JP6465744B2 - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、基板処理装置および基板処理方法に関する。
従来より、半導体基板(以下、単に「基板」という。)の製造工程では、基板処理装置を用いて基板に対して様々な処理が施される。例えば、表面上にレジストのパターンが形成された基板に薬液を供給することにより、基板の表面に対してエッチング等の処理が行われる。薬液の供給後には、基板に純水を供給して表面の薬液を除去するリンス処理や、基板を高速に回転して表面の純水を除去する乾燥処理がさらに行われる。
多数の微細なパターン要素が基板の表面に形成されている場合に、純水によるリンス処理および乾燥処理を順に行うと、乾燥途上において、純水の表面張力がパターン要素に作用して、パターン要素が倒壊する虞がある。そこで、基板の表面を撥水化(疎水化)することにより、純水の表面張力によるパターン要素の倒壊を抑制する手法が提案されている。また、基板表面の撥水化処理では、撥水剤としてシリル化剤が多く用いられており、シリル化剤による撥水効果を向上させるために、シリル化剤に活性剤を混合させることも行われている。
ところで、撥水剤と活性剤とを混合した撥水処理液を貯溜するタンクを設ける場合、撥水処理液では、両者の混合から、所定時間の経過により活性が低下するため、このような撥水処理液を用いても、基板表面に高い撥水性を生じさせることができなくなる。そこで、特許文献1では、基板にシリル化剤を供給する供給流路の中途部に活性剤の供給流路を接続した合流部を形成し、基板にシリル化剤を供給する途中で活性剤を添加する手法が開示されている。当該手法では、シリル化剤が活性剤の作用で活性した状態を維持したまま基板に供給され、基板の表面を良好に撥水化させることが可能となる。また、特許文献2では、基板への疎水化液の供給と並行して、基板および供給された疎水化液の少なくとも一方を加熱することにより、基板上を流れる疎水化液を温めて疎水化液を高活性化させる手法が開示されている。
なお、特許文献3では、酸化膜と窒化膜とが形成された基板において、シリル化剤の供給により基板をシリル化した後に、エッチング剤の供給により基板をエッチングする手法が開示されている。当該手法では、シリル化により酸化膜がエッチングされることが抑制されるため、選択比(窒化膜の除去量/酸化膜の除去量)を向上することが実現される。
特開2013−206929号公報 特開2014−197571号公報 特開2013−207220号公報
既述のように、撥水剤と活性剤とを混合した撥水処理液では、両者の混合から、その種類に応じた時間の経過により活性が最大となり、その後、活性が漸次低下する。したがって、ノズルから一の基板に向けて撥水処理液を吐出した後、ある程度の時間が経ってから次の基板に向けて撥水処理液を吐出する際には、ノズル内に残留する撥水処理液の活性が低下した状態となる。多量の撥水処理液を用いる場合には、活性が低下した撥水処理液の吐出後に、活性が高い撥水処理液が吐出されるため基板表面の全体に高い撥水性を生じさせることが可能である。しかしながら、近年、撥水化処理のコストの削減や、環境への配慮から、撥水処理液の省液化が要求されており、ノズル内に残留する撥水処理液等、撥水処理液を効率よく使用する手法が求められている。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、撥水処理液を効率よく使用することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、基板処理装置であって、撥水剤を含む撥水処理液を、上方を向く基板の主面に向けて吐出する撥水処理液ノズルと、前記撥水剤と混合して用いることにより、前記撥水剤のみを用いる場合よりも高い撥水性を前記主面に付与する活性剤を、前記主面に向けて吐出する活性剤ノズルとを備え、前記主面上の前記撥水処理液と、前記活性剤ノズルから吐出された前記活性剤とが前記主面上で混合され、前記主面上の前記撥水処理液が活性化される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理装置であって、前記撥水処理液が、前記撥水剤と前記活性剤とを含む。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の基板処理装置であって、撥水剤供給源と前記撥水処理液ノズルとを接続する処理液供給ラインと、活性剤供給源と前記処理液供給ラインにおける混合位置とを接続する活性剤ラインと、前記活性剤ラインから分岐して前記活性剤ノズルに接続する補助供給ラインとをさらに備える。
