JP6467447B2 - 停電確認回路部材 - Google Patents

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Description

本発明は、ビルや工場等において、電気設備の増容量、改修工事や点検作業を行う電気工事の際に、作業者の感電災害や設備事故を防止するために用いられる停電確認回路部材に関する。
通常、電気設備の増容量、改修工事や点検作業は停電工事で行われ、その際、作業着手前に開路した電路が停電されているか否かを検電確認した後、作業を開始することが義務付けられている。この検電は、電路の露出部分に検電器の検知部を接触させ、当該電路の停電を確認する作業であり、検電器は電路の停電を確認するための器具である。なお、近年では、低圧配線の電線には、被覆電線が使用されているため、検知部が直接電路に触れずに被覆上から検電されている。
このような電気工事に用いられる検電器は、種々の形態が知られており、例えば、下記特許文献に記載されているように、単体で用いられる単体形式やペンチなどの工具の柄に装着した一体形式に大別される。
このように構成された検電器は、被覆電線の被覆上から充電の有無を判別し、当該被覆電線が充電状態の場合には、工事作業者への注意喚起として発光又は発音による警報を発する構造となっている。なお、ビルや工場等の電気設備の検電に一般的に使用される交流回路専用の検電器の動作原理は、被覆電線と検知部との容量結合による電圧検出方式を採用している。
特開2002−148287号公報 特開平11−33920号公報
しかしながら、上述した従来の交流回路に用いられる検電器は、電路の対地電圧により検電器と人体との間の静電容量及び人体と大地との間の静電容量を通じて流れる微小電流を検出回路が検出し、検出した電流値が規定値以上である場合に警告を発する。しかし、検電後に、例えば多条配線されている中から特定した被覆電線をペンチなどの工具で切断する際、誤って検電確認を行った被覆電線とは異なった被覆電線を切断してしまう場合があり、ペンチなどを被覆電線に当てた状態では充電状態か否かを確認することができないことから、感電事故や設備事故に波及するといった問題があった。
また、特許文献2に記載されたような検電器が工具に一体化された一体形式の場合は、ペンチの柄部に検電器を取り付けているので、被覆電線とペンチ(導体)との間の静電容量−ペンチ(導体)と検電器との間の静電容量−人体と大地との間の静電容量を介して流れる第1の閉ループと、被覆電線とペンチ(導体)との間の静電容量−検電器と人体及び大地との間の静電容量−を介して流れる第2の閉ループとが存在することにより、第1の閉ループ及び第2の閉ループの回路定数が異なってしまい、第1の閉ループの回路定数は、検電器の検出回路が介在することで抵抗が大きくなり、その結果、第1の閉ループを流れる回路電流が小さくなってしまう。この状態では、ペンチの柄部に取付けた検電器に十分な検知電流が流れないこととなり、十分な検電を行うことができないという問題もあった。
また、検電器を全ての作業者に配布することは物理的にも経済的にも困難な場合が多く、作業者は狭隘な作業場所の中で、検電器や多くの工具を持ち歩くため作業が繁雑となると共に、作業箇所の配線が整然としていない場合が多いことから検電を行った場合であっても、誤って活線を切断してしまうという事故が生じる問題もあった。
さらに、従来の工具に着脱自在に検電機能を付与することができ、従来から用いられている工具を有効に活用することができると共に、被覆電線に工具を当てた際に確実に検電を行うことができれば、より安全性が向上するという要望があった。
そこで、本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、電気設備の停電工事において作業着手前に確実に停電有無を確認できる検出技術を有する停電確認回路部材を提供することを目的とする。
