JP6477272B2 - 車両の停車時制御装置 - Google Patents
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Description
そして、車両は、勾配を有する路面での停車中にブレーキ操作がないとき、ICE変速用係合クラッチを締結し、停止状態の内燃機関と駆動輪とを連結する停車時コントローラを備えている。
この結果、勾配路停車時、ブレーキペダルを踏まなくても車両の意図しない動きを抑制することができる。
まず、構成を説明する。
実施例1の停車時制御装置は、駆動系構成要素として、1つのエンジンと、2つのモータジェネレータと、3つの係合クラッチを有する多段歯車変速機と、を備えたハイブリッド車両(車両の一例)に適用したものである。以下、実施例1における車両の停車時制御装置の構成を、「全体システム構成」、「変速制御系構成」、「変速段構成」、「停車時制御処理構成」に分けて説明する。
図1は、実施例1の停車時制御装置が適用された車両の駆動系及び制御系を示す。以下、図1に基づき、全体システム構成を説明する。
そして、第6歯車106は第1軸11の第2歯車102に噛み合い、第7歯車107はデファレンシャル歯車17の第16歯車116と噛み合い、第8歯車108は第1軸11の第3歯車103に噛み合う。第9歯車109は第2軸12の第4歯車104に噛み合い、第10歯車110は第2軸12の第5歯車105に噛み合う。
そして、第11歯車111は第1軸11の第1歯車101に噛み合い、第12歯車112は第1軸11の第2歯車102と噛み合い、第13歯車113は第2軸12の第4歯車104と噛み合う。
なお、この第1係合クラッチC1は、後述するように内燃機関ICEから駆動輪19までの動力伝達ルートに設けられたICE変速用係合クラッチである。
なお、この第2係合クラッチC2は、後述するように内燃機関ICEから駆動輪19までの動力伝達ルートに設けられたICE変速用係合クラッチである。
なお、この第3係合クラッチC3は、後述するように第1モータジェネレータMG1から駆動輪19までの動力伝達ルートに設けられたEV変速用係合クラッチである。
さらに、この実施例1では、変速機コントロールユニット23によって、勾配を有する路面での停車中にブレーキ操作がないとき、ICE変速用係合クラッチである第1係合クラッチC1又は第2係合クラッチC2を締結し、停止状態の内燃機関ICEと駆動輪19とを連結する。すなわち、この変速機コントロールユニット23は、停車時コントローラに相当する。
実施例1の多段歯車変速機1は、変速要素として、噛み合い締結による係合クラッチC1,C2,C3(ドグクラッチ)を採用することにより引き摺りを低減することで効率化を図った点を特徴とする。そして、係合クラッチC1,C2,C3のいずれかを噛み合い締結させる変速要求があると、クラッチ入出力の差回転数を、第1モータジェネレータMG1(係合クラッチC3の締結時)又は第2モータジェネレータMG2(係合クラッチC1,C2の締結時)により回転同期させ、同期判定回転数範囲内になると噛み合いストロークを開始することで実現している。また、締結されている係合クラッチC1,C2,C3のいずれかを解放させる変速要求があると、解放クラッチのクラッチ伝達トルクを低下させ、解放トルク判定値以下になると解放ストロークを開始することで実現している。以下、図2に基づき、多段歯車変速機1の変速制御系構成を説明する。
カップリングスリーブ51,52,53は、第4軸14,第1軸11,第3軸13に固定された図外のハブを介してスプライン結合により軸方向にストローク可能に設けられたもので、両側に平らな頂面によるドグ歯51a,51b,52a,52b,53a,53bを有する。さらに、カップリングスリーブ51,52,53の周方向中央部にフォーク溝51c,52c,53cを有する。
左側ドグクラッチリング54,55,56は、各係合クラッチC1,C2,C3の左側遊転歯車である各歯車113,103,110のボス部に固定され、ドグ歯51a,52a,53aに対向する平らな頂面によるドグ歯54a,55a,56aを有する。
右側ドグクラッチリング57,58,59は、各係合クラッチC1,C2,C3の右側遊転歯車である各歯車112,102,109のボス部に固定され、ドグ歯51b,52b,53bに対向する平らな頂面によるドグ歯57b,58b,59bを有する。
