JP6486340B2 - 加圧接合装置及び加圧接合方法 - Google Patents

加圧接合装置及び加圧接合方法 Download PDF

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    • B23K11/11Spot welding

Description

本発明は、例えば自動車用ドア等の蓋物を生産する現場において複数の部材(ワーク)を接合する場合に使用される加圧接合装置及び加圧接合方法に関するものである。
例えば自動車用ドアの生産現場では、ドアを構成するパネルや各種補強部材等のワークをスポット溶接ガンで加圧接合することや、アルミ材料を用いた場合にはフリクションスポット接合用のガンで加圧接合することが行われている。特許文献1には、複数のパイプ部材やクランプで構成された位置決め装置が開示されており、この位置決め装置には、複数の位置決めピンとワーク保持装置が設けられている。位置決め装置に備えられた複数の位置決めピンとワーク保持装置により複数のワークを相互に位置決め・保持することでワークの相対的な位置がずれないようにしておき、ロボットに取り付けられたスポット溶接ガンを移動させてワークの各部を相互に溶接するようにしている。
特開2011−251362号公報
ところで、特許文献1の位置決め装置は、複数のパイプ部材やクランプの他、ワークが動かないように所定位置で保持するための複数の位置決めピン及びワーク保持装置も備えているので、位置決め装置が大がかりなものとなる。また、自動車用ドアの生産現場では、1つの生産ラインで多種類のドアを生産する場合があり、この場合には、それぞれのドアに専用の位置決め装置を用意しなければならない。
また、加圧接合の態様は、接合の強度や接合後の製品形状の精度等が最良となるように製品の試作と加圧接合装置の調整を繰り返しながら決めていくことが行われており、これを製品の育成と呼んでいる。この製品の育成の過程では、接合前に複数のワークを一体に保持する際の保持位置及び接合位置、またワークに加えておく力やその方向を微妙に調整することも要求される。特許文献1の位置決め装置では、ワークの保持位置や加圧接合の位置を変えたり、ワークに加えておく力を調整する際には、各位置決めピンやワーク保持装置の位置を変更しなければならない。1箇所でも位置決めピンやワーク保持装置の位置を変えると、それによってワークの他の部位に加わる力も変わることになり、製品の育成には多くの労力と時間がかかる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、加圧接合の生産設備において製品の種類毎に必要になる専用の設備を簡素化して汎用の設備で対応できるようにするとともに、製品の育成を効率化することにある。
本発明は、例えば、スチール、アルミ、樹脂などを材料とする複数のワークをサーボガンを用いて加圧しながら接合する加圧接合全般に適用できる発明である。本発明において加圧接合とは、スチール、アルミ材料のスポット溶接、アルミ材料のフリクションスポット接合(FSJ)、セルフピアスリベット接合(SPR)、クリンチ接合、および樹脂材料のステープル接合を含む概念を表す。また加圧端子とは、スポット溶接にあっては溶接電極、FSJ接合、クリンチ接合等にあってはワークと接触し加工を施す端子部分をいうものとする。
上記目的を達成するために、本発明では、サーボモータによって加圧端子を駆動するサーボガンが取り付けられたロボットを複数使用し、これら複数のロボットの一部のサーボガンの加圧端子でワークの複数箇所を挟持した状態を保持しつつ、他のロボットのサーボガンの加圧端子で加圧接合を行うようにした。
第1の発明は、
凹部または凸部からなる位置決め部を有するパネル状の第1ワークと、該第1ワークよりも小さく形成され、該第1ワークの上記凹部に挿入される凸部または該第1ワークの上記凸部が挿入される凹部からなる位置決め部を有し、該位置決め部によって該第1ワークに位置決めされる第2ワークとを加圧接合する加圧接合装置において、
サーボモータによって加圧端子を駆動するサーボガンがそれぞれ取り付けられた汎用ロボットからなる複数のロボットと、
上記サーボガン及び上記ロボットを制御する制御装置とを備え、
上記制御装置は、上記ロボットによって上記サーボガンを移動させて該複数のサーボガンの加圧端子によって上記第1及び第2ワークの複数箇所を挟持させたまま、少なくとも1つの上記サーボガンにより、上記第1ワークの上記位置決め部と上記第2ワークの上記位置決め部とを加圧接合るように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、サーボガンはサーボモータによって加圧端子を駆動するので、加圧端子の位置が正確に定まる。したがって、複数のロボットのそれぞれのサーボガンの加圧端子がワークの複数箇所を挟持することでワークの位置決めが正確に行われる。このワークの位置決めは、汎用ロボットとサーボガンとで行われるので、多種生産ラインであっても制御装置の制御プログラムを変更すれば各機種に対応した装置の構成に簡単に変更することができ、製品の種類毎に必要になる従来の専用の設備を大幅に簡素化することが可能になる。
また、第1ワークが有する位置決め部によって小型の第2ワークが第1ワークに位置決めされるので、第1ワークと第2ワークとの相互の位置関係が正確に定まる。
