JP2016099416A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、画素補間に無理のない画素配置であって、直交する2つの配列方向について撮像面位相差方式による焦点調節が可能な撮像素子を有する撮像装置を提供する。【解決手段】撮像装置では、撮影光学系の射出瞳の第1の領域を通過した光束を受光する第1の画素を含む第1の画素列と、第1の領域とは異なる第2の領域を通過した光束を受光する第2の画素を含む第2の画素列と、第1の画素列および前記第2の画素列と直交するように配置され、第3の領域を通過した光束を受光する第3の画素を含む第3の画素列と、第1の画素列および第2の画素列と直交するように配置され、第4の領域を通過した光束を受光する第4の画素を含む第4の画素列と、撮影光学系の射出瞳の全領域を通過した光束を受光する第5の画素を含む第5の画素列とを有する撮像素子を備える。【選択図】図3

Description

本発明は、撮像装置に関し、特に、撮像装置におけるオートフォーカスの制御技術に関する。
デジタルスチルカメラなどの撮像装置の焦点検出方法の一つに、撮像素子に形成された焦点検出用画素により位相差方式の焦点検出を行う撮像面位相差オートフォーカス(AF)がある。例えば、特許文献1では、撮像用画素と撮像兼焦点検出用画素と焦点検出用画素とが二次元に配列された撮像素子による撮像面位相差AFが開示されている。
特許文献1の撮像装置では、撮像兼焦点検出用画素と焦点検出用画素の信号同士の位相差を元にAFが実施される。また、特許文献1では、撮像兼焦点検出用画素と焦点検出用画素とが直線状に交互に配置された第1画素列と、当該第1画素列に直交する第2画素列とを有し、それらの交点に撮像兼焦点検出用画素が配置されている撮像素子が開示されている。このような撮像素子により、従来は撮像素子の読み出し方向についてのみ(例えば第1画素列の配列方向のみ)可能だった撮像面位相差AFが他の方向についても可能となる。
特許第5157400号公報
上記特許文献1に開示された技術では、直交する第1画素列と第2画素列の交点に撮像兼焦点検出用画素が配置されているため、いわゆるベイヤー配置の撮像素子の場合、交点は緑(G)画素となる。すなわち、第1画素列が緑(G)画素と青(B)画素を置き換えて緑(G)画素と焦点検出用画素で構成されているならば、第2画素列は緑(G)画素と赤(R)画素を置き換えて緑(G)画素と焦点検出用画素で構成されることとなる。
撮像兼焦点検出用画素と焦点検出用画素とが交互に直線配置された撮像素子の場合、撮影画像の生成にあたって焦点検出用画素の信号を周辺の画素の信号から補間する補正処理を行う必要がある。特許文献1では、この補正処理として、いくつかの画素補間方法が開示されている。
しかしながら、上記第1画素列および第2画素列を有する撮像素子では、赤(R)画素と青(B)画素の補間を特許文献1に開示された方法で行った場合、焦点検出用画素の赤(R)情報と青(B)情報の補間に対して満足する結果が得られない。これは主として観察者である人間の視感度が、赤(R)情報に対してより敏感であり、青(B)情報よりも補正痕が目立って感じられるためである。
そこで、本発明の目的は、画素補間に無理のない画素配置であって、直交する2つの配列方向について撮像面位相差方式による焦点検出が可能な撮像素子を有する撮像装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の撮像装置は、被写体像を結像させる撮影光学系の射出瞳の第1の領域を通過した光束を受光する第1の画素を含む第1の画素列と、前記撮影光学系の射出瞳の第1の領域とは異なる第2の領域を通過した光束を受光する第2の画素を含む第2の画素列と、前記第1の画素列および前記第2の画素列と直交するように配置され、前記撮影光学系の射出瞳の第3の領域を通過した光束を受光する第3の画素を含む第3の画素列と、前記第1の画素列および前記第2の画素列と直交するように配置され、前記撮影光学系の射出瞳の第4の領域を通過した光束を受光する第4の画素を含む第4の画素列と、前記撮影光学系の射出瞳の全領域を通過した光束を受光する第5の画素を含む第5の画素列とを有する撮像素子と、前記第1の画素列から出力される第1の出力信号と前記第5の画素列から出力される第5の出力信号の位相差に基づいて得られる第1の相関量と、前記第2の画素列から出力される第2の出力信号と前記第5の出力信号の位相差に基づいて得られる第2の相関量とを算出する第1の位相差算出手段と、前記第1の相関量と前記第2の相関量を用いて前記撮影光学系の第1のデフォーカス量を算出する第1のデフォーカス量算出手段と、前記第3の画素列から出力される第3の出力信号と前記第5の出力信号の位相差に基づいて得られる第3の相関量と、前記第4の画素列から出力される第4の出力信号と前記第5の出力信号の位相差に基づいて得られる第4の相関量とを算出する第2の位相差算出手段と、前記第3の相関量と前記第4の相関量を用いて、前記撮像素子の読み出しと直交する方向について前記撮影光学系の第2のデフォーカス量を算出する第2のデフォーカス量算出手段とを備え、前記撮像素子は、前記第1の画素列および前記第2の画素列と前記第3の画素列および第4の画素列とが交錯する位置に共通画素を有し、前記共通画素には、前記第1の領域と前記第3の領域の和となる領域を通過した光束を受光する画素と、前記第1の領域と前記第4の領域の和となる領域を通過した光束を受光する画素と、前記第2の領域と前記第3の領域の和となる領域を通過した光束を受光する画素と、前記第2の領域と前記第4の領域の和となる領域を通過した光束を受光する画素が含まれることを特徴とする。
本発明によれば、画素補間に無理のない画素配置であって、直交する2つの配列方向について焦点検出が可能となり、高画質化を実現することができる。
