JP6478534B2 - フォーカス制御装置、撮像装置、交換レンズ、フォーカス制御方法およびフォーカス制御プログラム - Google Patents

フォーカス制御装置、撮像装置、交換レンズ、フォーカス制御方法およびフォーカス制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、撮像装置に装着された交換レンズのフォーカス制御を行うフォーカス制御装置に関する。
レンズ交換タイプのデジタルカメラ等の撮像装置には交換レンズのフォーカス制御(オートフォーカス:AF)を行うフォーカス制御装置が搭載されるが、交換レンズ固有の諸収差によってフォーカス制御の精度、つまりは合焦精度が影響を受ける場合がある。
特許文献1には、被写体像の高周波成分を抽出して得られる信号を用いて合焦位置を検出し、被写体像の色情報とフォーカスレンズの色収差特性に応じて合焦位置を補正することで合焦精度を向上させる撮像装置が開示されている。また、特許文献2には、被写体像の分光強度分布と交換レンズの波長別のピントに関する(つまりは色収差に関する)情報等から演算した補正量を用いて焦点検出結果を補正することで合焦精度を向上させる撮像装置が開示されている。
特開2004−347665号公報 特開2006−135513号公報
しかしながら、特許文献1,2にて開示された撮像装置では、交換レンズの色収差に関連した補正を行うことで合焦精度を向上させることは可能であるものの、交換レンズの製造誤差等に起因する個体差がある場合にこれを合焦精度に反映することができない。
本発明は、交換レンズに合焦精度に影響する個体差がある場合にはこれを反映したフォーカス制御を行え、個体差が問題とならない交換レンズに対しては高速かつ十分な精度でフォーカス制御を行えるようにしたフォーカス制御装置および撮像装置を提供する。
本発明の一側面としてのフォーカス制御装置は、交換レンズが取り外し可能に装着され、該交換レンズにより形成された被写体像を撮像する撮像装置に設けられる。該フォーカス制御装置は、交換レンズの焦点状態を検出する焦点検出手段と、焦点状態の検出により得られた情報と交換レンズに対応する補正値とを用いて、該交換レンズのフォーカス制御を行う制御手段とを有する。撮像装置は、交換レンズとして、補正値を演算するために用いられる該交換レンズの固体差に応じた補正値演算用データであって周波数帯域と色成分の少なくとも1つに応じたデータを保持している第1の交換レンズと、補正値演算用データを保持していない第2の交換レンズの装着が可能である。フォーカス制御装置は、第2の交換レンズに対応する補正値を記憶した第1の記憶手段を有している。そして、制御手段は、第2の交換レンズが撮像装置に装着された場合は、第1の記憶手段から読み出した補正値を用いてフォーカス制御を行い、第1の交換レンズが撮像装置に装着された場合は、該第1の交換レンズから取得した補正値演算用データを用いて補正値を演算し、該演算した補正値を用いてフォーカス制御を行うことを特徴とする。
なお、上記フォーカス制御装置が設けられ、交換レンズの装着が可能な撮像装置も、本発明の他の一側面を構成する。また、この撮像装置に取り外し可能に装着される交換レンズであって、補正値演算用データを保持するレンズ記憶手段を有し、該補正値演算用データを撮像装置に送信する通信手段を有する交換レンズも、本発明の他の一側面を構成する。
また、本発明の他の一側面としてのフォーカス制御方法は、交換レンズが取り外し可能に装着され、該交換レンズにより形成された被写体像を撮像する撮像装置に適用される。該フォーカス制御方法は、交換レンズの焦点状態を検出する検出ステップと、焦点状態の検出により得られた情報と交換レンズに対応する補正値とを用いて、該交換レンズのフォーカス制御を行う制御ステップとを有する。撮像装置は、交換レンズとして、補正値を演算するために用いられる該交換レンズの固体差に応じた補正値演算用データであって周波数帯域と色成分の少なくとも1つに応じたデータを保持している第1の交換レンズと、補正値演算用データを保持していない第2の交換レンズの装着が可能であり、第2の交換レンズに対応する補正値を記憶した第1の記憶手段を有する。そして、制御ステップにおいて、第2の交換レンズが撮像装置に装着された場合は、第1の記憶手段から読み出した補正値を用いてフォーカス制御を行い、第1の交換レンズが撮像装置に装着された場合は、該第1の交換レンズから取得した補正値演算用データを用いて補正値を演算し、該演算した補正値を用いてフォーカス制御を行うことを特徴とする。
なお、上記フォーカス制御方法を、レンズ交換が可能な撮像装置のコンピュータに実行されるコンピュータプログラムとしてのフォーカス制御プログラムも、本発明の他の一側面を構成する。
本発明では、固有の補正値演算用データを保持していない第2の交換レンズに対してはフォーカス制御装置(つまりは撮像装置)内に予め補正値を記憶しておき、その補正値を用いてフォーカス制御を行うので、高速で十分な合焦精度を得ることができる。一方、固有の補正値演算用データを保持している第1の交換レンズに対しては、その補正値演算用データから演算した補正値を用いてフォーカス制御を行うので、第1の交換レンズの個体差に応じた高い合焦精度を得ることができる。
本発明の実施例1であるカメラの構成を示すブロック図。 実施例1のカメラの撮像動作を示すフローチャート。 実施例1のカメラのスキャンAF処理を説明する図。 設計値に対して設定されたBP補正値を算出するための補正値演算用データのデータ構造を説明する図。 製造誤差に対して設定されたBP補正値を算出するための補正値演算用データ(Green用)のデータ構造を説明する図。 製造誤差に対して設定されたBP補正値を算出するための補正値演算用データ(Red用)のデータ構造を説明する図。 製造誤差に対して設定されたBP補正値を算出するための補正値演算用データ(Blue用)のデータ構造を説明する図。 実施例1のカメラの位相差AF処理を示すフローチャート。 実施例1のカメラの撮像素子における位相差AF用画素を説明する図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例である撮像装置としてのデジタルカメラ(以下、単にカメラという)1の構成を示している。カメラ1のレンズマウント2には、交換レンズ31が取り外し可能に装着されている。
カメラ1において、3は交換レンズ31内の撮影光学系により形成された被写体像を電気信号に変換する固体撮像素子(以下、イメージセンサという)である。4はイメージセンサ3から出力された電気信号に対して各種信号処理を行ってアナログ画像信号を生成する撮像回路である。5は撮像回路4により生成されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変化するA/D変換回路であり、6はA/D変換回路5から出力されたデジタル画像信号を一時的に記憶するバッファメモリ等のVRAMである。7はVRAM6に記憶されたデジタル画像信号を読み出してこれをアナログ変換するとともに表示に適した形態の表示用画像信号に変換するD/A変換回路である。8はD/A変換回路7からの表示用画像信号をライブビュー画像として表示する液晶表示素子等により構成される画像表示部(以下、LCDという)である。
10は半導体メモリ等により構成され、画像データを記憶する画像メモリである。9は圧縮伸長回路であり、VRAM6に一時的に記憶された画像信号を読み出して画像メモリ10への記憶に適した形態の記録用画像データに変換するための圧縮処理や符号化処理を行う。また、圧縮伸長回路9は、画像メモリ10に記憶された記録用画像データを再生表示するのに適した形態の再生用画像信号に変換するための復号化処理や伸長処理を行う。なお、画像メモリ10としては、固定型の半導体メモリだけでなく、カメラ1に対して着脱自在なカ−ド型またはスティック型の半導体メモリや、光ディスク、ハードディスクその他の各種記憶媒体を用いることができる。
11はA/D変換回路5から出力されたデジタル画像信号を用いて自動露出(AE)処理を行うAE処理回路である。12はA/D変換回路5からの出力されたデジタル画像信号を用いてスキャンAF(コントラストAF)処理を行うためのAF評価値を生成するスキャンAF処理回路である。13はA/D変換回路5から出力されたデジタル画像信号を用いて位相差AF処理を行うための基準信号(後述するA像信号)および参照信号(後述するB像信号)を生成し、これらA像およびB像信号に対する相関演算を行う位相差AF処理回路である。
14は交換レンズ31と通信を行うための通信ドライバである。15はカメラ1の全体の制御を行うCPU(制御手段)であり、演算用のメモリを内蔵している。また、CPU15は、スキャンAF処理回路12および位相差AF処理回路13とともに焦点検出手段を構成する。
16はタイミング信号を発生するタイミングジェネレータ(以下、TGという)であり、17はイメージセンサ3を駆動するセンサドライバである。
18は操作スイッチ部であり、カメラ1の電源をオン/オフするためのメインスイッチや、AE/AF処理や撮影記録処理を開始させるレリーズスイッチや、撮影画像の再生動作を開始させる再生スイッチ等を含む。レリーズスイッチは、AE/AF処理を開始させる指示信号を発生する第1ストロークスイッチ(以下、SW1という)と、撮影記録動作を開始させる指示信号を発生する第2ストロークスイッチ(以下、SW2という)との二段スイッチにより構成される。
19は各種制御用のコンピュータプログラムや各種動作用のデータ等を書き換え可能に記憶するカメラEEPROM(第1の記憶手段および第2の記憶手段)である。20は電池である。
22はストロボ発光部である。21はストロボ発光部22の閃光発光を制御するスイッチング回路であり、24はLED等の光源を有するAF補助光発光部である。23はAF補助光発光部24を駆動するAF補助光ドライバであり、25は警告表示等を行うためのLED等により構成される表示素子である。26はA/D変換回路5からのデジタル画像信号から人物の顔の位置や大きさ等を検出する顔検出回路である。27は音声によるガイダンスや警告等を行うためのスピ−カである。
交換レンズ31において、32はズームレンズ、33はフォーカスレンズ、34は絞りである。これらズームレンズ32、フォーカスレンズ33、絞り34および不図示の他のレンズにより撮影光学系が構成される。
35はカメラ1と通信を行うための通信ドライバ(通信手段)である。36は絞り34を駆動する不図示の絞り駆動モータ、フォーカスレンズ33を駆動する不図示のフォーカス駆動モータおよびズームスレンズ32を駆動する不図示のズーム駆動モータを制御するモータ制御回路である。37は各種制御や動作に用いられるデータ等を書き換え可能に記憶するレンズEEPROM(レンズ記憶手段)である。
以上のように構成されたカメラ1および交換レンズ31の動作を以下に説明する。被写体からの光束が交換レンズ31の撮影光学系に入射すると、撮影光学系は該光束に被写体像を形成させる。イメージセンサ3は、その受光面上に形成される被写体像を光電変換することで生成した電気信号を撮像回路4に出力する。撮像回路4は、上述したように入力された電気信号に対して各種信号処理を行ってアナログ画像信号を生成する。A/D変換回路5は、このアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換した後、VRAM6に一時的に格納する。VRAM6に格納された画像信号は、D/A変換回路7に出力されてアナログ画像信号に変換され、さらに表示用画像信号に変換されてLCD8にてライブビュー画像として表示される。
一方、VRAM6に格納された画像信号は、圧縮伸長回路9にも出力される。圧縮伸長回路9は、圧縮処理と符号化処理によって画像信号を記録用画像データに変換し、画像メモリ10に記憶させる。操作スイッチ部18に設けられた再生スイッチがオン操作されると、画像メモリ10に圧縮状態で記憶された記録用画像データが圧縮伸長回路9に出力され、復号化処理や伸長処理を経てVRAM6に出力されて一時的に記憶される。さらに、この画像データは、D/A変換回路7へ出力されて再生用画像信号に変換され、LCD8に再生画像として表示される。