請求項4に記載の発明は、基板処理装置であって、撥水剤を含む撥水処理液を、上方を向く基板の主面に向けて吐出する撥水処理液ノズルと、前記撥水剤と混合して用いることにより、前記撥水剤のみを用いる場合よりも高い撥水性を前記主面に付与する活性剤を、前記主面に向けて吐出する活性剤ノズルと、前記主面の中心を通るとともに前記主面に垂直な回転軸を中心として前記基板を回転する基板回転機構とを備え、前記撥水処理液ノズルが、前記中心近傍に向けて前記撥水処理液を吐出し、前記活性剤ノズルが、前記中心近傍とは異なる前記主面上の位置に向けて前記活性剤を吐出する。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の基板処理装置であって、前記活性剤ノズルの吐出方向が、前記回転軸に対して傾斜する。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の基板処理装置であって、前記回転軸に沿って見た場合に、前記活性剤ノズルの前記吐出方向が、前記基板の回転方向におよそ沿う。
請求項7に記載の発明は、基板処理装置であって、撥水剤を含む撥水処理液を、上方を向く基板の主面に向けて吐出する撥水処理液ノズルと、前記撥水剤と混合して用いることにより、前記撥水剤のみを用いる場合よりも高い撥水性を前記主面に付与する活性剤を、前記主面に向けて吐出する活性剤ノズルと、前記主面の中心を通るとともに前記主面に垂直な回転軸を中心として前記基板を回転する基板回転機構と、前記撥水処理液ノズルによる前記中心近傍への前記撥水処理液の吐出、および、前記活性剤ノズルによる前記中心近傍への前記活性剤の吐出の開始から所定時間経過後に、前記基板回転機構による前記基板の回転速度を上昇させることにより、前記撥水処理液および前記活性剤の混合液を前記主面の外縁部に向けて広げる制御部とを備える。
請求項8に記載の発明は、基板処理方法であって、a)撥水剤を含む撥水処理液を、上方を向く基板の主面に向けて撥水処理液ノズルにより吐出する工程と、b)前記撥水剤と混合して用いることにより、前記撥水剤のみを用いる場合よりも高い撥水性を前記主面に付与する活性剤を、前記主面に向けて活性剤ノズルにより吐出する工程とを備え、前記b)工程において、前記主面上の前記撥水処理液と、吐出された前記活性剤とが前記主面上で混合され、前記主面上の前記撥水処理液が活性化される。
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の基板処理方法であって、前記撥水処理液が、前記撥水剤と前記活性剤とを含む。
請求項10に記載の発明は、基板処理方法であって、a)撥水剤を含む撥水処理液を、上方を向く基板の主面に向けて撥水処理液ノズルにより吐出する工程と、b)前記撥水剤と混合して用いることにより、前記撥水剤のみを用いる場合よりも高い撥水性を前記主面に付与する活性剤を、前記主面に向けて活性剤ノズルにより吐出する工程と、c)前記主面の中心を通るとともに前記主面に垂直な回転軸を中心として前記基板を回転する工程とを備え、前記c)工程と並行して、前記a)工程において、前記撥水処理液ノズルにより、前記中心近傍に向けて前記撥水処理液が吐出され、前記b)工程において、前記活性剤ノズルにより、前記中心近傍とは異なる前記主面上の位置に向けて前記活性剤が吐出される。
請求項11に記載の発明は、基板処理方法であって、a)撥水剤を含む撥水処理液を、上方を向く基板の主面に向けて撥水処理液ノズルにより吐出する工程と、b)前記撥水剤と混合して用いることにより、前記撥水剤のみを用いる場合よりも高い撥水性を前記主面に付与する活性剤を、前記主面に向けて活性剤ノズルにより吐出する工程と、c)前記主面の中心を通るとともに前記主面に垂直な回転軸を中心として前記基板を回転する工程とを備え、前記a)工程における前記撥水処理液ノズルによる前記中心近傍への前記撥水処理液の吐出、および、前記b)工程における前記活性剤ノズルによる前記中心近傍への前記活性剤の吐出の開始から所定時間経過後に、前記基板の回転速度を上昇させることにより、前記撥水処理液および前記活性剤の混合液が前記主面の外縁部に向けて広げられる。
本発明によれば、撥水処理液を効率よく使用することができる。
基板処理装置の構成を示す図である。 撥水処理液供給部の構成を示す図である。 基板処理装置における基板の処理の流れを示す図である。 基板の撥水化処理の流れを示す図である。 撥水化処理中の基板を示す図である。 撥水化処理中の基板を示す図である。 撥水化処理中の基板を示す図である。 撥水化処理中の基板を示す図である。 比較例の基板処理装置を示す図である。 活性剤ノズルの他の例を示す図である。 活性剤ノズルの他の例を示す図である。 活性剤ノズルの他の例を示す図である。 基板の撥水化処理の他の例を説明するための図である。 基板の撥水化処理の他の例を説明するための図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る基板処理装置1の構成を示す図である。基板処理装置1における各構成要素は、制御部10により制御される。基板処理装置1は、基板保持部であるスピンチャック22と、基板回転機構であるスピンモータ21と、スピンチャック22の周囲を囲むカップ23とを備える。基板9は、スピンチャック22上に載置される。スピンチャック22は、基板9の周縁に複数の挟持部材を接触させることにより、基板9を挟持する。これにより、基板9が水平な姿勢にてスピンチャック22により保持される。以下の説明では、上方を向く基板9の主面91を「上面91」という。上面91には、直立する多数のパターン要素が形成されている。
