JP6476637B2 - 電子レンジ加熱対応容器 - Google Patents

電子レンジ加熱対応容器 Download PDF

Info

Publication number
JP6476637B2
JP6476637B2 JP2014158053A JP2014158053A JP6476637B2 JP 6476637 B2 JP6476637 B2 JP 6476637B2 JP 2014158053 A JP2014158053 A JP 2014158053A JP 2014158053 A JP2014158053 A JP 2014158053A JP 6476637 B2 JP6476637 B2 JP 6476637B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
coating layer
food
microwave heating
microwave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014158053A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016034838A (ja
Inventor
啓佑 丹生
啓佑 丹生
秀次朗 岡村
秀次朗 岡村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Seikan Kaisha Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Seikan Kaisha Ltd filed Critical Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority to JP2014158053A priority Critical patent/JP6476637B2/ja
Priority to PCT/JP2015/069747 priority patent/WO2016017395A1/ja
Publication of JP2016034838A publication Critical patent/JP2016034838A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6476637B2 publication Critical patent/JP6476637B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D81/00Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents
    • B65D81/34Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents for packaging foodstuffs or other articles intended to be cooked or heated within the package

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Package Specialized In Special Use (AREA)

Description

本発明は、電子レンジ加熱対応容器に関するものであり、より詳細には、食品が収容された状態で電子レンジ加熱により該食品を加熱し得る電子レンジ加熱対応容器に関するものである。
電子レンジは、マイクロ波を照射してレンジ内の物体に含まれる水の分子を振動させ、水の温度上昇を通してレンジ内の物体を加熱する装置であり、一般に食品の加熱に適用される。
このような電子レンジの普及に伴い、収容されている食品を容器ごと電子レンジ加熱し得る電子レンジ加熱対応容器が広く使用されるようになってきた。このような電子レンジ加熱対応容器は、マイクロ波透過性の材料(具体的には、プラスチックや紙等の非金属材料)で形成されたものであり、容器の形態に応じて、蓋材が取り外された状態或いは水蒸気が抜けるような通気孔が形成された状態でレンジ加熱されるように構成されている。
即ち、上記のような電子レンジ加熱対応容器に収容されている食品は、これを受皿などに移し替えることなく、そのまま電子レンジ加熱できるため、利便性が高く、広く実用化されている。
ところで、上記のような電子レンジ加熱対応容器では、収容されている食品が加熱されたときに高粘性のべた付き易い状態となったとき、加熱された食品が容器の内面に付着し、容器からの分離が困難になってしまうという問題がある。例えば、餅などの食品がこれに該当する。
このような不都合を防止するための手段として、例えば、特許文献1には、剥離剤としてシリコーンをコーティングしたフィルムからなる餅用容器が提案されている。
特開平10−136919
特許文献1では、餅を容器ごと電子レンジ加熱することができ、しかも、フィルム表面にシリコーンのコーティング層が形成されているため、加熱された餅は、容器であるフィルムに付着せず、速やかに容器から分離することができるという利点を有している。
しかしながら、上記のような容器は、高価なシリコーンを用いているため、コストの点で不満足なものとなってしまう。特に餅のような食品は安価な食材であるため、コストの点での不利益は、その実用化を妨げる大きな要因である。
従って、本発明の目的は、シリコーンのような高価な剥離剤を用いることなく、餅のような加熱により粘稠なべた付き易い食品についても、該食品を収容したまま効果的に電子レンジ加熱することが可能な電子レンジ加熱対応容器を提供することにある。
本発明によれば、電子レンジ加熱される固形食品が収容される電子レンジ加熱対応容器であって、該容器の内面に、融点が50〜95℃の範囲にある食用ワックスまたは食用油脂のコーティング層が設けられていることを特徴とする電子レンジ加熱対応容器が提供される。
