JP6482339B2 - 挟持吊り上げ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、軌条(鉄道レール)や形鋼等の被揚重物を取り扱う倉庫などにおける被揚重物の吊り上げに関し、特に、1本以上の長尺又は短尺の各種被揚重物を同時に自動的に吊り上げるのに好適な挟持吊り上げ装置に関する。
例えば、50m軌条等のような長尺の被揚重物の貨車への積込み、荷おろし、又は仮置きなどの荷役作業をする場合、倉庫などに備えられた天井クレーンを使用して該被揚重物の玉掛け作業を行っている。この場合、吊り荷である長尺軌条の安定性を保つため、天井クレーンの下に4点吊りができる40mの長尺吊ビームを設け、軌条用ハッカーで軌条のあご部分を挟持させて吊り上げるか、玉掛け用ワイヤロープ及びチェーン等を使用して玉掛けした軌条を吊り上げている。
軌条用ハッカーや玉掛け用具を用いた荷役作業では、作業者がこれらの治具を手に持って所定の場所まで移動・昇降して玉掛け・玉外し等を行っており、足場の悪い高所などでは作業者の肉体的及び精神的負担は極めて大きなものとなっている。また、玉掛け位置が4個所以上あり、各位置に複数の作業者を必要とするため、作業効率が悪く、省人化を図る上での制約ともなる。
このため従来から、一対の挟持腕を有し、これらの挟持腕で軌条等の被揚重物を挟持して吊り上げる装置を用いた荷役作業が行われている(特許文献1〜3参照)。これらの装置によれば、例えば1本の軌条の複数個所を一対の挟持腕で挟持して吊り上げて荷役作業を行うことができる。
実開昭55−109668号公報 実開平2−139885号公報 実開平4−34286号公報
しかしながら、特許文献1〜3に開示された吊り上げ装置は、いずれも1本の軌条等をその自重を利用してあご部分を挟持し、吊り上げるものとなっており、挟持されたあご部分を変形させるおそれがある。また、1本又は複数の軌条等を同時に自動的に玉掛け・玉外しすることができないため、玉掛け・玉外しを足場の悪い高所で行う場合には、作業効率をより一層悪化させてしまう。
特に、特許文献1〜3に開示された吊り上げ装置では、一対の挟持腕が剥き出しの状態となっているため、軌条等の被揚重物を吊り上げる際に一対の挟持腕を含む装置の下端部分を被揚重物の上面に載置して位置決めすることができない。例えば、吊り上げ装置が天井クレーンで宙吊りにされた状態で、一対の挟持腕の位置を遠隔操作により正確にコントロールする必要がある。しかしながら、吊り上げ装置を宙吊りの状態で天井クレーンを走行させると、吊り上げ装置が振れることがある。その振れのため、一対の挟持腕を適正に位置決めすることは容易ではなく、被揚重物のスムーズな吊り上げに支障を来し、作業効率をさらに悪化させるおそれがある。
本発明が解決しようとする課題は、吊り上げ時の安全性の向上を図るとともに、スムーズかつ確実に被揚重物を吊り上げることが可能な挟持吊り上げ装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、本発明は、回動自在に開閉される一対の挟持腕を有する挟持機構を備え、それぞれの挟持腕の下端で被揚重物を吊り上げる挟持吊り上げ装置において、前記挟持機構は、それぞれの挟持腕を回動自在に軸支する結合ピンと、前記結合ピンを上下移動させる駆動機構と、それぞれの挟持腕の上端に突設され前記結合ピンの上下移動に応じて斜行及び上下移動する一対のガイドピンと、それぞれのガイドピンを案内する案内溝を有する一対の荷重受け台と、前記駆動機構を支持する一対の支持脚と、前記被揚重物の長さ方向の中心線上に前記結合ピンを位置決めさせる複数の位置決めガイドとよりなり、前記挟持機構を前記被揚重物の数に応じて少なくとも1つ搭載する本体ブロックを、前記被揚重物の長さに応じて少なくとも1つ備え、前記案内溝は、前記ガイドピンを斜行方向へ案内して前記挟持腕を開閉させる斜行溝部と、前記斜行溝部に連なって形成され、前記挟持腕が開いた状態で前記ガイドピンを上方向に案内して該挟持腕の下端を前記本体ブロックの下端よりも上方へ退避させる鉛直溝部を有してなることを特徴とする。
