JP6478218B2 - 閉そく手動解錠支援システム及び列車位置照合装置 - Google Patents

閉そく手動解錠支援システム及び列車位置照合装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6478218B2
JP6478218B2 JP2015009699A JP2015009699A JP6478218B2 JP 6478218 B2 JP6478218 B2 JP 6478218B2 JP 2015009699 A JP2015009699 A JP 2015009699A JP 2015009699 A JP2015009699 A JP 2015009699A JP 6478218 B2 JP6478218 B2 JP 6478218B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
station
information
train
route
line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015009699A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016132413A (ja
Inventor
義憲 播磨
義憲 播磨
寿則 阿久根
寿則 阿久根
Original Assignee
大同信号株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 大同信号株式会社 filed Critical 大同信号株式会社
Priority to JP2015009699A priority Critical patent/JP6478218B2/ja
Publication of JP2016132413A publication Critical patent/JP2016132413A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6478218B2 publication Critical patent/JP6478218B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Train Traffic Observation, Control, And Security (AREA)

Description

この発明は、鉄道の特殊自動閉そく区間に設置されて複数の駅に亘る連動論理を集中処理することにより列車の進路を安全に確保する統合連動装置によって自動構成(確保さらに確定)された閉そくや手動構成された閉そくを運転取り扱い者が手動解錠する際に、閉そく解錠の判断に資する鉄道車両等の情報を表示することにより、運転取り扱い者の支援を行う閉そく手動解錠支援システム及び閉そく手動解錠支援装置に関する。
鉄道車両の情報の典型例である列車位置を検出する手段として、軌道に付設された地上設備の軌道回路で列車の去来を検出することや(例えば非特許文献1のP119〜126参照)、車上に搭載されたGPS(Global Positioning System)受信機で測位することが(例えば特許文献1,2参照)、挙げられる。
前者の軌道回路は、長年の使用実績を持ち、駅(停車場)構内や、駅間であっても都市部の多くの線区には設置されているが、多くの地方交通線で一部の線区に残る特殊自動閉そく区間(駅間の単線区間)には、設備費抑制のため、設置されていない。
そのような特殊自動閉そく区間を含んだ連動駅間の中間を含め線区全体を一つの連動駅として捉え、単線区間において隣接する連動駅の競合する出発信号機相互間を排他制御(定位鎖錠)することにより、単線区間の連動駅間の閉そくを構成(閉そくを確保・鎖錠し更に確定・確立)する集中連動装置や統合連動装置が開発されている(例えば非特許文献1,特許文献3参照)。
これらの連動装置は、複数の駅に亘る連動論理を集中して処理することの利点を活用して、単線区間の閉そくを構成する手段として、競合する出発信号機間に連動装置の基本機能である排他制御(定位鎖錠)を適用することにより、単線区間における方向回線と運転方向論理と両駅における運転取扱いとを不要にしたものである。
さらに、駅構内の複数の軌道回路の状態遷移に基づくチェックイン・チェックアウトを使用して駅間の列車の有無を検知することに加え(例えば非特許文献2参照)、線区内の複数の単線区間に係る閉そく論理を各区間毎に処理するようになった統合連動装置も開発されている(特許文献4参照)。この統合連動装置は、閉そく装置の機能を取り込んで閉そく装置を兼ねるものになっているうえ、単線区間のうち中間駅を挟んで隣り合うものに係る閉そく論理を処理するに際して中間駅の現場装置に異常が検知されたときには、中間駅とその両側の単線区間とを一つの単線区間として取り扱うことにより、閉そく区間の緻密さを縮退させて、列車運行を継続させるようにもなっている。しかも、軌道回路の無い駅間の区間に対して論理処理上の仮想軌道回路を割り当てることで、単一区間でも、続き区間でも、一元的に取り扱うことができるものとなっている。
特開2008−247217号公報 特開2009−234349号公報 特許第4664009号公報 特願2014−239067号[出願]
大同技報「DAIDO 70号」第2〜5頁、大同信号株式会社1990年11月発行 鉄道技術者のための信号概論「鉄道信号一般」社団法人日本鉄道電気技術協会2005年3月18日改訂版発行、P42〜44,P81
このように閉そく論理を処理して閉そく装置を兼ねるようになった統合連動装置では、平常時の運転取り扱い(列車運行)の場合、閉そく区間の両端の駅(出発駅と到着駅)間の運転方向の解錠(閉そくの解錠)に必要な条件(要件)は、閉そく区間に進入した列車が、到着駅の場内信号機の「進行を指示する信号現示」により走行して、場内信号機の内方(防護範囲,先方区間)の第1軌道回路に進入し、それから第1軌道回路を進出したことである。このように、平常時は、閉そく解錠の要件が一律に決まるため、チェックアウトで自動確保した閉そくをチェックインで自動解錠することができる。
しかしながら、平常時でない非平常時(異常時および保守時)には、閉そく解錠の要件が一律には決まらない。列車の退行運転が行われるような異常時には、列車が到着駅に到着しない。客車や貨車などの通常列車に加えて救援列車まで運行される異常時には、列車が到着駅に到着するとは限らないうえ、列車数が一つに限定されない。保守用車が運行される保守時には、保守用車が到着駅に到着するとは限らないうえ、軌道回路で車両位置を検知することができない。そのため、閉そく解錠の要件が一律には決まらない。
詳述すると、誤って出発した列車を出発駅まで引き返させる退行運転では、列車が到着駅まで行かない。
また、車両故障などにより駅間に滞留する列車を救援列車と併合(連結)して出発駅に収容する場合、通常列車も救援列車も到着駅まで行かない。逆に、救援列車が推進運転により滞留列車を後ろから押して到着駅に収容する場合もある。
このような異常時の運行では、出発駅と到着駅との間に係る運転方向(閉そく)を解錠する要件が、平常時の列車の運行と異なり、一律には決まらない。しかも、救援列車により滞留列車を何れかの駅に収容する場合、安全を保障するには、解錠前に、両列車(二つの列車)とも所定の到着位置に到着したことを確認しなければならない。
さらに、線路や線路沿線の設備の保守などのために線路を走行する保守用車は、作業現場や作業内容により、出発駅の隣駅まで行く場合もあれば、隣駅まで行かないで出発駅に折り返してくる場合もある。この場合も、閉そく区間を挟んだ両駅間の運転方向(閉そく)を解錠する要件が、一律には決まらない。
しかも、保守用車は、左右のレールを短絡しない構造になっていて、絶縁走行するため、駅構内など軌道回路が設置された所でもあっても軌道回路による列車位置検知ができないので、隣駅か出発駅に到着したとしても軌道回路では在線位置を把握・確認することができない。これも、平常時における閉そく解錠の要件と異なる。
このような上述した異常時や保守時は、閉そく解錠の要件が平常時と異なるので、本願では、異常時と保守時とを纏めて呼ぶときには非平常時と呼ぶ。
この非平常時には、通常列車の進路に係る出発信号機や場内信号機の「進行を指示する信号現示」に応じて自動確保された閉そくであれ、救援列車や保守用車の進路に係る入換標識の「進行を指示する信号現示」とともに手動確保された閉そくであれ、原則として、人手で安全を確認したうえで、運転取り扱い者が手動で解錠しなければならない。
人手による安全確認は、地上側や車上側の複数人で連絡しながら進められるが、最終判断を下す運転取り扱い者の責任と精神的な負担が大きいので、その支援が求められる。
そして、非平常時に閉そくを手動解錠するために、列車や保守用車の運用前に計画された所定の到着位置(駅構内及び駅中間の到着線路。駅構内では、ホームあるいはホームトラックと通称する)に到着したことを確実に保証する手法として、次のような無線方式や有線方式が考えられる。先ず、無線方式では、列車や保守用車といった鉄道車両に識別符号を付与しておき、その識別符号と車上で把握している鉄道車両の在線位置とを、車上から無線で送信するとともに、地上の無線局で受信し、その後は無線か有線により統合連動装置に伝送することが、考えられる。次に、有線方式では、列車や保守用車といった鉄道車両の到着位置となる箇所に、「到着通知押しボタン」あるいは「テコ」といった操作部材を設けておき、そのような到着位置に鉄道車両が到着したときに、列車の乗務員あるいは保守用車の作業責任者が操作部材を操作し、この操作に応じた情報を有線により統合連動装置に伝送することが、考えられる。