本発明に係る停電確認回路部材は、交流回路における電線の充電の有無を検出する停電確認回路部材であって、前記電線と前記停電確認回路部材の検出電極の間に介在する第1の容量と、前記電線と前記停電確認回路部材のグランド電極の間に介在する第2の容量とを備え、前記第1の容量と前記第2の容量の差を大きくする検知電流確保手段を備え、前記検知電流確保手段は、前記第1の容量を確保する容量確保手段と、前記第2の容量を抑制する容量抑制手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る停電確認回路部材において、前記容量確保手段は、前記検出電極が平板状に形成されると好適である。
また、本発明に係る停電確認回路部材において、前記容量抑制手段は、前記検出電極と前記グランド電極との間に形成された空隙であると好適である。
また、本発明に係る停電確認回路部材において、前記検出電極は、回路部材が取り付けられ、前記グランド電極は、前記検出電極に対向配置されると共に開口部を有する断面略コ字状に形成されると好適である。
また、本発明に係る停電確認回路部材において、前記回路部材は、前記検出電極と略平行に取り付けられると好適である。
また、本発明に係る停電確認回路部材において、前記グランド電極は、前記検出電極と対向する底部と、前記底部の幅方向両端部から立設する一対の壁部を備えていると好適である。
また、本発明に係る停電確認回路部材において、前記回路部材は、センサ精度調整手段を備えると好適である。
また、本発明に係る停電確認回路部材において、対象の電線が充電状態である場合に警告を通知する通知手段を備えると好適である。
本発明に係る停電確認回路部材は、電線と前記停電確認回路部材の検出電極の間に介在する第1の容量と、前記電線と前記停電確認回路部材のグランド電極の間に介在する第2の容量とを備え、前記第1の容量と前記第2の容量の差を大きくする検知電流確保手段を備えるので、上述した第1の閉ループに流れる検知電流を確保することができるので、この停電確認回路部材を工具に取り付ければ、被覆電線の誤切断などを防止することができ、これらの誤切断に伴う電気災害を防止することができる。また、本発明に係る検電器は、既存の工具に着脱自在に取り付けられる後付形式であるため、既存の工具に簡単に装着することができ、既存の工具を有効に活用することができる。さらに、本発明に係る停電確認回路部材を工具に取り付けた場合は、活線を検知することができるので、被覆電線の誤切断などを防止することができ、これらの誤切断に伴う電気災害を防止することができる。
本発明の第1の実施形態に係る検電器の概要を説明するための概略図である。 本発明の第1の実施形態に係る停電確認回路部材の正面を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る停電確認回路部材の検出電極とグランド電極との組付け構造を説明するための分解図である。 本発明の第1の実施形態に係る停電確認回路部材のグランド電極を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る停電確認回路部材の検出電極を示す側面図である。 本発明の第1の実施形態に係る停電確認回路部材を工具に取り付けた状態を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る検電器の動作を説明するための図であり、(a)は、使用状態を説明するための図であり、(b)は、等価回路を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る停電確認回路部材の他の使用方法を説明するための図である。 本発明の第1の実施形態に係る停電確認回路部材の変形例を説明するための等価回路である。 本発明の第2の実施形態に係る停電確認回路部材を取り付けた工具を説明するための図。 