JP4185740B2 - 自動焦点調整装置、撮像装置、信頼性判定方法、プログラム、及び記憶媒体 - Google Patents
自動焦点調整装置、撮像装置、信頼性判定方法、プログラム、及び記憶媒体 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像装置に適用される自動焦点調整装置に関し、更に詳しくは、撮像光学系により結像される被写体像を光電変換する撮像素子により取得される画像信号を使用して焦点調整を行う場合に好適な自動焦点調整装置、撮像装置、信頼性判定方法、プログラム、及び記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、撮像装置が備える撮像素子により取得される画像信号から所定の高周波成分を検出し、その出力信号を最大とするようにすることで合焦動作を行う自動焦点調整装置において、上記の高周波成分を検出した出力信号の信頼性を評価する方法が、下記特許文献1、特許文献2などにおいて提案されている。
【0003】
下記特許文献1の提案の目的は、「撮影像が合焦不能な低コントラスト被写体であることをフォーカスレンズを動かすことなく自動的に瞬時に判断し、フォーカスレンズの無駄な動きを抑制すると共に、撮影者にそのことを報知して他の合焦しやすい被写体での撮影を促すことを可能にした自動焦点調整装置を提供すること」である。
【0004】
また、自動焦点調整装置の構成については以下のように記載されている。まず、1フィールドの所定範囲の輝度信号の最大値と最小値を求め、次に最大値から最小値を減算して輝度の幅を求め、更にこの輝度の幅と第1の閾値とを比較する。ここで輝度の幅が第1の閾値より小さいときは、上記の最大値及び最小値を中間輝度レベルと比較する。この比較結果が共に大または小であったときは、焦点の調整が不能であることを示す信号を出力する。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−125493号公報
【特許文献2】
特開2000−347065号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述従来例では、輝度信号の最大値と最小値の差(輝度の幅)によりその高周波成分を検出した出力信号(以下AF評価値信号)の信頼性を判定している。AF評価値信号は、遠近競合の特殊な場合を除けば、横軸に距離をとり縦軸にAF評価値をとるとその形状は山状になる。従って、被写体のコントラストが低く輝度信号の最大値と最小値の差が小さくとも、AF評価値信号として山状の信号が出力されていれば、AF評価値信号の信頼性は高く良好な合焦動作が期待できる。
【0007】
しかし、輝度信号の最大値と最小値によりAF評価値信号の信頼性を判定している上記従来例においては、AF評価値信号の形状を観察することができないため、低輝度の場合にノイズなどにより影響により、AF評価値信号の信頼性を的確に評価できない。低輝度でのノイズによる影響を考慮すると、輝度信号の最大値と最小値の差の閾値は大きな値にする必要があり、その場合、山状の信号が出力されていてもコントラストの低い被写体の場合、AF評価値信号をNGと判定してしまうことがある。また、AF評価値信号自体の信頼性を他の信号(輝度信号)で判断しているため、AF評価値信号の信頼性の判断を誤る可能性が高いという問題点もある。
【0008】
本発明は、上述した点に鑑みなされたものであり、高い精度で自動焦点調節評価信号の信頼性を判定することを可能とすることで、低コントラスト被写体に対する合焦率を向上させることを可能とした自動焦点調整装置、撮像装置、信頼性判定方法、プログラム、及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、被写体像を光電変換する撮像手段に結像される被写体像の焦点を調整する焦点調整手段を備え、前記光電変換に基づく画像信号から生成され合焦位置を検出するための自動焦点調節評価信号に基づき前記焦点調整手段を駆動し合焦動作を行う自動焦点調整装置において、前記自動焦点調節評価信号の信頼性を前記自動焦点調節評価信号の形状に基づき判定すると共に、前記信頼性判定のための指標と比較する所定値を変更可能とする信頼性判定手段を有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、被写体像を光電変換する撮像手段に結像される被写体像の焦点を調整し、前記光電変換に基づく画像信号から生成され合焦位置を検出するための自動焦点調節評価信号に基づき合焦動作を行う自動焦点調整装置における信頼性判定方法において、前記自動焦点調節評価信号の信頼性を前記自動焦点調節評価信号の形状に基づき判定すると共に、前記信頼性判定のための指標と比較する所定値を変更可能とすることを特徴とする。
【0011】
また、本発明では、前記自動焦点調節評価信号の信頼性を、前記自動焦点調節評価信号の最大値と最小値の差、前記自動焦点調節評価信号の単調減少している区間の長さ、及び前記単調減少している区間の高低差に基づき判定すると共に、前記信頼性判定のための指標と比較する前記所定値を撮影条件により変更可能とすることが望ましい。
【0012】
また、本発明では、前記自動焦点調節評価信号の信頼性を、前記自動焦点調節評価信号の最大値と最小値の差、前記自動焦点調節評価信号の単調減少している区間の長さ、及び前記単調減少している区間の傾斜角に関する値に基づき判定すると共に、前記信頼性判定のための指標と比較する前記所定値を撮影条件により変更可能とすることが望ましい。
【0013】
また、本発明では、輝度が高くなるに従って、前記自動焦点調節評価信号の最大値と最小値の差に関する前記所定値としての閾値を大きくすることが望ましい。
【0014】
また、本発明では、自動焦点調節評価値を取得するポイント数が大きくなるに従って、前記自動焦点調節評価信号の一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さに関する前記所定値としての閾値を大きくすることが望ましい。
【0015】
また、本発明では、撮影レンズの焦点距離、絞り値、前記自動焦点調節を行う距離範囲、前記自動焦点調節評価値を取得するポイントの間隔に応じて、前記自動焦点調節評価値を取得するポイント数を設定することが望ましい。
【0016】
また、本発明では、輝度が高くなるに従って、前記自動焦点調節評価信号の傾斜している部分の傾斜角に関する前記所定値としての閾値を大きくすることが望ましい。
【0017】
また、本発明では、輝度が高くなるに従って、前記単調減少している区間の高低差に関する前記所定値としての閾値を変更することが望ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
先ず、本発明の実施の形態の概要を説明する。本実施の形態は、撮像装置において、輝度信号の最大値と最小値の差(輝度の幅)によりその高周波成分を検出したAF評価値信号の信頼性を、AF評価値信号の形状から判定する。即ち、AF評価値信号の形状が山状か否かを、AF評価値信号の最大値と最小値の差、AF評価値信号の一定値以上の傾きで傾斜している区間の長さ、AF評価値信号の傾斜している部分の傾斜の平均値から判断することによりAF評価値信号の信頼性を判定すると共に、信頼性判定のための指標と比較する各所定値を撮影条件などにより可変とするものである。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
[第1の実施の形態]
