JP6481910B2 - 電気めっき用治具及び電気めっき方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電気めっき用治具及び電気めっき方法に関し、詳しくは、ワークの片面にめっきを形成する技術に関する。
電気めっきによりワークの一部分のみにめっきを形成する場合、ワークの他の部分がめっき液に触れないように、電気めっき用治具を用いてワークを保持する。
例えば図12の分解斜視図に示す電気めっき用治具101は、開口部110Gが形成された第1の絶縁体110と第2の絶縁体120との間にワークWを保持し、開口部110GにワークWの一部分を露出させる。第1の絶縁体110とワークWとの間に配置され開口部110Gを取り囲む環状の第1のシール部材130によって、第1の絶縁体110とワークWとの間が密封される。第1の絶縁体110と第2の絶縁体120の間に配置されワークWを取り囲む環状の第2のシール部材140によって、第1の絶縁体110と第2の絶縁体120の間が密封される。ワークWの他の部分は、第1の絶縁体110と、ワークWと、第2の絶縁体120と、第1のシール部材130と、第2のシール部材140に囲まれ密閉された第3の空間に配置され、めっき液に触れない。
第3の空間に連通するように第1の絶縁体110に形成された空気吸込み流路150を介しポンプで吸引し、第3の空間を負圧にし、ワークWを第2の絶縁体120に沿わせる。ワークWが均一に押圧されるように、ワークWと第2の絶縁体120との間に弾性シート190が配置される。
ワークWは、第3の空間に露出する部分に、不図示の給電用端子が形成されている。給電用端子は、ワークWと第1の絶縁体110との間に配置される導電ゴム160及び金属板180と、第1の絶縁体110の内部を通り金属板180に電気的に接続される電気接続棒170と介して、電気めっき用電源に電気的に接続される(例えば特許文献1参照)。
特開2006−348373号公報
第3の空間を負圧にすると、めっき液が第1のシール部材130や第2のシール部材140を越えて第3の空間に侵入する液漏れが発生する可能性がある。
液漏れを防ぐために、第1の絶縁体110と第2の絶縁体120とを強く締め付けると、ワークWが薄い場合には割れやすくなる。また、第1のシール部材130がワークWに貼り付いてしまい、ワークWから第1のシール部材130を剥がす際にワークWが割れるリスクがある。電気めっき用治具101へのワークWの着脱を自動化する場合、ワークWの割れを防ぐために構造が複雑になる。
本発明は、かかる実情に鑑み、液漏れが生じにくい電気めっき用治具及び電気めっき方法を提供しようとするものである。
本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した電気めっき用治具を提供する。
電気めっき用治具は、(a)主面間を貫通する開口部が形成された第1の絶縁体と、(b)前記開口部及びそのまわりに対向するように前記第1の絶縁体に沿って配置し前記第1の絶縁体と組み合わせる第2の絶縁体と、(c)前記第1の絶縁体と組み合わされている前記第2の絶縁体と前記第1の絶縁体との間に、前記開口部及びそのまわりに対向するように、ワークを配置した状態で、前記ワークと前記第1の絶縁体との間に配置され、前記開口部を取り囲み、前記ワークと前記第1の絶縁体との間を密封する環状の第1のシール部材と、(d)前記第1の絶縁体と組み合わされている前記第2の絶縁体と前記第1の絶縁体との間に配置され、前記ワークを取り囲み、前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体との間を密封する環状の第2のシール部材と、(e)前記第1の絶縁体と組み合わされている前記第2の絶縁体と前記ワークとの間に配置され、前記ワークと前記第2の絶縁体との間を密封する環状の第3のシール部材と、を備える。前記第1のシール部材と前記第2のシール部材と前記第3のシール部材と前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体と前記ワークとに囲まれる第1の空間の圧力を、前記第3のシール部材と前記第2の絶縁体と前記ワークとに囲まれる第2の空間の圧力より高くすることができる。
上記構成によれば、電気めっき用治具を用いてワークを保持し、めっき液に浸すと、めっき液は第1の空間と隣り合う。第2の空間の圧力を、第1の絶縁体と第2の絶縁体との間に配置されたワークのうち第1の絶縁体の開口部を介してめっき液に接するワークの露出部分に作用するめっき液の液圧(以下、単に「めっき液の液圧」ともいう。)よりも低い圧力にすることによって、ワークを第2の絶縁体に沿わせることができる。第2の空間とめっき液との間には第1の空間が介在しているため、第1の空間の圧力を第2の空間の圧力より高くすると、ワークを第2の絶縁体に沿わせるためにワークの露出部分に作用するめっき液の液圧よりも低い圧力にされる空間とめっき液とが隣り合う場合より、めっき液は第1の空間に侵入しにくくなる。したがって、液漏れが生じにくい。
