JP6473104B2 - 手術練習キット - Google Patents

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Description

本発明は、腹腔鏡手術における臓器展開や操作手順の練習に用いられる手術練習キットに係り、特に、実際に手術が行われる状況を忠実に再現することが可能な手術練習キットに関する。
消化器外科の臨床では、肝内胆管や膵管と消化管等の管腔臓器の吻合が行われる。その際、外科医は細径管等と消化管とを縫合しなければならないが、一般に、縫合しようとする臓器は細い上に、実質臓器に埋もれている場合が多い。
図10(a)及び図10(b)は実質臓器が消化管に吻合される様子を模式的に示した図であり、図10(c)は図10(a)及び図10(b)における実質臓器の断面を示した図である。なお、図10(c)では、断面であることを示すハッチングの図示を省略している。
図10(a)乃至図10(c)に示すように、膵管52は実質臓器としての膵臓51に埋もれており、一端が開口し、他端が行き止まりとなっている。この膵管52の開口端と消化管53との吻合は、消化管53の所定の箇所に形成した小さな開口部53aに対して膵管52を連通するように位置合わせした後、基端側に縫合糸54の一端が接合された曲針55を用いて膵臓51と消化管53を縫合するようにして行われる。
これらの作業を正確に行うためには、極めて高度な技術が必要である。しかしながら、人体を用いて練習することはできないため、従来、適切な練習を行うことが困難であり、技術の習得に多大な時間を要するという課題があった。
このような課題に対処するものとして、例えば、特許文献1には、「鏡視下手術シミュレーション装置」という名称で、腹腔鏡手術における臓器展開や操作手順のシミュレーションに用いられる装置に関する発明が開示されている。
特許文献1に開示された発明は、上面に開口部が設けられ、腹部の腹腔内を想定して内部の大きさが決定された透明なプラスチック素材からなる箱状構造のボックスと、このボックス内に配置された臓器モデルに対し、その架設高さを変更可能に支持する支持部材を備えたことを特徴としている。
このような構造であれば、シミュレート対象の臓器モデルを鏡視下手術における体内と類似の条件となるように配置して、実際の操作に近い形で臓器展開や操作手順をシミュレートすることが可能であるため、手術の術者や助手に対して、効果的な技術トレーニングを行わせることができる。
また、特許文献2には、「手術手技訓練用シミュレータ」という名称で患者の胸壁部を切開して行う臓器手術の手術手技を習得するために用いられる装置に関する発明が開示されている。
特許文献2に開示された発明は、基板に、左右一対の側板部が形成され、この側板部の上端部間から基板の後端部にかけて人体の胸壁部に相当する天板部が形成されるとともに、方形プレートからなる載物台が側板部の内側に設置され、さらに人体の胸壁部を切開した切開部に相当する開口部が天板部に形成されたことを特徴としている。
このような構造であれば、天板部に形成された開口部からその天板部の下方に形成された空間内へメスや剪刀、鉗子等の手術具を差し入れて、その空間内に取り付けられた代替物を切開、切除もしくは吻合することにより、人体の胸壁部に形成された切開部から胸腔部内へ手術具を差し入れて、その胸腔部内にある臓器もしくはその被手術部位を切開、切除もしくは吻合するという実際の手術に近似した模擬体験をすることができる。
さらに、特許文献3には、「内視鏡手術・検査トレーニング用臓器設置装置」という名称で、内視鏡手術や検査の技術を習得するために、生体から切除された管状臓器を設置して実際の手術と同じ環境を体験できるようにした装置に関する考案が開示されている。
特許文献3に開示された考案は、中央に開口部が形成された本体と、この本体を回転可能に支持する一対の多角形脚部を備えた構造となっている。
このような構造であれば、多角形脚部によって本体を回転させることで、実際の手術において患者の体位を回転させるという状況を再現することができる。
特開2011−113056号公報 特開2001−005378号公報 実用新案登録第3177527号公報
上述の従来技術である特許文献1に開示された発明では、臓器モデルの姿勢の変更が容易でないため、必要とされる技術の習得に適した状況を作り出し難い可能性がある。また、全体的に嵩張る構造となっているため、持ち運びや収納に適していないという課題があった。
特許文献2に開示された発明では、載物台を一定の方向にしか傾けることができないため、任意の姿勢になるように臓器モデルを設置することができないという課題があった。また、載物台が側板部にネジ留めされているため、手術をしようとする臓器が、弾力性を有する他の臓器の上に配置されているという実際の手術における状況を忠実に再現することができないという課題があった。さらに、基板に対して左右一対の側板部が立設され、この側板部の上端に天板部が取り付けられた構造であるため、保管や収納が容易でないという課題があった。