図1は本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。撮像装置1は、ズームレンズ群2、フォーカスレンズ群3、絞り4、固体撮像素子5、撮像回路6、A/D変換回路7、メモリ(VRAM)8、D/A変換回路9、画像表示装置(LCD)10、圧縮/伸長回路11、記憶用メモリ12、AE処理回路13、スキャンAF処理回路14、CPU15、タイミングジェネレータ(TG)16、CCDドライバ17、第一モータ駆動回路18、第二モータ駆動回路19、第三モータ駆動回路20、絞り駆動モータ21、フォーカス駆動モータ22、ズーム駆動モータ23、操作スイッチ24、EEPROM25、電池26、スイッチング回路27、ストロボ発光部28、表示素子(LED)29を備えている。
【0020】
ズームレンズ群2は、ズーム駆動モータ23による駆動によりズーム動作を行う。フォーカスレンズ群3は、フォーカス駆動モータ22による駆動によりフォーカス動作を行う。絞り4は、ズームレンズ群2、フォーカスレンズ群3等からなる撮影光学系を透過する光束の量を制御する光量調節手段であり露出手段である。撮影レンズ鏡筒31は、ズームレンズ群2、フォーカスレンズ群3、絞り4等を備えた部材である。固体撮像素子(以下CCD)5は、上記撮影光学系を透過した被写体像を結像し、被写体像を電気信号に光電変換する。撮像回路6は、このCCD5によって光電変換された電気信号を受けて各種の画像処理を施すことにより、所定の画像信号を生成する。
【0021】
A/D変換回路7は、この撮像回路6により生成されたアナログ画像信号をデジタル画像信号に変換する。メモリ(VRAM)8は、このA/D変換回路7の出力を受けてデジタル画像信号を一時的に記憶するバッファメモリ等から構成されている。D/A変換回路9は、このVRAM8に記憶された画像信号を読み出してこれをアナログ信号に変換すると共に、再生出力に適する形態の画像信号に変換する。画像表示装置(以下LCD)10は、この画像信号を表示する液晶表示装置(LCD)等から構成されている。記憶用メモリ12は、半導体メモリ等から構成され、画像データを記憶する。
【0022】
圧縮/伸長回路11は、VRAM8に一時記憶された画像信号を読み出して記憶用メモリ12に対する記憶に適した形態とするために、画像データの圧縮処理や符号化処理を施す圧縮回路、及び記憶用メモリ12に記憶された画像データを再生表示等をするのに最適な形態とするための復号化処理や伸長処理等を施す伸長回路から構成されている。記憶用メモリ12は、画像データを記憶する記憶媒体である。AE処理回路13は、A/D変換回路7からの出力を受けて自動露出(AE)処理を行う。スキャンAF処理回路14は、A/D変換回路7からの出力を受けて自動焦点調節(AF)処理を行う。
【0023】
CPU15は、撮像装置1の制御を行う演算用のメモリを内蔵した中央処理装置であり、EEPROM25に格納されたプログラムに基づき後述の各フローチャートに示す処理を実行する。タイミングジェネレータ(以下TG)16は、所定のタイミング信号を発生する。CCDドライバ17は、CCD5を駆動制御する。絞り駆動モータ21は、絞り4を駆動する。第一モータ駆動回路18は、絞り駆動モータ21を駆動制御する。フォーカス駆動モータ22は、フォーカスレンズ群3を駆動する。第二モータ駆動回路19は、フォーカス駆動モータ22を駆動制御する。ズーム駆動モータ23は、ズームスレンズ群2を駆動する。第三モータ駆動回路20は、ズーム駆動モータ23を駆動制御する。
【0024】
操作スイッチ24は、各種のスイッチ群から構成され、撮像装置1の各種操作に用いる。EEPROM25には、各種制御等を行うプログラムや各種動作を行わせるために使用するデータ等が予め記憶されている、電気的に書き換え可能な読み出し専用メモリである。電池26は、CPU15に電力を供給する。ストロボ発光部28は、ストロボ撮影時に発光する。スイッチング回路27は、ストロボ発光部28の閃光発光を制御する。表示素子(LED)29は、AF動作のOK(可)・NG(不可)を表示するためのものである。
【0025】
なお、画像データ等の記憶媒体である記憶用メモリ12としては、フラッシュメモリ等の固定型の半導体メモリや、カード形状やスティック形状から構成され本撮像装置1に対して着脱自在に形成されるカード型フラッシュメモリ等の半導体メモリの他、ハードディスクやフロッピー(登録商標)ディスク等の磁気記憶媒体等、様々な形態のものが適用される。
【0026】
また、操作スイッチ24としては、本撮像装置1を起動させ電源供給を行うための主電源スイッチや、撮影動作(記憶動作)等を開始させるレリーズスイッチ、再生動作を開始させる再生スイッチ、撮影光学系のズームレンズ群2を移動させズーム動作を行わせるズームスイッチ、AF評価値信号のモニタ(LCD10)への表示をON/OFFするためのスイッチ等がある。この場合、上記レリーズスイッチは、撮影動作に先立ち行われるAE処理及びAF処理を開始させる指示信号を発生する第一ストローク(以下SW1)と、実際の露光動作を開始させる指示信号を発生する第二ストローク(以下SW2)とを有する二段スイッチにより構成されている。
【0027】
次に、上記の如く構成された第1の実施の形態の撮像装置における動作を図1〜図7を参照しながら詳細に説明する。
【0028】
まず、撮像装置1による被写体の撮影時において、撮影レンズ鏡筒31を透過した被写体光束は絞り4によってその光量が調整された後、CCD5の受光面に結像される。この被写体像は、CCD5による光電変換処理により電気的な信号に変換され撮像回路6に出力される。撮像回路6では、入力した信号に対して各種の信号処理が施され、所定の画像信号が生成される。この画像信号はA/D変換回路7に出力されデジタル信号(画像データ)に変換された後、VRAM8に一時的に格納される。
【0029】
VRAM8に格納された画像データはD/A変換回路9へ出力されアナログ信号に変換され、表示するのに適した形態の画像信号に変換された後、LCD10に画像として表示される。一方、VRAM8に格納された画像データは圧縮/伸長回路11にも出力される。画像データはこの圧縮/伸長回路11における圧縮回路によって圧縮処理が行われた後、記憶に適した形態の画像データに変換され、記憶用メモリ12に記憶される。
【0030】
また、例えば操作スイッチ24のうち不図示の再生スイッチが操作されオン状態になると、再生動作が開始される。すると、記憶用メモリ12に圧縮された形で記憶された画像データは圧縮/伸長回路11に出力され、圧縮/伸長回路11における伸長回路において復号化処理や伸長処理等が施された後、VRAM8に出力され一時的に記憶される。更に、この画像データはD/A変換回路9へ出力されアナログ信号に変換され、表示するのに適した形態の画像信号に変換された後、LCD10に画像として表示される。
【0031】
他方、A/D変換回路7によってデジタル化された画像データは、上述のVRAM8とは別にAE処理回路13及びスキャンAF処理回路14に対しても出力される。まず、AE処理回路13においては、入力されたデジタル画像信号を受けて、一画面分の画像データの輝度値に対して累積加算等の演算処理が行われる。これにより、被写体の明るさに応じたAE評価値信号が算出される。このAE評価値信号はCPU15に出力される。
【0032】
また、スキャンAF処理回路14においては、入力されたデジタル画像信号を受けて、一画面分の画像データの高周波成分がハイパスフィルタ(HPF)等を介して抽出され、更に累積加算等の演算処理が行われる。これにより、所定周波数より高域側の輪郭成分量に対応するAF評価値信号が算出される。このようにスキャンAF処理回路14は、スキャンAF処理を行う過程において、CCD5によって生成された画像信号から所定の高周波成分を検出する役割を担っている。
【0033】
