JP6471581B2 - 情報処理装置、記録システム、及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、記録システム、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、プリントデータで示される画像をシートに対して記録装置に記録させるプログラムに関する。
従来より、データを取得し、取得したデータで示される画像をシートに記録することを画像記録装置に指示する情報処理装置が知られている。例えば、特許文献1に開示されている情報処理装置は、WEBサーバからWEBページデータを取得し、取得したWEBページデータで示される画像をシートに記録する記録処理を画像記録装置に実行させることができる。
特開2013−134618号公報
しかしながら、情報処理装置は、記録処理の対象でない形式のデータを取得した場合に、当該データを記録処理の対象になる形式に変換してから、画像記録装置に記録指示の実行を指示する必要がある。そのため、情報処理装置がデータを取得してから、画像記録装置が記録処理を実行するまでのスループットが低下するという課題を生じる。また、この課題は、記録装置に記録処理を実行させる場合のみならず、例えば、表示装置に画像を表示させる表示処理にも適用できる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、出力装置が処理できない形式のデータが指定された場合に、当該データを出力装置が処理できる形式に変換し、変換されたデータに対する処理を出力装置が完了するまでのスループットの低下を抑制するプログラムを提供することにある。
(1) 本明細書に記載のプログラムは、操作装置と、記憶装置と、第1形式のデータで示される画像を出力する出力装置とに接続されたコンピュータによって実行可能である。前記記憶装置は、統合データを識別する識別情報と、前記識別情報に対応付けられた複数の部分データとを記憶している。複数の前記部分データは、各々が前記統合データの一部のページに対応し、且つ前記第1形式と異なる第2形式のデータである。前記統合データは、前記識別情報に対応付けられた複数の前記部分データを統合することによって得られる仮想的なデータである。該プログラムは、前記記憶装置に記憶された前記識別情報の1つである指定識別情報を指定するユーザ操作を、前記操作装置を通じて受け付ける第1受付処理と、前記指定識別情報で識別される指定統合データの一部のページである指定ページを指定するユーザ操作を、前記操作装置を通じて受け付ける第2受付処理と、前記指定識別情報に対応付けて記憶された前記部分データのうち、前記指定ページを含む指定部分データを特定する特定処理と、前記特定処理で特定された前記指定部分データを、逆変換プログラムに前記第1形式の逆変換データに逆変換させる逆変換処理と、前記逆変換データで示される画像を前記出力装置に出力させる出力指示処理とを前記コンピュータに実行させる。
上記構成によれば、統合データの一部のページが指定された場合に、当該ページを含む部分データを選択的に逆変換データに逆変換し、当該逆変換データで示される画像を出力装置に出力させることができる。その結果、ページの指定から出力装置の処理(以下、「出力処理」と表記する。)の完了までのスループットの低下を抑制することができる。
(2) 好ましくは、該プログラムは、前記逆変換処理において、前記逆変換プログラムに前記指定部分データを逆変換させた後に、前記逆変換プログラムに非指定部分データを前記第1形式の逆変換データに逆変換させる。前記非指定部分データは、前記指定識別情報に対応付けて記憶された前記部分データのうち、前記指定ページを含まない前記部分データである。
上記構成によれば、出力処理のスループットを低下させることなく、統合データの全てのページに対応する逆変換データを取得することができる。
(3) 好ましくは、前記出力装置は、画像を表示する表示装置である。該プログラムは、前記出力指示処理と、前記逆変換処理とを並行して前記コンピュータに実行させる。前記出力指示処理において、複数のページ対応画像を前記表示装置に一覧表示させ、前記ページ対応画像は、各々が前記指定統合データの各ページに対応する画像である。前記逆変換処理で逆変換されたページに対応する前記ページ対応画像は、当該逆変換データから生成した画像である。前記逆変換処理での逆変換が済んでいないページに対応する前記ページ対応画像は、前記指定統合データ内における当該ページのページ番号を表す画像である。
上記構成によれば、指定ページから表示装置に一覧表示されるページ画像を、指定ページから順に逆変換データで生成された画像に切り替えることができる。なお、「複数の処理を並行して実行する」とは、各処理の実行期間の少なくとも一部が重複していることを指し、各処理の開始タイミング及び終了タイミングが一致している必要はない。
(4) さらに、前記コンピュータは、前記第1形式のデータで示される画像をシートに記録する記録処理を実行する記録装置と接続されている。該プログラムは、前記表示装置に表示された前記ページ対応画像のうちのいずれかを指定するユーザ操作を前記操作装置を通じて受け付ける第3受付処理を前記コンピュータに実行させ、前記出力指示処理において、前記第3受付処理で指定された前記ページ対応画像に対応する前記逆変換データで示される画像を、シートに対して前記記録装置に記録させる。
(5) 好ましくは、前記操作装置は、画像を表示する表示装置に備えられたタッチパネルである。該プログラムは、ページ指定オブジェクトと、設定指定オブジェクトと、を含む指定操作画面を前記表示装置に表示させる表示処理と、前記記録処理に用いられる記録設定値である第1設定値を指定するタッチ操作を受け付ける第4受付処理とを前記コンピュータに実行させる。該プログラムは、前記第2受付処理において、前記ページ指定オブジェクトの位置へのタッチ操作を、前記指定ページを指定するユーザ操作として受け付け、前記第4受付処理において、前記設定指定オブジェクトの位置へのタッチ操作を、前記第1設定値を指定するユーザ操作として受け付け、前記出力指示処理において、前記第1設定値に従って前記逆変換データから生成した前記ページ対応画像を前記表示装置に表示させ、前記出力指示処理において、前記第1設定値に従って前記逆変換データで示される画像をシートに対して前記記録装置に記録させる。
上記構成によれば、記録装置によってシートに記録される画像のイメージを、表示装置を通じてユーザに確認させることができる。
(6) 好ましくは、該プログラムは、該プログラムに予め定義された前記記録設定値である第2設定値に従って前記逆変換データから生成した前記ページ対応画像データを、前記指定識別情報と対応付けて前記記憶装置に記憶させる記憶制御処理を前記コンピュータに実行させる。
上記構成によれば、次回以降の出力指示処理において、記憶装置に記憶されたページ画像データを用いて表示装置にページ画像を表示させることができる。
(7) 好ましくは、該プログラムは、前記逆変換処理において、前記指定部分データのみを前記逆変換プログラムに逆変換させる。
上記構成によれば、逆変換処理の処理量を削減することができる。
(8) 好ましくは、前記出力装置は、前記第1形式のデータで示される画像をシートに記録する記録処理を実行する記録装置である。該プログラムは、前記出力指示処理と、前記逆変換処理とを並行して前記コンピュータに実行させる。前記出力指示処理は、前記指定ページに対応する前記逆変換データで示される画像をシートに記録する前記記録処理の実行を、前記記録装置に指示する処理である。
上記構成によれば、出力処理のスループットの低下を抑制することができる。
(9) 好ましくは、該プログラムは、前記指定ページに対応する前記逆変換データを、前記指定識別情報と対応付けて前記記憶装置に記憶させる記憶制御処理を、前記コンピュータにさらに実行させる。
上記構成によれば、次回以降に同じページが指定された場合に、記憶装置に記憶された逆変換データを用いて出力指示処理を実行できるので、出力処理のスループットの低下をさらに抑制することができる。
(10) 好ましくは、前記コンピュータは、通信部をさらに備えている。前記通信部は、前記逆変換プログラムを実行可能なサーバ装置と通信可能である。該プログラムは、前記逆変換処理において、前記指定部分データを逆変換させるための変換指示情報を前記通信部を通じて前記サーバ装置に送信する逆変換指示処理と、前記通信部を通じて前記サーバ装置から前記逆変換データを、前記変換指示情報の応答として受信する逆変換データ受信処理とを前記コンピュータに実行させる。そして、該プログラムは、前記逆変換データ受信処理において、前記指定ページに対応する前記逆変換データを、前記指定ページと異なるページに対応する前記逆変換データより優先して受信する。