さらに、特許文献3に開示された考案では、臓器モデルを所定の方向に傾斜させたり、その高さを変更したりすることができない。また、臓器モデルの周囲が開放されていることから、術者の手の可動範囲に対する制約がなく、しかも、臓器が安定した状態で支持されているため、実際に手術を行う際に弊害となるような各種の状況を忠実に再現することができないという課題があった。さらに、嵩張る構造であるため、持ち運びや収納が容易でないという課題があった。
本発明は、このような従来の事情に対処してなされたものであり、「不安定な状態で支持された臓器を狭い空間内で扱わなければならない」という実際の手術時の状況を忠実に再現し、手術の練習の効果を高めることが可能な手術練習キットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明である手術練習キットは、中央に第1の開口部を有する天板と、互いに平行をなすように配置されて天板に直交するようにその両端にそれぞれ連結される矩形状の一対の側板と、天板に一端が固定される紐状体と、第1の開口部の真下に略水平に配置され紐状体を介して天板に吊設される平板状の載置台と、を備えたことを特徴とするものである。
上記構造の手術練習キットを用いて手術の練習を行う場合、術者は天板の上方から第1の開口部に手を差し入れるようにして載置台の上面に載置された臓器モデルを扱うことになる。その際、紐状体を介して天板に吊設された載置台によって臓器モデルが支持されていることから、術者の力の加え方により臓器モデルが載置台ごと容易に揺動するとともに、手の可動範囲が天板の第1の開口部によって制約を受けるという作用を有する。
第2の発明は、第1の発明において、少なくとも0°〜90°の範囲で回動可能な一対の第1の蝶番を備え、一対の側板は第1の蝶番を介して一端がそれぞれ天板に対して回動可能に連結されたことを特徴とするものである。
上記構造の手術練習キットにおいては、第1の発明の作用に加え、第1の蝶番の角度が0°のときには一対の側板が天板に対して平行となって内側に折り畳まれた状態になるとともに、第1の蝶番の角度が90°のときには一対の側板が天板に対して直交し、それらの上端で天板を水平に支持するという作用を有する。
第3の発明は、第2の発明において、少なくとも90°〜180°の範囲で回動可能な一対の第2の蝶番と、この第2の蝶番を介して一端がそれぞれ天板に対して回動可能に連結されるとともに、天板と直交した状態において一対の側板に対して両端をそれぞれ当接可能に設置される矩形状の一対の補強板と、を備え、この補強板は、天板に連結される辺と直交する方向の幅が側板に比べて狭くなるように細長く形成されたことを特徴とするものである。
このような構造の手術練習キットでは、第2の発明の作用に加えて、第2の蝶番の角度が90°のときには一対の補強板が天板に対して直交し、それらの両端をそれぞれ当接させることで一対の側板の内側への回動が阻止されるという作用を有する。また、第2の蝶番の角度が180°のときには、一対の補強板は天板に対して平行となり、それらの両端が一対の側板に当接し得なくなるため、一対の側板は回動が許容されるという作用を有する。
第4の発明は、第1の発明乃至第3の発明のいずれかにおいて、天板と側板と載置台の少なくともいずれか1つが透明な部材によって形成されたことを特徴とするものである。
このような構造の手術練習キットにおいては、第1の発明乃至第3の発明のいずれかの作用に加え、載置台の上面に載置された臓器モデルを用いて手術の練習をする際に、透明な部材を通して外部からその様子が容易に確認されるという作用を有する。
第5の発明は、第1の発明乃至第4の発明のいずれかにおいて、紐状体の少なくとも一部が伸縮可能な弾性材によって形成されたことを特徴とするものである。
このような構造の手術練習キットにおいては、、第1の発明乃至第4の発明のいずれかの作用に加え、載置台の上面に載置された臓器モデルに対して術者が力を加えると、紐状体が伸長し、その力の程度に応じて臓器モデルが適度に沈み込むという作用を有する。
第6の発明は、第1の発明乃至第5の発明のいずれかにおいて、天板に紐状体を挿通するための貫通孔が形成され、紐状体は、一端が天板に固定される代わりに貫通孔へスライド可能な状態に挿通されるとともに、天板の上方へ突出した一端に抜け止め具が取り付けられたことを特徴とするものである。
このような構造の手術練習キットにおいては、第1の発明乃至第5の発明のいずれかの作用に加え、天板と載置台の間の紐状体の長さを変えることにより、載置台の傾きや手術練習キットが設置された机の上面等に対する載置台の高さが変化するという作用を有する。
第7の発明は、第6の発明において、天板の上面と抜け止め具の間に設置される弾性板を備えたことを特徴とするものである。
このような構造の手術練習キットにおいては、第6の発明の作用に加えて、載置台の上面に載置された臓器モデルに対して術者が力を加えると、抜け止め具によって弾性板が圧縮され、その力の程度に応じて臓器モデルが適度に沈み込むという作用を有する。
第8の発明は、第6の発明又は第7の発明において、抜け止め具は、紐状体の挿通孔を有する弾性体からなり、挿通孔は、この弾性体の弾性力によって紐状体を任意の位置で係留可能に、かつ、弾性力に抗して紐状体をその長さ方向へスライド可能な大きさに形成されたことを特徴とするものである。