スピンチャック22の下面には、上下方向(鉛直方向)に伸びるシャフト221が接続される。シャフト221の中心軸である回転軸J1は、基板9の上面91に垂直であり、基板9の中心を通る。スピンモータ21は、シャフト221を回転する。これにより、スピンチャック22および基板9が、上下方向を向く回転軸J1を中心として回転する。なお、スピンチャック22は、基板9の裏面を吸着する構造等であってもよい。
基板処理装置1は、薬液供給部311と、薬液ノズル312と、リンス液供給部321と、リンス液ノズル322と、IPA供給部331と、IPAノズル332とを備える。薬液供給部311では、薬液の供給源が弁を介して薬液ノズル312に接続される。リンス液供給部321では、リンス液の供給源が弁を介してリンス液ノズル322に接続される。IPA供給部331では、IPAの供給源が弁を介してIPAノズル332に接続される。
基板処理装置1は、撥水処理液供給部4と、撥水処理液ノズル51と、活性剤ノズル52と、ノズル移動機構53とをさらに備える。撥水処理液ノズル51および活性剤ノズル52は、例えば上下方向に伸びるストレートノズルであり、ノズル移動機構53のアーム531に取り付けられる。ノズル移動機構53は、アーム531を回転軸J1に平行な軸を中心として回動することにより、撥水処理液ノズル51および活性剤ノズル52を、基板9の上面91に対向する対向位置と、水平方向において基板9から離れた待機位置とに選択的に配置する。対向位置に配置された撥水処理液ノズル51は、上面91の中央部に対向し、対向位置に配置された活性剤ノズル52は、上面91の中央部から離れた位置に対向する。図示省略の他のノズル移動機構により、薬液ノズル312およびIPAノズル332のそれぞれも、基板9の上面91に対向する対向位置と、水平方向において基板9から離れた他の待機位置とに選択的に配置される。リンス液ノズル322も、他のノズルと同様に移動可能であってよい。
図2は、撥水処理液供給部4の構成を示す図である。撥水処理液供給部4は、撥水剤供給源410と、処理液供給ライン41と、活性剤供給源420と、活性剤ライン42と、補助供給ライン43とを備える。処理液供給ライン41は、撥水剤供給源410と撥水処理液ノズル51とを接続する。処理液供給ライン41には、撥水剤供給源410から撥水処理液ノズル51に向かって順に、流量計411、流量制御弁412、開閉弁413、接続部414、開閉弁415およびインラインミキサ416が設けられる。
活性剤ライン42は、活性剤供給源420と処理液供給ライン41の接続部414とを接続する。活性剤ライン42には、活性剤供給源420から接続部414に向かって順に、流量計421、三方弁422、流量制御弁423および開閉弁424が設けられる。補助供給ライン43は、三方弁422と活性剤ノズル52とを接続する。換言すると、補助供給ライン43は、活性剤ライン42から分岐して活性剤ノズル52に接続する。補助供給ライン43には、流量制御弁431が設けられる。本実施の形態では、接続部414、並びに、接続部414に近接して設けられる開閉弁413,415,424が、1つの多連弁装置(ミキシングバルブ)として形成される。
後述する基板9の処理の際には、処理液供給ライン41において開閉弁413を開放することにより接続部414の内部空間に撥水剤が供給される。また、活性剤ライン42において三方弁422の流量計421側のポート、および、流量制御弁423側のポート、並びに、開閉弁424を開放することにより接続部414の内部空間に活性剤が供給される。このように、接続部414は、処理液供給ライン41における撥水剤と活性剤との混合位置である。処理液供給ライン41の開閉弁415を開放することにより、撥水剤と活性剤とが混合された液体である撥水処理液が撥水処理液ノズル51に供給される。
このとき、制御部10が、流量制御弁412の開度を制御することにより、所定の流量にて撥水剤が接続部414内に流入する。同様に、制御部10が、流量制御弁423の開度を制御することにより、所定の流量にて活性剤が接続部414内に流入する。接続部414では、予め定められた混合比にて撥水剤と活性剤とが混合される。また、接続部414と撥水処理液ノズル51との間に設けられるインラインミキサ416により、撥水剤と活性剤とがしっかりと攪拌される。そして、撥水剤と活性剤とが攪拌された撥水処理液が、流量制御弁412および流量制御弁423の開度に応じた流量にて撥水処理液ノズル51から吐出される。また、制御部10が、三方弁422の流量計421側のポート、および、流量制御弁431側のポートを開放した状態で、流量制御弁431の開度を制御することにより、活性剤が所定の流量にて活性剤ノズル52から吐出される。