しかしながら、このような方式では、専用の重厚な設備が必要で、設備投資の負担が大きいため、都市部など利用者の多い路線には適しているが、地方交通線など利用者の少ない路線には採用し難い。
具体的には、前者の無線方式では、無線基地局から統合連動装置へ識別符号と所在位置の情報を伝送するのに、無線基地局と統合連動装置との間に、高速・大容量の伝送回線が必要となるが、本願発明の主たる適用先である特殊自動閉そく区間は、多くが輸送量の小さなローカル線などであるため、無線方式への設備投資は地方交通線等にとって経営負担が大きく実用に適さない。
また、後者の有線方式では、到着位置となりうる箇所すべてにボタンやテコなどの操作部材を設置する必要があるうえ、その操作情報に加えて識別符号も伝送するにはやはり高速・大容量の伝送回線が必要となるため、この有線方式も地方交通線等にとって経営負担が大きく実用に適さない。しかも、到着を操作にて通知する際に、列車の乗務員や保守用車の作業責任者が、部材の操作に先立って、鉄道車両から降りなければならない、という不便さがある。さらに、閉そく区間に滞留した通常列車を救援列車にて区間両端の何れかの駅に収容する場合、通常列車と救援列車とが両列車とも所定の到着位置に到着したことが直ちに保証される訳ではないので、安全の保障に難がある。
このため、平常時に閉そくを自動解錠することに加えて、非平常時に閉そくを手動解錠することについても、地方交通線など利用者の少ない路線に採用しても採算のとれるほど安価であって而も使い易い閉そく手動解錠の新方式を案出することが望まれる。
そこで、閉そく手動解錠の判断に資する識別符号や位置情報を鉄道車両上での操作に応じて簡便に取得および照合することができる安価なシステムや装置を実現することが技術的な課題となる。
本発明の閉そく手動解錠支援システムは(解決手段1)、このような課題を解決するために創案されたものであり、
汎用の電気通信回線に無線接続可能な携帯端末と、鉄道の線区内の各駅の信号機と入換標識と転てつ機と軌道回路の状態情報を取得して前記各駅毎の連動論理を集中処理することで前記各駅の信号機と転てつ機の動作を制御するとともに前記線区内の駅間の閉そく論理を処理する統合連動装置と、前記電気通信回線を介して前記携帯端末と交信するとともに鉄道用の通信設備を介して前記統合連動装置と交信する列車位置照合装置とを備えた閉そく手動解錠支援システムであって、
前記統合連動装置が、前記状態情報に応じて該当区間の閉そくを自動で構成および解錠する手段と、(自装置の操作で直に与えられた又は他装置の操作と伝達にて間接的に与えられた)運転取り扱い者の手動指示に応じて指示された閉そくを解錠する手段とを具備したものであり、
前記列車位置照合装置が、前記線区内の駅及び駅中間を特定しうる路線情報と前記線区内を走行する鉄道車両を特定しうる車両情報と前記鉄道車両の乗務員を特定しうる乗務員情報と乗務員が携行する携帯端末を特定しうる端末情報とを保持する照合データベースと、前記線区内の駅への到着に係る通告電文を前記携帯端末から取得する到着受付手段と、前記通告電文の内容のうち駅と鉄道車両と乗務員とに係るデータを前記照合データベースに照らし合わせる照合手段と、その照合結果を表示する表示手段とを具備したものである、ことを特徴とする。
また、本発明の列車位置照合装置は(解決手段2)、上記解決手段1の閉そく手動解錠支援システムのうち列車位置照合装置を特定したものであり、具体的には、
汎用の電気通信回線に無線接続可能な携帯端末と前記電気通信回線を介して交信しうるとともに、鉄道の線区内の各駅の信号機と入換標識と転てつ機と軌道回路の状態情報を取得して前記各駅毎の連動論理を集中処理することで前記各駅の信号機と転てつ機の動作を制御するとともに前記線区内の駅間の閉そく論理を処理する連動装置であって前記状態情報に応じて該当区間の閉そくを自動で構成および解錠することに加えて運転取り扱い者の手動指示に応じて指示された閉そくを解錠することも行う統合連動装置と鉄道用の通信設備を介して交信しうる列車位置照合装置であって、
前記線区内の駅及び駅中間を特定しうる路線情報と前記線区内を走行する鉄道車両を特定しうる車両情報と前記鉄道車両の乗務員を特定しうる乗務員情報と乗務員が携行する携帯端末を特定しうる端末情報とを保持する照合データベースと、前記線区内の駅への到着に係る通告電文を前記携帯端末から取得する到着受付手段と、前記通告電文の内容のうち駅と鉄道車両と乗務員とに係るデータを前記照合データベースに照らし合わせる照合手段と、その照合結果を表示する表示手段とを備えていることを特徴とする。
さらに、本発明の閉そく手動解錠支援システムは(解決手段3)、上記解決手段1の閉そく手動解錠支援システムであって、
前記統合連動装置が、信号機の進路に係る閉そく論理に加えて入換標識の進路に係る閉そく論理を進路重複の有無にかかわらず処理するとともに、前記の二種の進路それぞれに係る閉そくに対する解錠の手動指示を個別に処理するものであり、
前記列車位置照合装置の前記到着受付手段と前記照合手段と前記表示手段とが、前記の二種の進路に係る処理を進路重複の有無にかかわらず個別に処理するものである、ことを特徴とする。
また、本発明の列車位置照合装置は(解決手段4)、上記解決手段3の閉そく手動解錠支援システムのうち列車位置照合装置を特定したものであり、具体的には、
上記解決手段2の列車位置照合装置であって、前記到着受付手段と前記照合手段と前記表示手段とが、信号機の進路に係る閉そく論理に加えて入換標識の進路に係る閉そく論理を進路重複の有無にかかわらず処理するとともに前記の二種の進路それぞれに係る閉そくに対する解錠の手動指示を個別に処理する前記統合連動装置の処理対象である前記の二種の進路に係る処理を進路重複の有無にかかわらず個別に処理するものである、ことを特徴とする。
また、本発明の閉そく手動解錠支援システムは(解決手段5)、上記解決手段1,3の閉そく手動解錠支援システムであって、前記携帯端末が、自端末の位置を測定する測位手段を具備したものであり、前記列車位置照合装置が、前記携帯端末からその位置情報を取得して前記照合手段と前記表示手段と前記統合連動装置とのうち何れか一つ又は複数のものに供するものである、ことを特徴とする。
また、本発明の列車位置照合装置は(解決手段6)、上記解決手段5の閉そく手動解錠支援システムのうち列車位置照合装置を特定したものであり、具体的には、
上記解決手段2,4の列車位置照合装置であって、自端末の位置を測定する測位手段を具備した前記携帯端末からその位置情報を取得して前記照合手段と前記表示手段と前記統合連動装置とのうち何れか一つ又は複数のものに供するものである、ことを特徴とする。
また、本発明の閉そく手動解錠支援システムは(解決手段7)、上記解決手段5の閉そく手動解錠支援システムであって、前記列車位置照合装置が、前記携帯端末からその位置情報を取得して前記照合データベースの情報と照合することにより鉄道車両の在線位置を求めるとともにその在線位置を前記統合連動装置に供するものである、ことを特徴とする。
また、本発明の列車位置照合装置は(解決手段8)、上記解決手段7の閉そく手動解錠支援システムのうち列車位置照合装置を特定したものであり、具体的には、
上記解決手段6の列車位置照合装置であって、前記携帯端末からその位置情報を取得して前記照合データベースの情報と照合することにより鉄道車両の在線位置を求めるとともに、その在線位置を前記統合連動装置に供するようになっている、ことを特徴とする。
また、本発明の閉そく手動解錠支援システムは(解決手段9)、上記解決手段1,3,5,7の閉そく手動解錠支援システムであって、前記列車位置照合装置が、前記通告電文の取得に先立ってパスワードの原情報とその加工情報とを含めた催告電文を前記携帯端末に送信するとともに、前記通告電文に含まれたパスワードの適否を確認するようになっている、ことを特徴とする。
また、本発明の列車位置照合装置は(解決手段10)、上記解決手段9の閉そく手動解錠支援システムのうち列車位置照合装置を特定したものであり、具体的には、
上記解決手段2,4,6,8の列車位置照合装置であって、前記通告電文の取得に先立ってパスワードの原情報とその加工情報とを含めた催告電文を前記携帯端末に送信するとともに、前記通告電文に含まれたパスワードの適否を確認するようになっている、ことを特徴とする。
このような本発明の閉そく手動解錠支援システム(解決手段1)及び列車位置照合装置(解決手段2)にあっては、安価で入手も容易な携帯端末を携えて乗務員が鉄道車両に乗り、線区内の駅に鉄道車両が到着したときに乗務員が携帯端末を操作して駅への到着に係る通告電文を列車位置照合装置に送信すると、それを取得した列車位置照合装置によって、到着した駅と鉄道車両と乗務員とに係るデータが到着車両を特定可能な識別符号として照合データベースと照合されるとともに、その照合結果が表示される。そのため、その表示を参照することにより、運転取り扱い者は、統合連動装置に対して閉そく解錠の手動指示を出す際に、その適否や時期さらには追加対処等の要否などを容易かつ的確に判断することができる。
したがって、この発明によれば、閉そく手動解錠の判断に資する識別符号を鉄道車両上での操作に応じて簡便に取得および照合することができる安価なシステムや装置を実現することができる。
また、本発明の閉そく手動解錠支援システム(解決手段3)及び列車位置照合装置(解決手段4)にあっては、統合連動装置によって、信号機の進路に係る閉そく論理と入換標識の進路に係る閉そく論理とが進路重複の有無にかかわらず処理されるとともに、その二種の進路それぞれに係る閉そくに対する解錠の手動指示も個別に処理される。
しかも、それに加えて、列車位置照合装置の前記到着受付手段と前記照合手段と前記表示手段とによって遂行される上記の二種の進路に係る処理も、進路重複の有無にかかわらず個別に処理される。
