JP6481408B2 - 応力発光シート - Google Patents

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Description

本発明は、圧力等の機械的な外力の付与により発光する応力発光シートに関する。
近年、圧力、摩擦力、衝撃力等の機械的な外力の付与によって発光する材料が開発されている。このような機械的な外力の付与によって発光する材料は、応力発光材料と称されている。
そして、特開2003−253261号公報には、応力発光材料を含むシートが提案されている(特許文献1参照)。
特開2003−253261号公報
しかし、応力発光材料を含む従来のシートは発光特性に劣り、特に、応力印加時の発光がぼやけた状態となる傾向にあった。
本発明は、改善された発光特性を有する応力発光シート、特に、応力印可時に稲妻のようなシャープな発光を実現することができる応力発光シートを提供することを課題とする。
本発明は、JAPAN TAPPI No.40に準拠したガーレー剛度が1.55mN以下である応力発光シートに関する。
前記ガーレー剛度は、0.40mN以下であることが好ましい。
本発明の応力発光シートは、10〜100g/mの坪量を有することが好ましい。
本発明の応力発光シートは、10〜250μmの厚みを有することが好ましい。
本発明の応力発光シートは、屈折変形可能であり、屈折変形時に屈折部位が発光することが好ましい。また、前記屈折変形時に、前記屈折部位が複数形成され、当該複数の屈折部位の相対位置が変動可能であることが好ましい。
本発明の応力発光シートは、可逆的に屈折変形可能であることが好ましい。
本発明の応力発光シートは、基材層及び応力発光層を備えることが好ましい。また、前記応力発光層は、少なくとも1種の応力発光材料の微粒子、及び、少なくとも1種のバインダー高分子を含むことが好ましい。そして、前記基材層に応力発光材料が含まれていてもよい。
前記基材層は、フィルム、不織布又は紙であることができる。
前記応力発光層の発光が前記基材層を透過可能であることが好ましい。
本発明の応力発光シートは、少なくとも1つの接着性層を更に備えることができる。この場合、最外層が前記接着剤層であってもよい。
本発明の応力発光シートは優れた発光特性を有する。特に、本発明の応力発光シートは、応力印可時に稲妻のようなシャープな発光を実現することができる。
本発明者らは、鋭意検討の結果、応力発光シートのガーレー剛度を制御することで、当該応力発光シートに応力を印可した際に稲妻のようなシャープな発光を実現することが可能であることを見出し、本発明を完成した。
斯くして、本発明の応力発光シートは、JAPAN TAPPI No.40に準拠したガーレー剛度が1.55mN以下である。
以下、本発明の応力発光シートについて詳述する。
本発明の応力発光シートは少なくとも1種の応力発光材料を含む。用語「応力発光材料」は、外部から加えられた力によって発光する材料であり、「応力発光性材料」又は「応力発光性物質」と同義である。すなわち、応力発光材料は、外部から加えられた力を受けて材料自体が発光するという性質を有し、かつその力に比例して発光強度が変化する。
本発明の応力発光シートに含まれる応力発光材料の種類は特に限定されるものではなく、従来公知の応力発光材料を使用することができる。
応力発光材料は、無機蓄光材料と同様に、例えば、ユーロピウム添加アルミン酸ストロンチウム等の基本構造式を有するが、無機蓄光材料と異なる点は、Srへの格子欠陥の与え方等、構造を高度に制御した無機結晶骨格の中に発光中心となる元素を添加することにより発光強度の高い応力発光現象が発現されるというものである。応力発光材料としては、例えば、発光中心の元素としてユーロピウムを添加したアルミン酸ストロンチウム(SrAl24:Eu、緑色に発光)、発光中心としてマンガンを添加した硫化亜鉛(ZnS:Mn、黄緑色に発光)、特開2004−43656号公報に開示されているウルツ鉱型構造とせん亜鉛鉱型構造との共存構造を有する複合半導体結晶、特開2004−059746号公報に開示されているストロンチウム及びアルミニウム含有複合金属酸化物、特開2006−124725号公報に開示されているバリウムの複合酸化物等が挙げられる。また、可視光領域の中で特に人間の視感度が高い500〜600nmの緑色領域で発光する前記アルミン酸ストロンチウムを応力発光材料として用いると肉眼でも確認しやすいので好ましい。
応力発光材料は微粒子の形態であることが好ましく、例えば、1〜1000nm、好ましくは5〜500nm、より好ましくは10〜200nm程度の粒子径を有することができる。