また、A/D変換回路5によってデジタル化された画像信号は、VRAM6とは別に、AE処理回路11、スキャンAF処理回路12および位相差AF処理回路13にも出力される。AE処理回路11は、入力されたデジタル画像信号から輝度成分を抽出して1フレーム分の累積加算を行い、被写体の明るさを示すAE評価値信号を生成するAE処理を行う。AE評価値信号はCPU15に出力される。
スキャンAF処理回路12は、入力されたデジタル画像信号のうち選択されたAF領域の高周波成分をハイパスフィルタ(HPF)を用いて抽出して1フレーム分の累積加算を行い、該AF領域内の被写体像のコントラストを示すAF評価値信号を生成する。被写体像のコントラストは、撮影光学系の焦点状態に対応するので、AF評価値信号の生成は焦点状態を検出することに相当する。したがって、AF評価値信号(またはその値であるAF評価値)は、撮影光学系の焦点状態の検出により得られた情報である。AF領域は、撮影画面のうち中央の1つの領域であってもよいし、中央の領域とその周囲の領域を含む複数の領域であってもよい。
なお、スキャンAF処理回路12は、イメージセンサ3やその後段の回路で重畳されるノイズ成分をキャンセルするために、HPFの前段にロ−パスフィルタ(LPF)を有する。このため、スキャンAF処理回路12は、実際には、AF評価値信号を生成するバンドパスフィルタ(BPF)として構成されている。
位相差AF処理回路13は、入力されたデジタル画像信号から、AF領域に含まれる一対の被写体像であるA像とB像に対応した一対の像信号であるA像信号およびB像信号を抽出する。そして、これらA像およびB像信号の相関演算を行って、A像およびB像信号のずれ量(位相差)を算出する。CPU15は、算出されたA像およびB像信号のずれ量から撮影光学系のデフォーカス量を算出(検出)する。デフォーカス量は、撮影光学系の焦点状態の検出により得られた情報である。
イメージセンサ3上には、撮像用の画素とは別に、撮影光学系の射出瞳のうち互いに異なる領域からの光束を受光するように互いに対をなす位相差AF用画素が複数対配置されている。AF領域に含まれる複数対の位相差AF用画素における一方の画素によりA像が光電変換されることでA像信号が生成され、他方の画素によりB像が光電変換されることでB像信号が生成される。なお、イメージセンサ3上の全画素のそれぞれにマイクロレンズと一対の受光素子とを設け、AF領域に含まれる複数の画素における一方の受光素子によりA像信号を生成し、他方の受光素子によりB像信号を生成するようにしてもよい。
TG16からのタイミング信号は、CPU15、撮像回路4およびセンサドライバ17へ出力される。CPU15は、このタイミング信号に同期して各種制御を行う。また、撮像回路4は、タイミング信号に同期してイメージセンサ3からの画像信号における色分離等の各種信号処理を行う。さらに、センサドライバ17は、タイミング信号に同期してイメージセンサ3を駆動する。
また、CPU15は、通信ドライバ14を介して交換レンズ31と通信を行うことにより、絞り34およびフォーカスレンズ33を制御する。具体的には、CPU15は、AE処理回路11にて生成されたAE評価値信号の値(AE評価値)に基づいて絞り値を制御するための絞り制御信号を交換レンズ31のモータ制御回路36に送信する。モータ制御回路36は、絞り34が絞り制御信号に応じた絞り値に設定されるように絞り駆動モータを制御する。またCPU15は、スキャンAF処理回路12にて生成されたAF評価値信号の値(AF評価値)または位相差AF処理回路13にて算出されたデフォーカス量に基づいてフォーカスレンズ33を移動させるためのフォーカス制御信号をモータ制御回路36に送信する。モータ制御回路36は、フォーカスレンズ33がAF評価値が最大となる位置(合焦位置)に移動するように、またはデフォーカス量が所定値以下となる位置範囲(合焦範囲)に移動するようにフォーカス駆動モータを制御する。AF評価値の取得からフォーカス制御信号の出力(フォーカスレンズ33の移動)までの処理をスキャンAF処理といい、デフォーカス量の算出からフォーカス制御信号の出力(フォーカスレンズ33の移動)までの処理を位相差AF処理という。
カメラ1に装着可能な交換レンズ31としては、スキャンAF処理回路12にて得られるAF評価値が最大となる位置に対して、該交換レンズの製造誤差に起因する個体差に応じた補正を必要とする第1の交換レンズがある。また、製造誤差に起因する個体差に応じた補正までは必要としないが、設計値に応じた補正を必要とする第2の交換レンズもある。第1の交換レンズは、製造誤差に起因する個体差に応じた補正に用いられるベストピント補正値(以下、BP補正値と記す)をカメラ1のCPU15に演算させる。このため、第1の交換レンズは、該第1の交換レンズ(撮影光学系)の設計パラメータのデータと製造時に測定された製造誤差パラメータのデータ(すなわち固有の補正値演算用データ)とをレンズEEPROM37に保持する。一方、第2の交換レンズは、製造誤差パラメータのデータをレンズEEPROM37に保持していない。但し、第2の交換レンズである複数機種の交換レンズのうち一部の交換レンズは、該交換レンズ(撮影光学系)の設計パラメータをレンズEEPROM37に保持している。また、カメラ1は、上記第2の交換レンズである複数機種の交換レンズのうち他の一部の交換レンズに対しては、それ用のBP補正値を予め保持している。なお、補正値のデータと補正値演算用データとは、データ構造が互いに異なる。
次に、本実施例のカメラ1において行われる撮影動作を、図2に示すフローチャートを用いて説明する。この撮影動作(撮影処理シーケンス)は、コンピュータであるCPU15によって、フォーカス制御プログラムを含むコンピュータプログラムに従って実行される。なお、以下の説明において、フォーカスレンズ33を複数のAF評価値取得位置に順次移動させながらAF評価値を取得する動作をスキャンといい、AF評価値取得位置の間隔をスキャン間隔という。また、AF評価値取得位置の数をスキャンポイント数といい、スキャンポイント数のAF評価値取得位置が設けられたフォーカスレンズ33の移動範囲をスキャン範囲という。さらに、撮影画面のうち画像信号からA像およびB像信号を抽出したりAF評価値信号を生成(AF評価値を取得)したりする領域を、前述したようにAF領域という。
カメラ1のメインスイッチがオン操作され、カメラ1の動作モードが撮影(録画)モードにあるときに、撮影処理シ−ケンスが起動する。
まず、ステップS101において、CPU15は、カメラ1に交換レンズ31が装着されているか否かを判定し、装着されている場合はBP補正値取得に関する処理を行うためにステップS102に進む。交換レンズ31が装着されていない場合はステップS121に進む。
ステップS102では、CPU15は、装着された交換レンズ31の識別情報であるレンズIDを、交換レンズ31との通信により取得する。
次に、ステップS103では、CPU15は、レンズIDを用いて、現在装着されている交換レンズ31が前回の起動時と同じ交換レンズか否かを判定し、同じ交換レンズであればステップS121に進み、同じ交換レンズでない場合はステップS104に進む。
ステップS104では、CPU15は、装着された交換レンズ31が製造誤差に起因する個体差に応じた補正を行うための製造誤差パラメータのデータを保持しているか否かを判定する。製造誤差パラメータのデータを保持している場合(つまりは第1の交換レンズが装着されている場合)はステップS105に進み、保持していない場合(つまりは第2の交換レンズが装着されている場合)はステップS111に進む。
ステップS105では、CPU15は、装着されている第1の交換レンズとの通信により該第1の交換レンズ(レンズEEPROM37)から設計パラメータおよび製造誤差パラメータのデータを取得する。そして、ステップS106にてそれらのデータをカメラEEPROM19に記憶させる。その後、ステップS121に進む。なお、ステップS105において、設計パラメータのデータのみを第1の交換レンズから取得し、製造誤差パラメータのデータは後にAF処理を行う際に取得するようにしてもよい。これにより、起動時の第1の交換レンズとの通信容量を減らし、起動に要する時間を短縮することが可能となる。
一方、ステップS111では、CPU15は、装着されている第2の交換レンズ用のBP補正値がカメラEEPROM19に存在するか否かを判定し、存在する場合はステップS121に進み、存在しない場合はステップS112に進む。
ステップS112では、CPU15は、第2の交換レンズとの通信により該第2の交換レンズ(レンズEEPROM37)から設計パラメータのデータを取得する。
そして、次のステップS113では、CPU15は、該設計パラメータを用いて、像高、焦点距離、被写体距離(フォーカスレンズ33の位置)および絞り値毎のBP補正値を演算し、演算したBP補正値をカメラEEPROM19に記憶させる。このように、本実施例では、取得した設計パラメータのデータをカメラEEPROM19に記憶させず、そのデータから算出したBP補正値を記憶させる。この後、ステップS121に進む。
ここで、既に多くの第2の交換レンズ用のBP補正値をカメラEEPROM19に記憶しており、カメラEEPROM19の記録容量の制限によって新たな第2の交換レンズ用のBP補正値を記憶できない場合がある。このような場合は、第2の交換レンズの装着履歴(日時等)をレンズIDを利用して調べ、装着が最も古い又は装着頻度が最も低い第2の交換レンズ用のBP補正値をカメラEEPROM19から削除し、新たな第2の交換レンズ用のBP補正値を記憶させてもよい。BP補正値は焦点距離により異なるので、新たな第2の交換レンズのズーム倍率によってBP補正値の記憶に必要な記憶容量が異なる。このため、新たな第2の交換レンズ用のBP補正値の記憶に必要な記憶容量によっては、複数の第2の交換レンズ用のBP補正値をカメラEEPROM19から削除してもよい。
ステップS121では、CPU15は、LCD8でのライブビュー画像の表示を開始させる。
次に、ステップS122では、CPU15は、レリーズスイッチのSW1がオン操作されたか否かを判定し、オン操作さされた場合はステップS123に進み、オン操作されていない場合は本ステップでの判定を繰り返す。
ステップS123では、CPU15は、AE処理回路11に撮影のためのAE処理を行わせる。これにより、撮影時の絞り値やイメージセンサ3の電荷蓄積時間(シャッタ−秒時)が設定される。
次に、ステップS124では、CPU15は、位相差AF処理を行う。すなわち、CPU15は、位相差AF処理回路13にSW1のオン操作前に取得された画像信号(AF領域の画像信号)から抽出されたA像およびB像信号のずれ量を算出させ、該ずれ量からデフォーカス量を算出する。そして、CPU15は、該デフォーカス量に応じてフォーカスレンズ33を移動させる。ここで行われる位相差AF処理については、後に詳しく説明する。
次に、ステップS125では、CPU15は、位相差AF処理によってフォーカスレンズ33が移動した後に算出されたデフォーカス量が所定値以下か否か、つまりは焦点状態が合焦範囲内か否かを判定する。この判定は、算出されたデフォーカス量が信頼性を有する場合に行われる。具体的には、デフォーカス量の算出に用いたA像信号とB像信号の信号レベルが所定レベル以上あり、A像信号とB像信号の類似度が高く、かつ算出されたデフォーカス量が上述した所定値以下である場合に、位相差AFによる合焦が可能と判定する。位相差AFによる合焦が可能である場合はステップS128に進み、位相差AFによる合焦が可能でない場合はステップS126に進む。
ステップS126では、CPU15は、AF領域においてスキャンAF処理を行う。
そして、ステップS127では、CPU15は、スキャンAF処理によって合焦が可能か否かを判定し、合焦が可能である場合はステップS128に進み、可能でなければステップS124に戻り、再び位相差AF処理を行う。
