JP6488049B1 - 飲料用演出グラス、飲料用演出システム及び遠隔地乾杯カウンターシステム - Google Patents

飲料用演出グラス、飲料用演出システム及び遠隔地乾杯カウンターシステム Download PDF

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Abstract

【課題】 一人で又は遠隔地にいる人らと一緒に楽しむことができ、また、多様な演出効果を得られる飲料用演出グラスを提供する。また、映像表示装置をグラス本体に容易に固定でき、且つ映像表示装置の映像表示部の向きを容易に変更できる飲料用演出グラスを提供する。また、これら飲料用演出グラスを用いた飲料用演出システム及び遠隔地乾杯カウンターシステムを提供する。
【解決手段】 飲料用演出グラス1は、上部開口11を有する有底の筒状体であるグラス本体10と、グラス本体の側面に映像表示装置80を固定するための固定機構16と、映像表示装置の映像表示部85に表示された映像81をグラス本体の外部から視認するための透明部12と、グラス本体の内部に配置される反射鏡30とを備えており、映像表示部に表示された映像が反射鏡で反射され、透明部を通過してグラス本体の外部に至る。従来の飲料用演出グラスのように格納部及び導波部を設ける必要がない。
【選択図】図1

Description

本発明は、一人で又は遠隔地にいる人らと一緒に楽しむことができ、また、多様な演出効果を得られる飲料用演出グラスに関する。また、映像表示装置をグラス本体に容易に固定でき、且つ映像表示装置の映像表示部の向きを容易に変更できる飲料用演出グラスに関する。また、これら飲料用演出グラスを用いた飲料用演出システム及び遠隔地乾杯カウンターシステムに関する。
パーティー、宴会等のイベントでは参加者同士が飲料入りのグラスを接触させて乾杯を行い、仲間と喜びを分かち合うことが多い。
従来、飲料を入れる機能以外に様々な機能を持ったグラスが開発されている。
例えば特許文献1及び2にはグラスを持ち上げたことをセンサーで検知してグラス下部のスピーカーから様々な音を出力する技術が開示されている。
特許文献3には傾斜角度を検出する手段を備えており、グラスの傾斜角度に応じた音声を発生する技術が開示されている。
特許文献4にはグラスの内壁と外壁の間の中間層に発光片を配置し、グラスが揺動した際に発光片が発光する技術が開示されている。
特許文献5及び6にはグラスの表面に表示装置を配置し、表示装置に映す映像を手動で切り替えたり、グラスの状態を検知するモーションセンサーの出力に応じて切り替えたりする技術が開示されている。
特許文献7にはグラスの表面に表示装置を配置し、グラスの底の空間内にコントロールモジュールや接続端子を配置する技術が開示されている。接続端子を介して外部のコンピュータと有線で接続することで複数種類の映像データをコントロールモジュールにダウンロードして表示装置に映すことができる。
特許文献8には本願発明者が発明した飲料用演出グラスが開示されている。この飲料用演出グラスは、グラス本体と、グラス本体の底部から内部側にのびており携帯型通信装置を格納するための格納部と、グラス本体の側面から内部側にのびており携帯型通信装置の電波を通過させるための導波部を備えている。この飲料用演出グラスはグラス本体内に飲料を充填した状態でも携帯型通信装置の電波を導波部を通して外部に出して無線通信できる。
実公昭62−92769号公報 特開平3−45213号公報 実公平1−81970号公報 実用新案登録第3086140号公報 特開2005−99159号公報 米国特許出願公開第2008/0100469号明細書 米国特許第08550288号明細書 特許第6337256号
しかし、上記特許文献1〜6は予めメモリ等に記録しておいた音声や映像等を出力したり、発光片を発光させたりするものであり、バリエーションに乏しく、演出効果が制限されるという問題がある。
特許文献7は接続端子を介して外部のコンピュータと有線で接続する必要があるため操作が煩わしいという問題や、接続端子が濡れた場合に故障の原因になるという問題もある。
また、特許文献1〜7はグラスを置いてある一つの空間にいる人だけで楽しむものであり、遠隔地にいる人と一緒に楽しむことができないという問題がある。