本発明の第2の実施形態に係る停電確認回路部材を取り付けた工具の動作を説明するための図であり、(a)は、使用状態を説明するための図であり、(b)は、等価回路を示す図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る検電器の概要を説明するための概略図であり、図2は、本発明の第1の実施形態に係る停電確認回路部材の正面を示す斜視図であり、図3は、本発明の第1の実施形態に係る停電確認回路部材の検出電極とグランド電極との組付け構造を説明するための分解図であり、図4は、本発明の第1の実施形態に係る停電確認回路部材のグランド電極を示す斜視図であり、図5は、本発明の第1の実施形態に係る停電確認回路部材の検出電極を示す側面図であり、図6は、本発明の第1の実施形態に係る停電確認回路部材を工具に取り付けた状態を説明するための図であり、図7は、本発明の第1の実施形態に係る検電器の動作を説明するための図であり、(a)は、使用状態を説明するための図であり、(b)は、等価回路を示す図であり、図8は、本発明の第1の実施形態に係る停電確認回路部材の他の使用方法を説明するための図であり、図9は、本発明の第1の実施形態に係る停電確認回路部材の変形例を説明するための等価回路である。
図1に示すように、本実施形態に係る検電器は、電線4に近接する導電部2aと導電部2aに電気的に接続された停電確認回路部材1と、該導電部2aと停電確認回路部材1とを把持する柄部3とを備えている。
ここで、本実施形態に係る検電器は、停電確認回路部材1と共に柄部3を把持して電線4に導電部2aを近接させることで、電線4が充電状態か否かを被覆電線の上から検電するので、各構成の間に以下のような容量が形成される。即ち、電線4と導電部2aの間に介在する容量C1、人体と導電部2aの間に介在する容量C2、停電確認回路部材1の検出電極と導電部2aの間に介在する第1の容量C3、停電確認回路部材1のグランド電極と導電部2aとの間に介在する第2の容量C4、停電確認回路部材1のグランド電極と人体との間に介在する容量C5及び人体と大地の間に介在する容量C6とが形成される。
検電の際に、検電に必要な電流の流れは、容量C1−導電部2a−第1の容量C3−停電確認回路部材1−容量C5−人体−容量C6−大地という第1の閉ループであり、容量C1−導電部2a−容量C2−人体−容量C6−大地という第2の閉ループや、容量C1−導電部2a−第2の容量C4−容量C5−人体−容量C6−大地という第3の閉ループは、停電確認回路部材1を介さないループとなるため、検電に無関係な経路となる。したがって、これらの検電に無関係な経路に流れる電流を小さくし、検電が行われる停電確認回路部材1を介する第1の閉ループにできるだけ大きな電流を流すことで、検電の精度を向上させることができる。
ここで本実施形態に係る検電器は、後述するように、第1の容量C3を第2の容量C4よりも大きくすると共に、第1の容量C3と第2の容量C4の差を大きくする検知電流確保手段を備えている。
図2に示すように、本実施形態に係る停電確認回路部材1は、断面略コ字状に形成されたグランド電極10と、後述するように工具の柄部に近接配置される検出電極20とを備えている。また、本実施形態に係る停電確認回路部材1は、電源のオンオフを切り替える電源スイッチ28と電源が入っていることを表示する動作灯27を備えている。また、後述するようにセンサ精度を調整するセンサ精度調整手段24を備えている。センサ精度調整手段24及び電源スイッチ28は、検出電極20に取り付けられた回路部材21に実装されており、グランド電極10に形成された貫通孔を介して停電確認回路部材1の外部から所望の工具や治具を用いて操作することができるように構成されている。
図3に示すように、検出電極20は、グランド電極10に形成された開口部11を閉塞するように配置されている。
図4に示すように、グランド電極10は、開口部11を有する断面略コ字状を形成するように、底部12と底部12の幅方向両端から立設する一対の壁部13,13を備えている。なお、底部12は、検出電極20が取り付けられた際に、検出電極20と対向配置される。なお、底部12の一端は、壁部13よりも短く形成されるとともに、壁部13が底部12の端面と略同一から幅方向に拡径することで電池収納部14を形成しており、当該電池収納部14に電池や通知手段25などの比較的大型の部材を収納することができるように構成されている。
グランド電極10は、外装樹脂部材と金属板とを含み、該金属板は、外表面の回路シールドを兼ねるように形成しているので、本実施形態に係る停電確認回路部材1を工具に取り付けた際に、工具の柄部を作業者が握った場合の手の平や指との間の容量である容量C5を増すことができるように構成されている。また、壁部13には、工具側に接する箇所が極小となる端面13aが形成されている。なお、金属板に用いられる材料は必要な導電
