JP6466301B2 - ミリ波通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、ミリ波帯(30GHz〜300GHz)又は準ミリ波帯(明確な定義はないがおよそ20GHz〜30GHz)を利用する通信システムであるミリ波通信システムに関する。
従来のミリ波通信システムで用いられている受信機の構成は、これまで移動通信等で使用されてきた例えばマイクロ波帯の通信システムで用いられている受信機の構成(非特許文献1参照)と同じく、ホモダイン又はヘテロダインによる受信機の構成を踏襲している。このような受信機は、受信機で生成した(ミリ波帯あるいは準ミリ波帯の)搬送波信号を用いて、受信信号から、復調に用いる中間周波数帯の信号(以下、中間信号と呼称する)を得ている。つまり、図1に示すように、受信機20では、まず、アンテナ21が受信した信号に対して送信機10からの送信信号の帯域以外の帯域を第1のフィルタ22が抑圧することによって、受信信号が得られる。発振器23aが発生した搬送波周波数の信号と第1のフィルタ22からの信号とを乗算器23bが乗算して中間信号を生成する。そして、第2のフィルタ24が、乗算器23bの出力信号のうち、中間信号の帯域以外の帯域を抑圧して中間信号を得る。この中間信号を低雑音増幅器25で増幅した後、増幅された中間信号を復調器26が復調する。したがって、従来のミリ波通信システムでは、発振器23aや乗算器23bで構成される、ミリ波帯又は準ミリ波帯で動作する周波数変換器を用いる必要があった。
伊東健治、"受信機"、電子情報通信学会「知識ベース」4群1編11章、2010.11.9、pp.2、[online]、[平成27年9月28日検索]、インターネット〈URL:http://www.ieice-hbkb.org/files/04/04gun_01hen_11.pdf〉
動作周波数が高くなると、特に発振器の歩留まり率は低下し、発振器の価格は上昇することから、受信機の価格が上昇する。また、今後、例えば眼鏡や時計に通信機能が内蔵されたウェアラブル端末の普及が予想されるところ、低価格化だけでなく、受信機の簡素化も望まれる。また、特にミリ波帯や準ミリ波帯の通信で変調方式にOFDM(orthogonal frequency-division multiplexing)などマルチキャリア方式を用いた場合に、位相雑音が通信容量を低下させることが懸念されることから、低位相雑音な発振器が求められるが、このような発振器はさらに高価である。
このような考察に鑑みて、本発明は、ミリ波帯又は準ミリ波帯で動作する発振器を含まない受信機、送信機の少なくともいずれか一方を含んで構成されるミリ波通信システムを提供することを目的とする。
本発明のミリ波通信システムは、第1の送信部と第2の送信部と受信機とを含むミリ波通信システムであって、第1の送信部は、ミリ波帯域又は準ミリ波帯域の周波数f1を持つ搬送波を情報信号に基づいて変調して得られた第1の変調信号を指向性アンテナで送信し、第2の送信部は、周波数f1と同じ若しくは近接した周波数f2を持つ無変調連続信号を全方向性アンテナで送信し、受信機は、第1の変調信号及び無変調連続信号から、周波数f1と周波数f2との差に等しい周波数の近傍に帯域を持つ中間信号を生成する信号生成部と、中間信号を復調して情報信号を得る復調部とを含む。
あるいは、本発明のミリ波通信システムは、第1の送信部と第2の送信部と受信機とを含むミリ波通信システムであって、第2の送信部は、ミリ波帯域又は準ミリ波帯域の周波数を持つ無変調連続信号を指向性アンテナで送信し、第1の送信部は、搬送波としての無変調連続信号を情報信号に基づいて変調して得られた信号、又は、変調信号を無変調連続信号で周波数変換して得られたミリ波帯域又は準ミリ波帯域の信号、を生成する信号生成部を含み、さらに、当該信号生成部からの信号を第1の変調信号として全方向性アンテナで送信し、受信機は、第1の変調信号を復調して情報信号を得る。