なお、第1の空間の圧力は、めっき液の液圧より低くても、めっき液の液圧と等しくても、めっき液の液圧より高くても構わない。
好ましい一態様において、前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体のいずれか一方又は両方は、前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体との間に前記ワークが配置された状態で前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体と前記ワークとの全体を取り囲む外部と前記第1の空間とを連通する第1の連通孔が形成されている。
この場合、第1の連通孔を介して第1の空間の圧力を容易に調整することができる。
好ましい他の態様において、前記第2の絶縁体は、前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体との間に前記ワークが配置された状態で前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体と前記ワークとの全体を取り囲む外部と前記第2の空間とを連通する第2の連通孔が形成されている。
この場合、第2の貫通流路を介して第2の空間の圧力を容易に調整することができる。
好ましくは、前記第2の連通孔は、前記外部に存在する負圧源に接続される。前記第2の空間は、前記第2の連通孔を介して前記負圧源に連通され、負圧にされる。
この場合、第2の空間の圧力をめっき液の液圧よりも低い圧力にすることが容易である。
好ましくは、一端と他端との間が連通する開状態と、前記一端と前記他端との間の連通が阻止された閉状態とを切り替えることができ、前記一端が前記第2の連通孔に接続された開閉部材をさらに備える。
この場合、開閉部材の他端に接続された配管等を外しても、第2の空間の圧力を保持したまま、ワーク及び電気めっき用治具を自由に搬送でき、作業がやりやすい。
上記各構成において、好ましくは、(a)前記第3のシール部材に取り囲まれ前記ワークに対向するように、前記第2の絶縁体に形成された凹部と、(b)前記凹部に配置される導電部材と、(c)前記第2の絶縁体に設けられ、前記導電部材に電気的に接続される一端と、電気めっき用電源に電気的に接続される他端とを有する配線と、をさらに備える。
この場合、ワークにめっきを形成するとき、配線及び導電部材を介して、ワークのめっきが形成される表面とは反対側の裏面から給電することができる。分割されて個片(例えばチップ)になる部分を含むワークの場合、個片になる部分ごとにワークの裏面から給電することができるため、ワークに、個片になる部分同士を導通させる回路を作る必要はない。ワークに、個片になる部分同士を導通させる回路がないと、ワークから切断され分割された個片の切断面に導通部が露出しないようにすることが可能である。
また、本発明は、上記課題を解決するために、以下のように構成した電気めっき方法を提供する。
電気めっき方法は、(i)主面間を貫通する開口部が形成された第1の絶縁体に沿って、前記開口部及びそのまわりに対向するように、第2の絶縁体を配置するとともに、前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体との間に、前記開口部及びそのまわりに対向するようにワークを配置し、(ii)前記第1の絶縁体と前記ワークとの間に配置され前記開口部を取り囲む環状の第1のシール部材によって、前記ワークと前記第1の絶縁体との間を密封し、(iii)前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体との間に配置され前記ワークを取り囲む環状の第2のシール部材によって、前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体との間を密封し、(iv)前記ワークと前記第2の絶縁体との間に配置された環状の第3のシール部材によって、前記ワークと前記第2の絶縁体との間を密封し、(v)前記第1のシール部材と前記第2のシール部材と前記第3のシール部材と前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体と前記ワークとに囲まれる第1の空間の圧力を、前記第3のシール部材と前記第2の絶縁体と前記ワークとに囲まれる第2の空間の圧力より高くし、かつ前記第2の空間をめっき液の液圧よりも低い圧力にした状態で、前記ワークにめっきを形成する。
上記方法によれば、ワークにめっきを形成するとき、めっき液は第1の空間と隣り合う。第2の空間を負圧にすることによって、ワークを第2の絶縁体に沿わせることができる。第2の空間とめっき液との間には第1の空間が介在しているため、第1の空間の圧力を第2の空間の圧力より高くすると、ワークを第2の絶縁体に沿わせるため負圧にする空間とめっき液とが隣り合う場合より、めっき液は第1の空間に侵入しにくくなる。したがって、液漏れが生じにくい。
なお、第1の空間の圧力は、めっき液の液圧より低くても、めっき液の液圧と等しくても、めっき液の液圧より高くても構わない。