このような構造の手術練習キットにおいては、第6の発明又は第7の発明の作用に加え、紐状体に対する抜け止め具の位置を変更すると、紐状体は天板と載置台の間の長さが変わり、その状態が保持されるという作用を有する。
第9の発明は、第1の発明乃至第8の発明のいずれかにおいて、第1の開口部よりも開口面積の狭い第2の開口部が中央に設けられた開口面積調整板を備え、この開口面積調整板の片面には、第1の開口部内に配置された際に、その内側面に係止する突状部が第2の開口部の周縁に沿うように設けられたことを特徴とするものである。
このような構造の手術練習キットにおいては、第1の発明乃至第8の発明のいずれかの作用に加え、突状部が第1の開口部内に配置されるように開口面積調整板を天板の上面に設置すると、開口面積調整板によって第1の開口部の開口面積が狭められるという作用を有する。また、このとき、突状部は、第1の開口部の内側面に係止することにより、天板と平行な方向へ開口面積調整板がずれてしまわないように、天板に対して開口面積調整板を固定するという作用を有する。
第10の発明は、第9の発明において、天板に設けられた長孔によって、その長手方向に対してのみ移動可能に保持される留めネジを備え、開口面積調整板は、突状部が設けられる代わりに、留めネジを介して天板に対してスライド可能に連結される複数の分割片によって構成されることを特徴とするものである。
このような構造の手術練習キットにおいては、第9の発明の作用に加えて、分割片を天板に沿ってスライドさせると、第1の開口部の開口面積が変化するという作用を有する。
第11の発明は、第1の発明乃至第10の発明のいずれかにおいて、載置台の上面に載置された磁性体を吸着可能に、載置台の下面側に固定磁石が配置されたことを特徴とするものである。
このような構造の手術練習キットにおいては、少なくとも一部が磁性材で形成されていたり、磁性体が取り付けられていたりして磁石によって吸着可能な状態にある臓器モデルが載置台の上面に載置されている場合、固定磁石は臓器モデル若しくは磁性体を吸着することで、臓器モデルが載置台の上面を滑るようにして移動してしまうことを防ぐという作用を有する。
第12の発明は、第1の発明乃至第10の発明のいずれかにおいて、載置台の少なくとも一部が磁性体によって形成されていることを特徴とするものである。
このような構造の手術練習キットにおいては、第1の発明乃至第10の発明のいずれかの作用を有することに加え、第11の発明と同様の作用が少ない部品点数によって発揮される。
以上説明したように、第1の発明によれば、「不安定な状態で支持された臓器を狭い空間内で扱わなければならない」という実際の手術の際の状況を忠実に再現することが可能であるため、本発明を用いて手術の練習を行う術者は必要な技術を効率良く習得することができる。
第2の発明によれば、第1の発明の効果に加え、使用しない場合には、一対の側板を内側に折り畳むと嵩張らない状態になるため、容易に保管したり、持ち運んだりすることができるという効果を奏する。
第3の発明において、一対の補強板を天板と直交した状態にすると、一対の側板は回動不能な状態になるため、それらが不用意に内側へ折り畳まれてしまうという事態を防ぐことができる。したがって、本発明によれば、第2の発明の効果に加え、使用時の安全性を高めることができるという効果を奏する。
一方、一対の補強板を回動させて天板と平行な状態にすると、一対の側板は回動可能な状態になる。したがって、使用しない場合には、一対の側板を内側に折り畳んで嵩張らないようにすることで保管や持ち運びが容易になるという第2の発明の効果が本発明においても、同様に発揮される。
第4の発明によれば、第1の発明乃至第3の発明のいずれかの効果に加えて、術者は手術の様子を確認しながら練習することにより、さらに効率良く技術を習得できるという効果を奏する。
第5の発明によれば、術者が臓器モデルに加える力の程度に応じて、その沈み込み具合が変化するため、第1の発明乃至第4の発明の効果に加え、より実際の手術に近い状況を再現できるという効果を奏する。
第6の発明によれば、第1の発明乃至第5の発明のいずれかの効果を奏することに加え、臓器モデルの姿勢を変化させることで、技術の習得に適した状況を容易に作り出すことができるという効果を奏する。
第7の発明によれば、第6の発明の効果に加え、術者が臓器モデルに加える力の程度に応じて変化するその沈み込み具合の微妙な差を第5の発明の場合よりもさらに忠実に再現することが可能である。
第8の発明によれば、第6の発明又は第7の発明の効果に加え、載置台の傾きや高さの調節が容易であり、操作性に優れるという効果を奏する。
第9の発明によれば、第1の発明乃至第8の発明のいずれかの効果に加え、天板の第1の開口部の開口面積が調整可能であるため、術者の手の可動範囲を適度に制限することで練習効果がより一層高められるという効果を奏する。
第10の発明によれば、分割片をスライドさせることにより第1の開口部の開口面積を微調整できるため、術者の手の可動範囲を適度に制限することで練習効果が高められるという第9の発明の効果がより一層発揮される。
第11の発明によれば、第1の発明乃至第10の発明のいずれかの効果に加え、載置台の上面に載置された臓器モデルが勝手に移動してしまうおそれがないため、術者が手術の練習に集中できるという効果を奏する。