このように、信号機の現示に応じた通常列車に係る閉そくの構成および手動解錠支援と、入換標識の現示に応じた救援列車に係る閉そくの構成および手動解錠支援とが、並行処理されるようにもしたことにより、例えば通常列車が車両故障などで駅中間に滞留したときに救援列車を運行して両列車を併合(連結)してからて最寄り駅等に収容するような場合でも、滞留列車と救援列車との双方の乗務員がそれぞれの携帯端末を操作して駅への到着に係る通告電文を列車位置照合装置に送信すれば、両列車とも駅に収容されたことが容易かつ的確に確認される。
したがって、この発明によれば、二種の進路に係る閉そく手動解錠の判断に資する識別符号を鉄道車両上での操作に応じて簡便に取得および照合することができる安価なシステムや装置を実現することができる。
さらに、本発明の閉そく手動解錠支援システム(解決手段5)及び列車位置照合装置(解決手段6)にあっては、携帯端末によってその位置ひいては携帯先の鉄道車両の位置が測定されるとともに、その位置情報が、列車位置照合装置によって、携帯端末から取得され、照合や表示などに供される。そのため、その表示等を参照することにより、運転取り扱い者等は、鉄道車両が軌道回路で検知できない保守用車などであっても更には軌道回路等の列車位置検知手段の無い所を鉄道車両が走行しているときであっても、鉄道車両の到着や到着前の走行具合などを容易に確認することができる。
また、列車位置照合装置の取得した位置情報を別の自動進路制御装置や旅客案内装置などに提供すれば、自動進路制御装置は、きめ細かな在線位置を表示することや、統合連動装置に対して到着駅の場内信号機の設定トリガーを出力するタイミングをより適切にすることができる。さらに、旅客案内装置は、遅れの案内を含む旅客案内を的確に行える。
したがって、この発明によれば、閉そく手動解錠の判断に資する識別符号に加えて位置情報までも鉄道車両上での操作に応じて簡便に取得および照合することができる安価なシステムや装置を実現することができる。
また、本発明の閉そく手動解錠支援システム(解決手段7)及び列車位置照合装置(解決手段8)にあっては、鉄道車両の在線位置が携帯端末の位置情報から列車位置照合装置によって求められ更に統合連動装置に供されるようにもしたことにより、例えば統合連動装置の起動時など統合連動装置に鉄道車両の在線位置をデータ設定したいときに、そのデータ設定の作業や先行のデータ収集作業が、手作業では煩雑なうえミスしやすい部分を列車位置照合装置等によって代行してもらえるため、容易かつ迅速に行われる。
また、本発明の閉そく手動解錠支援システム(解決手段9)及び列車位置照合装置(解決手段10)にあっては、通告電文の取得に先立ってパスワードの原情報とその加工情報とを含めた催告電文が列車位置照合装置から携帯端末に送信されるとともに、通告電文に含まれた識別符号に加えてパスワードについても列車位置照合装置によって適否が確認されるようにしたことにより、適正なパスワードを入力できない第三者による携帯端末の不正を防止することができる。しかも、催告電文にパスワードの原情報と加工情報とが含められることから、パスワードを任意に変更することが可能になるとともに、加工情報を読み解く知識を持った乗務員であれば任意のパスワードに的確に対処できるのに対し、加工情報を読み解く知識を持たない第三者は例え使用済みのパスワードを知ったとしても適正なパスワードを入力できる可能性がほとんどないので、簡便な仕組みながら携帯端末の不正使用を防止する効果は高い。
本発明の実施例1について、列車位置照合装置を含んだ閉そく手動解錠支援システムの構造を示し、(a)が概要ブロック、(b)が閉そく解錠時の交信ダイアグラムである。 (a)が各駅の制御端末と現場機器のブロック図、(b)が携帯端末の機能ブロック図、(c)が列車位置照合装置の機能ブロック図、(d)が統合連動装置の機能ブロック図、(e)が自動進路制御装置(PRC)の機能ブロック図である。 例示路線の連動図を示し、(a)がA駅〜D駅の概要図、(b)がA駅の部分の連動図、(c)がB駅の部分の連動図、(d)がC駅の部分の連動図、(e)がD駅の部分の連動図である。但し、A駅及びD駅の連動図については、入換標識のシンボルの記載を割愛している。 例示路線のB駅に係る連動表の一部抜粋である。 例示路線のC駅に係る連動表の一部抜粋である。 閉そくの構成と解錠の状況を示す矢線等を付加した例示路線の連動図であり、(a)が平常時の通常列車の正常運転に係るもの、(b)が異常時の通常列車の退行運転に係るもの、(c)が保守用車の運転に係るものである。 閉そくの構成と解錠の状況を示す矢線等を付加した例示路線の連動図であり、(a)がB駅から救援列車を出して滞留列車を収容する救援時に係るもの、(b)がC駅から救援列車を出して滞留列車を収容する救援時に係るものである。
このような本発明の閉そく手動解錠支援システム及び列車位置照合装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1により説明する。
図1〜7に示した実施例1は、上述した解決手段1〜10(出願当初の請求項1〜10)を総て具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、詳細な回路などの図示は割愛し、ブロック図や記号図を多用して、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。
本発明の閉そく手動解錠支援システム及び列車位置照合装置の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。
図1は、(a)が列車位置照合装置30を含んだ閉そく手動解錠支援システムの概要ブロックであり、(b)が閉そく解錠時の携帯端末20と列車位置照合装置30と統合連動装置40との交信ダイアグラムである。また、図2は、(a)が各駅の制御端末16と現場機器のブロック図、(b)が携帯端末20の機能ブロック図、(c)が列車位置照合装置30の機能ブロック図、(d)が統合連動装置40の機能ブロック図、(e)が自動進路制御装置50(PRC)の機能ブロック図である。さらに、図4,図5は、例示路線のB駅とC駅とに係る連動表の一部抜粋である。
この閉そく手動解錠支援システムは(図1(a)参照)、少なくとも一つ通常は複数の携帯端末20と、列車位置照合装置30と、統合連動装置40と、必須ではないが有ると便利な自動進路制御装置50(PRC)とを具えたものである。携帯端末20と列車位置照合装置30とがインターネットや公衆通信回線といった汎用の電気通信回線12を介して例えば電子メール等の電文を送受信することで交信し、列車位置照合装置30と統合連動装置40と自動進路制御装置50とが中央ループといった既存の鉄道設備を介して交信し、統合連動装置40がやはり既存の鉄道設備である駅ループ等の伝送路14を介して同じく既存の鉄道設備である鉄道の線区内の各駅の制御端末16,16…と交信するようになっている。
制御端末16は(図2(a)参照)、各駅A,B,C,D,…毎に設けられおり(駅装置)、何れも、設置先の駅構内の信号機や,入換標識,転てつ機,軌道回路などの各現場機器と専用の又は共用の信号線等を介して接続されていて、信号機や,入換標識,転てつ機,軌道回路などの各現場機器から状態情報を収集する現場情報収集機能と、その情報を上位の統合連動装置40等に伝送路14経由で送信するとともに伝送路14経由で上位の統合連動装置40等から制御指令を受け取る鉄道通信機能と、その指令や手動入力指令などに応じて信号機や転てつ機などの各現場機器の動作を制御する制御出力機能などを発揮するようになっている。
携帯端末20は(図2(b)参照)、電気通信回線12に無線で接続できて電気通信回線12を介して列車位置照合装置30と電子メール等の電文を遣り取りできる汎用通信手段21と、GPSや無線基地局を利用して自端末の位置を測定する測位手段22と、列車位置照合装置30からの位置情報要求に応答するときも含めて列車位置照合装置30への電文送信時には電文に測位手段22の位置情報を含める位置情報返信手段23とを具備したものであり、メール機能と測位機能とを具えた市販の例えば携帯電話や,スマートフォン,タブレット端末であり、簡便かつ安価に実現しうるものである。測位機能は、無線基地局利用測位よりGPS測位の方が高精度で好ましいが、地形や天候等でGPS測位ができないときでも基地局利用測位はできることがあるので、併用できるのが望ましい。
列車位置照合装置30は(図2(c)参照)、鉄道設備なのでハードウェアにフェールセーフコンピュータが採用されて、メモリに照合データベース31がセットされるとともに、汎用通信手段32と到着受付手段33と照合手段34と表示手段35と手動入力手段36と位置取得手段37と位置管理手段38と鉄道通信手段39のプログラムがインストールされている。そのうち、照合データベース31には、次に詳述する路線情報と車両情報と乗務員情報と端末情報とが多くを予め設定されてデータ検索可能に保持されるとともに、列車走行等に伴って発生する図示しないトランザクションデータ等も、例えば閉そくが構成された区間やそこを走行している鉄道車両の運用番号なども、路線情報等とは別のデータ領域に又は路線情報等のデータ領域の一部に更新可能に保持される。