本発明では、単独種類の応力発光材料を用いることもできるが、異なる2種類以上の応力発光材料を用いてもよい。
本発明の応力発光シートは、例えば、少なくとも1種の応力発光材料、及び、少なくとも1種のバインダー高分子を含むことができる。好ましくは、本発明の応力発光シートは少なくとも1種の応力発光材料の微粒子、及び、少なくとも1種のバインダー高分子のマトリックスからなる樹脂系シートであることができる。
前記バインダー高分子の種類は特に限定されるものではなく、例えば、各種の熱可塑性樹脂及び/又は熱硬化性樹脂を使用することができるが、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ナイロン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール、フッ素系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種を使用することが好ましい。
本発明の応力発光シートが、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ナイロン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール、フッ素系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種のバインダー高分子を含む場合、応力発光材料に外力を効率的に伝達することができ、鮮やかな応力発光を実現することができる。
バインダー高分子としては、ポリウレタン樹脂及び/又はポリエステル樹脂がより好ましく、熱可塑性ポリウレタン樹脂が更により好ましく、ポリエステル系ポリウレタンが特に好ましい。
ポリウレタン樹脂、特に熱可塑性ポリウレタン樹脂は、例えば、ジイソシアネート等のポリイソシアネートとジオール等のポリオールと必要により鎖伸長剤との反応により得ることができる。
ジイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロアルキルメタン−4,4’−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)等の脂環族ジイソシアネート;フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート(MDI)等の芳香族ジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート等が例示できる。ジイソシアネートとして、アルキル基(例えば、メチル基)が主鎖又は環に置換した化合物を使用してもよい。ジイソシアネートは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
ジオールとしては、ポリエステルジオール[脂肪族ジカルボン酸成分(アジピン酸等のC4−12脂肪族ジカルボン酸等)、脂肪族ジオール成分(エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等のC2−12脂肪族ジオール等)、ラクトン成分(ε−カプロラクトン等のC4−12ラクトン等)等から得られるポリエステルジオール(脂肪族ポリエステルジオール)、例えば、ポリ(エチレンアジペート)、ポリ(1,4−ブチレンアジペート)、ポリ(1,6−ヘキシレンアジペート)、ポリ−ε−カプロラクトン等]、ポリエーテルジオール[脂肪族ポリエーテルジオール、例えば、ポリエチレングリコール、ポリ(オキシトリメチレン)グリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(PTMG)等のポリ(オキシC2−4アルキレン)グリコール、これらのポリ(オキシアルキレン)グリコールのブロック共重合体(ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロック共重合体等);芳香族ポリエーテルジオール、例えば、ビスフェノールA−アルキレンオキサイド付加体等の芳香族ジオールのアルキレンオキサイド付加体(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のC2−4アルキレンオキサイド付加体等)等];ポリエステルエーテルジオール(ジオール成分の一部として上記ポリエーテルジオールを用いたポリエステルジオール);ポリカーボネートジオール等が利用できる。これらのジオールは、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのジオールのうち、ポリエステルジオールや、ポリエーテルジオール(ポリテトラメチレンエーテルグリコール等)(例えば、ポリエステルジオール)を用いる場合が多い。ポリエステルジオールが好ましい。
