(A)主たる実施形態
以下、本発明による画像形成装置の一実施形態を、図面を参照しながら詳述する。この実施形態では、本発明の画像形成装置を複合機に適用する例について説明する。
(A−1)実施形態の構成
図2は、この実施形態の画像処理装置101の機能的構成及び周辺の接続構成を示すブロック図である。
この実施形態では、画像処理装置101を複合機に適用した例について説明する。また、画像処理装置101は、ネットワークNに接続しており、同じネットワークNに接続している情報処理装置180の印刷要求(印刷データ)に従って印刷用紙に画像形成する処理を行うプリンタとしても機能する。
画像処理装置101は、複数色のトナー(現像剤)を用いて印刷(画像形成)が可能となっている。画像処理装置101は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーを用いた印刷の他に、発光現像剤としての発光トナーを用いた印刷も可能であるものとする。
発光トナーとは、外部からエネルギー(所定の光や熱等)が加えられてトナー内の発色剤の電子が基底状態から励起状態に遷移した後にふたたび基底状態に戻るときに光を放出する卜ナーである。発光トナーとしては、例えば、エネルギーとして紫外光(UV;ブラックライト)を照射すると、可視光領域の光(蛍光)を発するトナー(以下、「蛍光トナー」、「紫外光吸収発光トナー」、又は「UVトナー」と呼ぶ)がある。この実施形態の例では、画像処理装置101は、発光トナーとして、UVトナー(蛍光トナー;紫外光吸収発光トナー)を用いた印刷が可能であるものとして説明する。
以下では、通常の印刷に用いられるトナー色(この実施形態では、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)を総称して「通常色」とも呼ぶものとする。また、以下では、UVトナー(蛍光トナー)の色を「UV色」(蛍光色)とも呼ぶものとする。なお、画像処理装置101は、複数のUV色に対応し、それぞれのUV色についてトナー像を形成して印刷するようにしてもよい。さらに、画像処理装置101は、可視光下でUVトナーのトナー像を識別しにくくする(隠蔽する)ための画像(以下、「ダミー画像」と呼ぶ)の印刷も可能であるものとする。すなわち、画像処理装置101は、UV色のトナー像と共に、ダミー画像を印刷することができるものとする。ダミー画像に用いる現像剤は、限定されないものであるが可視光下でUV色と似た見た目(似た光沢)となる材料が望ましい。この実施形態では、画像処理装置101は、ダミー画像の現像剤として透明色(クリア色)のクリアトナーを用いるものとして説明する。クリアトナーとは、透明で紫外光(UV光)を照射しても発光しないトナーであり、可視光下でUVトナーと同等の光沢となる現像剤である。なお、画像処理装置101において、ダミー画像に用いる現像剤はクリアトナーに限定されず、発光トナー(UVトナー)と共に発光しない性質(非発光の性質)のトナーであって、発光トナーが発光していない通常の状態で、発光トナーと見た目が似ている(光沢が似ている)トナー(以下、「非発光トナー」、又は「非発光現像剤」と呼ぶ)であればよい。ダミー画像の詳細については後述する。
情報処理装置180は、例えばPC等の種々のコンピュータを適用することができる。情報処理装置180の内部構成については限定されない。この実施形態の例では、情報処理装置180は、図2に示すように、アプリケーション181、OS182、プリンタドライバ183、及びプロパティ情報追加部184を有している。図2に示す情報処理装置180の内部構成は、コンピュータ上にインストールされた各ソフトウェアの機能的構成について示している。情報処理装置180では、ミドルウェアとしてのOS182上に、アプリケーション181、プリンタドライバ183及びプロパティ情報追加部184がインストールされているものとする。アプリケーション181は、例えば、文書編集アプリケーション等が該当する。アプリケーション181は、ユーザの操作に応じて印刷出力する文書の印刷処理を、プリンタドライバ183に依頼する。プリンタドライバ183は、画像処理装置101に印刷データに基づく印刷処理の実行(印刷ジョブの実行)や各種設定変更等を行うものである。プロパティ情報追加部184は、プリンタドライバ183が印刷データを生成する際の印刷条件やユーザ情報等の各種設定値(プロパティ情報)を保持するものである。プリンタドライバ183は、アプリケーション181の要求に応じて、画像処理装置101に対して印刷処理を依頼するための印刷データを作成して、画像処理装置101に送信(印刷ジョブの実行を要求)する処理等を行う。この実施形態の例では、プリンタドライバ183は、PDL(Page Description Language)で記述された印刷データを作成するものとして説明する。プリンタドライバ183は、印刷データの作成にあたってプロパティ情報追加部184で保持している情報を利用する。
次に、画像処理装置101の内部構成について図2を用いて説明する。
画像処理装置101は、通信部102、通信制御部103、通信指示認識部104、操作パネル105、パネル制御部106、パネル指示認識部107、アカウント管理部108、ジョブ管理部109、機能管理部110、スキャナ機能111、FAX機能112、媒体アクセス機能113、印刷機能114、Email機能115、レポート作成機能116、権限管理部118、設定値管理部119、ログ管理部120、及び記憶部121を有している。
通信部102は、ネットワークN等に接続するためのインタフェースである。通信部102は、ネットワークNに接続するためのプロトコルに対応し、情報処理装置180等の外部の装置と通信をする。通信部102が対行う通信処理には、USB、IEEE1394などのローカルな通信処理の他、ネットワークやFAXのようなグローバルな通信処理も含むものとする。
通信制御部103は、通信部102を動作させる機能(ソフトウェアの機能)を担っている。通信制御部103は、例えば、通信部102が受信した情報を画像処理装置101内の上位層のソフトウェアへ転送する処理、及び上位層のソフトウェアから受け取った情報を外部装置へ転送するように通信部102を制御すること等を行う。
通信指示認識部104は、通信部102の上位層で通信部102より転送された受信情報の解釈と、解釈の結果必要となった簡単なアクションの機能を担っている。通信指示認識部104が行う「受信情報の解釈」とは、例えば、受信した情報の中に含まれるコマンドを検出し、検出したコマンドを解析(コマンドの内容を把握)することである。「解釈の結果必要となったアクション」とは、例えば、コマンドで要求されている内容が簡単なもの(設定値の値参照や変更など)のことである。通信指示認識部104は、複雑なアクションについては、ジョブ管理部109に転送する。画像処理装置101では、要求されている内容が複雑なもの(例えば、印刷など)の場合には、ジョブ管理部109の制御に基づいて実行される。通信指示認識部104は、処理するコマンドによっては、依頼元(例えば、情報処理装置180)の権限を確認するため、その依頼元に認証情報を要求する。依頼元から認証情報が送付され、それを用いて認証し、権限照合が成功すると、通信指示認識部104は、依頼元から送信されたユーザ識別子(ユーザ名)を引数としてジョブ管理部109に処理を要求する。これにより、ジョブ管理部109は、依頼元のユーザを特定し、さらに、依頼された処理の実行可否を判断することが可能となる。また、通信指示認識部104は、設定値管理部119に存在する認証処理の設定値(以下、「認証設定値」と呼ぶ)がOFFである場合には、認証処理を行わないものとする。
