JP6474600B2 - 非晶性白色消臭剤、消臭機能付き化学製品、及び非晶性白色消臭剤の製造方法 - Google Patents
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Description
二酸化ケイ素及びジルコニアを含有し、実質的に有機物を含有しないことにある。
水分含有率が20重量%以下であることが好ましい。
前記二酸化ケイ素(A)と前記ジルコニア(B)とのモル比(A/B)が、1:0.25〜1:2であることが好ましい。
BET比表面積が150〜500m2/gであることが好ましい。
水に分散させて5重量%スラリーとしたときの水素イオン濃度(pH)が4.5〜7であることが好ましい。
上記の何れか一つに記載の非晶性白色消臭剤を繊維、又は樹脂に添加、塗布、又は含浸してなることにある。
ケイ酸塩水溶液及びジルコニウム塩水溶液を、水素イオン濃度(pH)を4.5〜6の範囲に維持しながら混合する水素イオン濃度(pH)調整工程と、
前記ケイ酸塩水溶液及び前記ジルコニウム塩水溶液の反応生成物のスラリーの濃度を5〜20重量%に調整するスラリー濃度調整工程と、
を包含することにある。
前記スラリーから固形分を濾別する濾別工程と、
濾別された固形分を300℃以下で乾燥させる乾燥工程と、
をさらに包含することが好ましい。
前記水素イオン濃度(pH)調整工程において、硫酸及び水酸化ナトリウムを添加することが好ましい。
前記硫酸及び前記水酸化ナトリウムの添加によって生成した硫酸ナトリウムを脱離する脱離工程を実行することが好ましい。
本発明の非晶性白色消臭剤は、二酸化ケイ素及びジルコニアを主成分として含有し、実質的に有機物を含有しないように製造される。非晶性白色消臭剤の構成成分である二酸化ケイ素、及びジルコニアは、二酸化ケイ素とジルコニアとの混合物(以下、単に「混合物」と称する場合がある)の形態で非晶性白色消臭剤中に存在する。この混合物は、ケイ酸塩とジルコニウム塩とを水溶液の状態で混合して反応させた反応生成物を含む。ケイ酸塩とジルコニウム塩との反応生成物は、二酸化ケイ素とジルコニアとが緻密に混ざり合ったアモルファス状態となっている。なお、混合物には、二酸化ケイ素とジルコニアとの複合酸化物が含まれていても構わない。ケイ酸塩としては、例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸カリウム、ケイ酸アルミニウム等の無機ケイ酸塩が挙げられる。これらのうち、ケイ酸ナトリウムが好適に使用される。ケイ酸ナトリウムは、その水溶液である水ガラスの形態で使用される。ジルコニウム塩としては、例えば、硫酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、硝酸ジルコニウム等の無機ジルコニウム塩が挙げられる。これらのうち、硫酸ジルコニウムが好適に使用される。硫酸ジルコニウムは、硫酸ジルコニウム水溶液の形態で使用される。このように、本発明の非晶性白色消臭剤は、無機ケイ酸塩水溶液と無機ジルコニウム塩水溶液との反応を利用するものであるため、最終的に得られる非晶性白色消臭剤は、実質的に有機物を含有しない白色を呈したものになる。
上記のステップ1〜7の工程によって製造された本発明の非晶性白色消臭剤は、日常生活において人が不快に感じる汗臭、タバコ臭、及び加齢臭に対して優れた効果を発揮するものであり、しかも実質的に有機物を含有しない。本発明の非晶性白色消臭剤について、以下に詳細に説明する。
本発明の非晶性白色消臭剤を化学製品(例えば、化学繊維、合成樹脂)に使用するにあたっては、さらに図1に示すステップ8及びステップ9の工程を実施する。まず、生成した非晶性白色消臭剤を水等の溶媒に分散させてスラリーとする(S8)。このとき、非晶性白色消臭剤は、既に水素イオン濃度(pH)調整工程、及びスラリー濃度調整工程を行っていることから、スラリー液は、例えば、非晶性白色消臭剤の含有量が5重量%においてpH4.5〜7の範囲に調整されたものとなっており、改めてpH調整を行う必要はない。非晶性白色消臭剤を化学製品に適用する場合、スラリー液を化学製品に吹き付けたり、スラリー液に化学製品を浸漬させる(S9)。これにより、汗臭、タバコ臭、及び加齢臭に対して優れた効果を奏する消臭機能付き化学製品が完成する。
