JP6471516B2 - 電子写真感光体製造用塗布液、電子写真感光体、及び画像形成装置 - Google Patents
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少させることが困難であった。歩留まりの向上、品質の向上を目指す生産現場にとって、分散安定性の良くない塗布液を使用する場合、塗布液を均質化して使う必要があり、塗布液の均質化、及び均質化の確認作業は、感光体製造の生産性に影響を及ぼす。特許文献7に記載の分散剤を使用して無機粒子を分散する手法は、簡便で生産性への影響が少ないが、感光体の電気的特性を悪化させる問題があった。
<2>前記粒子状珪素化合物が、有機珪素化合物による表面処理を施されていることを特徴とする、<1>に記載の電子写真感光体製造用塗布液。
<3>前記粒子状珪素化合物の含有量が、固形分中5質量%以上15質量%以下であることを特徴とする、<1>又は<2>に記載の電子写真感光体製造用塗布液。
<4>前記粒子状珪素化合物の一次粒径が0.01μm以上1.0μm以下であることを特徴とする、<1>〜<3>のいずれかに記載の電子写真感光体製造用塗布液。
<5>前記一般式(1)中、R1〜R3が水素原子、Rx〜Rzがフェニル基であることを特徴とする、<1>〜<4>のいずれかに記載の電子写真感光体製造用塗布液。
<6>沸点が90℃以下のエーテル及び120℃以上のエーテルを含有することを特徴とする<1>〜<5>のいずれかに記載の電子写真感光体製造用塗布液。
<7>導電性基体上に、感光層を有する電子写真感光体において、該感光層が、前記一般式(1)で表される電荷輸送物質、バインダー樹脂、及び粒子状珪素化合物を含有することを特徴とする、電子写真感光体。
<8>前記一般式(1)で表される電荷輸送物質が、下記一般式(2)で表される電荷輸送物質であることを特徴とする、電子写真感光体。
以下に、本発明の電子写真感光体の構成について説明する。本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)、前記式(1)で表される電荷輸送物質、バインダー樹脂、及び粒子状珪素化合物を含有する感光層を有していれば、その構成は特に限定されない。電子写真感光体の感光層が後に説明する積層型の場合には、電荷輸送層に、前記式(1)で表される電荷輸送物質、バインダー樹脂、粒子状珪素化合物、及びその他に必要に応じて酸化防止剤、レベリング剤、その他添加物を含むものである。また、電子写真感光体の感光層が、後に説明する単層型の場合には、前述の積層型感光体の電荷輸送層に用いられる成分に加えて電荷発生材料、電子輸送材料を用いるのが一般的である。
電子写真感光体製造用塗布液は、前述の各層を形成するための塗布液であり、特に制限されないが、電荷輸送能及び機械特性の観点から、感光層形成用塗布液であることが好ましく、前記積層型における電荷輸送層又は保護層形成用塗布液であることがより好ましい。本発明の塗布液は、前記式(1)で表される電荷輸送物質、バインダー樹脂、粒子状珪
素化合物と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有し、それらを有機溶媒に溶解又は分散することで塗布液を作製できる。
導電性支持体について特に制限は無いが、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料や、金属、カーボン、酸化錫などの導電性粉体を添加して導電性を付与した樹脂材料や、アルミニウム、ニッケル、ITO(酸化インジウム酸化錫)等の導電性材料をその表面に蒸着又は塗布した樹脂、ガラス、紙等が主として使用される。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。導電性支持体の形態としては、ドラム状、シート状、ベルト状などのものが用いられる。さらには、金属材料の導電性支持体の上に、導電性・表面性などの制御や欠陥被覆のために、適当な抵抗値を有する導電性材料を塗布したものを用いても良い。また、導電性支持体としてアルミニウム合金等の金属材料を用いた場合、陽極酸化被膜を施してから用いても良い。陽極酸化被膜を施した場合には、公知の方法により封孔処理を施すのが望ましい。支持体表面は、平滑であっても良いし、特別な切削方法を用いたり、粗面化処理を施したりすることにより、粗面化されていても良い。また、支持体を構成する材料に適当な粒径の粒子を混合することによって、粗面化されたものでも良い。また、安価化のためには、切削処理を施さず、引き抜き管をそのまま使用することも可能である。