率に応じて適宜選択することができるが、例えば、銅、アルミ又は導電ペーストなどを用いると好適である。さらに、グランド電極10は、金属板に限らず例えば金属以外の導電性のある材質で形成することができる他、導電材料を塗布した部材を用いても構わない。
図5に示すように、検出電極20は、平板状の金属板で構成されており、本実施形態に係る停電確認回路部材1を工具に取り付けた場合に、柄部と検出電極20の接触面積が大きくなるように構成されている。この構成によれば第1の容量C3を大きく確保することができ、検出電極20を平板状に構成することで容量確保手段を構成している。また、検出電極20は、空隙23を介して回路部材21が取り付けられている。さらに、検出電極20と回路部材21とは電気的に接続されている。なお、検出電極20に用いられる材料は必要な導電率に応じて適宜選択することができるが、例えば、上述したグランド電極10と同様の材料で形成すると好適である。さらに、検出電極20は、金属板に限らず例えば金属以外の導電性のある材質で形成することができる他、導電材料を塗布した部材を用いても構わない。
このように、回路部材21が空隙23を介して取付けられているので、本実施形態に係る停電確認回路部材1を柄部3aに取り付けた場合に、工具と回路部材21との間に誘電率の低い空間を画成することができ、回路部材21のグランドと導電部2aの間に生じる第2の容量C4の容量値を小さくすることができる。この構成によって、第2の容量C4を抑制する容量抑制手段を構成している。
このように、本実施形態に係る停電確認回路部材1は、容量確保手段と容量抑制手段とによって、第1の容量C3と第2の容量C4の差を大きくすることで検知電流確保手段を構成している。この検知電流確保手段によって、導電部2aから流れる電流のうち、停電確認回路部材1の電位差を大きくすることで、停電確認回路部材1を介する第1の閉ループに流れる電流を大きく確保して検電器としての感度を向上させることができる。したがって、工具に誘起された電圧信号を検電器入力として大きくすることで、検電の精度を向上させることができる。
回路部材21には、電気信号を検電器入力として検出する際の精度を調整するセンサ精度調整手段24,電源がオンになっているときに点灯する動作灯27及び停電確認回路部材1の電源のオンオフを行う電源スイッチ28が取り付けられている。さらに、検出電極20には、回路部材21の駆動源となる電池などを取り付ける電源部26及び、検電の結果、対象の電線4の導通を音によって通知する通知手段25を備えている。なお、電源部26は電池に限られず、回路部材21を適切に駆動することができれば如何なる電源を用いても構わない。さらに、通知手段25は、音による通知に限られず、例えば、振動やライトの点滅並びに、これらの通知を適宜組み合わせて通知しても構わない。
このように構成された本実施形態に係る停電確認回路部材1は、図6に示すように、ペンチなどの一対の柄部3a,3bを握ることで電線4の切断などを行う工具2に取り付けて使用する。このように従来の工具2に取り付けることで検電器としての機能を従来の工具に持たせることができるように構成されている。
本実施形態に係る停電確認回路部材1は、図6に示すように、工具2の一方の柄部3aに着脱自在に組み付けられている。停電確認回路部材1の取り付けは、停電確認回路部材1の検出電極20が柄部3aと対向するように配置したうえで、例えばシリコンシートなどからなる絶縁部材30を停電確認回路部材1と共に留め部材31によって柄部3aに巻きつけることで従来の工具2に取り付けると好適である。このとき、絶縁部材30は、停電確認回路部材1が取り付けられる一方の柄部3aには、停電確認回路部材1の検出電極20と柄部3aと接触面積を十分に確保するようにこれらの間に介在しないように巻きつ
