JP6487277B2 - 先行カッタービット - Google Patents

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Description

本発明は、シールド掘進機で掘削を開始する発進立坑や掘削を終了する到達立坑の側壁の高強度のNOMST壁と地山の切削、掘削に供する先行カッタービットに関する。
発進立坑や到達立坑の側壁に採用されるNOMST壁は、CFRP等の強化繊維で補強した高強度のコンクリート壁であり、従来のNOMST壁切削用の先行カッタービットには、NOMST壁を切削するため鋭利な切削刃と逃げ角とすくい角とを有する超硬チップが採用されている。例えば、図6に示す先行カッタービット100は、従来の一般的なNOMST壁切削用のカッタービットであり、カッターフレームに固定される工具鋼製の本体部材101と、この本体部材101に固定された超硬チップ102,103と、本体部材101の基部の中段部の外表面に形成した肉盛り層104等を有するものである。
特許文献1の図1に記載の切削ビット(カッタービット)は、ほぼ台形状の母材の頂部に櫛の歯状の10枚の保持壁を間隔を空けて形成し、これら各対の保持壁の間に小型の三角形板状の超硬チップを計11枚装着して母材にロウ付けにて固定している。
11枚の超硬チップのうち中央側の7枚の超硬チップの切込み側先端は同一面に位置し、それらの両隣りの2枚の超硬チップの切込み側先端は一段後退した位置に設定され、両端の2枚の超硬チップの切込み側先端は二段後退した位置に設定されている。
発進立坑のNOMST壁や地山の他に、到達立坑のNOMST壁も掘削可能にするため、切込み方向に段差を付けて複数の超硬チップを配置して、段数効果による超硬チップの延命化を図る技術も公知である。尚、以下の説明において「掘削」は「切削」と「掘削」の両方を含む意味で用いる。
特開2013−213365号公報
図6に示す従来の先行カッタービットは、回転軌跡の周方向のビット幅が小さく、超硬チップの数も少ないため、発進立坑のNOMST壁を掘削する際に大部分が摩耗してしまうため、地山掘削時にも殆ど機能せず、到達立坑のNOMST壁の掘削時には全く機能しない場合が多い。カッタービットに形成された逃げ角は、掘削物をカッターフレーム側へ逃がすように形成されていて、掘削物をカッターヘッドの径方向へ逃がす機能がないため、カッタービットで掘削した掘削溝と掘削溝の間の未掘削部に径方向圧壊力を作用させる機能に乏しく、掘削性能を高めることが難しい。
特許文献1のカッタービットでは、比較的多くの超硬チップが装備されるけれども、個々の超硬チップが小型で周方向の厚さも小さいものであるため、発進立坑のNOMST壁の掘削と地山の掘削とで大部分の超硬チップが摩耗してしまい、到達立坑のNOMST壁の掘削が困難になるものと推定される。
複数の超硬チップを切込み方向に段差を付けて配置して、段数効果による超硬チップの延命化を図る場合、地山に硬質の礫等を含むような場合には、発進立坑のNOMST壁と地山の掘削時に全ての超硬チップが摩耗してしまい、到達立坑のNOMST壁の掘削が困難になるため、耐摩耗性と信頼性に欠けるという問題がある。
本発明の目的は、耐摩耗性と掘削性能と信頼性に優れる強化型の先行カッタービットを提供することである。
請求項1の先行カッタービットは、シールド掘進機の回転式カッターヘッドのカッターフレームの幅方向中央部に装備されてNOMST壁と地山の掘削に供される先行カッタービットにおいて、回転軌跡の周方向に細長く且つ正面視にて等脚台形的形状をなす本体部材と、この本体部材に固定された板片状の複数の超硬チップとを備え、前記本体部材は、カッターフレームに固定される本体基部と、この本体基部から切込み方向へ所定長さ延びる複数の保持壁であって、隣接する保持壁間に周方向と交差する方向へ直線的に延びる所定隙間を形成する複数の保持壁とを備え、前記複数の超硬チップは、複数の前記所定隙間に夫々装着されて両隣りの保持壁と本体基部に固定された複数の第1超硬チップと、本体基部の前記周方向の一端部と他端部において片側の保持壁と本体基部に固定された1対の第2超硬チップとを含み、前記第2超硬チップは第1超硬チップの厚さの2倍程度の厚さを有し、前記1対の第2超硬チップの周方向先端の切削刃面は切込み方向と平行に形成されると共に、前記切削刃面には周方向と直交する面に対して周方向に傾斜した第1逃げ角が夫々設定されたことを特徴としている。
