実施の形態1.
次に、図面を用いて、この発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
図1は、本発明の実施の形態1に係る家電機器の音声ガイダンスシステムの概略を示すブロック図である。例えば、エアコン又は冷蔵庫などといった家電機器1は、アダプタ3を介して、例えば、携帯電話、タブレット端末、スマートホン、及び、ウェアラブル機器等といった音声出力可能な通信端末2と接続している。
家電機器1は、自らの動作を制御し、その動作状態を把握し、その動作状態に係る情報(広く一般に情報データを示す場合もある。以下、情報とのみ記載する場合がある)のやり取りを制御する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)などからなる家電側制御部11と、実際に情報データの送受信を行うインターフェース部である家電側通信部(ネットワークIF)13と、送受信された通信情報を記憶する家電側記憶部12とを有する。
アダプタ3は、家電機器1及び通信端末2との情報のやり取りを制御するアダプタ側制御部31と、情報データのやり取りを行うアダプタ側通信部33と、通信情報を記憶するアダプタ側記憶部32と、家電側操作部14とを有する。
通信端末2は、アダプタ3との情報のやり取りを制御する端末側制御部21と、情報データのやり取りを行うインターフェース部である端末側通信部(ネットワークIF)23と、通信情報を記憶する端末側記憶部22と、割り込み等のオペレーティングシステムを提供するOS部24と、表示部26と、音声出力部25とを有する。
通信端末2は、端末側通信部23を通じて得られた家電機器1の動作に係る情報データに基づき、家電機器1の動作状態を識別し、この動作状態に応じて、所定の音声を出力する。
次に動作について説明する。アダプタ3のアダプタ側制御部31は、家電側通信部13から一定時間ごと、例えば1秒ごとに家電機器1の動作状態をポーリングする。家電機器1の家電側制御部11は、ポーリングに対応して家電機器1自身の動作状態を家電側記憶部12から読み出し、家電側通信部13からアダプタ3に返す。アダプタ3は、取得した家電機器1の状態をアダプタ側記憶部32に記憶する。
図15は、ポーリングにおけるメッセージのやりとりを示す図である。家電機器1とアダプタ3の間のポーリングでは、所定の一定時間毎に家電機器1からアダプタ3に対して要求が送信され、送信された要求に対して、アダプタ3から家電機器1に対して応答が送信される。また、アダプタ3と通信端末2との間のポーリングでは、通信端末2からアダプタ3に対して要求が送信され、送信された要求に対して、アダプタ2から応答が送信される。家電機器1、通信端末2、アダプタ3はそれぞれ使用する通信プロトコルに対応した機能を有し、規定のフォーマットに従ってメッセージのやり取りを行う機能を持つ。
図16は、通信プロトコルにECHONET‐Liteを使用した場合の要求と応答メッセージの例である。メッセージにはヘッダ、メッセージID、要求か応答かを示すサービス種別、要求対象となる制御対象を示すプロパティが格納される。
図17は、通信プロトコルにHTTP(Hypertext Transfer Protocol)を使用した場合の要求及び応答のメッセージの例である。メッセージの先頭に要求か応答かを示す制御コードを記し、具体的な要求内容と対応する応答はメッセージボディに記す。
通信端末2のOS部24は、一定時間毎に、例えば1秒ごとに割り込みを発生させる。端末側制御部21は、割り込み信号を受信すると端末側通信部23からアダプタ3に対して状態取得要求を出す。アダプタ3のアダプタ側制御部31は、状態取得要求を受け、アダプタ側記憶部32からポーリングによりあらかじめ受信し格納している家電機器1の動作状態を読み出し、アダプタ側通信部33を介して通信端末2に送信する。
通信端末2は前回取得し、端末側記憶部22に記憶されていた家電機器1の動作状態を読み出し、受信した家電機器1の動作状態と比較する。比較の結果変更があった場合に、状態変化があった値を音声出力部25から音声でユーザーに通知すると同時に最新のデータを端末側記憶部22に記憶する。
例えば、温度設定が27℃から28℃に変更されていた場合には、「設定温度が28℃に変更されました」等の音声出力を行う。
このような構成とすることで、音声出力機能を持たない家電であってもその動作状態を音声で通知することが可能となる。なお、ここでは動作状態を一旦記憶部に記憶した上で、記憶されたデータを読み出して、そのデータに基づいて音声出力を行う構成としているが、受信した家電機器の動作状態に係る情報をそのまま音声出力する構成としても構わない。
また、このように音声出力を行うことで、高齢者や目の不自由な者等に家電の動作状態をわかりやすく通知することが可能となる。
また、状態を取得した値が変更された後に所定時間変更されなかった場合、または、複数回状態取得を行って変更が確定した場合などには、音声出力を行うとしても良い。状態変化があった後に所定時間変更がないことをもって音声出力を行うことで、ユーザーの操作の誤りや、意図しない操作による変更が元に戻された場合に、不要な音声出力が行われることを防ぐことができる。
また、あらかじめ音声出力すべき場合をリスト化して通信端末内に保持しておき、音声出力すべき場合に該当するときに音声出力を行うとしても良い。このようにすることで、音声出力が不要な場合に音声出力されることを防ぐことができる。
