JP6483154B2 - デバイス・ツー・デバイス通信装置および方法 - Google Patents

デバイス・ツー・デバイス通信装置および方法 Download PDF

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Description

この出願は、参照により本明細書に組み込まれる、米国特許仮出願:「ワイヤレス・デバイス・ツー・デバイス通信のためのカバレッジ外遷移の検出(DETECTING OUT−OF−COVERAGE TRANSITION FOR WIRELESS DEVICE−TO−DEVICE COMMUNICATIONS)」と題する、2014年5月1日出願の米国特許仮出願第61/987,324号の優先権および利益を主張する。
技術分野
本技術は、ワイヤレス通信に関し、特に、ワイヤレス・デバイス・ツー・デバイス(D2D:device−to−device)通信のための無線リソースの割り当てまたは付与に関する。
セルラネットワークまたは他の電気通信システムの2つのユーザ機器端末(例えば、モバイル通信デバイス)が互いに通信を行うときに、それらのデータ経路は、典型的に、オペレータ・ネットワークを通過する。ネットワークを通るデータ経路は、基地局および/またはゲートウェイを含みうる。デバイスが互いにごく近接している場合、それらのデータ経路は、ローカル基地局を通じて局所的にルーティングされてもよい。一般に、基地局のようなネットワーク・ノードとワイヤレス端末との間の通信は、「WAN」または「セルラ通信」として知られる。
互いにごく近接した2つのユーザ機器端末は、基地局を通過する必要なしに直接リンクを確立することも可能である。電気通信システムは、2つ以上のユーザ機器端末が互いに直接通信を行うデバイス・ツー・デバイス(「D2D:device−to−device」)通信を用いうるか、または有効にできる。D2D通信においては、1つのユーザ機器端末から1つ以上の他のユーザ機器端末へ音声およびデータ・トラフィック(本明細書では「通信信号」と呼ばれる)が電気通信システムの基地局または他のネットワーク制御デバイスを通じて通信されなくてもよい。デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信は、最近になって「サイドリンク・ディレクト通信(sidelink direct communication)」としても知られるようになった。
D2D通信、例えば、サイドリンク・ディレクト通信は、任意の適切な電気通信規格に従って実装されたネットワークで用いることができる。かかる規格の非限定の例は、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(「3GPP:3rd Generation Partnership Project」)ロング・ターム・エボリューション(「LTE:Long Term Evolution」)である。3GPP規格は、第3および第4世代ワイヤレス通信システムに関する世界的に適用可能な技術仕様および技術レポートを規定することを目指した連携合意である。3GPPは、次世代モバイル・ネットワーク、システム、およびデバイスに関する仕様を規定する。3GPP LTEは、将来の要求に対処すべくユニバーサル・モバイル電気通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)モバイルフォンまたはデバイス規格を改善するためのプロジェクトに与えられた名称である。一態様において、UMTSは、イボルブド・ユニバーサル地上無線アクセス(「E−UTRA:Evolved Universal Terrestrial Radio Access」)およびイボルブド・ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワーク(「E−UTRAN:Evolved Universal Terrestrial Radio Access Network」)にサポートおよび仕様を提供するために修正された。E−UTRANは、D2D通信を用いることができる電気通信規格の別の非限定の例である。デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信(例えば、「サイドリンク・ディレクト通信」)を、少なくとも部分的に、記載する3GPP文書の非網羅的なリストは以下を含む。
3GPP TS36.201 v12.1.0,技術仕様,第3世代パートナーシップ・プロジェクト;技術仕様グループ無線アクセス・ネットワーク;イボルブド・ユニバーサル地上無線アクセス(E−UTRA);LTE物理レイヤ;概要(リリース12)(2014−12);
3GPP TS36.211 v12.4.0,技術仕様,第3世代パートナーシップ・プロジェクト;技術仕様グループ無線アクセス・ネットワーク;イボルブド・ユニバーサル地上無線アクセス(E−UTRA);物理チャネルおよび変調(リリース12)(2014−12);
3GPP TS36.212 v12.3.0,技術仕様,第3世代パートナーシップ・プロジェクト;技術仕様グループ無線アクセス・ネットワーク;イボルブド・ユニバーサル地上無線アクセス(E−UTRA);多重およびチャネル符号化(リリース12)(2014−12);
3GPP TS36.213 v12.0.0,技術仕様,第3世代パートナーシップ・プロジェクト;技術仕様グループ無線アクセス・ネットワーク;イボルブド・ユニバーサル地上無線アクセス(E−UTRA);物理レイヤ手順(リリース12)(2013−12);
3GPP TS36.214 v12.1.0,技術仕様,第3世代パートナーシップ・プロジェクト;技術仕様グループ無線アクセス・ネットワーク;イボルブド・ユニバーサル地上無線アクセス(E−UTRA);物理レイヤ;測定(リリース12)(2014−12);
3GPP TS36.300 v12.4.0,技術仕様,第3世代パートナーシップ・プロジェクト;技術仕様グループ無線アクセス・ネットワーク;イボルブド・ユニバーサル地上無線アクセス(E−UTRA)およびイボルブド・ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワーク(E−UTRAN);概説;状態2(リリース12)(2014−12);
3GPP TS36.304 v12.3.0,技術仕様,第3世代パートナーシップ・プロジェクト;技術仕様グループ無線アクセス・ネットワーク;イボルブド・ユニバーサル地上無線アクセス(E−UTRA);アイドルモードにおける端末装置(UE:User Equipment)手順(リリース12)(2014−12);
3GPP TS36.306 v12.3.0,技術仕様,第3世代パートナーシップ・プロジェクト;技術仕様グループ無線アクセス・ネットワーク;イボルブド・ユニバーサル地上無線アクセス(E−UTRA);端末装置(UE)無線アクセス能力(リリース12)(2014−12);
3GPP TS36.321 v12.4.0,技術仕様,第3世代パートナーシップ・プロジェクト;技術仕様グループ無線アクセス・ネットワーク;イボルブド・ユニバーサル地上無線アクセス(E−UTRA);媒体アクセス制御(MAC:Medium Access Control)プロトコル仕様(リリース12)(2014−12);
3GPP TS36.322 v12.1.0,技術仕様,第3世代パートナーシップ・プロジェクト;技術仕様グループ無線アクセス・ネットワーク;イボルブド・ユニバーサル地上無線アクセス(E−UTRA);無線リンク制御(RLC:Radio Link Control)プロトコル仕様(リリース12)(2014−9);
3GPP TS36.323 v12.2.0,技術仕様,第3世代パートナーシップ・プロジェクト;技術仕様グループ無線アクセス・ネットワーク;イボルブド・ユニバーサル地上無線アクセス(E−UTRA);パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP:Packet data Convergence Protocol)仕様(リリース12)(2014−12);および
3GPP TS36.331 v12.4.0,技術仕様,第3世代パートナーシップ・プロジェクト;技術仕様グループ無線アクセス・ネットワーク;イボルブド・ユニバーサル地上無線アクセス(E−UTRA);無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)プロトコル仕様(リリース12)(2014−12)。
デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信は、台頭する社会技術的動向を代表する、近接性ベースのアプリケーションおよびサービスを提供する。LTEへの近接性サービス(ProSe:Proximity Service)能力(Capability)の導入は、3GPP産業がこの発展する市場に役立ち、同時に、LTEにともにコミットしているいくつかの公共安全共同体の緊急のニーズに役立つことを可能にする。D2D通信に関して現在想定されるのは、D2Dディスカバリおよび通信のために、ネットワーク・カバレッジ内のワイヤレス端末が制御ノードによって割り当てられたリソースを用いることである。ワイヤレス端末がネットワーク・カバレッジ外にある場合、ワイヤレス端末は、予め割り当てられたリソースを通信に用いてもよい。ワイヤレス端末がネットワーク・カバレッジ内/外のその状況を誤って判断した場合、例えば、ワイヤレス端末が予め割り当てられたリソースをネットワーク・カバレッジ内で用いようとした場合には、強い干渉により現在のLTEネットワークに影響を及ぼしかねず、そえゆえに非常に危険である。従って、D2D通信に関して解決が必要とされる問題は、ワイヤレス端末がネットワーク・カバレッジ内にあるかまたはネットワーク・カバレッジ外にあるかをワイヤレス端末がいかに判断するかである。
D2Dサービスは、ProSeディレクト通信(例えば、D2D通信、サイドリンク・ディレクト通信)およびProSeディレクト・ディスカバリ(例えば、D2Dディスカバリ、サイドリンク・ディレクト・ディスカバリ)を含む。ProSeディレクト通信は、それによって2つのワイヤレス端末が互いにPC5インターフェース(すなわち、2つのワイヤレス端末間の直接インターフェース)を通じて直接通信できる通信のモードである。この通信モードは、ワイヤレス端末がE−UTRANによってサービスされるとき、およびワイヤレス端末がE−UTRAカバレッジ外にあるときにサポートされる。送信側ワイヤレス端末は、それがデータ送信に用いようとするリソースを示すためにスケジューリング・アサインメント(SA:Scheduling assignment)を受信側ワイヤレス端末へ送信する。ProSeディレクト・ディスカバリは、ProSe対応ワイヤレス端末に近接した他のProSe対応ワイヤレス端末(単数または複数)をE−UTRAディレクト無線信号を用いてPC5インターフェース経由で発見するために、そのProSe対応ワイヤレス端末によって用いられる手順として定義される。
