JP6489583B2 - 膵がんの検出を補助する方法 - Google Patents

膵がんの検出を補助する方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6489583B2
JP6489583B2 JP2016506502A JP2016506502A JP6489583B2 JP 6489583 B2 JP6489583 B2 JP 6489583B2 JP 2016506502 A JP2016506502 A JP 2016506502A JP 2016506502 A JP2016506502 A JP 2016506502A JP 6489583 B2 JP6489583 B2 JP 6489583B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mir
pancreatic cancer
mirna
plasma
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016506502A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2015133477A1 (ja
Inventor
栄俊 田原
栄俊 田原
梢 池田
梢 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hiroshima University NUC
Original Assignee
Hiroshima University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hiroshima University NUC filed Critical Hiroshima University NUC
Publication of JPWO2015133477A1 publication Critical patent/JPWO2015133477A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6489583B2 publication Critical patent/JP6489583B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6876Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes
    • C12Q1/6883Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for diseases caused by alterations of genetic material
    • C12Q1/6886Nucleic acid products used in the analysis of nucleic acids, e.g. primers or probes for diseases caused by alterations of genetic material for cancer
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/158Expression markers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/16Primer sets for multiplex assays
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q2600/00Oligonucleotides characterized by their use
    • C12Q2600/178Oligonucleotides characterized by their use miRNA, siRNA or ncRNA

Description

本発明は、膵がんの検出を補助する方法に関する。
がんの中でも、膵がんは年々増加傾向にあり、この原因として、食事の欧米化が指摘されている。膵がんは初期症状がほとんどなく、高い増殖能・浸潤性から、年度別の発症数と死亡数がほぼ等しく、生存率が著しく低いのが現状である。膵臓は、腹部の奥深くに位置するため、X線撮影等の検査方法によっては、なかなか発見されにくい。
このため、血漿中のマイクロRNA(以下、「miRNA」)の存在量を指標として膵がんを検出する方法が提案されている(特許文献1〜4)。
WO 2014/003053 A1 特表2009-521952号公報 特表2009-528070号公報 特表2010-527235号公報
上記の通り、種々のmiRNAが、膵がん検出のための指標として提案されているが、より正確に膵がんを検出することができれば有利であることは言うまでもない。
したがって、本発明の目的は、膵がんを高精度に検出することを補助する、膵がんの検出を補助する方法を提供することである。
本願発明者らは、鋭意研究の結果、膵がんにおいて存在量が増大する特定のmiRNAと、膵がんにおいて存在量が減少する特定のmiRNAとを組み合わせて指標とすることにより、極めて高精度に膵がんが可能になることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、生体から分離された被検試料中に含まれる、(1) miR-122-5pと、(2) miR-16-5p、miR-19b-3p及びmiR-25-3pから成る群より選ばれる少なくとも1種のmiRNAの存在量を指標とする膵がんの検出を補助する方法であって、miR-122-5pの存在量が健常者よりも多く、miR-16-5p、miR-19b-3p及びmiR-25-3pから成る群より選ばれる少なくとも1種のmiRNAの存在量が健常者よりも少ないことが、膵がんを発症している可能性が大きいことを示す、方法を提供する。
本発明の方法によれば、高精度に、かつ、それでいて簡便に膵がんを検出することが可能であるので、膵がんの検出に大いに寄与する。
下記実施例で行った、血漿中miRNAの網羅的解析の流れを説明する図である。 下記実施例で行った、miRNA 逆転写と SYBR Green による miRNA 量の測定原理を説明する図である。 下記実施例で行った、健常人群と膵がん患者群の血漿中 miRNA 量の網羅的発現解析結果を示す図である。(a) 膵がん患者血漿において、健常人の 1.5 倍以上に miRNA 量が増加した miRNA(b) 膵がん患者血漿において、健常人の 0.66 倍以下に miRNA 量が減少した miRNA 縦軸は健常人における血漿中 miRNA 量を 1 とした時の相対的な膵がん患者血漿中 miRNA 量(c) 膵がん患者血漿において、miRNA 量が異なった miRNA 種類数 下記実施例で得られた、健常人群と膵がん患者群のマーカー候補 miRNA 量の比較を示す図である。縦軸は健常人の miRNA 量の平均値を 1 としたときの相対的な miRNA 量。normal:健常人群、PC:膵がん患者群 *: p < 0.05, **: p < 0.005, ***: p < 0.0005 下記実施例で得られた、各群のmiRNA量の分布を示す図である。縦軸はCt値を外部コントロールで補正したΔCt値。normal:健常人群、PC:膵がん患者群 下記実施例で得られた、マーカー候補miRNAへの年齢の影響を示す図である。縦軸は20 代健常人の miRNA 量の平均値を 1 としたときの相対的な miRNA 量。*: p < 0.05, **: p < 0.005, ***: p < 0.0005 下記実施例で得られた、マーカー候補miRNAへの性別の影響を示す図である。縦軸は男性の miRNA量の平均値を1としたときの相対的なmiRNA量 下記実施例で得られた、他疾患の血漿中マーカー候補 miRNA 量の比較を示す図である。縦軸は健常人の miRNA 量の平均値を 1 としたときの相対的な miRNA 量。normal: 健常人群、PC: 膵がん患者群、AD: アルツハイマー症患者群、GC: 胃がん患者群 *: p < 0.05, **: p <0.005, ***: p < 0.0005 下記実施例で得られた、各検体の血漿中マーカー候補 miRNA 量の分布を示す図である。縦軸は Ct 値を外部コントロールで補正したΔCt 値。normal:健常人群、PC:膵がん患者群、AD:アルツハイマー症患者群、GC:胃がん患者群 下記実施例で得られた、マーカー miRNA のΔCt値によるROC曲線を示す図である。 下記実施例で得られた、カットオフ値と各検体の示すΔCt値の分布を示す図である。縦軸は Ct 値を外部コントロールで補正したΔCt 値。青い線はカットオフ値を示す。normal:健常人群、PC:膵がん患者群、AD:アルツハイマー症患者群、GC:胃がん患者群 下記実施例で得られた、2種類のマーカー miRNAのΔCt値によるROC曲線を示す図である。 下記実施例で得られた、カットオフ値と各検体の示すΔCt 値の分布を示す図である。
上記の通り、本発明の方法では、生体から分離された被検試料中に含まれる (1) miR-122-5p(以下、単に「miR-122」)と、(2) miR-16-5p(以下、単に「miR-16」、miR-19b-3p(以下、単に「miR-19b」及びmiR-25-3p(以下、単に「miR-25」)から成る群より選ばれる少なくとも1種のmiRNAの存在量を指標とする。これらのmiRNA自体は公知であり、その塩基配列はそれぞれ次のとおりである。
miR-122
uggagugugacaaugguguuug (配列番号1)