第1位置の選択時には、シフトロッド62と第1係合クラッチC1のシフトロッド64を連結すると共に、第2係合クラッチC2のシフトロッド65をニュートラル位置にロックする。第2位置の選択時には、シフトロッド62と第2係合クラッチC2のシフトロッド65を連結すると共に、第1係合クラッチC1のシフトロッド64をニュートラル位置にロックする。つまり、第1位置と第2位置のうち、一方の係合クラッチをシフト動作する位置を選択すると、他方の係合クラッチはニュートラル位置でロック固定する機構としている。
回動リンク61,63は、一端が電動アクチュエータ31,33のアクチュエータ軸に設けられ、他端がシフトロッド64(又はシフトロッド65),66に相対変位可能に連結される。シフトロッド64,65,66は、ロッド分割位置にスプリング64a,65a,66aが介装され、ロッド伝達力の大きさと方向に応じて伸縮可能とされている。シフトフォーク67,68,69は、一端がシフトロッド64,65,66に固定され、他端がカップリングスリーブ51,52,53のフォーク溝51c,52c,53cに配置される。
さらに、この変速機コントロールユニット23は、カップリングスリーブ51,52,53の位置によって決まる係合クラッチC1,C2,C3の噛み合い締結と解放を制御する位置サーボ制御部(例えば、PID制御による位置サーボ系)を備えている。この位置サーボ制御部は、第1スリーブ位置センサ81、第2スリーブ位置センサ82、第3スリーブ位置センサ83からのセンサ信号を入力する。そして、各スリーブ位置センサ81,82,83のセンサ値を読み込み、カップリングスリーブ51,52,53の位置が噛み合いストロークによる締結位置又は解放位置になるように、電動アクチュエータ31,32,33に電流を与える。即ち、カップリングスリーブ51,52,53に溶接されたドグ歯と遊転歯車に溶接されたドグ歯との双方が噛合した噛み合い位置にある締結状態にすることで、遊転歯車を第4軸14,第1軸11,第3軸13に駆動連結する。一方、カップリングスリーブ51,52,53が、軸線方向へ変位することでカップリングスリーブ51,52,53に溶接されたドグ歯と遊転歯車に溶接されたドグ歯が非噛み合い位置にある解放状態にすることで、遊転歯車を第4軸14,第1軸11,第3軸13から切り離す。
実施例1の多段歯車変速機1は、流体継手などの回転差吸収要素を持たないことで動力伝達損失を低減すると共に、内燃機関ICEをモータアシストすることでICE変速段を減らし、コンパクト化(EV変速段:1-2速、ICE変速段:1-4速)を図った点を特徴とする。以下、図3及び図4に基づき、多段歯車変速機1の変速段構成を説明する。
ここで、「EV- ICEgen」の変速段は、停車中、内燃機関ICEにより第1モータジェネレータMG1で発電するMG1アイドル発電時、又は、MG1発電にMG2発電を加えたダブルアイドル発電時に選択される変速段である。「Neutral」の変速段は、停車中、内燃機関ICEにより第2モータジェネレータMG2で発電するMG2アイドル発電時に選択される変速段である。「EV- ICE3rd」の変速段は、第1モータジェネレータMG1を停止して内燃機関ICEで3速ICE走行を行う「ICE走行モード」のときに選択される変速段である。
ここで、「EV1st ICE-」の変速段は、内燃機関ICEを停止して第1モータジェネレータMG1で走行する「EVモード」のとき、又は、内燃機関ICEにより第2モータジェネレータMG2で発電しながら、第1モータジェネレータMG1で1速EV走行を行う「シリーズHEVモード」のときに選択される変速段である。
ここで、「EV- ICE2rd」の変速段は、第1モータジェネレータMG1を停止して内燃機関ICEで2速ICE走行を行う「ICE走行モード」のときに選択される変速段である。
ここで、「EV2nd ICE-」の変速段は、内燃機関ICEを停止して第1モータジェネレータMG1で走行する「EVモード」のとき、又は、内燃機関ICEにより第2モータジェネレータMG2で発電しながら、第1モータジェネレータMG1で2速EV走行を行う「シリーズHEVモード」のときに選択される変速段である。
ここで、「EV- ICE4rd」の変速段は、第1モータジェネレータMG1を停止して内燃機関ICEで4速ICE走行を行う「ICE走行モード」のときに選択される変速段である。