第12の発明によれば、第1の発明乃至第10の発明のいずれかの効果に加え、少ない部品点数によって第11の発明と同様の効果が発揮されることから、第11の発明と比べ、さらに持ち運びや保管が容易になるという効果を奏する。
本発明の実施の形態に係る手術練習キットの実施例1の外観斜視図である。 (a)乃至(c)はそれぞれ実施例1の手術練習キットの平面図と正面図と側面図である。 (a)は紐状体に抜け止め具が取り付けられた状態を示した断面図であり、(b)及び(c)は実施例1の手術練習キットの正面図である。 (a)は実施例1の手術練習キットを折り畳んだ状態を示す平面図であり、(b)は同図(a)におけるA−A線矢視断面図である。 実施例1の手術練習キットの外観斜視図である。 (a)は本発明の実施の形態に係る手術練習キットの実施例2の外観斜視図であり、(b)乃至(d)はそれぞれ同図(a)に示した基板と取付板と弾性板の外観斜視図である。 (a)及び(b)はそれぞれ本発明の実施の形態に係る手術練習キットの実施例3の平面図及び正面図であり、(c)は開口面積調整板の平面図であり、(d)は同図(c)におけるB−B線矢視断面図である。 (a)及び(b)はそれぞれ本発明の実施の形態に係る手術練習キットの実施例4の平面図及び正面図であり、(c)及び(d)はそれぞれ分割片の平面図及び正面図である。 (a)及び(d)はそれぞれ本発明の実施の形態に係る手術練習キットの実施例5の外観斜視図及び正面図であり、(b)はその手術練習キットが折り畳まれた状態を示す平面図であり、(c)は同図(d)に示した固定具の外観斜視図である。 (a)及び(b)は実質臓器が消化管に吻合される様子を模式的に示した図であり、(c)はその実質臓器の断面を示した図である。
以下の説明に用いる図面は、実質臓器を消化管に吻合する練習を行う場合を想定したものとなっているが、本発明は、これに限らず、各種の臓器手術において必要な技術を習得するための練習に用いることが可能である。
本発明の実施の形態に係る手術練習キットの実施例1の構造と、その作用及び効果について、図1〜図4を用いて具体的に説明する。
図1は本発明の手術練習キットの外観の一例を示した斜視図であり、図2(a)乃至図2(c)はその平面図と正面図と側面図である。また、図3(a)は紐状体に抜け止め具が取り付けられた状態を説明するために、紐状体と抜け止め具の断面を拡大して示した図であり、図3(b)及び図3(c)は図2(b)において載置台の高さや傾きを変更した状態を示した図に相当する。
さらに、図4(a)は図1乃至図3に示した手術練習キットが折り畳まれた状態を示す平面図であり、図4(b)は図4(a)におけるA−A線矢視断面図である。そして、図5は本発明の手術練習キットの使用方法を説明するための図である。
図1及び図2に示すように、本発明の手術練習キット1aは、合成樹脂やガラス等の透明な部材によって形成される天板2、側板3a,3a及び補強板3b,3bと、天板2の下面に取り付けられる蝶番4a,4bと、円板状の載置台5と、天板2と載置台5に両端がそれぞれ固定される4本の紐状体6と、紐状体6の両端に取り付けられる抜け止め具7を備えている。
なお、天板2と側板3aと補強板3bはいずれも平面視矩形状をなしているが、天板2に連結される辺と直交する方向の幅は、補強板3bの方が側板3aよりも狭く、補強板3bは側板3aに比べて細長い矩形状に形成されている。
天板2の片面には、0°〜90°の範囲で回動可能な二対の蝶番4a,4aを介して一対の側板3a,3aの一端が1組の対辺の近傍にそれぞれ連結されるとともに、90°〜180°の範囲で回動可能な二対の蝶番4b,4bを介して一対の補強板3b,3bの一端が他の1組の対辺の近傍にそれぞれ連結されている。ただし、蝶番4a,4aはそれぞれの軸芯が1組の対辺に沿うように設置され、蝶番4b,4bはそれぞれの軸芯が他の1組の対辺に沿うように設置されている。
なお、本実施例では、蝶番4a,4bがそれぞれ二対ずつ設けられているが、それらが天板2の各辺の長さに対して、ある程度長いものであれば、二対ずつではなく、一対ずつ設けられた構造としても良い。
すなわち、側板3a,3aは、天板2に対して一端が回動可能に連結されており、蝶番4a,4aの角度が0°のとき、天板2に対して平行となり、図4(b)に示すように内側に折り畳まれた状態となる。なお、蝶番4a,4aの角度が90°のとき、側板3a,3aは天板2に対して直交し、それらの上部に天板2が差し渡された状態となる。この場合、側板3a,3aは天板2を水平に支持する脚部としての機能を発揮する。
また、補強板3b,3bも天板2に対して一端が回動可能に連結されており、蝶番4b,4bの角度が90°のとき、天板2に対して直交する。このとき、補強板3b,3bの両端面が側板3a,3aの内側の面に当接するため、側板3a,3aは回動不能となり、天板2に対して直交した状態が維持される。
すなわち、補強板3b,3bは、天板2に対して直交した状態にあるとき、側板3a,3aの回動を阻止するストッパーとして機能する。この場合、側板3a,3aが内側へ倒れ込むように勝手に回動してしまうおそれがないため、手術練習キット1aを安定した状態で安全に使用することができる。