実施例1は、上記製造方法に準じて製造した非晶性白色消臭剤である。ケイ酸塩水溶液として、JIS規格K1408で規定されている水ガラス3号(Na2O/SiO2=1/3.2)660gを水2715gで希釈した水ガラス希釈液を使用した。ジルコニウム塩水溶液として、試薬として市販されている硫酸ジルコニウム五水和物200gを水2670gに溶解させた硫酸ジルコニウム水溶液を使用した。
水ガラス希釈液、及び硫酸ジルコニウム水溶液を、水を入れたビーカーに同時に添加し、これを撹拌して両者を反応させた。水素イオン濃度(pH)を最適な範囲に維持するため、硫酸及び水酸化ナトリウム水溶液を少量ずつ添加し、pHの値を調整した。水ガラス希釈液、及び硫酸ジルコニウム水溶液の添加中の水素イオン濃度(pH)は、pH5.2〜5.6であった。各水溶液の添加を1時間かけて行った。各水溶液の添加終了直後の水素イオン濃度(pH)は、pH5.1であった。各水溶液の添加終了後、生成したスラリー液を常温で2時間攪拌しながら熟成させた。熟成後のスラリー液の水素イオン濃度(pH)は、pH5.1であり、このときのケイ酸塩水溶液及びジルコニウム塩水溶液の反応生成物のスラリー濃度は、5重量%であった。スラリー液を静置して沈澱した固形分を濾過し、回収した。固形分を水洗し、120℃で12時間乾燥させた。乾燥した固形分を適宜粉砕・分級し、283.0gの非晶性白色消臭剤を得た。このような手順で得られた非晶性白色消臭剤の水分含有率は、6.18重量%、二酸化ケイ素(A)とジルコニア(B)とのモル比(A/B)は、1:0.64、BET比表面積は、464m2/gであった。
また、上記にて得られた非晶性白色消臭剤を水に分散させて5重量%スラリーとしたとき、そのスラリーの水素イオン濃度(pH)は、pH5.99であった。
実施例2は、上記製造方法に準じて製造した非晶性白色消臭剤である。ケイ酸塩水溶液として、JIS規格K1408で規定されている水ガラス3号(Na2O/SiO2=1/3.2)660gを水1150gで希釈した水ガラス希釈液を使用した。ジルコニウム塩水溶液として、試薬として市販されている硫酸ジルコニウム五水和物200gを水1120gに溶解させた硫酸ジルコニウム水溶液を使用した。
水ガラス希釈液、及び硫酸ジルコニウム水溶液を、水を入れたビーカーに同時に添加し、これを撹拌して両者を反応させた。水素イオン濃度(pH)を最適な範囲に維持するため、硫酸及び水酸化ナトリウム水溶液を少量ずつ添加し、pHの値を調整した。水ガラス希釈液、及び硫酸ジルコニウム水溶液の添加中の水素イオン濃度(pH)は、pH5.2〜5.6であった。各水溶液の添加を1時間かけて行った。各水溶液の添加終了直後の水素イオン濃度(pH)は、pH5.3であった。各水溶液の添加終了後、生成したスラリー液を常温で2時間攪拌しながら熟成させた。熟成後のスラリー液の水素イオン濃度(pH)は、pH5.3であり、このときのケイ酸塩水溶液及びジルコニウム塩水溶液の反応生成物のスラリー濃度は、10重量%であった。スラリー液を静置して沈澱した固形分を濾過し、回収した。固形分を水洗し、120℃で12時間乾燥させた。乾燥した固形分を適宜粉砕・分級し、297.6gの非晶性白色消臭剤を得た。このような手順で得られた非晶性白色消臭剤の水分含有率は、9.18重量%、二酸化ケイ素(A)とジルコニア(B)とのモル比(A/B)は、1:0.64、BET比表面積は、360m2/gであった。
また、上記にて得られた非晶性白色消臭剤を水に分散させて5重量%スラリーとしたとき、そのスラリーの水素イオン濃度(pH)は、pH6.43であった。
実施例3は、上記製造方法に準じて製造した非晶性白色消臭剤である。ケイ酸塩水溶液として、JIS規格K1408で規定されている水ガラス3号(Na2O/SiO2=1/3.2)770gを水350gで希釈した水ガラス希釈液を使用した。ジルコニウム塩水溶液として、試薬として市販されている硫酸ジルコニウム五水和物200gを水560gに溶解させた硫酸ジルコニウム水溶液を使用した。