一般に、ネットワーク・カバレッジ検出は、下りリンク受信電力に基づくべきである。現在の3GPP仕様TS36.213,バージョン12.0.0、http://www.3gpp.org/DynaReport/36213.htmを参照、では、下りリンク受信電力は、セル固有参照信号強度について測定される。カバレッジは、ワイヤレス端末の下りリンク受信電力測定によって定義できるか、または実装および仕様化作業をさらに簡単にするためにワイヤレス端末のRRC状態によって定義できる。上位レイヤに非同期(out−of−sync)/同期(in−sync)状況を示す目的で、ワイヤレス端末によってプライマリセルの下りリンク無線リンク品質がモニタされる。ワイヤレス端末における物理レイヤは、無線リンク品質が閾値Qoutより悪いときには、無線リンク障害(RLF:radio link failure)レポートを通じて、無線リンク品質が評価された無線フレームで、非同期(out−of−sync)を上位レイヤに示すものとする。無線リンク品質が閾値Qinより良いときには、無線リンク品質が評価された無線フレームで、ワイヤレス端末における物理レイヤが同期(in−sync)を上位レイヤに示すものとする。
非同期(out−of−sync)の定義をD2D通信との関連でカバレッジ外の検出に再び用いることは、いくつかの問題がある。例えば、RLFは、UEワイヤレス端末がRRC_CONNECTEDモードにあるときにのみ宣言される。そのうえ、たとえRLFが正しいカバレッジ外の指示であることがレポートされても、プライマリセルのみに関してであり、すなわち、ワイヤレス端末は、依然として同じエリアにおける他の使用可能なネットワークのカバレッジ内にありうる。
ロング・ターム・エボリューション(LTE)におけるワイヤレス端末は、2つのLTE無線リソース制御(RRC)状態またはモード、すなわち、RRC_IDLEまたはRRC_CONNECTEDのうちの1つにありうる。ワイヤレス端末は、RRC接続が確立されているとき、RRC_CONNECTEDにある。これが当て嵌まらない場合(すなわち、RRC接続が確立されていない場合)、ワイヤレス端末は、RRC_IDLE状態にある。RRCアイドルモードのワイヤレス端末に関しては、カバレッジ外の測定値としていくつかのメトリック、例えば、同期信号(SS:synchronization signal)強度またはブロードキャスト信号強度が定義されてもよい。しかしながら、これらのメトリックは、LTEネットワークに実装するには非常に複雑である。これらのすべてがレガシーLTEネットワークに重い負担をかける。
上述の理由から、D2D通信においてD2DサービスとLTEセルラサービスとが同じ周波数バンドを共有するときに、現在のネットワーク、例えば、LTEネットワークに対するそのコンパクト(干渉)を最小限に抑えるために、ワイヤレス端末は、ワイヤレス端末がネットワークのカバレッジ内にあるかまたはカバレッジ外にあるかに基づいて正しく振舞う必要がある。この領域における課題は、(いくつかの理由のうちでもとりわけ)デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信を行うワイヤレス端末がネットワーク動作と干渉することにならないように、ネットワーク・カバレッジを正確かつ効率的に検出することである。
それゆえに、とりわけ必要とされるのは、(例えば)ワイヤレス端末がアイドルモードにあるときなどに、デバイス・ツー・デバイス(D2D)対応ワイヤレス端末の振舞いを制御するなどの目的でリソース活用方法を選択して、デバイス・ツー・デバイス(D2D)対応ワイヤレス端末がカバレッジ内(in−coverage)にあるかまたはカバレッジ外(out−of−coverage)にあるかを確認するなどの目的でネットワーク・カバレッジを検出するための方法、装置、および/または技術である。本方法、装置、および/または技術は、システムの複雑さを低減して通信のフレキシビリティおよび効率を向上させる利益を提供する。
D2D通信において、D2DサービスとLTEセルラサービスとが同じ周波数を共有する場合、現在のネットワーク、例えば、LTEネットワークに対するそのコンパクト(干渉)を最小限に抑えるために、UEへのリソースアロケーションは、UEがネットワークのカバレッジ内にあるかまたはカバレッジ外にあるかに基づいて正しく行われる必要がある。他方、1つのリソースアロケーション方法がアロケーションのために満足なリソースを有することができないが、別の方法が依然として十分なリソースを有するときには、カバレッジ内のシナリオに負荷バランシングの課題も関連するであろう。
先述のリソースアロケーションの問題がカバレッジの検出に密接に関係するので、検出の問題は、(3GPP TSG RAN WG2ミーティング#85−bisの合意における)レガシーLTEのRRC状態に関連する方法によって容易に解決できる。例えば、UEは、RRC_CONNECTED状態にあればカバレッジ内にある。しかしながら、UEがマルチキャリア通信をサポートする場合には、問題がさらに複雑になる。複雑化は、例えば、UEの1つのキャリアがRRC_CONNECTEDモードにあり、別のキャリアがRRC接続を何も有さないときに生じうる。
本明細書で開示される技術は、その態様の1つにおいて、無線インターフェースを通じてワイヤレス端末と通信する、無線アクセス・ネットワークのノードにおける方法に関する。ある1つの基本的な実施形態およびモードにおいて、方法は、別のワイヤレス端末とのデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信のために、ワイヤレス端末がネットワーク割り当て無線リソースを用いるべきか、またはワイヤレス端末によって選択された無線リソースを用いるべきかを特定する指示をノードがワイヤレス端末に送信するステップを備える。
拡張されたモード例において、方法は、ワイヤレス端末がネットワーク・カバレッジ内にあるときに別のワイヤレス端末とのデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信のためにワイヤレス端末によって選択された無線リソースを用いるべきであると特定する指示を、ノードがワイヤレス端末へ送信するステップをさらに備える。
ある1つの実施形態およびモード例において、指示はブロードキャストされるシステム情報に含まれる。
ある1つの実施形態およびモード例において、ワイヤレス端末によって選択されたリソースは、無線リソースのプールを備え、ワイヤレス端末は、このプールから、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信において実際に用いるための無線リソースを選択する。
ある1つの実施形態およびモード例において、方法は、指示がワイヤレス端末はネットワーク割り当て無線リソースを用いるべきであると特定するとき、ノードが、ワイヤレス端末からスケジューリング・リクエストを受信するステップと、スケジューリング・リクエストに応答して、ノードが、ネットワーク割り当て無線リソースのグラントを、あるサブフレームにおいてワイヤレス端末へ送信するステップと、をさらに備える。
ある1つの実施形態およびモード例において、方法は、ワイヤレス端末が無線リソース制御(RRC)アイドル状態にあるときに、ワイヤレス端末によって選択された無線リソースを用いることの指示をワイヤレス端末へ送信するステップをさらに備える。
ある1つの実施形態およびモード例において、方法は、ワイヤレス端末が無線リソース制御(RRC)接続状態にあるときに、ネットワーク割り当て無線リソースを用いることの指示をワイヤレス端末へ送信するステップをさらに備える。
本明細書で開示される技術は、その別の態様において、無線インターフェースを通じてワイヤレス端末と通信する、無線アクセス・ネットワークのノードに関する。ノードは、プロセッサと送信機とを備える。プロセッサは、別のワイヤレス端末とのデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信のために、ワイヤレス端末がネットワーク割り当て無線リソースを用いるべきか、またはワイヤレス端末によって選択された無線リソースを用いるべきかを特定する指示を発生させるように設定される。送信機は、指示を無線インターフェースを通じてワイヤレス端末へ送信するように設定される。
ある1つの実施形態例において、プロセッサは、ワイヤレス端末がネットワーク・カバレッジ内にあるときに別のワイヤレス端末とのデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信のためにワイヤレス端末によって選択された無線リソースを用いるべきであると特定する指示を、ワイヤレス端末へ送信するように設定される。
ある1つの実施形態例において、プロセッサは、指示をブロードキャストされるシステム情報に含めるように設定される。
ある1つの実施形態例において、ワイヤレス端末によって選択された無線リソースは、無線リソースのプールを備え、ワイヤレス端末は、このプールから、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信において実際に用いるための無線リソースを選択する。
ある1つの実施形態例において、ノードは、受信機をさらに備え、受信機は、指示がワイヤレス端末はネットワーク割り当て無線リソースを用いるべきであると特定するとき、ワイヤレス端末からスケジューリング・リクエストを受信するように設定され、プロセッサは、スケジューリング・リクエストに応答して、ネットワーク割り当て無線リソースのグラントを、あるサブフレームにおいてワイヤレス端末へ送信するようにさらに設定される。
ある1つの実施形態例において、プロセッサは、ワイヤレス端末が無線リソース制御(RRC)アイドル状態にあるときに、ワイヤレス端末によって選択された無線リソースを用いることの指示をワイヤレス端末へ送信するようにさらに設定される。
ある1つの実施形態例において、プロセッサは、ワイヤレス端末が無線リソース制御(RRC)接続状態にあるときに、ネットワーク割り当て無線リソースを用いることの指示をワイヤレス端末へ送信するようにさらに設定される。
本明細書で開示される技術は、その別の態様において、無線インターフェースを通じて無線アクセス・ネットワークのノードと通信する、ワイヤレス端末のノードにおける方法に関する。方法は、別のワイヤレス端末とのデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信のために、ワイヤレス端末がネットワーク割り当て無線リソースを用いるべきか、またはワイヤレス端末によって選択された無線リソースを用いるべきかを特定する指示をノードから受信するステップと、ワイヤレス端末が指示に従って別のワイヤレス端末とのデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信のために無線リソースを用いるステップとを備える。
ある1つの実施形態およびモード例において、指示は、ノードからワイヤレス端末によって受信されるブロードキャストされたシステム情報に含まれる。
ある1つの実施形態およびモード例において、ワイヤレス端末によって選択された無線リソースは、無線リソースのプールを備え、方法は、ワイヤレス端末が、このプールから、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信において実際に用いるための無線リソースを選択するステップをさらに備える。
ある1つの実施形態およびモード例において、方法は、指示がワイヤレス端末はネットワーク割り当て無線リソースを用いるべきであると特定するとき、ワイヤレス端末がノードへスケジューリング・リクエストを送信するステップと、スケジューリング・リクエストに応答して、ワイヤレス端末が、ワイヤレス端末に対するネットワーク割り当て無線リソースのグラントを、あるサブフレームにおいて受信するステップとをさらに備える。
ある1つの実施形態およびモード例において、方法は、ワイヤレス端末が無線リソース制御(RRC)アイドル状態にあるときに、ワイヤレス端末によって選択された無線リソースを用いることの指示をワイヤレス端末へ送信するステップをさらに備える。
