JP6472024B2 - 潤滑性基油及び液晶性グリース化合物を含む潤滑剤組成物、並びに機械装置 - Google Patents
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<1> 潤滑性基油及び下記一般式(1)で表される液晶化合物を含む潤滑剤組成物:
[式中、
基A及び基Bは、同一又は異なって、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基;フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルキニル基;あるいは、下記一般式(2)で表される一価の有機残基であり:
(式中、R11は、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基;あるいは、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルキニル基であり、
R12及びR15はそれぞれ独立に、水素原子;フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基;あるいは、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルキニル基であり、
R13は、単結合;フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基;あるいは、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニレン基であり、
R14及びR16はそれぞれ独立に、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基;あるいは、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニレン基である。)
基Wは置換されていてもよい2価のテトラリン基、置換されていてもよい2価の多環芳香族基、及び下記一般式(I)で表される基からなる群より選ばれる2価のメソ−ゲン基である:
(式中、環D、環E及び環Fはそれぞれ独立にベンゼン環、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環、ピリジン環、ピリミジン環、ジオキサン環、テトラリン環又は多環芳香族環であり、
Yはそれぞれ独立に、水素原子、重水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、アルケニルオキシ基、アルキニル基、アルキニルオキシ基、アルコキシアルキル基、アルカノイルオキシ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、又はシアノ基であり、
s1〜s3はそれぞれ独立に、1、ないし環D、環E又は環Fの置換基が結合し得る部位の数、までの整数であり、
s1〜s3が2以上の場合、同一の環に結合した複数のYは同一であっても異なっていてもよく、
Z1およびZ2はそれぞれ独立に単結合、−CO−O−、−O−CO−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2CH2−、−CH=CHCH2O−、−CH=CH−、−CF2O−、−OCF2−、−S−、−SO−、−SO2−又は−C≡C−であり、
rは0、1又は2であり、
rが2の場合、二つ存在するZ1は同一であっても異なっていてもよく、二つ存在する環Dは同一であっても異なっていてもよく、二つの環Dにそれぞれ結合するYは、同一であっても異なっていてもよい。)]。
本発明の潤滑剤組成物は潤滑性基油を含有する。潤滑性基油は、潤滑機能を有しているものであれば特に限定されず、従来使用されている潤滑性の基油を含めて、各種の基油が本発明において使用可能である。潤滑性基油は各種環境で蒸発する場合があり、特に蒸発損失の大きいものもあった。特にそれらについては潤滑剤として利用できる用途が制限されていたが、本発明においては後述する液晶化合物が共存することで、潤滑性基油の蒸発損失が大きく低下している。そのため本発明の潤滑剤組成物は、高温下、低圧下、クリーンルーム内など各種の特殊な環境においても、潤滑性基油の蒸発損失が大幅に抑えられ、長期にわたって安定に使用することができる。
一般式(3)において、R1及びR6はそれぞれ独立に、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基;あるいは、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルキニル基である。
前記アルケニル基の例としては、ブテニル基、ペンテニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基が挙げられ、
前記アルキニル基の例としては、ブチニル基、ペンチニル基、ヘプチニル基、オクチニル基、ノニニル基、デシニル基、ウンデシニル基、ドデシニル基、トリデシニル基、テトラデシニル基が挙げられる。
上記一般式(3)において、R3及びR4はそれぞれ独立に、水素原子;フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基;あるいは、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルキニル基である。
