JP6482378B2 - 五方切換弁本体及びそれを用いた五方切換弁 - Google Patents

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Description

本発明は、暖房運転時に室外熱交換器の除霜を行うためのデフロスト回路が組み込まれたヒートポンプ式冷暖房システムに使用される五方切換弁及びそれに用いられる五方切換弁本体に関する。
従来より、ルームエアコン、カーエアコン等のヒートポンプ式冷暖房システムとして、圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、膨張弁、及び四方切換弁等で構成される冷凍サイクルに、除霜用開閉弁を有するデフロスト回路(バイパス流路)を組み込んだものが知られている。
このデフロスト回路が組み込まれた冷暖房システムでは、通常、冷房運転時には、圧縮機から高温高圧の冷媒が四方切換弁を介して室外熱交換器に導かれ、ここで室外空気と熱交換して凝縮し、高圧の二相冷媒となって膨張弁に導入され、この膨張弁により高圧の冷媒が減圧され、減圧された低圧の冷媒が、室内熱交換器に導入され、ここで室内空気と熱交換(冷房)して蒸発し、室内熱交換器からは低温低圧の冷媒が四方切換弁を介して圧縮機の吸入側に戻される。
それに対し、暖房運転時には、圧縮機から高温高圧の冷媒が四方切換弁を介して室内熱交換器に導かれ、ここで室内空気と熱交換(暖房)して凝縮し、高圧の二相冷媒となって膨張弁に導入され、この膨張弁により高圧の冷媒が減圧され、減圧された低圧の冷媒が、室外熱交換器に導入され、ここで室外空気と熱交換して蒸発し、室外熱交換器からは低温低圧の冷媒が四方切換弁を介して圧縮機の吸入側に戻される。
この暖房運転時においては、必要に応じて、室外熱交換器に付着した霜を取り除く(溶かす)べく、前記デフロスト回路の除霜用開閉弁を開き、圧縮機から吐出された高温高圧の冷媒(の一部)を室外熱交換器における膨張弁側の入出口に導き、当該室外熱交換器を発熱させて霜取り(除霜運転と称することがある)を行うようにされる。
上記のような冷暖房システムにおいて、前記四方切換弁と除霜用開閉弁とを一纏めにした五方切換弁を用いることが知られている(例えば、特許文献1、2等参照)。
特許文献1に所載の五方切換弁は、シリンダ型の筒状体(五方弁本体と称する)の左右に、それぞれピストンが配在され、該左右のピストン間に圧縮機から高温高圧の冷媒が導入される主弁室(高圧室)が形成されるとともに、前記左右のピストンの左右にそれぞれ作動室が画成され、該左右の作動室に、それぞれ前記ピストンを中央に向けて付勢する圧縮コイルばねが縮装されている。そして、前記主弁室には、前記四方切換弁(の本体部)と前記除霜用開閉弁(の本体部)とが設けられ、一方のピストンで前記四方切換弁の主弁体を主弁座上でスライドさせて流路の切り換え(冷房→暖房、暖房→冷房)を行い、他方のピストンで前記除霜用開閉弁を開閉するようにされており、前記左右の作動室への高圧冷媒の導入・排出(各作動室の圧力)をそれぞれ電磁弁(三方弁)を用いて制御することで、前記冷暖房システムにおいて冷房運転、暖房運転、及び暖房運転時における前記室外熱交換器の除霜を行うようになっている。
一方、特許文献2に所載の五方切換弁は、上記と類似する構成のシリンダ型の五方弁本体を備えているが、左右の作動室には、主弁体側のピストンに設けられた均圧孔(及び細管)を介して主弁室から高圧が導入されるようになっており、2つの作動室の圧力制御を単一の電磁弁で行うようになっている。
特開平11−325633号公報 特公平6−33921号公報
通常、電磁弁は、プランジャが吸引子から遠ざけられた非吸引位置(通電OFF)と吸引子に引き寄せられた吸引位置(通電ON)とをとり、それに伴い弁体が2つの位置(前進位置と後退位置と称する)をとる2ポジション切換弁となっているので、前記特許文献1に所載の五方切換弁では、四方切換弁による流路切換用と除霜用開閉弁の開閉用との、合計2個の電磁弁が必要となる。そのため、配管や制御系(の配線)等を含めた五方切換弁全体の構成が複雑なものとなるとともに、実質的な占有スペースが大きくなり、設置面やコスト面で問題がある。
また、前記特許文献2に所載の五方切換弁では、その構造上、除霜時に、主弁室の高圧冷媒が前記均圧孔と作動室を介して圧縮機の吸入側に流出する高圧冷媒漏れが発生し、冷暖房システムの効率が低下してしまうという問題があるとともに、暖房運転から冷房運転への移行を、主弁室と作動室とを均圧した後でないと行えないとう制約がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、電磁弁を2個も必要とすることなく、比較的シンプルな構成のもとで、冷暖房及び除霜運転を行うことができるとともに、除霜時における高圧冷媒漏れの発生を防止し、運転移行動作を、何ら制約を受けずに迅速に行うことのできる五方切換弁本体及びそれを用いた五方切換弁を提供することにある。
前記の目的を達成すべく、本発明に係る五方切換弁本体は、基本的には、圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、膨張弁、及び四方切換弁を具備して構成される冷凍サイクルに、除霜用開閉弁を有するデフロスト回路が組み込まれているヒートポンプ式冷暖房システムに使用されるもので、3個のピストンが内蔵され、該3個のピストンにより主弁室と3つの作動室が画成されるとともに、前記主弁室に、前記四方切換弁の本体部と前記除霜用開閉弁の本体部とが設けられ、前記3つの作動室への高圧冷媒の導入・排出を行うことにより、前記冷暖房システムにおいて冷房運転、暖房運転、及び暖房運転時における前記室外熱交換器の除霜を行うようにされていることを特徴としている。
以下、本発明に係る五方切換弁本体の好ましい態様を幾つか列挙する。
好ましい態様では、その一端側から順次、第1作動室、第1ピストン、前記主弁室、第2ピストン、第2作動室、第3ピストン、及び第3作動室が配在され、前記主弁室に、前記圧縮機の吐出側に接続される吐出側高圧ポートが設けられるとともに、その上面が弁シート面とされた、前記四方切換弁の主弁座と前記除霜用開閉弁の除霜用弁座が設けられ、前記主弁座の弁シート面には、一端側から順次、前記室外熱交換器に接続される室外側入出ポート、前記圧縮機の吸入側に接続される吸入側低圧ポート、及び前記室内熱交換器に接続される室内側入出ポートが開口せしめられるとともに、前記除霜用弁座の弁シート面には、前記室外熱交換器における前記膨張弁側の入出口に接続される除霜用ポートが開口せしめられる。
他の好ましい態様では、前記主弁座の弁シート面には、前記室外側入出ポートを開きかつ前記吸入側低圧ポートと前記室内側入出ポートとを連通させる冷房運転位置と、前記室内側入出ポートを開きかつ前記吸入側低圧ポートと前記室外側入出ポートとを連通させる暖房運転位置とを選択的にとり得る断面逆立椀形状の主弁体が摺動自在に対接せしめられるとともに、前記除霜用弁座の弁シート面には、前記除霜用ポートを開閉すべく除霜用弁体が摺動自在に対接せしめられる。
他の好ましい態様においては、前記主弁体が前記暖房運転位置にあるときにおいて、前記第1作動室を前記吐出側高圧ポートに連通させるとともに、前記第2作動室及び前記第3作動室を前記吸入側低圧ポートに連通させることにより、前記第1作動室に高圧冷媒が導入されるとともに、前記第2作動室から高圧冷媒が排出され、前記第1作動室の圧力が前記第2及び第3作動室の圧力より高くなり、それにより、前記主弁体が他方向に移動して前記冷房運転位置をとるとともに、前記除霜用弁体が閉弁位置をとり、