また、特許文献8は格納部と導波部をグラス本体の内部に設けるためにグラス本体の容量が少なくなるという問題や製造工程が増えるという問題がある。また、格納部の挿入口がグラス本体の底部にあり、この挿入口から携帯型通信装置を挿入・取り出しする際にグラス本体を持ち上げる必要があるので不意の着信時に対応し難いという問題がある。また、グラス本体内の携帯型通信装置の向きが一定のため、映像表示部の向きを変更出来ないという問題がある。
本発明は上記問題に鑑み、一人で又は遠隔地にいる人らと一緒に楽しむことができ、また、多様な演出効果を得られる飲料用演出グラスを提供することを課題とする。また、映像表示装置をグラス本体に容易に固定でき、且つ映像表示装置の映像表示部の向きを容易に変更できる飲料用演出グラスを提供することを課題とする。また、これら飲料用演出グラスを用いた飲料用演出システム及び遠隔地乾杯カウンターシステムを提供することを課題とする。
本発明の飲料用演出グラスは、上部開口を有する有底の筒状体であるグラス本体と、前記グラス本体の側面に映像表示装置を固定するための固定機構と、前記映像表示装置の映像表示部に表示された映像を前記グラス本体の外部から視認するための透明部と、前記グラス本体の内部に配置される光透過性を有しない層を少なくとも一つは備える反射鏡とを備えており、前記映像表示部に表示された前記映像が前記反射鏡で反射され、前記透明部を通過して前記グラス本体の外部に至ることを特徴とする。
また、前記映像表示装置が携帯型通信装置の一部であることを特徴とする。
また、前記映像表示部が前記グラス本体の外部から拡大して見えるように前記透明部の一部又は全部がレンズになっていることを特徴とする。
また、前記反射鏡の向きを水平方向及び/又は鉛直方向に変えることで前記映像の反射方向を水平方向及び/又は鉛直方向に変えることを特徴とする。
また、前記固定機構が、前記映像表示装置を挿入するための挿入口と、前記映像表示装置を格納するための格納部を備えることを特徴とする。
また、前記格納部が可撓性を有する材料から成り、外力の付加により前記格納部を変形させて前記格納部内の前記映像表示装置を操作できることを特徴とする。
また、前記上部開口を塞ぐための蓋を備えることを特徴とする。
また、前記映像表示装置が携帯型通信装置の一部であり、前記携帯型通信装置がユーザー操作検知部と加速度センサーを有しており、前記ユーザー操作検知部は前記加速度センサーの出力データに基づいてユーザーが前記グラス本体を移動、傾斜又は他物体へ衝突(以後、「ユーザー操作」という。)させたことを検知し、出力信号を外部に送信することを特徴とする。
また、前記映像表示装置が携帯型通信装置の一部であり、前記携帯型通信装置が振動子を有しており、前記携帯型通信装置が電波を介した通信を行ったタイミングで前記振動子が振動することにより前記グラス本体が振動することを特徴とする。
また、前記携帯型通信装置がカメラを有しており、前記ユーザー操作検知部が前記ユーザー操作を検知したタイミングで前記カメラが撮影し、撮影画像データを外部に送信することを特徴とする。
本発明の飲料用演出システムは、上記飲料用演出グラスと外部のコンピュータと外部の映像表示装置を備えており、前記外部のコンピュータは前記出力信号を受信すると共に所定の映像データを生成して前記外部の映像表示装置に送信し、前記外部の映像表示装置は前記映像データを映像コンテンツとして表示することを特徴とする。
また、上記飲料用演出グラスを有しており、前記カメラが前記反射鏡を撮影した際の撮影画像に基づいて前記携帯型通信装置から出力される音及び/又は画像変化することを特徴とする。
本発明の遠隔地乾杯カウンターシステムは、上記飲料用演出グラスと外部のサーバーコンピュータを備えており、前記外部のサーバーコンピュータは前記出力信号を受信し、その受信回数をカウントして乾杯操作累計数として記録し、ユーザーが前記乾杯操作累計数を閲覧出来ることを特徴とする。
表皮深さ(skin depth)とは、マクスウェルの電磁方程式より求められる波動方程式の解より求められる電波の振幅(強さ)の減衰具合を表す指標値の一つで、ある材質に入射した電磁界(電波)が 1/e (≒ 1/2.718 ≒37[%]) の強さに減衰する迄の距離である(eは自然対数)。