好ましい一態様において、前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体のいずれか一方又は両方は、前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体との間に前記ワークが配置された状態で前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体と前記ワークとの全体を取り囲む外部と前記第1の空間とを連通する第1の連通孔が形成されている。
この場合、第1の貫通孔を介して第1の空間の圧力を容易に調整することができる。
好ましい他の態様において、前記第2の絶縁体は、前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体との間に前記ワークが配置された状態で前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体と前記ワークとの全体を取り囲む外部と前記第2の空間とを連通する第2の連通孔が形成されている。
この場合、第2の貫通孔を介して第2の空間の圧力を容易に調整することができる。
好ましくは、一端と他端との間が連通する開状態と、前記一端と前記他端との間の連通が阻止された閉状態とを切り替えることができる開閉部材の前記一端が、前記第2の連通孔に接続されている。
この場合、開閉部材の他端に接続されている配管等を外しても、第2の空間の圧力を保持したまま電気めっき用治具を自由に搬送でき、作業がやりやすい。
上記各方法において、好ましくは、前記第3のシール部材に取り囲まれ前記ワークに対向するように前記第2の絶縁体に形成された凹部に、導電部材を配置する。前記第2の絶縁体に設けられた配線の一端と前記導電部材とを電気的に接続し、かつ前記配線の他端を電気めっき用電源に電気的に接続した状態で、前記ワークにめっきを形成する。
この場合、ワークにめっきを形成するとき、配線及び導電部材を介して、ワークのめっきが形成される表面とは反対側の裏面から給電することができる。裏面から給電すると、ワークを切断したときに、切断面に導電部が露出しないようにすることが可能である。
本発明によれば、液漏れが生じにくい。
図1は電気めっき用治具の組立斜視図である。(実施例) 図2は電気めっき用治具の分解斜視図である。(実施例) 図3は第2の絶縁体の一方の主面の要部拡大図である。(実施例) 図4は第2の絶縁体の他方の主面を見た斜視図である。(実施例) 図5は被電気めっき用治具の(a)断面図、(b)拡大断面図である。(実施例) 図6は被電気めっき用治具の(a)断面図、(b)拡大断面図である。(実施例) 図7は第2の空間の圧力と抵抗値との関係を示すグラフである。(実施例) 図8は電気めっき用治具の構成を示す要部断面図である。(本発明の説明例) 図9は電気めっき用治具の構成を示す要部断面図である。(比較例) 図10はワークの断面図である。(本発明の説明例) 図11はワークの断面図である。(比較例) 図12は電気めっき用治具の分解斜視図である。(従来例)
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
<本発明の説明例> 図8は、本発明の電気めっき用治具10aの基本的な構成を模式的に示す要部断面図である。図8に示すように、第1の絶縁体20と第2の絶縁体30との間にワーク2を保持し、第1の絶縁体20の主面間を貫通する開口部22からワーク2を露出させた状態でめっき液に浸すことによって、ワーク2の表面2aにめっきを形成する。電気めっき用治具10aは、第1の絶縁体20とワーク2との間を密封する環状の第1のシール部材50と、ワーク2を取り囲み第1の絶縁体20と第2の絶縁体30との間を密封する環状の第2のシール部材52と、ワーク2と第2の絶縁体30との間を密封する環状の第3のシール部材54とを備えている。
電気めっき用治具10aを用いてワーク2を保持しているとき、第1のシール部材50と、第2のシール部材52と、第3のシール部材54と、第1の絶縁体20と、第2の絶縁体30と、ワーク2とに囲まれた第1の空間70が形成される。また、第3のシール部材54と、第2の絶縁体30と、ワーク2とに囲まれた第2の空間74が形成される。
第1の絶縁体20と第2の絶縁体30のいずれか一方又は両方に、第1の絶縁体20と第2の絶縁体30との間にワーク2が配置された状態で第1の絶縁体20と第2の絶縁体30とワーク2との全体を取り囲む外部と第1の空間70とを連通する第1の連通孔72が形成されている。第2の絶縁体30には、第1の絶縁体20と第2の絶縁体30との間にワーク2が配置された状態で第1の絶縁体20と第2の絶縁体30とワーク2との全体を取り囲む外部(以下、単に「外部」ともいう。)と第2の空間74とを連通する第2の連通孔76が形成されている。
ワーク2は、めっきが形成される表面2aに導電性を有する不図示のめっき下地層が形成され、反対側の裏面2bに不図示の給電用端子が形成されている。めっき下地層と給電用端子は、ワーク2の絶縁部2kを貫通する導電部2tによって電気的に接続されている。
