JP6482231B2 - 流体リニア加圧機 - Google Patents

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Description

本発明は、流体を圧縮する流体リニア加圧機に関する。
流体リニア加圧機の一例であるリニア圧縮機が知られている。リニア圧縮機は、例えば、特許文献1に記載されているように、両端部に爆発性ガス圧縮用の圧縮室が形成されるシリンダと、シリンダに摺動自在に嵌入されたピストンと、圧縮室へのガス吸入及びガス吐出を制御する吸入弁及び吐出弁と、ピストンを往復動させるリニアモータ機構と、を備えて構成されたものがある。
このリニア圧縮機は、両端が開口したヨーク内の貫通孔の一端側から順に、弁部、磁極コア、樹脂ボビン、磁極コア、弁部を順に嵌入し、ヨークの貫通孔の両端部にシリンダヘッドを螺入して構成されている。2つの磁極コアによってシリンダが構成されている。リニアモータ機構は、ピストンの外周部に嵌着された永久磁石と、2つの磁極コア間に配設された樹脂ボビンに巻回された固定子コイルとを備えて構成されている。
樹脂ボビンは、円筒状に形成された本体部と、本体部の両端部に形成されて径方向外側に突出する環状の鍔部とを有してなる。鍔部の外周面はヨークの内周面に接触し、鍔部の外側面が磁極コアの端面に接触している。樹脂ボビンの内周面は、磁極コアの内周面と同一平面上に配設されてシリンダの一部を構成している。樹脂ボビンの本体部の外周面に固定子コイルが巻回されている。永久磁石は、一端側がN極、他端側がS極に磁化されている。
このように構成されたリニア圧縮機は、交流電源から固定子コイルに交流電流を印加すると、2つの磁極コアが交互にN極及びS極に磁化される。ここで、永久磁石の一方側端部がN極に磁化された永久磁石は、左側の磁極コアがS極に磁化される場合には吸引されて左方向へ、左側の磁極コアがN極に磁化される場合には反発されて右方向へ付勢され、これによりピストンは往復運動を行う。
特開平07−63162号公報
この従来のリニア圧縮機の本体部は、樹脂製であって磁極コアの径方向厚さよりも薄いので、クラックが発生する虞がある。また、従来のリニア圧縮機は、水素ガスを圧縮するものであるが、水素ガス以外の流体、例えば、アンモニアガス等の流体を圧縮する場合には、樹脂ボビンの本体部にクラックが生じると、クラックを介してアンモニアガスがコイル内に侵入して、コイルを浸食させる虞が生じる。
一方、従来のリニア圧縮機は、ピストンに嵌着された永久磁石とシリンダを構成する磁極コアとの間に作用する磁気力によってピストンが移動するが、永久磁石が無くなると、構造が簡素化してコストを低減することができる。このため、永久磁石が存在しなくてもピストンを移動可能なリニア圧縮機の開発が望まれている。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一つの実施形態は、コイルにアンモニアガス等の流体が侵入する虞がなく、永久磁石が存在しなくてもピストンが移動可能な流体リニア加圧機を提供することを目的とする。
本発明の少なくとも一つの実施形態に係わる流体リニア加圧機は、
磁性材で形成され少なくとも一端部に圧縮室が形成されるシリンダと、
非磁性材で形成され前記シリンダに摺動自在に嵌入されたピストンと、
前記圧縮室への流体吸入及び流体排出を制御する吸入弁及び吐出弁と、
前記ピストンを前記シリンダに対して移動させるリニア機構部と、を備え、
前記リニア機構部は、前記シリンダ内に摺動自在に嵌入されて前記ピストンと一体的に連結されて磁性材で形成された可動体と、前記シリンダの外側面に巻回されたコイルと、前記コイルが巻回されたシリンダのコイル巻回部分の外側面に前記シリンダの周方向に環状に形成された切り欠き部とを有し、
前記切り欠き部は、前記可動体の移動範囲内で該可動体の移動方向長さに対して非対称となる位置に設けられ、
前記コイルに通電することで、前記可動部が前記シリンダに対してシリンダ軸方向に移動するとともに、
前記ピストンの下死点又は上死点の一方から他方に向かう動きに伴う前記可動体の移動方向における下流側における前記切り欠き部の端部には、前記シリンダの径方向外側に向かって前記移動方向の下流側にずれる傾斜面が設けられており、
前記ピストンが前記下死点又は前記上死点の前記一方に位置する状態において、前記移動方向において、前記可動体と前記傾斜面とがオーバーラップするように前記傾斜面が配置される。
