JP2009147498A - 送信機、送信機制御方法、送信機制御プログラム、受信機、受信機制御方法、受信機制御プログラム及び無線通信システム - Google Patents

送信機、送信機制御方法、送信機制御プログラム、受信機、受信機制御方法、受信機制御プログラム及び無線通信システム Download PDF

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Hidenobu Fukumasa
英伸 福政
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【課題】IQインバランスを簡単に補正すること。
【解決手段】OFDM方式を利用した無線通信を行う送信機であって、所定の既知信号系列からなるリファレンスシグナルと、信号の存在しないヌルシンボルと、送信する情報や制御情報からなるデータを変調したデータシンボルとをOFDMシンボルに配置するシンボル配置部と、前記シンボル配置部が配置したOFDMシンボルに対して逆フーリエ変換を行い時間領域のOFDM信号を生成する逆フーリエ変換処理部と、前記逆フーリエ変換処理部が生成したOFDM信号を所定の無線周波数帯に変調し、RF信号として送信する無線部とを備え、前記シンボル配置部は、前記OFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数であるサブキャリアに、前記リファレンスシグナル又は前記データシンボルと、前記ヌルシンボルとをそれぞれ配置することを特徴とする送信機。
【選択図】図2

Description

本発明は、OFDM方式を利用した送信機、送信機制御方法、送信機制御プログラム、受信機、受信機制御方法、受信機制御プログラム及び無線通信システムに関する。
無線通信システムにおいて、受信機は高周波である搬送波帯域の受信信号をベースバンド帯域におとすダウンコンバートを行う必要がある。このとき、受信信号をIch(In−phase channel、同相チャネル)とQch(Quadrature channel、直交チャネル)に分解するためにπ/2位相シフト器が必要となる。しかしながら、高周波の信号の位相を正確にπ/2シフトさせることは極めて困難であり、IchとQch間に振幅差および位相回転が生じる。これをIQインバランスといい、受信信号の復調精度を劣化させる原因となる。
このようなIQインバランスを補正する方法として、特許文献1では、IQ(In−phase Quadrature)平面上のI軸、Q軸などに対して対称となるように座標変換してサブキャリアパターンを生成する方法が述べられている。
一方、近年、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、直交波周波数分割多重)技術に基づく移動通信方式、及び、OFDM技術と他の通信技術、例えば、MIMO(Multi−Input Multi−Output、マルチ入力マルチ出力)、CDMA(Code Division Multiple Access、符号分割多重接続)等との組み合わせに基づく移動通信方式の検討が盛んに行われている。携帯電話の標準化を行っている3GPP(The 3rd Generation Partnership Project、第三世代パートナーシッププロジェクト)において次世代の仕様を検討しているLTE(Long Term Evolution)でもダウンリンクの通信方式としてOFDM技術の採用が決定されている。
LTEではダウンリンクの既知シンボル(パイロットシンボル)に相当するリファレンスシグナルを制御シンボルや情報シンボルよりも電力を増幅して送信するパワーブーストが検討されている。
非特許文献1ではリファレンスシグナルのパワーブーストとそれに関連する課題について述べられている。また、非特許文献1によると、パワーブーストを行うとき、同一時刻に送信される他のサブキャリア成分にヌルサブキャリア(パンクチャードデータシンボル)を割り当てることが必要となる。
また、非特許文献2によると、LTEでは、ダウンリンクのリファレンスシグナルを配置するサブキャリアはある程度決められている
特開2007−142674号公報 3GPP R1−071640 "PowerBoosting of Reference Signal in E−UTRA Downlink" 3GPP TS 36.211 V1.2.0
しかしながら、LTEが検討しているダウンリンクの通信方式において、特許文献1のIQインバランスを補正する方法を適用するには問題がある。LTEでは、ダウンリンクのリファレンスシグナルを配置するサブキャリアはある程度決められている。よって、自由な配置でサブキャリアパターンを生成することができず、該IQインバランスを補正する方法を適用することは困難である。
さらに、リファレンスシグナルのパワーブーストを行った場合にはヌルサブキャリアパターンを生成する必要があるため、IQインバランスの補正効率を高めることができないという問題点がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、IQインバランスを簡単に補正することができる送信機、送信機制御方法、送信機制御プログラム、受信機、受信機制御方法、受信機制御プログラム及び無線通信システムを提供することにある。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、OFDM方式を利用した無線通信を行う送信機であって、所定の既知信号系列からなるリファレンスシグナルと、信号の存在しないヌルシンボルと、送信する情報や制御情報からなるデータを変調したデータシンボルとをOFDMシンボルに配置するシンボル配置部と、前記シンボル配置部が配置したOFDMシンボルに対して逆フーリエ変換を行い時間領域のOFDM信号を生成する逆フーリエ変換処理部と、前記逆フーリエ変換処理部が生成したOFDM信号を所定の無線周波数帯に変調し、RF信号として送信する無線部とを備え、前記シンボル配置部は、前記OFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数であるサブキャリアに、前記リファレンスシグナル又は前記データシンボルと、前記ヌルシンボルとをそれぞれ配置することを特徴とする送信機である。
本発明では、上記のようにリファレンスシグナル又はデータシンボルとヌルシンボルを配置することにより、受信機は簡単にIQインバランスの推定を行い、送信機から送信されたデータの復調精度を高めることができる。
また、上記送信機において前記シンボル配置部は、前記OFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数であるサブキャリアに、前記リファレンスシグナルと前記ヌルシンボルとをそれぞれ配置する。
本発明では、上記のようにリファレンスシグナルとヌルシンボルを配置することにより、受信機は簡単にIQインバランスの推定を行い、送信機から送信されたデータの復調精度を高めることができる。また、リファレンスシグナルの配置が決まっている場合、上記のようにヌルシンボルの配置も決まるので、常にサブキャリアパターンを生成することができる。さらに、リファレンスシグナルと対称な位置にヌルシンボルを対応させることにより、受信機は、常にIQインバランスの推定が可能である。
また、本発明は、OFDM方式とMIMO技術とを利用した無線通信を行う複数のアンテナを備える送信機であって、所定の既知信号系列からなるリファレンスシグナルと、信号の存在しないヌルシンボルと、送信する情報や制御情報からなるデータを変調したデータシンボルとをOFDMシンボルに配置するシンボル配置部と、前記シンボル配置部が配置したOFDMシンボルに対して逆フーリエ変換を行い時間領域のOFDM信号を生成する逆フーリエ変換処理部と、前記逆フーリエ変換処理部が生成したOFDM信号を前記アンテナ毎に所定の無線周波数帯に変調し、RF信号として送信する無線部とを備え、前記シンボル配置部が、前記アンテナ毎に、前記OFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数であるサブキャリアに、前記リファレンスシグナル又は前記データシンボルと、前記ヌルシンボルとをそれぞれ配置することを特徴とする送信機である。
本発明では、MIMO技術を利用し、通信の高速化を図ることができる。この場合においても、上記のようにリファレンスシグナルとヌルシンボルを配置することにより、受信機は、簡単にIQインバランスの推定を行い、送信機から送信されたデータの復調精度を高めることができる。