また、ワークの各部をサーボガンの加圧端子で挟持した状態で、加圧接合前にロボットの制御によってワークの各部に対して任意の大きさの力を様々な方向に加えておき、ワークの形状に矯正を加えた状態で加圧接合することが可能になる。また、複数のワークの各部をサーボガンの加圧接合装置で一体に保持する際の保持位置、保持力及び接合位置等も制御装置の制御プログラムの変更で可能なので、従来の位置決め装置による位置決めに比べて製品の育成が効率よく短時間で行われる。
第2の発明は、第1の発明において、
サーボモータによって加圧端子を駆動する第1、第2、第3及び第4サーボガンがそれぞれ取り付けられた汎用ロボットからなる第1、第2、第3及び第4ロボットを備え、
上記制御装置は、上記第1、第2、第3及び第4ロボットによって上記第1、第2、第3及び第4サーボガンを移動させて該第1、第2及び第3サーボガンの加圧端子によって上記第1及び第2ワークを挟持させ、該第4サーボガンによる加圧接合を行わせるように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、例えば第1、第2及び第3サーボガンの加圧端子でワークを挟持しておくことで、ワークの3箇所の位置が正確に決まり、よって、ワークの位置決めがより一層高精度に行われる。この状態で例えば第4サーボガンの加圧端子によってワークを接合することで狙い通りの位置に加圧接合することが可能になる。
第3の発明は、第1または2の発明において、
上記サーボガンの加圧端子によって挟持される前の上記第1及び第2ワークを載置しておくための載置台をさらに備え、
上記載置台は、上記第1ワークを位置決めするための位置決めピンと、該位置決めピンの位置を変更する位置決めピン移動装置とを備えていることを特徴とする。
この位置決めピンの構成によれば、ロボットと載置台上のワークの初期相対位置を確定することができ、ワークに対するロボット動作の教示が可能となる。
また、位置決めピン移動装置により位置決めピンの位置を容易に変更できるようにしたので、多種生産ラインにおいても多種のワークに対応して載置台の構成を容易に変更でき、機種毎に専用の載置台を準備することが不要になる。
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、
上記第1ワークに上記第2ワークを加圧接合する際に、該第1ワークにおける立面となる部分に上記第2ワークを配置するワーク供給ロボットを備えていることを特徴とする。
この構成によれば、第1ワークにおける立面となる部分に第2ワークを配置することで、立面となる部分にもサーボガンによる加圧接合を行うことが可能になる。
第5の発明は、
凹部または凸部からなる位置決め部を有するパネル状の第1ワークと、該第1ワークよりも小さく形成され、該第1ワークの上記凹部に挿入される凸部または該第1ワークの上記凸部が挿入される凹部からなる位置決め部を有し、該位置決め部によって該第1ワークに位置決めされる第2ワークとを加圧接合する加圧接合方法において、
サーボモータによって加圧端子を駆動するサーボガンを、汎用ロボットからなる複数ロボットによって移動させ、該複数のサーボガンの加圧端子によって上記第1及び第2ワークの各部を挟持したまま、少なくとも1つの上記サーボガンにより、上記第1ワークの上記位置決め部と上記第2ワークの上記位置決め部とを加圧接合することを特徴とする。
この構成によれば、第1の発明と同様に、製品の種類毎に必要になる専用の設備を簡素化することが可能になるとともに、製品の育成が効率よく行われる。
第1、第5の発明によれば、サーボガンがそれぞれ取り付けられた汎用ロボットからなる複数ロボットを使用し、複数のサーボガンの加圧端子によって第1及び第2ワークを挟持したまま、少なくとも1つのサーボガンによる加圧接合を行うようにしたので、製品の種類毎に必要になる専用の設備を簡素化して汎用の設備で対応できるとともに、製品の育成を効率化することができる。
第2の発明によれば、第1、第2、第3及び第4ロボットによって第1、第2、第3及び第4サーボガンを移動させ、これらサーボガンの加圧端子によって第1及び第2ワークを挟持するようにしたので、これらワークの位置決めをより一層高精度に行うことができ、狙い通りの位置を加圧接合できる。
第3の発明によれば、サーボガンの加圧端子によって挟持される前の第1及び第2ワークを載置しておくための載置台の位置決めピンを位置決めピン移動装置で移動可能にしたので、1つの載置台を使用して多種のワークを位置決めできる。
第4の発明によれば、第1ワークにおける立面となる部分に第2ワークを配置して加圧接合することができる。