一方、補強板3b,3bは、蝶番4b,4bの角度が180°のとき、図4(a)に示すように、天板2に対して平行になる。このとき、補強板3b,3bは、両端面が側板3a,3aの内側の面に当接せず、側板3a,3aの内側への倒れ込みを防ぐという上述のストッパーとしての機能は発揮されない。
すなわち、手術練習キット1aにおいては、補強板3b,3bを天板2と平行な状態まで回動させることにより、側板3a,3aが容易に内側へ折り畳み可能になるという作用を有する。
天板2は、略中央に設けられた円形の開口部2aの周囲に、その円周方向へ沿って略等間隔に4つの貫通孔が設けられており、各貫通孔には紐状体6の上部がそれぞれ挿通されている。また、天板2の下方には、周縁部の近傍に4つの貫通孔が円周方向へ沿って略等間隔に設けられた載置台5が開口部2aと同軸状に配置されており、それらの貫通孔には紐状体6の下部がそれぞれ挿通されている。そして、紐状体6は、天板2と載置台5の各貫通孔から突出した部分に抜け止め具7がそれぞれ装着されている。
すなわち、紐状体6は、天板2と載置台5に対し、その両端が貫通孔から容易に抜け落ちないような状態でそれそれ連結されており、載置台5は、これら4本の紐状体6を介して天板2に対して揺動可能に吊設されている。
抜け止め具7は、シリコンやゴム等によって形成された略球状の弾性体であり、図3(a)に示すように、その中心を通るように紐状体6の挿通孔7aが設けられている。なお、挿通孔7aは、弾性体の弾性力によって紐状体6を任意の位置で係留可能であって、かつ、当該弾性力に抗して紐状体6をスライド可能な大きさに形成されている。また、紐状体6は抜け止め具7が抜け落ちないように両端部の外径が他の部分の外径よりも大きくなるように形成されている。
このような構造の手術練習キット1aにおいて、天板2と載置台5の間の紐状体6の長さを変えると、図3(b)及び図3(c)に示すように、載置台5の傾きや手術練習キット1aが設置された机の上面等に対する載置台5の高さが容易に変化する。そして、抜け止め具7をスライドさせて紐状体6の所定の位置で係留させると、天板2と載置台5の間の紐状体6の長さは、変更された状態がそのまま維持される。
すなわち、手術練習キット1aによれば、臓器モデルが上面に載置された載置台5の傾きや高さの調節が容易であるため、臓器モデルが所定の姿勢で支持された状態にして、技術の習得に最も適した状況を作り出すことが可能である。また、手術練習キット1aは、抜け止め具7をスライドさせるだけで、天板2と載置台5の間の紐状体6の長さが容易に変化し、特段の操作を行うことなく、その状態が維持されるため、操作性に優れている。
さらに、手術練習キット1aでは、天板2と側板3aと補強板3bと載置台5が透明な部材によって形成されており、載置台5の上面に臓器モデルを載置して、手術の練習をする際に、その様子を外部から目視によって容易に確認可能となっている。すなわち、手術練習キット1aによれば、術者が手術の様子を確認しながら練習できるため、必要な技術を効率よく習得することが可能である。
なお、図3(c)に示すように、載置台5の下方にカメラ11を設置した場合、臓器モデルが縫合等される様子を、実際の手術の際には目視が不可能なアングルからも撮影することができる。その際、手術練習キット1aでは、載置台5を揺動させるようにして臓器モデルの姿勢を微調整できることから、最適なアングルからの撮影が可能という独自の効果が発揮される。
手術練習キット1aを使用しない場合、図4(a)又は図4(b)に示すように、一対の側板3a,3aと補強板3b,3bを内側に折り畳むと、嵩張らない状態になる。これにより、持ち運びや保管が極めて容易になる。
また、手術練習キット1aを用いて手術の練習をする術者は、図5に示すように、天板2の上方から開口部2aに手を差し入れるようにして、載置台5の上面に載置された臓器モデル12を扱うことになるが、その際、手の可動範囲は天板2の開口部2aによって制約を受ける。さらに、臓器モデル12を支持する載置台5が紐状体6を介して天板2に吊設されていることから、臓器モデル12は載置台5ごと非常に揺動し易い状態となっている。
このように、手術練習キット1aによれば、「不安定な状態で支持された臓器を狭い空間内で扱わなければならない」という実際の手術の際の状況を忠実に再現することが可能である。したがって、手術練習キット1aを用いて手術の練習を行う術者は、必要な技術を効率良く習得することができる。
本発明の実施の形態に係る手術練習キットの実施例2の構造と、その作用及び効果について、図6を用いて具体的に説明する。
図6(a)は本実施例の手術練習キットの外観斜視図であり、図6(b)乃至図6(d)はそれぞれ図6(a)に示した基板と取付板と弾性板の外観斜視図である。なお、図1乃至図5で示した構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図6(a)乃至図6(d)に示すように、本発明の手術練習キット1bは、実施例1の手術練習キット1aにおいて、側板3a,3aの下端を差し込み可能な凹部8a,8aを有する基板8と、紐状体6を挿通可能であり、かつ、抜け止め具7に対して係止可能に形成される切り欠き部9a,10aがそれぞれ設けられた取付板9及び弾性板10を備えており、切り欠き部9aに紐状体6が挿通された状態で取付板9が天板2の上面に設置され、切り欠き部10aに紐状体6が挿通された状態で弾性板10が天板2と取付板9の間に設置された構造となっている。なお、弾性板10はゴムやエラストマーなどの弾性部材やゲル状部材等によって形成されている。