また、複数のアンテナで複数のヌルシンボルを送信することにより、受信機はデータの復調精度をさらに高めることができる。
また、上記送信機において前記シンボル配置部は、前記アンテナ毎に、前記OFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数であるサブキャリアに、前記リファレンスシグナルと、前記ヌルシンボルとをそれぞれ配置する。
本発明では、上記のようにリファレンスシグナルとヌルシンボルを配置することにより、受信機は簡単にIQインバランスの推定を行い、送信機から送信されたデータの復調精度を高めることができる。また、リファレンスシグナルの配置が決まっている場合、上記のようにヌルシンボルの配置も決まるので、常にサブキャリアパターンを生成することができる。さらに、リファレンスシグナルと対称な位置にヌルシンボルを対応させることにより、受信機は、常にIQインバランスの推定が可能である。
また、上記送信機において前記シンボル配置部は、ヌルシンボルを配置して前記リファレンスシグナルの電力を増幅する場合に、該ヌルシンボルを、前記OFDM信号の中心周波数に対して前記リファレンスシグナルと対称な周波数であるサブキャリアに配置する。
本発明では、送信機がリファレンスシグナルの電力を増幅するために割当てが必要になるヌルシンボルを、受信機がIQインバランスを簡単に推定できるように配置し、有効に活用している。
また、上記送信機において前記シンボル配置部は、送信機が前記リファレンスシグナルの配置を所定のフレーム単位で周波数軸方向にシフトさせる場合、該シフトに応じてヌルシンボルの配置を、前記OFDM信号の中心周波数に対してリファレンスシグナルと対称な周波数であるサブキャリアに変更する。
本発明では、リファレンスシグナルを上記のようにシフト場合でも、受信機は簡単にIQインバランスの推定を行い、送信機から送信されたデータの復調精度を高めることができる。該シフトにより、送信機ごとに異なった周波数でリファレンスシグナルを利用することができる。
また、上記送信機において前記シンボル配置部は、送信機が前記リファレンスシグナルの配置を所定のフレーム単位で周波数ホッピングさせる場合、該周波数ホッピングに応じてヌルシンボルの配置を、前記OFDM信号の中心周波数に対してリファレンスシグナルと対称な周波数であるサブキャリアに変更するである。
本発明では、リファレンスシグナルを周波数ホッピングする場合でも、受信機は簡単にIQインバランスの推定を行い、送信機から送信されたデータの復調精度を高めることができる。該周波数ホッピングにより、耐障害性が高く、通信の秘匿性も優れた通信ができる。
また、本発明は、請求項1に記載の送信機から送信されるRF信号を受信する受信機であって、前記RF信号をベースバンド信号に変換する無線部と、前記無線部から入力されたベースバンド信号に対してフーリエ変換を行い周波数領域のOFDMシンボルを生成し、該OFDMシンボルに含まれるリファレンスシグナルと、データシンボルと、ヌルシンボルとを抽出するフーリエ変換処理部と、前記フーリエ変換処理部が抽出したリファレンスシグナル又はデータシンボルとヌルシンボルとに基づいて受信機のIQインバランス補正値を推定するIQインバランス推定部と、前記IQインバランス推定部が推定したIQインバランス補正値により、データシンボルとリファレンスシグナルのIQインバランスの補正を行うIQインバランス補正部とを備えたことを特徴とする受信機である。
本発明では、受信機は、受信したリファレンスシグナル又はデータシンボルとヌルシンボルに基づいて簡単にIQインバランスを推定し、IQインバランスの補正を行うことで、送信機から送信されたデータの復調精度を高めることができる。
また、複雑な行列演算を要しないことから、演算処理を軽減することができる。
また、本発明は、請求項3に記載の送信機から送信されるRF信号を受信する複数のアンテナを備える受信機であって、前記RF信号をベースバンド信号に変換する前記アンテナ毎に設けられた無線部と、前記無線部から入力されたベースバンド信号に対してフーリエ変換を行い周波数領域のOFDMシンボルを生成し、該OFDMシンボルに含まれるリファレンスシグナルと、データシンボルと、ヌルシンボルとを抽出するフーリエ変換処理部と、前記フーリエ変換処理部が抽出したリファレンスシグナル又はデータシンボルとヌルシンボルとに基づいて受信機の前記アンテナ毎のIQインバランス補正値を推定し、該補正値のアンテナ全体での平均値を算出し、該平均値をIQインバランス補正値と推定するIQインバランス推定部と、前記IQインバランス推定部が推定したIQインバランス補正値により、データシンボルとリファレンスシグナルのIQインバランスの補正を行うIQインバランス補正部と、を備えたことを特徴とする受信機である。
本発明では、MIMO技術を利用し、通信の高速化を図ることができる。この場合においても、受信したリファレンスシグナル又はデータシンボルとヌルシンボルに基づいて簡単にIQインバランスを推定し、IQインバランスの補正を行うことで、送信機から送信されたデータの復調精度を高めることができる。
また、複数アンテナの受信機は、アンテナ毎に設けられた無線部のIQインバランス補正値をアンテナ全体で平均してIQインバランス補正値の精度を高めることで、データの復調精度をさらに高めることができる。
また、上記受信機において前記フーリエ変換処理部は、前記無線部から入力されたベースバンド信号に対してフーリエ変換を行い前記周波数領域のOFDMシンボルを生成し、リファレンスシグナルの配置を特定して該配置に基づきヌルシンボルとデータシグナルの配置を特定し、該OFDMシンボルに含まれるリファレンスシグナルと、データシンボルと、ヌルシンボルとを抽出するである。
本発明では、ヌルシンボルに対し、上記のようにデータシンボルを配置する場合、データシンボルがヌルであるとIQインバランスを推定できないが、リファレンスシグナルはヌルではないので、受信機は、常にIQインバランスを推定できる。
また、上記受信機において前記IQインバランス推定部は、前記フーリエ変換処理部が抽出したリファレンスシグナル又はデータシンボルの電力が所定の電力よりも高いものだけを選択して受信機のIQインバランス補正値を推定し、該補正値の平均値を算出し、該平均値をIQインバランス補正値と推定する。
本発明では、IQインバランス補正値の精度を高めることができ、データの復調精度をさらに高めることができる。
また、上記受信機において前記IQインバランス推定部は、通信初期時、または一定周期毎にIQインバランス補正値の推定をすることを特徴とする。
本発明では、受信機は、推定部のIQインバランス推定動作を最小限に抑えることができ、消費電力を減らし、バッテリの消耗を低減できる。
また、上記受信機において前記フーリエ変換処理部は、予め決定されたヌルシンボルの配置を用いて、前記ヌルシンボルを特定することを特徴とする。
本発明では、予めシンボルの配置が決定されており、IQインバランスの推定が容易である。
また、上記受信機において前記フーリエ変換処理部は、請求項1又は請求項3に記載の送信機から送信されるヌルシンボルの配置情報により、前記ヌルシンボルを特定するである。
本発明では、送信機側で配置シンボルの配置変更ができるので、柔軟な配置変更に対応できる。
また、本発明は、OFDM方式を利用した無線通信を行う送信機と受信機からなる通信システムであって、前記送信機は、所定の既知信号系列からなるリファレンスシグナルと、信号の存在しないヌルシンボルと、送信する情報や制御情報からなるデータを変調したデータシンボルとをOFDMシンボルに配置するシンボル配置部と、前記シンボル配置部が配置したOFDMシンボルに対して逆フーリエ変換を行い時間領域のOFDM信号を生成する逆フーリエ変換処理部と、前記逆フーリエ変換処理部が生成したOFDM信号を所定の無線周波数帯に変調し、RF信号として送信する無線部とを備え、前記受信機は、前記RF信号をベースバンド信号に変換する無線部と、前記無線部から入力されたベースバンド信号に対してフーリエ変換を行い周波数領域のOFDMシンボルを生成し、該OFDMシンボルに含まれるリファレンスシグナルと、データシンボルと、ヌルシンボルとを抽出するフーリエ変換処理部と、前記フーリエ変換処理部が抽出したリファレンスシグナル又はデータシンボルとヌルシンボルとに基づいて受信機のIQインバランス補正値を推定するIQインバランス推定部と、前記IQインバランス推定部が推定したIQインバランス補正値により、データシンボルとリファレンスシグナルのIQインバランスの補正を行うIQインバランス補正部とを備え、前記シンボル配置部は、前記OFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数であるサブキャリアに、前記リファレンスシグナル又は前記データシンボルと、前記ヌルシンボルとをそれぞれ配置することを特徴とする無線通信システムである。