前記アルケニル基の例としては、エテニル基、プロペニル基、ブテニル基が挙げられ、
前記アルキニル基の例としては、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基が挙げられる。
上記一般式(3)において、R2及びR5はそれぞれ独立に、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基;あるいは、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニレン基である。
前記アルケニレン基の例としては、エチニレン基、プロピニレン基、ブチニレン基が挙げられる。
上記一般式(3)において、mは1〜6の整数である。mが2以上の場合、mの添え字がつけられたカッコでくくられた単位が複数存在し、R2、R3、R4及びR5がそれぞれ複数存在することになるが、これら複数存在するR2同士、R3同士、R4同士、R5同士は、それぞれ互いに同じであっても異なっていてもよい。
本発明の潤滑剤組成物においては、例えば以上説明した各種潤滑性基油に、後述する一般式(1)で表される液晶化合物を組み合わせることで、その蒸発損失を低下させられる。
本発明の潤滑剤組成物100重量%中における潤滑性基油の含有量は、従来公知の範囲から適宜選択されるものであり、特に制限されるものではないが、前記組成物の潤滑性の観点から、通常30重量%以上であり、好ましくは40〜99重量%である。
次に、本発明の潤滑剤組成物の必須成分である、一般式(1)で表される液晶化合物(以下、液晶化合物1ともいう)について説明する。当該化合物は、下記一般式(1)で表される。
一般式(1)において、基A及び基Bは、同一又は異なって、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基;フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルキニル基;あるいは、下記一般式(2)で表される一価の有機残基である。
上記一般式(2)において、R11は、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基;あるいは、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルキニル基である。
上記一般式(2)において、R12及びR15はそれぞれ独立に、水素原子;フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基;フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニル基;あるいは、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルキニル基である。
上記一般式(2)において、R13は、単結合;フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基;あるいは、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニレン基である。
上記一般式(2)において、R14及びR16はそれぞれ独立に、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基;あるいは、フッ素原子、ヒドロキシル基又はシアノ基で置換されていてもよく分岐を有していてもよい炭素数2〜20のアルケニレン基である。
液晶化合物1の構造を示す上記一般式(1)において、基A及び基Bは以上説明したとおり、所定のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基又は上記一般式(2)の一価の有機残基である。
上記一般式(1)において、基Wは置換されていてもよい2価のテトラリン基、置換されていてもよい2価の多環芳香族基、及び下記一般式(I)で表される基からなる群より選ばれる2価のメソ−ゲン基である。
基Wは剛直な構造であり、液晶化合物1における液晶形成要素(コア部分)である。
以上説明したとおり、一般式(1)において基A及び基Bは同一の選択肢から選択されるので、基A及び基Bが同一の基である場合がある。そのような場合の液晶化合物1は、後述する液晶化合物1の製造において使用する原料の種類が少なくて済むため、製造の観点から好ましい。
本発明の潤滑剤組成物100重量%中における、以上説明した液晶化合物1の含有量は、潤滑性基油の蒸発損失を低下させられる範囲で適宜選択されるが、通常1重量%以上であり、好ましくは5重量%以上である。
次に、以上説明した液晶化合物1の製造方法について説明する。前記液晶化合物1の製造方法は特に限定されるものではなく、公知の反応を組み合わせることで、液晶化合物1を製造することができる。
一方、基Aと基Bとが異なる基である場合には、一般式(1)における基Wとなる化合物X’−W−X’(コア原料)と、基Aとなる化合物A−X(原料1)と、基Bとなる化合物B−X(原料2)とを反応させることになる。ここで、これらを同時に反応させると、コア原料の2か所の反応点のいずれに原料1又は2が反応するかは確率の問題となり、一般式(1)の基Wにおける左側の反応点に原料1又は2が反応し、右側の反応点に原料1又は2が反応して、合計4種類の化合物が生成する。なお、一般式(1)において基Wが左右対称の構造の基である場合には、3種類の化合物が生成することになる。この複数種類の化合物の生成を反応式で示すと、例えば以下の通りである。