このような構造の手術練習キット1bにおいては、凹部8a,8aに下端がそれぞれ差し込まれた側板3a,3aが基板8によって回動不能に保持されるため、側板3a,3aが勝手に回動して折り畳まれた状態になることがなく、使用状態がさらに安定し、安全性が一層向上する。
また、載置台5の上面に載置された臓器モデルに対して術者が力を加えると、取付板9を介して抜け止め具7によって弾性板10が圧縮され、それに伴って臓器モデルが適度に沈み込むことになる。すなわち、手術練習キット1bによれば、術者が臓器モデルに加える力の程度に応じて、その沈み込み具合が変化するため、手術をしようとする臓器が、弾力性を有する他の臓器の上に配置されているという実際の手術時の状況を忠実に再現することができる。
なお、本発明の手術練習キットは、本実施例に示した構造に限定されるものではない。例えば、紐状体6の少なくとも一部がバネやゴム等の伸縮可能な弾性材によって形成された構造とすることもできる。この場合、載置台5の上面に載置された臓器モデルに対して加えた術者の力の程度に応じて、紐状体6が伸長し、臓器モデル12が適度に沈み込むという作用が本実施例の場合と同様に発揮される。
ただし、本実施例に示したように、弾性板10が設置された構造とすれば、紐状体6が弾性材によって形成される場合よりも、術者が加える力の程度に応じて臓器モデルが沈み込む程度が小さくなり、臓器の種類や患者の年齢あるいは病状の進行具合によって異なる臓器の弾力性の微妙な差異をより忠実に再現できる可能性がある。
また、蝶番4a,4bは、それぞれ少なくとも0°〜90°及び90°〜180°の範囲で回動可能な構造であれば良く、その角度範囲は0°〜90°及び90°〜180°に限定されない。例えば、蝶番4a,4bは0°〜180°の範囲で回動可能な構造であっても良い。
ただし、実施例1,2で示したように、蝶番4a,4bがそれぞれ0°〜90°及び90°〜180°の範囲で回動可能な構造であれば、天板2に対して直交した状態にある側板3aと補強板3bが外側と内側へそれぞれ倒れ込むように勝手に回動してしまうという事態を防止できるという効果が発揮される。
なお、保管するためのスペースが十分に確保できる場合や持ち運ぶ必要がない場合には、蝶番4a,4bを用いずに、側板3a,3aと補強板3b,3bが天板2に対して回動不能な状態で直接、連結された構造とすることもできる。
さらに、手術練習キット1bにおいて、取付板9と弾性板10に切り欠き部9a,10aを設ける代わりに挿通孔を設けて、紐状体6を挿通させた構造とすることもできる。ただし、実施例2に示したように、取付板9と弾性板10を着脱可能な構造とすれば、弾力性の異なる複数種類の弾性板10を適宜交換することにより、臓器の種類や患者の年齢あるいは病状の進行具合が異なる複数の手術を想定した練習を行うことができる。
本発明の実施の形態に係る手術練習キットの実施例3の構造と、その作用及び効果について、図7を参照しながら説明する。
図7(a)及び図7(b)はそれぞれ実施例3の手術練習キットの平面図及び正面図であり、図7(c)は開口面積調整板の平面図である。また、図7(d)は図7(c)におけるB−B線矢視断面図である。なお、図1乃至図6で示した構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図7(a)及び図7(b)に示すように、本発明の手術練習キット1cは、実施例1の手術練習キット1aにおいて、天板2の開口部2aよりも開口面積が狭い円形の開口部13aが中央に設けられて平面視円板状をなす開口面積調整板13と、シート状若しくはプレート状の固定磁石14を備えた構造となっている。
また、図7(c)及び図7(d)に示すように、開口面積調整板13の片面には、平面視リング状をなすとともに、天板2の開口部2a内に配置された際に、その内側面に係止する突状部13bが開口部13aの周縁に沿うように設けられている。
このような構造の手術練習キット1cにおいては、突状部13bが開口部2a内に配置されるように開口面積調整板13を天板2の上面に設置すると、開口面積調整板13によって開口部2aの開口面積が狭められるという作用を有する。このとき、突状部13bは、開口部2aの内側面に係止することで、天板2と平行な方向へ開口面積調整板13がずれてしまわないように、天板2に対して開口面積調整板13を固定するという作用を有する。
すなわち、手術練習キット1cによれば、天板2の開口部2aの開口面積を調整できるため、術者の手の可動範囲を適度に制限することで練習効果をより一層高めることが可能である。