上記構成によれば、出力処理の対象となる逆変換データを優先して受信できるので、出力処理のスループットの低下をさらに抑制することができる。
(11) 本明細書に記載の情報処理装置は、操作部と、第1形式のデータで示される画像を出力する出力装置と通信可能な通信部と、記憶部と、制御部とを備える。前記記憶部は、統合データを識別する識別情報と、前記識別情報に対応付けられた複数の部分データとを記憶している。複数の前記部分データは、各々が前記統合データの一部のページに対応し、且つ前記第1形式と異なる第2形式のデータである。前記統合データは、前記識別情報に対応付けられた複数の前記部分データを統合することによって得られる仮想的なデータである。前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記識別情報の1つである指定識別情報を指定するユーザ操作を、前記操作部を通じて受け付ける第1受付処理と、前記指定識別情報で識別される指定統合データの一部のページである指定ページを指定するユーザ操作を、前記操作部を通じて受け付ける第2受付処理と、前記指定識別情報に対応付けて記憶された前記部分データのうち、前記指定ページを含む指定部分データを特定する特定処理と、前記特定処理で特定された前記指定部分データを、逆変換プログラムに前記第1形式の逆変換データに逆変換させる逆変換処理と、前記逆変換データで示される画像を出力させるための出力指示情報を、前記通信部を通じて前記出力装置に送信する出力指示処理とを実行する。
(12) 本明細書に記載の記録システムは、操作部と、第1形式のデータで示される画像を出力する出力装置と、記憶装置と、制御部とを備える。前記記憶部は、統合データを識別する識別情報と、前記識別情報に対応付けられた複数の部分データとを記憶している。複数の前記部分データは、各々が前記統合データの一部のページに対応し、且つ前記第1形式と異なる第2形式のデータである。前記統合データは、前記識別情報に対応付けられた複数の前記部分データを統合することによって得られる仮想的なデータである。前記制御部は、前記記憶部に記憶された前記識別情報の1つである指定識別情報を指定するユーザ操作を、前記操作部を通じて受け付ける第1受付処理と、前記指定識別情報で識別される指定統合データの一部のページである指定ページを指定するユーザ操作を、前記操作部を通じて受け付ける第2受付処理と、前記指定識別情報に対応付けて記憶された前記部分データのうち、前記指定ページを含む指定部分データを特定する特定処理と、前記特定処理で特定された前記指定部分データを、逆変換プログラムに前記第1形式の逆変換データに逆変換させる逆変換処理と、前記逆変換データで示される画像を前記出力装置に出力させる出力指示処理とを実行する。
本発明によれば、当該ページを含む部分データを選択的に逆変換データに逆変換し、当該逆変換データで示される画像を出力装置に出力させることができるので、ページの指定から出力処理が完了するまでのスループットの低下を抑制することができる。
図1は、本実施形態に係る記録システム100の概略図である。 図2は、(A)が複合機10の機能ブロック図であり、(B)が携帯端末50の機能ブロック図である。 図3は、データ記憶領域62Bに記憶される対応ファイル情報の一例である。 図4は、画像記録処理のフローチャートである。 図5は、逆変換処理のフローチャートである。 図6は、プレビュー表示処理のフローチャートである。 図7は、表示部53の表示例であって、(A)はファイル選択画面を、(B)は印刷設定画面を示す。 図8は、プレビュー画面の表示例であって、(A)は指定ページの逆変換ファイルのみを受信した時点の状態を、(B)は全ての逆変換ファイルを受信した後の状態を示す。
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。
図1は、本実施形態における記録システム100の概略図である。図1に示される記録システム100は、複合機10と、携帯端末50と、サーバ70とで構成される。複合機10、携帯端末50、及びサーバ70は、通信ネットワークを通じて相互に通信可能とされている。通信ネットワークの具体例は特に限定されないが、例えば、インターネット101、有線LAN(Local Area Networkの略)、無線LAN102、或いはこれらの組み合わせであってもよい。
複合機10及び携帯端末50は、図1に示されるように、無線LAN102に属している。また、無線LAN102は、不図示のルータ等を通じてインターネット101に接続されている。なお、「無線LAN102に属する」とは、無線LAN102に属するための設定がされており、無線LAN102に属する他の装置と通信可能であることを指す。より詳細には、複合機10及び携帯端末50には、無線LAN102のアクセスポイント102Aと同じSSIDが設定されており、無線LAN102に割り当てられたネットワークアドレスが付与されている。
なお、無線通信とは、通信区間の全域において無線通信が行われていることに限定されない。すなわち、「アクセスポイント102Aを経由して複合機10が情報或いはデータを無線送信或いは無線受信する」とは、複合機10とアクセスポイント102Aとの間において無線通信を実行できていればよい。携帯端末50についても同様である。
また、サーバ70は、インターネット101に接続されている。そして、複合機10及び携帯端末50は、アクセスポイント102A及び不図示のルータからインターネット101を経由して、サーバ70と通信することができる。さらに、携帯端末50は、不図示の基地局を通じてインターネット101に接続されていてもよい。そして、携帯端末50は、基地局からインターネット101を経由して、サーバ70と無線通信することができてもよい。不図示のルータ及び基地局は、通信機器の一例である。
[複合機10]
複合機10は、図2(A)に示されるように、プリンタ部11と、スキャナ部12と、表示部23と、操作部24と、通信部25と、CPU31と、記憶部32と、通信バス33とを主に備える。複合機10を構成する各構成要素は、通信バス33を通じて相互に接続されている。複合機10、或いは複合機10に搭載されたプリンタ部11は、出力装置の一例である。
[プリンタ部11、スキャナ部12]
プリンタ部11は、画像データで示される画像を記録用紙に記録する記録処理を実行する。記録用紙は、シート或いは記録媒体の一例である。プリンタ部11の記録方式として、インクジェット方式や電子写真方式などの公知の方式を採用することができる。プリンタ部11は、記録部或いは記録装置の一例である。スキャナ部12は、原稿に記録されている画像を読み取って画像データを生成するスキャン処理を実行する。スキャナ部12は、読取部或いは読取装置の一例である。複合機10は、FAXの送受信を行うFAX機能、記録用紙に記録された画像を読み取って他の記録用紙に記録するコピー機能等をさらに有してもよい。
複合機10は、JPEGファイルで示される画像を記録用紙に対してプリンタ部11に記録させることができ、PDFファイルで示される画像を記録用紙に対してプリンタ部11に記録させることができない。すなわち、JPEG形式は、複合機10が記録処理を実行可能な第1形式の一例である。但し、第1形式はJPEG形式に限定されず、例えば、BMP形式、TIFF形式等であってもよい。また、PDF形式は、複合機10が記録処理を実行不能な第2形式の一例である。但し、第2形式はPDF形式に限定されず、例えば、文書形式、プレゼンテーション形式、表計算形式等であってもよい。
[表示部23]
表示部23は、各種情報を表示する表示画面を備える。表示部23としては、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Displayの略)、有機ELディスプレイ(Organic Electro−Luminescence Displayの略)等を採用することができる
[操作部24]
操作部24は、表示部23の表示画面に表示されたオブジェクトを選択するユーザの操作を受け付ける。具体的には、操作部24はボタンを有しており、押下されたボタンに対応づけられた各種の操作信号をCPU31へ出力する。さらに、操作部24は、表示部23の表示画面に重畳された膜状のタッチセンサを有していてもよい。すなわち、表示部23がタッチパネルディスプレイとして構成されてもよい

なお、「オブジェクト」とは、ユーザが操作部24を操作することによって選択可能な画像を指す。一例として、オブジェクトは表示部23に表示された文字列であって、操作部24の方向キーを押下することによってオブジェクトの1つがハイライト表示され、操作部24の決定ボタンを押下することによってハイライト表示されたオブジェクトが選択されてもよい。他の例として、操作部24がタッチパネルである場合のオブジェクトは表示部23に表示されたアイコン、ボタン、リンク等であって、タッチ位置に表示されたオブジェクトが選択されてもよい。