操作パネル105は、ユーザに対する情報出力やユーザからの操作入力受付等を行うユーザインタフェースとして機能する。操作パネル105は、例えば、図示しない内部パスインタフェースで直接接続された入出力装置として構成することができる。操作パネル105は、例えば、操作画面を表示するためのタッチパネル式のLCD(Liquid Crystal Display)パネルやLED(Light Emitting Diode)等を用いて情報出力を行う。操作パネル105に適用可能なLCDパネルは様々なサイズのものがあるが、例えば、複合機に搭載されるものではVGA(640x480dot)のものが最大クラスである。操作パネル105では、例えば、数個程度のLEDが実装され、それぞれに意味を持たせて点灯させられる。操作パネル105は、例えば、LCDパネルを用いたソフトウェアボタンや、図示しないハードボタン等を用いて入力を受けつけるようにしてもよい。
パネル制御部106は、操作パネル105を制御するソフトウェア処理の機能を担っている。パネル制御部106は、ユーザの操作(操作パネル105に対する操作)や画像処理装置101内部で発生したイベントに反応して表示(操作パネル105から表示出力する内容)を切り替える。パネル制御部106が行う処理は、例えば、操作パネル105上の画面の移動(例えば、メニュー操作等による画面遷移)や表示の変化などの画面操作と、値選択、入力などの目的を達成するための入力操作に分かれる。パネル制御部106は、主として上述の画面操作に係る処理を行い、上述の入力操作に係る入力信号は、パネル指示認識部107へ転送して処理を依頼するものとする。パネル制御部106は、内部で発生したイベントは、パネル制御部106が表示出力する操作画面の所定の領域(例えば、ステータス表示用の画面)に表示する。パネル制御部106は、表示すべき情報(例えば、文字やインジケータ等)を、画像信号(例えば、ビットマップ形式のデータ)に変換して操作パネル105へ転送する。そして、操作パネル105は、供給された画像信号に応じた表示出力を行うことになる。
パネル指示認識部107は、操作パネル105、パネル制御部106経由で通知されるユーザの操作情報に基づいて、入力された指示内容を認識する。パネル指示認識部107は、例えば、提供するサービスや機能をそれぞれ項目としてメニュー形式で操作パネル105に表示させ、そのメニューからいずれかの項目をユーザに選択させることにより、ユーザから入力された指示内容を認識する。パネル指示認識部107は、画像処理装置101が実行する各機能に関する選択を受付けたり、種々のパラメータ(設定値)の変更の受付け等を行う。画像処理装置101が対応する機能(複合機としての機能)としては、例えば、COPY、ScanToEmail(スキャンした画像をEmailに添付して送信する機能)、ScanToFAX(スキャンした画像をFAX送信する機能)などがある。パネル指示認識部107は、要求されている内容が簡単な処理(例えば、操作画面上の設定値の値参照や変更などの処理)については直接処理を実行する。パネル指示認識部107は、認識した指示内容で要求されている内容が複雑な処理(例えば、印刷など)の場合には、ジョブ管理部109へ転送し処理を依頼する。
また、パネル指示認識部107は、上述した機能の選択の他、その機能実行に必要な付属の情報(以下、「ジョブ投入情報」とも呼ぶ)についても指示内容として認識する。機能実行(ジョブ実行)に必要な付属の情報とは、例えば、実行しようとする機能がFAX送信機能であれば、送信先電話番号等が該当する。また、例えば、実行しようとする機能がEmail送信であれば、当該機能実行に必要な付属の情報としては送信先メールアドレス等が該当する。さらに、例えば、実行しようとする機能が印刷であれば、当該機能実行に必要な付属の情報としては解像度、色の濃さ、両面/片面印刷や印刷部数等が該当する。
図3は、ジョブ投入情報の構成例について示した説明図である。
図3に示すジョブ投入情報には、「ユーザ名」、「ユーザ所属」、「勤務年数」、「役職」、「投入ジョブ種別」、「設定値」、及び「ジョブ投入時の時刻」の項目の情報が含まれている。図3に示すように、「ジョブ投入情報」は、ユーザが画像処理装置101にジョブを受付ける際に付加される情報である。画像処理装置101は、ジョブ投入時に依頼元のユーザ(又は情報処理装置180等の依頼元の外部装置)から、「ユーザ名」「パスワード」のような認証情報以外に、「投入ジョブ種別」および投入ジョブ種別毎の「設定値」などの入力を受付ける。
「ユーザ名」及び「パスワード」の項目は、通常の認証に必要な情報である。パネル指示認識部107は、認証情報を照合して許可されたユーザであるかどうかを確認する。パネル指示認識部107は、認証が成功したユーザの情報をアカウント管理部108から取得し、ジョブ投入情報の一部として取得する。パネル指示認識部107は、例えば、認証が成功したユーザについて必要な項目の情報(図3の例では、「ユーザ所属」「勤務年数」「役職」)をアカウント管理部108から取得し、ジョブ投入情報の一部として設定する。
「ジョブ投入時の時刻」の項目は、当該ジョブ投入情報に係るジョブの投入が行われた時刻を表している。パネル指示認識部107は、例えば、図示しない画像処理装置101内部の時計(リアルタイムクロック)や、外部の図示しない時刻サーバから時刻を取得して、「ジョブ投入時の時刻」の項目を設定するようにしてもよい。
「投入ジョブ種別」はユーザが画像処理装置に対して実行したいジョブの種類を示すもので、コピー、印刷、FAX送信、Email送信などが該当する。図3の例では「投入ジョブ種別」として「Email送信」が指定されている。
「設定値」の項目は、「投入ジョブ種別」で指定された機能の処理に必要となるパラメータを設定する項目である。なお1つのジョブ投入情報に「設定値」の項目が複数設定される場合もあり得る。図3に示すジョブ投入情報では、「Email送信」に対応する「設定値」として、Emailアドレスとファイル形式(添付ファイルの形式)が設定されている。
以上のように、「ジョブ投入情報」とは、ジョブ投入時に関する様々な情報を集めたものとなる。なお、図3に示すジョブ投入情報は、一例であり実際には、当該ジョブの処理で必須となる項目の情報だけが含まれていればよい。
パネル指示認識部107は、処理するコマンドによっては、そのコマンドの実行権限を確認するため、パネル制御部106、操作パネル105を経由してユーザに認証情報を要求する。パネル指示認識部107は、ユーザから認証情報の入力を受付けると、その認証情報を用いて認証し、権限を照合する。パネル指示認識部107は、権限照合が成功すると、ジョブ管理部109に処理を要求する時にユーザから入力されたユーザ識別子を引数として渡す。この情報(ユーザ識別子)は、ジョブ管理部109において、ジョブの実行を許可するかしないかの判断に用いられることになる。また、パネル指示認識部107は、設定値管理部119に存在する認証設定値がOFFである場合には、認証を行わないものとする。