本発明の実施形態に係る撮像装置の一例であるデジタル一眼レフカメラの概略構成を示すブロック図である。 (a)図1のカメラ本体が備える撮像素子の画素配列の一例を示す図、(b)図2(a)に示す点線部の拡大図である。 撮像素子における読み出し回路の概略構成を示す図である。 本実施形態における撮影光学系の射出瞳面と撮像素子の光電変換部の共役関係を説明するための図である。 本実施形態における撮影光学系の射出瞳面と撮像素子の光電変換部の共役関係を説明するための図である。 本実施形態における撮影光学系の射出瞳面と撮像素子の光電変換部の共役関係を説明するための図である。 本実施形態における撮影光学系の射出瞳面上における光電変換部に対する投影像を示す図である。 (a)撮影範囲内における焦点検出領域を示す図、(b)焦点検出領域内に配置された2行2N列の画素を示す図である。 システム制御回路により実行される焦点調節動作を示すフローチャートである。 図9のステップS504におけるデフォーカス量の算出処理の詳細を示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態である撮像素子の画素配列を示した図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る撮像装置の一例であるデジタル一眼レフカメラの概略構成を示すブロック図である。
図1において、デジタル一眼レフカメラ(以下、単に「カメラ」と称する)は、焦点調節装置を備えるカメラ本体100と、カメラ本体100に装着されたレンズユニット300とで構成される。
まず、カメラ本体100の構成について説明する。
カメラ本体100は、複数種類のレンズユニットを交換して装着することが可能であり、例えば、同一種類で製造番号が異なるレンズユニットの装着も可能である。また、カメラ本体100は、焦点距離や開放Fナンバーが異なる撮影レンズやズーム機能を備えるレンズユニットなども装着可能で、同種、異種のレンズユニットにかかわらず交換可能な構成を有する。
図1のカメラでは、レンズユニット300を通過して入射した光は、カメラマウント106を通過し、メインミラー130により上方へ反射されて光学ファインダ104に入射する。光学ファインダ104により、撮影者は被写体を光学像として観察しながら撮影できる。光学ファインダ104は、表示部54の一部の機能、例えば、合焦表示、手振れ警告表示、絞り値表示、露出補正表示等を有する。
メインミラー130は、半透過性のハーフミラーで構成される。メインミラー130に入射する光束のうち一部は通過してサブミラー131で下方へ反射されて焦点検出装置105へ入射する。
焦点検出装置105は、2次結像光学系からなる位相差AF機構を有し、得られた光学像を電気信号に変換してAF部(オートフォーカス部)42へ送る。
AF部42では、受信した電気信号から位相差検出処理を行う。この位相差検出処理の結果に基づき、システム制御回路50がレンズユニット300内のフォーカス制御部342に対して、焦点調節処理などの制御を行う。本実施形態では、焦点検出結果の補正もAF部42で行われる。
一方、レンズユニット300に対する焦点調節処理が終了して静止画撮影、電子ファインダ表示、動画撮影が行われる場合、不図示のクイックリターン機構によりメインミラー130とサブミラー131を撮影光路外に退避させる。こうして、レンズユニット300を通過した光束は、露光量を制御するためのシャッター12を介して、光学像を電気信号に変換する撮像素子14に入射する。これら一連の撮影動作終了後には、メインミラー130とサブミラー131は図示の位置に戻る。
撮像素子14にて光電変換された電気信号はA/D変換器16へ送られ、アナログ信号出力がデジタル信号(画像データ)に変換される。
タイミング発生回路18は、メモリ制御回路22及びシステム制御回路50により制御され、撮像素子14、A/D変換器16、およびD/A変換器26にクロック信号や制御信号を供給する。
画像処理回路20は、A/D変換器16からの画像データ或いはメモリ制御回路22からの画像データに対して所定の画素補間処理や色変換処理を行う。
撮像素子14は、撮像のみの機能だけではなく、焦点検出装置としての機能も有している。撮像素子14の焦点検出方法としては、射出瞳を分割した光束を受光する焦点検出用画素を備えているため、撮像面位相差AFを行うことが可能である。撮像素子14は、クイックリターン機構によりメインミラー130とサブミラー131が撮影光路外に退避した状態において、撮像面位相差AFを行うことができる。
撮像素子14から得られた画像データのうち焦点検出に対応する画像データは、画像処理回路20で焦点検出用画像データに変換される。その後、システム制御回路50を介してAF部42へ送られ、焦点調節装置により焦点合わせが行われる。なお、画像処理回路20による画像データの処理結果に基づき、システム制御回路50がレンズユニット300内のフォーカス制御部342に対して焦点合わせを行う所謂コントラスト方式AFも可能な構成となっている。こうして、電子ファインダ観察時や動画撮影時では、メインミラー130とサブミラー131が撮影光路外に退避するが、撮像素子14による撮像面位相差AFとコントラスト方式AFの両者が可能となっている。特に、撮像面位相差AFが可能であるため、高速な焦点合わせが可能となっている。
カメラ本体100において、メインミラー130とサブミラー131が撮影光路内にある通常の静止画撮影では、焦点検出装置105による位相差AFが用いられる。また、メインミラー130とサブミラー131が撮影光路外へ退避する電子ファインダ観察時や動画撮影時では、撮像素子14による撮像面位相差AFとコントラスト方式AFが用いられる。そのため、静止画撮影、電子ファインダ、動画撮影のどの撮影においても焦点調節が可能である。
メモリ制御回路22は、A/D変換器16、タイミング発生回路18、画像処理回路20、画像表示メモリ24、D/A変換器26、メモリ30、および圧縮伸長回路32を制御する。そして、A/D変換器16から出力された画像データが画像処理回路20、メモリ制御回路22を介して、或いは直接メモリ制御回路22を介して、画像表示メモリ24或いはメモリ30に書き込まれる。
画像表示部28は、液晶モニタ等から構成され、画像表示メモリ24に書き込まれた表示用の画像データを、D/A変換器26を介して表示する。このように、画像データを画像表示部28を用いて逐次表示することで、電子ファインダ機能を実現することができる。
また、画像表示部28は、システム制御回路50の指示により任意に表示をON/OFFすることが可能であり、表示をOFFにした場合にはカメラ本体100の電力消費を大幅に低減できる。
メモリ30は、撮影した静止画像や動画像を記憶するためのものであり、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像を記憶するのに十分な記憶容量を備えている。そのため、連写撮影やパノラマ撮影の場合にも、高速かつ大量の画像書き込みをメモリ30に対して行うことができる。また、メモリ30は、システム制御回路50の作業領域としても使用される。