一方、TG16からは所定のタイミング信号がCPU15、撮像回路6、CCDドライバ17へ出力されており、CPU15はこのタイミング信号に同期させて各種の制御を行う。また、撮像回路6はTG16からのタイミング信号を受け、これに同期させて色信号の分離等の各種画像処理を行う。更に、CCDドライバ17はTG16のタイミング信号を受け、これに同期してCCD5を駆動する。
【0034】
また、CPU15は、第一モータ駆動回路18、第二モータ駆動回路19、第三モータ駆動回路20をそれぞれ制御することにより、絞り駆動モータ21、フォーカス駆動モータ22、ズーム駆動モータ23を介して、絞り4、フォーカスレンズ群3、ズームスレンズ群2を駆動制御する。即ち、CPU15は、AE処理回路13において算出されたAE評価値信号に基づき第一モータ駆動回路18を制御して絞り駆動モータ21を駆動し、絞り4の絞り量が適正になるように調整するAE制御を行う。
【0035】
また、CPU15は、スキャンAF処理回路14において算出されるAF評価値信号に基づき第二モータ駆動回路19を制御してフォーカス駆動モータ22を駆動し、フォーカスレンズ群3を合焦位置に移動させるAF制御を行う。また、操作スイッチ24のうち不図示のズームスイッチが操作された場合は、CPU15は、ズームスイッチ操作を受けて第三モータ駆動回路20を制御してズームモータ23を駆動制御することにより、ズームレンズ群2を移動させ、撮影光学系の変倍動作(ズーム動作)を行う。
【0036】
次に、本撮像装置1の実際の撮影動作を説明する。図2は本撮像装置1の実際の撮影動作を示すフローチャートである。本フローチャートに示す処理は本撮像装置1のCPU15がEEPROM25に格納されたプログラムに基づき実行する。
【0037】
本撮像装置1の主電源スイッチがオン状態であり且つ本撮像装置1の動作モードが被写体像を撮影する撮影(録画)モードにあるときは、撮影処理シーケンスが実行される。まず、ステップS1において、CPU15は、撮影レンズ鏡筒31内のズームレンズ群2、フォーカスレンズ群3、絞り4を透過しCCD5上に結像した被写体像を、LCD10に画像として表示する。即ち、CCD5上に結像した被写体像は、CCD5により光電変換処理され電気的な信号に変換された後、撮像回路6に出力される。
【0038】
撮像回路6は入力した信号に対して各種の信号処理を施し、所定の画像信号を生成した後、A/D変換回路7に出力する。A/D変換回路7は入力した画像信号をデジタル信号(画像データ)に変換し、VRAM8に一時的に格納する。VRAM8に格納された画像データはD/A変換回路9へ出力されアナログ信号に変換され、表示するのに適した形態の画像信号に変換された後、LCD10に画像として表示される。
【0039】
次いでステップS2において、CPU15は操作スイッチ24におけるレリーズスイッチの状態を確認する。撮影者によってレリーズスイッチが操作され、SW1(レリーズスイッチの第一ストローク)がオン状態になったことをCPU15が確認すると、次のステップS3に進み、AE処理回路13で通常のAE処理を実行する。続いてステップS4において、スキャンAF処理回路14でスキャンAF処理を行う。即ち、CPU15は、ステップS4で合焦位置を検出するためのスキャンAF処理をスキャンAF処理回路14により行う。
【0040】
スキャンAF処理の概略を図3を用いて説明する。図3はAF評価値信号の一例を示す図であり、縦軸が高周波成分、横軸がフォーカスレンズ群3の位置である。スキャンAF処理は、CCD5によって生成された画像信号から検出される高周波成分が最も多くなるフォーカスレンズ群3の位置を求めることにより行われる。
【0041】
CPU15は、フォーカス駆動モータ22を駆動制御する第二モータ駆動回路19を介してフォーカス駆動モータ22を制御し、フォーカスレンズ群3を無限遠に相当する位置(図3における「A」)から、各々の撮影モードにおいて設定される至近距離に相当する位置(図3における「B」)まで駆動する。そして、CPU15はフォーカスレンズ群3を駆動しながらスキャンAF処理回路14の出力(AF評価値信号)を取得し、フォーカスレンズ群3の駆動が終了した時点で、前記取得したAF評価値信号からAF評価値信号が最大値となる位置(図3における「C」)を求め、その位置にフォーカスレンズ群3を駆動する。
【0042】
このスキャンAF処理回路14の出力の取得は、スキャンAF処理の高速化のために、全てのフォーカスレンズ群3の停止位置については行わず、所定のステップ毎に行う。この場合、図3に示すa1、a2、a3点においてAF評価値信号を取得することがありうる。このような場合は、AF評価値信号が最大値となった点とその前後の点から合焦位置Cを計算にて求めている。このように補間計算を行い、AF評価値信号が最大値となる点(図3における「C」)を求める前にAF評価値信号の信頼性を評価する。
【0043】
上記ステップS4においてAF評価値信号の信頼性を評価した結果、その信頼性が十分であれば、AF評価値信号が最大値となる点を求め、ステップS5において、CPU15はAF動作が適正であることを示すAFOK表示を行う。これは、表示素子29を点灯することなどにより行うと同時にLCD10上に緑の枠を表示するなどの処理を行う。
【0044】
他方、上記ステップS4においてAF評価値信号の信頼性を評価した結果、その信頼性が低い場合には、AF評価値信号が最大値となる点を求める処理は行わず、ステップS5に進み、AF動作が不適正であることを示すAFNG表示を行う。これは、表示素子29を点滅表示することなどにより行うと同時にLCD10上に黄色の枠を表示するなどの処理を行う。
【0045】
次いでステップS6において、CPU15は操作スイッチ24におけるSW2(レリーズスイッチの第二ストローク)の確認を行い、SW2がオンになっていたならば、ステップS7に進み、実際の露光処理を実行する。
【0046】
次に、上記図2のステップS4のスキャンAF処理におけるAF評価値信号の信頼性判定方法の詳細について説明する。
【0047】
AF評価値信号は、遠近競合などの特殊な場合を除けば、横軸に距離をとり縦軸にAF評価値をとるとその形状は図4に示すような山状になる。図4はAF評価値信号の信頼性判定の概念を説明するための図である。そこで、本実施の形態においては、AF評価値信号が山状になっているか否かを、AF評価値信号の最大値と最小値の差、AF評価値信号の一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さ、AF評価値信号の傾斜している部分の勾配(傾斜の平均値)から判断することにより、AF評価値信号の信頼性を判定している。
【0048】
また、本実施の形態においては、図4に示すように、AF評価値信号の山の頂上(A点)から傾斜していると認められる点であるD点とE点を求め、D点からE点までの横軸方向の距離を山の幅L、A点とD点のAF評価値の差SL1とA点とE点のAF評価値の差SL2の和SL1+SL2を山の高低差SLとしている。
【0049】
図5はAF評価値信号の信頼性判定方法の処理を示すフローチャートである。本フローチャートに示す処理は本撮像装置1のCPU15がEEPROM25に格納されたプログラムに基づき実行する。
【0050】
まず、ステップS101において、CPU15はスキャンAF処理回路14から出力されるAF評価値信号の最大値maxと最小値min、及びAF評価値信号の最大値maxを与えるスキャンポイントioを求める。その後、ステップS102において、CPU15はAF評価値信号の山の幅を表す変数L、山の高低差を表す変数SLを共に零に初期化する。次いでステップS103において、CPU15は最大値を与えるスキャンポイントioが無限遠に相当する位置か否かを調べる。無限遠に相当する位置でないならば、ステップS104に進み、CPU15は無限遠に相当する位置方向へのAF評価値信号の単調減少を調べる。無限遠に相当する位置であったならば、ステップS104の処理をスキップし、ステップS105に進む。