実施形態1に係る加圧接合装置の斜視図である。 自動車用ドアを構成するインナパネルに補強部材が取り付けられた状態の側面図である。 図2のIII−III線断面図である。 加圧接合装置の平面図である。 加圧接合装置の側面図である。 加圧接合装置のブロック図である。 載置台の斜視図である。 載置台の平面図である。 載置台にインナパネルを載置した状態の図4相当図である。 サーボガンの加圧端子によってインナパネルを挟持した状態の図4相当図である。 搬送装置をインナパネルの下方に配置した状態の図5相当図である。 搬送装置でインナパネルを支持した状態の図5相当図である。 実施形態2に係る加圧接合装置の一部を示す斜視図である。 ワーク供給ロボットのアーム先端部の拡大斜視図である。 ナットプレートを吸着した状態の図14相当図である。 実施形態3に係る図2相当図である。 ドアの部分拡大図である。 (a)はドアの突起が形成された部分を突起の先端側から見た図であり、(b)は(a)のA−A線断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る加圧接合装置1の斜視図である。この加圧接合装置1は、自動車用ドアの生産現場に設置されるものであり、特に、図2に示すドアの鋼板製インナパネル(パネル状の第1ワーク)Pに鋼板製の補強部材(第2ワーク)R1、R2、R3をスポット溶接(加圧接合)する場合に使用することができるが、これ以外のスポット溶接可能な部材を溶接する場合にも使用することができる。補強部材R1、R2、R3はインナパネルPよりも小さく形成された小物部品である。
また、例えば、アルミ材料からなるワークをスポット溶接する場合にも上記加圧接合装置1を使用することができる。さらに、加圧接合装置1は、樹脂などを材料とする複数のワークをサーボガンを用いて加圧しながら接合する加工全般に適用できる。本実施形態において加圧接合とは、上述したスチール、アルミ材料のスポット溶接のほか、アルミ材料のフリクションスポット接合(FSJ)、セルフピアスリベット接合(SPR)、クリンチ接合、および樹脂材料のステープル接合を含む。また、加圧端子とは、スポット溶接にあっては溶接電極、FSJ接合、クリンチ接合等にあってはワークと接触し加工を施す端子部分をいうものとする。以下の説明ではスポット溶接の場合について詳述するが、他の接合方法の場合は接合方法に応じて加圧端子やガンの構成を変更することで対応できる。
インナパネルPの前部(車両前側)には第1及び第2位置決め孔P1、P2が形成され、また、後部(車両後側)には第3位置決め孔P3が形成されている。第1〜第3位置決め孔P1〜P3は、詳細は後述するが図4等に示す載置台70に位置決めするためのものである。また、図3に示すように、インナパネルPにおける補強部材R1と重なっている部分には、凹部(第1ワークの位置決め部)P4が形成されている。補強部材R1には、凹部P4に挿入される凸部(第2ワークの位置決め部)Raが形成されている。凹部P4及び凸部Raによってセルフロケート構造が構成されている。すなわち、凹部P4に凸部Raを挿入して両者を合わせることでインナパネルPに対する補強部材R1の位置決めが行われるので、別の位置決め装置等を用いることなく、インナパネルPと補強部材R1との相対的な位置決めが行われる。尚、図示しないが、補強部材R1に凹部を形成し、インナパネルPに凸部を形成してもよいし、インナパネルPと補強部材R1との一方に凸部を形成し、他方に穴を形成して凸部を穴に挿入することによって位置決めを行うようにしてもよい。セルフロケート構造は、1つの補強部材R1に2つ設けるのが好ましい。凹部P4及び凸部Raをスポット溶接することもできるし、凹部P4及び凸部Ra以外の部位をスポット溶接することもできる。
図1、図4〜図6に示すように、加圧接合装置1は、第1〜第6ロボット10、20、30、40、50、60と、第1〜第6ロボット10、20、30、40、50、60にそれぞれ取り付けられる第1〜第6サーボガン11、21、31、41、51、61と、載置台70と、制御装置5(図6にのみ示す)とを備えている。第1〜第6ロボット10、20、30、40、50、60は全て同じであり、例えば工場内に配設される多関節汎用ロボットで構成することができる。第1〜第6ロボット10、20、30、40、50、60はそれぞれアーム10a、20a、30a、40a、50a、60aを備えており、これらは制御装置5によって制御される。アーム10a、20a、30a、40a、50a、60aの先端部は、X、Y、Z方向に自由に動かすことができる。アーム10a、20a、30a、40a、50a、60aの先端部には、第1〜第6サーボガン11、21、31、41、51、61がそれぞれ取り付けられている。
第1サーボガン11の本体部分が第1ロボット10のアーム11aの先端部に取り付けられるようになっており、この本体部分には、図5にも示すように可動側溶接電極11aと固定側溶接電極11bとが互いに対向するように設けられている。さらに、第1サーボガン11には、可動側溶接電極11aを、固定側溶接電極11bに対して接離する方向に駆動するためのサーボモータ11cも設けられている。サーボモータ11cは、制御装置5によって制御されて任意のタイミングで任意の量だけ可動側溶接電極11aを移動させることができるようになっている。また、第1サーボガン11に対して溶接電流を供給するのは制御装置5によって行われるようになっている。第1サーボガン11は、インナパネルPに補強部材R1、R2、R3をスポット溶接するためのものである。
尚、第2〜第6サーボガン21、31、41、51、61は、第1サーボガン11と同じ構造であり、可動側溶接電極と固定側溶接電極(共に図示せず)と、サーボモータ21c、31c、41c、51c、61cとを備え、制御装置5によって制御される。
図4にも示すように、第1〜第3ロボット10、20、30は、加圧接合装置1に向かって左側に配置され、手前側から奥側へ向かって順に並んでいる。第4〜第6ロボット40、50、60は、加圧接合装置1に向かって右側に配置され、手前側から奥側へ向かって順に並んでいる。第1〜第3ロボット10、20、30と、第4〜第6ロボット40、50、60とは左右方向に離れており、これらの間に載置台70が配置されている。尚、第1〜第6ロボット10、20、30、40、50、60は、上記した位置に配置しなくてもよく、任意の位置に配置することができる。
