされた。政府は、本発明において一定の権利を有する。
発明の分野
本発明は、網膜および脈絡膜の障害ならびに関連する状態を含む、眼の疾患および障害を治療するための方法および組成物に関する。
発明の背景
炎症は、感染、傷害、酸化ストレス、または他の刺激に対する免疫応答の一部として起こる。これは、防御的かつ有益な過程として始まるが、適切および/または適時に終結せず無制御にまたは自己免疫的に継続すると、急性または慢性(持続性)の炎症につながる場合があり、これは、多様な、細胞、組織、および器官に影響を及ぼす幅広い疾患の病因に関係する。急性および慢性の炎症性疾患の一覧は極めて膨大であり、主要な満たされていない治療ニーズを含む、最も一般的で最も難しいまたは治療が困難な疾患の一部を含む。いくつかの例としては、心血管疾患、関節炎、喘息、急性肺傷害、慢性閉塞性肺疾患、嚢胞性線維症、膵炎、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、甲状腺炎、アテローム性動脈硬化症、大腸炎、過敏性腸疾患、セリアック病、クローン病、線維筋痛症、腎炎、皮膚炎、座瘡、歯周病、敗血症、脳卒中、アルツハイマー病、パーキンソン病、眼の炎症、網膜症、網膜浮腫、ブドウ膜炎、加齢黄斑変性、糖尿病、およびがんが挙げられる。
炎症性疾患の治療は、典型的には、炎症促進性の分子および経路の作用を阻害する化合物および組成物の使用を伴う。典型的な手法としては、炎症促進性酵素(たとえば、COX−1、COX−2)の阻害剤;炎症促進性サイトカイン受容体もしくは炎症促進性ケモカイン受容体のアンタゴニスト;炎症促進性脂質受容体(たとえば、CysLT1)のアンタゴニスト;グルココルチコイド受容体(GR)のアゴニスト、または炎症促進性サイトカイン(たとえば、TNF−α、IL−8)もしくはシグナル伝達もしくは成長因子(たとえば、VEGF)を標的とする抗体の使用が挙げられる。これらの中には、最も広く使用されている抗炎症剤の一部、たとえば、NSAID、デキサメタゾン、および他のコルチコステロイド、低分子薬singulair、ならびに抗体Enbrelおよびアバスチン(Avastin)が含まれる。
多くの眼の疾患(眼の疾患および障害)は、炎症部位への一時的な歪みまたは永久的な損傷を生じる持続性または慢性の炎症に関連する。このタイプの幅広い眼の疾患および障害は、眼の前部(たとえば、角膜)ならびに眼の後部(たとえば、網膜、脈絡膜)について公知である。これらの眼の疾患および障害としては、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、加齢黄斑変性、慢性黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症、ブドウ膜炎、非感染性後部ブドウ膜炎、非感染性前部ブドウ膜炎、結膜炎、術後眼炎症などが挙げられるがこれらに限定されない。
各特定の疾患または障害は、持続性または慢性の局部炎症の結果としての明白な病因を特徴とする。たとえば、網膜疾患は、その顕著な特徴として、虚血および異常な新血管成長を有する。虚血および/または炎症の結果として、数ある成長因子の中で血管内皮成長因子(VEGF)が上方調節され、網膜血管透過性の上昇、蛇行、ならびに新網膜血管成長につながる。網膜血管透過性の上昇が、今度は、網膜浮腫および網膜出血につながる。脈絡膜および網膜のレベルでの新血管成長は、同様に、網膜出血およびさらには硝子体腔内への出血につながる。
炎症に関連する眼の疾患および障害を治療するために多数の新たな薬物が導入されている。網膜疾患、たとえば加齢黄斑変性の場合、最も頻繁に使用されているFDA承認薬は、眼内に(硝子体内に)毎月注射する必要がある、抗VEGF抗体、たとえば、ベバシズマブ(アバスチン)またはラナビズマブ(Ranabizumab)(Lucentis)である。
しかしながら、抗体ベースの治療薬は、一般的により高価であり、投与経路が限定されているという欠点を抱えている。患者は、抗体に対して一次耐性を有することがあり、かつ経時的に、一部の患者はまた、獲得耐性を生じることがあり、これはたとえば、HER2陽性乳がんのトラスツズマブ治療の場合である。したがって、低分子治療薬が依然として必要とされている。
ω−3脂肪酸を含む、多価不飽和脂肪酸に由来する新たな抗炎症性および炎症収束性(pro-resolving)脂質メディエーターに関する最近の発見および調査により、炎症を終結させ収束を促進するための新たな手法が提案された。これらは、アラキドン酸に由来するリポキシン[Petasis,N.A.ら、Prostaglandins Leukot.Essent.Fatty Acids、2005、73、301〜321]、ならびにエイコサペンタエン酸またはドコサヘキサエン酸に由来するレゾルビン[Serhan,C.N.;Petasis,N.A.Chem.Rev.2011、111、5922〜5943]を含む。このタイプの内因性分子、ならびにその合成構造類似体は、炎症性疾患を治療するためのその潜在的使用を支持する、強力な抗炎症および炎症収束特性を有することが示された。
本発明は、眼の疾患および障害を治療するための化合物および組成物を提供する。提供される化合物は、コアとして芳香族環を有し、ある特定の抗炎症性および炎症収束性脂質メディエーターの作用を模倣する。提供される化合物は、容易に調製され、向上した化学的および生物学的安定性を有する。提供される化合物のいくつかの態様は以前に記載されており[Petasis,N.A.ら、Bioorg.Med.Chem.Lett.2008、18、1382〜1387]、抗炎症性および炎症収束性作用のいくつかの証拠が報告されている[Sun、Y.−P.ら、Prostagl.Leukot.Essent.Fatty Acids 2009、81、357〜366]。
本発明は、提供される化合物の眼の炎症ならびに眼血管新生および脈絡膜新生血管形成(CNV)を有意に減少させる能力を実証する、新たな予想外の知見に基づく。提供される化合物は、インビトロでの内皮管形成を減少させることができ(図1)、眼の疾患のいくつかのインビボモデルにおいて強力な作用を有する(図2〜10)。
本発明は、網膜および脈絡膜の障害を含む、眼の疾患および障害を治療するための、化合物、組成物、および使用方法を提供し、これらは、当技術分野で公知の治療方法とは明白に異なる利点を特色とする。
[発明の概要]
本発明は、網膜および脈絡膜の障害ならびに関連する状態を含む、眼の疾患および障害を治療するための、化合物、方法、および組成物を提供する。
特に、本発明は、網膜および脈絡膜の障害ならびに関連する状態を含む、眼の疾患および障害を治療するための、化合物、方法、および組成物を提供する。本発明の好ましい態様は、局所投与、眼周囲および眼内注射、脈絡膜上微量注入、ならびに眼への全身投与のための、医薬組成物として有用な組成物および方法を含む。
例示的な組成物は、一般的に、遊離カルボン酸、エステルもしくは他のカルボキシル誘導体、または薬学的に許容される塩のいずれかとしての、1つ以上のここで開示された化合物と、薬学的に許容される担体とを含む。例示的な方法は、一般的に、眼への局所投与時に、眼の疾患および障害を治療するための提供される医薬組成物を使用する。
提供される方法は、一般的に、炎症作用によって引き起こされる病的状態の治療において、本化合物および組成物を使用する。特に、本発明は、炎症部位への一時的な歪みまたは永久的な損傷を生じる持続性または慢性の炎症に関連する、眼の疾患(眼の疾患および障害)の治療に好適である。これは、眼の前部(たとえば、角膜)ならびに眼の後部(たとえば、網膜、脈絡膜)についての、幅広い眼の疾患および障害を含む。これらの眼の疾患および障害としては、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、加齢黄斑変性、慢性黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症、ブドウ膜炎、非感染性後部ブドウ膜炎、非感染性前部ブドウ膜炎、結膜炎、および術後炎症が挙げられるがこれらに限定されない。
提供される化合物は、抗炎症性、炎症収束性、および抗血管新生性脂質メディエーターの作用を模倣する。原型分子は、アスピリンの存在または非存在下で、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、またはドコサヘキサエン酸からインビボで形成され、炎症性応答の終結を促進する。
本発明の態様に従う組成物を高VEGFの存在下で眼内に注射すると、網膜血管漏出ならびに関連する網膜浮腫および出血を含む、網膜損傷を予防または軽減することができる。
現在使用されている抗VEGF抗体薬とは異なり、本発明は、VEGFの作用に対抗し、送達、適用性、および安全性の観点から複数の利点を提供することができる、低分子薬の使用を開示する。本発明の他の側面および利点は、提供される図面および詳細な説明から明らかとなる。
化合物18による用量依存的な血管新生の阻害−管形成に対する作用。化合物18の作用を、濃度増加デザインを使用する管形成アッセイを使用して評価した。100nM超において、無処置またはGeltrexなしと比較して、管形成の顕著な阻害が実証された。これらの結果は、Geltrex中で培養したヒト乳腺内皮細胞(HMEC)を使用して実行し、管の形成を24時間後に評価した。 化合物18による用量依存的な血管新生の阻害−ウサギ眼モデルにおけるVEGF誘導性血管新生に対する作用。(A)研究デザイン。化合物18の影響を評価するため、各眼に10μgのVEGFを硝子体内注射として投与する。この研究では、化合物18の活性を、単回投与量として0.125〜0.5mgを与える濃度増加様式で評価する。投与量を合計50μLとして混和した化合物18の製剤を、VEGF投与の直後に投与した。(B)結果。7日目において、網膜浮腫および血管新生のレベルは、>0.25mgの用量でのビヒクル処置と比較して、有意に減少する。 化合物18とベバシズマブ(アバスチン)との比較−ウサギ眼モデルにおけるVEGF誘導性血管新生に対する作用。化合物18の効力を、ベバシズマブと比較した。(A)研究デザイン。VEGF誘導眼モデルを使用し、ここで、10μgのVEGFを硝子体内投与として注射する。VEGF誘導の後、1回用量の0.5mgの化合物18を、1.25mgのベバシズマブと比較した。(B)結果。3日目において、0.5mgの化合物18で処置された眼は、1.25mgのベバシズマブ処置と比較して、網膜浮腫および血管新生が有意に少なかった。7日目において、網膜浮腫および血管新生は、2つの処置群間で同様であった。 加齢黄斑変性(AMD)の脈絡膜新生血管形成(CNV)モデルにおける化合物18の作用。(A)研究デザイン:同時処置モデル。脈絡膜新生血管形成(CNV)モデルを使用して、新血管形成に対するその作用を決定した。この図では、レーザー誘導性病変を、2週ごとの10μgのVEGFの硝子体内投与でさらに補完した。レーザー誘導性AMD病変は、ブルッフ膜を貫通した。CNV病変を、0.5mgの化合物18の毎週投与で処置し、ここで、初回投与量は、CNV病変形成時に与えた。(B)結果。網膜血管造影により、ビヒクルで処置された眼における網膜浮腫の漸進的減少が実証される。対照的に、0.5mgの化合物18は、4週目までに、CNV病変における血管および浮腫の統計的に有意な減少を示した。 加齢黄斑変性(AMD)の脈絡膜新生血管形成(CNV)モデルにおける化合物18の作用 A)研究デザイン:逐次処置モデル。CNVモデルを使用して、新血管形成に対する化合物18の作用を決定した。レーザー誘導性病変を、2週ごとの10μgのVEGFの硝子体内投与で補完した。CNV病変を、0.5mgの化合物18の毎週投与で処置し、CNV病変形成の1週後に与えた。(B)結果。網膜血管造影により、ビヒクルで処置された眼における網膜浮腫の漸進的減少が実証される。対照的に、0.5mgの化合物18は、4週目までに、CNV病変における血管および浮腫の統計的に有意な減少を示した。 病変数および平均面積の定量化。CNV病変を、ベースライン時、CNV病変形成の2および4週後に数えた。(A)病変数。化合物18で処置された逐次(SQ)と同時(SM)の両方の群で、療法の4週目までに、ビヒクル対照と比較して、CNV病変が有意に減少した(左)。(B)平均面積。病変をまた、その平均CNV面積について測定し、ここで、SQとSMの両方の処置が、平均CNV面積の減少を示した(右)。 処置後のCNVのRT−PCRデータ。化合物18で処置すると、血管新生促進性および炎症促進性タンパク質の発現が減少した。化合物18で処置された逐次(SQ)と同時(SM)の両方の群で、(A)VEGF受容体2および(B)シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)の発現が有意に減少した。 経時的なCNV病変の光干渉断層撮影(OCT)。OCTを使用して、化合物18処置後のCNV病変の治癒を評価した。この研究では、化合物18は、4週において評価した同じ病変(B)と比較して、2週における病変の治癒(A)を促進することができた。 CNV病変の共焦点走査型蛍光顕微鏡。共焦点走査型蛍光顕微鏡法を使用して、新生血管成長のレベルを可視化する。ビヒクルで処置された病変(左)では、1か月後に、広範な新生血管成長が認められる。対照的に、化合物18で処置されたCNV病変では、新生血管成長の減少が認められる(右)。 ビヒクルで処置されたCNV病変の共焦点走査型電子顕微鏡法(左)を、化合物18処置(右)と比較した。SEMにより、ビヒクルで処置された眼では、ブルッフ膜を貫通し、網膜下腔内および網膜層内に成長する、新生血管成長が示された。対照的に、化合物18で処置された眼では、平坦な構成の薄壁有窓血管チャネル(thin-walled fenestrated vascular channel)が示された。
