JP6481886B2 - 投射光学システムおよび画像表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像をスクリーンに拡大投射して表示する、いわゆるプロジェクタ等の画像表示装置に係り、特に、画像表示素子に表示される画像をスクリーンに拡大投射するための投射光学システムに関するものである。
近年、プロジェクタ等と称される投射型の画像表示装置が、広く用いられている。一般に、この種の投射型の画像表示装置においては、DMD(Digital Micromirror Device)または液晶表示パネル等のライトバルブ(light valve〜光弁)と称される画像表示素子の表示画像の拡大像を投射光学システムによってスクリーンに投影して画像表示を行う。
ここで画像表示素子として用いられるDMDは、多数の微小ミラーを有し、これら各微小ミラーの角度を個別に所定の範囲で電子的に制御することができるデバイスである。例えば、今、1つの微小ミラーの角度が、−12°のときに照明光の微小ミラーによる反射光が投射光学系内に入射し、そして+12°のときに照明光の反射光が投射光学系に入射しないように、照明光がDMDに入射する角度を設定しておけば、DMDの各微小ミラーの傾斜角度を制御することによって、DMDの表示画面上にディジタル画像を形成することができる。
ところで、最近、この種の投射型の画像表示装置において、従来よりも投射距離を短くして、至近距離に設置したスクリーンに、大画面を表示できるようにした超短投射距離のフロント投射型プロジェクタの需要が高まってきている。
この超短投射距離のフロント投射型プロジェクタのように、超短投射距離の投射型の画像表示装置に用いる投射光学システムとしては、曲面ミラーを利用して画像の歪曲を補正しつつ投射光路を偏向して画像表示素子とスクリーンとの間の距離を短縮するものがある。この曲面ミラーを利用する方式は,小型であっても超至近距離からの投射を達成することができる可能性を有している。
このように、曲面ミラーを用いて小型で超短投射距離を実現する投射型の画像表示装置の技術は、例えば、特許文献1(特開2007−79524号公報)、特許文献2(特開2011−242606号公報)、特許文献3(特開2012−108267号公報)および特許文献4(特開2009−216883号公報)等に開示されている。
すなわち、これら特許文献1、特許文献2、特許文献3および特許文献4においては、いずれも屈折光学系と曲面ミラーを組み合わせる投射型の画像表示装置の構成が示されており、これらによれば超短投射距離を実現することが可能となる。
ところで、この種の投射型の画像表示装置、つまり超短投射プロジェクタにおいても、近年、小型化および低コスト化が求められている。一般的に反射光学系を用いたプロジェクタにおいては、光線と筐体との干渉を避けるために、画像表示素子を光軸から偏心させた構成を採らざるを得ない。このように画像表示素子を光軸から偏心させると、その分だけプロジェクタの厚み方向の寸法を増加させてしまう。また、屈折光学系のみを用いたプロジェクタと、屈折光学系および反射光学系の両者を用いたプロジェクタとで、画像表示素子を照明する照明系を共用化させることができない。そのため、これらのプロジェクタについては、それぞれ個別に開発を行わなければならず、コストを増加させる一因となっている。
しかしながら、特許文献1および特許文献2の記載においては、薄型化や照明系共通化については特に言及しておらず、上述したような市場の要求に対しては充分に対応していない。
また、特許文献3には、屈折光学系の中で中間像を形成させることにより、画像表示素子の偏心量を抑えるような構成を採るものも開示されているが、このように屈折光学系において単に中間像を形成しようとすると、光軸方向のサイズが大きくなってしまうため、小型化の要求に対して適切に応えることはできない。
そして、特許文献4には、自由曲面を複数面用いる方法や多数のレンズを偏心させる方法が開示されているが、これらを単純に適用したのでは、製造誤差感度の増大を招いてしまうおそれがあるため、望ましいとはいえない。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、投射距離を充分に短くして、しかも高輝度化することを可能とし、小型で且つ高性能な投射光学システムを提供することを目的としている。
本発明に係る投射光学システムは、上述した目的を達成するために、
画像表示素子に表示される画像をスクリーンに拡大投影する投射光学システムであって、
前記投射光学システムは、
絞りおよび複数のレンズを含む複数の光学素子からなり、前記画像表示素子に表示される画像を拡大結像させるための屈折光学系と、
前記屈折光学系と前記スクリーンとの間に配置される少なくとも1つの反射光学素子を有する反射光学系と
を具備してなり、
前記画像表示素子と前記反射光学系の間に中間像を1つ形成し、
前記屈折光学系における軸対称の複数のレンズが共有する軸を光軸Aとして、前記画像表示素子の画像形成部と前記光軸Aとは交差し、且つ前記画像形成部の中心と前記光軸Aとは交差しない配置であり
該光軸Aを含み且つ前記画像表示素子の中心から射出され前記絞りの中心を通る光線を含む面内の軸であって、前記光軸Aに直交する軸をY軸としたとき、前記屈折光学系のうちの一部の光学素子Bが前記Y軸に平行な方向に偏心しており、
前記光軸Aが前記画像表示素子と直交している
ことを特徴としている。
本発明によれば、
画像表示素子に表示される画像をスクリーンに拡大投影する投射光学システムにおいて、
前記投射光学システムは、
絞りおよび複数のレンズを含む複数の光学素子からなり、前記画像表示素子に表示される画像を拡大結像させるための屈折光学系と、
前記屈折光学系と前記スクリーンとの間に配置される少なくとも1つの反射光学素子を有する反射光学系と
を具備してなり、
前記画像表示素子と前記反射光学系の間に中間像を1つ形成し、
前記屈折光学系における軸対称の複数のレンズが共有する軸を光軸Aとして、前記画像表示素子の画像形成部と前記光軸Aとは交差し、且つ前記画像形成部の中心と前記光軸Aとは交差しない配置であり
該光軸Aを含み且つ前記画像表示素子の中心から射出され前記絞りの中心を通る光線を含む面内の軸であって、前記光軸Aに直交する軸をY軸としたとき、前記屈折光学系のうちの一部の光学素子Bが前記Y軸に平行な方向に偏心しており、
前記光軸Aが前記画像表示素子と直交している
ことにより、
投射距離を充分に短くして、しかも高輝度化することを可能とし、小型で且つ高性能な投射光学システムとすることができる。