上記流体リニア加圧機によれば、コイルが巻回されたシリンダのコイル巻回部分の外側面にシリンダの周方向に切り欠き部が環状に形成され、この切り欠き部は、可動体の移動範囲内で該可動体の移動方向長さに対して非対称となる位置に設けられている。このため、可動体の移動時に、切り欠き部の可動体移動方向の前後位置において、磁力線が透過可能なシリンダ及び可動体の相対位置が変化する。従って、切り欠き部の可動体移動方向の前後位置において、シリンダ及び可動体内を透過する磁力線の長さ及び密度が変化する。ここで、磁力線は、あたかも伸ばされたゴムでできた管のように常に元の状態に縮もうとする性質を有する。また、異なる密度の磁力線が互いに連続的に繋がっている場合には、縮もうとする力が互いに異なる2本のゴム管が直列的に接続されていると考えられる。従って、縮もうとする力が大きい方のゴム管側に可動体は引っ張られることになる。このような性質を利用したのが本願発明である。
本願発明の切り欠き部は、可動体の移動範囲内で該可動体の移動方向長さに対して非対称となる位置に設けられているので、可動体は切欠き部に対して可動体移動方向において非対称位置に位置する。このため、切り欠き部の前後位置において可動体とシリンダとが隣接する領域と隣接しない領域が生じる。従って、可動体とシリンダとが隣接する領域では複数の磁力線が拡がった状態で延びる一方、可動体とシリンダとが隣接しない領域では複数の磁力線が束のように接近した状態になる。このため、切り欠き部の前後において、密度の異なる磁力線の束が連続的に繋がるように磁力線が延びる。従って、可動体は、磁束密度が高く且つ長さが長い磁力線が元に戻ろうとする力によって移動する。よって、永久磁石が存在しなくてもピストンを移動させることが可能な流体リニア加圧機を実現できる。そして、本発明の上記構成によれば、ピストンが下死点又は上死点の一方に位置する状態において、移動方向において、可動体と傾斜面とがオーバーラップするように傾斜面が配置されるから、移動方向の下流側に向かう推進力を得るための磁力線の磁束密度が高い磁路を形成することができる。また、シリンダは磁性材(金属材料)で形成されるので、樹脂製のシリンダと比較して、強度が高い。このため、シリンダにクラックが生じる虞を抑制することができる。よって、コイルにアンモニアガス等の流体が侵入する虞がない流体リニア加圧機を実現できる。
本発明の少なくとも一つの実施形態に係わる流体リニア加圧機は、
磁性材で形成され少なくとも一端部に圧縮室が形成されるシリンダと、
非磁性材で形成され前記シリンダに摺動自在に嵌入されたピストンと、
前記圧縮室への流体吸入及び流体排出を制御する吸入弁及び吐出弁と、
前記ピストンを前記シリンダに対して移動させるリニア機構部と、を備え、
前記リニア機構部は、前記シリンダ内に摺動自在に嵌入されて前記ピストンと一体的に連結されて磁性材で形成された可動体と、前記シリンダの外側面に巻回されたコイルと、前記コイルが巻回されたシリンダのコイル巻回部分の外側面に前記シリンダの周方向に環状に形成された切り欠き部とを有し、
前記コイルに通電することで、前記可動体が前記シリンダに対してシリンダ軸方向に移動するとともに、
前記ピストン側における前記可動体の端部は、前記ピストンの前記可動体側に位置する第1嵌合部の外周側において該第1嵌合部に嵌合する第2嵌合部を有し、
前記可動体の前記第2嵌合部は、前記シリンダ軸方向に沿った前記シリンダの内壁面に対向する外周面を有し、
前記ピストンが下死点に位置する状態で、前記切り欠き部は、前記可動体の移動方向において前記可動体の前記第2嵌合部にオーバーラップするように配置される。
この構成によれば、ピストン側における可動体の端部は、ピストンの可動体側に位置する第1嵌合部の外周側において該第1嵌合部に嵌合する第2嵌合部を有し、可動体の第2嵌合部は、シリンダ軸方向に沿ったシリンダの内壁面に対向する外周面を有し、ピストンが下死点に位置する状態で、切り欠き部は、可動体の移動方向において該可動体の第2嵌合部にオーバーラップするように配置されるから、移動方向の下流側に向かう推進力を得るための磁力線の磁束密度が高い磁路を形成することができる。よって、永久磁石が存在しなくてもピストンを移動させることが可能な流体リニア加圧機を実現できる。また、シリンダは磁性材(金属材料)で形成されるので、樹脂製のシリンダと比較して、強度が高い。このため、シリンダにクラックが生じる虞を抑制することができる。よって、コイルにアンモニアガス等の流体が侵入する虞がない流体リニア加圧機を実現できる。
また、幾つかの実施形態では、
前記切り欠き部は、前記ピストンが下死点に位置するときに、前記可動体の移動方向において前記可動体のピストン側端部が前記切り欠き部の前側端部に位置するように設けられているように構成される。
このように、ピストンが下死点に位置するときに、可動体の移動方向において該可動体のピストン側端部が切り欠き部の前側端部に位置するようにすれば、移動方向の下流側に向かう推進力を得るための磁力線の磁束密度が高い磁路を形成することができるから、ピストンの駆動を容易にすることができる。
また、幾つかの実施形態では、