(Xは互いに独立にハロゲン原子又はヒドロキシル基であり、X’は互いに独立にハロゲン原子又はヒドロキシル基である。)
上述の通り、本発明の潤滑剤組成物は潤滑性基油及び所定の液晶化合物1を含み、潤滑性基油の鎖構造の少なくとも一部が、液晶化合物1の分子間配列構造中に入り込んでトラップされる。これにより、本発明の潤滑剤組成物においては潤滑性基油の蒸発損失が低下させられており、各種の基油を幅広い用途において使用することができる。とりわけ、潤滑油としての性能に優れるものの、蒸発損失が高いために高温下や低圧下において使用することができなかった潤滑性基油が、本発明により、それらの環境においても使用し得るものとなる。
次に、本発明の潤滑剤組成物が、本発明の効果を損なわない範囲において含んでもよいその他の成分について、順に説明する。これらは基本的に潤滑剤組成物の含有成分として従来公知の物質であって、その含有量は、特にほかに言及しない限り、従来公知の範囲で当業者が適宜選択することができる。また、いずれの成分も1種単独で使用しても2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の潤滑剤組成物は、上述した液晶化合物1以外の液晶化合物を含有してもよい。
本発明の潤滑剤組成物に添加可能な添加剤としては、軸受油、ギヤ油及び作動油などの各種機械装置の潤滑剤に用いられている各種添加剤、すなわち極圧剤、配向吸着剤、摩耗防止剤、摩耗調整剤、油性剤、酸化防止剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、清浄分散剤、金属不活性化剤、腐食防止剤、防錆剤、消泡剤、固体潤滑剤等が挙げられる。
本発明の潤滑剤組成物は、以上説明した潤滑性基油及び液晶化合物1や必要に応じてその他の成分を、従来公知の方法で混合することによって、調製することができる。本発明の潤滑剤組成物の調製方法の一例を示せば、以下のとおりである。
本発明の潤滑剤組成物は、液晶化合物1の潤滑性基油に対する蒸発損失低下作用により、潤滑性基油として広い範囲のものを使用可能であり、それゆえ適用用途が広い。また、上述の通り液晶化合物1は一般的に広い温度範囲で液晶相を形成する化合物であり、低温域を含む広い温度範囲にて液晶相を形成するので、本発明の潤滑剤組成物は利用可能温度範囲も一般的に広い。以上より前記潤滑剤組成物は、各種の機械装置における潤滑剤として好適に使用可能である。
本発明は以下に説明するグリース組成物にも関するものであり、以下、当該グリース組成物について説明する。本発明のグリース組成物は、上記一般式(1)で表される液晶化合物1に、上記潤滑性基油を添加したものであるが、下記説明により明らかとなる本発明のグリース組成物の構成の例を示せば、以下の通りである。
本発明のグリース組成物に用いられる液晶化合物1は、本発明の潤滑剤組成物に使用される、上記一般式(1)で表される液晶化合物1と同様である。液晶化合物1は、潤滑性基油の蒸発損失を低下させることができるが、それ自身潤滑性を有しており、また自身の蒸発損失も低いので、液晶化合物1自体を潤滑剤として好適に使用することができる。
本発明のグリース組成物に用いられる潤滑性基油は、本発明の潤滑剤組成物に使用される潤滑性基油と同様である。
本発明のグリース組成物には、本発明の潤滑剤組成物と同様、本発明の効果を損なわない範囲において、液晶化合物、極圧剤、配向吸着剤、摩耗防止剤、摩耗調整剤、油性剤、酸化防止剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、清浄分散剤、金属不活性化剤、腐食防止剤、防錆剤、消泡剤、固体潤滑剤等のその他の添加剤を添加することができる。これらのうち1種を使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
本発明のグリース組成物は、以上説明した液晶化合物1及び潤滑性基油や必要に応じてその他の成分を、従来公知の方法で混合することによって、調製することができる。本発明のグリース組成物の調製方法の一例を示せば、以下のとおりである。
本発明のグリース組成物は、以上説明した液晶化合物1及び潤滑性基油を含んでおり、任意に各種のその他の成分を含んでもよい。液晶化合物1はそれ自体潤滑性能を有するとともに、蒸発損失が低く、しかも上記で説明した通り、共存成分である潤滑性基油の蒸発損失を低減する作用を有している。このため、本発明のグリース組成物は全体として蒸発損失が低く、例えば高温下、低圧力下など、様々な環境において使用することができる。
以下に示す反応スキームに従い、下記実施例に使用した潤滑性基油化合物1を合成した。
下記の3種の液晶化合物の混合物を、下記合成スキーム1及び合成スキーム2に従い調製した。
1000mlのナス型フラスコにエタノール400mlを入れ、金属ナトリウム13.8g(0.6mol)を溶解した。これに、式(A−i)の化合物を71.0g(0.6mol)を加え、エタノールをエバポレーターで減圧除去した。