【0051】
ここで、上記ステップS104における無限遠に相当する位置方向へのAF評価値信号の単調減少を調べる処理について説明する。図6は無限遠方向へのAF評価値信号の単調減少を調べる処理を示すフローチャートである。本フローチャートに示す処理は本撮像装置1のCPU15がEEPROM25に格納されたプログラムに基づき実行する。
【0052】
まず、ステップS201において、CPU15はカウンタ変数iをioに初期化する。そして、ステップS202において、CPU15はカウンタ変数iにおけるAF評価値信号の値d[i]と、カウンタ変数iより1スキャンポイント分無限遠よりのスキャンポイントi−1におけるAF評価値信号の値d[i−1]とを比較する。ステップS202でd[i]がd[i−1]より大きければ、CPU15は無限遠方向へのAF評価値信号の単調減少が生じていると判断し、ステップS203に進み、AF評価値信号の山の幅を表す変数L、山の高低差を表す変数SLを以下の式に従い更新する。
【0053】
L = L+1
SL= SL+(d[i]−d[i−1])
ステップS202でd[i]>d[i−1]でなければ、CPU15は無限遠方向へのAF評価値信号の単調減少は生じていないと判断し、無限遠方向の単調減少をチェックする処理を終了し、図5のステップS105に進む。無限遠方向の単調減少をチェックする処理を継続する場合は、処理をステップS204へ進め、CPU15はカウンタ変数iをi=i−1として、AF評価値信号の単調減少を検出する点を1スキャンポイント無限遠側に移す。
【0054】
更にステップS205、ステップS206において、CPU15はAF評価値信号の山の幅を表す変数L、山の高低差を表す変数SLと、山であるとみなすための山の幅及び山の高低差に関する閾値Lo、SLoとを比較し、両者とも閾値以上か否かを判定する。両者とも閾値以上の場合は、後のAF評価値信号の信頼性を判定する処理における条件を満足しているので、CPU15はこれ以上無限遠方向の単調減少をチェックする処理は行わず、図5のステップS105に進む。
【0055】
ステップS207では、CPU15はカウンタ変数iが無限遠相当の値(=0)になったかどうかをチェックする。カウンタ変数iの値が0、即ちAF評価値信号の単調減少を検出する開始点が無限遠相当の位置に達したならば、無限遠方向の単調減少をチェックする処理を終了し、図5のステップS105に進む。このようにカウンタ変数i=ioから無限遠方向へのAF評価値信号の単調減少をチェックする。
【0056】
無限遠方向へのAF評価値信号の単調減少をチェックする処理を終了したならば、図5に戻り、ステップS105において、CPU15はAF評価値信号の最大値を与えるスキャンポイントioがスキャンAFを行う至近端に相当する位置か否かを調べる。至近端に相当する位置でないならば、ステップS106に進み、CPU15は至近端に相当する位置方向へのAF評価値信号の単調減少を調べる。至近端に相当する位置であったならば、ステップS106の処理をスキップし、ステップS107に進む。
【0057】
ここで、上記ステップS106における至近端に相当する位置方向へのAF評価値信号の単調減少を調べる処理について説明する。図7は至近端方向へのAF評価値信号の単調減少を調べる動作を示すフローチャートである。本フローチャートに示す処理は本撮像装置1のCPU15がEEPROM25に格納されたプログラムに基づき実行する。
【0058】
まず、ステップS301において、CPU15はカウンタ変数iをioに初期化する。そして、ステップS302において、CPU15はカウンタ変数iにおけるAF評価値信号の値d[i]と、カウンタ変数iより1スキャンポイント分至近端よりのスキャンポイントi+1におけるAF評価値信号の値d[i+1]とを比較する。ステップS302でd[i]がd[i+1]より大きければ、CPU15は至近端方向へのAF評価値信号の単調減少が生じていると判断し、ステップS303に進み、AF評価値信号の山の幅を表す変数L、山の高低差を表す変数SLを以下の式に従い更新する。
【0059】
L = L+1
SL= SL+(d[i]−d[i+1])
ステップS302でd[i]>d[i+1]でなければ、CPU15は至近端方向へのAF評価値信号の単調減少は生じていないと判断し、至近端方向の単調減少をチェックする処理を終了し、図5のステップS107に進む。至近端方向の単調減少をチェックする処理を継続する場合は、処理をステップS304へ進め、CPU15はカウンタ変数をi=i+1として、単調減少を検出する点を1スキャンポイント至近端側に移す。
【0060】
更にステップS305、ステップS306において、CPU15はAF評価値信号の山の幅を表す変数L、山の高低差を表す変数SLと、山であるとみなすための山の幅及び山の高低差に関する閾値Lo、SLoとを比較し、両者とも閾値以上か否かを判定する。両者とも閾値以上の場合は、後のAF評価値信号の信頼性を判定する処理における条件を満足しているので、CPU15はこれ以上至近端方向の単調減少をチェックする処理は行わず、図5のステップS107に進む。
【0061】
ステップS307では、CPU15はカウンタ変数iが至近端相当の値(=N)になったかどうかをチェックする。カウンタ変数iの値がN、即ちAF評価値信号の単調減少を検出する開始点が至近端相当の位置に達したならば、CPU15は至近端方向の単調減少をチェックする処理を終了し、図5のステップS107に進む。このようにカウンタ変数i=ioから至近端方向へのAF評価値信号の単調減少をチェックする。
【0062】
無限遠方向、至近端方向へのAF評価値信号の単調減少のチェックが終了したならば、CPU15はAF評価値信号の信頼性を判定するための諸係数をそれぞれの閾値と比較し、全ての条件を満たしたならばAF評価値信号の信頼性があると判定する。
【0063】
図5に戻り、まず、ステップS107において、CPU15はAF評価値信号の最大値と最小値の差をその所定値と比較し、所定値より小さい場合はAF評価値信号の信頼性がないと判断し、ステップS111へ進む。次いでステップS108において、CPU15はAF評価値信号の一定値以上の傾きで傾斜している部分(山)の長さLをその所定値Loと比較し、所定値より小さい場合はAF評価値信号の信頼性がないと判断し、ステップS111へ進む。そして、ステップS109において、CPU15はAF評価値信号の傾斜している部分(山)の高低差SLをその所定値SLoと比較し、所定値より小さい場合はAF評価値信号の信頼性がないと判断し、ステップS111へ進む。
【0064】
上記で用いたステップS107、ステップS108、ステップS109における3つの判定のための閾値は、撮影条件、即ち、撮影レンズの焦点距離、開放F値(絞り値)、スキャンAFを行う距離範囲、及びスキャンAF間隔(AF評価値を取得するポイントの間隔)、から決まるAF評価値を取得するスキャンポイント数により変更する。以下の規則に従い閾値を変更する。
【0065】
まず、AF評価値信号の一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さに関する閾値Loは、スキャンポイント数に応じて以下のように設定する。
【0066】
スキャンポイント数=1〜5 Lo=3
スキャンポイント数=6〜10 Lo=4
スキャンポイント数=11〜14 Lo=5
