JP6475788B2 - 自動搬送装置 - Google Patents
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Description
本発明は、自動搬送装置に関するものである。
従来から、台車を自動走行させて荷物を自動的に運搬させる装置が知られており、例えば特許文献1にこのように自走可能な台車が開示されている。
特許文献1に開示された台車は、レーザレーダと、走行方向の前方を向くように配置されて走行方向の前方を撮像可能なカメラとを備えている。そして、走行路の曲がり角に配置されたマーカーまでの距離をレーザレーダで測定し、その測定した距離に基づいてカメラのズームを切り替えて、カメラによってマーカーを撮像して台車の位置を確認するように構成されている。
しかしながら、特許文献1に記載の台車では、曲がり角に到達するまでに台車の位置がずれてしまい、マーカーを適切に確認できず、台車が不適切な場所に進行するおそれがある。これに対して、例えば、走行路における台車の進行方向と直交する台車幅方向側にマーカーを配置しておくことも考えられるが、特許文献1の台車では前記のようにカメラが台車の進行方向の前方を撮像するように配置されているため、走行路における台車幅方向側に配置されたマーカーを斜め方向から撮像することになり、撮像したマーカーの画像が不鮮明になるおそれがある。そのため、高性能のカメラを用いる必要があり、製作コストが高くなってしまう。
また、特許文献1に記載の台車では、カメラに加えてレーザレーダが必要になるうえに、更に、ズーム切り替え可能なカメラが必要になり、高性能のカメラを用いなければならず、その結果、製作コストが高くなってしまう。
本発明は、製作コストを低く抑えつつ台車を適切に走行させることができる自動搬送装置の提供を目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、自動搬送装置であって、車輪を回転させて走行路を自走可能な自走台車と、前記走行路に配置された複数のマーカーとを備え、前記自走台車は、前記車輪を有する台車本体と、当該台車本体に搭載されたカメラと、前記台車本体に搭載され、前記自走台車が前記走行路を自動走行するように前記カメラによる前記マーカーの撮像画像に基づいて当該台車本体を制御する制御装置とを備え、前記カメラは、前記自走台車の進行方向と直交する台車幅方向における一方向を向くように前記台車本体に取り付けられて当該一方向側に配置された前記マーカーを撮像可能な第1カメラと、前記台車幅方向における他方向を向くように前記台車本体に取り付けられて当該他方向側に配置された前記マーカーを撮像可能な第2カメラとを備え、前記各マーカーは、その配置位置を表示する表示部を有し、前記車輪は、前記台車幅方向に互いに距離を隔てて配置された第1車輪と第2車輪とを有し、前記台車本体は、前記第1車輪の回転角度を検出する第1回転検出部材と前記第2車輪の回転角度を検出する第2回転検出部材とを有し、前記制御装置は、前記カメラにより撮像された前記マーカーの表示部の画像に基づいて当該マーカーの配置位置を算出するマーカー位置算出部と、前記カメラにより撮像された前記マーカーの画像に基づいて当該画像を撮像したカメラとこのマーカーとの距離を算出する距離算出部と、前記カメラにより撮像された前記マーカーの画像に基づいて、当該画像を撮像したカメラとこのマーカーとを結ぶラインが前記台車幅方向に対してなす角度を算出する角度算出部と、前記第1回転検出部材によって検出された前記第1車輪の回転角度と前記第2検出部材によって検出された前記第2車輪の回転角度とに基づいて、前記自走台車の移動距離と旋回角度とを算出する予備台車位置算出部とを有し、前記走行路上において予め定められた所定の位置を原点とする座標をワールド座標としたとき、前記マーカー位置算出部は、前記マーカーの表示部の画像と、予め記憶された各マーカーのワールド座標とに基づいて、撮像された前記マーカーのワールド座標を算出し、前記制御装置は、前記カメラによって2つの前記マーカーの画像が撮像された場合に、撮像された当該2つのマーカーについて前記距離算出部により算出された距離と、前記2つのマーカーの少なくとも一方のマーカーについて前記角度算出部により算出された角度と、前記マーカー位置算出部により算出された前記2つのマーカーの各ワールド座標とに基づいて、前記自走台車のワールド座標と、前記自走台車の進行方向がワールド座標の所定の座標軸に対してなす角度とを算出する第1の算出処理を実行し、前記カメラによって3つ以上の前記マーカーの画像が撮像された場合に、前記距離算出部により算出される距離がより小さい2つのマーカーを用いて、前記第1の算出処理と同様の方法により、前記自走台車のワールド座標と、前記自走台車の進行方向が前記座標軸に対してなす角度とを算出する第2の算出処理を実行し、前記カメラによって2未満の前記マーカーの画像が撮像された場合に、前記予備台車位置算出部により算出された前記移動距離および旋回角度に基づいて、前記自走台車のワールド座標と、前記自走台車の進行方向が前記座標軸に対してなす角度とを算出する第3の算出処理を実行する、ことを特徴とする自動搬送装置を提供する。
この装置によれば、台車幅方向の側部に配置されたマーカーをカメラによって撮像して自走台車をその位置等を確認しながら走行させることができる。従って、自走台車が不適切な場所に進行するのを抑制することができる。
しかも、この装置では、各カメラが台車幅方向を向くように台車本体に取り付けられている。そのため、各カメラによって走行路における台車幅方向の側部に配置されたマーカーをその正面側から撮像することができ、マーカーをより鮮明に撮像できる。従って、マーカーに含まれる情報を画像から確実に得ることができ、自走台車の位置等をより正確に算出することができる。そして、このように正面側から撮像することでマーカーを鮮明に撮像できるため、各カメラを低解像度な安価なものとすることができ、製作コストを低く抑えることができる。
さらに、第1カメラが台車幅方向における一方向を向くように台車本体に取り付けられ、第2カメラが台車幅方向における他方向を向くように取り付けられて、台車幅方向の両側をそれぞれ2つのカメラで撮像することができるようになっている。そのため、マーカーの配置位置が限定されず(マーカー台車幅方向の一方側のみに限定されず)、マーカーを種々の場所に配置することができる。従って、マーカーを配置するための部材を別途設ける必要がなく、あるいは、この部材を少なく抑えることができ、自走台車を自動走行させることができる装置をより容易に実現することができる。
またさらに、この装置では、距離算出部によって算出されたマーカーと自走台車との距離と、マーカー位置算出部によって算出されたマーカーの配置位置と、角度算出部によって算出されたマーカーと自動台車との角度とを用いて、自走台車の位置および進行方向を算出することができる。そのため、自走台車をより確実に設定された位置を通過するように適切に走行させることができる。
加えて、車輪の回転角度の検出値から自走台車の移動距離と旋回角度とを算出する予備台車位置算出部が備わるので、撮像されたマーカー数が足りなくても、当該予備台車位置算出部による算出結果に基づき自走台車の位置と進行方向とを算出して自走台車を適切に走行させることができる。
加えて、車輪の回転角度の検出値から自走台車の移動距離と旋回角度とを算出する予備台車位置算出部が備わるので、撮像されたマーカー数が足りなくても、当該予備台車位置算出部による算出結果に基づき自走台車の位置と進行方向とを算出して自走台車を適切に走行させることができる。