けられ、停電確認回路部材1のグランド電極10を覆わないように巻きつけられると好適である。このように停電確認回路部材1を工具2に取り付けることで、人体と工具の間の距離を確保することができるので、人体と工具との間の容量C2を抑制することができ、第1の閉ループへ流れる電流を大きくすることができる。また、検出電極20と柄部3aの接触及び、グランド電極10と人体の接触を十分に考慮しているので、第1の容量C3の確保及び停電確認回路部材1のグランドとの間の容量C5の確保を図ることができる。なお、絶縁部材30は、工具2の柄部3aの絶縁状態が悪い場合に用いると効果的であり、絶縁状態が良好な工具の場合は、絶縁部材30を用いなくとも検電が可能である。
このように構成された停電確認回路部材1は、図7(a)に示すように、停電確認回路部材1を取り付けた工具2によって電線4を切断しようとする際に、導電部2aを電線4に近づけただけで、電線4が充電状態であった場合に通知手段25によって充電状態であることを事前に通知することができる。
図7(b)に本実施形態に係る停電確認回路部材1を取り付けた工具2を用いて従来の工具2に検電器の機能を持たせた場合の等価回路を示す。図7(b)に示すように、本実施形態に係る停電確認回路部材1は、上述したように、工具2と手の平の間にシリコンシートを巻いて停電確認回路部材1を工具2に取り付けているので、人体と工具の導電部2aとの間の容量C2を小さくすることで工具と大地の間の容量を小さくすることができるので、電線4から与えられた電圧信号が工具−人体−大地と抜けることなく効率よく停電確認回路部材1に電圧信号を送ることができる。
また、本実施形態に係る検電器は、平板状の検出電極20が工具2の柄部3aに近接して配置されているので、工具2から検出電極20に生じる第1の容量C3を大きくすることができる。このように容量確保手段によって第1の容量C3を大きくすることで、工具2に誘起された電圧信号が検電器入力として大きくなり、被覆電線の上からでも効率良く電圧信号を検出して検電を行うことができることができる。
さらに、グランド電極10が空隙23を介して取付けられているので、停電確認回路部材1のグランドと工具2の間に生じる第2の容量C4を小さくすることができる。このように、容量抑制手段によって第2の容量C4を小さくすることで、工具2に誘起された電圧信号が停電確認回路部材1のグランドに逃げることを防止することができ、被覆電線の上からでも効率良く電圧信号を検出して検電を行うことができることができる。
またさらに、グランド電極10に金属板を設けているので、工具2を握った場合の人体と停電確認回路部材1のグランドとの間の容量C5を大きくすることができ、回路グランド電位が大地電位に近くなることから、回路部材21に流れる検知電流を大きく確保することができる。
本実施形態に係る停電確認回路部材1は、工具2に取り付けると上述した等価回路を構成することから、工具2を握ることで、工具2の他方の柄部3bと人体が接することで、電線−工具2(導電部2a)−停電確認回路部材1−人体−大地と流れる第1の閉ループに流れる電流を確保して停電確認回路部材1によって、被覆電線の上から検電をする場合であっても感度よく検電を行うことができる。
また、本実施形態に係る停電確認回路部材器1は、従来の工具2に着脱自在に取り付けられるので、種々の工具に容易に検電器としての機能を持たせることができる。なお、上述した本実施形態に係る停電確認回路部材1は、ペンチなどの一対の柄部3a,3bを有する工具2に取り付けた場合について説明を行ったが、図8に示すように、ドライバーやカッター等柄の長い工具に取り付けてこれらの工具に検電機能を持たせることができる。
また、上述した本実施形態に係る停電確認回路部材1は、電線4を切断する工具2に取り付けて、電線4の切断等の際に充電状態の有無を通知する検電器としての機能を確保する場合について説明を行ったが、例えば、本実施形態に係る停電確認回路部材1を取り付けた工具2によって導体の棒状部材を把持すれば、高所や手の届かない奥所での検電を行うことができる。このように本実施形態に係る停電確認回路部材1の使用方法は上述した内容に限られず、工具に着脱自在に取り付けて当該工具に検電機能を持たせることができれば、如何なる構成で使用しても構わない。