水ガラス希釈液、及び硫酸ジルコニウム水溶液を、水を入れたビーカーに同時に添加し、これを撹拌して両者を反応させた。水素イオン濃度(pH)を最適な範囲に維持するため、硫酸及び水酸化ナトリウム水溶液を少量ずつ添加し、pHの値を調整した。水ガラス希釈液、及び硫酸ジルコニウム水溶液の添加中の水素イオン濃度(pH)は、pH5.2〜5.6であった。各水溶液の添加を1時間かけて行った。各水溶液の添加終了直後の水素イオン濃度(pH)は、pH4.6であった。各水溶液の添加終了後、生成したスラリー液を常温で2時間攪拌しながら熟成させた。熟成後のスラリー液の水素イオン濃度(pH)は、pH4.8であり、このときのケイ酸塩水溶液及びジルコニウム塩水溶液の反応生成物のスラリー濃度は、20重量%であった。スラリー液を静置して沈澱した固形分を濾過し、回収した。固形分を水洗し、120℃で12時間乾燥させた。乾燥した固形分を適宜粉砕・分級し、303.7gの非晶性白色消臭剤を得た。このような手順で得られた非晶性白色消臭剤の水分含有率は、6.84重量%、二酸化ケイ素(A)とジルコニア(B)とのモル比(A/B)は、1:0.64、BET比表面積は、398m2/gであった。
また、上記にて得られた非晶性白色消臭剤を水に分散させて5重量%スラリーとしたとき、そのスラリーの水素イオン濃度(pH)は、pH6.49であった。
実施例4は、上記製造方法に準じて製造した非晶性白色消臭剤である。ケイ酸塩水溶液として、JIS規格K1408で規定されている水ガラス3号(Na2O/SiO2=1/3.2)660gを水2715gで希釈した水ガラス希釈液を使用した。ジルコニウム塩水溶液として、試薬として市販されている硫酸ジルコニウム五水和物200gを水2670gに溶解させた硫酸ジルコニウム水溶液を使用した。
水ガラス希釈液、及び硫酸ジルコニウム水溶液を、水を入れたビーカーに同時に添加し、これを撹拌して両者を反応させた。水素イオン濃度(pH)を最適な範囲に維持するため、硫酸及び水酸化ナトリウム水溶液を少量ずつ添加し、pHの値を調整した。水ガラス希釈液、及び硫酸ジルコニウム水溶液の添加中の水素イオン濃度(pH)は、pH5.2〜5.6であった。各水溶液の添加を1時間かけて行った。各水溶液の添加終了直後の水素イオン濃度(pH)は、pH5.3であった。各水溶液の添加終了後、生成したスラリー液を常温で2時間攪拌しながら熟成させた。熟成後のスラリー液の水素イオン濃度(pH)は、pH5.1であり、このときのケイ酸塩水溶液及びジルコニウム塩水溶液の反応生成物のスラリー濃度は、5重量%であった。スラリー液を静置して沈澱した固形分を濾過し、回収した。固形分を水洗し、120℃で12時間乾燥させた。乾燥した固形分を適宜粉砕・分級し、283.0gの非晶性白色消臭剤を得た。このような手順で得られた非晶性白色消臭剤の水分含有率は、5.99重量%、二酸化ケイ素(A)とジルコニア(B)とのモル比(A/B)は、1:0.64、BET比表面積は、464m2/gであった。
また、上記にて得られた非晶性白色消臭剤を水に分散させて5重量%スラリーとしたとき、そのスラリーの水素イオン濃度(pH)は、pH6.18であった。
比較例1は、水素イオン濃度(pH)調整工程において、最適な範囲内(pH4.5〜6)ではない水素イオン濃度(pH)の範囲に調整して得られた非晶性白色消臭剤である。それ以外の条件については、上記製造方法に準じて製造した。ケイ酸塩水溶液として、JIS規格K1408で規定されている水ガラス3号(Na2O/SiO2=1/3.2)660gを水2715gで希釈し、水酸化ナトリウム64gで調整した水ガラス希釈液を使用した。ジルコニウム塩水溶液として、試薬として市販されている硫酸ジルコニウム五水和物200gを水2670gに溶解させた硫酸ジルコニウム水溶液を使用した。
