JP6476707B2 - 無線装置、無線システム、無線装置の制御方法、及びプログラム - Google Patents

無線装置、無線システム、無線装置の制御方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、無線装置、無線システム、無線装置の制御方法、及びプログラムに関し、特に移動する無線局において指向性制御を実現するため、通信相手から到来する電波の到来方向を推定と、それを用いた通信方法に関する。
無線通信システムにおいて、所望波に対して指向性アンテナの最適なビームを向け、通信品質を向上させるために、到来方向推定技術が用いられる。この際、指向性アンテナとして一般的にアレーアンテナを用いる。
図16はK素子アレーアンテナの一例を示す構成図である(ここで、Kは2以上の任意の自然数である)。図16を参照しながら、アレーアンテナを用いた到来方向推定の原理について説明する。第kアンテナ素子では、基準点Oの電位に対してτの時間分だけ位相が遅れており、次の(式1)で表される(kは、Kより小さい自然数である)。
Figure 0006476707
各アンテナ素子の出力を図16に示すように、可変移相器を経て加算すると次の(式2)で表される。
Figure 0006476707
(式2)の最内括弧内が0になるように、可変移相器を適切に調整することが出来れば、到来する電波を最大電力で受信することが出来る。最大電力で受信するために可変移相器の加える移相量δは、次の(式3)で表される。
Figure 0006476707
ここで、位相量δ、波長λ、アンテナ素子の基準点Oからの距離dは既知なので、到来角θを求めることができる。
ただし、この基本原理どおりの処理をすることは困難であるため、一般的には非特許文献1で説明されるようなMUSIC(MUltiple SIgnal Classification)法などの到来方向推定アルゴリズムが適用される。MUSIC法は信号の相関行列の固有値・固有ベクトルを用いることを特徴とし、特性が良いことが知られている。
ところで、航空機や人工衛星を移動させることによって仮想的に大きな開口面(レーダの直径)として働く、合成開口レーダがある。非特許文献2に示されるように、合成開口レーダはマイクロ波もしくはミリ波を対象物に照射し、反射して返ってきた電波を、ドップラー効果を考慮した上で合成することで、分解能の高い像を結像することを特徴としている。
特許文献1は、電波の到来角の推定方法に関するものである。移動体が所定の速度で移動しており、速度方向に対して到来角の平面波が到来しているものとした場合、ある地点から所定時間後にある地点へ移動体が移動したとき、受信波は最初の地点での受信波に較べて進んでいる。このような理解の下、行路差を用いて位相進みを求め、上記所定時間の時間差による受信波の変化がなくなるように、逆変調操作により補正する。これにより特許文献1では、到来波の到来角を推定することが提案されている。
近年、無線チップはコモディティ化しており、新しい機能を低コストで実現するためには既存の無線チップを活用することが重要である。言い換えると、新しい機能を追加するために新しい無線チップを開発することは、あまり望ましくない。
特開2000−147083号公報
菊間信良著、"アダプティブアンテナ技術"、第1版、株式会社オーム社、平成15年10月、pp.137−145 大内和夫著、"リモートセンシングのための合成開口レーダの基礎"、第1版、東京電機大学出版局、平成16年1月、pp.151−160
しかしながら、非特許文献1で示されるようなアレーアンテナシステムを用いて到来方向推定を行う場合、多数のアンテナ素子が必要となる。また、部品点数が増加し、構成が複雑になる。そのため、全部デジタルでアレー信号処理を行う場合、アンテナ本数分必要だったA/D変換器(Analog to Digital Converter)、D/A変換器(Digital to Analog Converter)等をそれぞれ1個ずつに減らして、部品点数を減らすことが考えられる。この場合、指向性制御を行うためにアナログの移相器を設ける。
また、そもそも単一のアンテナ素子でも指向性制御が可能なアンテナを用いる場合が考えられる。しかしながら、これらのようにA/D変換器が1個しか設けられない場合、複数のA/D変換器からの入力がないと演算処理を行うことが出来ない、MUSIC法等の高分解能に到来方向推定が可能な手法が適用できないという課題がある。
また、非特許文献2で示されるような合成開口レーダ方式は、1本のアンテナで異なる時刻、異なる地点で受けた信号を用いてある散乱点の高さ等の情報を得ることはできるが、到来方向の推定が可能な技術ではない。このため、上記の課題を解決することができない。
特許文献1は到来角の推定までを目的としているため、電波の到来角の推定は行うが、それ以上の指向性制御は想定していない。また、既存の無線チップを基に到来角推定を実現する手法は開示されていない。
本発明の目的は、電波到来方向の推定を可能とし、これに基づいてアンテナ機能の指向性制御を行うことのできる、無線装置、無線システム、無線装置の制御方法、及びプログラムを提供することである。
前記目的を達成するため、本発明に係る無線装置は、無線信号を送受信するアンテナ機能と、
少なくとも第1の時刻に到来する第1の信号及び第2の時刻に到来する第2の信号を受信する受信機能と、
上記第1の時刻における上記アンテナ機能と上記第2の時刻における上記アンテナ機能との距離を表すアンテナ間距離を算出するアンテナ間距離計算機能と、
上記第1及び第2の信号と上記アンテナ間距離に基づき上記アンテナ機能の指向性に関するパラメータである指向性パラメータを決定する指向性パラメータ決定機能と、
上記指向性パラメータに基づき指向性制御信号を生成し、上記アンテナ機能の指向性を変化させるアンテナ指向性制御機能と、を備える。
本発明に係る無線システムは、第1の無線装置と、間欠的に起動状態とスリープ状態を繰り返し、上記第1の無線装置の通信相手となる第2の無線装置と、を含む無線システムであって、
上記第1の無線装置は、無線信号を送受信するアンテナ機能と、少なくとも第1の時刻に到来する第1の信号及び第2の時刻に到来する第2の信号を受信する受信機能と、上記第1の時刻における上記アンテナ機能と上記第2の時刻における上記アンテナ機能との距離を表すアンテナ間距離を算出するアンテナ間距離計算機能と、上記第1及び第2の信号と上記アンテナ間距離に基づき上記アンテナ機能の指向性に関するパラメータである指向性パラメータを決定する指向性パラメータ決定機能と、上記指向性パラメータに基づき指向性制御信号を生成し、上記アンテナ機能の指向性を変化させるアンテナ指向性制御機能とを備える。
本発明に係る無線装置の制御方法は、無線信号を送受信するアンテナ機能で、少なくとも第1の時刻に到来する第1の信号及び第2の時刻に到来する第2の信号を受信し、
上記第1の時刻における上記アンテナ機能と上記第2の時刻における上記アンテナ機能との距離を表すアンテナ間距離を算出し、
上記第1及び第2の信号と上記アンテナ間距離に基づき上記アンテナ機能の指向性に関するパラメータである指向性パラメータを決定し、
上記指向性パラメータに基づいて、上記アンテナ機能の指向性を変化させる。
本発明に係るプログラムは、アンテナ機能を備え、無線信号を送受信する無線装置を制御するプログラムであって、
上記無線装置に、
上記アンテナ機能で、少なくとも第1の時刻に到来する第1の信号及び第2の時刻に到来する第2の信号を受信する処理と、
上記第1の時刻における上記アンテナ機能と上記第2の時刻における上記アンテナ機能との距離を表すアンテナ間距離を算出する処理と、
上記第1及び第2の信号と上記アンテナ間距離に基づき上記アンテナ機能の指向性に関するパラメータである指向性パラメータを決定する処理と、
上記指向性パラメータに基づき、上記アンテナ機能の指向性を変化させる処理と、を実行させる。
本発明では、第1の時刻及び第2の時刻の受信信号とアンテナ間距離とにより電波の到来方向を推定して、指向性パラメータを決定し、指向性パラメータに基づきアンテナ機能の指向性を変化させることができる。
