JP6475931B2 - 放射性物質のモニタリング装置及び放射性物質のモニタリング方法 - Google Patents

放射性物質のモニタリング装置及び放射性物質のモニタリング方法 Download PDF

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本発明は、放射性物質のモニタリング装置に係り、特に、セシウム134(Cs-134)、ストロンチウム90(Sr-90)、イットリウム90(Y-90)等を、精度良くモニタリングするのに好適な放射性物質のモニタリング装置及び放射性物質のモニタリング方法に関する。
従来より、測定対象物である海水または井戸水等に含まれる放射性核種濃度として、セシウム134(Cs-134)等のベータ線のみを放出する核種があり、また、ストロンチウム90(Sr-90)等のベータ線と共にガンマ線を放出する核種がある。
これらの核種の濃度を測定するためには、例えば、ガンマ線放出核種に関しては、ガンマ線検出器を用いて波高値スペクトルを収集し、波高値スペクトル中のピーク計数率と、使用検出器の種類、測定体系等で決まる予め校正した主要な核種の濃度換算係数を用いて濃度を求めている。
一方、ベータ線放出核種濃度を測定する場合は、ガンマ線と共にベータ線を放出する核種の影響を受けるために、化学分離の手法を用いて目的の核種のみを抽出し、その核種からの波高値スペクトルを測定して濃度を求めていた。しかしながら、化学分離の手法を用いてサンプリングした試料から目的の核種のみを抽出して濃度測定を測定するには多大な時間を要するので、ベータ線を放出する核種と、ベータ線と共にガンマ線を放出する核種の混合物からのベータ線測定に係る計数率のなかから、予め測定したベータ線と共にガンマ線を放出する核種の影響を差し引くことで、ベータ線を放出する核種の濃度を導出する技術が知られている。このような技術は、例えば、特開2012-210317号公報に記載されている。
特開2012-210317号公報
しかしながら、上記の従来技術では、ベータ線とガンマ線の両方を放出する核種の影響を除くことができるものの、測定対象となる試料のなかに、ベータ線を放出する核種が複数あった場合には、各々の濃度を測定することができないという問題があった。
本発明の目的は、測定対象となる試料のなかに、ベータ線とガンマ線の両方を放出する核種と、複数のベータ線を放出する核種が混合して含有していても各々の濃度が測定可能となる放射性物質のモニタリング装置及び放射性物質のモニタリング方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための、本発明では、ガンマ線検出器からのガンマ線とベータ線を放出する第1の核種のエネルギースペクトルデータに基づいて前記第1の核種の濃度相当情報を演算し、前記第1の核種の濃度相当情報から前記第1の核種のベータ線のエネルギースペクトルデータを推定し、ベータ線検出器の検出値に基づくエネルギースペクトルデータのうちの第2の核種に寄与する部分から前記第2の核種のエネルギースペクトルデータを推定し、前記ベータ線検出器の検出値に基づくエネルギースペクトルデータから前記推定された第1の核種のエネルギースペクトルデータと前記推定された第2の核種のエネルギースペクトルデータを除くことで、第3の核種の濃度を演算するように構成する。
本発明によれば、特に、セシウム134(Cs-134)等のベータ線とガンマ線を放出する核種と、ストロンチウム90(Sr-90)、イットリウム90(Y-90)等の複数のベータ線を放出する核種について、各々の核種を精度良くモニタリング可能となる。
本発明に好適な一実施例である実施例1の放射線モニタの一例。 ガンマ線検出器の波高値スペクトルの一例。 ベータ線検出器の波高値スペクトルの一例。 ベータ線検出器の波高値スペクトルに対する各核種の寄与の一例。 ベータ線検出器の波高値スペクトルに対するベータ線のみ放出する核種の寄与の一例。 ベータ線検出器の波高値スペクトルにおける計数率を導出する領域の一例。 本発明に好適な一実施例である実施例2の放射線モニタの一例。 本発明に好適な一実施例である実施例3の放射線モニタの一例。 本発明に好適な一実施例である実施例4の放射線モニタの一例。 本発明に好適な一実施例である実施例5の放射線モニタの一例。 本発明に好適な一実施例である実施例6の放射線モニタの一例。 本発明に好適な一実施例である実施例7の放射線モニタの一例。
初めに実施例を概念的に説明し、その後に具体的な例を説明する。