ワーク2と第2の絶縁体30との間には、金属板64、金属薄板62及び導電ゴム60が配置されている。電気めっき用電源は、第2の絶縁体30に設けられた配線78、金属板64、金属薄板62、導電ゴム60、給電用端子、導電部2tを介して、ワーク2のめっき下地層に電気的に接続される。
めっきを形成するとき、第2の空間74の圧力は、第1の絶縁体20と第2の絶縁体30との間に配置されたワーク2のうち第1の絶縁体2の開口部22を介してめっき液に接するワーク2の露出部分に作用するめっき液の液圧(以下、単に「めっき液の液圧」ともいう。)よりも低い圧力にする。例えば、第2の連通孔76に負圧源を接続し、第2の空間74を負圧にする。これによって、ワーク2を導電ゴム60に押しつけて沿わせる。ワーク2を導電ゴム60に押しつけて沿わせることにより、ワーク2の給電用端子と導電ゴム60との確実な通電を得ることができる。一方、第1の空間70の圧力は、第1の連通孔72を介して、第2の空間の圧力より高くすることができる。
<比較例> 図9は、比較例の電気めっき用治具10x,10yの構成を模式的に示す要部断面図である。図9に示すように、比較例の電気めっき用治具10x,10yは、本発明の電気めっき用治具10aと同じく、第1の絶縁体20x,20yとワーク2x,2yとの間を密封する環状の第1のシール部材50と、ワーク2x,2yを取り囲み第1の絶縁体20x,20yと第2の絶縁体30x,30yとの間を密封する環状の第2のシール部材52とを備えている。しかし、比較例の電気めっき用治具10x,10yは第3のシール部材を備えていない点で、本発明の電気めっき用治具10aとは相違する。
比較例の電気めっき用治具10x,10yは、第1のシール部材50と、第2のシール部材52と、第1の絶縁体20x,20yと、第2の絶縁体30x,30yと、ワーク2x,2yとに囲まれる第3の空間80が形成される。第1の絶縁体20x,20yと第2の絶縁体30x,30yのいずれか一方又は両方に、第3の空間80に連通する第3の連通孔82が形成されている。第3の連通孔82を介して、第3の空間80を真空吸引し、第3の空間80を負圧にし、ワーク2x,2yを第2の絶縁体30x,30yに沿わせる。
ワーク2は、第3の空間80に露出する部分に、不図示の給電用端子が形成されている。給電用端子は、導電ゴム86x,86yと、第1の絶縁体20x又は第2の絶縁体30yに設けられた配線84x,84yとを介して、電気めっき用電源に電気的に接続される。
<本発明の優位性1> 比較例では、めっき液に隣り合う第3の空間80の圧力は、ワーク2x,2yを第2の絶縁体30x、30yに沿わせる負圧になる。一方、本発明では、めっき液に隣り合う第1の空間70の圧力は、ワーク2を第2の絶縁体30に沿わせるようにする、めっき液の液圧より低い圧力、すなわち第2の空間74の圧力より高くすることができる。そのため、本発明の電気めっき用治具10aは、第1の空間70の圧力を第2の空間74の圧力より高くすることによって、比較例の電気めっき用治具10x,10yに比べ、液漏れが生じにくい。
<本発明の優位性2> 本発明は、ワークを切断したときに、切断面にワークの導電部が露出しないようにすることが可能である。
すなわち、比較例のように、ワーク2x,2yの周辺部分に設けた給電用端子と、ワーク2x,2yの中心部分に設けためっき下地層とを、導電部を介して電気的に接続する場合、ワーク2x,2yの切断面に導電部が露出する。
例えば、図11(a)の断面図に示すように、ワーク2mの内部に、給電用端子4pと、めっき下地層4qとを接続する導電部6xを形成する。あるいは、図11(b)の断面図に示すように、ワーク2nの表面2aに、連続的に導電部6yを形成し、レジスト7で覆い、レジスト7で覆われていない部分4rにめっきを形成する。いずれの場合も、導電部6x,6yは、個片の境界8、すなわち切断部分を横断するため、ワーク2m,2nを切断すると、切断面に導電部6x,6yが露出する。
これに対し、本発明では、例えば図10の断面図に示すように、切断後に個片になる部分ごとに、表面2aのめっき下地層4aと裏面の給電用端子4bとを、ワーク2の表面2aと裏面2bとの間を貫通する導電部6によって電気的に接続することによって、導電部6が個片の境界8、すなわち切断部分を横断しないように、ワーク2を構成することができる。これによって、ワーク2を切断した切断面に導電部6が露出しないようにすることが可能である。
<実施例> 次に、本発明の実施例の電気めっき用治具10及び電気めっき方法について、図1〜図7を参照しながら説明する。
図1は、電気めっき用治具10の組立斜視図である。図2は、電気めっき用治具10の分解斜視図である。図1及び図2に示すように、電気めっき用治具10は、第1の絶縁体20と第2の絶縁体30との間にワーク2を挟んだ状態を、不図示のボルトやクリップなどの適宜な手段によって、解除可能に保持することができる。
第1の絶縁体20は、樹脂などの電気的な絶縁性を有する材料からなる板状の部材である。第1の絶縁体20は、互いに対向する主面20a,20b間を貫通する開口部22が形成され、ワーク2を保持するとき、一方の主面20b(以下、「第1の主面20b」ともいう。)が、ワーク2及び第2の絶縁体30に対向する。