前記切り欠き部の可動体移動方向の前側端部には、前記シリンダの径方向外側に進むに従って除々に移動方向前側に傾斜する前側傾斜面部が形成されているように構成される。
この場合、切り欠き部の可動体移動方向の前側端部には、シリンダの径方向外側に進むに従って除々に移動方向前側に傾斜する前側傾斜面部が形成されているので、切り欠き部の底面のシリンダの内面との間のシリンダ巻回部分を透過する磁力線が切り欠き部の可動体移動方向前側端部から延出する際に、磁力線の一部が別の方向を向いて他の磁力線の束から離脱する虞を抑制することができる。このため、切り欠き部の可動体移動方向前側端部から延出する磁力線の密度の低下を抑制することができる。
また、幾つかの実施形態では、
前記切り欠き部の可動体移動方向の後側端部には、前記シリンダの径方向外側に進むに従って除々に移動方向後側に傾斜する後側傾斜面部が形成されている
ように構成される。
この場合、切り欠き部の可動体移動方向の後側端部には、シリンダの径方向外側に進むに従って除々に移動方向後側に傾斜する後側傾斜面部が形成されているので、磁力線の束が切り欠き部の底面部とシリンダの内周面との間のコイル巻回部分に入り込む際に、磁力線の一部が別の方向を向いて他の磁力線の束から離脱する虞を抑制することができる。このため、切り欠き部の可動体移動方向後側端部からコイル巻回部分に入り込もうとする磁力線の密度の低下を抑制することができる。
また、幾つかの実施形態では、
前記切り欠き部の底面部と前記シリンダの内周面との間の肉厚は、前記シリンダの径方向厚さよりも小さいように構成される。
この場合、切り欠き部の底面部とシリンダの内周面との間の肉厚は、シリンダの径方向厚さよりも小さいので、磁力線が切り欠き部に対して接近する方向に進むと、磁力線は切り欠き部の底面部側へ向きを変えることができる。このため、切り欠き部に対する可動体の相対位置が変化することで、切り欠き部の可動体移動方向前側と後側を透過する磁力線の束の密度を容易に変えることができる。
また、幾つかの実施形態では、
前記切り欠き部は、前記可動体の動移動範囲内で前記可動体の移動方向に対して所定間隔を有して前記シリンダの外周面に複数個形成されているように構成される。
この場合、切り欠き部は、可動体の動移動範囲内で可動体の移動方向に対して所定間隔を有してシリンダの外周面に複数個形成されているので、シリンダが駆動する駆動特性(移動速度、圧力等)を変えることができる。
本発明の少なくとも幾つかの実施形態によれば、コイルにアンモニアガス等の流体が侵入する虞がなく、永久磁石が存在しなくてもピストンが移動可能な流体リニア加圧機を提供することができる。
本発明に係るピストンが上死点に位置するときのリニア圧縮機の断面図である。 本発明に係るピストンが下死点に位置するときのリニア圧縮機の断面図である。 スタート時点でピストンが下死点の位置にあるタイプで、コイルに定電流(例えば1A)を流して駆動した場合において、同図(a)は、ピストンが上死点に位置するときのシリンダ及び可動体に透過する磁力線の分布を図示したリニア圧縮機の部分断面図であり、同図(b)は、ピストンが下死点に位置するときのシリンダ及び可動体の透過する磁力線の分布を図示したリニア圧縮機の部分断面図である。 シリンダに切り欠き部が存在しない比較対象のリニア圧縮機の部分断面図であり、コイルに定電流(例えば1A)を流して駆動した場合において、同図(a)は、ピストンが上死点に位置するときのシリンダ及び可動体に透過する磁力線の分布を示し、同図(b)は、ピストンが下死点に位置するときのシリンダ及び可動体に透過する磁力線の分布を示している。これらの分布は、JMAGシミュレーションにより求めたものである。 ピストンの移動量に対する磁気力の大きさの関係を示すグラフである。このグラフは、JMAGシミュレーションおよび実験結果により確認したものである。 シリンダに形成された切り欠き部の他の実施形態を図示したリニア圧縮機の部分断面図である。 シリンダに2つの切り欠き部を設けた他の実施形態のリニア圧縮機の部分断面図例である。 コイルに供給される印加電圧の整流回路図である。 本発明の他の実施形態に係わるリニア圧縮機であり、スタート時点でピストンが上死点の位置にあるタイプのリニア圧縮機の断面図である。 本発明の他の実施形態に係わるリニア圧縮機であり、ピストンが下死点に移動したときのリニア圧縮機の断面図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。本実施形態では、流体リニア加圧機の一例としてリニア圧縮機を例にして以下説明する。但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではない。