タッチパネルとして実現される操作部24は、表示部23の表示画面をタッチするユーザ操作を受け付ける。また、操作部24は、ユーザがタッチした表示画面上の位置を示す位置情報を出力する。位置情報は、例えば、表示画面の左上端を原点とし、右向きをx軸の正の向き、下向きをy軸の正の向きとしたx−y平面上の座標(x,y)として表現できる。タッチセンサには、静電容量方式、抵抗膜方式等の周知の方式を採用することができる。
なお、本明細書中における「タッチ」とは、入力媒体を表示画面に接触させる操作全般を含む。すなわち、タッチした入力媒体を所定時間内に表示画面から離間させるタップ操作、タッチした入力媒体を表示画面上で静止させるロングタッチ操作、タッチした入力媒体を表示画面上でスライドさせるスライド操作、表示画面上をスライドする入力媒体の加速度が閾値以上であるフリック操作、表示画面上の異なる位置にタッチした2つの入力媒体を互いに近づける向きにスライドさせるピンチイン操作、表示画面上の異なる位置にタッチした2つの入力媒体を互いに離れる向きにスライドさせるピンチアウト操作等は、タッチの一例である。
また、入力媒体が表示画面に触れていなくても、表示画面との間の距離がごく僅かな位置まで入力媒体を近接させることを、前述の「タッチ」の概念に含めてもよい。さらに入力媒体とは、ユーザの指であってもよいし、タッチペン等であってもよい。
[通信部25]
通信部25は、外部装置と無線通信を行うためのインタフェースである。複合機10は、例えば、携帯端末50、及びサーバ70等との間で通信部25を通じて各種情報或いは各データを送受信することができる。通信部25の具体的な通信手順は特に限定されないが、例えば、Wi−Fi(Wi−Fi Allianceの登録商標)を採用することができる。
[CPU31]
CPU(Central Processing Unitの略)31は、複合機10の全体動作を制御するものである。CPU31は、後述する各種プログラムを記憶部32から取得して実行する。CPU31は、各種プログラムの実行によって、操作部24から出力される各種情報、及び通信部25を通じて外部装置から取得した各種情報等に基づいた各種の処理を実行する。CPU31及び記憶部32は、制御部の一例を構成する。
[記憶部32]
記憶部32は、プログラム記憶領域32Aと、データ記憶領域32Bとを有する。プログラム記憶領域32Aには、OS(Operating Systemの略)34と、制御プログラム35とが格納される。OS34及び制御プログラム35は、バイナリ形式にビルドされたプログラムである。なお、制御プログラム35は、単一のプログラムであってもよいし、複数のプログラムの集合体であってもよい。データ記憶領域32Bには、制御プログラム35の実行に必要なデータ或いは情報が記憶される。記憶部32は、記憶装置の一例である。
なお、本明細書中の「データ」と「情報」とは、コンピュータによって取り扱い可能なビット或いはビット列である点において共通する。「データ」とは、各ビットが示す意味内容をコンピュータが考慮することなく取り扱えるものを指す。これに対して、「情報」とは、各ビットが示す意味内容によってコンピュータの動作が分岐するものを指す。さらに、「指示」は、送信先の装置に対して次の動作を促すための制御信号であって、情報を含んでいることもあるし、それ自体が情報としての性質を有していることもある。
また、「データ」及び「情報」は、形式(例えば、テキスト形式、バイナリ形式、フラグ形式等)がコンピュータ毎に変更されたとしても、同一の意味内容と認識される限り、同一のデータ及び情報として取り扱われる。例えば、「2つ」であることを示す情報が、あるコンピュータではASCIIコードで”0x32“というテキスト形式の情報として保持され、別のコンピュータでは二進数表記で”10“というバイナリ形式の情報として保持されてもよい。
但し、上記の「データ」及び「情報」の区別は厳密なものではなく、例外的な取り扱いも許容される。例えば、データが一時的に情報として扱われてもよいし、情報が一時的にデータとして扱われてもよい。また、ある装置ではデータとして扱われるものが、他の装置では情報として扱われてもよい。さらには、データの中から情報が取り出されてもよいし、情報の中からデータが取り出されてもよい。
記憶部32は、例えば、RAM(Random Access Memoryの略)、ROM(Read Only Memoryの略)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memoryの略)、HDD(Hard Disk Driveの略)、CPU31が備えるバッファ等、或いはそれらの組み合わせによって構成される。
なお、記憶部32は、コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体であってもよい。コンピュータが読み取り可能なストレージ媒体とは、non−transitoryな媒体である。non−transitoryな媒体には、上記の例の他に、CD−ROM、DVD−ROM等の記録媒体も含まれる。また、non−transitoryな媒体は、tangibleな媒体でもある。一方、インターネット上のサーバなどからダウンロードされるプログラムを搬送する電気信号は、コンピュータが読み取り可能な媒体の一種であるコンピュータが読み取り可能な信号媒体であるが、non−transitoryなコンピュータが読み取り可能なストレージ媒体には含まれない。
プログラム記憶領域32Aに記憶されているプログラムは、CPU31によって実行される。しかしながら、本明細書では、CPU31を省略して各プログラムの動作を説明することがある。すなわち、以下の説明において、「プログラムAが処理Aを実行する」という趣旨の記述は、「CPU31がプログラムAに記述された処理Aを実行する」ことを指してもよい。
また、プログラム記憶領域32Aに記憶されているプログラムは、事象を判断し、判断結果に応じて動作する。しかしながら、本明細書では、判断することを省略して各プログラムの動作を説明することがある。すなわち、以下の説明において、「プログラムが条件Aに応じて、処理Aを実行する」という趣旨の記述は、「プログラムは条件Aであるか否かを判断する。プログラムは、肯定判断であることに応じて、処理Aを実行する」ことを指してもよい。
OS34は、複合機10を構成するハードウェアであるプリンタ部11、スキャナ部12、表示部23、操作部24、及び通信部25等を制御するためのAPI(Application Programming Interfaceの略)を提供する基本プログラムである。すなわち、上記の各プログラムは、OS34が提供するAPIを呼び出すことによって、各ハードウェアを制御する。しかしながら、本明細書では、OS34を省略して各プログラムの動作を説明することがある。すなわち、以下の説明において、「プログラムBがハードウェアCを制御する」という趣旨の記述は、「プログラムBがOS34のAPIを通じてハードウェアCを制御する」ことを指してもよい。
[携帯端末50]
携帯端末50は、図2(B)に示されるように、表示部53と、操作部54と、通信部55と、CPU61と、記憶部62と、通信バス63とを主に備える。携帯端末50に含まれる表示部53、操作部54、通信部55、CPU61、記憶部62、及び通信バス63は、複合機10に含まれる表示部23、操作部24、通信部25、CPU31、記憶部32、及び通信バス33と共通するので、再度の説明は省略する。携帯端末50は、情報処理装置の一例である。但し、情報処理装置は、スマートフォンやタブレット端末等の携帯端末50に限定されず、PC(Personal Computerの略)等であってもよい。
データ記憶領域62Bは、例えば図3に示される「対応ファイル情報」を記憶している。対応ファイル情報は、複合機10、携帯端末50、或いはサーバ70が生成したデータを取り扱うために、制御プログラム65がデータ記憶領域62Bに記憶させた情報である。対応ファイル情報は、複数のレコードを含んでいる。図3に示される各レコードを「対応ファイルレコード」と表記することがある。対応ファイルレコードは、統合PDFファイル名と、部分PDFファイルと、ページ情報とを少なくとも含む。また、対応ファイルレコードは、ページ画像ファイル又は逆変換ファイルをさらに含むことができる。
