JP6470012B2 - リフト式セグメント組立装置 - Google Patents

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Description

本発明は、非開削工法又は非開削切開き工法において、既設セグメントの解体撤去及び/又は新たなセグメントの組み立てに使用するリフト式セグメント組立装置に関する。
既設の複数のトンネルを非開削工法により接続したり、既設のトンネルを非開削切開き工法により拡幅したりする工事では、既設のトンネル坑内で既設の一部のセグメントが撤去され、そこから拡幅掘削された形状に合わせて新たなセグメントが組み立て設置される。この場合、天端付近のセグメントの上方には空間がなく、クレーンを使用することができず、また、天端付近のセグメントの撤去・組み立てを行うための専用の機械もないことから、チェーンブロックやジャッキなど小型の施工機械を使用して、主として人力施工で、セグメントピースの撤去、組み立てを行わなければならない。このため作業は非常に困難なものとなる。
このように限られた空間での作業に関する技術が、セグメント搬送台車に関するものではあるが、本願出願人の一名から、特許文献1により提案されている。
特開平11−193699号公報
このようにこの種の工事では、天端付近のセグメントの撤去、組み立てをチェーンブロックやジャッキなど小型の施工機械を使用して行わなければならないため、次のような問題がある。
(1)セグメントの組み立てには緻密な精度が要求されるため、作業員に非常に熟練した技術が必要となる。
(2)手作業が多いために作業性が悪く、繰返し作業を行う上では非効率的であり、施工数量の多い場合は、非現実的な作業となる。
(3)施工中はセグメントピースの荷振れにより作業員が重量物のセグメントピースに挟まれたり激突したりする恐れがある。
本発明は、このような従来の問題を解決するものであり、既設シールドトンネルの天端付近のセグメントの撤去作業を容易とし、非開削工法又は非開削切開き工法において天端付近のセグメントの組み立て作業を可能とするなど、トンネル坑内の既設セグメントの撤去及び/又は新たなセグメントの組み立てを熟練作業員でなくても容易にしかも確実かつ安全に行え、施工性、品質性及び安全性の大幅な向上を図ることのできるリフト式セグメント組立装置を提供すること、を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、トンネル坑内の施工空間に設置され、トンネル天端付近のセグメントの撤去及び/又は組み立て設置に使用するリフト式セグメント組立装置であって、上部にトンネル軸方向に向けてガイドを有するテーブルと、前記テーブルを昇降する昇降装置とを有し、相互に上下に積み重ね可能な複数のリフトにより構成され、セグメントピースをトンネル坑内で上下に昇降するためのリフト機構と、上部にトンネル幅方向に向けてガイドを有し、下部に前記リフトのテーブルのガイドに係合可能なスライド部材又は一対のレール部材を有する架台が前記リフトのテーブル上に前記テーブルのガイドを介してトンネル軸方向に水平移動可能に配置されて構成され、セグメントピースをトンネル坑内でトンネル軸方向に移動するためのトンネル軸方向移動機構と、下部に前記架台のガイドに係合可能な一対のレール部材又はスライド部材を有し、上部の一端側に所定の高さを有する低い支持部を有し、他端側に所定の高さを有する高い支持部を有するマウントが前記架台上に前記架台のガイドを介してトンネル幅方向に移動可能に配置されて構成され、セグメントピースをトンネル坑内でトンネル幅方向に移動するためのトンネル幅方向移動機構と、前記マウント上の前記低い支持部上に搭載され、セグメントピースの長さ方向一端側の縦リブフランジを把持可能な一対の把持部材と、前記マウント上の前記高い支持部上に搭載され、セグメントピースの長さ方向他端側の縦リブフランジを把持可能な一対の把持部材とからなり、セグメントピースを所定の支持角度で支持するための把持装置とを備え、トンネル坑内の施工空間で、セグメントピースを前記把持装置上に把持固定し、上下方向、トンネル軸方向、及びトンネル幅方向に移動させることにより、セグメントピースの取り付け、取り外し及び位置決めを行う、ことを要旨とする。
また、このリフト式セグメント組立装置は、各部に次のような構成を備えることが好ましい。
(1)複数のリフトはそれぞれ、上部にトンネル軸方向に向けてガイドを有するテーブルと、昇降装置として前記テーブルを水平に支持し、上下方向に伸縮されるXリンク機構、及び前記Xリンク機構を伸縮駆動するアクチュエータとからなり、前記ガイドは前記テーブルのトンネル幅方向両側にそれぞれ、断面略L字形に形成されて、前記テーブルの両側から立ち上げられる垂直部と、前記垂直部の上部から前記テーブル側に延びる水平部とを有する。
(2)各リフトは相互に汎用クレーンにより積み重ね可能に他前記リフトをテーブル上に向けて降下案内するためのリフト積み重ねガイドを有する。
(3)各リフトは上下に積み重ねられた状態で相互に連通するピン挿通部を有し、上下に積み重ねられた各リフトは前記各ピン挿通部間にロックピンが通されて結合される。
(4)架台は、リフトのテーブル上に載置され、前記リフトのガイドに係合可能なスライド部材又はレール部材と、前記スライド部材上又はレール部材上に組み立てられる架台本体と、ガイドとして前記架台本体上のトンネル軸方向両側に配設されトンネル幅方向に向けて延びるレール状又はテーブル状のガイド部材及び前記レール状又はテーブル状のガイド部材の両側に取り付けられ、前記レール状又はテーブル状のガイド部材の両側に水平方向に延びるガイド溝を有するガイド部材とからなる。