本発明の挟持吊り上げ装置によれば、被揚重物の吊り上げ時の安全性の向上を図るとともに、スムーズかつ確実に被揚重物を吊り上げることができる。具体的には、挟持腕の下端を本体ブロックの下端よりも上方へ退避させ、挟持腕を本体ブロックの内部に完全に格納することができる。したがって、荷役作業時に挟持腕が被揚重物にぶつかるなどの支障がなく、本体ブロックを被揚重物の上へ容易に載置することができる。このため、例えば天井クレーンで宙吊りにされた本体ブロックを被揚重物の上に一旦載置し、本体ブロックの振れを収めることができるから、一対の挟持腕を遠隔操作により適正に位置決めすることが可能となる。また、被揚重物の上だけでなく、例えば倉庫の床面等にも本体ブロックを容易に載置することができるから、挟持吊り上げ装置の点検や整備等の各種作業も実施しやすく、保管や格納にも都合がよい。加えて、挟持腕が本体ブロックの内部に格納されず、その下端が本体ブロックの下端から露出されてしまう場合と比べ、例えば本体ブロックの下端からの位置決めガイドの突出長さ(位置決めに寄与する部分の長さ)を伸延させることが可能となり、本体ブロックの位置決めをより容易に行うことができる。
この結果、挟持腕を自動的に位置決めし、かつ挟持腕を遠隔操作して被揚重物を挟持することができる。このため、玉掛け・玉外しを自動的に、かつ短時間に行うことができ、被揚重物の荷役作業の省力化と安全性の向上を図ることができるとともに、被揚重物の損傷(軌条のあご部分の変形等)も防止できる。
なお、前記被揚重物は、少なくとも1つの軌条とすることができる。
本発明によれば、吊り上げ時の安全性の向上を図るとともに、スムーズかつ確実に被揚重物を吊り上げることが可能な挟持吊り上げ装置を提供することができる。
本発明の一実施形態の挟持吊り上げ装置を示す平面図である。 図1のA−A線断面図である。 図1のB−B線断面図である。 図1のC−C線断面図である。 図4の側面図である。 被揚重物の吊り上げ・吊り下げ手順を説明する図である。 長尺被揚重物の吊り上げ状態を説明する図である。
以下、本発明の一実施形態の挟持吊り上げ装置について、図1〜図3を参照しながら説明する。挟持吊り上げ装置は、倉庫等において被揚重物の荷役作業(玉掛け・玉外し)を行うための装置であり、図1〜図3に示すように、被揚重物を挟持して吊り上げる挟持機構30が搭載された本体ブロック1を、被揚重物の長さに応じて少なくとも1つ備えて構成されている。被揚重物は、軌条や形鋼等の長尺又は短尺の各種の部材であって構わないが、本実施形態では、50mの長尺軌条を一例として説明する。
本体ブロック1は、箱形の筐体又は枠体であって、挟持機構30を被揚重物の数に応じて搭載して構成されている。本実施形態では、1つの本体ブロック1に2つの挟持機構30が隣り合う軌条同士の間隔に応じて並設されており、軌条10の長さ方向の両端及びその間に所定間隔で4つの本体ブロック1を配置し、2本の軌条10を同時に吊り上げることを可能としている。なお、1つの本体ブロック1に3つ以上の挟持機構30を所定間隔で並設して、3本以上の軌条10を同時に吊り上げる構成とすることも可能である。
挟持機構30は、軸周りに回動自在に開閉される一対の挟持腕2と、これらの挟持腕2を回動自在に軸支する結合ピン3と、結合ピン3を上下移動させる駆動機構8を備えて構成されている。