ジョブ管理部109は、ユーザから要求されたジョブを通信指示認識部104やパネル指示認識部107経由で受け付け、その受け付けたジョブを実行する構成要素を選択し、当該構成要素に実行を指示する。また、ジョブ管理部109は、ジョブ実行を指示した構成要素の状態を監視し、当該ジョブに係る処理の終了を判断する処理も行う。さらに、ジョブ管理部109は、ジョブに対する操作指示(ユーザからの操作指示)も受け付け、受付けた操作指示に応じた制御を行う。
ジョブ管理部109は、ジョブの受け付け時には、ジョブの依頼者がそのジョブを実行する権限を持っているかを確認する処理を行う(権限の照合)。また、ジョブ管理部109は、権限を照合した結果、実行可能である場合には、そのジョブの所有者として照合したユーザ識別子をジョブに添付させる。ジョブ管理部109は、自動で起動するローカルプリントなど、内部処理から投入されたジョブの場合は、権限の照合は行わず実行する。ジョブ管理部109は、ジョブの処理がまだ開始順番待ちなのか、開始して実行中なのか、開始したがエラーが発生して止まっているのか等の監視(ジョブの監視)を行う。ジョブ管理部109は、ジョブが終了した場合、当該ジョブが正常に終了したのか異常で終了したのか等を監視する。また、ジョブ管理部109は、異常で終了したジョブについては、原因を監視する。ジョブ管理部109は、ジョブに対する情報を管理し、ジョブに対する状態の問い合わせがあれば、それに応答する。ジョブ管理部109は、ジョブに対する監視以外の指示として、開始、一時停止、キャンセル、再開等も受付ける。ジョブ管理部109は、いずれの指示についても、実行前にはジョブに添付してある所有者を確認し、指示したユーザが当該ジョブの所有者(実行権限のある者)であれば実行し、所有者でなければ実行を拒否するなどの処理を行う。
機能管理部110は、画像処理装置101内で保持する各機能に係る構成要素を管理する。機能管理部110は、ジョブ管理部109からの指示によりジョブに機能を割り当て、動作させる。ジョブ管理部109がユーザから要求された単位のジョブ(例えば、ScanToEmail等)を扱うことが役割であることに対し、機能管理部110は、各ジョブで用いられる各構成要素を個々に管理する。例えば、機能管理部110は、ScanToEmailのジョブについてScanの処理とEmailの処理を個々に管理する。機能管理部110は、各機能に係る構成要素を個々に管理することにより、複数の機能を組み合わせて動作させる必要のあるジョブの制御環境を提供する。これにより、画像処理装置101では、管理するための構成要素の数を低減させ、全体の制御を容易にしている。機能管理部110は、例えば、以下のスキャナ機能111、FAX機能112、媒体アクセス機能113、印刷機能114、Email機能115、及びレポート作成機能116の制御を行う。
スキャナ機能111は、図示しないスキャナユニットを駆動してユーザの原稿をスキャンする制御を行う。スキャナ機能111は、動作した履歴を、ログ管理部120に供給して保存する。
FAX機能112は、FAX受信および、FAX送信を制御するものである。FAX機能112は、ジョブ管理部109から指示された領域(場所)に、受信した画像を保存または転送する。また、FAX機能112は、ジョブ管理部109に指示された領域(場所)から画像を読込んでFAX送信する。FAX機能112は、動作した履歴を、ログ管理部120に供給して保存する。
媒体アクセス機能113は、可搬媒体を画像処理装置101に装着するためのスロットを有し、装着された可搬媒体中のデータを読込む。可搬媒体とは、例えば、USBメモリ、SDカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)などが該当する。媒体アクセス機能113は、指示に応じて可搬媒体のデータを読みだす処理と、指示に応じて可搬媒体にデータを書き込む処理を行う。媒体アクセス機能113は、動作した履歴を、ログ管理部120に供給して保存する。
印刷機能114は、機能管理部110から与えられるデータに従った画像を媒体としての印刷用紙に印刷(画像形成)する。印刷機能114は、印刷工程において実際に印刷用紙にトナー像(現像剤像)を定着させる処理を行う。印刷機能114は、印刷処理が完了した印刷用紙を図示しない排紙スタッカに排紙する。印刷機能114は、動作した履歴を、ログ管理部120に供給して保存する。
次に、印刷機能114の内部構成について図1を用いて説明する。
印刷機能114は、PDLデータ受信部150、PDLデータ解析部151、カラーマッチング処理152、印刷イメージ生成部210、印刷イメージ生成用バッファ220、中間コード格納部161、通常色用印刷イメージ格納部166、UV色用印刷イメージ格納部167、印刷部168、及びダミー画像描画部169を有している。また、印刷イメージ生成用バッファ220は、通常色用ROP情報格納部162、通常色用カラー情報格納部163、UV色用ROP情報格納部164、及びUV色用カラー情報格納部165を有している。
PDLデータ受信部150は、印刷機能114が処理するデータの入力を受付ける。PDLデータ受信部150が受付けるデータはPDL形式で記述された印刷データであるものとする。
PDLデータ解析部151は、PDLデータ受信部150が取得したPDLデータを解析し、その指示に従ってディスプレイリストを作成する。ディスプレイリストは、PDL言語を解釈して描画イメージを作成するための中間状態を表現したデータフォーマットである。以下では、PDLデータ解析部151が生成するデータを「中間コード」とも呼ぶものとする。また、PDLデータ解析部151は、PDLデータ内のUV色指定の描画指示を検知する。PDLデータ解析部151は、UV色指定の描画指示を検知した場合、クリアトナーによるダミー画像の印刷要求を追加する処理(ダミー画像の中間コードを作成する処理)を行う。
カラーマッチング処理152は、PDLで記述された標準な色表現を、自装置(印刷部168)の仕様に合わせて変換(補正)する処理を行う。
印刷イメージ生成部210は、PDLデータ解析部151が作成した中間コードに基づいて印刷イメージ(ラスターイメージ)を作成する処理を行うものである。印刷イメージ生成部210は、描画処理部153、中間コード判別部154、通常色図形描画部155、通常色文字描画部156、通常色イメージ描画部157、UV色図形描画部158、UV色文字描画部159、UV色イメージ描画部160、及びダミー画像描画部169を有している。
中間コード格納部161は、PDLデータ解析部151が作成した中間コードを格納しておく領域を持つバッファである。
描画処理部153は、PDLデータ解析部151が作成した中間コードから印刷イメージを作成する。描画処理部153は、他の構成要素(通常色図形描画部155、通常色文字描画部156、通常色イメージ描画部157、UV色図形描画部158、UV色文字描画部159、UV色イメージ描画部160、及びダミー画像描画部169)を用いて、印刷イメージの作成を行う。また、描画処理部153は、印刷イメージ作成の結果(例えば、成功又は失敗)の最終判断を行う。以下では、印刷イメージ生成部210で作成される通常色の印刷イメージを「通常色印刷イメージ」とも呼ぶ。また、以下では、印刷イメージ生成部210で作成されるUV色の印刷イメージを「UV色印刷イメージ」とも呼ぶ。
また、描画処理部153は、PDLデータ解析部151がダミー画像の描画を要求していた場合(ダミー画像の中間コードを作成していた場合)、ダミー画像描画部169に指示して、クリアトナーによるダミー画像の印刷イメージを作成させる。以下では、描画処理部153が作成したダミー画像(クリアトナーを用いたダミー画像)の印刷イメージを「ダミー画像印刷イメージ」とも呼ぶ。