前記主弁体が前記冷房運転位置にあるときにおいて、前記第2作動室を前記吐出側高圧ポートに連通させるとともに、前記第1作動室及び前記第3作動室を前記吸入側低圧ポートに連通させることにより、前記第2作動室に高圧冷媒が導入されるとともに、前記第1作動室から高圧冷媒が排出され、前記第2作動室の圧力が前記第1及び第3作動室の圧力より高くなり、それによって、前記主弁体が一方向に移動して前記暖房運転位置をとるとともに、前記除霜用弁体が閉弁位置をとり、
前記主弁体が前記暖房運転位置にあるときにおいて、前記第3作動室を前記吐出側高圧ポートに連通させるとともに、前記第1作動室及び前記第2作動室を前記吸入側低圧ポートに連通させることにより、前記第3作動室に高圧冷媒が導入されるとともに、前記第2作動室から高圧冷媒が排出され、前記第3作動室の圧力が前記第1及び第2作動室の圧力より高くなり、それによって、前記除霜用弁体が閉弁位置から開弁位置に移動するようにされる。
また、本発明に係る五方切換弁は、基本的に、前記五方切換弁本体と、電磁コイルへの印加電圧に応じて、直列的に配在された第1プランジャ及び第2プランジャがそれぞれ異なる非吸引位置と吸引位置とをとるようにされ、それに伴い、前記第1プランジャに押し引きされる第1弁体及び前記第2プランジャに押し引きされる第2弁体もそれぞれ異なる前進位置と後退位置とをとるようにされ、その2個の弁体の位置の組み合わせにより、全体では合計で3ポジション間での切り換えが可能とされた、パイロット弁としての単一の直動式電磁弁とを備え、前記直動式電磁弁に前記3ポジションのうちのいずれかを選択的にとらせて前記3つの作動室への高圧冷媒の導入・排出を制御するようにされる。
前記直動式電磁弁は、好ましくは、弁ケースの一端側外周に電磁コイルが外嵌固定されるとともに、一端側から順次、永久磁石、吸引子、圧縮コイルばねからなる第1ばね、第1プランジャ、圧縮コイルばねからなる第2ばね、及び、第2プランジャが直列的に配在され、前記第2プランジャより他端側に、該第2プランジャの他端側への移動を阻止するストッパ及び主ポートが設けられるとともに、その弁シート面に5個のポートが一端から他端に向かって横並びに開口せしめられた弁座が設けられ、前記弁座の弁シート面には、前記ポートの開閉及び/又はポート間の連通遮断を行うべく、前記第1プランジャに押し引きされる第1弁体と前記第2プランジャに押し引きされる第2弁体とが横並びに配在されて摺動自在に対接せしめられ、前記電磁コイルへの印加電圧に応じて、前記第1及び第2プランジャがそれぞれ異なる非吸引位置と吸引位置とをとるとともに、前記第1及び第2弁体が前記第1及び第2プランジャに連動してそれぞれ異なる前進位置と後退位置とをとるようにされ、前記第1及び第2弁体の位置の組み合わせにより、全体では、少なくとも3ポジション間での切り換えが可能とされる。
また、他の好ましい態様では、前記電磁コイルへの通電がオフのときには、前記第1ばね及び前記第2ばねの付勢力により、前記第1プランジャが前記吸引子と前記第2プランジャとの中間の非吸引位置をとるとともに、前記第2プランジャが前記ストッパに接当係止された非吸引位置をとり、この状態において、前記電磁コイルに電圧を印加すると、前記第1プランジャが前記第1ばねの付勢力に抗して前記吸引子に引き寄せられた吸引位置をとるが、前記第2プランジャは前記ストッパに接当係止された非吸引位置をとったままとなり、この状態において、前記電磁コイルへの通電をオフにすると、前記永久磁石の磁力により前記第1プランジャは前記吸引位置で保持されたままとなるとともに、前記第2プランジャも前記非吸引位置をとったままとなり、該通電オフ時において、前記電磁コイルに極性を反転させた電圧を印加すると、前記永久磁石の磁力により前記吸引位置で保持されていた前記第1プランジャが前記第1ばねの付勢力により前記非吸引位置に戻るとともに、前記第2プランジャは前記非吸引位置をとったままとなるようにされる。
別の好ましい態様では、前記永久磁石の磁力により前記第1プランジャが前記吸引位置で保持され、かつ、前記第2プランジャも前記非吸引位置をとっている状態において、前記電磁コイルに前記電圧より高い電圧を印加すると、前記第1プランジャが前記吸引位置で保持されたままで、前記第2プランジャが前記第2ばねの付勢力に抗して前記第1プランジャ側に引き寄せられた吸引位置をとり、その後、前記電磁コイルへの通電をオフにすると、前記永久磁石の磁力により前記第1プランジャは前記吸引位置で保持されたままで、前記第2プランジャは前記第2ばねの付勢力により前記非吸引位置に戻されるようにされる。
本発明に係る五方切換弁本体及びそれを用いた五方切換弁では、パイロット弁としての直動式電磁弁は、その電磁コイルへの印加電圧に応じて、第1プランジャ及び第2プランジャがそれぞれ異なる吸引位置と非吸引位置とをとるようにされ、それに伴い、第1弁体及び第2弁体もそれぞれ異なる前進位置と後退位置とをとるようにされ、第1弁体と第2弁体の位置の組み合わせにより、全体では合計で3ポジション間での切り換えが可能とされるので、直動式電磁弁に前記3ポジションのうちのいずれかを選択的にとらせることにより、第1、第2、及び第3作動室への高圧冷媒の導入・排出を制御することができ、これにより、従来のように電磁弁を2個も必要とすることなく、冷凍サイクルにおける四方切換弁による流路切換と除霜用開閉弁の開閉とを行うことが可能となり、そのため、比較的シンプルな構成のもとで、冷房運転、暖房運転、及び暖房運転時における室外熱交換器の除霜を行うことができる。
また、主弁室と作動室間の均圧等を行わなくてもよいので、除霜時における高圧冷媒漏れが発生せず、運転移行動作を、何ら制約を受けずに迅速に行うことができる。
さらに、直動式電磁弁に永久磁石を付設して自己保持タイプの電磁弁としているので、冷房→暖房運転移行後、暖房→冷房運転移行後、及び、除霜→通常の暖房運転移行後には、通電が不要となり、省エネ化が図られる。
上記した以外の、課題、構成、及び作用効果は、以下の実施形態により明らかにされる。
本発明に係る五方切換弁の一実施形態が適用されたヒートポンプ式冷暖房システムの冷房運転時を示す全体構成図。 図1に示される五方切換弁の五方弁本体を示す、部分平面図付き全体断面図。 図1に示される五方切換弁のパイロット弁である直動式電磁弁を示す、部分平面図付き拡大断面図。 本発明に係る五方切換弁の一実施形態が適用されたヒートポンプ式冷暖房システムの暖房運転時を示す全体構成図。 図4に示される五方切換弁の五方弁本体を示す、部分平面図付き全体断面図。 図4に示される五方切換弁のパイロット弁である直動式電磁弁を示す、部分平面図付き拡大断面図。 本発明に係る五方切換弁の一実施形態が適用されたヒートポンプ式冷暖房システムの除霜運転時を示す全体構成図。 図7に示される五方切換弁の五方弁本体を示す、部分平面図付き全体断面図。 図7に示される五方切換弁のパイロット弁である直動式電磁弁を示す、部分平面図付き拡大断面図。 上記一実施形態の五方切換弁における直動式電磁弁及び五方弁本体の各部の動作及び位置を状態毎に示す一覧表。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1、図4、図7は、それぞれ、本発明に係る五方切換弁の一実施形態が適用されたヒートポンプ式冷暖房システムの冷房運転時、暖房運転時、除霜運転時を示す全体構成図である。
図2、図5、図8は、それぞれ、図1、図4、図7に示される五方切換弁の五方弁本体を示す、部分平面図付き全体断面図である。
図3、図6、図9は、それぞれ、図1、図4、図7に示される五方切換弁のパイロット弁である直動式電磁弁を示す、部分平面図付き拡大断面図である。
なお、本明細書において、上下、左右、前後等の位置、方向を表わす記述は、説明が煩瑣になるのを避けるために図面に従って便宜上付けたものであり、実際にヒートポンプ式冷暖房システムに組み込まれた状態での位置、方向を指すとは限らない。