ここで、撥水剤は、基板9の主面に撥水性、すなわち、付着する水が高い接触角となる性質を付与するものであり、例えば、シリル化剤が撥水剤として用いられる。シリル化剤を主面に供給することにより、当該主面がシリコン(Si)原子を含む疎水性の官能基(シリル基)が多く存在する状態となり、当該主面に撥水性が付与される。また、活性剤は、撥水剤と混合して用いることにより、撥水剤のみを用いる場合よりも高い撥水性を主面に付与するものである。したがって、撥水剤と活性剤とを混合した撥水処理液は、撥水剤のみを用いる場合よりも高い撥水性を基板9に付与する機能に関する活性が高い状態となる。換言すると、撥水剤が活性剤により化学的に活性化される。実際には、撥水処理液では、撥水剤と活性剤との混合から、その種類に応じた時間の経過により活性が最大となり、その後、活性が漸次低下する。
なお、撥水剤のみならず、活性剤自体が、基板9に撥水性を付与するものであってよく、この場合、活性剤と撥水剤とを混合して用いることにより、撥水剤のみを用いる場合、および、活性剤のみを用いる場合よりも高い撥水性が基板9の主面に付与される。活性剤のみを用いる場合に付与される主面の撥水性が、撥水剤のみを用いる場合に付与される主面の撥水性よりも高くてもよい。撥水剤および活性剤は、混合して用いることにより、それぞれを単独にて用いる場合に比べて高い撥水性を基板9の主面に付与するものであるならば、様々な物質が利用可能である。
図3は、基板処理装置1における基板9の処理の流れを示す図である。まず、外部の搬送機構により未処理の基板9が図1の基板処理装置1内に搬入され、スピンチャック22にて保持される(ステップS11)。続いて、図示省略のノズル移動機構により薬液ノズル312が、基板9の上面91の中央部に対向する対向位置に配置される。また、スピンモータ21により、所定の回転数(回転速度)での基板9の回転が開始される。そして、薬液供給部311により薬液が薬液ノズル312を介して上面91に連続的に供給される(ステップS12)。上面91上の薬液は基板9の回転により外縁部へと広がり、上面91の全体に薬液が供給される。また、外縁部から飛散する薬液は、カップ23にて受けられて回収される。薬液は、例えば、希フッ酸(DHF)またはアンモニア水を含む洗浄液である。薬液の供給は所定時間継続され、その後、停止される。薬液による処理では、ノズル移動機構により、薬液ノズル312が水平方向に揺動してもよい。
薬液による処理が完了すると、薬液ノズル312が、水平方向において基板9から離れた待機位置へと移動する。続いて、リンス液供給部321により、基板9の上方に位置するリンス液ノズル322を介して、リンス液が上面91に連続的に供給される(ステップS13)。これにより、上面91上の薬液がリンス液により洗い流され、上面91上にリンス液の膜が形成される。リンス液の供給中も、スピンモータ21による基板9の回転が継続される(後述のIPAによる処理において同様)。リンス液の供給は所定時間継続され、その後、停止される。
続いて、図示省略のノズル移動機構によりIPAノズル332が、基板9の上面91の中央部に対向する対向位置に配置される。そして、IPA供給部331によりIPAがIPAノズル332を介して上面91に連続的に供給される(ステップS14)。上面91上のIPAは基板9の回転により外縁部へと広がり、上面91の全体にIPAが供給される。これにより、上面91上のリンス液がIPAにより洗い流され、上面91上にIPAの膜が形成される。IPAは、基板9上のリンス液を置換する置換剤である。基板処理装置1では、他の置換剤が利用されてもよいし、リンス液をIPAに置換する工程自体が省略されてもよい。IPAの供給は所定時間継続され、その後、停止される。
IPAの供給が完了すると、IPAノズル332が、水平方向において基板9から離れた待機位置へと移動する。また、ノズル移動機構53により撥水処理液ノズル51および活性剤ノズル52が、基板9の上面91に対向する対向位置に配置される。そして、基板9の撥水化処理が行われる(ステップS15)。
図4は、基板9の撥水化処理の流れを示す図である。なお、図4中に破線の矩形にて示すステップS154は、後述の処理例にて行われる処理であり、本処理例では行われない。撥水化処理では、まず、スピンモータ21による所定の設定回転数での基板9の回転が開始される(ステップS151)。IPAの供給時から基板9が継続して回転している場合には、基板9の回転数が設定回転数に合わせられる。基板9の回転に並行して、図5Aに示すように、撥水処理液ノズル51から基板9の上面91に向けて撥水処理液が連続的に吐出される(ステップS152)。撥水処理液ノズル51の吐出口は、基板9の中心に対向しており、上面91の中心近傍に向けて撥水処理液が吐出される。
ここで、撥水処理液ノズル51からの撥水処理液の吐出の開始時には、図2の処理液供給ライン41において接続部414と撥水処理液ノズル51との間の部分に存在する撥水処理液が、最初に吐出される。基板処理装置1では、一の基板9に対して図3のステップS11〜S18が完了した後、次の基板9に対して図3のステップS11〜S18が行われるため、当該部分に残留する撥水処理液(以下、「残留撥水処理液」という。)では、撥水剤と活性剤とを混合した後、ある程度の時間が経過している。既述のように、撥水処理液では、撥水剤と活性剤との混合から、その種類に応じた時間の経過により活性が最大となり、その後、活性が漸次低下する。撥水処理液の連続的な吐出の際に、撥水処理液ノズル51から吐出される撥水処理液の活性がおよそ最大となるように、接続部414から撥水処理液ノズル51への移動に要する時間が設定されている基板処理装置1では、残留撥水処理液における活性が低下(劣化)している。図5Aでは、活性が低下した残留撥水処理液に平行斜線を付している(基板9上の残留撥水処理液を示す他の図において同様)。