miR-16
uagcagcacguaaauauuggcg (配列番号2)

miR-19b
ugugcaaauccaugcaaaacuga (配列番号3)

miR-25
cauugcacuugucucggucuga (配列番号4)
これらのmiRNAのうち、miR-122は、膵がん患者では、健常人よりも存在量が多く、miR-16、miR-19b及びmiR-25は、膵がん患者では、健常人よりも存在量が少なくなる。下記実施例に具体的に記載する通り、miR-122は、アルツハイマー患者においても有意に増大するmiRNAであり、膵がん特異的ではないにもかかわらず、膵がん患者で低下する、上記した特定のmiRNAと組み合わせることにより、高い精度で膵がんを検出することが可能である。
膵がん患者において存在量が低下する(2)miR-16、miR-19b及びmiR-25は、これらのうちの少なくとも1つがmiR-122と共に指標として用いられるが、いずれか1つを指標として用いればよく、特にmiR-25が好ましい。miR-122とmiR-25を組み合わせることにより、下記実施例に具体的に記載するように、ROC(受信者操作特性)曲線におけるAUC(Area Under Curce、曲線下面積)が、0.97という非常に高い精度が得られる。実用化されている臨床マーカーのAUCは通常、0.9程度であるので、0.97は非常に高い。
被検試料としては、miRNAを含む体液であれば特に限定されないが、通常、血液試料(血漿、血清及び全血を包含する)が好ましく用いられる。
miRNAの定量方法自体は周知であり、定量のために必要な試薬類や装置は全て市販されているので、当業者が容易に行うことができ、下記実施例にも1例が具体的に記載されている。下記実施例に記載されている方法では、市販の試薬を用いて、miRNAの3'末端にポリAテール領域を付加し、この付加領域にハイブリダイズするオリゴヌクレオチドをリバースプライマーとし、各miRNAとハイブリダイズするオリゴヌクレオチドをフォワードプライマーとして用いる定量的リアルタイムPCR(qRT-PCR)により各miRNAを定量しており(両プライマーは市販品)、この方法により容易に各miRNAを定量できるが、定量方法はこれに限定されるものではなく、例えば、市販されている、いわゆる「次世代シーケンサー」を用いる方法等によっても定量可能である。
本発明の方法では、miR-122の存在量が健常者よりも多く、miR-16、miR-19b及びmiR-25から成る群より選ばれる少なくとも1種のmiRNAの存在量が健常者よりも少ない場合に、膵がんの可能性が高いと判定する。ここで用いられる各miRNAは、それぞれ単独でも膵がん患者と健常者の間に統計学的有意差(実施例では、t-検定でp<0.05)があるので、健常者に対する統計学的有意差の有無を基準とすることが好ましい。具体的には、好ましくは、例えば、偽陽性率が最良の値(最も低くなる値)なるプロット点におけるΔCt値(カットオフ値)が、miR-122およびmiR-25の組合せで1.31以下である場合に、膵がんの可能性が高いと判定することができる。
以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明する。もっとも、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
実験材料と実験方法
第 1 節 臨床検体
第 1 項 使用した臨床検体
末梢血の採取は、広島大学ヒトゲノム・遺伝子解析研究倫理審査委員会から承認されたヒトゲノム遺伝子解析研究計画書に基づいて行われた。本実施例で解析に用いた末梢血の内訳を以下の表に示す。
第 2 項 全血からの血漿の回収と保存
1) EDTA-2K が添加されたベノジェクトII真空採血管に採血された 5 mL の全血を 15 mL チューブに移し、3500 rpm で 10 分間、室温で遠心した。
2) 遠心により、上から血漿層、白血球層、赤血球層の 3 層に分離される。そのうち、血漿層のみを新しい 2 mL チューブに移した。
3) 2)を 10000 rpm で 10 分間、室温で遠心し、採取した血漿に混入している血球成分を沈殿させた。
4) 血漿層のみを新しい 1.5 mL チューブに 250 μL ずつ分注し、-80 ℃で凍結保存した。
第 2 節 血漿中 RNA の抽出
血漿中 RNA の抽出は、miRNeasy Mini kit (QIAGEN) を用いて行った。
1) 凍結した血漿サンプルを融解し、10000 rpm で 5 分間、室温で遠心し、凝集タンパク質や血球成分を沈殿させた。
2) 上清 200 μL を新しい 1.5 mL チューブに移した。
3) 1000 μL の QIAzol Lysis Reagent を加えて十分に混和し、タンパク質成分を変性した。