本発明の電子レンジ加熱対応容器においては、
(1)前記コーティング層が、1〜25g/m の量で形成されていること、
(2)カップ、トレイまたはパウチの形態を有していること、
(3)前記固形食品が、餅であること、
が好適である。
本発明の電子レンジ加熱対応容器は、餅等の固形食品が収容されるものであるが、容器内面に、融点が50〜95℃の範囲にある食用ワックスまたは食用油脂のコーティング層が設けられており、かかるコーティング層により、電子レンジにより加熱された固形食品の容器内面への粘着が有効に抑制される。
即ち、電子レンジ加熱によって餅等の固形食品が粘稠なべた付き易い状態となったとしても、食品としての安全性を損なうことなく、容器内面への付着を有効に防止することができ、容器から速やかに分離することができる。
例えば、電子レンジ加熱された固形食品を熱いまま取り出すときは勿論のこと、仮に冷えた状態で取り出すときにおいても、食品と容器内面との間には、コーティング層が介在しているため、食品が容器内面に付着することがない。
また、上記の食用ワックスや食用油脂は、シリコーンのような剥離剤と比較すると極めて安価であり、所謂食品添加物として認可されており、食品としての安全性を損なうことなく、コストの上昇も有効に回避することができる。
さらに、本発明においては、コーティング層は、食品が電子レンジ加熱により粘稠なべた付き易い状態となったときに、該食品に対する滑り性が発揮されればよく、食品が加熱される前の状態では、滑り性が発揮されなくともよい。このため、本発明の容器に設けられるコーティング層の量が、室温状態では、少ない量であったとしても、融点以上の温度に加熱されて液状になった場合には、該コーティング層は流動して広がり、食品と容器内面が接触する面に均一に介在させることにより、安定した滑り性を発揮し、加熱された食品の容器内面への付着を確実に防止することが可能となる。
このように、本発明では、容器の内面、或いは、食品の表面に設けるコーティング層の量が少なくてもよいため、食品の風味への影響もより少なく、コストの面でも一層有利となる。
さらに、本発明の電子レンジ加熱対応容器は、食用ワックスや食用油脂のコーティング層が、室温状態で固体であるため、食品を包装する前の段階での搬送や取扱いが容易であるという利点もある。即ち、室温状態で液状となっている場合には、容器の搬送時等にコーティング層の脱落等を生じ易いが、本発明では、このような問題を回避することができる。
本発明の電子レンジ加熱対応容器において、食品が収容された状態での食品と容器内面との状態を示す図。 本発明の電子レンジ加熱容器において、コーティング層の機能を説明するための拡大断面図であり、(a)は、容器内面にコーティング層が設けられた状態での図であり、(b)は、食品にコーティング層が形成された状態での図である。 本発明の電子レンジ加熱対応容器の好適な形態であるカップ形状の容器の形態を示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は半断面側面図である。
図1を参照して、本発明の電子レンジ対応容器は、電子レンジ加熱される食品1と容器3の内面との間に、食品1に対する滑り性を高めるためのコーティング層5が設けられているという基本的構造を有する。
食品1;
この容器に収容される食品1は、水分を含有している電子レンジによる加熱可能でな固形食品であり、一般には、電子レンジ加熱により粘稠でべた付き易い流動体となるもの、例えば、餅、うどん、そば、米飯などが代表的であり、特に餅は、加熱によりべた付くペースト状となるため、本発明が最も好適に使用される食品である。
容器3;
容器3の材質は、電子レンジ加熱可能なもの、具体的には、マイクロ波透過性の非金属材料であれば特に制限されないが、一般的には、容器等の形態に成形が容易な熱可塑性プラスチックや紙が使用され、特に、後述するコーティング層5の保持性が良好な点で、熱可塑性プラスチックが好適である。
尚、上記のような熱可塑性プラスチックとしては、電子レンジ加熱に際して、変形しないような高融点であることを条件として、以下のものを例示することができる。
オレフィン系樹脂、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチル−1−ペンテンあるいはエチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等のα−オレフィン同士のランダムあるいはブロック共重合体、環状オレフィン共重合体など;
エチレン・ビニル系共重合体、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・ビニルアルコール共重合体、エチレン・塩化ビニル共重合体等;
スチレン系樹脂、例えば、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS、α−メチルスチレン・スチレン共重合体等;
ビニル系樹脂、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等;
ポリアミド樹脂、例えば、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン6−10、ナイロン11、ナイロン12等;
ポリエステル樹脂、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、及びこれらの共重合ポリエステル等;
ポリカーボネート樹脂;
ポリフエニレンオキサイド樹脂;
生分解性樹脂、例えば、ポリ乳酸など;
勿論、成形性が損なわれない限り、これらの熱可塑性樹脂のブレンド物を、容器3として使用することもできる。
本発明においては、上記の熱可塑性プラスチックの中でも、特に、後述するコーティング層5に対する親和性が高く、高い濡れ性を示すという点で、オレフィン系樹脂が最適である。
