JP6468060B2 - 車両位置検出装置、車両位置検出方法 - Google Patents

車両位置検出装置、車両位置検出方法 Download PDF

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本発明は、車両の位置を検出する技術に関する。
今日の車両には、ジャイロセンサー等の車両の方位を検出可能な方位センサーと、車両の速度を検出可能な車速センサーとが搭載されており、方位センサーから得られる方位変化の情報と、車速センサーから得られる移動距離の情報とを累積する推測航法によって、自車両の位置(自車位置)を検出することができる。近年では、このような推測航法によって、経時的な自車位置である走行軌跡を検出し、該走行軌跡と道路データとを比較することによって、現在の自車位置の検出精度を高めるマップマッチング処理が一般的になりつつある。そして、推測航法によって直接的に検出された自車位置や、マップマッチング処理を介して検出された自車位置を表示したり、該自車位置に対応する走行制御(カーブの手前における減速制御など)を行ったりすることが可能である。もっとも、この推測航法は、これらのセンサーから得られる情報を累積することで自車位置を得る航法であることから、これらのセンサーに誤差があると、車両の走行に伴って該誤差が蓄積されてしまい、実際とは異なる自車位置が検出されてしまい、ひいては、実際とは異なる走行軌跡が検出されてしまう。
そこで、GPS(Global Positioning System)に代表されるGNSS(Global Navigation Satellite System)情報(以下「GNSS情報」という)を用いれば地球上での絶対位置を測位できることに着目して、推測航法によって得られた自車位置(ひいては経時的な自車位置である走行軌跡)を、該GNSS情報を用いて補正する技術が開発されている。例えば、GNSS情報を用いて方位センサーや車速センサーの誤差(いわゆるセンサー特性)を補正することによって、結果的に、推測航法によって得られる走行軌跡を補正する技術が提案されている。この技術では、GNSS情報に含まれる誤差の影響を回避するために、複数回に亘って取得されたGNSS情報を用いてセンサー特性を補正する(特許文献1)。これによって、走行軌跡の検出精度の向上が図られている。
特開平08−68654号公報
しかし、上述した従来の方法では、複数回に亘って取得されたGNSS情報を用いているにも拘わらず、センサー特性を誤って補正してしまうことがあるという問題があった。
これは次のような理由による。先ず、従来の方法は、GNSS情報に含まれる誤差(実際の自車位置との誤差)は方向性を持たないランダムな誤差であるため、複数回に亘って取得されるGNSS情報を用いれば誤差を小さくできることを前提としている。ところが、この前提は常に成り立つとは限らない。例えば、いわゆるマルチパスが発生する場所や、通信可能な航法衛星が一方向にしか存在しない場所では、特定の方向に偏った誤差がGNSS情報に生じる傾向にある。当然ながら、偏った誤差を含んだ複数のGNSS情報に基づいて補正したのでは、センサー特性を誤って補正することになり、結果的に、自車位置(ひいては経時的な自車位置である走行軌跡)も誤って検出(補正)されることとなる。
この発明は、従来の方法が有する上述した課題に鑑みてなされたものであり、特定の方向に偏る誤差がGNSS情報に生じる場所においても、自車位置(ひいては経時的な自車位置である走行軌跡)を適切に検出する技術の提供を目的とする。
上述した課題を解決するために本発明の車両位置検出装置は、車両の速度を検出可能な車速センサーの出力値と、車両の方位を検出可能な方位センサーの出力値とに基づいて、車両の自車位置を検出する。また、所定時間毎に、航法衛星から送信される信号に基づいてGNSS情報を取得して、取得したGNSS情報を累積して補正用データとして記憶する。そして、補正用データに基づいてセンサー特性を補正することによって、結果的に、自車位置(ひいては経時的な自車位置である走行軌跡)を補正する。尚、GNSS情報を前回取得してから車両が所定の距離以上移動していない場合は、GNSS情報を取得しても、当該GNSS情報については補正用データとして記憶しない。