第2の絶縁体30は、樹脂などの電気的な絶縁性を有する材料からなる板状の部材である本体31を含む。第2の絶縁体30の本体31は、ワーク2を保持するとき、互いに対向する主面30a,30bのうち一方の主面30a(以下、「第2の主面30a」ともいう。)が、ワーク2及び第1の絶縁体20の第1の主面20bに対向する。第2の主面30aには、第1の絶縁体20を位置決めするための位置決めピン37が設けられている。
第2の絶縁体30の本体31の上部には、電気めっき用治具10を把持するための穴38,39と、電気めっき用電源に接続するための端子12a,12bが設けられている。
ワーク2は、第1の絶縁体20の開口部22及びそのまわりに対向するように、第1の主面20bと第2の主面30aとの間に配置される。
図3は、第2の絶縁体30の本体31の一方の主面30a、すなわち第2の主面30aの要部拡大図である。図2及び図3に示すように、第2の主面30aのうちワーク2が対向する内側対向領域2s内には、矩形形状の凹部32が形成されている。また、凹部32を取り囲むように、環状の第3のシール部材54が取り付けられている。第2の絶縁体30の本体31には、凹部32の底面と第2の絶縁体30の本体31の他方の主面30bとの間を貫通する第2の連通孔の第1部分33が形成されている。
第1の絶縁体20が対向する外側対向領域20s内、かつ、内側対向領域2sの外側には、内側対向領域2sを取り囲むように溝34が形成されている。また、溝34を取り囲むように、環状の第2のシール部材52が取り付けられている。第2の絶縁体30の本体31には、溝34の底面と第2の絶縁体30の本体31の他方の主面30bとの間を貫通する第1の連通孔の第1部分35が形成されている。
図4は、第2の絶縁体30の本体31の他方の主面30bを見た斜視図である。図5(a)及び図6(a)は、電気めっき用治具10の断面図であり、図5(b)及び図6(b)は、その拡大断面図である。図5は図3の線A−Aに沿って、図6は図3の線B−Bに沿って見ている。
図4〜図6に示すように、第2の絶縁体30は、本体31の他方の主面30bに接着された柱状の第1の流路部材40と第2の流路部材42とを含む。
図4及び図6に示すように、第1の流路部材40に第1の連通孔の第2部分41が形成されている。第1の連通孔の第2部分41の一端41aは第1の連通孔の第1部分35に連通し、他端41bは大気に開放されている。溝34と、第1の連通孔の第1部分35と、第1の連通孔の第2部分41とによって、第1の連通孔が形成される。第1の連通孔の他端は、第1の連通孔の第2部分41の他端41bであり、第1の絶縁体20と第2の絶縁体30との間にワーク2が配置された状態で第1の絶縁体20と第2の絶縁体30とワーク2との全体を取り囲む外部に連通している。
図4及び図5に示すように、第2の流路部材42に第2の連通孔の第2部分43が形成されている。第2の連通孔の第2部分43の一端43aは第2の連通孔の第1部分33に連通し、他端43bは負圧源に接続される。凹部32と、第2の連通孔の第1部分33と、第2の流路43とによって、第2の連通孔が形成される。第2の連通孔の他端は、第2の連通孔の第2部分43の他端43bであり、第1の絶縁体20と第2の絶縁体30との間にワーク2が配置された状態で第1の絶縁体20と第2の絶縁体30とワーク2との全体を取り囲む外部に連通している。
図5及び図6に簡略化して図示されているように、第1の絶縁体20の第1の主面20bに、開口部22を取り囲むように連続する第1の溝51が形成されている。第1の溝51には、環状の第1のシール部材50が取り付けられている。第1のシール部材50は、ワーク2と第1の絶縁体20との間を密封する。
第2の絶縁体30の本体31の第2の主面30aには、第2の溝53と第3の溝55が形成されている。第2の溝53には、第2のシール部材52が取り付けられている。第2のシール部材52は、第1の絶縁体20と第2の絶縁体30の間を密封する。第3の溝55には、第3のシール部材54が取り付けられている。第3のシール部材54は、ワーク2と第2の絶縁体30との間を密封する。
ワーク2は、溝34の手前まで延在し、第1のシール部材50と第3のシール部材54との間に挟まれている。なお、第1のシール部材50と第3のシール部材54とは、互いに対向する位置からずれた位置に配置されても構わない。
第1のシール部材50と、第2のシール部材52と、第3のシール部材54と、第1の絶縁体20と、第2の絶縁体30と、ワーク2とに囲まれ密閉される第1の空間70(図8参照)は、溝34、第1の連通孔の第1部分35及び第1の連通孔の第2部分41、すなわち第1の連通孔を介して、第1の絶縁体20と第2の絶縁体30との間にワーク2が配置された状態で第1の絶縁体20と第2の絶縁体30とワーク2との全体を取り囲む外部に連通している。第1の空間70の圧力は、第1の連通孔を介して、容易に調整することができる。例えば、第1の連通孔の第2部分41の他端41bを大気に開放し、第1の空間70の圧力を大気圧と同じにすることができる。第1の連通孔の第2部分41の他端41bから減圧又は加圧して、第1の空間70の圧力を大気圧より低くしても高くしても構わない。