発明の詳細な説明
A.定義
別段の定義がない限り、ここで使用される技術的および科学的用語はすべて、当業者によって一般に理解されているのと同じ意味を有する。特許、出願、公開出願、および他の刊行物はすべて、参照によりその全体が組み込まれる。ここでの用語について複数の定義が存在する場合には、別段の記述がない限り、この節における定義が優先される。
ここで使用されるとき、アルキル、アルコキシ、カルボニルなどの命名法は、化学技術分野の当業者によって一般的に理解されているように使用される。本明細書で使用されるとき、アルキル基は、最大約20個の炭素または1〜16個の炭素を含有する、直鎖、分枝、および環状のアルキルラジカルを含むことができ、直鎖または分枝である。ここでの例示的なアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、イソペンチル、ネオペンチル、tert−ペンチル、およびイソヘキシルが挙げられるがこれらに限定されない。ここで使用されるとき、低級アルキルは、約1個または約2個の炭素から最大約6個の炭素を有する炭素鎖を指す。好適なアルキル基は、飽和であっても不飽和であってもよい。さらに、アルキルはまた、C1〜C15アルキル、アリル、アレニル、アルケニル、C3〜C7ヘテロ環、アリール、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、オキソ、チオ、アルコキシ、ホルミル、カルボキシ、カルボキサミド、ホスホリル、ホスホネート、ホスホンアミド、スルホニル、アルキルスルホネート、アリールスルホネート、およびスルホンアミドからなる群から選択される置換基で1個以上の炭素において1回以上置換されていてもよい。加えて、アルキル基は、最大10個のヘテロ原子、ある特定の態様では1、2、3、4、5、6、7、8、または9個のヘテロ原子置換基を含有していてもよい。好適なヘテロ原子としては、窒素、酸素、硫黄、およびリン(phosphorous)が挙げられる。
ここで使用されるとき、「シクロアルキル」は、ある特定の態様では3〜10個の炭素原子、他の態様では3〜6個の炭素原子の、単または多環式環系を指す。シクロアルキル基の環系は、1つの環、または縮合、架橋、もしくはスピロ連結の態様で互いに接合されていてもよい2つ以上の環から構成されていてよい。
ここで使用されるとき、「アリール」は、3〜16個の炭素原子を含有する、芳香族の単環式または多環式基を指す。本明細書で使用されるとき、アリール基は、最大10個のヘテロ原子、ある特定の態様では1、2、3、または4個のヘテロ原子を含有していてもよい、アリールラジカルである。アリール基はまた、アリール基または低級アルキル基で1回以上、ある特定の態様では1〜3または4回任意に置換されていてもよく、それはまた、他のアリールまたはシクロアルキル環と縮合していてもよい。好適なアリール基としては、たとえば、フェニル、ナフチル、トリル、イミダゾリル、ピリジル、ピロイル(pyrroyl)、チエニル、ピリミジル、チアゾリル、およびフリル基が挙げられる。
本明細書で使用されるとき、環は、1個以上の、窒素、酸素、硫黄、またはリン原子を含んでいてもよい最大20個の原子を有すると定義されるが、ただし、環は、水素、アルキル、アリル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、クロロ、ヨード、ブロモ、フルオロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、カルボキサミド、シアノ、オキソ、チオ、アルキルチオ、アリールチオ、アシルチオ、アルキルスルホネート、アリールスルホネート、ホスホリル、ホスホネート、ホスホンアミド、およびスルホニルからなる群から選択される1個以上の置換基を有し得ることを条件とし、さらに、環はまた、炭素環式、ヘテロ環式、アリール、またはヘテロアリール環を含む、1つ以上の縮合環を含有していてもよいことを条件とする。
ここで使用されるとき、アルケニルおよびアルキニル炭素鎖は、指定がない限り、2〜20個の炭素または2〜16個の炭素を含有し、直鎖または分枝である。2〜20個の炭素のアルケニル炭素鎖は、ある特定の態様では1〜8個の二重結合を含有し、2〜16個の炭素のアルケニル炭素鎖は、ある特定の態様では1〜5個の二重結合を含有する。2〜20個の炭素のアルキニル炭素鎖は、ある特定の態様では1〜8個の三重結合を含有し、2〜16個の炭素のアルキニル炭素鎖は、ある特定の態様では1〜5個の三重結合を含有する。
ここで使用されるとき、「ヘテロアリール」は、ある特定の態様では約5〜約15員の、単環式または多環式の芳香族環系を指し、ここで、環系における原子の1個以上、一態様では1〜3個は、ヘテロ原子、すなわち、窒素、酸素、または硫黄が挙げられるがこれらに限定されない、炭素以外の元素である。ヘテロアリール基は、ベンゼン環と任意に縮合していてもよい。ヘテロアリール基としては、フリル、イミダゾリル、ピロリジニル、ピリミジニル、テトラゾリル、チエニル、ピリジル、ピロリル、N−メチルピロリル、キノリニル、およびイソキノリニルが挙げられるがこれらに限定されない。
ここで使用されるとき、「ヘテロシクリル」は、一態様では3〜10員、別の態様では4〜7員、さらなる態様では5〜6員の、単環式または多環式の非芳香族環系を指し、ここで、環系における原子の1個以上、ある特定の態様では1〜3個は、ヘテロ原子、すなわち、窒素、酸素、または硫黄が挙げられるがこれらに限定されない、炭素以外の元素である。ヘテロ原子が窒素である態様では、窒素は、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アシル、グアニジノで任意に置換されていてもよく、または窒素は、四級化されて、置換基が上記のように選択されるアンモニウム基を形成してもよい。
ここで使用されるとき、「アラルキル」は、アルキルの水素原子の1個がアリール基で置きかえられているアルキル基を指す。
ここで使用されるとき、「ハロ」、「ハロゲン」、または「ハライド」は、F、Cl、Br、またはIを指す。
ここで使用されるとき、「ハロアルキル」は、水素原子の1個以上がハロゲンで置きかえられているアルキル基を指す。そのような基としては、クロロメチルおよびトリフルオロメチルが挙げられるがこれらに限定されない。
ここで使用されるとき、「アリールオキシ」は、RO−を指し、ここで、Rは、アリールであり、低級アリール、たとえばフェニルを含む。
ここで使用されるとき、「アシル」は、−COR基を指し、たとえば、アルキルカルボニル、シクロアルキルカルボニル、アリールカルボニル、またはヘテロアリールカルボニルを含み、これらはすべて、任意に置換されていてもよい。
ここで使用されるとき、「対象」は、動物、典型的には哺乳動物であり、ヒト、たとえば患者を含む。
ここで使用されるとき、任意の、保護基、アミノ酸、および他の化合物に対する略語は、別段の指示がない限り、その一般的な用法、認識されている略語、またはIUPAC−IUB Commission on Biochemical Nomenclature((1972)Biochem.11:942〜944を参照されたい)に従う。
ここで使用されるとき、化合物の薬学的に許容される誘導体としては、その、塩、エステル、エノールエーテル、エノールエステル、アセタール、ケタール、オルトエステル、ヘミアセタール、ヘミケタール、酸、塩基、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグが挙げられる。そのような誘導体は、そのような誘導体化のための公知の方法を使用して、当業者が容易に調製することができる。生成された化合物は、実質的な毒性作用を伴わずに動物またはヒトに投与することができ、薬学的に活性であるかまたはプロドラッグであるかのいずれかである。薬学的に許容される塩としては、アミン塩、たとえば、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、アンモニア、ジエタノールアミンおよび他のヒドロキシアルキルアミン、エチレンジアミン、N−メチルグルカミン、プロカイン、N−ベンジルフェネチルアミン、1−パラ−クロロベンジル−2−ピロリジン−1’−イルメチルベンゾイミダゾール、ジエチルアミンおよび他のアルキルアミン、ピペラジン、ならびにトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンであるがこれらに限定されない;アルカリ金属塩、たとえば、リチウム、カリウム、およびナトリウムであるがこれらに限定されない;アルカリ土類金属塩、たとえば、バリウム、カルシウム、およびマグネシウムであるがこれらに限定されない;遷移金属塩、たとえば、亜鉛であるがこれに限定されない;ならびに他の金属塩、たとえば、リン酸水素ナトリウムおよびリン酸二ナトリウムであるがこれらに限定されないものが挙げられるがこれらに限定されず;また、鉱酸の塩、たとえば、塩酸塩および硫酸塩であるがこれらに限定されない;ならびに有機酸の塩、たとえば、酢酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、およびフマル酸塩であるがこれらに限定されないものも挙げられるがこれらに限定されない。薬学的に許容されるエステルとしては、カルボン酸、リン酸、ホスフィン酸、スルホン酸、スルフィン酸、およびボロン酸が挙げられるがこれらに限定されない酸性基の、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、シクロアルキル、およびヘテロシクリルエステルが挙げられるがこれらに限定されない。薬学的に許容されるエノールエーテルとしては、式C=C(OR)の誘導体(式中、Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルである)が挙げられるがこれらに限定されない。薬学的に許容されるエノールエステルとしては、式C=C(OC(O)R)の誘導体(式中、Rは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、ヘテロアラルキル、シクロアルキル、またはヘテロシクリルである)が挙げられるがこれらに限定されない。薬学的に許容される溶媒和物および水和物は、化合物と、1個以上の溶媒もしくは水分子、または1〜約100個、または1〜約10個、または1〜約2、3、もしくは4個の溶媒または水分子との複合体である。
ここで使用されるとき、「治療」という用語は、疾患または障害の症状の1つ以上が改善されるかまたは別の形で有益に変更される任意の様式を意味する。治療はまた、ここでの組成物の任意の薬学的使用、たとえば眼の疾患を治療するための使用を包含する。
ここで使用されるとき、特定の化合物または医薬組成物の投与による特定の障害の症状の改善は、永久的であれ一時的であれ、継続性であれ一過性であれ、組成物の投与に起因または関連し得る何らかの低下を指す。
B.化合物
上記のように、本発明は、網膜および脈絡膜の疾患ならびに関連する状態を含む、眼の疾患および障害を治療するための、化合物、方法、および組成物を提供する。
本発明の態様に従う化合物は、リポキシンもしくはアスピリン誘発性リポキシン(たとえば、リポキシンA4、リポキシンB4、15−エピ−リポキシンA4、15−エピ−リポキシンB4)またはレゾルビンもしくはアスピリン誘発性レゾルビン(たとえば、レゾルビンE1、レゾルビンD1、レゾルビンD2)、および多価不飽和脂肪酸(たとえば、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、またはドコサヘキサエン酸)に由来する他の関連する脂質メディエーターが挙げられるがこれらに限定されない、天然の抗炎症性および炎症収束性脂質メディエーター化合物の構造類似体であるという共通の特性を有する。
例示的な一態様では、一般式1を有する化合物、および1つ以上の前記化合物を含む組成物:
(式中、
Aは、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、または塩−OMであり、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウム、および亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンであり;