ステップS124〜ステップS127の一連のAF処理は、位相差AF処理とスキャンAF処理とを互いに独立に完結させるのではなく、いずれか一方のAF処理によって合焦が得られるまで交互に行う。ステップS126では、まずイメージセンサ3の駆動モード(センサ駆動モード)をスキャンAF処理用のモードに切り替える。スキャンAF処理を行わないときは、電力消費量等を考慮して比較的遅いフレームレートでイメージセンサ3を駆動する低速センサ駆動モードを用いる。一方、スキャンAF処理を行うときは、処理の高速化のために、そのイメージセンサ3で実現できる最速のフレームレートでイメージセンサ3を駆動する高速センサ駆動モードに切り替える。高速センサ駆動モードへの切り替えは一度だけ行い、2度目以降のスキャンAF処理を行う際には行わない。一連のAF処理が終了すると、ステップS129でAF表示を行うタイミング等において低速センサ駆動モードに戻される。
ここで、一連のAF処理を、図3を用いて説明する。まず、CPU15は、ステップS124での位相差AF処理の結果として、スキャンAF処理でのスキャンを開始させる初期位置Aにフォーカスレンズ33を移動させる。そして、CPU15は、ステップS125において、位相差AF処理で合焦可能か否かを判定する。合焦可能でない場合は、デフォーカス量の信頼性が高く、デフォーカス量に対応する移動量だけ移動させた後のフォーカスレンズ33の位置の周辺に合焦位置が存在すると推定できるか否かを判定する。推定できる場合、すなわちケース1では、CPU15は、ステップS126にて、位置Aから所定量だけ合焦位置に近い位置Bにフォーカスレンズ33を移動させる。
そして、ステップS127において、CPU15は、スキャンAF処理によって合焦可能か否かを判定する。合焦可能であればステップS128に進むが、この段階ではまだスキャンAF処理は実質的に開始されていないので、合焦不可能と判定してステップS124に戻ることになる。
ステップS124において、CPU15は、位置Bで得られる画像信号から抽出されたA像およびB像信号(以下、位置Bで得られたA像およびB像信号といい、他の位置でも同様とする)を用いて位相差AF処理を行う。位置Bは初期位置Aよりも合焦位置に近いので、A像およびB像信号の類似度やデフォーカス量は合焦可能と判定される条件を満たす可能性が高い。このため、CPU15は、位置Bにおいて再度、位相差AF処理を行う。ここでの位相差AF処理では、ステップS126において設定される高速センサ駆動モードで駆動されるイメージセンサ3からの読み出しにより得られるA像およびB像信号が用いられる。そして、位相差AF処理の結果、ステップS125にて合焦可能と判定された場合はステップS128に進む。
一方、合焦不可能と判定した場合は、CPU15はステップS126に進んでスキャンAF処理を再び行う。このステップS126から実質的なスキャンAF処理が行われる。CPU15は、AF評価値取得位置である位置Bで得られた画像信号から取得したAF評価値(以下、位置Bで取得したAF評価値といい、他の位置でも同様とする)をCPU15の内蔵メモリに記録する。そして、次のAF評価値取得位置にフォーカスレンズ33を移動させる。その後、ステップS124に戻る。
ステップS124において、CPU15は再び位相差AF処理を行い、さらに位相差AFによって合焦可能か否かをステップS125にて判定する。合焦可能でない場合はステップS126に進んでスキャンAF処理を行う。こうしてスキャンAF処理を行うたびにAF評価値の取得とフォーカスレンズ33の移動とを繰り返すので、AF評価値が最大になるフォーカスレンズ33の位置Dと、該位置Dを通り過ぎてAF評価値が最大よりも小さくなる位置Cとを検出することができる。言い換えれば、CPU15は、AF評価値の最大値を検出することができる。この時点(位置C)においてスキャンAF処理のためのフォーカスレンズ33の移動が終了し、それまでに取得したAF評価値から、AF評価値が最大となるフォーカスレンズ33の位置Dを算出する。
スキャンAF処理を高速化するために、全てのフォーカスレンズ33の停止可能な位置ではAF評価値を取得せず、スキャン間隔ごとのAF評価値取得位置においてAF評価値を取得する。このため、位置DではAF評価値を取得せず、図3に示す位置a1,a2,a3においてAF評価値を取得する場合がある。この場合には、位置a1,a2,a3のうち位置a1で取得した最も大きなAF評価値Y1と、その前後の位置a2,a3で取得したAF評価値Y2,Y3とから、以下の計算式によって実際にAF評価値が最大となる位置D(X0)を求めることができる。
X0=[(Y3−Y2)・X1+(Y3−Y1)・X2+(Y2−Y1)・X3]
/[2・(Y3−Y1)]
但し、Y1>Y3およびY1≧Y2、X1,X2,X3は位置a1,a2,a3のフォーカスレンズ位置とする。
なお、取得したAF評価値の信頼性を判定してもよい。そして、AF評価値の信頼性が十分でないと判定した場合はスキャンAF処理を継続するようにしてもよい。これはノイズ等で生じ得るAF評価値の偽の最大値が検出されることを防止し、AF評価値の真の最大値を検出するためである。AF評価値の信頼性の判定方法については、特開2004−101766号公報や特開2004−102130号公報等にて説明されて公知であるので、ここでの説明は省略する。
また、AF評価値の真の最大値を検出することなくフォーカスレンズ33がスキャン範囲の端に達した場合は、CPU15はそこでフォーカスレンズ33の移動を停止させ、スキャンAF処理では合焦不可能と判定する。
最初のステップS124での位相差AF処理の結果、デフォーカス量の信頼性は低いがデフォーカス方向の信頼性は高い場合、すなわちケース2では、CPU15は初期位置Aから該デフォーカス方向とは反対の方向にフォーカスレンズ33を移動させる。すなわち、図3中の「A」→「B」の方向にフォーカスレンズ33を移動させる。このときのフォーカスレンズ33の移動量(間隔)は、スキャンAF処理でAF評価値が最大となる位置を検出可能な間隔であって所定の時間間隔でAF評価値の取得が可能な間隔に設定される。これにより、次のAF評価値の取得は位置b1で行われる。例えば、高速センサ駆動モードにおいて次にAF評価値を取得する位置が焦点深度の5倍程度になるようにフォーカスレンズ33の駆動速度を設定することで上記間隔が決まる。
この後、ステップS127に戻ったCPU15は、スキャンAF処理で合焦可能か否かを判定し、合焦不可能と判定したときはステップS124に戻る。
ステップS124では、CPU15は、位置b1で得られたA像およびB像信号を用いて位相差AF処理を行う。そして、ステップS125において該位相差AF処理の結果から合焦可能と判定した場合はステップS128に進む。また、CPU15は、合焦可能ではないと判定した場合には、デフォーカス量の信頼性が高く、デフォーカス量に対応する移動量だけ移動させた後のフォーカスレンズ33の位置の周辺に合焦位置が存在すると推定できるか否かを判定する。推定できる場合は、CPU15は、位置b1から合焦位置に近い位置Bにフォーカスレンズ33を移動させる。これ以降は、前述したケース1と同じ動作が行われる。
上記2つのいずれでもないと判定した場合は、CPU15はステップS126に進み、スキャンAF処理を再び行う。そして、CPU15は、位置b1においてAF評価値を取得し、これをCPU15の内蔵メモリに記録する。そして次にAF評価値を取得する位置b2にフォーカスレンズ33を移動させる。そして、CPU15は、ステップS124に戻って再び位相差AF処理を行い、その結果から位相差AF処理により合焦が可能か否かをステップS125で判定する。合焦可能でない場合は、CPU15は、ステップS126にてスキャンAF処理を行う。ここでも、デフォーカス量に対応する移動量だけ移動させた後のフォーカスレンズ33の位置の周辺に合焦位置が存在すると推定できるか否かを判定する。推定できる場合は、CPU15は、位置b2から合焦位置に近い位置Bにフォーカスレンズ33を移動させる。
こうしてスキャンAF処理を行うたびにAF評価値の取得とフォーカスレンズ33の移動とを繰り返すので、前述したようにAF評価値が最大になるフォーカスレンズ33の位置Dと該位置Dを通り過ぎてAF評価値が最大よりも小さくなる位置Cとを検出できる。このため、CPU15は、ケース1と同じ処理を行い、それまでに取得したAF評価値からそれが最大になる位置Dを算出する。
取得したAF評価値の信頼性が十分でないと判定した場合は、先にも説明したように、スキャンAF処理を継続する。また、AF評価値の真の最大値を検出することなくフォーカスレンズ33がスキャン範囲の端に達した場合は、CPU15はそこでフォーカスレンズ33の移動を停止させ、スキャンAF処理では合焦不可能と判定する。
最初のステップS124での位相差AF処理の結果、デフォーカス量およびデフォーカス方向のいずれの信頼性が低い場合、すなわちケース3では、CPU15は、初期位置Aから該位置Aに近いスキャン範囲の端位置にフォーカスレンズ33を移動させる。図3に示す例では、位置Aは無限遠側の端位置から至近側の端位置までのスキャン範囲における無限遠側の端位置Iに近いので、フォーカスレンズ33を無限遠側の端位置Iに移動させる。なお、初期位置がCであるような場合は、該位置Cに近い至近側の端位置Nにフォーカスレンズ33を移動させる。
そして、ここでステップS127へ進み、CPU15はスキャンAF処理により合焦可能か否かを判定する。合焦不可能と判定した場合はステップS124に戻る。
ステップS124では、CPU15は無限遠側の端位置Iにて得られたA像およびB像信号を用いて位相差AF処理を行い、その結果からステップS125にて位相差AF処理により合焦可能か否かを判定する。合焦可能と判定した場合はステップS128へ進む。
また、合焦可能ではないと判定した場合は、デフォーカス量の信頼性が高く、デフォーカス量に対応する移動量だけ移動させた後のフォーカスレンズ33の位置の周辺に合焦位置が存在すると推定できるか否かを判定する。推定できる場合は、CPU15は、無限遠側の端位置Iから合焦位置に近い位置Bにフォーカスレンズ33を移動させる。これ以降は、前述したケース1と同じ動作が行われる。
上記2つのいずれでもないと判定した場合は、CPU15はステップS126に進み、スキャンAF処理を再び行う。これ以降は、前述したケース2と同じ動作が行われる。すなわち、まず、CPU15は、フォーカスレンズ33を無限遠側の端位置Iから至近側の端位置Nの方向に駆動する。このときのフォーカスレンズ33の移動量(間隔)も、スキャンAF処理でAF評価値が最大となる位置を検出可能な間隔であって所定の時間間隔でAF評価値の取得が可能な間隔に設定される。これにより、次のAF評価値の取得は位置c1で行われる。例えば、高速センサ駆動モードにおいて次にAF評価値を取得する位置が焦点深度の5倍程度になるようにフォーカスレンズ33の駆動速度を設定することで上記間隔が決まる。
そして、ここでステップS127へ進み、CPU15はスキャンAF処理により合焦可能か否かを判定する。合焦不可能と判定した場合はステップS124に戻る。
ステップS124では、CPU15は、合焦位置に近づいた位置c1で得られたA像およびB像信号を用いて位相差AF処理を行う。そして、ステップS125において、該位相差AF処理の結果から位相差AF処理により合焦可能と判定した場合はステップS128に進む。
また、合焦可能ではないと判定した場合は、デフォーカス量の信頼性が高く、デフォーカス量に対応する移動量だけ移動させた後のフォーカスレンズ33の位置の周辺に合焦位置が存在すると推定できるか否かを判定する。推定できる場合は、CPU15は、位置c1から合焦位置に近い位置Bにフォーカスレンズ33を移動させる。これ以降は、前述したケース1と同じ動作が行われる。
上記2つのいずれでもないと判定した場合は、CPU15はステップS126に進み、スキャンAF処理を再び行う。すなわち、CPU15は、位置c1で取得したAF評価値を内蔵メモリに記録する。そして、次のAF評価値取得位置である位置c2にフォーカスレンズ33を移動させる。この後、CPU15は、再びステップS124に戻り、位相差AF処理を行い、ステップS125において該位相差AF処理の結果から位相差AF処理により合焦可能か否かを判定する。
