JP6465178B1 - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】緊急停止動作でセルスタックの発電性能等を低下させない燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料ガスブロワ61及び第1遮断弁62よりも下流側の燃料ガスメイン供給ラインL2から分岐し、再び合流する燃料ガスサブ供給ラインL6と、燃料ガス圧力調整部32の上流側のサブ供給ラインL6に設けられた燃料ガス貯留部31と、燃料ガスG1の流路を、圧力調整部32を介さずに改質器13に供給する第1ガス供給モード;又は、圧力調整部32を介して改質器13に供給する第2ガス供給モードに切り替える流路切替手段40と、制御手段9とを備える。制御手段9は、(i)発電時には、ブロワ61,51を駆動し、かつ遮断弁62,15を開放し、かつ流路切替手段40を第1ガス供給モードに切り替え;(ii)緊急停止時には、ブロワ61,51を停止し、かつ遮断弁62,15を閉鎖し、かつ流路切替手段40を第2ガス供給モードに切り替える。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池を備える燃料電池システムに関する。
燃料電池システムは、燃料の化学エネルギーを電気エネルギーに変換する燃料電池を用いており、新たな発電システムとして期待されている。現在、燃料電池は、固体酸化物形燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)の他に、固体高分子形燃料電池など、様々な種類が提案されている。
固体酸化物形燃料電池は、複数の発電セルが積層されたセルスタック構造を有している。セルスタックは、平板構造と円筒構造とに大別されるが、いずれの場合もアノード(燃料極)、カソード(空気極)、および固体電解質からなるセラミックス製の発電セルが、セパレータ(インターコネクタともいう)を介して連結された構造を有している。セルスタックに組み込まれた各発電セルにおいては、アノード側に燃料ガス(水素含有燃料)を、カソード側に酸化ガス(空気)を供給し、固体電解質を介して水素と酸素とを反応させることにより発電が行われる。
平板型セルスタックの作製に当たっては、水素含有燃料と空気が交じり合わないように、各部材の気密シールが必要となる。具体的には、固体電解質膜とセパレータの気密シール、セパレータと絶縁用ガスケットの気密シール、あるいはセパレータどうしの気密シールなどが必要である。そこで、気密シールの必要な部材間をガラスシール材で融解接着することが行われている。
また、発電セルを構成するアノードは、一般にNi(ニッケル)とイットリア安定化ジルコニア(YSZ)との混合物が使用されているが、アノードのNiは、高温状態で酸素と接触するとNiOに酸化されることが知られている。NiからNiOへの酸化反応は、アノードの体積膨張を伴うため、発電セルの破損が起こりやすい。
SOFCは、700〜800℃の高温で発電動作するものであるが、発電中はアノードに水素含有ガスが流れているため、アノードのNiは還元性雰囲気に維持されている。一方で、発電停止時において、理論的には水素含有ガスを消費しないので、アノードの還元性雰囲気が維持されるはずであるが、実際には、カソードからのリーク(固体電解質を通じた拡散)や、降温に伴う排気側からの吸込み(負圧吸引)に起因して、空気(酸素)が侵入する。空気の侵入によりアノードの酸素分圧が上昇すると、NiからNiOへの酸化反応が進行する虞がある。そこで、アノードオフガスラインに逆止弁を設け、セルスタックの発電停止時に、排気側からの吸込みを防止することが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2000−30723号公報
しかしながら、アノードオフガスラインに逆止弁を設けた構成においては、排気側からの吸込みは防止されるものの、セルスタックが常温になるまでスタック内部でアノード側流路の圧力降下が継続することになる。特に、業務用の燃料電池システムでは、セルスタックの発電セル数が多いため、アノード側流路のガス保有体積に起因して圧力降下の度合いも大きい。一方で、カソードオフガスラインには、逆止弁が設けられていないため、外部の空気が流入してカソード側流路の圧力は大気圧となる。これにより、アノード側流路とカソード側流路との間に生じた圧力差によりガラスシール材が損傷し、部材間の気密シールの不良によってセルスタックの発電性能や寿命が低下するおそれがあった。
そこで、本発明は、緊急停止動作によってセルスタックの発電性能や寿命を低下させることのない燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明は、水素と酸素を反応させて発電する燃料電池と、燃料ガスと水とを反応させて水素を含む改質ガスを生成する改質器と、燃料ガスを前記改質器に供給する燃料ガスメイン供給ラインと、前記改質器から改質ガスを前記燃料電池のアノード側流路に供給する改質ガス供給ラインと、空気を前記燃料電池のカソード側流路に供給する空気供給ラインと、前記燃料電池のアノード側流路からアノードオフガスを排出するアノードオフガスラインと、前記燃料ガスメイン供給ラインに設けられた燃料ガスブロワと、前記燃料ガスメイン供給ラインに設けられた第1遮断弁と、前記空気供給ラインに設けられた空気ブロワと、前記アノードオフガスラインに設けられた第2遮断弁と、前記燃料ガスブロワ及び前記第1遮断弁よりも下流側の前記燃料ガスメイン供給ラインから分岐し、当該分岐点よりも下流側で再び前記燃料ガスメイン供給ラインに合流する燃料ガスサブ供給ラインと、前記燃料ガスサブ供給ラインに設けられた燃料ガス圧力調整部と、前記燃料ガス圧力調整部の上流側の