一対の挟持腕2は、結合ピン3で連結された状態で回動自在に軸支されており、互いの挟持先端部2aを開閉(離間及び近接)させて軌条10のウエブ10wの上部(あご下)を挟持及び解放する。なお、軌条10の吊り上げ時にウエブ10wの上部を挟持するのは、軌条10の自重、あご下の広がり角、後述する位置決めガイド12及び斜行溝部50aの傾斜角等による力作用関係により、外力を加えることなく挟持を可能とするためである。これにより、軌条10を吊り上げて搬送する途中で一対の把持腕2が開くことを抑制できる。
結合ピン3は、一対の挟持腕2をほぼ中央(長手方向のほぼ中間部位)で軸支しており、連結腕6で連結された駆動機構8の駆動力により上下方向に移動する。
連結腕6は、下端が結合ピン3の両端に連結されるとともに、上端がクランクピン7に揺動自在に挿通され、クランクピン7を介して駆動機構8と連結されている。
駆動機構8は、結合ピン3を上下移動させる駆動力を出力可能な各種の機構であればよいが、本実施形態では、エアーシリンダ(以下、エアーシリンダ8という。)を一例として適用している。これにより、エアーシリンダ8の上下方向への駆動力がクランクピン7及び連結腕6を介して結合ピン3に伝達され、結合ピン3とともに挟持腕2が上下移動するようになっている。エアーシリンダ8は、その下端に嵌入されたピン8aの両端が一対の支持部8bで支えられるとともに、支持部8bが門構え状の一対の支持脚9によって支持されている。
このように結合ピン3で軸支され、エアーシリンダ8で上下移動される一対の挟持腕2には、それぞれの上端にガイドピン4が突設されている。ガイドピン4は、被揚重物の荷重を支持する一対の荷重受け台5に形成された案内溝50に遊嵌され、挟持腕2の上下移動に応じて案内溝50に案内されて移動する。
案内溝50は、一対をなすガイドピン4を斜行方向へ案内する斜行溝部50aと、これらのガイドピン4を上下方向へ案内する鉛直溝部50bが互いに連通して形成されている。
各斜行溝部50aは、結合ピン3の中心を通る垂線を介して互いに対向し、水平線に向けて近づく所定の傾斜角で傾斜して延在しており、結合ピン3の上下移動に応じてガイドピン4を斜行方向へ案内し、挟持腕2を開閉させる。斜行溝部50aの長さ及び傾斜角は、ガイドピン4の水平方向への移動距離を規定しており、この移動距離が各挟持腕2の挟持先端部2aの水平方向への可動範囲(距離)に相当する。したがって、挟持先端部2aが最大限まで開いた(離間した)状態でも、挟持軌条と隣り合う軌条10の頭部に挟持腕2が接触しないように、斜行溝部50aの長さ及び傾斜角を設定する。例えば、隣り合う軌条10の頭部同士の対向間隔よりも狭小な範囲に挟持先端部2aの可動範囲が止まるように設定すればよい。
各鉛直溝部50bは、斜行溝部50aの上端に連なって上方へ延在しており、斜行溝部50aに案内されて挟持腕2が開いた状態で、ガイドピン4を上方向に案内して挟持腕2の下端2bを本体ブロック1の下端1aよりも上方へ退避させる。鉛直溝部50bの長さは、ガイドピン4が鉛直溝部50bの上端まで案内された時に一対の挟持腕2の下端2bが本体ブロック1の下端1aよりも上方へ位置付けられるように、斜行溝部50aの上端からの延在距離を設定すればよい。なお、ガイドピン4が鉛直溝部50bの下端(別の捉え方をすれば、斜行溝部50aの上端)まで案内された状態では、一対の挟持腕2の下端2bが本体ブロック1の下端1aよりも下方へ位置付けられ、下端1aから露出される。
本体ブロック1には、エアーソレノイドバルブ13及び挟持完了確認ランプ11が上部に、本体吊り上げ金具14が側部に、位置決めガイド12が本体吊り上げ金具14の設置側部と直交する側部に、それぞれ複数設けられている。エアーソレノイドバルブ13及び挟持完了確認ランプ11、本体吊り上げ金具14、位置決めガイド12の数は特に限定されない。