スキャンポイント数=15〜21 Lo=6
スキャンポイント数=21〜 Lo=7
このように閾値Loの最小値は3、最大値は7とする。
【0067】
ここで、AF評価値信号の山の幅を表す一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さは、ある一定以上の数値が必要であるが、スキャンポイント数が極端に少ない場合はそれを考慮する必要がある。よって、スキャンポイント数の少ない撮影レンズの焦点距離が短く、開放F値も大きく、非マクロ領域をスキャンAFを行う距離範囲としている場合は、AF評価値信号の一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さに関する閾値Loを小さくしている。ちなみにマクロ領域の撮影の場合は、撮影レンズの焦点距離が短く、開放F値も大きい場合でもスキャンポイント数が多くなる場合が多い。
【0068】
AF評価値信号の最大値と最小値の差に関する閾値def_maxminは、輝度により以下のように設定する。即ち、輝度値BvがBv0からBv10まで変化した時に閾値が2倍になるように設定する。その外側の輝度の場合はBv0、Bv10と同じになるようにする。
【0069】
例えばBv0=0のときdef_maxmin=250、Bv10=10とした場合は、Bv10でのdef_maxmin=500となり、その間(Bv=0〜10)は、
となる。但し、小数点以下の値が出た場合は切り捨てる。これは演算高速化のため小数点演算を行っていないためである。また、Bv=0以下の場合はdef_maxmin=250、Bv=10以上の場合はdef_maxmin=500となる。
【0070】
AF評価値信号の高低差SLoも、輝度により以下のように設定する。即ち、輝度値BvがBv0からBv10まで変化した時に閾値が2倍になるように設定する。その外側の輝度の場合はBv0、Bv10と同じになるようにする。
【0071】
例えばBv0=0のときSLo=45、Bv10=10とした場合は、Bv10でのSLo=90となり、その間(Bv=0〜10)は、
となる。但し、小数点以下の値が出た場合は切り捨てる。これは演算高速化のため小数点演算を行っていないためである。また、Bv=0以下の場合はSLo=45、Bv=10以上の場合はSLo=90となる。
【0072】
これら2つの閾値(def_maxmin、SLo)に関しては、輝度が高い場合はAF評価値信号そのものも大きくなる傾向があるため、輝度が高くなるに従ってしきい値を大きくしている。ここでは、撮影時のシャッタ速度、絞り等を決定する測光モジュールから得られるBv値を輝度の情報として用いているが、本発明で使用する輝度に関する情報はこれに限定されるものではない。例えばAF評価値信号そのものの平均値や、スキャンAFを行う領域の画像信号の平均値などを用いても良い。
【0073】
上記3つの条件(図5のステップS107、ステップS108、ステップS109)を満たした場合は、AF評価値信号の信頼性があると判定し、ステップS110へ進み、CPU15はスキャンAF処理回路14により算出されたAF評価値から、フォーカスレンズ群3を駆動する位置を求める。これは、離散的に算出されたAF評価値信号の最大となる位置を補間演算等を行うことによって求めることで算出される。他方、上記3つの条件(図5のステップS107、ステップS108、ステップS109)を満たさない場合、即ちAF評価値信号の信頼性がないと判定しステップS111へ進んだ場合は、CPU15は定点と呼ばれる予め定められた位置へフォーカスレンズ群3を駆動する。
【0074】
以上説明したように第1の実施の形態によれば、AF評価値信号の信頼性をその形状から判定することにより、即ち、AF評価値信号の形状が山状か否かを、AF評価値信号の最大値と最小値の差、AF評価値信号の一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さ、AF評価値信号の傾斜している部分の高低差から判断することによりAF評価値信号の信頼性を判定すると共に、信頼性判定のための指標と比較する各所定値(閾値)をスキャンポイント数・輝度により変更可能とすることで、高い精度でAF評価値信号の信頼性を判定することが可能となる。
【0075】
この結果、従来のような、AF評価値信号の信頼性を的確に評価できない、AF評価値信号の信頼性の判断を誤る可能性が高いといった不具合を解消することができ、低コントラスト被写体に対する合焦率を向上させることが可能となる。
【0076】
[第2の実施の形態]
本発明の第2の実施の形態に係る撮像装置の基本的構成(図1参照)や基本的な動作手順(図2参照)は第1の実施の形態と同様であり、図1及び図2については第1の実施の形態で詳述したので説明を省略する。
【0077】
次に、上記の如く構成された第2の実施の形態の撮像装置における動作を図8〜図11を参照しながら詳細に説明する。第2の実施の形態では第1の実施の形態と異なる低コントラスト判定方法(特に低コントラスト被写体の場合におけるAF評価値信号の信頼性判定方法)を説明する。
【0078】
図8及び図9はAF評価値信号の信頼性判定方法の処理を示すフローチャートである。本フローチャートに示す処理は本撮像装置のCPU15がEEPROM25に格納されたプログラムに基づき実行する。
【0079】
まず、ステップS701において、CPU15はスキャンAF処理回路14から出力されるAF評価値信号の最大値maxと最小値min、及びAF評価値信号の平均値Aveを求める。CPU15は同時にAF評価値信号の単調減少のチェックを開始する点を表すカウンタioの値を、無限遠に相当する値である零に初期化する。そして、ステップS702において、CPU15はカウンタioにおけるAF評価値信号の値が、上記ステップS701で求めたAF評価値信号の平均値以上か否かをチェックする。
【0080】
ステップS702でカウンタioにおけるAF評価値信号の値が、上記ステップS701で求めたAF評価値信号の平均値未満であったならば、CPU15はカウンタioで示される点からはAF評価値信号の単調減少のチェックは行わずに、ステップS708に進み、カウンタioの値が至近端に相当する位置を示す値に達したか否かを調べる。カウンタioの値が至近端に相当する位置を示す値に達していなければ、カウンタioの値をio=io+1と更新し、処理を継続する。
【0081】
ステップS702でカウンタioにおけるAF評価値信号の値が、上記ステップS701で求めたAF評価値信号の平均値以上の場合は、CPU15はAF評価値信号の単調減少のチェックを行うステップS703以降へ進む。まず、ステップS703において、CPU15はAF評価値信号の山の幅を表す変数L、山の高低差を表す変数SLを共に零に初期化する。次にステップS704において、CPU15はカウンタioの値が無限遠に相当する位置を示す値か否かを調べる。無限遠に相当する位置でないならば、ステップS705において、CPU15は無限遠方向へのAF評価値信号の単調減少を調べる。無限遠に相当する位置の場合は、ステップS705をスキップしステップS706へ進む。
【0082】
ここで、上記ステップS705における無限遠に相当する位置方向へのAF評価値信号の単調減少を調べる処理について説明する。図10は無限遠方向の単調減少を調べる処理を示すフローチャートである。本フローチャートに示す処理は本撮像装置1のCPU15がEEPROM25に格納されたプログラムに基づき実行する。
【0083】