前記構成において、前記ワールド座標の座標軸は、水平面上で互いに直交するX軸およびY軸であり、前記制御装置は、前記第1または第2の算出処理として、前記2つのマーカーについて前記距離算出部により算出された距離と、前記2つのマーカーの少なくとも一方のマーカーについて前記角度算出部により算出された角度と、前記マーカー位置算出部により算出された前記2つのマーカーの各ワールド座標とに基づいて、前記2つのマーカーと前記自走台車の中心との各距離と、前記2つのマーカーどうしの距離と、前記2つのマーカーどうしを結ぶラインが前記少なくとも一方のマーカーと前記自走台車の中心とを結ぶラインに対してなす角度と、前記2つのマーカーどうしを結ぶラインが前記X軸に対してなす角度と、前記少なくとも一方のマーカーと前記自走台車の中心とを結ぶラインが前記台車幅方向に対してなす角度とをそれぞれ算出し、これらの算出値と前記2つのマーカーの各ワールド座標とに基づいて、前記自走台車のワールド座標と、前記自走台車の進行方向が前記Y軸に対してなす角度とを算出するのが好ましい。
この構成によれば、自走台車の位置とY軸に対する自走台車の進行方向とを適切に算出することができる。
前記構成において、前記マーカーは、当該マーカーを取付可能な被取付部材に対して着脱可能に取り付けられているのが好ましい。
この構成によれば、マーカーの配置作業を容易にすることができる。
以上のように、本発明の自動搬送装置によれば、製作コストを低く抑えつつ自走台車を適切に走行させることができる。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る自動搬送装置200が適用された工場内部等を示した概略平面図である。本発明の実施形態に係る自動搬送装置200は、車輪を回転させて走行路100を自走可能な自走台車1と、走行路100に配置された複数のマーカー110とを備える。
(1)自走台車
図2は、自走台車1を底面側から見た斜視図である。図3は、自走台車1の底面図である。図4は、自走台車1の側面図である。
図2は、自走台車1を底面側から見た斜視図である。図3は、自走台車1の底面図である。図4は、自走台車1の側面図である。
本実施形態の自走台車1は、台車本体2と、台車本体2に取り付けられた2台のカメラ3a、3bとを備えている。台車本体2は、載置部材4と、4つの車輪51〜54と、制御装置6と、2つのモータ514、514と、2つのクラッチ513、513と、バッテリー516とを備える。
載置部材4は、略長方形の板状のもので構成されており、載置部材4の上面に各種物品が載置されて搬送される。
本実施形態の自走台車1は、載置部材4の長手方向に沿って移動するように構成されており、以下では、適宜、載置部材4の長手方向つまり自走台車1の進行方向を、前後方向というとともに、図2の上であって自走台車1の進行方向の前側を前、反対側を後という。また、自走台車1の幅方向であって自走台車1の進行方向と直交する方向である台車幅方向を、適宜、左右方向というとともに、図2の右を左、図2の左を右という。
バッテリー516は、載置部材4の裏面に取り付けられている。バッテリー516は、カメラ3a、3bおよびモータ514、514に給電する。
カメラ3a、3bは、図2、図3に示すように、台車本体2の台車幅方向の両側、つまり、台車本体2の左右両側にそれぞれ設けられた第1カメラ3aと第2カメラ3bとからなる。カメラ3a、3bは、それぞれ載置部材4の裏側に配置されている。本実施形態では、カメラ3a、3bは、それぞれ載置部材4の前後方向の中央よりも前方の位置に配置されている。
第1カメラ3aは、右方向(台車幅方向の一方向)を向くように台車本体2に取り付けられており、自走台車1の右方向(台車幅方向の一方向)を撮像する。詳細には、図3に示すように、第1カメラ3aは、第1カメラ3aのレンズ(図示しない)の光軸Q1が台車幅方向に沿うように、台車本体2の右側部分に取り付けられている。また、第1カメラ3aは、そのレンズの光軸Q1と自走台車1が走行する路面とが平行になるように取り付けられている。
第2カメラ3bは、左方向(台車幅方向の他方向)を向くように台車本体2に取り付けられており、自走台車1の左方向(台車幅方向の他方向)を撮像する。第1カメラ3aと同様に、第2カメラ3bも、第2カメラ3bのレンズ(図示しない)の光軸Q2が、台車幅方向に沿うように、且つ、路面に平行となるように、台車本体2の左側部分に取り付けられている。
これら第1カメラ3aと第2カメラ3bは、バッテリー516に電気的に接続されており、前記のように、バッテリー516から給電されて撮像を行う。
また、これら第1カメラ3aと第2カメラ3bは、制御装置6と通信可能に接続されており、第1カメラ3aおよび第2カメラ3bが撮像した画像は制御装置6に送信される。
4つの車輪51〜54は、それぞれ台車本体2の四隅付近に配置されており、自走台車1は、一対の後輪51、52と一対の前輪53、54とを備える。
つまり、自走台車1は、載置部材4の右後部の裏面に水平方向に延びる軸周りに回転可能に取り付けられた右後輪(第1車輪)51と、これと台車幅方向に互いに距離を隔てて配置されて、載置部材4の左後部の裏面に水平方向に延びる軸回りに回転可能に取り付けられた左後輪(第2車輪)52とを備える。また、自走台車1は、載置部材4の裏面における右前部と左前部とに、それぞれ水平方向に延びる軸周りに回転可能に取り付けられた右前輪53と左前輪54とを備える。
本実施形態では、前輪53、54は、従属輪であり、それぞれ旋回可能(鉛直軸回りに回転可能)に台車本体2に取り付けられている。
一方、後輪51、52は、駆動輪であり、水平方向に延びる軸周りにのみ回転可能に台車本体2に取り付けられている。
より詳しくは、載置部材4の裏面における後部の左右両端には、それぞれ車輪ホルダー512、512が固定的に取り付けられている。各車輪ホルダー512、512には、水平方向に延びる略円柱状の車軸511、511が回転可能に支持されている。各後輪51、52は、各車軸511、511に回転不能に保持されており、車軸511、511と一体に車軸511、511の中心軸回りに回転する。
2つの後輪51、52は、それぞれ個別のモータ514に連結されており、これらモータ514によって独立して駆動される。
2つのモータ514、514は、それぞれ載置部材4の裏面の後部の左右中央に取り付けられている。各モータ514、514は、連結軸515、515およびクラッチ513、513を介して各車軸511、511ひいては各後輪51、52に連結されている。各モータ514、514は、バッテリー516に電気的に接続されており、バッテリー516から給電されて後輪51、52を回転させる。
各後輪51、52のそれぞれに連結されたモータ514、514は、制御装置6と通信可能に接続されており、モータ514、514の作動及び停止は制御装置6によって制御される。
クラッチ513、513は、各車軸511、511と各連結軸515、515との間に位置しており、これらを連結状態と連結解除状態とに切り替える。クラッチ513、514は、後輪51、52に外力がかかっていない状態で各車軸511、511ひいては各後輪51、52と各連結軸515、515とを連結する。一方、外力によって後輪51、52に回転力がかかると、例えば台車本体2が人力で押圧されて後輪51、52に回転力が加えられると、クラッチ513、513は、車軸511、511と連結軸515、515との連結を解除する。このようにして、本実施形態では、台車本体2が人力で押圧されると、モータ514、514から負荷が加えられない状態で後輪51、52が回転する。