請求項2の先行カッタービットは、請求項1の発明において、前記本体部材の周方向中心よりも周方向一端側の複数の保持壁と複数の第1超硬チップは、周方向一端部の第2超硬チップと平行に形成され、前記本体部材の周方向中心よりも周方向他端側の複数の保持壁と複数の第1超硬チップは、周方向他端部の第2超硬チップと平行に形成されたことを特徴としている。
請求項3の先行カッタービットは、請求項2の発明において、前記先行カッタービットの前記等脚台形的形状の底辺に対応する面のうち前記周方向中心よりも周方向一端側の面と他端側の面には周方向に対して傾斜した第2逃げ角が夫々設定されたことを特徴としている。
請求項4の先行カッタービットは、請求項1〜3の何れか1項の発明において、前記先行カッタービットの切込み方向前端の刃先面には、前記等脚台形的形状の頂辺側ほど前記先行カッタービットの切込み方向前後幅が短くなるように傾斜したすくい角が設定されたことを特徴としている。
請求項5の先行カッタービットは、請求項1〜3の何れか1項の発明において、前記本体基部の外表面の少なくとも一部と複数の保持壁の外表面に超硬材料で肉盛りした肉盛り層が形成されたことを特徴としている。
本願の発明は、「課題解決手段」の欄に記載の構成を有するため次の効果を奏する。
請求項1の発明によれば、本体部材が本体基部と複数の保持壁を備え、保持壁が切り込み方向へ所定長さ延びるように形成されて隣接する保持壁間に周方向と交差する方向へ直線的に延びる所定隙間を形成し、複数の第1超硬チップの各々は、保持壁と保持壁の間の所定隙間に装着されて両隣りの保持壁と本体基部に固定され、本体基部の周方向の一端部と他端部に装着された1対の第2超硬チップは、片側の保持壁と本体基部に夫々固定され、第2超硬チップは第1超硬チップの厚さの2倍程度の厚さを有する。
それ故、周方向の一端部と他端部の最も摩耗し易い第2超硬チップの耐摩耗性が格段に増強され、カッタービットの寿命(耐久性)が延び、信頼性が向上する。しかも、1対の第2超硬チップと複数の第1超硬チップは切込み方向に所定の長さを有する板片状に形成されているため、また、第1,第2超硬チップの数も多いため、これらの耐摩耗性が格段に増強され、カッタービットの寿命も延び、信頼性が向上する。
1対の第2超硬チップの周方向先端の切削刃面が切込み方向と平行に形成されると共に、これら切削刃面には周方向と直交する面に対して周方向に傾斜した第1逃げ角が設定されたため、カッタービットで掘削された掘削物は、第1逃げ角で案内されてカッターヘッドの径方向へ流動し、掘削性能も向上する。
請求項2の発明によれば、本体部材の中心よりも周方向一端側の複数の保持壁と複数の第1超硬チップは、周方向一端部の第2超硬チップと平行に形成され、周方向他端側の複数の保持壁と複数の第1超硬チップは、周方向他端部の第2超硬チップと平行に形成されている。
それ故、カッターヘッドが第1方向へ回転する際には、周方向一端側の第1,第2超硬チップで掘削される掘削物は、当該第2超硬チップの第1逃げ角で案内される方向と同方向へ流動し、カッターヘッドが第2方向へ回転する際には、周方向他端側の第1,第2超硬チップで掘削される掘削物は、当該第2超硬チップの第1逃げ角で案内される方向と同方向へ流動するため、掘削性能が向上する。
請求項3の発明によれば、先行カッタービットの等脚台形的形状の底辺に対応する面のうち本体部材の中心よりも周方向一端側の面と他端側の面には、周方向に対して傾斜した第2逃げ角が夫々設定されたため、第2超硬チップの周方向先端の切削刃の鋭角度合いが増し、掘削性能が向上する。
請求項4の発明によれば、先行カッタービットの切込み方向前端の刃先面には、先行カッタービットの等脚台形的形状の頂辺側ほど先行カッタービットの切込み方向前後幅が短くなるように傾斜したすくい角が設定されたため、掘削物が第1逃げ角で案内される方向と同方向へ案内されて流動するため、掘削性能が向上する。
請求項5の発明によれば、本体部材の本体基部の外表面の少なくとも一部と複数の保持壁の外表面に超硬材料で肉盛りした肉盛り層が形成されたため、これらの耐摩耗性が格段に向上する。
本発明の実施例に係るシールド掘進機のカッターヘッドの要部正面図である。 先行カッタービットの斜視図である。 先行カッタービットの正面図である。 カッターフレームの断面図を含む先行カッタービットとサイドカッタービットの内周側側面図である。 先行カッタービットの周方向から視た側面図である。 従来の先行カッタービットの図4相当図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