こうすると、GNSS情報を前回取得してから車両が所定の距離以上移動していない場合は、GNSS情報を取得しても、当該GNSS情報については補正用データとして記憶されないので、特定の方向に偏る誤差がGNSS情報に生じる場所においても、自ずと、前回の補正時から車両が所定の距離以上移動していないとGNSS情報が補正用データとして記憶されないこととなる。これにより、特定の方向に偏る誤差がGNSS情報に生じる場所において、何度も(高い頻度で)GNSS情報が補正用データとして記憶されることを抑制することができる。この結果、センサー特性が誤って補正されることを抑制することができ、自車位置(ひいては経時的な自車位置である走行軌跡)を適切に検出することが可能となる。
本実施例の走行制御装置100の大まかな内部構成を示す説明図である。 本実施例の走行制御装置100が有する道路データを例示する説明図である。 本実施例の走行制御装置100が実行する走行制御処理のフローチャートである。 本実施例の走行制御装置100が実行するセンサー特性補正処理のフローチャートである。 本実施例の実際の道路と該道路に対応する道路データを例示する説明図である。 本実施例のマップマッチング処理が行われる様子を示す説明図である。 マップマッチング処理の問題点を示す説明図である。 本実施例のマップマッチング処理がマルチパス発生領域にて行われる様子を示す説明図である。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために実施例について説明する。
A.装置構成 :
図1には、本実施例の「走行制御装置100」の大まかな構成が示されている。本実施例では、この走行制御装置100が本発明における「車両位置検出装置」に対応している。
本実施例の走行制御装置100は、車両1内(例えば、運転席前方のインストルメントパネルの奥側など)に搭載されている。そして、走行制御装置100には、図示されるように、車速センサー101と、方位センサー102と、GNSS信号受信部103と、駆動系システム200とが接続されている。また、走行制御装置100は、INS測位結果検出部11と、GNSS測位結果検出部12と、センサー特性補正部13と、走行軌跡算出部14と、マップマッチング処理部15と、位置検出部16と、走行制御部17と、道路データ記憶部18とを備えている。尚、これら8つの「部」は、走行制御装置100の内部を便宜的に分類した抽象的な概念であり、走行制御装置100が物理的に8つの部分に区分されることを表すものではない。従って、これらの「部」は、CPUで実行されるコンピュータープログラムとして実現することもできるし、LSIやメモリーを含む電子回路として実現することもできるし、更にはこれらを組合せることによって実現することもできる。
車速センサー101は、車両1の走行速度を検出するためのセンサーであり、例えば、車両1のプロペラシャフトや車輪の回転量に基づいて車両1の走行速度を検出する。また、方位センサー102は、車両1が向いている方位(車両1の向き)を検出するためのセンサーであり、例えば、地磁気センサーやジャイロセンサーなどが方位センサー102として用いられる。GNSS信号受信部103は、衛星航法用の人工衛星(航法衛星)から送信される電波信号を受信する。
走行制御装置100内のINS測位結果検出部11は、車速センサー101の出力値および方位センサー102の出力値に基づいて、車両1の走行速度や向きを検出する。そして、車両1の走行速度や向きを積算することで(推測航法によって)、車両1の位置をINS測位結果として検出する。GNSS測位結果検出部12は、GNSS信号受信部103が受信する航法衛星の電波信号に基づいて車両1の位置や走行速度などを算出し(すなわち衛星航法によって)、これらをGNSS測位結果として検出する。尚、INS測位結果として検出される車両1の位置は、車速センサー101や方位センサー102の出力値が積算される際に該出力値の誤差も積算されることから、高い精度で検出されるとは言い難い。また、GNSS測位結果として検出される車両1の位置も、航法衛星の位置や車両1の周辺環境によってばらつきがあることから、高い精度で検出されるとは言い難い。そこで、本実施例では、INS測位結果(推測航法)およびGNSS測位結果(衛星航法)を併用して(いわゆるハイブリッド航法で)車両1の位置を検出する。