(5)マウントは、架台のガイドに係合可能なレール部材又はスライド部材と、前記レール部材上又はスライド部材上の一端側に形成され、所定の高さを有する一対の低い支持部、及び他端側に形成され、所定の高さを有する一対の高い支持部とからなる。
(6)上記(5)において、レール部材上又はスライド部材上に一対の低い支持部に隣接して高さの異なる一対の低い支持部、一対の高い支持部に隣接して高さの異なる一対の高い支持部が併せて形成されてもよい。
(7)把持装置は、一対の把持部材がそれぞれ、マウント上に設けられるマウント側の一対の把持部材と、セグメントピースの縦リブフランジに取り付けられて、前記マウント側の各把持部材に把持されるセグメントピース側の一対の把持部材とにより構成され、前記マウント側の一対の把持部材はそれぞれ、前記マウントの支持部上に取り付け固定される固定ベースと、前記固定ベースの両端にそれぞれトンネル幅方向と略平行に並列に立ち上げられ、相互に連通するピン挿通部を有する挟持部材と、前記各ピン挿通部間に挿通される把持ピンとからなり、前記セグメントピース側の一対の把持部材はそれぞれ、セグメントピースの縦リブフランジの下面に対して交差して当接可能な平板状に形成され、縦リブフランジの縦リブを挟んで両側に突出する各部の上下面間にボルト挿通部、及び下面の略中央に前記マウント側の挟持部材間に挟持可能でかつ前記挟持部材間のピン挿通部に連通可能なピン挿通部を有する被挟持部材を有する把持ベースと、セグメントピースの縦リブフランジの縦リブを挟んで両側の各上面、及びセグメントピースの縦リブフランジの下面に交差して当接されて縦リブフランジの下面から両側に突出される前記把持ベースの各部の上面に当接可能な段付き形状の下面を有し、前記把持ベースの各ボルト挿通部に対向してボルト挿通部を有する一対の押え部材と、前記把持ベース及び前記各押え部材の各ボルト挿通部間に通し締結されるボルト、ナットとからなり、前記セグメントピース側の一対の把持部材はそれぞれ、セグメントピースの縦リブフランジに前記ボルト、ナットにより取り付けられ、前記マウント側の一対の把持部材と前記セグメントピース側の一対の把持部材は前記各挟持部材間に前記各被挟持部材が挟持され、前記各挟持部材及び前記各被挟持部材の前記各ピン挿通部間に前記把持ピンが通されて結合される。
本発明のリフト式セグメント組立装置によれば、トンネル坑内の施工空間で、撤去する又は新たに設置するセグメントピースを把持装置上に把持固定し、リフト機構により上下方向に、トンネル軸方向移動機構によりトンネル軸方向に、トンネル幅方向移動機構によりトンネル幅方向に移動させることにより、セグメントピースの取り付け、取り外し及び位置決めを行うようにしたので、この装置を用いることで、既設シールドトンネルの天端付近のセグメントの撤去作業を容易とし、非開削工法又は非開削切開き工法において天端付近のセグメントの組み立て作業を可能とするなど、トンネル坑内の既設セグメントの撤去及び/又は新たなセグメントの組み立てを熟練作業員でなくても容易にしかも確実かつ安全に行え、施工性、品質性及び安全性の大幅な向上を図ることができる、という本発明独自の格別な効果を奏する。
本発明の一実施の形態におけるリフト式セグメント組立装置の構成を示す図((a)は正面図(b)は側面図(c)は把持装置の特にセグメントピース側の把持部材の正面図) 同装置の把持装置の特にセグメントピース側の把持部材をセグメントに取り付けた状態を示す図 同装置によるセグメントピースの把持固定状態(把持装置のマウント側の把持部材とセグメント側の把持部材の結合状態)を示す図 同装置による既設セグメントの撤去手順(ステップ1)を示す図 同装置による既設セグメントの撤去手順(ステップ2)を示す図 同装置による既設セグメントの撤去手順(ステップ3)を示す図 同装置による既設セグメントの撤去手順(ステップ4)を示す図 同装置による既設セグメントの撤去手順(ステップ5)を示す図 同装置による既設セグメントの撤去手順(ステップ6)を示す図 同装置による既設セグメントの撤去手順(ステップ7)を示す図 同装置による切開きセグメントの設置手順(ステップ1)を示す図 同装置による切開きセグメントの設置手順(ステップ2)を示す図 同装置による切開きセグメントの設置手順(ステップ3)を示す図 同装置による切開きセグメントの設置手順(ステップ4)を示す図 同装置による切開きセグメントの設置手順(ステップ5)を示す図 同装置による切開きセグメントの設置手順(ステップ6)を示す図 同装置による切開きセグメントの設置手順(ステップ7)を示す図 同装置による切開きセグメントの設置手順(ステップ8)を示す図 同装置による切開きセグメントの設置手順(ステップ9)を示す図 同装置による切開きセグメントの設置手順(ステップ10)を示す図
次に、この発明を実施するための形態について図を用いて説明する。
図1にリフト式セグメント組立装置の構成を示している。
図1(a)、(b)に示すように、リフト式セグメント組立装置M(以下、単にセグメント組立装置Mという。)は、トンネル坑内の施工空間に設置され、トンネル天端付近のセグメントの解体撤去及び/又は組み立て設置に使用するもので、セグメントピースをトンネル坑内で上下に昇降するためのリフト機構1と、セグメントピースをトンネル坑内でトンネル軸方向に移動するためのトンネル軸方向移動機構2と、セグメントピースをトンネル坑内でトンネル幅方向に移動するためのトンネル幅方向移動機構3と、セグメントピースを把持し、所定の支持角度で支持するための把持装置4とを備えて構成される。