また、音声出力すべき場合のリストは、あらかじめユーザーが設定できるようにしてもよい。このようにしてユーザーが必要とする情報を音声出力させることが可能となる。
家電機器と通信端末との間のネットワークインターフェースは、Wi‐Fi、NFC(Near Field Communication)、及び、Bluetooth(登録商標)等の無線通信またはEthernet(登録商標)等の有線通信を使用することができる。
また、家電機器と通信端末との間の通信プロトコルには、Echonet‐Liteを使用することができる。標準規格であるEchonet‐Liteを使用することで、製造メーカが異なる場合であっても家電機器の設定データを取得することが可能となる。
図3〜5は、この発明の実施の形態1に係る家電機器の音声ガイダンスシステムの動作を示すフローチャートである。図3は、アダプタの家電情報取得処理動作を示すフローチャートである。図において、S41は、家電情報取得処理ステップである。S41は、S42乃至S44のステップを含んで構成される。S42は、一定時間毎にタイマーを発火させるステップである。S43は、タイマーが発火するタイミングで家電機器に対して情報取得要求をだし、家電機器の情報を取得するステップである。S44は、取得した家電機器の情報を記憶領域に記録するステップである。
アダプタでは、一定時間毎にタイマーを発火させ、タイマーが発火する(S42)すると、家電に対して情報取得要求をだし、家電の情報を取得する(S43)。取得した家電情報は記憶領域(メモリ32)に記録する(S44)。
図4は、家電機器またはアダプタ内の家電情報読み出し処理を示すフローチャートである。図において、S51は、家電情報読み出し処理のステップである。S51は、S52乃至S54のステップを含んで構成される。S52は、読み出し要求を受信するステップである。S53は、家電情報を読み出すステップである。S54は、ネットワークIFを介して家電情報を送信するステップである。
読み出し要求を受信する(S52)と、記憶領域(メモリ12またはメモリ32)から家電情報を読み出し(S53)、ネットワークIFを介して家電情報を送信する(S54)。家電情報読み出し要求には、例えば、ECHONET−Lite通信プロトコルを使用することができる。ネットワークIFとしては、WiFi接続されており、家電機器と通信端末はそれぞれ個別に割り振られたIPアドレスによって、個体の特定が可能である。家電機器はECHONET−Liteによる家電情報取得要求を受け、指定されたプロパティに対する動作状態や設定状態を応答する。
図5は、通信端末2の音声出力処理を示すフローチャートである。図において、S61は、音声出力処理ステップである。S61は、S62乃至S68のステップを含んで構成される。S62は、割り込み発生を検知するステップである。S63は、家電情報を受信し処理するステップである。S64は、記憶領域に情報を格納すると共に1回前の情報を記憶領域から読み出すステップである。S65は、1回前の情報と取得した情報を比較するステップである。S66は、1回前の情報と取得した情報とが同一か否かを判断するステップである。S67は、変化があった場合に抽出した音声出力すべき情報を発話用文字列に変換するステップである。S68は、出力するステップである。
割り込み発生を検知する(S62)、家電情報受信処理(S63)を行い、記憶領域に情報を格納すると共に1回前の情報を記憶領域から読み出す(S64)。1回前の情報と取得した情報を比較し(S65)、変化があった場合には変化した情報から音声出力すべき情報を抽出する(S66)。抽出した音声出力すべき情報を発話用文字列に変換する(S67)。このように生成した発話用文字列を音声変換し、出力する(S68)。
異なる家電であっても共通するフォーマットによって通信端末で家電からの情報を受信し、音声出力すべき情報の抽出と、発話用文字列への変換を通信端末側で行うことで、1台の通信端末で複数の家電の音声出力に対応可能である。
共通するフォーマットとしては、例えば、ECHONET−Liteの規定電文を用いることができる。ECHONET−Lite通信により、家電機器のデータを通信端末で取得することが可能になる。取得したデータを通信端末側で抽出し、発話用文字列に変換し、音声出力を行う。また、ECHONET−Liteの規定電文に定義されていない家電機器の情報には、ECHONET−Liteの任意電文を用いることができる。例えば、任意電文のデータ部分に、データ長を示すLengthとデータの種別を示すTypeをヘッダとして挿入し、ヘッダに続く部分に実データを格納することとする。Typeにはどのような家電の情報であるかをあらかじめ定義しておく。そのように格納されたECHONET−Liteパケットを家電側から送信することで、通信端末側ではどの家電からの情報であってもデータ部分について音声出力させるよう対応させることが可能となる。
また、複数の通信端末に音声出力用アプリケーションを追加することによって、1台の家電の情報を複数の通信端末に出力することが可能である。ここでいう音声出力用アプリケーションとは、家電機器とのネットワーク接続を行い、家電機器から情報を読み取り、読み取った情報を発話用文字列に変換し、発話用文字列を音声出力するためのアプリケーションをいう。