前記燃料ガスサブ供給ラインに設けられた燃料ガス貯留部と、燃料ガスの流路を、前記燃料ガス圧力調整部を介さずに前記改質器に供給する第1ガス供給モード;又は、前記燃料ガス圧力調整部を介して前記改質器に供給する第2ガス供給モードに切り替える流路切替手段と、制御手段と、を備え、前記制御手段は、(i)発電時には、前記燃料ガスブロワ及び前記空気ブロワを駆動し、かつ前記第1遮断弁及び前記第2遮断弁を開放し、かつ前記流路切替手段を前記第1ガス供給モードに切り替え;(ii)緊急停止時には、前記燃料ガスブロワ及び前記空気ブロワを停止し、かつ前記第1遮断弁及び前記第2遮断弁を閉鎖し、かつ前記流路切替手段を前記第2ガス供給モードに切り替え、前記燃料ガス圧力調整部は、減圧弁からなり、前記減圧弁は、前記燃料ガス貯留部から前記改質器に燃料ガスが供給されると、前記減圧弁の二次側圧力に基づき、この二次側圧力を設定圧力に保つように弁開度を自力調整する、燃料電池システムに関する。
また、本発明は、水素と酸素を反応させて発電する燃料電池と、燃料ガスと水とを反応させて水素を含む改質ガスを生成する改質器と、燃料ガスを前記改質器に供給する燃料ガスメイン供給ラインと、前記改質器から改質ガスを前記燃料電池のアノード側流路に供給する改質ガス供給ラインと、空気を前記燃料電池のカソード側流路に供給する空気供給ラインと、前記燃料電池のアノード側流路からアノードオフガスを排出するアノードオフガスラインと、前記燃料ガスメイン供給ラインに設けられた燃料ガスブロワと、前記燃料ガスメイン供給ラインに設けられた第1遮断弁と、前記空気供給ラインに設けられた空気ブロワと、前記アノードオフガスラインに設けられた第2遮断弁と、前記燃料ガスブロワ及び前記第1遮断弁よりも下流側の前記燃料ガスメイン供給ラインから分岐し、当該分岐点よりも下流側で再び前記燃料ガスメイン供給ラインに合流する燃料ガスサブ供給ラインと、前記燃料ガスサブ供給ラインに設けられた燃料ガス圧力調整部と、前記燃料ガス圧力調整部の上流側の前記燃料ガスメイン供給ラインに設けられた燃料ガス貯留部と、燃料ガスの流路を、前記燃料ガス圧力調整部を介さずに前記改質器に供給する第1ガス供給モード;又は、前記燃料ガス圧力調整部を介して前記改質器に供給する第2ガス供給モードに切り替える流路切替手段と、制御手段と、を備え、前記制御手段は、(i)発電時には、前記燃料ガスブロワ及び前記空気ブロワを駆動し、かつ前記第1遮断弁及び前記第2遮断弁を開放し、かつ前記流路切替手段を前記第1ガス供給モードに切り替え;(ii)緊急停止時には、前記燃料ガスブロワ及び前記空気ブロワを停止し、かつ前記第1遮断弁及び前記第2遮断弁を閉鎖し、かつ前記流路切替手段を前記第2ガス供給モードに切り替え、前記燃料ガス圧力調整部は、減圧弁からなり、前記減圧弁は、前記燃料ガス貯留部から前記改質器に燃料ガスが供給されると、前記減圧弁の二次側圧力に基づき、この二次側圧力を設定圧力に保つように弁開度を自力調整する、燃料電池システムに関する。
また、前記燃料ガス貯留部の容量は、緊急停止状態で前記燃料電池が常温まで降温したときの前記アノード側流路の圧力をPa、前記カソード側流路の圧力をPcとした場合に、式(1)の関係となるように設定される、ことが好ましい。
Pa−Pc≦20kPa ・・・ (1)
また、前記燃料ガスサブ供給ラインの前記分岐点よりも上流側であって前記燃料ガスブロワよりも下流側の前記燃料ガスメイン供給ラインに設けられた脱硫器を更に備え、前記脱硫器は、脱硫剤充填層の空隙部に燃料ガスの保有機能を有することにより、前記燃料ガス貯留部による燃料ガスの貯留機能を補助する、ことが好ましい。
また、前記燃料ガス貯留部の容量と前記脱硫器の容量の合計容量は、緊急停止状態で前記燃料電池が常温まで降温したときの前記アノード側流路の圧力をPa、前記カソード側流路の圧力をPcとした場合に、式(2)の関係となるように設定される、ことが好ましい。
Pa−Pc≦20kPa ・・・ (2)
本発明によれば、緊急停止動作によってセルスタックの発電性能や寿命を低下させることのない燃料電池システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態の燃料電池システム1の構成を示す概略図である。 本発明の第2実施形態の燃料電池システム1Aの構成を示す概略図である。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態の燃料電池システム1について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態の燃料電池システム1の構成を示す概略図である。
図1に示すように、本発明の第1実施形態における燃料電池システム1は、燃料電池12と、改質器13と、燃焼器14と、空気ブロワ51と、空気フィルタ52と、空気流量調整部53と、後述する燃料ガスの供給に関する各種機器と、給水ポンプ7と、第2遮断弁15と、制御手段としての制御部9とを備える。燃料電池システム1は、燃料ガスの供給に関する各種機器として、燃料ガスブロワ61と、第1遮断弁62と、脱硫器63と、燃料ガスフィルタ64と、燃料ガス流量調整部21と、燃料ガス貯留部31と、燃料ガス圧力調整部としての減圧弁32(圧力レギュレータ)と、流路切替手段としての三方電磁弁40と、を備える。発電モジュール10は、燃料電池12と、改質器13と、燃焼器14と、第2遮断弁15と、これらを包囲する断熱材11と、を備える。
また、燃料電池システム1は、ラインとして、空気供給ラインL1と、燃料ガスメイン供給ラインL2と、改質ガス供給ラインL3と、アノードオフガスラインL4と、水供給ラインL5と、燃料ガスサブ供給ラインL6と、カソードオフガスラインL7と、燃焼排気ガスラインL8とを備える。「ライン」とは、流路、経路、管路等の総称である。