統合PDFファイル名は、統合PDFファイルを識別する識別情報の一例である。統合PDFファイルは、実体のない仮想的な統合データの一例である。すなわち、データ記憶領域62Bには、統合PDFファイル名で識別される統合PDFファイルが記憶されていなくてもよい。部分PDFファイルは、対応する統合PDFファイル名で識別される統合PDFファイルの一部を構成する部分データの一例である。より詳細には、部分PDFファイルに含まれるページは、対応する統合PDFファイルの一部のページに対応する。すなわち、図3に示されるデータ記憶領域62Bは、統合PDFファイル名で識別される統合PDFファイルを、複数の部分PDFファイルに分割した状態で記憶していると表現することができる。
本実施形態に係る部分PDFファイルは、複合機10によって生成されたJPEGファイルを、携帯端末50の制御プログラム65がPDF形式に変換したものである。より詳細には、制御プログラム65は、当該JPEGファイルを単一の統合PDFファイルに変換したと仮定した場合に、サーバ70の逆変換プログラムが当該統合PDFファイルをJPEG形式に逆変換できないと判断したことに応じて、当該JPEGファイルを複数の部分PDFファイルに変換する。すなわち、対応ファイル情報に含まれる部分PDFファイルは、サーバ70の逆変換プログラムがJPEG形式に逆変換可能なものである。
逆変換プログラムがPDFファイルを逆変換できるか否かは、例えば、逆変換プログラムの変換能力と、変換対象のPDFファイルとを比較することによって判断される。逆変換プログラムの変換能力は、例えば、逆変換が可能なPDFファイルのページ数である閾値ページ数と、逆変換が可能なPDFファイルのデータ量である閾値データ量とを含む。すなわち、部分PDFファイルのページ数は閾値ページ数未満であり、部分PDFファイルのデータ量は閾値データ量未満である。なお、形式の変換とは、例えば、変換前のデータで示される画像の内容を実質的に変更せずに、データ形式を第1形式から第2形式、或いは第2形式から第1形式に変換する処理である。
但し、同一の統合PDFファイル名に対応付けられた複数の部分PDFファイルの関係は、前述の例に限定されない。一例として、部分PDFファイルは、書籍を構成する複数の章或いは節の1つに対応するものであってもよい。他の例として、任意の内容の複数の部分PDFファイルが、ユーザによって同一の統合PDFファイル名に対応付けられてもよい。すなわち、同一の統合PDFファイル名に対応付けられた複数の部分PDFファイルの内容は、相互に関連していてもよいし、関連のないものであってもよい。
ページ情報は、対応する部分PDFファイルに含まれるページが、対応する統合PDFファイルのどのページに対応するかを示す情報である。例えば、部分PDFファイル“見積書−1.PDF”は、統合PDFファイル名“見積書.PDF”で識別される統合PDFファイルの第1ページ〜第12ページに対応するページを含む。また、部分PDFファイル“見積書−2.PDF”は、統合PDFファイル名“見積書.PDF”で識別される統合PDFファイルの第13ページ〜第24ページに対応するページを含む。すなわち、同一の統合PDFファイル名に対応付けられた各部分PDFファイルは、対応する統合PDFファイルに含まれるページのうち、互いに異なるページを含む。他の部分PDFファイルについても同様である。
ページ画像ファイルは、対応する統合PDFファイルの各ページ、すなわち、対応する部分PDFファイルの各ページに対応する画像を示すページ対応データの一例である。ページ画像ファイルは、JPEG形式である。また、ページ画像ファイルは、携帯端末50の制御プログラム65によって、後述する逆変換ファイルから生成される。一例として、統合PDFファイル名“納品書.PDF”には、第1ページから第25ページそれぞれに対応する25個のページ画像ファイル“納品書−x.JPEG”が対応付けられている。他の例として、統合PDFファイル名“マニュアル.PDF”には、第1ページから第21ページそれぞれに対応する21個のページ画像ファイル“マニュアル−y.JPEG”が対応付けられている。
逆変換ファイルは、対応する統合PDFファイルの一部のページ、すなわち、対応する部分PDFファイルの一部のページをJPEG形式に逆変換した逆変換データの一例である。逆変換ファイルは、サーバ70の逆変換プログラムによって、対応する部分PDFファイルから生成される。例えば、統合PDFファイル名“マニュアル.PDF”には、第10ページから第20ページそれぞれに対応する21個の逆変換ファイル“マニュアル−z.JPEG”が対応付けられている。
なお、統合PDFファイル名には、ページ画像ファイル及び逆変換ファイルの一方或いは両方が対応付けられていてもよいし、どちらも対応付けられていなくてもよい。図3の例では、統合PDFファイル名“見積書.PDF”にはページ画像ファイル及び逆変換ファイルのどちらも対応付けられておらず、統合PDFファイル名“納品書.PDF”にはページ画像ファイルのみが対応付けられており、統合PDFファイル名“マニュアル.PDF”には逆変換ファイルのみが対応付けられている。
なお、制御プログラム65は、例えば、データにファイル名を割り当て、当該ファイル名をOS64が管理するファイルシステムに登録するすることによって、当該データをファイルとして扱うことができる。すなわち、「データをファイルとしてデータ記憶領域に記憶させる」とは、例えば、データをファイルとして記憶させることを指示するコマンド、データ、及びデータに割り当てるファイル名を、OS64に入力することを含む概念である。当該コマンドを受け付けたOS64は、入力されたデータをデータ記憶領域62Bに記憶させ、且つ入力されたファイル名をファイルシステムに登録する。
また、制御プログラム65は、ファイルシステムに登録されたファイル名と、ファイルに対する指示コマンドとをOS64に入力することによって、該当するファイルを扱うことができる。図3において、部分PDFファイル、ページ画像ファイル、及び逆変換ファイルのファイル名はファイルシステムに登録されるので、制御プログラム65は、OS64に各ファイル名を入力することで、各ファイル名に対応するファイルを扱うことができる。一方、統合PDFファイル名はファイルシステムに登録されないので、制御プログラム35は、当該ファイル名をOS64に入力しても、当該ファイル名に対応するファイルを扱うことはできない。
なお、制御プログラム65によって、ファイルとしてファイルシステムに登録されるデータについては、ファイルシステムに登録される前であっても、便宜上「ファイル」と表記することがある。すなわち、「携帯端末50がファイルを生成する」という表記は、「制御プログラム65によって、いずれファイルとして登録されるデータを携帯端末50が生成する」という概念の表記である。また、制御プログラム65が複合機10やサーバ70から受信したデータをファイルとしてデータ記憶領域62Bに記憶させることを、便宜上「受信したファイルを記憶する」とも表記する。
対応ファイルレコードに含まれる統合PDFファイル名と、部分PDFファイル、ページ画像ファイル、及び逆変換ファイルとの関係は、例えば、フォルダと、フォルダに格納されるファイルとの関係であってもよい。すなわち、対応ファイルレコードにファイルを追加するとは、例えば、統合PDFファイル名が割り当てられたフォルダに、部分PDFファイル、ページ画像ファイル、或いは逆変換ファイルを格納することを指してもよい。
[サーバ70]
サーバ70は、複合機10或いは携帯端末50から受信した各種要求情報に応じた処理を実行する。一例として、サーバ70は、PDFファイルをJPEG形式の逆変換ファイルに変換する逆変換処理を実行することができる。逆変換処理は、サーバ70が実行する逆変換プログラムによって実現される。逆変換プログラムの変換能力は、例えば、閾値ページ数=20ページ、閾値データ量=5MBである。
[記録システム100の動作]
図4〜図8を参照して、本実施形態に係る記録システム100の動作を説明する。記録システム100は、データ記憶領域62Bに記憶されたPDFファイルで示される画像を記録用紙に記録する記録処理を、複合機10のプリンタ部11に実行させる。
まず、携帯端末50の制御プログラム65は、ファイル選択画面を表示部53に表示させる(S11)。図7(A)は、ファイル選択画面の一例である。図7(A)に示されるファイル選択画面は、対応ファイル情報に含まれる統合PDFファイル名と、統合PDFファイル名に対応するチェックボックスと、統合PDFファイル名で識別される仮想的な統合PDFファイルのページの一部を指定するためのテキストボックスと、[プレビュー]アイコンと、[印刷設定]アイコンとを含む。ステップS11の処理は、表示処理の一例である。ファイル選択画面は、指定操作画面の一例である。