Zは、CH2、CH2CH2、CH=CHCH2、CH=CHCH2CH2、またはOCH2であり、
Wは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、またはカルボキサミドであり;
a、Rb、およびRcは、水素、アルキル、アリール、アシル、またはアルコキシアシルからなる群から独立して選択され;
1、R2、R3、およびR4は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、またはカルボキサミドからなる群から独立して選択され;
整数nは、0、1または2であり;
整数mは、0、1または2であり;
芳香族環に対する置換基は、オルト、メタ、またはパラのいずれかで結合している)が提供される。
別の好ましい態様では、2、3、または4による一般式を有する化合物、および1つ以上の前記化合物を含む組成物:
(式中、
Aは、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、または塩−OMであり、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウム、および亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンであり;
Zは、CH2、CH2CH2、CH=CHCH2、CH=CHCH2CH2、またはOCH2であり、
Wは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、またはカルボキサミドであり;
a、Rb、およびRcは、水素、アルキル、アリール、アシル、またはアルコキシアシルからなる群から独立して選択され;
1、R2、R3、およびR4は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、またはカルボキサミドからなる群から独立して選択され;
整数nは、0、1または2であり;
整数mは、0、1または2である)が提供される。
ここでのある特定の好ましい態様では、Wは、アルキルまたはアリールオキシである。他の態様では、Wは、ブチルである。他の態様では、Wは、p−フルオロフェノキシである。ここでのある特定の態様では、Aは、ヒドロキシまたはアルコキシである。ある特定の好ましい態様では、Zは、CH2CH2またはOCH2である。ここでのある特定の態様では、Zは、CH=CHCH2CH2である。
別の好ましい態様では、一般構造5を有する化合物、および1つ以上の前記化合物を含む組成物:
(式中、
Aは、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、または塩−OMであり、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウム、および亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンであり;
Zは、CH2、CH2CH2、CH=CHCH2、CH=CHCH2CH2、またはOCH2であり、
Wは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、またはカルボキサミドであり;
a、Rb、およびRcは、水素、アルキル、アリール、アシル、またはアルコキシアシルからなる群から独立して選択され;
1、R2、R3、およびR4は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、またはカルボキサミドからなる群から独立して選択される)が提供される。
さらに別の好ましい態様では、一般構造6を有する化合物、および1つ以上の前記化合物を含む組成物:
(式中、
Aは、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、または塩−OMであり、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウム、および亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンであり;
Zは、CH2、CH2CH2、CH=CHCH2、CH=CHCH2CH2、またはOCH2であり、
Wは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、またはカルボキサミドであり;
a、Rb、およびRcは、水素、アルキル、アリール、アシル、またはアルコキシアシルからなる群から独立して選択され;
1、R2、R3、およびR4は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、またはカルボキサミドからなる群から独立して選択される)が提供される。
別の好ましい態様では、一般構造7を有する化合物、および1つ以上の前記化合物を含む組成物:
(式中、
Aは、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、または塩−OMであり、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウム、および亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンであり;
Zは、CH2、CH2CH2、CH=CHCH2、CH=CHCH2CH2、またはOCH2であり、
Wは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、またはカルボキサミドであり;
a、Rb、およびRcは、水素、アルキル、アリール、アシル、またはアルコキシアシルからなる群から独立して選択され;
1、R2、R3、およびR4は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、またはカルボキサミドからなる群から独立して選択される)が提供される。
さらにいくつかの他の好ましい態様では、一般構造8、9、または10を有する化合物、および1つ以上の前記化合物を含む組成物:
(式中、
Aは、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、または塩−OMであり、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウム、および亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンであり;
Wは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、またはカルボキサミドである)が提供される。
いくつかの好ましい態様では、提供される化合物は、化合物11、12、13、または14の一覧:
(式中、
Rは、水素、メチル、エチル、アルキル、シクロアルキル、アリールアルキル、塩−OMであり、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウム、および亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンであるか、またはRは、ポリマー材料またはナノ粒子に結合している)から選択される。
C.化合物の調製
ここで提供される化合物は、当技術分野で公知の方法によってまたはここで記載された一般的方法によって調製してもよい。これらの化合物に対する合成手法における共通のテーマは、鈴木カップリングおよびHeckカップリングが挙げられるがこれらに限定されない周知のクロスカップリング法を使用する、好適な中間体の反復金属媒介カップリングの使用である。
ある特定の態様では、一般式1の化合物は、スキーム1に従って調製することができる。
式中、
G、Q、X、およびYは、ブロモ、クロロ、ヨード、トリフリル、ジアゾニウム、ヨードニウム、ボロン酸、ボロネート、ボリネート、ボレート、トリフルオロボレート、スタンニル、ペルフルオロスタンニル、シリル、亜鉛、マグネシウム、または銅からなる群から独立して選択される。
化合物15を、Pd、Ni、またはCu触媒の存在下で、16または17のいずれかとまず反応させた後、他方と反応させるが、ただし、各場合において、G、Q、X、およびYの適切な組合せが反応化合物中に存在することを条件とする。
15+16または15+17間の適切な反応の組合せは、ブロモ、クロロ、ヨード、トリフリル、ジアゾニウム、ヨードニウムからなる群から選択されるGまたはCを有する化合物15と、ボロネート、ボリネート、ボレート、トリフルオロボレート、スタンニル、ペルフルオロスタンニル、シリル、亜鉛、マグネシウム、または銅からなる群から独立して選択されるXおよびYを有する化合物16または17との組合せを伴う。
15、16、および17間のカップリング反応はまた、連続してまたはワンポットで行うことができる。特定の態様では、化合物15、16、および17はまた、ポリマー鎖または他の固相材料に連結することができる。
D.医薬組成物の製剤化
ここで提供される医薬組成物は、治療有効量の1つ以上のここで提供される化合物を、薬学的に許容される担体中に含有する。
組成物は、1つ以上のここで提供される化合物を含有する。化合物は、好ましくは、好適な医薬調製物、たとえば、経口投与のための、液剤、懸濁剤、錠剤、分散錠、丸剤、カプセル剤、散剤、持続放出製剤、もしくはエリキシル剤、または非経口投与のための、滅菌液剤もしくは懸濁剤、ならびに経皮パッチ調製物および乾燥粉末吸入器に製剤化される。典型的には、上記の化合物は、当技術分野で周知の技術および手順を使用して、医薬組成物に製剤化される(たとえば、Ansel Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms、第4版 1985、126を参照されたい)。
組成物中では、有効濃度の1つ以上の化合物または薬学的に許容される誘導体が、好適な医薬担体またはビヒクルと混合されている。化合物は、上記のように、製剤化の前に、対応する、塩、エステル、エノールエーテルもしくはエステル、酸、塩基、溶媒和物、水和物、またはプロドラッグとして誘導体化してもよい。組成物中の化合物の濃度は、投与時に、望ましくない細胞増殖、冠動脈再狭窄、骨粗しょう症、および慢性炎症を特徴とする症候群、自己免疫疾患、および心血管疾患が挙げられるがこれらに限定されない状態の症状の1つ以上を治療、予防、または改善する量を送達するのに有効なものである。
典型的には、組成物は、単回投与量の投与のために製剤化される。組成物を製剤化するには、重量分率の化合物を、治療される状態が寛解または改善するような有効濃度で、選択されたビヒクルに、溶解、懸濁、分散、または別の形で混合する。ここで提供される化合物の投与に好適な医薬担体またはビヒクルとしては、特定の投与方式に好適であることが当業者に公知である任意のそのような担体が挙げられる。
加えて、化合物は、組成物中の唯一の薬学的に活性な成分として製剤化してもよく、または他の活性成分と組み合わせてもよい。組織標的化リポソーム、たとえば腫瘍標的化リポソームを含む、リポソーム懸濁液もまた、薬学的に許容される担体として好適であり得る。これらは、当業者に公知の方法に従って調製してもよい。たとえば、リポソーム製剤は、米国特許第4,522,811号に記載のように調製してもよい。簡潔に言えば、リポソーム、たとえば多重層ベシクル(MLV)は、フラスコの内部で卵ホスファチジルコリンおよび脳ホスファチジルセリン(7:3のモル比)を完全に乾燥させることによって形成してもよい。二価カチオンを欠いたリン酸緩衝食塩水(PBS)中のここで提供される化合物の溶液を添加し、脂質フィルムが分散するまでフラスコを振盪する。得られるベシクルを洗浄して未封入化合物を除去し、遠心分離によってペレット化し、次いでPBSに再懸濁させる。
活性化合物は、治療される患者に対して望ましくない副作用の非存在下で治療的に有用な作用を発揮するのに十分な量で、薬学的に許容される担体中に含まれる。治療有効濃度は、ここで記載されたインビトロおよびインビボの系で化合物を試験し、次いでそれらからヒトに対する投与量に外挿することによって、経験的に決定することができる。
医薬組成物中の活性化合物の濃度は、活性化合物の、吸収、不活性化および排泄速度、化合物の物理化学的特性、投薬計画、および投与される量、ならびに当業者に公知の他の因子に依存する。たとえば、送達される量は、ここで記載された、望ましくない細胞増殖、冠動脈再狭窄、骨粗しょう症、慢性炎症を特徴とする症候群、自己免疫疾患、および心血管疾患に関連する疾患または障害の症状の1つ以上を改善するのに十分なものである。