圧縮伸長回路32は、適応離散コサイン変換(ADCT)等により画像データを圧縮伸長する機能を有し、メモリ30に記憶された画像データを読み込んで圧縮処理或いは伸長処理を行い、処理を終えた画像データをメモリ30に書き込む。
シャッター制御部36は、測光部46からの測光情報に基づいて、レンズユニット300内の絞り312を制御する絞り制御部344と連携しながら、シャッター12を制御する。
インターフェース(I/F)38とコネクタ122は、カメラ本体100とレンズユニット300とを電気的に接続する。これらは、カメラ本体100とレンズユニット300との間で制御信号、状態信号、データ信号等を伝え合うと共に、各種電圧の電流を供給する機能も備えている。また、電気通信のみならず、光通信、音声通信等を伝達する構成としてもよい。
測光部46は、AE処理を行う。また、測光部46は、レンズユニット300を通過した光束を、カメラマウント106、ミラー130、そして不図示の測光用レンズを介して受光することにより画像の露出状態を測定できる。また、測光部46は、フラッシュ48と連携することで調光処理機能も有する。なお、画像処理回路20による処理結果に基づき、システム制御回路50が、シャッター制御部36とレンズユニット300内の絞り制御部344に対してAE制御を行うことも可能である。
フラッシュ48は、AF補助光の投光機能、フラッシュ調光機能を有する。
システム制御回路50はカメラ本体100の全体を制御する。本実施形態では、システム制御回路50は、撮像素子でのAF制御を行う焦点検出制御、位相差算出、デフォーカス量算出等の各種処理を行う。メモリ52は、システム制御回路50の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶する。
表示部54は、システム制御回路50でのプログラムの実行に応じて、文字、画像、音声等を用いて動作状態やメッセージ等を表示する。また、表示部54は、例えばLCDやLED等により構成され、カメラ本体100の視認し易い位置に1つまたは複数設置される。LCDに表示されるものとしては、記録枚数や撮影可能枚数等の撮影枚数に関する情報、シャッタースピード、絞り値、露出補正、フラッシュ等の撮影条件に関する情報等がある。また、電池残量や日付・時刻等も表示される。また、表示部54は、前述した様に、その一部の機能が光学ファインダ104内に設置されている。
不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等が用いられる。
モードダイアル60、シャッタースイッチ62,64、画像表示ON/OFFスイッチ66、クイックレビューON/OFFスイッチ68、及び操作部70は、システム制御回路50の各種の動作指示を入力するための操作手段である。なお、操作手段は、スイッチやダイアル、タッチパネル、視線検知によるポインティング、音声認識装置等が1つ或いは複数の組み合わせで構成されていてもよい。
モードダイアルスイッチ60は、電源オフ、オート撮影モード、マニュアル撮影モード、再生モード、PC接続モード等の各機能モードの切り替え設定ができる。シャッタースイッチ62(SW1)は、不図示のシャッターボタンが半押しされるとONとなり、AF処理、AE処理、AWB処理、EF処理等の動作開始を指示する。シャッタースイッチ64(SW2)は、シャッターボタンが全押しされるとONとなり、撮影に関する一連の処理の動作開始を指示する。なお、撮影に関する処理とは、露光処理、現像処理及び記録処理等のことである。露光処理では、撮像素子14から読み出された信号がA/D変換器16、メモリ制御回路22を介してメモリ30に画像データとして書き込まれる。現像処理は、画像処理回路20やメモリ制御回路22で行われる。記録処理では、メモリ30から読み出された画像データに対して圧縮伸長回路32で圧縮が行われ、圧縮された画像データが記録媒体200または記録媒体210に書き込まれる。
画像表示ON/OFFスイッチ66は、画像表示部28のON/OFFを設定するためのスイッチである。この機能により、光学ファインダ104を用いて撮影を行う際に、画像表示部28への電源供給を遮断することにより、省電力を図ることができる。
クイックレビューON/OFFスイッチ68は、撮影直後に画像データを自動再生するクイックレビュー機能を設定するためのスイッチである。
操作部70は、各種ボタンやタッチパネル等からなる。各種ボタンには、メニューボタン、フラッシュ設定ボタン、単写/連写/セルフタイマー切り替えボタン、露出補正ボタン等がある。
電源制御部80は、不図示の電池検出回路、DC/DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成されている。また、電源制御部80は、電源部86が電池の場合の当該電池の装着の有無、当該電池の種類、当該電池の残量の検出を行い、その検出結果及びシステム制御回路50の指示に基づいてDC/DCコンバータを制御する。そして、必要な電圧を必要な期間、記録媒体を含む各部へ供給する。
コネクタ82,84は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、リチウムイオン電池等の二次電池、ACアダプタ等からなる電源部86をカメラ本体100と接続する。
インターフェース(I/F)90,94は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体との接続機能を有する。コネクタ92,96は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体と物理的接続を行う。
記録媒体着脱検知部98は、コネクタ92またはコネクタ96に記録媒体が装着されているかどうかを検知する。なお、本実施形態では、記録媒体を取り付けるインターフェース及びコネクタを2系統持つものとして説明しているが、インターフェース及びコネクタが1系統或いは複数系統を備える構成としても構わない。また、異なる規格のインターフェース及びコネクタを組み合わせることが可能な構成であっても構わない。更に、インターフェース及びコネクタにLANカード等の各種通信カードを接続することで、コンピュータやプリンタ等の他の周辺機器との間で画像データや画像データに付加された管理情報を転送し合うことが可能な構成であってもよい。
通信部110は、有線通信、無線通信等の各種通信機能を有する。