本発明によると、受信機では、第1の変調信号及び無変調連続信号から、又は、第1の変調信号及び第2の変調信号から、周波数f1と周波数f2との差に等しい周波数の近傍に帯域を持つ中間信号が生成されるので、受信機は、ミリ波帯域又は準ミリ波帯域の信号を発生する発振器を必要としない。また、送信機では、受信したミリ波帯域又は準ミリ波帯域の周波数を持つ無変調連続信号を搬送波として用い、この無変調連続信号を情報信号に基づいて変調して得られた信号、又は、変調信号を無変調連続信号で周波数変換して得られたミリ波帯域又は準ミリ波帯域の信号、を生成するので、送信機は、ミリ波帯域又は準ミリ波帯域の信号を発生する発振器を必要としない。
従来のミリ波通信システム。 第1実施形態のミリ波通信システム。 第3実施形態のミリ波通信システム。 第4実施形態のミリ波通信システム。 第5実施形態のミリ波通信システムに含まれる送信機。 送受信機の例。 送受信機の他の例。
<第1実施形態>
図2を参照して第1実施形態を説明する。第1実施形態におけるミリ波通信システム1は、第1の送信部11と第2の送信部12と受信機30とを含む。
第1の送信部11は、ミリ波帯域又は準ミリ波帯域の周波数f1を持つ搬送波を情報信号に基づいて変調して得られた第1の変調信号を送信する。この変調方法に限定はない。また、第2の送信部12は、周波数f1と同じ若しくは近接した周波数f2を持つ無変調連続信号(無変調連続波とも言う)を送信する。「近接」の程度は、周波数f1と周波数f2との差周波数が極超短波帯の周波数以下、好ましくは超短波帯の周波数以下となる程度である。一例として、第1の変調信号をy1=Acos(2πf1t+θ(t))とし、無変調連続信号をy2=Acos(2πf2t)とする。θ(t)は、情報信号による位相変調成分である。これらの信号の送信方法に限定はなく、ここでは無線送信を想定している。つまり、第1の変調信号は第1の送信部11に接続されているアンテナ11aから空中に放射されると共に、無変調連続信号は第2の送信部12に接続されているアンテナ12aから空中に放射される。
第1の送信部11と第2の送信部12は、同じ送信機の構成要素であってもよいし、それぞれ異なる二つの送信機の構成要素であってもよい。図2に示す第1実施形態では、第1の送信部11と第2の送信部12がそれぞれ異なる二つの送信機の構成要素である場合を想定している。
受信機30は、アンテナ31と、第1フィルタ32と、信号生成部33と、第2フィルタ34と、低雑音増幅器35と、復調器36とを含む。
空間には第1の変調信号と無変調連続信号が共に放射されているので、アンテナ31が受信した信号に対して第1の変調信号と無変調連続信号の各帯域以外の帯域を第1フィルタ32が抑圧することによって受信信号rが得られる。受信信号rは式(1)のように表される。
Figure 0006466301
第1実施形態における信号生成部33は非線形デバイスを含む構成を持つ。非線形デバイスは入力と出力の関係が線形でないデバイスであり、非線形デバイスの例としてダイオードやトランジスタが挙げられる。非線形デバイスの非線形特性ゆえに、非線形デバイスの出力には、入力信号(この場合では、受信信号r)の他に、入力信号に対する高調波および混変調歪が含まれる。高調波および混変調歪は入力信号のn乗成分として表される。nが3以上の場合には通常、n乗成分のレベルが十分に低下するので、n=2の場合を説明すると、受信信号rの2乗成分は式(2)で表される。つまり、信号生成部33の出力には、式(2)で表される高調波および混変調歪が含まれる。式(2)の最終右辺第4項のように、信号生成部33は、第1の変調信号と無変調連続信号から、周波数f1と周波数f2との差周波数の近傍に帯域を持つ中間信号を生成する。「近傍」の程度は、情報信号のベースバンドの中心周波数の大きさ程度である。
Figure 0006466301
第2フィルタ34は、信号生成部33の出力信号のうち、周波数f1と周波数f2との差周波数の近傍の上記帯域以外の帯域を抑圧して中間信号rbを得る。復調器36は、低雑音増幅器35によって増幅された中間信号rbを復調して情報信号を得る。この復調方法は、上記変調方法に対応する方法である。
Figure 0006466301