本発明の第1の実施の形態である実施例1に係る画像表示装置における投射光学システムの全体の概略的な主要構成を、光軸を含み且つ画像表示素子の表示画面の長辺が垂直に交わる断面に沿って示す断面図である。 図1の投射光学システムの主として屈折光学系であるレンズ系の部分およびそのフォーカシング動作をより詳細に示す断面図である。 図1の投射光学システムにおける画像表示素子の画像形成部の形態およびその光軸に対する位置関係を模式的に示す模式図である。 図1の投射光学システムにおける近軸像面、中間像および光軸等の関係を説明するための模式図である。 図1の投射光学システムの遠距離(100インチ)における近軸像面と、主光線との交点との関係を説明するための模式図である。 図1の投射光学システムの中間距離(80インチ)における近軸像面と、主光線との交点との関係を説明するための模式図である。 図1の投射光学システムの近距離(60インチ)における近軸像面と、主光線との交点との関係を説明するための模式図である。 図1の投射光学システムの遠距離(100インチ)におけるスクリーンでの波長550nmのスポット位置を示す模式図である。 図1の投射光学システムの中間距離(80インチ)におけるスクリーンでの波長550nmのスポット位置を示す模式図である。 図1の投射光学システムの近距離(60インチ)におけるスクリーンでの波長550nmのスポット位置を示す模式図である。 図1の投射光学システムの遠距離(100インチ)におけるスクリーンでの波長625nm(赤)、550nm(緑)および425nm(青)の結像特性を示すスポットダイアグラムである。 図1の投射光学システムの中間距離(80インチ)におけるスクリーンでの波長625nm(赤)、550nm(緑)および425nm(青)の結像特性を示すスポットダイアグラムである。 図1の投射光学システムの近距離(60インチ)におけるスクリーンでの波長625nm(赤)、550nm(緑)および425nm(青)の結像特性を示すスポットダイアグラムである。 図11〜図13のスポットダイアグラムにおけるF1〜F13に対応する画角を示す図である。 本発明の第2の実施の形態である実施例2に係る画像表示装置における投射光学システムの全体の概略的な主要構成を、光軸を含み且つ画像表示素子の表示画面の長辺が垂直に交わる断面に沿って示す断面図である。 図15の投射光学システムの主として屈折光学系であるレンズ系の部分およびそのフォーカシング動作をより詳細に示す断面図である。 図15の投射光学システムの遠距離(100インチ)における近軸像面と、主光線との交点との関係を説明するための模式図である。 図15の投射光学システムの中間距離(80インチ)における近軸像面と、主光線との交点との関係を説明するための模式図である。 図15の投射光学システムの近距離(60インチ)における近軸像面と、主光線との交点との関係を説明するための模式図である。 図15の投射光学システムの遠距離(100インチ)におけるスクリーンでの波長550nmのスポット位置を示す模式図である。 図15の投射光学システムの中間距離(80インチ)におけるスクリーンでの波長550nmのスポット位置を示す模式図である。 図15の投射光学システムの近距離(60インチ)におけるスクリーンでの波長550nmのスポット位置を示す模式図である。 図15の投射光学システムの遠距離(100インチ)におけるスクリーンでの波長625nm(赤)、550nm(緑)および425nm(青)の結像特性を示すスポットダイアグラムである。 図15の投射光学システムの中間距離(80インチ)におけるスクリーンでの波長625nm(赤)、550nm(緑)および425nm(青)の結像特性を示すスポットダイアグラムである。 図15の投射光学システムの近距離(60インチ)におけるスクリーンでの波長625nm(赤)、550nm(緑)および425nm(青)の結像特性を示すスポットダイアグラムである。
以下、本発明の実施の形態に基づき、図面を参照して本発明に係る投射光学システムを詳細に説明する。具体的な実施例について説明する前に、まず、本発明の原理について説明する。
本発明に係る投射光学システムは、画像表示素子に表示される画像をスクリーンに拡大投影するための投射光学システムであり、一般にプロジェクタなどと称される投射型の画像表示装置を構成する。本発明の投射光学システムは、
絞りおよび複数のレンズを含む複数の光学素子からなり、前記画像表示素子に表示される画像を拡大結像させるための屈折光学系と、
前記屈折光学系と前記スクリーンとの間に配置される少なくとも1つの反射光学素子を有する反射光学系と
を具備してなり、
前記画像表示素子と前記反射光学系の間に中間像を1つ形成し、
前記屈折光学系における軸対称の複数のレンズが共有する軸を光軸Aとして、前記画像表示素子の画像形成部と前記光軸Aとは交差し、且つ前記画像形成部の中心と前記光軸Aとは交差しない配置であり
該光軸Aを含み且つ前記画像表示素子の中心から射出され前記絞りの中心を通る光線を含む面内の軸であって、前記光軸Aに直交する軸をY軸としたとき、前記屈折光学系のうちの一部の光学素子Bが前記Y軸に平行な方向に偏心しており、
そして前記光軸Aが前記画像表示素子と直交していることが望ましい(請求項1に対応する)。ここで、偏心とは、光学素子Bが、前記光軸Aと光軸を共有してないことを示している。
このように光軸Aと画像表示素子が直交することにより、偏心収差の発生を抑えることが可能となる。
屈折光学系のうちの一部の光学素子Bを偏心させることにより、画像表示素子を光軸Aと交差させた場合であっても反射光学系のミラーから反射された光線と、屈折光学系または折り返しミラー等との干渉を避けることができる。また、画像表示素子を光軸Aと交差させることにより、プロジェクタ等の投射型の画像表示装置の筐体のY軸方向の厚みを薄くすることが可能となる。ここで、光学素子Bは、屈折光学系内のレンズ単体、接合レンズおよび一体となって移動するレンズ群のいずれかである。
一般に屈折光学系を用いた前方投射型のプロジェクタは、画像表示素子と光軸を交差させて設計することが多いが、ミラー等による反射光学系を用いた構成においては、先に述べた通り、光線とレンズ等との干渉が避けられないため、画像表示素子と光軸を交差させないように配置する。そのため、照明系を共通化することが困難であった。これに対して、本発明では一部の光学素子Bを偏心させることにより、画像表示素子と光軸が交差していても、光線とレンズ等との干渉を避けることができるため、屈折光学系を用いた前方投射型のプロジェクタと照明系を共通化することができ、コストを削減することが可能となる。
さらにまた、前記反射光学系は凹面ミラーを有し、画像が投影される前記スクリーンは、前記凹面ミラーと前記光軸Aとの交点から前記スクリーンまでの距離/スクリーン横幅をTRとして、次の条件式〔1〕を満たすことが望ましい。
条件式:
〔1〕 TR < 0.30
このように条件式〔1〕を満たすことで、小型で投射スペースの小さい投射光学システムとすることが可能となる。
また、前記光学素子Bの光軸を前記光軸Aに一致させた状態で、投影画像が最大となる合焦状態での前記中間像の近軸最大像高をDidとし、前記屈折光学系による近軸像面と前記絞りの中心を通る光線との交点の前記光軸Aからの距離の最大値をDとして、
条件式:
〔2〕 0.6 < D/Did < 0.8
を満足することが望ましい。
さらに、前記光学素子Bが負のパワーを有することが望ましい。このように負のパワーの光学素子を偏心させることにより、光学性能に影響を与える偏心収差を小さく抑えることができるため、レンズや、ミラーのサイズを小さく抑えることが可能となる。
さらには、前記光学素子Bは、絞りよりも前記反射光学素子側に配置されることが望ましい。このように、光学素子Bを絞りよりも反射光学素子側に配置することにより、偏心収差の発生を小さく抑えることができ、レンズやミラーのサイズを小さくすることが可能となる。
さらに望ましくは、前記光学素子Bは、球面レンズであってもよい。このように球面レンズを偏心させることで、高度な偏心収差の発生を抑えることができる。
また望ましくは、前記反射光学素子が自由曲面を有する凹面ミラーであってもよい。このようにすれば、光学素子Bを偏心させることで発生する、台形歪み等の偏心収差を効率良く抑えることが可能となり、プロジェクタ等の投射型の画像表示装置を小型化することができる。特に超短投射距離のプロジェクタにおいては、レンズの偏心により大きな台形歪みが発生してしまい、回転対称な光学素子では、補正しきれないことが少なくないが、自由曲面ミラーを用いることにより効果的に補正することが可能となる。