通常色図形描画部155は、PDLで記述された通常色指定の図形描画指示に従い、描画データを作成する。通常色図形描画部155は、作成途中の情報を、通常色用ROP情報格納部162、及び通常色用カラー情報格納部163に格納する。通常色図形描画部155は、作成結果を、通常色用印刷イメージ格納部166に格納する。
通常色文字描画部156は、PDLで記述された通常色指定の文字描画指示に従い、描画データを作成する。通常色文字描画部156は、作成途中の情報を、通常色用ROP情報格納部162、及び通常色用カラー情報格納部163に格納する。通常色文字描画部156は、作成結果を、通常色用印刷イメージ格納部166に格納する。
通常色イメージ描画部157は、PDLで記述された通常色指定のイメージ描画指示に従い、描画データを作成する。通常色イメージ描画部157は、作成途中の情報を、通常色用ROP情報格納部162、及び通常色用カラー情報格納部163に格納する。通常色イメージ描画部157は、作成結果を、通常色用印刷イメージ格納部166に格納する。
UV色図形描画部158は、PDLで記述されたUV色指定の図形描画指示に従い、描画データを作成する。UV色図形描画部158は、作成途中の情報を、UV色用ROP情報格納部164、及びUV色用カラー情報格納部165に格納する。UV色図形描画部158は、作成結果を、UV色用印刷イメージ格納部167に格納する。
UV色文字描画部159は、PDLで記述されたUV色指定の文字描画指示に従い、描画データを作成する。UV色文字描画部159は、作成途中の情報を、UV色用ROP情報格納部164、及びUV色用カラー情報格納部165に格納する。UV色文字描画部159は、作成結果を、UV色用印刷イメージ格納部167に格納する。
UV色イメージ描画部160は、PDLで記述されたUV色指定のイメージ描画指示に従い、描画データを作成する。UV色イメージ描画部160は、作成途中の情報を、UV色用ROP情報格納部164、及びUV色用カラー情報格納部165に格納する。UV色イメージ描画部160は、作成結果を、UV色用印刷イメージ格納部167に格納する。
ダミー画像描画部169は、PDLデータ解析部151の指示(中間コード)に基づいて、ダミー画像(クリアトナーの画像)の描画データを作成する。ダミー画像描画部169は、作成した描画データをダミー画像印刷イメージ格納部170に格納する。
印刷部168は、印刷イメージを取得し、印刷用紙に印刷する処理を行う。印刷部168は、通常色用印刷イメージ格納部166、及びUV色用印刷イメージ格納部167から印刷イメージ(通常色印刷イメージ、及びUV色印刷イメージ)を取得する。また、印刷部168は、ダミー画像印刷イメージ格納部170からダミー画像印刷イメージを取得する。
印刷部168は、通常色印刷イメージに基づいて通常色のトナー像を形成(現像)する通常色画像形成部168a、UV色印刷イメージに基づいてUV色のトナー像を形成(現像)するUV色画像形成部168b、ダミー画像印刷イメージに基づいてクリア色のトナー像を形成するクリア色画像形成部168c、及び、それぞれのトナー像が転写された印刷用紙に、当該トナー像を定着させる定着部168dを有している。
レポート作成機能116は、指示された種別に応じて、内部のデータ(例えば、ログ管理部120が保持するログデータ等)を出力するための印刷データ(ローカルプリントの印刷データ)を作成する。レポート作成機能116は、ログ管理部120が保持する様々なログデータを読み出して、指示されたローカルプリントに対応する印刷用データを作成する。レポート作成機能116は、ログ管理部120から読み出したログデータを印刷可能な形式に変換する処理(各ログデータのレイアウト処理を含む)を行う。
Email機能115は、Email送信・受信を制御する。Email機能115は、ジョブ管理部109から指示された場所(領域)に受信したデータを保存又は転送する。また、Email機能115は、ジョブ管理部109から指示された場所(領域)のデータに基づく画像のデータを、Email送信する処理を行う。Email機能115は、動作した履歴を、ログ管理部120に保存する。
アカウント管理部108は、ユーザの情報を保持する管理部である。画像処理装置101において、認証処理は、外部から入力される認証情報(以下、「認証情報A」と呼ぶ)と、内部に登録されている認証情報(以下、「認証情報B」と呼ぶ)との照合を行うことによって実行される。アカウント管理部108には、認証情報Bが保持されている。認証情報Bは、ユーザを識別するユーザ識別子であるが、具体的な内容や形式は限定されないものである。この実施形態では、ユーザ識別子は、ユーザネームやパスワードで構成されているものとするが、その他の情報(例えば、単なる数値、指紋、アイリス(目の虹彩)等)を適用するようにしてもよい。また、アカウント管理部108は、は、認証情報Bに関連して「ジョブ投入情報」を構成する情報も保持しているものとする。
権限管理部118は、認証が完了したユーザに対して許可されている権限を判断する。権限管理部118は、認証が完了したユーザに対して、そのユーザを識別するユーザ識別子を割当てる。権限管理部118は、ユーザ識別子を与えることによって、そのユーザに許可された権限を返信する処理も行う。また、権限管理部118は、使用量制限(例えば、ユーザごとの印刷する枚数の制限等)を行うようにしても良い。例えば、権限管理部118は、上限を表すリミット値と、現在の値を表すカウンタ値を比較し、カウンタ値がリミット値を超えない間は継続動作を許可(印刷を許可)する処理も行うようにしてもよい。
設定値管理部119は、画像処理装置101の設定値を管理する。設定値管理部119は、例えば、設定値の読み出しゃ設定値の変更を受け付ける。すべての処理が設定値を使用する可能性があるため、設定値管理部119は、すべての処理からアクセスされる可能性がある。設定値管理部119は、電源再投入時でもデータを保持することができるメモリ(例えば、不揮発メモリ)を用いて構成されていることが望ましい。
ログ管理部120は、ジョブ管理部109がジョブを実行する度にその都度履歴としてその動作履歴を保存する。ログ管理部120は、通常のジョブ実行結果の他、様々なカウンタ値、ジョブ中で処理したデータ自体をログとして保存するようにしてもよい。また、ログ管理部120は、電源再投入時でもデータを保持することができるメモリ(例えば、不揮発メモリ)を用いて構成されていることが望ましい。
記憶部121は、受信したデータの一時保存先や、送受信するコマンドの保存先として使用されるメモリである。記憶部121は、画像処理装置101内の全ての構成要素で用いられる可能性がある。また、記憶部121は、電源再投入時等でもデータを保持することができるメモリ(例えば、不揮発メモリ)を用いて構成されていることが望ましい。
次に、印刷部168により印刷されるクリアトナー色(ダミー色)のダミー画像について説明する。図8〜図10は、それぞれUV色印刷イメージに対応するダミー画像印刷イメージの例について示した説明図である。
