JP6467687B2 - 損傷毛髪改善用組成物(composition for improving condition of damaged hair) - Google Patents

損傷毛髪改善用組成物(composition for improving condition of damaged hair) Download PDF

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Description

本発明は、損傷毛髪改善用組成物に関するものであり、より詳しくは、本発明は、カラーリング、脱色およびパーマを頻繁に行ったために損傷した毛髪の二硫化結合を回復させることによって、毛髪の損傷を防止することができ、毛髪内部の繊維組織を強化して健康な毛髪に回復させることができる、損傷毛髪改善用組成物に関するものである。
人々が健康と美を求めるのは、自分自身を満足させるためでもあるが、他人に自らをアピールする手段としてでもある。生活に余裕が生まれる中で、人々は健康になり、美しくなることに努力と時間を惜しまなくなり、文化水準が向上するとともに、顔の化粧に劣らず頭髪や身体全般の美容も重要に考えられるようになってきた。
しかし、このような美容に対する関心の高さは、パーマ、ヘアドライヤー、カラーリング、マニキュアコーティングなど過度な毛髪美容施術へと結びつき、これによって毛髪および皮膚の物理的、化学的損傷といった逆効果も発生するようになった。
また、シャンプーで洗髪することによって、頭皮と毛髪に自然に存在していなければならない栄養成分、皮脂成分、保湿成分などがすべて取り除かれてしまう傾向があり、さらには頭皮と毛髪が乾燥したり、ひどい場合にはかゆみを誘発する副作用が生じるため、これを補完する必要が生じた。
一般的に毛髪はケラチンというたんぱく質で構成されている。より具体的に言うならば、毛髪は18種のアミノ酸中のシステインを14〜18%含むケラチンたんぱく質である。このケラチンたんぱく質は水または中性溶媒のような温和な条件では非常に強いたんぱく質の一種であるが、日常生活でのブラッシング、ドライヤーの熱、カラーリング、パーマといった毛髪に対する物理化学的処理によって損傷しやすい。
また、最近は頻繁なパーマ、カラーリングなどの物理的、化学的または環境的なさまざまな要因によって毛髪が損傷し、毛髪内部のたんぱく質が溶出して多孔性化するために、毛髪がうるおいを失ってパサパサになり、柔らかさとしなやかさが低下するという問題が起きている。さらに、摩擦力が増加して毛髪の手入れが困難になり、毛髪が切れやすくなったり枝毛になるなどの問題や、毛髪が細くなるとともに弾力がなくなるためいきいきとした活力を失い、盛り上がらずにボリュームがなくなるという問題も生じている。
これらの問題を解決するため、洗髪時または洗髪後に毛髪の柔らかさを改善し、損傷した毛髪を回復または強化することを目的とした毛髪用組成物について、研究が継続して行われてきた。その結果、強く持続的な毛髪コンディショニング効果を与えるためのさまざまな方法が試みられ、開発されてきた。
たとえば、韓国公開特許第10−2007−0038509号は、レチノ酸のアミノ、アミノ酸またはペプチド結合体を含有し、皮膚の老化に関連する現象を予防/治療する化粧剤を開示している。しかし、その効果が洗浄によって顕著に低下し、持続的でないという欠点がある。米国登録特許第5490980号においては、毛髪、皮膚、手の爪といった人体のたんぱく質成分を構成するアミノ酸中のリシンとグルタミンのイソペプチド結合を形成するトランスグルタミナーゼを、毛髪、皮膚および手の爪に有用なコンディショニング、抗菌、染料、香りなどさまざまな有効物質を伝達する手段として使用する方法が開示されている。日本特許公報第3567915号では、分子中にリシンおよび/またはグルタミン残基を含む分子量203以上のペプチド、トランスグルタミナーゼならびに特定化学式の1級アミン構造を持つ化合物を含有している毛髪処理剤を開示している。
しかし、上記の発明において使用される酵素であるトランスグルタミナーゼは、分子量が約38KDaの大きな分子を持つ酵素であり、毛髪の表面には作用しやすいが、実際に構造強化が必要な毛髪内部の損傷部分には作用しにくいという短所があるため、その効果は非常に限定的である。
ゆえに、物理的、化学的または環境的なさまざまな要因によって損傷した毛髪を、本来の健康な状態に回復させることができる損傷毛髪改善用組成物の研究が切実に求められている。
韓国公開特許第10−2016−0064950号(2016年06月08日公開) 韓国公開特許第10−2014−0017416号(2014年02月11日公開) 韓国登録特許第10−1510308号(2015年04月02日特許)
本発明は、カラーリング、脱色およびパーマを頻繁に行ったために損傷した毛髪の二硫化結合を回復させることによって、毛髪の損傷を防止することができ、毛髪内部の繊維組織を強化して健康な毛髪に回復させることができる、損傷毛髪改善用組成物を提供することを目的とする。