図1は、リニア圧縮機の断面図を示す。リニア圧縮機1は、図1に示すように、円筒状に形成されたシリンダ5と、シリンダ5の両端部に装着された後側シリンダヘッド10及び前側シリンダヘッド15と、シリンダ5の外周面に設けられたコイル20と、コイル20の外周面を覆うようにして後側シリンダヘッド10及び前側シリンダヘッド15間に装着されたカバー体25と、シリンダ5内に摺動自在に嵌合する可動体30及びピストン40とを備えてなる。
シリンダ5は、磁性材(例えば、鉄)で形成され、内部に貫通孔5aを有して両端が開口している。貫通孔5aの内径は、可動体30及びピストン40が摺動可能な寸法を有している。シリンダ5の外径は、シリンダ5に設けられる切り欠き部7やピストン40の形状等に応じて設定される。
切り欠き部7は、シリンダ5の軸心方向の略中央部であってシリンダ5の外周面5bに周方向に環状に形成されている。切り欠き部7は、断面視において、シリンダ5の内周面5cに沿って延びる底面部7aと、底面部7aの可動体進行方向前側端部に繋がって径方向外側へ進むに従って前側に傾斜する前側傾斜面部7bと、底面部7aの可動体進行方向後側端部に繋がって径方向外側へ延びる後側面部7cとを有してなる。ここでは、後側面部7cは底面部7aに対して直交する方向に延びる。
切り欠き部7の底面部7aとシリンダ5の内周面5cとの間の距離wは、シリンダ5の肉厚sよりも小さい。また、切り欠き部7は、可動体30の往復移動範囲内で可動体30の移動方向長さLに対して非対称となる位置に設けられている。切り欠き部7の役割及び効果については後述する。
後側シリンダヘッド10及び前側シリンダヘッド15は、非磁性材(例えば、アルミニウム)で形成され、筒状に形成されたヘッド本体部11、16と、ヘッド本体部11、16の一方側端部に繋がって径方向外側へ環状に突出するフランジ部12,17とを有してなる。後側シリンダヘッド10には、その軸心方向に延びる貫通孔10aが設けられている。この貫通孔10aは、ヘッド本体部11内に形成された小径孔部10a1と、小径孔部10a1に繋がってフランジ部12内に形成されて小径孔部10a1よりも大径の大径孔部10a2とを有してなる。ヘッド本体部11の軸方向一端部には、小径孔部10a1に連通する吸入孔10bが設けられている。この吸入孔10bを介して流体(例えば、アンモニアガス)が小径孔部10a1に流入する。大径孔部10a2の内径は、前述したシリンダ5の外径と略同じ大きさを有して、大径孔部10a2にシリンダ5が嵌合されている。ヘッド本体部11の一端部には、小径孔部10a1を気密に覆う蓋部13が取り付けられている。
フランジ部12には、周方向に所定間隔を有して後側シリンダヘッド10の軸心方向に沿って貫通する貫通孔12aが複数設けられている。この貫通孔12aにボルト14が挿通されてコイル20の端部に装着された後側固定リング21にボルト14を介して後側シリンダヘッド10が固定されている。後側固定リング21は、磁性材(例えば、鉄)で形成されている。
前側シリンダヘッド15は、そのヘッド本体部16内に軸心方向に延びる排出孔15aが設けられている。この排出孔15aのシリンダ5側には吐出弁18が挿着されている。前側シリンダヘッド15のフランジ部17内には排出孔15aに連通して排出孔15aよりも大径の大径孔部15bが形成されている。この大径孔部15bにシリンダ5が嵌合されている。
フランジ部17には、周方向に所定間隔を有して前側シリンダヘッド15の軸心方向に沿って延びる貫通孔17aが複数設けられている。この貫通孔17aにボルト19が挿通されてコイル20の他端部に装着された前側固定リング22にボルト19を介して前側シリンダヘッド15が固定されている。ヘッド本体部16の他端部には、排出孔15aを気密に覆う蓋部23が取り付けられている。蓋部23には、排出孔15aに連通する連通孔23aが設けられている。
吐出弁18は、圧縮時にはばね圧によって排出孔15aを弁体(図示せず)で閉じ、吸入時には流入する流体の圧力が所定値を超えるとばねの附勢に抗して弁体が開いて排出孔15aを開口するように構成されている。
コイル20は、シリンダ5の軸心方向中間部の外周面5bに巻回されている。コイル20が巻回されたコイル巻回部分5dに前述した切り欠き部7が形成されている。コイル20には、図8(整流回路図)をさらに追加して説明すると、ダイオード32によって交流電源33から供給される交流の半サイクルのみが印加される。コイル20はこの両側が磁性材の前述した後側固定リング21及び前側固定リング22によって固定されるとともに、磁路となるための磁性材(例えば鉄)のカバー体25によって覆われている。カバー体25は、円筒状に形成され、後側シリンダヘッド10及び前側シリンダヘッド15間に装着されている。カバー体25の外径は、後側シリンダヘッド10及び前側シリンダヘッド15のフランジ部12、17の外径と略同じ寸法を有している。
