JP6476439B2 - 攪拌装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スクレーパを備えた攪拌装置に関する。
従来、たとえば特許文献1に開示された攪拌装置がある。この攪拌装置は、異種の液体あるいは液体と固体粉末といった攪拌物を収容する円筒状の攪拌容器と、攪拌容器の内部において攪拌物を攪拌する攪拌アーム(第1攪拌羽根)と、攪拌アームに連結され、攪拌容器の内壁面に付着した攪拌物を掻き取るスクレーパとを備えている。攪拌容器は、円筒状を呈している。攪拌アームは、馬蹄型のアンカーブレードであり、攪拌容器の中心軸線周りに回転可能に支持されている。攪拌アームの内側部分には、複数の攪拌羽根(第2攪拌羽根)が設けられている一方、攪拌容器の内壁面に近接する攪拌アームの外側部分には、スクレーパを連結する部分として複数の連結部が設けられている。スクレーパは、合成樹脂あるいは合成ゴムなどからなる薄板状の部材であり、攪拌容器の内壁面と攪拌アームの外側部分との間に複数配置されている。各スクレーパには、攪拌アームの連結部に対して連結可能な連結部が設けられており、攪拌アームおよびスクレーパは、これらの連結部に設けられた平面視円形状の孔にピンの軸部が挿入支持されることにより、このピンを支軸として相対的に揺動可能に連結されている。
上記攪拌装置において、攪拌容器の内部に収容された攪拌物は、攪拌アームが回転するのに伴い攪拌される。この攪拌物が比較的高粘度である場合、攪拌容器の内壁面に攪拌物が付着しやすいが、スクレーパが攪拌アームと一体に回転しながら内壁面に対して摺接するため、内壁面に付着した攪拌物がスクレーパによって効率よく掻き取られる。
しかしながら、上記従来の攪拌装置では、攪拌アームおよびスクレーパの連結部における孔とピンとの隙間に攪拌物が入り込むことがあり、このような隙間は極めて小さいので、攪拌アームおよびスクレーパをそのまま連結した状態で洗浄を行うと、孔の内部に入った攪拌物の残滓を十分に除去することができない。そのため、洗浄に際しては、連結部の孔からピンを抜き、攪拌アームからスクレーパを取り外して孔の内部やピンの軸部を洗浄しなければならず、洗浄作業が非常に面倒になるという難点があった。
この問題については、たとえば特許文献2に開示された攪拌機により解決することができる。この撹拌機は、本願発明の発明者らが開発したものであり、攪拌物を収容する攪拌容器と、攪拌容器の内部において攪拌物を攪拌するための攪拌アームと、攪拌アームに連結され、攪拌容器の内壁面に付着した攪拌物を掻き取るスクレーパとを備えた攪拌装置であって、攪拌アームおよびスクレーパは、孔が設けられた連結部をそれぞれ有し、これらの孔にピンの軸部が挿入支持されることにより、当該ピンを支軸として相対的に揺動可能に連結されており、各連結部に設けられた孔のうち少なくともいずれか一の孔には、径方向に凹凸をなすように、軸部に当接する複数の凸部と、この軸部との間に空隙を形成する複数の凹部を設けている。
このような構成であると、攪拌アームおよびスクレーパの連結部における孔とピンとの間に比較的大きな空隙が形成される。その一方、ピンの軸部あるいはその軸部における複数の凸部は、孔の内周面に形成された複数の凸部あるいはその内周面に対して確実に当接し、その結果、支軸となるピンが緩むことなく連結部の孔に挿入支持され、攪拌アームに対してスクレーパが適切に連結される。一方、たとえば洗浄液を用いて攪拌アームおよびスクレーパを洗浄する場合、孔とピンとの間に形成された空隙を洗浄液が流れ、これらの間に入り込んだ攪拌物が洗浄液によって除去されやすくなる。これにより、攪拌アームおよびスクレーパを互いに連結させた状態でもこれらの連結部を簡単に洗浄することができるという利点がある。
特開2002−326027号公報 特開2012−075977号公報
しかしながら、上記攪拌装置では可能性としては極めて低いものの、撹拌装置の操作中に連結部の孔に挿入支持されたピンが連結部の孔から脱落することが否定できない。