加えて、本体ブロック1には、4つの位置決めガイド12が対向側部(図1に示す左右方向の両側部)に2つずつ設けられており、これらの位置決めガイド12は、軌条10に接触しつつ、その長さ方向の中心線上に結合ピン3を位置決めさせるように配置されている。図4及び図5に示すように、各位置決めガイド12は、本体ブロック1に固定される中空角柱12aと、中空角柱12aに抜き差し可能に挿通されるとともに、隣り合う軌条10の間の空隙に進入可能な角柱12bにより形成されている。角柱12bの上端には、中空角柱12aに抜き差しする際に把持される把持部12cが設けられている。
角柱12bは、中空角柱12aの下端から進退自在となっており、例えば軌条10A,10Bの上方に本体ブロック1をクレーンで宙吊りにした状態では、中空角柱12aの下端から自重によって角柱12bの下側部分が突出される。したがって、この状態でクレーンを下降させれば、角柱12bの下側部分を軌条10A,10Bと隣り合う軌条10の間の空隙に入り込ませることが可能となる(図1参照)。また、角柱12bの下端が軌条10A又は軌条10Bの頭部(上フランジ)に接触した場合、角柱12bが中空角柱12a内に押し上げられる。この場合、クレーンを操作して本体ブロック1を移動させ、角柱12bの下側部分が軌条間の空隙に位置付けられると、角柱12bが自重により落下して中空角柱12aの下端から突出し、角柱12bの下側部分が該軌条間の空隙に入り込む。
このように角柱12bの下端部分を軌条10A,10Bと隣り合う軌条10の間の空隙に入り込ませることで、一対の挟持腕2の結合ピン3を通る中心線が軌条10A又は軌条10Bの長さ方向の中心線に沿うように、本体ブロック1、端的には一対の挟持腕2を位置決めすることができるようになっている。なお、中空角柱12aの下端は、上下方向に対して本体ブロック1の下端1aとほぼ同一位置あるいは下端1aよりも上方に位置付けられ、角柱12bは、その下端が軌条10A,10Bの脚部(下フランジ)に当接しない範囲で中空角柱12aの下端から突出し、この状態で上端が中空角柱12aの上端と係合して静止する。
なお、位置決めガイド12は、本実施形態のように中空角柱12aの下端から自重により角柱12bを突出させる構造には限定されず、例えば空圧や油圧を用いたシリンダによりロッドを進退させ、軌条間の空隙にロッドを進入させる構造としてもよい。この場合、例えばクレーンに連動した無線装置又はクレーン運転室から遠隔操作によりロッドを下降させるようにすればよい。
次に、本実施形態の挟持吊り上げ装置の動作について、図6及び図7を参照しながら、表1に従って説明する。
Figure 0006482339
まず、本体ブロック1を天井クレーン40で吊り上げ、吊り上げた本体ブロック1を、ほぼ平行に配列されている軌条10A,10Bの上方へクレーン操作により移動させる(手順1)。そして、本体ブロック1を下降させながら位置決めガイド12により位置決めし(手順2)、例えば結合ピン3が軌条10Aのほぼ中心線上に位置するように着床させる(手順3)。すなわち、下端1aを軌条10の頭部上面に接触させて本体ブロック1を軌条10に載置する。この場合、エアーシリンダ8は上昇しており、結合ピン3が位置3A、ガイドピン4が位置4Aにそれぞれ位置付けられている(図2参照)。これにより、一対の挟持腕2の挟持先端部2aが開いた状態で、挟持腕2の下端2bは本体ブロック1の下端1aよりも上方に退避されている。
次いで、エアーシリンダ8を天井クレーン40に連動した無線装置又はクレーン運転室より遠隔操作して下降させると、結合ピン3が位置3Bまで下降するとともに、ガイドピン4が案内溝50の鉛直溝部50bに案内されて位置4Bまで下降する(図2参照)。この状態では、一対の挟持腕2の挟持先端部2aが開いたまま、挟持腕2の下端2bが本体ブロック1の下端1aよりも下方へ位置付けられており、挟持先端部2aが軌条10Aの頭部及びウエブ10wと対向した状態となる。そのままエアーシリンダ8をさらに下降させると、結合ピン3が位置3Cまで下降するとともに、ガイドピン4が案内溝50の斜行溝部50aに案内されて位置4Cまで下方へ斜行移動する(図2参照)。これにより、一対の挟持腕2が下降しながら互いの挟持先端部2aを近接させ、これらの挟持先端部2aで軌条10Aのウエブ10wの上部(あご下)を挟持する(手順4)。この時、選択により、軌条10Aの1本のみ又は軌条10A,10Bの2本をそれぞれ吊り上げることが可能である。また、本体ブロック1に3つ以上の挟持機構30を設ければ、3本以上の軌条10を同時に吊り上げることも可能となる。