合焦可能でないと判定した場合は、CPU15は、ステップS126においてスキャンAF処理を行う。ここでも、デフォーカス量に対応する移動量だけ移動させた後のフォーカスレンズ33の位置の周辺に合焦位置が存在すると推定できると判定した場合は、CPU15は、位置c1から合焦位置に近い位置Bにフォーカスレンズ33を移動させる。
こうしてスキャンAF処理を行うたびにAF評価値の取得とフォーカスレンズ33の移動とを繰り返すので、前述したようにAF評価値が最大になるフォーカスレンズ33の位置Dと該位置Dを通り過ぎてAF評価値が最大よりも小さくなる位置Cとを検出できる。このため、CPU15は、ケース1と同じ処理を行い、それまでに取得したAF評価値からそれが最大になる位置Dを算出する。
取得したAF評価値の信頼性が十分でないと判定した場合は、先にも説明したように、スキャンAF処理を継続する。また、AF評価値の真の最大値を検出することなくフォーカスレンズ33がスキャン範囲の端に達した場合は、CPU15はそこでフォーカスレンズ33の移動を停止させ、スキャンAF処理では合焦不可能と判定する。
以上説明したように、CPU15は、ステップS124〜S127の処理を繰り返し行い、位相差AF処理またはスキャンAF処理で合焦可能と判定した場合は、ステップS128において、後述する方法によりBP補正値を取得する。そして、該BP補正値を用いて、位相差AF処理により得られたデフォーカス量が0となる又はスキャンAF処理により得られたAF評価値が最大となるフォーカスレンズ33の位置(以下、AF合焦位置という)を補正する。さらに、CPU15は、AF合焦位置を補正して得られた補正合焦位置にフォーカスレンズ33を移動させる。
この後、ステップS129において、CPU15は、AF処理が成功した旨を表示する。例えば、表示素子25を点灯させたり、LCD8上においてAF領域を示す枠(AF枠)を特定色で表示したりする。
一方、ステップS127までの処理において位相差AF処理でもスキャンAF処理でも合焦可能と判定しなかったCPU15は、BP補正値を取得する処理は行わずにステップS129に進み、AF処理が失敗した旨を表示する。例えば、表示素子25を点滅させたり、LCD8上においてAF枠を上記特定色とは異なる色で表示したりする。
ステップS129の後、CPU15は、ステップS130において、レリーズスイッチのSW2がオン操作されたか否かを判定し、オン操作さされた場合はステップS131に進み、オン操作されていない場合は本ステップでの判定を繰り返す。
ステップS131では、CPU15は、記録用画像を取得するための記録用撮影(露光処理)および記録用画像の画像メモリ10への記録処理を行う。そして、ステップS121に戻る。
次に、ステップS128でのCPU15によるBP補正値の取得方法と、該BP補正値による合焦位置の補正方法について説明する。
一般に、光学系において球面収差等の収差が生じると、被写体像の空間周波数に応じてピント位置が変化する。これに関連して、スキャンAF処理に用いる被写体像の高域の空間周波数を抽出するフィルタの帯域が、撮影により取得される画像で表現できる空間周波数の帯域より低い場合がある。この場合には、被写体像の空間周波数に応じたピント位置の変化により、スキャンAF処理によりAF評価値が最大となる位置にフォーカスレンズを移動させても、ユーザがピントがずれていると感じる可能性がある。
また、色収差によって被写体の色(波長)によってもピント位置が変化する。これに関連して、スキャンAF処理に用いるAF評価値信号の作り方が、撮影により取得される画像信号の作り方と異なる場合がある。例えば、イメージセンサ3から出力される画像信号の各色成分に対して特定の重み付けをして疑義的な輝度信号としてのAF評価値信号を作る場合には、その重み付け方法が画像信号の作り方と異なる。この場合、スキャンAF処理で求めたAF評価値が最大となる位置にフォーカスレンズを移動させても、ユーザがピントがずれていると感じる可能性がある。
さらに、画像の水平方向と垂直方向でもピント位置が異なることがある。このため、スキャンAF処理において水平方向でのAF評価値信号の変化しか検出しない場合には、撮影により取得された画像に対して、ユーザは水平方向ではピントが合っているが、垂直方向ではピントがずれていると感じる可能性がある。
但し、ピントのずれ量やずれ方向はカメラ1に装着された交換レンズ31の特性に依存する。このため、装着された交換レンズ31の特性によっては、ピントのずれ量が小さくほとんど影響がない場合もある。また、交換レンズ31の焦点距離(ズーム位置)や絞り値、さらには被写体距離(撮影距離)によってもピントのずれ量が変化することもある。このことは、位相差AF処理に関しても同じである。
このため、本実施例では、交換レンズ31の光学特性に応じて、位相差AF処理やスキャンAF処理で求められたAF合焦位置をBP補正値を用いて補正することで補正合焦位置を求める。BP補正値は、交換レンズの個体毎に異なるのに加えて、同じ個体としての交換レンズであっても、ズーム位置(ズーム可能な場合)、被写体距離、AF領域の位置(像高)および被写体の色(画像信号の色成分)によって異なる。
まず、上述したように製造誤差パラメータのデータを保持していないが、設計パラメータのデータをレンズEEPROM37に保持した第2の交換レンズに対するBP補正値の算出方法について説明する。本実施例では、第2の交換レンズについては、異なる個体であっても同じ機種であれば同じBP補正値を使用する。このため、第2の交換レンズが初めてカメラ1に装着された際に、ステップS112およびS113にて該第2の交換レンズから設計パラメータのデータを取得し、これを用いてBP補正値を演算してカメラEEPROM19に記憶させる。これにより、次回以降、同機種(または同個体)の第2の交換レンズがカメラ1に装着されたときに設計パラメータのデータを通信する動作を不要とし、カメラ1の起動に要する時間を短縮できる。また、第2の交換レンズがカメラ1とセットで販売されて装着頻度が高い場合には、その第2の交換レンズに対するBP補正値を予めカメラEEPROM19に記憶させておくことで、カメラ1の起動に要する時間を短縮できる。
第2の交換レンズのレンズEEPROM37には、図4(A)〜(C)に示す色成分(Green,Red,Blue)別での被写体の空間周波数毎の結像位置の基準位置に対する差(ピント位置差)が記録されている。なお、図4(A)〜(C)には、ズーム位置Zoom(0)=Wide、被写体距離(フォーカス位置)=遠、方向=水平(H)である場合のデータ例を示している。但し、実際には、上記データ例と同じ形式のデータが、複数のズームポジション(Wide、Middle1、Middle2、Tele)、複数のフォーカス位置(遠、中、近)および複数の方向(水平、垂直)のそれぞれに対して保持されている。また、ピント位置差は、被写体の空間周波数のうち最高帯域での像高(0,0)における値0を基準としたときのその基準値との差分である。
また、光学的な特性は設計上においては正の方向と負の方向では変わらず、BP補正値も変わらないので、データ中の像高はすべて正の値とし、各像高において設計パラメータに応じたBP補正値を計算する。
CPU15は、スキャンAF処理もしくは位相差AF処理で使用する周波数帯域に近い2つの周波数帯域を選択し、該2つの周波数帯域におけるピント位置差を使用する帯域によって内分する。これにより、該使用する帯域における基準位置に対するピント位置差としてのBP補正値を算出する。以下、より具体的に説明する。
まず、CPU15は、スキャンAF処理もしくは位相差AF処理で使用する周波数帯域を求める。ここでは、各AF処理を水平方向についてのみ行うものとする。但し、垂直方向について行ってもよい。
各AF処理で使用する周波数帯域をfreqAFし、該freqAFが freqαとfreqβとの間に存在するとする。この場合、色成分Greenに対する像高(0,0)でのピント位置差gPxy(0,0,freqAF)は、
gPxy(0,0,freqAF)=
gPxyH(0,0,freqα)
+(freqAF−freqα)・ [gPxyH(0,0,freqβ)−gPxyH(0,0,freqα)]/(freqβ−freqα)
と求まる。
同様に色成分Redに対する像高(0,0)でのピント位置差rPxy(0,0,freqAF)は、
rPxy(0,0,freqAF)=
rPxyH(0,0,freqα)
+(freqAF−freqα)・[rPxyH(0,0,freqβ)−rPxyH(0,0,freqα)] /(freqβ−freqα)
と求まる。
色成分Blueに対する像高(0,0)でのピント位置差bPxy(0,0,freqAF)は、
bPxy(0,0,freqAF)=
bPxyH(0,0,freqα)
+(freqAF−freqα)・[bPxyH(0,0,freqβ)−bPxyH(0,0,freqα)]/(freqβ−freqα)
と求まる。
次に、使用する色成分の比率に応じて、重み付け平均を行い、AFにおける像高(0,0)でのピント位置差Pxy(0,0,freqAF)を求める。AF評価値を求める際の信号を生成する際の各色成分の比率を、
Greea成分:Red成分:Blue成分=WgAF:WrAF:WbAF
(但し、WgAF+WrAF+WbAF=1)
とすると、
Pxy(0,0,freqAF)=
WgAF ・gPxy(0,0,freqAF)+WrAF・rPxy(0,0,freqAF)+WbAF・bPxy(0,0,freqAF)
となる。
スキャンAF処理と位相差AF処理とで使用する周波数帯域や色成分の比率が異なることもあるが、演算時に参照する周波数帯域や係数が変わるだけで求め方は同じである。
次に、CPU15は、撮影により取得される画像(以下、撮影画像という)が最もピントが合っているとユーザに認識される周波数帯域を求める。この周波数帯域は、交換レンズの特性によって決まるので、多くの場合は交換レンズが保持するデータの最高周波数帯域となる。しかし、製造誤差を持つ場合等に想定とは異なる場合もあり得るので、AF処理で使用する帯域と同様に、規定された周波数帯域に近い2つの周波数帯域を選択する。そして、該2つの周波数帯域でのピント位置差を使用する帯域で内分することで、該使用する帯域における基準位置に対するピント位置差とする。ここでは、画像の水平方向と垂直方向の双方についてピント位置差を求める。
規定された撮影画像の周波数帯域をfreqImgし、該freqImg がfreqαとfreqβとの間に存在するとする。この場合、色成分Greenに対する像高(0,0)での水平方向におけるピント位置差gPxyH(0,0,freqImg)は、
gPxyH(0,0,freqImg)=
gPxyH(0,0,freqα)
+(freqImg−freqα) ・[gPxyH(0,0,freqβ)−gPxyH(0,0,freqα)]/(freqβ−freqα)
と求まる。
同様に色成分Redに対する像高(0,0)での水平方向におけるピント位置差rPxyH(0,0,freqImg)は、
rPxyH(0,0,freqImg)=
rPxyH(0,0,freqα)
+(freqImg−freqα)) ・[rPxyH(0,0,freqβ)−rPxyH(0,0,freqα)]/(freqβ−freqα)
と求まる。
色成分Blueに対する像高(0,0)での水平方向におけるピント位置差bPxyH(0,0,freqImg)は、
bPxyH(0,0,freqImg)=
bPxyH(0,0,freqα)
+(freqImg−freqα) ・[bPxyH(0,0,freqβ)−bPxyH(0,0,freqα)] /(freqβ−freqα)
と求まる。
さらに同様に、それぞれの色成分に対する垂直方向でのピント位置差gPxyV(0,0,freqImg)、rPxyV(0,0,freqImg)およびbPxyV(0,0,freqImg)は、
gPxyV(0,0,freqImg)=
gPxyV(0,0,freqα)
+(freqImg−freqα) ・[gPxyV(0,0,freqβ)−gPxyV(0,0,freqα)]/(freqβ−freqα)
rPxyV(0,0,freqImg)=
rPxyV(0,0,freqα)
+(freqImg−freqα) ・[rPxyV(0,0,freqβ)−rPxyV(0,0,freqα)]/(freqβ−freqα)