燃料電池12としては、高温型の固体酸化物形燃料電池(SOFC)が用いられる。燃料電池12は、複数の発電セルが積層されたセルスタック構造を有している。本実施形態のセルスタックは、アノード(燃料極)、カソード(空気極)、および固体電解質からなるセラミックス製のプレートタイプの発電セルが、セパレータ(インターコネクタともいう)を介して連結された平板構造を有している。セルスタックに組み込まれた各発電セルにおいては、アノード側に燃料ガス(水素含有燃料)を、カソード側に酸化ガス(空気)を供給し、固体電解質を介して水素と酸素とを反応させることにより発電が行われる。
プレートタイプの発電セルは、燃料極(アノード)と、固体酸化物膜と、空気極(カソード)とを含み、水素含有燃料と空気が交じり合わないように、各所をガラスシール材で封着して気密シールしている。気密シールとしては、固体電解質膜とセパレータの気密シール、セパレータと絶縁用ガスケットの気密シール、あるいはセパレータどうしの気密シールなどが必要である。
燃料極(アノード)は、例えば、Ni(ニッケル)とイットリア安定化ジルコニア(YSZ)との混合物などから形成されている。前述の通り、アノードのNiは、高温状態で酸素と接触するとNiOに酸化されることが知られている。NiからNiOへの酸化反応は、アノードの体積膨張を伴うため、発電セルの破損が起こりやすい。
燃料電池12は、改質器13から改質ガス供給ラインL3を介して燃料極(アノード)に供給される改質ガスG2中の水素と、空気供給ラインL1から空気極(カソード)に供給される空気A1中の酸素とを反応させることにより、発電を行なうことができる。燃料電池12による発電時の温度である運転温度は、700℃〜800℃程度の高温である。燃料電池12によって発電された電気は、パワーコンディショナ(図示せず)に送られ、AC電圧に変換される。
燃料電池12は、燃焼器14へ、アノードオフガスラインL4を介してアノードオフガスG31を排気すると共に、カソードオフガスラインL7を介してカソードオフガスG32を排気する。
改質器13は、都市ガスなどメタンを主成分とする燃料ガスG1と水Wとから、主に水素を含む改質ガスG2を生成する。詳細には、改質器13の内部には、触媒が収容されている。改質器13は、触媒上において、水供給ラインL5を通して供給される水W(水蒸気)と、燃料ガスメイン供給ラインL2を介して供給される燃料ガスG1とを反応させる。この反応を水蒸気改質反応といい、改質器13において、改質ガスG2(水素含有ガス)が生成される。
この際、燃料ガスG1を800℃程度にまで加熱する必要がある。この加熱は、改質器13に設けた熱交換器(図示せず)においてアノードオフガスG31及びカソードオフガスG32から得た熱、並びにセルスタックからの輻射熱により行われる。改質器13によって生成された改質ガスG2は、改質ガス供給ラインL3を介して燃料電池12のアノード側流路へ供給される。
つまり、改質ガス供給ラインL3は、上流側において改質器13に接続されており、下流側において燃料電池12のアノード側流路に接続されている。改質ガス供給ラインL3には、改質器13で生成された改質ガスG2が流通する。また、改質ガス供給ラインL3は、燃料電池システム1の緊急停止時に燃料ガス貯留部31から供給される燃料ガスG1が流通するラインとなる。
次に各供給ラインに設けられた各種機器について説明する。
空気供給ラインL1には、上流側から順に、空気フィルタ52と、空気ブロワ51と、空気流量調整部53とが設けられている。空気供給ラインL1の下流側は、燃料電池12のカソード側流路に接続されている。空気フィルタ52は、空気ブロワ51に導入される空気A1を除塵する。空気ブロワ51は、空気フィルタ52により除塵された空気Aを吸引し、加圧して送出する。空気ブロワ51は、制御部9による制御に基づいて、発電時には駆動され、緊急停止時には停止される。空気流量調整部53は、例えばニードル弁から構成され、空気ブロワ51から送出された空気A1の流量を調整する。
すなわち、燃料電池システム1の周辺から取り込まれる空気A1は、空気供給ラインL1を流通する過程で、空気フィルタ52により除塵され、空気ブロワ51から送出され、空気流量調整部53により流量が調整され、燃料電池12のカソード側流路に供給される。なお、空気フィルタ52と空気ブロワ51との流通方向の位置関係は、逆でもよい。
水供給ラインL5は、上流側において水Wの貯留タンク(図示せず)に接続されており、下流側において改質器13に接続されている。貯留タンクは、燃焼排気ガスG33を露点温度以下に冷却して生成させた凝縮水を貯留する。水供給ラインL5には、給水ポンプ7が設けられている。給水ポンプ7は、貯留タンク内の水Wを吸引して送出する。すなわち、貯留タンク内の水Wは、給水ポンプ7により送出され、改質器13に供給される。給水ポンプ7は、制御部9による制御に基づいて、発電時には駆動され、緊急停止時には停止される。
燃料ガスメイン供給ラインL2には、上流側から順に、第1遮断弁62と、燃料ガスブロワ61と、脱硫器63と、燃料ガスフィルタ64と、燃料ガス流量調整部21と、流路切替手段としての三方電磁弁40とが設けられている。燃料ガスメイン供給ラインL2の下流側は、改質器13に接続されている。
第1遮断弁62は、都市ガス配管など燃料ガスG1の供給源(図示せず)から供給されて燃料ガスメイン供給ラインL2を流通する燃料ガスG1の流通を遮断できる弁である。第1遮断弁62は、例えば二方電磁弁からなる。第1遮断弁62は、制御部9による制御に基づいて、発電時には開放され、緊急停止時には閉鎖される。
燃料ガスブロワ61は、第1遮断弁62を通過した燃料ガスG1を吸引し、加圧して送出する。燃料ガスブロワ61は、制御部9による制御に基づいて、発電時には駆動され、緊急停止時には停止される。なお、第1遮断弁62と燃料ガスブロワ61との流通方向の位置関係は、逆でもよい。