また、本発明は、人体に害がなく、副作用がなく、さらに損傷した毛髪の回復によって毛髪の強度が大きく強化される、損傷毛髪改善用組成物を提供することを目的とする。
本発明が解決することを目指すさまざまな課題は、上記において言及した課題群に制限されず、言及していない課題群は以下の記載によって当業者に明確に理解されうるであろう。
本発明に基づく損傷毛髪改善用組成物は、1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)または1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)を含む。
上記の1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)の製造法は、原料として1、2−ジアミノエタン(1,2−Diaminoethane)(Mw.=60.1)60.1g(1mole)とマレイン酸(Maleic acid)(Mw.=116.07) 232.14g(2mole)を準備し、精製水800mlにマレイン酸 232.14gを 加え、常温(15ないし25℃)で1時間かく拌した後、18ないし20℃に冷却しつつ、1、2−ジアミノエタン(1,2−Diaminoethane)60.1gを1時間かけて添加する。上記の1、2−ジアミノエタン(1,2−Diaminoethane)が添加された溶液を60℃に加温し、一部析出された結晶を完全に溶解した後、活性炭1gを加えて1時間かく拌した後にろ過する。上記のろ過された溶液を14ないし15℃に冷却し、5時間結晶を析出した後、上記の析出された結晶と母液を真空ろ過器で分離して1次結晶を得る。上記の分離された母液を真空濃縮器(730mmHg)にかけて200mlの水分を蒸発させた後、14ないし15℃に冷却して2次結晶を析出する。上記の析出された2次結晶と母液を真空ろ過器で分離し、2次結晶のみを得る。上記の分離して得られた1次結晶および2次結晶を100℃の熱風乾燥器で3時間乾燥させると、235gの1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)を製造することができる。
上記の1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)の製造法は、原料として1、3−ジアミノプロパン(1,3−Diaminopropane)(Mw.=74.12)74.12g(1mole)とマレイン酸(Maleic acid)(Mw.=116.07)232.14g(2mole)を準備し、精製水600mlにマレイン酸232.14gを加え、常温(15ないし25℃)で1時間かく拌した後、18ないし20℃で冷却しつつ、1、3−ジアミノプロパン(1,3−Diaminopropane)74.12gを1時間かけて添加する。上記の1、3−ジアミノプロパン(1,3−Diaminopropane)が添加された溶液に活性炭1gを加え、1時間かく拌した後、1マイクロン(micron)のろ紙で真空ろ過する。上記のろ過された溶液を4ないし5℃に冷却しつつ、5時間結晶を析出した後、上記の析出された結晶と母液を真空ろ過器で分離して1次結晶を得る。上記の分離された母液を真空濃縮器(730mmHg、60℃)にかけて200mlの水分を蒸発させた後、4ないし5℃に冷却して2次結晶を析出する。上記の析出された2次結晶と母液を真空ろ過器で分離し、2次結晶のみを得る。上記の分離して得られた1次結晶および2次結晶を50℃の熱風乾燥器で5時間乾燥させると、220gの1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)を製造することができる。
上記の1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)は収得率が80.4%であり、性状は白色の結晶または結晶性粉末を示し、pHは3.3(10%溶液)である。溶解度は17%(20℃)を示し、分子量(molecular weight;Mw.)は292.24を示すことができる。
上記の1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)は、収得率が71.8%であり、性状は白色鱗片状結晶を示し、pHは3.4(10%溶液)である。溶解度は30%(20℃)を示し、分子量(molecular weight;Mw.)は306.26を示すことができる。
その他実施例の具体的な事項は、詳細な説明に含まれている。
本発明に基づく損傷毛髪改善用組成物は、カラーリング、脱色およびパーマを頻繁に行ったために損傷した毛髪の二硫化結合を回復させることによって、毛髪の損傷を防止することができ、毛髪内部の繊維組織を強化して健康な毛髪に回復させることができる。
また、本発明に基づく損傷毛髪改善用組成物は、人体に害がなく、副作用がなく、さらに損傷した毛髪の回復によって毛髪の強度を大きく強化することができる。
本発明の技術的思想の実施例は、具体的に言及されないさまざまな効果を提供することができるということを十分に理解できるであろう。