bPxyV(0,0,freqImg)=
bPxyV(0,0,freqα)
+(freqImg−freqα) ・[bPxyV(0,0,freqβ)−bPxyV(0,0,freqα)] /(freqβ−freqα)
と求まる。
次に、撮影画像を生成する際の水平方向成分および垂直方向成分の寄与比率と色成分の比率とに応じて重み付け平均を行い、撮影画像における像高(0,0)でのピント位置差Pxy(0,0,freqImg)を求める。撮影画像を生成する際の水平方向成分と垂直方向成分との寄与比率を、
水平成分:垂直成分=WhImg:WvImg
(但し、WhImg+WvImg=1)
とし、撮影画像を生成する際の各色成分の比率を、
Greea成分:Red成分:Blue成分=WgImg:WrImg:WbImg
(但し、WgImg+WrImg+WbImg=1)
とする。このとき、Pxy(0,0,freqImg)は、
Pxy(0,0,freqImg)=
WhImg・{ WgImg・gPxyH(0,0,freqImg+WrImg・rPxyH(0,0,freqImg)
+WbImg・bPxyH(0,0,freqImg) }
+WvImg・{WgImg・gPxyV(0,0,freqImg)+WrImg・rPxyV(0,0,freqImg)
+WbImg・bPxyV(0,0,freqImg) }
となる。
これにより、ズーム位置:Zoom(0)フォーカス位置:遠、像高(0,0)におけるBP補正値BP(0,0,0,0)は、
BP(0,0,0.0)=Pxy(0,0,freqImg)−Pxy(0,0,freqAF)
と求まる。
他の像高に対しても同様にしてBP補正値を求めることができる。すなわち像高(x,y)においてAF処理で使用する周波数帯域でのピント位置差、撮影画像において最もピントが合っていると認識される周波数帯域のピント位置差およびBP補正値は、
Pxy(x,y,freqAF)=
WgAF ・gPxy(x,y,freqAF)+WrAF・rPxy(x,y,freqAF)+WbAF・bPxy(x,y,freqAF)
Pxy(x,y,freqImg)=
WhImg・{ WgImg・gPxyH(x,y,freqImg+WrImg・rPxyH(x,y,freqImg)
+WbImg・bPxyH(x,y,freqImg) }
+WvImg・{WgImg・gPxyV(x,y,freqImg)+WrImg・rPxyV(x,y,freqImg)
+WbImg・bPxyV(x,y,freqImg) }
BP(x,y,0.0)=Pxy(x,y,freqImg) − Pxy(x,y,freqAF)
と求まる。
像高ごとの設計パラメータに基づくBP補正値は、撮影画面の中心に対して水平方向および垂直方向とも正の範囲の値を持つ。これは、前述したように、光学的な特性は設計上は正の方向と負の方向とで変わらず、BP補正値も変わらないためである。
同様にして、他のズーム位置および他のフォーカス位置についてもBP補正値を求める。このようにして、CPU15は、全てのズーム位置、フォーカス位置および像高に対するBP補正値を算出し、そのデータをカメラEEPROM19に記憶する。
この後、CPU15は、位相差AF処理により得られたデフォーカス量が0となる又はスキャンAF処理により得られたAF評価値が最大となるフォーカスレンズ33のAF合焦位置にEEPROM19に記憶されたBP補正値を加算して補正合焦位置を算出する。そして、CPU15は、その補正合焦位置にフォーカスレンズ33を移動させる。
補正合焦位置を算出する際には、ピントを合わせる像高、ズーム位置およびフォーカス位置は確定しているので、それらの像高、ズーム位置およびフォーカス位置に対応するBP補正値をカメラEEPROM19から読み出せばよい。
但し、像高に関しては、ピントを合わせる像高以外の像高での位相差AF処理で得られたデフォーカス量やスキャンAF処理で得られたAF評価値を用いる場合がある。このような場合は、ピントを合わせる像高に隣接する複数の像高のBP補正値を用いた補間計算によって、ピントを合わせる像高に対応したBP補正値を求めればよい。例えば、像高(0,0),(x1,0),(x2,0),(0,y1),(0,y2)におけるBP補正値がカメラEEPROM19に保持されているとする。
位相差AF処理において相関演算を行うA像およびB像信号を取得したAF領域の中心座標およびスキャンAF処理におけるAF領域の中心座標を、(x,y)とする。この場合、ズーム位置zoom、フォーカス位置focusにおける像高(x,y)でのBP補正値BP(x,y,zoom.focus)は、
BP(x,y,zoom.focus)=√[ BP(x,0,zoom.focus)+BP(0,y,zoom.focus)]
である。但し、BP(x,0,zoom.focus)は水平方向像高に対するBP補正値であり、BP(0,y,zoom.focus) は垂直方向像高に対するBP補正値である。BP(x,0,zoom.focus)およびBP(0,y,zoom.focus)は、
0≦x≦x1のときは、
BP(x,0,zoom.focus)
=BP(0,0,zoom.focus)+[BP(x1,0,zoom.focus)− BP(0,0,zoom.focus)]・x/x1
x1<x≦x2のときは、
BP(x,0,zoom.focus)
=BP(x1,0,zoom.focus)+[BP(x2,0,zoom.focus)− BP(x1,0,zoom.focus)] ・(x−x1)/(x2−x1)
x2<xのときは、
BP(x,0,zoom.focus)
=BP(x2,0,zoom.focus)
0≦y≦y1のときは、
BP(0,y,zoom.focus)
=BP(0,0,zoom.focus)+[BP(0,y1,zoom.focus)− BP(0,0,zoom.focus)] ・y/y1)
y1<y≦y2のときは、
BP(0,y,zoom.focus)
=BP(0,y1,zoom.focus)+[BP(0,y2,zoom.focus)− BP(0,y1,zoom.focus)] ・(y−y1)/(y2−y1)
y2<yのときは、
BP(0,y,zoom.focus)
=BP(0,y2,zoom.focus)
と求められる。
次に、設計パラメータと製造誤差パラメータのデータをレンズEEPROM37に保持した第1の交換レンズに対するBP補正値の算出方法について説明する。第1の交換レンズは、撮影光学系の製造誤差が、撮影画像において最もピントが合っていると認識される周波数帯域のピント位置とAF処理の結果として得られるピント位置との差に与える影響が大きい交換レンズである。このような第1の交換レンズでは、その製造時に製造誤差に関する測定を行い、設計パラメータとともにその測定により得られた製造誤差パラメータをレンズEEPROM37に記憶させる。設計パラメータは、図4(A)〜(C)に示したデータとしてレンズEEPROM37に記憶されている。
図5から図7には、製造誤差パラメータのデータ例を示している。製造誤差パラメータは、撮影画面の中心に対して水平方向および垂直方向とも正負の範囲における値を持つ。設計値とは異なり、製造誤差である撮影光学系を構成する各レンズの中心位置ずれ(軸ずれ)や傾き(面倒れ)は、光学的な特性を正の方向と負の方向で異ならせ、この結果、BP補正値も異なるためである。
図5には ズーム位置Zoom(0)=Wide、フォーカス位置=遠、方向=水平(H)でのデータ例を示している。但し、実際には、上記データ例と同じ形式のデータが、複数のズームポジション(Wide、Middle1、Middle2、Tele)、複数のフォーカス位置(遠、中、近)および複数の方向(水平、垂直)のそれぞれに対して保持されている。製造誤差パラメータは、複数の設計項目のそれぞれに対する設計値との差分である。また、製造誤差パラメータは第1の交換レンズの機種は同じでも個体ごとに異なる。このため、同じ個体が再度装着された場合を除き、第1の交換レンズがカメラ1に装着されるごとにCPU15は該第1の交換レンズから製造誤差パラメータのデータを取得する(ステップS105,S106)。そして、後にこれを用いてBP補正値を演算する(ステップS128)。
但し、同個体であっても調整や修理等のメンテナンスによって製造誤差パラメータが変化する(レンズEEPROM37の製造誤差パラメータが書き換えられる)場合がある。このため、同個体か否かにかかわらず、CPU15は装着された第1の交換レンズから製造誤差パラメータのデータを取得し、BP補正値を演算してもよい。
第1の交換レンズの装着時には、図4に示した設計パラメータから算出されたBP補正値(以下、設計BP補正値という)と、製造誤差パラメータから算出された製造誤差BP補正値との合計値がAF合焦位置に加算される合成BP補正値として用いられる。ステップS128において合成BP補正値および補正合焦位置を算出する際には、ピントを合わせる像高、ズーム位置およびフォーカス位置は確定している。このため、それらの像高、ズーム位置およびフォーカス位置に対応する設計および製造誤差パラメータからそれぞれ設計および製造誤差BP補正値を計算し、合成BP補正値を求める。
像高に関しては、前述したようにピントを合わせる像高以外の像高での位相差AF処理で得られたデフォーカス量やスキャンAF処理で得られたAF評価値を用いる場合がある。このため、ピントを合わせる像高に隣接する複数の像高での設計および製造誤差パラメータを用いた補間計算によって、ピントを合わせる像高に対応した設計および製造誤差BP補正値、さらには合成BP補正値を求める。
次に、設計BP補正値と製造誤差BP補正値とを求める具体的な方法について説明する。まず、確定したズーム位置、フォーカス位置および像高での設計BP補正値を求める。設計BP補正値BP(x,y,zoom.focus)_designは、上述した第2の交換レンズに対するBP補正値と同様に求められる。
位相差AF処理において相関演算を行うA像およびB像信号を取得したAF領域の中心座標およびスキャンAF処理におけるAF領域の中心座標を、(x,y)とする。この場合、ズーム位置zoom、フォーカス位置focusにおける像高(x,y)(但し、像高に関しては設計BP補正量を正の値とする)における設計BP補正値BP(x,y,zoom.focus)_designは、
BP(x,y,zoom.focus) _design =√[ BP(x,0,zoom.focus) +BP(0,y,zoom.focus) ]
と求まる。但し、BP(x,0,zoom.focus)は水平方向像高に対する設計BP補正値であり、BP(0,y,zoom.focus) は垂直方向像高に対する設計BP補正値である。BP(x,0,zoom.focus)およびBP(0,y,zoom.focus)は、
0≦x≦x1のときは、
BP(x,0,zoom.focus)
=BP(0,0,zoom.focus)+[BP(x1,0,zoom.focus)− BP(0,0,zoom.focus)]・x/x1
x1<x≦x2のときは、
BP(x,0,zoom.focus)
=BP(x1,0,zoom.focus)+[BP(x2,0,zoom.focus)− BP(x1,0,zoom.focus)] ・(x−x1)/(x2−x1)
x2<xのときは、
BP(x,0,zoom.focus)
=BP(x2,0,zoom.focus)
0≦y≦y1のときは、
BP(0,y,zoom.focus)
=BP(0,0,zoom.focus)+[BP(0,y1,zoom.focus)− BP(0,0,zoom.focus)] ・y/y1)
y1<y≦y2のときは、
BP(0,y,zoom.focus)
=BP(0,y1,zoom.focus)+[BP(0,y2,zoom.focus)− BP(0,y1,zoom.focus)] ・(y−y1)/(y2−y1)
y2<yのときは。
BP(0,y,zoom.focus)
=BP(0,y2,zoom.focus)
と求められる。
また、水平方向像高および垂直方向像高に対する設計BP補正値BP(x,0,zoom.focus)およびBP(0,y,zoom.focus) はそれぞれ、
BP(x,0,zoom.focus)=Pxy(x,0,freqImg)−Pxy(x,0,freqAF)