尚、上記のような熱可塑性プラスチックを用いて形成される容器3は、適宜、多層構造とすることも可能であり、例えばエチレン・ビニルアルコール共重合体に代表されるガスバリア性樹脂が中間として設けられている多層構造を有していてよく、この場合、中間層のガスバリア性樹脂層と内外層(例えばオレフィン系樹脂層やポリエステル樹脂層)との接着性を高めるために、無水マレイン酸変性オレフィン樹脂などの接着剤樹脂を設けることもできる。
また、紙製の容器3においては、後述するコーティング層3が形成される内面に、上述した熱可塑性プラスチックの層が設けられていてもよい。
コーティング層5;
本発明においては、容器3の内面(収容される食品1が接触する面)にコーティング層5が設けられるが、このようなコーティング層5は、融点が50〜95℃の範囲にある食用ワックス或いはまたは食用油脂により形成される。
即ち、食用ワックスは、所謂食品添加物として認可されているワックスであり、例えば植物ワックス或いは動物ワックスであって、高級脂肪酸と高級アルコールとのエステルであり、食用油脂は、植物由来の油脂であり、脂肪酸とグリセリンとのエステルであって、何れも撥水性が高く、電子レンジ加熱される食品1に対して極めて高い滑り性を示すばかりか、その融点が上記範囲内にあるため、コーティング層5は、室温では固体であるが、電子レンジ加熱されて水蒸気と接触するようになった状態では、液状となる。即ち、電子レンジ加熱された食品1は、液状状態のコーティング層5と接触するようになるため、該食品1とコーティング層5との接触面積は、コーティング層5が固体状態にある場合に比して、極めて大きくなっている。このため、コーティング層5形成する食用ワックスや食用油脂の食品1に対する高い滑り性が最大限に発揮され、この結果、食品1が電子レンジ加熱された状態で粘稠なべた付き易い状態となったとしても、容器3の内面への食品1の付着が有効に防止され、食品1を容器3から速やかに分離することが可能となる。例えば、融点が上記範囲よりも低い場合には、電子レンジ加熱に際してのコーティング層5の液状化が速すぎてしまい、コーティング層5の垂れが生じてしまい、コーティング層5の食品1に対する滑り性を十分に発揮することができなくなってしまう。また、融点が上記範囲よりも高い場合には、電子レンジ加熱に際してのコーティング層5の液状化が不十分となってしまい、やはり、コーティング層5の食品1に対する滑り性を十分に発揮することができない。
本発明において、上記のような食用ワックス及び食用油脂の具体例としては、融点が上述した範囲内にあることを条件として、以下のものを例示することができる。
食用ワックス;
カルナバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、木蝋等の植物ワックス、蜜蝋等の動物ワックス。
食用油脂;
パーム油、ココナッツ油、カカオバター等の植物油脂。
本発明においては、特に上記融点範囲のものを入手し易く、高い室温でも電子レンジ加熱前に液状化しにくいという観点から、融点が50〜90℃の範囲にある食用ワックスが好適である。
また、上記のような食用ワックス或いは食用油脂から形成されるコーティング層5は、電子レンジ加熱により液状となった状態で、食品1が接触する表面全体を覆うように形成されていればよく、従って、コーティング層5を形成する食用ワックス或いは食用油脂の量は極めて少量でよい。例えば、容器3の内面にコーティング層5が点在しているような状態において(図2(a)参照)、或いは本発明の範囲外ではあるが、食品1の表面にコーティング層5が点在しているような状態においても(図2(b)参照)、コーティング層5が融点以上に加熱されると、このコーティング層5は広がり、食品1と容器3の内面との間には、必ずコーティング層5が介在するようになり、加熱された食品1の容器3の内面への付着が有効に防止されることとなる。
さらに、本発明においては、1〜25g/m の量の食用ワックス或いは食用油脂によりコーティング層5が形成されていることが好適である。この量が少なすぎると、滑り性にムラを生じてしまい、食品1の一部が容器3の内面に付着するおそれがあり、また、その量を過度に多くしても、コスト高を招き、加熱後の食品にべたつきを与えたり、食品の風味に影響を与えたりしてしまうおそれがある。
尚、上記のようなコーティング層5は、例えば加熱しまたはエタノールに溶かして液状となった食用ワックス或いは食用油脂を、エアガン等を用いてのスプレー塗布、固形の食用ワックス或いは食用油脂を加熱スタンプなどの治具を用いて容器3、或いは食品1の所定の部分に押し付けるスタンプ方式等によって、容易に形成することができる。
容器3の形態;
本発明における容器3は、電子レンジによる加熱に際して、食品1から発生する水蒸気が効果的に排出される形態で電子レンジによる加熱が行われる限り、収容される食品の形態に応じて、種々の形態を採り得る。例えば、カップ、トレイ、パウチ(袋)の形態を有していてよい。
図3には、食品1が餅である場合に特に好適なカップの形態を有する容器3が示されている。
かかる容器3は、図3(a)の平面図から理解されるように、全体として矩形状の平面を有しており、図3(b)の半断面側面図に示されているように、底部10と、底部10から立ち上がっている胴部11と、胴部11の上端から外方に張り出しているフランジ部13とを備えており、底部10の中央部分には、電子レンジよる加熱に際しての熱変形を緩和するために上げ底部10aが形成されている。
このような容器3は、前述した熱可塑性プラスチックを用いての押出機によりシート成形されたシートを、プラグアシスト成形等の真空成形により製造される。尚、トレイ形状の容器も、胴部11の高さが低いことを除けば、実質上、上記のカップ形状の容器3と同様の形状を有しており、同様の方法で製造される。
本発明においては、上記のようなカップ形状の容器3の底部10及び胴部11の内面に、前述したコーティング層5が設けられる場合、フランジ部13の上面には、コーティング層5は設けられない。この部分には、蓋材(図示せず)がヒートシールにより固定されるからである。