また、本発明は、OFDM方式を利用した無線通信を行う送信機の制御方法であって、所定の既知信号系列からなるリファレンスシグナルと、信号の存在しないヌルシンボルと、送信する情報や制御情報からなるデータを変調したデータシンボルとをOFDMシンボルに配置する第1の過程と、第1の過程が配置したOFDMシンボルに対して逆フーリエ変換を行い時間領域のOFDM信号を生成する第2の過程と、第2の過程が生成したOFDM信号を所定の無線周波数帯に変調し、RF信号として送信する第3の過程とを有し、第1の過程は、前記OFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数であるサブキャリアに、前記リファレンスシグナル又は前記データシンボルと前記ヌルシンボルとをそれぞれ配置することを特徴とする送信機制御方法である。
また、本発明は、請求項16に記載のRF信号を受信する受信機の制御方法であって、前記RF信号をベースバンド信号に変換する第1の過程と、第1の過程が変換したベースバンド信号に対してフーリエ変換を行い周波数領域のOFDMシンボルを生成し、該OFDMシンボルに含まれるリファレンスシグナルと、データシンボルと、ヌルシンボルとを抽出する第2の過程と、第2の過程が抽出したリファレンスシグナル又はデータシンボルとヌルシンボルとに基づいて受信機のIQインバランス補正値を推定する第3の過程と、第3の過程が推定したIQインバランス補正値により、データシンボルとリファレンスシグナルのIQインバランスの補正を行う第4の過程と、を有する受信機制御方法である。
また、本発明は、OFDM方式を利用した無線通信を行う送信機のコンピュータに、所定の既知信号系列からなるリファレンスシグナルと、信号の存在しないヌルシンボルと、送信する情報や制御情報からなるデータを変調したデータシンボルとをOFDMシンボルに配置するシンボル配置手段と、前記配置したOFDMシンボルに対して逆フーリエ変換を行い時間領域のOFDM信号を生成する逆フーリエ変換処理手段と、前記生成したOFDM信号を所定の無線周波数帯に変調し、RF信号として送信する送信手段とを実行させ、前記シンボル配置手段は、前記OFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数であるサブキャリアに、前記リファレンスシグナル又は前記データシンボルと前記ヌルシンボルとをそれぞれ配置することを特徴とする送信機制御プログラムである。
また、本発明は、請求項18に記載のRF信号を受信する受信機のコンピュータに、前記RF信号をベースバンド信号に変換する受信手段と、前記変換したベースバンド信号に対してフーリエ変換を行い周波数領域のOFDMシンボルを生成し、該OFDMシンボルに含まれるリファレンスシグナルと、データシンボルと、ヌルシンボルとを抽出するフーリエ変換処理手段と、前記抽出したリファレンスシグナル又はデータシンボルとヌルシンボルとに基づいて受信機のIQインバランス補正値を推定する推定手段と、前記推定したIQインバランス補正値により、データシンボルとリファレンスシグナルのIQインバランスの補正を行う補正手段とを実行させる受信機制御プログラムである。
本発明によれば、IQインバランスを簡単に補正できるので、データの復調精度を大きく高めることができる。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明のOFDM方式を利用した送信機及び受信機からなる無線通信システムの第1の実施形態について詳しく説明する。図1は、本実施形態が備える送信機を有する基地局装置A、及び、受信機を有する端末装置Bの概略図である。
基地局装置Aから無線周波数帯のOFDM信号s(t)が送信される。端末装置Bは、該信号を、伝搬路によるチャネル応答h(t)の影響を受けた無線周波数帯のOFDM信号s’(t)として受信する。
まず、送信機の説明をする。図2は、本実施形態である基地局装置Aが備える送信機の概略的ブロック図である。送信機は、変調部101とシンボル配置部102とIFFT(Inverse Fast Fourier Transform、逆高速フーリエ変換)処理部103と無線部104と送信アンテナ105からなる。
変調部101は、入力された送信する情報や制御情報であるデータを変調し、シンボル配置部102に出力する。例えば、変調部101は、通信環境がよい場合、情報データを64QAM(Quadrature Amplitude Modulation、64直交振幅変調)、制御データをQPSK(Quadrature Phase Shift Keying、四相位相偏移変調)に変調する。
また、既知シンボルやパイロットシンボルに相当するリファレンスシグナルRSやヌルNullが、シンボル配置部102に入力される。ここで、ヌルは何もないシンボル(0値)を意味している。
シンボル配置部102は、変調部101から入力されたデータと、入力されたリファレンスシグナルRSとヌルNullを、それぞれ、データシンボル、リファレンスシグナル、ヌルシンボルとして、所定の配置方法で配置(以下、シンボル配置という)し、IFFT処理部103へ出力する。
以下、図3を参照しながら、シンボル配置部102の前記シンボル配置方法を説明する。図3は第1の実施形態のシンボル配置図である。図3の縦軸は周波数、横軸は時間である。また、図3では、周波数を間隔f0Hz、時間を所定の時間間隔で分割し、領域を区分している。そして、各領域では、OFDMシンボルを配置することができる。
なお、後述するように図3で配置したOFDMシンボルを逆高速フーリエ変換することにより、OFDM信号u(t)が生成される。つまり、図3の周波数はOFDM信号u(t)の周波数であり、前述の各領域は時間毎のサブキャリアに相当する。
シンボル配置部102は、リファレンスシグナルとヌルシンボルを、前記OFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数になるOFDMシンボルに配置する。例えば、図3では、中心周波数を0Hzとし、周波数が4f0Hzの領域にリファレンスシグナルを配置すると、ヌルシンボルの領域は周波数が−4f0Hzの領域となる。なお、図3において、空白の領域にはデータシンボルを配置する。
IFFT処理部103は、シンボル配置部102が配置したOFDMシンボルを、逆高速フーリエ変換を用いて、時間領域のOFDM信号u(t)に変換し、無線部104に出力する。
無線部104は、IFFT処理部103から入力された信号を中心周波数がfである無線周波数帯のOFDM信号s(t)に変調し、送信アンテナ105は、該信号をRF(Radio Frequency、高周波)信号として受信機へ送信する。
次に、受信機の説明をする。図4は、本実施形態である端末装置Bが備える受信機の概略的ブロック図である。受信機は、受信アンテナ201と無線部202とFFT(Fast Fourier Transform、高速フーリエ変換)処理部203とIQインバランス推定部204とIQインバランス補正部205とチャネル推定部206と復調部207からなる。
受信アンテナ201は、送信機から送信されたRF信号を受信し、無線周波数帯のOFDM信号s’(t)を無線部202に出力する。
無線部202は、前記受信アンテナから入力された無線周波数帯のOFDM信号s’(t)をベースバンド帯のOFDM信号r(t)に変更する。そして、無線部202は、OFDM信号r(t)をFFT処理部203へ出力する。
ここで、無線部202の有するダウンコンバート部について説明する。図5は、本実施形態である無線部202が備えるダウンコンバート部の概略的ブロック図である。ダウンコンバート部は、周波数fの発振器501とπ/2位相シフト器502と乗算器503、504とLPF(Low Pass Filter)505、506とを有する。
受信アンテナ201から入力された無線周波数帯のOFDM信号s’(t)は、発振器501から発信された周波数fの信号及びπ/2位相シフト器502により位相をπ/2シフトされた信号を利用し、乗算器503、504によって、同相成分と直交成分に分けられる。そして、該信号の同相成分と直交成分は、LPF505、506を通り、同相成分Ichと直交成分Qchとなる。
このとき、π/2位相シフト器502は、高周波の信号の位相を正確にπ/2シフトさせることが一般には困難であり、cos(2πft)のキャリア信号は、振幅がδになり、位相シフトがπ/2からΔずれてしまう。すなわち、δcos(2πft+π/2+Δ)=−δsin(2πft+Δ)のようになる。よって、該信号により抽出される同相成分Ichと直交成分Qchにも、振幅差及び位相差が生じる。これをIQインバランスといい、受信信号の復調制度を劣化させる原因となる。