センサー特性補正部13は、INS測位結果検出部11が検出するINS測位結果と、GNSS測位結果検出部12が検出するGNSS測位結果に基づいて、車速センサー101および方位センサー102のセンサー特性(センサー出力の誤差)を補正(較正)する。すなわち、車速センサー101および方位センサー102のセンサー特性は、そもそも個体差を有しており、また、環境の変化や経時劣化に起因して変化する。例えば、タイヤの摩耗や交換によってタイヤ径が変化することでも、センサー特性は変化する。そこで、センサー特性補正部13は、これらのセンサー特性を適宜補正する。
走行軌跡算出部14は、INS測位結果検出部11が検出したINS測位結果、および、センサー特性補正部13が補正したセンサー特性に基づいて、車両1の走行軌跡を算出する。例えば、INS測位結果として検出された車両1の位置を過去に遡って複数読み出し、これらの位置をセンサー特性に基づいて補正しつつ接続することによって、走行軌跡を算出する。道路データ記憶部18は、道路の位置や形状、接続関係などの道路データを記憶している。例えば、道路データとしては、図2に示すように、道路毎に固有の番号を付したリンクID、リンク座標データ、ノード座標データ、高速道路や国道等の道路種別を示す道路種別データ、道路幅員データ等の各データが記憶されている。道路データにおけるリンクとは、地図上の各道路を、交差点、分岐点などを示すノードにより複数に分割し、2つのノード間をリンクとして規定したものである。そして、リンク座標データには、このリンクの始端と終端の座標が記述されている。この道路データは、後述するマップマッチング処理を行う際に用いられる。
マップマッチング処理部15は、走行軌跡算出部14が算出した車両1の走行軌跡と、道路データ記憶部18に記憶されている道路データとを照合し、走行軌跡に合致(マッチ)する道路データを検出する処理(マップマッチング処理)を行う。例えば、GNSS測位結果検出部12によってGNSS測位結果として検出された車両1の位置に基づいて、該車両1の位置から所定の距離以内の道路データを特定し、これらの特定した道路データの中から最も走行軌跡に近似した道路データを検出する。マップマッチング処理部15(マップマッチング処理)によって検出された道路データは、車両1の走行軌跡に合致する道路データであるので、当然ながら、車両1が存在する道路に対応する道路データとなる。
位置検出部16は、「車両1の走行軌跡に合致する道路データ」上における車両1の位置を、INS測位結果に基づいて検出する。つまり、マップマッチング処理では、車両1が存在する道路データ(車両1の走行軌跡に合致する道路データ)が検出されるだけであるので、該道路データ上における車両1の走行距離をINS則結果に基づいて算出し、車両1の位置(マップマッチング処理で検出された道路データ上の車両1の位置)を検出する。
尚、本実施例では、INS測位結果検出部11、走行軌跡算出部14、マップマッチング処理部15、位置検出部16が協働して、車速センサー101および方位センサー102の出力値に基づいて、自車位置を検出する。従って、INS測位結果検出部11、走行軌跡算出部14、マップマッチング処理部15、位置検出部16が本発明における「位置検出手段」に対応している。
また、本実施例では、GNSS測位結果検出部12がGNSS測位結果(本発明における「GNSS情報」)を検出(取得)する。従って、GSP測位結果検出部12が本発明における「GNSS情報取得手段」に対応している。
また、本実施例では、センサー特性補正部13が、車速センサー101および方位センサー102のセンサー特性を補正することによって、結果的に自車位置が補正される。従って、センサー特性補正部13が本発明における「補正手段」に対応している。
また、本実施例では、道路データ記憶部18に道路データが記憶されている。従って、道路データ記憶部18が本発明における「記憶手段」に対応している。