リフト機構1は、複数の小型のリフト10により構成される。これらのリフト10はそれぞれ、上部にトンネル軸方向に向けてガイド11を有するテーブル12と、テーブル12を昇降する昇降装置13とを有し、相互に上下に積み重ね可能に構成される。
この場合、各リフト10は、複数のH鋼により略矩形状に組まれてなるベース14と、上部にトンネル軸方向に向けてガイド11を有する複数のH鋼及び鋼板により略矩形状に組まれてなるテーブル12と、昇降装置13として、ベース14上に設置され、テーブル12を水平に支持し、上下方向に伸縮可能な一対の平行な鋼材からなる内リンク131と一対の平行な鋼材からなる外リンク132とを略X字状に軸支してなるXリンク機構13X、及びXリンク機構13Xを伸縮駆動するアクチュエータとして採用する油圧シリンダ133とからなり、一対の内リンク131の下端はそれぞれ、ベース14の一端にピン141を介して連結され、これら内リンク131の上端はそれぞれローラ140が軸支され、これらのローラ140がテーブル12の下面に接触されてテーブル12の前後方向にスライド可能になっていて、一対の外リンク132の上端はそれぞれ、テーブル12の一端にピン121を介して連結され、これら外リンク132の下端はそれぞれローラ120が軸支され、これらのローラ120がベース14上に接触されてベース14の前後方向にスライド可能になっている。ガイド11はテーブル12のトンネル幅方向両側に対応する両側にそれぞれ、鋼材により断面略L字形に形成されて、テーブル12の両側から立ち上げられる垂直部111と、垂直部111の上部からテーブル12側に延びる水平部112とを有し、テーブル12両側の各垂直部111及び各水平部112とテーブル12上面との間にガイド溝が形成される。なお、各水平部112の両端にはストッパーとして各水平部112からテーブル12にロックピン113が通される。
また、各リフト10は相互に汎用クレーンにより積み重ね可能に他のリフト10をテーブル12上に向けて降下案内するためのリフト積み重ねガイド15が設けられる。この場合、リフト積み重ねガイド15は一対のガイドプレート151からなり、各ガイドプレート151は細長い板状で、斜め上方に延びる上部ガイド面152と、垂直方向に延びる下部ガイド面153とを有する。これらのガイドプレート151はそれぞれ、上部ガイド面152がリフト10のテーブル12の外側に向けて斜めになるようにテーブル12の前後両端に配置され、下部をテーブル12の前後両端にボルトにより固定されて取り付けられる。このようにして汎用クレーンにより上側のリフト10(10U)を吊り上げて、下側のリフト10(10D)のテーブル12の各ガイドプレート151(の上部ガイド面152、下部ガイド面153)を案内にして、下側のリフト10(10D)のテーブル12上に積み重ねられる。
さらに、各リフト10は上下に積み重ねられた状態で相互に連通するピン挿通部160を有し、上下に積み重ねられた各リフト10は各ピン挿通部160間にロックピン161が通されて結合されるようになっている。この場合、テーブル12及びベース14の両側で相互に対応する複数個所にピン挿通部160が穿たれる。このようにして下側のリフト10(10D)のテーブル12のピン挿通部160とこのリフト10(10D)のテーブル12上の定位置に積み重ねられた上側のリフト10(10U)のベース14のピン挿通部160が連通し、これらピン挿通部160間にロックピン161を通すことにより、下側のリフト10(10D)のテーブル12上で上側のリフト10(10U)が水平方向の動きを規制されて、両リフト10(10U)、10(10D)が結合される。
リフト機構1はかかる構成を備えて、セグメントピースを垂直に押し上げ又は引き下ろす機構になっており、このリフト機構1で、セグメントピースを上げ下げし、セグメントピースの取り付け、取り外し及び位置合わせを行う。
また、このリフト機構1は複数のリフト10に分割された構成になっていることで、トンネルの大きさ、形状に応じて、1台のリフト10を単体で使用することができ、また、2段重ね、3段重ねにするなど複数台のリフト10を上下に積み重ねて使用することができる。このように複数のリフト10に分割した結果、リフト1台当たりの重量が例えば約2t(トン)程度に軽量となり、トンネル坑内で使用する汎用クレーンでリフトの揚重作業を十分に行うことができる。
トンネル軸方向移動機構2は、上部にトンネル幅方向に向けてガイド21を有し、下部にリフト10のテーブル12のガイド11に係合可能なスライド部材22を有する架台20がリフト10のテーブル12上にテーブル12のガイド11を介してトンネル軸方向に水平移動可能に配置されて構成される。
この場合、架台20は、リフト10のテーブル12上に載置され、リフト10のガイド11に係合可能な略矩形状をなす鋼板からなるスライド部材22と、スライド部材22上にリフト12のガイド11の各水平部112の内側に沿って一対の門形に組み立てられる複数のH鋼からなる架台本体23と、ガイド21として架台本体23上のトンネル軸方向両側に対応する両側にそれぞれ配設されトンネル幅方向に向けて延びるH鋼からなる一対のレール状のガイド部材211及び各レール状のガイド部材211の両側に所定の間隔で複数個所に取り付けられ、各レール状のガイド部材211の両側に水平方向に延びるガイド溝212を有する鋼板からなる複数の平板状のガイド部材213とからなり、このようにして架台20はスライド部材22がリフト10のテーブル12上でテーブル12のガイド11の案内によりトンネル軸方向に水平にスライドして(滑らせて)移動するようになっている。また、この場合、架台20の両側適宜の位置にフック24が固着され、このフック24に例えばチェーンブロックを連結して、チェーンブロックを使って、鋼殻(既設又は新設のセグメント)から反力を取ることで、架台20をリフト10のテーブル12上で引張り、滑らせるようにしてある。