例えば、攪拌装置の稼働中に攪拌容器に収容されている攪拌物に攪拌容器上部方向へ向かう流れが生じる場合や、攪拌物が収容されている攪拌容器内にスクレーパを含む攪拌駆動機構を投入する場合等、ピンと攪拌物の相互作用により、ピンが持ち上げられて孔から脱落するケースが否定できない。
特に医薬品の製造等、極めて高度な安全性が求められる用途においては、ピンの脱落を確実に防止して極めて高度な安全性を確保する必要がある。
本発明の攪拌装置は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、攪拌物を収容する攪拌容器と、上記攪拌容器の内部において上記攪拌物を攪拌するための攪拌アームと、 上記攪拌アームに連結され、上記攪拌容器の内壁面に付着した上記攪拌物を掻き取るスクレーパと、を備えた攪拌装置であって、上記攪拌アームおよびスクレーパは、孔が設けられた連結部をそれぞれ有し、これらの孔にピンの軸部が挿入支持されることにより、当該ピンを支軸としてスクレーパが搖動可能となるように連結されており、上記ピンの軸部には、上記攪拌アーム又はスクレーパの連結部に設けられた孔の周縁部に係合して当該ピンの脱落を防止するための凸部が複数個設けられており、上記複数の凸部は、ピンの軸方向に対して所定の間隔でかつ、ピンの軸部の径方向に対して相互に異なる方向に形成されており、上記攪拌アームおよびクレーパの連結部に設けられた孔の周壁には、孔の軸方向に沿って伸びる凹部が設けられており、上記複数の凸部の全ては、上記ピンの軸部を上記孔に挿入する際、上記攪拌アームおよびスクレーパの連結部の孔に設けられた一対の凹部に対して通過可能であることを特徴とする。(請求項1)

本発明の好ましい実施の形態においては、上記ピン1本あたりに形成される凸部の数は、上記攪拌アームおよびスクレーパの連結部の孔に設けられた一対の凹部の数より多くなるように設定されている。(請求項2)
通常、攪拌アームおよびスクレーパの連結部に設けられた孔にピン軸部を挿入する場合、ピンの凸部が孔の凹部を通過するようにしてピンを孔の所定の深さまで挿入し、次いで、挿入した状態のピンを回転させてピンの凸部と孔の凹部の位置をずらし、ピンの凸部を孔の周縁部に係合させる。以上の操作によって、ピンが孔の所定の位置に係合支持され、ピンの脱落が防止される。しかし、ピン1本あたりの凸部の数が1個であると、撹拌装置の操作中にピンが何らかの外力を受けて回転して凸部と凹部の位置が一致すると、凸部の係合が外れた状態となる。この状態で、ピンが攪拌物との相互作用によって持ち上げられると、ピンが孔から脱落する可能性が否定できない。
これに対し、本発明の攪拌装置のようにピン1本あたりの凸部の数が2個以上であり、かつ凸部がピンの軸部の径方向に対して相互に異なる方向に形成されていると、撹拌装置の操作中にピンが何らかの外力を受けて回転し、一部の凸部の係合が外れた状態になったとしても、凹部の位置と一致していない他の凸部が係合したままの状態が維持される。
これにより、ピンと攪拌物の相互作用が生じてもピンが持ち上げられることがなく、ピンの脱落を確実に防止することができる。
本発明のさらに好ましい実施の形態においては、ピン1本あたりに形成される凸部の数は、攪拌アームおよびスクレーパの連結部の孔に設けられた一対の凹部の数より多く設定しているので、撹拌装置の操作中にピンが何らかの外力を受けて回転し、ピン凸部の位置と孔の凹部の位置が全て一致するケースが防止される。これにより、ピンの脱落をより確実に防止することができる。
ここで、ピン1本あたりに形成される凸部が多くなる場合、ピンの軸部の孔への挿入を容易にするために、攪拌アームおよびスクレーパの連結部の孔に設けられた一対の凹部の数を複数個としてもよいが、孔の加工の手間を考慮すると1個とするのが好ましい。
本発明の別の好ましい実施の形態においては、ピンの凸部がピンの軸方向に対して所定の間隔で形成されているので、ピンの凸部がピンの軸部の径方向に対して相互に異なる方向に形成されており、かつピン1本あたりの凸部の数が攪拌アームおよびスクレーパの連結部に設けられた一対の孔の凹部の数より多く設定されていたとしても、ピンの軸部を孔に挿入することが可能となる。