本発明の第1実施形態に係る無線装置の一例を示すブロック構成図である。 本発明の第1実施形態に係る無線装置の処理の一例を示したフローチャートである。 図2AのステップS1の詳細な処理の一例を示したフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る無線システムの一例を示すブロック構成図である。 本発明の第2実施形態の第1の無線装置の処理の一例を示したフローチャートである。 図4Aに続く、第1の無線装置20の処理の一例を示したフローチャートである。 図4AのステップS16の詳細な処理の一例を示したフローチャートである。 本発明の第2実施形態の第2の無線装置の処理の一例を示したフローチャートである。 図5Aに続く、第2の無線装置の処理の一例を示したフローチャートである。 第1の無線装置20と第2の無線装置27との間でやり取りするメッセージを表したシーケンス図である。 図6Aに続く、第1の無線装置20と第2の無線装置27との間でやり取りするメッセージを表したシーケンス図である。 本発明の第3実施形態に係る無線システムの一例を示すブロック構成図である。 本発明の第3実施形態に係る無線装置の処理の一例を示したフローチャートである。 図8AのステップS41の詳細な処理の一例を示したフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る無線装置の一例を示すブロック構成図である。 本発明の第4実施形態に係る無線装置の処理の一例を示したフローチャートである。 図10AのステップS51の詳細な処理の一例を示したフローチャートである。 図10AのステップS54の詳細な処理の一例を示したフローチャートである。 本発明の第5実施形態に係る無線装置の一例を示すブロック構成図である。 本発明の第5実施形態に係る無線装置の処理の一例を示したフローチャートである。 図12AのステップS61の詳細な処理の一例を示したフローチャートである。 (a)及び(b)は、本発明の実施形態の無線装置を既存チップの活用で実現するための回路構成の一例を示すブロック構成図である。 (a)及び(b)は、本発明の実施形態の無線装置を既存チップの活用で実現するための回路構成の別の一例を示すブロック構成図である。 (a)及び(b)は、本発明の実施形態の無線装置を既存チップの活用で実現するための回路構成のさらに別の一例を示すブロック構成図である。 k素子リニアアレーアンテナを説明するための構成図である。
本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
〔第1の実施形態〕
初めに、本発明の第1実施形態に係る無線装置について説明する。本実施形態は、本発明の各実施形態の上位概念に相当する。本実施形態に係る無線装置のブロック構成図の一例を図1に示す。
本実施形態の無線装置は、複数のアンテナ素子を備えるものの、A/D変換器はアンテナ素子数以下の個数(例えば1個)のみ備えるアレーアンテナを備える無線装置を想定している。このようなアレーアンテナとしては、一般的なフェーズドアレーアンテナを含む。さらに、このようなアレーアンテナとしては、メタマテリアルアンテナのようにアンテナ素子が複数個直列的に接続されるものも含む。
図1において、本発明の第1実施形態に係る無線装置10は、アンテナ機能11と、受信機能12と、アンテナ間距離計算機能13と、指向性パラメータ決定機能14と、を備える。
アンテナ機能11は、他の無線装置から送信された電波を入力とし、高周波信号に変換し、高周波信号を出力する。受信機能12は、アンテナ機能11の出力する高周波信号を入力とし、到来した信号を周波数変換し、ベースバンド信号として出力する。アンテナ間距離計算機能13は、異なった時刻におけるアンテナ間距離を計算し、出力する。指向性パラメータ決定機能14は、受信機能12の出力する第1及び第2のベースバンド信号及びアンテナ間距離計算機能13の出力するアンテナ間距離を入力とし、指向性パラメータを決定する。
以上のような構成によって、少なくとも第1の時刻で到来する信号及び第2の時刻で到来する信号とアンテナ間距離とを用いて、電波の到来方向を推定する。これによって、指向性パラメータを決定する。
(第1の実施形態の動作の説明)
以下、図1と図2A及び図2Bを用いて、本実施形態の無線装置10の動作や処理を説明する。図2Aは、本発明の第1実施形態に係る無線装置10の処理の一例を示したフローチャートである。図2Bは、図2AのステップS1の詳細な処理の一例を示したフローチャートである。
無線装置10は、アンテナ機能11で電波の受信を開始する。無線装置10は、図2Aに示すように信号の受信処理を行う(ステップS1)。より具体的には図2Bに示すように、第1の時刻においてアンテナ機能11は第1の信号を受信し(ステップS1−1)、アンテナ機能11は入力された第1の信号を高周波信号へ変換し、第1の高周波信号を出力する。受信機能12は入力の第1の高周波信号を受信し、第1のベースバンド信号を出力する。
次に、受信機能12は高周波信号を正しく受信できていることを確認する(ステップS1−2)。高周波信号を正しく受信できておらず第1の高周波信号の受信に失敗した場合(ステップS1−2のNO)、信号の受信処理の開始時点に戻る。受信機能12は高周波信号を正しく受信できたときは(ステップS1−2のYES)、次のステップS1−3に進む。なお、信号の受信処理の開始時点に戻った後、最初に到来する信号とその到来時刻をそれぞれ第1の信号及び第1の時刻と改めて呼ぶこととする。
次に、第2の時刻においてアンテナ機能11は第2の信号を受信し(ステップS1−3)、アンテナ機能11は入力された第2の信号を高周波信号へ変換し、第2の高周波信号を出力する。受信機能12は入力の第2の高周波信号を受信し、第2のベースバンド信号を出力する。
次に、受信機能12は高周波信号を正しく受信できていることを確認する(ステップS1−4)。高周波信号を正しく受信できておらず第2の高周波信号の受信に失敗した場合(ステップS1−4のNO)、信号の受信処理の開始時点に戻る。受信機能12は高周波信号を正しく受信できたときは(ステップS1−4のYES)、次のステップS2に進む。
図2Aに示すように、アンテナ間距離計算機能13において、第1の時刻及び第2の時刻のアンテナ間距離を算出する(ステップS2)。ここでは、第1の時刻及び第2の時刻におけるアンテナ機能11の位置の違いをアンテナ間距離として出力する。
次に指向性パラメータ決定機能14において、第1及び第2の時刻に受信機能12の出力する第1及び第2のベースバンド信号及びアンテナ間距離計算機能13の出力するアンテナ間距離に基づき指向性パラメータを決定する(ステップS3)。
そしてループの先頭に戻り、引き続き同様の動作を続け、無線通信が終了したらループを抜ける。
以上で説明したように、無線装置10は、複数のアンテナ素子を備えるものの、A/D変換器はアンテナ素子数以下の個数(例えば1個)のみ備えるアレーアンテナを備える無線装置を想定している。本実施形態によれば、異なった位置、異なった時刻の信号を用いることで、仮想的に複数のA/D変換器からの入力がある状態を作れる。これにより、例えばMUSIC法のような高分解能な電波の到来方向推定手法が適用可能になる。そのため、当該方向にアンテナ指向性を向けるための指向性パラメータを決定することが可能である。
なお、本実施形態では第1の時刻及び第2の時刻を利用して指向性パラメータを決定する場合を例として説明したが、これに限られない。第1乃至第4の時刻で受信した信号を利用するなど、利用する信号数及びアンテナ機能の位置数を増加させることで、より高精度な到来方向推定が可能である。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る無線装置について、説明する。本実施形態では、第1実施形態に対して「通信対象制御情報生成機能」と「アンテナ指向性制御機能」及び「切替スイッチ」を追加し、センサ情報を収集するシステムに適用した場合を例にして説明する。無線装置の通信相手が、間欠的に起動状態とスリープ状態を繰り返すようなシステムへの適用例を示す。センサ情報を収集するシステムの通信相手となるセンサは情報を検出し、検出した情報を無線装置に送信する。
本実施形態に係る無線システムのブロック構成図の一例を図3に示す。図3において、本発明の第2実施形態に係る無線システムは、第1の無線装置20及び第2の無線装置27から構成される。図3の第1の無線装置20は、図1に示される第1実施形態の無線装置10と同様な要素を含んで、構成されている。図3において、図1と同様な要素には同じ参照番号を付して、その詳細な説明は省略することとする。
本実施形態の第1の無線装置20は、第1実施形態の無線装置10と同様に、アンテナ機能11と、受信機能12と、アンテナ間距離計算機能13と、を備える。さらに、本実施形態の第1の無線装置20は、切替スイッチ21と、指向性パラメータ決定機能22と、通信対象制御情報生成機能23と、アンテナ指向性制御機能24と、を備える。
この構成により、第1実施形態の無線装置によって得られる効果に加えて、センサ情報を収集するシステムのように通信対象が間欠的に起動する場合に、その間欠起動間隔及びデータ送信間隔を制御することで、到来方向の推定精度を適正にすることが可能になる。以下、これについてより詳細に説明する。
アンテナ指向性制御機能24は、受信時は信号に対して処理を加えずそのまま出力する。送信時は高周波信号の位相の制御等を行い、アンテナ機能11の送信する電波の指向性を変化させる。アンテナ指向性制御機能24は、後述の指向性パラメータに基づいて指向性制御信号を生成し、アンテナ機能11の指向性を変化させる。
切替スイッチ21は信号の受信時に、アンテナ指向性制御機能24側の入力と受信機能12側の出力とを接続し、アンテナ指向性制御機能24の出力信号をそのまま出力する。一方、切替スイッチ21は信号の送信時に、通信対象制御情報生成機能23側の入力とアンテナ指向性制御機能24側の出力とを接続し、通信対象制御情報生成機能23の出力信号をそのまま出力する。