制御装置6は、自走台車1が走行路100を予め設定された経路に沿って自動走行するように、自走台車1の各部をそれぞれ制御するものである。制御装置6の詳細については後述する。
(回転角度の検出構造)
本実施形態では、自走台車1の移動距離および旋回量(鉛直軸回りの旋回角度)を検出するために、各後輪51、52にそれぞれ各後輪51、52の回転角度(水平軸周りの回転角度)を検出するための回転検出部材8、8(右後輪51の回転角度を検出する第1回転検出部材8、左後輪52の回転角度を検出する第2回転検出部材8)が付設されている。つまり、左右の後輪51、52の回転角度がそれぞれ検出されれば、自走台車1の移動距離を検出することができるとともに、左右の後輪51、52の移動距離の差によって自走台車1の旋回量が検出できる。
本実施形態では、自走台車1の移動距離および旋回量(鉛直軸回りの旋回角度)を検出するために、各後輪51、52にそれぞれ各後輪51、52の回転角度(水平軸周りの回転角度)を検出するための回転検出部材8、8(右後輪51の回転角度を検出する第1回転検出部材8、左後輪52の回転角度を検出する第2回転検出部材8)が付設されている。つまり、左右の後輪51、52の回転角度がそれぞれ検出されれば、自走台車1の移動距離を検出することができるとともに、左右の後輪51、52の移動距離の差によって自走台車1の旋回量が検出できる。
前記回転角度を検出するための構造は、右後輪51と左後輪52とで同じであり、ここでは、右後輪51について説明する。図5は、右後輪51付近を拡大した斜視図である。図6は、右後輪51の側面図である。
回転検出部材8は、2つの近接センサ81、81で構成されている。右後輪51の左右内側を向く側面には、周方向に等間隔で配置された複数の円形状の凹部(被検出部)517が形成されている。これら凹部517は、右後輪51の周方向について互いに離間しており、2つの近接センサ81、81は、凹部517どうしの間の部分が検出部81aと対向している間、ONの信号を出力する。
各近接センサ81と各凹部517とは、各近接センサ81からDUTY比が約50%となるパルスが出力されるような位置に配置されている。本実施形態では、凹部517が、6つ設けられており、各近接センサ81は、右後輪51が60度回転する毎に凹部517どうしの間の部分の検出を開始し、且つ、右後輪51が約30度回転する間、凹部517どうしの間の部分を検出し続けるような位置に配置されている。
また、2つの近接センサ81、81は、ON−OFF位相が互いに90度ずれるように配置されている。本実施形態では、各近接センサ81、81は、車軸511を挟んで前後方向の両側にそれぞれ配置されているとともに、各検出部81a、81aが右後輪51の中心(車軸511の中心線)よりも下方となる位置に配置されている。
前記構成に伴い、2つの近接センサ81によって、右後輪51の回転角度が15度単位で検出される。また、2つの近接センサ81によって、右後輪51が正回転しているか逆回転しているかを判別できるようになっている。つまり、右後輪51の回転方向によって、図7(a)に示すように、A相(一方の近接センサ81)の出力パルスが立ち上がった後にB相(他方の近接センサ81)の出力パルスが立ち上がる場合と、図7(b)に示すように、A相(一方の近接センサ81)の出力パルスが立ち上がった後にB相(他方の近接センサ81)の出力パルスが立ち下がる場合とで、パルスの出方が異なるため、これによって、右後輪51の回転方向の判別が可能となっている。
このように、本実施形態では、右後輪51(および左後輪52)の側面に凹部517を設け、凹部517どうしの間の部分を検出する近接センサ81を設けるという簡単な構成で、高価なエンコーダーを利用することなく右後輪51(および左後輪52)の回転角度を検出することができる。また、近接センサ81はエンコーダーに比べて小型且つ計量であるため、小さな取付スペースで且つ自走台車1の総重量を小さく抑えつつ右後輪51(および左後輪52)の回転角度を検出することができる。
なお、右後輪51(および左後輪52)に形成される被検出部は、凹部517によって構成されるもの(凹部517どうしの間の部分)に限らない。例えば、被検出部は、凸部でもよく、適宜変更できる。ただし、凸部の場合は、センサを取り付けた際のセンサまでの取付寸法(取付高さ)が凹部517の場合に較べて大きくなって取付に必要な隙間を大きくする必要があるので、この点で、前記のような凹部517が好ましい。また、凹部517の個数は前記に限らず、検出したい回転角度の下限値に基づいて適宜決定すればよい。また、後輪51、52が正回転しているか否かの判別が不要な場合は、1つの後輪51、52に対して1つの近接センサ81を付設すればよい。
(2)マーカー
図1に示すように、各マーカー110は、走行路100の幅方向つまり走行路100を走行する自走台車1の台車幅方向の両側となる部分の各所に設けられている。図8は、マーカー110の一例を示した図である。
図1に示すように、各マーカー110は、走行路100の幅方向つまり走行路100を走行する自走台車1の台車幅方向の両側となる部分の各所に設けられている。図8は、マーカー110の一例を示した図である。
本実施形態では、マーカー110は、矩形状を有している。例えば、マーカー110は、10cm四方程度の四角形状を有し、そのサイズは自動台車1等に比べて小さく設定されている。マーカー110の表面には後述するように必要な情報が描かれているが、描かれているものは図8に示すような白と黒との簡単なパターンであり、前記のようにサイズが小さく設定されたマーカー110においてもその表面に描かれたパターンがカメラ3によって容易に読み取れるようになっている。また、マーカー110は、前記のようにその表面に必要な情報が描かれていればよいことから、その厚みは非常に小さく抑えられている。また、本実施形態では、マーカー110は、これを取り付ける被取付部材に対して着脱可能となっている。例えば、マーカー110は、その裏面が糊面とされたいわゆるシールであり、被取付部材に対して着脱可能に貼り付けられるようになっている。換言すると、裏面が糊面とされたシールの表面に、前記パターンが描かれることで、マーカー110が形成されている。
図8に示すように、マーカー110は、それぞれ、基準部111と、位置データ部112とを有する。位置データ部112は四角形状を有している。基準部111は、四角形の枠状を有し、位置データ部112を囲む形状を有している。
位置データ部112は、データ表示部113と、データ表示部113の下方側に描かれたパリティ部114とを有する。
データ表示部113は、マーカー110の位置情報(配置位置)を表すもので、本実施形態では、データ表示部113には、その内側空間が3列3行に区画されることで9つの判別部113aが形成されている。これら判別部113aは、「白」又は「黒」のいずれかに描かれており、複数のマーカー110は、それぞれが異なるデータ表示部113を有する。
データ表示部113では、「黒」が「1」を表し、「白」が「0」を表している。そして、各列において縦に並ぶ3つの数字(X,Y、Z)が22×X+21×Y+20×Zの(X,Y、Z)に割り当てられており、各列は、それぞれこの式で求められる1つの数字を表している。