走行制御部17は、位置検出部16が検出した車両1の位置(以下「自車位置」という)に対応する「走行制御の内容(走行制御内容)」を決定する。例えば、走行制御部17は、位置と走行制御内容が対応付けられた走行制御内容テーブルを記憶しており、この走行制御内容テーブルを参照して、自車位置に対応する走行制御内容を決定する。そして、決定した走行制御内容を示す走行制御信号を、駆動系システム200に向けて送信する。駆動系システム200は、ハンドル操舵角やアクセル開度、ブレーキ開度などを直接的に制御するシステムである。駆動系システム200は、走行制御部17から走行制御信号を受信すると、該走行制御信号に基づいて、ハンドル操舵角やアクセル開度、ブレーキ開度を調節する。例えば、位置検出部16が検出した自車位置がカーブの手前であった場合は、走行制御部17は、所定速度未満まで減速を行うことを指示する走行制御信号を駆動系システム200に向けて送信する。駆動系システム200は、該走行制御信号を受信すると、走行速度が所定速度以上であるか否かを判断し、所定速度以上であればアクセル開度やブレーキ開度を調節して車両1を減速させる。
以下では、上述した走行制御装置100によって実行される「走行制御処理」について説明する。
B.走行制御処理 :
図3には、走行制御装置100によって実行される走行制御処理のフローチャートが示されている。この処理は、車両1の運転が開始されてから停止されるまでの間に、タイマ割り込み処理として所定時間毎(例えば、1秒毎)に実行される。尚、本実施例では、この走行制御処理が本発明における「車両位置検出方法」に対応している。
図示されるように、走行制御装置100は走行制御処理を開始すると先ず、衛星航法に基づいてGNSS測位結果を検出する(S101)。ここで、GNSS測位結果を検出するためには、多数の航法衛星(例えば30個)の中から、受信可能な電波信号を送信している航法衛星を所定個数(例えば3〜4個)探索する必要がある。そこで、本実施例の走行制御装置100は、直前まで電波信号を受信していた航法衛星を記憶しておき、該航法衛星(すなわち、受信可能な電波信号を送信している可能性の高い航法衛星)を優先的に探索することとしている。こうすると、受信可能な電波信号を送信している航法衛星を探索(発見)するまでの時間を短縮することができ、ひいては、GNSS測位結果を検出するまでの時間を短縮することができる。
続いて、推測航法に基づいてINS測位結果を検出する(S102)。INS測位結果は、車速センサー101の出力および方位センサー102の出力に基づいて、車両1の走行速度や向きを検出し、直前の自車位置に車両1の走行速度や向きを積算することによって検出する。尚、INS測位結果およびGNSS測位結果は、フラッシュメモリー等の所定のメモリー(記憶部)に所定期間に亘って(例えば、これらの記憶量が所定量に達するまで)記憶される。従って、INS測位結果およびGNSS測位結果としては、過去から現在に亘って複数(多数)の測位結果が記憶されることとなる。
こうして、GNSS測位結果およびINS測位結果を検出したら、センサー特性補正処理を行う(S103)。このセンサー特性補正処理では、INS測位結果とGNSS測位結果に基づいて、車速センサー101および方位センサー102のセンサー特性(センサー出力の誤差)を補正(較正)する処理が行われる。つまり、車速センサー101および方位センサー102のセンサー特性は、個体差を有しており、また、環境の変化や経時劣化に起因して変化するので、これらのセンサー特性を適宜補正する処理が行われる。センサー特性補正処理(S103)については、後に詳しく説明する。尚、センサー特性を補正することによって、位置検出以外(例えば、車両1の速度表示)の処理に車速センサー101や方位センサー102が利用される場合であっても、該処理の正確性を高めることができる。