指向性パラメータ決定機能22は、受信機能12の出力する少なくとも第1及び第2のベースバンド信号及びアンテナ間距離計算機能13の出力するアンテナ間距離を入力とし、指向性パラメータを決定し、出力する。
通信対象制御情報生成機能23は、第2の無線装置27に対して送信する、起動要求信号、送信間隔制御信号、及びデータ送信要求信号を生成する。
第2の無線装置27は、第1の無線装置20の通信対象制御情報生成機能23が生成する制御信号に基づき、データの送信を行うと共に、通信対象制御情報生成機能23の出力する制御信号に対して、応答信号を送信する。
以上で説明した切替スイッチ21、指向性パラメータ決定機能22、通信対象制御情報生成機能23、アンテナ指向性制御機能24、及び第2の無線装置27以外の要素については、図1に示した第1実施形態と同一である。
(第2の実施形態の動作の説明)
次に、第1の無線装置20及び第2の無線装置27の動作や処理を、図4A〜図4C、図5A、図5B、図6A及び図6Bを参照しながら、説明する。図4Aは、本発明の第2実施形態に係る第1の無線装置20の処理の一例を示したフローチャートである。図4Bは、図4Aに続く、本発明の第2実施形態に係る第1の無線装置20の処理の一例を示したフローチャートである。図4Cは、図4AのステップS16の詳細な処理の一例を示したフローチャートである。図5Aは、本発明の第2実施形態に係る第2の無線装置27の処理の一例を示したフローチャートである。図5Bは、図5Aに続く、本発明の第2実施形態に係る第2の無線装置27の処理の一例を示したフローチャートである。図6Aは、第1の無線装置20と第2の無線装置27との間でやり取りするメッセージを表したシーケンス図である。図6Bは、図6Aに続く、第1の無線装置20と第2の無線装置27との間でやり取りするメッセージを表したシーケンス図である。
ここではセンサ情報を収集するシステムを想定した説明を行うが、それ以外にも同様に通信相手が間欠的に起動状態とスリープ状態を繰り返すようなシステムにも適用可能である。
第1の無線装置20が第2の無線装置27に対して制御信号を送信する際には、切替スイッチ21が受信機能12側に接続される。第1の無線装置20が第2の無線装置27の送信する応答信号やデータを受信する際には、切替スイッチ21が通信対象制御情報生成機能23側に接続される。以下の説明では、この切替スイッチ21の接続動作については説明を省略するものとする。
図4A及び図6Aに示すように、第1の無線装置20は第2の無線装置27に対して起動要求信号を送信する(ステップS11)。図5Aに示すように、第2の無線装置27は起動要求信号の受信を確認する(ステップS31)。第2の無線装置27は起動要求信号を受信したら(ステップS31のYES)、起動応答信号を送信する(ステップS32)。第2の無線装置27は、もし、チャネルをリスニングしている時に起動要求信号を受け取らなかったとき(ステップS31のNO)は、一定時間スリープする(ステップS40)。
次に第1の無線装置20は、第2の無線装置27から返信された起動応答信号の受信を確認する(ステップS12)。起動応答信号を受信したら(ステップS12のYES)、第2の無線装置27に対して間欠間隔制御信号を送信する(ステップS13)。一方で、第1の無線装置20は、第2の無線装置27から起動応答信号が返信されなかった場合(ステップS12のNO)、第2の無線装置27に対して、再度、起動要求信号を送信する(ステップS11)。
次に、第2の無線装置27は、間欠間隔制御信号の受信を確認する(ステップS33)。間欠間隔制御信号を受信したら(ステップS33のYES)、自身の間欠間隔を変更した後、第1の無線装置20に対して間欠間隔変更完了信号を送信する(ステップS34)。間欠間隔制御信号を受信できていない場合(ステップS33のNO)は、ステップS35に進む。
次に第1の無線装置20は、第2の無線装置27から返信された間欠間隔変更完了信号の受信を確認する(ステップS14)。変更完了信号を受信したら(ステップS14のYES)、第2の無線装置27に対して、データ送信要求信号を送信する(ステップS15)。変更完了信号を受信できていないとき(ステップS14のNO)は、ステップS13に戻り、改めて第2の無線装置27に対して間欠間隔制御信号を送信する。
次に第2の無線装置27は、データ送信要求信号もしくはデータ受信応答信号の受信を確認する(ステップS35)。データ送信要求信号を受信したら(ステップS35のYES)、上記変更した間欠間隔に従い、第1の無線装置20に対して第1のデータ(データ♯1)を送信する(ステップS36)。
ここでは、送信すべきデータ量が大きいため1度に送りきれず、データを2個に分割して送信するものと仮定して説明を行う。
次に第1の無線装置20は、第2の無線装置27から送信されたデータの受信を開始する(ステップS16)。図4Cに示すように、第1の時刻において受信機能12は入力の第1の高周波信号を受信する(ステップS16−1)。第1の無線装置20のアンテナ機能11は入力された電波から高周波信号への変換を行い、第1の高周波信号を出力する。アンテナ指向性制御機能24は、上記第1の高周波信号をそのまま出力する。受信機能12は入力の第1の高周波信号を受信し、第1のベースバンド信号を出力する。
そして第1の無線装置20は第1の高周波信号を正しく受信できているか確認する(ステップS16−2)。第1の高周波信号を正しく受信できたときは(ステップS16−2のYES)、第2の無線装置27に対して、データ受信応答信号を送信する(ステップS16−3)。一方、信号を正しく受信できていなかった場合(ステップS16−2のNO)、信号の受信処理の開始時点に戻る。なお、信号の受信処理の開始時点に戻った後、次に到来する信号とその到来時刻をそれぞれ第1の信号及び第1の時刻と改めて呼ぶこととする。
ここでは、送信すべきデータ量が大きいため1度に送りきれていない状態にある。第2の無線装置27は、送信データが残っているかどうか確認する(ステップS37)。送信データが残っているとき(ステップS37のYES)は、ステップS33に戻り、第1の無線装置20による間欠間隔制御信号の有無を確認する。すなわち第2の無線装置27は、間欠間隔制御信号を受信したかどうか確認する(ステップS33)。そして、再びデータ受信応答信号を受信した後(ステップS35)、設定された間欠間隔に従って次のデータ(データ♯2)を送信する(ステップS36)。
第2の時刻において、受信機能12は入力の第2の高周波信号を受信する(ステップS16−4)。第1の無線装置20のアンテナ機能11は入力された電波から高周波信号への変換を行い、第2の高周波信号を出力する。アンテナ指向性制御機能24は、上記第2の高周波信号をそのまま出力する。受信機能12は入力の第2の高周波信号を受信し、第2のベースバンド信号を出力する。第2の高周波信号を正しく受信できたかどうか確認する(ステップS16−5)。第2の高周波信号を正しく受信できていなかった場合(ステップS16−5のNO)、信号の受信処理の開始時点に戻る。なお、信号の受信処理の開始時点に戻った後、次に到来する信号とその到来時刻をそれぞれ第1の信号及び第1の時刻と改めて呼ぶこととする。
次にアンテナ間距離計算機能13において、第1の時刻と第2の時刻のアンテナ間距離を算出する(ステップS17)。すなわち、第1の時刻及び第2の時刻におけるアンテナ機能の位置の違いとしてアンテナ間距離を算出し、出力する。
この時、アンテナ間距離が所定の範囲内であることを確認する(ステップS18)。アンテナ間距離が所定の範囲内とは、例えば使用する無線周波数の半波長となっていることを確認する。アンテナ間距離が所定の範囲内であるときは、図4BのステップS19に進む。アンテナ間距離が所定の範囲内にないときは、ステップS22に進む。
指向性パラメータ決定機能22において、第1及び第2の信号とアンテナ間距離に基づき指向性パラメータを決定する(ステップS19)。すなわち、第1及び第2のベースバンド信号及びアンテナ間距離計算機能13の出力するアンテナ間距離に基づき指向性パラメータを決定し、出力する。
アンテナ指向性制御機能24において、指向性パラメータに基づきアンテナ機能11の指向性を制御する(ステップS20)。そして、第2の無線装置27に対してデータ受信応答信号を送信する(ステップS21)。
もし、ステップS18において、アンテナ間距離が所定の範囲内でない場合、第2の無線装置27に対して間欠間隔制御信号を送信する(ステップS22)。これにより、アンテナ間距離が所定の範囲内でない場合、範囲内に収まるようにする。
次に第2の無線装置27から間欠間隔変更完了信号を受信したかどうか確認する(ステップS23)。変更完了信号を受信していない場合(ステップS23のNO)には、ステップS22に戻る。変更完了信号を受信したときは(ステップS23のYES)、第2の無線装置27に対してデータ受信応答信号を送信する(ステップS24)。