第3のシール部材54と、第2の絶縁体30と、ワーク2とに囲まれ密閉された第2の空間74(図8参照)の圧力は、凹部32、第2の連通孔の第1部分33及び第2の連通孔の第2部分43、すなわち第2の連通孔を介して、容易に調整することができる。例えば、第2の連通孔の第2部分43の他端43bに、第1の絶縁体20と第2の絶縁体30との間にワーク2が配置された状態で第1の絶縁体20と第2の絶縁体30とワーク2との全体を取り囲む外部に存在する負圧源を接続し、第2の連通孔を介して第2の空間74を負圧源に連通させ、第2の空間74の圧力を負圧にする。この場合、第2の空間74の圧力をめっき液の液圧よりも低い圧力にすることが容易である。第2の空間74の圧力を負圧にすると、ワーク2を導電ゴム60に沿わせることができる。
電気めっき用治具10を用いてワーク2を保持し、めっき液に浸し、電流を流すことによって、ワーク2にめっきを形成する。このとき、第2の空間74とめっき液との間に第1の空間70が介在し、第1の空間70がめっき液に隣り合う。そのため、第1の空間70の圧力を第2の空間74の圧力より高くすると、ワーク2を第2の絶縁体30に沿わせるために負圧される空間とめっき液とが隣り合う場合より、めっき液は第1の空間70に侵入しにくい。そのため、電気めっき用治具10は、液漏れが生じにくい。
図4に示すように、第2の連通孔の他端、すなわち第2の連通孔の第2部分43の他端43bに、開閉部材44の一端を接続することが好ましい。開閉部材44は、一端と他端との間が連通する開状態と、一端と他端との間の連通が阻止された閉状態とを切り替えることができるものである。開閉部材44は、開閉弁や、一端から他端には気体が流れ他端から一端には気体が流れない逆止弁、結合を解除すると一端と他端の間の気体の流れが遮断されるカプラなどである。
例えば、電気めっき用治具10にワーク2が保持されている組立状態において、開閉部材44を開状態にし、開閉部材44の他端に負圧源を接続して吸引することによって、第2の空間74を負圧にすることができる。開閉部材44を閉状態にすると、開閉部材44の他端に接続されている配管等を外しても、第2の空間74の圧力を保持したまま、ワーク2及び電気めっき用治具10を自由に搬送することができ、作業がやりやすくなる。
第2の絶縁体30の凹部32には、凹部32の底から順に、金属板64と、金属薄板62と、導電ゴム60とが配置されている。金属板64、金属薄板62及び導電ゴム60は、導電部材であり、互いに接する。金属板64と、金属薄板62は、ステンレス等などある。導電ゴム60は、導電性と弾性を有する。金属板64は、凹部32にねじ止めされ、ねじ穴によって、ワーク2に対向する表面に凹凸ができる。この凹凸によって導電ゴム60が局所的に変形することを防ぐため、金属板64と導電ゴム60の間に、金属板64より厚みが小さい金属薄板62が配置されている。
第1の絶縁体30の内部には、図5及び図6では不図示の配線が設けられている。配線の一端は、凹部32に配置された金属板64に電気的に接続され、配線の他端は、端子12a,12bに電気的に接続されている。電気めっき用電源を端子12a,12bに接続すると、配線、金属板64と、金属薄板62と、導電ゴム60を介して、ワーク2の裏面から給電することができる。前述したように、裏面から給電すると、ワーク2を切断したときに、切断面に導電部が露出しないようにすることが可能になる。
なお、図9と同様にワークの周囲部分から給電するように構成することも、可能である。
図7のグラフは、電気めっき用治具10を用いてワーク2を保持し、第1の空間70を大気圧とし、第2の空間74をポンプで0.23MPa程度まで減圧にした後、ポンプを停止し、ポンプ停止中にリークにより変化する第2の空間74の圧力と、ワーク2のめっき下地層と端子12a,12bとの間の抵抗値を測定した結果を示している。ワーク2は、約100mm角の基板である。
図7から、第2の空間74の圧力が0.06MPa以下であれば、抵抗値は略一定の低い値を維持していることが分かる。また、0.1MPa(大気圧)付近で、急激に抵抗値が上昇している。このことから、第2の空間74の圧力を負圧にすることによって、精度よくめっきを形成できることが分かる。
例えば、ワーク2が、分割後にそれぞれチップになる個片部分を含む薄板の集合基板の場合、単にワーク2の裏面(めっきが形成される表面とは反対側の面)から個片部分に給電電極を押し付けると、ワーク2は、個片部分の外側が第1及び第2の絶縁体20,30の間に挟まれ拘束されるため反ってしまい、給電電極に十分に接触しない部分ができる。そこで、第2の空間74の圧力を負圧にすることによって、個片部分の全部を給電電極に押し付け、一様に給電することができる。
<変形例1> 第1の連通孔を設けない構成とすることも可能である。この場合、例えば大気中で、電気めっき用治具を用いてワークを保持した後、第2の空間に連通する第2の連通孔を介して真空吸引すると、第2の空間を負圧にするとともに、第1の空間の圧力を第2の空間の圧力より高い大気圧にすることができる。