また、各図において、部材間に形成される隙間や部材間の離隔距離等は、発明の理解を容易にするため、また、作図上の便宜を図るため、各構成部材の寸法に比べて大きくあるいは小さく描かれている場合がある。
図1、図4、図7に示されるヒートポンプ式冷暖房システム100は、圧縮機110、室外熱交換器120、室内熱交換器130、膨張弁160、並びに、四方切換弁及び除霜用開閉弁を一纏めにした五方切換弁1を備えている。
五方切換弁1は、シリンダ型の五方弁本体(五方切換弁本体)10と、パイロット弁としての単一の直動式電磁弁50とを備えている。
[五方弁本体10の構成]
五方弁本体10は、シリンダ部11を有し、このシリンダ部11に、左端側から順次、第1作動室31、第1ピストン21、主弁室12、第2ピストン22、第2作動室32、第3ピストン23、及び第3作動室33が配在されている。前記第1、第2、及び第3ピストン21、22、23には、シリンダ部11を気密的に仕切るべく、いずれにもシリンダ部11の内周面にその外周部が圧接するばね付きパッキンが取り付けられている。
前記シリンダ部11の左端には、第1ピストン21の左方向への移動を阻止するストッパを兼ねる左端蓋部材11Aが気密的に固着され、シリンダ部11の右端には、第3ピストン23の右方向への移動を阻止するストッパを兼ねる右端蓋部材11Bが気密的に固着されている。
前記主弁室12の上部には、圧縮機110の吐出側に導管を介して接続される、管継手からなる吐出側高圧ポートDが設けられるとともに、当該主弁室12には、その上面が弁シート面とされた、前記四方切換弁の主弁座14と前記除霜用開閉弁の除霜用弁座16とが設けられている。主弁座14と除霜用弁座16とは、それぞれろう付け等によりシリンダ部11に気密的に接合固定されている。
前記主弁座14の弁シート面には、左端側から順次、室外熱交換器120に接続される、管継手からなる室外側入出ポートC、圧縮機110の吸入側に接続される、管継手からなる吸入側低圧ポートS、及び、室内熱交換器130に接続される、管継手からなる室内側入出ポートEが開口せしめられるとともに、除霜用弁座16の弁シート面には、室外熱交換器120における膨張弁160側の入出口に接続される、管継手からなる除霜用ポートJが開口せしめられている。
また、主弁座14の弁シート面には、レーストラック形の環状シール面を持つ断面逆立椀形状の主弁体15が摺動自在に対接せしめられるとともに、除霜用弁座16の弁シート面には、除霜用ポートJを開閉すべく除霜用弁体17が摺動自在に対接せしめられている。
前記主弁体15は、図1、図2に示される如くの、室外側入出ポートCを開きかつ吸入側低圧ポートSと室内側入出ポートEとを連通させる冷房運転位置(右端位置)と、図4、図5(図7、図8)に示される如くの、室内側入出ポートEを開きかつ吸入側低圧ポートSと室外側入出ポートCとを連通させる暖房運転位置(左端位置)とを選択的にとり得るようにされている。
主弁体15は、移動時以外はポートC、S、Eのうちのいずれか二つ(CとS、SとE)の真上に位置し、このときは主弁室12に導入された高圧の冷媒により下向きに押圧されて弁シート面に圧接せしめられ、除霜用弁体17も除霜用ポートJの真上に位置する閉弁時には、主弁室12に導入された高圧の冷媒により下向きに押圧されて弁シート面に圧接せしめられている。
前記第1ピストン21と第2ピストン22とは、図2、図5、図8に平面図で示される如くの横長矩形板状の主連結体25により一体移動可能に連結されている。主連結体25には、主弁体15が下側から摺動自在に嵌合せしめられる角丸矩形の主開口25aが形成されており、主弁体15は、第1及び第2ピストン21、22の往復移動に伴って前記主連結体25の主開口25a部分に押動されて冷房運転位置(右端位置)と暖房運転位置(左端位置)との間を行き来するようにされている。
また、主連結体25には、前記主開口25aの左右、すなわち、主弁体15が冷房運転位置(右端位置)をとるとき、前記室外側入出ポートCの略真上に位置する部位に円形開口25bが形成されるとともに、主弁体15が暖房運転位置(左端位置)をとるとき、前記室内側入出ポートEの略真上に位置する部位に円形開口25cが形成され、さらに、主連結体25の右端側には、除霜用弁体17が相対摺動可能に嵌挿される横長案内溝25dが形成されている。
前記第3ピストン23には、左側小径部27a、中間中径部27b、及び右側大径部27cを持つ除霜用連結体27の右端部がねじ止め・溶接等により気密的に接合固定されている。除霜用連結体27の中間中径部27bは、第2ピストン22に摺動自在に刺し通され、該除霜用連結体27の左側小径部27aに、前記除霜用弁体17が外嵌されて左端部にねじ込まれたナットにより中間中径部27bの左端段丘部に押付固定されている。従って、除霜用弁体17は、第3ピストン23の往復移動に伴って、図1、図2、図4、図5に示される如くの、除霜用ポートJを閉じる閉弁位置と、図7、図8に示される如くの、除霜用ポートJを開く開弁位置との間を行き来するようになっている。また、除霜用連結体27における右側大径部27cと中間中径部27bとの段差部分である中間段丘部は、第2ピストン22における第2作動室32側の面に接当する係止部28となっている。なお、第2作動室32が主弁室12より低圧になるとき(図1、図7)には、前記係止部28が第2ピストン22の右端面に密接して除霜用連結体27の中間中径部27bと第2ピストン22との摺動面間に形成される隙間を塞ぐようにされているので、主弁室12から第2作動室32→直動式電磁弁50→吸入側低圧ポートSへの高圧冷媒漏れはほとんど発生しない。
[五方弁本体10の動作]
次に、上記のような構成を有する五方弁本体10の動作を説明する。
(1)主弁体15及び除霜用弁体17がそれぞれ図4に示される如くの暖房運転位置(左端位置)、閉弁位置にあるときにおいて、後述する直動式電磁弁50を介して、第1作動室31を吐出側高圧ポートDに連通させるとともに、第2作動室32及び第3作動室33を吸入側低圧ポートSに連通させると、第1作動室31に高温高圧の冷媒が導入されるとともに、第2作動室32から高温高圧の冷媒が排出され、第1作動室31の圧力が第2及び第3作動室32、33の圧力より高くなる。それにより、図1に示される如くに、第1、第2ピストン21、22及び主弁体15が右方向に移動して第2ピストン22が除霜用連結体27の中間部に設けられた係止部28に接当係止され、主弁体15が冷房運転位置(右端位置)をとり、また、第3ピストン23は、右端蓋部材11Bに接当係止されたままとなって、除霜用弁体17が閉弁位置を維持したままとなる。
これにより、冷暖房システム100において、冷房運転が行われる(詳細は後述)。
(2)主弁体15及び除霜用弁体17がそれぞれ図1に示される如くの冷房運転位置(右端位置)、閉弁位置にあるときにおいて、後述する直動式電磁弁50を介して、第2作動室32を吐出側高圧ポートDに連通させるとともに、第1作動室31及び第3作動室33を吸入側低圧ポートSに連通させると、第2作動室32に高温高圧の冷媒が導入されるとともに、第1作動室31から高温高圧の冷媒が排出され、第2作動室32の圧力が第1及び第3作動室31、33の圧力より高くなる。それにより、図4に示される如くに、第1、第2ピストン21、22及び主弁体15が左方向に移動して第1ピストン21が左端蓋部材11Aに接当係止され、主弁体15が暖房運転位置(左端位置)をとり、また、第3ピストン23は、右端蓋部材11Bに接当係止されたままとなって、除霜用弁体17が閉弁位置を維持したままとなる。
これにより、冷暖房システム100において、暖房運転が行われる(詳細は後述)。