この状態から本体ブロック1を吊り上げると、軌条10Aのウエブ10wの上部(あご下)を挟持した挟持腕2の挟持先端部2aが軌条10Aの頭部(あご)に引っ掛けられ、軌条10Aが吊り上げられる。そして、吊り上げた軌条10Aを指定された積み付け位置の上方へ移動させ(手順5)、位置決めガイド12で軌条10Aと既積み軌条の間の空隙制御を行って本体ブロック1を位置決めし(手順6)、軌条10Aを着地させる(手順7)。
軌条10Aを着地させた後は、遠隔操作によりエアーシリンダ8を上昇させることで、結合ピン3が位置3Bまで上昇するとともに、ガイドピン4が案内溝50の鉛直溝部50bに案内されて位置4Bまで上方へ斜行移動する(図2参照)。これにより、一対の挟持腕2が上昇しながら互いの挟持先端部2aを離間させ、これらの挟持先端部2aで挟持していた軌条10Aが解放される(手順8)。
そして、エアーシリンダ8をさらに上昇させることで、結合ピン3が位置3Aまで上昇するとともに、ガイドピン4が案内溝50の鉛直溝部50bに案内されて位置4Aまで上昇する(図2参照)。この状態では、一対の挟持腕2は挟持先端部2aが開いたままで、挟持腕2の下端2bが本体ブロック1の下端1aよりも上方に退避される。以後、次の軌条10の上方へ本体ブロック1を移動させ(手順9)、上述した手順1〜8を繰り返し行う。
本実施形態では軌条10を50mの長尺軌条としており、これを安定して吊り上げるため、図7に示すように4台の本体ブロック1が用いられている。この場合、既存のクレーン吊りビーム20を流用し、本体吊り上げ金具14間に吊りワイヤ22を架け渡し、この吊りワイヤ22をフック21に掛けて各本体ブロック1を吊り下げている。このため、4つの本体ブロック1の間をそれぞれ1つずつ、3つの連結金具23で連結し、吊り下げ時の安定性向上を図っている。連結金具23は取り付け・取り外しが可能であり、軌条10の長さに応じて適宜交換できるようになっている。なお、クレーン吊りビーム20には、天井クレーン40側から給電される小型エアーコンプレッサ24が配置されている。
このように本実施形態によれば、挟持腕2を自動的に位置決めし、かつ挟持腕2の結合ピン3を遠隔操作により上下移動させ、挟持腕2の挟持先端部2aを開閉させることで軌条10を挟持することができる。このため、玉掛け・玉外しを自動的に、かつ短時間に行うことができ、軌条10の荷役作業の省力化と安全性の向上を図ることができるとともに、軌条10の損傷(あご部分の変形等)も防止できる。また、挟持吊り上げ装置をコンパクトな構造とすることで、重量を一式約500kg程度に軽量化することが可能となり、天井クレーン40の定格荷重を大きく超過させずに済むから、既存の設備を流用することができる。なお、操作系に無線を用いることでクレーン側の給電装置を不要とし、導入コスト及び運用コストの削減を図ることも可能である。
特に、本実施形態では、挟持腕2の下端2bを本体ブロック1の下端1aよりも上方へ退避させ、挟持腕2を本体ブロック1の内部に完全に格納することができる。したがって、荷役作業時に挟持腕2が軌条10にぶつかるなどの支障がなく、本体ブロック1を軌条10の上(頭部上面)へ容易に載置することができる。このため、天井クレーン40を遠隔操作して本体ブロック1を移動させる際、軌条10の上に本体ブロック1を一旦載置することで、本体ブロック1の振れや揺れを収めることができ、本体ブロック1、ひいては挟持腕2の位置決めをスムーズかつ正確に行うことができる。