FFT処理部203は、高速フーリエ変換をしてOFDMシンボルを算出し、リファレンスシグナルとヌルシンボルとデータシンボルを抽出する。FFT処理部203は、まず、シンボル配置を特定する。
具体的には、FFT処理部203は、図3におけるリファレンスシグナルの領域に相当するサブキャリアを特定する。該リファレンスシグナルのサブキャリアが特定できると、中心周波数(0Hz)に対して対称な位置に配置したヌルシンボルのサブキャリアを特定でき、さらに、リファレンスシグナルとヌルシンボル以外である、データシンボルのサブキャリアも特定できる。
リファレンスシグナルのサブキャリアを特定する方法として、例えば、(1)リファレンスシグナルのサブキャリアを予め決めておき、受信機はそのサブキャリアの情報を記憶し、リファレンスシグナルのサブキャリアの特定する方法、(2)送信機がリファレンスシグナルのサブキャリアの情報を含む制御信号(報知チャネル等)を受信機に送信し、受信機は送信機から受信した制御信号を復調し、リファレンスシグナルのサブキャリアを特定する方法、(3)リファレンスシグナルのサブキャリアの情報と基地局識別子(セルID)を関連づけておき、受信機は該関連情報を記憶し、送信機から受信した基地局識別子を復調して該基地局識別子と前記関連情報の対応によりリファレンスシグナルのサブキャリアを特定する方法、がある。
前記(2)、(3)の方法では、送信機によりリファレンスシグナルのサブキャリアを柔軟に変更できる。さらに、前記(3)の方法は、送信機セルの検索(セルサーチ)処理の一環として処理できる。
次に、FFT処理部203は、無線部202から入力されたOFDM信号r(t)を、高速フーリエ変換を用いて周波数領域の信号に変換し、前記特定したサブキャリアにあるOFDMシンボル、つまり、データシンボル(以下、受信データシンボルd’sym)、リファレンスシグナル(以下、受信リファレンスシグナルRS')、ヌルシンボル(以下、受信ヌルNull’)を抽出する。そして、FFT処理部203は、受信データシンボルd’symをIQインバランス補正部205に、受信リファレンスシンボルRS’をIQインバランス補正部205およびIQインバランス推定部204に、受信ヌルNull’をIQインバランス推定部204にそれぞれ出力する。
IQインバランス推定部204は、FFT処理部203から入力された受信リファレンスシンボルRS’と受信ヌルNull’により、IQインバランスの補正値(以下、IQインバランス補正値という)を推定する。以下、IQインバランス推定部204によるIQインバランス補正値の推定方法を、具体的に説明する。
まず、IQインバランスが受信したOFDMシンボルに与える影響について説明する。
送信機において、ベースバンド帯のOFDM信号s(t)は式(1)、無線周波数帯でのOFDM信号s(t)は式(2)のように表される。
Figure 2009147498
Figure 2009147498
ここで、複素OFDM信号u(t)を定義すると、式(3)、(4)が成り立つ。
Figure 2009147498
Figure 2009147498
複素OFDM信号u(t)のIch信号u(t)、Qch信号uQ(t)はそれぞれ式(5)、(6)のように表される。
Figure 2009147498
Figure 2009147498
次に、IQインバランスの存在する受信機で復調される場合を説明する。IQインバランスの影響を受けたキャリア信号のIchの振幅を 1+α、Qchの振幅を1−αとし、Ichの位相回転量を+Δθ/2、Qchの位相回転量を−Δθ/2 (IchとQchの位相回転誤差がΔθ)とすると、同相キャリア信号および直交キャリア信号はそれぞれ式(7)、(8)のように表される。
Figure 2009147498
Figure 2009147498
受信機のアンテナで受信されるOFDM信号s’(t)は、伝播路のチャネル応答をhとし、雑音の影響を無視すると式(9)のように表される。
Figure 2009147498
式(7)、(9)よりIchのLPF通過後の受信ベースバンド信号 rI(t)は式(10)のように表わされ、式(8)、(9)よりQchのLPF通過後の受信ベースバンド信号rQ(t)は式(11)のように表される。
Figure 2009147498
Figure 2009147498
このとき、受信機の複素OFDM信号u’(t)、u’(t)のIch信号u’I(t)、Qch信号u’Q(t)を式(12)、(13)、(14)とする。
Figure 2009147498
Figure 2009147498
Figure 2009147498
すると、式(13)、(14)より、式(10)、(11)は式(15)、(16)のように表される。
Figure 2009147498
Figure 2009147498
よって、受信信号の複素ベースバンド信号r(t)は式(17)のように計算できる。
Figure 2009147498
式(10)より、n=kのサブキャリアの復調信号d’kは式(18)のように表される。
Figure 2009147498
したがって、IQインバランスが存在するときのOFDM復調信号に与える影響は、n=kとn=−kのサブキャリアが互いに影響しあうこととなる。
次に、IQインバランス推定部204によるIQインバランス補正値の推定方法を説明する。
本実施形態の送信機は、上述したように、図3において、リファレンスシグナルRSを、OFDM信号の中心周波数からプラスの方向へk番目の領域に対応するサブキャリアに配置し、ヌルシンボルNullを、リファレンスシグナルとOFDM信号の中心周波数に対して対称である中心周波数からマイナスの方向へk番目の領域に対応するサブキャリアに配置する。
よって、送信機でのリファレンスシグナルRSをdk、ヌルシンボルNullをd−k、受信機で受信リファレンスシグナルRS’をd’、受信ヌルNull’をd’−kとすると、d’は、式(18)およびd−k=0より、式(19)になる。
Figure 2009147498
式(19)では、式(18)の第2項がなくなっている。つまり、受信リファレンスシグナルRS’は、送信機がヌルシンボルNullを、リファレンスシグナルRSとOFDM信号の中心周波数に対して対称な周波数のサブキャリアに配置することにより、該サブキャリアによるIQインバランスの影響を受けないこととなる。
また、IQインバランス推定部に入力されるd’−kは、式(18)およびd−k=0より、式(20)のようになる。
Figure 2009147498
式(20)から、受信ヌルNull’は、ヌルシンボルNullとOFDM信号の中心周波数に対して対称な周波数に配置されたリファレンスシグナルRSによるIQインバランスの影響のみを受けることとなる。
式(19)および式(20)からhを消去すると式(21)が得られる。
Figure 2009147498
ここで、d’を実部Aと虚部Bを用いて表わすと、d’=A+jB、d’−k=A−k+jB−kと表わされ、式(21)より式(22)および(23) となる。
Figure 2009147498
Figure 2009147498
式(22)および(23)から、IQインバランスによる振幅歪みαおよび位相回転量Δθ(以下、IQインバランス補正値という)は、受信リファレンスシグナルRS’および受信ヌルNull’のみ利用して推定することができる。
IQインバランス推定部204は、前記推定したIQインバランス補正値をIQインバランス補正部205へ出力する。IQインバランス補正部205は、IQインバランス推定部204から入力されたIQインバランス補正値から、受信データシンボルdsym’と受信リファレンスシグナルRS’の補正を行う。以下、IQインバランス補正部205のIQインバランス補正方法を説明する。
式(18)より、式(24)、(25)が成り立つ。
Figure 2009147498
Figure 2009147498
式(24)より式(26)が成り立つ。
Figure 2009147498
式(25)のU(α、Δθ)−1がIQインバランスの補正を行う行列である。IQインバランス補正部205は、前記IQインバランス推定部204が推定したα、Δθより、U(α、Δθ)−1を計算し、d’とd’−n をd’’とd’’−n に補正する。ここで、該補正は、それぞれOFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数のサブキャリアに配置されたOFDMシンボル同士で補正することとなる。