具体的には、ピンの凸部がピンの軸部の径方向に対して相互に異なる方向に形成されており、かつピン1本あたりの凸部の数が攪拌アームおよびスクレーパの連結部に孔に設けられた一対の凹部の数より多く設定されていると、一の凸部が凹部を通過する途中で後続のピンの凸部が孔の周縁部に突き当たるので、それ以上ピンを挿入することができなくなる。
このとき、隣接する2つの凸部のピンの軸方向の間隔が、攪拌アームおよびスクレーパの連結部に設けられた孔の深さ(攪拌アームおよびスクレーパの連結部の厚み)以上であると、後続の凸部が孔の周縁部に突き当たった場合でも、ピンを回転させることによって後続の凸部と凹部の位置を一致させることができる。これにより、全ての凸部について凹部を通過させることができ、ピンの軸部を孔の所定の位置に挿入することが可能となる。
一方、隣接するピンの凸部の軸方向の間隔が孔の深さ(攪拌アームおよびスクレーパの連結部の厚み)以下であると、一の凸部が凹部の中にある状態で後続の凸部が孔の周縁部に突き当たるため、ピンの回転が制限されて後続の凸部と凹部の位置を一致させることができない。このため、全ての凸部について凹部を通過させることができず、ピンの軸部を孔の所定の位置に挿入することが困難となる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
本発明に係る攪拌装置の一実施形態を示す外観斜視図である。 図1に示す攪拌装置に備えられた攪拌アームおよびスクレーパを示す平面図である。 スクレーパの連結構造を示す上面図である。 スクレーパの連結構造を分解して示す分解斜視図(左)及び連結構造を示す斜視図(右)である。 ピン挿入状態を拡大して示す平面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。図1〜5は、本発明に係る攪拌装置の一実施形態を示している。攪拌装置Xは、工業化学製品、薬品、化粧品、食品等の原料になる液体と液体、または液体と粉体の混合物を攪拌物として、この攪拌物の成分を微細化して分散等するためのものである。図1および図2に示すように、攪拌装置Xは、攪拌容器1、駆動機構2、攪拌アーム3、および複数のスクレーパ4を備えている。
図1および図2に示すように、攪拌容器1は、有底円筒状の容器からなる。攪拌容器1は、上部開口1Aと、円筒面状の内壁面1Bとを有する。この攪拌容器1の内部には、攪拌物が収容される。
図2に示すように、駆動機構2は、駆動モータ20、減速器21、駆動軸22、および支持部材23を有して構成される。駆動モータ20および減速器21は、支持部材23の上側中央部に搭載されている。駆動軸22は、減速器21を介して駆動モータ20に連結されており、支持部材23を貫通してその下側に延びている。支持部材23は、攪拌容器1の上部開口1Aを跨ぐように配置され、その上部開口1Aの周縁部に固定される。これにより、駆動軸22は、攪拌容器1の内部に配置され、駆動モータ20の作動に伴い攪拌容器1の中心軸線S周りに回転する。
図2に示すように、攪拌アーム3は、正面視略U字形に折れ曲がった棒状部材であり、攪拌容器1の内底面に近接する基部3Aと、この基部3Aの両端から中心軸線Sに沿って上方に延び、内壁面1Bとの間に所定の間隔をあけて近接する一対のアーム部3Bと、アーム部3Bに支持された複数の攪拌羽根30とを有する。基部3Aの中間部は、駆動軸22の下端に固定されている。中心軸線S側となるアーム部3Bの内側部分には、複数の攪拌羽根30が中心軸線Sの方向に所定間隔に並んで支持されている。アーム部3Bの外側部分には、スクレーパ4を連結するための連結部として、複数のブラケット部材5が中心軸線Sの方向に所定間隔に並んで固定される。このような攪拌アーム3は、駆動軸22と一体になって中心軸線S周りに回転することにより、攪拌容器1の内部に収容された攪拌物を効率よく均質な混合物となるように攪拌することができる。