図6は、家電の一例としてエアコン、通信端末の一例としてスマートホンを使用して、エアコンの動作状況の情報をスマートホンで取得し、スマートホンのスピーカを用いて音声出力させた場合の音声ガイダンスシステムの概念図である。
スマートホン102の画面上に表示されたエアコン100に関するアイコン103をタッチすることで、スマートホン102内に保存されたアプリケーションを起動し、エアコン100からWiFi信号105経由で現在の動作情報を取得する。スマートホンの画面104上に、通信相手がエアコン100である旨の表示を行い、エアコン100の動作状況をスマートホン102のスピーカを用いて音声出力させると共に、スマートホン102の画面上に表示させるようにしたものである。このようにすることで、目又は耳の不自由な者のいずれにも対応することが可能となる。
図7は、家電の一例として冷蔵庫を、通信端末の一例としてスマートホンを使用し、冷蔵庫の動作状況の情報をスマートホンで取得し、スマートホンのスピーカを用いて音声出力させた場合の音声ガイダンスシステムの概念図である。
冷蔵庫の場合には、エアコンの場合とは異なり、スマートホンを冷蔵庫に近づけることが容易にできるので、スマートホンと冷蔵庫との間の通信にNFCを使用することができる。NFCを使用することにより、WiFiを使用する場合と比較し、家電機器側の通信部の実装が手軽に行える。
具体的には、冷蔵庫201に読み取り書き込み可能なNFCタグを取り付け、冷蔵庫内の情報をNFCタグに書き込む。スマートホン204を冷蔵庫201に近づけると、スマートホン204と冷蔵庫201間でNFC通信202を行い、スマートホン204にNFCの情報を読み取る。スマートホン204では、読み取った冷蔵庫201の情報を画面203に表示すると同時に、スピーカから音声出力させる。このように、NFCなどの近距離無線通信を行う場合には、家電機器側から通信端末を近づける場所知らせるような音を発することにより、目の不自由な人にとっても、通信端末を近づける場所を容易に特定することができるようになる。
図18に家電機器から取得可能な情報、文字列変換後のリスト、及び音声出力リストの例を示す。ここでは、家電としてエアコンを一例とする。図において、「家電情報」に示す表は家電機器から取得可能な情報であり、「文字列」に示す表は「家電情報」から取得した情報を音声出力させる文章に変換した後の文言を示している。それぞれの番号は対応している。すなわち、家電情報のNo.1に格納されている「動作状態」プロパティは現在「ON」の値を示しており、その状態を音声出力させるための文字列に変換したものが、「文字列」の表のNo.1の行に格納されている。以下についても同様の対応を示す。
動作状態を音声出力させるタイミングとしては、ユーザーから現在の状態を確認する要求があった場合、及び家電機器側の設定が変更された場合等がある。「動作状態」プロパティが「ON」であることをユーザーに知らせる文言としては、ユーザーから現在の状態を確認する要求があった場合に音声出力する文言が(A)「設定読み出し時」であり、設定が変更された場合に音声出力する文言が(B)設定変更時の文字列となる。
スマートホン側では、音声出力すべき項目を設定することが可能であり、「音声出力設定画面」に示すような家電情報一覧に対して、音声出力設定をONまたはOFFにすることができる。設定画面によって音声出力設定が“ON”に設定されたプロパティのナンバー(「No.」。以下「ナンバー」との未記載する場合がある)をスマートホン側で「音声出力リスト」として保持する。このリストに保持されたナンバーに一致するプロパティのみ音声出力させる。図の例では、動作状態がONであること、動作モードが冷房であること、温度設定が25℃であること、風量が弱であることは音声出力されるが、設置場所が居間であることや風向が自動であることは家電情報として取得できるが、音声出力されない。
エアコンの機能(プロパティ)及び値(設定値)は「家電情報」の表に示すようなものが取得可能である。エアコンの「動作状態」というプロパティには「ON」または「OFF」という値(設定値)を取り得る。図には「動作状態」プロパティが「ON」である場合のリストの状態を示している。通信端末では、これらの情報を家電機器から取得し、音声出力させるための文字列に変換する。文字列のリストを「文字列」の表に示す。
また、スマートホンでは「音声出力設定画面」に示すようなプロパティと音声出力設定するか否かを設定する画面によって、ユーザーが、どの情報を音声出力させたいかを選択できるようにすることができる。この設定内容に応じて、「音声出力対象リスト」に示すようなリストを作成しておき、音声出力対象リストに存在するプロパティの値が読み出された場合、または値が変更された場合に音声出力を行う。
この音声出力対象リストの設定は、画面による入力も可能であるが、音声入力による設定を可能にすることで、目の不自由な人でもリスト設定を可能とすることができる。例えば、音声によって「音声出力リスト設定」という命令によって音声出力リストを呼び出し、「音声出力する場合はYES,させない場合はNOを発話してください」とユーザーに音声での設定を促し、「動作状態」、「設定場所」「動作モード」といったプロパティを読み上げる毎にユーザーのYES,NOの発話を元にON,OFFの設定を行うようにすることができる。また、ユーザーから「温度設定は?」との発話による問い合わせに対して家電機器の動作状態を取得し、音声出力させた際に音声出力対象リストの「温度設定」の音声出力設定をONにすることもできる。
実施の形態2.