制御プログラム65は、所望のページを示す数字をテキストボックスに入力するユーザ操作と、チェックボックスの位置をタップするユーザ操作と、[プレビュー]アイコン或いは[印刷設定]アイコンの位置をタップするユーザ操作とを、操作部54を通じて受け付ける(S12)。チェックボックスをチェックするユーザ操作を受け付ける処理は、第1受付処理の一例である。ページを示す数字をテキストボックスに入力するユーザ操作を受け付ける処理は、第2受付処理の一例である。テキストボックスは、ページ指定オブジェクトの一例である。[印刷設定]アイコンは、設定指定オブジェクトの一例である。
そして、制御プログラム65は、[印刷設定]アイコンの位置がタップされたことに応じて、印刷設定画面を表示部53に表示させる。図7(B)は、印刷設定画面の一例である。図7(B)に示される印刷設定画面は、シートサイズの選択を受け付けるラジオボタンと、レイアウトの選択を受け付けるラジオボタンと、部数の選択を受け付けるテキストボックスと、[設定]アイコンとを含む。そして、制御プログラム65は、印刷設定画面に対するユーザ操作を操作部54を通じて受け付ける。この処理は、第4受付処理の一例である。
制御プログラム65は、[設定]アイコンの位置がタップされたことに応じて、第1設定値を取得する。第1設定値は、複合機10に実行させる記録処理の実行条件を示す記録設定値の一例である。記録設定値は、例えば、“シートサイズ”を示す値(例えば、“A4”、“B4”、“L版”等)、“レイアウト”を示す値(例えば、“1ページ”、“2in1”等)、“部数”を示す値等である。但し、記録設定値の具体例はこれらに限定されず、例えば、“用紙種”を示す値(例えば、“光沢紙”、“普通紙”等)、“解像度”を示す値(例えば、“ファイン”、“ドラフト”等)、“色数”を示す値(例えば、“フルカラー”、“256色”、“モノクロ”等)等を含んでもよい。
制御プログラム65は、図7(B)の例において、シートサイズ“B5”と、レイアウト“1ページ”と、部数“2部”とを、第1設定値として取得する。制御プログラム65は、第1設定値を取得する処理を後で改めて実行しなくてもよいように、当該第1設定値をデータ記憶領域62Bの予め定められた領域に一時的に記憶させる。このように、後の処理でプログラムが特定の判断をする必要なく、特定の情報をプログラムが読み出せるように準備することを、「情報を取得する」、或いは「情報を特定する」等と表記することがある。
そして、制御プログラム65は、図7(A)に示されるファイル選択画面を再び表示部53に表示させる。一方、制御プログラム65は、ファイル選択画面の[印刷設定]アイコンがタップされなかったことに応じて、制御プログラム65に予め定義された記録設定値である第2設定値を、第1設定値として取得する。第2設定値は、例えば、シートサイズ“A4”、レイアウト“1ページ”、部数“1部”である。第2設定値は、記録用紙に記録される画像の画質(例えば、解像度、色数等)を示す値が最高値に設定されているのが望ましい。
次に、制御プログラム65は、[プレビュー]アイコンの位置がタップされたことに応じて(S12:Yes)、指定ファイル名及び指定ページを取得する。具体的には、指定ファイル名は、[プレビュー]アイコンがタップされた際にチェックされていたチェックボックスに対応する統合PDFファイル名である。指定ページは、チェックされたチェックボックスに対応するテキストボックスに入力された数字で特定されるページである。指定ファイル名は指定識別情報の一例であり、指定ファイル名で識別される統合PDFファイルは指定統合データの一例である。
すなわち、制御プログラム65は、図7(A)の例において、指定ファイル名“見積書.PDF”、及び指定ページ“3、4、5ページ”を取得する。換言すれば、制御プログラム65は、指定ファイル名“見積書.PDF”及び指定ページ“3、4、5ページ”を、データ記憶領域62Bの予め定められた領域に一時的に記憶させる。なお、制御プログラム65は、テキストボックスに数字が入力されていない場合、統合PDFファイルの全ページを、指定ページとして取得してもよい。
そして、制御プログラム65は、取得した指定ファイル名及び指定ページに基づいて、指定部分ファイルを特定する(S13)。指定部分ファイルは、指定ファイル名に対応する部分PDFファイルのうち、指定ページを含む部分PDFファイルである。指定部分ファイルは、指定部分データの一例である。すなわち、制御プログラム65は、図3及び図7(A)の例において、部分PDFファイル“見積書−1.PDF”を、指定部分ファイルとして特定する。換言すれば、制御プログラム65は、特定した指定部分ファイルのファイル名“見積書−1.PDF”を、データ記憶領域62Bの予め定められた領域に一時的に記憶させる。なお、ステップS13で特定される指定部分ファイルは、1つの場合もあるし、複数の場合もある。ステップS13の処理は、特定処理の一例である。
次に、制御プログラム65は、図3に示される対応ファイル情報において、指定ファイル名にページ画像ファイルが対応付けられているか否かを判断する(S14)。そして、制御プログラム65は、指定ファイル名にページ画像ファイルが対応付けられていないと判断したことに応じて(S14:No)、逆変換処理(S15)と、プレビュー表示処理(S16)とを並行して実行する。逆変換処理は、少なくとも指定部分ファイルをJPEG形式に変換する処理である。プレビュー表示処理は、ページ画像ファイルで示されるページ画像を表示部53に一覧表示させる処理である。図5を参照して逆変換処理の詳細を、図6を参照してプレビュー表示処理の詳細を説明する。
[逆変換処理]
本実施形態に係る逆変換処理は、指定ファイル名に対応付けられた複数の部分PDFファイルをサーバ70に逆変換させる処理である。すなわち、制御プログラム65は、部分PDFファイルをサーバ70に送信し、サーバ70の逆変換プログラムに当該部分PDFファイルを逆変換させ、逆変換によって生成されたJPEG形式の逆変換ファイルをサーバ70から受信する。
制御プログラム65は、通信部55を通じてサーバ70に変換指示情報を送信する(S31〜S34)。変換指示情報は、逆変換処理の実行をサーバ70に指示するための情報である。変換指示情報は、指定ファイル名に対応付けられた複数の部分PDFファイルの1つを含む。また、指定部分ファイルを含む変換指示情報は、当該指定部分ファイルのうちの指定ページを特定する指定ページ情報をさらに含んでもよい。さらに、制御プログラム65は、指定ファイル名に対応付けられた逆変換ファイルが既にデータ記憶領域62Bに記憶されている場合、当該逆変換ファイルを取得するための変換指示情報の送信を省略することができる。
まず、制御プログラム65は、指定部分ファイルを含む変換指示情報を1つずつ順番に送信する(S31)。制御プログラム65は、図3及び図7(A)の例において、部分PDFファイル“見積書−1.PDF”、及び指定ページ情報“3、4、5ページ”を含む記録指示情報を送信する。次に、制御プログラム65は、全ての指定部分ファイルを送信したことに応じて(S32:No)、非指定部分ファイルを含む変換指示情報を1つずつ順番に送信する(S33)。非指定部分ファイルは、指定ファイル名に対応付けられた部分PDFファイルのうち、指定ページを含まない部分PDFファイルである。制御プログラム65は、図3及び図7(A)の例において、部分PDFファイル“見積書−2.PDF”を含む変換指示情報を送信する。ステップS31〜S34の処理は、逆変換指示処理の一例である。
また図示は省略するが、サーバ70は、携帯端末50から変換指示情報を受信する。次に、サーバ70は、逆変換プログラムに逆変換処理を実行させる。逆変換処理は、受信した変換指示情報に含まれる部分PDFファイルの形式をJPEG形式に変換して逆変換ファイルを生成する処理である。これにより、部分PDFファイルに含まれる各ページに対応する複数の逆変換ファイルが生成される。図3及び図7(A)の例では、24個の逆変換ファイルが生成される。なお、サーバ70は、複数の部分PDFファイルに対応する逆変換処理を、変換指示情報の受信順に実行する。すなわち、サーバ70は、指定ページを含む部分PDFファイル“見積書−1.PDF”に対する逆変換処理を先に実行し、指定ページを含まない部分PDFファイル“見積書−2.PDF”に対する逆変換処理を後に実行する。
そして、サーバ70は、逆変換プログラムが生成した逆変換ファイルを携帯端末50に送信する。ここで、サーバ70は、指定部分ファイルを逆変換して得られる逆変換ファイルのうち、指定ページに対応する逆変換ファイルを最初に送信し、指定ページと異なるページ(以下、「非指定ページ」と表記する)に対応する逆変換ファイルを後に送信する。さらに、サーバ70は、非指定部分ファイルを逆変換して得られる逆変換ファイルを最後に送信する。すなわち、サーバ70は、図3及び図7(A)の例において、第3ページ、第4ページ、第5ページ、第1ページ、第2ページ、第6ページ〜第24ページの順に、逆変換ファイルを送信する。