BP(0,y,zoom.focus)=Pxy(0,y,freqImg)−Pxy(0,y,freqAF)
と表される。すなわち、ズーム位置、フォーカス位置および補間前の像高での位相差またはスキャンAF処理で用いる被写体周波数freqAFに対するピント位置と、撮影画像にて最もピントが合っていると認識される被写体周波数freqImgに対するピント位置との差として計算される。
なお、被写体周波数freqAFにおけるピント位置と被写体周波数freqImgにおけるピント位置は、
Pxy(x,y,freqAF)=
WgAF ・gPxy(x,y,freqAF)+WrAF・rPxy(x,y,freqAF)+WbAF・bPxy(x,y,freqAF)
Pxy(x,y,freqImg)=
WhImg・{ WgImg・gPxyH(x,y,freqImg+WrImg・rPxyH(x,y,freqImg)
+WbImg・bPxyH(x,y,freqImg) }
+WvImg・{WgImg・gPxyV(x,y,freqImg)+WrImg・rPxyV(x,y,freqImg)
+WbImg・bPxyV(x,y,freqImg) }
と求まる。
但し、freqAFはAF処理で使用する周波数帯域でfreqαとfreqβとの間に存在するとする。gPxy(x,y,freqAF) rPxy(x,y,freqAF) bPxy(x,y,freqAF)はそれぞれ、色成分Green、Red、Blueでの像高(x,y)に対するピント値であり、
gPxy(x,y,freqAF)=
gPxyH(x,y,freqα)
+(freqAF−freqα)・ [gPxyH(x,y,freqβ)−gPxyH(x,y,freqα)]/(freqβ−freqα)
rPxy(x,y,freqAF)=
rPxyH(x,y,freqα)
+(freqAF−freqα)・[rPxyH(x,y,freqβ)−rPxyH(x,y,freqα)] /(freqβ−freqα)
bPxy(x,y,freqAF)=
bPxyH(x,y,freqα)
+(freqAF−freqα)・[bPxyH(x,y,freqβ)−bPxyH(x,y,freqα)]/(freqβ−freqα)
と求まる。
WgAF,WrAF,WbAFはそれぞれ、AF評価値信号を生成する際の色成分Greea、Red、Blueの比率であり、
WgAF+WrAF+WbAF=1
である。
freqImgは撮影画像の周波数帯域でfreqαとfreqβとの間に存在するとする。PxyH(x,y,freqImg),rPxyH(x,y,freqImg) ,bPxyH(x,y,freqImg)は、色成分Green、Red、Blueに対する像高(x,y)での水平方向のピント値であり、
gPxyH(x,y,freqImg)=
gPxyH(x,y,freqα)
+(freqImg−freqα) ・[gPxyH(x,y,freqβ)−gPxyH(x,y,freqα)]/(freqβ−freqα)
rPxyH(x,y,freqImg)=
rPxyH(x,y,freqα)
+(freqImg−freqα) ・[rPxyH(x,y,freqβ)−rPxyH(x,y,freqα)]/(freqβ−freqα)
bPxyH(x,y,freqImg)=
bPxyH(x,y,freqα)
+(freqImg−freqα) ・[bPxyH(x,y,freqβ)−bPxyH(x,y,freqα)] /(freqβ−freqα)
である。
gPxyV(x,y,freqImg),rPxyV(x,y,freqImg),bPxyV(x,y,freqImg)はそれぞれ、色成分Greea、Red、Blueに対する像高(x,y)での垂直方向のピント値であり、
gPxyV(x,y,freqImg)=
gPxyV(x,y,freqα)
+(freqImg−freqα) ・[gPxyV(x,y,freqβ)−gPxyV(x,y,freqα)]/(freqβ−freqα)
rPxyV(x,y,freqImg)=
rPxyV(x,y,freqα)
+(freqImg−freqα) ・[rPxyV(x,y,freqβ)−rPxyV(x,y,freqα)]/(freqβ−freqα)
bPxyV(x,y,freqImg)=
bPxyV(x,y,freqα)
+(freqImg−freqα) ・[bPxyV(x,y,freqβ)−bPxyV(x,y,freqα)] /(freqβ−freqα)
である。
WhImg,WvImgは撮影画像を生成する際の水平方向成分と垂直方向成分との比率であり、
WhImg+WvImg=1
である。
また、WgImg,WrImg,WbImgは、撮影画像を生成する際の各色成分の比率であり、
WgImg+WrImg+WbImg=1
である。
続いて、確定したズーム位置、フォーカス位置および像高での製造誤差BP補正値を求める。像高に関しては、軸ずれや面倒れによって製造誤差BP補正量は原点対称にはならない。このため、像高を符号付きで扱って製造誤差BP補正量を計算する。図5〜図7のデータ例では、製造誤差パラメータは、像高(0,0),(x1,0),(x2,0),(0,y1),(0,y2),(−x1,0),(−x2,0),(0,−y1),(0,−y2)に対して保持されている。これ以外の像高については、その像高に隣接する像高の値からの補間計算を行う。
位相差AF処理において相関演算を行うA像およびB像信号を取得したAF領域の中心座標およびスキャンAF処理におけるAF領域の中心座標を、(x,y)とする。この場合、ズーム位置zoom、フォーカス位置focusにおける像高(x,y)(但し、像高に関しては製造誤差BP補正値を符号付きの値として扱う)での製造誤差BP補正値BP(x,y,zoom.focus)_ manufactは、
BP(x,y,zoom.focus)_ manufact =√[ BP(x,0,zoom.focus) _ manufact
+BP(0,y,zoom.focus) _ manufact]
と求まる。
但し、BP(x,0,zoom.focus) _ manufact は水平方向像高に対する製造誤差BP補正値であり、BP(0,y,zoom.focus) _ manufactは垂直方向像高に対する製造誤差BP補正値である。
BP(x,0,zoom.focus) _ manufact およびBP(0,y,zoom.focus) _ manufactは、
0≦x≦x1のときは、
BP(x,0,zoom.focus) _ manufact
=BP(0,0,zoom.focus) _ manufact+[BP(x1,0,zoom.focus) _ manufact
− BP(0,0,zoom.focus) _ manufact]・x/x1
−x1≦x≦0のときは、
BP(x,0,zoom.focus) _ manufact
=BP(0,0,zoom.focus) _ manufact
−[BP(−x1,0,zoom.focus) _ manufact − BP(0,0,zoom.focus) _ manufact]・x/x1
x1<x≦x2のときは、
BP(x,0,zoom.focus) _ manufact
=BP(x1,0,zoom.focus) _ manufact
+[BP(x2,0,zoom.focus) _ manufact − BP(x1,0,zoom.focus) _ manufact] ・(x−x1)/(x2−x1)
−x2≦x<−x1のときは、
BP(x,0,zoom.focus) _ manufact
=BP(−x1,0,zoom.focus) _ manufact
−[BP(−x2,0,zoom.focus) _ manufact − BP(−x1,0,zoom.focus) _ manufact]
・(x−x1)/(x2−x1)
x2<xのときは、
BP(x,0,zoom.focus) _ manufact
=BP(x2,0,zoom.focus) _ manufact
x<−x2のときは、
BP(x,0,zoom.focus) _ manufact
=BP(−x2,0,zoom.focus) _ manufact
0≦y≦y1のときは、
BP(y,0,zoom.focus) _ manufact
=BP(0,0,zoom.focus) _ manufact
+[BP(y1,0,zoom.focus) _ manufact − BP(0,0,zoom.focus) _ manufact]・y/y1
−y1≦y≦0のときは、
BP(y,0,zoom.focus) _ manufact
=BP(0,0,zoom.focus) _ manufact
−[BP(−y1,0,zoom.focus) _ manufact − BP(0,0,zoom.focus) _ manufact]・y/y1
y1<y≦y2のときは、
BP(y,0,zoom.focus) _ manufact
=BP(y1,0,zoom.focus) _ manufact
+[BP(y2,0,zoom.focus) _ manufact − BP(y1,0,zoom.focus) _ manufact] ・(y−y1)/(y2−y1)
−y2≦y<−y2のときは、
BP(y,0,zoom.focus) _ manufact
=BP(−y1,0,zoom.focus) _ manufact
−[BP(−y2,0,zoom.focus) _ manufact − BP(−y1,0,zoom.focus) _ manufact]
・(y−y1)/(y2−y1)
y2<yのときは、
BP(y,0,zoom.focus) _ manufact
=BP(y2,0,zoom.focus) _ manufact
y<−y2のときは、
BP(y,0,zoom.focus) _ manufact
=BP(−y2,0,zoom.focus) _ manufact
と求められる。
また、水平方向像高および垂直方向像高に対する製造誤差BP補正値BP(x,0,zoom.focus) _ manufacおよびBP(0,y,zoom.focus) _ manufact はそれぞれ、
BP(x,0,zoom.focus) _ manufact
=Pxy(x,0,freqImg) _ manufact − Pxy(x,0,freqAF) _ manufact
BP(0,y,zoom.focus) _ manufact
=Pxy(0,y,freqImg) _ manufact − Pxy(0,y,freqAF) _ manufact
と表される。すなわち、ズーム位置、フォーカス位置および補間前の像高での位相差またはスキャンAF処理で用いる被写体周波数freqAFに対するピント位置と、撮影画像にて最もピントが合っていると認識される被写体周波数freqImgに対するピント位置との差として計算される。
なお、被写体周波数freqAFにおけるピント位置と被写体周波数freqImgにおけるピント位置は、
Pxy(x,y,freqAF) _ manufact=
WgAF ・gPxy(x,y,freqAF)+WrAF・rPxy(x,y,freqAF)+WbAF・bPxy(x,y,freqAF)
Pxy(x,y,freqImg) _ manufact=
WhImg・{ WgImg・gPxyH(x,y,freqImg+WrImg・rPxyH(x,y,freqImg)
+WbImg・bPxyH(x,y,freqImg) }
+WvImg・{WgImg・gPxyV(x,y,freqImg)+WrImg・rPxyV(x,y,freqImg)
+WbImg・bPxyV(x,y,freqImg) }
と求まる。
但し、freqAFはAF処理で使用する周波数帯域でfreqαとfreqβとの間に存在するとする。gPxy(x,y,freqAF),rPxy(x,y,freqAF),bPxy(x,y,freqAF)は色成分Green、Red、Blueに対する像高(x,y)でのピント値で、
gPxy(x,y,freqAF)=
gPxyH(x,y,freqα)
+(freqAF−freqα)・ [gPxyH(x,y,freqβ)−gPxyH(x,y,freqα)]/(freqβ−freqα)
rPxy(x,y,freqAF)=