4) RNA 抽出のコントロール RNA として 0.05 nM cel-miR-39 を 10 μL 加え、ピペッティングで混和した後、室温で 5 分間静置した。
5) 水層と有機溶媒層の分離促進のため、200 μL のクロロホルムを加え、十分に混和し、室温で3 分間静置した。
6) 12000 xg、15 分間、4℃で遠心し、上層の水層を新しい 2 mL チューブに移した。
7) RNA を析出させるため、1155 μL の 100% エタノールを加え、ピペッティングで混和した。
8) 650 μL の 7) を miRNeasy Mini spin column (以下、カラム) に移し、室温で 1 分間静置後、8000 xg、15 秒間、室温で遠心し、RNA をカラムのフィルターに吸着させた。カラムから通過した溶液は廃棄した。
9) 7) の溶液を全てカラムに通すまで 8) を繰り返し、全ての RNA をフィルターに吸着させた。
10) フィルターに付着した夾雑物の除去のため、650 μL の Buffer RWT をカラムに加え、8000 xg、15 秒間、室温で遠心した。カラムから通過した溶液は廃棄した。
11) フィルターに吸着した RNA の洗浄のため、500 μL のBuffer RPE をカラムに加え、8000xg、15 秒間、室温で遠心した。カラムから通過した溶液は廃棄した。
12) フィルターに吸着した RNA の洗浄のため、500 μL のBuffer RPE をカラムに加え、8000xg、2 分間、室温で遠心した。カラムから通過した溶液は廃棄した。
13) フィルターに付着している溶液を完全に除去するため、カラムを新しい 2 mL collectionチューブに移し、10000 xg、1 分間、室温で遠心した。
14) カラムを 1.5 mL チューブに移し、50 μL の RNase-free water を加え、室温で 1 分間静置した。
15) 8000 xg、1 分間、室温で遠心し、フィルターに吸着した RNA を溶出した。溶出した RNAは、そのまま次の実験に用い、残りは -80 ℃で保存した。
第 3 節 血漿中 microRNA の網羅的解析
第 1 項 網羅的解析の原理
血漿中 miRNA の網羅的解析は、miRCURY LNATM Universal RT microRNA PCR,Polyadenylation and cDNA synthesis kit、microRNA Ready-to-Use PCR, Human panel Iand panel II(Exiqon) を用いて行った。解析の流れを図1に示す。また、その測定原理を図2に示す。
Polyadenylation and cDNA synthesis kit は、mature miRNA の 3’末端に poly-A tail を付加し、poly-T primer を含む primer を用いて逆転写を行うことで、サンプル中に含まれるmiRNA を 1 チューブで全て逆転写できるように設計された miRNA 用の cDNA 合成キットである(図2、Step 1)。
microRNA Ready-to-Use PCR, Human panel I and panel IIは、384-well plate に凍結乾燥された primer がセットされたもので、175 種類の miRNA に関して測定ができる。ここに合成したcDNA と酵素や蛍光物質の混ざった反応試薬 SYBR Green master mix を加えることで、PCR 反応が進行し、蛍光強度の差としてサンプル中の miRNA 量の測定ができるようになる (図2Step 2)。Ct 値の算出には、蛍光の増幅曲線の変化幅が最大となる点を Ct 値とする二次導関数法を用い、解析には、検量線を作成せず、相対的に miRNA 量を比較するΔΔCt 法を用いた。これは、この後のqRT-PCR 解析でも同様である。
第 2 項 網羅的解析における Ct 値の補正
本実施例では、血漿中より抽出できる RNA 量が微量であり、濃度測定が困難であったため、RNA 溶液の濃度調節は行わなかった。したがって、「同じ質量の RNA 中にどれだけの目的miRNA が含まれていたか」ではなく、「同容量の血漿から抽出した RNA 溶液中にどれだけの目的 miRNA が含まれていたか」を比較したことになる。これは、この後の qRT-PCR 解析でも同様である。
受託解析により測定された結果は、global normalization 法でサンプル間の補正を行い、解析を行った。
global normalization 法は、各サンプルに含まれる全体の miRNA 量はほぼ同じであり、大多数の miRNA 量に変化はないと考え、全体の Ct 値の平均値を一致させる方法である。具体的には、Ct 値の平均値を用いて、以下のようにサンプル間の補正を行った。