次に、携帯端末50の制御プログラム65は、通信部55を通じてサーバ70から逆変換ファイルを受信する(S35〜S37)。制御プログラム65は、複数の逆変換ファイルを、サーバ70が送信した順に受信する。すなわち、制御プログラム65は、指定部分ファイルの指定ページを逆変換して得られる逆変換ファイルを最初に受信(S35)し、指定部分ファイルの非指定ページを逆変換して得られる逆変換ファイルを次に受信(S36)し、非指定部分ファイルを逆変換して得られる逆変換ファイルを最後に受信(S37)する。
なお、図6の例では、全ての変換指示情報の送信が完了してから、最初の逆変換ファイルを受信しているが、処理の順序はこれに限定されない。すなわち、通信ネットワークの通信状況やサーバ70の処理速度の関係によって、変換指示情報の送信と、逆変換ファイルの受信とが並行して実行されてもよい。すなわち、制御プログラム65は、非指定部分ファイルを含む変換指示情報の送信を完了する前に、指定ページの逆変換ファイルを受信してもよい。
[プレビュー表示処理]
本実施形態に係るプレビュー表示処理は、指定ファイル名で識別される仮想的な統合PDFファイルの各ページを示すページ画像を、表示部53に一覧表示させる処理である。すなわち、制御プログラム65は、サーバ70から受信した逆変換ファイルからページ画像を生成し、生成したページ画像を表示部53に表示させる。プレビュー表示処理は、出力指示処理の一例である。
まず、制御プログラム65は、プレビュー画面を表示部53に表示させる(S41)。図8は、プレビュー画面の一例である。図8に示されるプレビュー画面は、複数のページ画像と、各ページ画像に対応付けられたチェックボックスと、[プリント]アイコンとを含む。そして、制御プログラム65は、ページ画像の位置をタップするユーザ操作と、[プリント]アイコンの位置をタップするユーザ操作を操作部54を通じて受け付ける(S42、S17)。
なお、最初に表示されるプレビュー画面において、指定ページのページ画像に対応するチェックボックスはチェックされており、指定ページ以外のページ画像に対応するチェックボックスはチェックされていない。また、対応するチェックボックスがチェックされたページ画像と、対応するチェックボックスがチェックされていないページ画像とは、プレビュー画面における表示態様が異なる。具体的には、対応するチェックボックスがチェックされていないページ画像は、グレーアウトされている。
また、ページ画像は、逆変換ファイルから生成されるものである。しかしながら、逆変換処理とプレビュー表示処理とを並行して実行しているので、制御プログラム65は、プレビュー画面を最初に表示部53に表示させる段階で、全ての逆変換ファイルを受信していない可能性がある。そこで、制御プログラム65は、既に逆変換ファイルを受信したページに対応するページ画像として、当該逆変換ファイルから生成したページ画像をプレビュー画面に含める。一方、制御プログラム65は、未だ逆変換ファイルを受信していないページに対応するページ画像として、指定ファイル内における当該ページのページ番号を表す画像をプレビュー画面に含める。
ページ画像は、対応するページの画像を記録用紙に記録した状態を示すイメージ画像である。まず、制御プログラム65は、逆変換ファイルで示される画像を第2設定値に従って記録用紙に記録した状態を示すページ画像(以下、「デフォルトページ画像」と表記する。)を生成する。そして、制御プログラム65は、デフォルトページ画像を示すページ画像ファイル(以下、「デフォルトページ画像ファイル」と表記する。)を、データ記憶領域62Bに一時記憶させる。
次に、制御プログラム65は、逆変換ファイルで示される画像を第1設定値に従って記録用紙に記録した状態を示すページ画像(以下、「カスタムページ画像」と表記する。)を、デフォルトページ画像を用いて生成する。一例として、制御プログラム65は、第1設定値及び第2設定値に含まれるシートサイズの比率に応じて、デフォルトページ画像を拡大或いは縮小する。他の例として、制御プログラム65は、第1設定値及び第2設定値に含まれる色数の差に応じて、デフォルトページ画像を減色する。これらの処理が実行されることによって、デフォルトページ画像からカスタムページ画像が生成される。
そして、制御プログラム65は、カスタムページ画像をプレビュー画面に含める。これにより、複合機10による記録処理の結果に近いページ画像がプレビュー画面に含められることになる。一方、制御プログラム65は、第1設定値及び第2設定が同一の場合に、カスタムページ画像を生成する処理を省略して、デフォルトページ画像をプレビュー画面に含めればよい。
そして、制御プログラム65は、対応するチェックボックスがチェックされたページ画像の位置がタップされたことに応じて(S42:Yes)、当該チェックボックスのチェックを解除する。また、制御プログラム65は、対応するチェックボックスがチェックされていないページ画像の位置がタップされたことに応じて(S42:Yes)、当該チェックボックスをチェックする。
また、制御プログラム65は、ページ画像の位置がタップされたことに応じて(S42:Yes)、ファイル選択画面を通じて取得した指定ページを更新する。すなわち、制御プログラム65は、データ記憶領域62Bの予め定められた領域に指定ページとして一時記憶させた情報を、新たな情報で上書きする。具体的には、制御プログラム65は、新たにチェックされたチェックボックスに対応するページ画像のページを指定ページに含める。また、制御プログラム65は、チェックが解除されたチェックボックスに対応するページ画像のページを指定ページから除外する。この処理は、第2受付処理の一例である。
さらに、制御プログラム65は、ページ画像の位置がタップされたことに応じて(S42:Yes)、表示内容を更新したプレビュー画面を表示部53に表示させる。一例として、制御プログラム65は、新たにチェックされたチェックボックスに対応するページ画像のグレーアウトを解除したプレビュー画面を、再び表示部53に表示させる(S41)。他の例として、制御プログラム65は、チェックが解除されたチェックボックスに対応するページ画像をグレーアウトしたプレビュー画面を、再び表示部53に表示させる(S41)。
また、制御プログラム65は、通信部55を通じてサーバ70から新たな逆変換ファイルを受信したことに応じて(S43:Yes)、当該逆変換ファイルからデフォルトページ画像及びカスタムページ画像を生成する(S44)。そして、制御プログラム65は、新たに生成したカスタムページ画像を含むプレビュー画面を表示部53に再び表示させる(S41)。すなわち、制御プログラム65は、ページ番号を表すページ画像に代えて、逆変換ファイルから生成したカスタムページ画像をプレビュー画面に含める。
図8(A)は、指定ページの逆変換ファイルのみが受信された時点におけるプレビュー画面の一例である。図8(A)に示されるページ画像は、第1ページ、第2ページ、第6〜第8ページに対応するページ画像がグレーアウトされている。また、図8(A)に示されるページ画像は、指定ページである第3ページ、第4ページ、第5ページに対応するページ画像が逆変換ファイルから生成されたものであり、その他のページに対応するページ画像がページ番号を表すものである。
図8(B)は、図8(A)に示されるプレビュー画面の第3ページ及び第7ページに対応するページ画像の位置がタップされ、且つ全ての逆変換ファイルが受信された後のプレビュー画面の一例である。図8(B)では、チェックが解除された第3ページのページ画像がグレーアウトされ、新たにチェックされた第7ページのページ画像のグレーアウトが解除されている。これにより、図8(B)における指定ページは、“4、5、7ページ”に更新される。また、図8(B)に示される全てのページ画像は、対応する逆変換ファイルから生成されたものである。
制御プログラム65は、[プリント]アイコンの位置がタップされるまで(S17:No)、プレビュー表示処理を継続する。そして、制御プログラム65は、[プリント]アイコンの位置がタップされたことに応じて(S17:Yes)、プレビュー表示処理で生成したデフォルトページ画像ファイルを、指定ファイル名を含む対応ファイルレコードに追加する(S18)。換言すれば、制御プログラム65は、デフォルトページ画像ファイルを指定ファイル名と対応付けてデータ記憶領域62Bに記憶させる。ステップS18の処理は、記憶制御処理の一例である。
次に、制御プログラム65は、通信部55を通じて複合機10に記録指示情報を送信する(S19)。記録指示情報は、指定ページの逆変換ファイルに対する記録処理を第1設定値に従って複合機10に実行させるための情報である。記録指示情報は、指定ページの逆変換ファイルの1つと、第1設定値とを含む。すなわち、制御プログラム65は、逆変換ファイル及び第1設定値を含む複数の記録指示情報を順番に送信する。なお、第1設定値は、最初に送信される記録指示情報のみに含まれていてもよい。ステップS19の処理は、出力指示処理及び記録指示処理の一例である。
