JP6466218B2 - セラミックスブランク - Google Patents

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Description

本発明は、セラミックスブランクに関する。
歯の治療等により歯の一部を除去した場合や欠損した場合、歯は除去部や欠損部を自然回復できないため、該除去部や欠損部には歯科用補綴物を配置することが行われる。歯科用補綴物の材料として従来は金属が用いられていたが、審美性の観点から近年はセラミックス製の歯科用補綴物が用いられる場合も増えている。
セラミックス製の歯科用補綴物は、例えば以下の手順により作製される。
まず、形成する歯科用補綴物に対応した形状に成形したワックスパターンを、後述するスプルー線部に対応した形状に成形したスプルー線を介してクルーシブルフォーマー(歯科補綴物の型作製用ワックス模型植立具)に固定し、埋没材中に埋没させる。そして、埋没材が硬化した後に、クルーシブルフォーマーを取り外し、ワックスパターン、及びスプルー線を焼却して鋳型を形成する。
なお、クルーシブルフォーマーは鋳型の湯口の形状に対応した円柱形状の部分を有しており、ワックスパターンはスプルー線を介して該円柱形状の部分に固定される。そして、ワックスパターンを埋没材中に埋没させる際、クルーシブルフォーマーの円柱形状の部分も埋没材中に埋没させる。このため、例えば図1に模式的に示したように、鋳型には、歯科用補綴物に対応した形状の空隙11と、スプルー線部12を介して連通した湯口13とを形成できる。
鋳型を形成後、図1に示したように、クルーシブルフォーマーにより形成された湯口13にセラミックスブランク14を配置、加熱し、例えばピストン15によりセラミックスブランク14を押圧できる。これによりセラミックスブランク14を構成していたセラミックス材料が、湯口13からスプルー線部12を介して歯科用補綴物に対応した形状の空隙11に充填され、所望の形状のセラミックス製の歯科用補綴物を製造できる。
例えば特許文献1には、セラミックス体を加熱して軟化させた後に加圧して鋳型に注入してセラミックスコアを成形することが開示されている。特許文献1では、有底円筒体の中央部にその上面中央部に嵌合凹部を設けた柱状体が形成されているクルーシブルフォーマーと、嵌合凹部に取り付けられた表面に固体潤滑剤が施されたワックスパターンと、有底円筒体と係合する裏層材付きリングと、リングと歯形模型との間に充填され硬化された埋没材とからなる組立体から、クルーシブルフォーマーを取り外し、ワックスパターンを焼却することにより形成された鋳型を用い、鋳型のフォーマー柱状体対応部分にセラミック体を充填し、これをプランジャーで押圧することによりセラミックスコアの成形を行うことが開示されている。
ところで、セラミックスブランクは加熱することで軟化するものの、金属を溶解した溶湯とは異なり流動性が低い。そこで、上述のように湯口13に配置したセラミックスブランク14を構成するセラミックス材料を歯科用補綴物に対応した形状の空隙11に充填するため、セラミックスブランク14について、加熱と、ピストン15による加圧とをあわせて行う必要がある。
このため、セラミックス製の歯科用補綴物を製造する際に用いる鋳型に形成された湯口13の形状はピストン15の形状にあわせて円筒形状とされていた。また、クルーシブルフォーマーの湯口に対応する部分、及び湯口に配置されるセラミックスブランクは円柱形状とされていた。
国際公開第01/021088号
しかしながら、円筒形状の湯口13にセラミックスブランク14を配置し、プレス成型する際に、湯口13の底部13a等に「欠け」が生じる場合があった。
欠けが生じると、湯口の底部等を構成していた埋没材の欠片が歯科用補綴物に混入してしまう可能性があり、審美性の観点や、強度の低下を防止する観点から好ましくない。また、場合によっては再度ワックスパターンから作製する必要があり、生産性や経済性の点で問題があった。
本発明は上記従来技術が有する問題に鑑みてなされたものであって、本発明の一側面では、プレス成型する際に湯口に欠けが発生することを抑制できるセラミックスブランクを提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、セラミックス製の歯科用補綴物の製造に用いるセラミックスブランクであって、
円柱形状を有する胴部と、
前記セラミックスブランクの長手方向に沿って前記胴部に隣接して設けられ、前記セラミックスブランクの端部に向かって、前記セラミックスブランクの長手方向と垂直な面の直径が小さくなる縮径端部と、を含み、