上記実施の形態では、家電機器と通信端末との間の通信をアダプタで仲介して行っていたが、アダプタの介在をなくして、家電機器と通信端末とが直接情報のやり取りをするように構成しても構わない。図2は、本発明の実施の形態2に係る家電機器の音声ガイダンス装置のシステムの概略を示すブロック図である。なお、図において、上記実施の形態と同一番号を付した部分については同様な構成であるため、ここでは説明を省略する場合がある。
このような構成とすることで、アダプタのようなH/Wを追加することなく、家電の動作状態を音声出力させることが可能となる。
この発明の実施の形態2に係る家電機器の音声ガイダンス装置のシステムの動作を示すフローチャートは、上記実施の形態1に係るフローチャートと同様であり、図3〜5で示されるため、ここでは説明を省略する。ただし、アダプタの動作を示すフローチャートであった図3に示されたフローは、家電内で処理されるものとする。したがって、上記実施の形態に係る家電機器の音声ガイダンス装置のシステムの動作で説明した家電機器とアダプタ間との処理が不要となる。
例えば、エアコン又は冷蔵庫などといった家電機器は、ネットワークIFを介して、例えば、携帯電話、タブレット端末、スマートホン、及び、ウェアラブル機器等といった音声出力可能な通信端末と接続している。
図2において、家電機器1は、通信端末2との情報のやり取りを制御する家電側制御部11と、情報のやり取りを行う家電側通信部(ネットワークIF)13と、通信情報を記憶する家電側記憶部12と、家電側操作部14とを有する。
通信端末2は、家電機器1との情報のやり取りを制御する端末側制御部21と、情報のやり取りを行う端末側通信部(ネットワークIF)23と、通信情報を記憶する端末側記憶部22と、割り込み等のオペレーティングシステムを提供するOS部24と、音声出力部25と表示部26と端末側操作部27を有する。
次に動作について説明する。通信端末2のOS部24は、一定時間ごと、例えば1秒ごとに割り込みを発生させる。割り込みが発生すると、端末側制御部21は端末側通信部23を経由して家電機器1の動作状態を取得する要求を発行する。家電機器1の家電側制御部11は、受信した家電状態の取得要求に対応して家電機器1自身の動作状態を家電側記憶部12から読み出し、家電側通信部13から通信端末2に返す。通信端末2は、取得した家電機器1の動作状態を端末側記憶部22に記録されている前回取得された値と比較し、変化があった場合に、今回取得した値を端末側記憶部22記憶するとともに、表示部26に表示する家電機器1の動作状態を更新し、音声出力部25から変化下情報を出力させる。
このような構成をとることにより、システムを構成する機器を減らすことが可能であり、故障のリスクまたは設置の煩雑さ等を少なくすることができる。
実施の形態3.
図8は、本発明の実施の形態3に係る家電機器の音声ガイダンスシステムの概略を示すブロック図である。本実施の形態では、家電機器1と通信端末2の間の通信はアダプタを介さない実施の形態2と同様の接続で示しているが、実施の形態1のようにアダプタ3を介して通信を行うことも可能である。なお、図において、上記実施の形態と同一番号を付した部分については同様な構成であるため、ここでは説明を省略する場合がある。
上記実施の形態1では、エアコンのように、本体と通信端末とを近づけることが困難な場合には、NFCを用いずに、他の通信形態を用いたが、家電機器本体に通信端末を近づけることが困難な場合であっても、本体ではなくそのリモコンに近づけることにより、NFCを用いることが可能となる。
例えば、エアコン又は自然冷媒ヒートポンプ給湯機などといった家電機器は、ネットワークIFを介して、例えば、携帯電話、タブレット端末、スマートホン、及び、ウェアラブル機器等といった音声出力可能な通信端末と接続している。
家電機器1は、情報のやり取りを制御する家電側制御部11と、情報のやり取りを行う家電側通信部(ネットワークIF)13と、通信情報を記憶する家電側記憶部12と、リモコン4からの制御を受信するリモコン通信部17を有する。
通信端末2は、家電機器1との情報のやり取りを制御する端末側制御部21と、情報のやり取りを行う端末側通信部(ネットワークIF)23と、通信情報を記憶する端末側記憶部22と、割り込み等のオペレーティングシステムを提供するOS部24と、リモコン4のNFCタグ46と、通信を行うNFC通信部28と、ユーザーが操作を行う端末側操作部27とを有する。
リモコン4は、家電機器1との情報のやり取りを制御するリモコン側制御部41と、家電機器1に対してユーザーが操作を行うリモコン側操作部44と、リモコン側操作部44の情報を受け、家電1に対する通信の制御を行うリモコン側通信部47と、操作情報を記憶するリモコン側記憶部42と、通信端末2のNFC通信部と通信を行うためのNFCタグ46とを有する。
次に動作について説明する。リモコン4に対してユーザーの操作がリモコン側操作部44から行われた場合、操作情報はリモコン側制御部41からリモコン側通信部47を介して家電機器1のリモコン通信部17に送信されると同時に、リモコン側記憶部42に記憶される。通信端末2がリモコン4にタッチされると、リモコン側制御部41はNFCタグにリモコン側記憶部42から読み出した現在の家電機器1の動作状態を通知し、NFC通信部28はNFCタグ46から現在の家電機器1の動作状態を読み出す。通信端末2は読み出した家電状態を音声出力部25から音声出力する。
このような構成をとることにより、本体に直接通信端末を近づけることが困難な場合であっても、そのリモコン等に通信端末を近づけることでNFCによる通信を利用することが可能となる。
実施の形態4.