上面91上の撥水処理液は基板9の回転により外縁部へと広がる。撥水処理液供給部4では、撥水処理液ノズル51から全ての残留撥水処理液が吐出されると、引き続き、活性が高い撥水処理液が吐出される。活性が高い撥水処理液は、撥水処理液ノズル51からの撥水処理液の吐出開始後における撥水剤と活性剤との混合により生成されたものである。図5Bでは、活性が高い撥水処理液を黒く塗りつぶしている(基板9上の活性が高い撥水処理液を示す他の図において同様)。
一方、撥水処理液の吐出開始から僅かに遅れて、活性剤ノズル52から基板9の上面91に向けて活性剤が連続的に吐出される(ステップS153)。活性剤ノズル52の吐出口は、例えば、径方向において基板9の半径の半分よりも外側の領域(すなわち、外縁部)に対向する。したがって、活性剤ノズル52は、図5Bに示すように、基板9の中心近傍とは異なる上面91上の位置に向けて活性剤を吐出する。図5Bでは、活性剤を白く塗りつぶしている(基板9上の残留撥水処理液を示す他の図において同様)。
上面91の外縁部では、残留撥水処理液に活性剤が混合されることにより、残留撥水処理液が活性化(再活性化)される。すなわち、外縁部上の残留撥水処理液の活性が高くなる。図5Cでは、活性化された残留撥水処理液も黒く塗りつぶしている(基板9上にて活性化された残留撥水処理液を示す他の図において同様)。撥水処理液ノズル51からの撥水処理液の吐出、および、活性剤ノズル52からの活性剤の吐出は所定時間だけ継続される。これにより、図5Dに示すように、基板9の上面91の全体が、活性が高い撥水処理液にて覆われる。
撥水処理液および活性剤の供給が停止されて撥水化処理が完了すると、図1のノズル移動機構53により撥水処理液ノズル51および活性剤ノズル52が、水平方向において基板9から離れた待機位置へと移動する。また、IPAノズル332が、基板9の上面91に対向する対向位置に配置される。そして、IPA供給部331によりIPAがIPAノズル332を介して上面91に連続的に供給される(図3:ステップS16)。上面91上のIPAは基板9の回転により外縁部へと広がり、上面91の全体にIPAが供給される。これにより、上面91上の撥水処理液がIPAにより洗い流され、上面91上にIPAの膜が形成される。IPAの供給は所定時間継続され、その後、停止される。上面91上の撥水処理液は、リンス液ノズル322から吐出されるリンス液により洗い流されてもよい。
IPAの供給が完了すると、スピンモータ21により基板9が、上記処理における回転数よりも高い回転数にて回転する。これにより、基板9の上面91に付着しているIPAが遠心力により周囲に振り切られる。その結果、上面91のIPAが除去され、基板9が乾燥される(ステップS17)。このとき、上面91が高い撥水性を有するため、乾燥時におけるパターン要素の倒壊が抑制または防止される。乾燥後の基板9は、外部の搬送機構により基板処理装置1から搬出され、基板処理装置1における処理が完了する(ステップS18)。
図6は、比較例の基板処理装置8を示す図である。比較例の基板処理装置8では、図2の基板処理装置1と比較して、活性剤ノズル52および補助供給ライン43が省略される。比較例の基板処理装置8における撥水処理液ノズル81からの撥水処理液の吐出開始時には、処理液供給ライン82において接続部83と撥水処理液ノズル81との間の部分に存在する残留撥水処理液が、最初に吐出される。基板9の上面91上の残留撥水処理液は基板9の回転により外縁部へと広がる。したがって、上面91の外縁部では、活性が低下した残留撥水処理液が多く付着する。また、上面91の外縁部では、表面積が大きく、吐出開始後に撥水剤と活性剤との混合により生成された活性が高い撥水処理液の到達量も少なくなる。したがって、上面91の中心近傍(中央部)に比べて外縁部における撥水性が低くなる。この場合、基板9の乾燥時に、外縁部においてパターン要素の倒壊が生じてしまう。多量の撥水処理液を用いる場合には、残留撥水処理液の消費後に吐出される、活性が高い撥水処理液が上面91の全体に行き渡るため、上面91の全体に高い撥水性を生じさせることが可能である。しかしながら、撥水処理液の使用量が多くなり、撥水化処理のコストが増大するとともに、環境負荷も増大する。
これに対し、図1の基板処理装置1では、撥水処理液を基板9の上面91に向けて吐出する撥水処理液ノズル51に加えて、活性剤を上面91に向けて吐出する活性剤ノズル52が設けられる。これにより、基板9上において、活性剤ノズル52からの活性剤により残留撥水処理液を活性化して、撥水処理液の活性が高い状態を基板9の上面91全体において保持することができる。その結果、残留撥水処理液を利用しつつ基板9の上面91全体の撥水性を向上することができる。すなわち、撥水処理液を効率よく(無駄なく)使用しつつ、基板9の上面91全体を適切に撥水化することができる。また、撥水処理液の使用量を削減して、撥水化処理のコストを削減するとともに、環境負荷も低減することが実現される。