すなわち、条件式〔2〕を満足することで、屈折光学系からの出射光線の角度を抑えることが可能となるため、投射光学系のY軸方向の厚みを抑えることができる。D/Didの値が条件式〔2〕の下限を下回ると、歪の補正をするために、自由曲面ミラーの負担が大きくなるため、製造誤差感度が大きくなってしまう。また、D/Didの値が条件式〔2〕の上限を上回ると、厚みが増してしまうため小型化できないだけでなく、縦型のプロジェクタにおいては折り返された光線と、レンズとの干渉が起こってしまう。前記光学素子Bの偏心、画像表示素子と光軸Aを交差させること、そして条件式〔2〕を同時に満たすことにより、偏心収差の発生を抑えつつ、投射光学システムのY軸方向の厚みを薄くすることが可能となる。
さらに、投射光学システムを構成する光学系がノンテレセントリック光学系であることが望ましい。このように、ノンテレセントリック光学系を用いることで、投射光学システムを小型化することができる。
さらには、前記反射光学系と前記スクリーンとの間に、曲率を有するガラス部材を有していることが望ましい。すなわち、画像表示素子のY軸方向の偏心量や、光学素子BのY軸方向の偏心量を小さくすると、光学性能的には優位になるが、スクリーン上での画像位置が下がり、例えば防塵ガラスとなる前記ガラス部材への入射角度が大きくなってしまい、位置画面周辺の画像の照度が下がってしまう。
前記ガラス部材に曲率をつけることで入射角度を低減することができるため、偏心量を小さくすることが可能となり、投射光学システムの薄型化および光学性能の向上に寄与する効果がある。
さらにまた、画像表示素子の対角サイズをGo、最小の画面サイズをGiとして、次の条件式〔3〕を満たすことが望ましい。
条件式:
〔3〕 Gi/Go > 73
Gi/Goの値が、条件式〔3〕における下限値を下回ると、スクリーン下端に入射する上光線と、レンズとの干渉が大きくなってしまうため、好ましくない。条件式〔3〕を満たすことによって、スクリーンに入射する光線の実質的な開口数NAを暗くすることができるため、干渉を避けることが可能となる。
さらに望ましくは、次の条件式〔3′〕を満たすようにするとよい。
条件式:
〔3′〕 Gi/Go > 90
さらに、本発明に係る画像表示装置は、上述した投射光学システムを用いて、画像表示素子に表示される画像をスクリーンに拡大投影して、画像を投射表示する。
次に、本発明に係る投射光学システムのさらに具体的な実施の形態および実施例について説明する。なお、ここでは、本発明の実施の形態および具体的な実施例として、本発明の投射光学システムに係る第1の実施の形態としての具体的な実施例1および第2の実施の形態としての具体的な実施例2について説明する。
〔第1の実施の形態〕
まず、上述した本発明の第1の実施の形態としての具体的な実施例1を詳細に説明する。
実施例1は、本発明の第1の実施の形態に係る投射光学システムの具体的な構成の実施例である。
図1は、本発明の第1の実施の形態である実施例1に係る投射光学システムおよびそれを用いた画像表示装置の構成を説明するためのものである。図1には、実施例1に係る投射光学システムを用いた画像表示装置の全体の概略的な主要構成を、光軸を含み且つ画像表示素子の表示画面の長辺が垂直に交わる断面に沿って示す断面図として示している。
まず、以下における全ての実施の形態および実施例に共通して用いる主要な構成要素について説明する。
画像表示素子としてのライトバルブ(light valve〜光弁)として、具体的には、例えばDMD(Digital Micromirror Device)を用いている。画像表示素子であるライトバルブとして、DMDの他には、例えば、透過型液晶パネルおよび反射型液晶パネル等を用いることもでき、本発明は、画像表示素子に用いるライトバルブの種類には特に限定されるものではない。
ここで画像表示素子として用いられるDMDは、多数の微小ミラーを有し、これら各微小ミラーの角度を個別に所定の角度の範囲で電子的に制御することができるデバイスである。例えば、今、1つの微小ミラーの角度が、−12°のときに照明光の微小ミラーによる反射光が投射光学システムに入射し、そして+12°のときに照明光の反射光が投射光学システムに入射しないように、照明光がDMDに入射する角度を設定しておけば、DMDの各微小ミラーの傾斜角度を制御することによって、DMDの表示画面上にディジタル画像を形成することができる。
なお、図1に画像表示素子としてのライトバルブの画像形成部LVとして示しているのは、ライトバルブにおいて投射すべき画像を形成する表示画面部分である。
画像形成部LVがDMD等のように自ら発光する機能を持たない場合には、画像形成部LVに形成される画像情報は、照明光学系LSからの照明光により照明される。照明光学系LSとしては、画像形成部LVを効率よく照明する機能を有するものが望ましく、また、照明をより均一にするため、例えばロッドインテグレータやフライアイインテグレータを用いることができる。
また、照明光学系LSにおける照明光源としては、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプおよび(白色)LED(発光ダイオード)などの白色光源を用いることができ、また単色発光LEDおよびLD(レーザダイオード)などの単色光源も用いることができる。照明光学系LSの具体的な構成については、本発明では特に限定しておらず、説明が煩雑になるのを避けるために、ここでは詳細な説明を省略する。本発明の実施例1においては、画像形成部LVとしてDMDを想定している。また、本発明の実施例1では、上述したように、自ら発光する機能を持たない画像形成部を前提としているが、生成させた画像を発光させる機能を有する自己発光方式のものを利用することもでき、そのような場合には照明光学系LSは不要となる場合もある。
画像形成部LVの近傍に配設される平行平板は、画像形成部LVのカバーガラス(シールガラス)FGを想定している。
画像形成部LVの画像表示面に形成される画像は、平行平板FGを介して屈折光学系RRに入射し、屈折光学系RRおよび反射光学系RLを介してスクリーンSCに拡大結像される。屈折光学系RRは、絞りADを含むレンズ系として構成される。
スクリーンSC以外の主要な部分は、投射型画像表示装置の筐体となる外装部HBに収容され、投射型画像表示装置を構成している。
実施例(実施例1および実施例2に共通)における記号の意味は、次の通りである。
f:全系の焦点距離
NA:開口数
ω:半画角(deg)
R:曲率半径(非球面の場合は近軸曲率半径)
D:面間隔
Nd:屈折率
νd:アッベ数
K:非球面の円錐定数
Ai:i次の非球面係数
Cj:自由曲面係数
非球面形状は、近軸曲率半径Rの逆数(近軸曲率)C、光軸からの高さH、円錐定数Kおよび各次数の非球面係数Aiを用い、光軸方向における非球面量をXとして、周知の式〔4〕:
であらわされ、近軸曲率半径R、円錐定数Kおよび非球面係数Aiを与えて非球面形状を特定する。
また、自由曲面形状は、近軸曲率半径Rの逆数(近軸曲率)C、光軸からの高さH、円錐定数Kおよび自由曲面係数Cjを用い、光軸方向における自由曲面量をXとして、周知の式〔5〕
ただし
であらわされ、近軸曲率半径R、円錐定数K、自由曲面係数Cjを与えて形状を特定する。