IQインバランス補正部205は、前記IQインバランス補正方法を用いて、受信リファレンスシグナルRS’と受信データシンボルdsym’の補正を行い、IQインバランス補正後の受信リファレンスシンボルRS’’と受信データシンボルdsym’’を、それぞれ、チャネル推定部206と復調部207へ出力する。
チャネル推定部207は、前記IQインバランス補正部205から入力されたIQインバランス補正後の受信リファレンスシンボルRS’’から、式(9)の伝搬路のチャネル応答式h(t)を推定する。そして、チャネル推定部207は、推定した該チャネル応答を復調部へ出力する。
復調部207は、前記チャネル推定部206から入力されたチャネル応答を用いて、前記IQインバランス補正部205から入力された受信データシンボルを復調する。具体的には、チャネル応答h(t)から式(25)のH(t)−1計算し、該受信データシンボル(d’’−nとd’’−n )を、送信機でのデータシンボル(d−nとd−n )に補正し、データに復調する。
次に、本実施形態の送信機と受信機の動作について説明する。図6は、本実施形態の動作についてのフロー図である。ここでは、送信機はリファレンスシグナルのOFDM配置情報を予め受信機へ送信している(S101)。
まず、送信機の動作について説明する。変調部101は入力されたデータを変調し(S102)、シンボル配置部102へ出力する。シンボル配置部102は、変調部101から入力されたデータと、入力されたリファレンスシグナルとヌルを、それぞれ、データシンボル、リファレンスシグナル、ヌルシンボルとしてOFDMシンボルに配置(S103)し、該情報をIFFT処理部103へ出力する。IFFT処理部103は、シンボル配置部102から入力された情報を逆高速フーリエ変換し(S104)、変換した情報を無線部104に出力する。そして、無線部104は、IFFT処理部103から入力されたOFDM信号を、送信アンテナ105を介して受信機へ送信する(S105)。
次に、受信機の動作について説明する。無線部202は、受信アンテナ201を介して送信機から送信されたOFDM信号を取得し(S106)、FFT処理部203へ出力する。FFT処理部203は、リファレンスシグナルとヌルシンボルの領域を特定(S107)し、無線部202から入力されたIQインバランスの影響を受けたOFDM信号を高速フーリエ変換し、受信データシンボルと、受信リファレンスシグナルと、受信ヌルを抽出する(S108)。そして、FFT処理部203は、受信データシンボルをIQインバランス補正部205に、受信リファレンスシンボルをIQインバランス補正部205およびIQインバランス推定部204に、受信ヌルをIQインバランス推定部204にそれぞれ出力する。
IQインバランス推定部204は、FFT処理部203から入力された受信リファレンスシンボルと受信ヌルにより、IQインバランス補正値を推定し(S109)、IQインバランス補正部205へ出力する。IQインバランス補正部205は、該IQインバランス補正値から、受信データシンボルと受信リファレンスシグナルを補正し(S110)、該補正後の受信リファレンスシンボルと受信データシンボルを、それぞれ、チャネル推定部206と復調部207へ出力する。チャネル推定部207は、該補正後の受信リファレンスシンボルから、伝搬路のチャネル応答を推定(S111)し、復調部へ出力する。復調部207は、チャネル推定部206から入力されたチャネル応答を用いて、IQインバランス補正部205から入力された受信データシンボルを補正し、データを復調する(S112)。
また、以下の方法を用いて前記IQインバランス補正値を平均することにより、IQインバランス補正値の精度を高めることができる。例えば、(1)OFDMシンボル内にあるすべての受信リファレンスシグナルで推定したIQインバランス補正値を平均する方法、(2)ある時間間隔で推定したIQインバランス補正値を平均する方法、(3)受信リファレンスシグナルに対応する電力が所定の電力より高い受信リファレンスシグナルで推定したIQインバランス補正値を平均する方法、である。
なお、これらの方法は組み合わせることもでき、さらに前記IQインバランス補正値の精度を高めることができる。
また、IQインバランスが時間的に大きく変化しない場合には、通信の初期時のみ、あるいは一定周期毎に推定を行う制御も可能である。
以上より、IQインバランス推定部204は、送信機がリファレンスシグナルと中心周波数に対し対称な位置にヌルシンボルを配置することにより、複雑な行列演算を要さず、簡単にIQインバランス補正値を推定することができる。
また、リファレンスシグナルの配置が決まっている場合、上記のようにヌルシンボルの配置も決まるので、常にサブキャリアパターンを生成することができる。
さらに、式(18)において、dk=0及びd−k=0であってはならないが、リファレンスシグナルはヌルではない(dk≠0)ので、受信リファレンスシグナルと受信ヌルにより、常にIQインバランス補正値の推定が可能である。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照しながら本発明のOFDM方式を利用した送信機及び受信機からなる無線通信システムの第2の実施形態について詳しく説明する。
まず、送信機の説明をする。図7は、本実施形態である基地局装置が有する送信機の概略的ブロック図である。送信機は、複数(n本)のアンテナを用いたMIMO技術を適用した送信機であって、アンテナごとに、変調部3011〜301nと、シンボル配置部3021〜302nと、IFFT処理部3031〜303nと、無線部3041〜304nと、送信アンテナ3051〜305nとを備える。
ここで、送信アンテナ3051〜305nに対応するリファレンスシグナルRS〜RSは、互いに干渉しないように周波数分割多重されている。
なお、後述の受信機側のアンテナをm本とし、n×mのMIMO(n本の送信アンテナとm本の受信アンテナをサポートしたMIMO)とする。
本実施形態の送信機については、第1の実施形態の送信機を複数用いたものであり、それぞれのシンボル配置部3021〜302nは、リファレンスシンボルRS〜RSに対して、OFDM信号の中心周波数に対して対称なサブキャリアにヌルNull〜Nullを配置する。そして、シンボル配置部3021〜302nは、データdata〜dataとともにOFDMシンボルの配置をする。
なお、シンボル配置部3021〜302nで配置されるOFDMシンボルに対応するOFDM信号はu(t)〜u(t)であり、無線周波数帯でのOFDM信号はs(t)〜s(t)である。他の構成要素が持つ機能については、第1の実施形態と同じであるので、説明は省略する。
次に、受信機について説明をする。図8は、本実施形態である端末装置の受信機の概略的ブロック図である。受信機は、複数の受信アンテナ4011〜401mと、各受信アンテナに対応した無線部4021〜402mと、FFT処理部4031〜403mと、IQインバランス補正部4051〜405mとを備え、また、各アンテナで共有するIQインバランス推定部404とチャネル推定部406と復調部407とを備える。
本実施形態と第1の実施形態を比較すると、IQインバランス推定部404が異なり、他の構成要素が持つ機能は第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
IQインバランス推定部404は、FFT処理部4031〜403mから入力された受信リファレンスシンボルRS’〜 RS’と受信ヌルNull’〜 Null’により、各無線部のIQインバランス補正値を推定し、平均する。そして、IQインバランス推定部404は、前記推定し、平均したIQインバランス補正値をIQインバランス補正部4051〜405mへ出力する。
なお、図8において、s’(t)〜s’(t)は、受信アンテナ4011〜401mが受信した無線周波数帯のOFDM信号であり、r(t)〜r(t)は、無線部4021〜402mが変換したベースバンド帯のOFDM信号r(t)である。また、d’sym_1〜d’sym_mは、受信データシンボルであり、d’’sym_1〜d’’sym_m、RS’’〜 RS’’、Null’’〜Null’’は、それぞれIQインバランス補正後の受信データシンボル、受信リファレンスシンボル、受信ヌルであり、データdata〜dataは、復調されたデータである。
本実施形態では、それぞれの無線部は、同一のπ/2位相シフト器を備えているため、それぞれの受信ベースバンド信号は、ダウンコンバート処理により、同じIQインバランスの影響を受ける。よって、それぞれの無線部のIQインバランス補正値を平均するので、IQインバランス補正値の精度を高めることができる。したがって、該IQインバランス補正値でIQインバランスの補正を行うことにより、データの復調精度をさらに高めることができる。
