JP6482149B1 - 回転式シェーバー及びその内刃 - Google Patents

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Abstract

【課題】剃り味の改善された回転式シェーバー及びその内刃を提供する。【解決手段】本発明による回転式シェーバー1は、表面に複数のスリット11が設けられた円盤状の外刃10と、外刃10の中心軸を回転軸として外刃10に対して相対的に回転可能に構成された内刃20と、を備える。外刃10は、複数のスリット11それぞれの内壁の下端に刃先を有し、内刃20は、円盤状の基台21と、該基台21から外刃10に向かって突出する複数の小刃22と、を有し、複数の小刃22はそれぞれ、互いに分離して設けられた一次刃23a及び二次刃23bを有し、二次刃23bは、対応する小刃22の上面22aの回転方向R2の先端に設けられ、一次刃23aは、二次刃23bに比べ、基台21に近く、かつ、回転方向R2に見て前方の位置に設けられる。【選択図】図5

Description

本発明は、回転式シェーバー及びその内刃に関する。
回転式シェーバーには、表面に複数のスリットが設けられた円盤状の外刃と、外刃の内側に設けられた内刃とが相対的に回転することにより、スリットに入った髭を切断するように構成されたものがある。内刃は、円盤状の基台と、この基台から外刃の内側面に向かって突出する複数の小刃とを有して構成され、各小刃とスリットの内側エッジとがハサミのように機能することにより、髭が切断される。特許文献1,2には、このような回転式シェーバーの一例が開示されている。
この種の回転式シェーバーにおいては、例えば特許文献1の図8等に示されるように、各小刃の上面端部に鋭角の刃先が設けられる。特許文献1に記載されるように、従来、この刃先の角度はできるだけ小さい方がよいとされており、特許文献1には、小刃の剛性を保ちつつ、刃先の角度をできるだけ小さくするための発明が開示されている。
特開2015−071002号公報 米国特許出願公開第2013/0145627号明細書
ところで、背景技術による回転式シェーバーには、十分な剃り味を提供することが難しいという課題がある。以下、この課題について、図面を参照しながら詳しく説明する。
図6(a)は、本発明の背景技術による回転式シェーバー100の断面を示す図である。同図に示すように、回転式シェーバー100は、スリット102を有する外刃101と、基台111及び小刃112を有する内刃110と、を備えて構成される。外刃101及び基台111はそれぞれ円盤状に形成され、中心軸を共有している。小刃112は、基台111から上側(外刃101側)に向かって突出するように形成される。図6(a)には、切断対象となる髭Hも図示している。
図6(b)は、図6(a)をスリット102の付近で拡大してなる図である。同図に示すように、外刃101は、スリット102の内壁の下端に刃先103を有して構成される。また、小刃112は、上面113の回転方向Rの先端に、角度αの刃先114を有して構成される。
内刃110と回転式シェーバー100の筐体との間には、図示しないスプリングが設けられる。このスプリングは、内刃110を図6(a)に示した方向A(上方向)に付勢することにより、小刃112の上面113を外刃101の下面に押しつける役割を果たす。ただし、強く押しつけすぎると内刃110の回転が阻害されてしまうため、スプリングによる付勢力は弱めに設定されている。
内刃110は、外刃101に対して相対的に、外刃101の中心軸を回転軸とする回転移動を行うように構成される。図6(a)に示した回転方向Rは、この回転移動の方向を示している。内刃110が外刃101に対して相対的に回転すると、刃先114及び刃先103がハサミを構成する2つの刃のようにかみ合う。スリット102内に入った髭Hは、こうしてかみ合った刃先114及び刃先103によって切断される。