図7及び図8に示すように、載置台70は、位置決め装置71と、位置決め装置71を支持する支持部材72とを備えている。支持部材72は、工場の床面等に固定される固定板72aと固定板72aの上面から上方へ延びる支柱72bとで構成されている。支柱72bの上端部に位置決め装置71が固定されている。
位置決め装置71は、インナパネルPにスポット溶接を行う際に、当該インナパネルPを所定位置に仮に位置決めしておくためのものであり、第1位置決めピン81、第2位置決めピン82及び第3位置決めピン83を備えている。第1位置決めピン81は、インナパネルPの第1位置決め孔P1に挿入され、また、第2位置決めピン82は、インナパネルPの第2位置決め孔P2に挿入され、また、第3位置決めピン83は、インナパネルPの第3位置決め孔P3に挿入される。尚、この実施形態では、位置決めピンを3本設けているが、これに限らず、2本であってもよい。
第1〜第3位置決めピン81〜83は、従来周知のピンクランプシリンダで構成することができる。具体的には、第1〜第3位置決めピン81〜83は略鉛直上向きに突出している。第1及び第2位置決めピン81、82は、位置決め装置71の右側に、第3位置決めピン83は、位置決め装置71の左側に配置されている。第1〜第3位置決めピン81〜83をインナパネルPの第1〜第3位置決め孔P1〜P3に挿入した状態で、第1〜第3位置決めピン81〜83の基端部に第1〜第3位置決め孔P1〜P3が位置するようになっている。そして、ピンクランプシリンダの動作によって第1〜第3位置決めピン81〜83の周縁部を上方から押さえつけることにより、第1〜第3位置決めピン81〜83が第1〜第3位置決め孔P1〜P3から抜けないようにして位置決めできる。尚、ピンクランプシリンダは、上記制御装置5によって制御することができるようになっている。
位置決め装置71は、第1位置決めピン81を上下方向に移動させるための第1昇降装置(位置決めピン移動装置)84と、第2位置決めピン82をピンクランプシリンダと共に上下方向に移動させるための第2昇降装置(位置決めピン移動装置)85とを備えている。第1及び第2昇降装置84、85は、上下方向に延びるロッド84a、85aを備えており、ロッド84a、85aによって第1及び第2位置決めピン81、82が案内される。第1及び第2昇降装置84、85は、第1及び第2位置決めピン81、82が任意に高さ位置にあるときにその位置からずれないようにするためのブレーキ機構を内蔵している。
また、位置決め装置71は、第3位置決めピン83を左右方向に移動させるための移動装置(位置決めピン移動装置)86も備えている。移動装置86は、左右方向に延びるロッド86aを備えており、ロッド86aによって第3位置決めピン83が案内される。移動装置86は、第3位置決めピン83が任意の位置にあるときにその位置からずれないようにするためのブレーキ機構を内蔵している。
さらに、図8に示すように、位置決め装置71は、第1位置決めピン81と第2位置決めピン82との間隔(奥行き方向の離間寸法)を変更するためのエアシリンダ(位置決めピン移動装置)88も備えている。エアシリンダ88の伸縮動作によって第1位置決めピン81と第2位置決めピン82との間隔が変更されるようになっている。第1位置決めピン81と第2位置決めピン82との間隔が任意の間隔にあるときに、第1位置決めピン81及び第2位置決めピン82がその位置からずれないようにするためのブレーキ機構を備えている。
つまり、第1〜第3位置決めピン81〜83を上述のように動かして位置を変更することで、多種のインナパネルPを1台の位置決め装置71で仮に位置決めすることができるので、多種生産ラインの設備を簡素化することができる。尚、位置決め装置71による位置決めは仮に行われるものであって、詳細は後述するが、スポット溶接を行う時にはロボット10、20、30、40、50、60の制御によってインナパネルPが正確な位置に位置決めされる。
第1〜第3位置決めピン81〜83を動かす際には、ロボット10、20、30、40、50、60で動かすようにしてもよいし、作業者が直接動かすようにしてもよい。
次に、図6に示す制御装置5について説明する。制御装置5は、第1〜第6ロボット10、20、30、40、50、60を制御するロボット制御と、第1〜第6サーボガン11、21、31、41、51、61を制御する溶接制御と、載置台70のピンクランプシリンダを制御する載置台制御とを行うことができるように構成されている。尚、ロボット制御を行う部分と、溶接制御を行う部分と、載置台制御を行う部分とは分離した構造であってもよいが、この実施形態では概念的に1つにまとめて図示している。
制御装置5は、基本的には予め入力されたプログラムに従って第1〜第6ロボット10、20、30、40、50、60、第1〜第6サーボガン11、21、31、41、51、61及び載置台70を制御する。