そしてループの先頭に戻り引き続き同様の動作を続け、第2の無線装置27から全てのデータ(データ♯3、データ♯4、…、データ♯N)の収集が終了するなど無線通信が終了したら、ループを抜ける。その後、第1の無線装置20は第2の無線装置27に対して、通信終了信号を送信し通信終了を通知する(ステップS25)。
第2の無線装置27は、送信データが残っていないのを確認した後(ステップS37のNO)、通信終了信号の受信を確認する(ステップS38)。通信終了信号を受け取ったときは(ステップS38のYES)、一定時間スリープする(ステップS40)。
もし、通信終了信号を受け取っていない場合(ステップS38のNO)でも、一定時間だけ通信終了信号を待つ(ステップS39)。一定時間待った後、第1の無線装置20が通信範囲内に無いものとみなし、一定時間スリープする(ステップS40)。
以上で説明したように、第1の無線装置20は、異なった位置、異なった時刻の信号を用いることで、仮想的に複数のA/D変換器からの入力がある状態を作れる。これにより、例えばMUSIC法のような高分解能な電波の到来方向推定手法が適用可能になる。これにより本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、当該方向にアンテナ指向性を向けるための指向性パラメータを決定することが可能である。
さらに、第1の時刻及び第2の時刻の受信信号とアンテナ間距離とにより電波の到来方向を推定して、指向性パラメータを決定し、指向性パラメータに基づきアンテナ機能11の指向性を変化させている。送信時は高周波信号の位相の制御等を行い、アンテナ機能11の送信する電波の指向性を変化させている。これにより、所望波に対して指向性アンテナの最適なビームを向け、通信品質を向上させることができる。
また、本実施形態では、第1実施形態の効果に加えて、通信相手の間欠起動間隔及びデータ送信間隔を制御することで、到来方向の推定精度を適正にすることが可能になるという効果が得られる。センサ情報を収集するシステムのように、通信相手が間欠的に起動状態とスリープ状態を繰り返すようなシステムにおいて、このような制御を行うことにより、到来方向の推定精度を適正にすることができる。さらに、第1の無線装置20と第2の無線装置27との間で通信を続ける中で、何度も指向性を制御することで、徐々に最適なアンテナ指向性に変化させていくことができる。
なお、上述の説明では、第1の無線装置の通信相手として、第2の無線装置1台のみで説明を行ったが、複数台を通信相手とした場合にも適用は可能である。
また、本実施形態では第1の時刻及び第2の時刻を利用して指向性パラメータを決定する場合を例として説明したが、第1乃至第4の時刻で受信した信号を利用するなど、利用する信号数及びアンテナ機能の位置数を増加させることも考えられる。第1乃至第4の時刻で受信した信号を利用するなど、利用する信号数及びアンテナ機能の位置数を増加させることで、より高精度な到来方向推定が可能である。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3実施形態に係る無線装置について、図面を参照しながら説明する。本実施形態では、第1実施形態に対して「測定機能」と「復調機能」を追加している。本実施形態では、無線装置を搭載する移動体の移動速度やGPS(Global Positioning System)等の位置情報に基づき「アンテナ間距離」を求め、指向性パラメータを決定すると共に到来信号の復調も並列して行う場合を、説明する。
本実施形態に係る無線システムのブロック構成図の一例を図7に示す。図7において、本発明の第3実施形態に係る無線システムは、無線装置30及び移動体35を含んで構成される。図7に示すように、無線装置30は移動体35に搭載されている。無線装置30は、第1実施形態と同様なアンテナ機能11及び指向性パラメータ決定機能14を備える。さらに本実施形態の無線装置30は、受信機能31と、測定機能32と、アンテナ間距離計算機能33と、復調機能34と、を備える。
本実施形態の無線装置30を搭載する移動体35としては、無線装置を搭載する例えば自動車、列車、UAV(Unmanned Aerial Vehicle)のような移動体が考えられる。この構成をとることによって、第1実施形態によって得られる効果に加えて、無線装置を搭載する移動体が、車線変更や急ブレーキ、急加速などにより移動方向もしくは速さが大幅に変化した際には、指向性パラメータの計算処理を止める。移動方向もしくは速さが大幅に変化した際に、指向性パラメータの計算処理を止めることにより、指向性パラメータのぶれを減らすことが可能になる。また、指向性パラメータ決定と到来電波の復調を並列に処理することが可能になる。
以下、これについてより詳細に説明する。なお、図7の無線装置30は、図1に示される第1実施形態の無線装置10と同様な要素を含んで、構成されている。図7において、図1と同様な要素には同じ参照番号を付して、その詳細な説明は省略することとする。
受信機能31は、アンテナ機能11の出力する高周波信号を入力とする。受信機能31は、到来した信号を周波数変換し、プリアンブル等の到来信号の一部と、上記信号の一部を除いた残りとに分け、それぞれベースバンド・プリアンブル信号とベースバンド・データ信号として分けて出力する。ベースバンド・プリアンブル信号は指向性パラメータ決定機能14側に出力され、ベースバンド・データ信号は復調機能34側に出力される。
測定機能32は、アンテナ間の距離計算に利用する情報を測定し、測定結果を出力する。なお、距離計算に要する情報とは、例えば、受信時刻の差と移動速度の組みやGPSのような位置情報のことである。
アンテナ間距離計算機能33は、測定機能32出力の距離計算に利用する情報を用いて、異なった時刻におけるアンテナ間距離を計算し、出力する。なお、距離計算に利用する情報が受信時刻の差と移動速度の組みの場合は、それらの積がアンテナ間距離になる。一方、測定機能32の出力がGPSのような位置情報の場合は、各時刻の位置情報を用いてユークリッド距離を求めるとアンテナ間距離が得られる。
復調機能34は、受信機能31の出力するベースバンド・データ信号を復調し、含まれているデータを取り出す。
移動体35は、例えば自動車、列車、UAV、ロボット等である。(図7においては、例として自動車を模した絵を示している。)
以上で説明した受信機能31、測定機能32、アンテナ間距離計算機能33、復調機能34、移動体35以外については、図1に示した第1実施形態と同一である。
(第3の実施形態の動作の説明)
次に、本実施形態の移動体35及び無線装置30の動作や処理を説明する。図8Aは、本実施形態に係る無線装置の処理の一例を示したフローチャートである。図8Bは、図8AのステップS41の詳細な処理の一例を示したフローチャートである。
ここでは移動体として自動車を想定した説明を行うが、それ以外にも列車、UAV等の他の移動体にも適用可能である。なお、以下では、測定機能32ではアンテナ間の距離計算に利用する情報として、受信時刻の差と移動速度の組みを出力するものとして、説明する。
図8Aに示すように、無線装置30はアンテナ機能11で電波の受信を開始する。無線装置30は信号の受信処理を行う(ステップS41)。
第1の時刻において、アンテナ機能11は第1の信号を受信する(ステップS41−1)。入力された第1の信号から高周波信号への変換を行い、第1の高周波信号を出力する。受信機能31は入力の第1の高周波信号を受信し、第1のベースバンド・プリアンブル信号及び第1のベースバンド・データ信号を出力する。
次に測定機能32において、第1の信号を受信した時刻を記録する(ステップS41−2)。次に復調機能34において、第1のベースバンド・データ信号を復調する(ステップS41−3)。
復調機能34において第1のベースバンド・データ信号の復調に成功したか確認する(ステップS41−4)。第1のベースバンド・データ信号の復調に成功しているときには、ステップS41−5に進む。第1のベースバンド・データ信号の復調に失敗した場合(ステップS41−4のNO)、信号の受信処理の開始時点に戻る。なお、信号の受信処理の開始時点に戻った後、最初に到来する信号とその到来時刻をそれぞれ第1の信号及び第1の時刻と改めて呼ぶこととする。
次に、第2の時刻において、アンテナ機能11は第2の信号を受信する(ステップS41−5)。アンテナ機能11は入力された第2の信号から高周波信号への変換を行い、第2の高周波信号を出力する。受信機能31は入力の第2の高周波信号を受信し、第2のベースバンド・プリアンブル信号及び第2のベースバンド・データ信号を出力する。
次に測定機能32において、第2の信号を受信した時刻と当該時刻における移動体35の移動する速さを記録する(ステップS41−6)。
次に復調機能34において、第2のベースバンド・データ信号を復調する(ステップS41−7)。
復調機能34において第2のベースバンド・データ信号の復調に成功したか確認する(ステップS41−8)。第2のベースバンド・データ信号の復調に成功しているときには、図8AのステップS42に進む。復調機能34において第2のベースバンド・データ信号の復調に失敗した場合(ステップS41−8のNO)、信号の受信処理の開始時点に戻る。