図9は、本発明の実施の形態4に係る家電機器の音声ガイダンス装置のシステムの概略を示すブロック図である。本実施の形態では、家電機器1と通信端末2の間はアダプタを介さない実施の形態2と同様の接続で示しているが、実施の形態1のようにアダプタ3を介して通信を行うことも可能である。なお、図において、上記実施の形態と同一番号を付した部分については同様な構成であるため、ここでは説明を省略する場合がある。
例えば、エアコン又は冷蔵庫などといった家電機器は、ネットワークIFを介して、携帯電話、タブレット端末、スマートホン、及び、ウェアラブル機器等といった音声出力可能な通信端末と接続している。
家電機器1は、情報のやり取りを制御する家電側制御部11と、情報のやり取りを行う家電側通信部(ネットワークIF)13と、通信情報を記憶する家電側記憶部12と人が近づいているかどうかを検知することができるセンサー15と、ユーザーが操作を行う家電側操作部14とを有する。ここで、センサーは人感センサーでも良いし、距離センサーでも赤外線センサーでもよい。また、通信端末2のOS部が発するビーコン等の信号を感知するセンサーでも良い。
通信端末2は、家電機器1との情報のやり取りを制御する端末側制御部21と、情報のやり取りを行う端末側通信部(ネットワークIF)23と、通信情報を記憶する端末側記憶部22と、割り込み等のオペレーティングシステムを提供するOS部24とを有する。
次に動作について説明する。センサー15の入力を家電側制御部11で検出し、例えば人感センサーならば一定の範囲内に人が近づいてきたことを検知する。検知した人の近づいてきたという情報を家電側通信部13から端末側通信部23に対して送信する。通信端末は、人が近づいてきたという情報を検知して、音声出力部25から家電機器1の動作状態を音声出力する。
また、ユーザーが、通信端末2を持った状態で近づいてきた場合に、通信端末2に内蔵されたGPS情報を家電機器1に送信する。家電機器1は、通信端末2から送信されたGPS情報と自身の位置情報を元に一定の範囲内に通信端末2が近づいてきたことを検知する。家電機器1から通信端末2に対して家電機器1自身の位置情報を送信することで、通信端末2は、ある一定の距離内に家電機器1が入ったことを検知して音声出力部25から家電の動作状態を音声出力する。
家電機器1に組み込まれたセンサー15と、通信端末2から通知された通信端末2のGPS情報とを組み合わせることで、家電機器1の家電側制御部11は、人が近づいてきたことをより高い精度で検知することが可能となる。人が近づいてきたことを検出した場合、家電機器1から通信端末2に音声出力情報を送信し、通信端末2は、音声出力部25から音声を出力する。
人が近づいてきたことを検出する動作と同様に、人が遠ざかることを検出することも可能である。人が遠ざかることを検出した場合、家電機器1は、例えばエアコンやIHクッキングヒーターの電源が入ったままであることなどを通信端末2の音声出力部25から出力させることができる。
実施の形態5.
図10は、本発明の実施の形態5に係る家電機器の音声ガイダンスシステムの概略を示すブロック図である。本実施の形態では、家電機器1と通信端末2の間はアダプタを介さない実施の形態2と同様の接続で示しているが、実施の形態1のようにアダプタ3を介して通信を行うことも可能である。なお、図において、上記実施の形態と同一番号を付した部分については同様な構成であるため、ここでは説明を省略する場合がある。
例えば、エアコン又は冷蔵庫などといった家電機器1は、ネットワークを介して、携帯電話、タブレット端末、スマートホン、及び、ウェアラブル機器等といった音声出力可能な通信端末2と接続している。
家電機器1は、通信端末2との情報のやり取りを制御する家電側制御部11と、情報のやり取りを行う家電側通信部(ネットワークIF)13と、通信情報を記憶する家電側記憶部12と、家電側操作部14と、家電機器に備えられたセンサー15とを有する。ここで、センサーは、温度センサー、気圧センサー、または、画像センサー等の家電機器に用いられているセンサーを意味する。
家電機器1aは、通信端末2との情報のやり取りを制御する家電側制御部11aと、通信情報を記憶する家電側記憶部12aと、NFCタグ16と、操作部14aとを有する。
通信端末2は、家電機器との情報のやり取りを制御する端末側制御部21と、情報のやり取りを行う端末側通信部(ネットワークIF)23と、通信情報を記憶する端末側記憶部22と、割り込み等のオペレーティングシステムを提供するOS部24と、音声出力部25と、端末側表示部26と、端末側操作部27と、NFC通信部28とを有する。
次に動作について説明する。