すなわち、載置台70にインナパネルPが載置されたことを図示しない検出手段で検出すると、第1〜第3位置決めピン81〜83を非クランプ状態からクランプ状態に切り替えてインナパネルPを載置台70に仮に位置決めする。また、インナパネルPを載置台70に仮に位置決めした状態ではスポット溶接できない位置にスポット溶接する場合のように、溶接に支障がある場合には、クランプ状態にある第1〜第3位置決めピン81〜83を非クランプ状態に切り替えてインナパネルPを載置台70から浮かせることができるようにする。載置台70はインナパネルPを仮に位置決めするものであるため、載置台70から浮かせても問題ない。
制御装置5は、インナパネルPが載置台70に載置されて位置決めされた状態(図9に示す)であることを検出すると、第1〜第6ロボット10、20、30、40、50、60により第1〜第6サーボガン11、21、31、41、51、61を移動させて、溶接電極11a、11b(第1サーボガン11の符号のみ図1等に示す)をインナパネルPの周縁部近傍に配置する(図1及び図10に示す)。
その後、制御装置5は、第1〜第6サーボガン11、21、31、41、51、61のサーボモータ11c、21c、31c、41c、51c、61cを作動させて可動側溶接電極11aをインナパネルPに当接させ、インナパネルPを可動側溶接電極11aと固定側溶接電極11bとで挟持する。このとき、例えば、第3サーボガン31及び第6サーボガン61が、インナパネルPと補強部材R1との溶接部位を挟持するように、第3ロボット30及び第6ロボット60を制御する。
第1〜第6サーボガン11、21、31、41、51、61による挟持力は強力であるため、例えばインナパネルPの第1サーボガン11で挟持した部位を、他のサーボガン21、31、41、51、61で挟持した部位から離れる方向や接近する方向等に力を加えるように、第1ロボット10を制御することで、インナパネルPを微妙に変形させることができる。このような制御を行った状態で第3サーボガン31によるスポット溶接をする。そして、第3サーボガン31による通電が終了、即ち、ナゲット成形が完了したら、第6サーボガン61によるスポット溶接を行う。第3サーボガン31のスポット溶接が完了したら、サーボモータ31cを作動させて可動側溶接電極をインナパネルPから離す。その後、第3ロボット30によって第3サーボガン31をインナパネルPの別の溶接部位または挟持部位まで移動させ、当該部位を第3サーボガン31によって挟持する。第3サーボガン31を移動させる間、他のサーボガン60がスポット溶接を行っているのでタクトに影響しない。
上記は一例であり、様々な運用形態が考えられる。例えば、第1〜3ロボット10、20、30の第1〜第3サーボガン11、21、31によってインナパネルPを挟持しておき、第4サーボガン41でスポット溶接すること等も可能である。
また、例えば第1サーボガン11によるスポット溶接を行った後に、第2サーボガン21によるスポット溶接、第3サーボガン31によるスポット溶接を順に行うようにしてもよく、スポット溶接の順番は、最終製品の形状精度が高くなるように試作しながら決定すればよい。また、スポット溶接の位置修正や、スポット溶接時にインナパネルPに加えておく力やその向きも、溶接の強度や溶接後の最終製品形状の精度等が最良となるように試作しながら決めていく。試作の際には、制御装置5のプログラムの変更や修正をロボットティーチングによって容易に行うことができる。
制御装置5は、インナパネルPを載置台70に位置決めした状態でスポット溶接できない位置にスポット溶接する場合には、上述のように、クランプ状態にある第1〜第3位置決めピン81〜83を非クランプ状態に切り替えるとともに、第1〜第6サーボガン11、21、31、41、51、61でインナパネルPを挟持したまま、第1〜第6ロボット10、20、30、40、50、60によりインナパネルPを載置台70から浮かせるように制御する。この状態で、上述のようにスポット溶接を行う。
インナパネルPを載置台70から浮かせてスポット溶接した後は、インナパネルPを載置台70に載置し直し、インナパネルPを再度位置決めする。これは、浮かせた状態でスポット溶接を行っているときにインナパネルPの位置がずれてしまう恐れがあり、後述する搬送時に影響を与えることがあるからである。
制御装置5は、全てのスポット溶接が終了すると、インナパネルPを別の場所に搬送する搬送制御を行う。搬送する際には、図11及び図12に示す搬送装置Aを使用する。搬送装置Aは、位置決め装置71と同様に構成されたものであり、図示しない多関節汎用ロボットのアームに取り付けられている。この搬送装置Aを移動させる汎用ロボットも制御装置5が制御する。
搬送制御では、まず、第1〜第6ロボット10、20、30、40、50、60を協調制御し、第1〜第6サーボガン11、21、31、41、51、61で挟持したインナパネルPを、スポット溶接を行った位置よりも上まで移動させてインナパネルPの下方に搬送装置Aを差し込むことができる空間を形成する(図11に示す)。
その後、制御装置5は搬送装置AをインナパネルPの下方に差し込むように制御する。次いで、搬送装置Aを上昇させて、搬送装置Aの位置決めピン(図示せず)をインナパネルPの位置決め孔P1〜P3に差し込み、クランプ状態にする。そして、第1〜第6サーボガン11、21、31、41、51、61のサーボモータ11c、21c、31c、41c、51c、61cを作動させて可動側溶接電極11aをインナパネルPから離す。しかる後、搬送装置Aを移動させてインナパネルPを搬送する。