復調器36の構成として発振器などのデバイスを用いる構成を採用する場合であっても、当該デバイスは周波数f1と周波数f2との差周波数で動作するデバイスである。したがって、第1実施形態における受信機30は、従来のミリ波通信システムで必要とされていたミリ波帯又は準ミリ波帯で動作する周波数変換器を含まないので簡素化されている。
また、送信側において周波数f1の搬送波および周波数f2の無変調連続信号を生成する際に、位相雑音が小さい搬送波や無変調連続信号を生成することによって、個々の受信機は高価で低雑音なデバイスを必要としないので、安価な受信機を実現できる。また、周波数f2を適宜に選択することによって、(必要であれば)復調に用いる周波数f1と周波数f2との差周波数を自由に選択できる。つまり、例えば、マイクロ波帯以下で使用されているデバイス等の再利用が可能であり、周波数変更に伴う新たな開発や仕様変更が必要なくなり、開発費の低減による受信機のコスト低下を期待できる。
<第2実施形態>
第2実施形態におけるミリ波通信システムの構成は、第1実施形態におけるミリ波通信システム1の構成と同じであり、第1実施形態と第2実施形態とでは信号処理に相違がある。したがって、第2実施形態におけるミリ波通信システムの構成については再び図2を参照して重複説明を略し、第1実施形態との相違点を説明する。下記の第2実施形態の説明以外の事項については第1実施形態の説明を参照されたい。
第1の送信部11は、ミリ波帯域又は準ミリ波帯域の周波数f1を持つ搬送波を情報信号に基づいて変調して得られた第1の変調信号を送信する。また、第2の送信部12は、周波数f1と同じ若しくは近接した周波数f2を持つ搬送波を当該情報信号に基づいて変調して得られた第2の変調信号を送信する。「近接」の程度は、周波数f1と周波数f2との差周波数が極超短波帯の周波数以下、好ましくは超短波帯の周波数以下となる程度である。一例として、第1の変調信号をy1=Acos(2πf1t+θ1(t))とし、第2の変調信号をy2=Acos(2πf2t+θ2(t))とする。θ1(t)は周波数f1の搬送波に対する位相変調成分であり、θ2(t)は周波数f2の搬送波に対する位相変調成分であり、θ1(t)とθ2(t)との差が情報信号による位相変調成分に相当する。このような変調方法に限定はない。また、これらの信号の送信方法に限定はなく、ここでは無線送信を想定している。つまり、第1の変調信号は第1の送信部11に接続されているアンテナ11aから空中に放射され、第2の変調信号は第2の送信部12に接続されているアンテナ12aから空中に放射される。
空間には第1の変調信号と第2の変調信号が共に放射されているので、アンテナ31が受信した信号に対して第1の変調信号と第2の変調信号の各帯域以外の帯域を第1フィルタ32が抑圧することによって受信信号rが得られる。受信信号rは式(3)のように表される。
Figure 0006466301
受信信号rの2乗成分は式(4)で表される。つまり、信号生成部33の出力には、式(4)で表される高調波および混変調歪が含まれる。式(4)の最終右辺第4項のように、信号生成部33は、第1の変調信号と第2の変調信号から周波数f1と周波数f2との差周波数の近傍に帯域を持つ中間信号を生成する。「近傍」の程度は、情報信号のベースバンドの中心周波数の大きさ程度である。
Figure 0006466301
第2フィルタ34は、信号生成部33の出力信号のうち、周波数f1と周波数f2との差周波数の近傍の上記帯域以外の帯域を抑圧して中間信号rbを得る。復調器36は、低雑音増幅器35によって増幅された中間信号rbを復調して情報信号を得る。この復調方法は、上記変調方法に対応する方法である。
Figure 0006466301
復調器36の構成として発振器などのデバイスを用いる構成を採用する場合であっても、当該デバイスは周波数f1と周波数f2との差周波数で動作するデバイスである。したがって、第2実施形態における受信機30は、従来のミリ波通信システムで必要とされていたミリ波帯又は準ミリ波帯で動作する周波数変換器を含まないので簡素化されている。