図5は、実施例1にて実行される停車時制御処理の流れを示す。以下、停車時制御処理構成の一例をあらわす図5の各ステップについて説明する。
ここで、「停車」とは、選択レンジ位置がDレンジ又はNレンジのとき、車速が予め設定した停車判断閾値(例えば2km/h)以下であることで判断する。なお、選択レンジ位置はインヒビタースイッチ77によって検出し、車速は車速センサ71によって検出する。
また、車両の停車に伴って、内燃機関ICEは停止状態となる。すなわち、この実施例1では、多段歯車変速機1が発進要素(回転差吸収要素、滑り要素)を持たないため、低車速の発進領域では内燃機関ICEを停止した「EVモード」となる。
ここで、「路面勾配あり」とは、路面勾配が予め設定した勾配閾値(ノーブレーキ且つ「Neutral」状態での車両の動き出しが想定される角度、例えば3%)以上であることで判断する。なお、路面勾配は前後Gセンサ79によって検出する。
ここで、「ブレーキ操作なし」とは、ブレーキペダルの踏み込み操作が行われておらず、液圧ブレーキを用いた制動力の要求がないことで判断する。ブレーキペダルの踏み込み操作が行われると、液圧ブレーキによる制動力を発生する。なお、ブレーキ操作の有無はフットブレーキスイッチ80によって検出する。
ここで、実施例1の車両では、低車速の発進領域において「EVモード」になる。そのため、通常の停車時(車速に応じた変速段を実現しながら停車する場合)には、第1係合クラッチC1及び第2係合クラッチC2はいずれも解放している。しかしながら、急制動時のように、カップリングスリーブの解放ストローク完了前に停車してしまった場合には、変速指令はEVモードであっても、現実的には停車直前に設定されていた変速段のままであり、その変速段にて締結中の係合クラッチが締結したままになる。そのため、急制動時等には、停車したタイミングで第1係合クラッチC1又は第2係合クラッチC2のいずれかが締結していることがある。
なお、第1係合クラッチC1の締結状態は、第1スリーブ位置センサ81によって検出し、第2係合クラッチC2の締結状態は、第2スリーブ位置センサ82によって検出する。
ここで、このときNレンジが選択されている場合には、第3係合クラッチC3は解放する。また、Dレンジが選択されている場合には、第3係合クラッチC3も締結状態を維持する。
これにより、多段歯車変速機1において、ICE変速段である「EV- ICE3rd」、「EV- ICE4th」と、組み合わせ変速段である「EV1st ICE2nd」、「EV1st ICE3rd」、「EV2nd ICE2nd」、「EV2nd ICE3rd」、「EV2nd ICE4th」のいずれかが設定され、停止状態の内燃機関ICEと駆動輪19とが連結される。
ここで、第1係合クラッチC1を「Left」にした場合には、「低SOCなどで使う変速段」となるため、第1係合クラッチC1を「Right」にする。一方、Nレンジが選択されている場合には、第3係合クラッチC3は解放している。また、Dレンジが選択されている場合には、第3係合クラッチC3の締結状態が維持される。
これにより、多段歯車変速機1において、「EV- ICE3rd」と「EV1st ICE3rd」のいずれかが設定され、停止状態の内燃機関ICEと駆動輪19とが連結される。
なお、クラッチ締結時には停車しているため回転同期させる必要はなく、第1電動アクチュエータ31によってカップリングスリーブ51を噛み合いストロークさせて締結する。また、カップリングスリーブ51のドグ歯51bの歯先と、右側ドグクラッチリング57のドグ歯57bとの歯先が対向していて噛み合いが不可能な場合には、第2モータジェネレータMG2によって第4軸14を回転させる。これにより、カップリングスリーブ51が右側ドグクラッチリング57に対して回転し、歯先の位相がずれて噛み合いが可能となる。
これにより、内燃機関ICEは、駆動輪19から切り離される。また、このときNレンジが選択されている場合には第3係合クラッチC3も解放し、Dレンジが選択されている場合には第3係合クラッチC3の締結状態を維持する。
ここで、「アクセル操作あり」とは、アクセルペダルの踏み込み操作が行われ、発進要求が生じたことで判断する。なお、アクセル操作の有無はアクセル開度センサ72によって検出する。
これにより、多段歯車変速機1の変速段が「EV1st ICE-」となり、モータ発進が可能となる。