仮に液体の代表例として海水に1[GHz]の周波数の電波を入射させた場合の表皮深さを求めると7.9[mm]になる。これは海水に入射した電波の振幅(強さ)が1/e (≒37[%]) に減衰するまでの距離が7.9[mm]であり、例えばガラスコップに海水を入れた場合に1[GHz](国内の携帯電話で現在用いられている周波数帯域は約800[MHz]〜3[GHz])の電波を入射させても、コップ表面から1[cm]も進入しない内に37[%]以下に減衰する事を意味している(実際は海水だけでなくガラスコップ減衰等も有る為、更に減衰する。また、不純物や塩分濃度が多い海域の海水では、その不純物故上記の海水の減衰を大きく上回る事が有る)。他の液体、例えば濃いジュースやそれを使用したカクテル等のアルコール飲料は海水に比して不純物が多い場合も有り、その場合は当然海水と比して減衰は激しくなる。
また、電波の周波数が高ければ高いほど程表皮深さは短くなる。近年1[GHz]〜3[GHz]或はそれ以上の周波数が携帯電話やその他移動体通信端末の高速パケット通信サービス等に使用されているが、それらの周波数の電波やWifi無線LAN等の2.4[GHz]、5[GHz](IEEE 802.11n)、60[GHz]等(IEEE 802.11ad)では周波数1[GHz]より更に減衰は激しくなる。
このように水道水や清涼飲料水或はアルコール飲料水等の不純物を含む液体は空気と違い電波を通さない性質が有る。
映像コンテンツ及び音声コンテンツを出力する事が可能な映像表示部及び音声出力部付きの通信装置、具体的には携帯電話やスマートフォン、PDA、タブレット端末等の携帯型通信装置をグラス本体の内部に格納した状態でグラス本体に液体を充填した場合、携帯型通信装置の周囲全体又は一部が液体に覆われることで液体が遮蔽物となる。その結果、電波を利用した通信機能が使えなくなり、画像データや音声データ等の通信が不可能になったり、通信速度[bps]が著しく遅くなったりする問題点が有る。
本発明の飲料用演出グラスは、映像表示装置をグラス本体の側面に固定し、映像表示部の映像をグラス本体内に配置した反射鏡で反射する。反射鏡で反射された映像はグラス本体の透明部を通過してグラス本体の外部に至り、ユーザーに視認される。映像表示装置は携帯型通信装置の一部であってもよい。
本発明の飲料用演出グラスは従来のように携帯型通信装置をグラス本体の内部に格納せずにグラス本体の側面に固定するので、飲料によって通信が阻害されることがない。したがって、飲料がグラス本体に充填された状態でも携帯型通信装置が外部からのデータを受信でき、映像表示部で映像コンテンツを出力できる。
また、従来のようにグラス本体の内部に格納部及び導波部を設ける必要がないのでグラス本体の容量を確保でき、また、製造工程を減らすことができる。
グラス本体の側面を全て透明な素材にすれば、グラス本体の側面全体が透明部になるので、反射鏡の向きを水平方向に変更することで、映像表示部の映像の向きを水平方向に任意に変更出来る。また、反射鏡の向きを鉛直方向に変更することで映像の向きを鉛直方向に任意に変更出来る。これによりユーザーはグラス側面だけでなく上部開口からも飲料越しに映像を楽しむ事が出来る。
また、固定機構でグラス本体の側面に映像表示装置(携帯型通信装置)を固定するので、従来のように映像表示装置(携帯型通信装置)を挿入・取り出しする際にグラス本体を持ち上げる必要がなく、不意の着信時に対応できる。
固定機構として映像表示装置を挿入するための挿入口と格納するための格納部を用いることにすれば挿入・取り出しが容易になる。
格納部20を可撓性を有する材質とする事により、格納部20の外部からユーザーの手50等で映像表示装置を操作出来る。
市場で入手可能なスマートフォンや携帯電話等の携帯型通信装置は内部に加速度センサーを有しているものが殆どである。加速度センサーは3軸の加速度を捉えられるため、加速度センサーの取得データに基づいてグラス本体に対するユーザー操作を検知する事が可能になる。更にユーザー操作を検知したタイミングで出力信号を外部のコンピュータに送信出来る。これにより本発明の飲料用演出グラスをユーザーが傾斜させる操作や、或は他物体への衝突操作(乾杯操作)を行ったタイミングで遠隔地のパソコン、サーバー、携帯電話、スマートフォン等の映像表示部に表示されている画像を変更したり、音声出力部から出力されている音声を切り替えたりする事が可能となる。また乾杯操作回数を遠隔地のサーバーで集計し、公開することができる。