rPxyH(x,y,freqα)
+(freqAF−freqα)・[rPxyH(x,y,freqβ)−rPxyH(x,y,freqα)] /(freqβ−freqα)
bPxy(x,y,freqAF)=
bPxyH(x,y,freqα)
+(freqAF−freqα)・[bPxyH(x,y,freqβ)−bPxyH(x,y,freqα)]/(freqβ−freqα)
である。
WgAF,WrAF,WbAFはAF評価値信号を生成する際の色成分Greea、Red、Blueの比率であり、
WgAF+WrAF+WbAF=1
である。
freqImgは撮影画像の周波数帯域で、freqαとfreqβとの間に存在するとする。
gPxyH(x,y,freqImg),rPxyH(x,y,freqImg),bPxyH(x,y,freqImg)は、色成分Green、Red、Blueに対する像高(x,y)での水平方向のピント値であり、
gPxyH(x,y,freqImg)=
gPxyH(x,y,freqα)
+(freqImg−freqα) ・[gPxyH(x,y,freqβ)−gPxyH(x,y,freqα)]/(freqβ−freqα)
rPxyH(x,y,freqImg)=
rPxyH(x,y,freqα)
+(freqImg−freqα) ・[rPxyH(x,y,freqβ)−rPxyH(x,y,freqα)]/(freqβ−freqα)
bPxyH(x,y,freqImg)=
bPxyH(x,y,freqα)
+(freqImg−freqα) ・[bPxyH(x,y,freqβ)−bPxyH(x,y,freqα)] /(freqβ−freqα)
である。
gPxyV(x,y,freqImg),rPxyV(x,y,freqImg),bPxyV(x,y,freqImg)は色成分Green、Red、Blueに対する像高(x,y)での垂直方向のピント値で、
gPxyV(x,y,freqImg)=
gPxyV(x,y,freqα)
+(freqImg−freqα) ・[gPxyV(x,y,freqβ)−gPxyV(x,y,freqα)]/(freqβ−freqα)
rPxyV(x,y,freqImg)=
rPxyV(x,y,freqα)
+(freqImg−freqα) ・[rPxyV(x,y,freqβ)−rPxyV(x,y,freqα)]/(freqβ−freqα)
bPxyV(x,y,freqImg)=
bPxyV(x,y,freqα)
+(freqImg−freqα) ・[bPxyV(x,y,freqβ)−bPxyV(x,y,freqα)] /(freqβ−freqα)
である。
WhImg,WvImgは撮影画像を生成する際の水平方向成分と垂直方向成分との比率であり、
WhImg+WvImg=1
である。
WgImg,WrImg,WbImgは撮影画像を生成する際の各色成分の比率であり、
WgImg+WrImg+WbImg=1
である。
以上のようにして設計BP補正値BP(x,y,zoom.focus) _designと製造誤差BP補正値BP(x,y,zoom.focus)_ manufactとを算出したCPU15は、これらの合計値である合成BP補正値をさらに算出する。そして、前述したように、この合成BP補正値をAF合焦位置に加算することで、補正合焦位置を算出する。
ここで、図2中のステップS124でCPU15が行う位相差AF処理について図8を用いて説明する。
まず、ステップS601において、CPU15は、A/D変換回路5から出力される位相差AF用のA像およびB像信号を位相差AF処理回路13の記録領域に記録させる。
次に、ステップS602において、CPU15は、位相差AF処理回路13に、記録されたA像およびB像信号を修正させる。本実施例では、イメージセンサ3に位相差AF用の画素を配置している。このため、二次結像光学系によって光束を位相差AF専用センサに再結像させる場合のように、像高による光束の違いにより生じる像の歪みを修正するフィ−ルドレンズや、位相差AF専用センサに入射する光束の瞳位置を制限するための絞りを配置できない。また、不要な光束を遮断するためのマスクを配置することもできない。したがって、イメージセンサ3から取り出した位相差AF用の信号は、画素毎にシェーディングやオフセットが異なることから、その修正(像修正)が必要である。
シェーディングは光軸中心からの画素の位置(像高)、撮影光学系の射出瞳の位置、絞りの位置および位相差AF用画素内の開口部の位置によって異なる。また、オフセットは、位相差AF用画素からの信号に対する増幅率、位相差AF用画素内の開口部の位置および位相差AF用画素に対する列アンプの特性によって異なる。このため、それぞれの要因に関して像修正量を持ち、要因に応じて画素毎に像修正を行う。像修正の方法については、特開2012−252280号公報により公知であるので、ここでの説明は省略する。
像修正後のステップS603において、CPU15は、位相差AF処理回路13に位相差AF用画素の並び替えを行わせて、基準画像(A像)と参照画像(B像)を生成させる。位相差AF用画素は、例えば、図9に示すように配置されている。図9において画素Aは位相差AF用画素のうちA像信号を生成するための画素であり、画素BはB像信号を生成するための画素である。その他の画素は、撮像用画素である。
位相差AF処理回路13に記録されているのは、位相差AF用の画素Aと画素Bの出力であり、出力の読み出しの順序は、画素A→画素B→画素A→画素B→・・・→画素A→画素Bとなっている。ステップS602での像修正後も同じ順序で位相差AF処理回路13の記録領域にこれらの出力が記録されている。そこで、CPU15は、位相差AF処理回路13に記録領域から画素Aからの出力だけを抽出させ、抽出した順に並べさせてA像信号を生成させる。また、同様に、CPU15は、位相差AF処理回路13に画素Bからの出力だけを抽出させ、抽出した順に並べさせてB像信号を生成させる。
その後、ステップS604において、CPU15は、位相差AF処理回路13に相関演算を行う際の初期値を設定させる。初期値を設定した位相差AF処理回路13は、以下の式(1)によって相関演算を行い、A像信号(aj+1)とB像信号(bj+k)の相関値を算出する。
ここで、max(a,b)はaとbのうち大きい方を抽出する関数である。また、kは相関演算を行う際の像ずらし(画素ずらし)量である。jは相関演算を行う画素数であり、ステップS604で初期化されている。
次に、ステップS605において、CPU15は、位相差AF処理回路13から、算出されたA像およびB像信号の相関値を取得して内部メモリに記録する。
次に、ステップS606において、CPU15は、その内部メモリに既に記録された相関値があれば、今回取得した相関値と直前に記録した相関値と符号が等しいかを調べる。
そして、ステップS607において、CPU15は、相関値の符号が等しくない(反転した)場合または今回取得した相関値が0である場合は、ステップS608に進む。一方、相関値の符号が反転していない場合は、ステップS612に進み、像ずらし量kが相関演算における像ずらし量の終値に達したか否かを判定する。終値に達していなければ、ステップS620において、CPU15は、像ずらし量kをk+1に更新する。終値に達した場合は、ステップS613において、CPU15は、位相差AFがNGである判定して本処理を終了する。
一方、ステップS608では、CPU15は、位相差AF処理の結果の信頼性を判定する。この判定では、
・位相差AF処理による合焦が可能である(合焦可能)。
・位相差AF処理による合焦は可能ではないが、算出されたデフォーカス量の信頼性が高く、デフォーカス量に対応する移動量だけ移動させた後のフォーカスレンズの位置の周辺に合焦位置が存在すると推定できる(合焦位置推定可能)。
・算出されたデフォーカス量の信頼性は低いが、デフォーカス方向は信頼性が高い(方向検出可能)。
・算出されたデフォーカス量および方向の信頼性が低い(NG)。
の4つのいずれに該当するかの判定を行う。
この判定は、算出されたデフォーカス量、デフォーカス量を求める際に用いたA像信号とB像信号のレベル、およびA像信号とB像信号の類似度を用いて行う。
まず、A像およびB像信号のレベルを調べて、それを所定値と比較する。A像信号の最大値と最小値の差とB像信号の最大値と最小値の差のうち小さい方の値を求め、これを信号のピークボトム値(以下、PB値という)とする。
次に、A像およびB像信号の類似度を表わす指数FLVLを算出する。2つの相関量Ma(k)とMi(k)を以下の式(2)を用いて求める。
ここで、前述したようにmax(a,b)はaとbのうち大きい方を抽出する関数であり、min(a,b)はaとbのうち小さい方を抽出する関数である。
A像およびB像信号の類似度が極めて高い、すなわちA像信号とB像信号が一致していれば、Ma(k)とMi(k)が等しくなる像ずらし量が存在する。しかし、実際には両者が等しくなる像ずらし量が整数でない場合が多く、またイメージセンサ3からの出力信号に含まれるノイズやA像信号とB像信号を生成するための画素が異なること等によって、A像信号とB像信号が完全に一致することは稀である。したがって、Ma(k)とMi(k)が等しくなることはほとんどない。
そこで、式(1)により相関値を計算した結果、K=lとK=l+1の間で相関値Uの符号が反転したとしたときのMa(l)−Mi(l)とMa(l+1)−Mi(l+1)を求める。そして、これらのうち小さい方をA像およびB像信号の類似度を表わす指数FLVLとする。
こうして求められたPB値と指数FLVLを用いて、下表に従って位相差AF処理の信頼性判定を行う。
「合焦可能」と判定される場合は、位相差AF処理の結果、PB値が第1PB閾値以上で、かつ指数FLVLが第1FLVL閾値以下であり、この後の処理(ステップS610)で演算されるデフォーカス量dが合焦とみなせる第1所定範囲内でとなる場合である。つまり、位相差AF処理のみで合焦が可能である場合である。
「合焦位置推定可能」と判定される場合は、PB値が第2PB閾値以上で第1PB閾値未満であり、かつ指数FLVLが第1FLVL閾値以下の場合である。この場合、この後の処理(ステップS610)でデフォーカス量に基づいて演算される移動量だけ移動したフォーカスレンズ33の位置の周辺に合焦位置が存在すると推定できる。
「方向検出可能」と判定される場合は、PB値が第3PB閾値以上で第2PB閾値未満であり、かつ指数FLVLが第1FLVL閾値以下の場合である。また、PB値が第3PB閾値以上で、指数FLVLが第1FLVL閾値を超えて第2FLVL閾値以下の場合である。この場合、デフォーカス量はAF処理に利用することはできないが、デフォーカス方向は利用することができる。
「NG」と判定される場合は、PB値が第3PB閾値未満または指数FLVLが第2FLVL閾値を超えている場合である。この場合、デフォーカス量およびデフォーカス方向のいずれもAF処理に利用することはできない。
以上の判定結果のうち、「合焦可能」、「合焦位置推定可能」および「方向検出可能」が得られた場合は、位相差AF処理の結果が信頼性ありとして、CPU15はステップS609からステップS610に進む。一方、「NG」が得られた場合は信頼性なしとして、CPU15はステップS612に進む。
ステップS610およびステップS611では、CPU15は、デフォーカス量に対応するフォーカスレンズ33の移動量を求める。まず、ステップS610では、CPU15は、相関値が0になる像ずらし量を演算する。相関値の演算は参照画像であるB像信号を基準画像であるA像信号に対して1画素ずつずらしながら行われる。このため、位相差AF処理回路13において演算された相関値が0になることは稀である。そこで、符号が異なる2つの相関値とそれらの相関値を与える像ずらし量とから、相関値が0となる像ずらす量を求める。
式(1)で相関値を計算した結果、K=lとK=l+1との間で相関値Uの符号が反転したとすると、直線補間によって、相関値が0となる像ずらし量δは、
δ=l+|U|/[|U|+|Ul+1|]
となる。但し、|z|はzの絶対値である。
次に、ステップS611において、CPU15は、プレディクション量Pを像ずらし量δを用いて、
P=δ−Δ