コネクタ112は、通信部110によりカメラ本体100を他の機器と接続する。なお、コネクタ112は、無線通信の場合はアンテナである。
記録媒体200,210は、メモリカードやハードディスク等である。記録媒体200,210は、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される記録部202,212、カメラ本体100とのインターフェース204,214、カメラ本体100と接続を行うコネクタ206,216を備えている。
次に、レンズユニット300について説明する。
レンズユニット300は、カメラ本体100に着脱可能に構成される。
レンズマウント306は、レンズユニット300をカメラ本体100と機械的に結合し、カメラマウント106を介してカメラ本体100に交換可能に取り付けられる。カメラマウント106及びレンズマウント306内には、レンズユニット300をカメラ本体100と電気的に接続するコネクタ122及びコネクタ322の機能が含まれている。
撮影レンズ310には、ズームレンズや、被写体の焦点合わせを行うフォーカスレンズが含まれる。絞り312は、入射光の光量を制御する絞りである。
コネクタ322及びインターフェース338は、レンズユニット300をカメラ本体100のコネクタ122と電気的に接続する。そして、コネクタ322は、カメラ本体100とレンズユニット300との間で制御信号、状態信号、データ信号等を伝え合うと共に、各種電圧の電流を供給される機能も備えている。なお、コネクタ322は、電気通信のみならず、光通信、音声通信等を伝達する構成としてもよい。
ズーム制御部340は、ズームレンズのズーミングを制御する。フォーカス制御部342は、フォーカスレンズの動作を制御する。なお、レンズユニット300がズーム機能のない単焦点レンズタイプであればズーム制御部340は省略されてもよい。
絞り制御部344は、測光部46からの測光情報に基づいて、シャッター12を制御するシャッター制御部36と連携しながら、絞り312を制御する。
レンズシステム制御部346は、レンズユニット300全体を制御する。そして、レンズシステム制御部346は、レンズユニット300の動作用の定数、変数、プログラム等を記憶するメモリとしての機能も備えている。
不揮発性メモリ348は、撮影レンズ固有の番号等の識別情報、管理情報、開放絞り値や最小絞り値、焦点距離等の機能情報、現在や過去の各設定値などを記憶する。本実施形態においては、レンズユニット300の状態に応じたレンズ枠情報も記憶されている。このレンズ枠情報は、撮影レンズを通過する光束を決定するレンズ枠開口部の撮像素子14からの距離と枠開口部の半径の情報である。
絞り312は、撮影レンズ310を通過する光束を決定する枠に含まれ、他にもレンズを保持するレンズ枠部品の開口部などが枠に該当する。また、撮影レンズ310を通過する光束を決定する枠は、フォーカスレンズの位置(フォーカス位置)やズームレンズの位置(ズーム位置)によって異なるため、フォーカス位置やズーム位置に対応して複数用意されている。そして、カメラ本体100が焦点検出を行う際には、フォーカス位置とズーム位置に対応した最適なレンズ枠情報が選択され、カメラ本体100にコネクタ322を通じて送られる構成となっている。
次に、撮像素子14による焦点検出方法について説明する。
図2(a)は、撮像素子14(例えば2次元C−MOSエリアセンサ)の縦方向(図示のY方向)15行と横方向(図示のX方向)21列の範囲を、撮影光学系側から観察した図である。カラーフィルタはベイヤー配列が適用され、奇数行の画素には、左から順に緑(Green)と青(Blue)のカラーフィルタが交互に設けられる。また、偶数行の画素には、左から順に赤(Red)と緑(Green)のカラーフィルタが交互に設けられる。
図2(b)は、図2(a)に示す画素配列のうち、5行6列目から始まる8×8画素の部分画素配列(図2(a)の点線部)の拡大図である。
図2(b)において、円形の211iはオンチップマイクロレンズを表わす。オンチップマイクロレンズの内側に配置された複数の矩形はそれぞれ光電変換部である。例えば、オンチップマイクロレンズの内側で、中心に対してX方向に偏倚して配置されている矩形の光電変換部311ah,311bhはX方向の焦点検出用画素を示している。また、オンチップマイクロレンズの内側で、中心に対してY方向に偏倚して配置されている矩形の光電変換部311av,311bvは、Y方向の焦点検出用画素を示している。
そして、光電変換部311ahを有する焦点検出用画素を含むX方向7行の画素列と光電変換部311avを有する焦点検出用画素を含むY方向8列の画素列が交錯する位置には、光電変換部311aaを有する共通画素が配置されている。
同様に、光電変換部311ahを有する焦点検出用画素を含むX方向7行の画素列と光電変換部311bvを有する焦点検出用画素を含むY方向10列の画素列が交錯する位置には、光電変換部311abを有する共通画素が配置されている。
同様に、光電変換部311bhを有する焦点検出用画素を含むX方向9行の画素列と光電変換部311avを有する焦点検出用画素を含むY方向8列の画素列が交錯する位置には、光電変換部311baを有する共通画素が配置されている。
さらに、光電変換部311bhを有する焦点検出用画素を含むX方向9行の画素列と光電変換部311bvを有する焦点検出用画素を含むY方向10列の画素列が交錯する位置には、光電変換部311bbを有する共通画素が配置されている。
共通画素は、いずれも図示のような開口部を有している。例えば、光電変換部311aaでは、光電変換部311ahと光電変換部311avの和となる領域が開口部として設けられている。このように共通画素を焦点検出用画素とすることで、すべての焦点検出用画素を青(B)画素が配置される場所に設けることが可能となり、画像生成時の画素補間が行いやすくなる。
焦点検出用画素に対しては、緑(G)のカラーフィルタが配置されている。焦点検出用画素は、すべて本来青(B)の画素が配置される場所に配置されている。これは、上述のとおり、青(B)の画素の出力が、人間の視感度において最も影響度が低く、補正後の画質に対しても影響度が低いためである。
本実施形態では、各画素は、面積、X方向およびY方向の位置が異なり、1つの画素に対して、1つの光電変換信号を読み出す構成となっている。
次に、上述した焦点検出用画素および共通画素によるデフォーカス量の検出方法について説明する。