例えば、図8に示すように、最も左側の第1列の判別部113aが上から順に「黒」、「黒」、「白」、左側から2番目の第2列の判別部113aが上から順に「白」、「白」、「黒」、左側から3番目の第3列の判別部113aが上から順に「白」、「黒」、「白」である場合、第1列は(1、1、0)であって22×1+21×1+20×0=6を表し、第2列は(0、0、1)であって22×0+21×0+20×1=1を表し、第3列は(0、1、0)であって22×0+21×1+20×0=2を表している。そして、データ表示部113全体で、その位置情報として「612」という番地を表している。
パリティ部114は、データ表示部113の3つの列と対応する3つの確認部114aを有し、判別部113aと確認部114aとを含む各列の「黒」の数が偶数又は奇数になるように設定されている。
本実施形態では、パリティ部114は、3つの判別部113aと1つの確認部114aとを含む最も左側の列の「黒」の数が奇数になるように設定され(奇数パリティ)、左側から2番目の列の「黒」の数が偶数になるように設定されている(偶数パリティ)。また、左側から3番目の列の「黒」の数が奇数になるように設定されている(奇数パリティ)。
例えば図8の例では、第1列の判別部113aが上から順に「黒」、「黒」、「白」であり黒を2つ含むので、第1列のパリティ部114は、第1列全体の「黒」の数が奇数となるように「黒」に設定され、第2列の判別部113aが上から順に「白」、「白」、「黒」であるので、第2列のパリティ部114は、第2列全体の「黒」の数が偶数となるように「黒」に設定されている。また、第3列の判別部113aが上から順に「白」、「黒」、「白」であるので、第3列全体の「黒」の数が奇数となるように第3列のパリティ部114は、「白」に設定されている。
(3)制御装置
制御装置6は、自走台車1が走行路100を予め設定された経路に沿って自動走行するように、自走台車1の各部をそれぞれ制御する。制御装置6は、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびその周辺回路を備えている。
制御装置6は、自走台車1が走行路100を予め設定された経路に沿って自動走行するように、自走台車1の各部をそれぞれ制御する。制御装置6は、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびその周辺回路を備えている。
図9は、制御装置6のブロック図である。制御装置9は、機能的に、マーカー110に基づいて自走台車1の位置等を算出する第1台車位置算出部61と、回転検出部材8、8の検出結果に基づいて自走台車1の位置等を算出する第2台車位置算出部(予備台車位置算出部)62とを備える。
(第1台車位置算出部)
第1台車位置算出部61は、機能的に、マーカー認識部(マーカー位置算出部)611と、距離算出部612と、角度算出部613と、ワールド座標特定部614とを備える。
第1台車位置算出部61は、機能的に、マーカー認識部(マーカー位置算出部)611と、距離算出部612と、角度算出部613と、ワールド座標特定部614とを備える。
マーカー認識部611は、2台のカメラ3a、3bで撮影された画像からマーカー110の画像を抽出するとともに、抽出した画像に含まれるマーカー110の番地を算出(特定)する。
前記のようにマーカー110の基準部111が四角形の枠状を有していることから、マーカー認識部611は、2台のカメラ3a、3bで撮影された画像中に四角形の枠状を有する画像があると、この枠状部分を基準部111の候補として抽出するとともに、この枠状部分とその内側部分とを合わせた部分をマーカー110の画像の候補として抽出する。次に、マーカー認識部611は、抽出した四角形の枠の内側の画像に基づいて、抽出した画像がマーカー110の画像であるか否か判定する。
具体的に、マーカー認識部611は、画像に含まれる四角形の枠状部分の内側を、データ表示部113およびパリティ部114に対応するように区分けする。図8の例では、3列×4行の領域に区分けする。
次に、マーカー認識部611は、マーカー110の画像の候補として抽出した画像のうちデータ表示部113の各判別部113aおよびパリティ部114の各確認部114aに対応する各領域が「黒」であるか「白」であるかを判別する。
次に、マーカー認識部611は、各列の「黒」の数が、前記のようにその列について設定された偶数個又は奇数個となっているか否かを判定する。そして、この判定が否の場合には、マーカー認識部611は、候補として抽出した画像がマーカー110の画像ではないと判定する。一方、この判定が是の場合には、マーカー認識部611は、抽出した画像をマーカー110の画像として確定し、抽出する。
次に、マーカー認識部611は、マーカー110の画像であると確定した画像のうち各判別部113aの色に基づいて、前述のように、各判別部113aが「1」「0」のいずれであるかを判別するとともに、22×X+21×Y+20×Zの式を用いて、データ表示部113が表す番地を算出する。
また、マーカー認識部611は、算出したマーカー110の番地(データ表示部113が表す番地)に基づいてマーカー110の位置を算出する。つまり、マーカー認識部611は、マーカー110の表示部113の画像に基づいてマーカー110の配置位置を算出するマーカー位置算出部としても機能する。
本実施形態では、水平面上の各位置が、予め設定された所定の位置を原点とする直交座標で表されるようになっており、マーカー認識部611は、マーカー110が配置された位置の座標を算出する。より詳細には、マーカー認識部611は、マーカー110の中心Mc(図8参照)の位置を算出する。以下、この直交座標系で表される位置(座標)をワールド座標という。
各マーカー110の中心Mcのワールド座標は後述するように自走台車1の自動走行開始前に予め決定されており、マーカー認識部611には、各マーカー110の番地と、各マーカー110の中心Mcのワールド座標とが関連づけてマップ等で記憶されている。マーカー認識部611は、この記憶しているマップ等から、算出したマーカー110の番地に対応するワールド座標を抽出して、マーカー110の中心Mcのワールド座標を算出する。
距離算出部612は、マーカー110の画像に基づいて、この画像を撮像したカメラ3とマーカー110との離間距離d1を算出する。図10は、この離間距離d1および後述するマーカー110と自走台車1との相対角度θを算出する手順を説明するための概略平面図である。図11は、カメラ3が算出した画像全体Paの一例を示した図である。以下では、適宜、カメラ3が算出した全体画像Paを主画像Paという。なお、図11では、マーカー110のうち基準部111の最も外側のラインのみを示している。
カメラ3が撮像した主画像Paにおいてマーカー110の画像が占める割合は、マーカー110とカメラ3との離間距離d1に比例する。つまり、マーカー110とカメラ3との離間距離d1が大きくなるほど、マーカー110の画像の画素数は小さくなる。そこで、距離算出部612は、この関係を用いて、マーカー110とこれを撮像したカメラ3との離間距離d1を算出する。本実施形態では、図11に示すように、主画像Paにおけるマーカー110の中心Mcを通り上下方向に延びるライン上の線分であって基準部111の上端から下端までの線分L1_Mc(以下、マーカー中央線分という)の画素数Mhに基づいて、前記離間距離d1を算出する。