刃先103,114の間に髭Hが挟まれているとき、内刃110には図示した方向B(下方向)の力が加わる。上述したスプリングによる付勢力はこの方向Bの力を打ち消すほど強くないため、この方向Bの力が加わることにより、図6(b)に示すように、内刃110の上面113と外刃101の下面との間にはギャップGが生ずる。また、内刃110の回転に伴い、髭が回転方向に引っ張られて倒れてしまう。これらの結果として、髭Hを切断する力が弱まり、ユーザには、剃り味の低下として認知されることになる。
したがって、本発明の目的の一つは、剃り味の改善された回転式シェーバー及びその内刃を提供することにある。
本発明による回転式シェーバーは、表面に複数のスリットが設けられた円盤状の外刃と、前記外刃の中心軸を回転軸として前記外刃に対して相対的に回転可能に構成された内刃と、を備え、前記外刃は、前記複数のスリットそれぞれの内壁の下端に刃先を有し、前記内刃は、円盤状の基台と、該基台から外刃に向かって突出する複数の小刃と、を有し、前記複数の小刃はそれぞれ、互いに分離して設けられた第1及び第2の刃先を有し、前記第2の刃先は、対応する前記小刃の上面の回転方向の先端に設けられ、前記第1の刃先は、前記第2の刃先に比べ、前記基台に近く、かつ、前記回転方向に見て前方の位置に設けられる、回転式シェーバーである。
また、本発明による回転式シェーバーの内刃は、表面に設けられた複数のスリットそれぞれの内壁の下端に刃先を有する円盤状の外刃の中心軸を回転軸として前記外刃に対して相対的に回転可能に構成された回転式シェーバーの内刃であって、円盤状の基台と、該基台から外刃に向かって突出する複数の小刃と、を備え、前記複数の小刃はそれぞれ、互いに分離して設けられた第1及び第2の刃先を有し、前記第2の刃先は、対応する前記小刃の上面の回転方向の先端に設けられ、前記第1の刃先は、前記第2の刃先に比べ、前記基台に近く、かつ、前記回転方向に見て前方の位置に設けられる、回転式シェーバーの内刃である。
本発明によれば、まず第1の刃先が髭に食い込み、髭を下方向に引き下げる。次いで第2の刃先及び外刃の刃先が髭を切断し始めると、一度引き下げた髭を戻そうとする肌の力により、内刃と外刃が密着する。また、第1の刃先と第2の刃先との間の回転方向の距離を十分短くすることで、髭が倒れることを防止できる。したがって、剃り味の改善された回転式シェーバー及びその内刃を提供することが可能になる。
上記回転式シェーバー又はその内刃において、前記第1の刃先は90度に形成され、前記第2の刃先は前記第1の刃先より小さい角度に形成される、こととしてもよい。これによれば、第1の刃先による髭の引き下げと、第2の刃先による髭の切断とを好適に実行することが可能になる。
上記回転式シェーバー又はその内刃において、前記第1及び第2の刃先は、一体のステンレスを鍛造により成形した後、対応する前記上面を研磨することによって形成される、こととしてもよい。これによれば、第1の刃先と第2の刃先の間の回転方向の距離を小さくすることができるので、第1の刃先が髭を引っ張り過ぎることを防止できる。したがって、ユーザに痛みを感じさせてしまうことを防止できる。また、一体のステンレスを用いるので、高い耐久性を得ることができる。
上記回転式シェーバー又はその内刃において、前記成形は、対応する前記小刃の前記回転方向に見て前方に位置する表面のうち隣接する2つの領域を、鍛造により互いに異なる深さで押し込むことによって実行される、こととしてもよい。これによれば、2つの領域の間に形成される第1の刃先を高精度に形成することが可能になる。
本発明によれば、まず第1の刃先が髭に食い込み、髭を下方向に引き下げる。次いで第2の刃先が髭を切断し始めると、一度引き下げた髭を戻そうとする肌の力により、内刃と外刃が密着する。また、第1の刃先と第2の刃先との間の回転方向の距離を十分短くすることで、髭が倒れることを防止できる。したがって、剃り味の改善された回転式シェーバー及びその内刃を提供することが可能になる。