最初に、本実施例に係るシールド掘進機の回転型カッターヘッド1について説明する。 図1に示すように、カッターヘッド1は、センターカッター2と、このセンターカッター2から放射状に外径側へ延びる複数のカッターフレーム3と、隣合うカッターフレーム3の径方向途中部同士を連結する複数の連結部材4と、複数のカッターフレーム3の外径側端部を連結する外周フレーム5とを有する。トンネル掘削の際、カッターヘッド1を一方向にのみ回転させると掘削機本体も徐々に回転してしまうため、トンネル掘削の際はカッターヘッド1の回転方向を適宜切り替えながら掘削する。
図1、図4に示すように、カッターフレーム3の周方向の両側の側縁部には複数のサイドカッタービット6が径方向に適当間隔おきに付設され、カッターフレーム3の幅方向中央部には、先行カッタービット10が径方向に適当間隔おきに付設されている。
ここで、図3、図4において、矢印A,Bの方向が先行カッタービット10の回転軌跡における周方向であり、矢印Fの方向が切込み方向である。矢印Nの側が内径側であり、矢印Gの側が外径側である。中心線Cは先行カッタービット10及び本体部材11の周方向の中心を示す。
図4に示すように、先行カッタービット10の切込み方向前端は、サイドカッタービット6の切込み方向前端よりも切込み方向前進側に位置している。先行カッタービット10は、発進立坑のNOMST壁や地山や到達立坑のNOMST壁を切削、掘削する機能を有し、サイドカッタービット6は、地山を主として掘削する機能を有するものである。但し、以下「切削」と「掘削」を区別せずに、広く「掘削」という用語で説明する。
次に、先行カッタービット10について図2〜図5に基づいて説明する。
先行カッタービット10は、回転軌跡の周方向に細長く且つ切込み方向の前方から視る正面視にて等脚台形的形状をなす本体部材11と、この本体部材11に固定された板片状の複数(例えば7つ)の超硬チップ20,21,21cとを備えている。本体部材11は例えば工具鋼で構成され、超硬チップ20,21,21cはタングステン・カーバイト鋼で構成されている。
本体部材11は、カッターフレーム3に固定される本体基部12と、この本体基部12から切り込み方向と平行方向へ所定長さ延びる複数(例えば5つ)の保持壁13,13cであって隣接する保持壁13,13c間に周方向と交差する方向へ直線的に延びる所定隙間14を形成する複数の保持壁13,13cとを備えている。
本体部材11の本体基部12のカッターフレーム3側の基端面は管部材からなるカッターフレーム3の前面に当接する湾曲面に形成され、この本体基部12の基端部の全周をカッターフレーム3に溶接することで、先行カッタービット10がカッターフレーム3に固定されている。
先行カッタービット10の周方向の一端面10aと他端面10bは、切込み方向と平行に形成されると共に、周方向と直交する面に対して第1逃げ角αだけ周方向に傾斜した面に形成されている。中心線Cよりも一端側の複数(例えば2つ)の保持壁13は、一端面10aと平行に板状に形成され、中心線Cよりも他端側の複数(例えば2つ)の保持壁13は、他端面10bと平行に板状に形成されている。先行カッタービット10の周方向中心部には、三角形状の中央保持壁13cが形成され、中央保持壁13cの周方向一端側の面は一端面10aと平行に形成され、中央保持壁13cの周方向他端側の面は他端面10bと平行に形成され、この中央保持壁13cの内径側部位には径方向向きの短い所定隙間14cが形成されている。
複数の超硬チップ20,21,21cは、複数の所定隙間14に夫々装着されて両隣りの保持壁13と本体基部12にロウ付けにて固定された複数(例えば、4つ)の第1超硬チップ21と、中央保持壁13cの所定隙間14cに装着されてロウ付けで固定された第1超硬チップ21cと、本体基部12の周方向の一端部と他端部において片側の保持壁13と本体基部12にロウ付けで固定された1対の第2超硬チップ20(20a,20b)とを含んでいる。第1,第2超硬チップ21,20の切込み方向前後幅は、径方向幅よりも大きく設定されている。これは第1,第2超硬チップ21,20の寿命を延ばすためである。