(3)主弁体15及び除霜用弁体17がそれぞれ図4に示される如くの暖房運転位置(左端位置)、閉弁位置にあるときにおいて、後述する直動式電磁弁50を介して、第3作動室33を吐出側高圧ポートDに連通させるとともに、第1作動室31及び第2作動室32を吸入側低圧ポートSに連通させると、第3作動室33に高温高圧の冷媒が導入されるとともに、第2作動室32から高温高圧の冷媒が排出され、第3作動室33の圧力が第1及び第2作動室31、32の圧力より高くなる。それにより、図7に示される如くに、第1、第2ピストン21、22及び主弁体15が暖房運転位置(左端位置)を維持したまま、第3ピストン23及び除霜用弁体17が左方向に移動して、除霜用連結体27の中間部に設けられた係止部28が第2ピストン22に接当係止され、除霜用弁体17が開弁位置をとる。
これにより、冷暖房システム100において、除霜運転が行われる(詳細は後述)。
[直動式電磁弁50の構成]
パイロット弁としての直動式電磁弁50は、図3、図6、図9に拡大図示されているように、左端側外周に電磁コイル51が外嵌固定された段付き円筒状の弁ケース52を有し、該弁ケース52に、左端側から順次、吸引子55、圧縮コイルばねからなる第1ばね56、第1プランジャ61、圧縮コイルばねからなる第2ばね57、及び、第2プランジャ62が直列的に配在されており、前記段付き円筒状の弁ケース52における段差部分は、第2プランジャ62の右方向への移動を阻止するストッパ65となっている。なお、ストッパの構成としては、例えば弁ケース52とは別体のものを弁ケース52の内周にろう付け等により固定した構成等でもよい。弁ケース52の左端部は、吸引子55の鍔状部(外周段丘部)に溶接等により密封接合されている。
吸引子55の左側には、厚肉円板状の永久磁石53が、間に磁性金属材料からなるプレート54を挟んで、電磁コイル51を覆う断面溝形状のカバーケース58の一端側板状部と共に、前記吸引子55にねじ込まれたボルト59により共締め固定されている。
永久磁石53は、厚み方向に異極に着磁されて、吸引子55に対して直列に配置され、プランジャ61を吸引子55側に引き寄せる方向に磁束を発生するようになっている。
第1プランジャ61及び第2プランジャ62は、それぞれ第1弁体71及び第2弁体72を伴って(後述)、弁ケース52内を軸方向(弁ケース52の中心線Oに沿う方向)に摺動自在に配在されており、第1ばね56は吸引子55と第1プランジャ61との間に縮装されて第1プランジャ61を吸引子55から引き離す方向に付勢し、第2ばね57は第1プランジャ61と第2プランジャ62との間に縮装されて第2プランジャ62を第1プランジャ61から引き離す方向に付勢するようになっている。
第2ばね57は、第1ばね56よりばね力(ばね常数)が大きいものが使用されており、電磁コイル51に通電されていないとき(OFF時)には、第1プランジャ61は第1ばね56による右方付勢力と第2ばね57による左方付勢力とが均衡した位置(非吸引位置)に配置される。
第2プランジャ62の左側外周部には、第1プランジャ61と第2プランジャ62とが直接接触することを阻止、言い換えれば、両者間に若干の間隙をあけるべく、合成樹脂等の非磁性材料からなる短円筒状の接触阻止部材64がインサート成形等により一体に結合されている(接触阻止状態は図9を参照)。なお、接触阻止部材としては、上記構成のものに限られず、合成樹脂等の非磁性材料からなるシート状ないし板状のものを、それらのうちの一方の接触する可能性のある面に貼り付ける、あるいは接触する可能性のある面間に介装する等の構成を採用してもよい。
ここで、本実施形態の直動式電磁弁50においては、初期状態、つまり、電磁コイル51に通電されていないとき(=通電OFF時=印加電圧が0ボルトのとき)には、図3に示される如くに、第1ばね56及び第2ばね57の付勢力により、第2プランジャ62がストッパ65に接当係止された非吸引位置[X4]をとるとともに、第1プランジャ61が吸引子55と第2プランジャ62との中間の非吸引位置[X2]をとる。後述するように、この状態が第1ポジションiとされ、当該冷暖房システム100において冷房運転が行われる。
上記のように、第1プランジャ61と第2プランジャ62が共に非吸引位置[X2]、[X4](図3に示される第1ポジションi)にある通電OFF時に、電磁コイル51に電圧V1を印加すると、図6に示される如くに、第1プランジャ61が第1ばね56の付勢力に抗して吸引子55に引き寄せられた吸引位置(ここでは、完全に吸着した位置)[X1]をとるが、第2プランジャ62はストッパ65に接当係止された非吸引位置[X4]をとったままとなる。
この状態において、電磁コイル51への通電をOFFにすると、永久磁石53の磁力により第1プランジャ61は吸引位置[X1]で保持されたままとなるとともに、第2プランジャ62も非吸引位置[X4]をとったままとなる(図6に示される状態から変化しない)。後述するように、この状態が第2ポジションiiとされ、当該冷暖房システム100において暖房運転が行われる。
上記のように、第1プランジャ61が吸引位置[X1]、第2プランジャ62が非吸引位置[X4](図6に示される第2ポジションii)にあるとき、電磁コイル51に極性を反転させた電圧−V1(離間電圧と称することがある)を印加すると、吸引子55及び第1プランジャ61の極性が反転するため、第1ばね56の付勢力が永久磁石53の磁気吸引力に打ち勝って、吸引位置[X1]で保持されていた第1プランジャ61が吸引子55から離れ、第2プランジャ62は非吸引位置[X4]をとったままとなり、その後、通電をOFFにすると、図3に示される如くの第1ポジションiに戻る。
一方、第1プランジャ61が吸引位置[X1]、第2プランジャ62が非吸引位置[X4](図6に示される第2ポジションii)にあるとき、電磁コイル51に前記電圧V1より高い電圧V2を印加すると、図9に示される如くに、第1プランジャ61が吸引位置[X1]で保持されたままで、第2プランジャ62が第2ばね57の付勢力に抗して第1プランジャ61側に引き寄せられた吸引位置[X3]をとる。この状態では、接触阻止部材64により、第1プランジャ61と第2プランジャ62との間に若干の間隙が形成される。後述するように、この状態が第3ポジションiiiとされ、当該冷暖房システム100において除霜運転が行われる。
上記のように第1プランジャ61と第2プランジャ62が共に吸引位置[X1]、[X3](図9に示される第3ポジションiii)にあるとき、電磁コイル51への通電をOFFにすると、永久磁石53の磁力により第1プランジャ61は吸引位置[X1]で保持されたままであるが、第2プランジャ62は第2ばね57の付勢力により非吸引位置[X4]に戻される(図6に示される第2ポジションii状態に戻される)。
さらに、上記のように、第1プランジャ61と第2プランジャ62が共に非吸引位置[X2]、[X4](図1に示される第1ポジションi)にある通電OFF時に、電磁コイル51に前記電圧V1より高い電圧V2を印加すると、図9に示される如くに、第1プランジャ61が第1ばね56の付勢力に抗して吸引子55に引き寄せられた吸引(吸着)位置[X1]をとるとともに、第2プランジャ62が第2ばね57の付勢力に抗して第1プランジャ61側に引き寄せられた吸引位置[X3]をとる。前記したように、この状態が第3ポジションiiiとされ、この状態では、接触阻止部材64により、第1プランジャ61と第2プランジャ62との間に若干の間隙が形成される。