具体的には、距離算出部612は、まず、カメラ3が撮像する画像のうち基準部111の水平方向の両側に位置して上下方向に延びる2辺111a、111bの画素数Mh2、Mh1を平均し、この平均値をマーカー中央線分L1_Mcの画素数Mhとして算出する。次に、距離算出部612は、マーカー中央線分L1_Mcの画素数Mhに予め設定された係数Kbを掛けて、カメラ3とマーカー110との離間距離d1を算出する。つまり、この離間距離d1(m)をd1=Mh×Kbの式にて算出する。係数Kbは、マーカー110の中心Mcとカメラ3との距離が1mであるときのマーカー中央線分L1_Mcの画素数Mhであって、予め設定されて制御装置6に記憶されている。
角度算出部613は、カメラ3により撮像されたマーカー110の画像に基づいて、この画像を撮像したカメラ3とマーカー110とを結ぶラインL1が台車幅方向に対してなす角度、つまり、前記ラインL1がカメラ3の光軸Q2(Q1)に対してなす角度θ(以下、基準角度θという)を算出する。
ここで、主画像Paの中心Pcから、マーカー110の画像の中心Mcまでの水平方向の線分(以下、水平線分という)L2_Mcの画素数は、カメラ3の光軸Q2(Q1)とマーカー110の中心Mcとの距離d2(マーカー110の中心Mcを通り光軸Q2(Q1)と直交するライン上におけるマーカー110の中心Mcと光軸Q2(Q1)との離間距離)に比例する。角度算出部613は、この関係を用いて基準角度θを算出する。
まず、角度算出部613は、主画像Paの中心Pcからマーカー110の中心Mcまでの長さを有する線分L2_Mcの画素数Mvを算出する。そして、この画素数Mvに予め設定された係数Kaを掛けることで、カメラ3の光軸Q2(Q1)とマーカー110の中心との距離d2を算出する。つまり、角度算出部613は、カメラ3の光軸Q2(Q1)とマーカー110の中心Mcとの距離d2をd2=Mv×Kaにて算出する。この係数Kaは、水平方向について、カメラ3が撮像する画像の1画素に対応する実際の長さであって、予め設定されて制御装置6に記憶されている。
本実施形態では、カメラ3は、その光軸Q2(Q1)が台車幅方向と平行に延びる姿勢で取り付けられている。従って、角度算出部613は、算出した前記距離d2と、距離算出部612により算出された離間距離d1とを用いて、基準角度θをθ=sin−1(d2/d1)により算出する。
ワールド座標特定部614は、自走台車1のワールド座標(詳細には、自走台車1の中心のワールド座標)を算出するとともに、水平方向に延びる所定の直線に対して自走台車1の進行方向がなす角度βを算出する。本実施形態では、図1に示すように、自走台車1の出発地Psがワールド座標の原点とされ、この出発地Psでの自走台車1の走行方向に沿う軸がY軸、これと直交する方向に沿う軸がX軸とされて、このY軸と平行な直線に対して自走台車1の進行方向がなす角度βが算出される。以下では、適宜、Y軸と平行な直線に対する角度をワールド角度という。また、適宜、自走台車1の進行方向のワールド角度を、単に、自走台車1のワールド角度という。
ワールド座標特定部614は、カメラ3が撮像した1つの画像(主画像Pa)に含まれる2つのマーカー110のワールド座標等に基づいて自走台車1のワールド座標等を算出しており、1つの画像に2つ以上のマーカー110が存在するときにのみ前記算出を行う。なお、カメラ3によって3つ以上のマーカー110が同時に撮像された場合は、距離算出部612で算出された各マーカー110についての前記離間距離d1がより小さい2つのマーカー110を用いて、自走台車1のワールド座標の算出が行われる。
自走台車1のワールド座標の算出手順について、図12を用いて説明する。
まず、ワールド座標特定部614は、撮像された2つのマーカー110_1、110_2どうしの距離d_Mを算出する。具体的には、各マーカー110_1、110_2のそれぞれ中心Mc_1、Mc_2どうしの距離d_Mを、予め記憶しているこれらマーカー110_1、110_2の中心Mc_1、Mc_2の各ワールド座標を用いて算出する。
ここで、自走台車1とマーカー110_1との距離d1_1、自走台車1とマーカー110_2との距離d1_2は、前記のように第1台車位置算出部61によって算出される。従って、前記距離d_Mが算出されることで、自走台車1(自走台車1の中心)と2つのマーカー110_1、110_2とを結ぶラインからなる三角形の各辺の長さが特定され、余弦定理によって自走台車1(自走台車1の中心)のワールド座標が特定される。なお、第1台車位置算出部61は、前記のように各カメラ3a、3bとマーカー110との距離および角度を算出した後、これらの値に基づいて自走台車1の中心とマーカー110との距離d1_1,d1_2、および自走台車1の中心とマーカー110とを結ぶラインL_Aと台車幅方向とがなす角度θを算出しており、ワールド座標特定部614では、これらの値が用いられる。
具体的には、ワールド座標特定部614は、マーカー110_1、110_2の中心Mc_1、Mc_2と自走台車1との各距離d1_1、d1_2と、前記算出した各マーカー110_1、110_2のそれぞれ中心Mc_1、Mc_2どうしの距離d_Mとを用いて、余弦定理によって、マーカー110_1とマーカー110_2とを結ぶラインL_Mと、マーカー110_1と自走台車1とを結ぶラインL_Aとのなす角度θAを算出する。そして、各マーカー110_1、110_2のワールド座標と、自走台車1とマーカー110_1との距離d1_1と、前記ラインL_Mに対するマーカー110_1と自走台車1とを結ぶラインL_Aとのなす角度θAとに基づいて自走台車1のワールド座標を算出する。
また、ワールド座標特定部614は、前記ラインL_MのX軸に対する角度θmを算出し、台車幅方向と自走台車1の進行方向とが直交すること、および、算出した角度θmと、前記角度θAと、算出したマーカー110_1と台車幅方向とのなす角度θとを用いて、自走台車1の進行方向のY軸に対する角度βを算出する。
このようにして、ワールド座標特定部614は、自走台車1のワールド座標と、自走台車1の進行方向がY軸に対してなす角度βである自走台車1のワールド角度βを算出する。
(第2台車位置算出部)
第2台車位置算出部62は、回転検出部材8、8により検出された回転角度に基づいて自走台車1の出発地Psからの移動距離、自走台車1のワールド座標、および、自走台車1のワールド角度を算出する。
第2台車位置算出部62は、回転検出部材8、8により検出された回転角度に基づいて自走台車1の出発地Psからの移動距離、自走台車1のワールド座標、および、自走台車1のワールド角度を算出する。
第2台車位置算出部62は、一方の回転検出部材8により検出された回転角度と後輪51(52)の直径とに基づいてこの回転検出部材8が設けられた一方の後輪51(52)の移動距離を算出する。また、同様に、第2台車位置算出部62は、他方の回転検出部材8により検出された回転角度と後輪52(51)の直径とに基づいてこの回転検出部材8が設けられた一方の後輪52(51)の移動距離を算出する。そして、第2台車位置算出部62は、これら後輪51、52の各移動距離を平均し、この平均値を自走台車1の移動距離として算出する。なお、後述するように制御装置6には、別途自走台車1が自動走行を開始するか否かの信号が与えられるようになっており、第2台車位置算出部62は、この信号を受けてからの移動距離を積算していき、自走台車1の出発地Psからの移動距離として算出する。
また、第2台車位置算出部62は、一方の後輪51(52)の移動距離と、他方の後輪52(51)の移動距離との差に基づいて、自走台車1の旋回角度を算出する。