図1に示すように、画像形成部LVの法線方向であって、屈折光学系RRにおける軸対称レンズが共有する軸である光軸A(図1には明確には図示されてはいない)と平行な軸をZ軸、画像表示素子の表示画面、すなわち画像形成部LVの画面の中心から射出され、絞りADの中心を通る光線を含む面内の軸のうち、光軸Aに垂直な軸をY軸、光軸A(と平行なZ軸)とY軸とに垂直な軸をX軸とし、図1において、Z軸から反時計回りの回転方向を+α方向とする。また、図に示す矢印の方向がそれぞれ正の方向を示す。
図1および図2は、本発明の第1の実施の形態である実施例1に係る投射光学システムを用いた画像表示装置の構成を説明するためのものである。このうち、図1は、実施例1に係る投射光学システムの全体の概略的な主要構成を、光軸を含み且つ画像表示素子の表示画面の長辺が垂直に交わる断面に沿って示す断面図である。そして図2は、図1の投射光学系の主として屈折光学系のレンズ系およびそのフォーカシング動作をより詳細に示す断面図である。
図1および図2において、画像表示素子の画像形成部LVの表示画面の画像は、カバーガラスFGから屈折光学系RRおよび反射光学系RLを順次介して防塵ガラスBGを経てスクリーンSCに投射される。画像表示素子(画像形成部LV)、カバーガラスFG、屈折光学系RRおよび反射光学系RLは、外装部HBに収容され、投射型画像表示装置を構成している。カバーガラスFGは、外装部HBからの投影光線の射出部に設けられている。
屈折光学系RRは、絞りADを含むレンズ系として構成され、図2に示すように、画像形成部LV側から、順次、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3そして第4レンズ群G4を配置している。絞りADは、第1レンズ群G1内に配置している。
反射光学系RLは、屈折光学系RRから射出される光線をほぼ直角に偏向する折り返し平面ミラーM1および折り返し平面ミラーM1からの光線を偏向し、防塵ガラスBGを介してスクリーンSCに投射する凹面ミラーM2を有している。
すなわち、図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像表示装置の投射光学システムの構成を示し、図2は、その主として屈折光学系RRのレンズ系の構成およびフォーカシングの際のレンズ群の軌跡を示している。図2においては、フォーカシングによるレンズ群の移動の軌跡を実線で示している。また、図1に示す通り、光軸A方向をZ軸、画像形成部LVの画面中心と絞りADの中心、そしてスクリーンの中心を通る光線を含む面上で、光軸Aと垂直の方向をY軸とする。画像表示素子(画像形成部LV)から折り返し平面ミラーM1へ向かう方向を+Z方向、折り返し平面ミラーM1から凹面ミラーM2に向かう方向を+Y方向とする。また、画像表示素子(画像形成部LV)の画面中心、絞りADの中心およびスクリーンSCの中心を通る光線を含む面上で、+Z方向から+Y方向への回転を+α回転とする。
画像情報により画像形成部LVのDMDで2次元的に強度変調された光束が物体光としての投射光束となる。画像形成部LVからの投射光束は、光学素子Bを含む屈折光学系RR(第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4)、折り返し平面ミラーM1および凹面ミラーM2を通って結像光束とされる。つまり、DMD(画像形成部LV)上に形成された画像が投射光学システムによりスクリーンSCに拡大投影され、投射画像となる。ここで、画像形成部LVにおいて画像が形成される面を画像形成面とする。
図3は、投射光学システムにおける画像表示素子の画像形成部LVの表示画面の形態およびその光軸に対する位置関係を模式的に示す模式図であり、図4は、投射光学システムにおける近軸像面、中間像および光軸等の関係を説明するための模式図である。
屈折光学系RRを構成する各光学素子は、それぞれ光軸を共有しており、画像形成部LVは、図3に示す通り、光軸Aに対してY方向にシフトしており、光軸Aと交差している。画像形成部LVの画像形成面と、光軸Aとの交点をC0としたときに、光学素子Bの光軸を光軸Aに一致させた場合の屈折光学系RRによる交点C0の共役点をCCとする。共役点CCを含み、光軸Aに対して垂直な面を近軸像面とする。図4に示すように、この近軸像面と絞りの中心を通る光線(以後、主光線と称する)との交点のうち、光軸Aと近軸像面の交点CCからの距離が最大となる距離をD、また、光軸Aと画像形成部LVの端部との距離が最大となる点(図3のL0)に屈折光学系RRによる近軸倍率をかけたものを近軸最大像高Didとする。
この実施例においては、屈折光学系RRと、一枚の凹面ミラーM2を用いて実質的な光学系を構成しているが、ミラーを増設したり、折り返しミラーにパワーを持たせたりしてもよい。しかしながら、構成が複雑になり、大型化してしまうだけでなく、大幅なコストアップにもつながってしまうため、あまり好ましくはない。
屈折光学系RRを通った光は、画像形成部LVに形成された画像情報に共役な中間像を反射光学系RLのミラーM1よりも画像形成部LV側に空間像として形成する。中間像は、平面像として結像する必要はなく、この実施例1においても、他の実施例においても曲面像として形成している。中間像を、最も拡大投射側に配置した自由曲面凹面ミラーM2により拡大投影し、スクリーンSCに投射する。中間像は、像面湾曲および歪曲を持っているが、凹面ミラーM2に自由曲面を用いることにより、これを補正することができる。そのため、屈折光学系RRのレンズ系への収差補正の負担が減ることにより、設計の自由度が増し、小型化等に有利となる。また、ここで自由曲面とは、任意のY方向の位置にてX方向の位置に応じたX方向の曲率が一定ではなく、任意のX方向の位置にてY方向の位置に応じたY方向の曲率が一定でないアナモフィック面のことを意味している。
自由曲面凹面ミラーM2とスクリーンSCとの間に防塵ガラスBGを設置している。実施例1においては防塵ガラスBGとして平行平板ガラスを用いているが、曲率がついていてもよく、またレンズ等のパワーを持った光学素子としてもよい。また、光軸Aに対して垂直ではなく傾けて配置しているが、この角度は任意でよく、光軸Aに対して垂直としてもよい。
図5は、投射光学システムの遠距離(画面サイズが100インチ)における近軸像面と、主光線との交点との関係を説明するための模式図、図6は、投射光学システムの中間距離(画面サイズが80インチ)における近軸像面と、主光線との交点との関係を説明するための模式図、そして図7は、投射光学システムの近距離(画面サイズが60インチ)における近軸像面と、主光線との交点との関係を説明するための模式図である。すなわち、図5、図6および図7には、遠距離(画面サイズ100インチ)、中間距離(画面サイズ80インチ)および近距離(画面サイズ60インチ)における近軸像面と主光線との交点をプロットしたものを示している。黒い点が各画角における主光線と近軸像面との交点の座標を示しており、破線が近軸像を示している。これらの図より、各画面サイズにおいても、樽型の歪曲をしていることがわかる。つまり、これは中間像が圧縮されていることにほかならない。よって、中間像の小型化により、自由曲面ミラーを小型化できるため、コストダウンや装置の小型化を図ることができる。
遠距離側から近距離側へのフォーカシングに際し、本実施例においては、正レンズ群である第1レンズ群G1、折り返し平面ミラーM1、そして自由曲面ミラーM2は、画像形成面に対し固定されており、正レンズ群である第2レンズ群G2と負レンズ群である第3レンズ群G3は画像形成部LV側に移動し、正のレンズ群である第4レンズ群G4は、拡大投射側である反射光学系RL側に移動する。つまり、フローティングフォーカスをすることにより、像面湾曲や歪曲収差を高度に制御することを可能としている。また、本実施例では、この移動するレンズ群内に非球面レンズを用いることにより、補正の効果をより高めている。