なお、架台20下部のスライド部材22は鋼板からなる一対のレール部材に代えることができ、架台20上部のガイド21を構成する一対のレール部材211は鋼板からなるテーブル部材に代えることができる。
トンネル軸方向移動機構2はかかる構成を備えて、セグメントピースをトンネル軸方向に水平移動する機構になっており、このトンネル軸方向移動機構2で、セグメントピースをトンネル軸方向に水平に取り付ける所謂軸挿入、及びセグメントピースを撤去又は設置する際のトンネル軸方向の微細な位置合わせを行う。
トンネル幅方向移動機構3は、下部に架台20のガイド21に係合可能な一対のレール部材31を有し、上部の一端側に所定の高さを有する低い一対の支持部32を有し、他端側に所定の高さを有する高い一対の支持部33を有するマウント30が架台20上に架台20のガイド21を介してトンネル幅方向に移動可能に配置されて構成される。
この場合、マウント30は、架台20のガイド21に係合可能なH鋼からなる一対のレール部材31と、これらのレール部材31の一端側にH鋼により形成され、所定の高さを有する一対の低い支持部32、及び他端側にH鋼により形成され、所定の高さを有する一対の高い支持部33とからなり、このようにしてマウント30は一対のレール部材31が架台20の一対のレール状のガイド部材211上で複数の平板状のガイド部材213の案内によりトンネル幅方向に水平にスライドして(滑らせて)移動するようになっている。この場合も、チェーンブロックを使い、鋼殻(既設又は新設のセグメント)から反力を取ることで、マウント30を架台20上でスライドさせるようにしてある。
また、この場合、一対のレール31上に一対の低い支持部32に隣接して高さの異なる一対の低い支持部が、一対の高い支持部33に隣接して高さの異なる一対の高い支持部が併せて形成されてもよい。
なお、マウント30下部の一対のレール部材31は鋼板からなるスライド部材に代えることができる。
トンネル幅方向移動機構3はかかる構成を備えて、セグメントピースをトンネル幅方向に水平移動する機構になっており、このトンネル幅方向移動機構3で、セグメントピースをトンネル半径方向に取り付ける半径挿入、及びセグメントピースを撤去又は設置する際の微細な位置合わせを行う。
把持装置4は、マウント30上の低い支持部32上に搭載され、セグメントピースの長さ方向一端側の縦リブフランジを把持可能な一対の把持部材41と、マウント30上の高い支持部33上に搭載され、セグメントピースの長さ方向他端側を把持可能な一対の把持部材41とからなる。
この場合、把持装置4は、一対の把持部材41がそれぞれ、図1(a)、(b)に示すように、マウント30上に設けられるマウント側の一対の把持部材41Aと、図1(c)に示すように、セグメントピースの縦リブフランジFに取り付けられて、マウント側の各把持部材41Aに把持されるセグメントピース側の一対の被把持部材41Bとにより構成される。図1(a)、(b)に示すように、マウント側の一対の把持部材41Aはそれぞれ、マウント30の支持部32,33上に取り付け固定されるH鋼からなる固定ベース411と、固定ベース411の両端にそれぞれトンネル幅方向と略平行に並列にクレビス形状に立ち上げられ、相互に連通するピン挿通部412を有する鋼材からなる挟持部材413と、挟持部材413の各ピン挿通部412間に挿通される把持ピン414とからなる。図1(c)に示すように、セグメントピース側の一対の把持部材41Bはそれぞれ、セグメントピースの縦リブフランジFの下面に対して交差して当接可能な平板状に形成され、縦リブフランジFの縦リブを挟んで両側に突出する各部の上下面間に穿たれるボルト挿通部416、及び下面の略中央にマウント側の把持部材41Aの挟持部材413間に挟持可能でかつ挟持部材413の各ピン挿通部412間に連通可能なピン挿通部417を有するクレビス形状の被挟持部材418を有する全体が鋼材からなる把持ベース415と、セグメントピースの縦リブフランジFの縦リブを挟んで両側の各上面、及びセグメントピースの縦リブフランジFの下面に交差して当接されて縦リブフランジFの下面から両側に突出される把持ベース415の各部の上面に当接可能な段付き形状(縦リブフランジFに当接する部分が縦リブフランジFに沿って溝をなす形状)の下面を有し、把持ベース415の各ボルト挿通部416に対向してボルト挿通部419を有する鋼材からなる一対の押え部材420と、把持ベース415及び各押え部材420の各ボルト挿通部416、419間に通し締結されるボルト421、ナット422とからなる。このようにしてセグメントピース側の一対の把持部材41Bはそれぞれ、セグメントピースの縦リブフランジFにボルト421、ナット422により取り付けられ、マウント側の一対の把持部材41Aとセグメントピース側の一対の把持部材41Bは把持部材41Aの挟持部材413間に把持部材41Bの被挟持部材418が挟持され、挟持部材413及び被挟持部材418の各ピン挿通部412、417間に把持ピン414が通されて結合される。
また、この場合、一対のレール31上に一対の低い支持部32に隣接して高さの異なる一対の低い支持部が、一対の高い支持部33に隣接して高さの異なる一対の高い支持部が併せて形成され、これらの支持部に把持装置4が同様に搭載されて、一対のレール31上の一端側から他端側に向けて順に高さを所定の高さだけ高くした複数の把持装置4が配列されてもよく、このようにすることで、大きさ、形状の異なるセグメントを、セグメントの大きさ、形状に合わせて把持位置を変えて、把持することができる。