コーティング層5が設けられた容器3は、餅等の食品を収容した後、少なくとも内面の周縁部がヒートシール可能な樹脂で形成されている蓋材をヒートシールにより固定し、内容物が収容された電子レンジ加熱対応包装容器として市販される。
尚、食品を収容した後にヒートシールにより設けられる蓋材の形態は、電子レンジ加熱の方式に応じて適宜の形状とすることができる。
例えば、蓋材を引き剥がした後に、電子レンジ加熱を行う場合には、通常のカップ容器に設けられるのと同様の形態を有していてもよく、この場合、蓋材は、内面の周縁部がヒートシール可能な樹脂で形成されている限り、アルミ箔等の金属箔で形成されていてもよい。
一方、蓋材を付けたまま、電子レンジ加熱を行う場合には、蓋材は、全てオレフィン系樹脂等のプラスチック材料で形成されると同時に、ミシン目等の弱化線を形成しておき、電子レンジ加熱に先立って、蓋材の一部を破断して通気孔を形成しておくことが必要となる。さらに、この場合には、蓋材の内面にも、ヒートシールされる周縁部を除き、前述したコーティング層5を設けておくことが望ましい。電子レンジ加熱された食品が、蓋材の内面にも接触するからである。
尚、図3に示されたカップ状の容器3は、矩形状の平面形状を有しているが、この形状は、収容される食品の形態に応じて変更することができ、例えば、丸い餅などを収容する場合には、平面形状を円形状とすることもできる。
また、容器3を袋状の形態のパウチとする場合には、電子レンジ加熱に先立っては、パウチの一部を切り取って、通気孔を形成するか、蒸気抜き機構を備えたパウチを使用することが必要となる。
上述した本発明の容器3にコーティング層5を形成した電子レンジ加熱対応容器では、撥水性が高く、食品に対して高い滑り性を示すコーティング層5が電子レンジ加熱に際して液状となるため、この滑り性が最大限に発揮され、餅のように加熱されたとき、べた付き易い粘稠な状態となる食品に対しても、容器の付着を有効に防止することができる。
本発明を次の実験例にて説明する。
各実験例にて使用したコーティング材(コーティング層形成材料)、食品、容器、及び付着性の評価方法は、次の通りである。
<コーティング材>
食用ワックス
カルナバワックス(融点:85℃)
ミツロウ(融点:65℃)
ライスワックス(融点:77℃)
ポリエチレンワックス(融点 110℃)
<容器>
樹脂製角型トレイ(内層:PP 中間層:酸素吸収剤 外層:PP)
紙製カップ(内層:PE 外層:紙)
<食品>
角餅(製品名:サトウの切り餅 パリッとスリット)
<付着性の評価方法>
容器に食品(角餅)を入れ、電子レンジ1000Wにて30秒加熱し、取り出して10秒放熱し、手で餅を容器から取り出した。その時の餅の残存程度を下記基準にて評価した。
○:付着が無く、そのまま取り出せる。
△:少し付着し、取り出し時、餅が引っ掛かる。
×:付着が有り、取り出し時に餅が伸びる。
[実験例1〜3]
容器として樹脂製角形トレイを用い、コーティング材としてはライスワックスを用い、表1に示す量のコーティング層を形成した後、食品として角餅を入れ、電子レンジで加熱した後、付着性の評価を行い、その結果を表1に示した。
容器内面へのコーティング層の形成は、以下のようにして行った。
即ち、コーティング材(ライスワックス)1gをエタノール100mlに溶かし、容器内面に表1に記載の必要量をスプレーにて吹き付け、乾燥させてコーティング層を形成した。
[実験例4]
容器として紙製カップを用いた以外は、実験例1と全く同様にしてライスワックスによるコーティング層を形成し、角餅を入れての電子レンジ加熱を行い、付着性の評価を行った。その結果を表1に示した。
[実験例5]
コーティング材としてカルナバワックスを用いた以外は実験例1と同様にしてコーティング層を形成し、角餅を入れての電子レンジ加熱を行って付着性の評価を行った。その結果を表1に示した。
[実験例6]
コーティング材としてミツロウを用いた以外は実験例1と同様にしてコーティング層を形成し、角餅を入れての電子レンジ加熱を行って付着性の評価を行った。その結果を表1に示した。
[実験例7〜9]
コーティング材としてライスワックスを用い、表1に示す量のコーティング層を角餅に形成した。この角餅を、樹脂製角形トレイ(容器)に入れ、電子レンジで加熱した後、付着性の評価を行い、その結果を表1に示した。
尚、角餅へのコーティング層の形成は、以下のようにして行った。
即ち、角餅を袋から出して、コーティング材(ライスワックス)1gをエタノール100mlに溶かした液を、表1記載の必要量をスプレーにて拭き付け、乾燥させてコーティング層を形成した。
[実験例10]
容器として樹脂製角形トレイを用い、角餅を容器に入れ、電子レンジで加熱した後、付着性の評価を行い、その結果を表1に示した。
[実験例11]
コーティング材としてポリエチレンワックスを用いた以外は、実験例1と同様にして容器(樹脂製トレイ)の内面にコーティング層を形成し、この容器に角餅を入れ、電子レンジで加熱した後、付着性の評価を行った。その結果を表1に示した。
[実験例12]
ライスワックス(コーティング材)のコーティング量を0.5g/mに変更した以外は、実験例1と同様にして容器(樹脂製トレイ)の内面にコーティング層を形成し、この容器に角餅を入れ、電子レンジで加熱した後、付着性の評価を行った。その結果を表1に示した。
[実験例13]
ライスワックス(コーティング材)のコーティング量を0.5g/mに変更した以外は、実験例7と同様にして角餅にコーティング層を形成し、この角餅を容器(樹脂製トレイ)に入れ、電子レンジで加熱した後、付着性の評価を行った。その結果を表1に示した。
表1に示された付着性の評価結果から明らかなとおり、容器または食品に食用ワックスによりコーティング層を形成することで、電子レンジ加熱後の食品が容器に付着せず、速やかに容器から分離することができることが分かる。
1:食品
3:容器
5:コーティング層
10:底部
11:胴部
13:フランジ部