また、送信側において周波数f1の搬送波および周波数f2の搬送波を生成する際に、位相雑音が小さい搬送波を生成することによって、個々の受信機は高価で低雑音なデバイスを必要としないので、安価な受信機を実現できる。また、周波数f2を適宜に選択することによって、(必要であれば)復調に用いる周波数f1と周波数f2との差周波数を自由に選択できる。つまり、例えば、マイクロ波帯以下で使用されているデバイス等の再利用が可能であり、周波数変更に伴う新たな開発や仕様変更が必要なくなり、開発費の低減による受信機のコスト低下を期待できる。
<第3実施形態>
図3を参照して第3実施形態を説明する。第3実施形態におけるミリ波通信システム3の構成は、受信機の構成と受信機での信号処理を除いて第1実施形態におけるミリ波通信システム1の構成と同じである。したがって、第1の送信部11並びに第2の送信部12の各構成とこれらでの信号処理について重複説明を略し、第1実施形態との相違点を説明する。下記の第3実施形態の説明以外の事項については第1実施形態の説明を参照されたい。
受信機30は、アンテナ31と、第1フィルタ32と、信号生成部33と、第2フィルタ34と、低雑音増幅器35と、復調器36とを含む。信号生成部33は、デュプレクサ331と、電力増幅器333と、乗算器334とを含む。
空間には第1の変調信号と無変調連続信号が共に放射されているので、アンテナ31が受信した信号に対して第1の変調信号と無変調連続信号の各帯域以外の帯域を第1フィルタ32が抑圧することによって受信信号rが得られる。受信信号rは上記式(1)のように表される。
デュプレクサ331は、受信信号r(つまり、第1の変調信号と無変調連続信号とが加算された信号)を分波して第1の変調信号と無変調連続信号を個別に抽出する。デュプレクサ331の一方の出力(つまり、無変調連続信号を抽出した出力)は電力増幅器333によって所定の電力まで増幅され、乗算器334は、デュプレクサ331のもう一つの出力(つまり、受信信号r=A1cos(2πf1t+θ(t)))と無変調連続信号(=B2cos(2πf2t))とを乗算する。乗算器334からの出力は、式(5)で表される。式(5)の最終右辺第2項のように、信号生成部33は、第1の変調信号と無変調連続信号から、周波数f1と周波数f2との差周波数の近傍に帯域を持つ中間信号を生成する。「近傍」の程度は、情報信号のベースバンドの中心周波数の大きさ程度である。
Figure 0006466301
第2フィルタ34は、信号生成部33の出力信号のうち、周波数f1と周波数f2との差周波数の近傍の上記帯域以外の帯域を抑圧して中間信号rbを得る。復調器36は、低雑音増幅器35によって増幅された中間信号rbを復調して情報信号を得る。この復調方法は、上記変調方法に対応する方法である。
Figure 0006466301
復調器36の構成として発振器などのデバイスを用いる構成を採用する場合であっても、当該デバイスは周波数f1と周波数f2との差周波数で動作するデバイスである。したがって、第3実施形態における受信機30は、従来のミリ波通信システムで必要とされていたミリ波帯又は準ミリ波帯で動作する周波数変換器を含まないので簡素化されている。
また、送信側において周波数f1の搬送波および周波数f2の無変調連続信号を生成する際に、位相雑音が小さい搬送波や無変調連続信号を生成することによって、個々の受信機は高価で低雑音なデバイスを必要としないので、安価な受信機を実現できる。また、周波数f2を適宜に選択することによって、(必要であれば)復調に用いる周波数f1と周波数f2との差周波数を自由に選択できる。つまり、例えば、マイクロ波帯以下で使用されているデバイス等の再利用が可能であり、周波数変更に伴う新たな開発や仕様変更が必要なくなり、開発費の低減による受信機のコスト低下を期待できる。
<第3実施形態の変形例>
第3実施形態は、いわば第1実施形態の変形例であるが、第3実施形態の変形例は、第2実施形態の変形例である。すなわち、第3実施形態の変形例は、上記第3実施形態の説明のうち、「第1実施形態」を「第2実施形態」に読み替え、「無変調連続信号」を「第2の変調信号」に読み替え、式(5)を式(5a)に読み替え、中間信号rbを下記中間信号rbに読み替えて理解されるものである。
Figure 0006466301
<第4実施形態>