図2に示すように、スクレーパ4は、内壁面1Bに付着した攪拌物を掻き取るためのものであり、アーム部3Bの外側部分にブラケット部材5およびピン6を介してこのピン6を支軸に揺動可能に連結され、アーム部3Bと内壁面1Bとの間に複数配置される。スクレーパ4は、たとえば耐摩耗性および耐腐食性に優れた合成樹脂、合成ゴム、あるいはフッ素コーティングされたエンジニアリングプラスチックからなり、内壁面1Bに接する薄板状のブレード部4Aと、このブレード部4Aに一体形成され、ブラケット部材5に連結される連結部4Bとを有する。図2においてはブラケット部材5を使用する例を示しているが、ブラケット部材5に相当する部分をアーム部3Bに設けて、この部分とスクレーパ4を連結することもできる。なお、本願においては、ブラケット部材5はアーム部3Bの一部を構成するものとする。
図3に示すように、ブレード部4Aは、内壁面1Bに対して相対移動する進行方向前側が内壁面1Bに対してより近接あるいは当接するように配置される。ブレード部4Aが内壁面1Bに付着した攪拌物を掻き取る際には、掻き取った攪拌物が抵抗となってブレード部4Aが進行方向後側に揺動し、ブレード部4Aの進行方向前側の先端が内壁面1Bに接触する。これにより、ブレード部4Aは、内壁面1Bに摺接しながらこの内壁面1Bに付着した攪拌物を効率よく掻き取ることができる。連結部4Bは、ブラケット部材5に対して嵌合可能な一対をなし、ブレード部4Aの内壁面1Bに対向する側とは反対側に突出している。
図4に示すように、連結部4Bおよびブラケット部材5には、互いに嵌合した状態でピン6を中心軸線Sに沿う方向に挿入支持するための孔40,50が設けられている。さらに、孔40,50の周壁には、断面がU字状の凹部40A,50Aが設けられている。凹部40A,50Aは、孔40,50の中心軸方向に沿って伸び、連結部4Bおよびブラケット部材5の上面から下面に向けて貫通している。
一方ピン6は、軸部6Aと頭部6Bからなり、軸部6Aの先端付近には孔40,50の周縁部に係合して当該ピンの脱落を防止するための凸部6Cが複数個設けられている。凸部6Cは、ピン6の軸部6Aの径方向に対して相互に異なる方向に形成されている。
連結部4Bおよびブラケット部材5に設けられた孔40,50にピン軸部を挿入する場合、ピンの凸部6Cが孔の凹部40A,50Aを通過するようにしてピン6を孔40,50の所定の深さまで挿入し、次いで、挿入した状態のピン6を回転させて凸部6Cと凹部40A,50Aの位置をずらして凸部6Cを孔の周縁部に係合させる。以上の操作によって、ピン6が孔40,50の所定の位置に係合支持され、ピン6の脱落が防止される。
しかし、ピン6の1本あたりの凸部6Cの数が1個であると、撹拌装置Xの操作中にピン6が何らかの外力を受けて回転して凸部6Cと凹部40A,50Aの位置が一致すると、凸部6Cの係合が外れた状態となる。この状態で、ピン6が攪拌物の相互作用によって持ち上げられると、ピン6が孔40,50から脱落する可能性が否定できない。
これに対し、本発明の攪拌装置Xのように、ピン6の1本あたりの凸部6Cの数が2個以上であり、かつ凸部6Cがピンの軸部6Aの径方向に対して相互に異なる方向に形成されていると、撹拌装置Xの操作中に何らかの外力を受けてピン6が回転して一部の凸部6Cの係合が外れた状態になったとしても、凹部の位置と一致していない他の凸部6Cの係合が維持されるので、ピン6と攪拌物の相互作用が生じてもピン6が持ち上げられることがなく、ピン6の脱落を確実に防止することができる。
また本発明の攪拌装置Xにおいては、ピン6、1本あたりに形成される凸部6Cの数は、攪拌アーム3およびスクレーパ4の連結部の孔40,50に設けられた一対の凹部40A,50Aの数より多く設定するのが好ましい。
このよう設定すると、ピン6の凸部6Cの位置と孔の凹部40A,50Aの位置が全て一致するケースが防止され、ピン6の脱落をより確実に防止することができる。
ここで、ピン6の1本あたりに形成される凸部6Cが多くなる場合、ピンの軸部6Aの孔40,50への挿入を容易にするために、攪拌アーム3およびスクレーパ4の連結部の孔40,50に設けられた一対の凹部40A,50Aの数を複数個としてもよいが、孔40,50の加工の手間を考慮すると1個とするのが好ましい。