また、撥水剤が流れる処理液供給ライン41の混合位置へと活性剤を供給する活性剤ライン42が設けられ、当該活性剤ライン42の所定位置から分岐して活性剤ノズル52に接続する補助供給ライン43がさらに設けられる。これにより、活性剤供給源420から当該混合位置へと活性剤を供給するラインの一部と、活性剤供給源420から活性剤ノズル52へと活性剤を供給するラインの一部とを互いに共有して、基板処理装置1の構造を簡素化することができる。
さらに、基板処理装置1では、撥水処理液ノズル51が、上面91の中心近傍に向けて撥水処理液を吐出し、活性剤ノズル52が、上面91の中心近傍とは異なる上面91上の位置に向けて活性剤を吐出する。これにより、基板回転機構であるスピンモータ21により回転する基板9の上面91において、外縁部へと移動する残留撥水処理液に対して活性剤ノズル52からの活性剤が効率よく混合される。その結果、高い撥水性が生じにくい上面91の外縁部における撥水性をより確実に向上させることができる。また、撥水処理液が、撥水剤と活性剤とを含むことにより、撥水処理液ノズル51からの撥水処理液の吐出開始後に撥水剤と活性剤とが混合された撥水処理液が、全ての残留撥水処理液が吐出された後に、上面91の中心近傍に供給される。これにより、上面91の全体に対して、活性が高い状態の撥水処理液を供給することができ、基板9の上面91全体の撥水性をより確実に向上することができる。
図1の基板処理装置1では、活性剤ノズル52としてストレートノズルが用いられるが、例えば、図7に示すように、活性剤ノズル52において吐出口を含む下部が上下方向に対して傾斜した形状であってもよい。この場合、活性剤ノズル52の吐出方向(符号A1を付す矢印にて示す。)が、回転軸J1に対して傾斜する。これにより、上面91に付着する撥水処理液に対して活性剤を混合する際に液跳ねが発生することを、吐出方向が上下方向を向く図1の例に比べて抑制することができる。
より好ましくは、吐出方向A1の基板9の上面91に平行な成分が、図8に示すように、スピンモータ21による基板9の回転方向(符号R1を付す矢印にて示す。)に沿う、すなわち、回転軸J1を中心とする円の接線方向に沿うとともに、回転方向R1の下流側に向かうことが好ましい。このように、回転軸J1に沿って見た場合に、活性剤ノズル52の吐出方向A1が、基板9の回転方向R1におよそ沿うことにより、基板9上に吐出された活性剤を、符号A2を付す破線の矢印にて示すように、上面91上に比較的長い時間留まらせることが可能となる。これにより、液跳ねを抑制しつつ残留撥水処理液の活性化を促進することができる。残留撥水処理液の活性化をさらに促進するには、図9に示すように、同様の構造を有する複数の活性剤ノズル52を設け、上面91の外縁部において活性剤が広がりやすくすることが好ましい。各活性剤ノズル52では、吐出方向A1の上面91に平行な成分が、基板9の回転方向R1に沿う。
基板処理装置1では、活性剤と混合されていない撥水剤が基板9上に吐出されてもよい。図10に示す例では、撥水処理液ノズル51から撥水剤が撥水処理液として上面91の中心近傍に向けて吐出され、活性剤ノズル52から活性剤が中心近傍とは異なる上面91上の位置に向けて吐出される。この場合、上面91の外縁部において、撥水剤と活性剤とが混合され、活性剤により活性化した撥水処理液(撥水剤)により当該外縁部の撥水性が高くなる。上面91の中心近傍では、撥水剤自体による撥水性の付与により、ある程度の撥水性が確保される。なお、図10の例において、撥水処理液ノズル51から吐出される撥水処理液が活性剤を僅かに含んでいてもよい。この場合、上面91の中心近傍では、より高い撥水性を生じさせることが可能となる。
次に、基板処理装置1における撥水化処理の他の例について説明する。本処理例では、図4のステップS154の処理が行われる。まず、スピンモータ21による所定の設定回転数での基板9の回転が開始される(ステップS151)。本処理例における設定回転数は、上記処理例における設定回転数よりも十分に小さく、当該設定回転数は、0であってもよい。
続いて、図11に示すように、撥水処理液ノズル51から撥水剤が撥水処理液として上面91の中心近傍に向けて連続的に吐出される(ステップS152)。また、撥水処理液ノズル51からの撥水剤の吐出に並行して、活性剤ノズル52から活性剤が上面91の中心近傍に向けて連続的に吐出される(ステップS153)。これにより、上面91の中心近傍において、撥水剤(撥水処理液)と活性剤とが混合される。このとき、基板9の回転は低速であり、または、停止しており、撥水剤と活性剤との混合液は、上面91の中心近傍にて滞留する。撥水処理液ノズル51からの撥水剤の吐出、および、活性剤ノズル52からの活性剤の吐出は所定時間だけ継続され、その後、停止される。なお、上面91の上方にて、撥水処理液ノズル51から吐出される撥水剤と、活性剤ノズル52から吐出される活性剤とが衝突して、両者が混合されてもよい。