例えば、図10の家電機器1がエアコン、家電機器1aが除湿器であるとする。家電機器1であるエアコンのセンサー15は、温度センサー及び/又は湿度センサーであって、温度及び/又は湿度の分布検知処理によって、室内のある一定部分のみ湿度が高く、温度が低い領域を検知する。検知された領域には乾いていない洗濯物があると推定し、家電機器1から通信端末2に対して除湿器の稼働を促す通知を家電側通信部(ネットワークIF)13から端末側通信部(ネットワークIF)23に対して送信する。ネットワークIFを介して端末側制御部21に通知された除湿器稼働通知によって、通信端末2では、音声出力部25からユーザーに対して除湿器へのNFCタッチを促す音声を出力する。通信端末2の端末側制御部21では、家電機器1によって検知された温度及び湿度の分布検知結果から、除湿器稼働時の最適設定を算出する。
例えば、上記の検出したエリアへの風向や、湿度があらかじめ設定された湿度より高い場合には風量を強に、低い場合には弱にする等の設定内容を決定する。算出された設定値は、NFC通信部28によって、NFCタグ16を介して家電機器1aに自動的に設定される。稼働した家電機器1aの動作状態は、NFCタグ16から通信端末2のNFC通信部28に再度読み込まれ、端末側制御部21は読み込まれた制御内容を音声出力部25から音声出力し、ユーザーに除湿器の状態を知らせる。
また、別の一例として、家電機器1をエアコン、家電機器1aを除湿器とする。通信端末2でNFC通信をすることで除湿器の電源をONする。これは、通信端末2内に家電機器制御アプリケーションをダウンロードし、対応する家電に通信で設定を送信することで可能となる。
端末側操作部27で家電機器制御アプリケーションを起動し、家電機器1aを制御する操作を行う。例えば、家電機器1aの電源を入れる場合、ユーザーが家電機器1aに通信端末2をタッチさせることで、通信端末2のNFC通信部28から家電機器1aのNFCタグ16に対して電源を入れるコマンドが発行され、家電機器1aの家電側制御部11aで家電の電源を入れる制御が実行される。
通信端末2は、音声出力部25から家電機器1aの電源がONになったことを音声出力する。更に端末側通信部(ネットワークIF)23を介して家電機器1に対して家電機器1aがONになったことを通知する。この通知は、例えば、ECHONET−Lite通信の任意電文を用いて実現することができる。
家電機器1は、家電機器1aが稼働したことを家電側通信部(ネットワークIF)13からの通知によって知ることができ、家電機器1の持つセンサー15によって温度及び湿度等の分布検知処理によって室内の一定部分のみ湿度が高く、温度が低い領域を検知することができる。家電機器1は、家電機器1aによる除湿動作が最適となるように自らの設定を変更する。
例えば、家電機器1がエアコンであって、家電機器1aが除湿器である場合、室温が低すぎると除湿の効率が悪くなる。そのため、エアコンの設定温度を高めに設定することで除湿動作の効率を上げることができる。エアコンは、自動的に変更された設定情報を家電側通信部13から通信端末2に通知する。
通信端末2は、通知された設定変更を音声出力部25から音声出力する。更に、家電機器1であるエアコンが検知した一定部分の高湿度及び/又は低温度エリアに対する家電機器1aである除湿器の最適な設定値を算出し、ユーザーに対して再度NFC通信によって家電機器1aである除湿器の設定を変更にするよう音声出力する。ユーザーが、家電機器1aである除湿器に通信端末2を近づけると、NFC通信部28とNFCタグ16の間の通信によって除湿器のNFCタグ16が通信端末2からの設定情報を読み取り、除湿器内部の設定を変更する。
このような構成とすることで、直接通信できない家電間の連係動作が可能になると共に、音声出力することで、目の不自由な人や高齢者に対しても家電の連係動作を可能にする操作を促すことができる。
実施の形態6.
図11は本発明の実施の形態6に係る家電機器の音声ガイダンスシステムの概略を示すブロック図である。なお、図において、上記実施の形態と同一番号を付した部分については同様な構成であるため、ここでは説明を省略する場合がある。
例えば、エアコン又は冷蔵庫などといった家電機器1は、携帯電話、タブレット端末、スマートホン、及び、ウェアラブル機器等といった音声出力可能な通信端末2との情報のやり取りを制御する家電側制御部11と、情報のやり取りを行うNFCタグ16と、通信情報を記憶する家電側記憶部12と、家電側操作部14と、家電に備えられたセンサー15と、固定音出力部18とを有する。ここでセンサー15は人感センサーやイメージセンサーなど、人が近づいて来たことを検出することができるセンサーとする。
通信端末2は、端末側制御部21と、ネットワークに接続して情報のやり取りを行う端末側通信部23と、通信情報を記憶する端末側記憶部22と、割り込み等のオペレーティングシステムを提供するOS部24と、音声出力部25と、端末側表示部26と、端末側操作部27と、NFC通信部28を有する。
次に動作について説明する。