典型的には、治療有効投与量は、約0.1ng/ml〜約50〜100μg/mlの活性成分の血清濃度をもたらすべきである。医薬組成物は、典型的には、1日当たり体重1キログラム当たり化合物約0.001mg〜約2000mgの投与量を提供すべきである。医薬投薬単位形態は、投薬単位形態当たり、約1mg〜約1000mg、好ましくは約10〜約500mgの必須活性成分または必須成分の組合せを提供するように調製される。
活性成分は、一度に投与してもよく、または時間間隔で投与される多数のより少ない用量に分割してもよい。正確な投与量および治療期間は、治療されている疾患によって決まり、公知の試験プロトコールを使用して、またはインビボもしくはインビトロの試験データからの外挿によって、経験的に決定できることは理解される。濃度および投与量値はまた、緩和すべき状態の重症度によって変動し得ることに留意されたい。任意の特定の対象について、具体的な投薬レジメンは、個々のニーズおよび組成物の投与または投与監督者の専門的判断に従って経時的に調整すべきであること、ならびにここで記載された濃度範囲は例示的なものにすぎず、特許請求された組成物の範囲または実施を限定することを意図したものではないことを、さらに理解されたい。
薬学的に許容される誘導体としては、酸、塩基、エノールエーテルおよびエステル、塩、エステル、水和物、溶媒和物、ならびにプロドラッグ形態が挙げられる。誘導体は、その薬物速度論的特性が対応する中性化合物を上回るように選択される。
したがって、有効な濃度または量の1つ以上のここで記載された化合物または薬学的に許容されるその誘導体を、全身、局所、または局部投与のための好適な医薬担体またはビヒクルと混合して、医薬組成物を形成する。化合物は、ここで記載された、望ましくない細胞増殖、冠動脈再狭窄、骨粗しょう症、慢性炎症を特徴とする症候群、自己免疫疾患、および心血管疾患に関連する疾患または障害の1つ以上の症状を改善するのに、またはそれらを治療もしくは予防するのに有効な量で含まれる。組成物中の活性化合物の濃度は、活性化合物の、吸収、不活性化、排泄速度、投薬計画、投与される量、特定の製剤、ならびに当業者に公知の他の因子に依存する。
組成物は、経口、非経口、直腸、局所、および局部を含む、好適な経路によって投与されることを意図している。経口投与の場合、カプセル剤および錠剤が、現在では好ましい。組成物は、液体、半液体、または固体の形態であり、各投与経路に好適な様式で製剤化される。好ましい投与方式としては、非経口および経口の投与方式が挙げられる。経口投与が、現在では最も好ましい。
非経口、皮内、皮下、または局所適用に使用される液剤または懸濁剤は、以下の構成成分のいずれかを含むことができる:滅菌希釈剤、たとえば、注射用水、食塩溶液、固定油、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピルβ−シクロデキストリン、カルボキシメチルセルロースコロイド溶液、ヒドロキシエチルセルロースコロイド溶液 ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール、または他の合成溶媒;抗菌剤、たとえば、ベンジルアルコールおよびメチルパラベン;抗酸化剤、たとえば、アスコルビン酸および亜硫酸水素ナトリウム;キレート剤、たとえば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA);緩衝液、たとえば、酢酸、クエン酸、およびリン酸;ならびに張度の調整のための作用剤、たとえば、塩化ナトリウムまたはデキストロース。非経口調製物は、ガラス、プラスチック、または他の好適な材料製の、アンプル、使い捨てシリンジ、または単回もしくは複数回用量バイアルに入れることができる。
別の態様では、生物活性脂質は、ポリ−D、L−乳酸−Co−グリコール酸(PLGA)、ポリ乳酸(PLA)、PLA−PLGAコポリマー、ポリカプロラクトン粒子、およびキトサンナノ粒子が挙げられるがこれらに限定されない、ポリマー製剤として投与される。
化合物が不十分な溶解度を示す場合には、化合物を可溶化するための方法を使用してもよい。そのような方法は当業者に公知であり、共溶媒、たとえばジメチルスルホキシド(DMSO)の使用、界面活性剤、たとえばTWEEN(登録商標)の使用、または炭酸水素ナトリウム水溶液への溶解が挙げられるがこれらに限定されない。
化合物の混合または添加時に、得られる混合物は、溶液、懸濁液、乳濁液などであってもよい。得られる混合物の形態は、意図した投与方式および選択された担体またはビヒクルに対する化合物の溶解度を含む、多数の因子に依存する。有効濃度は、治療される、疾患、障害、または状態の症状を改善するのに十分なものであり、経験的に決定することができる。
本発明の医薬組成物は、有利なことに、好適な分量の化合物または薬学的に許容されるその誘導体を含有する、単位剤形、たとえば、錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、顆粒剤、滅菌非経口液剤または懸濁剤、および経口液剤または懸濁剤、ならびに油水乳剤として、ヒトおよび動物への投与のために提供してもよい。薬学的、治療的に活性な化合物およびその誘導体は、典型的には、単位剤形または複数回剤形で製剤化および投与される。ここで使用される単位用量形態は、当技術分野で公知のように、ヒトおよび動物対象に好適であり個包装された、物理的に別々の単位を指す。各単位用量は、所要の医薬担体、ビヒクル、または希釈剤を伴って、所望の治療作用をもたらすのに十分な所定の分量の治療的に活性な化合物を含有する。単位用量形態の例としては、アンプルおよびシリンジ、ならびに個包装された錠剤またはカプセル剤が挙げられる。単位用量形態は、その分数または倍数で投与してもよい。複数回用量形態は、隔離された単位用量形態で投与される、単一容器に包装された複数の同一単位剤形である。複数回用量形態の例としては、バイアル、錠剤もしくはカプセル剤のボトル、またはパイントもしくはガロンのボトルが挙げられる。したがって、複数回用量形態は、包装中で隔離されていない複数の単位用量である。
組成物は、活性成分とともに、希釈剤、たとえば、ラクトース、スクロース、リン酸二カルシウム、またはカルボキシメチルセルロース;滑沢剤、たとえば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、およびタルク;ならびに結合剤、たとえば、デンプン、天然ガム、たとえば、アカシアガム ゼラチン、グルコース、糖蜜、ポルビニルピロリジン(polvinylpyrrolidine)、セルロースおよびその誘導体、ポビドン、クロスポビドン、および当業者に公知の他のそのような結合剤を含有することができる。薬学的に投与可能な液体組成物は、たとえば、上記で定義された活性化合物と任意に医薬アジュバントとを、担体、たとえば、水、食塩水、デキストロース水溶液、グリセロール、グリコール、エタノールなどに、溶解、分散、または別の形で混合し、それによって溶液または懸濁液を形成することによって調製することができる。所望の場合、投与される医薬組成物はまた、少量の非毒性補助物質、たとえば、湿潤剤、乳化剤、または可溶化剤、pH緩衝剤など、たとえば、アセテート、クエン酸ナトリウム、シクロデキストリン誘導体、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミン酢酸ナトリウム、トリエタノールアミンオレエート、および他のそのような作用剤を含有していてもよい。そのような剤形を調製する実際の方法は、当業者に公知であるかまたは明らかとなり;たとえば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Company、Easton、Pa.、第15版、1975を参照されたい。投与される組成物または製剤は、いずれの場合でも、治療される対象の症状を緩和するのに十分な量の活性化合物の分量を含有する。
活性成分を0.005%〜100%の範囲で含有し、残部が非毒性担体から構成される、剤形または組成物を調製してもよい。経口投与の場合、薬学的に許容される非毒性組成物は、通常用いられる賦形剤、たとえば、医薬品グレードの、マンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、タルカム、セルロース誘導体、クロスカルメロースナトリウム、グルコース、スクロース、炭酸マグネシウム、またはサッカリンナトリウムのいずれかを組み込むことによって形成される。そのような組成物としては、液剤、懸濁剤、錠剤、カプセル剤、散剤、および持続放出製剤、たとえば、インプラントおよびマイクロカプセル化送達系などであるがこれらに限定されないもの、および生分解性、生体適合性ポリマー、たとえば、コラーゲン、エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、ポリオルトエステル、ポリ乳酸などが挙げられる。これらの組成物を調製するための方法は、当業者に公知である。企図される組成物は、0.001%〜100%の活性成分を含有していてもよく、好ましくは0.1〜85%、典型的には75〜95%である。
活性化合物または薬学的に許容される誘導体は、体内からの急速な排出に対して化合物を保護する担体、たとえば、徐放性製剤またはコーティングとともに調製してもよい。
組成物は、所望の組合せの特性を得るために、他の活性化合物を含んでいてもよい。ここで提供される化合物、またはここで記載された薬学的に許容されるその誘導体はまた、有利なことに、上記で言及された疾患または医学的状態、たとえば、望ましくない細胞増殖、冠動脈再狭窄、骨粗しょう症、慢性炎症を特徴とする症候群、自己免疫疾患、および心血管疾患に関連する疾患または障害の1つ以上を治療するのに有益であることが一般的技術分野で公知である別の薬理学的作用剤とともに、治療または予防目的で投与してもよい。そのような併用療法は、ここで提供される組成物および治療方法のさらなる側面を構成することを理解されたい。
1.経口投与のための組成物
経口医薬剤形は、固体、ゲル、または液体である。固体剤形は、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、および原末である。経口錠剤のタイプとしては、腸溶コーティング、糖衣、またはフィルムコーティングされていてもよい、圧縮されたチュアブルのトローチおよび錠剤が挙げられる。カプセル剤は、硬または軟ゼラチンカプセル剤であってよく、顆粒剤および散剤は、非発泡または発泡形態で、当業者に公知の他の成分の組合せとともに提供してもよい。
ある特定の態様では、製剤は、固体剤形、好ましくはカプセル剤または錠剤である。錠剤、丸剤、カプセル剤、トローチ剤などは、以下の成分のいずれか、または同様の性質の化合物を含有することができる:結合剤;希釈剤;崩壊剤;滑沢剤;流動促進剤;甘味剤;および着香剤。
結合剤の例としては、微結晶性セルロース、トラガカントガム、グルコース溶液、アカシア粘液、ゼラチン溶液、スクロース、およびデンプンペーストが挙げられる。滑沢剤としては、タルク、デンプン、ステアリン酸マグネシウムまたはカルシウム、セキショウシ、およびステアリン酸が挙げられる。希釈剤としては、たとえば、ラクトース、スクロース、デンプン、カオリン、塩、マンニトール、およびリン酸二カルシウムが挙げられる。流動促進剤としては、コロイド状二酸化ケイ素が挙げられるがこれに限定されない。崩壊剤としては、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、アルギン酸、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、ベントナイト、メチルセルロース、寒天、およびカルボキシメチルセルロースが挙げられる。着色剤としては、たとえば、承認、認定された水溶性FD&C色素のいずれか、それらの混合物;およびアルミナ水和物に懸濁された水不溶性FD&C色素が挙げられる。甘味剤としては、スクロース、ラクトース、マンニトール、および人工甘味剤、たとえばサッカリン、ならびに多数の噴霧乾燥香料が挙げられる。着香剤としては、植物、たとえば果実から抽出された天然香料、ならびに心地良い感覚をもたらす化合物の合成ブレンド、たとえば、ペパーミントおよびサリチル酸メチルなどであるがこれらに限定されないものが挙げられる。湿潤剤としては、プロピレングリコールモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ジエチレングリコールモノラウレート、およびポリオキシエチレンラウラル(laural)エーテルが挙げられる。催吐コーティング(emetic-coating)としては、脂肪酸、脂肪、ワックス、シェラック、アンモニア処理シェラック、および酢酸フタル酸セルロースが挙げられる。フィルムコーティングとしては、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリエチレングリコール4000、および酢酸フタル酸セルロースが挙げられる。