路線情報は、管理対象の線区内の各駅及び駅中間を特定しうる地理的範囲情報であり、例えば,駅構内の到着線路(ホームトラック)が直線の場合には、その両端の位置の緯度経度、大きな曲線の場合には、更に変曲点位置の緯度経度を加えた組データ、駅中間の場合には、隣り合う駅のそれぞれの場内信号機間を数百メータ単位に分割したそれぞれの区間の両端の位置の緯度経度、大きな曲線の場合には、更に変曲点位置の緯度経度を加えた組データなどからなる。本実施例では、そのような組データに予め識別用の到着位置コードを割り振っておき、閉そく手動解錠の判断に資する識別符号には、組データに代えて到着位置コードを含ませるようになっている。さらに、本実施例では、ホームトラックの軌道回路を含む駅構内の各軌道回路を特定する情報なども、路線情報として保持されている。
車両情報は、管理対象の線区内を走行する鉄道車両を特定しうる情報であり、閉そく手動解錠の判断に資する識別符号のうち最も重要な情報なので、運行上の運用番号が好適である。この運用番号には、通常列車や救援列車については列車運行上の列車番号が好適であり、保守用車については保守用車番号が好適であり、本実施例でもそうなっている。
乗務員情報は、鉄道車両の乗務員(列車では運転士や車掌,保守用車では作業責任者)を特定しうる情報であり、本実施例では社員コードが採用されているが氏名等でも良い。
端末情報は、携帯端末20を特定しうる情報であり、本実施例ではメールアドレスが採用されているが、なりすまし防止のため端末に固有な識別番号等を併用するのも良い。
本実施例では、上記の乗務員情報が、識別符号に含められるのに加え、端末情報も、電文に電子メールを用いることに伴い自動で、識別符号に含められるようになっている。
汎用通信手段32は、上述した汎用の電気通信回線12を介して列車位置照合装置30が電子メール等の電文を携帯端末20と遣り取りするのをサポートするものである。
鉄道通信手段39は、既存の鉄道設備のうち上述した中央ループなどの鉄道用有線回線を介して列車位置照合装置30が統合連動装置40や自動進路制御装置50と交信するのをサポートするものである。
到着受付手段33は、鉄道車両が運用前に計画された管理対象の線区内の駅及び駅中間の所定の到着位置に到着したことを乗務員が携帯端末20を用いて列車位置照合装置30に通知するために乗務員が上述の運用番号を手入力するととも汎用通信手段21にて携帯端末20のメールアドレスを自動付加することで作成された到着通知電文(図1(b)参照)が携帯端末20から列車位置照合装置30に送信されると、その到着通知電文を受け取って、その到着通知電文から上述の運用番号と携帯端末20のメールアドレスとを取得して、その適否判定を照合手段34に依頼するとともに、その照合で適正との判定結果が出たときには、識別符号の入力フォームを含んだ催告電文(図1(b)参照)を携帯端末20に返信するが、その際、番号値等を更新して一意的な受付番号(受付識別記号)を発生し、その受付番号も催告電文に含めるようになっている。
催告電文に含まれる項目には、上述のようにして列車位置照合装置30で作成された受付番号の他に、乗務員の入力を促す入力フォームの項目としてのパスワードと社員コードと運用番号と到着位置コードそれぞれの項目名と入力枠と、汎用通信手段32によって自動付加された列車位置照合装置30のメールアドレスとがある。
通告電文に含まれる項目には、催告電文から自動転記された受付番号と、乗務員の入力した入力フォームの各項目の内容値であるパスワードと社員コードと運用番号と到着位置コードと、位置情報返信手段23によって自動付加された測位手段22の位置情報と、汎用通信手段21によって自動付加された携帯端末20のメールアドレスとがある。
本実施例では、受付番号にパスワードの原情報とその加工情報とが纏めて含められるようになっており、受付番号の前半4文字がパスワードの原情報に該当し、受付番号の後半2文字の部分がパスワードの加工情報に該当する。例えば、受付番号の前半4文字が「1409」であって、受付番号の後半2文字が「*1」であれば、パスワードは「1409」の各桁毎に1を加算して溢れを無視した「2510」になり、受付番号の前半4文字が「1409」であって、受付番号の後半2文字が「*r」であれば、パスワードは「1409」の各桁を逆順に並べ直した「9041」になる。パスワードの原情報と加工情報は、パスワードの加工情報の意味を知っている者がそれを読み取ってそれに対応した加工をパスワードの原情報に施せば適切なパスワードを通告電文の該当項目に入力することができるものであれば良いので、文字種や,字数,加工規則などが他のものであっても良い。
照合手段34は(図2(c)参照)、到着受付手段33から通告電文の照合依頼を受けると、その通告電文の内容と照合データベース31等の該当情報とを照合等を行って、適否を判定する。具体的には、パスワードが受付番号から正しく加工されたものであるか否かを調べ、それが適正なら運用番号が閉そく済み鉄道車両のものであるか否かを確認し、それも適正なら社員コードが確認済み鉄道車両の乗務員のものであるか否かを確認し、それも適正ならメールアドレスが確認済み乗務員の携帯しているものであるか否かを調べ、それも適正なら到着位置コードが鉄道車両の運用前に計画された到着位置のコードであるか否かを調べ、それも適正なら位置情報の示す位置が到着位置コードの示す到着駅に係る路線情報の地理的範囲の中に入っているか否かを調べるようになっている。
また、照合手段34は、到着受付手段33から到着通知電文の照合依頼を受けると、通知された運用番号が閉そく済み鉄道車両のものであるか否かと、通知されたメールアドレスが確認済み鉄道車両の乗務員の携帯しているものであるか否かを調べ、その判定結果を到着受付手段33に報告するようにもなっている。
さらに、本実施例の照合手段34は、鉄道車両が軌道回路を作動させる列車である場合に、到着駅の軌道回路の状態情報を位置取得手段37が取得できたときには、上述した通告電文の位置情報と路線情報の地理的範囲との照合に加えて又はそれに代えて、到着駅の構内の複数の軌道回路の状態遷移が所定のチェックイン条件に適合するものであったか否かを調べて、到着位置の適否を判定するようにもなっている。
表示手段35は、照合手段34の照合結果や構成済みの閉そくの情報を,運転取り扱い者等が視認可能な表示画面等に,随時表示するとともに、位置取得手段37が取得して位置管理手段38が管理する鉄道車両の在線位置も,運転取り扱い者等が視認可能な表示画面等に,表示するようになっている。
手動入力手段36は、公知の表示制御盤の標準装備機能の一つである構成済み閉そくの解錠指令を運転取り扱い者の手動入力に応じて統合連動装置40に送出する機能と同等の機能を具えていて、運転取り扱い者の手動入力に応じて統合連動装置40に構成済み閉そくの解錠指令を送出するものであり、表示手段35によって表示されている通告電文の照合結果のうち適正と記されている項目を選択して閉そく解錠を手動指示することができるようになっている。
位置取得手段37は、管理対象に含まれている鉄道車両の乗務員が携帯している携帯端末20に所定周期等の適宜なタイミングで位置情報要求の電文を送信し、それに対して携帯端末20から位置情報を含む電文が返信されて来ると、その位置情報と照合データベース31の路線情報等とを自ら照合することにより、あるいは返信電文をそのままか抽出した位置情報等を渡して照合手段34に上記の照合を委託することにより、管理対象の鉄道車両の在線位置を求めるようになっている。また、制御端末16や統合連動装置40等を介して管理対象の線区内の軌道回路の検知状態を取得して、それも在線位置を示すデータとして管理するようになっている。さらに、本実施例では、閉そくが構成された区間やそこを走行している鉄道車両の運用番号などのトランザクションデータを統合連動装置40から取得するのも、位置取得手段37が行うようになっている。
位置管理手段38は、位置取得手段37によって取得された各鉄道車両の在線位置を所定時間や所定範囲に亘ってデータ蓄積して、表示手段35の表示等に随時供するようになっている。また、統合連動装置40や自動進路制御装置50が動作していれば、新たな在線位置を取得する度に、それを各装置40,50にデータ送信するとともに、起動後やリセット後の統合連動装置40や自動進路制御装置50から一括送信の要求があると、在線位置の蓄積データを纏めて各装置40,50に送るようにもなっている。
統合連動装置40は、上述した伝送路14(駅ループ)等の鉄道用有線回線を介して統合連動装置40が管理対象の線区内の各駅の制御端末16,16,…と交信するのをサポートするとともにやはり上述した中央ループなどの鉄道用有線回線を介して統合連動装置40が列車位置照合装置30や自動進路制御装置50と交信するのをサポートする鉄道通信手段41と、自動進路制御装置50から送られてきた進路設定要求を受け付ける進路設定要求受付手段45と、以下に詳述する連動論理処理手段42と閉そく論理処理手段43と位置管理手段44とを具えたものである。
連動論理処理手段42は、管理対象の線区内の各駅の信号機と入換標識と転てつ機と軌道回路の状態情報を取得し、進路設定要求受付手段45の受け付けた進路設定要求に応じて、連動表(図4,図5参照)の「競合する信号機と入換標識」欄中の「個別連動」欄のうち該当する記載の項目と、上記の取得した状態情報とを突き合わせる等のことで連動条件を調べて、各駅毎の連動論理を集中処理するようになっている。
閉そく論理処理手段43は(図2(d)参照)、進路設定要求受付手段45の受け付けた進路設定要求に応じて、連動表(図4,図5参照)の「競合する信号機と入換標識」欄中の「閉そく確保」欄とのうち該当する記載の項目を参照する等のことで閉そく確保条件を調べ、その条件が満たされていれば、信号機や入換標識の進路を構成(排他的に占有)して、鉄道車両の進路を設定するようになっている。