鎖伸長剤としては、グリコール類[短鎖グリコール類、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のC2−10アルカンジオール;ビスヒドロキシエトキシベンゼン(BHEB)等]の他、ジアミン類[エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどのC2−10アルキレンジアミン等の脂肪族ジアミン類;イソホロンジアミン等の脂環族ジアミン;フェニレンジアミン、キシリレンジアミン等の芳香族ジアミン類等]も使用できる。鎖伸長剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
熱可塑性ポリウレタン系樹脂のうち、特に、ジオール[ポリエステル単位やポリエーテル単位を有するジオール(前記ポリエステルジオール、ポリエーテルジオール)等]と、ジイソシアネートと、鎖伸長剤としてのグリコール類(短鎖グリコール類等)とを用いて得られる熱可塑性ポリウレタンエラストマーが好ましい。この熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、グリコール類とジイソシアネートとのポリウレタンで構成されたハードセグメント(ハードブロック)と、ポリエーテルジオール[ポリ(オキシエチレン)グリコール等の脂肪族ポリエーテルジオール等]、ポリエステルジオール(脂肪族ポリエステルジオールなど)等で構成されたソフトセグメント(ソフトブロック)とを含んでいる。ポリウレタンエラストマーには、ソフトセグメントの種類に応じて、例えば、ポリエステルウレタンエラストマー、ポリエステルエーテルウレタンエラストマー、ポリエーテルウレタンエラストマー、ポリカーボネートウレタンエラストマー等が含まれる。ポリウレタンエラストマーのうち、ポリエステルウレタンエラストマー、ポリエステルエーテルウレタンエラストマー、ポリエーテルウレタンエラストマー等が好ましい。なお、前記ポリエーテル(ポリオキシアルキレングリコール)の分子量(又は重量平均分子量)は、例えば、100〜10,000程度の範囲から選択でき、好ましくは300〜6,000(例えば、300〜5,000)、さらに好ましくは500〜4,000(例えば、500〜3,000)程度であってもよい。
ポリウレタン樹脂としては、一液型又は二液型が挙げられるが、二液型が好ましい。二液型としては、例えば、「サンプレンIB」(三洋化成工業(株)製)、「オレスターQ」(三井化学(株)製)、「クリスボン」(DIC(株)製)、「ニッポラン」(日本ポリウレタン工業(株)製)等を「コロネートHL」(日本ポリウレタン工業(株)製)、「スミジュールN」(住化バイエルウレタン(株)製)の脂肪族多官能イソシアネートからなる硬化剤で硬化させたものを好適に使用することができる。
ポリエステル樹脂としては、不飽和ポリエステル樹脂等の硬化性樹脂の他に、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)等の熱可塑性樹脂、或いは、(ポリ)ウレタン変性ポリエステル樹脂のような変性ポリエステル樹脂を挙げることができる。
熱可塑性ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂を使用する場合は、そのガラス転移温度は100℃以下が好ましく、50℃以下がより好ましく、20℃以下が更により好ましく、0℃以下が更により好ましく、−10℃以下が更により好ましく、−30℃以下が更により好ましい。
前記バインダー高分子の「伸び」は60%以上が好ましく、100%以上がより好ましく、150%以上が更により好ましく、200%以上が更により好ましく、400%以上900%以下が更により好ましい。
前記バインダー高分子の引張強さは20MPa以上が好ましく、30MPa以上がより好ましく、40MPa以上が更により好ましく、50MPa以上が更により好ましい。
本発明の応力発光シートは、例えば、少なくとも1種の応力発光材料の微粒子、並びに、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ナイロン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール、フッ素系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種のバインダー高分子を、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、ガソリン等の石油系溶剤等の有機溶剤に溶解・分散し、得られた塗料を、基板上に塗布し、その後、有機溶剤を乾燥等により除去し、得られたシートを当該基板から剥離する方法によって製造することができる。