このようにセグメント組立装置Mは、セグメントピースを把持する把持装置4、セグメントピースを上下に移動するリフト機構1、セグメントピースをトンネル軸方向に水平移動するトンネル軸方向移動機構2、セグメントピースをトンネル幅方向に水平移動するトンネル幅方向移動機構3を備え、トンネル坑内の施工空間で、セグメントピースを把持装置4上に把持固定して、上下方向、トンネル軸方向、トンネル幅方向に移動させることにより、セグメントピースの取り付け、取り外し及び位置決めを行えるようにして、既設シールドトンネルの天端付近のセグメントの撤去作業や、非開削工法又は非開削切開き工法での天端付近のセグメントの上部に十分な空間がなくクレーンを使用できないような場合の天端付近のセグメントの組み立て作業に適用できるものとしている。
図4乃至図10にこのセグメント組立装置Mによる既設セグメントの撤去手順を示している。なお、この既設セグメントの撤去作業は、トンネル坑内Tに設置された作業構台R上で行われる。また、この撤去作業ではセグメント組立装置Mの他、トンネル坑内Tの施工空間で使用可能な小型の施工機械である高所作業車、クローラクレーン、チェーンブロックなどが併せて使用される。
(ステップ1)天端以外の既設セグメントの撤去
まず、図4に示すように、トンネル天端以外の各セグメントSを撤去する。この場合、トンネル天端以外の各セグメントSは、セグメント組立装置Mによることなく、汎用クレーンで撤去できるので、このトンネル天端以外の各セグメントSの撤去については詳しい説明を省略する。
(ステップ2)天端セグメントの撤去(把持装置の取り付け)
次に、図5に示すように、天端セグメントSを撤去するため、撤去する天端セグメントSに把持装置4(セグメントピース側の把持部材41B)を取り付ける。この場合、作業員は高所作業車に乗って、撤去する天端セグメントS付近まで上がり、天端セグメントSの一端側及び他端側所定の位置の縦リブフランジにそれぞれ把持装置4のセグメントピース側の一対の把持部材41Bを取り付ける。この把持部材41Bの取り付けでは、図2に示すように、天端セグメントSの縦リブフランジFにおいて、把持ベース415を縦リブフランジFの下面に対して交差して当接させるとともに、一対の押え部材420をそれぞれ、段付き形状の下面を縦リブフランジFの縦リブを挟んで両側の各上面、及び把持ベース415の縦リブフランジFの下面から両側に突出される各部の上面に当接させて、把持ベース415と各押え部材420で縦リブフランジFを上下から挟み込み、これら把持ベース415及び各押え部材420の各ボルト挿通部416、419間にボルト421を通しナット422を締結して固定する。
(ステップ3)天端セグメントの撤去(下側のリフトの設置)
次いで、図6に示すように、1台のリフト10を下側のリフト10Dとして、撤去する天端セグメントSの下に設置する。この場合、作業員は、クローラクレーンにより下側のリフト10Dを吊り上げ、撤去する天端セグメントSの下に降下して設置する。
(ステップ4)天端セグメントの撤去(上側のリフトの設置)
続いて、図7に示すように、上側のリフト10Uとして1台のリフト10上に架台20、把持装置4搭載のマウント30を載せてセグメント組立装置Mを組み立て、この上側のリフト10Uを、撤去する天端セグメントSの下の下側のリフト10Dに積み重ね設置する。この場合、作業員は、クローラクレーンによりこの上側のリフト10Uを吊り上げ、撤去する天端セグメントSの下に降下して、既に設置してある下側のリフト10Dのテーブル12上の定位置にテーブル12前後の各リフト積み重ねガイド15を案内にして積み重ね設置する(図1(b)参照)。下側のリフト10D上に上側のリフト10Uを設置した後、下側のリフト10Dのテーブル12のピン挿通部160とこのリフト10Dのテーブル12上に積み重ねられた上側のリフト10Uのベース14のピン挿通部160との間にロックピン161を通して、下側のリフト10D上での上側のリフト10Uの水平方向の動き(ずれ)を規制して両リフト10D、10Uを結合する(図1(b)参照)。
(ステップ5)天端セグメントの撤去(リフトの上昇とセグメントの把持)
次いで、図8に示すように、リフト10を上昇させ、セグメント組立装置Mの把持装置4で天端セグメントSを把持する。この場合、下側、上側の各リフト10D、10Uをそれぞれ伸長させて、マウント側の把持部材41A(各挟持部材413)をセグメントピース側の各把持部材41B(各被挟持部材418)の両側に配置する。また、この場合、必要に応じて、トンネル軸方向移動機構2により、すなわち、上側のリフト10Uのテーブル12上で架台20をトンネル軸方向に移動することにより、また、トンネル幅方向移動機構3により、すなわち、上側のリフト10U上の架台20上でマウント30をトンネル幅方向に移動することにより、上側のリフト10U上の把持装置4のマウント側の把持部材41A(各挟持部材413)を水平方向に移動して、マウント側の把持部材41A(各挟持部材413)とセグメントピース側の把持部材41B(各被挟持部材418)との位置合わせを行い、マウント側の把持部材41A(各挟持部材413)でセグメントピース側の把持部材41B(各被挟持部材418)を挟持する。そして、作業員は高所作業車に乗って、撤去する天端セグメントの付近まで上がり、図3に示すように、マウント側の把持部材41A(各挟持部材413)とセグメントピース側の把持部材41B(各被挟持部材418)とを両者の各ピン挿通部412、417間に把持ピン414を通して結合(把持)する。