携帯型通信装置がカメラを備えている場合、カメラで撮影した画像や映像を遠隔地に転送する事も出来る。
携帯型通信装置が振動子(バイブレーター)を備えている場合、振動子をデータ送受信のタイミングで振動させても良い。グラス本体に充填されている飲料が炭酸飲料水の場合はこの振動により発泡させる演出が可能になる。
第1の実施の形態の飲料用演出グラスを示す斜視図(a)及び上方断面図 反射鏡の角度を変化させるパターン例の上方断面図(a),(b)と斜視図(c) 透明部にレンズ機能を持たせる前の状態及び持たせた状態を示す斜視図(a)及び(b) ボトル型の飲料用演出グラスを示す斜視図 格納部の材質を可撓性の材質としてタッチパネルの押下操作を可能にした例 固定機構で映像表示装置をグラスに固定した例 第2の実施の形態の飲料用演出グラスを示す斜視図 飲料用演出グラス等が通信回線に接続している状態を示す図 加速度センサーでグラスの操作状態を検知して送信する飲料用演出グラスのシステム的内部構成を示すブロック図 通信送受信時に振動子を振動させる飲料用演出グラスのシステム的内部構成を示すブロック図 第1の実施の形態の飲料用演出システムの構成を示す図(外部の映像表示装置の映像を変化させる例) 第2の実施の形態の飲料用演出システムの構成を示す図(反射鏡に写った反射像を利用して映像と音を変化させる例) 遠隔地乾杯カウンターシステムの構成を示す図
[飲料用演出グラスの第1の実施の形態]
以下、本発明の飲料用演出グラスの第1の実施の形態を図面を用いて示す。
図1に示すように、飲料用演出グラス1はグラス本体10、固定機構16、反射鏡30、透明部12から概略構成される。
グラス本体10は上部開口11を有する有底の筒状体でありその内部に飲料等の液体Lを充填出来る。グラス本体10の材質としては、一般的なグラスと同様にガラス、樹脂、陶器、磁器等が挙げられる。
固定機構16はグラス本体10の側面に映像表示装置80を固定するための部材である。本実施の形態では固定機構16として映像表示装置80を挿入するための挿入口21と、映像表示装置80を格納するための格納部20を備える。
反射鏡30はグラス本体10の内部に配置され、映像表示装置80の映像表示部85に表示された映像81(本実施の形態ではアルファベットのAとする。)を透明部12の方向に反射するために用いられる。
透明部12は映像81をユーザーUが外部から視認するためにグラス本体10の側面に設けられる。ユーザーUは格納部20に格納された状態の映像表示装置80の映像81を反射鏡30を介して側面から視認できる。
映像表示装置80と反射鏡30の間、反射鏡30と透明部12の間を結ぶ光路はグラス本体10の飲料L内を通る。飲料Lがウィスキー等の琥珀色の場合、ユーザーUが透明部12から視認する映像はその飲料Lの色で着色されるので、グラス本体10に充填する飲料Lの色に応じて映像が着色される演出効果を得られる。
光の入射角と反射角は等しいという光学の基本的な物理法則により、図1(b)のように映像表示装置80の映像表示部85と反射鏡30のなす角、及び反射鏡30と透明部12のなす角の理想の角度は共に45度と求められる。45度にする事によりユーザーUは歪みの無い映像83をグラス本体10の側面より視認する事が出来る。なお、図1(a)中の符号82はユーザーU側から見た場合に反射鏡30に写っている映像81の像である。
なお、透明部12から実際に見える映像83は反射鏡30に反射したものであるため左右反転するが、これは映像表示装置80側で画層処理して映像81を予め左右反転させておけば解決出来る。
反射鏡30を用いることで従来のように映像表示装置80をグラス本体10の内部に配置しなくて済む。これにより映像表示装置80の脱着をグラス本体10の側面から容易に行える。また、映像表示装置80がスマートフォン等の携帯型通信装置100の一部の場合、携帯型通信装置100が飲料Lの中に配置されない為、携帯型通信装置100は飲料Lの有る無しに関わらず常時通信が可能になる。そして、ユーザーUは通信を利用した様々な映像コンテンツを透明部12を通して視認出来る。