本発明の実施の形態による回転式シェーバー1の外観を示す図である。 図1に示したヘッド部3内に配置される外刃10及び内刃20を示す分解斜視図である。 (a)は、図2に示した内刃20の上面図であり、(b)は、図2に示した内刃20の側面図である。 図2に示したスリット11aを上側からマイクロスコープで観測した結果を模式的に示す図である。 (a)は、図1に示した回転式シェーバー1の断面を示す図であり、(b)は、(a)をスリット11の付近で拡大してなる図である。 (a)は、背景技術による回転式シェーバー100の断面を示す図であり、(b)は、(a)をスリット102の付近で拡大してなる図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態による回転式シェーバー1の外観を示す図である。同図に示すように、回転式シェーバー1は、略円筒形の本体2と、本体2の上端に設置されたヘッド部3とを有して構成される。
本体2は、例えば樹脂によって形成されており、ユーザが片手で保持しやすい形状を有している。ユーザは通常、この本体2を片手で握った状態でヘッド部3を顎に当てながら、回転式シェーバー1を使用する。図示していないが、本体2の内部には、ヘッド部3内の外刃10及び内刃20(図2を参照)を回転させるためのモーターと、モーターに電力を供給するための電池と、モーターの動作を制御するための制御回路を含む回路基板とが配置される。本体2の側面には電源ボタン4が配置されており、上記制御回路は、モーターが止まっている状態でユーザがこの電源ボタン4を押すとモーターの駆動を開始し、モーターが動いている状態でユーザがこの電源ボタン4を押すとモーターの駆動を停止するよう構成される。
ヘッド部3は、三角形の3つの頂点のそれぞれに円盤状の外刃10が配置された構造を有する部材であり、図示しない接続部材を介して本体2と接続されている。この接続部材は、本体2に対してヘッド部3が揺動かつ上下動できるように、本体2とヘッド部3を接続する役割を果たす。また、接続部材は、ユーザによるヘッド部3の取り替えを可能にするように構成される。ヘッド部3の筐体は、本体2と同様に、例えば樹脂によって形成される。
図2は、ヘッド部3内に配置される外刃10及び内刃20を示す分解斜視図である。同図には、1つの外刃10と、その内側に形成される内刃20とのみを示しているが、他の2つの外刃10及びそれぞれに対応する内刃20についても同様である。同図に示すように、外刃10は円盤状(より具体的には、有底円筒状)の部材であり、内刃20は円盤状部材の下に円筒状部材が接続されてなる形状の部材である。外刃10及び内刃20の各部材は、中心軸を共有するように配置される。また、外刃10及び内刃20はともに、例えばステンレスなどの剛体(より具体的には、例えばSUS420J2に代表されるマルテンサイト系ステンレス)によって形成される。
内刃20は、上述したモーターの駆動により、共有中心軸を回転軸として、外刃10に対して相対的に回転可能に構成される。より具体的には、内刃20は図示した回転方向R2に、外刃10は図示した回転方向R1(回転方向R2とは逆方向)に、それぞれ共有中心軸を回転軸として回転するよう構成される。したがって、外刃10に対する内刃20の回転速度は、これらの回転速度(本体2に対する回転速度)を合算してなる速度となる。
外刃10の形状について具体的に説明すると、有底円筒の底に相当する外刃10の表面(以下、外刃10の「上面」という)には、各複数のスリット11a〜11dを含む複数のスリット11が設けられる。複数のスリット11a〜11dはいずれも外刃10の上面を貫通しており、図示していないが、それぞれの内壁の下端(内側エッジ)に刃先を有している。この刃先の角度は、例えば90°である。外刃10の上面は、外刃10の中心軸を中心とする2つの同心円により3つの領域に区切られており、このうち最も外側の領域(以下、「外側環状領域」と称する)にはスリット11a,11bが、外側から2番目の領域(以下、「内側環状領域」と称する)にはスリット11c,11dがそれぞれ形成される。
複数のスリット11aは、それぞれ外刃10の側面から外側環状領域の内周にかけ半径方向に対して若干傾斜して形成された略直線状の溝であり、円周方向に沿って等間隔で設けられる。具体的には、回転方向R1に見て、外刃10の側面側の端部が外側環状領域の内周側の端部よりも後方に位置している。また、各スリット11aは、厳密には直線ではなく、中央部が回転方向R1の前方に若干膨らむように湾曲して形成されている。スリット11aの具体的な個数は例えば45個であり、この場合、各スリットの設置間隔は8°となる。