中心線Cよりも周方向一端側の所定隙間14は一端面10aと平行に直線的に延びるように形成され、中心線Cよりも周方向一端側の第2超硬チップ20aの周方向両端面は前記一端面10aと平行に形成されている。中心線Cよりも周方向他端側の所定隙間14は他端面10bと平行に直線的に延びるように形成され、中心線Cよりも周方向他端側の第2超硬チップ20bの周方向両端面は前記他端面10bと平行に形成されている。
第2超硬チップ20a,20bは、矢印A,Bで示す掘削方向先端にあって第1超硬チップ21よりも摩耗しやすいため、第2超硬チップ20a,20bの板厚は、第1超硬チップ21,21cの板厚の2倍程度に設定されている。
1対の第2超硬チップ20a,20bの周方向先端の切削刃面20c,20d(前記一端面10a及び他端面10bと同一面にある)は矢印Fで示す切込み方向と平行に形成される共に、切削刃面20c,20dには周方向と直交する面に対して周方向に傾斜した第1逃げ角α(例えば約20〜25°)が夫々設定されている。
以上のように、中心線Cよりも周方向一端側の複数の保持壁13と複数の第1超硬チップ21は、周方向一端部の第2超硬チップ20aと平行に形成され、中心線Cよりも周方向他端側の複数の保持壁13と複数の第1超硬チップ21は、周方向他端部の第2超硬チップ20bと平行に形成されている。先行カッタービット10の前記等脚台形的形状の底辺に対応する面のうち中心線Cよりも周方向一端側の面22aと他端側の面22bには、周方向に対して傾斜した第2逃げ角β(例えば約10°)が夫々設定されている。
先行カッタービット10の切込み方向前端の刃先面10fには、前記等脚台形的形状の頂辺側ほど先行カッタービット10の切込み方向前後幅が短くなるように傾斜したすくい角γ(例えば約20°)が設定されている(図5参照)。
本体基部12の外表面の少なくとも一部(保持壁13側の約半分)と複数の保持壁13,13cの外表面に超硬材料(例えば、クロム・モリブデン鋼)で肉盛りした肉盛り層15(灰色で図示)が形成されている。
次に、以上説明した先行カッタービット10の作用、効果について説明する。
トンネルを掘削する場合、例えば、シールド掘進機を発進立坑に投入し、カッターヘッド1を回転させながら、発進立坑の側壁のNOMST壁を切削・掘削し、それに続く地山にトンネルを掘削し、到達立坑の側壁のNOMST壁を切削・掘削することで一連のトンネル掘削が行なわれる。
図3に示すように、カッターヘッド1及びカッターフレーム3が回転するとき、先行カッタービット10は矢印A又はBの方向へ移動し、先行カッタービット10で掘削した部分に掘削溝7aが形成され、掘削溝7aと掘削溝7aの間が未掘削部7bとなる。
そのため、矢印A方向へ移動する際には第2超硬チップ20aの掘削負荷がその他の超硬チップ21,20bの掘削負荷よりも大きくなり、最も摩耗しやすい。矢印B方向へ移動する際には第2超硬チップ20bの掘削負荷がその他の超硬チップ21,20aの掘削負荷よりも大きくなり、最も摩耗しやすい。
第2超硬チップ20a,20bの板厚を第1超硬チップ21,21cの板厚の2倍以上に設定するため、周方向の一端部と他端部の最も摩耗し易い第2超硬チップ20a,20bの耐摩耗性・耐久性が格段に増強され、先行カッタービット10の寿命が延びる。
しかも、1対の第2超硬チップ20a,20bと複数の第1超硬チップ21,21cは切込み方向に所定の長さを有する板片状に形成されているため、また、第1,第2超硬チップ21,20の数も多いため、これらの耐摩耗性、耐久性が格段に増強され、先行カッタービット10の寿命も延び、信頼性が向上する。
第2超硬チップ20a,20bの周方向先端側(掘削進行側)の切削刃面20c,20dが切込み方向Fと平行に形成される共に、これら切削刃面20c,20dには、周方向と直交する面に対して周方向に傾斜した第1逃げ角αが設定されたため、先行カッタービット10で掘削された掘削物は、第1逃げ角αで案内されて外径方向Gへ流動し、掘削性能も向上するうえ、カッターヘッド1の掘削抵抗も軽減される。
周方向一端側の複数の保持壁13と複数の第1超硬チップ21は、周方向一端部の第2超硬チップ20aと平行に形成され、周方向他端側の複数の保持壁13と複数の第1超硬チップ21は、周方向他端部の第2超硬チップ20bと平行に形成されている。
それ故、カッターヘッド1が第1方向へ回転する際には、周方向一端側の第1,第2超硬チップ21,20aで掘削される掘削物は、当該第2超硬チップ20aの第1逃げ角αで案内される方向と同方向へ流動し、また、カッターヘッド1が第2方向へ回転する際には、周方向他端側の第1,第2超硬チップ21,20bで掘削される掘削物は、当該第2超硬チップ20bの第1逃げ角αで案内される方向と同方向へ流動するため、掘削性能が向上する。