測定機能32において、移動体35の移動方向や速さの変動具合が所定値以上であるかどうか確認する(ステップS42)。移動体35の移動方向や速さの変動具合が所定値以上であると判定された場合(ステップS42のYES)、ループの先頭に戻る。移動体35の移動方向や速さの変動具合が所定範囲内であると判断されたときは(ステップS42のNO)には、ステップS43に進む。
なお、上記、所定値以上を判定する判定式の一例を(式4)及び(式5)に示す。
Figure 0006476707
ここで、(vx1, vy1, vz1)は時刻1における移動体35の移動方向ベクトルを表し、(vx2, vy2, vz2)は時刻2における移動体35の移動方向ベクトルを表している。
Figure 0006476707
ここで、「||」は絶対値を表す演算子であるものとする。時刻2における移動体35の速さと時刻1における移動体35の速さとの差の絶対値が、速さの変動に関する閾値以上かどうかを判定する。
次にアンテナ間距離計算機能33において、測定機能32において記録された受信時刻及び移動体35の移動する速さに基づきアンテナ間距離を算出する(ステップS43)。
次に指向性パラメータ決定機能14において、第1及び第2のベースバンド信号とアンテナ間距離に基づき、指向性パラメータを決定する(ステップS44)。すなわち、第1及び第2の時刻に受信機能12の出力する第1及び第2のベースバンド信号及びアンテナ間距離計算機能33の出力するアンテナ間距離に基づき、指向性パラメータを決定する。
そしてループの先頭に戻り、引き続き同様の動作を続け、無線通信が終了したらループを抜ける。
以上で説明したように、無線装置30は、異なった位置、異なった時刻の信号を用いることで、仮想的に複数のA/D変換器からの入力がある状態を作れるので、例えばMUSIC法のような高分解能な電波の到来方向推定手法が適用可能になる。これにより本実施形態によれば、第1実施形態と同様に、当該方向にアンテナ指向性を向けるための指向性パラメータを決定することが可能である。
また、本実施形態では、第1実施形態の効果に加えて、移動体の移動方向や移動の速さが所定以上変化した場合にも、適正な方向にアンテナ指向性を向けることができる。言い換えると、移動体の移動方向や移動の速さが所定以上変化した際に、極端な指向性パラメータを算出してしまい、想定外の方向にアンテナ指向性を向けてしまう状況を避けることができる。さらに、本実施形態では、指向性パラメータ決定と復調とを並列に処理することができるので、効率的である。
なお、上記説明では受信時刻の差と移動速度の組みを用いてアンテナ間の距離計算を行うものとして説明を行ったが、GPSのような位置情報を用いてアンテナ間の距離計算を行うことも可能である。また、本実施形態は第2実施形態と組み合わせることも可能である。
また、本実施形態では第1の時刻及び第2の時刻を利用して指向性パラメータを決定する場合を例として説明した。第2実施形態の説明でも言及したように、本実施形態においても第1乃至第4の時刻で受信した信号を利用するなど、利用する信号数及びアンテナ機能の位置数を増加させることも考えられる。第1乃至第4の時刻で受信した信号を利用するなど、利用する信号数及びアンテナ機能の位置数を増加させることで、より高精度な到来方向推定が可能である。
また、上記では受信機能31は、プリアンブル等の到来信号の一部と、上記信号の一部を除いた残りとに分けると説明したが、これに限られない。すなわち、プリアンブル等の到来信号の一部と、到来信号の全てをそれぞれベースバンド・プリアンブル信号とベースバンド・データ信号として、出力しても良い。
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4実施形態に係る無線装置について、図面を参照しながら説明する。第4実施形態では、第1実施形態に対して「距離推定機能」と「送信源位置推定機能」を追加し、到来方向の推定機能に加えて送信源位置の推定機能を追加した場合について説明する。
本実施形態に係る無線装置のブロック構成図の一例を図9に示す。図9において、本発明の第4実施形態に係る無線装置40は、第1実施形態と同様にアンテナ機能11及びアンテナ間距離計算機能13を備える。さらに本実施形態に係る無線装置40は、受信機能41と、指向性パラメータ決定機能42と、距離推定機能43と、送信源位置推定機能44と、を備える。
この構成をとることによって、第1実施形態によって得られる効果に加えて、到来方向の推定に加えて、受信電力から送信源との距離の推定値を求めることで、送信源のおおよその位置を推定することが可能になる。以下、これについてより詳細に説明する。なお、図9の無線装置40は、図1に示される第1実施形態の無線装置10と同様な要素を含んで、構成されている。図9において、図1と同様な要素には同じ参照番号を付して、その詳細な説明は省略することとする。
受信機能41は、アンテナ機能11の出力する高周波信号を入力とし、第1及び第2の時刻に到来した信号を周波数変換し、第1及び第2のベースバンド信号として出力すると共に、第1及び第2の時刻に到来した信号の受信信号強度を出力する。
指向性パラメータ決定機能42は、受信機能41の出力する第1及び第2のベースバンド信号及びアンテナ間距離計算機能13の出力するアンテナ間距離を入力とし、指向性パラメータを決定すると共に、推定到来角を出力する。
距離推定機能43は、受信機能41の出力する受信信号強度を入力とし、当該信号強度に基づき送信源と無線装置40との推定距離を算出し、出力する。
送信源位置推定機能44は、指向性パラメータ決定機能42の出力する推定到来角と距離推定機能43の出力する推定距離とに基づき送信源の推定位置を算出する。
以上で説明した受信機能41、指向性パラメータ決定機能42、距離推定機能43、送信源位置推定機能44以外については、図1に示した第1実施形態と同一である。
(第4の実施形態の動作の説明)
次に、本実施形態の無線装置40の動作や処理を説明する。図10Aは、本実施形態に係る無線装置40の処理の一例を示したフローチャートである。図10Bは、図10AのステップS51の詳細な処理の一例を示したフローチャートである。図10Cは、図10AのステップS54の詳細な処理の一例を示したフローチャートである。
無線装置40は、アンテナ機能11で電波の受信を開始する。無線装置40は信号の受信処理を行う(ステップS51)。
受信機能41は、第1の時刻に第1の信号を受信する(ステップS51−1)。すなわち、第1の時刻において、アンテナ機能11は入力された第1の信号を高周波信号へ変換し、第1の高周波信号を出力する。受信機能41は入力の第1の高周波信号を受信し、第1のベースバンド信号を出力する。
受信機能41において第1の信号を正しく受信できたかどうか確認する(ステップS51−2)。受信機能41において第1の信号を正しく受信できたときは、ステップS51−3に進む。受信機能41において第1の高周波信号の受信に失敗した場合(ステップS51−2のNO)、信号の受信処理の開始時点に戻る。なお、信号の受信処理の開始時点に戻った後、最初に到来する信号とその到来時刻をそれぞれ第1の信号及び第1の時刻と改めて呼ぶこととする。
受信機能41において、第1の時刻の受信信号の受信信号強度を算出する(ステップS51−3)。すなわち、第1のベースバンド信号の信号強度を算出し、出力する。
次に、第2の時刻に第2の高周波信号を受信する(ステップS51−4)。すなわち、第2の時刻において、アンテナ機能11は入力された第2の信号を高周波信号へ変換し、第2の高周波信号を出力する。受信機能41は入力の第2の高周波信号を受信し、第2のベースバンド信号を出力する。
受信機能41において第2の信号を正しく受信できたかどうか確認する(ステップS51−5)。受信機能41において第2の信号を正しく受信できたときは、ステップS51−6に進む。受信機能41において第2の高周波信号の受信に失敗した場合、信号の受信処理の開始時点に戻る(ステップS51−5)。
受信機能41において、第2の時刻の受信信号の受信信号強度を算出する(ステップS51−6)。すなわち、第2のベースバンド信号の信号強度を算出し、出力する。
アンテナ間距離計算機能13において、第1の時刻及び第2の時刻のアンテナ間距離を算出する(ステップS52)。ここでは、第1の時刻及び第2の時刻におけるアンテナ機能11の位置の違いをアンテナ間距離として出力する。
次に指向性パラメータ決定機能42において、第1及び第2の出力する第1及び第2のベースバンド信号及びアンテナ間距離計算機能13の出力するアンテナ間距離に基づき指向性パラメータを決定すると共に、推定到来方向を出力する(ステップS53)。
次に距離推定機能43において、送信源の位置推定処理を行う(ステップS54)。送信源の位置推定処理は、図10Cに示すように、受信機能41の出力する第1及び第2の信号強度に基づき、送信源からの推定距離を算出し、出力する(ステップS54−1)。次に送信源位置推定機能44において、推定到来角及び推定距離に基づき送信源の位置を推定する(ステップS54−2)。