また、撥水処理液ノズル51からの撥水剤の吐出、および、活性剤ノズル52からの活性剤の吐出の開始から所定時間(例えば、数秒〜10秒)経過すると、制御部10の制御により、スピンモータ21による基板9の回転速度が上昇する(ステップS154)。このとき、撥水剤と活性剤との混合液が上面91の中心近傍にて滞留している間に、混合液の活性化が進行し、当該混合液が活性が高い撥水処理液となっている。そして、基板9の回転速度の上昇により、撥水処理液が上面91の外縁部に向けて広げられ、上面91の全体が活性が高い撥水処理液にて覆われる。その後、上記処理例と同様に、上面91の撥水処理液の除去(図3:ステップS16)、および、基板9の乾燥(ステップS17)が行われる。なお、ステップS154による基板9の回転速度の増大後に、撥水処理液ノズル51からの撥水処理液の吐出、および、活性剤ノズル52からの活性剤の吐出が停止されてもよい。
以上に説明したように、撥水処理液ノズル51による基板9の中心近傍への撥水処理液の吐出、および、活性剤ノズル52による当該中心近傍への活性剤の吐出の開始から所定時間経過後に、制御部10が、スピンモータ21による基板9の回転速度を上昇させる。これにより、撥水処理液および活性剤の混合液、すなわち、活性が高い撥水処理液が上面91の外縁部に向けて広げられる。その結果、上面91全体の撥水性を容易に向上させることができる。また、基板9の上面91において、撥水剤である撥水処理液と活性剤とを混合することにより、活性が低い残留撥水処理液が生じることが防止され、撥水処理液を効率よく使用することが実現される。
本処理例において、撥水処理液ノズル51から吐出される撥水処理液が活性剤を僅かに含んでいてもよい。ただし、残留撥水処理液を生じさせることなく、上面91全体の撥水性を向上するという観点では、本処理例では、撥水処理液ノズル51から吐出される撥水処理液が撥水剤のみを含むことが好ましい。この場合、図2の撥水処理液供給部4では、活性剤ライン42および補助供給ライン43に代えて、活性剤供給源420と活性剤ノズル52とを接続する活性剤供給ラインが設けられる。また、活性剤との混合により、短時間に撥水剤の活性が高くなる場合には、ノズル51,52からの撥水剤および活性剤の吐出時において、混合液が上面91の外縁部へと直ぐに広がる程度の回転数にて基板9が回転されていてもよい。
上記基板処理装置1では様々な変形が可能である。
撥水剤を含む撥水処理液を吐出する撥水処理液ノズル51、および、活性剤を吐出する活性剤ノズル52は、様々な態様にて設けられてよい。例えば、これらのノズル51,52のそれぞれが、基板9の上面91に平行に伸びる吐出口を有する長尺部材(スリットノズル等)であってよい。この場合に、当該長尺部材を上面91に平行かつ長手方向に交差する方向に移動する機構を設けることにより、基板9を回転する基板回転機構を省略しつつ、基板9の上面91の全体に、撥水処理液と活性剤とを付与することが可能である。
上記実施の形態では、実質的に乾燥処理の一部として、基板9の撥水化処理が行われるが、基板9の撥水化処理は、乾燥処理以外に利用されてよい。例えば、特開2013−207220号公報(上記特許文献3)のように、酸化膜と窒化膜とが形成された基板をシリル化剤の供給によりシリル化することにより、酸化膜のエッチングを選択的に抑制する場合に、図4を参照して説明した基板9の撥水化処理が行われてもよい。この場合、撥水剤であるシリル化剤を含む撥水処理液が撥水処理液ノズル51から吐出され、活性剤が活性剤ノズル52から吐出される。これにより、基板9の上面91において撥水処理液を活性化することができ、撥水処理液を効率よく使用しつつ、シリル化処理である撥水化処理を行うことが可能となる。
基板処理装置1にて処理される基板は半導体基板には限定されず、ガラス基板や他の基板であってもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 基板処理装置
9 基板
10 制御部
21 スピンモータ
41 処理液供給ライン
42 活性剤ライン
43 補助供給ライン
51 撥水処理液ノズル
52 活性剤ノズル
91 上面
410 撥水剤供給源
414 接続部
420 活性剤供給源
A1 吐出方向
J1 回転軸
R1 回転方向
S11〜S18,S151〜S154 ステップ

Claims (11)

  1. 基板処理装置であって、
    撥水剤を含む撥水処理液を、上方を向く基板の主面に向けて吐出する撥水処理液ノズルと、
    前記撥水剤と混合して用いることにより、前記撥水剤のみを用いる場合よりも高い撥水性を前記主面に付与する活性剤を、前記主面に向けて吐出する活性剤ノズルと、
    を備え
    前記主面上の前記撥水処理液と、前記活性剤ノズルから吐出された前記活性剤とが前記主面上で混合され、前記主面上の前記撥水処理液が活性化されることを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記撥水処理液が、前記撥水剤と前記活性剤とを含むことを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項2に記載の基板処理装置であって、