ガンマ線検出器とベータ線検出器を、海水、河川または井戸水等の測定対象物中に設置する。ガンマ線検出器で収集した波高値スペクトルにおけるピーク計数率と、基準となる線源試料で予め測定した使用検出器の種類、測定体系等で決まる主要な核種の濃度換算係数を用いて、核種毎の濃度を導出する。ガンマ線検出器により濃度を求めたセシウム134(Cs-134)、セシウム137(Cs-137)及びカリウム40(K-40)等は、ガンマ線ともにベータ線を放出する核種である。従って、ガンマ線検出器で測定した核種毎の濃度と、基準となる線源試料で予め測定した使用検出器の種類、測定体系等で決まる核種の濃度から計数率への換算係数を用いて、ガンマ線検出器で測定した核種から放出されるベータ線のベータ線検出器に対する計数率を導出することができる。ベータ線検出器においては、上記ガンマ線とベータ線の両方を放出する核種からのベータ線と、ストロンチウム90(Sr-90)、イットリウム90(Y-90)、トリチウム(H-3)等のベータ線のみを放出する核種からのベータ線を合わせた測定値となっている。海水、河川または井戸水等に含まれるベータ線放出核種の主成分は、セシウム134(Cs-134)、セシウム137(Cs-137)及びカリウム40(K-40)のガンマ線とベータ線を両方放出する核種と、ストロンチウム90(Sr-90)、イットリウム90(Y-90)及びトリチウム(H-3)のベータ線のみを放出する核種である。従って、ベータ線検出器で測定した計数率から、ガンマ線検出器の測定データから求めたセシウム134(Cs-134)、セシウム137(Cs-137)及びカリウム40(K-40)の濃度によるベータ線検出器の計数率への寄与を差分することで、ストロンチウム90(Sr-90)、イットリウム90(Y-90)及びトリチウム(H-3)からのベータ線の計数率への寄与分を導出できる。トリチウム(H-3)においては、ベータ線の最大放出エネルギーが18.6keVと低いことから、前記差分後のベータ線検出器の波高値スペクトルにおけるトリチウム(H-3)からのベータ線の最大放出エネルギーでの波高値以上の波高値領域における計数率は、ストロンチウム90(Sr-90)、イットリウム90(Y-90)による寄与分である。さらに、ストロンチウム90(Sr-90)からのベータ線の最大放出エネルギーが546keV、イットリウム90(Y-90)からのベータ線の最大放出エネルギーが2279keVであることから、前記差分後のベータ線検出器の波高値スペクトルにおけるストロンチウム90(Sr-90)からのベータ線の最大放出エネルギーでの波高値以上の波高値領域における計数率は、イットリウム90(Y-90)による寄与分である。以上のことから、ガンマ線検出器の測定データ及びベータ線検出器の測定データを用いることで、海水、河川または井戸水等の測定対象物内の主成分であるセシウム134(Cs-134)、セシウム137(Cs-137)、カリウム40(K-40)、トリチウム(H-3)、ストロンチウム90(Sr-90)及びイットリウム90(Y-90)の濃度をオンラインでモニタリングできる。
以下、本発明の実施例を、図面を参照して説明する。
本発明に好適な一実施例である実施例1の放射線モニタの構成及び機能を図1に基づいて説明する。本実施例の放射線モニタは、図1に示すようにベータ線検出器1とガンマ線検出器2とデータ演算部101で構成する。データ演算部101は、ベータ線波高値スペクトルデータ演算部3、ガンマ線波高値スペクトルデータ演算部4、ピーク計数率に対する濃度換算係数記憶部5、ベータ線のみ放出する核種によるベータ線波高値スペクトルデータ解析部6、ガンマ線放出核種の濃度データ演算部7、ガンマ線とベータ線の両方を放出する核種によるガンマ線放出核種の濃度データからベータ線検出器の波高値スペクトルへの寄与の換算係数記憶部8、ベータ線波高値スペクトルにおける指定領域の計数率に対する各核種の濃度換算係数記憶部9、各核種の濃度データ演算部10からなる。データ演算部101は、具体的には、各機能を実行できるようなプログラムを格納した計算機及びモニタとして構成される。
被険物から放射されるベータ線はベータ線検出器1で検出され、さらに、同被険物から放射されるガンマ線はガンマ線検出器2で検出される。ベータ線波高値スペクトルデータ演算部3は、ベータ線検出器1からの信号を波高値分析することでベータ線波高値スペクトルデータに変換する。ガンマ線波高値スペクトルデータ演算部4は、ガンマ線検出器2からの信号を波高値分析することでガンマ線波高値スペクトルデータに変換する。