Claims (4)

  1. 電子レンジ加熱によって粘稠な状態となる固形食品が収容される電子レンジ加熱対応容器であって、該容器の内面に、融点が50〜95℃の範囲にある食用ワックスまたは食用油脂のコーティング層が設けられており、
    電子レンジ加熱に際して液状となった該コーティング層によって粘稠な状態となった固形食品の容器の内面の付着が防止されることを特徴とする電子レンジ加熱対応容器。
  2. 前記コーティング層が、1〜25g/mの量で形成されている請求項1に記載の電子レンジ加熱対応容器。
  3. 前記電子レンジ加熱対応容器が、カップ、トレイまたはパウチの形態を有している請求項1または2に記載の電子レンジ加熱対応容器。
  4. 前記固形食品が、餅である請求項1〜3の何れかに記載の電子レンジ加熱対応容器。
JP2014158053A 2014-08-01 2014-08-01 電子レンジ加熱対応容器 Active JP6476637B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014158053A JP6476637B2 (ja) 2014-08-01 2014-08-01 電子レンジ加熱対応容器
PCT/JP2015/069747 WO2016017395A1 (ja) 2014-08-01 2015-07-09 電子レンジ加熱対応パッケージ及び該パッケージに使用される容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014158053A JP6476637B2 (ja) 2014-08-01 2014-08-01 電子レンジ加熱対応容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016034838A JP2016034838A (ja) 2016-03-17
JP6476637B2 true JP6476637B2 (ja) 2019-03-06