また、図7(b)に示すように、載置台5の上面に載置された臓器モデル12の下側にシート状磁石12aが取り付けられるとともに、載置台5を間に挟んだ状態で、このシート状磁石12aを吸着可能な箇所に固定磁石14が配置されている場合、固定磁石14は、シート状磁石12aを吸着することで、臓器モデル12が載置台5の上面を滑るようにして移動することを防ぐという作用を有する。
すなわち、手術練習キット1cでは、臓器モデル12が載置台5の上面を勝手に移動してしまうおそれがないため、術者は手術の練習に集中することができる。
なお、磁性材からなる薄膜が載置台5の上面に形成されていたり、載置台5そのものが磁性材によって形成されていたりするなど、載置台5の少なくとも一部が磁性体によって形成されている場合には、固定磁石14の設置を省略することもできる。この場合、部品点数が少なくなるため、持ち運びや保管が容易となる。
また、磁性材によって臓器モデル12が形成されている場合には、シート状磁石12aの取り付けを省略することができる。
本発明の実施の形態に係る手術練習キットの実施例4の構造と、その作用及び効果について、図8を参照しながら説明する。
図8(a)及び図8(b)はそれぞれ実施例4の手術練習キット平面図及び正面図であり、図8(c)及び図8(d)はそれぞれ分割片の平面図及び正面図である。ただし、図8(d)は図8(c)の分割片に対して一対のネジが取り付けられた状態を示している。また、図1乃至図6で示した構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図8(a)及び図8(b)に示すように、本発明の手術練習キット1dは、実施例1の手術練習キット1aにおいて、天板2の開口部2aよりも開口面積が狭い円形の開口部15aが中央に設けられて平面視略円板状をなす開口面積調整板15が天板2の下面側に配置されて留めネジ17を介して天板2に連結された構造となっている。ただし、補強板3b,3bと蝶番4b,4bは備えていない。
なお、開口面積調整板15は、留めネジ17,17が螺入される一対のネジ孔16a,16aを有する4枚の分割片16によって構成されており、各分割片16には、平面視円弧状をなして開口部15aの内側面の一部を構成する側面16bが設けられており、この側面16bに直交するように、その両端にそれぞれ側面16c,16cが設けられている。
天板2には、長手方向が開口部2aの直径と平行をなす4つの長孔2bと、この長孔2bと直交する4つの長孔2cが開口部2aを囲むように設けられている。そして、長孔2a,2bは、留めネジ17が取り付けられた状態の開口面積調整板15が開口部2aと同軸上に配置された際に、その内部に留めネジ17を配置可能な箇所に設けられている。
また、留めネジ17は、長孔2a,2bから抜け落ちて、分割片16が留めネジ17ごと天板2から離脱してしまわないように、頭部が長孔2a,2bの縁に係止可能な構造となっている。
このような構造の手術練習キット1dにおいては、分割片16を天板2の下面に沿って平行にスライドさせると、開口部2aの開口面積が変化するという作用を有する。すなわち、手術練習キット1dでは、分割片16をスライドさせることにより天板2の開口部2aの開口面積を微調整できるため、術者の手の可動範囲を適度に制限することで練習効果が高められるという実施例3の手術練習キット1cの効果がより一層発揮される。
なお、本実施例では、開口面積調整板15が天板2の下方に設置されているが、天板2の上方に設置された構造としても良い。また、分割片16の形状や個数、ネジ孔16aの位置や個数、及び長孔2b,2cの数やその位置は、本実施例に示したものに限定されるものではなく、適宜変更可能である。
本発明の実施の形態に係る手術練習キットの実施例5の構造と、その作用及び効果について、図9を参照しながら説明する。
図9(a)及び図9(d)はそれぞれ実施例5の手術練習キットの外観斜視図及び正面図であり、図9(b)はその手術練習キットが折り畳まれた状態を示す平面図である。また、図9(c)は図9(d)に示した固定具の外観斜視図である。なお、図1乃至図8で示した構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図9(a)乃至図9(d)に示すように、本発明の手術練習キット1eは、実施例1の手術練習キット1aにおいて、固定具18を備えるとともに、側板3a,3aが蝶番4a,4aの代わりに、可撓性を有する薄肉で長尺の連結部材19を介して天板2の両端にそれぞれ連結された構造となっている。
ただし、補強板3b,3bと蝶番4b,4bは備えておらず、また、紐状体6は、抜け止め具7を用いずに、両端が天板2の下面と載置台5の上面にそれぞれ接合されている。
固定具18は、所定の厚さを有する部材であり、その一つの面には、天板2と側板3aを互いに直交した状態でそれぞれ嵌入可能に凹溝18a,18bが形成されている。
このような構造の手術練習キット1eにおいては、天板2と側板3aの互いに直交した状態が固定具18によって保持されるという作用を有する。これにより、手術練習キット1eでは、蝶番4aが不要となり、側板3a,3aや載置台5に加え、天板2や連結部材19も単純な形状となっている。したがって、手術練習キット1eは、合成樹脂の射出成形によって安価に製造することが可能である。