ガンマ線検出器2からの信号を波高分析したガンマ線波高値スペクトルデータは、図2に示すように核種に応じて特定のピークを持つので、ガンマ線放出核種の濃度データ演算部7は、ピーク計数率に対する濃度換算係数記憶部5に記憶されている基準となる線源試料で予め測定した使用検出器の種類、測定体系等で決まる各ピーク計数率に対する濃度換算係数を参照して(セシウム137(Cs-137)(662keV)、セシウム134(Cs-134) (795keV)、カリウム40(K-40) (1461keV)に対応する濃度換算係数が記憶されている)、ガンマ線波高値スペクトルデータにおけるピーク部分の計数率と、核種毎の濃度を導出する。具体的には、ピーク1がセシウム137(Cs-137)の濃度に相当し、ピーク2がセシウム134(Cs-134)の濃度に相当し、ピーク3がカリウム40(K-40)の濃度に相当するのであり、ガンマ線放出核種の濃度データ演算部7は各々の核種毎の濃度を導出する。
核種に応じたベータ線波高値スペクトルデータは図3に示すようなものであり、ベータ線波高値スペクトルにおける指定領域の計数率に対する各核種の濃度換算係数記憶部9に格納されている。ここで、ベータ線波高値スペクトルは特定のピークを持たないことから、そのままでは核種毎の濃度を導出することはできない。
ガンマ線検出器2により濃度を求めたセシウム134(Cs-134)、セシウム137(Cs-137)及びカリウム40(K-40)等は、ガンマ線ともにベータ線を放出する核種である。ガンマ線検出器2で測定した核種毎の濃度と、基準となる線源試料で予め測定した使用検出器の種類、測定体系等で決まる核種の濃度から計数率への換算係数を用いて、ガンマ線検出器2で測定した核種から放出されるベータ線のベータ線検出器1に対する計数率の寄与分を導出する。図4にベータ線検出器の波高値スペクトルに対する各核種の寄与の一例を示す。このように、ベータ線のみ放出する核種によるベータ線波高値スペクトルデータ解析部6は、ガンマ線放出核種の濃度データ演算部7が出力するセシウム137(Cs-137)、セシウム134(Cs-134)、カリウム40(K-40)の核種毎の濃度データについて、ガンマ線とベータ線の両方を放出する核種によるガンマ線放出核種の濃度データからベータ線検出器の波高値スペクトルへの寄与の換算係数記憶部8の記憶内容に基づいて、ガンマ線検出器で測定したガンマ線とベータ線の両方を放出する核種であるセシウム134(Cs-134)、セシウム137(Cs-137)及びカリウム40(K-40)の寄与分を差分することで、図5に示すような(差分により導出したベータ線検出器の波高値スペクトルに対するベータ線のみ放出する核種の寄与の一例)、ベータ線のみを放出する核種によるベータ線波高値スペクトルデータが導出する。
前述の測定対象物中で、ベータ線のみを放出する核種の主成分は、トリチウム(H-3)、ストロンチウム90(Sr-90)及びイットリウム90(Y-90)である。トリチウム(H-3)、ストロンチウム90(Sr-90)及びイットリウム90(Y-90)からのベータ線の最大放出エネルギーは、それぞれ18.6keV、546keV及び2279keVである。図6にベータ線検出器の波高値スペクトルにおける計数率を導出する領域の一例を示す。領域1においては、トリチウム(H-3)、ストロンチウム90(Sr-90)及びイットリウム90(Y-90)の全ての核種の寄与がある。一方、領域2においては、ストロンチウム90(Sr-90)及びイットリウム90(Y-90)の寄与のみであり、領域3においては、イットリウム90(Y-90)の寄与のみである。
したがって、濃度データ演算部10は、イットリウム90(Y-90)に対応した図3に示すベータ線波高値スペクトルにおける指定領域の計数率に対する各核種の濃度換算係数記憶部9の記憶内容を参照することで、図6に示すように、領域3における計数率と、ベータ線波高値スペクトルにおける指定領域の計数率に対する核種の濃度換算係数記憶部9の記憶されている記憶内容を用いて、線源試料で予め測定した使用検出器の種類、測定体系等で決まる核種の濃度に基づいて、計数率への換算係数を用いてイットリウム90(Y-90)の濃度を導出する。また、同様に、前記で導出したイットリウム90(Y-90)の濃度に基づき、推定されるイットリウム90(Y-90)のベータ線波高値スペクトルを減算することで、ベータ線波高値スペクトルにおける指定領域の計数率に対する核種の濃度換算係数記憶部9の記憶されている内容を利用して、基準となる線源試料で予め測定した使用検出器の種類、測定体系等で決まる核種の濃度から計数率への換算係数、及び、領域2における計数率から、ストロンチウム90(Sr-90)の濃度を導出する。同様に、前記で導出したストロンチウム90(Sr-90)とイットリウム90(Y-90)の濃度に基づき、推定されるストロンチウム90(Sr-90) とイットリウム90(Y-90)のベータ線波高値スペクトルを減算することで、基準となる線源試料で予め測定した使用検出器の種類、測定体系等で決まる核種の濃度から計数率への換算係数、及び、領域1における計数率から、トリチウム(H-3)の濃度を導出する。