尚、インナパネルPを搬送する場合、位置決め装置71から浮かせた状態でインナパネルPの溶接を行った後、位置決め装置71に載置することはなく、搬送用ロボットに直接受け渡して搬送することも可能である。
制御装置5は、溶接電極11a、11bが研磨されたり、交換されたことを検出し、補正制御を行うように構成されている。補正制御は、溶接電極11a、11bが研磨されたり、交換されたことによって溶接電極11a、11bの先端位置が変化した場合には、その変化前後の先端位置に基づいて変化後の第1〜第6サーボガン11、21、31、41、51、61の位置を補正する。これにより、溶接電極11a、11bの状態に関わらず、常に正確な位置にインナパネルPを位置付けて狙い通りにスポット溶接することが可能になる。
以上説明したように、この実施形態によれば、第1〜第6サーボガン11、21、31、41、51、61がそれぞれ取り付けられた第1〜第6ロボット10、20、30、40、50、60を使用し、第1〜第6サーボガン11、21、31、41、51、61の溶接電極11a、11bによってインナパネルPを挟持したまま、例えば第1サーボガン11によるスポット溶接を行うことができる。
第1〜第6サーボガン11、21、31、41、51、61は、サーボモータ11c、21c、31c、41c、51c、61cによって可動側溶接電極11aを駆動するので、可動側溶接電極11aの位置が正確に定まる。したがって、第1〜第6サーボガン11、21、31、41、51、61の溶接電極11a、11bがインナパネルPを挟持することでインナパネルPの位置決めが正確に行われる。このインナパネルPの位置決めは、汎用の第1〜第6ロボット10、20、30、40、50、60とサーボガン11、21、31、41、51、61とで行われるので、多種生産ラインであっても制御装置5の制御プログラムを変更すればよく、製品の種類毎に必要になる専用の設備を簡素化することが可能になる。
また、インナパネルPの各部をサーボガン11、21、31、41、51、61の溶接電極11a、11bで挟持した状態で、スポット溶接前にロボット10、20、30、40、50、60の制御によってインナパネルPの各部に対して任意の大きさの力を様々な方向に加えておき、その状態でスポット溶接することが可能になる。これも制御装置5の制御プログラムの変更で可能なので、製品の育成を効率よく行うことができる。
尚、上記実施形態では、溶接装置1が6台のロボット10、20、30、40、50、60を備えている場合について説明したが、これに限らず、少なくとも2台のロボット10、20を備えていればよい。この場合、第1サーボガン10及び第2サーボガン20で挟持した状態で安定させることができる程度の大きさのワークが望ましい。
また、少なくとも4台のロボット(第1〜第4ロボット10、20、30、40)があればよい。この場合、3台のサーボガンでワークを挟持することでワークの3箇所の位置が正確に決まり、よって、ワークの位置決めがより一層高精度に行われる。この状態で残りの1台のロボットのサーボガンの溶接電極によってワークを溶接することで狙い通りの位置にスポット溶接できる。
(実施形態2)
図13〜図15は、本発明の実施形態2に係る加圧接合装置の一部を示している。実施形態2に係る加圧接合装置は、実施形態1の第1〜第6ロボット(図示せず)の他に、ワーク供給ロボット75を備えている。
図13に示すように、一般にインナパネルPにおいては、自動車のボディーサイドに沿った形状となるように成形された第1成形部PAが大きな面積を占める一方、第1成形部PAに対して交差する方向に延びるように成形された第2成形部PBは小さな面積を占めている。そして、実施形態1で説明したように、第1成形部PAが略水平になるような姿勢を保持しながら、第1〜第6ロボットによるワークの把持及び加圧接合を行っていく。サイドインパクトバーやベルトラインレインフォースメント(第2ワークに相当)といった主要な部品は、ボディーサイドに沿った第1成形部PAに対して略平行に延びる姿勢で取り付けられている。従って、第1成形部PAとサイドインパクトバー等とを略平行にして接合を行うことで、各ロボットのサーボガンの高さを同様な高さに保って加工することができ、作業性が向上する。
ところが、インナパネルPの第2成形部PBは、第1成形部PAを略水平に保った状態では、上下方向に延びる立面となる。この立面となる第2成形部PBにも、例えばドアヒンジ、ドアチェッカー、ナットプレートN(第2ワーク)などの小物部品が取り付けられるため、第2成形部PBに対し小物部品を位置決めするとともに保持して加圧接合を行う必要がある。この場合に実施形態2のワーク供給ロボット75が使用される。尚、図13において、インナパネルPは、図示しないが第1〜第6ロボットのうち、任意のロボットに把持させておくことができる。
ワーク供給ロボット75は、多関節汎用ロボットであり、そのロボットアーム75aの先端部には、ナットプレートNを把持する把持部76が取り付けられている。図14及び図15に示すように、把持部76は、ロボットアーム75のアーム軸線に対して径方向へ突出する一対のロッド77、77を有している。各ロッド77の先端部には、該ロッド77の長手方向に対し直交する方向に突出する基準ピン77aが設けられている。基準ピン77a、77aの突出方向は互いに同じ方向である。ロッド77には図示しないがマグネットが埋め込まれている。