また、閉そく論理処理手段43は(図2(d)参照)、上記の状態情報と連動表の「閉そくの確定と解錠」欄中の「確定」欄とのうち該当する記載の項目とを突き合わせる等のことを適宜行って、閉そく確定条件を調べ、その条件が満たされていれば、確保済みの閉そくを確定するようになっている。さらに、閉そく論理処理手段43は、確定済みの閉そくについて、上記の状態情報と連動表の「閉そくの確定と解錠」欄中の「解錠」欄とのうち該当する記載の項目とを突き合わせる等のことを適宜行って、閉そく解錠条件を調べ、その条件が満たされていれば、確定済みの閉そくを解錠するようにもなっている。そして、このような閉そく論理処理手段43を具備した統合連動装置40は、状態情報に応じて該当区間の閉そくを自動で構成および解錠するものとなっている。
また、連動表(図4,図5参照)の「閉そくの確定と解錠」欄中の「解錠」欄に「手動」と規定された箇所に該当する閉そくの解除条件は、統合連動装置40を操作して直接に或いは列車位置照合装置30等経由で間接的に運転取り扱い者が手動で解錠指示を出したことであり、それを処理することになった閉そく論理処理手段43は(図2(d)参照)、手動の解錠指示を待ち、それを受けると自動処理よりも手動解錠指示を優先的に処理し、確保途中の閉そくであれ確保済みの閉そくであれ確定済みの閉そくであれ解錠するようになっている。そして、このような閉そく論理処理手段43を具備した統合連動装置40は、運転取り扱い者の手動指示に応じて指示された閉そくを解錠するものとなっている。
位置管理手段44は(図2(d)参照)、各駅の軌道回路から列車検知結果を取得して、それを連動論理処理手段42や閉そく論理処理手段43に供するとともに鉄道車両(列車)の位置情報(在線情報)に含めて管理し、その位置情報を自発的な適宜タイミングで又は要求に応じて列車位置照合装置30等にデータ送信するようになっている。また、起動後やリセット後さらには手動指示に応じて列車位置照合装置30に在線位置データの一括送信を要求し、そのデータを受信できたときには、可能な範囲で管理データ等を自動設定するようにもなっている。
さらに、この統合連動装置40の連動表(図4,図5参照)では、「競合する信号機と入換標識」欄中の「閉そく確保」欄における各項目のうち、出発信号機に係る項目については反対方向となり当該出発信号機と競合する到着駅の出発信号機等を規定することで、当該出発信号機が構成すると到着駅の出発信号機を排他制御することにより後者の出発信号機が構成できないようにして、閉そく区間に進入できる通常列車を一台だけに限定するが、一方、入換標識に係る項目については到着駅の出発信号機等を規定しないことで救援列車や保守用車は通常列車の進路に既に閉そくが構成されているときでも閉そくが構成されていないときと同様に救援列車や保守用車の進路に閉そくを構成することが許されるようになっている。
そして、このような連動表を具備した統合連動装置40は、信号機の進路に係る閉そく論理に加えて入換標識の進路に係る閉そく論理を進路重複の有無にかかわらず処理するとともに、上記の二種の進路それぞれに係る閉そくに対する解錠の手動指示を個別に処理するものとなっている。また、それに対応して、上述の列車位置照合装置30の到着受付手段33と照合手段34と表示手段35と手動入力手段36も、上記の二種の進路に係る処理を進路重複の有無にかかわらず個別に処理するようになっている。そのため、この閉そく手動解錠支援システムは、信号機の進路に係る閉そく論理の処理と入換標識の進路に係る閉そく論理の処理とそれらの処理に関連する派生処理などが順次にも同時並行的にも行われるものとなっている。
自動進路制御装置50は、上述した中央ループなどの鉄道用有線回線を介して自動進路制御装置50が列車位置照合装置30や統合連動装置40と交信するのをサポートする鉄道通信手段51と、起動後やリセット後さらには手動指示に応じて列車位置照合装置30に在線位置のデータ一括送信を要求して受信できたときには可能な範囲で管理データ等を自動設定するとともに定常運転時に列車位置照合装置30から現時の在線位置がデータ送信されて来るとそれで駅中間の鉄道車両の位置を把握するとともに車両在線状態を視認可能に表示する位置管理手段52と、標準装備の自動進路制御機能により処理対象の線区の列車運行情報や列車ダイヤに基づいて該線区に属する複数の駅(連動駅)A,B,C,D…の各信号機の設定トリガーを出す時期などを決定して統合連動装置40に対し進路設定要求を出す進路設定要求手段53とを具えたものである。
この実施例1の列車位置照合装置30及びそれを含んだ閉そく手動解錠支援システムについて、それが使用される例示路線と統合連動装置40の連動表の具体例を説明する。
図3は、統合連動装置40に設定された例示路線の連動図を示し、(a)がA駅〜D駅の概要図、(b)がA駅の部分の連動図、(c)がB駅の部分の連動図、(d)がC駅の部分の連動図、(e)がD駅の部分の連動図である。但し、A駅及びD駅の連動図については、入換標識のシンボルの記載を割愛している。
また、図4は、例示路線のB駅に係る連動表の一部抜粋であり、図5は、例示路線のC駅に係る連動表の一部抜粋である。
先ず、適用対象の例示路線の概要を説明すると(図3(a)参照)、この例示路線には、起点・上り側から終点・下り側へ順に、A駅と区間<A6RT>とB駅と区間<B6RT>とC駅と区間<C6RT>とが設けられている。それらの区間<A6RT>,<B6RT>,<C6RT>は、何れも、単線区間であり、而も軌道回路の無い特殊自動閉そく区間である。次に、各駅の構成を説明するが、後の動作例ではB駅からC駅までの駅間を閉そくする場合を説明するので、ここでは、B駅とC駅だけを詳述し(図3(c),(d)参照)、他の駅A,Dの詳細な説明は割愛する(図3(b),(e)参照)。
B駅の構成は(図3(c)参照)、A駅との間の区間<A6RT>に終点側から隣接する区間に軌道回路(B11T)と下り場内信号機B1Rと入換標識B101Rとが付設され、その区間から二分岐した一方の下りホームトラックの区間には軌道回路(B1RT)と下り出発信号機B6Rと入換標識B106Rとが付設され、他方の上りホームトラックの区間には軌道回路(B8LT)と上り出発信号機B3Lと入換標識B103Lとが付設され、両区間が合流する終点側の区間には軌道回路(B21T)と上り場内信号機B8Lと入換標識B108Lが付設され、更にその終点側はC駅との間の区間<B6RT>になっている。
C駅の構成は(図3(d)参照)、B駅との間の区間<B6RT>に終点側から隣接する区間に軌道回路(C11T)と下り場内信号機C1R,C2Rと入換標識C101R,C102Rとが付設され、その区間から二分岐した一方の下りホームトラックの区間には軌道回路(C1RT)と下り出発信号機C6Rと入換標識C106Rとが付設され、他方の分岐線に軌道回路(C12T)が付設され、それが再分岐したもう一つの下り列車及び上り列車に共用するホームトラックの区間には軌道回路(C2RT)と下り出発信号機C7Rと入換標識C107Rと上り出発信号機C4Lと入換標識C104Lとが付設され、他方の再分岐線の上りホームトラックの区間には軌道回路(C8LT)と上り出発信号機C3Lと入換標識C103Lとが付設され、それらの区間が合流する終点側の区間には軌道回路(C21T)と上り場内信号機C8L,C9Lと入換標識C108L,C109Lとが付設され、更にその終点側はD駅との間の区間<C6RT>になっている。
このような構成のB駅やC駅の現場機器に係る統合連動装置40の連動論理や閉そく論理の具体的な処理内容は、各駅B,C毎の連動表で示されるが(図4,図5参照)、そのうち後述の動作例で参照する部分を詳述し、他の部分の詳細な説明は割愛する。
出発信号機や場内信号機はその進路上の転てつ機が所定の方向に転換し鎖錠されたことに加え進路上に他の鉄道車両が存在しないときに青や黄といった「進行を指示する信号」を現示することで構成されるのに対し、入換標識は、元々車両と車両との連結や分割のための入換作業に使用されるもので、その進路上の転てつ機が所定の方向に転換し鎖錠されていれば、進路上に他の鉄道車両が存在していても「進行を指示する信号」を現示して構成することができる。そのため、入換標識の現示に従ってその進路に走行する救援列車や保守用車には、衝突を回避するために前方の安全を確認する担当者が運転士の他に乗務することになっており、最終的な安全の確保は人間の管理にゆだねられている。
例えばB駅の出発信号機B6Rと入換標識B106Rの場合を詳述すると、先ず出発信号機B6Rの進路構成では(図4の連動表の下から5行目を参照)、通常列車の出発駅となるB駅の場内信号機B8Lと入換標識B106R,B108Lとが個別連動条件に設定されて連動論理処理手段42の排他制御処理対象となり、通常列車の到着駅となるC駅の反対方向となり当該出発信号機と競合する出発信号機C3L,C4Lと入換標識C103L,C104Lとが閉そく確保条件に設定されて閉そく論理処理手段43の排他制御処理対象となっているので、それらの信号機B8L,C3L,C4Lと入換標識B106R,B108L,C103L,C104とのうちどれか一つでもその進路が出発信号機B6Rの進路より先に構成されていると、出発信号機B6Rの進路を構成することができないようになっている。
逆に、B駅の出発信号機B6Rの進路を先に構成すると、それと競合するC駅の出発信号機C3L,C4Lは(図5の連動表の下から九行目と十行目を参照)、出発信号機B6Rが閉そく確保条件に設定されて閉そく論理処理手段43の排他制御処理対象となっているので、後から重ねて構成することができない。そのため、通常列車がB駅とC駅との双方から両駅間に走行して正面衝突するという事態は起こりえず、安全が確保される。
また、出発信号機B6Rの進路構成では(図4の連動表の下から5行目を参照)、B駅の軌道回路B21Tからの列車進出が閉そく論理処理手段43の処理に係る閉そく確定条件となり、C駅の軌道回路C11Tでの列車通過が閉そく論理処理手段43の処理に係る閉そく自動解錠条件となり、自動解錠不能な非平常時などには手動解錠だけが閉そく論理処理手段43の処理に係る閉そく解錠の条件となっている。