<変形例2> 第2の空間に連通する第2の連通孔を設けない構成とすることも可能である。この場合、例えば真空中で、電気めっき用治具を用いてワークを保持した後、大気中に戻すことによって、第2の空間を負圧にするとともに、第1の空間に連通する第1の連通孔を介して、第1の空間の圧力を第2の空間の圧力より高い大気圧にすることができる。
<変形例3> 第1の連通孔も第2の連通孔も設けない構成とすることも可能である。この場合、大気圧より低い第1の圧力の雰囲気で、第2の絶縁体にワークと第3のシール部材を組み付けて、第2の空間を第1の圧力にする。次いで、第1の圧力より高い第2の圧力の雰囲気とする。この状態ではワークは第2の圧力により第3のシールに押し付けられるため、ワークの脱落やリークは起こりにくい。次に、第1の絶縁体と、第1のシール部材と、第2のシール部材とをさらに組み付けて、第1の空間を第2の圧力にする。これによって、第2の空間を負圧にするとともに、第1の空間の圧力を第2の空間の圧力より高くすることができる。
<変形例4> 第2の空間を大気圧として、第1の空間の圧力を加圧して大気圧を超える圧力とした状態で、治具に保持したワークを、大気圧又は大気圧より高い圧力に接しているめっき液に浸す。この場合には、第2の空間の圧力は、第1の絶縁体20の開口部22を介してめっき液に接するワークの露出部分に作用するめっき液の液圧よりも低い圧力になり、ワークを導電ゴムに押しつけて沿わせることができる。
<まとめ> 以上に説明した本発明の電気めっき用治具10,10aを用いると、液漏れが生じにくい。そのため、第1の絶縁体20と第2の絶縁体30の締め付けを強くする必要がないので、ワーク2が薄い場合でも割れにくい。また、第1のシール部材50がワーク2に強く貼り付いてしまい、ワーク2から第1のシール部材50を剥がす際にワーク2が割れるリスクをなくすことができる。電気めっき用治具10へのワーク2の着脱を自動化する場合、構造が簡単になる。
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、種々変更を加えて実施することが可能である。
例えば、ワークが矩形形状以外であっても、ワークの形状に対応して電気めっき用治具を構成することができる。
2,2x,2y ワーク
10,10a,10x,10y 治具
20,20x,20y 第1の絶縁体
22 開口部
30,30x,30y 第2の絶縁体
32 凹部(第2の連通孔)
33 第2の連通孔の第1部分
34 溝(第1の連通孔)
35 第1の連通孔の第1部分
41 第1の連通孔の第2部分
43 第2の連通孔の第2部分
44 開閉部材
50 第1のシール部材
52 第2のシール部材
54 第3のシール部材
60 導電ゴム(導電部材)
62 金属薄板(導電部材)
64 金属板(導電部材)
70 第1の空間
72 第1の連通孔
74 第2の空間
76 第2の連通孔
78 配線

Claims (11)

  1. 主面間を貫通する開口部が形成された第1の絶縁体と、
    前記開口部及びそのまわりに対向するように前記第1の絶縁体に沿って配置し前記第1の絶縁体と組み合わせる第2の絶縁体と、
    前記第1の絶縁体と組み合わされている前記第2の絶縁体と前記第1の絶縁体との間に、前記開口部及びそのまわりに対向するように、ワークを配置した状態で、前記ワークと前記第1の絶縁体との間に配置され、前記開口部を取り囲み、前記ワークと前記第1の絶縁体との間を密封する環状の第1のシール部材と、
    前記第1の絶縁体と組み合わされている前記第2の絶縁体と前記第1の絶縁体との間に配置され、前記ワークを取り囲み、前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体との間を密封する環状の第2のシール部材と、
    前記第1の絶縁体と組み合わされている前記第2の絶縁体と前記ワークとの間に配置され、前記ワークと前記第2の絶縁体との間を密封する環状の第3のシール部材と、
    を備え、
    前記第1のシール部材と前記第2のシール部材と前記第3のシール部材と前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体と前記ワークとに囲まれる第1の空間の圧力を、前記第3のシール部材と前記第2の絶縁体と前記ワークとに囲まれる第2の空間の圧力より高くすることができることを特徴とする、電気めっき用治具。
  2. 前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体のいずれか一方又は両方は、前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体との間に前記ワークが配置された状態で前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体と前記ワークとの全体を取り囲む外部と前記第1の空間とを連通する第1の連通孔が形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の電気めっき用治具。