そしてループの先頭に戻り、引き続き同様の動作を続け、無線通信が終了したらループを抜ける。
以上で説明したように、無線装置40は、異なった位置、異なった時刻の信号を用いることで、仮想的に複数のA/D変換器からの入力がある状態を作れるので、例えばMUSIC法のような高分解能な電波の到来方向推定手法が適用可能になる。そのため、当該方向にアンテナ指向性を向けるための指向性パラメータを決定することが可能である。
また、本実施形態では、以上に示した第1実施形態の効果に加えて、受信信号の信号強度に基づき送信源との距離を推定することで、送信源のおおよその位置を推定することが出来るようになる。
なお、本実施形態では第1の時刻及び第2の時刻を利用して指向性パラメータを決定する場合を例として説明したが、これに限られない。第1乃至第4の時刻で受信した信号を利用するなど、利用する信号数及びアンテナ機能の位置数を増加させることで、より高精度な到来方向推定が可能である。
〔第5の実施形態〕
次に、本発明の第5実施形態に係る無線装置について、図面を参照しながら説明する。本実施形態では、アナログのフェーズドアレーアンテナを利用し、スイッチで受信機能に接続するアンテナを切り替える場合について説明する。
本実施形態に係る無線装置のブロック構成図の一例を図11に示す。ここでは、アンテナ数及びスイッチ数をN=2として図示している(以下ではN=2として説明を行う)。図11の無線装置50は、図1に示される第1実施形態の無線装置10と同様な要素を含んで、構成されている。図11において、図1と同様な要素には同じ参照番号を付して、その詳細な説明は省略することとする。本実施形態の無線装置50は、第1実施形態の無線装置10と同様に、受信機能12と、アンテナ間距離計算機能13と、指向性パラメータ決定機能14と、を備える。さらに本実施形態の無線装置50は、アンテナ機能51と、スイッチ機能52と、加算部53と、スイッチ制御機能54と、を[有含備]える。
この構成をとることによって、アナログ型のフェーズドアレーアンテナでも、第1実施形態と同様に高精度な到来方向推定アルゴリズムの適用が可能になる。以下、これについてより詳細に説明する。
アンテナ機能51は2本のアンテナで構成され、各アンテナ(第1のアンテナ51−1及び第2のアンテナ51−2)は他の無線装置から送信された電波を入力とし、高周波信号への変換結果を出力する。
スイッチ機能52は2個のスイッチ(第1のスイッチ52−1及び第2のスイッチ52−2)で構成される。第1のアンテナ51−1もしくは第2のアンテナ51−2の出力する高周波信号を入力とし、スイッチ制御機能54の制御信号に基づき、選択されたアンテナからの入力が後段に接続され、そのまま出力される。
加算部53は、スイッチ機能52の各スイッチ(第1のスイッチ52−1及び第2のスイッチ52−2)の出力を入力とし、このスイッチ出力の加算結果を出力する。
スイッチ制御機能54は、スイッチ機能52のアンテナ入力のうち任意の本数を後段に接続するための制御信号を出力する。
以上で説明したアンテナ機能51、スイッチ機能52、加算部53、スイッチ制御機能54以外については、図1に示した第1実施形態と同一である。ただし、本実施形態において第1及び第2のアンテナは固定されているので、アンテナ間距離計算機能13は予め測定し設定された固定値を出力するものとする。
(第5の実施形態の動作の説明)
次に、本実施形態の無線装置50の動作や処理を説明する。図12Aは、本発明の第5実施形態に係る無線装置の処理の一例を示したフローチャートである。図12Bは、図12AのステップS61の詳細な処理の一例を示したフローチャートである。
無線装置50は、アンテナ機能51で電波の受信を開始する。無線装置50は信号の受信処理を行う(ステップS61)。
第1の時刻において、スイッチ制御機能54は、第1のアンテナ51−1のみ後段に接続されるように第1のスイッチ52−1のみON状態にする(ステップS61−1)。
続いて、第1の時刻に第1の信号を受信する(ステップS61−2)。第1のアンテナ51−1は入力された第1の信号を高周波信号へ変換し、第1の高周波信号を出力する。受信機能12は入力された第1の高周波信号を受信し、第1のベースバンド信号を出力する。
受信機能12において第1の高周波信号を正しく受信できたときは、ステップS61−4に進む。受信機能12において、第1の高周波信号の受信に失敗した場合、信号の受信処理の開始時点に戻る(ステップS61−3のNO)。なお、信号の受信処理の開始時点に戻った後、最初に到来する信号とその到来時刻をそれぞれ第1の信号及び第1の時刻と改めて呼ぶこととする。
第2の時刻において、スイッチ制御機能54は、第2のアンテナ51−2のみ後段に接続されるように第2のスイッチ52−2のみON状態にする(ステップS61−4)。
続いて、第2の時刻に第2の信号を受信する(ステップS61−5)。第2のアンテナ51−2は入力された第2の信号を高周波信号へ変換し、第2の高周波信号を出力する。受信機能12は入力された第2の高周波信号を受信し、第2のベースバンド信号を出力する。
受信機能12において第2の高周波信号を正しく受信できたときは、ステップS62に進む。受信機能12において、第2の高周波信号の受信に失敗した場合(ステップS61−6のNO)、k信号の受信処理の開始時点に戻る。
次にアンテナ間距離計算機能13は、第1のアンテナ51−1と第2のアンテナ51−2とのアンテナ間距離を出力する(ステップS62)。ここで、第1のアンテナ51−1及び第2のアンテナ51−2は、アナログのフェーズドアレーアンテナを構成するアンテナであり固定されているので、このアンテナ間距離は固定値である。
次に指向性パラメータ決定機能14は、第1及び第2の時刻に受信機能12の出力する第1及び第2のベースバンド信号及びアンテナ間距離計算機能13の出力するアンテナ間距離に基づき指向性パラメータを決定する(ステップS63)。
そしてループの先頭に戻り、引き続き同様の動作を続け、無線通信が終了したらループを抜ける。
以上で説明したように、無線装置50は、アナログフェーズドアレーアンテナにおいて、スイッチで切り替えて一部のアンテナの入力信号のみを利用することで、第1実施形態と同様に仮想的に複数のA/D変換器からの入力がある状態を作れる。これにより、例えばMUSIC法のような高分解能な電波の到来方向推定手法が適用可能になる。
なお、本実施形態では第1の時刻及び第2の時刻に受信した信号を利用し、2本のアンテナを用いて指向性パラメータを決定する場合を例として説明したが、これに限られない。4本のアンテナを用いて第1乃至第4の時刻で受信した信号を利用し、パラメータを決定するなど、利用する信号数及びアンテナ機能11のアンテナ数を増加させると、より高精度な到来方向推定が可能になる。
上述した各実施形態の無線装置及びその機能実現にあたっては、新たにチップを開発しないで、既存のチップを活用することが好ましい。その具体的な方法としては、以下の方法が考えられる。本発明の実施形態の無線装置を実現する、この具体例を、実施例として説明する。
図13(a)及び図13(b)は、本発明の第1実施形態の無線装置10を既存チップの活用で実現するための回路構成の一例を示すブロック構成図である。図14(a)及び図14(b)は、本発明の第1実施形態の無線装置10を既存チップの活用で実現するための回路構成の別の一例を示すブロック構成図である。図15(a)及び図15(b)は、本発明の第1実施形態の無線装置10を既存チップの活用で実現するための回路構成のさらに別の一例を示すブロック構成図である。
図13〜図15では、図1に示される本発明の第1実施形態の無線装置10の構成例を示すが、第2実施形態の無線装置20、第3実施形態の無線装置30、第4実施形態の無線装置40、第5実施形態の無線装置50もまた、同様に構成することができる。
図13(a)の無線装置10はアンテナ機能11の他に、一体型無線チップ101と、CPU(Central Processing Unit)102と、RF(高周波)モジュール103と、ADC(A/D変換器)104と、を含む。一体型無線チップ101は、RFモジュール、ADC及びDBB(デジタルベースバンド)回路がワンチップ化されたものである。一体型無線チップ101の一例として、テキサスインスツルメンツ社のCC3100が考えられる。
図1の受信機能12は、図13(a)ではRFモジュール103及びADC104によって実現される。図1のアンテナ間距離計算機能13及び指向性パラメータ決定機能14は、CPU102によって実現される。言い換えると、図13(a)の無線装置10では、一体型無線チップ101とは異なる処理系としてのCPU102によって、到来方向推定を行う。さらに言い換えると、図13(a)の無線装置10では、一体型無線チップ101内の信号処理系とは異なる演算装置としてのCPU102によって、到来方向推定を行う。