一方、出発信号機B6Rと向きが同じで進路が重なる入換標識B106Rの進路構成では(図4の連動表の最下行を参照)、救援列車や保守用車の出発駅となるB駅の信号機B8Lと入換標識B108Lとが個別連動条件に設定され、進路構成時に閉そくの確保までなされ、閉そく解錠条件が非平常時ばかりか平常時も手動だけが条件とされている。
そのため、信号機B8Lと入換標識B108Lとのうちどれか一つでもその進路が入換標識B106Rの進路より先に構成されていると、入換標識B106Rを構成することができないが、入換標識B106Rの排他制御対象に出発信号機B6Rが含まれていないので、出発信号機B6Rの進路が入換標識B106Rの進路より先に構成されていても、入換標識B106Rの進路を構成することができるようになっている。
また、出発信号機B6Rと向きが反対で進路が重なるC駅の入換標識C103L,C104Lについても(図5の連動表の最下行と下から二行目を参照)、その排他制御対象に出発信号機B6Rが含まれていないので、出発信号機B6Rの進路が入換標識C103L,C104Lの進路より先に構成されていても、入換標識C103L,C104Lの進路を構成することができるようになっている。
この実施例1の列車位置照合装置30及びそれを含んだ閉そく手動解錠支援システムについて、上述の例示路線についての使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。
図6と図7は、B駅C駅間の閉そくの構成と解錠の状況を示す矢線等を付加した例示路線の連動図であり、図6(a)が平常時の通常列車の正常運転に係るもの、図6(b)が異常時の通常列車の退行運転に係るもの、図6(c)が保守用車の運転に係るもの、図7(a)がB駅から救援列車を出して滞留列車を収容する救援時に係るもの、図7(b)がC駅から救援列車を出して滞留列車を収容する救援時に係るものである。
このシステムの運用にあたっては、予め管理対象の線区の路線情報が列車位置照合装置30の照合データベース31に設定されているとともに、鉄道車両の運用前に自動進路制御装置50に列車運行情報や列車ダイヤ等を設定するときに、さらにはその後にも随時、運行予定の鉄道車両とその乗務員と携帯される携帯端末20とに係る情報が列車位置照合装置30の照合データベース31に設定される。
そして、管理対象の携帯端末20の位置が、随時列車位置照合装置30によって収集され、列車位置照合装置30と統合連動装置40と自動進路制御装置50の位置管理に供される。
そのため、携帯端末20を携えた乗務員の乗った鉄道車両については、鉄道車両が軌道回路の無い区間に在線していても、鉄道車両が軌道回路を作動させない保守用車であっても、更には平常時であれ保守時であれ救援時であれ何れの状態であるかに関わらず何時でも、鉄道車両の位置を確認することができる。
例えば、自動進路制御装置50が、きめ細かな在線位置の情報を列車位置照合装置30から繰り返し入力し、それを画面表示する際、軌道回路の有る区間はその区間単位で在線状態が表示され、軌道回路の無い区間については、数百m程度の適宜な単位で在線状態が区分表示される。
また、本発明の重要な主題である閉そくの構成と解錠について、場合を分けて述べると、以下のようになる。
平常時(図6(a)参照)、管理対象の客車や貨車といった通常列車が正常に運転されている状態で通常列車がB駅を出発してC駅に向かおうとする場合、先ず自動進路制御装置50が運行ダイヤ等に基づいて通常列車を出発させるためにB駅の出発信号機B6Rの進路設定要求を統合連動装置40に出し、それに応じて統合連動装置40が連動表に基づきB駅の場内信号機B8L及び入換標識B106R,B108L等と競合しなければB駅の出発信号機B6Rの進路を構成(排他的に占有)して、競合するC駅の出発信号機C3L,C4Lと入換標識C103L,C104Lを排他制御するとともに、運転方向を下り方向としてB駅C駅間の閉そくを確保(仮予約)する。
そして、通常列車が出発信号機B6Rの「進行を指示する信号現示」に従って走行して出発信号機B6Rの進路における内方第1軌道回路の区間B21Tを進出すると、その軌道回路の確定扛上への状態遷移に応じて統合連動装置40が確保済み閉そくを確定するので、運転方向を下り方向としたB駅C駅間の閉そく構成が完成する。具体的には、区間B21Tから区間B6RTまでの連続区間について出発信号機B6Rの進路に係る閉そくが自動構成される(図6(a)の矢付き太線を参照)。この閉そく情報は、後の異常発生や救援発動によって閉そくの手動解錠が必要になる事態に備えて、統合連動装置40から列車位置照合装置30に伝えられる(図1(b)参照)。
異常等の発生しない平常時であれば(図6(a)参照)、通常列車は、区間B21Tの進出後、区間B6RTを順調に走行し、それからC駅の場内信号機C2R(又はC1R)の「進行を指示する信号現示」に従って場内信号機C2R(又はC1R)の進路における内方第1軌道回路の区間C11Tに進入し、更に区間C11Tを進出する(図6(a)の矢付き輪郭線を参照)。そうすると、その区間進出に対応した軌道回路C11Tの確定扛上への状態遷移に応じて統合連動装置40が構成済み閉そくを解錠するので、運転方向を下り方向としたB駅C駅間の閉そくが解錠される。具体的には、区間B21Tから区間B6RTまでの連続区間について構成されていた出発信号機B6Rの進路に係る閉そく(図6(a)の矢付き太線を参照)が自動解錠される。
これに対し(図6(b)参照)、C駅等に異常が発生して、上記の構成済み閉そくが解錠される前に通常列車がB駅へ引き返す退行運転が行われる場合は、上述のようにしてB駅を出た通常列車が、走行方向を下り方向から上り方向に変え、区間B6RTと区間B21Tをその順に走行して、B駅のホームトラック区間B1RTまで戻ってくる(図6(b)の丸点付き輪郭線を参照)。そうすると、そこの軌道回路(B21T,B1RT)の状態遷移に基づいて統合連動装置40が通常列車のB駅帰着を検知するが、このような退行運転時など非平常時では、構成済み閉そくの自動解錠が行われず、運転取り扱い者が手動解錠を行わなければならない。
そこで(図1(b)参照)、引き返した通常列車の乗務員が、携帯端末20を操作し、所持した運行票などに記載されている乗務先の通常列車の運用番号を入力して到着通知電文を作成し、その到着通知電文を列車位置照合装置30に送る。すると、それを受け取った列車位置照合装置30が、到着通知電文に含められた運用番号とメールアドレスとを照合データベース31に照らし合わせ、照合結果が適正であれば、更新した一意的な運用番号を付加した入力フォームの催告電文を携帯端末20に返信する。それが携帯端末20に届いたら、乗務員が、携帯端末20を操作して入力フォームにパスワードと社員コードと運用番号と到着位置コードとを入力して通告電文を作成し、その通告電文を列車位置照合装置30に送る。
そうすると、その通告電文を受け取った列車位置照合装置30が、通告電文に含められた上記の各データと位置情報とメールアドレスとを照合データベース31に照らし合わせ、照合結果等を視認可能に画面表示するので、運転取り扱い者は、表示された照合結果等を見て内容を確認し、更に必要と思えば、それまでに収集された鉄道車両の位置も表示させて確認したり、乗務員等と通話したりして、安全を確信できてから、列車位置照合装置30等に手動で解錠指示を入力する。すると、その解錠指示が統合連動装置40に送られ、統合連動装置40がB駅C駅間の構成済み閉そくを解錠する。こうして、区間B21Tから区間B6RTまでの連続区間について自動構成されていた出発信号機B6Rの進路に係る閉そく(図6(b)の矢付き太線を参照)が、手動で解錠される。
このような通常列車でなく保守用車が走行する場合(図6(c)参照)、保守用車は軌道回路を作動させないうえ、B駅から出発した保守用車が保守作業終了後にC駅まで行くのかB駅に引き返すのかが、その時々の作業内容によって決まるので、連動表などで一律に規定することができない。そのため、到着駅が何れであっても閉そく解錠は手動で行われる。詳述すると、保守用車がB駅を出発してB駅とC駅との間の区間B6RTに向かおうとする場合、出発信号機B6Rでなく入換標識B106Rの進路を構成する指示を運転取り扱い者が出すと、それに応じて統合連動装置40が連動表に基づきB駅の信号機B8L及び入換標識B108Lと競合しなければB駅の入換標識B106Rの進路を構成して、競合するC駅の出発信号機C3L,C4Lを排他制御するとともに、運転方向を下り方向として入換標識B106Rの進路に係るB駅C駅間の閉そくを直ちに確定する(図6(c)の矢付き破線を参照)。
なお、このときは、入換標識C103L,C104Lは排他制御されないので、その進路に当たるB駅C駅間には、運転方向を上り方向として閉そくを重ねて構成することができ、同時に他の保守用車や救援列車が進入することが許される。
そして、保守用車が、入換標識B106Rの「進行を指示する信号現示」に従って走行し、入換標識B106Rの進路を走行し、駅間の区間B6RT等の作業現場に到達して、保守作業が行われる。作業終了後は、そのときの作業内容に応じて保守用車がB駅かC駅いずれかに行くが(図6(c)の丸点付き輪郭線を参照)、B駅に戻る場合には、入換標識B106Rの進路を逆方向に走行して区間B1RTに戻る。一方、保守用車がC駅に進む場合には、新たにC駅の入換標識C102R(又はC101R)の進路を構成し、区間C2RT(又はC1RT)に収容する。