脱硫器63は、燃料ガスブロワ61から送出された燃料ガスG1に含まれる硫黄化合物を、ゼオライトなどの吸着剤に吸着させて除去する(脱硫する)。燃料ガスフィルタ64は、脱硫器63により脱硫された燃料ガスG1を除塵する。また、脱硫器63は、燃料ガスG1を貯留するガスバッファタンクとして機能させてもよい。つまり、脱硫器63は、脱硫剤充填層の空隙部に燃料ガスG1の保有機能を有することにより、燃料ガス貯留部31による燃料ガスG1の貯留機能を補助する。脱硫器63は、燃料ガスサブ供給ラインL6の分岐点J1よりも上流側であって燃料ガスブロワ61よりも下流側の燃料ガスメイン供給ラインL2に設けられる。
なお、燃料ガスメイン供給ラインL2を形成する管体の一部を大径の管体とし、この大径の管体を、燃料ガスG1を貯留するガスバッファタンクとして機能させてもよい。
燃料ガス流量調整部21は、脱硫器63により脱硫され、燃料ガスフィルタ64により除塵された燃料ガスG1の流量を調整する。燃料ガス流量調整部21は、例えば、ニードル弁から構成される。燃料ガス流量調整部21において、燃料ガスG1の流量を調整することにより、適正な流量の燃料ガスG1を、三方電磁弁40を介して改質器13に供給することができる。
三方電磁弁40は、第1弁部41と第2弁部42と第3弁部43とを有し、三方電磁弁40の第3弁部43よりも下流側の燃料ガスメイン供給ラインL2に連通する流路を、三方電磁弁40の第1弁部41よりも上流側の燃料ガスメイン供給ラインL2、又は、三方電磁弁40の第2弁部42よりも上流側の燃料ガスサブ供給ラインL6に選択的に切り替える流路切替手段として機能する。
すなわち、燃料ガスG1の供給源(図示せず)から供給された燃料ガスG1は、燃料ガスメイン供給ラインL2を流通し、第1遮断弁62を通過し、燃料ガスブロワ61から送出され、脱硫器63により脱硫され、燃料ガスフィルタ64により除塵され、燃料ガス流量調整部21により流量を調整され、三方電磁弁40の第1弁部41及び第3弁部43を通過して、改質器13に供給される。そして、改質器13により得られた水素を含む改質ガスG2は、改質ガス供給ラインL3を通じて、燃料電池12のアノード側流路に供給される。
燃料ガスサブ供給ラインL6は、燃料ガスメイン供給ラインL2から分岐点J1で分岐すると共に、燃料ガスメイン供給ラインL2と並列するラインである。分岐点J1は、燃料ガスメイン供給ラインL2を流通する燃料ガスG1を、燃料ガスサブ供給ラインL6に分岐させる部位である。分岐点J1は、燃料ガスフィルタ64と燃料ガス流量調整部21との間に配置される。燃料ガスサブ供給ラインL6の一端部は、分岐点J1に接続される。燃料ガスサブ供給ラインL6の他端部は、三方電磁弁40の第2弁部42に接続される。
また、燃料ガスサブ供給ラインL6には、上流側から順に、燃料ガス貯留部31と、燃料ガス圧力調整部としての減圧弁32と、が設けられる。
燃料ガス貯留部31は、燃料ガスG1の供給源(図示せず)から燃料ガスメイン供給ラインL2、分岐点J1及び燃料ガスサブ供給ラインL6を通じて供給される燃料ガスG1を貯留するガスバッファタンクとして機能する。具体的には、燃料ガス貯留部31には、燃料ガスメイン供給ラインL2から分岐点J1を介して燃料ガスサブ供給ラインL6を通じて供給される燃料ガスG1が、貯留される。
減圧弁32は、減圧式の調圧弁(ガバナ)であり、燃料ガス貯留部31よりも下流側の燃料ガスサブ供給ラインL6を流通する燃料ガスG1の圧力を調整する燃料ガス圧力調整部として機能する。詳述すると、減圧弁32は、緊急停止時に後述の第2ガス供給モードにおいて燃料ガス貯留部31から改質器13に燃料ガスG1が供給されると、減圧弁32の二次側圧力に基づき、この二次側圧力を設定圧力に保つように弁開度を自力調整する。弁開度の自力調整によって、流量の自動調整が行われる。燃料電池12の降温により、燃料電池12の内部のアノード側流路の圧力の降下が起こるが、圧力の降下の起こる二次側圧力を設定圧力に保つように燃料ガスの流入量が自動的に調整される。燃料電池12の内部が常温まで降温するとアノード側流路の圧力の降下が止まるので、調圧弁は自動的に作動しなくなり、調圧弁の一次側圧力と二次側圧力は平衡する。
三方電磁弁40は、燃料ガスG1の流路を、減圧弁32を介さずに改質器13に供給する第1ガス供給モード、又は、減圧弁32を介して改質器13に供給する第2ガス供給モードに切り替える。三方電磁弁40は、制御部9による制御に基づいて、流通方向の切替が制御される。本実施形態では、第1ガス供給モードは発電時のモードであり、第2ガス供給モードは緊急停止時のモードである。
別の見方をすると、三方電磁弁40は、第1ガス供給モードにおいて、燃料ガスメイン供給ラインL2の上流側と燃料ガスメイン供給ラインL2の下流側とが連通し且つ燃料ガスサブ供給ラインL6と燃料ガスメイン供給ラインL2の下流側とが連通しないように、流路を切り替える。具体的には、三方電磁弁40の第2弁部42は閉鎖され、また、第1弁部41及び第3弁部43は開放される。
また、三方電磁弁40は、第2ガス供給モードにおいて、燃料ガスサブ供給ラインL6と燃料ガスメイン供給ラインL2の下流側とが連通し且つ燃料ガスメイン供給ラインL2の上流側と燃料ガスメイン供給ラインL2の下流側とが連通しないように、流路を切り替える。具体的には、三方電磁弁40の第1弁部41は閉鎖され、また、第2弁部42及び第3弁部43は開放される。