前記縮径端部は、前記セラミックスブランクの長手方向に沿って、前記セラミックスブランクの長手方向と垂直な面の直径が連続的に変化するセラミックスブランクを提供する。
本発明の一態様によれば、プレス成型する際に湯口に欠けが発生することを抑制できるセラミックスブランクを提供することができる。
セラミックスブランクを鋳型でプレス成型する際の従来の方法の説明図。 本発明の実施形態におけるセラミックスブランクを好適に適用できる鋳型の説明図。 本発明の実施形態におけるセラミックスブランクの構成例の説明図。 本発明の実施形態における歯科用補綴物の製造方法の説明図(その1)。 本発明の実施形態における歯科用補綴物の製造方法の説明図(その2)。
以下、本発明を実施するための形態について説明するが、本発明は、下記の実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、下記の実施形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
[セラミックスブランク]
本実施形態ではセラミックスブランクの一構成例について説明する。
なお、セラミックスブランクは、セラミックスブロックや、セラミックスインゴットと呼ばれる場合もある。
既述のように、従来の技術においては、セラミックスブランクをプレス成型する際に、湯口の底部等に欠けが生じる場合があった。欠けが生じた場合、湯口の底部を構成していた埋没材の欠片が歯科用補綴物に混入する可能性があり、審美性や強度の観点から好ましくなかった。また、場合によっては再度ワックスパターンから作製する必要があり、生産性や経済性の点で問題があった。
本発明の発明者らは、従来の技術においてセラミックスブランクをプレス成型する際に、鋳型の湯口の底部等に欠けが生じる原因、及び欠けの発生の抑制方法について、鋭意検討を行った。
まず、従来の技術においてセラミックス製の歯科用補綴物を作製する際、セラミックスブランクを鋳型の湯口に配置してプレス成型するため、鋳型の湯口の形状は、図1に示すようにピストン15の形状にあわせて円筒形状であり、湯口13の底部13aは平坦面となっていた。また、セラミックスブランク14は円柱形状とされていた。
そして、セラミックスブランク14は加熱されても流動性が低く、上述のように湯口13の底部13aが平坦のため、セラミックスブランク14がスプルー線部12へと流動しにくかった。このため、プレス成型のためピストン15によりセラミックスブランク14に圧力を加えた際、湯口13の底部13aに対して大きな力が加わり、底部13aに欠けを生じていたことを見出した。
そこで本発明の発明者らは、セラミックスブランク及びこれに対応する湯口の形状について、プレス成型を行う際にセラミックスブランクのセラミックス材料がスプルー線部へ流動し易い形状とすることで従来の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
ここでまず、本実施形態のセラミックスブランクをプレス成型して、セラミックス製の歯科用補綴物を製造する際に好適に用いることができる鋳型について、図2を用いて説明する。
図2は、鋳型20の湯口21の中心軸を通り、中心軸と平行な面での断面を示している。鋳型20は湯口21と、歯科用補綴物に対応した形状の空隙22と、湯口21と歯科用補綴物に対応した形状の空隙22との間を接続するスプルー線部23とを有している。なお、図2では、2組の空隙22と、スプルー線部23とを有する鋳型の例を示しているが、係る形態に限定されず、1組、または3組以上の空隙22と、スプルー線部23とを1つの鋳型内に形成してもよい。
そして、湯口21は、円筒形状部211と、縮径底部212とを含むことができる。
円筒形状部211は、円筒形状を有している。このため、円筒形状部211は、湯口21の深さ方向、すなわち図2におけるZ軸方向、の任意の場所における、Z軸と垂直な面における断面の直径cは一定となっている。
縮径底部212は湯口21の深さ方向に沿って円筒形状部211に隣接して設けられている。そして、円筒形状部211の端部から湯口21の底部側に向かって、湯口21の深さ方向と垂直な面における断面の直径が小さくなっている。すなわち、縮径底部212では、湯口21の底部側に向かって、その断面の直径が縮径するように構成されている。
湯口21の底部側に縮径底部212を設けることで、湯口21の底部側の形状を底部側に向かってすぼんだ形状とすることができる。このため、湯口21に配置したセラミックスブランクにピストンで圧力を加えた際、湯口21の底部に接続して形成されたスプルー線部23に向かってセラミックスブランクを構成するセラミックス材料が流動し易くなり、湯口21の底部に欠け等の損傷が生じることを抑制できる。