何れが到着駅であっても、保守用車の乗務員のうち作業責任者は、当日の保守用車の運用計画で決められた到着位置に到着した時点で、携帯した携帯端末20を上述のように操作して適切な到着通知電文および通告電文を列車位置照合装置30に送信させる。そうすると、やはり上述したように、列車位置照合装置30が照合結果等を表示するので、それを参考にして運転取り扱い者が手動で解錠指示を出して、統合連動装置40にB駅C駅間の構成済み閉そく(図6(c)の矢付き破線を参照)を解錠させる。
しかも、この場合は、入換標識B106Rの進路を解錠(解放)するために行う入換標識B106Rの復位(定常現示への復帰)も、運転取り扱い者が手動で指示する。
さらに(図7参照)、平常時について上述したうち前半部分のようにしてB駅C駅間に出発信号機B6Rの進路とそれに係る運転方向下りの閉そくとが構成されている状態で(図7(a),(b)の矢付き太線を参照)、B駅から出発して駅間に進んだ通常列車が故障して滞留列車になると、それをB駅かC駅に収容するために救援列車が出される。
そして、救援列車がB駅から出発する場合は(図7(a)参照)、非平常時(保守時)について上述したようにして、鉄道車両は保守用車でなく救援列車になるが、入換標識B106Rの進路とそれに係る運転方向下りの閉そくとが構成され(図7(a)の矢付き点線を参照)、それから、救援列車がB駅から出発して駅間に進む。
この場合、出発信号機B6Rの進路に係る一つ目の閉そく(図7(a)の矢付き太線を参照)が既に構成されているところに、入換標識B106Rの進路に係る二つ目の閉そく(図7(a)の矢付き点線を参照)が重複して構成される。
救援列車が、B駅から出発する場合は入換標識B106Rの「進行を指示する信号現示」を待って、駅間に進み、救援列車がB駅とC駅との間の区間B6RT等において滞留列車の待っている所に到達すると、救援列車と滞留列車とが、連結等されて一緒に、B駅に戻って来る場合には、入換標識B106Rの進路を逆方向に走行して区間B1RTに戻る(図7(a)の左側の丸点付き輪郭線を参照)。一方、救援列車が滞留列車を後ろから押して、C駅に収容する場合には、新たにC駅の入換標識C102R(又はC101R)の進路を構成し、区間C2RT(又はC1RT)に収容する(図7(a)の右側の丸点付き輪郭線を参照)。
これに対し、救援列車がC駅から出発する場合は(図7(b)参照)、上述のようにして、出発駅がB駅でなくC駅になるが、入換標識C104L(又はC103L)の進路とそれに係る運転方向上りの閉そくとが構成される(図7(b)の矢付き点線を参照)。
この場合には、出発信号機B6Rの進路に係る一つ目の閉そく(図7(b))の矢付き太線を参照)が既に構成されているところに、入換標識C104L(又はC103L)の進路に係る二つ目の閉そく(図7(b)の矢付き点線を参照)が重複して構成される。
救援列車が、C駅から出発する場合は入換標識C104L(又はC103L)の「進行を指示する信号現示」を待って、駅間に進み、救援列車がB駅とC駅との間の区間B6RT等において滞留列車の待っている所に到達すると、救援列車と滞留列車とが、連結等されて一緒に、C駅に戻って来る場合には、入換標識C104L(又はC103L)の進路を逆方向に走行して区間C2RT(又はC1RT)に戻る(図7(b)の右側の丸点付き輪郭線を参照)。一方、救援列車が滞留列車を後ろから押して、B駅に収容する場合には、新たにB駅の入換標識B106Rの進路を構成し、区間B1RTに収容する(図7(b)の右側の丸点付き輪郭線を参照)。
そして、両列車が共に当日の運用計画で決められた何れかの駅の到着位置に到着したら、滞留列車だった通常列車の乗務員も、救援列車の乗務員も、それぞれ、携帯した携帯端末20を操作して乗務先列車に係る適切な到着通知電文および通告電文を列車位置照合装置30に送信させる。そうすると、列車位置照合装置30が滞留列車からの電文についても救援列車の電文についても照合結果等を表示するので、それを参考にして運転取り扱い者が手動で解錠指示を二回出して、B駅C駅間の構成済み閉そくであって出発信号機B6Rの進路に係るものと入換標識B106Rあるいは入換標識C104L(又はC103L)の進路に係るものという二種類の閉そくを統合連動装置40に解錠させる。
また、この場合、入換標識B106Rあるいは入換標識C104L(又はC103L)の進路を解錠(解放)するために行う入換標識B106Rあるいは入換標識C104L(又はC103L)の復位(定常現示への復帰)も、運転取り扱い者が手動で指示する。
こうして、この閉そく手動解錠支援システムにあっては、種々の状況下で、特に非平常時に、運転取り扱い者が閉そくを手動解錠しようとする際に、列車位置照合装置30によて、閉そく手動解錠の判断に資する識別符号や位置情報が取得されるとともに、それやその照合結果が視認可能に表示されることから、それを目視で参照や確認することにより運転取り扱い者が的確な判断を迅速に下せるようになるので、列車運行の効率や安全性が向上するとともに、運転取り扱い者の負担が軽減されることとなる。
また、図示は割愛したが、列車位置照合装置30が動作している状態で、統合連動装置40や自動進路制御装置50を再起動やリセットすると、統合連動装置40や自動進路制御装置50では、それまでの鉄道車両の運行状況の情報が消失するが、列車位置照合装置30がそれまでに収集して保持している鉄道車両の位置情報などは、適宜なタイミングで列車位置照合装置30から統合連動装置40や自動進路制御装置50に伝えられるので、統合連動装置40や自動進路制御装置50は、列車位置照合装置30から伝えられた情報を用いて該当部分のデータ設定等を自動で行うことができる。
[その他]
上記実施例では、列車位置照合装置30が自動進路制御装置50とは別体のものであったが、列車位置照合装置30は、独立した装置でなくても良く、例えば自動進路制御装置50や公知の表示制御盤の機能を拡張する態様で具現化しても良い。
上記実施例では、到着通知電文や催告電文への入力を乗務員が手入力で行うようになっていたが、それに代えて又はそれに加えて、携帯端末20にバーコードや,二次元コード,文字等の読取機能を備えたものを採用し、そのコード読取機能や文字読取機能を利用することで、簡便に入力できるようにしても良い。
上記実施例では、運転取り扱い者が列車位置照合装置30を手動操作して統合連動装置40に閉そくを解錠させるようになっていたが、閉そくの手動解錠は、それに限られる訳でなく、運転取り扱い者が統合連動装置40を手動操作してそれに閉そくを解錠させるようになっていても良く、運転取り扱い者が自動進路制御装置50や公知の表示制御盤などを手動操作して統合連動装置40に閉そくを解錠させるようになっていても良い。
本発明の閉そく手動解錠支援システム及び列車位置照合装置は、特殊自動閉そく区間やその続き区間に論理上の軌道回路である仮想軌道回路が設定されている場合でも(例えば特許文献4参照)、そうでない場合にも(例えば非特許文献1,特許文献3参照)、適用することができる。
12…電気通信回線(インターネット,公衆通信回線)、
14…伝送路(駅ループ,鉄道用有線回線)、
16…制御端末(駅装置)、
20…携帯端末(携帯電話,スマートフォン,タブレット端末)、
21…汎用通信手段(無線)、22…測位手段、23…位置情報返信手段、
30…列車位置照合装置、
31…照合データベース、32…汎用通信手段、33…到着受付手段、
34…照合手段、35…表示手段、36…手動入力手段、
37…位置取得手段、38…位置管理手段、39…鉄道通信手段、
40…統合連動装置、
41…鉄道通信手段、42…連動論理処理手段、
43…閉そく論理処理手段、44…位置管理手段、45…進路設定要求受付手段、
50…自動進路制御装置(PRC)、
51…鉄道通信手段、52…位置管理手段、53…進路設定要求手段

Claims (8)

  1. 汎用の電気通信回線に無線接続可能な携帯端末と、鉄道の線区内の各駅の信号機と入換標識と転てつ機と軌道回路の状態情報を取得して前記各駅毎の連動論理を集中処理することで前記各駅の信号機と転てつ機の動作を制御するとともに前記線区内の駅間の閉そく論理を処理する統合連動装置と、前記電気通信回線を介して前記携帯端末と交信するとともに鉄道用の通信設備を介して前記統合連動装置と交信する列車位置照合装置とを備えた閉そく手動解錠支援システムであって、
    前記統合連動装置が、前記状態情報に応じて該当区間の閉そくを自動で構成および解錠する手段と、運転取り扱い者の手動指示に応じて指示された閉そくを解錠する手段とを具備したものであって、信号機の進路に係る閉そく論理に加えて入換標識の進路に係る閉そく論理を進路重複の有無にかかわらず処理するとともに、前記の二種の進路それぞれに係る閉そくに対する解錠の手動指示を個別に処理するものであり、
    前記列車位置照合装置が、前記線区内の駅及び駅中間を特定しうる路線情報と前記線区内を走行する鉄道車両を特定しうる車両情報と前記鉄道車両の乗務員を特定しうる乗務員情報と乗務員が携行する携帯端末を特定しうる端末情報とを保持する照合データベースと、前記線区内の駅への到着に係る通告電文を前記携帯端末から取得する到着受付手段と、前記通告電文の内容のうち駅と鉄道車両と乗務員とに係るデータを前記照合データベースに照らし合わせる照合手段と、その照合結果を表示する表示手段とを具備したものであり、
    前記列車位置照合装置の前記到着受付手段と前記照合手段と前記表示手段とが、前記の二種の進路に係る処理を進路重複の有無にかかわらず個別に処理するものであることを特徴とする閉そく手動解錠支援システム。