1) 測定した miRNA 175 種類のうち、全てのサンプルで検出された miRNA をピックアップし
た。
2) ピックアップされた miRNA の Ct 値の平均値を算出した。
3) 算出した Ct 値の平均値を補正値とし、各 miRNA の Ct 値から補正値を差し引いたものを補正後の Ct 値 (ΔCt 値) として解析に用いた。
第 4 節 qRT-PCR による血漿中 microRNA 量の測定
第 1 項 microRNA の逆転写
血漿中 miRNA の逆転写は Universal cDNA Synthesis Kit (EXIQON) を用いて行った。
1) 0.65 mL チューブに、以下のように RT master mix を調製した。
2) タッピングで混和後、スピンダウンし、8 連チューブに 8 μL ずつ分注した。
3) 抽出した血漿中 RNA を 2 μL 加え、ピペッティングで十分に混和した。
4) GeneAmp(商品名) PCR System 9700 (Applied Biosystems) を用い、以下の条件で逆転写反応を行った。
5) 合成した cDNA は新しい 0.65 mL チューブに移し、-80 ℃で保存した。
第 2 項 SYBR Green での qRT-PCR
real-time PCR 反応は LightCycler(商品名 480 SYBR Green I Master (Roche)、KAPA SYBR(商品名)FAST Master Mix (2x) Universal (日本ジェネティクス)、384-well plate は LightCycler(商品名)480Multiwell Plate 384, white (Roche) を用いて行った。PCR reaction mix、希釈済み cDNA の384-well plate への分注は、Bravo Automated Liquid Handling Platform (AgilentTechnologies) を用いた。
1) 0.65 mL チューブに、合成した cDNA を DNase-free water を用いて 40 倍に希釈した。
2) 0.65 mL チューブに、次項のように PCR reaction mix を調製した (表示はレプリケート数 1 のときの 1 サンプルあたりの量)。
3) PCR reaction mix を 384-well plate に 6 μL ずつ分注した。
4) 1) で調製した希釈 cDNA を 384-well plate に 4 μL ずつ分注し、ピペッティングで十分に混和した。
5) サンプルの蒸発防止のため、384-well plate にシールを貼り、1500 xg、1 分間、室温で遠心した。
6) LightCycler(商品名) 480 (Roche) を用い、以下の条件で real-time PCR を行った。
※LightCycler(商品名) 480 SYBR Green I Master (Roche) 使用時
第 3 項 結果の解析
Ct 値の算出には、蛍光の増幅曲線の変化幅が最大となる点を Ct 値とする二次導関数法を用い、解析には、検量線を作成せず、相対的に miRNA 量を比較するΔΔCt 法を用いた。また、サンプル同士を比較するために、miRNA 量の補正を行う必要があるが、この補正には、第 2 節の 4) で添加した外部コントロール cel-miR-39 を用いた。補正値 (ΔCt 値) の算出方法を下記に示す。
ΔCt = Ct - Ctcel-miR-39
第2のスクリーニング以降の qRT-PCR 解析においては、上記の式に従い、測定したサンプルの Ct値から、そのサンプル中に含まれる cel-miR-39 の Ct 値を引いたものをΔCt 値として解析に用いた。
結果
第 1 節 膵がん患者特異的な変動を示す血漿中 microRNA の同定
第1項
本節では、健常人と膵がん患者の血漿中 miRNA プロファイルを網羅的に解析し、比較することで、膵がん患者で変動する miRNA の同定を行った。
第 2 項 健常人と膵がん患者の血漿中 microRNA の網羅的解析と比較ー
(第1のスクリーニング)
20 代健常人群、40 代健常人群、60 代健常人群、膵がん患者群、各 4 名の血漿中における175 種類の miRNA 量をmicroRNA Ready-to-Use PCR, Human panel I and panel IIを用いて網羅的に解析し、各群における miRNA 量を比較した。各群毎に miRNA 量の平均値を算出し、各群間での比較を行った。解析に用いた臨床検体に関するデータは表7の通りである。