  3. 前記第2の絶縁体は、前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体との間に前記ワークが配置された状態で前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体と前記ワークとの全体を取り囲む外部と前記第2の空間とを連通する第2の連通孔が形成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電気めっき用治具。
  4. 前記第2の連通孔は、前記外部に存在する負圧源に接続され、
    前記第2の空間は、前記第2の連通孔を介して前記負圧源に連通され、負圧にされることを特徴とする、請求項3に記載の電気めっき用治具。
  5. 一端と他端との間が連通する開状態と、前記一端と前記他端との間の連通が阻止された閉状態とを切り替えることができ、前記一端が前記第2の連通孔に接続された開閉部材をさらに備えたことを特徴とする、請求項3に記載の電気めっき用治具。
  6. 前記第3のシール部材に取り囲まれ前記ワークに対向するように、前記第2の絶縁体に形成された凹部と、
    前記凹部に配置される導電部材と、
    前記第2の絶縁体に設けられ、前記導電部材に電気的に接続される一端と、電気めっき用電源に電気的に接続される他端とを有する配線と、
    をさらに備えたことを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一つに記載の電気めっき用治具。
  7. 主面間を貫通する開口部が形成された第1の絶縁体に沿って、前記開口部及びそのまわりに対向するように、第2の絶縁体を配置するとともに、前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体との間に、前記開口部及びそのまわりに対向するようにワークを配置し、
    前記第1の絶縁体と前記ワークとの間に配置され前記開口部を取り囲む環状の第1のシール部材によって、前記ワークと前記第1の絶縁体との間を密封し、
    前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体との間に配置され前記ワークを取り囲む環状の第2のシール部材によって、前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体との間を密封し、
    前記ワークと前記第2の絶縁体との間に配置された環状の第3のシール部材によって、前記ワークと前記第2の絶縁体との間を密封し、
    前記第1のシール部材と前記第2のシール部材と前記第3のシール部材と前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体と前記ワークとに囲まれる第1の空間の圧力を、前記第3のシール部材と前記第2の絶縁体と前記ワークとに囲まれる第2の空間の圧力より高くし、かつ前記第2の空間をめっき液の液圧よりも低い圧力にした状態で、前記ワークにめっきを形成することを特徴とする、電気めっき方法。
  8. 前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体のいずれか一方又は両方は、前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体との間に前記ワークが配置された状態で前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体と前記ワークとの全体を取り囲む外部と前記第1の空間とを連通する第1の連通孔が形成されていることを特徴とする、請求項7に記載の電気めっき方法。
  9. 前記第2の絶縁体は、前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体との間に前記ワークが配置された状態で前記第1の絶縁体と前記第2の絶縁体と前記ワークとの全体を取り囲む外部と前記第2の空間とを連通する第2の連通孔が形成されていることを特徴とする、請求項7又は8に記載の電気めっき方法。
  10. 一端と他端との間が連通する開状態と、前記一端と前記他端との間の連通が阻止された閉状態とを切り替えることができる開閉部材の前記一端が、前記第2の連通孔に接続されていることを特徴とする、請求項9に記載の電気めっき方法。
  11. 前記第3のシール部材に取り囲まれ前記ワークに対向するように前記第2の絶縁体に形成された凹部に、導電部材を配置し、
    前記第2の絶縁体に設けられた配線の一端と前記導電部材とを電気的に接続し、かつ前記配線の他端を電気めっき用電源に電気的に接続した状態で、前記ワークにめっきを形成することを特徴とする、請求項7乃至10のいずれか一つに記載の電気めっき方法。
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