経口投与を所望する場合、化合物を、胃の酸性環境からそれを保護する組成物として提供することもできる。たとえば、組成物は、胃内でその完全性を維持し腸内で活性化合物を放出する、腸溶コーティング内に製剤化することができる。組成物はまた、制酸剤または他のそのような成分と組み合わせて製剤化してもよい。
投薬単位形態がカプセル剤である場合、それは、上記のタイプの材料に加えて、液体担体、たとえば脂肪油を含有することができる。加えて、投薬単位形態は、投薬単位の物理的形態を改変する様々な他の材料、たとえば、糖および他の腸溶剤のコーティングを含有することができる。化合物はまた、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ剤、ウェハ剤、スプリンクル剤、チューインガム剤などの構成成分として投与することができる。シロップ剤は、活性化合物に加えて、甘味剤としてのスクロース、ならびにある特定の、保存剤、色素および着色剤、および香料を含有していてもよい。
活性材料はまた、所望の作用を損なわない他の活性材料と、または所望の作用を補完する材料、たとえば、制酸剤、H2ブロッカー、および利尿剤と混合することができる。活性成分は、ここで記載された化合物または薬学的に許容されるその誘導体である。より高い濃度、最大約98重量%の活性成分が含まれていてもよい。
錠剤中に含まれる薬学的に許容される担体は、結合剤、滑沢剤、希釈剤、崩壊剤、着色剤、着香剤、および湿潤剤である。腸溶コーティング錠は、腸溶コーティングのために、胃酸の作用に耐え、中性またはアルカリ性の腸内で溶解または崩壊する。糖衣錠は、薬学的に許容される物質の異なる層が施された圧縮錠である。フィルムコーティング錠は、ポリマーまたは他の好適なコーティングでコーティングされた圧縮錠である。多重圧縮錠は、前述の薬学的に許容される物質を利用して、2回以上の圧縮サイクルによって作製された圧縮錠である。また、着色剤を、上記の剤形において使用してもよい。着香および甘味剤は、圧縮錠、糖衣、多重圧縮、およびチュアブル錠において使用される。着香および甘味剤は、チュアブル錠およびトローチの形成においてとりわけ有用である。
液体経口剤形としては、水性液剤、乳剤、懸濁剤、非発泡顆粒剤から再構成された液剤および/または懸濁剤、ならびに発泡顆粒剤から再構成された発泡調製物が挙げられる。水性液剤としては、たとえば、エリキシル剤およびシロップ剤が挙げられる。乳剤は、水中油型または油中水型のいずれかである。
エリキシル剤は、透明で甘味付けされた含水アルコール調製物である。エリキシル剤において使用される薬学的に許容される担体としては、溶媒が挙げられる。シロップ剤は、糖、たとえばスクロースの濃縮水溶液であり、保存剤を含有していてもよい。乳剤は、ある液体が別の液体の全体に小球の形態で分散している二相系である。乳剤において使用される薬学的に許容される担体は、非水性液体、乳化剤、および保存剤である。懸濁剤は、薬学的に許容される懸濁化剤および保存剤を使用する。液体経口剤形に再構成される非発泡顆粒剤において使用される薬学的に許容される物質としては、希釈剤、甘味剤、および湿潤剤が挙げられる。液体経口剤形に再構成される発泡顆粒剤において使用される薬学的に許容される物質としては、有機酸および二酸化炭素源が挙げられる。着色および着香剤は、上記の剤形のすべてにおいて使用される。
溶媒としては、グリセリン、ソルビトール、エチルアルコール、およびシロップが挙げられる。保存剤の例としては、グリセリン、メチルおよびプロピルパラベン、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ならびにアルコールが挙げられる。乳剤において利用される非水性液体の例としては、鉱油および綿実油が挙げられる。乳化剤の例としては、ゼラチン、アカシア、トラガカント、ベントナイト、および界面活性剤、たとえばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートが挙げられる。懸濁化剤としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ペクチン、トラガカント、Veegum、およびアカシアが挙げられる。希釈剤としては、ラクトースおよびスクロースが挙げられる。甘味剤としては、スクロース、シロップ、グリセリン、および人工甘味剤、たとえばサッカリンが挙げられる。湿潤剤としては、プロピレングリコールモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ジエチレングリコールモノラウレート、およびポリオキシエチレンラウリルエーテルが挙げられる。有機酸としては、クエン酸および酒石酸が挙げられる。二酸化炭素源としては、炭酸水素ナトリウムおよび炭酸ナトリウムが挙げられる。着色剤としては、承認、認定された水溶性FD&C色素のいずれか、およびそれらの混合物が挙げられる。着香剤としては、植物、たとえば果実から抽出された天然香料、ならびに心地良い味覚をもたらす化合物の合成ブレンドが挙げられる。
固体剤形の場合、たとえば炭酸プロピレン、植物油、またはトリグリセリド中の液剤または懸濁剤を、好ましくは、ゼラチンカプセルに封入する。そのような溶液、ならびにその調製および封入は、米国特許第4,328,245号;第4,409,239号;および第4,410,545号に開示されている。液体剤形の場合、たとえばポリエチレングリコール中の液剤を、投与のために簡単に測定されるように、十分な分量の薬学的に許容される液体担体、たとえば水で希釈してもよい。
あるいは、液体または半固体の経口製剤は、活性化合物または塩を植物油、グリコール、トリグリセリド、プロピレングリコールエステル(たとえば、炭酸プロピレン)および他のそのような担体中に溶解または分散させ、これらの液剤または懸濁剤を硬または軟ゼラチンカプセルシェルに封入することによって調製してもよい。他の有用な製剤としては、米国特許第Re28,819号および第4,358,603号に記載のものが挙げられる(その関連部分は、参照によりここに組み込まれる)。簡潔に言えば、そのような製剤としては、ここで提供される化合物と、1,2−ジメトキシメタン、ジグリム、トリグリム、テトラグリム、ポリエチレングリコール−350−ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール−550−ジメチルエーテル、ポリエチレングリコール−750−ジメチルエーテル、ここで、350、550、および750は、ポリエチレングリコールのおおよその平均分子量を指す、が挙げられるがこれらに限定されないジアルキル化モノ−またはポリ−アルキレングリコールと、1つ以上の抗酸化剤、たとえば、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、没食子酸プロピル、ビタミンE、ハイドロキノン、ヒドロキシクマリン、エタノールアミン、レシチン、セファリン、アスコルビン酸、リンゴ酸、ソルビトール、リン酸、チオジプロピオン酸およびそのエステル、ならびにジチオカルバメートとを含有するものが挙げられるがこれらに限定されない。
他の製剤としては、薬学的に許容されるアセタールを含む水性アルコール液剤が挙げられるがこれらに限定されない。これらの製剤において使用されるアルコールは、1個以上のヒドロキシル基を有する任意の薬学的に許容される水混和性溶媒であり、プロピレングリコールおよびエタノールが挙げられるがこれらに限定されない。アセタールとしては、低級アルキルアルデヒドのジ(低級アルキル)アセタール、たとえばアセトアルデヒドジエチルアセタールが挙げられるがこれらに限定されない。
すべての態様において、錠剤およびカプセル剤の製剤は、活性成分の溶解を改変または持続させるために、当業者に公知のようにコーティングしてもよい。したがって、それらはたとえば、従来の腸消化性コーティング、たとえば、サリチル酸フェニル、ワックス、および酢酸フタル酸セルロースでコーティングしてもよい。
2.注射剤、液剤、および乳剤
一般的に皮下、筋肉内、または静脈内のいずれかの注射を特徴とする非経口投与もまた、ここで企図される。注射剤は、液体の液剤または懸濁剤、注射の前に液体に溶解または懸濁させるのに好適な固体形態、または乳剤のいずれかとして、従来の形態で調製することができる。好適な賦形剤は、たとえば、水、食塩水、デキストロース、グリセロール、またはエタノールである。加えて、所望の場合、投与される医薬組成物はまた、少量の非毒性補助物質、たとえば、湿潤もしくは乳化剤、pH緩衝剤、安定剤、溶解度向上剤、および他のそのような作用剤、たとえば、酢酸ナトリウム、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミンオレエート、およびシクロデキストリンを含有していてもよい。一定レベルの投与量が維持されるように、徐放または持続放出系を埋め込むこと(たとえば、米国特許第3,710,795号を参照されたい)もまた、ここで企図される。簡潔に言えば、ここで提供される化合物を、体液に不溶性である外側ポリマー膜、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレンコポリマー、エチレン/アクリル酸エチルコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、ネオプレンゴム、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、エチレンおよびプロピレンとの塩化ビニルコポリマー、イオノマーポリエチレンテレフタレート、ブチルゴム エピクロロヒドリンゴム、エチレン/ビニルアルコールコポリマー、エチレン/酢酸ビニル/ビニルアルコールターポリマー、ならびにエチレン/ビニルオキシエタノールコポリマーによって取り囲まれている、固体の内側マトリックス、たとえば、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、可塑化または非可塑化ポリ塩化ビニル、可塑化ナイロン、可塑化ポリエチレンテレフタレート、天然ゴム、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、シリコーンゴム、ポリジメチルシロキサン、シリコーンカーボネートコポリマー、親水性ポリマー、たとえば、アクリル酸およびメタクリル酸のエステルのヒドロゲル、コラーゲン、架橋ポリビニルアルコール、ならびに架橋部分加水分解ポリ酢酸ビニルに分散させる。化合物は、放出速度制御段階において、外側ポリマー膜を通じて拡散する。そのような非経口組成物中に含有される活性化合物の割合は、その具体的な性質、ならびに化合物の活性および対象のニーズに大きく依存する。
組成物の非経口投与としては、静脈内、皮下、および筋肉内投与が挙げられる。非経口投与のための調製物としては、すぐに注射可能な滅菌液剤、滅菌乾燥可溶性製品、たとえば、皮下錠を含む、使用の直前に溶媒とすぐに組み合わせ可能な凍結乾燥粉末、すぐに注射可能な滅菌懸濁剤、使用の直前にビヒクルとすぐに組み合わせ可能な滅菌乾燥不溶性製品、および滅菌乳剤が挙げられる。液剤は、水性または非水性のいずれであってもよい。
静脈内投与される場合、好適な担体としては、生理食塩水またはリン酸緩衝食塩水(PBS)、ならびに増粘および可溶化剤、たとえば、グルコース、ポリエチレングリコール、およびポリプロピレングリコール、ならびにそれらの混合物を含有する溶液が挙げられる。
非経口調製物において使用される薬学的に許容される担体としては、水性ビヒクル、非水性ビヒクル、抗菌剤、等張剤、緩衝液、抗酸化剤、局部麻酔薬、懸濁化および分散剤、乳化剤、封鎖またはキレート剤、ならびに他の薬学的に許容される物質が挙げられる。
水性ビヒクルの例としては、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、等張デキストロース注射液、滅菌水注射液、デキストロースおよび乳酸加リンゲル注射液が挙げられる。非水性の非経口ビヒクルとしては、植物起源の固定油、綿実油、コーン油、ゴマ油、およびピーナッツ油が挙げられる。複数回用量容器に包装された非経口調製物には、静菌または静真菌濃度の抗菌剤を添加しなければならず、これには、フェノールまたはクレゾール、水銀剤、ベンジルアルコール、クロロブタノール、メチルおよびプロピルp−ヒドロキシ安息香酸エステル、チメロサール、塩化ベンザルコニウム、ならびに塩化ベンゼトニウムが含まれる。等張剤としては、塩化ナトリウムおよびデキストロースが挙げられる。緩衝液としては、リン酸およびクエン酸が挙げられる。抗酸化剤としては、硫酸水素ナトリウムが挙げられる。局部麻酔薬としては、塩酸プロカインが挙げられる。懸濁化および分散剤としては、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびポリビニルピロリドンが挙げられる。乳化剤としては、ポリソルベート80(TWEEN(登録商標)80)が挙げられる。金属イオンの封鎖またはキレート剤としては、EDTAが挙げられる。医薬担体としてはまた、水混和性ビヒクル用の、エチルアルコール、ポリエチレングリコール、およびプロピレングリコール、ならびにpH調整用の、水酸化ナトリウム、塩酸、クエン酸、または乳酸が挙げられる。