可動体30は、筒状に形成されてシリンダ5の貫通孔5aに摺動自在に嵌入されている。可動体30は、磁性材(例えば、鉄)で形成され、その外径はシリンダ5の貫通孔5aとの間に僅かな隙間(例えば、0.5mm〜0.05mm)を有するような寸法を有している。この隙間は、コイル20から発生する磁力線が可動体30側に透過可能であるとともに、可動体30がシリンダ5内を摺動可能な大きさを有している。可動体30の内側には、流体を流すための孔部30aが形成されている。孔部30aは、軸方向中間部が小径の小径孔部30a1と、軸方向両端部に形成されて小径孔部30a1に繋がり小径孔部30a1よりも大径の大径孔部30a2とを有してなる。ピストン側の大径孔部30a2にピストン40の一方側端部が嵌合して、可動体30とピストン40とが一体的に連結されている。
可動体30は、ピストン40の前側端部が前側シリンダヘッド15の内面15cに接触する位置(以下、「上死点Pu」と記す。)に移動すると、切り欠き部7が可動体30の軸方向長さLの中央よりも前側に位置するように形成されるとともに、可動体30のピストン40側と反対側の端部(以下、「後端部」と記す)がシリンダ5の後端部と略同一平面上となる位置(以下、「下死点Pd」と記す。図2参照)に移動すると、切り欠き部7の底面部7aの前側端部が可動体30の前側端部と略同一平面上に位置するようなに形成されている。つまり、切り欠き部7は、ピストン40が上死点Puと下死点Pdとの間を移動する範囲内で可動体30の移動方向長さLに対して非対称となる位置に設けられている。さらに、切り欠き部7は、ピストン40が下死点Pdの位置に移動すると、可動体30のピストン側端部が切り欠き部7の前側端部の位置に移動して、可動体30のピストン側端が可動体30の移動範囲内で可動体30の移動方向長さに対して最大の非対称位置に位置するように設けられている。
ピストン40は、非磁性材(例えば、アルミニウム)で形成され、可動体30と同様に円筒状に形成されている。ピストン40は、シリンダ5の貫通孔5aに対してピストン40が摺動するように貫通孔5aに対して僅かな隙間(例えば、0.5mm〜0.05mm)が形成されるような外径を有している。ピストン40の内側には、流体を流すための孔部40aが形成されている。この孔部40aは、可動体30の孔部30aと略同じ内径を有して孔部30aと連続的に連通している。孔部40aの前側には、吸入弁41が装着されている。吸入弁41は、吸入時にはばね(図示せず)の附勢に抗して弁体(図示せず)がピストン40から離反する方向へ移動して孔部40aを開口して流体を圧縮室45(図2参照)に供給し、圧縮時にはばねの附勢によって弁体で孔部40aを閉じるように構成されている。
ピストン40の後側の外周面40bには、可動体30と連結するための嵌合段部40cが形成されている。また、ピストン40の前側の外周面40bには、ピストンリングを装着するための複数の装着溝部40dが環状に形成されている。
後側シリンダヘッド10の貫通孔10aには、可動体30及びピストンを上死点Pu側から下死点Pd側へ移動させるためのリニア機構部50が設けられている。リニア機構部50は、一端部が後側シリンダヘッド10の貫通孔10aに係止され、他端部が可動体30の孔部30aに係止された引っ張りばね51を有してなる。引っ張りばね51は、常に可動体30を後側シリンダヘッド10側へ移動させる引っ張り力が発生している。
次に、本実施形態に係わるリニア圧縮機1の作動について説明する。なお、説明の都合上、ピストン40が上死点Puに位置する時のピストン先端部の位置を原点とし、原点からピストン40が下死点Pd側へ移動する方向をy軸として設定する。さて、コイル20に電圧が印加されていない状態では、図2(断面図)に示すように、引っ張りばね51によって可動体30が後側シリンダヘッド10側に引っ張れてピストン40は下死点Pdの位置に移動している。この状態で、コイル20に電圧を印加すると、図3(b)に示すように、コイル20の後端から発生する磁力線Jは、磁気抵抗の小さいシリンダ5及び可動体30を透過して切り欠き部7側に延びる。そして、磁力線Jが切り欠き部7の近くに延びると、磁力線Jは磁気抵抗の小さい方へ進もうとして切り欠き部7の底面部7aとシリンダ5の内周面5cとの間のコイル巻回部分5d及びこれに隣接する可動体30内を透過する。そして、磁力線Jがさらに前側(y軸負方向)に延びようとすると、可動体30の前方(y軸負方向)には、非磁性材のピストン40が存在するので、磁力線Jはシリンダ5側に向きを変えて切り欠き部7の前側傾斜面部7b側に進んでシリンダ5内を透過してコイル20の前側端部に流入する。