前記塗料は公知の塗工技術を用いて塗布することができる。公知の塗工技術としては、例えば、ロッドコーター、バーコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーター、ゲートロールコーター等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の応力発光シートに含まれる応力発光材料の微粒子:バインダー高分子の配合重量比は特に限定されるものではないが、1:100〜3:1が好ましく、1:50〜3:1がより好ましく1:20〜3:1が更により好ましく、1:2〜3:1が更により好ましい。
本発明の応力発光シートは、JAPAN TAPPI No.40に準拠したガーレー剛度が1.55mN以下である。前記ガーレー剛度は、0.40mN以下であることが好ましい。
本発明の応力発光シートのJAPAN TAPPI No.40に準拠したガーレー剛度は、例えば、当該シートに含まれる応力発光材料の種類及び配合量によって制御することが可能である。本発明の応力発光シートがバインダー高分子を含む場合は、当該シートに含まれる応力発光材料の種類及び配合量に加えて、当該バインダー高分子の種類及び配合量を制御することによっても本発明の応力発光シートのガーレー剛度を制御可能である。
本発明の応力発光シートは、上記の特定のガーレー剛度範囲を有するので、人力で変形可能である。したがって、本発明の応力発光シートは、人力によって機械的な外力を本発明の応力発光シートに付与することで発光可能である。
例えば、本発明の応力発光シートは、手で屈折変形可能であり、屈折部位に機械的な外力を容易に集中させることができる。そして、本発明の応力発光シートは、上記の特定のガーレー剛度範囲を有するので、屈折部位が少なくとも直線を含む幾何学形状を形成可能である。このために、本発明の応力発光シートは、応力印可時に稲妻のようなシャープな発光を実現することができる。このように、本発明の応力発光シートは優れた発光特性を有する。
従来、応力発光シートの発光特性と当該シートのガーレー剛度との関係は知られておらず、また、応力発光シートの発光特性を当該シートのガーレー剛度を特定の範囲とすることで制御可能であることも認識されていなかった。ましてや、応力印可時に稲妻のようなシャープな発光を実現するために、応力発光シートのJAPAN TAPPI No.40に準拠したガーレー剛度を1.55mN以下とすべきことは全く認識されていなかった。したがって、本発明の応力発光シートは高い技術的意義を備えるものである。
本発明の応力発光シートは上記のとおり人力で屈折変形可能であるが、屈折変形時に屈折部位が発光することが好ましい。屈折部位に外力が集中すること、並びに、当該屈折部位が少なくとも直線を含む幾何学形状を形成することによって、少なくとも線状の発光部位を含む応力発光を実現することができる。
また、本発明の応力発光シートは、前記屈折変形時に、前記屈折部位が複数形成され、当該複数の屈折部位の相対位置が変動可能であることが好ましい。この場合、本発明の応力発光シートを手でくしゃくしゃに、又は、瞬間的に変形させることが可能であり、その際に、屈折部位の相対位置が短時間に変動することによって、発光部位の相対位置が短時間(例えば、1〜2秒間)に変動し、暗闇では、あたかも、稲妻が走るような発光形態を実現することができる。稲妻状発光のために本発明の応力発光シートに印可される外力は小さい方が好ましいが、稲妻状に発光する限り、本発明の応力発光シートに印可される外力は大きくてもよい。したがって、稲妻状発光のための本発明の応力発光シートの屈折変形度は小さい方が好ましいが、稲妻状に発光する限り、本発明の応力発光シートの屈折変形度は大きくてもよい。特に、本発明の応力発光シートは、屈折変形時にシートに折目が生じるようなシャープな屈折変形を生じることが好ましい。これにより、稲妻状の発光がより容易となる。
本発明の応力発光シートは、外力を除去した場合に、元の形状に戻る必要はなく、変形状態を維持してもよいが、可逆的に屈折変形可能であることが好ましい。これにより、例えば、手でくしゃくしゃに変形させたとしても、本発明の応力発光シートは元の形状に戻ることができる。なお、完全に元の形状に戻る必要はなく、一部に、折り目等の屈折変形部位が残存してもよい。