本発明では、下引き層は必須ではないが、下引き層を設ける場合は、どのような下引き層も設けることが出来る。下引き層としては、バインダー単独でも、用いられるが、金属酸化物粒子のような無機フィラー含有することが電気特性等の面で好ましい。
金属酸化物粒子としては、塗布液の分散安定性が高いものが好ましく、具体的には、シリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化亜鉛、酸化鉛、酸化インジウムのようなものがあげられ、これらの中でも、n型半導体特性を示す金属酸化物粒子が好ましく、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズがより好ましく、酸化チタンが特に好ましい。酸化チタンは結晶質、非晶質いずれも使用できるが、結晶質の場合、その結晶型はアナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型のいずれでも良いが、吸水性、表面処理の効率等の理由からアナターゼ型又はルチル型が一般的に用いられる。特に好ましくは、ルチル型のものを用いることである。
、TPAE−32などの重合脂肪酸系ポリアミドブロック共重合体などが挙げられる。
の範囲が好ましく、さらには2質量部から5質量部の範囲がより好ましい。
下引き層の膜厚は、薄すぎると局所的な帯電不良に対する効果が充分でなく、また逆に厚すぎると残留電位の上昇、あるいは導電性基体と感光層との間の接着強度の低下の原因となる。本発明は下引き層の膜厚は0.1〜20μmで、より好ましくは2〜10μm、さらに好ましくは、3〜6μmで使用されることが好ましい。下引き層の体積抵抗値は、通常1×1011Ω・cm以上、好ましくは1×1012Ω・cm以上であって、通常1×1014Ω・cm以下、好ましくは1×1013Ω・cm以下である。
電荷発生層は、電荷発生物質をバインダー樹脂で結着することにより形成される。電荷発生物質としては、セレニウム及びその合金、硫化カドミウム等の無機系光導電材料と、有機顔料等の有機系光導電材料とが挙げられるが、有機系光導電材料の方が好ましく、特に有機顔料が好ましい。有機顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、スクアレン(スクアリリウム)顔料、キナクリドン顔料、インジゴ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、アントアントロン顔料、ベンズイミダゾール顔料等が挙げられる。これらの中でも、特にフタロシアニン顔料又はアゾ顔料が好ましい。電荷発生物質として有機顔料を使用する場合、通常はこれらの有機顔料の微粒子を、各種のバインダー樹脂で結着した分散層の形で使用する。
電荷発生物質としてフタロシアニン顔料を使用する場合、具体的には無金属フタロシアニン、銅、インジウム、ガリウム、スズ、チタン、亜鉛、バナジウム、シリコン、ゲルマニウム、アルミニウムなどの金属又はその酸化物、ハロゲン化物、水酸化物、アルコキシドなどの配位したフタロシアニン類の各結晶型を持ったもの、酸素原子等を架橋原子として用いたフタロシアニンダイマー類などが使用される。特に、感度の高い結晶型であるX型、τ型無金属フタロシアニン、A型(別称β型)、B型(別称α型)、D型(別称Y型)等のチタニルフタロシアニン(別称:オキシチタニウムフタロシアニン)、バナジルフタロシアニン、クロロインジウムフタロシアニン、ヒドロキシインジウムフタロシアニン、II型等のクロロガリウムフタロシアニン、V型等のヒドロキシガリウムフタロシアニン
、G型、I型等のμ−オキソ−ガリウムフタロシアニン二量体、II型等のμ−オキソ−アルミニウムフタロシアニン二量体が好ましい。
電荷発生物質を分散させて塗布液を調整し、これを導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)塗布することにより形成される。
電荷発生層において、バインダー樹脂と電荷発生物質との配合比(質量)は、バインダー樹脂100質量部に対して電荷発生物質が通常10質量部以上、好ましくは30質量部以上、また、通常1000質量部以下、好ましくは500質量部以下の範囲であり、その膜厚は通常0.1μm以上、好ましくは0.15μm以上、また、通常10μm以下、好ましくは0.6μm以下の範囲である。電荷発生物質の比率が高過ぎると、電荷発生物質の凝集等により塗布液の安定性が低下するおそれがある一方、電荷発生物質の比率が低過ぎると、感光体としての感度の低下を招くおそれがある。