ここで、磁力線Jが前側傾斜面部7b側へ向きを変える場所は、磁力線Jが透過するシリンダ5の幅が狭いので、磁力線Jの束の磁束密度は最大となる。また、切り欠き部7よりも前側(y軸負方向)には、磁力線Jが透過可能な部材がシリンダ5しか存在しないので、前側のシリンダ5内を透過する磁力線の束の磁束密度は後側のシリンダ5及び可動体30内の磁力線Jの束の磁束密度よりも大きくなる。このため、前側傾斜面部7bの周辺を境にして、異なる大きさの磁束密度を有した磁力線の束が互いに連続的に繋がった状態になる。また、切り欠き部7は、ピストン40が上死点Puの位置に移動すると、可動体30の移動範囲内で可動体30の移動方向長さに対して最大の非対称位置に位置するので、切り欠き部7よりもy軸負方向に延びる磁力線の長さは、切り欠き部7よりもy軸正方向に延びる磁力線の長さよりも長くなる。従って、磁力線の長さが長い磁力線による力が磁力線の長さが短い磁力線による力よりも大きくなって、可動体30は、前側(y軸負方向)に移動し、ピストン40も前側に移動する。
ピストン40の前側(y軸負方向)への移動時には、切り欠き部7に対する可動体30の相対位置は可動体30の移動方向前側から後側へずれる。このため、ピストン40が上死点Puの位置に移動すると、図3(a)に示すように、切り欠き部7よりも前側(y軸負方向側)に可動体30の前側端部が延在するので、切り欠き部7よりも前側では磁力線Jが透過する領域が増大して切り欠き部7よりも前側の磁力線Jの束の磁束密度が小さくなるとともに、切り欠き部7よりもy軸負方向に延びる磁力線Jの長さが短くなる。従って、可動体30を上死点Pu側へ移動させようとする力が小さくなる。
一方、ピストン40の前側への移動時には、図1に示すように、ピストン40によって圧縮室45内の流体が圧縮され、流体の圧力が所定値を超えると、吐出弁18が開弁して、流体が前側シリンダヘッド15から吐出される。
ここで、ピストン40の位置と可動体30に作用する磁気力の大きさとの関係について図5を参照しながら説明する。図5は、縦軸が磁気力の大きさ(方向も含む)を示し、横軸がピストン40の位置を示している。縦軸は、上下方向下側(y軸負方向)に向かう程、磁気力が大きくなることを示し、横軸は左右方向右側へ向かう程、ピストン位置は下死点に近くなり、左右方向左側へ向かう程、ピストン位置は上死点に近くなることを示している。図5において、□印は本実施形態における結果を示している。また、本実施形態と比較する比較対象として、シリンダ5に切り欠き部7が存在しない場合の結果を◇印で示している。
図5から分るように、本実施形態では、始めピストン位置が下死点Pdの位置から左側に上死点Puに向かって行く。ピストン移動量が下死点Pdの周辺で急激に増大していることが分かる。これは、前述したように切り欠き部7よりも前側(y軸負方向)の磁束密度が大きく、且つ磁力線の長さが長くなるからである。一方、比較対象の場合では、ピストン位置に拘わらずに、磁気力は殆ど発生していないことが分かる。これは、図4(b)に示すように、ピストン40が下死点の位置に移動したときの可動体30を透過する磁力線Jは殆どなく、磁力線Jの殆どがシリンダ5内を透過しているため、また磁束密度の歪力がほとんど発生せず、可動体30には、磁力線Jに伴う磁気力が作用していないと考えられるかれである。
また、ピストン40が上死点Puに位置するときの可動体30を透過する磁力線Jも殆どなく、磁力線Jの殆どはシリンダ5内を透過している。このため、可動体30には、磁力線Jに伴う磁気力が作用していないので、可動体30が上死点Puに位置しても可動体30には磁気力は作用しない。従って、図5に示すように、比較対象の場合には、ピストン位置に拘わらずに、磁気力は可動体30に作用しない。
さて、ピストン40が上死点Puに位置すると、図1に示すように、電源からコイル20への電力供給が遮断されて、可動体30を移動させる磁気力が無くなる。一方、ピストン40の上死点Puへの移動時には、引っ張りばね51は更に伸長しているので、磁気力が無くなると、引っ張りばね51の縮もうとする力によって、可動体30は下死点Pd側へ移動してピストン40は下死点Pdの位置に移動する。ピストン40の下死点Pd側への移動時には、吸入弁41が開弁して流体が吸入弁41を介して圧縮室45内に供給される。
このように、本願の実施形態では、シリンダ5に切り欠き部7を設け、この切り欠き部7は、可動体30の移動範囲内で可動体30の移動方向長さに対して非対称となる位置に設けられている。このため、前述したように、切り欠き部7の前後において、密度の異なる磁力線Jの束が連続的に繋がるように延びる。従って、可動体30は、磁束密度が高い磁力線側に引っ張られて移動する。よって、永久磁石が存在しなくてもピストン40を移動させることが可能なリニア圧縮機1を実現できる。また、シリンダ5は磁性材(金属材料)で形成されるので、樹脂製のシリンダと比較して、強度が高い。このため、シリンダ5にクラックが生じる虞を抑制することができる。よって、コイル20にアンモニアガス等の流体が侵入する虞がないリニア圧縮機1を実現できる。