本実施形態では、図2(b)に示すオンチップマイクロレンズ211iと、光電変換部311ah,311bh,311av,311bvおよび光電変換部311aa,311ab,311ba,311bbで、撮影光学系の射出光束が瞳分割される。そして、同一行上に配置された所定範囲内の複数の画素において、光電変換部311ahの出力をつなぎ合わせて生成したものをAF用Ah像とする。同じく、光電変換部311bhの出力をつなぎ合わせて生成したものをAF用Bh像とする。同様に、同一列上に配置された所定範囲内の複数の画素において、光電変換部311avの出力をつなぎ合わせて生成したものをAF用Av像とする。同じく、光電変換部311bvの出力をつなぎ合わせて生成したものをAF用Bv像とする。
AF用Ah像、Bh像、Av像およびBv像の信号は、各々2画素ピッチの緑のカラーフィルタが設けられた画素から得られる。また、X方向およびY方向に共通画素を有しているため、AF用Ah像、Bh像、Av像およびBv像を構成する信号列には、光電変換部311aa,311ab,311ba,311bbで得られた信号も部分的に含むこととなる。
光電変換部311ahと図中のX方向に交互に配置された光電変換部311chの出力をつなぎあわせて生成したものをAF用GAh像とする。光電変換部311bhと図中のX方向に交互に配置された光電変換部311chの出力をつなぎあわせて生成したものをAF用GBh像とする。同様に、光電変換部311avと図中のY方向に交互に配置された光電変換部311chの出力をつなぎあわせて生成したものをAF用GAv像とする。光電変換部311bvと図中のY方向に交互に配置された光電変換部311chの出力をつなぎあわせて生成したものをAF用GBv像とする。
このように生成されたAF用Ah像とGAh像の相対的な像ずれ量、AF用Bh像とGBh像の相対的な像ずれ量を相関演算により求めることで、所定領域の焦点ずれ量、すなわち第1のデフォーカス量を検出することができる。同様に、AF用Av像とGAv像の相対的な像ずれ量、AF用Bv像とGBv像の相対的な像ずれ量を相関演算により求めることで、所定領域の焦点ずれ量、すなわち第2のデフォーカス量を検出することができる。
本実施形態では、AF用Ah像、Av像もしくはBh像、Bv像を出力する光電変換部以外の光電変換部311chから撮像用の信号を得ることができ、画像を生成することができる。画像を生成する際には、光電変換部311ah,311bh,311av,311bvおよび光電変換部311aa,311ab,311ba,311bbの出力信号は、周囲の画素の出力を用いて補正処理が行われる。なお、補正の際には、AF用画素の出力を用いてもよい。
以下、光電変換部311ahを有する画素を含む画素列を第1の画素列と呼び、光電変換部311bhを有する画素を含む画素列を第2の画素列と呼ぶ。また、光電変換部311avを有する画素を含む画素列を第3の画素列と呼び、光電変換部311bvを有する画素を含む画素列を第4の画素列と呼ぶ。
そして、第1の画素列から得られる出力信号を第1の出力信号(AF用Ah像)と呼び、第2の画素列から得られる出力信号を第2の出力信号(AF用Bh像)と呼ぶ。第3の画素列から得られる出力信号を第3の出力信号(AF用Av像)と呼び、第4の画素列から得られる出力信号を第4の出力信号(AF用Bv像)と呼ぶ。また、第1から第4の画素列のそれぞれと交互に配置される撮像用の信号を第5の出力信号(AF用GAh像、GBh像、GAv像、GBv像)と呼ぶ。
図2(a)において、7行目、9行目に配置されたAF用Ah像、AF用Bh像の画素列は、実際には図示された列範囲よりも広く配置されている。これに対して、8列目、10列目に配置されたAF用Av像、AF用Bv像の画素列は、Ah像、Bh像の画素列に対して短く配置されている。これは、非点収差を原因として、第1のデフォーカス量と第2のデフォーカス量とに乖離が生じ、これらから最終合焦位置までの第3のデフォーカスを算出することが合焦近傍でのみ必要であり、両画素列が長くなくても用をなすためである。これはX方向に所定行単位でなされる撮像素子からの読み出しに当たって、Av像、Bv像、GAv像、GBv像に対するラインメモリを最小限に抑えることにも貢献する。第3のデフォーカス量の算出方法については後述する。
図3は、撮像素子14における読み出し回路の概略構成を示す図である。
図3において、151は水平走査回路、153は垂直走査回路である。そして、図示の各画素の境界部には、水平走査ライン252と、垂直走査ライン254が配線されている。図示の各画素では、これらの走査ラインを介して信号が外部に読み出される。
図4、図5、図6は、本実施形態における撮影光学系の射出瞳面と、像高ゼロすなわち像面中央近傍に配置された撮像素子の光電変換部の共役関係を説明するための図である。
撮像素子内の光電変換部と撮影光学系の射出瞳面は、オンチップマイクロレンズによって共役関係となるように設計される。そして、撮影光学系の射出瞳は、一般的に光量調節用の虹彩絞りが置かれる面とほぼ一致する。一方、撮影光学系にはズームレンズが含まれるが、光学タイプによっては変倍が行なわれると、射出瞳の像面からの距離や大きさが変化する。
図4〜図6に示す撮影光学系では、焦点距離が広角端と望遠端の中間、すなわちMiddleの状態を示している。これを標準的な射出瞳距離Zepと仮定して、オンチップマイクロレンズの形状や、像高(X、Y座標)に応じた偏心パラメータの最適設計がなされる。
図4〜図6において、101は第1レンズ群、1012は第1レンズ群を保持する第1鏡筒部材、105は第3レンズ群、1052は第3レンズ群を保持する第2鏡筒部材である。102は絞りであり、1021は絞り開放時の開口径を規定する開口板、1022は絞り込み時の開口径を調節するための絞り羽根である。なお、撮影光学系を通過する光束の制限部材として作用する第1鏡筒部材1012、開口板1021、絞り羽根1022、及び第2鏡筒部材1052は、像面から観察した場合の光学的な虚像を示している。また、絞り102の近傍における合成開口部をレンズの射出瞳と定義し、前述したように像面からの距離をZepとしている。
中央画素2110は、被写体像を光電変換するための画素であって、像面中央近傍に配置されている。中央画素2110は、最下層には、光電変換部3110ah(図4)もしくは光電変換部3110bh(図5)もしくは光電変換部3110ch(図6)が配置される。光電変換部は、オンチップマイクロレンズ2110iによって撮影光学系の射出瞳面に投影される。別の言い方をすれば、撮影光学系の射出瞳の一部の領域または全領域を通過した光束がオンチップマイクロレンズ2110iを介して光電変換部の表面に投影されることになる。