湯口21は上述の様に円筒形状部211と、縮径底部212とを有していればよく、形状についてそれ以外の点は特に限定されないが、湯口21の深さ方向と垂直な方向の任意の位置における、深さ方向と垂直な面における断面は正円(真円)であることが好ましい。これは湯口の深さ方向と垂直な面における断面を正円とすることで、該断面は等方的な形状となる。このため、湯口にセラミックスブランクを挿入する際、後述するセラミックスブランクの縮径端部が湯口の底部側に位置するようにして湯口に挿入するだけで湯口内の適切な位置にセラミックスブランクを設置できるからである。
そこで、例えば図2に示した鋳型20の場合、湯口の深さ方向と垂直な面が正円となるように、縮径底部212は円錐台形状とすることが好ましい。なお、縮径底部の形状は円錐台形状に限定されるものではなく、例えば半球形状や、半球台形状のように半球の一部を含む形状、円錐形状等とすることができる。
なお、縮径底部の形状を半球形状や半球の一部を含む形状とする場合、ここでいう球とは、真球ではなく楕円体であっても良い。ただし、楕円体の半球形状または、楕円体の一部を含む形状の場合も、湯口の深さ方向の任意な点における、湯口の深さ方向と垂直な面は正円とすることが好ましい。
また、図2では円筒形状部211と、縮径底部212とが接する部分において、両者の湯口の深さ方向と垂直な面の直径が同じ形態を示したが、係る形態に限定されるものではない。円筒形状部と、縮径底部とが接する部分において、両者の湯口の深さ方向と垂直な面の直径が異なっていても良い。
ただし、湯口は後述のようにクルーシブルフォーマーを用いて成型されるため、クルーシブルフォーマーを埋没材に埋没させた後、クルーシブルフォーマーを外せるように構成されていることが好ましい。具体的には、円筒形状部の湯口の深さ方向と垂直な面の直径よりも、縮径底部の円筒形状部と接する部分における、湯口の深さ方向と垂直な面の直径の方が短いことが好ましい。
さらに、図2においては、縮径底部212が湯口21の深さ方向に沿って、湯口21の深さ方向と垂直な面の直径が連続的に変化する例を示したが、係る形態に限定されない。例えば、縮径底部が湯口の深さ方向に沿って、湯口の深さ方向と垂直な面の直径が非連続的に変化する、具体的には例えば縮径底部の中心軸を通る断面において縮径底部が階段形状を有していても良い。ただし、特に図2に示したように、縮径底部212は湯口21の深さ方向に沿って、湯口21の深さ方向と垂直な面の直径が連続的に変化するように構成されていることが好ましい。
縮径底部212が湯口21の深さ方向に沿って、湯口21の深さ方向と垂直な面の直径が連続的に変化するように構成されていることで、湯口21の底部は傾斜面を含むこととなる。このため、セラミックスブランクをプレス成型した際にセラミックス材料が特に流動し易く、湯口の底部に欠けが生じることをより確実に抑制することが可能になるからである。
ここで、湯口21の縮径底部212の、湯口21の深さ方向と平行な方向の長さaは特に限定されないが、例えば2mm以上とすることが好ましく、3mm以上とすることがより好ましい。これは、縮径底部212の湯口21の深さ方向と平行な方向の長さaを2mm以上とすることで、湯口21の底部に欠け等が生じることを特に抑制できるからである。
ただし、セラミックスブランクをプレス成型する際に、セラミックスブランクを押圧するピストンは通常円柱形状を有しており、円筒形状部211と略同一の直径を有している。このため、セラミックスブランクをプレス成型する際に用いるピストンは、鋳型20に形成された湯口21のうち円筒形状部211の部分までしか挿入できず、縮径底部212には挿入できない。従って、セラミックスブランクをプレス成型した際に、縮径底部212にはセラミックスブランクを構成するセラミックス材料が残ることとなる。
このため、セラミックスブランクを構成するセラミックス材料のロスを低減する観点から、縮径底部212の、湯口21の深さ方向と平行な方向の長さaは20mm以下とすることが好ましく、10mm以下とすることがより好ましい。
円筒形状部211の、湯口21の深さ方向と平行な方向の長さbについては特に限定されるものではなく、例えば歯科用補綴物を製造する際に用いるセラミックスブランクのサイズや、ピストンの長さ等に応じて任意に選択することができる。ただし、鋳型に形成された歯科用補綴物に対応した空隙を確実に充填できるサイズのセラミックスブランクを配置できるように、円筒形状部211の湯口21の深さ方向と平行な方向の長さbは10mm以上が好ましく、20mm以上がより好ましい。