複数のスリット11bは、隣接する2つのスリット11bの間に1つずつ設けられた略直線状の溝である。各スリット11bは、隣接するスリット11aに沿って設けられており、したがって、スリット11aと同様の傾斜及び湾曲形状を有している。ただし、外側環状領域の内周側に位置するスリット11bの端部は、スリット11aのそれよりも若干外側(外刃10の側面に近い位置)に位置しており、したがって、スリット11bの全長はスリット11aの全長よりも短くなっている。
複数のスリット11cは、それぞれ内側環状領域の外周から内側環状領域の内周にかけ半径方向に対して若干傾斜して形成された略直線状の溝である。複数のスリット11cは、例えば4個を1セットとするセットの単位で配置されており、各セットは、円周方向に沿って等間隔で設けられる。スリット11cのセットの具体的な個数は例えば5個であり、この場合、各セットの設置間隔は72°となる。各スリット11cは、スリット11aと同様の傾斜及び湾曲形状を有しており、円周方向に沿って等間隔で各セット内に配置される。
複数のスリット11dは、スリット11cのセットの間に配置された複数の円形の穴であり、隣接する2つのセットの間に、円周方向に沿って7個ずつ千鳥配置される。
次に内刃20の形状について具体的に説明すると、内刃20は、円盤状の基台21と、基台21から外刃10に向かって突出する複数の小刃22と、を有して構成される。各小刃22は、基台21と平行となるように研磨された上面22aを有している。
内刃20とヘッド部3の筐体(図1を参照)との間には、図示しないスプリングが設けられる。このスプリングは、内刃20を上方向(外刃10に向かう方向。後述する図5(a)に示す方向A)に付勢することにより、小刃22の上面22aを外刃10の下面に押しつける役割を果たす。ただし、強く押しつけすぎると内刃20の回転が阻害されてしまうため、スプリングによる付勢力は弱めに設定されている。
図3(a)は、内刃20の上面図であり、図3(b)は、内刃20の側面図である。これらの図に示すように、複数の小刃22は、基台21の円周に沿って2列に配置される。内側の列は、外刃10のスリット11c,11dに対応しており、7個の小刃22が等間隔で配置された構成を有する。外側の列は、外刃10のスリット11a,11bに対応しており、14個の小刃22が等間隔で配置された構成を有する。また、各小刃22は、基台21の表面から角度θで斜めに突出するように形成される。θは回転方向R2と小刃22の突出方向のなす角であり、例えば65°である。
各小刃22は、円形のステンレスに略U字型の溝を形成し、その結果として形成される先端に鍛造加工及び研磨加工を用いて刃先(後述する一次刃23a及び二次刃23b)を形成した後、小刃22の根元に相当する部分を角度θまで折り曲げることにより形成される。このうち一次刃23a及び二次刃23bの形成方法については、後ほどより詳しく説明する。一次刃23a及び二次刃23bはそれぞれ、図3(a)(b)から理解されるように、回転方向R2に対して直交する直線状に形成される。
図4は、スリット11aを上側からマイクロスコープで観測した結果を模式的に示す図である。上述したように、スリット11aは半径方向に対して傾斜するとともに湾曲形状を有しているため、マイクロスコープで見ると、スリット11aの内壁(及びその下端に形成される刃先)と小刃22の刃先とは平行ではなく、図4に示すように斜交している。これにより、外刃10が回転方向R1に、内刃20が回転方向R2にそれぞれ回転すると、小刃22の刃先(具体的には、二次刃23b)とスリット11aの下端に形成された刃先(後述する図5(b)に示す刃先12)とが共有中心軸寄りの端部から徐々に重なり合い、結果として、はさみのような切断が実現される。スリット11b〜11dについても同様である。
図5(a)は、回転式シェーバー1の断面を示す図である。同図には、切断対象となるユーザの髭Hも図示している。また、図5(b)は、図5(a)をスリット11の付近で拡大してなる図である。これらの図には、1つの小刃22及びスリット11のみを示しており、以下では、図示した小刃22及びスリット11に着目して説明を続けるが、他の小刃22及びスリット11についても同様である。