さらに、制御プログラム65は、ステップS15で受信した逆変換ファイルのうち、少なくとも指定ページの逆変換ファイルを、指定ファイルを含む対応ファイルレコードに追加する(S20)。換言すれば、制御プログラム65は、指定ページの逆変換ファイルを指定ファイル名と対応付けてデータ記憶領域62Bに記憶させる。ステップS20の処理は、記憶制御処理の一例である。
また図示は省略するが、複合機10の制御プログラム35は、通信部25を通じて携帯端末50から記録指示情報を受信する。そして、制御プログラム35は、受信した記録指示情報に従ってプリンタ部11に記録処理を実行させる。具体的には、プリンタ部11は、受信した記録指示情報に含まれる逆変換ファイルで示される画像を、第1設定値に従って記録用紙に記録する。
なお、ユーザは、携帯端末50が全ての逆変換ファイルをサーバ70から受信する前に、[プリント]アイコンの位置をタップすることができる。この場合、制御プログラム65は、逆変換処理(S15)と、ステップS18〜S20の処理とを並行して実行することになる。または、制御プログラム65は、[プリント]アイコンの位置がタップされたことに応じて、指定ページの逆変換ファイルを全て受信するまで逆変換処理を継続し、非指定ページの逆変換ファイルの受信をキャンセルしてもよい。
一方、制御プログラム65は、指定ファイル名にページ画像ファイルが対応付けられていると判断したことに応じて(S14:Yes)、プレビュー表示処理を実行する(S21)。ステップS16、S21のプレビュー表示処理は共通するので、再度の説明は省略する。但し、制御プログラム65は、ステップS21において、逆変換ファイルから生成したカスタムページ画像に代えて、データ記憶領域62Bに記憶されたデフォルトページ画像ファイルから生成したカスタムページ画像を、プレビュー画面に含める。
具体的には、制御プログラム65は、指定ファイル名に対応付けられたページ画像ファイルを読み出す。次に、制御プログラム65は、当該ページ画像ファイルで示されるデフォルトページ画像を、第1設定値に従ったカスタムページ画像に変換する。そして、制御プログラム65は、当該カスタムページ画像をプレビュー画面に含める。また、ステップS21では、指定ファイルに含まれる全てのページに対応するデフォルトページ画像がデータ記憶領域62Bに記憶されている。そのため、最初に表示されるプレビュー画面に含まれるページ画像は、全てカスタムページ画像となる。
次に、制御プログラム65は、[プリント]アイコンの位置がタップされたことに応じて(S22:Yes)、指定部分ファイルを特定する(S23)。ステップS13、S23の処理は共通するので、再度の説明は省略する。また、制御プログラム65は、プレビュー表示処理において指定ページが変更されていなければ、ステップS23の処理を省略することができる。
次に、制御プログラム65は、記録指示処理(S19)と、逆変換処理(S24)とを並行して実行する。ステップS15、S24の処理は共通するので、再度の説明は省略する。また、制御プログラム65は、指定ページの逆変換ファイルの1つを逆変換処理で受信したことに応じて、当該逆変換ファイルを含む記録指示情報を通信部55を通じて複合機10に送信すればよい。さらに、制御プログラム65は、ステップS24で受信した指定ページの逆変換ファイルを、指定ファイル名と対応付けてデータ記憶領域62Bに記憶させる(S20)。
[本実施形態の作用効果]
上記の実施形態によれば、統合PDFファイルの一部のページが指定された場合に、当該ページを含む部分PDFデータを選択的に逆変換ファイルに逆変換し、当該逆変換ファイルで示される画像を出力装置に出力させることができる。その結果、ページの指定から出力処理の完了までのスループットの低下を抑制することができる。
また、上記の実施形態によれば、出力処理(S16、S19)と逆変換処理(S15、S24)とを並行して実行する。また、逆変換処理において、指定部分ファイルの逆変換処理の後に、非指定部分ファイルの逆変換処理をサーバ70に実行させる。その結果、出力処理のスループットを低下させることなく、統合PDFファイルの全てのページに対応する逆変換ファイルを取得することができる。但し、逆変換処理の対象は指定部分ファイルのみであってもよい。これにより、逆変換処理の処理量を削減することができる。
また、逆変換処理(S15)と並行して実行されるプレビュー表示処理(S16)において、ページ番号を表すページ画像からカスタムページ画像への切替が指定ページから順に行われる。また、カスタムページ画像は、記録処理に用いられる第1設定値に従って生成される。その結果、記録処理で記録用紙に記録される画像のイメージを、プレビュー画面を通じてユーザに確認させることができる。
また、上記構成によれば、第2設定値に従って生成されたデフォルトページ画像ファイルがデータ記憶領域62Bに記憶される。これにより、デフォルトページ画像は、逆変換ファイルで示される画像からの画質低下が比較的少ない。その結果、デフォルトページ画像データを用いてプレビュー表示処理を実行する場合に、カスタムページ画像の画質低下を抑制することができる。
また、記録指示処理(S19)と並行して実行される逆変換処理(S24)において、指定ページの逆変換ファイルを優先して受信するので、最初の記録指示情報を早いタイミングで送信することができる。一般的に、プリンタ部11による1ページの記録処理に要する時間は、サーバ70による1ページの逆変換処理に要する時間より長い。そのため、最初の記録指示情報を早いタイミングで送信することによって、画像記録処理の完了までのスループットの低下を抑制することができる。さらに、過去に記録処理の対象となったページの逆変換ファイルをデータ記憶領域62Bに記憶させておくことにより、画像記録処理の完了までのスループットの低下を抑制することができる。
なお、上記の実施形態によれば、通信ネットワークを通じて複合機10及びサーバ70に接続された携帯端末50によって、図4〜図6に示される処理が実行される例を説明した。しかしながら、記録システム100の形態はこれに限定されない。例えば、携帯端末50及びサーバ70の少なくとも一方が省略されてもよい。
一例として、携帯端末50によって逆変換プログラムが実行されてもよい。この場合の処理能力は、CPU61のクロック周波数、或いは作業領域として使用されるデータ記憶領域62Bの記憶容量等によって変動する。他の例として、図3に示される対応ファイル情報は、通信ネットワークを通じて携帯端末50がアクセス可能なストレージサーバ等に記憶されていてもよい。さらに他の例として、図4〜図6の各処理は、複合機10によって実行されてもよい。すなわち、複合機10は、通信バス33を通じて接続されたスキャナ部12からJPEGファイルを取得し、通信バス33を通じて接続されたプリンタ部11に記録処理を実行させてもよい。
また、実施形態の複合機10及び携帯端末50において、記憶部32、62のプログラム記憶領域32A、62Aに記憶された各種プログラムがCPU31、61によって実行されることによって、本発明の制御部が実行する各処理が実現される例を説明した。しかしながら、制御部の構成はこれに限定されず、その一部又は全部を集積回路(IC(Integrated Circuitの略)とも言う。)等のハードウェアで実現してもよい。
さらに、本発明は、複合機10及び携帯端末50として実現できるだけでなく、複合機10及び携帯端末50に処理を実行させるプログラムとして実現してもよい。そして、当該プログラムは、non−transitoryな記録媒体に記録されて提供されてもよい。non−transitoryな記録媒体は、CD−ROM、DVD−ROM等の他、通信ネットワークを通じて複合機10及び携帯端末50に接続可能なサーバに搭載された記憶部を含んでもよい。そして、サーバの記憶部に記憶されたプログラムは、当該プログラムを示す情報或いは信号として、インターネット等の通信ネットワークを通じて配信されてもよい。
10・・・複合機
11・・・プリンタ部
12・・・スキャナ部
31,61・・・CPU
53・・・表示部
54・・・操作部
25,55・・・通信部
32,62・・・記憶部
35,65・・・制御プログラム
50・・・携帯端末
70・・・サーバ
100・・・記録システム

Claims (12)

  1. 操作装置と、記憶装置と、第1形式のデータで示される画像を出力する出力装置とに接続されたコンピュータによって実行可能なプログラムであって、