そして、第2台車位置算出部62は、各後輪51、52の移動距離と、算出した旋回角度とに基づいて、自走台車1のワールド座標を算出する。また、第2台車位置算出部62は、算出した旋回角度を積算していくことで、自動台車1のワールド角度を算出する。
ここで、本実施形態では、第2台車位置算出部62は、自走台車1の旋回角度の最小角度として2°程度を検出できるようになっている。
詳しくは、本実施形態では、右後輪51と左後輪52との互いの距離が386mmであり、自走台車1が2°曲がり走行すると、左後輪52が進んだ距離と右後輪51が進んだ距離との差が13.48mmになる。また、車輪の周長が314.1592mmとされており、前記の差13.48mmは、左後輪51及び右後輪52の1/23(=13.48/314.1592)回転分つまりおよそ15度にあたる。これに対して、前記のように、本実施形態では、2つの近接センサ81、81によって一つの後輪51、52についてその回転角度を15度単位で検出できるようになっているため、自走台車1の旋回角度として2度程度の角度を検出することができる。
なお、1つの後輪51(52)の回転角度を15度より大きい単位でしか検出できない場合は、回転検出部材8から出力されるパルスを逓倍すればよい。例えば、60度単位でしか検出できない場合は、2°程度の曲がり走行が検出されるように、この検出信号を4逓倍して1回転に24パルス出力されるようにすればよい。
(4)動作等
次に、以上のように構成された自走台車1を出発地Psから目的地Pgまで自動走行させるための手順について説明する。
次に、以上のように構成された自走台車1を出発地Psから目的地Pgまで自動走行させるための手順について説明する。
まず、自走台車1を自動走行させる前に、走行路100に沿って複数のマーカー110を配置する。
前記のように、マーカー110は、比較的サイズが小さく、かつ、被取付部材に対して着脱可能に構成されている。従って、様々な場所に容易にマーカー110を配置することができる。例えば、壁に限らず、柱や、作業機械等にも配置することができる。また、前記のように、自走台車1には、マーカー110を撮像するためのカメラが自走台車1の幅方向の両側にそれぞれ設けられている。そのため、走行路100の幅方向(走行路100における自走台車1の進行方向と直交する方向)のどちら側にマーカー110を配置してもよく、配置可能な場所に適宜貼り付けていく。
このようにして走行路100にマーカー110が配置された後に、制御装置6が行う制御内容について、図13のフローチャートを用いて説明する。
まず、ステップS1において、制御装置6は、走行路100つまり出発地Psから目的地Pgまでの走行経路を記憶するとともに、走行路100に沿って配置された複数のマーカー110の番地および当該マーカー110の配置位置を記憶する。
本実施形態では、自走台車1を自動走行させる前に、作業員が走行路100に沿って出発地Psから目的地Pgまで自走台車1を押して移動させ、この移動途中に、制御装置6が走行路100およびマーカー110に関する情報を記憶していく。なお、制御装置6は、作業者が別途設けたスイッチ等が操作することで、目標とする経路を記憶している段階であることを認識するとともに、スイッチ等の操作によって現在位置が出発地Psであることおよび目的地Pgであることを認識する。
具体的に、出発地Psから自走台車1が移動を開始すると、第2台車位置算出部62が各時刻での出発地Psからの移動距離、自走台車1のワールド座標、および自走台車1のワールド角度の算出を開始し、制御装置6は、自走台車1の移動距離が所定量増加する毎に、出発地Psからの移動距離と自走台車1のワールド座標をマップで記憶していく。
また、制御装置6は、カメラ3a、3bによる撮像を行い、マーカー認識部611によって各マーカー110の情報を算出していく。そして、制御装置6は、第2台車位置算出部62が検出した自走台車1のワールド座標等に基づいて各マーカー110のワールド座標を算出し、各マーカーの番地とそのワールド座標とを関連づけて記憶する。
詳細には、カメラ3がマーカー110の画像を撮像すると、第1台車位置算出61は前述の手順に従って、自走台車1とマーカー110との距離と角度とを算出する。制御装置6は、算出されたこの距離と角度と、第2台車位置算出部62が検出した自走台車1のワールド座標とに基づいて、マーカー110のワールド座標を算出し、これを記憶する。この実施形態では、制御装置6は、各マーカー110の番地とそのワールド座標とをマップで記憶する。
なお、このように自走台車1を実際に走行路100に沿って移動させる手順とは別に、予め走行路100上の各地点でのワールド座標、および、各マーカー110の番地とそのワールド座標とを、プログラミング等によって制御装置6に記憶させてもよい。
次に、ステップS2において、自走台車1の出発地Psからの自動走行を開始させる。例えば、作業者のスイッチ等の操作に伴って制御装置6には所定の信号が付与されるようになっており、制御装置は、この信号を受けてモータ514、514ひいては後輪51、52の駆動を開始させる。
また、自動走行が開始されるのに伴って、ステップS3において、制御装置6(第2台車位置算出部62)は、回転検出部材8,8の検出結果に基づいて、自動台車1の出発地Psからの移動距離、自走台車1のワールド座標および自走台車1のワールド角度を算出する。以下では、適宜、この回転検出部材8,8の検出結果に基づいて第2台車位置算出部62により算出された自走台車1のワールド座標およびワールド角度を、マーカー110に基づいて第1台車位置算出部61により算出されたものと区別するために、予備ワールド座標および予備ワールド角度という。
次に、ステップS4において、制御装置6は、自走台車1が次に到達すべき地点のワールド座標つまり目標とするワールド座標(以下、目標座標という)を設定する。具体的には、制御装置6は、ステップS1で記憶した移動距離とワールド座標とのマップから、現在の自走台車1の移動距離からの差が最も小さく且つ現在の移動距離よりも大きい移動距離に対応するワールド座標を抽出し、これを目標座標として設定する。
次に、ステップS5にて、制御装置6は、カメラ3が撮像した画像を読み込む。
次に、ステップS6にて、制御装置6(マーカー認識部611)は、主画像Pa中に2つ以上のマーカー110が含まれるか否かを判定する。
ステップS6の判定がNOであって、主画像中に2つ以上のマーカー110が認識できなかった場合は、ステップS7に進む。ステップS7では、制御装置6は、ステップS3で算出した自走台車1の予備ワールド座標および予備ワールド角度を、自走台車1の現在位置のワールド座標(現ワールド座標)および現在の自走台車1のワールド角度(現ワールド角度)として設定する。ステップS7の後は、ステップS12に進む。
一方、制御装置6(マーカー認識部611)はステップS6の判定がYESであって2つ以上のマーカー110を認識した場合は、ステップS8に進む。
ステップS8では、制御装置6(マーカー認識部611)は、前述した手順に従って、認識した各マーカー110の番地を算出する。
ステップS8の後はステップS9に進み、制御装置6(マーカー認識部611)は、ステップS1で記憶したマーカー110の番地とマーカー110のワールド座標とのマップから、ステップS8で算出した各マーカー110の番地に対応するワールド座標を抽出する。