により求める。但し、Δは合焦状態での像ずれ量である。
そして、CPU15は、交換レンズ31(撮影光学系)の特性から決まる基線長を用いることで、プレディクション量Pからデフォーカス量d、つまりはフォーカスレンズ33の移動量(および移動方向)を、
d=K・P
により算出する。但し、Kはプレディクション量Pをデフォーカス量に変換するための係数(K値)であり、交換レンズ31の焦点距離、絞り値および像高に依存する値である。このため、カメラEEPROM19内にこれらをパラメータとするK値のテーブルを用意しておき、CPU15はそのテーブルから焦点距離、絞り値および像高に応じたK値を読み出す。そして、本処理を終了する。
次に、本発明の実施例2について説明する。実施例1では、4つのズーム位置(Wide、Middle1、Middle2、Tele)および3つのフォーカス位置(遠、中、近)に対して設計および製造誤差パラメータまたはBP補正値のデータが保持される場合について説明した。しかし、このように多くのズーム位置やフォーカス位置のすべてに対してデータを保持するためには、かなり大きな記憶容量が必要となる。一方、フォーカス位置については、遠、中、近の3位置に対するデータを保持するだけでは、十分な補正精度が得られない可能性がある。
そこで、本実施例では、実施例1(図2)とほぼ同様の手順でBP補正値を算出するものの、ステップS128において、ズーム位置とフォーカス位置に対するBP補正値の補間計算を行う。
まず、製造誤差パラメータのデータを保持していない第2の交換レンズがカメラ1に装着された場合について説明する。図2のフローチャートに従ってCPU15が処理を行い、ステップS128に到達すると、すでに第2の交換レンズ用のBP補正値(設計BP補正値)は、ズーム位置、フォーカス位置および像高毎にカメラEEPROM19に記録されている。
補正合焦位置を算出する際には、ピントを合わせる像高、ズーム位置およびフォーカス位置は確定しているので、それらの像高、ズーム位置およびフォーカス位置に対応するBP補正値をカメラEEPROM19から読み出す。但し、本実施例では、ズーム位置およびフォーカス位置に対する補間計算を行うため、確定したズーム位置およびフォーカス位置に隣接するそれぞれ複数のズーム位置およびフォーカス位置に対応するBP補正値を読み出す。
ここでは、ズーム位置Zoomおよびフォーカス位置focusでの合焦位置を求める。Zoom_aとZoom_bの間にZoomが存在し、focus_aとfocus_bの間にfocusが存在するとする。この場合、以下のようにして補間計算を行う。なお、以下では、ズーム位置は焦点距離として表し、フォーカス位置はフォーカスレンズ33の無限遠に合焦する位置からの移動量(例えば、μm単位)で表す。
BP(x,y,Zoom.focus)は、ピントを合わせる像高(x,y)、ズーム位置Zoomおよびフォーカス位置focusに対するBP補正値である。BP(x,y,Zoom_a.focus_a)は、像高(x,y)、ズーム位置Zoom_aおよびフォーカス位置focus_aに対するBP補正値である。BP(x,y,Zoom_a.focus_b)は、像高(x,y)、ズーム位置Zoom_aおよびフォーカス位置focus_bに対するBP補正値である。BP(x,y,Zoom_b.focus_b)は、像高(x,y)、ズーム位置Zoom_bおよびフォーカス位置focus_bに対するBP補正値である。
BP(x,y,Zoom.focus)=
BP(x,y,Zoom_a.focus_a)
+[BP(x,y,Zoom_b.focus_a)− BP(x,y,Zoom_a.focus_a)] ・(Zoom−Zoom_a)
/(Zoom_b−Zoom_a)
+[BP(x,y,Zoom_b.focus_b)− BP(x,y,Zoom_a.focus_a)] ・(focus−focus_a)
/(focus_b−focus_a)
像高に関しては、実施例1でも説明したように、ピントを合わせる像高以外の像高での位相差AF処理で得られたデフォーカス量やスキャンAF処理で得られたAF評価値を用いる場合がある。このような場合は、ピントを合わせる像高に隣接する複数の像高のBP補正値を用いた補間計算によって、ピントを合わせる像高に対応したBP補正値を求めればよい。このため、ズーム位置およびフォーカス位置に対するBP補正値の補間計算は、像高に関して複数の隣接する座標において行われる。
次に、製造誤差パラメータのデータを保持している第1の交換レンズがカメラ1に装着された場合について説明する。図2のフローチャートに従ってCPU15が処理を行い、ステップS128に到達すると、すでに第1の交換レンズの設計パラメータおよび製造誤差パラメータは、ズーム位置、フォーカス位置および像高毎にカメラEEPROM19に記録されている。
そして、この時点では、ピントを合わせる像高、ズーム位置およびフォーカス位置は確定している。このため、CPU15は、それら像高、ズーム位置およびフォーカス位置に対する設計BP補正値および製造誤差BP補正値を、カメラEEPROM19から読み出した設計および製造誤差パラメータから計算する。像高に関しては、ピントを合わせる像高以外の像高での位相差AF処理で得られたデフォーカス量やスキャンAF処理で得られたAF評価値を用いる場合がある。このような場合は、ピントを合わせる像高に隣接する複数の像高のBP補正値を用いた補間計算によって、ピントを合わせる像高に対応した各BP補正値を求めればよい。
設計BP補正値の算出方法は、第2の交換レンズに対するBP補正値の計算方法と同じである。また、製造誤差BP補正値の計算方法についても、ズーム位置およびフォーカス位置に対する補間計算を行うことは、第2の交換レンズに対するBP補正値の計算方法と同様である。ただし、像高に関する補間を行う際には、実施例1と同様に、像高を表わす座標の符号を考慮する。
なお、像高に関しては、二次関数や三次関数等のフィッティング関数を各BP補正値を求めるためのパラメータとして持つようにしてもよい。
そして、CPU15は、算出した設計BP補正値と製造誤差BP補正値との合計値を合成BP補正値として算出し、該合成BP補正値をAF補正値に加算して補正合焦位置を求める。さらに、CPU15は、補正合焦位置にフォーカスレンズ33を移動させる。
なお、上記各実施例では、いわゆるミラーレスレンズ交換型カメラを例として説明したが、一眼レフカメラやデジタルビデオカメラ等の他のレンズ交換型カメラも本発明の実施例に含まれる。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
1 撮像装置(カメラ)
3 撮像素子(イメージセンサ)
12 スキャンAF処理回路
13 位相差AF処理回路
15 CPU
19 カメラEEPROM
31 交換レンズ

Claims (8)

  1. 交換レンズが取り外し可能に装着され、該交換レンズにより形成された被写体像を撮像する撮像装置に設けられるフォーカス制御装置であって、
    前記交換レンズの焦点状態を検出する焦点検出手段と、
    前記焦点状態の検出により得られた情報と前記交換レンズに対応する補正値とを用いて、該交換レンズのフォーカス制御を行う制御手段とを有し、
    前記撮像装置は、前記交換レンズとして、前記補正値を演算するために用いられる該交換レンズの個体差に応じた補正値演算用データであって周波数帯域と色成分の少なくとも1つに応じたデータを保持している第1の交換レンズと、前記補正値演算用データを保持していない第2の交換レンズの装着が可能であり、
    該フォーカス制御装置は、前記第2の交換レンズに対応する前記補正値を記憶した第1の記憶手段を有しており、
    前記制御手段は、前記第2の交換レンズが前記撮像装置に装着された場合は、前記第1の記憶手段から読み出した前記補正値を用いて前記フォーカス制御を行い、前記第1の交換レンズが前記撮像装置に装着された場合は、該第1の交換レンズから取得した前記補正値演算用データを用いて前記補正値を演算し、該演算した補正値を用いて前記フォーカス制御を行うことを特徴とするフォーカス制御装置。
  2. 前記補正値演算用データは、前記第1の交換レンズの焦点距離、被写体距離および像高のうち少なくとも1つ毎の結像位置を示すデータであることを特徴とする請求項1に記載のフォーカス制御装置。
  3. 前記補正値と前記補正値演算用データのデータ構造が互いに異なることを特徴とする請求項1または2に記載のフォーカス制御装置。
  4. 前記補正値演算用データは、前記第1の交換レンズの製造誤差に対する前記補正値を演算するためのデータであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のフォーカス制御装置。
  5. 交換レンズが取り外し可能に装着される撮像装置であって、
    請求項1から4のいずれか一項に記載のフォーカス制御装置と、
    前記交換レンズにより形成された被写体像を撮像して電気信号に変換する撮像素子とを有することを特徴とする撮像装置。
  6. 請求項5に記載の撮像装置に取り外し可能に装着される交換レンズであって、
    前記補正値を演算するために用いられる該交換レンズの個体差に応じた補正値演算用データを保持するレンズ記憶手段を有し、
    前記補正値演算用データを前記撮像装置に送信する通信手段とを有することを特徴とする交換レンズ。
  7. 交換レンズが取り外し可能に装着され、該交換レンズにより形成された被写体像を撮像する撮像装置に用いられるフォーカス制御方法であって、
    前記交換レンズの焦点状態を検出する検出ステップと、
    前記焦点状態の検出により得られた情報と前記交換レンズに対応する補正値とを用いて、該交換レンズのフォーカス制御を行う制御ステップとを有し、
    前記撮像装置は、前記交換レンズとして、前記補正値を演算するために用いられる該交換レンズの個体差に応じた補正値演算用データであって周波数帯域と色成分の少なくとも1つに応じたデータを保持している第1の交換レンズと、前記補正値演算用データを保持していない第2の交換レンズの装着が可能であり、前記第2の交換レンズに対応する前記補正値を記憶した第1の記憶手段を有しており、
    前記制御ステップにおいて、前記第2の交換レンズが前記撮像装置に装着された場合は、前記第1の記憶手段から読み出した前記補正値を用いて前記フォーカス制御を行い、前記第1の交換レンズが前記撮像装置に装着された場合は、該第1の交換レンズから取得した前記補正値演算用データを用いて前記補正値を演算し、該演算した補正値を用いて前記フォーカス制御を行うことを特徴とするフォーカス制御方法。
  8. 交換レンズが取り外し可能に装着され、該交換レンズにより形成された被写体像を撮像する撮像装置のコンピュータを動作させるコンピュータプログラムとしてのフォーカス制御プログラムであって、
    前記コンピュータに、
    前記交換レンズの焦点状態を検出させる検出ステップと、
    前記焦点状態の検出により得られた情報と前記交換レンズに対応する補正値とを用いて、該交換レンズのフォーカス制御を行わせる制御ステップとを有し、
    前記撮像装置は、前記交換レンズとして、前記補正値を演算するために用いられる該交換レンズの個体差に応じた補正値演算用データであって周波数帯域と色成分の少なくとも1つに応じたデータを保持している第1の交換レンズと、前記補正値演算用データを保持していない第2の交換レンズの装着が可能であり、前記第2の交換レンズに対応する前記補正値を記憶した第1の記憶手段を有しており、
    前記制御ステップにおいて、
    前記第2の交換レンズが前記撮像装置に装着された場合は、前記コンピュータに、前記第1の記憶手段から読み出した前記補正値を用いて前記フォーカス制御を行わせ、
    前記第1の交換レンズが前記撮像装置に装着された場合は、前記コンピュータに、該第1の交換レンズから取得した前記補正値演算用データを用いて前記補正値を演算させ、該演算された補正値を用いて前記フォーカス制御を行わせることを特徴とするフォーカス制御プログラム。
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