まず、ステップS401において、CPU15はカウンタ変数iの値をioに初期化する。そして、ステップS402において、CPU15はカウンタ変数iにおけるAF評価値信号の値d[i]と、カウンタ変数iより1スキャンポイント分無限遠よりのスキャンポイントi−1におけるAF評価値信号の値d[i−1]の差値d[i]−d[i−1]を求め、その差値d[i]−d[i−1]をAF評価値信号が確実に減少していると判断するための閾値SlpThrと比較する。
【0084】
その結果、ステップS402で差値d[i]−d[i−1]が閾値SlpThr以上であれば、ステップS406に進み、CPU15はAF評価値信号の山の幅を表す変数L、山の高低差を表す変数SLを以下の式に従い更新する。
【0085】
L = L+1
SL= SL+(d[i]−d[i−1])
上記の閾値SlpThrは輝度Bvに対して以下の式に応じて設定する。
【0086】
SlpThr=5×Bv
但し、閾値SlpThrの最小値は30、最大値は50とする。また、小数点以下の値が出た場合は切り捨てる。これは演算高速化のため小数点演算を行っていないためである。閾値SlpThrに関しては、輝度が高い場合はAF評価値信号そのものも大きくなる傾向があるため輝度によって大きさを変えている。
【0087】
ステップS402でd[i]−d[i−1]≧SlpThrでなければ、ステップS403に進む。ステップS403では、CPU15は上記ステップS402で比較したカウンタ変数iの値がioか否か、即ちAF評価値信号の単調減少のチェックを開始する点であるか否かのチェックを行う。この結果、カウンタ変数iの値がAF評価値信号の単調減少のチェックを開始する点である場合は、ステップS404に進み、CPU15は差値d[i]−d[i−1]が−SlpThrより大きいか否かを調べる。
【0088】
ステップS404でd[i]−d[i−1]>−SlpThrならば、ステップS405において、CPU15はAF評価値信号の傾きがSlpThrに満たなくても単調減少していることを表すフラグEqFlgをオンする。そして、ステップS406に進み、CPU15は前述のようにAF評価値信号の山の幅を表す変数L、山の高低差を表す変数SLを更新する。このようにするのは、図3に示すように離散的にAF評価値を取得しているので、図3に示すa2、a3のような点でAF評価値を取得した場合、a2点からa3点への傾斜は緩く、d[i]−d[i−1]≧SlpThrの条件を満たさない可能性があるが、顕かに単調減少の状態になっており、このような場合もAF評価値信号の単調減少と判定するためである。
【0089】
他方、ステップS403、ステップS404で上記条件を満たさない場合は、CPU15は無限遠方向へのAF評価値信号の単調減少は生じていないと判断し、無限遠方向の単調減少をチェックする処理を終了し、ステップS410に進む。
【0090】
更にステップS406、ステップS407において、AF評価値信号の山の幅を表す変数L、AF評価値信号の傾斜している部分の傾斜の平均値SL/Lと、山であるとみなすための山の幅及び山の勾配(傾斜角)に関する閾値Lo、SLo/Loとを比較し、両者とも閾値以上か否かを判定する。両者とも閾値以上の場合は、後のAF評価値信号の信頼性を判定する処理における条件を満足しているので、CPU15はこれ以上無限遠方向の単調減少をチェックする処理は行わず、ステップS410に進む。
【0091】
ステップS409では、CPU15はカウンタ変数iの値が無限遠相当の値(=0)になったかどうかをチェックする。カウンタ変数iの値が0、即ちAF評価値信号の単調減少を検出する開始点が無限遠相当の位置に達したならば、CPU15は無限遠方向の単調減少をチェックする処理を終了し、ステップS410に進む。ステップS410では、CPU15はAF評価値信号の山の幅を表す変数L、山の高低差を表す変数SL、AF評価値信号の単調減少のチェックを開始する点を表すカウンタioの値、カウンタioにおけるAF評価値d[io]を記録する。このようにi=ioから無限遠方向へのAF評価値信号の単調減少をチェックする。
【0092】
無限遠方向へのAF評価値信号の単調減少をチェックする処理を終了したならば、図8及び図9に戻り、ステップS707において、CPU15はカウンタioの値がスキャンAFを行う至近端に相当する位置か否かを調べる。至近端に相当する位置でないならば、ステップS708に進み、CPU15は至近端に相当する位置方向へのAF評価値信号の単調減少を調べる。至近端に相当する位置であったならば、ステップS708の処理をスキップしステップS710に進む。
【0093】
ここで、上記ステップS106における至近端に相当する位置方向へのAF評価値信号の単調減少を調べる処理について説明する。図11は至近端方向へのAF評価値信号の単調減少を調べる処理を示すフローチャートである。本フローチャートに示す処理は本撮像装置1のCPU15がEEPROM25に格納されたプログラムに基づき実行する。
【0094】
まず、ステップS501において、CPU15はカウンタ変数iの値をioに初期化する。そして、ステップS502において、CPU15はカウンタ変数iにおけるAF評価値信号の値d[i]と、カウンタ変数iの値より1スキャンポイント分至近よりのスキャンポイントi+1におけるAF評価値信号の値d[i+1]の差値d[i]−d[i+1]を求め、その差値d[i]−d[i+1]をAF評価値信号が確実に減少していると判断するための閾値SlpThrと比較する。
【0095】
その結果、ステップS502で差値d[i]−d[i+1]が閾値SlpThr以上であれば、ステップS506に進み、CPU15はAF評価値信号の山の幅を表す変数L、山の高低差を表す変数SLを以下の式に従い更新する。
【0096】
L = L+1
SL= SL+(d[i]−d[i−1])
ステップS502でd[i]−d[i+1]≧SlpThrでなければ、ステップS503に進む。ステップS503では、CPU15は上記ステップS502で比較したカウンタ変数iの値がioか否か、即ちAF評価値信号の単調減少のチェックを開始する点であるか否かのチェックを行う。この結果、カウンタ変数iの値が単調減少のチェックを開始する点である場合は、ステップS504に進み、フラグEqFlgの状態をチェックする。このフラグEqFlgがオンしていたならば、図3に示すa2、a3のような点でAF評価値を取得した場合などの、AF評価値信号の傾斜は緩くても顕かに単調減少の状態になっている場合のチェックは終了しているので、傾斜が緩い単調減少ではない状態が生じたと判断し、至近方向の単調減少をチェックする処理を終了し、ステップS510に進む。
【0097】
フラグEqFlgがオフの場合は、ステップS505に進み、差値d[i]−d[i−1]が−SlpThrより大きいか否かを調べる。d[i]−d[i−1]>−SlpThrならば、ステップS506に進み、CPU15は前述のようにAF評価値信号の山の幅を表す変数L、山の高低差を表す変数SLを更新する。このようにするのは、図3に示すように離散的にAF評価値を取得しているので、図3に示すa2、a3のような点でAF評価値を取得した場合、a2点からa3点への傾斜は緩く、d[i]−d[i−1]≧SlpThrの条件を満たさない可能性があるが、顕かに単調減少の状態になっており、このような場合もAF評価値信号の単調減少と判定するためである。
【0098】
他方、ステップS503、ステップS505で上記条件を満たさない場合は、CPU15は至近方向へのAF評価値信号の単調減少は生じていないと判断し、至近方向の単調減少をチェックする処理を終了し、ステップS510に進む。
【0099】
更にステップS506、S507において、CPU15はAF評価値信号の山の幅を表す変数L、AF評価値信号の傾斜している部分の傾斜の平均値SL/Lと、山であるとみなすための山の幅及び山の勾配(傾斜角)に関する閾値Lo、SLo/Loとを比較し、両者とも閾値以上か否かを判定する。両者とも閾値以上の場合は、後のAF評価値信号の信頼性を判定する処理における条件を満足しているので、CPU15はこれ以上至近方向の単調減少をチェックする処理は行わず、ステップS510に進む。