アノードオフガスラインL4は、上流側において燃料電池12のアノード側流路に接続されており、下流側において燃焼器14に接続されている。アノードオフガスラインL4には、燃料電池12のアノード側流路から排気されるアノードオフガスG31が流通する。アノードオフガスラインL4には、第2遮断弁15が設けられている。第2遮断弁15は、アノードオフガスラインL4における流通を遮断できる弁である。第2遮断弁15は、例えば二方電磁弁からなる。第2遮断弁15は、制御部9による制御に基づいて、発電時には開放され、緊急停止時には閉鎖される。
カソードオフガスラインL7は、上流側において燃料電池12のカソード側流路に接続されており、下流側において、燃焼器14に接続されている。カソードオフガスラインL7には、燃料電池12のカソード側流路から排気されるカソードオフガスG32が流通する。なお、カソードオフガスラインL7には、遮断弁は設けられていない。
燃焼器14は、燃料電池12のアノード側流路から排気され、アノードオフガスラインL4を流通したアノードオフガスG31と、燃料電池12のカソード側流路から排気され、カソードオフガスラインL7を流通したカソードオフガスG32と、を燃焼処理する。燃焼器14は、制御部9による燃料ガスG1および空気A1の供給制御状態に応じて、発電時にはオフガス燃焼を行い、緊急停止時にはオフガス燃焼を行わない。燃焼器14により燃焼されたアノードオフガスG31及びカソードオフガスG32は、燃焼器14の下流側に接続された燃焼排気ガスラインL8を通じて、燃焼排気ガスG33として排出される。アノードオフガスG31は、可燃性の水素ガスを含むため、燃焼器14により水素ガスが除去された不活性なガスの状態で、外部に排気される。
第1ガス供給モード(発電時)においては、燃料ガスメイン供給ラインL2から分岐点J1を介して燃料ガスサブ供給ラインL6に導入される燃料ガスG1は、加圧状態で燃料ガス貯留部31に貯留される。一方、燃料ガス貯留部31及び減圧弁32よりも下流側の燃料ガスG1は、三方電磁弁40を通過できないため、改質器13には供給されない。
一方、第2ガス供給モード(緊急停止時)においては、燃料ガス貯留部31に貯留された燃料ガスG1は、三方電磁弁40を通過できるため、燃料ガスサブ供給ラインL6を通じて、減圧弁32により減圧されて、三方電磁弁40を介して、改質器13に供給される。更に、燃料ガスG1は、改質器13を通過し、改質ガス供給ラインL3を介して、燃料電池12のアノード側流路に供給される。なお、第2ガス供給モードでは、改質器13への水W1の供給が停止されるので、改質器13での水蒸気改質反応は起こらない。そのため、燃料ガス貯留部31からの燃料ガスG1は、改質ガスG2に転化されることなく、燃料電池12のアノード側流路に供給される。
制御部9は、燃料電池システム1の全体を制御する。例えば、制御部9は、燃料電池システム1が備える補機群を制御することにより発電を行う。補機群とは、発電操作、電力供給などに必要な機器の総称である。また、制御部9は、緊急停止時に補機群を制御することにより、緊急停止に係る制御を行う。
制御部9は、例えば、燃料ガスブロワ61、空気ブロワ51、給水ポンプ7、第1遮断弁62、第2遮断弁15及び三方電磁弁40に電気的に接続されている。なお、接続線の図示は省略している。制御部9から送信される駆動信号により、燃料ガスブロワ61、空気ブロワ51及び給水ポンプ7の駆動/停止が制御される。制御部9から送信される開閉信号により、第1遮断弁62及び第2遮断弁15の開閉が制御される。制御部9から送信される切替信号により、三方電磁弁40の流通方向の切替が制御される。
制御部9は、(i)発電時には、燃料ガスブロワ61、空気ブロワ51及び給水ポンプ7を駆動し、かつ第1遮断弁62及び第2遮断弁15を開放し、かつ三方電磁弁40を第1ガス供給モードに切り替える。燃料ガスG1及び空気A1の供給により、燃料電池12ではアノードオフガスG31とカソードオフガスG32が生成するので、燃焼器14でオフガス燃焼が進行する。また、制御部9は、(ii)緊急停止時には、燃料ガスブロワ61、空気ブロワ51及び給水ポンプ7を停止し、かつ第1遮断弁62及び第2遮断弁15を閉鎖し、かつ三方電磁弁40を第2ガス供給モードに切り替える。燃料ガスG1及び空気A1の供給停止により、燃料電池12ではアノードオフガスG31とカソードオフガスG32が生成しないので、燃焼器14でオフガス燃焼が停止する。
詳述すると、発電時には、制御部9は、燃料ガスメイン供給ラインL2の上流側と燃料ガスメイン供給ラインL2の下流側とが連通し且つ燃料ガスサブ供給ラインL6と燃料ガスメイン供給ラインL2とが連通しないように、三方電磁弁40の流路の切替の制御を行う。具体的には、三方電磁弁40の第2弁部42は閉じられ、また、第1弁部41及び第3弁部43は開放される。そのため、前述の改質ガスG2及び空気A1の燃料電池12への供給と、アノードオフガスG31及びカソードオフガスG32の排気が行われる。そのため、適切に発電が行われる。
〔緊急停止時の動作〕
緊急停止時の動作について詳述する。例えば、燃料電池システム1に地絡などの不具合が発生した場合や、地震などの災害が発生した場合には、緊急停止動作が行われる。
緊急停止時においては、制御部9は、空気ブロワ51の駆動を停止するように制御する。これにより、燃料電池12への空気A1の供給と、燃焼器14へのカソードオフガスG32の供給とが停止され、燃料電池12での発電と燃焼器14での燃焼が停止される。燃焼の停止により発電モジュール10の降温が始まる。
また、制御部9は、燃料ガスブロワ61を停止すると共に第1遮断弁62を閉鎖するように制御する。これにより、改質器13による改質ガスG2の生成が停止され、延いては、燃料電池12への改質ガスG2の供給が停止され、燃料電池12での発電が停止される。
また、制御部9は、給水ポンプ7を停止するように制御する。この点からも、改質器13による改質ガスG2の生成が停止され、延いては、燃料電池12への改質ガスG2の供給が停止され、燃料電池12での発電が停止される。