一方、ナットプレートNは例えば鋼材等の磁性体からなるものである。ナットプレートNの中央寄りの部位には貫通穴N1、N1が形成されている。ナットプレートNの長手方向の両端部寄りの部位には雌ねじ穴N2、N2が形成されている。ナットプレートNは、インナパネルPの第2成形部PBにおけるドア内側に配置されて、第2成形部PBに加圧接合(スポット溶接)される。インナパネルPの第2成形部PBには、ナットプレートNの雌ねじ穴N2、N2と一致するように、ボルト(図示せず)が挿通する挿通穴PC、PCが形成されている。ボルトを、図示しないドアヒンジの取付穴及び挿通穴PC、PCに挿通させてナットプレートNの雌ねじ穴N2、N2に螺合することによってドアヒンジがインナパネルPに締結固定されるようになっている。
ナットプレートNの雌ねじ穴N2、N2には、それぞれロボットアーム75aの基準ピン77a、77aが挿通するようになっている。ナットプレートNは、ロボットアーム75aの基準ピン77a、77aを雌ねじ穴N2、N2に挿通させた状態でロボットアーム75aに対して位置決めされ、この位置決め状態でマグネットの吸着力によって吸着保持される。尚、多数のナットプレートNがインナパネルPから離れた所に置かれており、ワーク供給ロボット75がナットプレートNを順次、吸着して搬送する。
ナットプレートNをインナパネルPに取り付ける際には、まず、ナットプレートNを上述のようにワーク供給ロボット75のロボットアーム75aに吸着保持した後、ワーク供給ロボット75によって搬送してインナパネルPの第2成形部PBのドア内側に配置して第2成形部PBに密着させる。その後、実施形態1と同様に、第1〜第6ロボットによってナットプレートNをインナパネルPにスポット溶接する。
この実施形態2の場合も実施形態1と同様な作用効果を奏することができるとともに、立面となる部分にナットプレートNを加圧接合することができる。尚、立面となる部分には、ナットプレートN以外にも、各種補強部材、小物部品等を加圧接合することができる。
(実施形態3)
図16〜図18は、本発明の実施形態3に係るドアのインナパネルPを示すものである。インナパネルPには、補強部材R1が重ねられた状態でスポット溶接される。この実施形態3の補強部材R1はウインドフレームであるが、補強部材R1はウインドフレーム以外であってもよい。
図18に示すように、実施形態3では、補強部材R1をインナパネルPに位置決めする構造として、補強部材R1に主基準突起100と、副基準突起101とが形成され、インナパネルPに主基準突起102と、副基準突起103とが形成されている。これら突起100〜103の突出方向は、インナパネルPの車室内外方向を基準としたときに、車室内側へ向かう方向であり、加圧接合時には、上側へ向かう方向となる。また、突起100〜103は溶接に供される突起である。
補強部材R1の主基準突起100と副基準突起101とは車両前後方向に離れており、これに対応するように、インナパネルPの主基準突起102と副基準突起103も車体前後方向に離れている。そして、インナパネルPの主基準突起102が補強部材R1の主基準突起100の内部に挿入され、かつ、インナパネルPの副基準突起103が補強部材R1の副基準突起101の内部に挿入された状態で、インナパネルPの主基準突起102と補強部材R1の主基準突起100とが係合するとともに、インナパネルPの副基準突起103と補強部材R1の副基準突起101とが係合し、これにより、補強部材R1がインナパネルPに位置決めされる。尚、インナパネルPの主基準突起102と副基準突起103の並ぶ方向は車両前後方向に限られるものではなく、車両の上下方向であってもよい。また、副基準突起は1組でなくてもよく、例えば2組以上であってもよい。
図17に示すように、インナパネルPの主基準突起102と副基準突起103の並ぶ方向に延びる軸をX軸とし、インナパネルPに沿い、かつ、X軸に垂直な方向に延びる軸をY軸とする。図18(b)に示すように、インナパネルPの主基準突起102の外周面と補強部材R1の主基準突起100の内周面との間には、X軸方向及びY軸方向の両方向に隙間が形成されており、その寸法をSとする。また、インナパネルPの副基準突起103の外周面と補強部材R1の副基準突起101の内周面との間にも、X軸方向及びY軸方向の両方向に隙間が形成されており、その寸法をDとする。寸法Dは、寸法Sよりも大きく設定されている。これにより、副基準突起101、103の嵌合の方が、主基準突起100、102の嵌合に比べて緩くなる。主基準突起100、102及び副基準突起101、103の成形は、JIS B0408の規定に準じた精度とするのが好ましい。
副基準突起101、103の隙間寸法Dを、主基準突起100、102の隙間寸法Sよりも大きくしたことで、補強部材R1の位置合わせを容易に行うことができる。また、主基準突起100、102と副基準突起101、103とを設けていることで、補強部材R1がインナパネルPに位置決めされた状態でインナパネルPに対して回動することはなく、補強部材R1のガタつきを抑制することができ、確実に位置決めできる。
図18(b)に示すように、インナパネルPの主基準突起102と副基準突起103及び補強部材R1の主基準突起100は、断面が略円形であるのに対し、補強部材R1の副基準突起101は、X軸方向に長い長円形もしくは楕円形の断面を有している。これにより、X軸方向の製造誤差が許容される。