図8(a)、図9(a)、図10(a)は、それぞれ、UV色印刷イメージの例について示した説明図である。図8(b)、図9(b)、図10(b)は、それぞれ、図8(a)、図9(a)、図10(a)のUV色印刷イメージに対応するダミー画像印刷イメージの例について示した説明図である。図8(c)、図9(c)、図10(c)は、それぞれ、図8(a)、図9(a)、図10(a)のUV色印刷イメージに基づくUV色のトナー像と、図8(b)、図9(b)、図10(b)のダミー画像印刷イメージに基づくクリアトナー(ダミー色)のトナー像とを、媒体としての印刷用紙Mに印刷した場合の図(印刷用紙Mの平面図)である。
図8(a)では、UV色印刷イメージが図形(図8の例では円形、三角形、四角形の3つの図形)で構成された画像となっている。そして、図8(b)では、図8(a)のUV色印刷イメージに対応するダミー画像印刷イメージの画像である。図8(b)に示すダミー画像印刷イメージは、印刷用紙Mの全面に複数の図形を配置した画像となっている。そして、図8(a)に示すUV色印刷イメージに、図8(b)のダミー画像印刷イメージを重ねて印刷用紙Mに転写すると図8(c)のような状態となる。
仮に、図8(a)のUV色印刷イメージだけを印刷用紙Mに転写した場合、印刷用紙Mの印刷面において、UV色のトナーが転写された領域と、UV色のトナーが転写されていない領域との光沢の違いから、可視光下(紫外光の無い状態)でもUV色印刷イメージが観者に容易に識別できる状態となる。しかしながら、図8(c)のように、UV色印刷イメージの画像(UV色のトナー像)と、ダミー画像印刷イメージの画像(クリアトナーのトナー像)とを重ねて印刷用紙Mに印刷することにより、観者にとって、UV色印刷イメージの画像を識別することが困難となる。これは、可視光下においては、UV色のトナーと、クリアトナーとは似た光沢となるためである。
また、図8に示すように、UV色印刷イメージに図形が含まれている場合、ダミー画像印刷イメージも同様に図形を含む内容とした方が望ましい。印刷用紙Mの印刷面においては、ダミー画像印刷イメージに、UV色印刷イメージと類似する構成要素を含む方が、ダミー画像印刷イメージによる隠蔽効果が高くなるからである。例えば、図8(b)に示すダミー画像印刷イメージでは、図8(a)のUV色印刷イメージに含まれる図形(丸、三角、四角の図形)と「近いサイズの図形」(丸、三角、四角の図形)や、「異なる形状で近いサイズの図形」をランダムな位置に配置している。例えば、図8(b)に示すUV色印刷イメージでは、図8(a)のUV色印刷イメージに含まれる「円の図形」と近いサイズの「楕円の図形」が複数配置されている。また、例えば、図8(b)に示すUV色印刷イメージでは、図8(a)のUV色印刷イメージに含まれる「三角形の図形」と近いサイズの「三角形の図形」が複数配置されている。さらにまた、図8(b)に示すUV色印刷イメージでは、図8(a)のUV色印刷イメージに含まれる「四角形の図形」と近いサイズの「四角形の図形」や「角を丸めた四角形の図形」が複数配置されている。
また、図9に示すように、UV色印刷イメージが文字で構成されている場合には、ダミー画像印刷イメージも同様に文字で構成されている方が、UV色印刷イメージの文字を隠蔽効果向上(可視光下において、UV色印刷イメージを構成する文字の可読性低下)に寄与する。特に、UV色印刷イメージに文字が含まれている場合、ダミー画像印刷イメージは、UV色印刷イメージを構成する文字と、同一の字体(同一のフォント)、同一の大きさ(同一のフォントサイズ)である方が、UV色印刷イメージの隠蔽効果は高くなる。
図9(a)に示すUV色印刷イメージは、ゴシック体のアルファベット3文字(ODC)で構成されている。そして、図9(b)に示すダミー画像印刷イメージは、図9(a)に示すUV色印刷イメージと同一のフォント(ゴシック体)で、かつ同一のフォントサイズの文字で構成されている。ダミー画像印刷イメージを構成する文字の数やその配置については限定されないものであるが、図9(b)に示すダミー画像印刷イメージは、印刷用紙Mの印刷面全体にわたって、ランダムな文字を3回重ねあわせた画像となっている。このように、UV色印刷イメージと同一のフォント(ゴシック体)で、かつ同一のフォントサイズの文字でダミー画像印刷イメージを構成すると、図9(c)に示すように、可視光下でUV色印刷イメージの文字を識別することはより困難となる。
また、図9に示すダミー画像印刷イメージでは、UV色印刷イメージを構成する文字と重複する領域にダミー画像の文字が配置される構成となっているが、図10に示すように、UV色印刷イメージを構成する文字との領域を避けてダミー画像の文字が配置されるようにしてもよい。
図10(b)に示すダミー画像印刷イメージでは、図10(b)に示すUV色印刷イメージの文字と重複しない領域にダミー画像の文字を配置している。そして、図10(c)に示すように、UV色印刷イメージの文字と重複しない領域にダミー画像の文字を配置しても、印刷用紙Mの印刷面では、可視光下でUV色印刷イメージの文字(図10(a)に示すアルファベット3文字)を識別することは困難となる。
以上のように、印刷部168は、UV色印刷イメージに対応するダミー画像印刷イメージを生成して、UV色印刷イメージと共に印刷用紙Mに印刷することで、UV色印刷イメージを識別困難とする(UV色印刷イメージを隠蔽する)ことができる。
特に、UV色印刷イメージが文字で構成される場合、その文字が可視光下で識別可能な状態となると、内容によっては情報漏えいにつながることになる。したがって、画像処理装置101では、UV色印刷イメージに文字が含まれる場合、少なくともその文字に対応するダミー画像印刷イメージを印刷用紙Mに印刷するだけでも、UV色印刷イメージに文字を識別困難とさせることができる。
印刷部168では、ダミー画像印刷イメージとして、予め保持しているダミー画像(例えば、図8(b)のような画像)を保持しておいて、UV色印刷イメージと共に印刷するようにしてもよいし、UV色印刷イメージに応じたダミー画像印刷イメージを作成してUV色印刷イメージと共に印刷するようにしてもよい。そして、この実施形態の例では、印刷部168は、UV色印刷イメージに応じたダミー画像印刷イメージを作成してUV色印刷イメージと共に印刷するものとして説明する。例えば、UV色印刷イメージの構成要素が、文字、図形、及びイメージ画像で構成される場合、印刷部168は、UV色印刷イメージの文字、図形、及びイメージ画像のそれぞれに応じた画像を作成して合成しダミー画像印刷イメージとするようにしてもよい。
この実施形態の印刷機能114では、上述の通りPDLデータ解析部151が、UV色印刷イメージに応じたダミー画像印刷イメージ(ダミー画像印刷イメージを示す中間コード)を作成するものとする。そして、描画処理部153は、ダミー画像描画部169に、PDLデータ解析部151が作成したダミー画像印刷イメージの中間コードに基づくダミー画像印刷イメージを作成(描画)させる。描画処理部153が作成したダミー画像印刷イメージは、ダミー画像描画部169に格納される。そして、ダミー画像描画部169に格納されたダミー画像印刷イメージは、印刷部168によって読み出され、クリア色画像形成部168cによりダミー画像(クリア色のトナー像)が形成され、UV色のトナー像と共に印刷用紙Mに転写されることになる。