また、制御部9は、第2遮断弁15を閉鎖するように制御する。これにより、アノードオフガスラインL4の流通が遮断され、燃焼器14への改質ガスG2又は燃料ガスG1の供給が停止される。この点からも、燃焼器14での燃焼が停止される。燃焼の停止により発電モジュール10の降温が始まる。
なお、第2遮断弁15は、燃料電池12の降温に伴うアノードオフガスラインL4からの空気の逆流の防止や、燃料ガス貯留部31からの燃料ガスG1の供給時における、燃焼排気ガスラインL8から外部へのガス漏れの防止の役割も有する。
また、制御部9は、三方電磁弁40による流路の切替を、燃料ガスサブ供給ラインL6と燃料ガスメイン供給ラインL2の下流側とが連通し且つ燃料ガスメイン供給ラインL2の上流側と燃料ガスメイン供給ラインL2の下流側とが連通しないように、制御する。具体的には、三方電磁弁40の第1弁部41は閉じられ、また、第2弁部42及び第3弁部43は開放される。
さて、発電モジュール10の降温に伴って、燃料電池12のアノード側流路内に残留する改質ガスG2が体積縮小する。これにより、燃料電池12のアノード側流路の圧力が低下する。アノードオフガスラインL4は、第2遮断弁15により閉鎖されているため、アノード側流路の圧力が低下しても、外部からの空気逆流は起こらない。一方、燃料ガス貯留部31に貯留された燃料ガスG1は、燃料ガスサブ供給ラインL6、減圧弁32、三方電磁弁40、燃料ガスメイン供給ラインL2、改質器13及び改質ガス供給ラインL3を介して、燃料電池12のアノード側流路に供給される。すなわち、燃料電池システム1が緊急停止となり燃料電池12のアノード側流路の圧力が低下した場合には、燃料ガス貯留部31に貯留された燃料ガスG1は、減圧弁32により圧力が調整されながら、改質器13に供給される。更に、改質器13から排出された燃料ガスG1は、改質ガス供給ラインL3を介して燃料電池12のアノード側流路に供給される。
このように、燃料電池12のアノード側流路の圧力が低下した場合に、燃料ガス貯留部31から燃料ガスG1が供給されるため、燃料電池12のアノード側流路の圧力とカソード側流路の圧力(大気圧)との圧力差を少なくすることができる。なお、アノード側流路に供給される燃料ガスG1は、還元性のガスであるため、アノードのNiの酸化防止に貢献する。
燃料ガス貯留部31の大きさ(寸法)や形状は、緊急停止動作の開始から発電モジュール10が常温になるまでの期間に、アノード側流路に供給される燃料ガスG1を貯留するだけのガス容量となるように、種々設定することができる。
しかし、燃料ガス貯留部31の容量Q1は、緊急停止状態で燃料電池12が常温まで降温したときのアノード側流路の圧力をPa、アノード側流路の圧力をPcとした場合に、式(1)の関係となるように設定されることが好ましい。
Pa−Pc≦20kPa ・・・ (1)
また、脱硫器63をガスバッファタンクとして機能させる場合には、燃料ガス貯留部31の容量Q1と脱硫器63の容量Q2の合計容量(Q1+Q2)は、緊急停止状態で燃料電池12が常温まで降温したときのアノード側流路の圧力をPa、アノード側流路の圧力をPcとした場合に、式(2)の関係となるように設定されることが好ましい。
Pa−Pc≦20kPa ・・・ (2)
前述の容量Q1、又は合計容量(Q1+Q2)の設定時に圧力差(Pa−Pc)を考慮する意義は、次の通りである。
燃料電池12の内部にて、アノード側流路の圧力Pa≦カソード側流路の圧力Pcとなっていると、カソード側から固体電解質膜を通じてアノード側に酸素の拡散が起こる。アノードに酸素が拡散し、電極材料のNiが高温酸化されると体積膨張を起こし、発電セルが破損するおそれがある。発電運転中では、燃料ガスブロワ61によって脱硫器63および燃料ガス貯留部31の内部に燃料ガスG1が蓄積され、ガス圧力が高められている。緊急停止後には、固体電解質を介した圧力差(Pa−Pc)がアノード側流路の圧力Pa>カソード側流路の圧力Pc(=大気圧)に保たれるように、調圧弁(減圧弁32)の設定圧力を決定する。
また、燃料電池12が常温まで降温して調圧弁が作動しなくなったときには、アノード側流路の圧力Paが過剰に高い状態になってしまうと、固体電解質の変形や割れを起こすおそれがある。そこで、常温時には、アノード側流路の圧力Pa−大気圧(カソード側流路の圧力Pc)≦20kPaとなるように、前述の容量Q1、又は合計容量(Q1+Q2)を決定する。
本発明の第1実施形態の燃料電池システム1によれば、例えば、以下の効果が奏される。
第1実施形態の燃料電池システム1は、燃料ガスメイン供給ラインL2に設けられた燃料ガスブロワ61と、燃料ガスメイン供給ラインL2に設けられた第1遮断弁62と、空気供給ラインに設けられた空気ブロワ51と、アノードオフガスラインL4に設けられた第2遮断弁15と、燃料ガスブロワ61及び第1遮断弁62よりも下流側の燃料ガスメイン供給ラインL2から分岐し、当該分岐点J1よりも下流側で再び燃料ガスメイン供給ラインL2に合流する燃料ガスサブ供給ラインL6と、燃料ガスサブ供給ラインL6に設けられた燃料ガス圧力調整部32と、減圧弁32の上流側の燃料ガスサブ供給ラインL6に設けられた燃料ガス貯留部31と、燃料ガスG1の流路を、減圧弁32を介さずに改質器13に供給する第1ガス供給モード;又は、減圧弁32を介して改質器13に供給する第2ガス供給モードに切り替える三方電磁弁40と、制御部9と、を備える。制御部9は、(i)発電時には、燃料ガスブロワ61及び空気ブロワ51を駆動し、かつ第1遮断弁62及び第2遮断弁15を開放し、かつ三方電磁弁40を第1ガス供給モードに切り替え;(ii)緊急停止時には、燃料ガスブロワ61及び空気ブロワ51を停止し、かつ第1遮断弁62及び第2遮断弁15を閉鎖し、かつ三方電磁弁40を第2ガス供給モードに切り替える。