以上のことから、測定対象物中の主成分であるセシウム134(Cs-134)、セシウム137(Cs-137)及びカリウム40(K-40)、トリチウム(H-3)、ストロンチウム90(Sr-90)及びイットリウム90(Y-90)の濃度をオンラインで導出可能となる。
本発明に好適な一実施例である実施例2の放射線モニタの一例を図7に基づいて説明する。ガンマ線検出部用容器25内にガンマ線検出部21を設置し、測定対象物30内に設置する。ガンマ線検出部21に電圧を供給し信号を収集するためのガンマ線検出部用電圧及び信号ケーブル23をガンマ線検出部用電圧及び信号ケーブル用管23内に設置し、測定対象物30と接触しないものとする。ガンマ線検出部21からの信号は、測定対象物30の外に設置したガンマ線測定部22で測定する。同様に、ベータ線検出部用容器16内にベータ線検出部11を設置し、測定対象物30内に設置する。ベータ線検出部11に電圧を供給し信号を収集するためのベータ線検出部用電圧及び信号ケーブル13をベータ線検出部用電圧及び信号ケーブル用管14内に設置し、測定対象物30と接触しないものとする。ベータ線検出部11からの信号は、測定対象物30の外に設置したベータ線測定部12で測定する。ベータ線検出部用容器16の一部にベータ線検出部と測定対象物間の膜状の遮光兼遮蔽部分15を設け、膜状物質の厚さを薄くすることでエネルギーの低いベータ線が測定可能となる。膜状物質には、薄くて耐圧性を高い材料である炭素繊維材等を用いる。
本発明に好適な一実施例である実施例3の放射線モニタの一例を図8に基づいて説明する。実施例2に示す放射線モニタのガンマ線検出部21とベータ線検出部11の外部に、測定対象以外のバックグラウンド源60からのバックグラウンドを低減するために、測定対象以外のバックグラウンドからのガンマ線遮蔽用遮蔽体50を設置する。測定対象以外のバックグラウンドからのガンマ線遮蔽用遮蔽体50を設置することで、ガンマ線のバックグラウンドが低減でき、精度の良いガンマ線放出核種濃度測定が可能となる。ガンマ線遮蔽用遮蔽体50の材料としては、ガンマ線遮蔽性能の高い鉛またはタングステンを用いるものとする。
本発明に好適な一実施例である実施例4の放射線モニタの一例を図9に基づいて説明する。実施例2に示す放射線モニタのガンマ線検出部21とベータ線検出部11を上下方向に設置し、ガンマ線検出部用電圧及び信号ケーブル用管23とベータ線検出部用電圧及び信号ケーブル用管14を共用とする。共用管の内部にガンマ線検出部用電圧及び信号ケーブル23とベータ線検出部用電圧及び信号ケーブル13を設置することで、放射線モニタを小型化できる。
本発明に好適な一実施例である実施例5の放射線モニタの一例を図10に基づいて説明する。測定対象物30をポンプ60で汲み上げサンプリングし、測定対象物30の外に設置した測定対象物用容器70内に導入する。サンプリングした測定対象物30は、測定後、測定対象物30に戻す。測定対象物用容器70を挟むような配置に、ガンマ線検出部用容器25内に設置したガンマ線検出部21と、ベータ線検出部用容器16内に設置したベータ線検出部16を設置する。ベータ線検出部用容器16の一部にベータ線検出部と測定対象物間の膜状の遮光兼遮蔽部分15を設け、測定対象物容器70の容器壁の一部と共用とする。共用とすることでエネルギーの低いベータ線が測定可能となる。
本発明に好適な一実施例である実施例6の放射線モニタの一例を図11に基づいて説明する。測定対象物30をポンプ60で汲み上げサンプリングし、測定対象物30の外に設置した測定対象物用容器70内に導入する。サンプリングした測定対象物30は、測定後、測定対象物30に戻す。測定対象物用容器70の上部または下部に、隣り合う配置に、ガンマ線検出部用容器25内に設置したガンマ線検出部21と、ベータ線検出部用容器16内に設置したベータ線検出部16を設置する。実施例5と同様に、ベータ線検出部用容器16の一部にベータ線検出部と測定対象物間の膜状の遮光兼遮蔽部分15を設け、測定対象物容器70の容器壁の一部と共用とする。共用とすることでエネルギーの低いベータ線が測定可能となる。