(ステップ6)天端セグメントの撤去(セグメントの取付ボルトの取り外しとリフトの降下)
続いて、図9に示すように、撤去する天端セグメントSから取付ボルトを取り外し、リフト10を降下させて、天端セグメントSを撤去する。この場合、作業員は高所作業車上で、撤去する天端セグメントSから取付ボルトを取り外す。そして、下側、上側の各リフト10D、10Uを収縮させて、天端セグメントSを降下する。
(ステップ7)天端セグメントの撤去(セグメント組立装置からセグメントの取り外し)
そして、図10に示すように、セグメント組立装置Mから天端セグメントSを取り外す。この場合、作業員は、クローラクレーンにより天端セグメントSを吊り上げて、セグメント組立装置Mから取り外し、クローラクレーンで所定の搬送先まで搬送する。
以上、ステップ1−7により、既存のセグメントの撤去作業を画一的に実施することができ、熟練作業員でなくても、施工性、品質性及び安全性を一定値以上に保つことができる。
図11乃至図20にこのセグメント組立装置Mによる切開きセグメントの設置手順を示している。なお、この切開きセグメントの設置作業は、既設のトンネル坑内Tで既設の一部のセグメントが撤去され、拡幅掘削後、その拡幅掘削された形状に合わせて新たなセグメント(切開きセグメント)Sを組み立て設置するもので、この設置作業はトンネル坑内Tに設置された作業構台R上から行われる。また、この設置作業ではセグメント組立装置Mの他、トンネル坑内Tの施工空間で使用可能な小型の施工機械である高所作業車、クローラクレーン、チェーンブロックなどが併せて使用される。
(ステップ1)肩部セグメントの設置(リフトの設置)
まず、図11に示すように、肩部セグメントSを肩部に設置するため、1台のリフト10を肩部セグメントSの設置位置の下に設置する。この場合、作業員は、クローラクレーンなどを使って、肩部セグメントSの設置位置の下の、既に設置してある拡幅セグメントと既設構台Rの覆工板との間に山留材と敷鉄板でリフト用の架台R1を設置して、この上にクローラクレーンでリフト10を設置する。
(ステップ2)肩部セグメントの設置(セグメント組立装置の組み立てとセグメントの設置)
続いて、図12に示すように、リフト10上に架台20、把持装置4を搭載したマウント30を載せて、セグメント組立装置Mを組み立て、このセグメント組立装置Mに肩部セグメントSを設置する。この場合、作業員は、クローラクレーンを使って、リフト10上に架台30、把持装置4を搭載したマウント30を組み立て、把持装置4に肩部セグメントSを把持する。肩部セグメントSを把持装置4に把持するには、図2に示すように、肩部セグメントSの一端側及び他端側所定の位置の縦リブフランジFにそれぞれ把持装置4のセグメントピース側の把持部材41Bを取り付ける。この把持部材41Bの取り付けでは、既述のとおり、肩部セグメントSの縦リブフランジFにおいて、把持ベース414を縦リブフランジFの下面に対して交差して当接させるとともに、一対の押え部材420をそれぞれ、段付き形状の下面を縦リブフランジFの縦リブを挟んで両側の各上面、及び把持ベース415の縦リブフランジFの下面から両側に突出される各部の上面に当接させて、把持ベース415と各押え部材420で縦リブフランジFを上下から挟み込み、これら把持ベース415及び各押え部材420の各ボルト挿通部416、419間にボルト421を通しナット422を締結して固定する。なお、このような把持部材41Bの縦リブフランジFへの取り付けにより、製品としてのセグメントSを損傷させることがない。そして肩部セグメントSをクローラクレーンで吊り上げ、セグメントピース側の把持部材41B(各被挟持部材418)とセグメント組立装置Mのマウント側の把持部材41A(各挟持部材413)を位置合わせし、図3に示すように、把持部材41B(各被挟持部材418)を把持部材41A(各挟持部材413)に挟持して、両者の各ピン挿通部412、417間に把持ピン414を通して結合(把持)する。
(ステップ3)肩部セグメントの設置(リフトの上昇)
次いで、図13に示すように、リフト10により、把持装置4上の肩部セグメントSを上昇させる。この場合、作業員は、リフト10を伸長させ、把持装置4上の肩部セグメントSを所定の設置高さ以上の高さまで上昇させる。
(ステップ4)肩部セグメントの設置(水平移動)
次いで、図14に示すように、トンネル幅方向移動機構3により、肩部セグメントSを設置位置に向けて水平移動する。この場合、作業員は、架台20上で把持装置4のマウント30をトンネル幅方向に水平移動して、把持装置4上の肩部セグメントSを接続先のセグメントSの上に移動する。
(ステップ5)肩部セグメントの設置(リフトの降下とセグメントの取付ボルト締結)
次いで、図15に示すように、リフト10により、肩部セグメントSを降下させ、必要により、トンネル幅方向移動機構3で、肩部セグメントSを設置位置に向けて水平移動する。この場合、作業員は、リフト10を収縮させ、把持装置4上の肩部セグメントSを所定の設置高さまで降下し、必要に応じて、架台20上で把持装置4のマウント30をトンネル幅方向に水平移動して、把持装置4上の肩部セグメントSと接続先のセグメントSとの間の取付ボルト位置を合わせた後、取付ボルトの締結により両者を接続する。
(ステップ6)天端セグメントの設置(下側のリフトの設置)
次いで、図16に示すように、天端セグメントSを天端に設置するため、1台のリフト10を天端セグメントSの設置位置の下に設置する。この場合、作業員は、クローラクレーンなどを使って、1台のリフト10を下側のリフト10Dとして、天端セグメントSの設置位置の下の既設構台Rの覆工板上に設置する。