図5(a)に示すように、小刃22は、互いに分離して設けられた一次刃23a(第1の刃先)及び二次刃23b(第2の刃先)を有して構成される。このうち二次刃23bは、図5(b)に示すように、小刃22の上面22aの回転方向R2の先端に角度θで形成される。一方、一次刃23aは、二次刃23bに比べ、基台21に近く、かつ、回転方向R2に見て前方の位置に、90度で形成される。なお、回転方向R2に見て前方の位置とは、図示した一次刃23aの円周方向の位置Taが二次刃23bの円周方向の位置Tbよりも回転方向R2に見て前方にあることを意味する。
一次刃23a及び二次刃23bの形成方法について、詳しく説明する。一次刃23a及び二次刃23bは、一体のステンレスを鍛造により成形した後、小刃22の上面22aを研磨することによって形成される。鍛造による成形は、小刃22の回転方向R2に見て前方に位置する表面22bのうち隣接する2つの領域A1,A2を、鍛造により互いに異なる深さで押し込むことによって実行される。
より具体的に説明すると、領域A2は、鍛造・研磨前の表面22bの上側エッジを1辺とする長方形の領域である。領域A1は、長方形である領域A2の下側の辺(上記上側エッジである辺と対向する1辺)を1辺とする長方形の領域である。鍛造工程では、金型により、領域A2を深さD2で、領域A1を深さD2より浅い深さD1で、それぞれ表面22bに対して垂直に押し込む。こうすることにより、まず領域A1と領域A2の境界に一次刃23aが形成される。
なお、この段階で、一見すると一次刃23aに類似した形状を有するように見えるエッジ23cが領域A1の下側に形成されるが、現実の鍛造工程ではエッジ23cをシャープに形成することは難しいので、エッジ23cに刃先としての機能を期待することはできない。別の言い方をすれば、一次刃23aを形成するためには、上記のように2段階の深さを用いた鍛造が必須である。
一次刃23aの回転方向R2の位置は、エッジ23cのそれに比べて前方に設定される。すなわち、一次刃23aの形成は、図示した一次刃23aの円周方向の位置Taがエッジ23cの円周方向の位置Tcよりも回転方向R2に見て前方となるように、実行される。これは、形状の定まらないエッジ23cが髭Hに接触する前に、一次刃23aを髭Hに接触させるためである。
鍛造工程の後には、小刃22の上面22aの研磨を実行する。このとき、上面22aと小刃22の表面22bとが角度θをなすように、上面22aの研磨を行う。これにより、角度θの二次刃23bが形成されるとともに、最終的に(小刃22の根元を角度θまで折り曲げた後)、上面22aが基台21及び外刃10の下面と平行になる。なお、研磨工程は、小刃22の根元を折り曲げた後に実行することとしてもよい。
以下、引き続き図5(a)(b)を参照しながら、本発明による回転式シェーバー1及びその内刃20により奏される効果について、詳しく説明する。
ユーザが回転式シェーバー1を使用する場合、図5(a)に示すように、ユーザの髭Hがスリット11内に入り込んだ状態となる。この状態で上述した制御回路の制御により内刃20及び外刃10のそれぞれが回転すると、まず一次刃23aが髭Hに食い込み、髭Hを図示した方向C(下方向)に引き下げる。次いで二次刃23b及び外刃10の刃先12が髭Hを切断し始めると、一度引き下げた髭Hを戻そうとする肌の力により、内刃20が図示した方向D(上方向)に持ち上げられ、その結果として内刃20と外刃10が密着する。したがって、本発明による回転式シェーバー1によれば、内刃20と外刃10の間に図6に示したようなギャップが生じない。
加えて、本発明による回転式シェーバー1によれば、鍛造と研磨によって一次刃23a及び二次刃23bを形成しているので、一次刃23a及と二次刃23bの間の回転方向の距離(=Ta−Tb)を小さくすることができる。その結果、一次刃23aが髭を引っ張り過ぎ、髭が倒れてしまうことを防止できるので、剃り味の改善された回転式シェーバー及びその内刃を提供することが可能になる。また、ユーザに痛みを感じさせてしまうことも防止できる。
また、本発明による回転式シェーバー1によれば、一体のステンレスを用いて小刃22を形成しているので、高い耐久性を得ることができる。