本発明の応力発光シートは、10〜100g/mの坪量を有することが好ましく、20〜90g/mの坪量を有することがより好ましく、30〜80g/mの坪量を有することが更により好ましい。
本発明の応力発光シートは、10〜250μmの厚みを有することが好ましく、15〜125μmの厚みを有することがより好ましく、20〜100μmの厚みを有することが更により好ましい。
本発明の応力発光シートは単層でもよいが、基材層及び応力発光層を備える積層体であってもよい。この場合は、前記積層体のJAPAN TAPPI No.40に準拠したガーレー剛度が1.55mN以下であり、前記ガーレー剛度は、0.40mN以下であることが好ましい。
本発明の応力発光シートが基材層及び応力発光層を備える場合、前記応力発光層が少なくとも1種の応力発光材料の微粒子、及び、少なくとも1種のバインダー高分子を含むことが好ましい。応力発光材料及びバインダー高分子としては、例えば、既述したものを使用することができる。
前記基材層の材質は特に限定されるものではなく、無機系又は有機系の各種の材料を単独で、或いは、複数種類組み合わせて使用することができる。無機系材料としては、例えば、耐熱性ガラス等の透明若しくは半透明ガラス、インジウムスズ酸化物(ITO)等の金属酸化物、金属、粘土、セラミックス、炭素等が挙げられる。また、有機系材料としては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ボリカーボネート樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ABS樹脂、ポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂、及び、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が挙げられる。耐熱性の点では無機系材料が好ましく、柔軟性の点では有機系材料が好ましい。
前記基材層は少なくともその一部が繊維から構成されていてもよい。繊維としては、既述した各種の無機系又は有機系材料からなる繊維を使用することができ、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、各種樹脂繊維等を使用することができる。
前記基材層は、例えば、フィルム、不織布又は紙の形態であることができる。特に、耐熱性の高いフィルムを基材として用いることが好ましい。例えば、フィルムとしては、セロファン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート等からなるフィルムを使用することができ、耐熱性の有するものとしてはポリエステルフィルムが好ましく、PETフィルムがより好ましい。
前記基材層には必要に応じて種々の処理を施しておいてもよい。例えば、コロナ放電処理、プライマー塗工処理、エンボス処理、透明着色層の設置等を適宜行うことができる。
なお、前記基材層に応力発光材料が含まれてもよい。この場合は前記基材層を構成する材料中に応力発光材料を混合・混練し、従来公知の方法により、例えば、フィルム、不織布又は紙の形態とすることが好ましい。
基材層上に応力発光層を設ける方法は特には限定されない。例えば、基材層上に本発明の単層の応力発光シートを積層してもよい。また、少なくとも1種の応力発光材料の微粒子、並びに、例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ナイロン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール、フッ素系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種のバインダー高分子を、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、ガソリン等の石油系溶剤等の有機溶剤に溶解し、得られた塗料を、基材層上に塗布し、その後、有機溶剤を乾燥等により除去する方法によっても製造することができる。
前記塗料は公知の塗工技術を用いて塗布することができる。公知の塗工技術としては、例えば、ロッドコーター、バーコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、グラビアコーター、ダイコーター、カーテンコーター、ゲートロールコーター等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
応力発光層に含まれる応力発光材料の微粒子:バインダー高分子の配合重量比は特に限定されるものではないが、1:100〜3:1が好ましく、1:50〜3:1がより好ましく1:20〜3:1が更により好ましく、1:2〜3:1が更により好ましい。