続いて、S102の処理で検出されたINS測位結果、および、S103の処理で補正されたセンサー特性に基づいて、車両1の走行軌跡を算出する(S104)。例えば、過去から現在に亘って複数記憶されたINS測位結果(車両1の位置)を読み出し、これらのINS測位結果をセンサー特性に基づいて補正しつつ接続することによって、車両1の走行軌跡を算出する。こうして、走行軌跡を算出したら(S104)、道路データ記憶部18に記憶されている道路データ(図2参照)の中から、今回算出した走行軌跡に合致する道路データを検出するマップマッチング処理を行う(S105)。例えば、GNSS測位結果として検出された車両1の位置から所定の距離以内の道路データを特定し、これらの特定した道路データの中から、今回算出した走行軌跡に最も近似した道路データを検出する。
こうして、今回算出した走行軌跡に合致する道路データを検出したら、該道路データ上における車両1の位置(自車位置)を、INS測位結果に基づいて検出する(S106)。つまり、S105のマップマッチング処理では、車両1が存在する道路データが検出されるだけであるので、該道路データ上における車両1の走行距離をINS則結果に基づいて算出し、現在の自車位置を検出する。
尚、本実施例では、S102、S104、S105、S106の処理を行うことによって、車速センサー101および方位センサー102の出力値に基づいて、自車位置を検出する。従って、S102、S104、S105、S106の処理が本発明における「位置検出工程」に対応している。
また、本実施例では、S101の処理にてGNSS測位結果(本発明における「GNSS情報」)を検出(取得)する。従って、S101の処理が本発明における「GNSS情報取得工程」に対応している。
また、本実施例では、S103の処理を行うことによって、結果的に自車位置が補正される。従って、S103の処理が本発明における「補正工程」に対応している。
こうして現在の自車位置を検出したら(S106)、この自車位置に対応する走行制御内容を決定する(S107)。例えば、図1を用いて前述したように、走行制御部17は、走行制御内容テーブルを参照して、現在の自車位置に対応する走行制御内容を決定する。当然ながら、自車位置によっては走行制御を必要としない場合もあるので、この場合は(例えば、現在の自車位置に対応する走行制御内容が走行制御内容テーブルに記憶されていない場合は)、該自車位置に対応する走行制御内容は決定されない。従って、次の処理では、走行制御内容が決定されたか否かを判断する(S108)。その結果、走行制御内容が決定されたと判断された場合は(S108:yes)、決定された走行制御内容を示す走行制御信号を駆動系システム200に送信した後(S109)、図3に示す走行制御処理を終了する。これに対して、走行制御内容が決定されていない場合は(S108:no)、そのまま(S109の処理を省略して)図3に示す走行制御処理を終了する。
以上のように本実施例では、マップマッチング処理を利用して自車位置を検出するので、INS測位結果やGNSS測位結果に誤差が含まれていたとしても、道路データ上の位置を自車位置として検出することができ、ひいては、高い精度で自車位置を検出することができる。この結果、適切な走行制御を実施することが可能となる。
C.センサー特性補正処理 :
図4には、センサー特性補正処理のフローチャートが示されている。このセンサー特性補正処理は、図3を用いて上述したように、車速センサー101および方位センサー102のセンサー特性を補正する処理であって、走行制御処理内で実行される(図3のS103)。
図示されるように、走行制御装置100はセンサー特性補正処理を開始すると先ず、「前回にセンサー特性を補正してからの車両1の移動距離(以下「補正間移動距離」という)」を算出する(S201)。例えば、前回にセンサー特性を補正してからのINS測位結果を積算することによって、この補正間移動距離を算出する。続いて、S201の処理で算出された補正間移動距離が所定の距離d(例えば10m)以上になったか否かを判断する(S202)。その結果、補正間移動距離が所定の距離d以上になったと判断された場合は(S202:yes)、図3のS101の処理で今回検出されたGNSS測位結果を補正用データとして記憶する(S203)。つまり、補正間移動距離が所定の距離d以上であれば、センサー特性補正処理が行われるたびに(例えば、1秒毎に)GNSS測位結果を累積して補正用データとして記憶する。