また、中央画素2110は、最下層の光電変換部に続いて、配線層2110e〜2110g、カラーフィルタ2110h、及びオンチップマイクロレンズ2110iの各部材で構成される。
図7は、撮影光学系の射出瞳面上における光電変換部に対する投影像を示す図である。
図4に示す光電変換部3110ahおよび図5に示す3110bhに対する投影像は、図7に示すEP1ah及びEP1bhとなる。また、図6に示す光電変換部3110chに対する投影像EP1ch(不図示)は、投影像EP1ahとEP1bhの和とおおむね等しい領域となる。
本実施形態では、X方向に偏った光電変換部3110ah,3110bhについてのみ示したが、Y方向に偏った光電変換部3110av,3110bvについても同様な構成であり、図中のah,bhをav,bvと置き換えて考えてよい。以下、特に断りがない限り、X方向に偏った光電変換部について説明する。
また、本実施形態では、投影像EP1ahを第1の瞳部分領域と呼び、投影像EP1bhを第2の瞳部分領域と呼び、投影像EP1avを第3の瞳部分領域と呼び、投影像EP1bvを第4の瞳部分領域と呼ぶ。
図4、図5において、撮影光学系を通過する光束の最外部をLで示すと、光束Lは絞りの開口板1021で規制されており、投影像EP1ah,EP1bhは撮影光学系でケラレがほぼ発生していない。図7では、図4、図5の光束LをTLで示している。TLで示す円の内部に、光電変換部の投影像EP1ah,EP1bhの大部分が含まれていることからも、ケラレがほぼ発生していないことがわかる。光束Lは絞りの開口板1021でのみ制限されているため、TLは開口板1021と言い換えることができる。この際、像面中央では、投影像EP1ahないし投影像EP1bhが光軸に対して対称となり、各光電変換部3110ah,3110bhが受光する光量は等しい。
図8(a)は、撮像素子14の撮像面上の焦点検出領域の一例を示す図である。
撮像素子14では、撮像面上(受光面上)の焦点検出領域401内で撮像面位相差AFが行われる。焦点検出領域401内では、撮影範囲400内の水平方向、垂直方向のコントラスト差を用いて位相差検出が行われる。焦点検出用画素は、焦点検出領域401内に図2(a)に示すように配置されている。
図8(b)は、図8(a)に示す焦点検出領域401内に配置された2行2N列の焦点検出用画素の配置例を示す図である。
図8(b)には、図2(b)に示すAF用Ah像に対応する光電変換部311ahと、AF用Bh像に対応する光電変換部311bhと、AF用GAh像、GBh像に対応する光電変換部311chのみを抽出して配した画素例を示している。本実施形態では、図8(b)に示す画素の出力および不図示のAF用Av像、Bv像およびAF用GAv像、GBv像を用いて位相差の算出を行う。
図8(b)において、i行上のj個目のAF用Ah像の信号を作成するために用いられる画素信号をAh(i,j)とし、同様にi行上のj個目のAF用Bh像の信号を作成するために用いられる画素信号をBh(i,j)として示している。また、i行上のj個目のAF用GAh像の信号を作成するために用いられる画素信号をGAh(i,j)としている。同様に、i行上のj個目のAF用GBh像の信号を作成するために用いられる画素信号をGBh(i,j)としている。
なお、本実施形態では、図8(b)に示すように、焦点検出領域内で用いるAF用信号は2行2N列の画素で構成される例を示したが、行数、列数はこれに限らない。行数は2行以上の所定行数が配列されていればよいし、列数は位相差が検出できる範囲で適宜設定すればよい。
本実施形態では、AF用Ah像の信号は、AF用GAh像の信号と同じ行に配置され、AF用Bh像の信号は、AF用GBh像の信号と同じ行に配置されている。一方で、AF用Ah像とAF用Bh像は、図2(a)中でY方向に離れて配置されている。本実施形態では、AF用Ah像とAF用GAh像の相関量とAF用Bh像とAF用GBh像の相関量を各々に算出するため、このように配置することができる。2対の相関量の算出方法の詳細は、後述する。
図9は、システム制御回路50により実行される焦点調節動作を示すフローチャートである。
本実施形態では、システム制御回路50が電子ファインダのための表示や動画記録を行いつつ、図示の焦点調節動作を並行して実行するものとする。
まず、ステップS501では、システム制御回路50は、シャッタースイッチ62(SW1)や操作部70などの操作により焦点検出開始指示ボタンがONされたかを検知し、ONされた場合にはステップS502へ進む。ここでは、焦点検出開始ボタンによる判別をしているが、電子ファインダ表示や動画記録に移行したことをトリガーに、焦点検出を開始してもよい。
ステップS502では、システム制御回路50は、レンズユニット300からレンズ枠情報やフォーカスレンズ位置などの各種情報をインターフェース338,38を介して取得する。
ステップS503では、システム制御回路50は、逐次読み出されている画像データから画像処理回路20により対の焦点検出用信号を生成する。本実施形態では、図8(b)に示すような2行のX方向におけるAF用Ah像、Bh像、GAh像、GBh像およびY方向におけるAF用Av像、Bv像、GAv像、GBv像の信号が生成される。これらの信号はAF部42へ送られる。
ステップS504では、システム制御回路50は、AF部42を制御して公知の相関演算などにより、対の焦点検出用信号のずれ量を算出し、デフォーカス量に換算する(デフォーカス量の算出処理)。
ここで、図9のステップS504におけるデフォーカス量の算出処理の詳細について図10を参照して説明する。
図10において、ステップS5041では、システム制御回路50は、同じ行(m行目)から得られるAF用Ah像の信号とAF用GAh像の信号を用いた相関演算を行う。相関演算に用いる第1の相関量COR1(k)は、下式(1)により算出される。
上記式(1)で用いるkは、相関演算時のシフト量で、−kmax以上kmax以下の整数である。
AF用Ah像の信号とAF用GAh像の信号の相関を最も示す場合、すなわち、第1の相関量COR1が最小となる場合のkの値を求める。ここで、kの値は、整数で算出すると分解能が荒くなってしまうため、適宜補間処理が行われ、所謂サブピクセル演算が行われる。Ah−GAh間のX方向相関演算では、両画素列がAv−GAvよりも長く配置されているため、より多くのシフト量が確保可能である。すなわち、X方向に関しては、より大きなデフォーカス状態でも測距が可能である。