また、上述した本実施形態に係る停電確認回路部材1は、工具2と別体に構成した場合について説明を行ったが、工具に一体的に組み込んだ検電器として構成しても構わない。また、上述した本実施形態に係る停電確認回路部材1は、検出電極を平板状、グランド電極を断面コ字状に形成した場合について説明を行ったが、これらの部材の形状はこれに限定されず、例えば、検出電極を円筒状に形成しても構わない。
また、上述した実施形態では、空隙23には空気のみが介在された場合について説明を行ったが、例えば誘電率の低い発泡スチロールなどの部材を介在させても構わない。またさらに、図9に示すように、検出電極20を人体側に配置することで、回路部材21を工具側に配置するように構成しても構わない。このように配置することで、工具との結合容量である第1の容量C3をより大きくできる。このとき、グランド電極10と電源部26のマイナス極の向きを合せることで工具の導電部2aとグランド電極10とがバイパスされて工具の導電部2aからグランド電極10を介して人体に至るループが短絡状態となり、回路部材21に流れる電流が極小化することによる当該電流が検出できなくなることを防止することができる。
[第2の実施形態]
以上説明した第1の実施形態に係る停電確認回路部材1では、工具2と別体又は工具と一体に構成し、駆動用の電源としての電池を収納する電池収納部14を備える場合について説明を行った。次に説明する第2の実施形態の停電確認回路部材を取り付けた工具は、第1の実施形態とは異なる形態を有する実施例について説明を行うものである。なお、上述した第1の実施形態の場合と同一又は類似する部材については、同一符号を付して説明を省略する。
図10は、本発明の第2の実施形態に係る停電確認回路部材を取り付けた工具を説明するための図であり、図11は、本発明の第2の実施形態に係る停電確認回路部材を取り付けた工具の動作を説明するための図であり、(a)は、使用状態を説明するための図であり、(b)は、等価回路を示す図である。
図10及び図11に示すように、本実施形態に係る検電器を備えた工具2´は、電線4を切断するカッター部2a´と、カッター部2a´を駆動せしめる駆動モータMと、駆動モータMを駆動するための駆動用電源5と、柄部3´を備えている。なお、カッター部2a´は、上述した第1の実施形態に係る検電器における導電部と同様の作用を奏する部材である。
本実施形態に係る停電確認回路部材1´は、上述した第1の実施形態に係る停電確認回路部材1の回路部材21と同様の回路部材21´を備えており、該回路部材21´が柄部3´の内側に検出電極20´を介して取り付けられるように内蔵されている。また、回路部材21´は、駆動用電源5から電力を供給されて駆動可能に接続されている。
図11(a)に示すように、回路部材21´のグランド電極10´は、上述した第1の実施形態に係る検電器と異なり、カッター部2a´側に接続されている。また、駆動モータMを駆動する駆動用電源5は、回路部材21´にも接続されて回路部材21´の駆動源としても機能している。
このように接続されることで、図11(b)に示すように、カッター部2a´からグランド電極10´がCcで結合されることとなり、この結果、カッター部2a´−グランド電極10´−回路部材21´−検出電極20´の間を低インピーダンスとすることができる。また、これに加えて、第1の実施形態に係る停電確認回路部材と同様に、カッター部2a´−検出電極20´の間のインピーダンスが高くなる構成となる。このように構成することで、本実施形態に係る工具2´は、カッター部2a´と検出電極20´の間の第1の容量C3とカッター部2a´とグランド電極19´の間の第2の容量C4の差を大きくする検知電流確保手段を構成している。
なお、上述した第1の実施形態に係る停電確認回路部材のように、停電確認回路部材の検出電極20´をカッター部2a´側に接続し、グランド電極10´を人体側に接続して、駆動用電源5から回路部材21´への給電を行う回路構成とすると、カッター部2a´と駆動モータMを駆動させる本体回路のグランドが介在するCcによって大きな静電容量で結合することとなり、カッター部2a´とグランド電極10´がバイパスされてカッター部2a´からグランド電極10´を介して人体に至るループが当該大きな静電容量で短絡状態となる。したがって、回路部材21´を流れる電流が小さくなり当該電流を検出することができない。