なお、グラス本体10の内部に反射鏡30を支持するための支持機構31について、反射鏡30の向きを水平方向及び/又は鉛直方向に変えられる構造を備えることにしてもよい。これにより図2(a),(b)のように反射鏡30と映像表示装置80(つまり映像表示部85)のなす角を任意に調整出来、ユーザUはグラス本体10の任意の位置から映像を視認する事が可能になる。図2(c)のように上部開口11の方向に向けて映像81を反射するように反射鏡30のなす角を調整すれば、映像81はグラス本体10内の飲料越しに上部開口11を通してユーザーUに視認される。
図3(b)に示すように透明部12をガラスレンズ等のレンズ機構15にする事により、或はレンズ機構15を透明部12に重ねて固定する事によりグラス本体10外部から視認される映像83を拡大表示する事が出来る
グラス本体10の形状としては図1に示すような取っ手13を備えたいわゆるジョッキ型以外に、図4に示すような上部開口11を閉めるための蓋15を有するボトル型であってもよい。
図5に示すように格納部20を構成する材質をペットボトル等で用いられているポリエチレンテレフタレート等の外力の付加により変形する程度の可撓性を有する材質にしてもよい。この場合、格納部20の外部からユーザーの手50や指或は物体(実際の押下操作は衛生的な観点から人体の指でなくスプーンや箸等を用いる)で外力を付加して格納部20を弾性変形させる事により携帯型通信装置100を押下操作出来る。通常、スマートフォンや携帯電話はボタンやタッチパネルを備えており、グラス本体10の外部からこれらの機器を飲料充填中に操作出来る。なお、操作を更に容易にするために格納部20を部分的に透明な軟質塩化ビニール(通称、軟質PVC、浮き輪の素材によく用いられる防水性の有る素材)等の柔軟性のより高い材質で形成しても良い。
図6に示すように、固定機構16として格納部20等を用いる代わりにネジやクランプ等の周知の手段を用いて映像表示装置80や携帯型通信装置100をグラス本体10に固定しても良い。また、ゴムやベルトで映像表示装置80や携帯型通信装置100をグラス本体10に巻き付けて固定しても良い。
[飲料用演出グラスの第2の実施の形態]
以下、本発明の飲料用演出グラスの第2の実施の形態を図面を用いて示が、上記第1の実施の形態の飲料用演出グラス1と同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
図7に示すように、ユーザーUは携帯型通信装置100の通信機能を利用した様々な映像コンテンツを透明部12を通して視認出来る。
携帯型通信装置100は通信回線Aを介して複数の装置間で音や映像のデータ(電波)をやり取りできる装置の総称であり、例えば携帯電話やスマートフォン、携帯タブレット端末、PDA等が挙げられる。
映像表示部101は映像コンテンツ150等の映像を出力する。音声出力部102は携帯型通信装置100の音声コンテンツ151等の音や通話時の声を出力するいわゆるスピーカーである。マイクロフォン103は携帯型通信装置100の通話時に使用される音声入力装置である。
通信回線Aとしてはインターネット等のネットワークや電話回線が挙げられ、通信回線Aを介して図8のように他のパーソナルコンピュータや遠隔地のサーバーコンピュータ或他の飲料用演出グラスの内部コンピュータ等に繋がっている。
携帯電話やスマートフォン等の移動体通信端末の殆どの機種は加速度センサーを内蔵している。加速度センサーは同センサーが内蔵されている物体の加速度に基づいて、物体の移動量、傾斜量、他物体への衝突の有無を取得出来る。
本実施の形態の飲料用演出グラスは、図9に示すように携帯型通信装置100内の加速度センサー105のセンサー取得データ160の値をモニターするユーザー操作検知部106を備える。グラス本体10に対する移動操作、傾斜操作、他物体への衝突操作のいずれかのユーザー操作を検知し、そのユーザー操作を検知したタイミングでユーザー操作を検知した事を示す操作検知信号161或はセンサー取得データ160を出力信号161として無線通信デバイス110を通して外部の携帯型通信装置202や遠隔地のサーバーコンピュータ203等に送信する。