本発明の電荷輸送層は、電荷輸送物質等とバインダー樹脂と粒子状珪素化合物とを溶剤に溶解又は分散して塗布液を作製し、電荷発生層上に塗布、乾燥して得ることができる。生産性、耐摩耗性の観点から、電荷輸送層は単一の電荷輸送層からなり、最外層であることが好ましい。電荷輸送層の膜厚は特に制限されないが、電気特性、画像安定性の観点、さらには高解像度の観点から、通常5μm以上、好ましくは10μm以上、より好ましくは15μm以上である。通常50μm以下、好ましくは35μm以下、より好ましくは25μm以下である。
粒子状珪素化合物としては、窒化珪素、炭化珪素、二酸化珪素などが挙げられ、感光体電気特性の観点から、二酸化珪素(シリカ粒子)が好ましい。シリカ粒子は、気相法又は液相法によって製造される。シリカ粒子表面が、反応性珪素化合物により表面修飾されたものが好ましい。
前記粒子状珪素化合物は、反応性有機珪素化合物で表面処理されていることが好ましい。表面処理は、乾式法及び湿式法で製造することができる。乾式法では、表面処理剤を、
金属酸化物粒子と混合することによって金属酸化物粒子に被覆させ、必要に応じて加熱処理を行うことで製造できる。湿式法では、金属酸化物粒子と、適当な溶媒に本発明の表面処理剤を混合したものを、均一に付着されるまでよく攪拌するか、メディアによって混合し、その後乾燥し、必要に応じて加熱処理を行うことで製造することができる。
粒子状珪素化合物の密度は、耐クラックの観点から、通常1.5g/cm3以上、好ましくは1.8g/cm3以上、より好ましくは2.0g/cm3以上である。また、耐クラックの観点から、通常3.0g/cm3以下、好ましくは2.8g/cm3以下、より好ましくは2.5g/cm3以下である。
本発明で使用される電荷輸送物質は、一般式(1)に示される置換基を有するモノトリフェニルアミン化合物である。
れ独立に0又は1を表す。)
具体的には、R1〜R3において、アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基等の直鎖状アルキル基、イソプロピル基、エチルヘキシル基、ターシャリーブチル基等の分岐状アルキル基、シクロヘキシル基等の環状アルキル基が挙げられる。分散性の観点から、炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、炭素数1〜4のアルキル基がより好ましい。電気特性の観点から、m〜oは0が好ましい。
一般式(1)中、R1〜R3におけるアルキル基、及びRx〜Rzにおけるアルキル基を有していてもよいフェニル基のアルキル基の置換位置については、電気的特性の面から、トリフェニルアミンのフェニル環が結合する窒素原子に対し、パラ位又はオルト位に位置することが好ましい。
本発明においては、電荷輸送物質として、一般式(1)で示される電荷輸送物質を単独で使用しても良いし、それを他の電荷輸送物質と併用して使用することも可能である。以下に好適な電荷輸送物質の構造を例示する。以下に示す構造は本発明をより具体的にするために例示するものであり、本発明の概念を逸脱しない限りは下記構造に限定されるものではない。
上述の電荷輸送物質が、バインダー樹脂に結着した形で電荷輸送層が形成される。電荷輸送層に使用されるバインダー樹脂としては、例えばポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、及びその共重合体、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリエステルカーボネート、ポリスルホン、ポリイミド、フェノキシ、エポキシ、シリコーン樹脂等が挙げられ、またこれらの部分的架橋硬化物も使用できる。前記バインダー樹脂のうち、感光体の電気的特性の観点からポリカーボネート
樹脂、又はポリアリレート樹脂が特に好ましい。これらの樹脂は単独でも、複数を混合して用いてもよい。
前記バインダー樹脂の好適な構造の具体例を以下に示す。これら具体例は例示のために示したものであり、本発明の趣旨に反しない限りはいかなる公知のバインダー樹脂を混合して用いてもよい。