こうして今回検出されたGNSS測位結果を補正用データとして累積して記憶したら(S203)、この補正用データ(累積して記憶されているGNSS測位結果)とINS測位結果とに基づいて、車速センサー101および方位センサー102のセンサー特性を補正する(S204)。こうしてセンサー特性を補正したら、今回補正が行われてからの車両1の移動距離の算出を開始すべく、補正間移動距離をリセット(「0」に)した後(S205)、図4に示すセンサー特性補正処理を終了して、図3に示す走行制御処理に復帰する。
これに対して、S202の判断処理で、未だ補正間移動距離が所定の距離d以上になっていないと判断された場合は(S202:no)、そのまま図4に示すセンサー特性補正処理を終了して、図3に示す走行制御処理に復帰する。すなわち、補正間移動距離が所定の距離d以上になっていない場合は、今回検出されたGNSS測位結果は補正用データとしては記憶されず、センサー特性も補正されない。当然ながら、補正間移動距離もリセットされない。
以上のように本実施例では、「前回にセンサー特性を補正してからの車両1の移動距離(補正間移動距離)」が所定の距離d以上になった場合に、今回検出されたGNSS測位結果を補正用データとして累積して記憶し、該補正用データを利用してセンサー特性を補正することとしている。この理由について、以下に説明する。
図5(a)には、A→B→Cの経路(以下「第1経路」という)、A→B→D→Eの経路(以下「第2経路」という)、A→B→D→F→Gの経路(以下「第3経路」という)からなる実際の道路が例示されており、図5(b)には該道路に対応する道路データが示されている。この道路データは、実際の道路に対応して、リンクAB、リンクBC、リンクBD、リンクDE、リンクDF、リンクFG、ノードA、ノードB、ノードC、ノードD、ノードE、ノードF、ノードGから構成されている。ここでは、図5(a)に破線で示すように、車両1が第2経路(A→B→D→E)を走行している場合について説明する。
図6には、上述したように車両1が第2経路(A→B→D→E)を走行している場合において、走行軌跡が算出された後(図3のS104)、マップマッチング処理(図3のS105)が行われる様子が示されている。
図6(a)において、「星印」はGNSS測位結果として検出される車両1の位置を示している。GNSS測位結果として検出される車両1の位置(以下、単に「GNSS測位結果」という)は、車両1の周辺環境に影響を受けることがあることから、図6(a)に示すように、実際の走行軌跡からズレた位置が検出される。もっとも、このようなズレはランダムに発生することから、複数のGNSS測位結果を繋げると(例えば、フィルター処理や平滑処理等の種々の処理を施しつつ繋げると)、おおまかには実際の走行軌跡に近似したものとなり易い。そこで、これらの複数のGNSS測位結果(図4のS203の処理で記憶される補正用データ)を利用して、車速センサー101および方位センサー102のセンサー特性を補正している。尚、このようなセンサー特性の補正方法としては種々の方法を採用可能であるが、「複数のGNSS測位結果(補正用データ)に、INS測位結果として検出された車両1の位置(以下、単に「INS測位結果」という)を近づけるように、車速センサー101および方位センサー102のセンサー特性を補正する」という点では共通する。
走行軌跡は、上述したように補正されたセンサー特性と、INS測位結果とに基づいて算出される。例えば、INS測位結果を過去に遡って複数読み出し、これらのINS測位結果をセンサー特性に基づいて補正しつつ接続することによって算出される。このセンサー特性は、「おおまかには実際の走行軌跡に近似した複数のGNSS測位結果」を利用して補正されることから、該センサー特性に基づいて算出される走行軌跡も、図6(b)に示すように実際の走行軌跡に近似したものとなる。
従って、この走行軌跡を利用してマップマッチング処理を行うと、図6(c)に太線で示すように、実際に走行している第2経路(A→B→D→E)に対応する道路データ(A→B→D→E)が検出される。