本発明の積層型の応力発光シートの応力発光層が、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリオレフィン系樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、スチレン・ブタジエン共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ナイロン系樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルアルコール、フッ素系樹脂からなる群から選択される少なくとも1種のバインダー高分子を含む場合は、応力発光材料に外力を効率的に伝達することができ、鮮やかな応力発光を実現することができる。
バインダー高分子としては、ポリウレタン樹脂及び/又はポリエステル樹脂が好ましく、熱可塑性ポリウレタン樹脂が好ましく、ポリエステル系ポリウレタンが特に好ましい。具体的には、本発明の単層型の応力発光シートについて既述したものを使用することができる。
本発明の積層型の応力発光シートでは、応力発光層の発光が基材層を透過可能であることが好ましい。これにより、応力発光層の発光を有効に活用することが可能であり、また、基材層を外界に向けて配置することが可能となるので、水分に弱い応力発光材料を含む応力発光層を外界に露出する必要がない。
本発明の積層型の応力発光シートは少なくとも1つの接着性層を更に備えることができ、特に、接着性層として熱溶着性層を備えることができる。前記積層型の応力発光シートの最外層が前記接着性層であることが好ましく、熱溶着性層であることがより好ましい。熱溶着性層は加熱により溶融する性質を備えており、例えば、本発明の応力発光シートをスレッド及び偽造防止用紙に使用する場合、応力発光積層体を紙に強固に固着することができる。
また、応力発光材料は一般に水に弱いので、接着性層により外界の水分から応力発光層中の応力発光材料を保護することもできる。したがって、接着性層を形成する場合は、より長期間に亘って、鮮やかな発光を維持することができる。
接着性層、特に、熱溶着性層の材質は熱により溶融する性質を有する限り特に限定されるものではない。接着性層の材質としては、例えば、有機溶剤中に熱可塑性樹脂を分散した感熱接着剤を使用することができる。
熱可塑性樹脂としては、酢酸ビニル重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリビニルブチラール、ポリアミド、アクリル樹脂などの従来感熱接着剤のベース樹脂として用いられる熱可塑性樹脂を広く用いることができるが、これらのうちでも、エチレン−酢酸ビニル共重合体が、熱接着性、有機溶剤への分散の容易性の観点から好適に使用でき、更には、酢酸ビニル含有量が5〜30重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましい。
有機溶剤としては、熱可塑性樹脂を分散できるものであれば特に限定されず、トルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトンなどの従来感熱接着剤の溶媒として用いられる有機溶剤を広く用いることができ、混合溶媒を用いてもよい。これらのうちでも、特に、熱可塑性樹脂がエチレン−酢酸ビニル共重合体である場合には、トルエンと酢酸エチルの混合溶媒が、分散の容易性の観点から好適に使用できる。トルエンと酢酸エチルの混合比は、特に限定されないが、重量比(トルエン/酢酸エチル)60/40〜80/20の割合で混合することが好ましい。
有機溶剤中に熱可塑性樹脂を分散させる方法としては、機械的粉砕による方法、溶液から析出させる方法等が挙げられる。機械的粉砕による方法としては、分散力の強い粉砕機を使用して溶剤中で粉砕分散する方法が挙げられる。溶液から析出させる方法としては、分散させようとする熱可塑性樹脂を溶解した溶液に、その樹脂を溶解しない有機溶媒を添加して樹脂を析出させて分散させる方法が挙げられる。これらのうちでも、分散された熱可塑性樹脂の粒径制御の容易性から、機械的粉砕による方法が好適に使用できる。
熱可塑性樹脂は、感熱接着剤100重量部に対して3〜20重量部の割合で含有させることが好ましく、熱可塑性樹脂の平均粒径が10〜50μm程度となるように分散させることが好ましい。