この問題を解決するためには、別途回路部材21´用の電源を準備すればよいが、本実施形態に係る停電確認回路部材を取り付けた工具のように既に駆動用電源5を備えた工具に適用する場合、この駆動用電源5を共用することで、電源を複数有することによる作業性の低下の防止や工具の小型化等を図ることができるので、本実施形態に係る停電確認回路部材を取り付けた工具2´は、回路部材21´の検出電極20´とグランド電極10´の接続を見直すことで駆動用電源5を駆動モータM及び回路部材21´のそれぞれの駆動に共用することができるように構成されている。
以上、説明した本実施形態に係る停電確認回路部材を取り付けた工具2´は、回路部材21´を柄部3´に内蔵した場合について説明を行ったが、回路部材21´の検出電極20´とグランド電極10´の接続状態が同一であれば、停電確認回路部材を柄部に着脱自在に取り付けるように構成しても構わない。また、上述した実施形態においては、駆動用電源5を有する工具としてケーブルカッターに適用した場合について説明を行ったが、本実施形態に係る工具は、ケーブルカッターに限らず、駆動用電源を有する種々の電動工具に適用可能である。また、検電器単体にも当然ながら適用可能である。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれうることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 停電確認回路部材, 2,2´ 工具, 2a 導電部, 2a´ カッター部, 3,3a,3b,3´ 柄部, 4 電線, 10,10´ グランド電極, 11 開口部, 12 底部, 13 壁部, 13a 端面 14 電池収納部, 20,20´ 検出電極, 21,21´ 回路部材, 23 空隙, 24 センサ精度調整手段, 25 通知手段, 26 電源部, 27 動作灯, 28 電源スイッチ, 30 絶縁部材, 31 留め部材, C3 第1の容量, C4 第2の容量。

Claims (8)

  1. 交流回路における電線の充電の有無を検出する停電確認回路部材であって、
    前記電線と前記停電確認回路部材の検出電極の間に介在する第1の容量と、前記電線と前記停電確認回路部材のグランド電極の間に介在する第2の容量とを備え、
    前記第1の容量と前記第2の容量の差を大きくする検知電流確保手段を備え
    前記検知電流確保手段は、前記第1の容量を確保する容量確保手段と、前記第2の容量を抑制する容量抑制手段を備えることを特徴とする停電確認回路部材。
  2. 請求項に記載の停電確認回路部材において、
    前記容量確保手段は、前記検出電極が平板状に形成されることを特徴とする停電確認回路部材。
  3. 請求項1又は2に記載の停電確認回路部材において、
    前記容量抑制手段は、前記検出電極と前記グランド電極との間に形成された空隙であることを特徴とする停電確認回路部材。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載の停電確認回路部材において、
    前記検出電極は、回路部材が取り付けられ、
    前記グランド電極は、前記検出電極に対向配置されると共に開口部を有する断面略コ字状に形成されることを特徴とする停電確認回路部材。
  5. 請求項に記載の停電確認回路部材において、
    前記回路部材は、前記検出電極と略平行に取り付けられることを特徴とする停電確認回路部材。
  6. 請求項又はに記載の停電確認回路部材において、
    前記グランド電極は、前記検出電極と対向する底部と、前記底部の幅方向両端部から立設する一対の壁部を備えていることを特徴とする停電確認回路部材。
  7. 請求項からのいずれか1項に記載の停電確認回路部材において、
    前記回路部材は、センサ精度調整手段を備えることを特徴とする停電確認回路部材。
  8. 請求項1からのいずれか1項に記載の停電確認回路部材において、
    対象の電線が充電状態である場合に警告を通知する通知手段を備えることを特徴とする停電確認回路部材。
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