上述した光学系全体と、画像形成に必要な部分、すなわち、図示されていない画像処理部や電源部、そして冷却用のファンなどが、投射光学システムを構成する光学系とともにハウジングを構成する外装部HBに収納されて投射型の画像表示装置を構成している。
上述した投射光学システムの具体的な構成をさらに詳細に説明する。
画像形成部側LVから拡大投射側に向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有し1枚の非球面レンズを含む第3レンズ群G3と、正の屈折力を有し1枚の非球面レンズを含む第4レンズ群G4と、折り返し平面ミラーM1と、そして最も拡大投射側の自由曲面凹面ミラーM2とを配置する。投射距離の変動に対するフォーカシングは、遠距離側から近距離側へのフォーカシングに際し、正の第2レンズ群G2と負の第3レンズ群G3は画像形成部側に移動し、正の第4レンズ群G4は、拡大投射側に移動する。
第1レンズ群G1は、画像形成部LV側から、順次、画像形成部LV側により強い凸面を向けて両面に非球面を形成した両凸レンズからなる第1レンズE1と、画像形成部LV側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第2レンズE2と、画像形成部LV側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第3レンズE3と画像形成部LV側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第4レンズE4とを互いに密着させて接合してなる2枚接合レンズと、開口絞りADと、拡大投射側により強い凹面を向けた両凹レンズからなる第5レンズE5と、拡大投射側により強い凸面を向けた両凸レンズからなる第6レンズE6と、画像形成部LV側に凸面を向けて両面に非球面を形成した負メニスカスレンズからなる第7レンズE7と、拡大投射側により強い凸面を向けた両凸レンズからなる第8レンズE8と画像形成部LV側により強い凹面を向けた両凹レンズからなる第9レンズE9を互いに密着させて接合してなり、光軸Aから+Y方向に2.04mmシフトさせて偏心配置した光学素子Bとしての2枚接合レンズと、画像形成部LV側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第10レンズL10と、を配置して構成している。すなわち、第8レンズE8と第9レンズE9からなる2枚接合レンズが、偏心配置された光学素子Bである。
第2レンズ群G2は、画像形成部LV側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第11レンズE11で構成している。また、第3レンズ群G3は、画像形成部LV側から、順次、拡大投射側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第12レンズE12と、拡大投射側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第13レンズE13と、画像形成部LV側に凸面を向けて両面に非球面を形成した負メニスカスレンズからなる第14レンズE14を配置して構成している。第4レンズ群G4は、拡大投射側に凸面を向けて両面に非球面を形成した正メニスカスレンズからなる第15レンズE15を配置して構成している。
上述した各レンズ群G1〜G4により屈折光学系RRが構成されており、その拡大投射側に折り返し用の平面ミラーM1、自由曲面凹面ミラーM2が設置されている。
この実施例1における各光学要素の光学特性は、下記の表1の通りである。なお、この場合の開口数NAは、0.200である。
表1において、面番号に「*(アスタリスク)」を付して示した面番号のレンズ面が非球面である。また、表1において、面番号に「#(ナンバーサイン、ハッシュマークなどとも称される)」を付して示した凹面ミラーM2の反射面である第33面は、自由曲面を示しており、この自由曲面の形状は、先に述べた式〔5〕で定義される。
なお、表1には、各レンズの材料も示しており、光学ガラスの硝材の場合には、硝材の番号および製造元を示している。硝材の製造元の略号は、OHARAが株式会社オハラを示し、HOYAがHOYA株式会社を示している。
また、表1における第21面と第22面、第23面と第24面、第29面と第30面、第31面と第32面および第33面とスクリーンSCにおけるそれぞれの可変間隔DA、DB、DC、DDおよびDEは、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4、第4レンズ群G4と折り返し平面ミラーM1および凹面ミラーM2とスクリーンSCの間の群間隔をそれぞれ示し、これら群間隔を変化させることによって拡大率を変更することができ、画面サイズを60インチとする場合と、80インチとする場合と、100インチとする場合とで表2のような値に変化させる。投射距離、すなわち画面サイズを変更してフォーカシングを行った際の表1における可変間隔DA、DB、DC、DDおよびDEの変化は、表2の通りである。
また、表1において「*」が付された第4面、第5面、第15面、第16面、第28面、第29面、第30面および第31面の各光学面が非球面であり、式〔4〕における各非球面のパラメータは、表3の通りである。なお、非球面係数において、「En」は、「10のべき乗」、すなわち「×10n」をあらわし、例えば「E−05」は、「×10−5」をあらわしている。これらは、他の実施例についても同様である。
なお、第33面の凹面ミラーM2(図1参照)の自由曲面は、先に述べた式〔5〕に表4にしたがってCj等の係数・定数を与えることにより定義される。
投射距離を変化して、画面サイズを60インチとする場合と、80インチとする場合と、100インチとする場合とにおける投射距離と、条件式〔1〕におけるTR=(凹面ミラーと光軸Aとの交点からスクリーンまでの距離)/(スクリーン横幅)の値は、表5のようになる。従って、実施例1に係る投射光学システムは、「TR」の値が、条件式〔1〕を満足している。
また、この実施例1における画像形成部LVに用いているDMDのサイズは、
ドットサイズ: 7.56μm
横方向長さ: 14.5152mm
縦方向長さ: 8.1648mm
である。そして、画像形成部LVの光軸Aに対するシフト量は、次の通りである。
光軸〜素子中心: 3.9824mm
さらに、条件式〔2〕のD/Didおよび条件式〔3〕のGi/Goは、それぞれ
D/Did:0.68
Gi/Go:91.5
である。従って、実施例1に係る投射光学システムは、条件式〔2〕および条件式〔3〕を満足している。
最も反射面側に位置する第15レンズE15の投影画像が最大となる合焦状態での頂点からの折り返し平面ミラーM1および自由曲面凹面ミラーM2の位置座標を表6に示す。なお回転角αに関しては面法線と光軸とのなす角度を示している。
図8、図9および図10に、実施例1における各ズーム投射距離におけるスクリーンSCでの各画角の波長550nmのスポット位置を示す。図8〜図10より、各ズーム投射距離においても、歪みが少ない投影画像を投射することができることがわかる。