例えば、50mよりもさらに長尺の150mの軌条の荷役作業を行う場合、さらに多くの本体ブロック1が必要となる。その際には、これらの本体ブロック1の位置レベルの差を吸収することが望ましいが、その一つの方法として、クレーン側にメモリ機能を持たせる方法がある。その際、複数の本体ブロック1を一旦軌条の上に載置し、その位置をメモリに記憶した上で、記憶した位置を基準としてすべての本体ブロック1を上下左右方向に移動させることにより、150mの長尺軌条であってもスムーズに荷役作業を行うことが可能となる。
また、軌条10の上だけでなく、例えば倉庫の床面等にも本体ブロック1を載置することができるから、挟持吊り上げ装置の点検や整備等の各種作業も実施しやすく、保管や格納にも都合がよい。
加えて、天井クレーン40を遠隔操作し、本体ブロック1を軌条10に対して位置決めガイド12で位置決めする際、位置決めガイド12は、本体ブロック1の下端1aに対してより下方へ突出している方が容易に位置決めを行うことができる。本実施形態では、挟持腕2を本体ブロック1の内部に完全に格納することができるため、位置決めガイド12を角柱12bの下端が軌条10の脚部(下フランジ)に当接しない範囲で、最大限まで突出させることができる。すなわち、挟持腕2が本体ブロック1の内部に格納されず、その下端2bが本体ブロック1の下端1aから露出されてしまう場合と比べ、位置決めガイド12の有効長(軌条間の空隙に進入して位置決めに寄与する部分の長さ)を伸延させることができるから、本体ブロック1の位置決めをより容易に行うことができる。
以上、本発明を一実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨の範囲で変形又は変更された形態で実施することが可能であることは、当業者にあっては明白なことであり、そのような変形又は変更された形態が本願の特許請求の範囲に属することは当然のことである。
1 本体ブロック
1a 本体ブロックの下端
2 挟持腕
2b 挟持腕の下端
3 結合ピン
4 ガイドピン
5 荷重受け台
6 連結腕
7 クランクピン
8 駆動機構(エアーシリンダ)
9 支持脚
10(10A,10B) 軌条
12 位置決めガイド
14 本体吊り上げ金具
12 位置決めガイド
30 挟持機構
50 案内溝
50a 斜行溝部
50b 鉛直溝部

Claims (2)

  1. 回動自在に開閉される一対の挟持腕を有する挟持機構を備え、それぞれの挟持腕の下端で被揚重物を吊り上げる挟持吊り上げ装置において、
    前記挟持機構は、それぞれの挟持腕を回動自在に軸支する結合ピンと、前記結合ピンを上下移動させる駆動機構と、それぞれの挟持腕の上端に突設され前記結合ピンの上下移動に応じて斜行及び上下移動する一対のガイドピンと、それぞれのガイドピンを案内する案内溝を有する一対の荷重受け台と、前記駆動機構を支持する一対の支持脚と、前記被揚重物の長さ方向の中心線上に前記結合ピンを位置決めさせる複数の位置決めガイドとよりなり、前記挟持機構を前記被揚重物の数に応じて少なくとも1つ搭載する本体ブロックを、前記被揚重物の長さに応じて少なくとも1つ備え、
    前記案内溝は、前記ガイドピンを斜行方向へ案内して前記挟持腕を開閉させる斜行溝部と、前記斜行溝部に連なって形成され、前記挟持腕が開いた状態で前記ガイドピンを上方向に案内して該挟持腕の下端を前記本体ブロックの下端よりも上方へ退避させる鉛直溝部を有してなることを特徴とする挟持吊り上げ装置。
  2. 前記被揚重物は、少なくとも1つの軌条であることを特徴とする請求項1に記載の挟持吊り上げ装置。
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