また、円筒形状部211の湯口21の深さ方向と平行な方向の長さbが過度に長いと、埋没材の使用量が多くなり、またセラミックスブランクをプレス成型する際のピストンの長さも長くする必要が生じる。このため、円筒形状部211の湯口21の深さ方向と平行な方向の長さbは100mm以下であることが好ましく、70mm以下であることがより好ましい。
円筒形状部211の直径cについても特に限定されるものではなく、セラミックスブランクをプレス成型する際に用いるピストンのサイズ等に応じて任意に選択することができる。円筒形状部211の直径cは、例えば7mm以上70mm以下とすることができる。
次に、本実施形態のセラミックスブランクについて説明する。
本実施形態のセラミックスブランクは、セラミックス製の歯科用補綴物の製造に用いることができる。そして、円柱形状を有する胴部と、セラミックスブランクの長手方向に沿って胴部に隣接して設けられ、セラミックスブランクの端部に向かって、セラミックスブランクの長手方向と垂直な面の直径が小さくなる縮径端部と、を含むことができる。
既述の鋳型の湯口21は円筒形状部211を有することから、従来と同様の円柱形状のセラミックスブランクも鋳型20の湯口21内に挿入することもできる。しかしながら、プレス成型のためにピストンでセラミックスブランクを押圧した際に、セラミックスブランクが十分に軟化していない状態で水平方向に変位または振動をすると、ピストンも水平方向に変位または振動する場合がある。ピストンが水平方向に変位、または振動すると、ピストンによって、またはピストンと湯口の側壁との間にセラミックス材料が侵入等することによって、湯口の側壁に欠けを生じる恐れがある。なお、ここでいう水平方向とは、ピストンによりセラミックスブランクを押圧する際の押圧方向と垂直な方向を意味している。
そこで、ピストンでセラミックスブランクを押圧した際に、湯口内でセラミックスブランクが水平方向に変位し難いように、セラミックスブランクは、縮径底部を含む湯口に対応した形状を有することが好ましい。
このため、本実施形態のセラミックスブランクは上述のように胴部と、縮径端部とを有することが好ましい。
ここで、図3(a)〜図3(e)に本実施形態のセラミックスブランクの具体的な形状の例を示す。図3(a)〜図3(e)はいずれも、セラミックスブランクの中心軸を通り、中心軸と平行な面での断面図を示している。
例えば、本実施形態のセラミックスブランクとして、図3(a)に示したように胴部311と、縮径端部312とを有することができる。図3(a)において、胴部311は円柱形状とすることができる。また、縮径端部312は円錐台形状を有することができる。図3(a)に示したセラミックスブランクは、図2に示した鋳型20の湯口21の形状に対応しており、係る鋳型20を用いてセラミックスブランクをプレス成型する場合に好適に用いることができる。
セラミックスブランクのその他の形状の例としては、図3(b)に示すように、円柱形状の胴部321上に、半球形状の縮径端部322を備えた形状が挙げられる。また、図3(c)に示すように円柱形状の胴部331上に、最先端面を平坦面とした半球形状、すなわち半球台形状の縮径端部332を備えた形状とすることもできる。
なお、湯口の説明において既述のように、湯口の縮径底部は、半球形状や、半球の一部を含む形状とすることができるが、係る球は真球に限定されるものではなく、楕円体であっても良い。このため、湯口の形状が半球形状や、半球の一部を含む形状であって、係る球が楕円体である場合には、図3(b)、(c)に示した、半球形状、または半球形状の一部を含む形状の縮径端部を含むセラミックスブランクにおける球は楕円体形状とすることもできる。
また、図3(a)では縮径端部312を円錐台形状としたが、図3(d)に示すように、円柱形状の胴部341上に円錐形状の縮径端部342を備えた形状とすることもできる。
既述のように、湯口は円筒形状部と、縮径底部とが接する部分において、両者の湯口の深さ方向と垂直な面の直径が異なっていてもよい。そして、湯口が係る形状を有する場合、セラミックスブランクも係る湯口に対応した形状を有することが好ましい。
具体的には例えば図3(e)に示したように、胴部351の直径dと、縮径端部352の胴部351側の端部における直径eとが異なるように構成することもできる。なお、図3(e)においては縮径端部352は半球台形状の場合を例として示しているが、係る形態に限定されるものではなく、縮径端部は既述のように半球形状や、円錐台形状、円錐形状等の各種形状とすることができる。