    撥水剤供給源と前記撥水処理液ノズルとを接続する処理液供給ラインと、
    活性剤供給源と前記処理液供給ラインにおける混合位置とを接続する活性剤ラインと、
    前記活性剤ラインから分岐して前記活性剤ノズルに接続する補助供給ラインと、
    をさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
  4. 板処理装置であって、
    撥水剤を含む撥水処理液を、上方を向く基板の主面に向けて吐出する撥水処理液ノズルと、
    前記撥水剤と混合して用いることにより、前記撥水剤のみを用いる場合よりも高い撥水性を前記主面に付与する活性剤を、前記主面に向けて吐出する活性剤ノズルと、
    前記主面の中心を通るとともに前記主面に垂直な回転軸を中心として前記基板を回転する基板回転機構と、
    を備え、
    前記撥水処理液ノズルが、前記中心近傍に向けて前記撥水処理液を吐出し、
    前記活性剤ノズルが、前記中心近傍とは異なる前記主面上の位置に向けて前記活性剤を吐出することを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項4に記載の基板処理装置であって、
    前記活性剤ノズルの吐出方向が、前記回転軸に対して傾斜することを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項5に記載の基板処理装置であって、
    前記回転軸に沿って見た場合に、前記活性剤ノズルの前記吐出方向が、前記基板の回転方向におよそ沿うことを特徴とする基板処理装置。
  7. 板処理装置であって、
    撥水剤を含む撥水処理液を、上方を向く基板の主面に向けて吐出する撥水処理液ノズルと、
    前記撥水剤と混合して用いることにより、前記撥水剤のみを用いる場合よりも高い撥水性を前記主面に付与する活性剤を、前記主面に向けて吐出する活性剤ノズルと、
    前記主面の中心を通るとともに前記主面に垂直な回転軸を中心として前記基板を回転する基板回転機構と、
    前記撥水処理液ノズルによる前記中心近傍への前記撥水処理液の吐出、および、前記活性剤ノズルによる前記中心近傍への前記活性剤の吐出の開始から所定時間経過後に、前記基板回転機構による前記基板の回転速度を上昇させることにより、前記撥水処理液および前記活性剤の混合液を前記主面の外縁部に向けて広げる制御部と、
    を備えることを特徴とする基板処理装置。
  8. 基板処理方法であって、
    a)撥水剤を含む撥水処理液を、上方を向く基板の主面に向けて撥水処理液ノズルにより吐出する工程と、
    b)前記撥水剤と混合して用いることにより、前記撥水剤のみを用いる場合よりも高い撥水性を前記主面に付与する活性剤を、前記主面に向けて活性剤ノズルにより吐出する工程と、
    を備え
    前記b)工程において、前記主面上の前記撥水処理液と、吐出された前記活性剤とが前記主面上で混合され、前記主面上の前記撥水処理液が活性化されることを特徴とする基板処理方法。
  9. 請求項8に記載の基板処理方法であって、
    前記撥水処理液が、前記撥水剤と前記活性剤とを含むことを特徴とする基板処理方法。
  10. 板処理方法であって、
    a)撥水剤を含む撥水処理液を、上方を向く基板の主面に向けて撥水処理液ノズルにより吐出する工程と、
    b)前記撥水剤と混合して用いることにより、前記撥水剤のみを用いる場合よりも高い撥水性を前記主面に付与する活性剤を、前記主面に向けて活性剤ノズルにより吐出する工程と、
    c)前記主面の中心を通るとともに前記主面に垂直な回転軸を中心として前記基板を回転する工程と、
    を備え、
    前記c)工程と並行して、前記a)工程において、前記撥水処理液ノズルにより、前記中心近傍に向けて前記撥水処理液が吐出され、前記b)工程において、前記活性剤ノズルにより、前記中心近傍とは異なる前記主面上の位置に向けて前記活性剤が吐出されることを特徴とする基板処理方法。
  11. 板処理方法であって、
    a)撥水剤を含む撥水処理液を、上方を向く基板の主面に向けて撥水処理液ノズルにより吐出する工程と、
    b)前記撥水剤と混合して用いることにより、前記撥水剤のみを用いる場合よりも高い撥水性を前記主面に付与する活性剤を、前記主面に向けて活性剤ノズルにより吐出する工程と、
    c)前記主面の中心を通るとともに前記主面に垂直な回転軸を中心として前記基板を回転する工程と、
    を備え、
    前記a)工程における前記撥水処理液ノズルによる前記中心近傍への前記撥水処理液の吐出、および、前記b)工程における前記活性剤ノズルによる前記中心近傍への前記活性剤の吐出の開始から所定時間経過後に、前記基板の回転速度を上昇させることにより、前記撥水処理液および前記活性剤の混合液が前記主面の外縁部に向けて広げられることを特徴とする基板処理方法。
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