以上のように、この実施形態では、PDLデータ解析部151及び印刷イメージ生成部210(描画処理部153、UV色図形描画部158、UV色文字描画部159及びUV色イメージ描画部160)により、UV色印刷イメージ(第1の画像形成イメージ)を作成する第1の画像形成イメージ作成部が構成されている。また、この実施形態では、PDLデータ解析部151及び印刷イメージ生成部210(描画処理部153、及びダミー画像描画部169)により、ダミー画像印刷イメージ(第1の画像形成イメージと共に媒体に画像形成する第2の画像形成イメージ)を作成する第2の画像形成イメージ作成部が構成されている。さらに、この実施形態では、印刷部168(UV色画像形成部168b)により、UV色印刷イメージに基づいてUVトナー(発光現像剤)を用いたトナー像を形成する発光現像剤像形成部が構成されている。さらにまた、この実施形態では、印刷部168(クリア色画像形成部168c)により、ダミー画像印刷イメージに基づいてクリアトナーを用いたトナー像を形成する非発光現像剤像形成部が構成されている。
(A−2)実施形態の動作
次に、以上のような構成を有するこの実施形態の画像処理装置101の動作を説明する。
図4〜図7は、画像処理装置101の動作について示したフローチャートである。
まず、図4、図5を用いて、画像処理装置101のジョブ実行時における基本動作について説明する。
まず、通信部102及び通信制御部103が外部装置(例えば、情報処理装置180)より印刷ジョブ(印刷データ)を受信したものとする(S1101)。
なお、画像処理装置101において、ジョブを受付ける手段は限定されず、複数手段に対応するようにしてもよい。画像処理装置101は、例えば、情報処理装置180等の外部装置からネットワークやUSBケーブルなどの通信媒体を経由してコマンド入力を受付けるようにしてもよい。また、画像処理装置101は、例えば、操作パネル105からの操作入力(コマンド入力)によりジョブを受付けるようにしてもよい。具体的には、画像処理装置101は、コピーやFAX送信などの操作入力を受付けるようにしてもよい。
次に、通信制御部103が、情報処理装置180から受付けた印刷ジョブ(印刷データ)を通信指示認識部104に転送する(S1102)。通信制御部103及び通信指示認識部104では、例えば、PDLの「PCPrint」という要求識別子に基づいて、PCからの印刷要求(印刷ジョブ)を認識する。
次に、通信指示認識部104は、設定値管理部119から認証設定値を読み出す(S1103)。認証設定値は、認証を行うか、行わないかを決定するための設定値である。近年の画像処理装置では、ラニングコスト削減等のため、ユーザによって印刷する枚数等を制限する場合がある。また、Email送信やFAX送信などの情報転送機能等に対応する画像形成装置(複合機)では、情報の流出制限のためにもユーザを制限する場合がある。設定値管理部119における認証設定値は、ユーザが設定することが可能であるが、一般に管理者と呼ばれる役割が定義されており、その者だけがその設定値を変更する権限を持つ。通常、画像形成装置において、設定値を変更する権限は管理者専用のアカウントによって実現される。
次に、通信指示認識部104は、認証設定値を確認し(S1104)、「認証する」(ON)に設定されている場合には後述するステップS1105から動作し、「認証しない」(OFF)に設定されている場合には、後述するステップS1201から動作する。
認証設定値が「認証する」に設定されている場合、通信指示認識部104は、受信した印刷データの中から認証情報Aを読み出す(S1105)。認証情報Aには、「ユーザネーム」と「パスワード」とが含まれるものとして説明する。アカウント管理部108では、各ユーザの認証情報Bとして、「ユーザネーム」及び「パスワード」を登録しているものとする。「ユーザネーム」は公開する値で「パスワード」は非公開の値である。なお、アカウント管理部108において、「ユーザネーム」はユーザの識別子であるので、重複登録はできないが、「パスワード」は重複登録可能である。
次に、通信指示認識部104は、アカウント管理部108から登録済の認証情報B(認証情報Aのユーザネームに対応するパスワード)を読み出す(S1106)。
次に、通信指示認識部104は、認証情報Aと認証情報Bを比較(照合)する(S1107)。画像処理装置101は、認証情報Aと認証情報Bが一致(ユーザネーム及びパスワードが一致)する場合には認証成功と認識し、後述するステップS1201から動作し、一致しない場合には、認証失敗と認識し、受信した印刷データに係る処理を終了する。
上述のステップS1107で認証が成功した場合、通信指示認識部104は、ジョブ管理部109にユーザの要求(印刷データに基づく印刷の実行)を通知する(S1201)。
次に、ジョブ管理部109は、機能管理部110に要求実行に必要な機能を要求する(S1202)。ここでは、ジョブ管理部109は、印刷データに基づいた印刷を要求されているので、機能管理部110に対して、印刷するために必要となる印刷機能114を要求(問い合わせ)する。
次に、機能管理部110は、要求された機能の空き状況を確認し、可能ならば要求されたジョブ用に割り当てる(S1203)。ここでは、機能管理部110は、ジョブ管理部109から印刷するために必要となる印刷機能114を要求されているので、印刷機能114を要求について割当可能か否か(空いているか否か)を確認し、割当てを行うことになる。
次に、機能管理部110は、割当てた機能の構成要素に対して、要求されたジョブ実行に必要な情報を供給して処理開始を指示し(S1204)、さらに、ジョブ管理部109から供給されたデータ(例えば、印刷データ)を供給する(S1205)。
ここでは、機能管理部110は、ジョブ管理部109から供給された印刷データを、印刷機能114に供給することになる。
次に、機能管理部110に処理開始を指示された印刷機能114が、機能管理部110の指示に応じた処理(印刷データに基づく印刷処理)を行う(S1206)。
次に、印刷機能114は、印刷を完了すると、その結果を機能管理部110に通知する(S1207)。この後の処理は、処理完了を管理部(ジョブ管理部109)に通知するとともに、操作パネル105にも表示させるための動作である。
機能管理部110は、処理終了を認識すると、その処理終了の結果をジョブ管理部109に通知する(S1208)。
次に、ジョブ管理部109は、処理終了の結果をパネル指示認識部107へ通知する(S1209)。
次に、パネル指示認識部107は、処理終了の結果について、パネル制御部106を介し、操作パネル105に表示出力させる(S1210)。
次に、印刷機能114の詳細動作(上述のステップS1206の詳細動作)について図6、図7を用いて説明する。
図6は、印刷機能114で、PDLデータに基づく中間コードを生成する処理について示したフローチャートである。
印刷機能114は、印刷処理を開始すると、まず、各バッファを初期化する(S1301)。このとき、印刷機能114では中間コード格納部161、通常色用ROP情報格納部162、通常色用カラー情報格納部163、UV色用ROP情報格納部164、UV色用カラー情報格納部165、通常色用印刷イメージ格納部166、UV色用印刷イメージ格納部167及びダミー画像印刷イメージ格納部170が初期化される。
次に、PDLデータ解析部151は、PDLデータ受信部150から受信した印刷データを構成するデータ(PDLで記述された各データ)を順に解析して分類する(S1302)。以下では、印刷データを構成するPDLで記述された各データを「PDLデータ」と呼ぶ。PDLデータ解析部151は、取得したPDLデータを分類し、その分類結果に対応する処理(後述するステップS1303〜S1314、S1316の処理)を行う。