ここで、GNSS測位結果は、実際の車両1の位置から特定の方向に偏って検出されることがある。例えば、いわゆるマルチパスが発生する場所や、通信可能な航法衛星が一方向にしか存在しない場所では、実際の車両1の位置から特定の方向に偏って検出されることがある。そして、このように偏って検出されるGNSS測位結果を利用して、車速センサー101および方位センサー102のセンサー特性を補正すると、マップマッチング処理において次のような問題が生じる。
図7には、マルチパスの発生に起因するマップマッチング処理の問題点が示されている。図7(a)において、ハッチングが施された楕円形の範囲は、マルチパスが発生する領域(マルチパス発生領域)を示している。図7(a)に示すように、マルチパス発生領域では、実際の車両1の位置から特定の方向(ここでは図中の左側)に偏ったGNSS測位結果(図中、破線の楕円形で囲まれた「星印」)が検出される。特に、渋滞や信号待ち等によってマルチパス発生領域に車両1が長時間滞在する場合は、GNSS測位結果は図3のS101の処理にて所定時間毎(例えば、1秒毎)に検出されることから、特定の方向に偏ったGNSS測位結果が多数検出されてしまうこととなる。そして、このように特定の方向に偏った多数のGNSS測位結果を利用して(補正用データとして記憶して)、何度も(高い頻度で)センサー特性の補正を行うと、INS測位結果として検出される車両1の位置は、実際の車両1の位置よりも、特定の方向に偏って(特定の方向に偏ったGNSS測位結果側に)検出されるようになる。この結果、INS測位結果およびセンサー特性に基づいて算出される走行軌跡も、図7(b)に示すように、実際の走行軌跡よりも特定の方向に偏って算出されることとなる。こうなると、マップマッチング処理において、図7(c)に示すように、実際に車両1が走行している第2経路(A→B→D→E)とは異なる道路に対応する道路データが検出されてしまう。図7(c)に示す例では、太線で示すように、第2経路(A→B→D→E)よりも特定の方向に偏った第3経路(A→B→D→F→G)に対応する道路データ(A→B→D→F→G)が検出されている。このように車両1が実際に走行している道路とは異なる道路データが検出された場合は、当然ながら、実際の車両1の位置とは異なる位置が自車位置として検出されてしまい、ひいては、誤った運転制御処理が行われてしまう。
このような問題を解決するために、マルチパス発生領域などのGNSS測位結果が特定の方向に偏ってしまう領域を特定し、該領域にて検出されるGNSS測位結果はセンサー特性の補正に利用しないことも考えられる。しかし、このようにGNSS測位結果が特定の方向に偏ってしまう領域は、散発的に発生することもあることから特定することは困難であり、上述した問題を解決することはできない。
そこで、本実施例では上述した問題を解決すべく、図4を用いて前述したように、「前回にセンサー特性を補正してからの車両1の移動距離(補正間移動距離)」が所定の距離d以上になった場合に、今回検出されたGNSS測位結果を補正用データとして記憶し、該補正用データを利用してセンサー特性を補正することとしている。換言すると、補正間移動距離が所定の距離d未満の場合は、GNSS測位結果を検出しても該GNSS測位結果をセンサー特性の補正には利用せず(補正用データとして記憶せず)、センサー特性の補正も行わないこととしている。
図8には、マルチパス発生領域にて本実施例のマップマッチング処理が行われる様子が示されている。本実施例では、補正間移動距離が所定の距離d以上になった場合に、今回検出されたGNSS測位結果を補正用データとして記憶し、該補正用データを利用してセンサー特性を補正する。従って、マルチパス発生領域に車両1が長時間滞在したとしても、自ずと、補正間移動距離が所定の距離d以上にならない限りは、偏ったGNSS測位結果は補正用データとして記憶されないこととなる(センサー特性の補正に利用されないこととなる)。この結果、図8(a)に破線の楕円形で示すように、特定の方向に偏ったGNSS測位結果は少数しか補正用データとして記憶されなくなる(センサー特性の補正に利用されなくなる)。