薬学的に活性な化合物の濃度は、所望の薬理作用をもたらすための有効量が注射により提供されるように調整される。厳密な用量は、当技術分野で公知のように、患者または動物の、年齢、体重、および状態に依存する。
単位用量非経口調製物は、アンプル、バイアル、または針付きのシリンジに包装される。非経口投与のための調製物はすべて、当技術分野で公知であり実施されているように、滅菌されていなければならない。
例示として、活性化合物を含有する滅菌水性液剤の静脈内または動脈内注入は、有効な投与方式である。別の態様は、所望の薬理作用をもたらすために必要に応じて注射される、活性材料を含有する水性または油性の滅菌液剤または懸濁剤である。
注射剤は、局部および全身投与用に設計される。典型的には、治療有効投与量は、治療される組織に応じて、少なくとも約0.1%w/wから最大約90%w/w以上、好ましくは1%w/w超の濃度の活性化合物を含有するように製剤化される。活性成分は、一度に投与してもよく、または時間間隔で投与される多数のより少ない用量に分割してもよい。正確な投与量および治療期間は、治療されている組織によって決まり、公知の試験プロトコールを使用して、またはインビボもしくはインビトロの試験データからの外挿によって、経験的に決定できることは理解される。濃度および投与量値はまた、治療される個体の年齢によって変動し得ることに留意されたい。任意の特定の対象について、具体的な投薬レジメンは、個々のニーズおよび製剤の投与または投与監督者の専門的判断に従って経時的に調整すべきであること、ならびにここで記載された濃度範囲は例示的なものにすぎず、特許請求された製剤の範囲または実施を限定することを意図したものではないことを、さらに理解されたい。
化合物は、微粉化または他の好適な形態で懸濁させてもよく、または誘導体化して、より可溶性の活性生成物を生成するかまたはプロドラッグを生成してもよい。得られる混合物の形態は、意図した投与方式および選択された担体またはビヒクルに対する化合物の溶解度を含む、多数の因子に依存する。有効濃度は、状態の症状を改善するのに十分なものであり、経験的に決定することができる。
3.凍結乾燥粉末
ここで企図される製剤はまた、凍結乾燥粉末を含み、これは、投与のために、液剤、乳剤、および他の混合物として再構成することができる。それらはまた、固体またはゲルとして再構成および製剤化してもよい。
滅菌凍結乾燥粉末は、ここで提供される化合物または薬学的に許容されるその誘導体を、好適な溶媒に溶解することによって調製される。溶媒は、粉末または粉末から調製された再構成液剤の安定性または他の薬理学的構成要素を改善する、賦形剤を含有していてもよい。使用してもよい賦形剤としては、デキストロース、ソルビタール(sorbital)、フルクトース、コーンシロップ、キシリトール、グリセリン、グルコース、スクロース、または他の好適な作用剤が挙げられるがこれらに限定されない。溶媒はまた、緩衝液、たとえば、クエン酸、リン酸ナトリウムもしくはカリウム、または当業者に公知の他のそのような緩衝液、典型的にはほぼ中性pHのものを含有していてもよい。続いて溶液を滅菌濾過した後、当業者に公知の標準的な条件下で凍結乾燥させることにより、所望の製剤が得られる。一般的に、得られる溶液を、凍結乾燥用のバイアルに分配する。各バイアルは、単回投与量(10〜1000mg、好ましくは100〜500mg)または複数回投与量の化合物を含有する。凍結乾燥粉末は、適切な条件下で、たとえば約4℃〜室温で保存することができる。
この凍結乾燥粉末を注射用水で再構成することにより、非経口投与において使用される製剤が得られる。再構成のためには、滅菌水または他の好適な担体1mL当たり、約1〜50mg、好ましくは5〜35mg、より好ましくは約9〜30mgの凍結乾燥粉末を添加する。正確な量は、選択された化合物に依存する。そのような量は、経験的に決定することができる。
4.局所投与
局所混合物は、局部および全身投与について記載されたように調製される。得られる混合物は、溶液、懸濁液、乳濁液などであってもよく、クリーム剤、ゲル剤、軟膏剤、乳剤、液剤、エリキシル剤、ローション剤、懸濁剤、チンキ剤、ペースト剤、フォーム剤、エアゾール剤、洗浄剤(irrigations)、スプレー剤、坐剤、包帯剤、皮膚パッチ剤、または局所投与に好適な任意の他の製剤として製剤化される。
化合物または薬学的に許容されるその誘導体は、たとえば吸入による、局所適用のためのエアゾール剤として製剤化してもよい(たとえば、米国特許第4,044,126号、第4,414,209号、および第4,364,923号を参照されたい、これらには、炎症性疾患、特に喘息の治療に有用なステロイドの送達のためのエアゾール剤が記載されており、その関連部分は、参照によりここに組み込まれる)。気道への投与のためのこれらの製剤は、ネブライザー用のエアゾール剤もしくは液剤の形態、または単独もしくは不活性担体、たとえばラクトースと組み合わせた、吹送用の超微細粉末としての形態であり得る。そのような場合、製剤の粒子は、典型的には50ミクロン未満、好ましくは10ミクロン未満の直径を有する。
化合物は、局部または局所適用のため、たとえば、眼などの皮膚および粘膜への局所適用のため、ゲル剤、クリーム剤、およびローション剤の形態で、ならびに眼への適用のためまたは嚢内もしくは髄腔内適用のために製剤化してもよい。局所投与は、経皮送達のため、また眼もしくは粘膜への投与のため、または吸入療法のために企図される。活性化合物単独のまたは他の薬学的に許容される賦形剤と組み合わせた点鼻液剤もまた、投与することができる。
これらの液剤、特に眼の使用を意図したものは、適切な塩を用いて0.01%〜10%等張液、pH約5〜7として製剤化してもよい。
5.他の投与経路のための組成物
他の投与経路、たとえば、局所適用、経皮パッチ、および直腸投与もまた、ここで企図される。
たとえば、直腸投与のための医薬剤形は、全身的作用のための、直腸坐剤、カプセル剤、および錠剤である。ここで使用される直腸坐剤は、体温で溶融または軟化して1つ以上の薬理学的または治療的に活性な成分を放出する、直腸に挿入するための固体物を意味する。直腸坐剤において利用される薬学的に許容される物質は、基剤またはビヒクルおよび融点を上げるための作用剤である。基剤の例としては、カカオ脂(テオブロマ油)、グリセリン−ゼラチン、カーボワックス(ポリオキシエチレングリコール)、ならびに脂肪酸のモノ−、ジ−、およびトリグリセリドの適切な混合物が挙げられる。様々な基剤の組合せを使用してもよい。坐剤の融点を上げるための作用剤としては、鯨ろうおよびワックスが挙げられる。直腸坐剤は、圧縮法または成形のいずれかによって調製してもよい。直腸坐剤の典型的な重量は、約2〜3gmである。
直腸投与のための錠剤およびカプセル剤は、経口投与のための製剤の場合と同じ薬学的に許容される物質を使用して同じ方法によって製造される。
6.製造品
化合物または薬学的に許容されるその誘導体は、包装材料と、望ましくない細胞増殖、冠動脈再狭窄、骨粗しょう症、慢性炎症を特徴とする症候群、自己免疫疾患、および心血管疾患状態に関連する1つ以上の症状を治療、予防、または改善するのに使用される、ここで提供される化合物または薬学的に許容されるその誘導体と、化合物または薬学的に許容されるその誘導体が、望ましくない細胞増殖、冠動脈再狭窄、骨粗しょう症、慢性炎症を特徴とする症候群、自己免疫疾患、および心血管疾患に関連する1つ以上の症状を治療、予防、または改善するのに使用されることを示すラベルとを含有する、製造品として包装することができる。
ここで提供される製造品は、包装材料を含有する。医薬製品を包装するのに使用される包装材料は、当業者に周知である。たとえば、米国特許第5,323,907号、第5,052,558号、および第5,033,252号を参照されたい(その関連部分は、参照によりここに組み込まれる)。医薬品包装材料の例としては、ブリスターパック、ボトル、チューブ、吸入器、ポンプ、袋、バイアル、容器、シリンジ、ボトル、ならびに選択された製剤および意図した投与方式および治療に好適な任意の包装材料が挙げられるがこれらに限定されない。ここで提供される化合物および組成物の多岐にわたる製剤は、望ましくない細胞増殖、冠動脈再狭窄、骨粗しょう症、慢性炎症を特徴とする症候群、自己免疫疾患、および心血管疾患状態に関連する任意の障害に対する多様な治療であると企図される。
E.化合物および組成物の使用方法
本発明の化合物は、炎症または炎症性応答、望ましくない細胞増殖、たとえばがん、および心血管疾患に関連する疾患または状態を含む、多種多様な標的に対して生物学的活性を有することが公知である天然に存在する分子の構造類似体である。したがって、本発明の化合物は、それらの標的に対して同様の活性を有すると予想される。
したがって、一側面では、本発明は、炎症または炎症性応答に関連する疾患または状態を改善または治療する方法であって、対象において炎症または炎症性応答が有意に減少または解消されるように、治療有効量の本発明の化合物を対象に投与することを伴う、方法を特色とする。有意な減少は、炎症または炎症性応答に関連する症状の減少または解消を含む。
別の側面では、本発明は、望ましくない細胞増殖に関連する疾患または状態、たとえばがんを改善または治療する方法であって、有効量の本発明の化合物を対象に投与することを伴う、方法を特色とする。一般的に、有効量は、異常な細胞増殖が実質的に遅延または停止するように、標的細胞集団の適正な曝露を確保するのに十分な量である。標的集団は、異常な細胞増殖、たとえば、がん性および/または腫瘍性成長を起こしている細胞の集団である。
例示的な一態様では、本発明は、網膜および脈絡膜の障害ならびに関連する状態を含む、眼の疾患および障害を治療するための方法および組成物であって、提供される化合物または医薬組成物を適時局所投与することを含む、方法および組成物を提供する。
好ましい態様では、本発明は、網膜および脈絡膜の障害ならびに関連する状態を含む、眼の疾患および障害を治療するための方法であって、提供される化合物または組成物を障害の経過中に適時局部投与することを含む、方法を提供する。
さらに好ましい態様では、本発明は、糖尿病性網膜症、加齢黄斑変性、慢性黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症、非感染性後部ブドウ膜炎、非感染性前部ブドウ膜炎、結膜炎、術後炎症が挙げられるがこれらに限定されない、眼の疾患および障害を治療するための方法であって、提供される化合物または組成物を疾患または障害の経過中に適時局部投与することを含む、方法を提供する。
例示的な一態様では、本発明は、眼の疾患および障害を治療するための方法であって、提供される化合物と、薬学的に許容される担体とを適時投与することを含む、方法を提供する。
一態様では、本発明は、眼の疾患および障害を治療するための方法であって、提供される化合物と、眼の疾患および障害の治療のために当技術分野で現在使用されている抗炎症または抗血管新生剤との組合せを適時投与することを含む、方法を提供する。
一態様では、本発明は、提供される化合物および組成物のための投与方法であって、硝子体内注射による局部投与を含む、方法を提供する。静脈内注射によるまたは経口製剤による全身投与の方法もまた提供される。
一態様では、本発明は、提供される化合物および組成物のための投与方法であって、提供される化合物または組成物を含有する分解性ポリマー材料のインプラントによって可能になる徐放法による局部送達を含む、方法を提供する。
一態様では、本発明は、提供される化合物および組成物のための投与方法であって、埋込型ポンプ装置によって可能になる徐放による局部送達を含む、方法を提供する。
本発明を、以下の例においてさらに説明するが、それらは例示的なものにすぎず、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定することを意図したものではない。
[実施例]
以下の例では、使用される数(たとえば、量、温度など)に関して正確性を確保するよう努めているが、いくらかの実験誤差および偏差を考慮(account for)すべきである。別段の指示がない限り、部は重量部であり、分子量は重量平均分子量であり、温度は摂氏であり、圧力は大気圧またはその近くである。これらの例において使用される出発材料は、一般的に、市販されているか、または1つ以上の工程を伴う手順によって市販の試薬から容易に調製できるかのいずれかである。
例1
炎症性および血管新生性眼の疾患のモデルにおける化合物18の作用。
化合物18は、当技術分野で公知の方法を使用して調製した(たとえば、特許第8,115,023号および第7,683,193号を参照されたい)。化合物18は、以下の活性を示した:
(a)化合物18は、管形成アッセイにおいて、血管新生を用量応答的に阻害することができた(図1)。