一方、Av−GAv間では大きなシフト量は確保できないものの、合焦近傍でX方向と同等の精度での測距が可能である。合焦近傍では、撮影光学系の非点収差を原因として、検出されるX方向合焦位置と、Y方向合焦位置とに差が生じることがある。本実施形態における撮像素子14の画素配置は、X、Y方向ともに測距可能であるため、これらの差を検出することが可能であり、これらからより最適な最終合焦位置への制御が可能である。
本実施形態では、システム制御回路50が、位相差算出処理として、第1の相関量COR1の差分を取り、差分量の符号が変化するシフト量dkを検出する。相関量の差分DCOR1は、下記式(2)で算出される。
[数2]
DCOR1(k)=COR1(k)−COR1(k−1) …(2)
そして、相関量COR1の差分DCOR1を用いて、差分量の符号が変化するシフト量dk1を検出する。
符号が変化する直前のkの値をk1、符号が変化した直後のkの値をk2(k2=k1+1)とすると、シフト量dkは、下記式(3)により算出される。
[数3]
dk1=k1+|DCOR1(k1)|/|DCOR1(k1)−DCOR1(k2)| …(3)
以上のようにして、1ピクセル以下のAF用Ah像とAF用GAh像のシフト量dk1を算出し、ステップS5041の処理を終える。なお、上述の位相差の算出方法には、様々な公知の方法があり、他の方法を用いても構わない。
ステップS5042では、システム制御回路50は、上述と同様の方法で、同じ行(m+1行目)から得られるAF用Bh像の信号とAF用GBh像の信号を用いて第2の相関量COR2を算出した後、相関量の差分DCOR2を算出し、シフト量dk2を算出する。
また、システム制御回路50は、上述と同様の方法で、位相差算出処理として、Y方向の相関量である第3の相関量COR3、第4の相関量COR4、さらに、それらの差分であるDCOR3,DCOR4、シフト量であるdk3,dk4を算出する。
ステップS5043では、システム制御回路50は、デフォーカス量算出処理として、算出されたシフト量dk1,dk2の和dk_sumhおよびシフト量dk3,dk4の和dk_sumvを算出する。さらに、予め不揮発性メモリ56に記憶された敏感度を乗じることで、シフト量を第1のデフォーカス量および第2のデフォーカス量に換算する。
また、ステップS5043では、システム制御回路50は、読み出し方向が異なる二つのデフォーカス量DEF1,DEF2から最終合焦位置までの第3のデフォーカス量DEF3を算出する。上述の通り、撮影光学系の非点収差によって、DEF1とDEF2の間に乖離が生まれることがある。この際、一方のデフォーカス量のみを採用して最終合焦位置までのデフォーカス量としてしまうと、撮影画像は焦点が合っていない画像になってしまう。そこで、下記式(4)を用いて、第3のデフォーカス量DEF3を算出する。
このとき、DEFthは合焦近傍を規定するデフォーカス量である。すなわち、合焦近傍にある場合には、X方向、Y方向から得られたDEF1,DEF2の平均的な値をDEF3として、最終合焦位置を決定する。一方、合焦近傍から離れている場合には、(すなわち、DEF1またはDEF2がDEFthよりも大きい場合には)より大デフォーカスまで検出可能なDEF1をDEF3として利用する。
以上のように、第3のデフォーカス量DEF3の算出(ステップS5043)を終えると、リターンする。
本実施形態では、一例としてのKh,Kvを紹介したが、これに限定されず、たとえばX方向にエッジ成分を持たないような被写体の場合には、DEF1、DEF2の信頼性判定などを経て、DEF2を重みづけするよう係数を変更してもよい。
図9のステップS503にて生成されるAF用Ah像の信号、Bh像およびY方向におけるAF用Av像の信号、Bv像の信号には、光電変換部311aa,311ab,311ba,311bbからの信号が含まれる。例えば、光電変換部311aaは、通常の光電変換部311ahに比べて受光面積が広いため、補正処理なしでAh像の信号の一部としてしまうと、信号強度が高い信号が混入してしまう。そこで光電変換部311aaの信号強度Iaaは以下のような補正係数をかけてからAh像信号の一部とする。
但し、Saa,Sahは、光電変換部311aa,311ahの受光部面積を示す。この受光面積の比率を利用した補正係数Kaaにより、光電変換部311aaから得られる信号が持つ信号強度の悪影響を抑えることができる。
図9に戻り、ステップS505では、システム制御回路50は、ステップS504で算出されたデフォーカス量に基づき、フォーカスレンズの駆動量を算出する。
ステップS506では、システム制御回路50は、インターフェース38,338を介して、フォーカスレンズの駆動量をレンズユニット300内のフォーカス制御部342に送り、フォーカスレンズを駆動することで焦点調節を行う。最終合焦位置として設定された位置に移動した後、ステップS507において、再度上述したデフォーカス量の算出処理を実行し、第3のデフォーカス量DEF3を算出する。その時の第3のデフォーカス量DEF3が合焦状態とみなせる判定幅に収まっているか否かを判定する(ステップS508)。この判定の結果、判定幅から逸脱している場合にはステップS505へ戻り、必要な量のフォーカスレンズの駆動を実施する。一方、判定幅内であると判定された場合には、本処理を終了し、別途用意される撮像処理へと引き継がれる。
本実施形態では、撮影光学系の射出瞳上の異なる領域を通る光束を光電変換して得られる信号であるAF用Ah像とAF用Bh像を、位相差検出方向と直交する方向に離れて配置している。そのため、AF用Ah像とAF用Bh像が、被写体である光学像をサンプリングする位置が異なり、2つの像の類似度は保証されない。上述のような2つの信号の位相差を、相関量を算出することにより求める場合には、2つの信号は一致度が高いほうが、精度よく位相差の検出を行うことができる。
本実施形態では、被写体である光学像上で、AF用Ah像と概ね同じ位置をサンプリングできるAF用GAh像を用いて、AF用Ah像とAF用GAh像の位相差を算出する。さらに、同様にAF用Bh像とAF用GBh像の位相差を算出する。そして、これら2つの位相差算出結果の和を用いて、AF用Ah像とAF用Bh像の位相差を高精度に算出することができる。