こうすると、図7を用いて上述したような「特定の方向に偏った多数のGNSS測位結果を利用して、何度も(高い頻度で)センサー特性の補正を行うこと」を回避することができ、走行軌跡が特定の方向に偏って算出されることを抑制することができる(図8(b)に示すように、実際の走行軌跡に近似した走行軌跡を算出することができる)。この結果、マップマッチング処理において、実際に車両1が走行している道路とは異なる道路に対応する道路データが検出されてしまうことを抑制することができる(図8(c)に示すように、実際に車両1が走行している第2経路(A→B→D→E)に対応する道路データを検出できる)。従って、実際の車両1の位置とは異なる位置が自車位置として検出されてしまうことを抑制でき(実際の車両1の位置を自車位置として検出でき)、ひいては、誤った運転制御処理が行われてしまうことを抑制できる(適切な運転制御処理を行うことができる)。
以上、実施例について説明したが、本発明は上記の実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することができる。
例えば、上述した実施例では、所定時間毎(例えば、1秒毎)にGNSS測位結果を取得し、補正間移動距離が所定の距離d以上であれば、該GNSS測位結果を補正用データとして利用することとした。これに限らず、所定時間毎(例えば、1秒毎)に補正間移動距離が所定の距離d以上であるか否かを判断し、補正間移動距離が所定の距離d以上でなければGNSS測位結果を取得せず、補正間移動距離が所定の距離d以上であればGNSS測位結果を取得して補正用データとして利用することとしてもよい。こうすると、GNSS測位結果の記憶容量が無用に増加してしまうことを抑制することができる。
1…車両、 11…INS測位結果検出部、
12…GNSS測位結果検出部、 13…センサー特性補正部、
14…走行軌跡算出部、 15…マップマッチング処理部、
16…位置検出部、 17…走行制御部
100…走行性制御装置、 101…車速センサー、
102…方位センサー、 103…GNSS信号受信部。

Claims (2)

  1. 車両(1)に設けられる車両位置検出装置(100)であって、
    前記車両の速度を検出可能な車速センサー(101)の出力値と、前記車両の方位を検出可能な方位センサー(102)の出力値とに基づいて、前記車両の自車位置を検出する位置検出手段(11、14、15、16)と、
    所定時間毎に、航法衛星から送信される信号に基づいてGNSS情報を取得するGNSS情報取得手段(12)と、
    前記GNSS情報取得手段が取得したGNSS情報を累積して補正用データとして記憶する補正用データ記憶手段と、
    前記補正用データを利用して、前記車速センサーおよび前記方位センサーのうち少なくとも一部のセンサー特性を補正するセンサー特性補正手段と、
    を備え、
    前記補正用データ記憶手段は、前記GNSS情報取得手段が前記GNSS情報を前回取得してから、前記車両が所定の距離以上移動していない場合は、前記GNSS情報取得手段が前記GNSS情報を取得しても、当該GNSS情報については前記補正用データとして記憶しない
    車両位置検出装置。
  2. 車両の速度を検出可能な車速センサーの出力値と、前記車両の方位を検出可能な方位センサーの出力値とに基づいて、前記車両の自車位置を検出する位置検出工程(S102、S104、S105、S106)と、
    所定時間毎に、航法衛星から送信される信号に基づいてGNSS情報を取得するGNSS情報取得工程(101)と、
    前記GNSS情報取得工程で取得したGNSS情報を累積して補正用データとして記憶する補正用データ記憶工程と、
    前記補正用データを利用して、前記車速センサーおよび前記方位センサーのうち少なくとも一部のセンサー特性を補正するセンサー特性補正工程と、
    を備え、
    前記補正用データ記憶工程では、前記GNSS情報取得工程が前記GNSS情報を前回取得してから、前記車両が所定の距離以上移動していない場合は、前記GNSS情報取得工程で前記GNSS情報を取得しても、当該GNSS情報については前記補正用データとして記憶しない
    車両位置検出方法。
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