上記のように第1プランジャ61と第2プランジャ62が共に吸引位置[X1]、[X3](図9に示される第3ポジションiii)にあるとき、電磁コイル51に極性を反転させた電圧−V1又は−V2を印加すると、第1ばね56の付勢力が永久磁石53の磁気吸引力に打ち勝って、吸引位置[X1]で保持されていた第1プランジャ61が吸引子55から離れるとともに、第2プランジャ62も第2ばね57の付勢力により第1プランジャ61から遠ざけられ、その後、通電をOFFにすると、図3に示される如くの第1ポジションiに戻る。
一方、弁ケース52の右端開口部には、高圧冷媒を導入するため細管挿着口(主ポートp6)を有するフィルタ付き蓋部材66が溶接・ろう付け・かしめ等により気密的に取着されており、蓋部材66と第2プランジャ62と弁ケース52とで囲まれる領域が弁室60となっている。弁室60には、蓋部材66の細管挿着口(主ポートp6)に気密的に挿着された可撓性を有する第6細管#6を介して前記吐出側高圧ポートDから高温高圧の冷媒が導入されるようになっている。
また、弁ケース52における第2プランジャ62と蓋部材66との間には、その上面が平坦な弁シート面とされた弁座70がろう付け等により気密的に接合されており、この弁座70の弁シート面には、5個のポートp1〜p5が弁ケース52の長手方向(左右方向)に沿って所定間隔をあけて開口せしめられており、各ポートp1〜p5には、それぞれ細管#1〜#5(の一端部)が気密的に挿着固定されている。
詳細には、弁座70の弁シート面には、左端側から順次、第1作動室31に第1細管#1を介して接続される第1ポートp1、吸入側低圧ポートSに第2細管#2を介して接続される第2ポートp2、第2作動室32に第3細管#3を介してして接続される第3ポートp3、吸入側低圧ポートSに第4細管#4を介して接続される第4ポートp4、及び第3作動室33に第5細管#5を介して接続される第5ポートp5が左右方向に等間隔をあけて横並びに開口せしめられている。
そして、弁座70の弁シート面上には、第1弁体71と第2弁体72とが摺動自在に対接せしめられている。
第1弁体71と第2弁体72とは、同一寸法形状であり、それぞれ平面視で大判半体と小判半体とを合わせたような形状とされ、それらの小判半体側を対向させるように平面視横並びに配在されている。両弁体71、72には、弁座70の弁シート面に開口する5個のポートp1〜p5のうちの隣り合うポートp1−P2間、p2−p3間、p3−p4間、p4−p5間を連通させ得るような大きさの凹部71a、72aが設けられている。
第1弁体71と第2弁体72とは、前記吸引子55から離れる方向の移動(右行)を前進、前記吸引子55に近づく方向の移動(左行)を後退として、それぞれ異なる前進位置と後退位置の2つの位置を相互に干渉することなくとり得るようにされている。すなわち、第1弁体71は、第1プランジャ61の移動に伴って、常に第2弁体72より左側の前進位置[Y2]と後退位置[Y1]とをとり、第2弁体72は、第2プランジャ62の移動に伴って、常に第1弁体71より右側の前進位置[Y4]と後退位置[Y3]とをとる。
詳細には、第1プランジャ61には、第2プランジャ62にその左側半体75Aの大径部75bが摺動自在に嵌挿された第1弁体ホルダ75の左端小径部75aがかしめ等により連結固定され、該左側半体75Aの右端板状部75cには、第1弁体ホルダ75における右側半体75Bの基端部が、第1弁体71及び第2弁体72を厚み方向(上下方向)に付勢する板ばね68の基端部と共に、リベット等により連結固定されている。第1弁体ホルダ75の右側半体75Bの右端近くには角丸矩形の開口77が形成されており、該開口77には、第1弁体71が厚み方向に摺動可能に嵌合せしめられている。なお、ここでは、開口77の幅方向及び左右方向の長さは、第1弁体71の幅方向及び左右方向の長さと略同じとされている。
一方、第2プランジャ62には、第1弁体ホルダ75の真下に配置されてその右端部が第1弁体ホルダ75の右端部より右側に位置する第2弁体ホルダ76の左端部が溶接等により連結固定され、該第2弁体ホルダ76の右端側には、幅方向内方に突き出る一対の係止部79が設けられた細長い角丸矩形の、かつ前記開口77と同幅の開口78が形成されている。開口78における係止部79より左側部分78Aは、第1弁体71が左右方向及び厚み方向に摺動可能に嵌合せしめられている。この左側部分78Aの左右方向の長さは、第1弁体71が第1プランジャ61の移動に伴って前進位置[Y2]と後退位置[Y1]との間を行き来する際に干渉しないような長さに設定されている。
また、開口78における係止部79より右側部分78Bは、第2弁体72が左右方向及び上下方向に摺動可能に嵌合し、かつ、第2プランジャ62が右方向に移動(吸引位置[X3]から非吸引位置[X4]へ移動)するときには、係止部79が第2弁体72を前進位置[Y4]まで押動し、第2プランジャ62が左方向に移動(非吸引位置[X4]から吸引位置[X3]へ移動)するときは、開口78の右端が第2弁体72を後退位置[Y3]まで押動するように、当該開口78の寸法形状が設定されている。
ここで、本実施形態では、第1プランジャ61が非吸引位置[X2]をとるとき、第1弁体71が前進位置[Y2]をとり、第1弁体71の前進位置[Y2]は、該第1弁体71が第2ポートp2及び第3ポートp3上に位置してそれらを連通させる位置とされる。
また、第2プランジャ62が非吸引位置[X4]をとるとき、第2弁体72が前進位置[Y4]をとり、第2弁体72の前進位置[Y4]は、該第2弁体72が第4ポートp4及び第5ポートp5上に位置してそれらを連通させる位置とされる。
また、第1プランジャ61が吸引位置[X1]をとるとき、第1弁体71が後退位置[Y1]をとり、第1弁体71の後退位置[Y1]は、該第1弁体71が第1ポートp1及び第2ポートp2上に位置してそれらを連通させる位置とされる。
また、第2プランジャ62が吸引位置[X3]をとるとき、第2弁体72が前進位置[Y3]をとり、第2弁体72の後退位置[Y3]は、該第2弁体72が第3ポートp3及び第4ポートp4上に位置してそれらを連通させる位置とされる。
したがって、本実施形態の直動式電磁弁50では、第1弁体71と第2弁体72の位置の組み合わせにより、合計で3ポジション(第1ポジションi、第2ポジションii、第3ポジションiii)間での切り換えが可能となっている。
すなわち、第1ポジションiでは、第1弁体71が前進位置[Y2]、第2弁体72が前進位置[Y4]をとり、このときは、第1ポートp1が開かれ、第2ポートp2−第3ポートp3、及び、第4ポートp4−第5ポートp5が連通し、後述するように、冷房運転が行われる。
第2ポジションiiでは、第1弁体71が後退位置[Y1]、第2弁体72が前進位置[Y4]をとり、このときは、第3ポートp3が開かれ、第1ポートp1−第2ポートp2、及び、第4ポートp4−第5ポートp5が連通し、後述するように、暖房運転が行われる。
第3ポジションiiiでは、第1弁体71が後退位置[Y1]、第2弁体72が後退位置[Y3]をとり、このときは、第5ポートp5が開かれ、第1ポートp1−第2ポートp2、及び、第3ポートp3−第4ポートp4が連通し、後述するように、除霜運転が行われる。
そして、第1ポジションiから第2ポジションiiへの切り換え及びその逆(ii→i)の切り換え、第2ポジションiiから第3ポジションiiiへの切り換え及びその逆(iii→ii)の切り換え、並びに、第1ポジションiから第3ポジションiiiへの切り換え及びその逆(iii→i)の切り換えが可能とされている。
なお、上記直動式電磁弁50は、取付具69を介して五方弁本体10の背面側に取付けられる。
[直動式電磁弁50を含む五方切換弁1全体の動作]
次に、直動式電磁弁50を含む五方切換弁1全体並びに冷暖房システム100の動作を説明する。