(第3の実施形態)
上述した携帯電話の標準化を行っている3GPPにおいて次世代の仕様を検討しているLTEでダウンリンクの通信方式としてOFDM技術の採用が決定されている。そして、LTEでは、前記パワーブースト、及び、リファレンスシグナルを配置するサブキャリアのパターンを送信機ごとに周波数軸方向にシフトするシフティングや、同一の送信機においてもあるフレーム単位で前記サブキャリアのパターンを周波数軸方向にホッピングする周波数ホッピングが検討されている。
本実施形態では、前記パワーブースト、前記シフティング、前記周波数ホッピングを行う送信機および受信機について説明する。そのとき、LTEで採用されているリファレンスシグナルの配置に対し、IQインバランスを効率的に推定できるようにヌルサブキャリアを配置する。ここで、本実施形態では、送信機と受信機のアンテナは、共に単数(1×1のMIMO)とする。
まず、送信機の説明をする。本実施形態の送信機の概略的ブロック図は、第1の実施形態と同じ図2である。本実施形態と第1の実施形態を比較すると、リファレンスシグナルの電力とシンボル配置部の配置方法が異なるだけで、各構成要素が持つ機能は第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
パワーブーストを行ったとき、リファレンスシグナルRSは、データよりもパワーブーストされて、シンボル配置部102に入力される。ここで、3dBのパワーブーストとする。シンボル配置部102は、入力されたリファレンスシグナルを配置するために、パワーブーストがない場合の2倍の電力が必要とする。よって、シンボル配置部102は、データシンボルの電力を保つため、パワーブーストに応じてヌルサブキャリアを割り当てる必要がある。
図9は、そのときの各シンボルの配置方法の一例を示したシンボル配置図である。なお、図9の縦軸と横軸、区分された領域は図3と同じく、周波数、時間、時間毎のサブキャリアである。
図9のリファレンスシグナルの配置は、LTEで検討されている1×1のMIMOの場合の配置のひとつである。本発明でシンボル配置部は、ヌルシンボルをリファレンスシグナルに対し、OFDM信号の中心周波数に対して対称な周波数のサブキャリアに配置する。これにより、第1の実施形態と同じ効果を得ることができる。
また、前記シフティングをした場合、シンボル配置部102は、ヌルシンボルをシフティングされたリファレンスシグナルに対し、OFDM信号の中心周波数に対して対称な周波数のサブキャリアに配置する。
図3と図9は、リファレンスシグナル周波数方向に3fシフトした関係にあり、該シフトに対し、ヌルシンボルのサブキャリアも配置されている。
さらに、前記周波数ホッピングをした場合、シンボル配置部102は、ヌルシンボルを周波数ホッピングされたリファレンスシグナルに対し、OFDM信号の中心周波数に対して対称な周波数のサブキャリアに変更する。
次に、本実施形態の受信機については、第1の実施形態の受信機と同じであるので、説明を省略する。
本実施形態では、前記パワーブーストによりリファレンスシグナルが届く通信範囲を拡大することができ、この場合であっても、IQインバランスの補正が可能である。
そして、前記パワーブーストで割当てが必要になるヌルシンボルを、受信機がIQインバランスを簡単に推定できるように配置し、有効に活用している。
また、前記シフティングにより、送信機ごとに異なったサブキャリア周波数でリファレンスシグナルを利用することができる。さらに、前記周波数ホッピングにより、各送信機からの信号間の干渉を平均化することで、通信システムの全体のスループット特性を向上することができ、この場合であっても、IQインバランスの補正が可能である。
(第4の実施形態)
本実施形態では、MIMO技術を適用し、前記パワーブーストを行ったときの送信機および受信機について説明する。そのとき、LTEで採用されているリファレンスシグナルの配置に対し、IQインバランス補正値を効率的に推定できるようにヌルサブキャリアを配置する。ここで、本実施形態では、送信機と受信機のアンテナは、それぞれ2本(2×2のMIMO)の場合、及び、それぞれ4本(4×4のMIMO)の場合について説明する。
まず、送信機の説明をする。本実施形態の送信機の概略的ブロック図は、第2の実施形態と同じ図7である。本実施形態と第2の実施形態を比較すると、リファレンスシグナルの電力とシンボル配置部3021からシンボル配置部302nの配置方法が異なるだけで、構成要素が持つ機能は第2の実施形態と同じであるので、第2の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
また、前記パワーブーストは、第3の実施形態と同じく3dBのパワーブーストとする。図10、図11、図12は、そのときの各シンボルの配置方法の一例を示したシンボル配置図である。なお、図10、図11、図12の縦軸と横軸、区分された領域は図3と同じく、周波数、時間、時間毎のサブキャリアである。
図10のリファレンスシグナルの配置(R1、R2)は、LTEで検討されている2×2のMIMOの場合の配置のひとつである。
図10(a)は、図7の送信アンテナ3051、図10(b)は図7の送信アンテナ3052に対応するシンボル配置である。ここで、送信アンテナ3051と信アンテナ3052の前記リファレンスシグナルは、互いに干渉しないように周波数分割多重する必要がある。このため、図10(a)では、受信アンテナ3052のリファレンスシグナルが配置されるサブキャリアである×の領域にヌルシンボルを配置する。そして、図10(b)でも、送信アンテナ3051のリファレンスシグナルが配置されるサブキャリアである×の領域には、ヌルシンボルを配置する。
IQインバランス推定を簡単にするためのヌルシンボルの配置は、前記のように、該リファレンスシグナルに対し、OFDM信号の中心周波数に対して対称な領域(N)である。さらに、前記ヌルシンボルのサブキャリアはヌルである必要があるので、他のアンテナでも××の領域には、ヌルシンボルを配置する。
なお、図10(c)は、送信アンテナ3051と信アンテナ3052のシンボル配置を合成した図となっている。
図11、図12のリファレンスシグナルの配置(R1、R2、R3、R4)は、LTEで検討されている4×4のMIMOの場合の配置のひとつである。
図11(a)〜(c)、図12(a)は、図7の送信アンテナ3051〜送信アンテナ3054に対応するシンボル配置である。
ここで、送信アンテナ3051から送信アンテナ3054の前記リファレンスシグナルは、互いに干渉しないように周波数分割多重する必要がある。このため、送信アンテナ3051では、送信アンテナ3052から送信アンテナ3054のリファレンスシグナルが配置されるサブキャリアである×の領域には、ヌルシンボルを配置する(図11(a))。同様に、送信アンテナ3052から送信アンテナ3054でも、他のアンテナのリファレンスシグナルが配置されるサブキャリアである×の領域には、ヌルシンボルを配置する(図11(b)〜(c)、図12(a))。
IQインバランスの推定を簡単にするためのヌルシンボルの配置は、前記のように、該リファレンスシグナルに対し、OFDM信号の中心周波数に対して対称な領域(N)である。さらに、前記ヌルシンボルのサブキャリアはヌルである必要があるので、他のアンテナでも××の領域には、ヌルシンボルを配置する。
なお、図12(b)は、送信アンテナ3051から送信アンテナ3054のシンボルの配置を合成した図となっている。
また、第3の実施形態と同様に、前記シフティングをした場合、シンボル配置部3021からシンボル配置部302nは、ヌルシンボルを該シフティングされたリファレンスシグナルに対し、OFDM信号の中心周波数に対して対称な周波数のサブキャリアに変更する。
さらに、前記周波数ホッピングをした場合、シンボル配置部3021からシンボル配置部302nは、ヌルシンボルを該周波数ホッピングされたリファレンスシグナルに対し、OFDM信号の中心周波数に対して対称な周波数のサブキャリアに変更する。
次に、受信機であるが、本実施形態の受信機については、第2の実施形態の受信機と同じであるので、説明を省略する。
本実施形態では、第4の実施形態と同じ効果を得ることができる。さらに、複数アンテナを使うことで、同時に異なるデータの送信ができ、大容量のデータが送信できる。また、複数アンテナを使うことで、障害物が多く存在する環境での送受信が安定し、通信状況を改善することができる。
(第5の実施形態)