ユーザー操作の有無の検知のアルゴリズムとしては、例えば移動操作、傾斜操作、他物体への衝突により発生する加速度の閾値を予め決めておきその閾値を上回るか否かによる最も単純なアルゴリズムが考えられるが、これに限定されるものでは無く他のアルゴリズムを用いても良い。また、ユーザー操作検知部106は携帯型通信装置100の制御用の内部コンピュータ200にソフトウェアとして実装されていてもよいし、専用のICとして携帯型通信装置100の内部に内蔵されていても良い。
これによりユーザーUがグラス本体10を操作することにより外部の携帯型通信装置202の画像や音を制御できる。また、グラス本体10の他物体への衝突操作(つまり乾杯操作)を遠隔地のサーバーコンピュータ203で監視や集計し、それらの数をリアルタイムで世界中に公開する事が可能になる。なお、ユーザー操作を検知したタイミングで携帯型通信装置100内のカメラ104でグラス本体10近傍の画像を撮影し、それを操作検知信号161やセンサー取得データ160と一緒に送信出来るようにしても良い。
また、操作検知信号161やセンサー取得データ160が送信されたタイミングで携帯型通信装置100内の振動子130(通称、バイブレーター)を振動させる事により、操作検知信号161やセンサー取得データ160が送信された事をユーザーに知らせる事が出来る。
[飲料用演出グラスの第3の実施の形態]
以下、本発明の飲料用演出グラスの第3の実施の形態を図面を用いて示が、上記各実施の形態の飲料用演出グラス1と同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
図10に示すように、無線通信デバイス110を介してデータの送受信が有った場合にそのタイミングで携帯型通信装置100内の振動子130を振動させる事により、携帯型通信装置100がデータ送受信を行った事をユーザーに知らせる事が出来る。グラス本体10内部に発泡性がある炭酸飲料が充填されている場合、外部の携帯型通信装置202や遠隔地のサーバーコンピュータ203から特定のデータをグラス本体10内部の携帯型通信装置100に送信する事によりその携帯型通信装置100の振動子130を振動させ、炭酸飲料を発泡させる事が出来る。換言すると遠隔地のグラス本体10内部の炭酸飲料の発泡を携帯型通信装置202や遠隔地のサーバーコンピュータ203等から制御出来る。
[飲料用演出システムの第1の実施の形態]
以下、本発明の飲料用演出システムの第1の実施の形態について説明する。上記各実施の形態の飲料用演出グラスと同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
飲料用演出グラスの第2の実施の形態で説明したように本発明の飲料用演出グラスでは携帯型通信装置100内の加速度センサー105を用いてグラス本体10に対するユーザー操作を検知して出力信号161として遠隔地のサーバーコンピュータ203等に送信出来る。本システムでは図11に示すように本発明の飲料用演出グラス1と外部の映像表示装置205とその映像を制御するための外部のコンピューター204(具体的には外部のパーソナルコンピュータ201や遠隔地のサーバーコンピュータ203等も含む)を備える。
携帯型通信装置100の加速度センサー105にて検知されたユーザー操作を無線通信デバイス110を通して出力信号161として外部に通信回線Aを介して送信する。外部のコンピューター204はその出力信号161を受信して、出力信号161に応じた映像コンテンツ152(本実施の形態ではアルファベットのgo)を外部の映像表示装置205に出力する。これによりグラスの傾斜や移動操作或はグラスの他物体への衝突操作(つまり乾杯操作)を利用してプロジェクターや大型ディスプレイ等の外部の映像表示装置205に出力されている画像を制御出来る。また、操作検知を行った飲料用演出グラス1とその他の飲料用演出グラス2の出力画像を、グラスの傾斜や移動操作等をトリガーとして同期する事も出来る。
[飲料用演出システムの第2の実施の形態]