ある1つの実施形態およびモード例において、方法は、ワイヤレス端末が無線リソース制御(RRC)接続状態にあるときに、ネットワーク割り当て無線リソースを用いることの指示をワイヤレス端末へ送信するステップをさらに備える。
本明細書で開示される技術は、その別の態様において、無線インターフェースを通じて無線アクセス・ネットワークのノードと通信する、ワイヤレス端末に関する。ワイヤレス端末は、受信機とプロセッサとを備える。受信機は、別のワイヤレス端末とのデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信のために、ワイヤレス端末がネットワーク割り当て無線リソースを用いるべきか、またはワイヤレス端末によって選択された無線リソースを用いるべきかを特定する指示をノードから受信するように設定される。プロセッサは、指示に従って別のワイヤレス端末とのデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信のために無線リソースを用いるように設定される。
ある1つの実施形態例において、受信機は、ブロードキャストされるシステム情報において指示を受信するように設定される。
ある1つの実施形態例において、ワイヤレス端末は、ワイヤレス端末によって選択されたリソースのプールが記憶されたメモリをさらに備え、プロセッサは、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信において実際に用いるための無線リソースをこのプールから選択するようにさらに設定される。
ある1つの実施形態例において、ワイヤレス端末は、送信機をさらに備え、送信機は、指示がワイヤレス端末はネットワーク割り当て無線リソースを用いるべきであると特定するとき、スケジューリング・リクエストをノードへ送信するように設定され、受信機は、スケジューリング・リクエストに応答して、ネットワーク割り当て無線リソースのグラントを、あるサブフレームにおいてノードから受信するようにさらに設定される。
ある1つの実施形態例において、プロセッサは、ワイヤレス端末が無線リソース制御(RRC)アイドル状態にあるときに、ワイヤレス端末によって選択されたリソースを用いるようにさらに設定される。
ある1つの実施形態例において、プロセッサは、ワイヤレス端末が無線リソース制御(RRC)接続状態にあるときに、ネットワーク割り当てリソースを用いるようにさらに設定される。
本明細書に開示される技術の前述および他の目的、特徴、ならびに利点は、添付図面に示されるような好ましい実施形態の以下のさらに個別的な記載から明らかであろう。図中、参照文字は様々な図にわたって同じ部分を指す。図面は、必ずしも縮尺通りではなく、その代わりに本明細書に開示される技術の原理を説明することに重点が置かれる。
ワイヤレス端末がデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に参加して本明細書に開示される技術の各態様を実装する無線通信ネットワークの実施形態例の概略図である。 ワイヤレス端末がデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に参加して本明細書に開示される技術の各態様を実装する無線通信ネットワークの実施形態例の概略図である。 ワイヤレス端末がデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に参加して本明細書に開示される技術の各態様を実装する無線通信ネットワークの実施形態例の概略図である。 ワイヤレス端末がデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に参加して本明細書に開示される技術の各態様を実装する無線通信ネットワークの実施形態例の概略図である。 図1A〜図1Dの実施形態のいずれかまたはすべてに実装されてもよいさらに詳細な実装例の概略図である。 カバレッジ外検出方法例と併せて活用されてもよい異なるタイプのセル選択/再選択方策を示す図である。 デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に携わるワイヤレス端末がいつカバレッジ外の状況に遭遇するかを判断する一般的な方法に含まれる基本的な動作またはステップ例を示すフロー図である。 デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に携わるワイヤレス端末がいつカバレッジ外の状況に遭遇するかを判断するカウンタ・ベースの方法に含まれる基本的な動作またはステップ例を示すフロー図である。 カバレッジ内およびカバレッジ外の両方の状況に関してリソース・モードを示す図である。 カバレッジ内およびカバレッジ外の両方の状況に関してリソース・モードを示す図であり、ある1つの実施形態およびモード例による例外的なケースのリソース・モードも示す。 無線アクセスノードおよび/またはワイヤレス端末を備えうる電子機器の実施形態例を示す概略図である。 RRCアイドルの遷移およびロジックを示す。
以下の記載では、限定ではなく説明の目的で、本明細書に開示される技術の十分な理解を提供するために個別的なアーキテクチャ、インターフェース、技術などの具体的な詳細が提示される。しかしながら、本明細書に開示される技術は、これらの具体的な詳細から逸脱した他の実施形態で実施されてもよいことが当業者には明らかであろう。すなわち、当業者は、本明細書に明示的には記載または図示されないが、本明細書に開示される技術の原理を具現し、その精神および範囲内に含まれる様々な構成を考案することが可能であろう。いくつかの事例では、本明細書に開示される技術の記載を不必要な詳細によって曖昧にしないために、よく知られたデバイス、回路、および方法の詳細な記載は省略される。本明細書に開示される技術の原理、態様、および実施形態、ならびにそれらの具体例を列挙する本明細書におけるすべての記述は、それらの構造的および機能的な等価物の両方を包含することが意図される。加えて、かかる等価物は、現在知られた等価物ならびに将来開発される等価物、すなわち、構造に係わらず同じ機能を行う任意の開発される要素をいずれも含むことが意図される。
従って、例えば、本明細書におけるブロック図が本技術の原理を具現する例示的な回路素子または他の機能ユニットの概念図を表現できることを当業者は理解するであろう。同様に、当然のことながら、任意のチャート、状態遷移図、擬似コードなどは、コンピュータ可読媒体で実質的に表現されてもよい様々なプロセスを表し、これらのプロセスは、かかるコンピュータまたはプロセッサが明示的に示されるか否かに係らず、コンピュータまたはプロセッサによってそのように実行されてもよい。
本明細書では、用語「デバイス・ツー・デバイス(「D2D」)通信」は、セルラネットワークまたは他の電気通信システム上で動作する複数のワイヤレス端末の間の通信のモードを指すことができ、このモードでは1つのワイヤレス端末から別のワイヤレス端末への通信データ・トラフィックがセルラネットワークまたは他の電気通信システムにおける集中基地局または他のデバイスを通過しない。先に説明されたように、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信は、より最近の用語「サイドリンク・ディレクト通信」によっても知られる。通信データは、通信信号を用いて送信され、ワイヤレス端末のユーザによる消費を意図した音声通信またはデータ通信を含むことができる。通信信号は、第1のワイヤレス端末から第2のワイヤレス端末へD2D通信によって直接に送信されてもよい。様々な態様において、D2Dパケット送信に関連する制御シグナリングは、基礎をなすコアネットワークまたは基地局によってすべて、いくらかが管理もしくは生成されてもよく、または何も管理または生成されなくてもよい。追加または代わりの態様では、受信側ユーザ機器端末が送信側ユーザ機器端末と1つ以上の追加の受信側ユーザ機器端末との間で通信データ・トラフィックをリレーしてもよい。
本明細書では、用語「コアネットワーク」は、電気通信ネットワークのユーザにサービスを提供する電気通信ネットワークにおけるデバイス、デバイス群、またはサブシステムを指すことができる。コアネットワークによって提供されるサービスの例は、アグリゲーション、認証、呼切り替え、サービス呼出し、他のネットワークへのゲートウェイなどを含む。
本明細書では、用語「ワイヤレス端末」は、電気通信システム、例えば、(それには限定されないが)セルラネットワークによって音声および/またはデータを通信するために用いられる任意の電子デバイスを指すことができる。ワイヤレス端末を指すために用いられる他の専門用語およびかかるデバイスの非限定の例は、ユーザ機器端末、UE、移動局、モバイルデバイス、アクセス端末、加入者局、移動端末、遠隔局、ユーザ端末、端末、加入者ユニット、セルラフォン、スマートフォン、携帯情報端末(「PDA:personal digital assistant」)、ラップトップコンピュータ、ネットブック、電子書籍リーダ、ワイヤレス・モデムなどを含むことができる。
本明細書では、用語「アクセスノード」、「ノード」、または「基地局」は、ワイヤレス通信を促進するか、または別の方法でワイヤレス端末と電気通信システムとの間のインターフェースを提供する任意のデバイスまたはデバイス群を指すことができる。基地局の非限定の例は、3GPP仕様では、Node B(「NB」)、enhanced Node B(「eNB」)、home eNB(「HeNB」)またはその他の同様の専門用語を含むことができる。基地局の別の非限定の例は、アクセスポイントである。アクセスポイントは、ワイヤレス端末のためにデータ・ネットワーク、例えば(以下には限定されないが)ローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)、広域ネットワーク(WAN:Wide Area Network)、インターネットなどへのアクセスを提供する電子デバイスであってもよい。本明細書に開示されるシステムおよび方法のいくつかの例が所定の規格(例えば、3GPPリリース8、9、10、11および/または12)に関連して記載されるが、本開示の範囲は、この点で限定されるべきではない。本明細書に開示されるシステムおよび方法の少なくともいくつかの態様は、他のタイプのワイヤレス通信システムで利用されてもよい。
本明細書では、用語「電気通信システム」または「通信システム」は、情報を送信するために用いられるデバイスの任意のネットワークを指すことができる。電気通信システムの非限定の例は、セルラネットワークまたは他のワイヤレス通信システムである。
本明細書では、用語「セルラネットワーク」は、複数のセルにわたって分布し、各セルが少なくとも1つの固定位置トランシーバ、例えば、基地局によってサービスされるネットワークを指すことができる。「セル」は、インターナショナル・モバイル・テレコミュニケーションズ−アドバンスト(IMTAdvanced:International Mobile Telecommunications−Advanced)に用いるために規格化または規制団体によって仕様が定められた任意の通信チャネルであってもよい。基地局、例えばNode BとUE端末との間の通信に用いるためにセルのすべてまたはサブセットが3GPPによってライセンス取得バンド(例えば、周波数バンド)として採用される。ライセンス取得周波数バンドを用いたセルラネットワークは、構成セルを含むことができる。構成セルは、UE端末が認識しており、情報を送信または受信することが基地局によって許容されたセルを含むことができる。
本明細書では、「D2D信号」(単数または複数)は、D2D通信および/またはディスカバリのためのチャネル、参照信号、および同期信号を含む。