(ステップ7)天端セグメントの設置(セグメント組立装置の組み立てと下側のリフトへの設置)
続いて、図17に示すように、上側のリフト10Uとする1台のリフト10上に架台20、把持装置4搭載のマウント30を載せてセグメント組立装置Mを組み立て、この上側のリフト10Uを下側のリフト10D上に積み重ね設置する。この場合、作業員は、クローラクレーンを使って、上側のリフト10U上に架台20、把持装置4を搭載したマウント30を組み立て、クローラクレーンによりこの上側のリフト10Uを吊り上げ、下側のリフト10Dのテーブル12上の定位置にテーブル12前後の各リフト積み重ねガイド15を案内にして積み重ね設置する。下側のリフト10D上に上側のリフト10Uを設置した後、下側のリフト10Dのテーブル12のピン挿通部160とこのリフト10Dのテーブル12上に積み重ねられた上側のリフト10Uのベース14のピン挿通部160との間にロックピン161を通して、下側のリフト10D上での上側のリフト10Uの水平方向の動き(ずれ)を規制して両リフト10D、10Uを結合する。
(ステップ8)天端セグメントの設置(セグメントの設置)
次いで、図18に示すように、セグメント組立装置Mの把持装置4上に天端セグメントSを設置する。この場合、作業員は、クローラクレーンを使って、把持装置4に天端セグメントSを把持する。この天端セグメントSを把持装置4に把持する手順は肩部セグメントの場合と同様である(図2、図3参照)
(ステップ9)天端セグメントの設置(リフトの上昇)
次いで、図19に示すように、各リフト10により、把持装置4上の天端セグメントSを上昇させる。この場合、作業員は、各リフト10を伸長させ、把持装置4上の天端セグメントSを所定の設置高さまで上昇させる。
(ステップ10)天端セグメントの設置(水平移動)
そして、図20に示すように、トンネル軸方向移動機構2により、天端セグメントSを設置位置に向けて水平移動する。この場合、作業員は、チェーンブロックを使って、隣接鋼殻より反力を得ることで、上側のリフト10Uのテーブル12上で架台20をトンネル軸方向に引き寄せ、把持装置4上の天端セグメントSを接続先のセグメントS間に軸挿入し、取付ボルトにより接続する。
以上、ステップ1−10により、新たなセグメントSの設置作業を画一的に実施することができ、熟練作業員でなくても、施工性、品質性及び安全性を一定値以上に保つことができる。
以上説明したように、このセグメント組立装置Mは、セグメントピースを把持する把持装置4、セグメントピースを上下に移動するリフト機構1、セグメントピースをトンネル軸方向に水平移動するトンネル軸方向移動機構2、セグメントピースをトンネル幅方向に水平移動するトンネル幅方向移動機構3を備え、トンネル坑内の施工空間で、セグメントピースを把持装置4上に把持して、上下方向、トンネル軸方向、トンネル幅方向に移動させることにより、セグメントピースの取り付け、取り外し及び位置決めを行うようにしたので、この装置Mを用いることで、既設シールドトンネルの天端付近のセグメントの撤去作業を行うことができ、非開削工法又は非開削切開き工法での天端付近のセグメントの上部に十分な空間がなくクレーンを使用できないような場合の天端付近のセグメントの組み立て作業を行うことができる。そして、この既設セグメントの撤去作業や新たなセグメントの組み立て作業は既述のとおり画一的に行うことができるので、これらの作業を熟練作業員でなくても容易にしかも確実かつ安全に行え、作業性、安全性を大幅に改善することができ、また、セグメントの組み立て作業では、セグメントを所定の設置位置まで移動できることから目違い、目開きを少なくして施工することができ、品質性の面でも大幅な向上を図ることができる。
T トンネル坑内
R 作業構台
R1 リフト用の架台
S セグメント(セグメントピース)
F 縦リブフランジ
M リフト式セグメント組立装置
1 リフト機構
10 リフト
11 ガイド
111 垂直部
112 水平部
113 ロックピン(ストッパー)
12 テーブル
120 ローラ
121 ピン
13 昇降装置
131 内リンク
132 外リンク
13X Xリンク機構
133 アクチュエータ(油圧シリンダ)
14 ベース
140 ローラ
141 ピン
15 リフト積み重ねガイド
151 ガイドプレート
152 上部ガイド面
153 下部ガイド面
160 ピン挿通部
161 ロックピン
2 トンネル軸方向移動機構
20 架台
21 ガイド
211 レール状のガイド部材
212 ガイド溝
213 平板状のガイド部材
22 スライド部材
23 架台本体
24 フック
3 トンネル幅方向移動機構
30 マウント
31 レール部材
32 低い支持部
33 高い支持部
4 把持装置
41 把持部材
41A マウント側の把持部材
411 固定ベース
412 ピン挿通部
413 挟持部材
414 把持ピン
415 把持ベース
416 ボルト挿通部
41B セグメントピース側の把持部材
417 ピン挿通部
418 被挟持部材
419 ボルト挿通部
420 押え部材
421 ボルト
422 ナット

Claims (8)

  1. トンネル坑内の施工空間に設置され、トンネル天端付近のセグメントの撤去及び/又は組み立て設置に使用するリフト式セグメント組立装置であって、
    上部にトンネル軸方向に向けてガイドを有するテーブルと、前記テーブルを昇降する昇降装置とを有し、相互に上下に積み重ね可能な複数のリフトにより構成され、セグメントピースをトンネル坑内で上下に昇降するためのリフト機構と、