図3(a)〜図3(e)においては、縮径端部がセラミックスブランクの長手方向に沿って、セラミックスブランクの長手方向と垂直な面の直径が連続的に変化する例を示したが、係る形態に限定されるものではない。
湯口についての説明で既述のように、湯口の縮径底部を湯口の深さ方向に沿って、湯口の深さ方向と垂直な面の直径が非連続的に変化する形状とすることもできる。このため、セラミックスブランクについても湯口の場合と同様に、セラミックスブランクの長手方向に沿って、セラミックスブランクの長手方向と垂直な面の直径が非連続的に変化する形状とすることもできる。具体的には例えば縮径端部の中心軸を通る断面において縮径端部が階段形状を有していても良い。
ただし、湯口についての説明で既述のように湯口の縮径底部は湯口の深さ方向に沿って、湯口の深さ方向と垂直な面の直径が連続的に変化することが好ましい。このため、セラミックスブランクについても縮径端部はセラミックスブランクの長手方向に沿って、セラミックスブランクの長手方向と垂直な面の直径が連続的に変化するように構成されていることが好ましい。
ここで、セラミックスブランクの各部のサイズは特に限定されるものではなく、挿入する鋳型に形成する湯口のサイズ等に応じて任意に選択することができる。
例えば図3(a)において、縮径端部312のセラミックスブランクの長手方向と平行な方向の長さa´は、図2に示した湯口21の縮径底部212に対応してそのサイズを規定できる。このため、セラミックスブランクの長手方向と平行な方向の長さa´の下限値は、2mm以上であることが好ましく、3mm以下であることがより好ましい。また、セラミックスブランクの縮径端部312のセラミックスブランクの長手方向と平行な方向な長さa´の上限値は20mm以下であることが好ましく、10mm以下であることがより好ましい。
また、セラミックスブランクの胴部311のセラミックスブランクの長手方向と平行な方向の長さb´についても特に限定されるものではない。例えば図2に示した鋳型20に適用する場合、空隙22及びスプルー線部23を充填するセラミックス材料を確保できるようにその長さを選択することが好ましい。そこで、図3(a)においてセラミックスブランクの胴部311のセラミックスブランクの長手方向と平行な方向の長さb´は例えば、5mm以上であることが好ましく、8mm以上であることがより好ましい。
セラミックスブランクの胴部311のセラミックスブランクの長手方向と平行な方向の長さb´の上限値は特に限定されるものではないが、湯口21内にセラミックスブランクが収容できるように選択することが好ましい。このため、セラミックスブランクの胴部311のセラミックスブランクの長手方向と平行な方向の長さb´は例えば、50mm以下であることが好ましく、30mm以下であることがより好ましい。
セラミックスブランクの胴部311の直径c´は、図2に示した鋳型20に適用する場合、湯口21の円筒形状部211の直径cと等しいことが好ましい。このため、セラミックスブランクの胴部311の直径c´は7mm以上70mm以下とすることができる。
セラミックスブランクの材質は特に限定されるものではなく、作製する歯科用補綴物に応じて任意に材料を選択することができる。
本実施形態のセラミックスブランクは、円柱形状を有する胴部と、セラミックスブランクの長手方向に沿って胴部に隣接して設けられ、セラミックスブランクの端部に向かって、セラミックスブランクの長手方向と垂直な面の直径が小さくなる縮径端部と、を含む。
そして、プレス成型を行う際、係るセラミックスブランクを収容する湯口は、上記縮径端部に対応して底部側に縮径底部を有している。セラミックスブランク、及び湯口が係る形状を有することで、プレス成型を行った際に湯口に接続された歯科用補綴物に対応した形状の空隙、及びスプルー線部にセラミックス材料が特に流動し易くなり、湯口の底部の欠けの発生を抑制できる。
また、セラミックスブランクは、該セラミックスブランクをプレス成型する際に用いる鋳型の湯口に対応した形状を有することができる。このため、セラミックスブランクをピストンにより押圧する際に、セラミックスブランクが湯口内で、ピストンの押圧方向と垂直な水平方向に変位、振動することを抑制し、湯口の側壁に欠け等が生じることを抑制できる。
[歯科用補綴物の製造方法]
次に、既述のセラミックスブランクを用いた歯科用補綴物の製造方法の一構成例について説明する。
歯科用補綴物の製造方法は例えば以下の工程を以下に挙げた順に有することができる。