本明細書に開示される技術の態様のうちの1つは、例えば、D2D通信の目的でLTEネットワーク・カバレッジを検出するための解決法を提供する。現在優勢なコンセンサスは、ネットワーク・カバレッジ検出が下りリンク受信電力に少なくとも基づくべきであるということである。しかしながら、本明細書に開示される技術は、ネットワーク・カバレッジ検出のために、何か新しいタイプの受信信号電力測定および/または新しい処理を必要とするのではなく、既知のワイヤレス端末状態情報、特に、アイドルモードUEの状態を活用し、それを駆使する。
本明細書に開示される技術のカバレッジ外検出方法および装置の考察の前置きとして、アイドルモード;セル分類およびRRCアイドル状態に係るサービス・タイプ、ならびにセル選択および再選択の基本概念が手短に概観される。
ワイヤレス端末がRRC_CONNECTEDモードにある場合、ワイヤレス端末と無線アクセスノード(例えば、eNodeB)との間には通常のRRC接続があり、従って、ワイヤレス端末は、明らかにネットワーク・カバレッジ内にある。しかし、ワイヤレス端末がアイドルモードにあるときには、ワイヤレス端末は、ネットワーク・カバレッジ内(例えば、in−coverage)にあってもなくてもよい。TS36.304(V11.6.0)は、ワイヤレス端末に関して5つの無線リソース制御(RRC)状態をリストし、それらのうちの3つがアイドルモードに属する。アイドルモードに属する3つのRRC状態は、「正常キャンプ(Camped Normally)」、「任意セルへのキャンプオン(Camped on Any Cell)」;および「任意セル選択(Any Cell Selection)」である。
正常キャンプ状態では、ワイヤレス端末は、システム情報で送信された情報に従ってセルの示されたページング・チャネルを選択してモニタし;関連するシステム情報(SI:System Information)をモニタして;セル再選択評価手順に必要な測定を行い;ある一定のオケージョン/トリガの発生の際にセル再選択評価プロセスを実行する。
任意セルへのキャンプオン状態では、ワイヤレス端末は、関連するシステム情報をモニタして;セル再選択評価手順に必要な測定を行い;ある一定のオケージョン/トリガの発生の際にセル再選択評価プロセスを実行する。加えて、ワイヤレス端末は、ワイヤレス端末によってサポートされるすべての無線アクセス技術(RAT:radio access technology)のすべての周波数を試すことによって、定期的に適切なセルを見つけようと試みる。適切なセルが見つかった場合、ワイヤレス端末は、正常キャンプ状態へ移る。ワイヤレス端末が音声サービスをサポートし、現在のセルがシステム情報に示されるような緊急呼をサポートしない場合、ワイヤレス端末は、適切なセルが何も見つからなければ、現在のセルからのシステム情報で与えられる優先度に係らず、任意のサポートされたRATの受容可能セルに対してセル選択/再選択を行う。
任意セル選択状態では、ワイヤレス端末は、ワイヤレス端末によってサポートされるすべての無線アクセス技術(RAT)を試し、最初に高品質セルを検索して、キャンプオンするために任意のパブリック・ランド・モバイルネットワーク(PLMN:public land mobile network)の受容可能セルを見つけようと試みる。
セルにキャンプオンする動作は、いくつかのサービスへのアクセスを得るために必要である。一般に、ワイヤレス端末に対して定義された3つのレベルのサービスがある。第1のサービスレベルの限定的サービスは、受容可能セル上の緊急呼、地震および津波警報システム(ETWS:Earthquake and Tsunami Warning System)、ならびに商用携帯警報システム(CMAS:Commercial Mobile Alert System)を可能にする。第2のサービスレベルの通常サービスは、適切なセル上の公共利用を有効にする。第3のサービスレベルの事業者サービスは、予約されたセル上の事業者専用である。
以上のことから明らかなように、セルは、それらがどのようなサービスを提供するかに従って分類される。上述されたのは、「適切なセル」、「予約されたセル」、および「受容可能セル」である。「受容可能セル」は、限定されたサービスを得る(緊急呼を生じさせて、ETWSおよびCMAS通知を受信する)ためにワイヤレス端末がキャンプオンしてもよいセルである。かかるセルは、E−UTRANネットワークで緊急呼を開始してETWSおよびCMAS通知を受信するための必要条件の最小限のセットを満たす。「適切なセル」は、通常のサービスを得るためにワイヤレス端末がキャンプオンしてもよいセルである。UEは、有効なUSIMを有するものとし、かかるセルは、ある一定の特定された必要条件を満たすものとする。セルは、それがシステム情報で予約されていることが示される場合、「予約されたセル」である。
非アクセス層(NAS:Non−Access Stratum)のリクエストの際に、利用可能なPLMNに関して検索が行われる。その際、ワイヤレス端末は、利用可能なPLMNを見つけるために、その能力に従ってE−UTRAバンドにおけるすべての無線周波数(RF:radio frequency)チャネルをスキャンする。各キャリア上で、ワイヤレス端末は、最も強いセルを検索して、そのセルがどのPLMN(単数または複数)に属するかを見つけ出すためにそのシステム情報を読み出す。ワイヤレス端末が最も強いセルで1つまたはいくつかのPLMNアイデンティティを読み出すことができた場合、見つかった各PLMNは、ある一定の品質基準が満たされるならば、高品質PLMNとして(但し、RSRP値を伴わずに)NASへレポートされる。高品質基準を満足しないが、ワイヤレス端末がPLMNアイデンティティを読み出すことができた見つかったPLMNは、RSRP値とともにNASへレポートされる。ワイヤレス端末が一旦PLMNを選択すると、そのPLMNの適切なセルを選択してキャンプオンするためにセル選択手順が行われる。
セル選択および再選択手順では、ワイヤレス端末がある一定の特定された測定を行う。NASは、セル選択が行われるRAT(単数または複数)を、例として、選択されたPLMNと関連付けられたRAT(単数または複数)を示すことによって、および禁止された登録エリア(単数または複数)のリストおよび等価なPLMNのリストを維持することによって制御できる。ワイヤレス端末は、アイドルモード測定結果およびセル選択基準に基づいて適切なセルを選択する。セルにキャンプオンしているときに、ワイヤレス端末は、セル再選択基準に従って定期的により良好なセルを検索する。より良好なセルが見つかった場合、そのセルが選択される。セルの変更は、RATの変更を示唆する。
このように、ワイヤレス端末は、アイドルモードに伴って3つの前述の状態にわたって遷移してもよい。セル選択/再選択を通じて、ワイヤレス端末が登録拒否なしにキャンプオンするための適切なセルを見つけた(選択されたPLMNが利用可能である)場合、アイドルモードにあるワイヤレス端末は、正常キャンプ状態へ移る。そうでない場合には、ワイヤレス端末は、任意セル選択状態へ移る。ワイヤレス端末がキャンプオンするための受容可能セルを見つけた(選択されたPLMNが利用可能でない)場合には、ワイヤレス端末は、任意セルへのキャンプオン状態へ移る。受容可能セルが何も見つからない場合、ワイヤレス端末は、任意セル選択状態のままである。任意セルへのキャンプオン状態にあるワイヤレス端末が、キャンプオンするための適切なセルを見つけた場合、ワイヤレス端末は、直接に「正常キャンプ」へ移る。アイドルモードの態様は他にもいくつかあるが、特にこれらの遷移が、3GPP TS36.304 V8.2.0(2008−05)5.2.2節から再現された図6に示される。
A.ネットワーク、ノード、およびデバイスの概要
図1Aは、無線アクセスノード22がエアまたは無線インターフェース24を通じて第1のワイヤレス端末26と通信する例示の通信システム20を示す。ノード22は、ノード・プロセッサ30およびノード送信機32を備える。第1のワイヤレス端末26は、端末プロセッサ40および端末トランシーバ42を備える。端末トランシーバ42は、典型的に端末送信機回路素子44および端末受信機回路素子46を備える。
一般に、動作ノード22および第1のワイヤレス端末26は、無線インターフェース24を介して互いに通信する。これは、典型的にはノード22のスケジューラによってフォーマットされて準備された情報の「フレーム」を用いて行うことができる。ロング・ターム・エボリューション(LTE)では、下りリンク部分(単数または複数)および上りリンク部分(単数または複数)の両方を有する、フレームがノードとワイヤレス端末との間で通信される。各LTEフレームは、複数のサブフレームを備える。時間領域では、各LTEサブフレームが2つのスロットに分割される。各スロットで送信される信号は、リソース要素(RE:resource element)からなるリソース・グリッドによって記述される。
ロング・ターム・エボリューション(LTE)は、媒体アクセス制御(MAC)および上位レイヤから受信された情報を運ぶ多数の下りリンク物理チャネルを定義する。ロング・ターム・エボリューション(LTE)では、専用のデータ・チャネルを用いず、その代わりに共有チャネル・リソースが下りリンクおよび上りリンクの両方で用いられる。例えば、物理下りリンク共有チャネル(PDSCH)は、ユニキャスト・データ送信用の主要な物理チャネルであり、ページング情報の送信にも用いられる。これらの共有リソースは、それぞれ受信および送信のために下りリンクおよび上りリンク共有チャネルの異なる部分を異なるワイヤレス端末に割り当てる1つ以上のスケジューラによって制御される。共有チャネルに対するアサインメントは、各下りリンクサブフレームの先頭に設けられた制御領域で送信される。物理下りリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)がワイヤレス端末に対するリソース・アサインメントを運ぶ。
ワイヤレス端末が情報を上りリンク上でノード22へ送信することを望むときに、ワイヤレス端末は、ノード22へスケジューリング・リクエストを送信して、その後にバッファステータスレポート(BSR:buffer status report)が続き、ノード22は、ワイヤレス端末が上りリンク送信を行おうと意図していることをBSRから判断できる。その後、下りリンク(DL)サブフレームで、ノード22は、ワイヤレス端末がその所望の上りリンク送信のためにどのような無線リソースを用いてもよいかを物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)上で示し、例えば、ノード22は、上りリンク送信に対する上りリンクグラントを提供する。
上述のように、いくつかの事例において、ワイヤレス端末は、それらの通信をノード22を通じて送信することなしに互いに通信を行ってもよい。かかる端末から端末への通信は、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信とも称される。あるときには、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信がネットワーク制御下または「カバレッジ内」にあってもよく、これは、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に関与するワイヤレス端末の1つ以上が無線アクセス・ネットワーク(RAN:radio access network)のノードまたはセルによって活用される無線周波数の範囲内にあってもよいことを意味する。「カバレッジ内」にあるときには、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信の無線リソースの使用が、セル内で進行中の他のタイプの通信、例えば、ノード22とノード22によってサービスされるワイヤレス端末との間の通信と干渉しないように注意しなければならない。