図11、図12および図13に、各ズーム投射距離におけるスポットダイアグラムを示す。各スポットダイアグラムは、スクリーンSC面での結像特性を波長625nm(赤)、550nm(緑)、425nm(青)について示している。また図11〜図13におけるF1〜F13は、図14に示す画角に対応している。
〔第2の実施の形態〕
次に、上述した本発明の第2の実施の形態としての具体的な実施例2を詳細に説明する。
実施例2は、本発明の第2の実施の形態に係る投射光学システムの具体的な構成の実施例である。
図15および図16は、本発明の第2の実施の形態である実施例2に係る投射光学システムを用いた画像表示装置の構成を説明するためのものである。このうち、図15は、実施例2に係る投射光学システムを用いた画像表示装置の全体の主要構成を、光軸を含み且つ画像表示素子の表示画面の長辺が垂直に交わる断面に沿って示す断面図である。そして図16は、図15の投射光学系の主として屈折光学系のレンズ系およびそのフォーカシング動作をより詳細に示す断面図である。
図15および図16において、画像表示素子の画像形成部LVの表示画面の画像は、カバーガラスFGから屈折光学系RRおよび反射光学系RLを順次介して防塵ガラスBGを経てスクリーンSCに投射される。画像表示素子(画像形成部LV)、カバーガラスFG、屈折光学系RRおよび反射光学系RLは、外装部HBaに収容され、投射型画像表示装置を構成している。カバーガラスFGは、外装部HBaからの投影光線の射出部に設けられている。
図15および図16に示す実施例2の構成は、実施例1における折り返し平面ミラーM1がなく、反射が自由曲面凹面ミラーCMによる1回のみである点を除けば、基本的に実施例1と同様の構成であるので、この実施例2では、実施例1の外装部HB、反射光学系RLおよび凹面ミラーM2に代えて、外装部HBa、反射光学系RLaおよび自由曲面凹面ミラーCMを設けている。
屈折光学系RRは、絞りADを含むレンズ系として構成され、画像形成部LV側から、順次、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、そして第4レンズ群G4を配置している。絞りADは、第1レンズ群G1内に配置している。
反射光学系RLaは、屈折光学系RRから射出される光線を偏向し、防塵ガラスBGを介してスクリーンSCに投射する自由曲面凹面ミラーCMを有している。
すなわち、図15は、本発明の第2の実施の形態における実施例2に係る画像表示装置の投射光学システムの構成を示し、図16はその主として屈折光学系RRのレンズ系の構成およびフォーカシングの際のレンズ群の軌跡を示している。図16においては、フォーカシングによるレンズ群の移動の軌跡を実線で示している。
また、図15に示す通り、光軸A方向をZ軸、画像形成部LVの画面中心と絞りADの中心、そしてスクリーンの中心を通る光線を含む面上で、光軸Aと垂直の方向をY軸とする。画像表示素子(画像形成部LV)から自由曲面凹面ミラーCMへ向かう方向を+Z方向、自由曲面凹面ミラーCMで反射されて光軸Aから離れる方向に向かう方向を+Y方向とする。また、画像表示素子(画像形成部LV)の画面中心、絞りADの中心およびスクリーンSCの中心を通る光線を含む面上で、+Z方向から+Y方向への回転を+α回転とする。
画像情報により画像形成部LVのDMDで2次元的に強度変調された光束が物体光としての投射光束となる。画像形成部LVからの投射光束は、光学素子Bを含む屈折光学系RR(第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4)および自由曲面凹面ミラーCMを通って結像光束とされる。つまり、DMD(画像形成部LV)上に形成された画像が投射光学システムによりスクリーンSCに拡大投影され、投射画像となる。ここで、画像形成部LVにおいて画像が形成される面を画像形成面とする。
屈折光学系RRを構成する各光学素子は、それぞれ光軸を共有しており、画像形成部LVは、図3に示す通り、光軸Aに対してY方向にシフトしており、光軸Aと交差している。画像形成部LVの画像形成面と、光軸Aとの交点をC0としたときに、この交点C0の前記光学素子Bの光軸を光軸Aに一致させた場合の屈折光学系RRによる交点C0の共役点をCCとする。共役点CCを含み、光軸Aに対して垂直な面を近軸像面とする。図4に示すように、この近軸像面と絞りADの中心を通る線(以降、主光線という)との交点のうち、前記光軸Aと近軸像面の交点Cからの距離をD、また、光軸Aと画像形成部との距離が最大となる点(図3のL0)に屈折光学系RRによる近軸倍率をかけたものを近軸最大像高Didとする。
この実施例2においては、屈折光学系RRと、一枚の凹面ミラーCMを用いて実質的な光学系を構成しているが、ミラーを増設したり、折り返しミラーにパワーを持たせたりしてもよい。しかしながら、構成が複雑になり、大型化してしまうだけでなく、大幅なコストアップにもつながってしまうため、あまり好ましくはない。
屈折光学系RRを通った光は、画像形成部LVに形成された画像情報に共役な中間像を反射光学系RLaを構成する自由曲面凹面ミラーCMよりも画像形成部LV側に空間像として形成する。中間像は、平面像として結像する必要はなく、この実施例2においても、曲面像として形成している。中間像を、最も拡大投射側に配置した自由曲面凹面ミラーCMにより拡大投影し、スクリーンSCに投射する。中間像は、像面湾曲および歪曲を持っているが、凹面ミラーCMに自由曲面を用いることにより、これを補正することができる。そのため、屈折光学系RRのレンズ系への収差補正の負担が減ることにより、設計の自由度が増し、小型化等に有利となる。また、ここで自由曲面とは、任意のY方向の位置にてX方向の位置に応じたX方向の曲率が一定ではなく、任意のX方向の位置にてY方向の位置に応じたY方向の曲率が一定でないアナモフィック面のことを意味している。
自由曲面凹面ミラーCMとスクリーンSCとの間に防塵ガラスBGを設置している。実施例2においては、防塵ガラスBGとして平行平板ガラスを用いているが、曲率がついていてもよく、またレンズ等のパワーを持った光学素子としてもよい。また、光軸Aに対して垂直ではなく傾けて配置しているが、この角度は、任意でよく、光軸Aに対して垂直としてもよい。
図17は、投射光学システムの遠距離(画面サイズ100インチ)における近軸像面と、主光線との交点との関係を説明するための模式図である。図18は、投射光学システムの中間距離(画面サイズ80インチ)における近軸像面と、主光線との交点との関係を説明するための模式図である。そして図19は、投射光学システムの近距離(画面サイズ60インチ)における近軸像面と、主光線との交点との関係を説明するための模式図である。すなわち、図17、図18および図19に遠距離(画面サイズ100インチ)、中間距離(画面サイズ80インチ)および近距離(画面サイズ60インチ)における近軸像面と主光線との交点をプロットしたものを示している。黒い点が各画角における主光線と近軸像面との交点の座標を示しており、破線が近軸像を示している。これらの図より、各画面サイズにおいても、樽型の歪曲をしていることがわかる。つまりこれは、中間像が圧縮されていることにほかならない。よって、中間像の小型化により、自由曲面ミラーを小型化できるため、コストダウンや装置の小型化を図ることができる。
遠距離側から近距離側へのフォーカシングに際し、本実施例においては、正レンズ群である第1レンズ群G1、そして自由曲面ミラーCMは、画像形成面に対し固定されており、正レンズ群である第2レンズ群G2と負レンズ群である第3レンズ群G3は画像形成部LV側に移動し、正のレンズ群である第4レンズ群G4は、拡大投射側である反射光学系RL側に移動する。