スポット溶接する際には、図示しないが一方の電極を、インナパネルPの主基準突起102の下方及び副基準突起103の下方にそれぞれ配置し、他方の電極を、補強部材R1の主基準突起100の上方及び副基準突起101の上方にそれぞれ配置し、一方の電極と他方の電極を互いに接近させてインナパネルPの主基準突起102と補強部材R1の主基準突起100とをスポット溶接し、インナパネルPの副基準突起103と補強部材R1の副基準突起101とをスポット溶接する。
実施形態3の場合も実施形態1と同様にして加圧接合を行うことができるので、同様な作用効果を奏することができる。
また、上記実施形態では、自動車の側部に配設されるヒンジを有するドアの製造に本発明を適用した場合について説明したが、これに限らず、例えば、スライドドア、ボンネットフード、バックドア、トランクリッド等の自動車の蓋物を製造するのにも本発明を適用することができる。その他にも、複数のワークをスポット溶接して製品を製造する現場で広く本発明を適用することができる。
また、位置決め部による第1ワークと第2ワークの位置決め方式については、本実施形態で示した相互に凹部及び凸部を有する場合のほかに、凸部と穴部を有する場合、第2ワーク(小物部品)の端部を第1ワーク(パネル状部品)の凸部で受ける場合など他の一般的な位置決め構造を適用することができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る加圧接合装置及び加圧接合方法は、例えば、自動車用ドアの生産現場で使用することができる。
1 加圧接合装置
5 制御装置
10、20、30、40、50、60 第1〜第6ロボット
11、21、31、41、51、61 第1〜第6サーボガン
11a、11b 溶接電極(加圧端子)
11c、21c、31c、41c、51c、61c サーボモータ
70 載置台
75 ワーク供給ロボット
81〜83 第1〜第3位置決めピン
84 第1昇降装置(位置決めピン移動装置)
85 第2昇降装置(位置決めピン移動装置)
86 移動装置(位置決めピン移動装置)
88 エアシリンダ(位置決めピン移動装置)
P インナパネル(第1ワーク)
P4 凹部(第1ワークの位置決め部)
R1 補強部材(第2ワーク)
Ra 凸部(第2ワークの位置決め部)

Claims (5)

  1. 凹部または凸部からなる位置決め部を有するパネル状の第1ワークと、該第1ワークよりも小さく形成され、該第1ワークの上記凹部に挿入される凸部または該第1ワークの上記凸部が挿入される凹部からなる位置決め部を有し、該位置決め部によって該第1ワークに位置決めされる第2ワークとを加圧接合する加圧接合装置において、
    サーボモータによって加圧端子を駆動するサーボガンがそれぞれ取り付けられた汎用ロボットからなる複数のロボットと、
    上記サーボガン及び上記ロボットを制御する制御装置とを備え、
    上記制御装置は、上記ロボットによって上記サーボガンを移動させて該複数のサーボガンの加圧端子によって上記第1及び第2ワークの複数箇所を挟持させたまま、少なくとも1つの上記サーボガンにより、上記第1ワークの上記位置決め部と上記第2ワークの上記位置決め部とを加圧接合るように構成されていることを特徴とする加圧接合装置。
  2. 請求項1に記載の加圧接合装置において、
    サーボモータによって加圧端子を駆動する第1、第2、第3及び第4サーボガンがそれぞれ取り付けられた汎用ロボットからなる第1、第2、第3及び第4ロボットを備え、
    上記制御装置は、上記第1、第2、第3及び第4ロボットによって上記第1、第2、第3及び第4サーボガンを移動させて該第1、第2及び第3サーボガンの加圧端子によって上記第1及び第2ワークを挟持させ、該第4サーボガンによる加圧接合を行わせるように構成されていることを特徴とする加圧接合装置。
  3. 請求項1または2に記載の加圧接合装置において、
    上記サーボガンの加圧端子によって挟持される前の上記第1及び第2ワークを載置しておくための載置台をさらに備え、
    上記載置台は、上記第1ワークを位置決めするための位置決めピンと、該位置決めピンの位置を変更する位置決めピン移動装置とを備えていることを特徴とする加圧接合装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の加圧接合装置において、
    上記第1ワークに上記第2ワークを加圧接合する際に、該第1ワークにおける立面となる部分に上記第2ワークを配置するワーク供給ロボットを備えていることを特徴とする加圧接合装置。
  5. 凹部または凸部からなる位置決め部を有するパネル状の第1ワークと、該第1ワークよりも小さく形成され、該第1ワークの上記凹部に挿入される凸部または該第1ワークの上記凸部が挿入される凹部からなる位置決め部を有し、該位置決め部によって該第1ワークに位置決めされる第2ワークとを加圧接合する加圧接合方法において、
    サーボモータによって加圧端子を駆動するサーボガンを、汎用ロボットからなる複数ロボットによって移動させ、該複数のサーボガンの加圧端子によって上記第1及び第2ワークの各部を挟持したまま、少なくとも1つの上記サーボガンにより、上記第1ワークの上記位置決め部と上記第2ワークの上記位置決め部とを加圧接合することを特徴とする加圧接合方法。
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