感熱接着剤には、感熱性を向上させるため、固体可塑剤を含有させることが好ましい。固体可塑剤としては、例えばフタル酸ジフェニル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジヒドロアビエチル、イソフタル酸ジメチル、安息香酸スクロース、二安息香酸エチレングリコール、三安息香酸トリメチロールエタン、三安息香酸グリセリド、四安息香酸ペンタエリトリット、八酢酸スクロース、クエン酸トリシクロヘキシル、N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホンアミド等が挙げられる。
また、接着性能を向上させるため、粘着付与剤を含有させても良い。粘着付与剤としては、例えばテルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、クマロン−インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン誘導体(ロジン、重合ロジン、水添ロジンおよびそれらのグリセリン、ペンタエリスリトール等とのエステル、樹脂酸ダイマー等)が挙げられる。
塗布方法としては特に限定されず、各種ブレードコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、グラビアコーター、カーテンコーター等を用いて塗布することができるが、生産性に優れるためグラビアコーターを用いて塗布することが好ましい。接着性層の塗布量としては、1.0〜5.0g/mの範囲が好ましい。
本発明の積層型の応力発光シートにおいて、応力発光層に含まれるバインダー高分子は接着性層中の有機溶媒に非混和性又は低親和性であることが好ましい。これにより、応力発光層の表面に接着性層を形成した場合でも、応力発光層からのバインダー高分子の流出を回避乃至低減することができる。
本発明の応力発光シートは、その変形時に、暗闇では、あたかも、稲妻が走るようなシャープな発光を実現することができるので、発光の目視が容易である。したがって、本発明の応力発光シートは、例えば、建築物の外面に貼付することによって地震等による建築物の歪みを視覚化したり、歩道表面に貼付することによって当該表面を通過する歩行者又は自転車の存在を夜間でも視覚化する等の歪みの可視化に有用である。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明するが、本発明の範囲は実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
針葉樹晒クラフトパルプ40質量部、広葉樹晒クラフトパルプ60質量部を380mlC.S.F.に叩解し、これに紙力増強剤(商品名「ポリストロン117」、荒川化学工業(株)製)0.4質量部、サイズ剤(商品名「サイズパインG−F」、荒川化学工業(株)製)1.0質量部、硫酸バンド2.0質量部を加えて紙料を調製し、長網抄紙機を使用して坪量30g/mの基材(紙)を抄造した。この基材の片面に応力発光材料を含む塗工層として、発光中心としてユウロピウムを添加したアルミン酸ストロンチウム(SrAl :Eu)の粉体をポリビニルアルコール(商品名「クラレポバール117」、クラレ(株)製)とともに水に分散させ、エアナイフコーターで基材の表面に13g/m塗工した応力発光シートを得た。
[実施例2]
基材の坪量を60g/mとする以外は実施例1と同様の方法で応力発光シートを作成した。
[実施例3]
基材の坪量を64g/mとする以外は実施例1と同様の方法で応力発光シートを作成した。
[実施例4]
基材の坪量を75g/mとする以外は実施例1と同様の方法で応力発光シートを作成した。
[実施例5]
基材の坪量を81g/mとする以外は実施例1と同様の方法で応力発光シートを作成した
[実施例6]
基材として坪量25g/mの不織布(商品名「マリックス」ユニチカ(株)製)を使用する以外は実施例1と同様の方法で応力発光シートを作成した。
[実施例7]
基材として坪量50g/mの不織布(商品名「テラマック」ユニチカ(株)製)を使用する以外は実施例1と同様の方法で応力発光シートを作成した。
[実施例8]
発光中心としてユウロピウムを添加したアルミン酸ストロンチウム(SrAl:Eu)の粉体を応力発光材料としてポリウレタン樹脂(商品名「サンプレンIB」三洋化成工業(株)製)及びイソシアネート系硬化剤(商品名「コロネート」日本ポリウレタン工業(株)製)と共にトルエンに分散させ、分散液を得た。基材として坪量25g/mの透明PETフィルム(商品名「テトロンフィルム」帝人デュポン(株)製)を用意し、この基材上に、グラビアコーターで13g/mの量で分散液を塗工し、応力発光シートを得た。
[実施例9]
基材として坪量58g/mの透明ポリエチレンフィルム(商品名「ポリフィルム」石島化学工業(株)製)を使用する以外は実施例1と同様の方法で応力発光シートを作成した。