家電機器1は、NFCタッチする場所をユーザーに通知するために固定音出力部18から固定音を発する。固定音を発するタイミングは、ユーザーが家電機器1に近づき、所定の範囲内に入った場合などでよい。つまり、ユーザーが家電機器1に近づいた場合である。これは、家電機器1のセンサー15が、人が家電機器1の一定距離内に入ったことを検知すると、固定音出力部18から固定音を出力し、ユーザーにNFCタッチを促すと共に、タッチする箇所を音で通知する。
または、通信端末2を持ったユーザーが家電に近づいたことを、通信端末2に内蔵されたGPSの位置情報と家電機器1自身の設置場所情報と通信端末2に内蔵された加速度センサーの情報から検知し、家電機器1の一定距離内に入った場合に、固定音を出力することでタッチする箇所を音で通知する。
また、通信端末2を持ったユーザーが家電機器1に近づき、一定の範囲内に入った場合であって、かつ、家電機器1の動作状態に変化があった場合にのみ、固定音を出力してもよい。この場合、センサー15は、人が一定距離範囲内に入ったことを検知し、且つ家電側記憶部12に記憶されている家電情報と現在の家電情報との間に変化があったことを検知した場合に固定音出力部18に対して固定音出力の制御を行う。また、異常状態が家電機器1の家電側制御部11で検知された場合で、且つ人が一定範囲内に近づいたことが検出された場合に、固定音を出力することも可能である。
家電機器1にはセンサー15が組み込まれており、ユーザーが、家電機器1に近づいてきたか否かはセンサー15によって検知する。ここで、センサー15は人感センサーでもよいし、距離センサーとイメージセンサーでも良いし、カメラでも赤外線センサーでも良い。また、通信端末2のOS部が発するビーコン等の信号を感知するセンサーでも良い。
例えば、人感センサーならば家電機器1の近くに人が近づいた場合に固定音出力部18から固定音を発することができる。近づいたか遠ざかったかは、人感センサーの検出結果履歴によって近くに存在していた人がいなくなった場合には遠ざかっている、ある時点では、人がいなかったが、その後の時点で、人が存在するようになったことが、検知できた場合には近づいてきた。ある時点で人が存在していた、かつ、その後の時点でも人が存在していたことが、検知できた場合には、家電機器の近くに人がとどまっていると推定することができる。人感センサーの検出結果履歴は、家電側記憶部12に保持される。また、通信端末2を持ったユーザーが近づいてきたか遠ざかってきたかは、通信端末2の加速度センサーによって検知することも可能である。
ユーザーが、固定音の出力に促されてNFCタッチをすることで、通信端末2に家電機器1の情報を通知することが可能となる。家電機器1のNFCタグ16を通じて通信端末2のNFC通信部28は家電情報を取得し、端末側制御部21に通知する。通信端末2では、取得した情報を端末側表示部26に表示すると共に音声出力部25から音声出力する。音声出力する情報は、あらかじめ通信端末2に埋め込まれたデータ形式の情報であった場合には、あらかじめ指定された手順に従って音声に変換して出力するが、任意の情報であっても端末側表示部26の画面上に表示した画面情報をテキストに変換し、テキストから音声に変換することによって、家電の情報を音声出力することができる。
図12は、本発明の実施の形態6に係る家電機器1の音声ガイダンスシステムの動作の一例を示すフローチャートである。
S71は、音声出力処理工程を示す。S71では、S72で、通信端末2が家電機器1に近づいていることと所定の距離内に入ったことを検知すると、S73で、前回のNFC通信から家電機器1の動作状態に変化があったか否かをチェックし、変化があった場合には、S74で、NFCタッチすべき場所に設置された固定音出力部18から固定音を出力し、ユーザーにNFCタッチを行うことを促す。
ユーザーが、NFCタッチを行うと、S75で、家電機器1のNFCタグ16と通信端末2のNFC通信部28との間でNFC通信を行い、家電機器1の情報を通信端末2内に読み込む。
S76で、読み込んだ情報が、機知のデータ形式、または、自社製品の情報であるか否かを判別し、機知のデータ形式、または、自社製品の情報である場合には、S77で、変化のあった情報をそのまま音声出力部25から音声出力する。このとき、通信端末2の端末側表示部26の画面上にも変化のあった情報を出力する。
読み込んだ情報が、機知のデータ形式、または、自社製品の情報でない場合は、S78で、そのデータ形式にあったアプリケーションによって、通信端末2上に家電機器1の情報が出力されるため、出力画像をテキストに変換し、S79で、テキストを音声に変換することによって、S77で、家電情報の音声出力を音声出力部25から出力する。
このような構成とすることで、NFCによる情報取得と画面表示が可能である家電機器であれば、そのデータ形式をあらかじめ知ることなく、家電機器の情報を音声出力することが可能となる。
実施の形態7.