つまり、フローティングフォーカスをすることにより、像面湾曲や歪曲収差を高度に制御することを可能としている。また、本実施例ではこの移動するレンズ群内に非球面レンズを用いることにより、補正の効果をより高めている。
上述した光学系全体と、画像形成に必要な部分、すなわち、図示されていない画像処理部や電源部、そして冷却用のファンなどが、投射光学システムを構成する光学系とともにハウジングを構成する外装部HBaに収納されて投射型の画像表示装置を構成している。
上述した投射光学システムの具体的な構成をさらに詳細に説明する。
画像形成部側LVから拡大投射側に向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有し1枚の非球面レンズを含む第3レンズ群G3と、正の屈折力を有し1枚の非球面レンズを含む第4レンズ群G4と、そして最も拡大投射側に自由曲面凹面ミラーCMとを配置し、投射距離の変動に対するフォーカシングは、遠距離側から近距離側へのフォーカシングに際し、正の第2レンズ群G2と負の第3レンズ群G3は画像形成部LV側に移動し、正の第4レンズ群G4は、拡大投射側に移動する。
第1レンズ群G1は、画像形成部LV側から、順次、画像形成部LV側により強い凸面を向けて両面に非球面を形成した両凸レンズからなる第1レンズE1と、画像形成部LV側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第2レンズE2と、画像形成部LV側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第3レンズE3と画像形成部LV側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第4レンズE4とを互いに密着させて接合してなる2枚接合レンズと、開口絞りADと、拡大投射側により強い凹面を向けた両凹レンズからなる第5レンズE5と、拡大投射側により強い凸面を向けた両凸レンズからなる第6レンズE6と、画像形成部LV側に凸面を向けて両面に非球面を形成した負メニスカスレンズからなる第7レンズE7と、拡大投射側により強い凸面を向けた両凸レンズからなる第8レンズE8と画像形成部LV側により強い凹面を向けた両凹レンズからなる第9レンズE9を互いに密着させて接合してなり、光軸Aから+Y方向に2.04mmシフトさせて偏心配置した光学素子Bとしての2枚接合レンズと、画像形成部LV側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第10レンズL10と、を配置して構成している。すなわち、第8レンズE8と第9レンズE9からなる2枚接合レンズが、偏心配置された光学素子Bである。
第2レンズ群G2は、画像形成部LV側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第11レンズE11で構成している。
また、第3レンズ群G3は、画像形成部LV側から、順次、拡大投射側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第12レンズE12と、拡大投射側に凸面を向けた負メニスカスレンズからなる第13レンズE13と、画像形成部LV側に凸面を向けて両面に非球面を形成した負メニスカスレンズからなる第14レンズE14を配置して構成している。
第4レンズ群G4は、拡大投射側に凸面を向けて両面に非球面を形成した正メニスカスレンズからなる第15レンズE15を配置して構成している。
上述した各レンズ群G1〜G4により屈折光学系RRが構成されており、その拡大投射側に自由曲面凹面ミラーCMが設置されている。
この実施例2における各光学要素の光学特性は、表7の通りである。なお、この場合の開口数NAは、0.200である。
表7において、面番号に「*」を付して示した面番号のレンズ面が非球面である。また、表1において、面番号に「#(ナンバーサイン、ハッシュマークなどとも称される)」を付して示した凹面ミラーCMの反射面である第32面は自由曲面を示しており、この自由曲面の形状は、先に述べた式〔5〕で定義される。
なお、表7には、各レンズの材料も示しており、光学ガラスの硝材の場合には、硝材の番号および製造元を示している。硝材の製造元の略号は、OHARAが株式会社オハラを示し、HOYAがHOYA株式会社を示している。
また、表7における第21面と第22面、第23面と第24面、第29面と第30面および第31面と第32面における可変間隔(DA、DB、DC、DDおよびDE)は、それぞれ第1レンズ群G1と第2レンズ群G2、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4、第4レンズ群G4と自由曲面凹面ミラーCMおよび自由曲面凹面ミラーCMとスクリーンSCの間の群間隔をそれぞれ示し、これら群間隔を変化させることによって拡大率を変更することができ、画面サイズを60インチとする場合と、80インチとする場合と、100インチとする場合とで表8のような値に変化させる。投射距離、すなわち画面サイズを変更してフォーカシングを行った際の表7における可変間隔DA、DB、DC、DDおよびDEの面間隔の変化は、表8の通りである。
また、表7において「*」が付された第4面、第5面、第15面、第16面、第28面、第29面、第30面および第31面の各光学面が非球面であり、式〔4〕における各非球面のパラメータは、表9の通りである。
なお、第33面の凹面ミラーCMの自由曲面は、先に述べた式〔5〕に表10にしたがってCj等の係数・定数を与えることにより定義される。
投射距離を変化して、画面サイズを60インチとする場合と、80インチとする場合と、100インチとする場合とにおける投射距離と、条件式〔1〕におけるTR=(凹面ミラーと光軸Aとの交点からスクリーンまでの距離)/(スクリーン横幅)の値は、表11のようになる。
即ち、この実施例2の場合、上記条件式〔1〕に対応する値は、表11の「TR」の通り、条件式〔1〕を満足している。
また、この実施例2における画像形成部LVに用いているDMDのサイズは、
ドットサイズ: 7.56μm
横方向長さ: 14.5152mm
縦方向長さ: 8.1648mm
である。そして、画像形成部LVの光軸Aに対するシフト量は、次の通りである。
光軸〜素子中心:3.9824mm
さらに、条件式〔2〕のD/Didおよび条件式〔3〕のGi/Goは、それぞれ
D/Did:0.68
Gi/Go:91.5
であり、条件式〔2〕および条件式〔3〕をそれぞれ満足している。
最も反射面側に位置する第15レンズE15の投影画像が最大となる合焦状態での頂点からの自由曲面凹面ミラーCMの位置座標を表12に示す。なお回転角αに関しては面法線と光軸とのなす角度を示している。
図20、図21および図22に、実施例2における各ズーム投射距離におけるスクリーンSCでの各画角の波長550nmのスポット位置を示す。図20〜図22より、各ズーム投射距離においても、歪みが少ない投影画像を投射することができることがわかる。
図23、図24および図25に、各ズーム投射距離におけるスポットダイアグラムを示す。各スポットダイアグラムは、スクリーンSC面での結像特性を波長625nm(赤)、550nm(緑)、425nm(青)について示している。また図23〜図25におけるF1〜F13は、実施例1の場合と同様に図14に示す画角に対応している。
LV 画像形成部(ライトバルブ)
FG カバーガラス
BG 防塵ガラス