    上部にトンネル幅方向に向けてガイドを有し、下部に前記リフトのテーブルのガイドに係合可能なスライド部材又は一対のレール部材を有する架台が前記リフトのテーブル上に前記テーブルのガイドを介してトンネル軸方向に水平移動可能に配置されて構成され、セグメントピースをトンネル坑内でトンネル軸方向に移動するためのトンネル軸方向移動機構と、
    下部に前記架台のガイドに係合可能な一対のレール部材又はスライド部材を有し、上部の一端側に所定の高さを有する低い支持部を有し、他端側に所定の高さを有する高い支持部を有するマウントが前記架台上に前記架台のガイドを介してトンネル幅方向に移動可能に配置されて構成され、セグメントピースをトンネル坑内でトンネル幅方向に移動するためのトンネル幅方向移動機構と、
    前記マウント上の前記低い支持部上に搭載され、セグメントピースの長さ方向一端側の縦リブフランジを把持可能な一対の把持部材と、前記マウント上の前記高い支持部上に搭載され、セグメントピースの長さ方向他端側の縦リブフランジを把持可能な一対の把持部材とからなり、セグメントピースを所定の支持角度で支持するための把持装置と、
    を備え、
    トンネル坑内の施工空間で、セグメントピースを前記把持装置上に把持固定し、上下方向、トンネル軸方向、及びトンネル幅方向に移動させることにより、セグメントピースの取り付け、取り外し及び位置決めを行う、
    ことを特徴とするリフト式セグメント組立装置。
  2. 複数のリフトはそれぞれ、上部にトンネル軸方向に向けてガイドを有するテーブルと、昇降装置として前記テーブルを水平に支持し、上下方向に伸縮されるXリンク機構、及び前記Xリンク機構を伸縮駆動するアクチュエータとからなり、前記ガイドは前記テーブルのトンネル幅方向両側にそれぞれ、断面略L字形に形成されて、前記テーブルの両側から立ち上げられる垂直部と、前記垂直部の上部から前記テーブル側に延びる水平部とを有する請求項1に記載のリフト式セグメント組立装置。
  3. 各リフトは相互に汎用クレーンにより積み重ね可能に他前記リフトをテーブル上に向けて降下案内するためのリフト積み重ねガイドを有する請求項1又は2に記載のリフト式セグメント組立装置。
  4. 各リフトは上下に積み重ねられた状態で相互に連通するピン挿通部を有し、上下に積み重ねられた各リフトは前記各ピン挿通部間にロックピンが通されて結合される請求項1乃至3のいずれかに記載のリフト式セグメント組立装置。
  5. 架台は、リフトのテーブル上に載置され、前記リフトのガイドに係合可能なスライド部材又はレール部材と、前記スライド部材上又はレール部材上に組み立てられる架台本体と、ガイドとして前記架台本体上のトンネル軸方向両側に配設されトンネル幅方向に向けて延びるレール状又はテーブル状のガイド部材及び前記レール状又はテーブル状のガイド部材の両側に取り付けられ、前記レール状又はテーブル状のガイド部材の両側に水平方向に延びるガイド溝を有するガイド部材とからなる請求項1乃至4のいずれかに記載のリフト式セグメント組立装置。
  6. マウントは、架台のガイドに係合可能なレール部材又はスライド部材と、前記レール部材上又はスライド部材上の一端側に形成され、所定の高さを有する一対の低い支持部、及び他端側に形成され、所定の高さを有する一対の高い支持部とからなる請求項1乃至5のいずれかに記載のリフト式セグメント組立装置。
  7. マウントベース上に一対の低い支持部に隣接して高さの異なる一対の低い支持部、一対の高い支持部に隣接して高さの異なる一対の高い支持部が併せて形成される請求項6に記載のリフト式セグメント組立装置。
  8. 把持装置は、一対の把持部材がそれぞれ、マウント上に設けられるマウント側の一対の把持部材と、セグメントピースの縦リブフランジに取り付けられて、前記マウント側の各把持部材に把持されるセグメントピース側の一対の把持部材とにより構成され、前記マウント側の一対の把持部材はそれぞれ、前記マウントの支持部上に取り付け固定される固定ベースと、前記固定ベースの両端にそれぞれトンネル幅方向と略平行に並列に立ち上げられ、相互に連通するピン挿通部を有する挟持部材と、前記各ピン挿通部間に挿通される把持ピンとからなり、前記セグメントピース側の一対の把持部材はそれぞれ、セグメントピースの縦リブフランジの下面に対して交差して当接可能な平板状に形成され、縦リブフランジの縦リブを挟んで両側に突出する各部の上下面間にボルト挿通部、及び下面の略中央に前記マウント側の挟持部材間に挟持可能でかつ前記挟持部材間のピン挿通部に連通可能なピン挿通部を有する被挟持部材を有する把持ベースと、セグメントピースの縦リブフランジの縦リブを挟んで両側の各上面、及びセグメントピースの縦リブフランジの下面に交差して当接されて縦リブフランジの下面から両側に突出される前記把持ベースの各部の上面に当接可能な段付き形状の下面を有し、前記把持ベースの各ボルト挿通部に対向してボルト挿通部を有する一対の押え部材と、前記把持ベース及び前記各押え部材の各ボルト挿通部間に通し締結されるボルト、ナットとからなり、前記セグメントピース側の一対の把持部材はそれぞれ、セグメントピースの縦リブフランジに前記ボルト、ナットにより取り付けられ、前記マウント側の一対の把持部材と前記セグメントピース側の一対の把持部材は前記各挟持部材間に前記各被挟持部材が挟持され、前記各挟持部材及び前記各被挟持部材の前記各ピン挿通部間に前記把持ピンが通されて結合される請求項1乃至7のいずれかに記載のリフト式セグメント組立装置。
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