端末トランシーバ42は、好ましくは、端末送信機回路素子(「送信機」)44および端末受信機回路素子(「受信機」)46を備える。第1のワイヤレス端末26の受信機46は、通信システム20から無線インターフェース24を通じて通信されたサブフレームSを受信する。カバレッジ内にあるときには、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に伴って、端末プロセッサ40は、サブフレームSからデバイス・ツー・デバイス(D2D)グラントを取得してもよい。デバイス・ツー・デバイス(D2D)グラントは、第1のワイヤレス端末26が別のワイヤレス端末、例えば、第2のワイヤレス端末26とのデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信のために用いることが許可された無線リソースを特定する。第1のワイヤレス端末26の送信機44は、例えば、データを上りリンク(UL:uplink)上で第1のワイヤレス端末26からノード22へ送信する役割を果たすが、D2Dグラントによって許可された無線リソースを用いてデバイス・ツー・デバイス(D2D)データを別のワイヤレス端末(単数または複数)、例えば、第2のワイヤレス端末26へ送信する役割も果たしてもよい。
デバイス・ツー・デバイス(D2D)リソースアロケーションの2つのモードがある。第1のモードは、(本明細書ではすべて同義で用いられる)いくつかの名称、例えば、「モード1」、「eNBスケジュールされたリソースアロケーション・モード」、および「ネットワーク割り当てリソース・モード」を有する。モード1は、(1)ワイヤレス端末がデータを送信するためにRRC_CONNECTEDである必要があること、(2)ワイヤレス端末がノードからの送信リソースをリクエストすること(ノードがスケジューリング・アサインメント(単数または複数)およびデータの送信のための送信リソースをスケジュールする)、(3)ワイヤレス端末がスケジューリング・リクエスト(D−SRまたはランダムアクセス)をノードへ送信し、その後にバッファステータスレポート(BSR)が続くことを特徴とする。BSRに基づいて、ノードは、ワイヤレス端末がProSeディレクト通信の送信のためのデータを有すると判断して、送信に必要なリソースを推定できる。
第2のモードも、(本明細書では同義で用いられる)いくつかの名称、例えば、「モード2」、「ワイヤレス端末選択リソース」モード(または、より簡単に「端末選択リソース・モード)、および「ワイヤレス端末(UE)自律的リソース選択モード」を有する。モード2は、ワイヤレス端末(UE)がスケジューリング・アサインメントおよびデータを送信するためにリソースをリソースプールから単独で選択することを特徴とする。ワイヤレス端末がリソースを「単独で」選択するという事実は、リソース選択が「自律的」であることを示す。
本明細書に開示される技術の態様のうちの1つは、例えば、ワイヤレス端末26のようなワイヤレス端末がいつカバレッジ外にあるかを判断するための技術を提供する。カバレッジ外にあるときに、ワイヤレス端末26は、ノード22によって動的に割り当てられたネットワーク無線リソースをデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に用いる資格をもはや有さない。すなわち、カバレッジ外にあるときには、ワイヤレス端末がモード1を用いることができない。その代わりに、カバレッジ外にあるときに、ワイヤレス端末26は、無線リソースの予め設定されたプールからワイヤレス端末によって選択されたリソースをデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信(例えば、第2のワイヤレス端末26のような他のワイヤレス端末との通信)に用いなければならない(例えば、ワイヤレス端末選択リソース・モード)。すなわち、カバレッジ外にあるときに、ワイヤレス端末は、モード2を用いる。図1Aは、端末プロセッサ40が、端末プロセッサ40によるアクセスのために少なくとも部分的にメモリに記憶されてもよい、デバイス・ツー・デバイス(D2D)リソースプール48へのアクセスを有することを示す。
図1Aは、ワイヤレス端末26がデバイス・ツー・デバイス(D2D)コントローラ50を備えることも示す。デバイス・ツー・デバイス(D2D)コントローラ50は、本明細書に記載される多くの実施形態およびモードのための機能を実行する。デバイス・ツー・デバイス(D2D)コントローラ50、および実際にはワイヤレス端末26は、例えば、図5を参照して本明細書に記載されるような電子機器を備えてもよい。デバイス・ツー・デバイス(D2D)コントローラ50によって実行される機能のうちには、(B)セル選択/再選択方策;(C)カバレッジ外の状況の判断;(D)D2Dモードに適用可能な条件を決定すること;および(E)タイムアラインメントタイマ動作およびそのD2Dモードがある。これらの機能の1つ以上が同じ実施形態およびモード例で一緒に実行され得るが、各機能が他の機能の態様を必ずしも実装することも、伴うこともなく別々に実行されてもよい。
B.セル選択/再選択方策
図1Bは、ワイヤレス端末26のデバイス・ツー・デバイス(D2D)コントローラ50が、ある1つの実施形態およびモードにおいて、セル選択/再選択ロジック50Bを備えることを示す。図2は、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に携わるワイヤレス端末を動作させる一般的な方法、および特にカバレッジ外検出方法例と併せて活用されてもよい異なるタイプのセル選択/再選択方策に含まれる基本な動作またはステップ例を示す。ある1つの実施形態およびモード例において、図2の動作は、デバイス・ツー・デバイス(D2D)コントローラ50のセル選択/再選択ロジック50Bによって行われてもよい。
1つのかかるセル選択/再選択は、動作2−1によって表され、D2D優先方策として知られ、この方策は、ワイヤレス端末がデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信可能であり、デバイス・ツー・デバイス(D2D)サポート周波数上でデバイス・ツー・デバイス(D2D)信号を受信または送信しているか、あるいは受信または送信することを予期しているときに、ワイヤレス端末がデバイス・ツー・デバイス(D2D)信号を受信または送信できない選択/再選択候補周波数は低優先度の候補周波数であると見做すことをワイヤレス端末に要求する。当然のことながら、前述のとおり、ワイヤレス端末は、デバイス・ツー・デバイス(D2D)サポート周波数上でデバイス・ツー・デバイス(D2D)信号を受信または送信しているか、あるいは受信または送信することを予期しており、かかる実際のまたは予期された受信または送信の結果として、ワイヤレス端末は、特定の周波数に「キャンプ」オンしており、その受信機回路46を通じて「キャンプオン」周波数を受信している。そのように、ワイヤレス端末がデバイス・ツー・デバイス(D2D)信号を受信または送信できない候補周波数が先述のとおり動作2−1のD2D優先方策において低優先度の候補周波数であると見做される場合、当然、ワイヤレス端末がデバイス・ツー・デバイス(D2D)信号を受信または送信できる候補周波数は、キャンプオン周波数を含めて、高優先度の候補周波数であると見做される。論理的に、すでにキャンプオンされた周波数が最高優先度の候補周波数であると見做されるであろう。
動作2−1の方策の改良版である、別のかかるセル選択/再選択方策は、動作2−2によって表され、D2Dのみの方策として知られ、この方策は、ワイヤレス端末がデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信可能であり、デバイス・ツー・デバイス(D2D)サポート周波数上でデバイス・ツー・デバイス(D2D)信号を受信または送信しているか、あるいは受信または送信することを予期しているときに、デバイス・ツー・デバイス(D2D)サポート周波数であるセル選択/再選択候補周波数のみを考慮することをワイヤレス端末(例えば、ワイヤレス端末26)に要求する。
当然のことながら、動作2−1または動作2−1のいずれかの選択/再選択動作の結果として、ワイヤレス端末および特に端末プロセッサ40は、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に用いるための候補周波数を選択する。例えば、動作2−1に伴って、端末プロセッサ40は、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に用いるための候補周波数として高優先度の候補を選択してもよい。
セル選択/再選択方策に伴って、トランシーバ42は、デバイス・ツー・デバイス(D2D)信号をセル選択/再選択動作に従って選択されたデバイス・ツー・デバイス(D2D)無線リソースを用いて送信するように設定される。
C.カバレッジ外の状況の判断
上述のように、本明細書に開示される技術の態様のうちの1つは、ワイヤレス端末26のようなワイヤレス端末がいつカバレッジ外にあるかを判断するための技術を提供する。図1Bにさらに詳細に示されるように、端末プロセッサ40は、カバレッジ検出ロジック50Cをもつデバイス・ツー・デバイス(D2D)コントローラ50と無線リソース制御(RRC)ステートマシン52とを備える。本明細書に説明されるように、本明細書に開示される技術の一態様において、端末プロセッサ40および特にそのデバイス・ツー・デバイス(D2D)コントローラ50は、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に携わるワイヤレス端末がいつカバレッジ外の状況(例えば、ワイヤレス端末選択リソース・モード)に遭遇するかを判断するために予め定義されたRRCアイドル状態遷移を用いる。
図3Aは、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信の目的でワイヤレス端末がいつカバレッジ外の状況に遭遇するかを判断する一般的な方法に含まれる基本的な動作またはステップ例を示す。「デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信目的」(および同様にサイドリンク・ディレクション通信目的)は、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に携わる(例えば、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信にすでに参加している)か、またはデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に参加することを予期しているワイヤレス端末を備えてもよい。図3の方法例は、動作2−1のD2D優先方策または動作2−2のD2Dのみの方策のいずれかと併せて用いられてもよい。動作3A−1は、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に携わるワイヤレス端末がいつカバレッジ外の状況に遭遇するかを判断するために、端末プロセッサ40が予め定義されたRRCアイドル状態遷移を用いることを備える。動作3A−2は、カバレッジ外の状況が判断されたときに、端末プロセッサ40が予め設定されたリソースを用いてデバイス・ツー・デバイス(D2D)信号を(端末送信機回路素子44を通じて)送信することを備える。例えば、動作3A−2は、端末プロセッサ40がワイヤレス端末の送信機44に予め設定されたデバイス・ツー・デバイス(D2D)無線リソースからワイヤレス端末によって選択されたリソースを用いてデバイス・ツー・デバイス(D2D)信号を送信させることを備えてもよい。図1から理解されるように、予め設定されたデバイス・ツー・デバイス(D2D)リソースは、ある1つの実装例において、デバイス・ツー・デバイス(D2D)リソースプール48のリソースであってもよい。