ステップS9の後はステップS10に進み、制御装置6(距離算出部612)は、前述した手順に従って、認識した各マーカー110と自走台車1との距離を算出する。また、制御装置6(角度算出部613)は、認識した各マーカー110と自走台車1とを結ぶラインが台車幅方向に対してなす角度である基準角度θを算出する。
ステップS10の後はステップS11に進み、制御装置6(第1台車位置算出部61)は、ステップS10で検出した各マーカー110と台車本体2との距離および基準角度θと、ステップS9で抽出した各マーカー110のワールド座標とから、前述した手順に従って、現在の自走台車1のワールド座標(現ワールド座標)および現在の自走台車1のワールド角度(現ワールド角度)を算出する。ステップS11の後はステップS12に進む。
ステップS12では、制御装置6は、ステップS11またはステップS7で算出した自走台車1のワールド座標とステップS4で設定した目標座標とから、自走台車1の目標座標に対する自走台車1の角度の目標値である目標角度を算出する。具体的には、自走台車1の現ワールド座標の点と目標座標の点とを結ぶラインがY軸と平行な方向に対してなす角度を目標角度として算出する。ステップS12の後はステップS13に進む。
ステップS13では、制御装置6は、ステップS11またはステップS7で算出した自走台車1の現ワールド角度が、ステップS12で算出した目標角度と一致するか否かを判定する。
ステップS13の判定がYESであれば、ステップS15に進む。一方、ステップS13の判定がNOであれば、ステップS14に進む。なお、ステップS13の判定では、現ワールド角度と目標角度とが厳密に一致している場合に限らず、ある程度(例えば、0〜1度程度)ずれている場合にも、これらが一致していると判定してもよい。
ステップS14では、制御装置6は、自走台車1の向きを補正する。具体的には、自走台車1のワールド角度が目標角度と一致するような自走台車1の旋回角度を算出し、この旋回角度だけ自走台車1が旋回するように各モータ514,514を駆動する。ステップS14の後は、ステップS15に進む。
ステップS15では、制御装置6は、ステップS11またはステップS7で算出した自走台車1の現ワールド座標と、ステップS1で記憶した目的地Pgのワールド座標とを比較して、自走台車1が目的地Pgに到着したか否かを判定する。
ステップS15の判定がYESであれば、制御装置6は、処理を終了する。つまり、モータ514、514の駆動を停止して自走台車1の走行を停止する。一方、ステップS15の判定がNOであれば、ステップS3に戻る。つまり、制御装置6は、自走台車1が目的地Pgに到達してステップS15の判定がYESとなるまで、ステップS3〜ステップS14を繰り返す。
このように、本実施形態では、撮像したマーカー110に含まれる情報に基づいて自走台車1を適切に予め設定された走行路100に沿って走行させることができるとともに、たとえマーカー110が認識されない場合であっても、回転検出部材8、8の検出結果に基づいて、走行経路に沿うように自走台車1を走行させることができる。
(5)作用等
以上のように、本実施形態によれば、走行路100に配置された複数のマーカー110をカメラ3によって撮像し、このマーカー110の画像に基づいて自走台車1を走行させることができる。そのため、走行路100の路面に磁気テープを張り付けてこの磁気テープに沿って台車を走行させるものに比べて、走行路100の全体に磁気テープを張り付ける必要がなく、自走台車1を自動走行させるためのシステムつまり自動搬送装置200をより容易に実現することができる。
以上のように、本実施形態によれば、走行路100に配置された複数のマーカー110をカメラ3によって撮像し、このマーカー110の画像に基づいて自走台車1を走行させることができる。そのため、走行路100の路面に磁気テープを張り付けてこの磁気テープに沿って台車を走行させるものに比べて、走行路100の全体に磁気テープを張り付ける必要がなく、自走台車1を自動走行させるためのシステムつまり自動搬送装置200をより容易に実現することができる。
ここで、カメラ3を自走台車1の前方の画像を撮像するように配置すると、カメラ3は行路100における台車幅方向の側部に配置されたマーカー110を斜め方向から撮像することしかできない。そのため、撮像したマーカー110の画像が不鮮明になって、この画像に基づいて適切に自走台車1を自動走行させることができないという問題が生じる。もちろん、マーカー110を曲がり角に配置すればこれを正面から撮像することは可能になるが、走行路100に曲がり角がない場合や曲がり角が少ない場合には対応できず、自走台車1の適切な走行は困難となる。また、カメラ3として高性能のものを用いれば、画像をより鮮明に撮像することは可能になるが、この場合にはコストが高くなる。
これに対して、本実施形態では、カメラ3が台車幅方向を向くように台車本体2に取り付けられている。そのため、カメラ3によって走行路100における台車幅方向の側部に配置されたマーカー100を正面から撮像することができ、マーカー100をより鮮明に撮像できる。そして、このように正面から撮像することでマーカーを鮮明に撮像できるため、カメラを低解像度な安価なものとすることができ、製作コストを低く抑えることができる。
さらに、本実施形態では、マーカー110が着脱可能に構成されているため、これの設置を容易に行うことができるとともに、これの設置位置を多く確保することができる。従って、自動搬送装置200をより容易に構築することができる。
また、本実施形態では、台車本体2に2台のカメラ3a、3bが設けられて、台車幅方向における両側をそれぞれ2つのカメラ3a、3bで撮像することができるようになっている。そのため、走行路100の幅方向(走行路100における自走台車1の進行方向と直交する方向)のどちら側にマーカー110を配置してもよく、つまり、走行路100に沿って存在する各種部材にマーカー110を配置することができる。従って、マーカー110を配置するための部材を別途設ける必要がなく、あるいは、この部材を少なく抑えることができ、自動搬送装置200をより容易に構築することができる。
特に、本実施形態では、撮像された画像に含まれる2つのマーカー110の画像に基づいて、自走台車1のワールド座標およびワールド角度を算出し、これに基づいて自走台車1を走行させているため、自走台車1をより適切に走行路100に沿って走行させることができる。
また、本実施形態では、各後輪51、52の回転角度を検出する回転検出部材8,8が設けられて、これらの検出結果に基づいて自走台車1の移動距離、ワールド座標およびワールド角度が算出されるようになっている。そのため、マーカー110の画像に基づく走行が困難であっても、回転検出部材8、8の検出結果に基づいて自走台車1を走行路100に沿って走行させることができ、自走台車1をより一層確実に目的地Pgに向けて走行させることができる。
(6)変形例
前記実施形態では、撮像された画像に含まれる2つのマーカー110の画像に基づいて自走台車1のワールド座標およびワールド角度を算出し、これらの算出結果に基づいて自走台車1を自動走行させる場合について説明したが、1つのマーカー110の画像に基づいて自走台車1を自動走行させてもよい。具体的には、前記マーカー認識部611で算出されたマーカー100の配置位置と、前記距離算出部612で算出されたマーカー110と自走台車1との距離とに基づいて、自走台車1を自動走行させるように構成してもよい。