第4実施形態は、第1実施形態、第2実施形態、第3実施形態および第3実施形態の変形例のいずれかの変形例であり、第1の変調信号を送信するアンテナ11aは指向性アンテナであり、無変調連続信号を送信するアンテナ12aは全方向性アンテナである。例えば、アンテナ11aはアレーアンテナであり、アンテナ12aはオムニアンテナである。アンテナ11aをアレーアンテナとすることで電波に強い指向性を持たせ、効率よく情報を伝達する。また、アンテナ12aによって全方向に平均して電波を放射しサービスエリア(セル)を構成する。このため、通常、アンテナ12aの出力電力はアンテナ11aの出力電力より高くなるが、周波数f2が周波数f1よりも低いこと、さらに、第2の送信部12は無変調連続信号を送信することから、電力増幅器として線形増幅器を必要とせず、高い電力利用効率を達成できる。
<第5実施形態>
図5を参照して第5実施形態を説明する。上記各実施形態では、第1の送信部11の構成や第1の送信部11が採用する変調方法に限定はないが、第5実施形態では、第1の送信部11は、第2の送信部12が送信した無変調連続信号を搬送波として用いて、ミリ波帯域又は準ミリ波帯域の周波数f1を持つ搬送波(つまり無変調連続信号)を情報信号に基づいて変調して得られた第1の変調信号を送信する。具体例として、第5実施形態では、第1の送信部11は、第3実施形態や第3実施形態の変形例で説明した受信機30に類似する構成を持つ。このため、第1の送信部11は、ミリ波帯域又は準ミリ波帯域の信号を発生する発振器を必要としない。
図5では図示しない第2の送信部12は、ミリ波帯域又は準ミリ波帯域の周波数f2を持つ無変調連続信号(無変調連続波とも言う)を送信する。無変調連続信号の送信方法に限定はなく、ここでは無線送信を想定している。つまり、無変調連続信号は第2の送信部12に接続されているアンテナ12aから空中に放射される。なお、第5実施形態では、第1の送信部11と第2の送信部12はそれぞれ異なる送信機の構成要素である。
図5に示すように第1の送信部11は、フィルタ16と、信号生成部15と、復調器14とを含む。信号生成部15は、デュプレクサ151と、電力増幅器152と、乗算器153とを含む。
空間には無変調連続信号が放射されているので、アンテナ11aが受信した信号に対して無変調連続信号と第1の送信部11が生成する第1の変調信号の各帯域以外の帯域をフィルタ16が抑圧することによって受信信号rが得られる。無変調連続信号をy2=Acos(2πf2t)とすると、受信信号rはr=Acos(2πf2t)のように表される。
デュプレクサ151の受信側出力(つまり、無変調連続信号)は電力増幅器152によって所定の電力まで増幅され、さらに、乗算器153が、電力増幅器152の出力(つまり、増幅された無変調連続信号(=B3cos(2πf2t)))と変調器14からの信号(ただし、この変調方法に限定はない)とを乗算することによって、ミリ波帯域又は準ミリ波帯域にアップコンバートされた信号が得られる。乗算器153の出力(つまり、ミリ波帯域又は準ミリ波帯域にアップコンバートされた信号)はデュプレクサ151に入力され、デュプレクサ151の送信側出力が第1の変調信号である。第1の変調信号の送信方法に限定はなく、ここでは無線送信を想定している。つまり、第1の変調信号は第1の送信部11に接続されているアンテナ11aから空中に放射される。例えば、第1の変調信号をy1=Acos(2πf1t+θ(t))とすると(ただしθ(t)は情報信号による位相変調成分であり、周波数f1は、周波数f2と変調器14からの信号の周波数とから定まる)、受信機30での処理は第1実施形態や第3実施形態で説明したとおりである。
このように、第5実施形態における第1の送信部11は、従来のミリ波通信システムで必要とされていたミリ波帯又は準ミリ波帯の発振器を含まないので簡素化されている。
なお、乗算器153に入力される(無変調連続信号以外の)信号は変調器14からの信号に限定されるものではなく、例えば情報信号であってもよい。この場合、変調器14に替えて情報信号入力部が用いられる。