これにより、モータ発進による走行が開始される。
実施例1の車両の停車時制御装置における作用を、「勾配路停車時静止作用」、「勾配路急制動時静止作用」に分けて説明する。
図6は、勾配路にて走行→停車→再発進動作を行う際の車速・ブレーキ操作・アクセル操作・レンジ位置・第1係合クラッチ・第2係合クラッチ・第3係合クラッチの各特性を示すタイムチャートである。以下、図5に示すフローチャート及び図6に示すタイムチャートに基づき、勾配を有する路面にて停車したときの勾配路停車時静止作用を説明する。
このとき、アクセル開度に現れるドライバーの要求駆動力(Driving force)と車速(VSP)によって示される運転点は、図7に示す変速マップ上でP1からP2へと移動する。これにより、多段歯車変速機1の変速段は、「EV2 ICE2」→「EV2 ICE3」→「EV2 ICE-」→「EV1 ICE-」と変化する。
すなわち、3つの係合クラッチC1,C2,C3の締結/解放状態は、第1係合クラッチC1が「N」で、第2係合クラッチC2が「Left」で、第3係合クラッチC3が「Right」の状態から、最終的に第1係合クラッチC1及び第2係合クラッチC2が「N」で、第3係合クラッチC3が「Left」の状態となる。
一方、多段歯車変速機1の変速段が停車前に「EV1 ICE-」となることから、内燃機関ICEは停車する前に停止する。
なお、ここでは、停車前に多段歯車変速機1の変速段が「EV1 ICE-」を実現しているため、第1,第2係合クラッチC1,C2はすでに解放している。そのため、第1,第2係合クラッチC1,C2の解放状態が維持される。
これにより、多段歯車変速機1の変速段が「EV- ICE3rd」となり、停止状態の内燃機関ICEと駆動輪19とが連結される。
これにより、多段歯車変速機1の変速段が「EV1st ICE3rd」となり、停止状態の内燃機関ICEと駆動輪19とが連結される。
つまり、駆動輪19には、内燃機関ICEと第1モータジェネレータMG1のフリクションが作用し、この内燃機関ICEと第1モータジェネレータMG1のフリクションによって駆動輪19の回転を阻止することができる。この結果、ブレーキペダルを踏まない状態であっても車両の意図しない動きを抑制することができる。
また、内燃機関ICEと駆動輪19とを連結するクラッチは、噛み合い締結する係合クラッチである。そのため、油圧作動による摩擦クラッチとは異なり、噛み合ってしまえば締結維持のための動力(油圧力)は不要である。つまり、オイルポンプが不要となり、燃費の悪化を防止することができる。
そのため、確実にモータ発進することができ、多段歯車変速機1が発進要素を有していなくてもスムーズな発進を実現することができる。
このため、ブレーキペダルの踏み込み解除の後、直ちにアクセルペダルを踏み込む場合等では、モータ発進とするための第1係合クラッチC1の解放動作を不要とすることができ、速やかな発進を行うことができる。また、液圧ブレーキを用いた制動力によって車両の停止状態を保証できるときに、第1係合クラッチC1の負担を軽減することができる。
図10は、勾配路にて走行→急制動→再発進動作を行う際の車速・ブレーキ操作・アクセル操作・レンジ位置・第1係合クラッチ・第2係合クラッチ・第3係合クラッチの各特性を示すタイムチャートである。以下、図5に示すフローチャート及び図10に示すタイムチャートに基づき、勾配を有する路面にて急制動したときの勾配路急制動時静止作用を説明する。
このとき、図7に示す変速マップ上では、運転点の位置がP1からP2へと急変するが、実際に変速するためには第1電動アクチュエータ31によってカップリングスリーブ51を移動させる等の必要がある。しかし、各電動アクチュエータ31,32,33の性能や各シフトロッド62,64,65,66の長さ(大きさ)等によって実際に噛み合いが解除されるまでに所定の時間がかかる。そのため、時刻t12時点で車速がゼロになっても、第2係合クラッチC2の解放ストロークが完了しない。
この時刻t12では第2係合クラッチC2が締結(「Left」に設定)しているので、ステップS5へと進んで、締結中の第2係合クラッチC2の締結状態が維持される。これにより、多段歯車変速機1の変速段が「EV2 ICE2」を維持し、停止状態の内燃機関ICEと駆動輪19とが連結される。