(b)ウサギ眼モデルにおけるVEGF誘導性血管新生では、化合物18は、VEGF注射による新生血管形成および漏出において示された病的応答に対して用量応答的に活性を示した(図2)。7日目において、網膜浮腫および血管新生のレベルは、ビヒクル処置と比較して、有意に減少する。
(c)ウサギ眼モデルにおけるVEGF誘導性血管新生では、3日目において、0.5mgの化合物18で処置された眼は、1.25mgのアバスチン処置と比較して、網膜浮腫および血管新生が有意に少なかった(図3)。7日目において、網膜浮腫および血管新生は、2つの処置群間で同様であった。この知見は、化合物18が、アバスチンに対して、同等のまたは改善された活性プロファイルを有することを示す。
(d)化合物18は、加齢黄斑変性(AMD)の脈絡膜新生血管形成(CNV)モデルの同時処置モデルにおいて強力な活性を示した(図4)。化合物18は、ビヒクルと比較して、CNV病変における血管および浮腫の統計的に有意な減少を示した。
(e)化合物18は、加齢黄斑変性(AMD)の脈絡膜新生血管形成(CNV)モデルの逐次処置モデルにおいて強力な活性を示した(図5)。化合物18は、ビヒクルと比較して、CNV病変における血管および浮腫の統計的に有意な減少を示した。
(f)ベースライン時、CNV病変形成の2および4週後に数えた病変数および平均面積の定量化により、化合物18で処置された逐次(SQ)と同時(SM)の両方の群で、療法の4週目までに、ビヒクル対照と比較して、CNV病変が有意に減少したことが示された(図6)。病変をまた、その平均CNV面積について測定し、ここで、SQとSMの両方の処置が、平均CNV面積の減少を示した。
(g)処置後のCNV病変のRT−PCRデータにより、化合物18で処置すると、血管新生促進性および炎症促進性タンパク質の発現が減少したことが示された(図7)。化合物18で処置された逐次(SQ)と同時(SM)の両方の群で、VEGF受容体2およびシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)の発現が有意に減少した。
(h)経時的なCNV病変の光干渉断層撮影(OCT)により、化合物18は、2週において評価した同じ病変と比較して、4週における病変の治癒を促進できたことが示された(図8)。
CNV病変の共焦点走査型蛍光顕微鏡。
(i)新生血管成長のレベルを可視化するために使用した共焦点走査型蛍光顕微鏡法により、ビヒクルで処置された病変では、1か月後に、広範な新生血管成長があったことが示された。対照的に、化合物18で処置されたCNV病変は、新生血管成長の有意な減少を示した(図9)。
(j)化合物18で処置されたCNV病変の共焦点走査型電子顕微鏡法をビヒクルSEMと比較すると、ビヒクルで処置された眼では、ブルッフ膜を貫通し、網膜下腔内および網膜層内に成長する、新生血管成長が示された(図10)。対照的に、化合物18で処置された眼では、平坦な構成の薄壁有窓血管チャネルが示された。
これらのデータは、化合物18が、アバスチンと同等の効力で、血管新生を阻害し、血管透過性を減少させることを確実にする。それはまた、4週の処置後のCNV病変の数およびサイズを減少させ、4週の処置後のCNV病変における新生血管成長を劇的に減少させる。本化合物は、新生血管形成の根底にある病因を退縮させることができるようであり、NSAIDおよびステロイドの通常の副作用を伴わずに、眼の疾患および障害の治療に対する有効性を有する。
全体として、化合物18は、その実証された特性に基づき、ここで提供される化合物の例となり、炎症性および血管新生性眼の疾患を治療するためのその潜在的使用を例示する。
当技術分野で公知の方法、すなわち、(ここで定義された)18と構造的に関連する化合物のエステル基の追加的な改変を使用することによって、メチルエステル以外のエステル基、たとえば、アルキル、シクロアルキル、アリールアルキルの形成、ならびにポリマー材料またはナノ粒子への直接的または間接的な結合により、このクラスの化合物の治療作用をさらに改変することが可能である。
以下に、本願の出願当初の請求項を実施の態様として付記する。
[1] 眼の疾患および障害を治療するための方法であって、有効量の構造18を有する化合物(5S,6R,E)−メチル5,6−ジヒドロキシ−8−(3−((R,E)−3−ヒドロキシオクタ−1−エン−1−イル)フェニル)オクタ−7−エノエートと、薬学的に許容される担体とを対象に投与することを含む方法。
[2] 前記眼の疾患または障害が、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、加齢黄斑変性、慢性黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症、ブドウ膜炎、非感染性後部ブドウ膜炎、非感染性前部ブドウ膜炎、結膜炎、および術後眼炎症からなる群から選択される、[1]に記載の方法。
[3] 前記眼の疾患または障害が、糖尿病性網膜症または糖尿病性黄斑浮腫である、[2]に記載の方法。
[4] 前記眼の疾患または障害が、加齢黄斑変性である、[2]に記載の方法。
[5] 前記眼の疾患または障害が、ブドウ膜炎である、[2]に記載の方法。
[6] 前記投与される化合物が、局所投与、眼周囲および眼内注射、脈絡膜上微量注入、ナノ粒子、ポリマー材料、ならびに全身投与によって眼に送達される、[2]に記載の方法。
[7] 眼の疾患および障害を治療するための方法であって、有効量の一般式12または13を有する化合物と、薬学的に許容される担体とを対象に投与することを含む方法
(式中、Rは、水素、メチル、エチル、アルキル、シクロアルキル、アリールアルキル、塩−OMであり、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびに、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよび亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンであるか、またはRは、ポリマー材料またはナノ粒子に結合している)。
[8] Rが水素である、[6]に記載の方法。
[9] Rがエチルである、[6]に記載の方法。
[10] 眼の疾患および障害を治療するための方法であって、有効量の一般式12または13を有する化合物と、薬学的に許容される担体とを対象に投与することを含む方法
(式中、Rは、ポリマー材料またはナノ粒子に結合している)。
[11] 前記眼の疾患または障害が、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、加齢黄斑変性、慢性黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症、ブドウ膜炎、非感染性後部ブドウ膜炎、非感染性前部ブドウ膜炎、結膜炎、および術後眼炎症からなる群から選択される、[7]に記載の方法。
[12] 前記眼の疾患または障害が、糖尿病性網膜症または糖尿病性黄斑浮腫である、[11]に記載の方法。
[13] 前記眼の疾患または障害が、加齢黄斑変性である、[11]に記載の方法。
[14] 前記眼の疾患または障害が、ブドウ膜炎である、[11]に記載の方法。
[15] 前記投与される化合物が、局所投与、眼周囲および眼内注射、脈絡膜上微量注入、ナノ粒子、ポリマー材料、ならびに全身投与によって眼に送達される、[11]に記載の方法。
[16] 眼の疾患および障害を治療するための方法であって、有効量の一般式6を有する化合物と、薬学的に許容される担体とを対象に投与することを含む方法。
[17] 前記眼の疾患または障害が、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、加齢黄斑変性、慢性黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症、ブドウ膜炎、非感染性後部ブドウ膜炎、非感染性前部ブドウ膜炎、結膜炎、および術後眼炎症からなる群から選択される、[16]に記載の方法。
[18] 前記投与される化合物が、局所投与、眼周囲および眼内注射、脈絡膜上微量注入、ナノ粒子、ポリマー材料、ならびに全身投与によって眼に送達される、[16]に記載の方法。
[19] 眼の疾患および障害を治療するための方法であって、有効量の一般式2、3、または4を有する化合物と、薬学的に許容される担体とを対象に投与することを含む方法。
[20] 前記眼の疾患または障害が、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、加齢黄斑変性、慢性黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症、ブドウ膜炎、非感染性後部ブドウ膜炎、非感染性前部ブドウ膜炎、結膜炎、および術後眼炎症からなる群から選択される、[19]に記載の方法。
[21] 前記投与される化合物が、局所投与、眼周囲および眼内注射、脈絡膜上微量注入、ナノ粒子、ポリマー材料、ならびに全身投与によって眼に送達される、[19]に記載の方法。
[20] 眼の疾患および障害を治療するための方法であって、有効量の一般式1を有する化合物と、薬学的に許容される担体とを対象に投与することを含む方法。
[21] 前記眼の疾患または障害が、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、加齢黄斑変性、慢性黄斑浮腫、網膜静脈閉塞症、ブドウ膜炎、非感染性後部ブドウ膜炎、非感染性前部ブドウ膜炎、結膜炎、および術後眼炎症からなる群から選択される、[20]に記載の方法。
[22] 前記投与される化合物が、局所投与、眼周囲および眼内注射、脈絡膜上微量注入、ナノ粒子、ポリマー材料、ならびに全身投与によって眼に送達される、[20]に記載の方法。
[23] Wが、アルキルまたはアリールオキシである、[16]に記載の方法。
[24] Wが、ブチルまたはp−フルオロフェノキシである、[16]に記載の方法。
[25] Aが、ヒドロキシまたはアルコキシである、[16]に記載の方法。
[26] Zが、CH 2 CH 2 、OCH 2 、またはCH=CHCH 2 CH 2 である、[16]に記載の方法。
[27] R a 、R b 、およびR c が、水素である、[16]に記載の方法。
[28] R 1 、R 2 、R 3 およびR 4 が、水素である、[16]に記載の方法。
[29] 次の一般式を有する化合物:
(式中、
Aは、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、または塩−OMであり、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウムおよび亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンであり;
Zは、CH 2 、CH 2 CH 2 、CH=CHCH 2 、CH=CHCH 2 CH 2 、またはOCH 2 であり、
Wは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、またはカルボキサミドであり;
a 、R b 、およびR c は、水素、アルキル、アリール、アシルまたはアルコキシアシルからなる群から独立して選択され;
1 、R 2 、R 3 、およびR 4 は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、またはカルボキサミドからなる群から独立して選択され;
整数nは、0、1または2であり;
整数mは、0、1または2であり;
芳香族環に対する置換基は、オルト、メタ、またはパラのいずれかで結合している)。
[30] 一般構造2、3、または4を含む群から選択される式を有する化合物:
(式中、
Aは、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノまたは塩−OMであり、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウムおよび亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンであり;
Zは、CH 2 、CH 2 CH 2 、CH=CHCH 2 、CH=CHCH 2 CH 2 、またはOCH 2 であり、
Wは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、またはカルボキサミドであり;
a 、R b およびR c は、水素、アルキル、アリール、アシル、またはアルコキシアシルからなる群から独立して選択され;
1 、R 2 、R 3 およびR 4 は、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、またはカルボキサミドからなる群から独立して選択され;
整数nは、0、1または2であり;
整数mは、0、1または2である)。
[31] 一般式1を有する化合物と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