水ガラス希釈液、及び硫酸ジルコニウム水溶液を、水を入れたビーカーに同時に添加し、これを撹拌して両者を反応させた。これに硫酸及び水酸化ナトリウム水溶液を少量ずつ添加し、pHの値を調整した。水ガラス希釈液、及び硫酸ジルコニウム水溶液の添加中の水素イオン濃度(pH)は、pH9.3〜9.6であった。各水溶液の添加を1時間かけて行った。各水溶液の添加終了直後の水素イオン濃度(pH)は、pH9.3であった。各水溶液の添加終了後、生成したスラリー液を常温で2時間攪拌しながら熟成させた。熟成後のスラリー液の水素イオン濃度(pH)は、pH8.9であり、このときのケイ酸塩水溶液及びジルコニウム塩水溶液の反応生成物のスラリー濃度は、5重量%であった。スラリー液を静置して沈澱した固形分を濾過し、回収した。固形分を水洗し、120℃で12時間乾燥させた。乾燥した固形分を適宜粉砕・分級し、247.5gの非晶性白色消臭剤を得た。このような手順で得られた非晶性白色消臭剤の水分含有率は、5.42重量%、二酸化ケイ素(A)とジルコニア(B)とのモル比(A/B)は、1:1.03、BET比表面積は、494m2/gであった。
また、上記にて得られた非晶性白色消臭剤を水に分散させて5重量%スラリーとしたとき、そのスラリーの水素イオン濃度(pH)は、pH9.6であった。
比較例2は、非晶性白色消臭剤を構成する二酸化ケイ素(A)とジルコニア(B)とのモル比(A/B)が、最適な範囲(1:0.25〜1:2)から外れているモル比(A/B)となるように調整した非晶性白色消臭剤である。それ以外の条件については、上記製造方法に準じて製造した。ケイ酸塩水溶液として、JIS規格K1408で規定されている水ガラス3号(Na2O/SiO2=1/3.2)220gを水2715gで希釈し水酸化ナトリウム192gで調整した水ガラス希釈液を使用した。ジルコニウム塩水溶液として、試薬として市販されている硫酸ジルコニウム五水和物600gを水2670gに溶解させた硫酸ジルコニウム水溶液を使用した。
水ガラス希釈液、及び硫酸ジルコニウム水溶液を、水を入れたビーカーに同時に添加し、これを撹拌して両者を反応させた。これに硫酸及び水酸化ナトリウム水溶液を少量ずつ添加し、pHの値を調整した。水ガラス希釈液、及び硫酸ジルコニウム水溶液の添加中の水素イオン濃度(pH)は、pH5.2〜5.6であった。各水溶液の添加を1時間かけて行った。各水溶液の添加終了直後の水素イオン濃度(pH)は、pH5.6であった。各水溶液の添加終了後、生成したスラリー液を常温で2時間攪拌しながら熟成させた。熟成後のスラリー液の水素イオン濃度(pH)は、pH6.3であり、このときのケイ酸塩水溶液及びジルコニウム塩水溶液の反応生成物のスラリー濃度は、5重量%であった。スラリー液を静置して沈澱した固形分を濾過し、回収した。固形分を水洗し、120℃で12時間乾燥させた。乾燥した固形分を適宜粉砕・分級し、321.6gの非晶性白色消臭剤を得た。このような手順で得られた非晶性白色消臭剤の水分含有率は、12.06重量%、二酸化ケイ素(A)とジルコニア(B)とのモル比(A/B)は、1:4.9、BET比表面積は、122m2/gであった。
また、上記にて得られた非晶性白色消臭剤を水に分散させて5重量%スラリーとしたとき、そのスラリーの水素イオン濃度(pH)は、pH6.8であった。
次に、実施例1〜4、及び比較例1〜2の非晶性白色消臭剤の性能を確認するため、主に汗臭を想定した悪臭成分(アンモニア、酢酸、アルデヒド)に対する消臭性能試験を実施した。消臭性能試験は、ガス検知管法により実施した。各消臭性能試験の試験条件は以下のとおりである。
実施例1〜6、及び比較例1〜2の非晶性白色消臭剤0.5gを3Lの樹脂製の臭い袋に入れ、1000ppmのアンモニアガスを封入し、30分経過後、検知管を用いてアンモニア濃度を測定した。これを1回目のアンモニアガス濃度測定試験とした。次に、臭い袋からガスを一旦全て抜き出し、新しい1000ppmのアンモニアガスを封入し、30分経過後、検知管を用いてアンモニア濃度を測定した。これを2回目のアンモニアガス濃度測定試験とした。3回目以降は2回目と同様の手順を繰り返し、計5回のアンモニアガス濃度測定試験(アンモニア消臭試験)を行った。