以下、本発明の飲料用演出グラスによるシステムの第2の実施の形態について説明する。
上記各実施の形態の飲料用演出グラスと同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
光の入射角と反射角は等しいため図12に示すようにユーザーUが反射鏡30を介して映像を見ている時、携帯型通信装置100から見た場合は反射鏡30にユーザーUが写る。これを利用して携帯型通信装置100に内蔵されているカメラ104を用いて、反射鏡30に写ったユーザーUやユーザーの手50等を撮影する。そしてカメラ撮影画像170を携帯型通信装置100の内部コンピュータ200で画像解析し、携帯型通信装置100に出力される画像コンテンツ150や音声コンテンツ151を変化させても良い。
例えば内部コンピュータ200がカメラ撮影画像170を解析した結果、ユーザーUの顔を認識した場合には特定の音声を音声コンテンツ151として出力したり、ユーザーの手50を認識した場合は、特定の画像を画像コンテンツ150として出力したりすれば良い。このようにユーザーの手やユーザーUの人体の一部を利用して携帯型通信装置100に出力される画像と音を制御出来る。
なお、本実施形態の撮影画像の画像解析や識別のアルゴリズムは既存の画像解析や画像認識(顔や表情認識等)のアルゴリズムを用いれば良いがこれに限定されるものではない。例えば単純に人体の肌色(R255 G228 B196のBisque色等)の物体が写ったか否かによりユーザーの手50等の人体の一部を検知するアルゴリズム(より正確には肌色のRGB値が写ったらユーザーの手50として検知する)を用いても良い。またこの時、グラス本体10が有る部屋の照明の照度を解析するアルゴリズムを同時に組み込んでもよい。例えば最も単純なアルゴリズムでは明るい部屋では撮影画像内の画素のRGB値が全て白色(R=255,G=255,B=255)に近くなるため、画素がRGB値白色に如何に近いかを算出して解析を行うことができる。これにより部屋の照明の有無で携帯型通信装置100に出力される画像と音が変化するように制御しても良い。
[遠隔地乾杯カウンターシステムの実施の形態]
以下、本発明の遠隔地乾杯カウンターシステムの実施の形態について説明する。上記各実施の形態の飲料用演出グラスと同一の構成となる箇所については同一の符号を付してその説明を省略する。
飲料用演出グラスの第2の実施の形態にて前述したように本発明の飲料用演出グラスでは携帯型通信装置100内の加速度センサー105を用いてグラス本体10に対するユーザー操作を検知して遠隔地のサーバーコンピュータ203等に送信出来る。図13に示すように、遠隔地のサーバーコンピュータ203が受信回数をカウントしてそれを乾杯操作累計数として記録して、閲覧や公開出来るようにする事により遠隔地乾杯カウンターシステムを得ることができる。
本発明は一人で又は遠隔地にいる人らと一緒に楽しむことができ、また、多様な演出効果を得られる飲料用演出グラスに関する。また、映像表示装置をグラス本体に容易に固定でき、且つ映像表示装置の映像表示部の向きを容易に変更できる飲料用演出グラスに関する。また、これら飲料用演出グラスを用いた飲料用演出システム及び遠隔地乾杯カウンターシステムに関する。以上より本発明は産業上の利用可能性を有する。
U ユーザー
L 液体(飲料)
A 通信回線
1 飲料用演出グラス
2 飲料用演出グラス
10 グラス本体
11 上部開口
12 透明部
13 取っ手
14 蓋
15 レンズ機構
16 固定機構
20 格納部
21 挿入口
30 反射鏡
31 支持機構
50 ユーザーの手
80 映像表示装置
81 映像
82 像
83 映像(反射)
85 映像表示部
100 携帯型通信装置
101 映像表示部
102 スピーカー
103 マイクロフォン(音センサー)
104 カメラ(カメラセンサー)
105 加速度センサー
106 ユーザー操作検知部
110 無線通信部
111 アンテナ
130 振動子
150 映像コンテンツ
151 音声コンテンツ
152 映像コンテンツ(外部の映像表示装置用)
160 センサー取得データ
161 出力信号(操作検知信号等)
162 振動子制御信号
170 カメラ撮影画像