本発明に好適な一実施例である実施例7の放射線モニタの一例を図12に基づいて説明する。測定対象物30をポンプ60で汲み上げサンプリングし、測定対象物30の外に設置した測定対象物用容器70内に導入する。サンプリングした測定対象物30は、測定後、測定対象物30に戻す。測定対象物用容器70の上部または下部に、隣り合う配置に、ガンマ線検出部用容器25内に設置したガンマ線検出部21と、ベータ線検出部用容器16内に設置したベータ線検出部16を設置する。ガンマ線検出部用容器25内に設置したガンマ線検出部21と、ベータ線検出部用容器16内に設置したベータ線検出部16の外部に、測定対象以外のバックグラウンド源60からのバックグラウンドを低減するために、測定対象以外のバックグラウンドからのガンマ線遮蔽用遮蔽体50を設置する。測定対象以外のバックグラウンドからのガンマ線遮蔽用遮蔽体50を設置することで、ガンマ線のバックグラウンドが低減でき、精度の良いガンマ線放出核種濃度測定が可能となる。ガンマ線遮蔽用遮蔽体50の材料としては、ガンマ線遮蔽性能の高い鉛またはタングステンを用いるものとする。
1…ベータ線検出器、2…ガンマ線検出器、3…ベータ線波高値スペクトルデータ演算部、4…ガンマ線波高値スペクトルデータ演算部、5…ピーク計数率に対する濃度換算係数記憶部、6…ベータ線のみ放出する核種によるベータ線波高値スペクトルデータ解析部、7…ガンマ線放出核種の濃度データ演算部、8…ガンマ線とベータ線の両方を放出する核種によるガンマ線放出核種の濃度データからベータ線検出器の波高値スペクトルへの寄与の換算係数記憶部、9…ベータ線波高値スペクトルにおける指定領域の計数率に対する各核種の濃度換算係数記憶部、10…各核種の濃度データ演算部、11…ベータ線検出部、12…ベータ線測定部、13…ベータ線検出部用電圧及び信号ケーブル、14…ベータ線検出部用電圧及び信号ケーブル用管、15…ベータ線検出部と測定対象物間の膜状の遮光兼遮蔽部分、16…ベータ線検出部用容器、21…ガンマ線検出部、22…ガンマ線測定部、23…ガンマ線検出部用電圧及び信号ケーブル、24…ガンマ線検出部用電圧及び信号ケーブル用管、25…ガンマ線検出部用容器、30…測定対象物、40…測定対象物以外のバックグラウンド源、50…測定対象以外のバックグラウンドからのガンマ線遮蔽用遮蔽体、60…ポンプ、70…測定対象物用容器

Claims (13)

  1. ガンマ線検出器と、ベータ線検出器と、前記ガンマ線検出器の検出値と前記ベータ線検出器の検出値に基づいて所定の核種の濃度を演算する濃度演算部を有する放射性物質のモニタリング装置であって、
    前記濃度演算部は、前記ガンマ線検出器からのガンマ線とベータ線を放出する第1の核種のエネルギースペクトルデータに基づいて前記第1の核種の濃度を演算し、前記第1の核種の濃度かベータ線への換算計数を用いて前記第1の核種のベータ線のエネルギースペクトルデータを推定し、前記ベータ線検出器の検出値に基づくエネルギースペクトルデータのうちの第2の核種に寄与する部分から前記第2の核種のエネルギースペクトルデータを推定し、前記ベータ線検出器の検出値に基づくエネルギースペクトルデータから前記推定された第1の核種のエネルギースペクトルデータと前記推定された第2の核種のエネルギースペクトルデータを除くことで、第3の核種の濃度を演算し、
    前記第1の核種は、少なくともカリウム40(K-40)、セシウム134(Cs-134)、セシウム137(Cs-137)であり、前記第2の核種は、少なくともストロンチウム90(Sr-90)またはイットリウム90(Y-90)であり、前記第3の核種は、トリチウム(H-3)であることを特徴とする放射性物質のモニタリング装置。
  2. 請求項1に記載の放射性物質のモニタリング装置において、ベータ線検出器の波高値スペクトルを測定し、一定の波高値以上の計数率を測定することを特徴とする放射性物質のモニタリング装置。