なお、前述した実施形態では、切り欠き部7後側面部7cが底面部7aに対して直交する方向に延びる場合を示したが、図6に示すように、切り欠き部7の後側に、径方向外側に進むにしたがって後側に傾斜する後側傾斜面部7dを環状に設けてもよい。このようにすると、磁力線Jの束が切り欠き部7の底面部7aとシリンダ5の内周面5cとの間のコイル巻回部分5dに入り込む際に、磁力線Jの一部が別の方向を向いて他の磁力線の束から離脱する虞を抑制することができる。このため、切り欠き部7の後側端部周辺からシリンダ5及び可動体30に入り込もうとする磁力線Jの密度の低下を抑制することができる。
また、前述した実施形態では、シリンダ5に1つの切り欠き部7を設けたが(図1参照)、シリンダ5に複数個の切り欠き部7、7'を設けてもよい。図7には、シリンダ5に2つの切り欠き部7、7'を設けた場合を示している。2つの切り欠き部の一方は、前述した切り欠き部7(図1参照)であり、他方の切り欠き部7'は、切り欠き部7に対してシリンダ前方側に間隔を有して設けられている。この切り欠き部7'は、前述した切り欠き部7と同様の形状を有しているので、その説明は対応する符号を附して省略する。
このように、シリンダ5に2つの切り欠き部7、7'を設ける場合には、ピストン40が下死点Pdから上死点Puへの移動時に可動体30を上死点Pu側へ附勢する磁気力が2回作用する。よって、ピストンの移動特性(移動速度、圧力等)を容易に変更することができる。
また、前述した実施形態では、流体を圧縮するときに磁気力で可動体30を移動させ、流体を吸入するときには、引っ張りばね51で可動体30を移動させる場合を示したが、スタート時点に上死点Puの位置にあるタイプで、流体を圧縮するときにばね力で可動体30を移動させ、流体を吸入するときに磁気力で可動体30を移動させてもよい。
この場合のリニア圧縮機60について図9及び図10を参照しながら説明する。図9は、スタート時点でピストン40が上死点Puの位置にあるタイプのリニア圧縮機60の断面図であり、図10は、図9に示すリニア圧縮機60のピストン40が下死点Pdに移動したときのリニア圧縮機60の断面図である。このリニア圧縮機60については、前述したリニア圧縮機1と同一態様部分については同一符号を附して説明を省略する。
図9及び図10に示すように、リニア圧縮機60は、後側シリンダヘッド10の貫通孔10a及びシリンダ5内に挿入された圧縮ばね61を有している。この圧縮ばね61は、圧縮された状態で、一端部が貫通孔10aに取り付けられた蓋部13に接触し、他端部が可動体30の端部に接触した状態で設けられている。このため、ピストン40は、常に上死点Pu側に附勢されている。
ピストン40が上死点Puの位置にある状態でコイル20に電流が流れると、コイル20から発生した磁力線Jは、図9に示すように、切り欠き部7よりも前側方向(y軸負方向)へ延びるシリンダ5と可動体30内を透過するので、磁束密度は小さくなる(図9参照)。一方、ピストン40が下死点Pdの位置にある状態では、可動体30の切り欠き部7よりも前側方向(y軸負方向)へ延びる長さが短くなるので、切り欠き部7よりも前側方向(y軸負方向)での磁力線Jが透過できる領域が狭くなる。このため、切り欠き部7よりも前側方向(y軸負方向)へ延びるシリンダ5と可動体30内を透過する磁束密度は大きくなる。
従って、ピストン40の動作について図5を参照しながら説明すると、リニア圧縮機60は、始めピストン位置が上死点Puの位置から右側に下死点Pdに向かって行くと、ピストン移動量が下死点Pdの周辺で急激に増大する。これは、前述したように切り欠き部7よりも前側(y軸負方向)の磁束密度が大きくなるからである(図10参照)。
ピストン40が下死点Pdに位置すると、図10に示すように、交流電源33からコイル20への電力供給が遮断されて、可動体30を移動させる磁気力が無くなる。一方、ピストン40の下死点Pdへの移動時には、圧縮ばね61は更に圧縮されているので、磁気力が無くなると、圧縮ばね61は伸長しようとする力によって、可動体30は上死点Pu側へ移動してピストン40は上死点Puの位置に移動する。ピストン40の上死点Pu側への移動時には、吸入弁41が閉弁して流体が吐出弁18を介して排出される。よって、永久磁石が存在しなくてもピストン40を移動させることが可能なリニア圧縮機60を実現できる。
また、前述した実施形態では、流体リニア加圧機の一例としてリニア圧縮機を例にしたが、これに限るものではなく、流体を押し出すポンプでもよい。
1、60 リニア圧縮機(流体リニア加圧機)
5 シリンダ
5a、10a、12a、17a 貫通孔
5b、40b 外周面
5c 内周面
5d コイル巻回部分
7 切欠き部
7a 底面部
7b 前側傾斜面部
7c 後側面部
7d 後側傾斜面部
10 後側シリンダヘッド
10a1、30a1 小径孔部
10a2、15b、30a2 大径孔部
10b 吸入孔
11、16 ヘッド本体部