[比較例1]
基材の坪量を90g/mとする以外は実施例1と同様の方法で応力発光シートを作成した。
[比較例2]
基材の坪量を100g/mとする以外は実施例1と同様の方法で応力発光シートを作成した。
[比較例3]
基材として坪量165g/mの透明PETフィルム(商品名「テトロンフィルム」帝人デュポン(株)製)を使用する以外は実施例8と同様の方法で応力発光シートを作成した。
このようにして得た応力発光シートを15cm角に裁断後、発光特性を下記の方法により評価した。評価結果を表1に示す。
Figure 0006481408
[スクラッチによる発光]
明所に5分間静置した応力発光シートを暗幕下に入れ、応力発光層の表面に対し爪でスクラッチ(擦る又は引っ掻く)することにより表面から外圧を加えた。これにより生じた発光は目視にて以下の基準で評価した。
発光が肉眼ではっきり観察されるもの:○
肉眼でも僅かながら発光が観察されるもの:△
肉眼では全く観察されないもの:×
[屈折変形による発光]
明所に5分間静置した応力発光シートを暗幕下に入れ、シートの両端を両手で持ち、両手をそれぞれ上下左右に動かすことによりシートに瞬間的な屈折変形を生じさせた。これにより生じた発光は目視にて評価した以下の基準で評価し、△以上を合格とした。
屈折変形時に、いくつもの稲妻状の発光が容易に発生するもの:○
印可する外力を高めて屈折変形度を大きくすることで、いくつもの稲妻状の発光が発生するもの:△
印可する外力を高めて屈折変形度を大きくしても発光しないもの、もしくは発光が不鮮明でぼやけている(稲妻状ではない)もの:×
表1の結果より以下のことがわかる。
(1) スクラッチによる発光は、シート物性に関わらず、実施例1〜9及び比較例1〜3のいずれのサンプルにおいても確認された。
(2) 実施例1〜9のシートについては、シート基材の種類に関わらず、シャープな屈折変形を生じ、応力がいくつかの縞状に集中するようになった。その結果、スクラッチによる発光よりも鮮明な稲妻状の発光がいくつも発生した。
(3) そのうち、実施例1〜2及び6〜9のシートについては、過度な応力を加えなくても、稲妻状の発光が容易に発生した。
(4) 比較例1〜3のシートについては、屈折変形が緩やかになり、応力がシート全体に分散するようになった。そのため、発光も全体的にぼやけた感じになってしまい、実施例1〜9のような稲妻状の発光は確認されなかった。
(5) 実施例1〜9と比較例1〜3の比較により、稲妻状の発光を発生させるためにはシートの剛度(こわさ)が重要であることが判明した。屈折変形による稲妻状の発光を示すためにはシートのガーレー剛度(こわさ)は1.55mN以下であることが必要であり、さらに稲妻状の発光を容易に発生させるためにはシートのガーレー剛度(こわさ)は0.40mN以下であることが必要となる。

Claims (14)

  1. JAPAN TAPPI No.40に準拠したガーレー剛度が1.55mN以下である応力発光シート。
  2. 前記ガーレー剛度が0.40mN以下である、請求項1記載の応力発光シート。
  3. 10〜100g/mの坪量を有する、請求項1又は2のいずれかに記載の応力発光シート。
  4. 10〜250μmの厚みを有する、請求項1〜3のいずれかに記載の応力発光シート。
  5. 屈折変形可能であり、屈折変形時に屈折部位が発光する、請求項1〜4のいずれかに記載の応力発光シート。
  6. 前記屈折変形時に、
    前記屈折部位が複数形成され、
    前記複数の屈折部位の相対位置が変動する、請求項5記載の応力発光シート。
  7. 可逆的に屈折変形可能である、請求項5又は6記載の応力発光シート。
  8. 基材層及び応力発光層を備える、請求項1〜7のいずれかに記載の応力発光シート。
  9. 前記応力発光層が
    少なくとも1種の応力発光材料の微粒子、及び、
    少なくとも1種のバインダー高分子
    を含む、請求項8記載の応力発光シート。
  10. 前記基材層に応力発光材料が含まれる、請求項8又は9記載の応力発光シート。
  11. 前記基材層が、フィルム、不織布又は紙である、請求項8〜10のいずれかに記載の応力発光シート。
  12. 前記応力発光層の発光が前記基材層を透過可能である、請求項8〜11のいずれかに記載の応力発光シート。
  13. 少なくとも1つの接着性層を更に備える、請求項8〜12のいずれかに記載の応力発光シート。
  14. 最外層が前記接着層である、請求項13記載の応力発光シート。
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