図13(a)の無線装置10は、アンテナ機能11のアンテナ出力のRF帯信号を利用するものである。データ通信用の一体型無線チップ101の隣に、到来方向推定用にRFモジュール103、ADC104及びCPU102を設置している。ADC104の出力を利用し、CPU102にて到来方向推定及びビーム方向制御を実施する。図13(a)では、内部信号を取り出さない場合である。
図13(b)の無線装置10は、図13(a)の無線装置10とは異なる構成例を示す。図13(b)の無線装置10では、アンテナ機能11の他に、一体型無線チップ101と、CPU102と、ADC104と、を含む。図13(a)と同様に、一体型無線チップ101は、RFモジュール、ADC及びDBB回路がワンチップ化されたものである。
図1の受信機能12は、図13(a)の無線装置10とは異なり、図13(b)では一体型無線チップ101のRFモジュール及びADCによって、実現される。図1のアンテナ間距離計算機能13及び指向性パラメータ決定機能14は、図13(a)の無線装置10と同様に、CPU102によって実現される。
図13(b)の無線装置10では、一体型無線チップ101のRFモジュールの出力を一体型無線チップ101の外に取り出す場合である。ABB(アナログベースバンド)帯信号を利用する。データ通信用の一体型無線チップ101の隣に、ADC104及びCPU102を設置している。ADC104の出力を利用し、CPU102にて到来方向推定及びビーム方向制御を実施する。
図14(a)の無線装置10は、図13の無線装置10とはさらに異なる構成例を示す。図14(a)の無線装置10はアンテナ機能11の他に、一体型無線チップ101と、CPUと、を含む。図14(a)の一体型無線チップ101は、図13と同様に、RFモジュール、ADC及びDBB回路がワンチップ化されたものである。
図14(a)の無線装置10では、一体型無線チップ101のADCの出力を一体型無線チップ101の外に取り出す場合である。DBB(デジタルベースバンド)信号を利用する。データ通信用の一体型無線チップ101の隣に、CPU102を設置している。一体型無線チップ101のADCの出力を利用し、CPU102にて到来方向推定及びビーム方向制御を実施する。
図14(b)の無線装置10は、図13や図14(a)の無線装置10とはさらに異なる構成例を示す。図14(b)の無線装置10では、アンテナ機能11の他に、一体型無線チップ101と、CPU102と、を含む。図14(b)の一体型無線チップ101は、図13や図14(a)と同様に、RFモジュール、ADC及びDBB回路がワンチップ化されたものである。
図14(b)の無線装置10では、一体型無線チップ101のDBB回路のFWを改良して、到来方向推定を実現するものである。データ通信用の一体型無線チップ101の隣に、CPU102を設置している。一体型無線チップ101のDBB回路で到来方向推定を実施する。この到来推定結果から推定角度を取り出して、CPU102ではビーム方向制御を実施する。
図15(a)の無線装置10は、図13や図14の無線装置10とは異なる構成例を示す。図15(a)の無線装置10では、アンテナ機能11の他に、一体型無線チップ105を含む。図15(a)の無線装置10では、図13や図14のCPU102も無線チップに一体化されたものである。一体型無線チップ105は、RFモジュール、ADC、DBB回路及びCPUがワンチップ化されたものである。一体型無線チップ105の一例として、テキサスインスツルメンツ社のCC3200が考えられる。
図15(a)の一体型無線チップ105は、RFモジュール、ADC、DBB回路及びCPUを含む。図15(a)の無線装置10では、図1の受信機能12は、一体型無線チップ105のRFモジュール及びADCによって、実現される。図1のアンテナ間距離計算機能13及び指向性パラメータ決定機能14は、一体型無線チップ105のCPUによって、実現される。
図15(a)の無線装置10では、図14(a)と同様に、一体型無線チップのADCの出力を利用し、CPUにて到来方向推定及びビーム方向制御を実施する。
図15(b)の無線装置10は、図13や図14の無線装置10とは異なる構成例を示す。図15(b)の無線装置10では、アンテナ機能11の他に、一体型無線チップ105を含む。図15(b)の無線装置10では、図15(a)の無線装置10と同様に、図13や図14のCPU102も無線チップに一体化されたものである。
図15(b)の一体型無線チップ105は、RFモジュール、ADC、DBB回路及びCPUを含む。図15(b)の無線装置10では、図1の受信機能12は、一体型無線チップ105のRFモジュール及びADCによって、実現される。図1のアンテナ間距離計算機能13及び指向性パラメータ決定機能14は、一体型無線チップ105のCPUによって、実現される。
図15(b)の無線装置10では、図14(b)と同様に、一体型無線チップ105のDBB回路で到来方向推定を実施する。この到来推定結果から推定角度を取り出して、一体型無線チップ105のCPUでビーム方向制御を実施する。
上述した図13〜図15に示す無線装置10では、電波到来方向の推定と、これに基づくアンテナ機能の指向性制御という新たな機能を、既存のチップを活用し実現することができる。これにより、新しいチップを開発することなく、新しい機能を低コストで実現することができる。
無線装置10、20、30、40の受信機能は、RFモジュール及びADCに相当する。無線装置10、20、30、40のアンテナ間距離計算機能、指向性パラメータ決定機能、アンテナ間距離推定機能、送信源位置推定機能、スイッチ制御機能などは、CPUによる処理で実現される。無線装置30の復調機能34は、一体型無線チップ105のDBB回路に相当する。
なお、図13〜図15では、一体型無線チップにDBB回路が一体化しているように説明したが、これに限られない。例えば、DBB回路が一体型無線チップに対し外付けの専用の演算回路で実現することも考えられ、またDBB回路の機能を一体型無線チップに対し外付けのDSP(Digital Signal Processor)で実現することも考えられる。
以上、本発明の好ましい実施形態及び実施例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、各実施形態の無線装置の動作や処理は、このような動作や処理を実行させるプログラムにおいても実現可能であり、コンピュータが読み取り可能な記録媒体の形態で流通され得る。特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲に含まれることはいうまでもない。
上記の実施形態及び実施例の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)無線信号を送受信するアンテナ機能と、
少なくとも第1の時刻に到来する第1の信号及び第2の時刻に到来する第2の信号を受信する受信機能と、
前記第1の時刻における前記アンテナ機能と前記第2の時刻における前記アンテナ機能との距離を表すアンテナ間距離を算出するアンテナ間距離計算機能と、
前記第1及び第2の信号と前記アンテナ間距離に基づき前記アンテナ機能の指向性に関するパラメータである指向性パラメータを決定する指向性パラメータ決定機能と、
前記指向性パラメータに基づき指向性制御信号を生成し、前記アンテナ機能の指向性を変化させるアンテナ指向性制御機能と、を備える無線装置。
(付記2)前記第1の信号と前記第2の信号とは、信号系列が同一であるか、または、前記無線装置にとって既知の信号である、付記1に記載の無線装置。
(付記3)前記第1の時刻及び前記第2の時刻におけるアンテナ機能の位置を所定の範囲内に収める、付記1に記載の無線装置。
(付記4)前記所定の範囲とは、前記アンテナ間距離が半波長未満である、付記3に記載の無線装置。
(付記5)通信相手に対して、前記所定の範囲の条件に適合するように、間欠通信の周期を調整するための制御情報を生成する通信対象制御情報生成機能と、を備え、
前記通信相手に対して、間欠通信周期を変更する制御情報を送信する、付記3に記載の無線装置。
(付記6)移動体に搭載されるものである、付記1乃至付記5のいずれか一つに記載の無線装置。
(付記7)前記受信機能を実行する処理系とは異なる処理系で到来方向推定を行う、付記1に記載の無線装置。
(付記8)前記移動体の移動方向もしくは速さの変動具合が所定値以上の場合には、前記指向性に関するパラメータ決定に係る処理を中止する、付記6に記載の無線装置。
(付記9)距離計算に要する情報を測定する測定機能を備える、付記1に記載の無線装置。
(付記10)前記測定機能は前記第1の時刻及び第2の時刻との差と前記アンテナ機能の移動速度に関する情報を出力し、
前記アンテナ間距離計算機能は前記時刻差と移動速度との積に基づきアンテナ間距離を算出する、付記9に記載の無線装置。
(付記11)前記測定機能は前記第1の時刻及び第2の時刻におけるアンテナ機能の位置情報を出力し、
前記アンテナ間距離計算機能は前記位置情報に基づきアンテナ間距離を算出する、付記9に記載の無線装置。