ワックスパターンをクルーシブルフォーマーに固定する、ワックスパターン固定工程。
ワックスパターンを埋没材に埋没させる埋没工程。
埋没材の硬化後に、ワックスパターンを含む埋没材を加熱してワックスパターンを焼却し、鋳型を形成する焼却工程。
セラミックスブランクを鋳型に鋳込む成型工程。
ここで、本実施形態の歯科用補綴物の製造方法の各工程について図4(a)〜図4(d)、図5(a)、(b)を用いながら以下に説明する。
図4(a)〜図4(d)、図5(a)、(b)は本実施形態の歯科用補綴物の製造方法の各工程を模式的に示したものである。
まず、本実施形態の歯科用補綴物の製造方法を開始する前に、図4(a)に示すように、形成する歯科用補綴物に対応した形状を有するワックスパターン411を準備することができる。
ワックスパターン411は、形成する歯科用補綴物に対応した形状にできるように、例えば印象材等で患者から取得した歯型に石膏を流して作製した石膏模型42上に形成することができる。
ワックスパターン411を埋没材中に埋没させ、該埋没材が硬化した後焼却することで、該埋没材中に歯科用補綴物に対応した形状の空隙を有する鋳型を形成できる。そして、該鋳型中の空隙にセラミックス材料を供給することで所望の形状の歯科用補綴物を形成することができる。
なお、埋没材中に歯科用補綴物に対応した形状の空隙を形成する際、該空隙にセラミックスを供給するための供給路もあわせて形成できるように、図4(a)に示すようにワックスパターン411にはスプルー線412をあわせて形成しておくことが好ましい。また、ワックスパターン411、及びスプルー線412は共に歯科用のワックスにより形成されることが好ましい。
次に、埋没工程を実施するための準備としてワックスパターン固定工程を実施できる。ワックスパターン固定工程では、図4(b)に示すようにワックスパターン411をスプルー線412を介してクルーシブルフォーマー43上に固定することができる。
クルーシブルフォーマー43は、ワックスパターン411、及びスプルー線412を固定するためのワックスパターン植立部431と、ワックスパターン植立部431を固定する基部433とを有する。基部433には、後述するリングを固定するための凹部432を設けることができる。ワックスパターン植立部431は、ワックスパターン411等を固定するのみではなく、湯口の型としても機能する。このため、形成する湯口の形状に対応した形状を有することができる。具体的には例えば図4に示したように湯口の円筒形状を形成するための円柱形状部431aと、湯口の縮径底部を形成するための縮径部431bとを有することができる。円柱形状部431aは、円柱形状を有することができる。また、縮径部431bは円柱形状部に隣接して設けられ、円柱形状部431aの端部から、ワックスパターン植立部431の端部に向かって、ワックスパターン植立部431の長手方向と垂直な面の直径が小さくなるように構成できる。
なお、図4(b)においては、ワックスパターン植立部431に2組のワックスパターン411、及びスプルー線412を固定した例を示しているが、1組、または3組以上のワックスパターン、及びスプルー線を固定することもできる。
そして、図4(c)に示すように、ワックスパターン411、及びスプルー線412を固定したクルーシブルフォーマー43の基部の周縁部上に、ワックスパターン411、及びスプルー線412を囲むように、リング44を配置できる。この際、リング44はクルーシブルフォーマー43に設けた凹部432に噛み合わせることで固定されている。なお、リング44の内部には図示しないライナーを配置、使用してもよい。そして、ワックスパターン411を埋没材に埋没させる埋没工程を実施することができる。
埋没工程では、図4(c)に示したようにリング44の内部にスラリー状にした埋没材45を流し込んで、ワックスパターン411、及びスプルー線412を埋没させる。
埋没工程において用いる埋没材としては、特に限定されるものではなく、例えばセラミックス製の歯科用補綴物を作製する際に用いられる埋没材を好ましく用いることができる。具体的には例えばリン酸塩系の埋没材を好ましく用いることができる。
次に、埋没材の硬化後にワックスパターン411を含む埋没材を加熱してワックスパターン411を焼却し、鋳型を形成する焼却工程を実施することができる。
焼却工程では、埋没材が硬化した後、クルーシブルフォーマー43を取り外し、焼成することができる。この際の焼成温度は特に限定されるものではなく、ワックスパターン411、及びスプルー線412を形成する際に用いたワックスの材料や埋没材45の材料に応じて温度を選択することができる。