電荷輸送層形成用塗布液に用いる有機溶媒は、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル類、ギ酸メチル、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、テトラクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン、トリクロロエチレン等の塩素化炭化水素類、n−ブチルアミン、イソプロパノールアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン等の含窒素化合物類、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶剤類等が使用できる。この中でも、ブラッシングを抑制する観点から、沸点が90℃以下のエーテルを主成分として、更に沸点が120℃以上のエーテルを5質量%〜50質量%を含有することが好ましい。沸点が90℃以下のエーテルとしては、耐ブラッシングの面及び安全性の面から、沸点が50℃以上のエーテルが好ましく、60℃以上がより好ましい。そのようなエーテルとしては、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキソラン、メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等が挙げられるが、バインダー樹脂の溶解性の面等で、環状エーテルが好ましく、テトラヒドロフランが特に好ましい。沸点が90℃以下のエーテルは全有機溶媒中に50質量%以上であるが、塗布膜の乾燥速度の面から60質量%以上が好ましく、75質量%以上がより好ましい。一方、耐ブッラシングの面から、90質量%以下が好ましく、85質量%以下がより好ましい。沸点が120℃以上のエーテルとしては、乾燥速度及び残留溶媒の面から、沸点が200℃以下のエーテルが好ましく、170℃以下がより好ましい。そのようなエーテルとしては、ジエトキシエタン、アニソール、2,2−ジテトラヒドロフリルプロパン等が挙げられるが、芳香族エーテルが好ましく、アニソールが特に好ましい。沸点が120℃以上のエーテルは、全有機溶媒中、耐ブラッシングの面から、10質量%以上が好ましく、15%以上がより好ましい。一方、塗布膜の乾燥速度の面から30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。沸点が90℃以下のエーテルと沸点が120℃以上のエーテルの他に、バインダー樹脂の析出がない範囲で、任意の有機溶媒を混合することが出来る。そのような有機溶媒としては、沸点が90℃以上で120℃以下のエーテル、メチルエチルケトン等のケトン、炭素数が4以上のアルコール等が挙げられる。有機溶媒は、塗布液全体に対して、60〜95質量%が好ましく、70〜90質量%がより好ましく、75〜85質量%が特に好ましい。
感光体を構成する各層は、各層に含有させる物質を溶剤に溶解又は分散させて得られた塗布液を、支持体上に浸漬塗布、スプレー塗布、ノズル塗布、バーコート、ロールコート、ブレード塗布等の公知の方法により、各層ごとに順次塗布・乾燥工程を繰り返すことにより形成される。
任意の組み合わせ及び種類で併用してもよい。
電荷輸送層の場合には、塗布液の固形分濃度を通常5質量%以上、好ましくは10質量%以上、また、通常40質量%以下、好ましくは35質量%以下の範囲とする。また、塗布液の粘度を通常10cps以上、好ましくは50cps以上、また、通常500cps以下、好ましくは400cps以下の範囲とする。
塗布液の塗布方法としては、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、スピナーコーティング法、ビードコーティング法、ワイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法、ローラーコーティング法、エアーナイフコーティング法、カーテンコーティング法等が挙げられるが、他の公知のコーティング法を用いることも可能である。
本発明の電子写真感光体を用いた画像形成装置の実施の形態について、装置の要部構成を示す図1を用いて説明する。但し、実施の形態は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意に変形して実施することができる。
図1に示すように、画像形成装置は、電子写真感光体1,帯電装置2,露光装置3及び現像装置4を備えて構成され、さらに、必要に応じて転写装置5,クリーニング装置6及び定着装置7が設けられる。