    前記記憶装置は、統合データを識別する識別情報と、前記識別情報に対応付けられた複数の部分データとを記憶しており、
    複数の前記部分データは、各々が前記統合データの一部のページに対応し、且つ前記第1形式と異なる第2形式のデータであり、
    前記統合データは、前記識別情報に対応付けられた複数の前記部分データを統合することによって得られる仮想的なデータであり、
    該プログラムは、
    前記記憶装置に記憶された前記識別情報の1つである指定識別情報を指定するユーザ操作を、前記操作装置を通じて受け付ける第1受付処理と、
    前記指定識別情報で識別される指定統合データの一部のページである指定ページを指定するユーザ操作を、前記操作装置を通じて受け付ける第2受付処理と、
    前記指定識別情報に対応付けて記憶された前記部分データのうち、前記指定ページを含む指定部分データを特定する特定処理と、
    前記特定処理で特定された前記指定部分データを、逆変換プログラムに前記第1形式の逆変換データに逆変換させる逆変換処理と、
    前記逆変換データで示される画像を前記出力装置に出力させる出力指示処理と、を前記コンピュータに実行させるプログラム。
  2. 該プログラムは、前記逆変換処理において、前記逆変換プログラムに前記指定部分データを逆変換させた後に、前記逆変換プログラムに非指定部分データを前記第1形式の逆変換データに逆変換させ、前記非指定部分データは、前記指定識別情報に対応付けて記憶された前記部分データのうち、前記指定ページを含まない前記部分データである請求項1に記載のプログラム。
  3. 前記出力装置は、画像を表示する表示装置であり、
    該プログラムは、
    前記出力指示処理と、前記逆変換処理とを並行して前記コンピュータに実行させ、
    前記出力指示処理において、複数のページ対応画像を前記表示装置に一覧表示させ、
    前記ページ対応画像は、各々が前記指定統合データの各ページに対応する画像であり、
    前記逆変換処理で逆変換されたページに対応する前記ページ対応画像は、当該逆変換データから生成した画像であり、
    前記逆変換処理での逆変換が済んでいないページに対応する前記ページ対応画像は、前記指定統合データ内における当該ページのページ番号を表す画像である請求項2に記載のプログラム。
  4. 前記コンピュータは、前記第1形式のデータで示される画像をシートに記録する記録処理を実行する記録装置と接続されており、
    該プログラムは、
    前記表示装置に表示された前記ページ対応画像のうちのいずれかを指定するユーザ操作を前記操作装置を通じて受け付ける第3受付処理を、前記コンピュータに実行させ、
    前記出力指示処理において、前記第3受付処理で指定された前記ページ対応画像に対応する前記逆変換データで示される画像を、シートに対して前記記録装置に記録させる請求項3に記載のプログラム。
  5. 前記操作装置は、画像を表示する表示装置に備えられたタッチパネルであり、
    該プログラムは、
    ページ指定オブジェクトと、設定指定オブジェクトと、を含む指定操作画面を前記表示装置に表示させる表示処理と、
    前記記録処理に用いられる記録設定値である第1設定値を指定するタッチ操作を受け付ける第4受付処理と、を前記コンピュータに実行させ、
    前記第2受付処理において、前記ページ指定オブジェクトの位置へのタッチ操作を、前記指定ページを指定するユーザ操作として受け付け、
    前記第4受付処理において、前記設定指定オブジェクトの位置へのタッチ操作を、前記第1設定値を指定するユーザ操作として受け付け、
    前記出力指示処理において、前記第1設定値に従って前記逆変換データから生成した前記ページ対応画像を前記表示装置に表示させ、
    前記出力指示処理において、前記第1設定値に従って前記逆変換データで示される画像をシートに対して前記記録装置に記録させる請求項4に記載のプログラム。
  6. 該プログラムは、該プログラムに予め定義された前記記録設定値である第2設定値に従って前記逆変換データから生成した前記ページ対応画像を、前記指定識別情報と対応付けて前記記憶装置に記憶させる記憶制御処理を、前記コンピュータに実行させる請求項5に記載のプログラム。
  7. 該プログラムは、前記逆変換処理において、前記指定部分データのみを前記逆変換プログラムに逆変換させる請求項1に記載のプログラム。
  8. 前記出力装置は、前記第1形式のデータで示される画像をシートに記録する記録処理を実行する記録装置であり、
    該プログラムは、
    前記出力指示処理と、前記逆変換処理とを並行して前記コンピュータに実行させ、
    前記出力指示処理は、前記指定ページに対応する前記逆変換データで示される画像をシートに記録する前記記録処理の実行を、前記記録装置に指示する処理である請求項7に記載のプログラム。
  9. 該プログラムは、前記指定ページに対応する前記逆変換データを、前記指定識別情報と対応付けて前記記憶装置に記憶させる記憶制御処理を、前記コンピュータにさらに実行させる請求項1から8のいずれかに記載のプログラム。
  10. 前記コンピュータは、通信部をさらに備えており、
    前記通信部は、前記逆変換プログラムを実行可能なサーバ装置と通信可能であり、
    該プログラムは、前記逆変換処理において、
    前記指定部分データを逆変換させるための変換指示情報を前記通信部を通じて前記サーバ装置に送信する逆変換指示処理と、
    前記通信部を通じて前記サーバ装置から前記逆変換データを、前記変換指示情報の応答として受信する逆変換データ受信処理と、を前記コンピュータに実行させ、
    前記逆変換データ受信処理において、前記指定ページに対応する前記逆変換データを、前記指定ページと異なるページに対応する前記逆変換データより優先して受信する請求項1から9のいずれかに記載のプログラム。
  11. 操作部と、
    第1形式のデータで示される画像を出力する出力装置と通信可能な通信部と、
    記憶部と、
    制御部と、を備えており、
    前記記憶部は、統合データを識別する識別情報と、前記識別情報に対応付けられた複数の部分データとを記憶しており、
    複数の前記部分データは、各々が前記統合データの一部のページに対応し、且つ前記第1形式と異なる第2形式のデータであり、
    前記統合データは、前記識別情報に対応付けられた複数の前記部分データを統合することによって得られる仮想的なデータであり、
    前記制御部は、
    前記記憶部に記憶された前記識別情報の1つである指定識別情報を指定するユーザ操作を、前記操作部を通じて受け付ける第1受付処理と、
    前記指定識別情報で識別される指定統合データの一部のページである指定ページを指定するユーザ操作を、前記操作部を通じて受け付ける第2受付処理と、
    前記指定識別情報に対応付けて記憶された前記部分データのうち、前記指定ページを含む指定部分データを特定する特定処理と、
    前記特定処理で特定された前記指定部分データを、逆変換プログラムに前記第1形式の逆変換データに逆変換させる逆変換処理と、
    前記逆変換データで示される画像を出力させるための出力指示情報を、前記通信部を通じて前記出力装置に送信する出力指示処理と、を実行する情報処理装置。
  12. 操作部と、
    第1形式のデータで示される画像を出力する出力装置と、
    記憶と、
    制御部と、を備える記録システムであって、
    前記記憶部は、統合データを識別する識別情報と、前記識別情報に対応付けられた複数の部分データとを記憶しており、
    複数の前記部分データは、各々が前記統合データの一部のページに対応し、且つ前記第1形式と異なる第2形式のデータであり、
    前記統合データは、前記識別情報に対応付けられた複数の前記部分データを統合することによって得られる仮想的なデータであり、
    前記制御部は、
    前記記憶部に記憶された前記識別情報の1つである指定識別情報を指定するユーザ操作を、前記操作部を通じて受け付ける第1受付処理と、
    前記指定識別情報で識別される指定統合データの一部のページである指定ページを指定するユーザ操作を、前記操作部を通じて受け付ける第2受付処理と、
    前記指定識別情報に対応付けて記憶された前記部分データのうち、前記指定ページを含む指定部分データを特定する特定処理と、
    前記特定処理で特定された前記指定部分データを、逆変換プログラムに前記第1形式の逆変換データに逆変換させる逆変換処理と、
    前記逆変換データで示される画像を前記出力装置に出力させる出力指示処理と、を実行する記録システム。
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