まず、60 代健常人群と膵がん患者群の比較を行い、血漿中で変動する miRNA を調べた。膵がんは若年層よりは高齢層に発症しやすく、また、今回用いた膵がん患者 4 名の平均年齢が 60.25歳であることから、コントロール群として 60 代の健常人群を設定した。両群を比較した結果を 図3に示す。図3(a) は、60 代健常人群に比べ、膵がん患者群で 1.5 倍以上血漿中miRNA 量が増加した miRNA、(b) は膵がん患者群で 0.66 倍以下に血漿中 miRNA 量が減少した miRNA である。第1のスクリーニングで調べた 175 種類の miRNA のうち、膵がん患者群で 1.5倍以上に血漿中量が増加した miRNA は 41 種類で、血漿中量が膵がん患者群で 0.66 倍以下に減少した miRNA は11 種類 (合計 52 種類) であった。
これら 52 種類の miRNA の血漿中量について T 検定を行い、5% 水準で有意に差があり、今回測定した 12 名の検体全てで検出された (ネガティブコントロールのCt値との差が5以上であった)5 種類の miRNA (miR-122、miR-16、miR-19b、miR-24、miR-25) を膵がんマーカー候補miRNA として、更なる解析を行った。
健常人に比べ、膵がん患者で血漿中 miRNA 量増加:miR-122
健常人に比べ、膵がん患者で血漿中 miRNA 量減少:miR-16、miR-19b、miR-24、miR-25
第 3 項 qRT-PCR による健常人と膵がん患者のマーカー候補 microRNA 量の比較
(第2のスクリーニング)
第1のスクリーニングで示された健常人と膵がん患者における miRNA の血漿中量の違いは、実験に用いた検体の個人差の影響を少なからず受けていると考えられる。そこで、マーカー候補 miRNAの血漿中量から個人差の影響を排除するため、60 歳以上の健常人群と膵がん患者群の各群をそれぞれ 50 検体に増やし、第2のスクリーニングとして各検体における個々の候補 miRNA の血漿中量をqRT-PCR で測定した。測定に用いた臨床検体に関する性別ならびに平均年齢は表8の通りである。膵がん患者群は全て UICC 分類法におけるステージIII、IVa に該当する患者で構成されている。第 2 項でも述べたように、膵がんは高齢で発症する傾向の疾患であるため、コントロール群として 60 歳以上の健常人を設定した。第2のスクリーニングでのマーカー候補 miRNA 量の測定は、SYBR Green を用いた qRT-PCR 法で行った。
その結果を図4に示す。5 種類のマーカー候補 miRNA のうち、健常人群と膵がん患者群の miRNA 量の違いが第1のスクリーニングの結果と同様の傾向を示した miRNA は、miR-24 を除く、miR-122、miR-16、miR-19b、miR-25 の 4 種類であった。miR-24 は、第1のスクリーニングにおいては、膵がん患者群では減少傾向にあったが、検体数を増やした第2のスクリーニングでは、むしろ増加傾向にあり、結果が逆転していた。各 miRNA に対して、T 検定を行ったところ、miR-122、miR-16、miR-19b、miR-25 の 4 種類の miRNA に関して、5% 水準で有意に差が得られた。次に、図5に両群における miRNA 量の分布を示す。縦軸のΔCtは、qRT-PCRで測定した Ct 値を外部コントロールで補正した値である。健常人群に比べ、膵がん患者群でmiR-122 は増加傾向を、miR-16、miR-19b、miR-25 は減少傾向を示した。miR-24 は健常人群と膵がん患者群の miRNA 量の分布が重なっており、違いが見られなかった。
以上の結果より、健常人に対して膵がん患者で血漿中 miRNA 量が増加傾向にある miRNA として miR-122 を、減少傾向にある miRNA として miR-16、miR-19b、miR-25 を膵がん診断
のマーカー候補 miRNA とし、解析を進めることとした。
第 4 項 マーカー候補 microRNA が受ける年齢、性別の影響の検証
第 3 項で第2のスクリーニングを行い、膵がんのマーカー候補 miRNA を 4 種類同定したが、膵がん患者群の年齢、性別への影響を考慮していない。同定したマーカー候補 miRNA が年齢、性別の影響を受けた場合には、疾患による miRNA 量変動を検出できない可能性が考えられたため、これら miRNA の血漿中量が年齢、性別による影響をどの程度受けるかを、第1のスクリーニングで測定した結果をもとに検討した。年齢の影響を調べるのに用いた臨床検体は、2項、表7に挙げた各年代の健常人で、性別の影響を調べるのに用いた臨床検体は、第3項表8で挙げた 60 歳以上の健常人である。