PDLデータ解析部151は、例えば、通常色に係る印刷命令(例えば、図形、文字、イメージ画像等の印刷命令)、UV色に係る印刷命令(図形、文字、イメージ画像等の印刷命令)、パターン(例えば、テスト用の印刷パターン等)の印刷命令、印刷時に使用するテーブルデータ(カラー情報、ROP情報)の変更命令等を識別して分類する。
上述のステップS1302で、取得したPDLデータが通常色の印刷命令と分類された場合、PDLデータ解析部151は、まず、カラーマッチング処理152に依頼し、カラーマッチングを行う(S1303)。PDLデータ解析部151が行うカラーマッチングの具体的内容については種々の画像形成装置と同様の処理を適用することができるため詳しい説明については省略する。なお、通常は、UV色についてはカラーマッチングを行う必要はないが、使用するUV色のトナーの性質(例えば、特別な補正を必要とするトナーである場合等)によっては、カラーマッチングを行うようにしてもよい。ただし、UV色の印刷命令については、YMCKへの色空間変換を行う必要はない。
次に、PDLデータ解析部151は、PDL命令(通常色の印刷命令)を解釈し、図形、文字、イメージ画像毎に通常色のカラー用中間コード(通常色のカラー情報を設定するディスプレイリスト)を作成する(S1304)。PDLデータ解析部151は、作成した中間コードを中間コード格納部161に格納する。
次に、PDLデータ解析部151は、PDL命令(通常色の印刷命令)を解釈し、図形、文字、イメージ画像毎に通常色ROP用中間コード(通常色のROP情報を設定するディスプレイリスト)を作成する(S1305)。PDLデータ解析部151は、作成した中間コードを中間コード格納部161に格納する。
次に、PDLデータ解析部151は、カラー情報(作成した通常色カラー用中間コード)、及びROP情報(通常色ROP用中間コード)を考慮して、PDLの命令(通常色に係る図形、文字、又はイメージの印刷命令)に対応する中間コードを作成する(S1306)。
一方、上述のステップS1302で、取得したPDLデータがUV色の印刷命令と分類された場合、PDLデータ解析部151は、PDL命令(UV色の印刷命令)を解釈し、図形、文字、イメージ画像毎にUV色カラー用中間コード(UV色のカラー情報を設定するディスプレイリスト)を作成する。作成した中間コードは中間コード格納部161に格納する(S1307)。PDLデータ解析部151は、作成した中間コードは中間コードを格納部161に格納する。
次に、PDLデータ解析部151は、PDL命令を解釈し、図形、文字、イメージ画像毎にUV色ROP用中間コード(UV色のROP情報ディスプレイリスト)を作成する(S1308)。PDLデータ解析部151は、作成した中間コードは中間コードを格納部161に格納する。
次に、PDLデータ解析部151は、カラー情報(UV色カラー用中間コード)、及びROP情報(UV色ROP用中間コード)を考慮して、PDLの命令(UV色に係る図形、文字、又はイメージの印刷命令)に対応する中間コードを作成する。また、PDLデータ解析部151は、UV色の中間コードに対応するダミー画像(クリアトナー)の中間コードも作成する(S1316)。
PDLデータ解析部151は、例えば、UV色の中間コードを作成した場合、当該UV色の中間コードで指定されたフォント情報(フォント種別及びフォントサイズ)を用いて、当該UV色の中間コードと同じフォント情報に基づく文字の画像でダミー画像の中間コードを生成する。例えば、PDLデータ解析部151は、UV色の中間コードとして上述の図9(a)のような文字の画像を示す中間コードを作成した場合、当該中間コードのデータ(フォント情報等)を用いて、図9(b)に示すような画像を示すダミー画像(クリアトナー)の中間コードを作成するようにしてもよい。
また、例えば、PDLデータ解析部151は、UV色の中間コードとして上述の図8(a)のような図形の画像を示す中間コードを作成した場合、図8(b)に示すような図形の画像を示すダミー画像(クリアトナー)の中間コードを出力するようにしてもよい。例えば、PDLデータ解析部151は、図8の例のように、UV色印刷イメージに含まれる図形と「近いサイズの図形」や、「異なる形状で近いサイズの図形」をランダムな位置に配置した画像をダミー画像印刷イメージとするようにしてもよい。例えば、PDLデータ解析部151は、UV色印刷イメージに含まれる各図形のサイズ、形状、及び位置を所定の範囲内でランダムに変更して、ダミー画像(例えば、図8(b)のようなダミー画像)に含まれる各図形の中間コードを作成して出力するようにしてもよい。
さらに、例えば、PDLデータ解析部151は、UV色の中間コードとしてイメージ画像を示す中間コードを作成した場合、所定のダミー画像(例えば、予め保持したダミー画像)の中間コードを出力するようにしてもよい。
以上のように、PDLデータ解析部151は、UV色に係る印刷命令を検知した場合、クリアトナーによるダミー画像を印刷する要求を追加する処理(ダミー画像の中間コードを作成する処理)を行う。なお、PDLデータ解析部151は、複数の画像を重ねたダミー画像を作成するようにしてもよい。例えば、PDLデータ解析部151は、文字及び図形のそれぞれに対応するダミー画像の中間コードを出力するようにしてもよい。
上述のステップS1302で、取得したPDLデータがパターンの印刷命令と分類された場合、PDLデータ解析部151は、当該PDLデータで指定されたパターンデータを特定する(S1309)。次に、PDLデータ解析部151は、パターンデータに応じて中間コードを作成し、作成した中間コードは中間コード格納部161に格納する(S1310)。
上述のステップS1302で、取得したPDLデータが通常色カラー情報の変更命令と分類された場合、PDLデータ解析部151は、当該変更命令に従って、通常色のカラー情報(上述のステップS1304の処理で通常色カラー用中間コードを作成する際に用いる情報)を更新する(S1311)。
上述のステップS1302で、取得したPDLデータが通常色ROP情報の変更命令と分類された場合、PDLデータ解析部151は、当該変更命令に従って、通常色のROP情報(上述のステップS1305の処理で通常色ROP用中間コードを作成する際に用いる情報)を更新する(S1312)。
上述のステップS1302で、取得したPDLデータがUV色カラー情報の変更命令と分類された場合、PDLデータ解析部151は、当該変更命令に従って、UV色のカラー情報(上述のステップS1307の処理でUV色カラー用中間コードを作成する際に用いる情報)を更新する(S1313)。
上述のステップS1302で、取得したPDLデータがUV色ROP情報の変更命令と分類された場合、PDLデータ解析部151は、当該変更命令に従って、UV色のROP情報(上述のステップS1308の処理でUV色ROP用中間コードを作成する際に用いる情報)を更新し(S1314)、後述するステップS1315の処理に移行する。
上述のステップS1306、S1310、S1311、S1312、S1313、S1316の処理のいずれかの処理が終了すると、PDLデータ解析部151は、次のPDLデータの有無を確認し(S1315)、次のPDLデータがある場合には、上述のステップS1302に戻って次のPDLデータの処理を行い、次のPDLデータがない場合には、中間コードの作成処理を終了する。