帯電装置2は、電子写真感光体1を帯電させるもので、電子写真感光体1の表面を所定電位に均一帯電させる。図1では帯電装置2の一例としてローラ型の帯電装置(帯電ローラ)を示しているが、他にもコロトロンやスコロトロン等のコロナ帯電装置、帯電ブラシ等の接触型帯電装置などがよく用いられる。
どが挙げられる。また、感光体内部露光方式によって露光を行なうようにしてもよい。露光を行なう際の光は任意であるが、例えば波長が780nmの単色光、波長600nm〜700nmのやや短波長寄りの単色光、波長380nm〜500nmの短波長の単色光などで露光を行なえばよい。
続いて、帯電された感光体1の感光面を、記録すべき画像に応じて露光装置3により露光し、感光面に静電潜像を形成する。そして、その感光体1の感光面に形成された静電潜像の現像を、現像装置4で行なう。
現像ローラ44に担持された帯電トナーTが感光体1の表面に接触すると、静電潜像に対応するトナー像が感光体1の感光面に形成される。そしてこのトナー像は、転写装置5によって記録紙Pに転写される。この後、転写されずに感光体1の感光面に残留しているトナーが、クリーニング装置6で除去される。トナー像の記録紙P上への転写後、定着装置7を通過させてトナー像を記録紙P上へ熱定着することで、最終的な画像が得られる。
電を行なう工程であり、除電装置としては、蛍光灯、LED等が使用される。また除電工程で用いる光は、強度としては露光光の3倍以上の露光エネルギーを有する光である場合が多い。また、画像形成装置はさらに変形して構成してもよく、例えば、前露光工程、補助帯電工程などの工程を行なうことができる構成としたり、オフセット印刷を行なう構成としたり、さらには複数種のトナーを用いたフルカラータンデム方式の構成としてもよい。
[塗布液T1]
ジメチルジクロロシランで表面処理された平均一次粒子経12nmの酸化珪素(日本アエロジル株式会社製、製品名 R9200)をテトラヒドロフラン溶媒で3時間超音波分散を行い、酸化珪素スラリーを得た。一方、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(Mv4万)、下記構造の電荷輸送物質(1)−5及び、酸化防止剤(BASF社製、製品名Irg1076)と、シリコーンオイル(信越シリコーン社製 製品名KF−96)とをテトラヒドロフラン溶媒で加熱溶解したものを準備しておき、室温で、上記で作成した酸化珪素スラリーが静置状態で液面分離していない状態で混合し、最終的にバインダー樹脂/電荷輸送物質/酸化珪素/酸化防止剤/シリコーンオイルの質量比が100/50/10/4/0.05、固形分濃度18%の電荷輸送層形成用塗布液を作成した。なお、塗布液は目視での均質状態を確認し、密閉状態で常温静置保管した。
塗布液T1製造で使用した電荷輸送物質(1)−5の代わりに、電荷輸送物質(2)−R〜(6)−Rを使用し、塗布液T1と同様に、電荷輸送層形成用塗布液(塗布液T2〜6)を得た。
各塗布液の製造後10日間静置保管後の各塗布液の目視確認及び、その透過率を測定した。透過率測定に際しては、各塗布液は常温静置状態で密閉保管されたものについて、塗布液保管容器内液高の3/4の位置及び、塗布液保管容器液底面位置からサンプリングし、それぞれの透過率を測定した。なお、透過率測定は、島津ダブルビーム式可視紫外分光光度計(UV−1650PC)にて、溶液セル光路長10mm、参照側セルには市販特級THFを使用し、試料側セルに測定する塗布液サンプルを入れて測定を行った結果を表−1に示す。
Claims (6)
- 前記粒子状珪素化合物の含有量が、固形分中5質量%以上15質量%以下であることを
特徴とする、請求項1に記載の電子写真感光体製造用塗布液。 - 前記粒子状珪素化合物の一次粒径が0.01μm以上1.0μm以下であることを特徴
とする、請求項1又は2に記載の電子写真感光体製造用塗布液。 - 前記一般式(1)中、R1〜R3が水素原子、Rx〜Rzがフェニル基であることを特
徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体製造用塗布液。 - 沸点が90℃以下のエーテル及び120℃以上のエーテルを含有することを特徴とする
請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体製造用塗布液。
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