焼却工程を実施することにより図4(d)に示すように、ワックスパターン411が除去され、形成する歯科用補綴物に対応した形状の空隙461が形成される。この際、同時にスプルー線412も焼却されるため、該空隙461に通じるスプルー線部462が形成される。また、焼却工程を実施することで埋没材も焼成され、埋没材の焼成体47とすることができ、該埋没材の焼成体47中に形成する歯科用補綴物に対応した形状の空隙461を有する鋳型50とすることができる。
なお、図4(d)では、リング44が残った状態になっているが、リング44の材質等によっては、埋没材が硬化した後、クルーシブルフォーマー43とあわせて取り外し、焼却工程に供することもできる。
スプルー線部462の一方の端部には、後述する成型工程でセラミックスブランクを配置するための湯口48が形成されている。係る湯口48はクルーシブルフォーマー43のワックスパターン植立部に対応した形状となっている。そして、既述のように、クルーシブルフォーマー43のワックスパターン植立部431は、円柱形状部431aと縮径部431bとを有している。このため湯口48もこれに対応して、上部側に配置され円筒形の形状を有する円筒形状部と、湯口の48の深さ方向に沿って、すなわち湯口48の上部側から底部側に向かって、湯口48の深さ方向と垂直な断面の直径が小さくなる縮径底部とを有している。
次に、セラミックスブランクを焼却工程で形成した鋳型50に鋳込む成型工程を実施することができる。成型工程では、ワックスパターンが焼却されることで形成された鋳型50内の空隙461に、セラミックスブランクを加熱、加圧して充填することができる。
具体的には、図4(d)を用いて説明した鋳型50の湯口48に既述のセラミックスブランク49を配置し、セラミックスブランク49を鋳型50ごと加熱してプレス成型することで、空隙461及びスプルー線部462にセラミックス材料を充填することができる。セラミックスブランクについては既述のため、ここでは説明を省略する。
成型工程においては、図4(d)に示したように、鋳型50の湯口48にセラミックスブランクを配置した後、加熱しながら、図示しないピストンによりセラミックスブランクを加圧することでスプルー線部462、及び空隙461にセラミックス材料を充填できる。プレス成型の際の加熱温度や、加圧条件は特に限定されるものではなく、用いるセラミックスブランクの材質等に応じて任意に選択することができる。
以上の成型工程を実施することにより図5(a)に示すように、セラミックスの成型体51を作製することができる。
成型工程終了後は鋳型からセラミックスの成型体51を取り出し、図5(b)に示すように例えば点線Xに沿って切断することで、歯科用補綴物511を得ることができる。
以上に説明した本実施形態の歯科用補綴物の製造方法においては、既述のセラミックスブランク、及び該セラミックスブランクに対応した形状の湯口を有する鋳型を用いている。このため、プレス成型を行った際に湯口に接続された歯科用補綴物に対応した形状の空隙、及びスプルー線部にセラミックス材料が特に流動し易くなり、湯口の底部の欠けの発生を抑制できる。
また、セラミックスブランクと、該セラミックスブランクをプレス成型する際に用いる鋳型の湯口とは互いに対応した形状とすることができる。このため、セラミックスブランクをピストンにより押圧する際に、セラミックスブランクが湯口内で、ピストンの押圧方向と垂直な水平方向に変位、振動することを抑制し、湯口の側壁に欠け等が生じることを抑制できる。
311、321、331、341、351 胴部
312、322、332、342、352 縮径端部
49 セラミックスブランク

Claims (2)

  1. セラミックス製の歯科用補綴物の製造に用いるセラミックスブランクであって、
    円柱形状を有する胴部と、
    前記セラミックスブランクの長手方向に沿って前記胴部に隣接して設けられ、前記セラミックスブランクの端部に向かって、前記セラミックスブランクの長手方向と垂直な面の直径が小さくなる縮径端部と、を含み、
    前記縮径端部は、前記セラミックスブランクの長手方向に沿って、前記セラミックスブランクの長手方向と垂直な面の直径が連続的に変化するセラミックスブランク。
  2. 前記縮径端部の、前記セラミックスブランクの長手方向と平行な方向の長さが、2mm以上20mm以下である請求項1に記載のセラミックスブランク。
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