図10は、冷暖房システム100の動作状態(A、A1、B、B1、B2、C、C1)毎に各部の動作及び位置を示す一覧表である。本実施形態では、除霜(運転)を暖房運転時に行うようにされるので、運転状態の移行パターンは、A(冷房)→B1→B(暖房)→A1→A(冷房)のパターンと、B(暖房)→C1→C(除霜)→B2→B(暖房)のパターンの二つとなり、除霜→冷房や冷房→除霜の移行パターンは存在しない。すなわち、ポジションで見れば、i→ii、ii→i、ii→iii、及びiii→iiの切換パターンが使用されているが、iii→iやi→iiiの切換パターンは使用されていない(前述したように、iii→iやi→iiiの切り換えも可能であるが、使用はされていない)。
<A:冷房運転(第1ポジションi) 図1、図2、図3>
前記電磁コイル51への通電OFF時(初期状態)には、第1ばね56及び第2ばね57の付勢力により、第2プランジャ62がストッパ65に接当係止された非吸引位置[X4]をとるとともに、第1プランジャ61が吸引子55と第2プランジャ62との中間の非吸引位置[X2]をとり、それに伴い、第1弁体71が前進位置[Y2]、第2弁体72も前進位置[Y4]をとる(第1ポジションi)。これにより、第1ポートp1が開かれ、第2ポートp2と第3ポートp3が連通するとともに、第4ポートp4と第5ポートp5が連通し、吐出側高圧ポートD→直動式電磁弁50の弁室60→第1ポートp1→第1細管#1を介して第1作動室31に高温高圧の冷媒が導入されるとともに、第2作動室32が第3細管#3→第2細管#2を介して、また、第3作動室33が第5細管#5→第4細管#4を介して、それぞれ吸入側低圧ポートSに接続されるので、第1作動室31の圧力が第2及び第3作動室32、33の圧力より高くなる。それにより、図1に示される如くに、第3ピストン23が右端蓋部材11Bに接当係止された位置、第2ピストン22が除霜用連結体27の中間部に設けられた係止部28に接当係止された位置、第1ピストン21が右端位置をとり、それに伴い、主弁体15が冷房運転位置(右端位置)をとり、また、除霜用弁体17が閉弁位置をとる。
これにより、圧縮機110から高温高圧の冷媒が吐出側高圧ポートD→主弁室12→室外側入出ポートC→室外熱交換器120に導かれ、ここで室外空気と熱交換して凝縮し、高圧の二相冷媒となって膨張弁160に導入される。この膨張弁160により高圧の冷媒が減圧され、減圧された低圧の冷媒が、室内熱交換器130に導入され、ここで室内空気と熱交換(冷房)して蒸発し、室内熱交換器130からは低温低圧の冷媒が室内側入出ポートE→主弁体15内→吸入側低圧ポートSを介して圧縮機110の吸入側に戻され、冷暖房システム100において、冷房運転が行われる。
<B1:冷房運転→暖房運転(i→ii) 図4、図5、図6>
冷房運転から暖房運転へ移行させるには、電磁コイル51に電圧V1を印加する。これにより、第1プランジャ61が第1ばね56の付勢力に抗して吸引子55に引き寄せられた吸引位置[X1]をとるが、第2プランジャ62はストッパ65に接当係止された非吸引位置[X4]をとったままとなり、それに伴い、第1弁体71が後退位置[Y1]、第2弁体72が前進位置[Y4]をとる(第2ポジションii)。これにより、第3ポートp3が開かれ、第1ポートp1と第2ポートp2が連通するとともに、第4ポートp4と第5ポートp5が連通し、吐出側高圧ポートD→直動式電磁弁50の弁室60→第3ポートp3→第3細管#3を介して第2作動室32に高温高圧の冷媒が導入されるとともに、第1作動室31が第1細管#1→第2細管#2を介して、また、第3作動室33が第5細管#5→第4細管#4を介して、それぞれ吸入側低圧ポートSに接続されるので、第2作動室32の圧力が第1及び第3作動室31、33の圧力より高くなる。それにより、図4に示される如くに、第1、第2ピストン21、22及び主弁体15が左方向に移動して第1ピストン21が左端蓋部材11Aに接当係止され、主弁体15が暖房運転位置(左端位置)をとり、また、第3ピストン23は、右端蓋部材11Bに接当係止されたままとなって、除霜用弁体17が閉弁位置を維持したままとなる。
これにより、圧縮機110から高温高圧の冷媒が吐出側高圧ポートD→主弁室12→室内側入出ポートE→室内熱交換器130に導かれ、ここで室内空気と熱交換(暖房)して蒸発し、高圧の二相冷媒となって膨張弁160に導入される。この膨張弁160により高圧の冷媒が減圧され、減圧された低圧の冷媒が、室外熱交換器120に導入され、ここで室外空気と熱交換して凝縮し、室外熱交換器120からは低温低圧の冷媒が室外側入出ポートC→主弁体15内→吸入側低圧ポートSを介して圧縮機110の吸入側に戻され、冷暖房システム100において、冷房運転から暖房運転に移行する。
<B:暖房運転(第2ポジションii) 図4、図5、図6>
暖房運転に移行後に、電磁コイル51への通電をOFFにすると、永久磁石53の磁力により第1プランジャ61は前記吸引位置[X1]で保持されたままとなるとともに、第2プランジャ62も前記非吸引位置[X4]をとったままとなり、それに伴い、第1弁体71が後退位置[Y1]、第2弁体72が前進位置[Y4]をとったままとされる(第2ポジションii)。これにより、主弁体15が暖房運転位置を、また、除霜用弁体17が閉弁位置をそれぞれとったままとなり、前記冷暖房システム100では暖房運転が継続される。
<A1:暖房運転→冷房運転(ii→i) 図1、図2、図3>
上記暖房運転継続時(通電OFF時)において、電磁コイル51に極性を反転させた電圧−V1を印加すると、永久磁石53の磁力により前記吸引位置[X1]で保持されていた第1プランジャ61が第1ばね56の付勢力により前記非吸引位置[X2]に戻るとともに、第2プランジャ62は前記非吸引位置[X4]をとったままとされ、それに伴い、第1弁体71が後退位置[Y1]から前進位置[Y2]へ移動するが、第2弁体72は前進位置[Y4]のままとなる(第1ポジションi)。これにより、主弁体15が右方向に移動して冷房運転位置をとるとともに、除霜用弁体17が閉弁位置をとり、前記冷暖房システムでは暖房運転から冷房運転に移行し、その後、電磁コイル51への通電をOFFにしても、冷房運転が継続される。
<C1、C:通常の暖房運転→除霜運転(ii→iii) 図7、図8、図9>
上記通常の暖房運転継続時(通電OFF時)において、電磁コイル51に前記電圧V1より高い電圧V2を印加すると、第1プランジャ61が前記吸引位置[X1]で保持されたままで、第2プランジャ62が第2ばね57の付勢力に抗して第2プランジャ62側に引き寄せられた吸引位置[X3]をとり、それに伴い、第1弁体71が後退位置[Y1]、第2弁体72も後退位置[Y3]をとる(第3ポジションiii)。これにより、第5ポートp5が開かれ、第1ポートp1と第2ポートp2が連通するとともに、第3ポートp3と第4ポートp4が連通し、吐出側高圧ポートD→直動式電磁弁50の弁室60→第5ポートp5→第5細管#5を介して第3作動室33に高温高圧の冷媒が導入されるとともに、第1作動室31が第1細管#1→第2細管#2を介して、また、第2作動室32が第3細管#3→第4細管#4を介して、それぞれ吸入側低圧ポートSに接続されるので、第3作動室33の圧力が第1及び第2作動室31、32の圧力より高くなる。それにより、図7に示される如くに、第1、第2ピストン21、22及び主弁体15が暖房運転位置(左端位置)を維持したまま、第3ピストン23及び除霜用弁体17が左方向に移動して、除霜用連結体27の中間部に設けられた係止部28が第2ピストン22に接当係止され、除霜用弁体17が開弁位置をとる。
これにより、冷暖房システム100において、暖房運転が継続されながら、主弁室12に導入された高温高圧の冷媒の一部が除霜用ポートJを介して室外熱交換器120における膨張弁160側の入出口に導かれ、そのため、当該室外熱交換器120が発熱して霜取り(除霜運転)が行われる。