本発明に基づく1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)の結晶を400倍に拡大して現れた模様を示した写真である。 本発明に基づく1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)の結晶を400倍に拡大して現れた模様を示した写真である。 健康な毛髪の二硫化結合を概略的に示す図面である。 損傷した毛髪のチオール(Thiol)残基を概略的に示す図面である。 本発明に基づく損傷毛髪改善用組成物が毛髪の二硫化結合を回復させる方法を概略的に説明するための図面である。 本発明に基づく損傷毛髪改善用組成物が毛髪の二硫化結合を回復させる方法を概略的に説明するための図面である。 1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)を利用して製造されたA溶液の脱色実験を示す写真である。 1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)を利用して製造されたB溶液の脱色実験を示す写真である。
本発明の利点および特徴、そしてそれらを達成する方法は、詳細に後述する実施例を参照すれば明確になるであろう。しかし、本発明はここで説明する実施例に限定されず、異なる形態で具体化されることもある。ここで紹介する実施例は、開示された内容が徹底的に完全になるよう、そして当業者に本発明の思想が十分に伝達されるようにするために提供するものである。
本出願において使用する用語は、単に特定の実施例を説明するために使用したものであり、本発明を限定しようという意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に異なる意味でない限り、複数の表現を含む。
異なる意味に定義されていない限り、技術的または科学的な用語を含めてここで使用されるすべての用語は、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同一の意味である。一般的に使用される辞典に定義されているものと同じ用語は、関連技術の文脈上有する意味と一致する意味であると解釈されなければならず、本出願において明確に定義されていない限り、理想的なまたは過度に形式的な意味で解釈されない。
以下において、添付図面を参照しつつ、本発明に基づく損傷毛髪改善用組成物について詳しく説明することとする。
本発明に基づく損傷毛髪改善用組成物は、カラーリング、脱色およびパーマを頻繁に行ったために損傷した毛髪の二硫化結合を回復させることによって、毛髪の損傷を防止することができ、毛髪内部の繊維組織を強化して健康な毛髪に回復させることができる。また、人体に害がなく、副作用がなく、さらに損傷した毛髪の回復によって毛髪の強度を大きく強化することができる。
すなわち、一般的にカラーリング、脱色およびパーマを頻繁に行うと、毛髪の二硫化結合(disulfide bond;−S−S−)が切断されて毛髪が損傷し、損傷した毛髪にチオール(Thiol;−SH)残基が増加するが、本発明に基づく損傷毛髪改善用組成物は、上記のとおり損傷した毛髪の二硫化結合を回復させることによって、損傷した毛髪を復元することができる。
本発明に基づく損傷毛髪改善用組成物は、1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)または1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)を含み、上記の1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)または1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)は、下記の製造方法で製造された合成物でありうる。
1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)の製造方法
まず、原料として1、2−ジアミノエタン(1,2−Diaminoethane)(Mw.=60.1)60.1g(1mole)とマレイン酸(Maleic acid)(Mw.=116.07)232.14g(2mole)を準備する。
次に、精製水800mlにマレイン酸 232.14gを加え、常温(15ないし25℃)で1時間かく拌した後、18ないし20℃に冷却しつつ、1、2−ジアミノエタン(1,2−Diaminoethane)60.1gを1時間かけて徐々に添加する(pH3.3〜3.5)。
その次に、上記の1、2−ジアミノエタン(1,2−Diaminoethane)が添加された溶液を60℃に加温し、一部析出された結晶を完全に溶解した後、活性炭1gを加えて1時間かく拌した後にろ過する。
続けて、上記のろ過された溶液を14ないし15℃に冷却し、5時間結晶を十分に析出した後、上記の析出された結晶と母液を真空ろ過器で分離して1次結晶を得る。
次に、分離された母液(約700ml)を真空濃縮器(730mmHg)にかけて200mlの水分を蒸発させた後、14ないし15℃に冷却して2次結晶を析出する。上記の析出された2次結晶と母液を真空ろ過器で分離し、2次結晶のみを得る。