HB,HBa 外装部
SC スクリーン
RR 屈折光学系
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
AD 開口絞り
RL,RLa 反射光学系
M1 折り返し平面ミラー
M2,CM 自由曲面凹面ミラー
E1 第1レンズ
E2 第2レンズ
E3 第3レンズ
E4 第4レンズ
E5 第5レンズ
E6 第6レンズ
E7 第7レンズ
E8 第8レンズ
E9 第9レンズ
E10 第10レンズ
E11 第11レンズ
E12 第12レンズ
E13 第13レンズ
E14 第14レンズ
E15 第15レンズ
特開2007−79524号公報 特開2011−242606号公報 特開2012−108267号公報 特開2009−216883号公報

Claims (13)

  1. 画像表示素子に表示される画像をスクリーンに拡大投影する投射光学システムであって、
    前記投射光学システムは、
    絞りおよび複数のレンズを含む複数の光学素子からなり、前記画像表示素子に表示される画像を拡大結像させるための屈折光学系と、
    前記屈折光学系と前記スクリーンとの間に配置される少なくとも1つの反射光学素子を有する反射光学系と
    を具備してなり、
    前記画像表示素子と前記反射光学系の間に中間像を1つ形成し、
    前記屈折光学系における軸対称の前記複数のレンズが共有する軸を光軸Aとして、前記画像表示素子の画像形成部と前記光軸Aとは交差し、且つ前記画像形成部の中心と前記光軸Aとは交差しない配置であり、
    該光軸Aを含み且つ前記画像表示素子の中心から射出され前記絞りの中心を通る光線を含む面内の軸であって、前記光軸Aに直交する軸をY軸としたとき、前記屈折光学系のうちの一部の光学素子Bが前記Y軸に平行な方向に偏心しており、
    前記光軸Aが前記画像表示素子と直交している
    ことを特徴とする投射光学システム。
  2. 前記反射光学系は凹面ミラーを有し、画像が投影される前記スクリーンは、
    前記凹面ミラーと前記光軸Aとの交点から前記スクリーンまでの距離/スクリーン横幅をTRとして、
    条件式:
    〔1〕 TR < 0.30
    を満足することを特徴とする請求項1に記載の投射光学システム。
  3. 画像表示素子に表示される画像をスクリーンに拡大投影する投射光学システムであって、
    前記投射光学システムは、
    絞りおよび複数のレンズを含む複数の光学素子からなり、前記画像表示素子に表示される画像を拡大結像させるための屈折光学系と、
    前記屈折光学系と前記スクリーンとの間に配置される少なくとも1つの反射光学素子を有する反射光学系と
    を具備してなり、
    前記画像表示素子と前記反射光学系の間に中間像を1つ形成し、
    前記屈折光学系における軸対称の前記複数のレンズが共有する軸を光軸Aとして、前記画像表示素子の画像形成部と前記光軸Aとは交差し、且つ前記画像形成部の中心と前記光軸Aとは交差しない配置であり、
    該光軸Aを含み且つ前記画像表示素子の中心から射出され前記絞りの中心を通る光線を含む面内の軸であって、前記光軸Aに直交する軸をY軸としたとき、前記屈折光学系のうちの一部の光学素子Bが前記Y軸に平行な方向に偏心しており、
    前記反射光学系は凹面ミラーを有し、画像が投影される前記スクリーンは、
    前記凹面ミラーと前記光軸Aとの交点から前記スクリーンまでの距離/スクリーン横幅をTRとして、
    条件式:
    〔1〕 TR < 0.30
    を満足する
    ことを特徴とする投射光学システム。
  4. 前記光学素子Bの光軸を前記光軸Aに一致させた状態で、投影画像が最大となる合焦状態での前記中間像の近軸最大像高をDidとし、前記屈折光学系による近軸像面と前記絞りの中心を通る光線との交点の前記光軸Aからの距離の最大値をDとして、
    条件式:
    〔2〕 0.6 < D/Did < 0.8
    を満足することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の投射光学システム。
  5. 画像表示素子に表示される画像をスクリーンに拡大投影する投射光学システムであって、
    前記投射光学システムは、
    絞りおよび複数のレンズを含む複数の光学素子からなり、前記画像表示素子に表示される画像を拡大結像させるための屈折光学系と、
    前記屈折光学系と前記スクリーンとの間に配置される少なくとも1つの反射光学素子を有する反射光学系と
    を具備してなり、
    前記画像表示素子と前記反射光学系の間に中間像を1つ形成し、
    前記屈折光学系における軸対称の前記複数のレンズが共有する軸を光軸Aとして、前記画像表示素子の画像形成部と前記光軸Aとは交差し、且つ前記画像形成部の中心と前記光軸Aとは交差しない配置であり、
    該光軸Aを含み且つ前記画像表示素子の中心から射出され前記絞りの中心を通る光線を含む面内の軸であって、前記光軸Aに直交する軸をY軸としたとき、前記屈折光学系のうちの一部の光学素子Bが前記Y軸に平行な方向に偏心しており、
    前記光学素子Bの光軸を前記光軸Aに一致させた状態で、投影画像が最大となる合焦状態での前記中間像の近軸最大像高をDidとし、前記屈折光学系による近軸像面と前記絞りの中心を通る光線との交点の前記光軸Aからの距離の最大値をDとして、
    条件式:
    〔2〕 0.6 < D/Did < 0.8
    を満足する
    ことを特徴とする投射光学システム。
  6. 前記光学素子Bは、負のパワーを有することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の投射光学システム。
  7. 前記光学素子Bは、前記絞りよりも前記反射光学素子側に配置されることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の投射光学システム。
  8. 前記光学素子Bは、球面レンズであることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の投射光学システム。
  9. 前記反射光学素子は、自由曲面を有する凹面ミラーであることを特徴とする請求項1または請求項5に記載の投射光学システム。
  10. 前記投射光学システムは、ノンテレセントリック光学系を形成していることを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の投射光学システム。
  11. 前記反射光学系と前記スクリーンとの間に、曲率を有するガラス部材を配設してなることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の投射光学システム。
  12. 前記画像表示素子の対角サイズをGoとし、最小の画面サイズをGiとして、
    条件式:
    〔3〕 Gi/Go > 73
    を満足することを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項に記載の投射光学システム。
  13. 請求項1〜請求項11のいずれか1項の投射光学システムを用いて、前記画像表示素子に表示される画像を前記スクリーンに拡大投影し、画像を投射表示することを特徴とする画像表示装置。
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