本明細書では、予め定義されたRRCアイドル状態遷移は、(1)ワイヤレス端末が任意セル選択状態へ移ること;(2)ワイヤレス端末が非デバイス・ツー・デバイス(D2D)周波数上で正常キャンプ状態へ移ること;(3)ワイヤレス端末が非デバイス・ツー・デバイス(D2D)周波数上で任意セルへのキャンプオン状態へ移ることのうちのいずれか1つを備える。集合的に、これらの3つの遷移は、RRCアイドル状態遷移のセットと呼ばれ、そのいずれもがカバレッジ外の状況を示すことができる。
図3Bは、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に携わるワイヤレス端末がいつカバレッジ外の状況(例えば、ワイヤレス端末選択リソース・モード)に遭遇するかを判断するカウンタ・ベースの方法に含まれる基本的な動作またはステップ例を示す。動作3B−1は、動作3A−1の実装に対応し、ワイヤレス端末が予め定義されたRRCアイドル状態遷移の1つのセットのうちのいずれか1つを経験したときに、端末プロセッサ40がリソース・モード・カウンタ60(例えば、カバレッジ外カウンタ)を開始することを備える。図1Cは、ある1つの実施形態およびモード例において、デバイス・ツー・デバイス(D2D)コントローラ50が「カバレッジ外」カウンタまたは代わりにリソース・モード・カウンタとして知られるカウンタ60を備えてもよいことを示す。この点について、端末プロセッサ40のデバイス・ツー・デバイス(D2D)コントローラ50は、RRCステートマシン52が予め定義されたRRCアイドル状態遷移の1つのセットのうちのいずれか1つがいつ生じたかをデバイス・ツー・デバイス(D2D)コントローラ50に通知することをリクエストし、RRCステートマシン52からのかかる通知は、RRC状態遷移の特質および/または環境を特定する。動作3B−2は、リソース・モード・カウンタ60の終了の際に、ワイヤレス端末が、ノードによってスケジュールされたネットワーク割り当て無線リソースを用いるのではなく、むしろ予め設定されたデバイス・ツー・デバイス(D2D)無線リソースからワイヤレス端末によって選択されたリソースを用いて、デバイス・ツー・デバイス(D2D)信号を(端末送信機回路素子44経由で)(例えば、ワイヤレス端末26へ)送信することを備える。
このように、リソース・モード・カウンタ60が終了した場合、リソース・モード・カウンタ60を所有するワイヤレス端末は、カバレッジ外、例えば、デバイス・ツー・デバイス(D2D)周波数のカバレッジ外にあると明示的に宣言される。カバレッジ外にあると宣言されたときに、ワイヤレス端末は、カバレッジ外動作を行うこと、例えば、(ノード22によるスケジューリングおよびグラントを用いて割り当てられたデバイス・ツー・デバイス(D2D)周波数ではなく)デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信のためのD2D無線リソースプール48を用いることを許可される。他方、ワイヤレス端末がカバレッジ内にある場合には、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信のために、ワイヤレス端末は、(以下に記載されるように、ワイヤレス端末が、たとえカバレッジ内にあるときでも、デバイス・ツー・デバイス(D2D)無線リソースプール48から選択してもよいという指示をノードが与えた場合を除いて)デバイス・ツー・デバイス(D2D)リソース/周波数をノード22からのスケジューリングによって取得することを要求される。ノード22からのスケジューリングによってデバイス・ツー・デバイス(D2D)リソース/周波数を取得することは、デバイス・ツー・デバイス(D2D)リソースに関するスケジューリング・リクエストをノード22へ送信し、それに対してノード22からスケジューリング・グラントを受信することを含む。
リソース・モード・カウンタ60は、ワイヤレス端末が予め定義されたRRCアイドル状態遷移の1つのセットのうちのいずれか1つをRRCステートマシン52によって通知されてからの時間の経過を判断する効果的な方法または装置として実現されてもよい。非限定の実装例において、リソース・モード・カウンタ60は、経過している時間単位をカウントするクロックを備える。例えば、リソース・モード・カウンタ60は、初期値がセットされて、その後、時間の単位(例えば、秒)の経過によってデクリメントされるカウントダウン・タイマであってもよい。時間初期値が所定のセットの遷移ごとに同じ状況では、時間値の例は、10秒であってもよい(例えば、http://lteworld.org/forums/lteworld−forum/lte−cell−search参照、“period”を検索)。他の実装では、リソース・モード・カウンタ60は、ネットワーク・イベントまたはマーカの検出の発生をカウントするように設定された回路またはロジックのような、他の形態をとってもよい。例えば、リソース・モード・カウンタ60は、システムフレーム番号(SFN:system frame number)をカウントまたは追跡してもよい。
このように、リソース・モード・カウンタ60の初期化(例えば、「初期」)または参照閾値は、設定可能であってもよい。初期化値は、例えば、ワイヤレス端末セル検索期間の整数倍であってもよい。「ワイヤレス端末セル検索期間」は、例えば、ワイヤレス端末の電源が入ったときに生じうるような、セルを検索するためにワイヤレス端末に割り当てられた時間ウィンドウであると当業者によって理解される。代わりに、カウンタのための初期化または参照閾値は、ワイヤレス端末セル検索の複数の試みであってもよい。さらに別の代わりの実装として、リソース・モード・カウンタの初期化値が第1の予め定義されたRRCアイドル状態遷移に対して、第2の予め定義されたRRCアイドル状態遷移とは異なってセットされてもよい。例えば、正常キャンプ状態から任意セル選択状態への遷移のためのリソース・モード・カウンタ60の時間閾値を任意セルへのキャンプオン状態から任意セル選択状態への遷移に伴う時間閾値より高くセットできる。
図3Aおよび図3Bの方法例において、好ましくは、リソース・モード・カウンタ60は、リソース・モード・カウンタ60がすでに作動しておらず、すでに終了していないという条件で開始される。ある一定の環境の下で、カバレッジ外を示すと思われる第1の状態遷移の結果としてリソース・モード・カウンタ60が開始され、その第1の状態遷移に続いて、カバレッジ外をやはり示すと思われる第2の状態遷移が生じる場合がある。かかるシナリオでは、実際のカバレッジ外がいつ生じたかのタイミングに関して、第1の状態遷移および第2の状態遷移の両方の後の累積的なカウントを考慮に入れるべきなので、第2の状態遷移の検出がリソース・モード・カウンタ60を「リセット」または「リスタート」すべきではない。かかるシナリオでは、ワイヤレス端末が予め定義されたRRCアイドル状態遷移の1つのセットのうちのいずれか1つを経験してリソース・モード・カウンタがすでに作動しているときに、端末プロセッサ40は、リソース・モード・カウンタ60の動作を継続させる。
ある1つの実施形態およびモード例において、方法は、(1)ワイヤレス端末がデバイス・ツー・デバイス(D2D)サポート周波数でキャンプオンするための適切な/受容可能なセルを見つける、(2)ワイヤレス端末がデバイス・ツー・デバイス(D2D)サービス/通信にもはや参加していない、(3)ワイヤレス端末がカバレッジ外にあるとワイヤレス端末が判断する、(4)ワイヤレス端末が予め設定されたリソースからワイヤレス端末によって選択されたリソース(単数または複数)を用いることを決定する、または(5)ワイヤレス端末がアイドルモードから離れる、のうちのいずれか1つが生じた場合に、カウンタを少なくとも一時的に停止することをさらに備える。ワイヤレス端末がカバレッジ外にあるとワイヤレス端末が判断することと比較して、ワイヤレス端末が予め設定されたリソースからワイヤレス端末によって選択されたリソース(単数または複数)を用いることを決定する状況は、タイマが終了したときに、ワイヤレス端末がカバレッジ外にあると判断する遷移手順をワイヤレス端末が有さず、ワイヤレス端末は、D2D信号の送信を直接に開始してもよいことを意味する。
D.D2Dモードを特定するノード
デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信に関するいくつかの実施形態およびモード例において、ワイヤレス端末がカバレッジ内にあるときに、ワイヤレス端末は、ノード22からのスケジューリングによってデバイス・ツー・デバイス(D2D)リソース/周波数(すなわち、ネットワーク割り当て無線リソース)を取得してもよいが、ワイヤレス端末がカバレッジ外にある場合には、ワイヤレス端末は、予め設定されたプールからのリソース/周波数を用いる。これは、図4Aに示され、同図ではワイヤレス端末UE−Iは、ノード22のカバレッジ内にある(それに応じて、ノード22によってスケジュールされたネットワーク割り当てリソースを用いて、モード1に従って動作する)が、UE−Oは、カバレッジ外にある(従って、予め設定されたデバイス・ツー・デバイス(D2D)無線リソースを用いる)。
他の実施形態およびモード例では、リソース・モードおよびカバレッジ状況が別々に考慮されてもよい。例えば、無線アクセスノード22は、ワイヤレス端末がカバレッジ内にあるときに無線リソースの予め設定されたプールからワイヤレス端末によって選択されたリソースを用いてもよいモード(例えば、端末選択リソース・モードの別の形態)をノードがサポートするという指示をブロードキャストしてもよい。例えば、ワイヤレス端末がRRCアイドル状態にある場合、ワイヤレス端末は、無線リソースの予め設定されたプールからワイヤレス端末によって選択されたリソースを用いたモードをサポートすることの指示をブロードキャストされたシステム情報によって(例えば、受信機46で)受信してもよい。図1Dは、ノード・プロセッサ30がD2Dモードの指示62を準備することを示し、この指示は、先に示されたように、サブフレームS内にあると理解されるシステム情報(例えば、システム情報ブロック)に含まれてもよい。D2Dモードの指示62が、無線リソースの予め設定されたプールからワイヤレス端末によって選択されたリソースを用いたモードをノードがサポートすることを示すとき、ワイヤレス端末のデバイス・ツー・デバイス(D2D)コントローラ50は、それがどのモードで動作しうるかを認識する。