続けて、上記の分離して得られた1次結晶および2次結晶を100℃の熱風乾燥器で3時間乾燥させ、235gの1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)を製造する。
上記のとおり製造した1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)は、収得率が80.4%(すなわち、収得率=235g/292.24g=80.4%)であり、性状は白色の結晶または結晶性粉末を示し、pHは3.3(10%溶液)である。溶解度は17%(20℃)を示し、分子量(molecular weight;Mw.)は292.24を示した。
上記のとおり製造した1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)の結晶を400倍拡大して現れた模様は、図1に示したとおりである。
1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)の製造方法
まず、原料として1、3−ジアミノプロパン(1,3−Diaminopropane)(Mw.=74.12)74.12g(1mole)とマレイン酸(Maleic acid)(Mw.=116.07)232.14g(2mole)を準備する。
次に、精製水600mlにマレイン酸232.14gを加え、常温(15ないし25℃)で1時間かく拌した後、18ないし20℃で冷却しつつ、1、3−ジアミノプロパン(1,3−Diaminopropane)74.12gを1時間かけて徐々に添加する(pH3.4〜3.6)。
その次に、上記の1、3−ジアミノプロパン(1,3−Diaminopropane)が添加された溶液に活性炭1gを加え、1時間かく拌した後、1マイクロン(micron)のろ紙で真空ろ過する。
続けて、上記のろ過された溶液を4ないし5℃に冷却しつつ、5時間結晶を十分に析出した後、上記の析出された結晶と母液を真空ろ過器で分離して1次結晶を得る。
次に、分離された母液(約550ml)を真空濃縮器(730mmHg、60℃)にかけて200mlの水分を蒸発させた後、4ないし5℃に冷却して2次結晶を析出する。上記の析出された2次結晶と母液を真空ろ過器で分離し、2次結晶のみを得る。
続けて、上記の分離して得られた1次結晶および2次結晶を50℃の熱風乾燥器で5時間乾燥させ、220gの1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)を製造する。
上記のとおり製造した1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)は、収得率が71.6%(すなわち、収得率=220g/306.26g=71.8%)であり、性状は白色鱗片状結晶を示し、pHは3.4(10%溶液)である。溶解度は30%(20℃)を示し、分子量(molecular weight;Mw.)は306.26を示した。
上記のとおり製造した1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)の結晶を400倍拡大して現れた模様は、図2に示したとおりである。
以下において、添付された図面を参照しつつ、本発明に基づく損傷毛髪改善用組成物が損傷した毛髪に作用して毛髪を回復する原理について、詳しく説明することとする。
図3は健康な毛髪の二硫化結合を概略的に示す図面であり、 図4は損傷した毛髪のチオール(Thiol)残基を概略的に示す図面であり、図5および図6は本発明に基づく損傷毛髪改善用組成物が毛髪の二硫化結合を回復させる方法を概略的に説明するための図面である。
まず図3を参照すると、一般的に毛髪の主成分はケラチンであり、18種の異なるアミノ酸で構成されている繊維状たんぱく質高分子であるケラチンは、平均10から20個のアミノ酸残基当たり1つの二硫化結合(−S−S−)を有する架橋結合構造を特徴としており、このような二硫化結合はフォールディング(folding)によってたんぱく質の3次構造を決定する。ケラチンの構造を代表するものは化学式HOCC(NH)HCHS−SCHC(NH)HCOHで表示されるシステインであるが、図3はこのような健康な毛髪に形成された二硫化結合を概略的に表示して示した図面である。
次に図4を参照すると、頻繁なパーマ、カラーリングなどの物理的、化学的または環境的なさまざまな要因によって毛髪が損傷し、毛髪内部のたんぱく質が溶出して多孔性化するために、毛髪がうるおいを失ってパサパサになり、柔らかさとしなやかさが低下することになる。このようにカラーリング、脱色、パーマを頻繁に行うことによって毛髪の二硫化結合(−S−S−)が切断され、これによって図4に示したとおり、毛髪が損傷してチオール(−SH)残基が増加することになる。
本発明は、図4に図示されたとおり、損傷した毛髪のチオール(−SH)残基に適用され、損傷した二硫化結合(−S−S−)を回復することができる。