つまり、駆動輪19には、内燃機関ICEと第1モータジェネレータMG1のフリクションが作用し、この内燃機関ICEと第1モータジェネレータMG1のフリクションによって駆動輪19の回転を阻止することができる。この結果、ブレーキペダルを踏まない状態であっても車両の意図しない動きを抑制することができる。
そのため、内燃機関ICEと駆動輪19との連結が解除されることがなく、駆動輪19に対して、内燃機関ICEのフリクションを作用させ続けることができる。これにより、停車中の車両の意図しない動きを抑制することができる。また、第1電動アクチュエータ31等を駆動させる必要がなく、余計な電力消費を抑制することができる。
実施例1の車両の停車時制御装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
前記変速機(多段歯車変速機1)は、前記内燃機関ICEから前記駆動輪19までの動力伝達ルートに設けられ、ニュートラル位置からのストロークにより噛み合い締結するICE変速用係合クラッチ(第1係合クラッチC1、第2係合クラッチC2)を備え、
前記車両は、勾配を有する路面での停車中にブレーキ操作がないとき、前記ICE変速用係合クラッチ(第1係合クラッチC1)を締結し、停止状態の内燃機関ICEと前記駆動輪19とを連結する停車時コントローラ(変速機コントロールユニット23)を備える構成とした。
このため、勾配路停車時、ブレーキペダルを踏まない状態であっても車両の意図しない動きを抑制することができる。
このため、(1)の効果に加え、ICE変速用係合クラッチの架け替え等が発生せず、内燃機関ICEと駆動輪19との連結が解除されることがなく、駆動輪19に対して、内燃機関ICEのフリクションを作用させ続けることができる。
前記変速機(多段歯車変速機1)は、前記電動機(第1モータジェネレータMG1)から前記駆動輪19までの動力伝達ルートに設けられ、ニュートラル位置からのストロークにより噛み合い締結するEV変速用係合クラッチ(第3係合クラッチC3)を備え、
前記停車時コントローラ(変速機コントロールユニット23)は、勾配を有する路面での停車中に発進要求が生じたとき、前記ICE変速用係合クラッチ(第1係合クラッチC1,第2係合クラッチC2)を解放すると共に、前記EV変速用係合クラッチ(第3係合クラッチC3)を締結し、前記電動機(第1モータジェネレータMG1)の駆動力によって発進する構成とした。
このため、(1)又は(2)の効果に加え、確実にモータ発進することができ、多段歯車変速機1が発進要素を有していなくてもスムーズな発進を実現することができる。
MG1 第1モータジェネレータ(電動機)
C1 第1係合クラッチ(ICE変速用係合クラッチ)
C2 第2係合クラッチ(ICE変速用係合クラッチ)
C3 第3係合クラッチ(EV変速用係合クラッチ)
1 多段歯車変速機(変速機)
19 駆動輪
23 変速機コントロールユニット(停車時コントローラ)
Claims (3)
- 動力源となる内燃機関から駆動輪までの駆動系に変速機が搭載された車両において、
前記変速機は、前記内燃機関から前記駆動輪までの動力伝達ルートに設けられ、ニュートラル位置からのストロークにより噛み合い締結するICE変速用係合クラッチを備え、
前記車両は、勾配を有する路面での停車中にブレーキ操作がないとき、前記ICE変速用係合クラッチを締結し、停止状態の内燃機関と前記駆動輪とを連結する停車時コントローラを備える
ことを特徴とする車両の停車時制御装置。 - 請求項1に記載された車両の停車時制御装置において、
前記停車時コントローラは、前記車両が停車したタイミングで前記ICE変速用係合クラッチが締結しているとき、該ICE変速用係合クラッチの締結状態を維持する
ことを特徴とする車両の停車時制御装置。 - 請求項1又は請求項2に記載された車両の停車時制御装置において、
前記動力源は、電動機を備え、
前記変速機は、前記電動機から前記駆動輪までの動力伝達ルートに設けられ、ニュートラル位置からのストロークにより噛み合い締結するEV変速用係合クラッチを備え、
前記停車時コントローラは、勾配を有する路面での停車中に発進要求が生じたとき、前記ICE変速用係合クラッチを解放すると共に、前記EV変速用係合クラッチを締結し、前記電動機の駆動力によって発進する
ことを特徴とする車両の停車時制御装置。
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