ワイヤレス端末がこの指示を受信した場合、ワイヤレス端末は、無線アクセスノードによってスケジュールされたネットワーク割り当て無線リソースを用いたモード(例えば、ネットワーク割り当てリソース・モード)を用いるように、無線アクセスノードが、RRC接続状態にあるワイヤレス端末に命令するまで、無線リソースの予め設定されたプールからワイヤレス端末によって選択されたリソースを用いたモードを用いることができる。ワイヤレス端末がカバレッジ内にあるときに、ワイヤレス端末は、D2D送信の前および/または間に無線アクセスノードへのアクセスを試みる(例えば、RRC接続確立手順を行う)ことが必要であろう。ワイヤレス端末がRRC接続状態にあるときに、ワイヤレス端末は、無線アクセスノードによってスケジュールされたネットワーク割り当て無線リソースを用いたモード(例えば、ネットワーク割り当てリソース・モード)を用いるように無線アクセスノードによって命令されうる。ワイヤレス端末が無線リソースの予め設定されたプールからワイヤレス端末によって選択されたリソースを用いたモードをサポートすることの指示を受信した場合、ワイヤレス端末は、リソース・カウンタを用いる必要がないであろう。この指示を無線アクセスノードから送信しないことによって、無線アクセスノードは、無線リソースの予め設定されたプールからワイヤレス端末によって選択されたリソースを用いたモードをカバレッジ内で使用しないようにできる。無線アクセスノードからこの指示を送信することによって、無線アクセスノードは、無線リソースの予め設定されたプールからワイヤレス端末によって選択されたリソースを用いたモードを用いる許可をワイヤレス端末に与えることができる。
従って、以上のことから理解されるのは、ある1つの実施形態およびモード例において、別のワイヤレス端末とのデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信のために、ワイヤレス端末がネットワーク割り当て無線リソースを用いるべきか、またはワイヤレス端末によって選択された無線リソースを用いるべきかを特定する指示をノード22がワイヤレス端末へ送信してもよいことである。例えば、ノード・プロセッサ30は、ワイヤレス端末がネットワーク・カバレッジ内にあるときに別のワイヤレス端末とのデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信のためにワイヤレス端末によって選択された無線リソースを用いてもよいことを特定する指示をワイヤレス端末へ送信してもよい。
ワイヤレス端末がネットワーク割り当て無線リソースを用いるべきであるとワイヤレス端末がD2Dモードの指示から判断または推測できる場合、ノードおよびワイヤレス端末は、すでに記載された仕方で動作する。すなわち、ワイヤレス端末がデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信を送信することを望むときに、ノード22は、ワイヤレス端末からスケジューリング・リクエストを受信する。次に、スケジューリング・リクエストに応答して、ノード22は、ネットワーク割り当て無線リソースのグラントを、あるサブフレームでワイヤレス端末へ送信する。
図1Dに示されるように、ノード22の送信機32(送信機回路素子)は、受信機34(受信機回路素子)とともに、ノード・トランシーバ36を備える。トランシーバ36は、図1Dにのみ示されるが、当然のことながら、本明細書に記載される他の実施形態およびモード例のノードもかかるトランシーバを有してもよい。図1Dの実施形態例の動作に伴って、送信機32は、指示62を無線インターフェースを通じてワイヤレス端末へ送信し、受信機34は、スケジューリング・リクエストをワイヤレス端末から受信するように設定される。
ワイヤレス端末によって選択された無線リソースを用いることの指示をノード22がワイヤレス端末へ送信してもよい一事例は、ワイヤレス端末が無線リソース制御(RRC)アイドル状態にあるときに生じる。ネットワーク割り当て無線リソースを用いることの指示をノードがワイヤレス端末へ送信してもよい別の事例は、ワイヤレス端末が無線リソース制御(RRC)接続状態にあるときに生じる。
これまで、無線リソースのプール48は、「予め設定された」と記載され、従って、その無線リソースは、ワイヤレス端末選択リソース・モードと呼ばれたモードでワイヤレス端末による選択に利用可能である。プール48の無線リソースのうちのいくつかは、無線リソースがノード22の相互作用なしにメモリ内に予め設定される、例えば、ワイヤレス端末に据え付けられたカード(例えば、SIMカードまたはUICCカード)のような電子デバイスから、またはモバイル機器(ME:Mobile Equipment)のようないくつかの他の回路エンティティから予め設定される、という意味で予め設定されてもよい。プール48の他の無線リソースは、無線リソースがノード22から受信された情報に基づいてメモリ内に予め設定されるという意味で予め設定されてもよい。ワイヤレス端末がどのようにして予め設定されたリソースを知り、または取得するにしても、以上のことから理解されるのは、ワイヤレス端末がモード1のリソース(例えば、ネットワーク割り当てリソース・モード)を用いるべきか、またはモード2のリソース(ワイヤレス端末がそれからリソース選択を行う予め設定されたリソース)を用いるべきかの指示(例えば、D2Dモードの指示62)をノード22がワイヤレス端末へ送信することである。例えば、上述されたのは、ワイヤレス端末が、ブロードキャストされたシステム情報を通じて、無線リソースの予め設定されたプールからワイヤレス端末によって選択されたリソースを用いたモードをサポートすることの指示を受信してもよく、またはワイヤレス端末が、無線アクセスノードによってスケジュールされたネットワーク割り当て無線リソースのモード(例えば、ネットワーク割り当てリソース・モード)を用いるように無線アクセスノードによって命令されてもよいことである。
上述されたように、図4Aでは、ワイヤレス端末UE−Iがノード22のカバレッジ内にある(それに応じて、ノード22によってスケジュールされたネットワーク割り当てリソースを用いて、モード1に従って動作する)が、UE−Oは、カバレッジ外にあり、従って、予め設定されたデバイス・ツー・デバイス(D2D)無線リソースを用いる。しかし、図4Bに示される本明細書に開示される技術の別の態様では、やはり先に記載されたようにリソース・モードおよびカバレッジ状況が別々に考慮されてもよい。例えば、無線アクセスノード22は、ワイヤレス端末UE−Eがカバレッジ内にあるときに(例えば、端末選択リソース・モードにおけるような)無線リソースの予め設定されたプールからワイヤレス端末によって選択されたリソースを用いてもよいモードをノードがサポートするという指示をブロードキャストしてもよい。
E.ハードウェア実装
図1Eは、図1A〜図1Dのあらゆる実施形態およびモード例の無線通信ネットワークの実施形態例をさらに詳細に示す。当然のことながら、図1Eは、ノード22および第1のワイヤレス端末26が構造的および/または機能的にどのように実施されてもよいかの一実装例であるに過ぎない。図1A〜図1Dの実施形態およびモード例は、好ましくは電子機器を用いて実装される。ノード22は、ノード電子機器66を備え;第1のワイヤレス端末26は、端末電子機器68を備える。図1A〜図1Dでは、ノード22および第1のワイヤレス端末26の破線でフレーム付けされた様々なユニットおよび機能性が、それぞれノード電子機器66および端末電子機器68によって実装される。何がノード「電子機器」を備えるかは、図5を参照してさらに詳細に考察される。
図1Eの実施形態例において、ノード22は、フレーム・プロセッサとしても知られるノード・プロセッサ30、およびノード送信機32を備える。ノード送信機32は、典型的に、複数のアンテナ32Aを含む。ノード・プロセッサ30は、ノード・スケジューラ70およびノード・フレーム・ハンドラ72を備えることがさらに詳細に示される。基本的に、ノード・スケジューラ70は、ノード送信機32によってノード22から第1のワイヤレス端末26へ(ならびに他のワイヤレス端末へ)下りリンク(DL)上で送信されることになる情報を、フレーム中に、準備またはフォーマットする。ノード・フレーム・ハンドラ72は、例えば、ワイヤレス端末、例えば、第1のワイヤレス端末26から上りリンク上のフレームで受信された情報を処理する役割を果たす。
第1のワイヤレス端末26は、端末プロセッサ40および端末トランシーバ42を備える。端末トランシーバ42は、典型的に、複数のアンテナ42Aを含む。図1Eの第1のワイヤレス端末26の端末プロセッサ40は、フレーム・プロセッサとしても知られ、端末スケジューラ80および端末フレーム・ハンドラ82を備える。端末フレーム・ハンドラ82は、ノード22から無線インターフェース24を通じて受信されるようなフレームの下りリンク(DL)部分を解析する。端末スケジューラ80は、ノード22への送信のため、または、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信のケースでは、ワイヤレス端末26のような他のワイヤレス端末への送信のための上りリンク・フレームを準備する。
第1のワイヤレス端末26は、実行可能なアプリケーション84および1つ以上のユーザインターフェース(GUI)86も備える。ユーザインターフェース(GUI)86は、実行可能なアプリケーション84のうちの1つ以上とともに動作するか、またはそれと対話するために用いられてもよい。アプリケーション84のうちの1つ以上は、実行されたときに、別のワイヤレス端末、例えば、第2のワイヤレス端末26とのデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信をプロンプトするか、または伴ってもよい。ある1つのアプリケーションによってデバイス・ツー・デバイス(D2D)通信が起動または開始されたときに、端末D2Dコントローラ50は、デバイス・ツー・デバイス(D2D)通信を監督または制御する。
上述されたのは、破線でフレーム付けされたノード22のある一定のユニットおよび機能性が、ある1つの実施形態例において、ノード電子機器66によって実装されることである。同様に、破線でフレーム付けされた第1のワイヤレス端末26のある一定のユニットおよび機能性は、ある1つの実施形態例において、端末電子機器68によって実装される。図5は、かかる電子機器の例が、ノード電子機器66かまたは端末電子機器68かに係らず、1つ以上のプロセッサ90、プログラム命令メモリ92;他のメモリ94(例えば、RAM、キャッシュなど);入力/出力インターフェース96;周辺インターフェース98;サポート回路99;および前述のユニット間の通信用のバス100を備えることを示す。
メモリ94、またはコンピュータ可読媒体は、容易に入手できるメモリ、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM:random access memory)、リードオンリメモリ(ROM:read only memory)、フロッピーディスク、ハードディスク、フラッシュメモリ、または任意の他の形態のローカルもしくはリモート・デジタル記憶装置のうちの1つ以上であってもよく、好ましくは不揮発性である。サポート回路99は、従来の仕方でプロセッサをサポートするためにプロセッサ90に結合される。これらの回路は、キャッシュ、電源、クロック回路、入力/出力回路素子およびサブシステムなどを含む。
リソース・モード・カウンタ60は、任意の適切な構造によって、例えば、所定のアイドル状態遷移からの時間の経過を適度に正確に検出するタイマ(例えば、クロックダウン・タイマ)または他のイベントカウンタによって実現されてもよい。ある1つの実装例では、初期値にセットされて、それがデクリメントされるタイマが活用される。代わりに、カバレッジ外を判断するために、所定の状態遷移が活用された後に、最大タイムアウト値に到達するカウントアップ・タイマが用いられてもよい。