先行カッタービット10の等脚台形的形状の底辺に対応する面のうち本体部材11の中心線Cよりも周方向一端側の面22aと他端側の面22bには、周方向に対して傾斜した第2逃げ角βが夫々設定されたため、第2超硬チップ20a,20bの切削刃先端部20e,20fの鋭角度合いが増し、切削・掘削性能が向上する。
先行カッタービット10の切込み方向前端の刃先面10fには、先行カッタービット10の等脚台形的形状の頂辺側ほど先行カッタービット10の切込み方向前後幅が短くなるように傾斜したすくい角γが設定されたため、掘削物が第1逃げ角αで案内される方向と同方向へ案内されて流動するため、掘削性能が向上する。
本体部材11の本体基部12の外表面の少なくとも一部と複数の保持壁13の外表面に超硬材料で肉盛りした肉盛り層15が形成されるため、これらの耐摩耗性が格段に向上する。
次に、前記実施例を部分的に変更する例について説明する。
1)保持壁13の数は5つに限定されるものではなく、より多くの保持壁13を形成し、より多くの第1超硬チップ21を装備してもよい。
2)その他、当業者ならば、本発明の趣旨を逸脱することなく、部分的な変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はそのような変更形態も包含するものである。
1 カッターヘッド
3 カッターフレーム
10 先行カッタービット
10f 刃先面
11 本体部材
12 本体基部
13,13c 保持壁
14,14c 所定隙間
20,20a,20b 第2超硬チップ
21,21c 第1超硬チップ
20c,20d 切削刃面
22a 周方向一端側の面
22b 周方向他端側の面

Claims (5)

  1. シールド掘進機の回転式カッターヘッドのカッターフレームの幅方向中央部に装備されてNOMST壁と地山の掘削に供される先行カッタービットにおいて、
    回転軌跡の周方向に細長く且つ正面視にて等脚台形的形状をなす本体部材と、この本体部材に固定された板片状の複数の超硬チップとを備え、
    前記本体部材は、カッターフレームに固定される本体基部と、この本体基部から切込み方向へ所定長さ延びる複数の保持壁であって、隣接する保持壁間に周方向と交差する方向へ直線的に延びる所定隙間を形成する複数の保持壁とを備え、
    前記複数の超硬チップは、複数の前記所定隙間に夫々装着されて両隣りの保持壁と本体基部に固定された複数の第1超硬チップと、本体基部の前記周方向の一端部と他端部において片側の保持壁と本体基部に固定された1対の第2超硬チップとを含み、
    前記第2超硬チップは第1超硬チップの厚さの2倍以上の厚さを有し、
    前記1対の第2超硬チップの周方向先端の切削刃面は切込み方向と平行に形成されると共に、前記切削刃面には周方向と直交する面に対して周方向に傾斜した第1逃げ角が夫々設定されたことを特徴とする先行カッタービット。
  2. 前記本体部材の周方向中心よりも周方向一端側の複数の保持壁と複数の第1超硬チップは、周方向一端部の第2超硬チップと平行に形成され、前記本体部材の周方向中心よりも周方向他端側の複数の保持壁と複数の第1超硬チップは、周方向他端部の第2超硬チップと平行に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の先行カッタービット。
  3. 前記先行カッタービットの前記等脚台形的形状の底辺に対応する面のうち前記周方向中心よりも周方向一端側の面と他端側の面には、周方向に対して傾斜した第2逃げ角が夫々設定されたことを特徴とする請求項2に記載の先行カッタービット。
  4. 前記先行カッタービットの切込み方向前端の刃先面には、前記等脚台形的形状の頂辺側ほど前記先行カッタービットの切込み方向前後幅が短くなるように傾斜したすくい角が設定されたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の先行カッタービット。
  5. 前記本体基部の外表面の少なくとも一部と複数の保持壁の外表面に超硬材料で肉盛りした肉盛り層が形成されたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の先行カッタービット。
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