第5実施形態において、受信機30は、第1〜第4実施形態で説明したいずれかの受信機の構成を持つ必要はなく、従来の受信機20の構成を持っていてもよい。
また、第5実施形態で説明した第1の送信部11の構成は、第1実施形態、第3実施形態、第4実施形態におけるミリ波通信システムのそれぞれに含まれる第1の送信部11に適用可能である。
<他の変形例>
上記各実施形態における送信部は送信専用、受信機は受信専用の如く記載されているが、周波数分割又は時間分割によって、受信機から送信された信号を送信部が受信し、両者が双方向の通信を行ってもよい。つまり、別の周波数の通信システムと併用することで、一般の無線通信用の制御を行うことができる。
例えば第3実施形態の他の変形例として、第5実施形態で説明した第1の送信部11の構成と受信機30の構成を併せ持つ受信機40を含むミリ波通信システム3aを図6に示す。この場合、送受信周波数が同一となるため、TDD(Time Division Duplex)システムとして運用でき、さらに、送受切替えスイッチ39を用いることによって上りと下りの双方向のTDD通信が可能となる。また、図6に示す構成において送信ラインと受信ラインで共通する部品を送受共用部品とすることによって、図7に示すように、送受切替えスイッチ39が信号生成部に接続されている構成を持つ受信機41を採用することも可能である。
また、図示しないが、第1の送信部11を含む送信機あるいは第2の送信部12を含む送信機が受信機30の構成を併せ持つことも許される。
上述の各実施形態では、実際には使用されるが本発明の実施形態の説明と理解において非本質的な回路構成要素を省略している。この他、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。例えば、受信機が高周波増幅器を含む構成も採用できる。また、電力増幅器152と電力増幅器333はいずれも必須の構成要素ではないし、デュプレクサ151と乗算器153との間に電力増幅器が介在してもよいし、あるいは、デュプレクサ331と乗算器334との間に電力増幅器が介在してもよい。

Claims (4)

  1. 第1の送信部と第2の送信部と受信機とを含むミリ波通信システムであって、
    上記第1の送信部は、ミリ波帯域又は準ミリ波帯域の周波数f1を持つ搬送波を情報信号に基づいて変調して得られた第1の変調信号を指向性アンテナで送信し、
    上記第2の送信部は、上記周波数f1と同じ若しくは近接した周波数f2を持つ無変調連続信号を全方向性アンテナで送信し、
    上記受信機は、
    上記第1の変調信号及び上記無変調連続信号から、上記周波数f1と上記周波数f2との差に等しい周波数の近傍に帯域を持つ中間信号を生成する信号生成部と、
    上記中間信号を復調して上記情報信号を得る復調部とを含む
    ミリ波通信システム。
  2. 請求項1に記載のミリ波通信システムにおいて、
    上記信号生成部は、非線形デバイスを含む
    ことを特徴とするミリ波通信システム。
  3. 請求項1に記載のミリ波通信システムにおいて、
    上記信号生成部は、
    受信された上記第1の変調信号及び上記無変調連続信号をそれぞれ分波するデュプレクサと、
    上記デュプレクサの一方の出力と上記デュプレクサの他方の出力とを乗算する乗算器とを含む
    ことを特徴とするミリ波通信システム。
  4. 第1の送信部と第2の送信部と受信機とを含むミリ波通信システムであって、
    上記第2の送信部は、ミリ波帯域又は準ミリ波帯域の周波数を持つ無変調連続信号を指向性アンテナで送信し、
    上記第1の送信部は、搬送波としての上記無変調連続信号を情報信号に基づいて変調して得られた信号、又は、変調信号を上記無変調連続信号で周波数変換して得られたミリ波帯域又は準ミリ波帯域の信号、を生成する信号生成部を含み、さらに、当該信号生成部からの信号を第1の変調信号として全方向性アンテナで送信し、
    上記受信機は、上記第1の変調信号を復調して上記情報信号を得る
    ミリ波通信システム。
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