本明細書に開示される技術によれば、任意セル選択状態への(正常キャンプ状態から任意セル選択状態、任意セルへのキャンプオン状態から任意セル選択状態への)任意の状態遷移の際に、ワイヤレス端末は、リソース・モード・カウンタ60を開始するものとする。非D2D周波数上の正常キャンプへの任意の状態遷移の際に、ワイヤレス端末は、リソース・モード・カウンタ60が作動していないかまたは終了していなければ、それを開始するものとする。非D2D周波数上の任意セルへのキャンプオンへの任意の状態遷移の際に、ワイヤレス端末は、リソース・モード・カウンタ60が作動していないかまたは終了していなければ、それを開始するものとする。(オプション機能としての)さらなる安全性に関しては、ロバスト性を提供するために、任意セル選択状態への任意の状態遷移の際に、非D2D周波数上の正常キャンプへの任意の状態遷移の際に、または非D2D周波数上の任意セルへのキャンプオンへの任意の状態遷移の際に、ワイヤレス端末は、カウンタ60が作動していれば、カウンタ60をリスタートするようにトリガされてもよい。
本明細書に開示される技術は、キャンピング手順が基本的に下りリンク受信電力に基づくため、カバレッジ外状態を下りリンク受信電力に基づいて判断することを含めて、多くの利益を提供する。加えて、リソース・モード・カウンタ60のようなカウンタは、現在のネットワーク、例えば、ロング・ターム・エボリューション(LTE)ネットワーク内に容易に実装される。なおさらに、レガシー・ロング・ターム・エボリューション(LTE)仕様および現在のセルラサービスの両方に対する影響が最小限に抑えられる。
本開示の実施形態のプロセスおよび方法は、ソフトウェアルーチンとして実装されることが考察されたが、そこに開示される方法ステップのいくつかは、ハードウェア、ならびにソフトウェアを実行するプロセッサによって行われてもよい。そのように、これらの実施形態は、コンピュータシステム上で実行されるようなソフトウェアで、特定用途向け集積回路もしくは他のタイプのハードウェア実装のようなハードウェアで、またはソフトウェアとハードウェアとの組み合わせで実装されてもよい。本開示の実施形態のソフトウェアルーチンは、任意のコンピュータ・オペレーティング・システム上で実行することが可能であり、任意のCPUアーキテクチャを用いて行うことができる。
「コンピュータ」、「プロセッサ」または「コントローラ」としてラベル付けまたは記載されるものを含むがそれらには限定されない、機能ブロックを含んだ様々な要素の機能は、ハードウェア、例えば、回路ハードウェアおよび/またはコンピュータ可読媒体上に記憶されたコード化命令の形態のソフトウェアを実行可能なハードウェアの使用を通じて提供されてもよい。このように、かかる機能および示された機能ブロックは、ハードウェア実装されるか、および/またはコンピュータ実装されるかのいずれかであり、延いては機器実装されると理解すべきである。
ハードウェア実装の観点から、機能ブロックは、限定なしに、デジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)ハードウェア、縮小命令セット・プロセッサ、特定用途向け集積回路(単数または複数)[ASIC:application specific integrated circuit]、および/またはフィールドプログラマブルゲートアレイ(単数または複数)(FPGA:field programmable gate array)を含むがそれらには限定されないハードウェア(例えば、デジタルまたはアナログ)回路素子、ならびに(適切な場合)かかる機能を実行することが可能なステートマシンを含むか、または包含してもよい。
コンピュータ実装の観点から、コンピュータは、1つ以上のプロセッサまたは1つ以上のコントローラを備えると一般的に理解され、用語コンピュータおよびプロセッサならびにコントローラは、本明細書では同義で使用される。コンピュータもしくはプロセッサまたはコントローラによって提供されるとき、機能は、単一の専用コンピュータもしくはプロセッサまたはコントローラによって、単一の共有コンピュータもしくはプロセッサまたはコントローラによって、あるいはそれらのいくつかが共有または分散された、複数の個別コンピュータもしくはプロセッサまたはコントローラによって提供されてもよい。そのうえ、用語「プロセッサ」または「コントローラ」の使用は、かかる機能を行うか、および/またはソフトウェアを実行することが可能な他のハードウェア、例えば、先に列挙されたハードウェアの例も指すと解釈するものとする。
エアインタフェースを用いて通信するノードも、適切な無線通信回路素子を有する。そのうえ、本技術は、本明細書に記載される技術をプロセッサに実施させるであろうコンピュータ命令の然るべきセットを含んだ、固体メモリ、磁気ディスク、または光ディスクのような、任意の形態のコンピュータ可読メモリ内で専ら具現されると追加的に考えることができる。
本明細書に記載されるコンセプトに用いられるいくつかの専門用語は、例えば、3GPP技術規格のような、より最近の業界資料では更新または変更されている。上述のように、「デバイス・ツー・デバイス(D2D)」は、今や「サイドリンク・ディレクト」とも称される。いくつかの他の専門用語も変更されており、下の表1に部分的なリスティングが示される。
Figure 0006483154
先の記載は、多くの特殊性を含むが、これらは、本明細書に開示される技術の範囲を限定すると解釈すべきではなく、本明細書に開示される技術の現在好ましい実施形態のいくつかの例示を提供するに過ぎないと解釈すべきである。当然のことながら、本明細書に開示される技術の範囲は、当業者に明らかになりうる他の実施形態を十分に包含し、本明細書に開示される技術の範囲は、それに応じて不当に限定されるべきである。添付の特許請求の範囲において、単数形での要素の参照は、明示的にそのように明記されない限り、「唯一」ではなく、むしろ「1つ以上」を意味することが意図される。上記の好ましい実施形態の要素に対する当業者には既知のすべての構造的および機能的等価物は、本開示に明示的に包含される。そのうえ、本明細書に開示される技術によって解決することが求められるそれぞれの問題への対処は、本明細書に包含されることになるため、ある1つのデバイスまたは方法がそれに対処する必要はない。さらに、本開示における要素、構成部分、または方法ステップは、その要素、構成部分、または方法ステップが特許請求の範囲に明示的に列挙されるかどうかに係らず、公衆に提供されることは意図されない。

Claims (12)

  1. 無線インターフェースを通じて無線アクセス・ネットワークのノードと通信するワイヤレス端末における方法であって、前記方法は、
    別のワイヤレス端末とのデバイス・ツー・デバイス通用として、前記ワイヤレス端末がネットワーク割り当て無線リソースを用いるべきか、または前記ワイヤレス端末によって選択された無線リソースを用いるべきかを特定する指示を、前記ノードから受信するステップと、
    前記ワイヤレス端末が前記指示に従って前記別のワイヤレス端末との前記デバイス・ツー・デバイス通用として無線リソースを用いるステップと、
    セル選択動作またはセル再選択動作を行うステップと、
    前記ワイヤレス端末が、
    前記ワイヤレス端末がある1つの周波数にキャンプオンしている状態でのデバイス・ツー・デバイス通信、および、
    前記セル選択動作または前記セル再選択動作
    を実行しているとき、前記ワイヤレス端末がキャンプオンしている前記周波数を前記セル選択動作またはセル再選択動作に関して最高優先度の候補周波数に設定するステップと、
    含む、方法。
  2. 前記指示は、前記ノードから前記ワイヤレス端末によって受信されるブロードキャストされたシステム情報に含まれる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ワイヤレス端末によって選択された前記無線リソースは、無線リソースのプールを備え、前記方法は、前記ワイヤレス端末が、前記プールから、前記デバイス・ツー・デバイス通信において実際に用いる無線リソースを選択するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記指示が、前記ワイヤレス端末がネットワーク割り当て無線リソースを用いるべきであると特定するとき、
    前記ワイヤレス端末が前記ノードへスケジューリング・リクエストを送信するステップと、
    前記スケジューリング・リクエストに応答して、前記ワイヤレス端末が、前記ワイヤレス端末に対する前記ネットワーク割り当て無線リソースのグラントを、あるサブフレームにおいて受信するステップと、
    をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記ワイヤレス端末が無線リソース制御アイドル状態にあるときに、前記ワイヤレス端末によって選択された前記無線リソースを用いることの指示を前記ワイヤレス端末へ送信するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. 前記ワイヤレス端末が無線リソース制御接続状態にあるときに、前記ネットワーク割り当て無線リソースを用いることの指示を前記ワイヤレス端末へ送信するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 無線インターフェースを通じて無線アクセス・ネットワークのノードと通信するワイヤレス端末であって、前記ワイヤレス端末は、
    別のワイヤレス端末とのデバイス・ツー・デバイス通用として、前記ワイヤレス端末がネットワーク割り当て無線リソースを用いるべきか、または前記ワイヤレス端末によって選択された無線リソースを用いるべきかを特定する指示を、前記ノードから受信するように設定された受信機と
    前記指示に従って前記別のワイヤレス端末との前記デバイス・ツー・デバイス通用として無線リソースを用いるように設定されたプロセッサと
    を備え
    前記プロセッサは、
    セル選択動作またはセル再選択動作を行い、
    前記ワイヤレス端末がある1つの周波数にキャンプオンしている状態でのデバイス・ツー・デバイス通信、および、
    前記セル選択動作または前記セル再選択動作
    を実行しているとき、前記ワイヤレス端末がキャンプオンしている前記周波数を前記セル選択動作またはセル再選択動作に関して最高優先度の候補周波数に設定する、
    ワイヤレス端末。
  8. 前記受信機は、ブロードキャストされるシステム情報において前記指示を受信するように設定された、請求項に記載のワイヤレス端末。
  9. 前記ワイヤレス端末は、前記ワイヤレス端末によって選択されたリソースのプールが記憶されたメモリをさらに備え、前記プロセッサは、前記デバイス・ツー・デバイス通信において実際に用いる無線リソースを前記プールから選択するようにさらに設定された、請求項に記載のワイヤレス端末。
  10. ワイヤレス端末は、送信機をさらに備え、前記指示が、前記ワイヤレス端末がネットワーク割り当て無線リソースを用いるべきであると特定するとき、
    前記送信機は、スケジューリング・リクエストを前記ノードへ送信するように設定され、
    前記受信機は、前記ノードから前記ネットワーク割り当て無線リソースのグラントを、あるサブフレームにおいて受信するようにさらに設定された、
    請求項に記載のワイヤレス端末。
  11. 前記プロセッサは、前記ワイヤレス端末が無線リソース制御アイドル状態にあるときに、前記ワイヤレス端末によって選択された前記無線リソースを用いるようにさらに設定された、請求項に記載のワイヤレス端末。
  12. 前記プロセッサは、前記ワイヤレス端末が無線リソース制御接続状態にあるときに、前記ネットワーク割り当て無線リソースを用いるようにさらに設定された、請求項に記載のワイヤレス端末。
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