<B2:除霜運転→通常の暖房運転(iii→ii) 図4、図5、図6>
上記除霜運転時において、電磁コイルへ51への通電をOFFにすると、永久磁石53の磁力により第1プランジャ61は前記吸引位置[X1]で保持されたままとなるとともに、第2プランジャ62は第2ばね57の付勢力により前記非吸引位置[X4]に戻され、それに伴い、第1弁体71が後退位置[Y1]をとったまま、第2弁体72が後退位置[Y3]から前進位置[Y4]へと移動する(第2ポジションii)。これにより、主弁体15が暖房運転位置(左端位置)をとったままで、除霜用弁体17が右方向に移動して閉弁位置をとり、前記冷暖房システム100では室外熱交換器120の除霜が停止され、通常の暖房運転が継続される。
[実施形態の効果]
以上のように、本実施形態の五方切換弁1においては、電磁コイル51への印加電圧に応じて、第1プランジャ61及び第2プランジャ62がそれぞれ異なる吸引位置と非吸引位置とをとるようにされ、それに伴い、第1弁体71及び第2弁体72もそれぞれ異なる前進位置と後退位置とをとるようにされ、第1弁体71と第2弁体72の位置の組み合わせにより、全体では合計で3ポジション間での切り換えが可能とされるので、直動式電磁弁50に前記3ポジションのうちのいずれかを選択的にとらせることにより、第1、第2、及び第3作動室31、32、33への高圧冷媒の導入・排出を制御することができ、これにより、冷凍サイクルにおける四方切換弁による流路切換と除霜用開閉弁の開閉とを本実施形態の直動式電磁弁50一つのみで行うことが可能となり、そのため、比較的シンプルな構成のもとで、冷房運転、暖房運転、及び暖房運転時における室外熱交換器120の除霜を行うことができる。
また、主弁室と作動室間の均圧等を行わなくてもよいので、除霜時における高圧冷媒漏れが発生せず、運転移行動作を、何ら制約を受けずに迅速に行うことができる。
また、直動式電磁弁50に永久磁石53を付設して自己保持タイプの電磁弁としているので、冷房→暖房運転移行後、暖房→冷房運転移行後、及び、除霜→通常の暖房運転移行後には、通電が不要となり、省エネ化が図られる。
なお、上記直動式電磁弁50が自己保持タイプのものとなっている関係上、停電等により、第1プランジャ61が永久磁石53の磁力により吸引子55に吸着した吸引位置[X1]にあるのか非吸引位置[X2]にあるのか不明になった際には、運転再開当初に、電磁コイル51に電圧V1を印加して第1プランジャ61を一度吸引位置[X1]にして、その位置を把握してから制御を開始するようにすればよい。
1 五方切換弁
10 五方弁本体(五方切換弁本体)
11 シリンダ部
12 主弁室
14 主弁座
15 主弁体
16 除霜用弁座
17 除霜用弁体
21 第1ピストン
22 第2ピストン
23 第3ピストン
31 第1作動室
32 第2作動室
33 第3作動室
50 直動式電磁弁
51 電磁コイル
53 永久磁石
55 吸引子
56 第1ばね
57 第2ばね
60 弁室
61 第1プランジャ
62 第2プランジャ
64 接触阻止部材
65 ストッパ
70 弁座
71 第1弁体
72 第2弁体
75 第1弁体ホルダ
76 第2弁体ホルダ
p1〜p5 第1〜第5ポート
p6 主ポート
#1〜#6 第1〜第6細管
D 吐出側高圧ポート
S 吸入側低圧ポート
C 室外側入出ポート
E 室内側入出ポート
J 除霜用ポート
100 ヒートポンプ式冷暖房システム
110 圧縮機
120 室外熱交換器
130 室内熱交換器
160 膨張弁

Claims (18)

  1. 圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、膨張弁、及び四方切換弁を具備して構成される冷凍サイクルに、除霜用開閉弁を有するデフロスト回路が組み込まれているヒートポンプ式冷暖房システムに使用される五方切換弁における五方切換弁本体であって、
    3個のピストンが内蔵され、該3個のピストンにより主弁室と3つの作動室が画成されるとともに、前記主弁室に、前記四方切換弁の本体部と前記除霜用開閉弁の本体部とが設けられ、
    前記3つの作動室への高圧冷媒の導入・排出を行うことにより、前記冷暖房システムにおいて冷房運転、暖房運転、及び暖房運転時における前記室外熱交換器の除霜を行うようにされていることを特徴とする五方切換弁本体。
  2. その一端側から順次、第1作動室、第1ピストン、前記主弁室、第2ピストン、第2作動室、第3ピストン、及び第3作動室が配在され、前記主弁室に、前記圧縮機の吐出側に接続される吐出側高圧ポートが設けられるとともに、その上面が弁シート面とされた、前記四方切換弁の主弁座と前記除霜用開閉弁の除霜用弁座が設けられ、前記主弁座の弁シート面には、一端側から順次、前記室外熱交換器に接続される室外側入出ポート、前記圧縮機の吸入側に接続される吸入側低圧ポート、及び前記室内熱交換器に接続される室内側入出ポートが開口せしめられるとともに、前記除霜用弁座の弁シート面には、前記室外熱交換器における前記膨張弁側の入出口に接続される除霜用ポートが開口せしめられていることを特徴とする請求項1に記載の五方切換弁本体。
  3. 前記主弁座の弁シート面には、前記室外側入出ポートを開きかつ前記吸入側低圧ポートと前記室内側入出ポートとを連通させる冷房運転位置と、前記室内側入出ポートを開きかつ前記吸入側低圧ポートと前記室外側入出ポートとを連通させる暖房運転位置とを選択的にとり得る断面逆立椀形状の主弁体が摺動自在に対接せしめられるとともに、前記除霜用弁座の弁シート面には、前記除霜用ポートを開閉すべく除霜用弁体が摺動自在に対接せしめられていることを特徴とする請求項2に記載の五方切換弁本体。
  4. 前記第1ピストンと前記第2ピストンとは、主連結体により一体移動可能に連結され、前記主連結体に、前記主弁体が前記第1及び第2ピストンの往復移動に伴って前記冷房運転位置と前記暖房運転位置との間を行き来するように連結、嵌合、もしくは係合せしめられていることを特徴とする請求項3に記載の五方切換弁本体。
  5. 前記第3ピストンには、前記第2ピストンにその一端側が摺動自在に刺し通された除霜用連結体の他端部が連結され、該除霜用連結体の一端側に、前記除霜用弁体が前記第3ピストンの往復移動に伴って前記除霜用ポートを閉じる位置と開く位置との間を行き来するように連結、嵌合、もしくは係合せしめられていることを特徴とする請求項3又は4に記載の五方切換弁本体。
  6. その一端に、前記第1ピストンの一方向への移動を阻止するストッパを兼ねる一端側蓋部材が固着され、その他端に、前記第3ピストンの他方向への移動を阻止するストッパを兼ねる他端側蓋部材が固着され、前記除霜用連結体の中間部には、前記第2ピストンにおける前記第2作動室側の面に接当する係止部が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の五方切換弁本体。
  7. 前記主弁体が前記暖房運転位置にあるときにおいて、前記第1作動室を前記吐出側高圧ポートに連通させるとともに、前記第2作動室及び前記第3作動室を前記吸入側低圧ポートに連通させることにより、前記第1作動室に高圧冷媒が導入されるとともに、前記第2作動室から高圧冷媒が排出され、前記第1作動室の圧力が前記第2及び第3作動室の圧力より高くなり、それにより、前記主弁体が他方向に移動して前記冷房運転位置をとるとともに、前記除霜用弁体が閉弁位置をとり、
    前記主弁体が前記冷房運転位置にあるときにおいて、前記第2作動室を前記吐出側高圧ポートに連通させるとともに、前記第1作動室及び前記第3作動室を前記吸入側低圧ポートに連通させることにより、前記第2作動室に高圧冷媒が導入されるとともに、前記第1作動室から高圧冷媒が排出され、前記第2作動室の圧力が前記第1及び第3作動室の圧力より高くなり、それによって、前記主弁体が一方向に移動して前記暖房運転位置をとるとともに、前記除霜用弁体が閉弁位置をとり、