さらに、本発明による回転式シェーバー1によれば、各小刃22の回転方向R2に見て前方に位置する表面22bのうち隣接する2つの領域A1,A2を、鍛造により互いに異なる深さD1,D2で押し込むことによって一次刃23aを形成するので、図5(b)に示したエッジ23cを一次刃とする場合に比べ、一次刃23aを高精度に形成することが可能になる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、本発明が、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施され得ることは勿論である。
1 回転式シェーバー
2 本体
3 ヘッド部
4 電源ボタン
10 外刃
11,11a〜11d スリット
12 外刃10の刃先
20 内刃
21 基台
22 小刃
22a 小刃22の上面
22b 小刃22の表面
23a 一次刃
23b 二次刃
23c エッジ
H ユーザの髭

Claims (3)

  1. 表面に複数のスリットが設けられた円盤状の外刃と、
    前記外刃の中心軸を回転軸として前記外刃に対して相対的に回転可能に構成された内刃と、を備え、
    前記外刃は、前記複数のスリットそれぞれの内壁の下端に刃先を有し、
    前記内刃は、円盤状の基台と、該基台から外刃に向かって斜めに突出する複数の小刃と、を有し、
    前記複数の小刃はそれぞれ、互いに分離して設けられた第1及び第2の刃先を有し、
    前記第2の刃先は、対応する前記小刃の上面の回転方向の先端に設けられ、
    前記第1の刃先は、前記第2の刃先に比べ、前記基台に近く、かつ、前記回転方向に見て前方の位置に設けられ、
    前記第1及び第2の刃先は、一体のステンレスを鍛造により成形した後、対応する前記上面を研磨することによって形成され
    前記成形は、鍛造・研磨前の前記小刃の回転方向に見て前方に位置する第1の表面の上側エッジを1辺とする前記第1の表面内の長方形の領域である第2の領域を、鍛造により、前記第1の表面に対して垂直に第2の深さで押し込むとともに、前記第2の領域の下側の辺を1辺とする前記第1の表面内の長方形の領域である第1の領域を、鍛造により、前記第1の表面に対して垂直に前記第2の深さより浅い第1の深さで押し込むことによって実行され、
    前記第1の刃先は、前記第1の領域と前記第2の領域の境界に形成される、
    回転式シェーバー。
  2. 前記第1の刃先は90度に形成され、
    前記第2の刃先は前記第1の刃先より小さい角度に形成される、
    請求項1に記載の回転式シェーバー。
  3. 表面に設けられた複数のスリットそれぞれの内壁の下端に刃先を有する円盤状の外刃の中心軸を回転軸として前記外刃に対して相対的に回転可能に構成された回転式シェーバーの内刃であって、
    円盤状の基台と、
    該基台から外刃に向かって斜めに突出する複数の小刃と、を備え、
    前記複数の小刃はそれぞれ、互いに分離して設けられた第1及び第2の刃先を有し、
    前記第2の刃先は、対応する前記小刃の上面の回転方向の先端に設けられ、
    前記第1の刃先は、前記第2の刃先に比べ、前記基台に近く、かつ、前記回転方向に見て前方の位置に設けられ、
    前記第1及び第2の刃先は、一体のステンレスを鍛造により成形した後、対応する前記上面を研磨することによって形成され
    前記成形は、鍛造・研磨前の前記小刃の回転方向に見て前方に位置する第1の表面の上側エッジを1辺とする前記第1の表面内の長方形の領域である第2の領域を、鍛造により、前記第1の表面に対して垂直に第2の深さで押し込むとともに、前記第2の領域の下側の辺を1辺とする前記第1の表面内の長方形の領域である第1の領域を、鍛造により、前記第1の表面に対して垂直に前記第2の深さより浅い第1の深さで押し込むことによって実行され、
    前記第1の刃先は、前記第1の領域と前記第2の領域の境界に形成される、
    回転式シェーバーの内刃。
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