(付記12)第1の信号及び第2の信号のそれぞれ一部を用いて前記パラメータの決定を行い、それぞれの時刻で受信する前記第1の信号及び第2の信号の一部を除いた残り、または、前記第1の信号及び第2の信号の全てを通常の通信処理に用いる、付記1に記載の無線装置。
(付記13)指向性パラメータ決定機能は、推定到来角を出力し、受信信号強度に基づき送信源からの距離を推定し推定距離を出力する距離推定機能と、推定到来角及び推定距離に基づき送信源の位置を推定する送信源位置推定機能と、を備える、付記1に記載の無線装置。
(付記14)前記推定距離は、受信信号強度、受信アンテナ利得、送信源の送信電力、送信アンテナ利得、及び受信信号周波数に基づき算出される、付記13に記載の無線装置。
(付記15)前記アンテナ機能は、少なくとも2本のアンテナを備え、
アンテナと同数のスイッチを備えるスイッチ機能と、前記スイッチ機能の前記スイッチの開閉を制御するスイッチ制御機能とを備え、
前記スイッチ機能の前記スイッチで受信機能に接続されるアンテナを切り替える、付記1に記載の無線装置。
(付記16)前記スイッチ制御機能は、前記スイッチ機能の複数のスイッチが同時にON状態にならないように切り替える、付記15に記載の無線装置。
(付記17)第1の無線装置と、間欠的に起動状態とスリープ状態を繰り返し、前記第1の無線装置の通信相手となる第2の無線装置と、を含む無線システムであって、
前記第1の無線装置は、無線信号を送受信するアンテナ機能と、少なくとも第1の時刻に到来する第1の信号及び第2の時刻に到来する第2の信号を受信する受信機能と、前記第1の時刻における前記アンテナ機能と前記第2の時刻における前記アンテナ機能との距離を表すアンテナ間距離を算出するアンテナ間距離計算機能と、前記第1及び第2の信号と前記アンテナ間距離に基づき前記アンテナ機能の指向性に関するパラメータである指向性パラメータを決定する指向性パラメータ決定機能と、前記指向性パラメータに基づき指向性制御信号を生成し、前記アンテナ機能の指向性を変化させるアンテナ指向性制御機能とを備える、無線システム。
(付記18)前記第1の無線装置は、
前記第2の無線装置に対して、前記所定の範囲の条件に適合するように、間欠通信の周期を調整するための制御情報を生成する通信対象制御情報生成機能を備え、
前記第2の無線装置に対して、間欠通信周期を変更する制御情報を送信する、付記17に記載の無線システム。
(付記19)無線信号を送受信するアンテナ機能で、少なくとも第1の時刻に到来する第1の信号及び第2の時刻に到来する第2の信号を受信し、
前記第1の時刻における前記アンテナ機能と前記第2の時刻における前記アンテナ機能との距離を表すアンテナ間距離を算出し、
前記第1及び第2の信号と前記アンテナ間距離に基づき前記アンテナ機能の指向性に関するパラメータである指向性パラメータを決定し、
前記指向性パラメータに基づき、前記アンテナ機能の指向性を変化させる、無線装置の制御方法。
(付記20)アンテナ機能を備え、無線信号を送受信する無線装置を制御するプログラムであって、
前記無線装置に、
前記アンテナ機能で、少なくとも第1の時刻に到来する第1の信号及び第2の時刻に到来する第2の信号を受信する処理と、
前記第1の時刻における前記アンテナ機能と前記第2の時刻における前記アンテナ機能との距離を表すアンテナ間距離を算出する処理と、
前記第1及び第2の信号と前記アンテナ間距離に基づき前記アンテナ機能の指向性に関するパラメータである指向性パラメータを決定する処理と、
前記指向性パラメータに基づき、前記アンテナ機能の指向性を変化させる処理と、を実行させるプログラム。
10、30、40、50 無線装置
11、51 アンテナ機能
12、31、41 受信機能
13、33 アンテナ間距離計算機能
14、22、42 指向性パラメータ決定機能
20 第1の無線装置
21 切替スイッチ
23 通信対象制御情報生成機能
24 アンテナ指向性制御機能
27 第2の無線装置
32 測定機能
34 復調機能
35 移動体
43 距離推定機能
44 送信源位置推定機能
51−1 第1のアンテナ
51−2 第2のアンテナ
52 スイッチ機能
52−1 第1のスイッチ
52−2 第2のスイッチ
53 加算部
54 スイッチ制御機能
101、105 一体型無線チップ
102 CPU
103 RFモジュール
104 ADC

Claims (8)

  1. 無線信号を送受信するアンテナ機能と、
    少なくとも第1の時刻に到来する第1の信号及び第2の時刻に到来する第2の信号を受信する受信機能と、
    前記第1の時刻における前記アンテナ機能と前記第2の時刻における前記アンテナ機能との距離を表すアンテナ間距離を算出するアンテナ間距離計算機能と、
    前記第1及び第2の信号と前記アンテナ間距離に基づき前記アンテナ機能の指向性に関するパラメータである指向性パラメータを決定する指向性パラメータ決定機能と、
    前記指向性パラメータに基づき指向性制御信号を生成し、前記アンテナ機能の指向性を変化させるアンテナ指向性制御機能と、
    通信相手に対して、前記第1の時刻及び前記第2の時刻における前記アンテナ機能の位置を所定の範囲内に収めるように、間欠通信の周期を調整するための制御情報を生成する通信対象制御情報生成機能と、を備え、
    前記通信相手に対して、前記間欠通信の周期を変更する制御情報を送信する、無線装置。
  2. 前記第1の信号と前記第2の信号とは、信号系列が同一であるか、または、前記無線装置にとって既知の信号である、請求項1に記載の無線装置。
  3. 前記所定の範囲とは、前記アンテナ間距離が半波長未満である、請求項1又は請求項2に記載の無線装置。
  4. 移動体に搭載されるものである、請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載の無線装置。
  5. 前記受信機能を実行する処理系とは異なる処理系で到来方向推定を行う、請求項1に記載の無線装置。
  6. 第1の無線装置と、間欠的に起動状態とスリープ状態を繰り返し、前記第1の無線装置の通信相手となる第2の無線装置と、を含む無線システムであって、
    前記第1の無線装置は、無線信号を送受信するアンテナ機能と、少なくとも第1の時刻に到来する第1の信号及び第2の時刻に到来する第2の信号を受信する受信機能と、前記第1の時刻における前記アンテナ機能と前記第2の時刻における前記アンテナ機能との距離を表すアンテナ間距離を算出するアンテナ間距離計算機能と、前記第1及び第2の信号と前記アンテナ間距離に基づき前記アンテナ機能の指向性に関するパラメータである指向性パラメータを決定する指向性パラメータ決定機能と、前記指向性パラメータに基づき指向性制御信号を生成し、前記アンテナ機能の指向性を変化させるアンテナ指向性制御機能と前記通信相手に対して、前記第1の時刻及び前記第2の時刻における前記アンテナ機能の位置を所定の範囲内に収めるように、間欠通信の周期を調整するための制御情報を生成する通信対象制御情報生成機能と、を備え
    前記第1の無線装置は、前記通信相手に対して、前記間欠通信の周期を変更する制御情報を送信する、無線システム。
  7. 無線信号を送受信するアンテナ機能で、少なくとも第1の時刻に到来する第1の信号及び第2の時刻に到来する第2の信号を受信し、
    前記第1の時刻における前記アンテナ機能と前記第2の時刻における前記アンテナ機能との距離を表すアンテナ間距離を算出し、
    前記第1及び第2の信号と前記アンテナ間距離に基づき前記アンテナ機能の指向性に関するパラメータである指向性パラメータを決定し、
    前記指向性パラメータに基づき、前記アンテナ機能の指向性を変化させ
    通信相手に対して、前記第1の時刻及び前記第2の時刻における前記アンテナ機能の位置を所定の範囲内に収めるように、間欠通信の周期を調整するための制御情報を生成し、
    前記通信相手に対して、前記間欠通信の周期を変更する制御情報を送信する、無線装置の制御方法。
  8. アンテナ機能を備え、無線信号を送受信する無線装置を制御するプログラムであって、
    前記無線装置に、
    前記アンテナ機能で、少なくとも第1の時刻に到来する第1の信号及び第2の時刻に到来する第2の信号を受信する処理と、
    前記第1の時刻における前記アンテナ機能と前記第2の時刻における前記アンテナ機能との距離を表すアンテナ間距離を算出する処理と、
    前記第1及び第2の信号と前記アンテナ間距離に基づき前記アンテナ機能の指向性に関するパラメータである指向性パラメータを決定する処理と、
    前記指向性パラメータに基づき、前記アンテナ機能の指向性を変化させる処理と、
    通信相手に対して、前記第1の時刻及び前記第2の時刻におけるアンテナ機能の位置を所定の範囲内に収めるように、間欠通信の周期を調整するための制御情報を生成する通信対象制御情報生成処理と、を実行させ
    前記通信相手に対して、前記間欠通信の周期を変更する制御情報を送信する、プログラム。
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