【0100】
ステップS509では、CPU15はカウンタ変数iの値が至近相当の値(=N)になったかどうかをチェックする。カウンタ変数iの値がN、即ちAF評価値信号の単調減少を検出する開始点が至近相当の位置に達したならば、CPU15は無限遠方向の単調減少をチェックする処理を終了し、ステップS510に進む。ステップS510では、CPU15はAF評価値信号の山の幅を表す変数L、山の高低差を表す変数SL、AF評価値信号の単調減少のチェックを開始する点を表すカウンタioの値、ioにおけるAF評価値d[io]を記録する。このようにi=ioから至近方向への単調減少をチェックする。
【0101】
至近方向へのAF評価値信号の単調減少をチェックする処理を終了したならば、図9に戻り、ステップS708において、CPU15はカウンタioの値がスキャンAFを行う至近端に相当する位置か否かを調べる。至近端に相当する位置でないならば、ステップS709に進み、CPU15はカウンタioの値をio=io+1と更新し、AF評価値信号の単調減少をチェックする開始点を1スキャンポイント分至近端へ移し、処理を継続する。カウンタioの値が至近端に相当する位置に到達したならば、無限遠、至近端方向へのAF評価値信号の単調減少のチェックを終了する。
【0102】
無限遠方向、至近端方向へのAF評価値信号の単調減少のチェックが終了したならば、ステップS710において、CPU15はAF評価値信号の山の幅を表す変数Lが最大となるAF評価値信号の山の幅を表す変数L、山の高低差を表す変数SL、AF評価値信号の単調減少のチェックを開始する点を表すカウンタio、カウンタioにおけるAF評価値d[io]の組み合わせを選択する。もし、変数Lが同じものが複数存在する場合は、カウンタioにおけるAF評価値d[io]の大きいもの、AF評価値d[io]が等しいものが複数存在する場合は、カウンタioの値がより近い側のものを選択する。
【0103】
次いで、選択されたAF評価値信号の信頼性を判定するための諸係数をそれぞれの閾値と比較し、全ての条件を満たしたならばAF評価値の信頼性があると判定するステップ711以降の処理に移る。
【0104】
まず、ステップS711において、CPU15はAF評価値信号の最大値maxと最小値minの差をその所定値と比較し、所定値より小さい場合はAF評価値信号の信頼性がないと判断し、ステップS715へ進む。次いでステップS712において、CPU15はAF評価値信号の一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さLをその所定値Loと比較し、所定値より小さい場合はAF評価値信号の信頼性がないと判断し、ステップS715へ進む。そして、ステップS713において、CPU15はAF評価値信号の傾斜している部分の傾斜角を示す値SL/Lをその所定値SLo/Loと比較し、所定値より小さい場合はAF評価値信号の信頼性がないと判断し、ステップS715へ進む。
【0105】
上記で用いたステップS711、ステップS712、ステップS713における3つの判定のための閾値は、撮影レンズの焦点距離、開放F値、スキャンAFを行う距離範囲、及びスキャンAF間隔(AF評価値を取得するポイントの間隔)から決まるAF評価値を取得するスキャンポイントの数により変更する。以下の規則に従い閾値を変更する。
【0106】
まず、AF評価値信号の一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さに関する閾値Loは、スキャンポイント数に応じて以下のように設定する。
【0107】
スキャンポイント数=1〜5 Lo=3
スキャンポイント数=6〜10 Lo=4
スキャンポイント数=11〜14 Lo=5
スキャンポイント数=15〜21 Lo=6
スキャンポイント数=21〜 Lo=7
このように閾値Loの最小値は3、最大値は7とする。
【0108】
ここで、AF評価値信号の山の幅を表す一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さは、ある一定以上の数値が必要であるが、スキャンポイント数が極端に少ない場合はそれを考慮する必要がある。よって、スキャンポイント数の少ない撮影レンズの焦点距離が短く、開放F値も大きく、非マクロ領域をスキャンAFを行う距離範囲としている場合は、AF評価値信号の一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さに関する閾値Loを小さくしている。ちなみにマクロ領域の撮影の場合は、撮影レンズの焦点距離が短く、開放F値も大きい場合でもスキャンポイント数が多くなる場合が多い。
【0109】
AF評価値信号の最大値と最小値の差に関する閾値def_maxminは、輝度Bvに対して以下の式に応じて設定する。
【0110】
def_maxmin=50×Bv
但し、閾値def_maxminの最小値は250、最大値は500とする。また、小数点以下の値が出た場合は切り捨てる。これは演算高速化のため小数点演算を行っていないためである。
【0111】
AF評価値信号の傾斜している部分の傾斜角を示す閾値SLo/Loも、輝度Bvに対して以下の式に応じて設定する。
【0112】
SLo/Lo=5×Bv
但し、SLo/Loの最小値は45、最大値は90とする。また、小数点以下の値が出た場合は切り捨てる。これは演算高速化のため小数点演算を行っていないためである。これら2つの閾値に関しては、輝度が高い場合はAF評価値の信号そのものも大きくなる傾向があるため輝度が高くなるに従ってしきい値も高くしている。
【0113】
上記3つの条件(図9のステップS711、ステップS712、ステップS713)を満たした場合は、AF評価値信号の信頼性があると判定し、ステップS714へ進み、CPU15はスキャンAF処理回路14により算出されたAF評価値からフォーカスレンズ群3を駆動する位置を求める。これは、離散的に算出されたAF評価値信号の最大となる位置を補間演算等を行うことによって求めることで算出される。他方、上記3つの条件(図9のステップS711、ステップS712、ステップS713)を満たさない場合、即ちAF評価値信号の信頼性がないと判断しステップS715へ進んだ場合は、CPU15は定点と呼ばれる予め定められた位置へフォーカスレンズを駆動する。
【0114】
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、AF評価値信号の信頼性をその形状から判定することにより、即ち、AF評価値信号の形状が山状か否かを、AF評価値信号の最大値と最小値の差、AF評価値信号の一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さ、AF評価値信号の傾斜している部分傾斜を示す値から形状を判断することによりAF評価値信号の信頼性を判定すると共に、信頼性判定のための指標と比較する各所定値(閾値)をスキャンポイント数・輝度により変更可能とすることで、高い精度でAF評価値信号の信頼性を判定することが可能となる。
【0115】
この結果、従来のような、AF評価値信号の信頼性を的確に評価できない、AF評価値信号の信頼性の判断を誤る可能性が高いといった不具合を解消することができ、低コントラスト被写体に対する合焦率を向上させることが可能となる。
【0116】
[他の実施の形態]