すなわち、図5を参照すると、本発明に基づく損傷毛髪改善用組成物である1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)はチオール(−SH)残基に反応し、上記のチオール(−SH)残基と1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)が電子を受け渡して−S−C−結合を形成することによって、図6に図示されたとおり−S−C−−−C−S−の形態で損傷した毛髪を回復することができる。
以下において、添付された図面を参照して本発明に基づく損傷毛髪改善用組成物についての実験例を挙げ、さらに具体的に説明することとする。
[実験例1]
1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)を利用した毛髪改善剤の製造(A溶液)
上記のとおり製造した1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)20g(0.068mole)とヒドロキシプロピルキトサン(Hydroxypropyl Chitosan)0.1g、加水分解コラーゲン(hydrolyzed collagen)0.5g、フェノキシエタノール(phenoxy ethanol) 0.1gおよび精製水79.3gを混合して、1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)を利用した毛髪改善剤を製造した。
[実験例2]
1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)を利用した毛髪改善剤の製造(B溶液)
上記のとおり製造した1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)21g(0.068mole)とヒドロキシプロピルキトサン(Hydroxypropyl Chitosan)0.1g、加水分解コラーゲン(hydrolyzed collagen)0.5g、フェノキシエタノール(phenoxy ethanol)0.1gおよび精製水78.3gを混合して、1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)を利用した毛髪改善剤を製造した。
脱色実験
上記のとおり製造したA溶液とB溶液を利用して脱色実験を行った。
上記の脱色実験は、損傷した毛髪を有する被験者の毛髪サンプルを二等分し、一方はA溶液とB溶液を添加せず、もう一方はA溶液とB溶液を添加して、脱色実験を行った。
上記の脱色実験は、脱色剤10gに6%の過酸化水素水酸化剤20gを混合した後、A溶液とB溶液2mlを添加して均一に混合し、脱色剤溶液を製造した。
そして、上記の被験者の毛髪サンプルにそれぞれの脱色剤溶液を均一に塗布した後、常温で20分間放置してからシャンプーで洗浄し、タオルドライを行ってから熱風器で1分間乾燥させ、その後比較実験を行った。
上記の比較実験に対して官能評価を実施したところ、その結果は次の[表2]のとおりとなった。官能試験は、比較実験に用いられた被験者の毛髪の脱色度、保湿力、弾力度および光沢を観察し、専門美容師3名を対象として実施し、点数および評価基準は5点採点法を採用し、次の[表1]のとおりとした。
図7は、1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)を用いて製造したA溶液の脱色実験を示す写真であり、図8は1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)を用いて製造したB溶液の脱色実験を示す写真である。
上記の図7、図8および[表2]を参照すると、1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)を用いて製造したA溶液であれ、1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)を用いて製造したB溶液であれ、脱色力を増加させる効果はないことが確認できた。
しかし、A溶液もB溶液も、保湿力、弾力度および光沢がA溶液またはB溶液を添加していないものと比べて優れていることが確認できた。
以上のとおり、本発明の望ましい一実施例を説明してきたが、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であるならば、本発明の技術的思想や必須の特徴を変更せずに異なる具体的な形態で本発明を実施することができるということを理解することができるであろう。ゆえに、以上において記述した一実施例は、すべての面で例示的であり、限定的でないと理解しなければならない。

Claims (1)

  1. 1,2−ジアミノエタンジマレート(1,2−Diaminoethane dimaleate;1,2−DAEDM)または1,3−ジアミノプロパンジマレート(1,3−Diaminopropane dimaleate;1,3−DAPDM)を含むことを特徴とする損傷毛髪改善用組成物
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