前記各実施形態では、ヌルシンボルをリファレンスシグナルに対しOFDM信号の中心周波数に対して対称な周波数のサブキャリアに配置し、リファレンスシグナルのサブキャリアを特定し、受信リファレンスシグナルと受信ヌルから、IQインバランスの補正をした。本実施形態では、ヌルシンボルをデータシンボルに対しOFDM信号の中心周波数に対して対称な周波数のサブキャリアに配置し、ヌルシンボルのサブキャリアを特定することにより、IQインバランスを補正する。
まず、本実施形態の送信機の概略的ブロック図は、第1の実施形態と同じ図2である。本実施形態と第1の実施形態を比較すると、シンボル配置部102の配置方法が異なるだけで、他の構成要素が持つ機能は第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
シンボル配置部102は、ヌルでないデータシンボルとヌルシンボルを、OFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数のサブキャリアに配置する。このように、データシンボルとヌルシンボルを配置することにより、受信機により効率的なIQインバランスの推定および補正が可能となる。
次に、本実施形態の受信機の概略的ブロック図は、第1の実施形態と同じ図4である。本実施形態と第1の実施形態を比較すると、FFT処理部203のリファレンスシグナルとヌルシンボルの配置の特定方法がデータシンボルとヌルシンボルの配置の特定方法になる点で異なる。ここで、他の構成要素が持つ機能は第1の実施形態と同じであるので、第1の実施形態と同じ機能の説明は省略する。
FFT処理部203は、高速フーリエ変換をしてOFDMシンボルを算出し、リファレンスシグナルとヌルシンボルとデータシンボルを抽出する。FFT処理部203は、まず、シンボル配置を特定する。
具体的には、FFT処理部203は、図3におけるヌルシンボルの領域に相当するサブキャリアを特定する。該ヌルシンボルのサブキャリアが特定できると、中心周波数(0Hz)に対して対称な位置に配置したデータシンボルのサブキャリアを特定できる。
ヌルシンボルのサブキャリアを特定する方法として、例えば(1)ヌルシンボルのサブキャリアを予め決めておき、受信機はそのサブキャリアの情報を記憶し、ヌルシンボルを特定する方法、(2)送信機がヌルシンボルのサブキャリアの情報を含む制御信号(報知チャネル等)を受信機に送信し、受信機は送信機から受信した制御信号を復調し、ヌルシンボルを特定する方法、(3)ヌルシンボルのサブキャリアの情報と基地局識別子(セルID)を関連づけておき、受信機は該関連情報を記憶し、送信機から受信した基地局識別子を復調し、該基地局識別子と前記関連情報の対応によりヌルシンボルを特定する方法、がある。
特に、前記(2)、(3)の方法では、送信機によりヌルシンボルのサブキャリアを柔軟に変更できる。さらに、前記(3)の方法は、送信機セルの検索(セルサーチ)処理の一環として処理できる。
ここで、第1の実施形態で説明したIQインバランスの推定方法から、本実施形態であっても、IQインバランスが推定できることを説明する。式(22)および(23)に至るリファレンスシグナルと受信リファレンスシグナルは、特に値を限定していないので、データシンボルと受信データシンボルであっても同様の式が成り立つ。ただし、データシンボルはヌルでないことが必要である。
よって、受信データシンボルd’=A+jBと、受信ヌルd’−k=A−k+jB−k
としたときに、式(22)および(23)の関係が成り立ち、IQインバランスの推定ができる。
本実施形態では、リファレンスシグナルでなくても、受信データシンボルを利用して簡単にIQインバランスの推定を行い、送信機から送信されたデータの復調精度を高めることができる。
なお、上述した実施形態における送信機又は受信機の一部、例えば、シンボル配置部やIQインバランス推定部の機能をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時刻の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時刻プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
本発明の第1の実施形態に係る通信システムの概念図である。 本発明の第1の実施形態に係る送信機のブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るシンボル配置図である。 本発明の第1の実施形態に係る受信機のブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るダウンコンバート部のブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係るフロー図である。 本発明の第2の実施形態に係る送信機のブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る受信機のブロック図である。 本発明の第3の実施形態に係るシンボル配置図である。 本発明の第4の実施形態に係るシンボル配置図である。 本発明の第4の実施形態に係る別のシンボル配置図である。 本発明の第4の実施形態に係る別のシンボル配置図である。

Claims (19)

  1. OFDM方式を利用した無線通信を行う送信機であって、
    所定の既知信号系列からなるリファレンスシグナルと、信号の存在しないヌルシンボルと、送信する情報や制御情報からなるデータを変調したデータシンボルとをOFDMシンボルに配置するシンボル配置部と、
    前記シンボル配置部が配置したOFDMシンボルに対して逆フーリエ変換を行い時間領域のOFDM信号を生成する逆フーリエ変換処理部と、
    前記逆フーリエ変換処理部が生成したOFDM信号を所定の無線周波数帯に変調し、RF信号として送信する無線部と
    を備え、
    前記シンボル配置部は、前記OFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数であるサブキャリアに、前記リファレンスシグナル又は前記データシンボルと、前記ヌルシンボルとをそれぞれ配置することを特徴とする送信機。
  2. 前記シンボル配置部は、前記OFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数であるサブキャリアに、前記リファレンスシグナルと前記ヌルシンボルとをそれぞれ配置することを特徴とする請求項1記載の送信機。
  3. OFDM方式とMIMO技術とを利用した無線通信を行う複数のアンテナを備える送信機であって、
    所定の既知信号系列からなるリファレンスシグナルと、信号の存在しないヌルシンボルと、送信する情報や制御情報からなるデータを変調したデータシンボルとをOFDMシンボルに配置するシンボル配置部と、
    前記シンボル配置部が配置したOFDMシンボルに対して逆フーリエ変換を行い時間領域のOFDM信号を生成する逆フーリエ変換処理部と、
    前記逆フーリエ変換処理部が生成したOFDM信号を前記アンテナ毎に所定の無線周波数帯に変調し、RF信号として送信する無線部と
    を備え、
    前記シンボル配置部が、前記アンテナ毎に、前記OFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数であるサブキャリアに、前記リファレンスシグナル又は前記データシンボルと、前記ヌルシンボルとをそれぞれ配置することを特徴とする送信機。
  4. 前記シンボル配置部は、前記アンテナ毎に、前記OFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数であるサブキャリアに、前記リファレンスシグナルと、前記ヌルシンボルとをそれぞれ配置することを特徴とする請求項3記載の送信機。
  5. 前記シンボル配置部は、ヌルシンボルを配置して前記リファレンスシグナルの電力を増幅する場合に、該ヌルシンボルを、前記OFDM信号の中心周波数に対して前記リファレンスシグナルと対称な周波数であるサブキャリアに配置することを特徴とする請求項1乃至4記載の送信機。
  6. 前記シンボル配置部は、前記リファレンスシグナルを配置するサブキャリアのパターンを送信機ごとに周波数軸方向にシフトさせる場合、該シフトに応じてヌルシンボルの配置を、送信機ごとに前記OFDM信号の中心周波数に対してリファレンスシグナルと対称な周波数であるサブキャリアに配置することを特徴とする請求項1乃至5記載の送信機。
  7. 前記シンボル配置部は、送信機が前記リファレンスシグナルの配置を所定のフレーム単位で周波数ホッピングさせる場合、該周波数ホッピングに応じてヌルシンボルの配置を、前記OFDM信号の中心周波数に対してリファレンスシグナルと対称な周波数であるサブキャリアに変更することを特徴とする請求項1乃至6記載の送信機。