    前記主弁体が前記暖房運転位置にあるときにおいて、前記第3作動室を前記吐出側高圧ポートに連通させるとともに、前記第1作動室及び前記第2作動室を前記吸入側低圧ポートに連通させることにより、前記第3作動室に高圧冷媒が導入されるとともに、前記第2作動室から高圧冷媒が排出され、前記第3作動室の圧力が前記第1及び第2作動室の圧力より高くなり、それによって、前記除霜用弁体が閉弁位置から開弁位置に移動するようにされていることを特徴とする請求項6に記載の五方切換弁本体。
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の五方切換弁本体と、
    電磁コイルへの印加電圧に応じて、直列的に配在された第1プランジャ及び第2プランジャがそれぞれ異なる非吸引位置と吸引位置とをとるようにされ、それに伴い、前記第1プランジャに押し引きされる第1弁体及び前記第2プランジャに押し引きされる第2弁体もそれぞれ異なる前進位置と後退位置とをとるようにされ、その2個の弁体の位置の組み合わせにより、全体では合計で3ポジション間での切り換えが可能とされた、パイロット弁としての単一の直動式電磁弁とを備え、
    前記直動式電磁弁に前記3ポジションのうちのいずれかを選択的にとらせて前記3つの作動室への高圧冷媒の導入・排出を制御するようにされていることを特徴とする五方切換弁。
  9. 前記直動式電磁弁は、弁ケースの一端側外周に電磁コイルが外嵌固定されるとともに、一端側から順次、永久磁石、吸引子、圧縮コイルばねからなる第1ばね、第1プランジャ、圧縮コイルばねからなる第2ばね、及び、第2プランジャが直列的に配在され、前記第2プランジャより他端側に、該第2プランジャの他端側への移動を阻止するストッパ及び主ポートが設けられるとともに、その弁シート面に5個のポートが一端から他端に向かって横並びに開口せしめられた弁座が設けられ、
    前記弁座の弁シート面には、前記ポートの開閉及び/又はポート間の連通遮断を行うべく、前記第1プランジャに押し引きされる第1弁体と前記第2プランジャに押し引きされる第2弁体とが横並びに配在されて摺動自在に対接せしめられ、
    前記電磁コイルへの印加電圧に応じて、前記第1及び第2プランジャがそれぞれ異なる非吸引位置と吸引位置とをとるとともに、前記第1及び第2弁体が前記第1及び第2プランジャに連動してそれぞれ異なる前進位置と後退位置とをとるようにされ、前記第1及び第2弁体の位置の組み合わせにより、全体では、少なくとも3ポジション間での切り換えが可能とされていることを特徴とする請求項8に記載の五方切換弁。
  10. 前記電磁コイルへの通電がオフのときには、前記第1ばね及び前記第2ばねの付勢力により、前記第1プランジャが前記吸引子と前記第2プランジャとの中間の非吸引位置をとるとともに、前記第2プランジャが前記ストッパに接当係止された非吸引位置をとり、
    この状態において、前記電磁コイルに電圧を印加すると、前記第1プランジャが前記第1ばねの付勢力に抗して前記吸引子に引き寄せられた吸引位置をとるが、前記第2プランジャは前記ストッパに接当係止された非吸引位置をとったままとなり、
    この状態において、前記電磁コイルへの通電をオフにすると、前記永久磁石の磁力により前記第1プランジャは前記吸引位置で保持されたままとなるとともに、前記第2プランジャも前記非吸引位置をとったままとなり、
    該通電オフ時において、前記電磁コイルに極性を反転させた電圧を印加すると、前記永久磁石の磁力により前記吸引位置で保持されていた前記第1プランジャが前記第1ばねの付勢力により前記非吸引位置に戻るとともに、前記第2プランジャは前記非吸引位置をとったままとなるようにされていることを特徴とする請求項9に記載の五方切換弁。
  11. 前記永久磁石の磁力により前記第1プランジャが前記吸引位置で保持され、かつ、前記第2プランジャも前記非吸引位置をとっている状態において、前記電磁コイルに前記電圧より高い電圧を印加すると、前記第1プランジャが前記吸引位置で保持されたままで、前記第2プランジャが前記第2ばねの付勢力に抗して前記第1プランジャ側に引き寄せられた吸引位置をとり、その後、前記電磁コイルへの通電をオフにすると、前記永久磁石の磁力により前記第1プランジャは前記吸引位置で保持されたままで、前記第2プランジャは前記第2ばねの付勢力により前記非吸引位置に戻されるようにされていることを特徴とする請求項10に記載の五方切換弁。
  12. 前記第1プランジャが前記非吸引位置をとるとともに、前記第2プランジャも前記非吸引位置をとっている状態において、前記電磁コイルに前記電圧より高い電圧を印加すると、前記第1プランジャが前記第1ばねの付勢力に抗して前記吸引子に引き寄せられた吸引位置をとるとともに、前記第2プランジャが前記第2ばねの付勢力に抗して前記第1プランジャ側に引き寄せられた吸引位置をとり、この状態において、前記電磁コイルに極性を反転させた電圧を印加すると、前記第1プランジャが前記第1ばねの付勢力により前記非吸引位置に戻るとともに、前記第2プランジャも前記第2ばねの付勢力により前記非吸引位置に戻るようにされていることを特徴とする請求項10に記載の五方切換弁。
  13. 前記直動式電磁弁の弁シート面には、一端側から順次、第1ポート、第2ポート、第3ポート、第4ポート、及び第5ポートが横並びに開口せしめられ、前記第1弁体及び前記第2弁体には、隣り合う前記ポート間を連通させるための凹部が設けられていることを特徴とする請求項9から12のいずれかに記載の五方切換弁。
  14. 前記第1プランジャが前記非吸引位置をとると、前記第1弁体が前記前進位置をとって、前記第2ポートと前記第3ポートとを連通させ、
    前記第1プランジャが前記吸引位置をとると、前記第1弁体が前記後退位置をとって、前記第1ポートと前記第2ポートとを連通させ、
    前記第2プランジャが前記非吸引位置をとると、前記第2弁体が前記前進位置をとって、前記第4ポートと前記第5ポートとを連通させ、
    前記第2プランジャが前記吸引位置をとると、前記第2弁体が前記後退位置をとって、前記第3ポートと前記第4ポートとを連通させるように構成されていることを特徴とする請求項13に記載の五方切換弁。
  15. 前記第1プランジャには、前記第2プランジャにその一端側が摺動自在に嵌挿された第1弁体ホルダの一端部が連結固定され、該第1弁体ホルダの他端側に、前記第1弁体が前記第1プランジャに押し引きされて前記前進位置と前記後退位置とをとるように連結、嵌合、もしくは係合せしめられていることを特徴とする請求項9から14のいずれかに記載の五方切換弁。
  16. 前記第2プランジャには、その他端部が前記第1弁体ホルダの他端部より他端側に位置する第2弁体ホルダの一端部が連結固定され、該第2弁体ホルダの他端側に、前記第2弁体が前記第2プランジャに押し引きされて前記前進位置と前記後退位置とをとるように連結、嵌合、もしくは係合せしめられていることを特徴とする請求項9から15のいずれかに記載の五方切換弁。
  17. 前記第1プランジャと前記第2プランジャとが直接接触することを阻止すべく、それらの間に非磁性材料からなる接触阻止部材が介装されていることを特徴とする請求項9から16のいずれかに記載の五方切換弁。
  18. 前記第2ばねのばね力が、前記第1ばねのばね力より大きいことを特徴とする請求項9から17のいずれかに記載の五方切換弁。
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