そのため、燃料電池システム1の緊急停止後に、燃料電池12のアノード側流路の圧力低下に応じて燃料ガス貯留部31から燃料ガスG1を供給することができる。これにより、アノード側流路とカソード側流路との間に生じた圧力差を解消することができ、セルスタックに使用されているガラスシール材の損傷が回避される。その結果、気密シールの不良によってセルスタックの発電性能や寿命が低下することを防止できる。
また、第1実施形態の燃料電池システム1においては、燃料ガス圧力調整部32は、減圧弁からなり、減圧弁32は、燃料ガス貯留部31から改質器13に燃料ガスG1が供給されると、減圧弁32の二次側圧力に基づき、この二次側圧力を設定圧力に保つように弁開度を自力調整する。そのため、前述の通り、燃料電池12の降温により、燃料電池12のアノード側流路で圧力の降下が起こるが、その圧力を設定圧力に保つように燃料ガスの流入量が自動的に調整される。これにより、アノード側流路とカソード側流路との間に生じた圧力差を速やかに解消することができる。
また、第1実施形態の燃料電池システム1は、燃料ガスサブ供給ラインL6の分岐点J1よりも上流側であって燃料ガスブロワ61よりも下流側の燃料ガスメイン供給ラインL2に設けられた脱硫器63を更に備え、脱硫器63は、脱硫剤充填層の空隙部に燃料ガスG1の保有機能を有することにより、燃料ガス貯留部31による燃料ガスG1の貯留機能を補助する。これにより、脱硫器63の容量Q2を有効に活用することができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態の燃料電池システム1Aについて、図面を参照しながら説明する。図2は、本発明の第2実施形態の燃料電池システム1Aの構成を示す概略図である。第2実施形態では、主に第1実施形態との相違点について説明する。そのため、第1実施形態と同一(又は同等)の構成については、詳細な説明を省略する。また、第2実施形態において特に説明しない点については、第1実施形態の説明が適宜に適用又は援用される。第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が奏される。
第1実施形態の燃料電池システム1においては、燃料ガス貯留部31は、燃料ガス圧力調整部(減圧弁32)の上流側の燃料ガスサブ供給ラインL6に設けられている。これに対して、第2実施形態の燃料電池システム1Aにおいては、燃料ガス貯留部31Aは、燃料ガス圧力調整部(減圧弁32)の上流側の燃料ガスメイン供給ラインL2に設けられている。この点が主として異なる。
具体的には、図2に示すように、第2実施形態においては、燃料ガス貯留部31Aは、燃料ガスブロワ61よりも下流側であって、脱硫器63よりも上流側の燃料ガスメイン供給ラインL2に設けられている。
なお、燃料ガス貯留部31Aに代えて又は燃料ガス貯留部31Aに加えて、燃料ガス貯留部31B(2点鎖線で示す)は、脱硫器63よりも下流側であって、分岐点J1よりも上流側の燃料ガスメイン供給ラインL2に設けられていてもよい。
燃料ガス貯留部31A又は燃料ガス貯留部31Bにおいては、第1ガス供給モード(発電時)においては、燃料ガスメイン供給ラインL2を流通する燃料ガスG1は、加圧状態で燃料ガス貯留部31A及び/又は31Bに貯留される。一方、燃料ガスサブ供給ラインL6に位置する燃料ガスG1は、三方電磁弁40を通過できないため、改質器13には供給されない。
一方、第2ガス供給モード(緊急停止時)においては、燃料ガス貯留部31A及び/又は31Bに貯留された燃料ガスG1は、燃料ガスサブ供給ラインL6を経由して三方電磁弁40を通過できるため、減圧弁32により圧力が調整されながら、三方電磁弁40を介して、改質器13に供給される。更に、燃料ガスG1は、改質ガス供給ラインL3を介して、燃料電池12のアノード側流路に供給される。
このように、発電時及び緊急停止時において、第2実施形態における燃料ガス貯留部31A及び/又は31Bは、第1実施形態における燃料ガス貯留部31と同様に、燃料ガスG1を貯留するガスバッファタンクとして機能する。
〔変形例〕
以上、好適な実施形態について説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された技術的範囲において変形が可能であり、種々の形態で実施することができる。
本実施形態では、流路を切り替える切り替え手段として、三方電磁弁を用いているが、選択した所要のルートに切り替えるものであれば、三方電磁弁に限定されない。例えば、燃料ガスメイン供給ラインL2と燃料ガスサブ供給ラインL6とにそれぞれ二方電磁弁を設け、これら二方電磁弁を交互に開閉させることで流路を切り替える構成(第1ガス供給モード又は第2ガス供給モードを切り替える構成)としてもよい。
制御手段(制御部9)は、少なくとも、(i)発電時には、燃料ガスブロワ61及び空気ブロワ51を駆動し、かつ第1遮断弁62及び第2遮断弁15を開放し、かつ流路切替手段(三方電磁弁40)を第1ガス供給モードに切り替え;(ii)緊急停止時には、燃料ガスブロワ61及び空気ブロワ51を停止し、かつ第1遮断弁62及び第2遮断弁15を閉鎖し、かつ流路切替手段(三方電磁弁40)を第2ガス供給モードに切り替える制御を行えばよい。
1 燃料電池システム
9 制御部(制御手段)
12 燃料電池
13 改質器
15 第2遮断弁
31 燃料ガス貯留部
32 減圧弁(燃料ガス圧力調整部)
40 三方電磁弁(流路切替手段)
51 空気ブロワ
61 燃料ガスブロワ
62 第1遮断弁
63 脱硫器
A1 空気
G1 燃料ガス
G2 改質ガス
G31 アノードオフガス
J1 分岐点
L1 空気供給ライン
L2 燃料ガスメイン供給ライン
L3 改質ガス供給ライン
L4 アノードオフガスライン
L6 燃料ガスサブ供給ライン
W 水