1000mlのナス型フラスコにエタノール400mlを入れ、金属ナトリウム13.8g(0.6mol)を溶解した。これに、式(A−i)の化合物を71.0g(0.6mol)を加え、エタノールをエバポレーターで減圧除去した。
潤滑性基油化合物1、潤滑性基油化合物1:液晶混合物=2:1の重量比率で混合した本発明の潤滑剤組成物、及び比較混合物(潤滑性基油化合物1:「4−メチル-4’−エチルビフェニル」=2:1(重量比))を、それぞれステンレス製容器に1.0000g入れたものを3個ずつ用意した。それらを100℃の恒温槽(常圧)に入れ、所定の時間で取り出し、電子天秤にて重量を測定し、減少した重量(蒸発損失)の平均値をグラフにプロットした。結果を図1に示す。
Claims (8)
- 下記一般式(3)で表される潤滑性基油及び下記一般式(1)で表される液晶化合物を含む潤滑剤組成物であって、前記液晶化合物の含有量が5重量%以上であり、前記潤滑性基油の含有量が30重量%以上である潤滑剤組成物:
[式中、
基A及び基Bは、同一又は異なって、下記一般式(2)で表される一価の有機残基であり:
(式中、R11は、分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基であり、
R12及びR15はそれぞれ独立に、水素原子;又は分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基であり、
R13は、分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基であり、
R14及びR16はそれぞれ独立に、分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基である。)
基Wは下記一般式(I)で表される基からなる群より選ばれる2価のメソ−ゲン基である:
(式中、環D、環E及び環Fはそれぞれ独立にベンゼン環、シクロヘキサン環、ジオキサン環、又はテトラリン環であり、
Yはそれぞれ独立に、水素原子、重水素原子、又はハロゲン原子であり、
s1〜s3はそれぞれ独立に、1、ないし環D、環E又は環Fの置換基が結合し得る部位の数、までの整数であり、
s1〜s3が2以上の場合、同一の環に結合した複数のYは同一であっても異なっていてもよく、
Z1およびZ2はそれぞれ独立に単結合、−CO−O−、又は−CH2O−であり、
rは0又は1である。]。
(式中、R 1 及びR 6 はそれぞれ独立に、分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基であり、
R 2 及びR 5 はそれぞれ独立に、分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキレン基であり、
R 3 及びR 4 はそれぞれ独立に、分岐を有していてもよい炭素数1〜20のアルキル基であり、
mは1〜6の整数である。) - 前記一般式(3)において、R 1 及びR 6 はそれぞれ独立に、ブチル基、ペンチル基、2−エチルヘキシル基、ヘキシル基、ヘプチル基、2−メチルヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、又はテトラデシル基であり、
R 2 及びR 5 はそれぞれ独立に、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、又はブチレン基であり、
R 3 及びR 4 はそれぞれ独立に、メチル基、エチル基、2−メチルプロピル基、プロピル基、ブチル基、又はt−ブチル基であり、
mは1である、
請求項1に記載の潤滑剤組成物。 - 前記一般式(2)において、R11がメチル基であり、
R12 が水素原子であり、
R15がメチル基であり、
R13 がメチレン基、エチレン基、プロピレン基、又はブチレン基であり、
R14及びR16がそれぞれ独立に、エチレン基、プロピレン基、又はブチレン基である、請求項1又は2に記載の潤滑剤組成物。 - 前記一般式(I)において、環D、環E及び環Fはベンゼン環を表し、Yはそれぞれ独立に、水素原子又はハロゲン原子を表し、Z1およびZ2はそれぞれ独立に単結合又は−CO−O−を表し、s 1 〜s 3 は1を表す、請求項1〜3のいずれかに記載の潤滑剤組成物。
- 前記一般式(2)において、R14及びR16が同一の基である、請求項1〜4のいずれかに記載の潤滑剤組成物。
- 上記一般式(2)において、R 11 はメチル基であり、R 12 は水素原子であり、R 15 はメチル基であり、R 13 はメチレン基であり、R 14 及びR 16 はエチレン基であり、
上記一般式(I)において、rは0であり、環E及び環Fはベンゼン環であり、Yは水素原子であり、s 2 は1であり、s 3 は1であり、Z 2 は単結合であり、
上記一般式(3)において、R 1 及びR 6 がデシル基であり、R 2 及びR 5 がメチレン基であり、R 3 及びR 4 がエチル基であり、
前記潤滑性基油:前記液晶化合物の重量比が2:1である、請求項1に記載の潤滑剤組成物。 - 請求項1〜6のいずれかに記載の潤滑剤組成物を含む液晶グリース。
- 互いに接触して相対運動する複数の機械要素と、該機械要素の接触面の少なくとも一部に配置された請求項1〜6のいずれかに記載の潤滑剤組成物又は請求項7に記載の液晶グリースとを有する機械装置。
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