前記実施形態では、撮像された画像に含まれる2つのマーカー110の画像に基づいて自走台車1のワールド座標およびワールド角度を算出し、これらの算出結果に基づいて自走台車1を自動走行させる場合について説明したが、1つのマーカー110の画像に基づいて自走台車1を自動走行させてもよい。具体的には、前記マーカー認識部611で算出されたマーカー100の配置位置と、前記距離算出部612で算出されたマーカー110と自走台車1との距離とに基づいて、自走台車1を自動走行させるように構成してもよい。
この構成であっても、マーカー110の配置位置と、マーカー110と自走台車1との距離とに基づいて、ワールド座標上において自走台車1がどの領域を走行しているのかを推定することができる。具体的には、マーカー110の中心から半径が前記距離となる領域を自走台車1が走行していると推定できる。従って、この走行領域が適切となるように自走台車1の向きを補正することで、自走台車1を適切に走行路100に沿って走行させることができる。
また、各マーカー110と自走台車1との距離のみに基づいて、自走台車1を自動走行させるように構成してもよい。この構成であっても、自走台車1を、マーカー110のとの距離が所定値以下あるいは所定値以上といった適正な範囲で走行させることができる。つまり、自走台車1が、マーカー110およびこれが取り付けられた部材に過剰に近接することや、マーカー110から過剰に離間して不適切な場所に進行するのを抑制することができる。特に、各マーカー110が走行路100との距離が等間隔となるように配置されているときには、マーカー110と自走台車1との距離が所定値以内となるように自走台車1を走行させることで、自走台車1を走行路100に沿って適切に走行させることができる。
また、前記実施形態では、回転検出部材8は、車輪51、52に設けられた凹部517を検出するものとされたが、この形態のものに限らず、種々の車輪51、52の回転を検出できるものであればよく、適宜変更できる。
1 自走台車
2 台車本体
3a 第1カメラ
3b 第2カメラ
6 制御装置
51 右後輪(第1車輪)
52 左後輪(第2車輪)
61 第1台車位置算出部
62 第2台車位置算出部(予備台車位置算出部)
100 走行路
110 マーカー
200 自動搬送装置
611 マーカー認識部(マーカー位置算出部)
612 距離算出部
613 角度算出部
2 台車本体
3a 第1カメラ
3b 第2カメラ
6 制御装置
51 右後輪(第1車輪)
52 左後輪(第2車輪)
61 第1台車位置算出部
62 第2台車位置算出部(予備台車位置算出部)
100 走行路
110 マーカー
200 自動搬送装置
611 マーカー認識部(マーカー位置算出部)
612 距離算出部
613 角度算出部
Claims (3)
- 自動搬送装置であって、
車輪を回転させて走行路を自走可能な自走台車と、
前記走行路に配置された複数のマーカーとを備え、
前記自走台車は、前記車輪を有する台車本体と、当該台車本体に搭載されたカメラと、前記台車本体に搭載され、前記自走台車が前記走行路を自動走行するように前記カメラによる前記マーカーの撮像画像に基づいて当該台車本体を制御する制御装置とを備え、
前記カメラは、前記自走台車の進行方向と直交する台車幅方向における一方向を向くように前記台車本体に取り付けられて当該一方向側に配置された前記マーカーを撮像可能な第1カメラと、前記台車幅方向における他方向を向くように前記台車本体に取り付けられて当該他方向側に配置された前記マーカーを撮像可能な第2カメラとを備え、
前記各マーカーは、その配置位置を表示する表示部を有し、
前記車輪は、前記台車幅方向に互いに距離を隔てて配置された第1車輪と第2車輪とを有し、
前記台車本体は、前記第1車輪の回転角度を検出する第1回転検出部材と前記第2車輪の回転角度を検出する第2回転検出部材とを有し、
前記制御装置は、
前記カメラにより撮像された前記マーカーの表示部の画像に基づいて当該マーカーの配置位置を算出するマーカー位置算出部と、
前記カメラにより撮像された前記マーカーの画像に基づいて当該画像を撮像したカメラとこのマーカーとの距離を算出する距離算出部と、
前記カメラにより撮像された前記マーカーの画像に基づいて、当該画像を撮像したカメラとこのマーカーとを結ぶラインが前記台車幅方向に対してなす角度を算出する角度算出部と、
前記第1回転検出部材によって検出された前記第1車輪の回転角度と前記第2検出部材によって検出された前記第2車輪の回転角度とに基づいて、前記自走台車の移動距離と旋回角度とを算出する予備台車位置算出部とを有し、
前記走行路上において予め定められた所定の位置を原点とする座標をワールド座標としたとき、前記マーカー位置算出部は、前記マーカーの表示部の画像と、予め記憶された各マーカーのワールド座標とに基づいて、撮像された前記マーカーのワールド座標を算出し、
前記制御装置は、
前記カメラによって2つの前記マーカーの画像が撮像された場合に、撮像された当該2つのマーカーについて前記距離算出部により算出された距離と、前記2つのマーカーの少なくとも一方のマーカーについて前記角度算出部により算出された角度と、前記マーカー位置算出部により算出された前記2つのマーカーの各ワールド座標とに基づいて、前記自走台車のワールド座標と、前記自走台車の進行方向がワールド座標の所定の座標軸に対してなす角度とを算出する第1の算出処理を実行し、
前記カメラによって3つ以上の前記マーカーの画像が撮像された場合に、前記距離算出部により算出される距離がより小さい2つのマーカーを用いて、前記第1の算出処理と同様の方法により、前記自走台車のワールド座標と、前記自走台車の進行方向が前記座標軸に対してなす角度とを算出する第2の算出処理を実行し、
前記カメラによって2未満の前記マーカーの画像が撮像された場合に、前記予備台車位置算出部により算出された前記移動距離および旋回角度に基づいて、前記自走台車のワールド座標と、前記自走台車の進行方向が前記座標軸に対してなす角度とを算出する第3の算出処理を実行する、ことを特徴とする自動搬送装置。 - 前記ワールド座標の座標軸は、水平面上で互いに直交するX軸およびY軸であり、
前記制御装置は、前記第1または第2の算出処理として、前記2つのマーカーについて前記距離算出部により算出された距離と、前記2つのマーカーの少なくとも一方のマーカーについて前記角度算出部により算出された角度と、前記マーカー位置算出部により算出された前記2つのマーカーの各ワールド座標とに基づいて、前記2つのマーカーと前記自走台車の中心との各距離と、前記2つのマーカーどうしの距離と、前記2つのマーカーどうしを結ぶラインが前記少なくとも一方のマーカーと前記自走台車の中心とを結ぶラインに対してなす角度と、前記2つのマーカーどうしを結ぶラインが前記X軸に対してなす角度と、前記少なくとも一方のマーカーと前記自走台車の中心とを結ぶラインが前記台車幅方向に対してなす角度とをそれぞれ算出し、これらの算出値と前記2つのマーカーの各ワールド座標とに基づいて、前記自走台車のワールド座標と、前記自走台車の進行方向が前記Y軸に対してなす角度とを算出する、ことを特徴とする請求項1に記載の自動搬送装置。 - 請求項1または2に記載の自走台車を備えた自走台車システムであって、
前記マーカーは、当該マーカーを取付可能な被取付部材に対して着脱可能に取り付けられている、ことを特徴とする自動搬送装置。
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-
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