一方で、最終的には、AF用Ah像とAF用Bh像の位相差を算出するため、単位デフォーカス量当たりのAF用Ah像とGAh像の位相差に対して、本実施形態ではより大きな位相差を検出することとなる。そのため、位相差検出結果に含まれるノイズの影響を低減し、高精度な位相差検出を行うことができる。
このように構成することにより、AF用Ah像の信号を得る画素を含む第1の画素列とAF用Bh像の信号を得る画素を含む第2の画素列の配置の自由度を上げる、言い換えると、離れた位置に配置することができる。このことは、撮像用の信号を生成する際に補正の行いやすいAF用画素配置の実現につながり、高画質化を実現することができる。AF用Av像の信号を得る画素を含む第3の画素列とAF用Bv像の信号を得る画素を含む第4の画素列の配置の自由度についても同様のことが言える。
本実施形態では、AF用Ah像とAF用GAh像から得られる相関量(第1の相関量)を用いて得られる位相差dk1(第1の位相差)とAF用Bh像とAF用GBh像から得られる相関量(第2の相関量)を用いて得られる位相差dk2(第2の位相差)を算出した。また、AF用Av像とAF用GAv像から得られる相関量(第1の相関量)を用いて得られる位相差dk3(第3の位相差)とAF用Bv像とAF用GBv像から得られる相関量(第4の相関量)を用いて得られる位相差dk4(第4の位相差)を算出した。そして、位相差dk1とdk2の和を用いて、デフォーカス量を算出したが、デフォーカス量の算出方法は、これに限らない。例えば、AF用Ah像とAF用GAh像から得られる相関量(第1の相関量)とAF用Bh像とAF用GBh像から得られる相関量(第2の相関量)の和を算出し、2つの相関量の和から、上述と同様に、位相差を算出してもよい。この場合、AF用A像とAF用B像から検出される位相差の量は少なくなってしまうが、相関量の差分を大きくすることができるため、シフト量の検出精度が向上する。
また、シフト量からデフォーカス量を算出する際に、位相差dk1とdk2の和に対して、敏感度を乗じたが、予め不揮発性メモリ56に位相差dk1用と位相差dk2用の各々の敏感度を記憶しておいてもよい。敏感度情報の記憶容量は増えるが、より精度のよい焦点検出を行うことが可能となる。
[他の実施形態]
図11は、本発明の他の実施形態である撮像素子の画素配列を示した図である。
光電変換部311aa,311ab,311ba,311bbの形状は、上記実施形態と異なり、三角形の開口部を有している。この場合であっても、たとえば光電変換部311aaは311ahと311avが得る信号を同量検出することができる。また、式(5)に示したような信号強度の補正がなくとも、大きな影響を受けずにAh像、Av像を形成することが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
14 撮像素子
50 システム制御回路
100 カメラ本体
105 焦点検出装置
300 レンズユニット
310 フォーカスレンズやズームレンズを含む撮影レンズ
311ah,311bh,311av,311bv 光電変換部
311aa,311ab,311ba,311bb 光電変換部

Claims (4)

  1. 被写体像を結像させる撮影光学系の射出瞳の第1の領域を通過した光束を受光する第1の画素を含む第1の画素列と、前記撮影光学系の射出瞳の第1の領域とは異なる第2の領域を通過した光束を受光する第2の画素を含む第2の画素列と、前記第1の画素列および前記第2の画素列と直交するように配置され、前記撮影光学系の射出瞳の第3の領域を通過した光束を受光する第3の画素を含む第3の画素列と、前記第1の画素列および前記第2の画素列と直交するように配置され、前記撮影光学系の射出瞳の第4の領域を通過した光束を受光する第4の画素を含む第4の画素列と、前記撮影光学系の射出瞳の全領域を通過した光束を受光する第5の画素を含む第5の画素列とを有する撮像素子と、
    前記第1の画素列から出力される第1の出力信号と前記第5の画素列から出力される第5の出力信号の位相差に基づいて得られる第1の相関量と、前記第2の画素列から出力される第2の出力信号と前記第5の出力信号の位相差に基づいて得られる第2の相関量とを算出する第1の位相差算出手段と、
    前記第1の相関量と前記第2の相関量を用いて前記撮影光学系の第1のデフォーカス量を算出する第1のデフォーカス量算出手段と、
    前記第3の画素列から出力される第3の出力信号と前記第5の出力信号の位相差に基づいて得られる第3の相関量と、前記第4の画素列から出力される第4の出力信号と前記第5の出力信号の位相差に基づいて得られる第4の相関量とを算出する第2の位相差算出手段と、
    前記第3の相関量と前記第4の相関量を用いて、前記撮像素子の読み出しと直交する方向について前記撮影光学系の第2のデフォーカス量を算出する第2のデフォーカス量算出手段とを備え、
    前記撮像素子は、前記第1の画素列および前記第2の画素列と前記第3の画素列および第4の画素列とが交錯する位置に共通画素を有し、前記共通画素には、前記第1の領域と前記第3の領域の和となる領域を通過した光束を受光する画素と、前記第1の領域と前記第4の領域の和となる領域を通過した光束を受光する画素と、前記第2の領域と前記第3の領域の和となる領域を通過した光束を受光する画素と、前記第2の領域と前記第4の領域の和となる領域を通過した光束を受光する画素が含まれることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記第1および前記第2のデフォーカス量算出手段は、前記共通画素が受光する面積と、前記第1の領域の面積,前記第2の領域の面積、前記第3の領域の面積、および前記第4の領域の面積との比率に基づいた係数を用いて、前記共通画素から出力される出力信号を補正してデフォーカス量を算出することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第3の画素列および前記第4の画素列は、前記第1の画素列および前記第2の画素列に対して長さが短い画素列であることを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記第1および前記第2のデフォーカス量に応じた重みづけ係数をかけて算出された第3のデフォーカス量によって焦点検出を行う焦点検出制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
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