  2. 汎用の電気通信回線に無線接続可能な携帯端末と前記電気通信回線を介して交信しうるとともに、鉄道の線区内の各駅の信号機と入換標識と転てつ機と軌道回路の状態情報を取得して前記各駅毎の連動論理を集中処理することで前記各駅の信号機と転てつ機の動作を制御するとともに前記線区内の駅間の閉そく論理を処理する連動装置であって前記状態情報に応じて該当区間の閉そくを自動で構成および解錠することに加えて運転取り扱い者の手動指示に応じて指示された閉そくを解錠することも行う統合連動装置と鉄道用の通信設備を介して交信しうる列車位置照合装置であって、
    前記線区内の駅及び駅中間を特定しうる路線情報と前記線区内を走行する鉄道車両を特定しうる車両情報と前記鉄道車両の乗務員を特定しうる乗務員情報と乗務員が携行する携帯端末を特定しうる端末情報とを保持する照合データベースと、前記線区内の駅への到着に係る通告電文を前記携帯端末から取得する到着受付手段と、前記通告電文の内容のうち駅と鉄道車両と乗務員とに係るデータを前記照合データベースに照らし合わせる照合手段と、その照合結果を表示する表示手段とを備えており、
    前記到着受付手段と前記照合手段と前記表示手段とが、信号機の進路に係る閉そく論理に加えて入換標識の進路に係る閉そく論理を進路重複の有無にかかわらず処理するとともに前記の二種の進路それぞれに係る閉そくに対する解錠の手動指示を個別に処理する前記統合連動装置の処理対象である前記の二種の進路に係る処理を進路重複の有無にかかわらず個別に処理するようになっていることを特徴とする列車位置照合装置。
  3. 前記携帯端末が、自端末の位置を測定する測位手段を具備したものであり、前記列車位置照合装置が、前記携帯端末からその位置情報を取得して前記照合手段と前記表示手段と前記統合連動装置とのうち何れか一つ又は複数のものに供するものであることを特徴とする請求項1記載の閉そく手動解錠支援システム。
  4. 自端末の位置を測定する測位手段を具備した前記携帯端末からその位置情報を取得して前記照合手段と前記表示手段と前記統合連動装置とのうち何れか一つ又は複数のものに供するものであることを特徴とする請求項2記載の列車位置照合装置。
  5. 前記列車位置照合装置が、前記携帯端末からその位置情報を取得して前記照合データベースの情報と照合することにより鉄道車両の在線位置を求めるとともにその在線位置を前記統合連動装置に供するものであることを特徴とする請求項3記載の閉そく手動解錠支援システム。
  6. 前記携帯端末からその位置情報を取得して前記照合データベースの情報と照合することにより鉄道車両の在線位置を求めるとともに、その在線位置を前記統合連動装置に供するようになっていることを特徴とする請求項4記載の列車位置照合装置。
  7. 前記列車位置照合装置が、前記通告電文の取得に先立ってパスワードの原情報とその加工情報とを含めた催告電文を前記携帯端末に送信するとともに、前記通告電文に含まれたパスワードの適否を確認するようになっていることを特徴とする請求項1,請求項3,及び請求項5のうち何れか一項に記載された閉そく手動解錠支援システム。
  8. 前記通告電文の取得に先立ってパスワードの原情報とその加工情報とを含めた催告電文を前記携帯端末に送信するとともに、前記通告電文に含まれたパスワードの適否を確認するようになっていることを特徴とする請求項2,請求項4,及び請求項6のうち何れか一項に記載された列車位置照合装置。
JP2015009699A 2015-01-21 2015-01-21 閉そく手動解錠支援システム及び列車位置照合装置 Active JP6478218B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015009699A JP6478218B2 (ja) 2015-01-21 2015-01-21 閉そく手動解錠支援システム及び列車位置照合装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015009699A JP6478218B2 (ja) 2015-01-21 2015-01-21 閉そく手動解錠支援システム及び列車位置照合装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016132413A JP2016132413A (ja) 2016-07-25
JP6478218B2 true JP6478218B2 (ja) 2019-03-06

Family

ID=56437514

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015009699A Active JP6478218B2 (ja) 2015-01-21 2015-01-21 閉そく手動解錠支援システム及び列車位置照合装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6478218B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106657418A (zh) * 2017-03-06 2017-05-10 兰州容大信息科技有限公司 一种铁路行车安全控制系统
WO2022102127A1 (ja) * 2020-11-16 2022-05-19 三菱電機株式会社 列車制御システムおよび列車制御方法
CN113212501B (zh) * 2021-04-29 2022-12-06 郑州地铁集团有限公司运营分公司 一种基于地铁站务中心用助手板的电话闭塞办理方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2662246B2 (ja) * 1988-06-27 1997-10-08 日本信号株式会社 閉塞制御方法
JPH10181605A (ja) * 1996-12-24 1998-07-07 Hitachi Ltd 車両基地管理システム
JP4571739B2 (ja) * 2000-10-12 2010-10-27 東海旅客鉄道株式会社 進路設定システム
JP5033774B2 (ja) * 2008-11-21 2012-09-26 株式会社日立製作所 鉄道保守作業管理システム
JP5049992B2 (ja) * 2009-03-18 2012-10-17 公益財団法人鉄道総合技術研究所 車上連動制御方法、車上制御装置及び車上連動制御システム
JP5683254B2 (ja) * 2010-12-21 2015-03-11 公益財団法人鉄道総合技術研究所 運転保安方法、運転保安システム及び管理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016132413A (ja) 2016-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN106553664B (zh) 利用stp和ctc结合实现调车进路控制的方法与装置
CN105023427B (zh) 一种客运站安全管理系统及方法
JP6478218B2 (ja) 閉そく手動解錠支援システム及び列車位置照合装置
US20070078691A1 (en) Vacant seat reservation system
CN109715472A (zh) 用于轨道占用确定的系统和方法
WO2022188391A1 (zh) 基于便携式安全终端的轨道交通资源处理方法及系统
JP5492752B2 (ja) 列車停止位置表示誘導システム
CN112550384A (zh) 一种基于ctc3.0的动车所调车的办理方法
CN103996222A (zh) 高铁动车组座椅与车票自动验证匹配方法
JP5034125B2 (ja) 情報処理装置、鉄道情報サーバ、乗車受付管理システム、方法及びプログラム
US10994633B2 (en) Method and system for monitoring occupancy of a seat arranged in a transportation vehicle
JP2010231549A (ja) 乗客表示システム、プログラム、及び、携帯情報端末
EP2527226B1 (en) Railway section delimiting using portable terminal
CN108791368A (zh) 轨道交通乘务管理系统
GB2563016A (en) A method and a system for monitoring occupancy of a seat arranged in a transportation vehicle
JP2007237817A (ja) 線路保守用車両の管理方法および管理システム
JP6322589B2 (ja) 鉄道保守作業安全管理システム
JP5033774B2 (ja) 鉄道保守作業管理システム
JP4966832B2 (ja) 通告伝達システム
JP7487820B2 (ja) 乗客管理装置、乗客管理方法、及びプログラム
JP2005165757A (ja) 駐車場予約システム
KR20070066498A (ko) 열차무선데이터 통신시스템
TW200523155A (en) Method and system of aiding the movement of works trains
KR101089819B1 (ko) 무선 통신데이터를 활용한 기관사 안내경보 시스템
WO2017038027A1 (ja) 入退場管理システムおよび入退場管理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180829

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6478218

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250