図6にマーカー候補 miRNA が受ける年齢の影響を、図7に性別の影響を示す。T 検定を行ったところ、miR-25 の血漿中量は 20 代と 40 代の健常人の間で 5% 水準で有意な差が得られたことから、miR-25 は年齢の影響を受け、加齢によりわずかに減少傾向にある可能性が示唆された。しかしながら、全体的に見てマーカー候補 miRNA は年齢、性別で血漿中量に大きな差は認められず、miR-25 では年齢の違いで血漿中量に有意差が見られたとしても、健常人と膵がん患者の間での差の方がそれよりはるかに大きいことが明らかである。以上の結果から、年齢や性別は膵がんのマーカー候補 miRNA の血漿中量に大きな影響を与えず、診断マーカーとしての利用に支障をきたさないということがわかった。
第 5 項 小括
膵がんの発症によって変動し、健常人と膵がん患者で血漿中量が異なる miRNA として、第1のスクリーニングで 5 種類が候補として挙がり、第2のスクリーニングにおいて miR-122、miR-16、miR-19b、miR-25 の 4 種類が同定された。これらの miRNA 量の違いは統計学的にも有意であることが明らかとなり、また、年齢・性別の影響をほとんど受けないことから、診断マーカーとして応用が可能であると考えられる。特に、miR-122、miR-16、miR-19b、miR-25 の 4 種類のマイクロRNAは、膵臓癌の発症年齢は40歳未満で発生することはまれで40歳代後半から50歳代になるにつれ徐々に増え、60歳〜80歳代が全体の80%を占めることを考慮に入れると、年齢・性別の影響を全く受けないものである。次節以降では、同定した 4 種類の miRNA に関して膵がん診断における有用性を更に検証した。
第 2 節 マーカー候補 microRNA の膵がん患者に対する特異性の検証
第 1 項
第 1 節で膵がんのマーカー候補 miRNA として 4 種類の miRNA が同定された。しかし、これらの miRNA が示す血漿中 miRNA 量の違いが膵がん患者特異的なものであるのか、それとも他の疾患でも非特異的に変動するのかという点は不明である。そこで本節では、膵がん以外の疾患におけるマーカー候補 miRNA の血漿中量を測定し、健常人及び膵がん患者と比較することで、同定した miRNA の膵がん患者に対する特異性の検証を行った。
第 2 項 膵がん以外の他の疾患におけるマーカー候補 microRNA 量の測定と比較
膵がん以外の疾患患者 16 名の血漿中において、第 1 節で同定した 4 種類のマーカー候補miRNA 量を測定し、健常人 50 名、膵がん患者 50 名の血漿中 miRNA 量と比較した。健常人と膵がん患者は、第 1 節第 3 項、表8で示した検体を用いた。膵がん以外の疾患として、アルツハイマー症と胃がんを設定した (表9)。アルツハイマー症は膵がんと同様に高齢者での発症率が高い疾患として、胃がんは膵がんとは異なるがん疾患として選んだ。ここでの測定は、SYBR Green を用いた qRT-PCR 法で行った。
結果を図8に示す。健常人群、膵がん患者群、アルツハイマー症患者群、胃がん患者群におけるマーカー候補 miRNA 量を比較し、膵がん患者群と他の疾患患者群の間で T 検定を行った。その結果、miR-16、miR-25 において 5% 水準で有意な差が得られ、これら 2 種類の miRNAは、膵がん患者特異的に血漿中量が変動する可能性が示唆された。
一方、miR-122 と miR-19b に関しては、膵がん患者群と他の疾患患者群で有意な差が得られなかったことから、膵がん患者に対する特異性は低いことが示唆された。
miR-122 は肝臓で高発現する miRNA で、肝炎や肝がん患者の血漿中に多いことが知られており、肝臓に何らかの障害が起こった際に肝細胞の脱落とともに血液中に放出され、血漿中で高く検出される可能性がある。また、肝細胞自身から細胞外小胞のエクソソームに包埋されて分泌される可能性もある。本研究で用いた膵がん患者は全てステージIII、IVa の外科治療適用患者であり、肝臓への遠隔転移は見られない患者である。しかし、ステージIII、IVa の患者は膵臓に近接する臓器 (胃など) やリンパ節への転移の認められるため、検出できないような転移巣が肝臓に形成されていた可能性も考えられる。
miR-19bに関しては、アルツハイマー症患者、胃がん患者でも、膵がん患者と同様に健常人と比較して miRNA 量が低下しており、様々な疾患との関わりが示唆された。
各群のマーカー候補 miRNA 量の分布を図9に示す。集団としてのマーカー miRNA の血漿中量の傾向をみると、miR-16 は 25%〜75% 値の範囲が広いことから、他のマーカー miRNAと比べて検体の個人差が大きいことがわかる。miR-25 は、膵がん患者群と他の群との差がはっきりしているため、図8で示したように 0.5% 水準で有意差が得られたと考えられる。