以上の動作により、PDLデータ解析部151は、PDLデータの解析処理を行い、中間コード格納部161に結果(各中間コード)が格納された状態となる。
中間コードの生成が終了すると、印刷機能114では、印刷イメージ生成部210により、中間コードに対応する印刷イメージの作成が行われる。
図7は、印刷イメージ生成部210が行う印刷イメージの作成処理について示した説明図である。
まず、中間コード判別部154は、中間コード格納部161から順に中間コードを読出して取得し、当該中間コードの内容を解析する(S1401)。そして、中間コード判別部154は、取得した中間コードの内容を解析し、解析した内容に応じて描画処理部153を制御する処理を行う。
中間コード判別部154は、取得した中間コードを解析して、通常色に係る印刷命令(例えば、図形、文字、イメージ画像等の印刷命令)、UV色に係る印刷命令(図形、文字、イメージ画像等の印刷命令)、ダミー色(ダミー画像)の印刷命令、パターンの印刷命令、印刷時に使用するテーブルデータ(通常色カラー情報、通常色ROP情報、UV色カラー情報、UV色ROP情報)の変更のいずれかに分類し、その結果に応じ描画処理部153を制御する処理を行う。
上述のステップ1401で、取得した中間コードが印刷命令であった場合に、中間コード判別部154は、当該中間コードについて通常色の印刷命令(図形、文字、又はイメージ画像)と、UV色の印刷命令(図形、文字、又はイメージ画像)と、ダミー色(ダミー画像)とを区別して、描画処理部153にセットする(S1402)。
描画処理部153は、通常色の印刷命令(図形、文字、又はイメージ画像)の描画処理を、それぞれ対応する描画部(通常色図形描画部155、通常色文字描画部156、又は通常色イメージ描画部157)に依頼して処理させる(S1403)。具体的には、描画処理部153は、通常色の図形の描画処理(印刷イメージの作成)を通常色図形描画部155に依頼して実行させ、通常色の文字の描画処理を通常色文字描画部156に依頼して実行させ、通常色のイメージ画像の描画処理を通常色イメージ描画部157に依頼して実行させる。
描画処理部153は、UV色の印刷命令(図形、文字、又はイメージ画像)に基づく描画処理を、それぞれ対応する描画部(UV色図形描画部158、UV色文字描画部159、UV色イメージ描画部160)に依頼して処理させる(S1404)。具体的には、描画処理部153は、UV色の図形の描画処理(印刷イメージの作成)をUV色図形描画部158に依頼して実行させ、UV色の文字の描画処理をUV色文字描画部159に依頼して実行させ、UV色のイメージ画像の描画処理をUV色イメージ描画部160に依頼して実行させる。
描画処理部153は、ダミー色(ダミー画像)の印刷命令の描画処理を、ダミー画像描画部169に依頼して処理させる(S1411)。
上述のステップS1401で中間コードから読み出した内容がパターンであった場合、中間コード判別部154は、当該中間コードのパターン情報を描画処理部153に設定する(S1405)。
上述のステップS1401で中間コードから読み出した内容が通常色カラー情報であった場合に、中間コード判別部154は、当該情報を描画処理部153へ登録する(S1406)。
上述のステップS1401で中間コードから読み出した内容が通常色ROP情報であった場合に、中間コード判別部154は、当該通常色ROP情報を、描画処理部153へ登録する(S1407)。
上述のステップS1401で中間コードから読み出した内容がUV色カラー情報であった場合、中間コード判別部154は、当該UV色カラー情報を描画処理部153へ登録する(S1408)。
上述のステップS1401で中間コードから読み出した内容がUV色ROP情報であった場合、中間コード判別部154は、当該UV色ROP情報を描画処理部153に登録する(S1409)。
なお、通常中間コード内はカラー情報、ROP情報、描画対象の情報がセットになり記述されているが、上述のステップS1405〜S1409のように単独で情報登録する場合の処理も可能であるものとする。
上述のステップS1403〜S1409、S1411の処理のいずれかが終了すると、中間コード判別部154は、中間コード格納部161から次の中間コード(未だ処理が登録されていない中間コード)の有無を確認し(S1410)、中間コードが残っている場合には上述のステップS1401に戻って次の中間コードの処理を行い、中間コードが残っていなければ、描画処理を終了する。
以上のように印刷機能114では、通常色印刷イメージ、UV色印刷イメージ、及びダミー画像印刷イメージが作成される。そして、印刷部168は、通常色画像形成部168a、UV色画像形成部168b、クリア色画像形成部168c、及び定着部168dを用いて、印刷用紙Mに、通常色印刷イメージ、UV色印刷イメージ、及びダミー画像印刷イメージに基づく画像を形成する。
(A−3)実施形態の効果
この実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
画像処理装置101では、UVトナー(蛍光トナー)を用いてUV色のトナー像を印刷する際に、クリアトナーを用いてダミー画像も印刷する。これにより、画像処理装置101により印刷されたUV色のトナー像を、可視光下(紫外光が照射されてない状態)で識別困難(観者にとって識別困難)とすることができる。
また、画像処理装置101では、図8〜図10に示すように、UV色のトナー像に応じたダミー画像を作成し、印刷用紙Mの印刷面の一部にだけクリアトナーのトナー像を形成する。これにより、画像処理装置101では、印刷用紙Mの印刷面の全面にクリアトナーを転写(いわゆるベタ塗り)する場合と比較して、クリアトナーの消費量を低減することができる。すなわち、画像処理装置101では、UV色のトナー像を、可視光下で識別困難としつつ、クリアトナーの消費量を低減することができる。
(B)他の実施形態
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
(B−1)上記の実施形態では、本発明の画像形成装置を複合機(MFP)に適用する例について示したが、プリンタ、FAX、コピー等の他の画像形成装置に適用するようにしてもよい。
(B−2)上記の実施形態では、画像処理装置101が受信した印刷データに含まれる命令(PDLデータ)にUV色の印刷命令が含まれていた場合に、ダミー画像の印刷命令を生成する構成について説明したが、本発明の画像処理装置101でダミー画像の印刷(クリアトナーを用いた画像の印刷)を行う契機については上述の例に限定されない。例えば、印刷部168において、UV色画像形成部168bで画像形成を行う際に、自動的に所定の画像(例えば、予め保持したダミー画像)をクリア色画像形成部168cに印刷させるようにしてもよい。
また、上記の実施形態において、画像処理装置101は、例えば、上述の図8〜図10に示すような画像をダミー画像として印刷しているが、ダミー画像は所定のパターンの画像(例えば、網目パターン等の所定のパターンを印刷面の全面に印刷する画像)や、印刷面の全面にわたってベタ塗りする画像としてもよい。
(B−3)上記の実施形態の画像処理装置101では、通常色としてシアン、イエロー、マゼンタ、ブラックに対応するものとして説明したが、通常色の数や組合せは限定されないものである。例えば、上記の実施形態の画像処理装置101において、通常色をブラック1色としてもよい。