  3. 請求項1又は2のいずれかに記載の放射性物質のモニタリング装置において、ベータ線検出器の波高値スペクトルにおいて、トリチウム(H-3)の最大波高値以上の波高値データにおける計数率を測定することを特徴とする放射性物質のモニタリング装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の放射性物質のモニタリング装置において、ベータ線検出器の検出素子部と測定対象の間に膜状の遮光兼遮蔽部分を設け、請求項1に示すトリチウム(H-3)の最大エネルギーのベータ線の飛程以上の厚さの膜状の遮光兼遮蔽部分とすることを特徴とする放射性物質のモニタリング装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の放射性物質のモニタリング装置において、ベータ線検出器の検出素子部に測定対象とするベータ線の最大エネルギーにおける飛程と同程度の厚さのプラスチックシンチレータまたはシリコン半導体検出器を用いることを特徴とする放射性物質のモニタリング装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の放射性物質のモニタリング装置において、ガンマ線検出器として、Ge半導体検出器、CdTe半導体検出器、または、CZT半導体検出器等の半導体検出器、または、NaIシンチレーション検出器、BGOシンチレーション検出器、LaBr3(Ce)シンチレーション検出器、または、CsI(Tl)シンチレーション検出器等のシンチレーション検出器を用いることを特徴とする放射性物質のモニタリング装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の放射性物質のモニタリング装置において、測定対象が海水、河川または井戸水であることを特徴とする放射性物質のモニタリング装置。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の放射性物質のモニタリング装置において、ガンマ線検出器及びベータ線検出器の検出部を、測定対象である海水、河川または井戸水内に設置することを特徴とする放射性物質のモニタリング装置。
  9. 請求項1乃至7のいずれかに記載の放射性物質のモニタリング装置において、測定対象である海水、河川または井戸水をポンプによって吸い上げ測定対象用容器内に流しながら、測定対象用容器の外側に設置したガンマ線検出器及びベータ線検出器の検出部分によって測定することを特徴とする放射性物質のモニタリング装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の放射性物質のモニタリング装置において、測定対象以外で生成したガンマ線がガンマ線検出器に入射するのを防ぎ、かつ、測定対象からのガンマ線がガンマ線検出器に入射する構造の遮体を設けたことを特徴とする放射性物質のモニタリング装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載の放射性物質のモニタリング装置において、ガンマ線検出部とベータ線検出部を上下または左右の位置に設置し、ガンマ線検出部とベータ線検出部を同一の容器内に、ベータ線検出部用の電圧及び信号ケーブルとガンマ線検出部用の電圧及び信号ケーブルを同一の管の中に設置することを特徴とする放射性物質のモニタリング装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載の放射性物質のモニタリング装置において、ガンマ線検出器、及び、ベータ線検出器を容器内に設置し、容器の材料として、海水による腐食または貝殻等の海洋性生物の付着がしにくい材料を用いる、または、容器表面に海水による腐食または貝殻等の海洋性生物が付着しにくい材料を塗布することを特徴とする放射性物質のモニタリング装置。
  13. ガンマ線検出器からのガンマ線とベータ線を放出する第1の核種のエネルギースペクトルデータに基づいて前記第1の核種の濃度を演算し、前記第1の核種の濃度かベータ線への換算計数を用いて前記第1の核種のベータ線のエネルギースペクトルデータを推定し、ベータ線検出器の検出値に基づくエネルギースペクトルデータのうちの第2の核種に寄与する部分から前記第2の核種のエネルギースペクトルデータを推定し、前記ベータ線検出器の検出値に基づくエネルギースペクトルデータから前記推定された第1の核種のエネルギースペクトルデータと前記推定された第2の核種のエネルギースペクトルデータを除くことで、第3の核種の濃度を演算し、
    前記第1の核種は、少なくともカリウム40(K-40)、セシウム134(Cs-134)、セシウム137(Cs-137)であり、前記第2の核種は、少なくともストロンチウム90(Sr-90)またはイットリウム90(Y-90)であり、前記第3の核種は、トリチウム(H-3)であることを特徴とする放射性物質のモニタリング方法。
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