Claims (5)

  1. 水素と酸素を反応させて発電する燃料電池と、
    燃料ガスと水とを反応させて水素を含む改質ガスを生成する改質器と、
    燃料ガスを前記改質器に供給する燃料ガスメイン供給ラインと、
    前記改質器から改質ガスを前記燃料電池のアノード側流路に供給する改質ガス供給ラインと、
    空気を前記燃料電池のカソード側流路に供給する空気供給ラインと、
    前記燃料電池のアノード側流路からアノードオフガスを排出するアノードオフガスラインと、
    前記燃料ガスメイン供給ラインに設けられた燃料ガスブロワと、
    前記燃料ガスメイン供給ラインに設けられた第1遮断弁と、
    前記空気供給ラインに設けられた空気ブロワと、
    前記アノードオフガスラインに設けられた第2遮断弁と、
    前記燃料ガスブロワ及び前記第1遮断弁よりも下流側の前記燃料ガスメイン供給ラインから分岐し、当該分岐点よりも下流側で再び前記燃料ガスメイン供給ラインに合流する燃料ガスサブ供給ラインと、
    前記燃料ガスサブ供給ラインに設けられた燃料ガス圧力調整部と、
    前記燃料ガス圧力調整部の上流側の前記燃料ガスサブ供給ラインに設けられた燃料ガス貯留部と、
    燃料ガスの流路を、前記燃料ガス圧力調整部を介さずに前記改質器に供給する第1ガス供給モード;又は、前記燃料ガス圧力調整部を介して前記改質器に供給する第2ガス供給モードに切り替える流路切替手段と、
    制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、(i)発電時には、前記燃料ガスブロワ及び前記空気ブロワを駆動し、かつ前記第1遮断弁及び前記第2遮断弁を開放し、かつ前記流路切替手段を前記第1ガス供給モードに切り替え;(ii)緊急停止時には、前記燃料ガスブロワ及び前記空気ブロワを停止し、かつ前記第1遮断弁及び前記第2遮断弁を閉鎖し、かつ前記流路切替手段を前記第2ガス供給モードに切り替え、
    前記燃料ガス圧力調整部は、減圧弁からなり、
    前記減圧弁は、前記燃料ガス貯留部から前記改質器に燃料ガスが供給されると、前記減圧弁の二次側圧力に基づき、この二次側圧力を設定圧力に保つように弁開度を自力調整する、
    燃料電池システム。
  2. 水素と酸素を反応させて発電する燃料電池と、
    燃料ガスと水とを反応させて水素を含む改質ガスを生成する改質器と、
    燃料ガスを前記改質器に供給する燃料ガスメイン供給ラインと、
    前記改質器から改質ガスを前記燃料電池のアノード側流路に供給する改質ガス供給ラインと、
    空気を前記燃料電池のカソード側流路に供給する空気供給ラインと、
    前記燃料電池のアノード側流路からアノードオフガスを排出するアノードオフガスラインと、
    前記燃料ガスメイン供給ラインに設けられた燃料ガスブロワと、
    前記燃料ガスメイン供給ラインに設けられた第1遮断弁と、
    前記空気供給ラインに設けられた空気ブロワと、
    前記アノードオフガスラインに設けられた第2遮断弁と、
    前記燃料ガスブロワ及び前記第1遮断弁よりも下流側の前記燃料ガスメイン供給ラインから分岐し、当該分岐点よりも下流側で再び前記燃料ガスメイン供給ラインに合流する燃料ガスサブ供給ラインと、
    前記燃料ガスサブ供給ラインに設けられた燃料ガス圧力調整部と、
    前記燃料ガス圧力調整部の上流側の前記燃料ガスメイン供給ラインに設けられた燃料ガス貯留部と、
    燃料ガスの流路を、前記燃料ガス圧力調整部を介さずに前記改質器に供給する第1ガス供給モード;又は、前記燃料ガス圧力調整部を介して前記改質器に供給する第2ガス供給モードに切り替える流路切替手段と、
    制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、(i)発電時には、前記燃料ガスブロワ及び前記空気ブロワを駆動し、かつ前記第1遮断弁及び前記第2遮断弁を開放し、かつ前記流路切替手段を前記第1ガス供給モードに切り替え;(ii)緊急停止時には、前記燃料ガスブロワ及び前記空気ブロワを停止し、かつ前記第1遮断弁及び前記第2遮断弁を閉鎖し、かつ前記流路切替手段を前記第2ガス供給モードに切り替え、
    前記燃料ガス圧力調整部は、減圧弁からなり、
    前記減圧弁は、前記燃料ガス貯留部から前記改質器に燃料ガスが供給されると、前記減圧弁の二次側圧力に基づき、この二次側圧力を設定圧力に保つように弁開度を自力調整する、
    燃料電池システム。
  3. 前記燃料ガス貯留部の容量は、緊急停止状態で前記燃料電池が常温まで降温したときの前記アノード側流路の圧力をPa、前記カソード側流路の圧力をPcとした場合に、式(1)の関係となるように設定される、
    請求項1又は請求項に記載の燃料電池システム。
    Pa−Pc≦20kPa ・・・ (1)
  4. 前記燃料ガスサブ供給ラインの前記分岐点よりも上流側であって前記燃料ガスブロワよりも下流側の前記燃料ガスメイン供給ラインに設けられた脱硫器を更に備え、
    前記脱硫器は、脱硫剤充填層の空隙部に燃料ガスの保有機能を有することにより、前記燃料ガス貯留部による燃料ガスの貯留機能を補助する、
    請求項1〜請求項のいずれかに記載の燃料電池システム。
  5. 前記燃料ガス貯留部の容量と前記脱硫器の容量の合計容量は、緊急停止状態で前記燃料電池が常温まで降温したときの前記アノード側流路の圧力をPa、前記カソード側流路の圧力をPcとした場合に、式(2)の関係となるように設定される、
    請求項に記載の燃料電池システム。
    Pa−Pc≦20kPa ・・・ (2)
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