Family

ID=55217300

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014158053A Active JP6476637B2 (ja) 2014-08-01 2014-08-01 電子レンジ加熱対応容器

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6476637B2 (ja)
WO (1) WO2016017395A1 (ja)

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0739304A (ja) * 1993-07-29 1995-02-10 Riken Vitamin Co Ltd 製菓用離型油
JPH0940012A (ja) * 1995-07-31 1997-02-10 Daicel Chem Ind Ltd スライスチーズ包装用フィルムと個装体
JPH10136919A (ja) * 1996-11-07 1998-05-26 Suzu Pack:Kk 餅用包装材
JP2001037424A (ja) * 1999-07-30 2001-02-13 Shoji Osada 加熱調理食品およびその包装材料と包装容器
JP3668397B2 (ja) * 1999-10-07 2005-07-06 明治製菓株式会社 ゼリー菓子の製造方法
JP3536287B2 (ja) * 2001-01-29 2004-06-07 有限会社皆川商店 電子レンジ調理用包装材
JP2009073523A (ja) * 2007-09-20 2009-04-09 Metal Color:Kk 内容物付着防止性を有する包装容器用熱封緘性蓋材およびその製造方法
JP2009241943A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Snt Co コート剤及びその乾燥塗膜を表面に有する包装材料

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016034838A (ja) 2016-03-17
WO2016017395A1 (ja) 2016-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
NL1016978C2 (nl) Inrichting en werkwijze voor het verpakken en bereiden van voedsel en werkwijze voor het vervaardigen van een dergelijke inrichting.
AU780703B2 (en) Packaging material and packaging product
EP2253559B1 (en) Multi-component packaging system and apparatus
JP2011105364A (ja) 電子レンジ用容器
JP2000327046A (ja) 咬合具付きスタンディングパウチ
JP4647945B2 (ja) 電子レンジ用米飯包装体およびその製造方法
JP2005035567A (ja) 電子レンジ対応包装容器
JP6476637B2 (ja) 電子レンジ加熱対応容器
JP2003002374A (ja) レトルト対応電子レンジ用包装袋
WO2008122069A1 (en) Food packaging with automatic steam safety release vent
AU2008326786B2 (en) Bottom opening pouches and consumer products made using such pouches
JPH10338277A (ja) 電子レンジ加熱調理容器の外装体
JP2000085854A (ja) 密封容器
JP3802158B2 (ja) 電子レンジ用包装袋
US20090263547A1 (en) Assembly for food product and method for heating said assembly
JP6144986B2 (ja) 粘着性食品の電子レンジ加熱用樹脂シート及び容器
JPH04367476A (ja) 電子レンジ用の即席食品容器
JP2003165581A (ja) 積み重ね可能な発泡食品包装体
JP3802159B2 (ja) 電子レンジ用包装袋
JP6881822B2 (ja) 電子レンジ調理用包装容器
JPH10175680A (ja) マイクロ波エネルギー透過量調整機能を有するシート及びそれからなるパッケージ
JPH03289463A (ja) 包装容器及びその製造方法
JP6485018B2 (ja) レンジ用パウチ収納箱
CN211663841U (zh) 一种自热食品包装盖膜
JP2004315032A (ja) カップ型断熱容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170714

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180828

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190121

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6476637

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150