[32] 一般式2、3、または4を有する化合物と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
[33] 一般式6を有する化合物と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
[34] 一般式11、12、13、または14を有する化合物と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。

Claims (33)

  1. 一般式12または13
    の化合物
    (式中、Rは、水素、C〜C15アルキルまたはMであり、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウムおよび亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンである)
    を含む、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、慢性黄斑浮腫、加齢黄斑変性および網膜静脈閉塞症からなる群から選択される眼の疾患もしくは障害における網膜浮腫、眼血管新生または脈絡膜新生血管形成の減少、阻害および治療のための医薬組成物。
  2. Rが、水素、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよびMからなる群から選択され、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウムおよび亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンである、請求項1に記載の組成物。
  3. Rが水素である、請求項1に記載の組成物。
  4. Rがメチルである、請求項1に記載の組成物。
  5. Rが、エチル、プロピルおよびイソプロピルからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  6. RがMであり、ここでMは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウムおよび亜鉛のカチオンから選択される、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記化合物が式12
    の構造である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. Rがメチルである、請求項7に記載の組成物。
  9. 前記化合物が式13
    の構造である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 前記化合物が(5S,6R,E)−メチル5,6−ジヒドロキシ−8−(3−((R,E)−3−ヒドロキシオクタ−1−エン−1−イル)フェニル)オクタ−7−エノエート
    である、請求項1に記載の組成物。
  11. 前記眼の疾患または障害が、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、慢性黄斑浮腫、加齢黄斑変性および網膜静脈閉塞症からなる群から選択される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
  12. 前記眼の疾患または障害が、糖尿病性網膜症または糖尿病性黄斑浮腫である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
  13. 前記眼の疾患または障害が、慢性黄斑浮腫、加齢黄斑変性および網膜静脈閉塞症からなる群から選択される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
  14. 前記眼の疾患または障害が、加齢黄斑変性である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
  15. 眼血管新生または脈絡膜新生血管形成の減少、阻害および治療のための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
  16. 網膜浮腫の減少、阻害および治療のための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
  17. 眼血管新生の減少、阻害および治療のための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
  18. 脈絡膜新生血管形成の減少、阻害および治療のための、請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
  19. 前記組成物が、局所投与、眼周囲もしくは眼内注射、脈絡膜上微量注入または全身投与によって眼に送達される、請求項1〜18のいずれか1項に記載の組成物。
  20. 前記組成物が、ポリ−D、L−乳酸−Co−グリコール酸(PLGA)、ポリ乳酸(PLA)、PLA−PLGAコポリマー、ポリカプロラクトン粒子およびキトサンナノ粒子からなる群から選択される生分解性ポリマー材料インプラントによって可能となる徐放法による化合物の局部送達により投与される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の組成物。
  21. 前記組成物が、埋込型ポンプ装置によって可能になる徐放による局部送達により投与される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の組成物。
  22. 前記組成物が、局所投与によって眼に送達される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の組成物。
  23. 前記組成物が、可溶化剤を用いて投与される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の組成物。
  24. 前記組成物が、経口投与によって送達される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の組成物。
  25. 前記組成物が、ポリマー製剤を用いて投与され、ここで前記ポリマーが、ポリ−D、L−乳酸−Co−グリコール酸(PLGA)、ポリ乳酸(PLA)、PLA−PLGAコポリマー、ポリカプロラクトン粒子およびキトサンナノ粒子からなる群から選択される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の組成物。
  26. 前記組成物が、ポリ−D、L−乳酸−Co−グリコール酸(PLGA)を用いて投与される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の組成物。
  27. 網膜浮腫、眼血管新生もしくは脈絡膜新生血管形成の減少において使用するための、または、糖尿病性網膜症、糖尿病性黄斑浮腫、慢性黄斑浮腫、加齢黄斑変性および網膜静脈閉塞症からなる群から選択される眼の疾患もしくは障害を有する対象の治療のための医薬組成物であって、一般式6の構造を有する化合物を含む医薬組成物;
    (式中、
    Aは、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノまたはOMであり、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウムおよび亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンであり;
    Zは、CH2、CH2CH2、CH=CHCH2、CH=CHCH2CH2またはOCH2であり、
    Wは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノまたはカルボキサミドであり;
    、RおよびRは、水素、アルキル、アリール、アシルまたはアルコキシアシルからなる群から独立して選択され;
    、R、RおよびRは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノまたはカルボキサミドからなる群から独立して選択される)。
  28. 前記化合物が、一般構造9を有する、請求項27に記載の医薬組成物
    (式中、
    Aは、ヒドロキシまたは−ORであり、ここで、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたはMであり、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウムおよび亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンであり;Zは、CH2、CH2CH2、CH=CHCH2、CH=CHCH2CH2またはOCH2であり;およびWは、ペンチルである)。
  29. 一般式6を有する化合物:
    (式中、
    Aは、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノまたは塩−Mであり、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウムおよび亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンであり;
    Zは、CH2、CH=CHCH2CH2またはOCH2であり、
    Wは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノまたはカルボキサミドであり;
    、RおよびRは、水素、アルキル、アリール、アシルまたはアルコキシアシルからなる群から独立して選択され;
    、R、RおよびRは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノまたはカルボキサミドからなる群から独立して選択される)。
  30. 式6の化合物が、一般構造9を有する化合物である、請求項29に記載の化合物
    (式中、
    Aは、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノまたは塩−OMであり、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウムおよび亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンであり;
    Zは、CH 2 、CH=CHCH 2 CH 2 またはOCH 2 であり、
    Wは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノまたはカルボキサミドである)
  31. Aは、ヒドロキシまたは−ORであり、ここで、Rは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルまたはMであり、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウム、および亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンであり;Zは、CH、CH=CHCHCHまたはOCHであり;およびWは、ペンチルである、請求項30に記載の化合物
  32. 一般式5、6または7を有する化合物:
    (式中、
    Aは、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノまたは塩−OMであり、ここで、Mは、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウム、ならびにナトリウム、カリウム、マグネシウムおよび亜鉛のカチオンからなる群から選択されるカチオンであり;
    Zは、CH、CH=CHCHCHまたはOCHであり;
    Wは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノまたはカルボキサミドであり;
    、RおよびRは、水素、アルキル、アリール、アシルまたはアルコキシアシルからなる群から独立して選択され;
    、R、RおよびRは、水素、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アシル、カルボキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノまたはカルボキサミドからなる群から独立して選択される)。
  33. 、R、R、R、R、RおよびRが水素である、請求項32記載の化合物。
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