12、17 フランジ部
13、23 蓋部
14、19 ボルト
15 前側シリンダヘッド
15a 排出孔
15c 内面
18 吐出弁
20 コイル
21 後側固定リング
22 前側固定リング
23a 連通孔
25 カバー体
30 可動体
30a、40a 孔部
32 ダイオード
33 交流電源
40 ピストン
40c 嵌合段部
40d 装着溝部
41 吸入弁
45 圧縮室
50 リニア機構部
51 引っ張りばね
Pd 下死点
Pu 上死点

Claims (7)

  1. 磁性材で形成され少なくとも一端部に圧縮室が形成されるシリンダと、
    非磁性材で形成され前記シリンダに摺動自在に嵌入されたピストンと、
    前記圧縮室への流体吸入及び流体排出を制御する吸入弁及び吐出弁と、
    前記ピストンを前記シリンダに対して移動させるリニア機構部と、を備え、
    前記リニア機構部は、前記シリンダ内に摺動自在に嵌入されて前記ピストンと一体的に連結されて磁性材で形成された可動体と、前記シリンダの外側面に巻回されたコイルと、前記コイルが巻回されたシリンダのコイル巻回部分の外側面に前記シリンダの周方向に環状に形成された切り欠き部とを有し、
    前記コイルに通電することで、前記可動が前記シリンダに対してシリンダ軸方向に移動するとともに、
    前記ピストンの下死点又は上死点の一方から他方に向かう動きに伴う前記可動体の移動方向における下流側における前記切り欠き部の端部には、前記シリンダの径方向外側に向かって前記移動方向の下流側にずれる傾斜面が設けられており、
    前記ピストンが前記下死点又は前記上死点の前記一方に位置する状態において、前記移動方向において、前記可動体と前記傾斜面とがオーバーラップするように前記傾斜面が配置された
    ことを特徴とする流体リニア加圧機。
  2. 磁性材で形成され少なくとも一端部に圧縮室が形成されるシリンダと、
    非磁性材で形成され前記シリンダに摺動自在に嵌入されたピストンと、
    前記圧縮室への流体吸入及び流体排出を制御する吸入弁及び吐出弁と、
    前記ピストンを前記シリンダに対して移動させるリニア機構部と、を備え、
    前記リニア機構部は、前記シリンダ内に摺動自在に嵌入されて前記ピストンと一体的に連結されて磁性材で形成された可動体と、前記シリンダの外側面に巻回されたコイルと、前記コイルが巻回されたシリンダのコイル巻回部分の外側面に前記シリンダの周方向に環状に形成された切り欠き部とを有し、
    前記コイルに通電することで、前記可動体が前記シリンダに対してシリンダ軸方向に移動するとともに、
    前記ピストン側における前記可動体の端部は、前記ピストンの前記可動体側に位置する第1嵌合部の外周側において該第1嵌合部に嵌合する第2嵌合部を有し、
    前記可動体の前記第2嵌合部は、前記シリンダ軸方向に沿った前記シリンダの内壁面に対向する外周面を有し、
    前記ピストンが下死点に位置する状態で、前記切り欠き部は、前記可動体の移動方向において前記可動体の前記第2嵌合部にオーバーラップするように配置された
    ことを特徴とする流体リニア加圧機。
  3. 前記切り欠き部は、前記ピストンが下死点に位置するときに、前記可動体の移動方向において前記可動体のピストン側端部が前記切り欠き部の前側端部に位置するように設けられている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の流体リニア加圧機。
  4. 前記切り欠き部の可動体移動方向の前側端部には、前記シリンダの径方向外側に進むに従って除々に移動方向前側に傾斜する前側傾斜面部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の流体リニア加圧機。
  5. 前記切り欠き部の可動体移動方向の後側端部には、前記シリンダの径方向外側に進むに従って除々に移動方向後側に傾斜する後側傾斜面部が形成されている
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の流体リニア加圧機。
  6. 前記切り欠き部の底面部と前記シリンダの内周面との間の肉厚は、前記シリンダの径方向厚さよりも小さい
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の流体リニア加圧機。
  7. 前記切り欠き部は、前記可動体の移動範囲内で前記可動体の移動方向に対して所定間隔を有して前記シリンダの外周面に複数個形成されている
    ことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の流体リニア加圧機。
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