  8. 請求項1に記載の送信機から送信されるRF信号を受信する受信機であって、
    前記RF信号をベースバンド信号に変換する無線部と、
    前記無線部から入力されたベースバンド信号に対してフーリエ変換を行い周波数領域のOFDMシンボルを生成し、該OFDMシンボルに含まれるリファレンスシグナルと、データシンボルと、ヌルシンボルとを抽出するフーリエ変換処理部と、
    前記フーリエ変換処理部が抽出したリファレンスシグナル又はデータシンボルとヌルシンボルとに基づいて受信機のIQインバランス補正値を推定するIQインバランス推定部と、
    前記IQインバランス推定部が推定したIQインバランス補正値により、データシンボルとリファレンスシグナルのIQインバランスの補正を行うIQインバランス補正部と
    を備えたことを特徴とする受信機。
  9. 請求項3に記載の送信機から送信されるRF信号を受信する複数のアンテナを備える受信機であって、
    前記RF信号をベースバンド信号に変換する前記アンテナ毎に設けられた無線部と、
    前記無線部から入力されたベースバンド信号に対してフーリエ変換を行い周波数領域のOFDMシンボルを生成し、該OFDMシンボルに含まれるリファレンスシグナルと、データシンボルと、ヌルシンボルとを抽出するフーリエ変換処理部と、
    前記フーリエ変換処理部が抽出したリファレンスシグナル又はデータシンボルとヌルシンボルとに基づいて受信機の前記アンテナ毎のIQインバランス補正値を推定し、該補正値のアンテナ全体での平均値を算出し、該平均値をIQインバランス補正値と推定するIQインバランス推定部と、
    前記IQインバランス推定部が推定したIQインバランス補正値により、データシンボルとリファレンスシグナルのIQインバランスの補正を行うIQインバランス補正部と、を備えたことを特徴とする受信機。
  10. 請求項1又は請求項3に記載の送信機から送信されるRF信号を受信する受信機であって、
    前記フーリエ変換処理部は、前記無線部から入力されたベースバンド信号に対してフーリエ変換を行い前記周波数領域のOFDMシンボルを生成し、リファレンスシグナルの配置を特定して該配置に基づきヌルシンボルとデータシグナルの配置を特定し、該OFDMシンボルに含まれるリファレンスシグナルと、データシンボルと、ヌルシンボルとを抽出することを特徴とする請求項8又は9記載の受信機。
  11. 前記IQインバランス推定部は、前記フーリエ変換処理部が抽出したリファレンスシグナル又はデータシンボルの電力が所定の電力よりも高いものだけを選択して受信機のIQインバランス補正値を推定し、該補正値の平均値を算出し、該平均値をIQインバランス補正値と推定することを特徴とする請求項8乃至10記載の受信機。
  12. 前記IQインバランス推定部は、通信初期時、または一定周期毎にIQインバランス補正値の推定をすることを特徴とする請求項8乃至11記載の受信機。
  13. 前記フーリエ変換処理部は、予め決定されたヌルシンボルの配置を用いて、前記ヌルシンボルを特定することを特徴とする請求項8乃至12記載の受信機。
  14. 前記フーリエ変換処理部は、請求項1又は請求項3に記載の送信機から送信されるヌルシンボルの配置情報により、前記ヌルシンボルを特定することを特徴とする請求項8乃至12記載の受信機。
  15. OFDM方式を利用した無線通信を行う送信機と受信機からなる通信システムであって、
    前記送信機は、
    所定の既知信号系列からなるリファレンスシグナルと、信号の存在しないヌルシンボルと、送信する情報や制御情報からなるデータを変調したデータシンボルとをOFDMシンボルに配置するシンボル配置部と、
    前記シンボル配置部が配置したOFDMシンボルに対して逆フーリエ変換を行い時間領域のOFDM信号を生成する逆フーリエ変換処理部と、
    前記逆フーリエ変換処理部が生成したOFDM信号を所定の無線周波数帯に変調し、RF信号として送信する無線部と
    を備え、
    前記受信機は、
    前記RF信号をベースバンド信号に変換する無線部と、
    前記無線部から入力されたベースバンド信号に対してフーリエ変換を行い周波数領域のOFDMシンボルを生成し、該OFDMシンボルに含まれるリファレンスシグナルと、データシンボルと、ヌルシンボルとを抽出するフーリエ変換処理部と、
    前記フーリエ変換処理部が抽出したリファレンスシグナル又はデータシンボルとヌルシンボルとに基づいて受信機のIQインバランス補正値を推定するIQインバランス推定部と、
    前記IQインバランス推定部が推定したIQインバランス補正値により、データシンボルとリファレンスシグナルのIQインバランスの補正を行うIQインバランス補正部と
    を備え、
    前記シンボル配置部は、前記OFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数であるサブキャリアに、前記リファレンスシグナル又は前記データシンボルと、前記ヌルシンボルとをそれぞれ配置することを特徴とする無線通信システム。
  16. OFDM方式を利用した無線通信を行う送信機の制御方法であって、
    所定の既知信号系列からなるリファレンスシグナルと、信号の存在しないヌルシンボルと、送信する情報や制御情報からなるデータを変調したデータシンボルとをOFDMシンボルに配置する第1の過程と、
    第1の過程が配置したOFDMシンボルに対して逆フーリエ変換を行い時間領域のOFDM信号を生成する第2の過程と、
    第2の過程が生成したOFDM信号を所定の無線周波数帯に変調し、RF信号として送信する第3の過程と
    を有し、
    第1の過程は、前記OFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数であるサブキャリアに、前記リファレンスシグナル又は前記データシンボルと前記ヌルシンボルとをそれぞれ配置することを特徴とする送信機制御方法。
  17. 請求項16に記載のRF信号を受信する受信機の制御方法であって、
    前記RF信号をベースバンド信号に変換する第1の過程と、
    第1の過程が変換したベースバンド信号に対してフーリエ変換を行い周波数領域のOFDMシンボルを生成し、該OFDMシンボルに含まれるリファレンスシグナルと、データシンボルと、ヌルシンボルとを抽出する第2の過程と、
    第2の過程が抽出したリファレンスシグナル又はデータシンボルとヌルシンボルとに基づいて受信機のIQインバランス補正値を推定する第3の過程と、
    第3の過程が推定したIQインバランス補正値により、データシンボルとリファレンスシグナルのIQインバランスの補正を行う第4の過程と、
    を有する受信機制御方法。
  18. OFDM方式を利用した無線通信を行う送信機のコンピュータに、
    所定の既知信号系列からなるリファレンスシグナルと、信号の存在しないヌルシンボルと、送信する情報や制御情報からなるデータを変調したデータシンボルとをOFDMシンボルに配置するシンボル配置手段と、
    前記配置したOFDMシンボルに対して逆フーリエ変換を行い時間領域のOFDM信号を生成する逆フーリエ変換処理手段と、
    前記生成したOFDM信号を所定の無線周波数帯に変調し、RF信号として送信する送信手段と
    を実行させ、
    前記シンボル配置手段は、前記OFDM信号の中心周波数に対して互いに対称な周波数であるサブキャリアに、前記リファレンスシグナル又は前記データシンボルと前記ヌルシンボルとをそれぞれ配置することを特徴とする送信機制御プログラム。
  19. 請求項18に記載のRF信号を受信する受信機のコンピュータに、
    前記RF信号をベースバンド信号に変換する受信手段と、
    前記変換したベースバンド信号に対してフーリエ変換を行い周波数領域のOFDMシンボルを生成し、該OFDMシンボルに含まれるリファレンスシグナルと、データシンボルと、ヌルシンボルとを抽出するフーリエ変換処理手段と、
    前記抽出したリファレンスシグナル又はデータシンボルとヌルシンボルとに基づいて受信機のIQインバランス補正値を推定する推定手段と、
    前記推定したIQインバランス補正値により、データシンボルとリファレンスシグナルのIQインバランスの補正を行う補正手段と
    を実行させる受信機制御プログラム。
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