(2)酢酸消臭試験
実施例1〜6、及び比較例1〜2の非晶性白色消臭剤0.1gを3Lの樹脂製の臭い袋に入れ、100ppmの酢酸ガスを封入し、10分経過後、検知管を用いて酢酸濃度を測定した。これを1回目の酢酸ガス濃度測定試験とした。次に、臭い袋からガスを一旦全て抜き出し、新しい100ppmの酢酸を封入し、10分経過後、検知管を用いて酢酸濃度を測定した。これを2回目の酢酸ガス濃度測定試験とした。3回目以降は2回目と同様の手順を繰り返し、計5回の酢酸ガス濃度測定試験(酢酸消臭試験)を行った。
(3)アルデヒド消臭試験
実施例1〜6、及び比較例1〜2の非晶性白色消臭剤0.5gを3Lの樹脂製の臭い袋に入れ、アルデヒドガスとして100ppmのアセトアルデヒドを封入し、30分経過後、検知管を用いてアルデヒド濃度を測定した。このアルデヒドガス濃度測定試験(アルデヒド消臭試験)は1回のみ行った。
(1)アンモニアガス
表1では、実施例1〜4と比較例1〜2とを比較すると、試験回数が増えるに連れてアンモニアガスに対する消臭効果の差が大きくなっていることが示された。例えば、3回目の測定試験において、実施例3は、比較例1に対して1/10程度まで、比較例2に対して1/6程度までアンモニアガス濃度が低減していた。このように、実施例1〜4は、アンモニアガスに対して持続的な消臭効果を奏することが分かった。
表2では、実施例1〜4と比較例1〜2とを比較すると、試験回数が増えるに連れて酢酸ガスに対する消臭効果の差が大きくなっていることが示された。例えば、5回目の測定試験において、実施例2は、比較例1に対して1/3程度まで、比較例2に対しても1/3程度まで酢酸ガス濃度が低減していた。このように、実施例1〜4は、酢酸ガスに対して持続的な消臭効果を奏することが分かった。
表3では、実施例1〜4と比較例1〜2とを比較すると、アルデヒドガスに対する消臭効果は、実施例1〜4の方が大きいことが示された。例えば、実施例3は、比較例1に対して1/10程度まで、比較例2に対して1/15程度までアルデヒドガス濃度が低減していた。このように、実施例1〜4は、アルデヒドガスに対して優れた消臭効果を奏することが分かった。
Claims (8)
- 二酸化ケイ素及びジルコニアを含有し、有機物を含有しない非晶性白色消臭剤であって、
アンモニアガス、酢酸ガス、及びアルデヒドガスを吸着可能であり、かつ亜鉛を含有せず、
前記二酸化ケイ素(A)と前記ジルコニア(B)とのモル比(A/B)が、1:0.25〜1:2であり、
水に分散させて5重量%スラリーとしたときの水素イオン濃度(pH)が4.5〜7である非晶性白色消臭剤。 - 水分含有率が20重量%以下である請求項1に記載の非晶性白色消臭剤。
- BET比表面積が150〜500m2/gである請求項1又は2に記載の非晶性白色消臭剤。
- 請求項1〜3の何れか一項に記載の非晶性白色消臭剤を繊維、又は樹脂に添加、塗布、又は含浸してなる消臭機能付き化学製品。
- アンモニアガス、酢酸ガス、及びアルデヒドガスを吸着可能であり、かつ亜鉛を含有しない非晶性白色消臭剤の製造方法であって、
ケイ酸塩水溶液及びジルコニウム塩水溶液を、水素イオン濃度(pH)を4.5〜6の範囲に維持しながら混合する水素イオン濃度(pH)調整工程と、
前記ケイ酸塩水溶液及び前記ジルコニウム塩水溶液の反応生成物のスラリーの濃度を5〜20重量%に調整するスラリー濃度調整工程と、
を包含する非晶性白色消臭剤の製造方法。 - 前記スラリーから固形分を濾別する濾別工程と、
濾別された固形分を300℃以下で乾燥させる乾燥工程と、
をさらに包含する請求項5に記載の非晶性白色消臭剤の製造方法。 - 前記水素イオン濃度(pH)調整工程において、硫酸及び水酸化ナトリウムを添加する請求項5又は6に記載の非晶性白色消臭剤の製造方法。
- 前記硫酸及び前記水酸化ナトリウムの添加によって生成した硫酸ナトリウムを脱離する脱離工程を実行する請求項7に記載の非晶性白色消臭剤の製造方法。
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