第 3 項 小括
アルツハイマー症患者及び胃がん患者を用いた膵がん以外の疾患患者との比較により、miR-16、miR-25 は膵がん患者特異的に血漿中量が変動する可能性が示唆された。miR-122 及び miR-19b は、アルツハイマー症患者、胃がん患者の血漿中 miRNA 量の変動が膵がん患者と同様の傾向を示したことから、これらの miRNA の変動は膵がん患者特異的ではないことが明らかとなった。
以上の結果から、検討した 4 つの miRNA のうち、miR-16 及び miR-25 は膵がん診断マーカーとして有用性であることが示された。また、miR-122 と miR-19b は膵がん患者への特異性は見られなかったが、miR-16、miR-25と組み合わせることで、診断の正確性を上げるような、補助的な役割を果たすマーカーとして利用できる可能性がある。
第3節 ΔCt 値を用いたマーカー microRNA の診断精度の検証
第 1 項
これまでの実験結果より、4種類のマーカー miRNA の血漿中量が健常人と膵がん患者で異なることが明らかとなったが、これらのマーカー miRNA を用いて膵がんの診断を行う場合には、膵がんの陽性と陰性を分ける正確さが重要である。また、検査値の測定は病院でのスクリーニング検査を想定し、測定方法が簡便なものが望ましい。以上の観点から、本研究では qRT-PCR の測定結果から容易に算出できるΔCt値に着目し、診断マーカーとしての有用性を検討した。
第 2 項 ROC 曲線によるマーカー microRNA の精度評価
ROC (受信者操作特性) 曲線を描き AUC を算出して比較する方法は、診断マーカーの精度評価の方法である。ROC は横軸に「1-特異度」(偽陽性率) を、縦軸に「感度」をプロットし、陽性/陰性を判断するカットオフ値を媒介変数として変化させたときに得られる曲線である。AUC (曲線下面積) はこの ROC 曲線下の面積のことであり、0.5〜1 の値をとる。ある診断マーカーを用いてROC 曲線を作成し、AUC を算出した際、その値が 1 に近づけば近づく程精度の良いマーカーと評価される。本研究ではこの方法を用いて 4 種類のマーカー miRNA の精度評価を行った。ROC 曲線作成に用いたのは表8、表9に示した検体のΔCt 値で、非膵がん患者検体として、健常人、アルツハイマー症患者、胃がん患者を設定した。
図10に作成した ROC 曲線と AUC を示す。グラフの灰色の部分が AUC にあたる。一般にAUC ≧ 0.7 であれば診断マーカーとして精度がよいとされる。miR-122、miR-16、miR-19b 及び miR-25 について算出した AUC は全て 0.7 以上であったことから、これら 4 種類の miRNAは精度のよいマーカーと言える。ROC 曲線を作成することで、偽陰性率と偽陽性率の平均値が最も低くなる最適なカットオフ値の算出を行い、その値で膵がん診断を行ったときの各マーカーmiRNA の偽陽性率と偽陰性率を表10に、カットオフ値と各検体のΔCt 値を照らし合わせたものを図11に示す。図11より、AUC が高く、偽陽性率、偽陰性率がともに低いマーカーは、膵がん患者群と非膵がん患者群のΔCt 値間の差が大きい miRNA であり、逆に、偽陽性率、あるいは偽陰性率が高い miRNA は膵がん患者群と非膵がん患者群のΔCt 値間の差が小さく、集団として重なっている部分が大きい miRNA であることがわかった。そこで、膵がん患者群と非膵がん患者群のΔCt 値間の差をさらに顕著にするため、膵がん患者群で血漿中 miRNA 量が上昇傾向にある miR-122 のΔCt 値と、低下傾向にある miR-16、miR-19b、miR-25 のΔCt値の差を求め、2 種類の miRNA のΔCt 値を組み合わせた値を用いて ROC 曲線を作成した (図12)。その結果、得られた AUC は 0.9 以上であり、臨床で用いられている診断マーカーと同程度の AUC を示したことから、1 種類のマーカー miRNA を用いたときよりも 2 種類の miRNA を組み合わせた方が高い感度を得ることができた。さらに偽陰性率、偽陽性率が 1 種類単独で診断するよりも 2 種類のマーカー miRNA を用いた方が低値を示したことから、診断精度が上がることがわかった (表11)。最も AUC が高値を示した miRNA の組み合わせは、miR-122 とmiR-25 であり、AUC = 0.97 で、偽陽性率、偽陰性率、ともに 3.48%で、非常に精度よく膵がん患者/非膵がん患者を識別することができた (図13)。