また本発明の攪拌装置Xにおいては、複数のピンの凸部6Cは、ピン6の軸方向に対して所定の間隔で形成されることが好ましい。
このよう形成されると、ピン6の凸部6Cがピン6の軸部の径方向に対して相互に異なる方向に形成されており、かつピン6の1本あたりの凸部6Cの数が攪拌アーム3およびスクレーパ4の連結部の孔40,50に設けられた一対の凹部40A,50Aの数より多く設定されていたとしても、ピン軸部6Aを孔40,50に挿入することが可能となる。
具体的には、ピン6の凸部6Cがピン6の軸部6Aの径方向に対して相互に異なる方向に形成されており、かつピン6の1本あたりの凸部6Cの数が攪拌アーム3およびスクレーパ4の連結部に設けられた一対の孔の凹部40A,50Aの数より多く設定されていると、図5(左図)に示すように、一の凸部6Cが凹部40A,50Aを通過する途中で後続の凸部6Cが孔40,50の周縁部に突き当たるので、それ以上、ピン6を挿入することができなくなる。
このとき、隣接する凸部6Cの軸方向の間隔が孔の深さ(攪拌アーム3およびスクレーパ4の連結部の厚み)以上であると、後続の凸部6Cが孔の周縁部に突き当たった場合でも、図5(右図)に示すように、ピン6を回転させることによって後続の凸部6Cと凹部40A,50Aの位置を一致させることができる。これにより、全ての凸部6Cについて凹部40A,50Aを通過させることができ、ピン6の軸部6Aを孔40,50の所定の位置に挿入することが可能となる。
一方、隣接する凸部6Cの軸方向の間隔が孔の深さ(攪拌アーム3およびスクレーパ4の連結部の厚み)以下であると、図5(左図)に示すように、一の凸部6Cが凹部40A,50Aの中にある状態で後続の凸部6Cが孔40,50の周縁部に突き当たるため、ピン6の回転が制限されて後続の凸部6Cと凹部40A,50Aの位置を一致させることができない。このため、全ての凸部6Cについて凹部40A,50Aを通過させることができず、ピン6の軸部6Cを孔40,50の所定の位置に挿入することが困難となる。
本発明に係る攪拌装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る攪拌装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
X 攪拌装置
S 中心軸線
1 攪拌容器
1B 内壁面
2 駆動機構
3 攪拌アーム
4 スクレーパ
4A ブレード部
4B 連結部
40 孔
40A 凹部
5 ブラケット部材(連結部)
50 孔
50A 凹部
6 ピン
6A 軸部
6B 頭部
6C 凸部

Claims (2)

  1. 攪拌物を収容する攪拌容器と、
    上記攪拌容器の内部において上記攪拌物を攪拌するための攪拌アームと、
    上記攪拌アームに連結され、上記攪拌容器の内壁面に付着した上記攪拌物を掻き取るスクレーパと、を備えた攪拌装置であって、
    上記攪拌アームおよびスクレーパは、孔が設けられた連結部をそれぞれ有し、これらの孔にピンの軸部が挿入支持されることにより、当該ピンを支軸としてスクレーパが搖動可能となるように連結されており、
    上記ピン軸部には、上記攪拌アーム又はスクレーパの連結部に設けられた孔の周縁部に係合して当該ピンの脱落を防止するための凸部が複数個設けられており、
    上記複数の凸部は、ピンの軸方向に対して所定の間隔でかつ、ピンの軸部の径方向に対して相互に異なる方向に形成されており、
    上記攪拌アームおよびクレーパの連結部に設けられた孔の周壁には、孔の軸方向に沿って伸びる凹部が設けられており、
    上記複数の凸部の全ては、上記ピンの軸部を上記孔に挿入する際、上記攪拌アームおよびスクレーパの連結部の孔に設けられた一対の凹部に対して通過可能である
    ことを特徴とする攪拌装置。
  2. 上記ピン1本あたりに形成される凸部の数は、上記攪拌アームおよびスクレーパの連結部の孔に設けられた一対の凹部の数より多くなるように設定されていることを特徴とする請求項1に記載の攪拌装置。
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