図13は、本発明の実施の形態7に係る家電機器の音声ガイダンスシステムの概略を示すブロック図である。なお、図において、上記実施の形態と同一番号を付した部分については同様な構成であるため、ここでは説明を省略する場合がある。
例えば、炊飯器又は冷蔵庫などといった家電機器1は、携帯電話、タブレット端末、スマートホン、及び、ウェアラブル機器等といった音声出力可能な通信端末2との情報のやり取りを制御する家電側制御部11と、情報のやり取りを行うNFCタグ16と、通信情報を記憶する家電側記憶部12と、家電側操作部14とを有する。
通信端末2は、端末側制御部21と、ネットワークに接続して情報のやり取りを行う端末側通信部23と、通信情報を記憶する端末側記憶部22と、割り込み等のオペレーティングシステムを提供するOS部24と、音声出力部25と、端末側表示部26と、端末側操作部27と、NFC通信部28を有する。
次に動作について説明する。通信端末2を家電機器1にタッチすることにより、通信端末2のNFC通信部28と家電機器1のNFCタグ16との間でNFC通信を行い、通信端末2内のアプリケーション設定に応じて、家電機器1の設定を自動的に行う。
本発明の実施の形態7に係る家電機器の音声ガイダンスシステムの一例として、家電機器1が炊飯器である場合、炊飯器にタッチして予約時刻を設定する動作について説明する。通信端末2で、ユーザーが炊飯器予約設定アプリケーションを起動すると、端末側制御部21は、端末側記憶部22から目覚まし時計設定の値を読み出し、設定された時刻から起床時間を推定する。例えば、午前5時以降で最も早い設定時刻を起床時間とする。推定した起床時刻から一定時間前に炊飯が完了するよう、炊飯器の予約時刻を決定する。ユーザーが、通信端末2を炊飯器に近づけるよう音声出力部25から音声出力で操作を促し、NFC通信部28を介して家電機器1である炊飯器のNFCタグ16から決定した予約時刻を通知する。家電機器1である炊飯器の家電側制御部11は、NFCタグ16に書き込まれた予約時刻を読み出し、炊飯予約設定を実行する。設定された内容は通信端末2の音声出力部25から音声で出力される。
設定前に音声と端末側表示部26に出力される画面情報によって設定の内容を確認することも可能である。この場合、予約時刻を決定した時点で、ユーザーに対して設定内容を端末側表示部26に画面表示すると共に音声出力部25から音声出力して、通知した上で炊飯器に近づけてNFC通信による予約設定を行うようユーザーに音声で知らせる。
図14は、本発明の実施の形態7に係る家電機器の音声ガイダンスシステムの概略を示すブロック図の他の例である。本実施例では、家電機器1と通信端末2の間はアダプタを介さない実施の形態2と同様の接続で示しているが、実施の形態1のようにアダプタ3を介して通信を行うことも可能である。
例えば、エアコン又は自然冷媒ヒートポンプ給湯機などといった家電機器1は、ネットワークを介して、携帯電話、タブレット端末、スマートホン、及び、ウェアラブル機器等といった音声出力可能な通信端末2と接続している。
家電機器1は、通信端末2との情報のやり取りを制御する家電側制御部11と、情報のやり取りを行う家電側通信部13と、通信情報を記憶する家電側記憶部12と、リモコンからユーザーの操作を受信するリモコン通信部17とを有する。
通信端末2は、ネットワークを介して家電機器1との情報のやり取りを制御する端末側制御部21と、情報のやり取りを行う端末側通信部23と、通信情報を記憶する端末側記憶部22と、割り込み等のオペレーティングシステムを提供するOS部24と、音声出力部25と、端末側表示部26と、端末側操作部27と、NFC通信部28とを有する。
リモコン4は、家電機器1に対してユーザーが操作を行うリモコン側操作部44と、操作部の情報を受け、家電機器1に対する通信の制御を行うリモコン側通信部47と、操作情報を記憶するリモコン側記憶部42と、通信端末2のNFC通信部28と通信を行うためのNFCタグ46と、本体の設定状態を表示するリモコン側表示部45とを有する。
次に動作について説明する。通信端末2は、リモコン4とNFC通信部28を介してNFC通信を行うことで家電機器1の設定変更を行い、家電機器1は、リモコン4のリモコン側通信部47からの通知をリモコン通信部17で受信することによって設定された変更を実行する。
本実施の形態の一例として、家電機器1が、自然冷媒ヒートポンプ給湯機、通称エコキュート(登録商標)である場合を考える。家電機器1であるエコキュート(登録商標)は、本体が屋外に設置されており、リモコン4である屋内リモコンと独自の通信方式によって接続され、設定を行う。通信端末2でエコキュート(登録商標)設定アプリケーションを起動すると、端末側制御部21は、端末側記憶部22から別アプリケーションによって設定されたカレンダー情報を読み出す。カレンダー情報から、例えば、長期不在の予定を読み出した場合、通信端末2は、不在となる日程に家電機器1であるエコキュート(登録商標)の湯沸かしを停止するようユーザーに端末側表示部26の画面と音声出力部25からの音声出力によって通知する。
また、設定を実施するために音声出力部25から音声出力して通信端末2をリモコン4に近づけ、NFC通信を行うことを促す。ユーザーが通信端末2をリモコン4であるエコキュート(登録商標)のリモコンに近づけると、NFC通信部28とリモコン4のNFCタグ46との間のNFC通信によって、湯沸かし停止と停止期間の設定がリモコン4に通知される。リモコン4のリモコン側制御部41は通知された湯沸かし停止情報をリモコン側表示部45に表示すると共にリモコン側通信部47を介して家電機器1であるエコキュート(登録商標)本体のリモコン通信部17に通知する。家電機器1であるエコキュート(登録商標)本体の家電側制御部11は通知された設定を行うと共に、設定内容を家電側記憶部12に格納する。
以上のように、通信端末内の記憶部に家電機器設定とは異なるアプリケーションによって格納されたデータから自動的に家電に設定すべき内容を読み出し、設定に反映させることによって家電の設定を容易に行うことを可能にする。また、設定する内容を音声と画面に表示し、確認を行うことでユーザーの意図しない設定を行わないようにすることができる。また、設定しようとする内容や設定された内容を音声と画面表示で出力することで、視覚障害者や聴覚障害者が設定内容を容易に把握することが可能となる。