Claims (1)

  1. 生体から分離された血液試料中に含まれる、(1)miR−122−5pと、(2)miR−25−3pの存在量を指標とする膵がんの検出を補助する方法であって、miR−122−5pの存在量が健常者よりも多く、miR−25−3pの存在量が健常者よりも少ないことが、膵がんを発症している可能性が大きいことを示す、方法。
JP2016506502A 2014-03-04 2015-03-03 膵がんの検出を補助する方法 Active JP6489583B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014041594 2014-03-04
JP2014041594 2014-03-04
PCT/JP2015/056219 WO2015133477A1 (ja) 2014-03-04 2015-03-03 膵がんの検出を補助する方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015133477A1 JPWO2015133477A1 (ja) 2017-04-06
JP6489583B2 true JP6489583B2 (ja) 2019-03-27

Family

ID=54055283

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016506502A Active JP6489583B2 (ja) 2014-03-04 2015-03-03 膵がんの検出を補助する方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9909190B2 (ja)
EP (1) EP3115467B1 (ja)
JP (1) JP6489583B2 (ja)
WO (1) WO2015133477A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20240034257A (ko) 2014-05-30 2024-03-13 도레이 카부시키가이샤 췌장암의 검출 키트 또는 디바이스 및 검출 방법
JP6667813B2 (ja) 2015-03-13 2020-03-18 国立大学法人広島大学 アルツハイマー病又は軽度認知症の検出を補助する方法
EP3438284B1 (en) 2016-03-31 2021-12-22 Toray Industries, Inc. Kit or device for detecting early stage pancreatic cancer or pancreatic cancer precursor lesions and detection method therefor
WO2019117269A1 (ja) * 2017-12-13 2019-06-20 国立大学法人広島大学 膵がんの検出を補助する方法
WO2020142017A2 (en) 2019-01-02 2020-07-09 Sabanci Universitesi Nanoteknoloji Arastirma Ve Uygulama Merkezi Stress-regulated mirnas as novel cancer biomarkers
WO2021024331A1 (ja) * 2019-08-02 2021-02-11 株式会社 東芝 分析方法及びキット
WO2021124455A1 (ja) * 2019-12-17 2021-06-24 株式会社 東芝 分析方法及びキット
CN111494632B (zh) * 2020-04-30 2021-03-19 山东农业大学 miR-16-5p作为靶点在调控槲皮素和EGCG协同保护胰岛细胞损伤中的用途

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2591794A1 (en) 2006-01-05 2013-05-15 The Ohio State University Research Foundation MicroRNA expressions abnormalities in pancreatic endocrine and acinar tumors
CA2638844C (en) 2006-03-02 2016-05-03 Thomas D. Schmittgen Microrna expression profile associated with pancreatic cancer
AU2008248319B2 (en) 2007-04-30 2013-09-05 The Ohio State University Research Foundation Methods for differentiating pancreatic cancer from normal pancreatic function and/or chronic pancreatitis
WO2011075873A1 (zh) * 2009-12-24 2011-06-30 北京命码生科科技有限公司 胰腺癌标记物及其检测方法、试剂盒和生物芯片
US20150011414A1 (en) * 2012-01-16 2015-01-08 Herlev Hospital Microrna for diagnosis of pancreatic cancer and/or prognosis of patients with pancreatic cancer by blood samples
WO2014003053A1 (ja) 2012-06-27 2014-01-03 独立行政法人国立がん研究センター 膵臓がんの検出方法及び検出用キット

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015133477A1 (ja) 2015-09-11
EP3115467B1 (en) 2019-01-02
JPWO2015133477A1 (ja) 2017-04-06
EP3115467A1 (en) 2017-01-11
US9909190B2 (en) 2018-03-06
EP3115467A4 (en) 2017-10-25
US20170073764A1 (en) 2017-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6489583B2 (ja) 膵がんの検出を補助する方法
US20220033905A1 (en) Method for diagnosis and prognosis of chronic heart failure
JP6966508B2 (ja) 尿バイオマーカーコホート、遺伝子発現特性、およびその使用の方法
JP6203209B2 (ja) 早期結腸直腸癌の検出のための血漿マイクロrna
JP6867659B2 (ja) アルツハイマー病又は軽度認知症の検出を補助する方法
US11421283B2 (en) Circulating microRNA as a marker for hepatocellular carcinoma
Chen et al. Plasma miR-15b-5p, miR-338-5p, and miR-764 as biomarkers for hepatocellular carcinoma
Hofbauer et al. A urinary microRNA (miR) signature for diagnosis of bladder cancer
CN105899677B (zh) 血细胞样品的emt-标志物水平差异用于诊断癌症、特别是结直肠(crc)和胰腺(pc)癌
US20230227914A1 (en) Biomarkers of oral, pharyngeal and laryngeal cancers
CN104450901A (zh) 快速诊断川崎病的核酸标记物及其试剂盒
CN103866016A (zh) 一种循环肿瘤细胞检测试剂盒及其应用
JP2023113877A (ja) 膵がんの検出を補助する方法
CN110373457A (zh) 一种用于溃疡性结肠炎诊断的mRNA标志物及其应用
KR102229647B1 (ko) 신장이식 환자의 급성거부반응 진단용 miRNA 바이오 마커 및 이의 용도
JP6616983B2 (ja) 軽度認知障害を検査する方法
EP3545109A1 (en) In vitro
CN114921531A (zh) 外泌体rna在rtk抑制剂治疗晚期非小细胞肺癌疗效评估中的应用
JPWO2019117306A1 (ja) アルツハイマー病の検出を補助する方法
CN103571936A (zh) 微核酸-196a分子及-196b分子侦测口腔癌的方法及其引物、探针与试剂盒

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6489583

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250