200 内部コンピュータ(制御部)
201 パーソナルコンピュータ
202 外部の携帯型通信装置
203 遠隔地のサーバーコンピュータ
204 外部のコンピュータ
205 外部の映像表示装置

Claims (13)

  1. 上部開口を有する有底の筒状体であるグラス本体と、
    前記グラス本体の側面に映像表示装置を固定するための固定機構と、
    前記映像表示装置の映像表示部に表示された映像を前記グラス本体の外部から視認するための透明部と、
    前記グラス本体の内部に配置される光透過性を有しない層を少なくとも一つは備える反射鏡とを備えており、
    前記映像表示部に表示された前記映像が前記反射鏡で反射され、前記透明部を通過して前記グラス本体の外部に至ることを特徴とする飲料用演出グラス。
  2. 前記映像表示装置が携帯型通信装置の一部であることを特徴とする請求項1に記載の飲料用演出グラス。
  3. 前記映像表示部が前記グラス本体の外部から拡大して見えるように前記透明部の一部又は全部がレンズになっていることを特徴とする請求項1又は2に記載の飲料用演出グラス。
  4. 前記反射鏡の向きを水平方向及び/又は鉛直方向に変えることで前記映像の反射方向を水平方向及び/又は鉛直方向に変えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
  5. 前記固定機構が、前記映像表示装置を挿入するための挿入口と、前記映像表示装置を格納するための格納部を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
  6. 前記格納部が可撓性を有する材料から成り、外力の付加により前記格納部を変形させて前記格納部内の前記映像表示装置を操作できることを特徴とする請求項5に記載の飲料用演出グラス。
  7. 前記上部開口を塞ぐための蓋を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
  8. 前記映像表示装置が携帯型通信装置の一部であり、前記携帯型通信装置がユーザー操作検知部と加速度センサーを有しており、前記ユーザー操作検知部は前記加速度センサーの出力データに基づいてユーザーが前記グラス本体を移動、傾斜又は他物体へ衝突(以後、「ユーザー操作」という。)させたことを検知し、出力信号を外部に送信することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
  9. 前記映像表示装置が携帯型通信装置の一部であり、前記携帯型通信装置が振動子を有しており、前記携帯型通信装置が電波を介した通信を行ったタイミングで前記振動子が振動することにより前記グラス本体が振動することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の飲料用演出グラス。
  10. 前記携帯型通信装置がカメラを有しており、前記ユーザー操作検知部が前記ユーザー操作を検知したタイミングで前記カメラが撮影し、撮影画像データを外部に送信することを特徴とする請求項8に記載の飲料用演出グラス。
  11. 請求項8に記載の飲料用演出グラスと外部のコンピュータと外部の映像表示装置を備えており、前記外部のコンピュータは前記出力信号を受信すると共に所定の映像データを生成して前記外部の映像表示装置に送信し、前記外部の映像表示装置は前記映像データを映像コンテンツとして表示することを特徴とする飲料用演出システム。
  12. 請求項10に記載の飲料用演出グラスを有しており、前記カメラが前記反射鏡を撮影した際の撮影画像に基づいて前記携帯型通信装置から出力される音及び/又は画像が変化することを特徴とする飲料用演出システム。
  13. 請求項8に記載の飲料用演出グラスと外部のサーバーコンピュータを備えており、
    前記外部のサーバーコンピュータは前記出力信号を受信し、その受信回数をカウントして乾杯操作累計数として記録し、ユーザーが前記乾杯操作累計数を閲覧出来ることを特徴とする遠隔地乾杯カウンターシステム。
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