なお、連結部材19は天板2や側板3aとともに一体成形しても良いし、天板2や側板3aとは別個に成形した後、接着剤等を用いて、天板2や側板3aに接合しても良い。また、手術練習キット1eを側面視した場合に、直角三角形の斜辺をなすように配置された紐状体を介して、直角三角形の残りの二辺をなす天板2と側板3aを互いに連結し、固定具18を用いない構造とすることもできる。
請求項1乃至請求項12に記載された発明は、臓器手術の技術を習得するための練習を行う場合に利用可能である。
1a〜1e…手術練習キット 2…天板 2a…開口部 2b,2c…長孔 3a…側板 3b…補強板 4a,4b…蝶番 5…載置台 6…紐状体 7…抜け止め具 7a…挿通孔 8…基板 8a…切り欠き部 9…取付板 9a…切り欠き部 10…弾性板 10a…切り欠き部 11…カメラ 12…臓器モデル 12a…シート状磁石 13…開口面積調整板 13a…開口部 13b…突状部 14…固定磁石 15…開口面積調整板 15a…開口部 16…分割片 16a…ネジ孔 16b,16c…側面 17…留めネジ 18…固定具 18a,18b…凹溝 19…連結部材 51…膵臓 52…膵管 53…消化管 53a…開口部 54…縫合糸 55…曲針

Claims (12)

  1. 中央に第1の開口部を有する天板と、
    互いに平行をなすように配置されて前記天板に直交するようにその両端にそれぞれ連結される矩形状の一対の側板と、
    前記天板に一端が固定される紐状体と、
    前記第1の開口部の真下に略水平に配置され前記紐状体を介して前記天板に吊設される平板状の載置台と、を備えたことを特徴とする手術練習キット。
  2. 少なくとも0°〜90°の範囲で回動可能な第1の蝶番を備え、
    一対の前記側板は前記第1の蝶番を介して一端がそれぞれ前記天板に対して回動可能に連結されたことを特徴とする請求項1に記載の手術練習キット。
  3. 少なくとも90°〜180°の範囲で回動可能な第2の蝶番と、
    この第2の蝶番を介して一端がそれぞれ前記天板に対して回動可能に連結されるとともに、前記天板と直交した状態において一対の前記側板に対して両端をそれぞれ当接可能に設置される矩形状の一対の補強板と、を備え、
    この補強板は、前記天板に連結される辺と直交する方向の幅が前記側板に比べて狭くなるように細長く形成されたことを特徴とする請求項2に記載の手術練習キット。
  4. 前記天板と前記側板と前記載置台の少なくともいずれか1つが透明な部材によって形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の手術練習キット。
  5. 前記紐状体の少なくとも一部が伸縮可能な弾性材によって形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の手術練習キット。
  6. 前記天板に前記紐状体を挿通するための貫通孔が形成され、
    前記紐状体は、一端が前記天板に固定される代わりに前記貫通孔へスライド可能な状態に挿通されるとともに、前記天板の上方へ突出した前記一端に抜け止め具が取り付けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の手術練習キット。
  7. 前記天板の上面と前記抜け止め具の間に設置される弾性板を備えた
    ことを特徴とする請求項6に記載の手術練習キット。
  8. 前記抜け止め具は、前記紐状体の挿通孔を有する弾性体からなり、
    前記挿通孔は、この弾性体の弾性力によって前記紐状体を任意の位置で係留可能に、かつ、前記弾性力に抗して前記紐状体をその長さ方向へスライド可能な大きさに形成されたことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の手術練習キット。
  9. 前記第1の開口部よりも開口面積の狭い第2の開口部が中央に設けられた開口面積調整板を備え、
    この開口面積調整板の片面には、前記第1の開口部内に配置された際に、その内側面に係止する突状部が前記第2の開口部の周縁に沿うように設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の手術練習キット。
  10. 前記天板に設けられた長孔によって、その長手方向に対してのみ移動可能に保持される留めネジを備え、
    前記開口面積調整板は、前記突状部が設けられる代わりに、前記留めネジを介して前記天板に対してスライド可能に連結される複数の分割片によって構成されることを特徴とする請求項9に記載の手術練習キット。
  11. 前記載置台の上面に載置された磁性体を吸着可能に、前記載置台の下面側に固定磁石が配置されたことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の手術練習キット。
  12. 前記載置台の少なくとも一部が磁性体によって形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載の手術練習キット。
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