上記実施の形態では、撮像装置のCPU15がEEPROM25に格納されているプログラムに基づき各フローチャートに示す処理を実行する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、撮像装置のCPU15が外部装置から撮像装置に供給されたプログラムに基づき各フローチャートに示す処理を実行する構成としてもよい。
【0117】
また、本発明の目的は、実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。
【0118】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0119】
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD−RAM、DVD−RW、DVD+RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0120】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上記実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0121】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0122】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、自動焦点調節評価信号の信頼性をその形状から判定すると共に、信頼性判定のための指標と比較する各所定値(閾値)を、自動焦点調節評価値を取得するポイント数・輝度などにより変更可能とすることで、高い精度で自動焦点調節評価値信号の信頼性を判定することが可能となる。
【0123】
この結果、従来のような、AF評価値信号の信頼性を的確に評価できない、AF評価値信号の信頼性の判断を誤る可能性が高いといった不具合を解消することができ、低コントラスト被写体に対する合焦率を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る撮像装置の構成を示すブロック図である。
【図2】撮像装置の実際の撮影動作を示すフローチャートである。
【図3】撮像装置におけるAF評価値信号の一例を示す図である。
【図4】AF評価値信号の信頼性判定の概念を説明するための図である。
【図5】AF評価値信号の信頼性判定方法の処理を示すフローチャートである。
【図6】無限遠方向へのAF評価値信号の単調減少を調べる処理を示すフローチャートである。
【図7】至近端方向へのAF評価値信号の単調減少を調べる処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態に係るAF評価値信号の信頼性判定方法の処理を示すフローチャートである。
【図9】図8のフローチャートの続きである。
【図10】無限遠方向へのAF評価値信号の単調減少を調べる処理を示すフローチャートである。
【図11】至近端方向へのAF評価値信号の単調減少を調べる処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 撮像装置
3 フォーカスレンズ群(焦点調整手段)
5 CCD(撮像手段)
14 スキャンAF処理回路
15 CPU(信頼性判定手段)
19 第二モータ駆動回路
22 フォーカス駆動モータ
Claims (14)
- 被写体像を光電変換する撮像手段に結像される被写体像の焦点を調整する焦点調整手段を備え、前記光電変換に基づく画像信号から生成され合焦位置を検出するための自動焦点調節評価信号に基づき前記焦点調整手段を駆動し合焦動作を行う自動焦点調整装置において、
前記自動焦点調節評価信号の信頼性を前記自動焦点調節評価信号の形状に基づき判定すると共に、前記信頼性判定のための指標と比較する所定値を変更可能とする信頼性判定手段を有することを特徴とする自動焦点調整装置。 - 前記信頼性判定手段は、前記自動焦点調節評価信号の信頼性を、前記自動焦点調節評価信号の最大値と最小値の差、前記自動焦点調節評価信号の単調減少している区間の長さ、及び前記単調減少している区間の高低差に基づき判定すると共に、前記信頼性判定のための指標と比較する前記所定値を撮影条件により変更可能とすることを特徴とする請求項1記載の自動焦点調整装置。
- 前記信頼性判定手段は、前記自動焦点調節評価信号の信頼性を、前記自動焦点調節評価信号の最大値と最小値の差、前記自動焦点調節評価信号の単調減少している区間の長さ、及び前記単調減少している区間の傾斜角に関する値に基づき判定すると共に、前記信頼性判定のための指標と比較する前記所定値を撮影条件により変更可能とすることを特徴とする請求項1記載の自動焦点調整装置。
- 前記信頼性判定手段は、輝度が高くなるに従って、前記自動焦点調節評価信号の最大値と最小値の差に関する前記所定値としての閾値を大きくすることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の自動焦点調整装置。
- 前記信頼性判定手段は、自動焦点調節評価値を取得するポイント数が大きくなるに従って、前記自動焦点調節評価信号の一定値以上の傾きで傾斜している部分の長さに関する前記所定値としての閾値を大きくすることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の自動焦点調整装置。
- 前記信頼性判定手段は、撮影レンズの焦点距離、絞り値、前記自動焦点調節を行う距離範囲、前記自動焦点調節評価値を取得するポイントの間隔に応じて、前記自動焦点調節評価値を取得するポイント数を設定することを特徴とする請求項5記載の自動焦点調整装置。
- 前記信頼性判定手段は、輝度が高くなるに従って、前記自動焦点調節評価信号の傾斜している部分の傾斜角に関する前記所定値としての閾値を大きくすることを特徴とする請求項1又は3記載の自動焦点調整装置。
- 前記信頼性判定手段は、輝度が高くなるに従って、前記単調減少している区間の高低差に関する前記所定値としての閾値を変更することを特徴とする請求項1又は2記載の自動焦点調整装置。
- 前記請求項1乃至8の何れかに記載の自動焦点調整装置を備えたことを特徴とする撮像装置。
- 被写体像を光電変換する撮像手段に結像される被写体像の焦点を調整し、前記光電変換に基づく画像信号から生成され合焦位置を検出するための自動焦点調節評価信号に基づき合焦動作を行う自動焦点調整装置における信頼性判定方法において、
前記自動焦点調節評価信号の信頼性を前記自動焦点調節評価信号の形状に基づき判定すると共に、前記信頼性判定のための指標と比較する所定値を変更可能とすることを特徴とする信頼性判定方法。 - 前記自動焦点調節評価信号の信頼性を、前記自動焦点調節評価信号の最大値と最小値の差、前記自動焦点調節評価信号の単調減少している区間の長さ、前記単調減少している区間の高低差に基づき判定すると共に、前記信頼性判定のための指標と比較する前記所定値を撮影条件により変更可能とすることを特徴とする請求項10記載の信頼性判定方法。
- 前記自動焦点調節評価信号の信頼性を、前記自動焦点調節評価信号の最大値と最小値の差、前記自動焦点調節評価信号の単調減少している区間の長さ、前記単調減少している区間の傾斜角に関する値に基づき判定すると共に、前記信頼性判定のための指標と比較する前記所定値を撮影条件により変更可能とすることを特徴とする請求項10記載の信頼性判定方法。
- 請求項10乃至請求項12の何れか1項に記載の信頼性判定方法を処理するためのプログラム。
- 請求項13に記載のプログラムを記憶した記憶媒体。
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